JP2017011699A - 能力に基づく補聴器のin situ最適化 - Google Patents

能力に基づく補聴器のin situ最適化 Download PDF

Info

Publication number
JP2017011699A
JP2017011699A JP2016117350A JP2016117350A JP2017011699A JP 2017011699 A JP2017011699 A JP 2017011699A JP 2016117350 A JP2016117350 A JP 2016117350A JP 2016117350 A JP2016117350 A JP 2016117350A JP 2017011699 A JP2017011699 A JP 2017011699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hearing aid
user
aid system
signal processing
hearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016117350A
Other languages
English (en)
Inventor
ヨハン グラン カール−フレドリック
Johan Gran Karl-Fredrik
ヨハン グラン カール−フレドリック
デ フリース アルバート
De Vries Aalbert
デ フリース アルバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GN Hearing AS
Original Assignee
GN Resound AS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GN Resound AS filed Critical GN Resound AS
Publication of JP2017011699A publication Critical patent/JP2017011699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
    • H04R25/50Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics
    • H04R25/505Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics using digital signal processing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
    • H04R25/45Prevention of acoustic reaction, i.e. acoustic oscillatory feedback
    • H04R25/453Prevention of acoustic reaction, i.e. acoustic oscillatory feedback electronically
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
    • H04R25/50Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics
    • H04R25/505Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics using digital signal processing
    • H04R25/507Customised settings for obtaining desired overall acoustical characteristics using digital signal processing implemented by neural network or fuzzy logic
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
    • H04R25/70Adaptation of deaf aid to hearing loss, e.g. initial electronic fitting
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2225/00Details of deaf aids covered by H04R25/00, not provided for in any of its subgroups
    • H04R2225/39Aspects relating to automatic logging of sound environment parameters and the performance of the hearing aid during use, e.g. histogram logging, or of user selected programs or settings in the hearing aid, e.g. usage logging
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2225/00Details of deaf aids covered by H04R25/00, not provided for in any of its subgroups
    • H04R2225/41Detection or adaptation of hearing aid parameters or programs to listening situation, e.g. pub, forest
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2225/00Details of deaf aids covered by H04R25/00, not provided for in any of its subgroups
    • H04R2225/55Communication between hearing aids and external devices via a network for data exchange

Abstract

【課題】補聴器システムのユーザが改善された聴取能力を得るために、そのユーザの聴取能力の決定を容易にし、そのユーザの聴取能力の改善のために、補聴器システムの補聴器の信号処理パラメータを調整するように構成された少なくとも1つのサーバを有するIN SITUフィッティング・システムを提供する。【解決手段】IN SITUフィッティング・システム100は、複数の補聴器システム10を備え、補聴器システムのそれぞれは、ユーザA、ユーザB、...、ユーザNのそれぞれに装着される。複数の補聴器システム10のそれぞれは、ユーザの一方の耳の聴力損失補償を行う第1の補聴器12Aと、ユーザの他方の耳の聴力損失補償を行う第2の補聴器12Bとを有する、両耳用補聴器システムである。IN SITUフィッティング・システムの一部を形成する補聴器システムのいくつかは、単一の片耳用補聴器を有してもよい。【選択図】図1

Description

補聴器システムのユーザの聴取能力の決定と、聴取能力の改善のための補聴器の調整とを容易にする、新たな補聴器システムが提供される。調整は、他の補聴器システムのユーザの、決定された聴取能力に基づくことができる。
今日の補聴器は、通常、信号プロセッサおよびいくつかの様々な信号処理アルゴリズムとともに提供され、それぞれのアルゴリズムは、特定のユーザの嗜好および特定の音環境のカテゴリに適合される。様々な信号処理アルゴリズムの信号処理パラメータは、典型的には、調整作業者のオフィスでの最初のフィッティング・セッション中に決定され、所望のアルゴリズムをアクティブ化し、アルゴリズム・パラメータを補聴器の不揮発性メモリ領域内に設定することによって、ならびに/または所望のアルゴリズムおよびアルゴリズム・パラメータ設定を不揮発性メモリ領域に送信することによって、補聴器にプログラムされる。
典型的には、聴覚訓練士は、非常に限られた時間で、聴力損失に関連付けられる全てのニュアンスと比較して、補聴器をそれぞれの患者にフィッティングする。患者が自分の補聴器から得られる利益を最大化するために、規定される補聴器パラメータを最適化する診断手順が存在する。残念ながら、これらの手順を実行するのに必要な時間は、聴覚訓練士にとっては法外であり、その代わりに、多くの場合、彼らは、個人用の設定を最小限に抑えた自動フィッティング手順に頼る。これは、患者が聴覚訓練士を何度も再訪問する結果となるか、あるいは、患者が、あきらめて補聴器を利益よりも負担の方が多いものと見なし、補聴器が使用されずに終わる。
別の基本的な問題は、フィッティング手順が、補聴器メーカによって定義されるパラメトリック・モデルに基づくことである。このモデルは、例えば、音量知覚、蝸牛圧縮モデリング、および/または最小可聴限界シフトに基づくことができる。このことは、ソリューション空間および可能な補聴器の構成が、設計する科学者が聴力損失について知っていると考えること、または、個々の患者の聴取能力の予測において、聴力損失モデルが本質的にどのくらい良いかということに限定されることを意味する。
典型的に使用される聴力損失モデルは、根本的に誤っていることが、いくつかの研究から知られている。例えば、補聴器が、モデル化された蝸牛圧縮の損失を正確に補償するようにフィッティングされる場合、音は不快なほど大きくなり、それは、モデルに欠陥があることを示している。モデルが崩壊する別の例は、類似または同一に近いオージオグラムを有するが、認知のレベルが異なる聴覚障害被験者にフィッティングしようとしているときである。ここで、能力のより高い被験者は、音節圧縮の恩恵を受け、一方、能力のより低い患者は、圧縮においてより長い時定数の恩恵をより多く受ける。問題は、補聴器の最適化が、実際にはそうではないが、聴取者の能力と相関していると信じられているモデルの調整に基づいていることである。
また、パラメトリック・モデルは、新たな知識がデータの性質を変更することが明らかな場合であっても、基本的な動作を変更する能力を有していない。
(IN SITUフィッティング・システム)
補聴器システムのユーザの、改善された聴取能力を得るために、そのユーザの聴取能力の決定を容易にし、そのユーザの聴取能力の改善のために、補聴器システムの補聴器の信号処理パラメータを調整するように構成された少なくとも1つのサーバを有するIN SITUフィッティング・システムの一部を形成する補聴器システムが提供される。このように、複数の補聴器システムの補聴器信号処理パラメータを補聴器システムの通常使用時に調整するように構成されたIN SITUフィッティング・システムが提供される。IN SITUフィッティング・システムは、複数の補聴器システムと相互接続される少なくとも1つのサーバを備え、それぞれの補聴器システムは、音環境からマイクロフォンで受ける音声信号に応じて、可聴信号を提供するためのマイクロフォンと、聴力損失補償可聴信号を生成するために、信号処理アルゴリズムF(Θ)に従って可聴信号を処理するように構成され、Θは、信号処理アルゴリズムFの信号処理パラメータθ のセットであるプロセッサと、聴力損失補償可聴信号に基づいて、補聴器システムのユーザに出力信号を提供するための出力トランスデューサと、少なくとも1つのサーバとのデータ通信するように構成されたサーバ・インターフェースとを有する補聴器を備え、それぞれの補聴器システム毎に、能力検知器が、補聴器システムのそれぞれ1つと関連付けられ、関連付けられる補聴器システムのユーザの聴取能力を決定するように構成され、少なくとも1つのサーバは、補聴器システムの複数のユーザの決定された聴取能力に基づいて、信号処理パラメータn、θ のうち1つの値を決定し、決定された値に関する情報を補聴器に送信するように構成され、補聴器のプロセッサは、情報を受信すると、信号処理パラメータn、θ を決定された値に設定するように構成される。
信号処理パラメータ値に関する情報は、当該の補聴器への送信に適した制御信号の形式で送信されてもよく、補聴器によって受信されると、制御信号は補聴器で復号され、続いて、信号処理パラメータを決定された値に設定するように補聴器を制御する。情報は、補聴器への送信に適した形式に符号化された、決定された値そのものであってもよい。
IN SITUフィッティング・システムは、それぞれの補聴器の通常使用時の補聴器信号処理パラメータnおよびθ の調整を行う。すなわち、補聴器がユーザの耳の意図した位置に装着されている時に、補聴器を装着しているそれぞれのユーザの、個々の聴力損失に従って聴力損失補償を行う。調整は、ユーザが装着した補聴器によって受ける音を、そのユーザがどれくらい聴き取り、応答できるかに関する聴取能力を決定するように構成された1つまたは複数の能力検知器のそれぞれによって決定されるように、1人または複数のユーザの聴取能力に応じて行われる。
IN SITUフィッティング・システムは、信号処理アルゴリズムF(Θ)のライブラリを用いて、インデックス・パラメータnの自動調整をおそらく含む、補聴器システムにおける少なくとも1つの信号処理パラメータθ の自動調整をするように構成されてもよい。ここで、Θは、実行する1つまたは複数のアルゴリズムの選択を制御する、信号処理アルゴリズムFの信号処理パラメータθ のセットである。例えば、雑音抑制アルゴリズムは、雑音の多い環境では実行するように選択され、静かな環境では、実行するように選択されない可能性がある。このように、nも、信号処理パラメータであり、IN SITUフィッティング・システムによって、自動的に調整されてもよい。
IN SITUフィッティング・システムは、それが機能するのに必要な計算能力およびメモリ・リソースを提供するための少なくとも1つのサーバを備える。例えば、少なくとも1つのサーバは、複数の補聴器システムの能力検知器、または複数の補聴器システムに関連付けられる能力検知器を備えてもよく、そのユーザの聴取能力に関するデータを、複数の補聴器システムから受信するように構成されてもよく、受信したデータに基づいてユーザの聴取能力を決定し、聴取能力を改善するために、決定されたユーザの聴取能力に応じて、複数の補聴器システムの補聴器のための信号処理パラメータを決定するように構成されてもよい。少なくとも1つのサーバは、クラウド・コンピューティング・ネットワークおよび/もしくはグリッド・コンピューティング・ネットワーク、ならびに/または、IN SITUフィッティング・システムが適切に機能するために必要な計算リソースを提供するための、別の形式のコンピューティング・ネットワーク内に存在してもよい。
(両耳用補聴器)
補聴器システムは、補聴器システムのユーザの右耳用1つと左耳用1つの2つの補聴器を有する両耳用補聴器システムを備えてもよい。
したがって、補聴器システムは、第2のマイクロフォンにおいて受ける音声信号に応じて、第2の音声入力信号を提供するための第2のマイクロフォンと、第2の聴力損失補償可聴信号を生成するために、第2の信号処理アルゴリズムF(Θ)に従って第2の音声入力信号を処理するように構成された第2のプロセッサと、第2の聴力損失補償可聴信号に基づく第2の音響出力信号を提供するための第2の出力トランスデューサとを有する第2の補聴器を備えてもよい。
典型的には、両耳の聴力損失は、2つの耳について異なるため、第2の補聴器が、典型的には、第1の補聴器によって補償される聴力損失とは異なる聴力損失を補償するように調整される、という事実は別として、第2の補聴器の回路は、第1の補聴器の回路と同一であることが好ましい。
IN SITUフィッティング・システムは、信号処理アルゴリズムF(Θ)のライブラリを有する、インデックス・パラメータnの値を含む、第2のプロセッサの少なくとも1つの信号処理パラメータθ の自動調整をするように構成されてもよい。ここで、Θは、実行する1つまたは複数のアルゴリズムの選択を制御する、信号処理アルゴリズムFの信号処理パラメータθ のセットである。例えば、雑音抑制アルゴリズムは、雑音の多い環境では実行するように選択され、静かな環境では実行するように選択されない可能性がある。
両耳用補聴器システムでは、第1の信号プロセッサおよび第2の信号プロセッサの信号処理アルゴリズムが、協調して選択されることが重要である。音環境の特性は、ユーザの2つの耳において著しく異なる可能性があるため、ユーザの2つの耳における音環境のカテゴリの独立した決定が異なることが、しばしば起こる。これによって、補聴器において、音の望ましくない異なる信号処理をもたらす恐れがある。したがって、第1のプロセッサおよび第2のプロセッサの信号処理アルゴリズムが、補聴器システムの手持ち式デバイスで受信される音声信号、もしくは左耳で受信した音声信号および右耳で受信した音声信号の両方、または、手持ち式デバイスで受信した音声信号と、左耳で受信した音声信号および右耳で受信した音声信号との組み合わせ、などの同一の信号に基づいて選択されることが好ましい。
(IN SITUフィッティング・システムの動作例)
例えば、ユーザの聴取能力は、ユーザが発話を理解する能力に関係する。ユーザによって使用される補聴器システムに関連付けられる能力検知器は、例えば、サーバ内に存在してもよく、補聴器システムの補聴器が受ける音が、ユーザが話す発話とともに、サーバ内に存在する能力検知器に送信されてもよい。能力検知器は、発話を認識するため、および、ユーザの補聴器によって、別の人から受ける発話の状況においてユーザの発話を評価し、ユーザの発話がどのくらい状況に適合するかを反映する能力の値を提供するように構成されてもよい。
例えば、通常の聴力を有する人が容易に理解しているであろう、別の人からの発話の状況において、補聴器システムのユーザが話す「sorry」、「pardon」、「what」などの言葉、または、英語ではない別の言語の対応する言葉を頻繁に検知することは、低い聴取能力の値をもたらす。
能力検知器は、所与の外部の発話トークンに対するありそうな応答の統計モデルに依存してもよい。例えば、能力検知器は、所与の入力に対するそれぞれの応答の確率を計算してもよい。能力検知器またはIN SITUフィッティング・システムの別の部分は、次いで、ユーザの応答を測定してもよい。ユーザの応答の確率が高い場合、ユーザは、おそらく入力を理解している。得られた情報は、確率が最大化されるように信号処理を適合するために用いられてもよい。
能力検知器は、補聴器が受信する、ユーザの発話を他者による発話と分離するために、補聴器システムのユーザが話す言葉を認識するための音声認識を備えてもよい。
ユーザの発話を他者による発話と空間的に分離するため、ユーザの補聴器システムの補聴器は、補聴器がユーザによってその動作位置に装着されているときに、ユーザの口に向けられた指向性アレイのマイクロフォンを有してもよい。
ユーザの発話を他者による発話と分離するため、補聴器は、補聴器がユーザによってその動作位置に装着されているときに、骨伝導されたユーザからの発話を受信するための、ユーザの外耳道内に存在するマイクロフォンを有してもよい。
概して、補聴器システムの補聴器は、ユーザ自身の声を記録するように構成されたマイクロフォン・システムを有してもよい。能力検知器は、ユーザの発話、およびおそらく音環境からの音に基づいて、補聴器システムのユーザの聴取能力を決定するように構成される。
聴取能力は、発話を受けてからユーザの応答までの時間に関連してもよく、必要に応じて、少なくとも1つのサーバは、発話可聴性の改善のために、少なくとも1つの利得値を決定するように構成されてもよい。
聴取能力は、ユーザの発話理解に関連してもよく、必要に応じて、少なくとも1つのサーバは、発話理解の改善のために、信号処理パラメータを決定するように構成されてもよい。
能力検知器は、ユーザの能力を決定するために、そのユーザおよび他のユーザの以前の能力に基づいて、現在のユーザの発話に対する応答を統計モデルに関連付けてもよい。
複数の補聴器システムのうち1つまたは複数の補聴器システムは、到来方向検知器を備える補聴器システムの補聴器における音の到来方向を決定するように構成された到来方向検知器を備えてもよい。好ましくは、到来方向は、補聴器システムのユーザの前方視線方向を基準とする角度として決定される。例えば、補聴器システムのユーザの前方視線方向に位置する音源から音が到来する場合、到来方向は、0°である。必要に応じて、到来方向検知器を備える補聴器システムは、補聴器システムのユーザの視線方向を決定するように構成された姿勢センサも備える。
能力検知器は、決定される音の到来方向およびユーザの前方視線方向を比較するように構成されてもよい。
例えば、能力検知器は、音が到来してから、例えば、0°に対する音の到来方向の変化として決定される、音の到来方向に向かって、ユーザが前方視線方向を変更するまでの時間を決定するように構成されてもよく、または、音が到来してから、決定される音の到来方向に向かう、姿勢センサで検知される視線方向の変化までの時間を決定するように構成されてもよい。
少なくとも1つのサーバは、到来方向検知器を備える補聴器の信号処理パラメータ値を、比較に基づいて決定し、到来方向検知器を備える補聴器を有する補聴器システムに信号処理パラメータ値を送信するように構成されてもよい。到来方向検知器を備える補聴器のプロセッサは、信号処理パラメータを受信した値に調整するため、例えば、受けた発話の周波数における利得値を増加させるように構成される。それによって、前方視線方向とは別の方向からの発話に応答するために使用される時間が短くなる。
(ネットワーク)
補聴器システムおよび少なくとも1つのサーバは、それぞれの通信インターフェースを用いて、有線または無線ネットワークを通じ、データを互いに送信および受信してもよい。ネットワークの例には、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)、無線LAN、広域ネットワーク(WAN:wide area network)、およびパーソナル・エリア・ネットワーク(PAN:personal area network)が、単独で、または任意の組み合わせのいずれかで含まれてもよい。一方、ネットワークは、別の種類のネットワークを含んでもよく、または別の種類のネットワークによって構成されてもよい。
(手持ち式デバイス)
複数の補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、補聴器システムの補聴器と通信可能に結合され、補聴器を少なくとも1つのサーバと相互接続するように構成された手持ち式デバイスを備えてもよい。手持ち式デバイスは、補聴器の技術分野で周知の方法で、例えば、Bluetooth(登録商標) LEネットワークなどのBluetoothネットワークを介して、補聴器システムの補聴器と通信してもよい。手持ち式デバイスは、例えば、スマートフォンの技術分野で周知のように、インターネットまたは別のネットワークを介して、少なくとも1つのサーバと通信してもよい。このように、補聴器システムと少なくとも1つのサーバとは、手持ち式デバイスを通じて互いにデータを送信および受信してもよく、補聴器システムは、手持ち式デバイスのさらなる通信リソースおよび計算能力を伴って提供される。
手持ち式デバイスは、ノートブック・コンピュータ、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ポータブル・マルチメディア・プレイヤ(PMP:portable multimedia player)、タブレット・コンピュータ(PC)、GPS受信機、携帯電話、例えば、iPhone(登録商標)、Android(登録商標)フォン、Windows(登録商標) Phoneなどの、例えば、GPS受信機およびカレンダ・システムなどを有するスマートフォン、または少なくとも1つのサーバおよび補聴器と通信することが可能な、任意の他のポータブル・デバイスであってもよく、またはそれらを含んでもよい。
(補聴器インターフェース)
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、インターネットなどの広域ネットワークと通信するためのインターフェースを有する補聴器を有してもよい。
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、GSM(登録商標)、IS−95、UMTS、CDMA−2000などの携帯電話ネットワークを通じて広域ネットワークにアクセスする補聴器を有してもよい。
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、補聴器と、手持ち式デバイス、および必要に応じて、例えば、補聴器システムの別の補聴器を含む、補聴器システムの他の部分との間で、データおよび/または制御信号を送信するためのデータ・インターフェースを備える補聴器を有してもよい。
データ・インターフェースは、例えば、USBインターフェースなどの有線インターフェース、または、例えば、Bluetooth Low EnergyインターフェースといったBluetoothインターフェースなどの無線インターフェースであってもよい。
補聴器は、手持ち式デバイス、およびおそらく他の可聴信号源から、可聴信号を受けるための音声インターフェースを備えてもよい。
音声インターフェースは、有線インターフェースまたは無線インターフェースであってもよい。データ・インターフェースおよび音声インターフェースは、結合して、例えば、USBインターフェース、Bluetoothインターフェースなどの、単一のインターフェースとなってもよい。
補聴器は、例えば、補聴器と手持ち式デバイスとの間でセンサ信号および制御信号を交換するための、Bluetooth Low Energyデータ・インターフェース、および、補聴器と手持ち式デバイスとの間で可聴信号を交換するための有線音声インターフェースを有してもよい。
(手持ち式デバイス・インターフェース)
手持ち式デバイスは、手持ち式デバイスおよび少なくとも1つのサーバが、それを通じて互いにデータを送信および受信し得る、有線または無線ネットワークに接続するためのインターフェースを有する。上述のように、ネットワークの例には、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線LAN、広域ネットワーク(WAN)、およびパーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)が、単独で、または任意の組み合わせのいずれかで含まれてもよい。一方、ネットワークは、別の種類のネットワークを含んでもよく、または別の種類のネットワークによって構成されてもよい。
手持ち式デバイスは、GSM、IS−95、UMTS、CDMA−2000などの携帯電話ネットワークを通じてネットワークにアクセスしてもよい。
例えば、インターネットなどのネットワークを通じて、手持ち式デバイスは、通信のため、ならびに、ユーザに関する時間管理および通信情報を記憶するための、ユーザが使用する電子時間管理および通信ツールを利用することができる。ツールおよび記憶された情報は、典型的には、ネットワークを通じてアクセスされる少なくとも1つのリモート・サーバ上に存在する。
(能力モデル)
少なくとも1つのサーバは、複数の補聴器システムの複数のユーザの、決定された聴取能力に基づく能力モデルを利用することができる。少なくとも1つのサーバは、補聴器システムのユーザの決定された聴取能力、および能力モデルに基づいて、補聴器の信号処理パラメータ値を決定するように構成される。
能力モデルは、そのモデルに基づいて決定される信号処理パラメータが、異なるユーザ・パラメータ値に対して変化し得るように、ユーザのオージオグラム、年齢、性別、人種、および母国語からなる群から選択される少なくとも1つのユーザ・パラメータを含んでもよい。
能力モデルは、聴力損失モデル、例えば、EP2871858A1で言及されている聴力損失モデルの1つを含んでもよい。
能力モデルは、そのモデルに基づいて決定される信号処理パラメータが、異なる音環境のカテゴリに対して変化し得るように、様々な音環境のカテゴリを含んでもよい。
少なくとも1つのサーバは、聴取能力の決定と、必要に応じて、他のユーザ関連データ、例えばユーザのオージオグラムおよび/または年齢および/または性別および/または人種および/または母国語と、必要に応じて、音環境のカテゴリとに基づいて、能力モデルを形成するように構成されてもよい。
能力モデルは、ベイジアン統計モデル、ニューラル・ネットワーク、データ・クラスタリング、サポート・ベクタ・マシンなどを含んでもよい。
(最初のフィッティングおよびその後の更新)
補聴器が最初にユーザにフィッティングされるとき、補聴器は、IN SITUフィッティング・システムの能力モデルに基づいて、ユーザの最大聴取能力に対して調整されてもよい。しばらくの間、例えば1日、補聴器を使用して、最新の信号処理パラメータの調整以降の使用中の能力決定に応じて、および、例えば、複数の補聴器システムから受信した能力決定に応じて起こり得る能力モデルの更新に応じて、IN SITUフィッティング・システムの少なくとも1つのサーバによって、信号処理パラメータが調整されてもよい。
(能力検知器)
能力決定は、補聴器システムの通常使用時に行われる。少なくとも1つのサーバは、受信した能力決定に基づいて、能力モデルを更新するように構成されてもよい。能力決定は、使用中頻繁に、例えば、1時間に1回、10分に1回、5分に1回、2分に1回、1分に1回実行されてもよい。
補聴器は、補聴器システムの能力検知器、または補聴器システムの能力検知器の一部を備えてもよく、補聴器の通常使用時、例えば1時間に1回、10分に1回、5分に1回、2分に1回、または1分に1回、決定された能力のデータを少なくとも1つのサーバに送信してもよい。
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、少なくとも1つの補聴器システムの補聴器と相互接続され、補聴器システムのユーザの聴取能力を決定するように構成された補聴器システムの能力検知器を備える、手持ち式デバイスを有してもよい。
能力検知器、または能力検知器の一部は、少なくとも1つのサーバと相互接続され、または少なくとも1つのサーバの一部を形成し、それによって、少なくとも1つのサーバで利用可能な大量の計算リソースの恩恵を受け、ネットワークに相互接続して、補聴器システムから離れて存在してもよい。例えば、少なくとも1つのサーバは、複数の補聴器システムの全ての能力検知器を備えてもよい。
(位置検出器)
補聴器は、補聴器の地理的位置を決定するように構成された位置検出器を備えてもよく、少なくとも1つのサーバは、補聴器、および補聴器を備える補聴器システムの地理的位置を記録するため、ならびに地理的位置を能力モデルに組み込むように構成されてもよい。
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、少なくとも1つの補聴器システムの補聴器と相互接続され、補聴器システムの地理的位置を決定するように構成された位置検出器を備える、手持ち式デバイスを有してもよい。少なくとも1つのサーバは、補聴器システムの地理的位置を記録するように、およびその地理的位置を能力モデルに組み込むように構成されてもよい。
手持ち式デバイス内に存在する位置検出器は、補聴器において利用可能な、制限された計算リソースおよび電力と比較して、より大きな、手持ち式デバイスにおいて典型的に利用可能な、計算リソースおよび電力供給の恩恵を受ける。
位置検出器は、補聴器システムの地理的位置、および必要に応じて、補聴器システムの速度を決定するために、GPS受信機、カレンダ・システム、WiFiネットワーク・インターフェース、携帯電話ネットワーク・インターフェースのうち少なくとも1つを含んでもよい。
補聴器システムが建物の中にあるときは、GPS受信機によって受信する信号の信号強度が著しく低下する。したがって、補聴器システムが建物の中にあるかどうかを決定するために、GPS信号強度に関する情報が位置検出器によって使用されてもよい。
例えば、GPS受信機によって決定されるものとして、移動速度に関する情報が、補聴器システムが車の中など運搬車両の中にあることを決定するために、位置検出器によって使用されてもよい。
有用なGPS信号がない場合、位置検出器は、補聴器システムが接続し得るWiFiネットワークのポスタル・アドレスに基づいて、または、携帯電話の技術分野において周知のように、様々なGSM発信機から受信する可能性のある信号に基づく三角測量によって、補聴器システムの地理的位置を決定してもよい。さらに、位置検出器は、例えば、会議室、オフィス、食堂、レストラン、自宅などの予想されるユーザの所在に関する情報を得るため、および地理的位置の決定にこの情報を含めるため、ユーザのカレンダ・システムにアクセスするように構成されてもよい。したがって、ユーザのカレンダ・システムからの情報は、別の方法、例えばGPS受信機によって決定される地理的位置に関する情報を代替、または補完してもよい。
また、ユーザが建物、例えば、高層ビルの中にいるとき、GPS信号がないか、または、GPS受信機によって地理的位置が決定できないほどGPS信号が非常に弱い可能性がある。ユーザの所在に関する、カレンダ・システムからの情報は、次いで、地理的位置に関する情報を提供するために用いられてもよく、または、カレンダ・システムからの情報が、地理的位置に関する情報を補完してもよい。例えば、特定の会議室を示すことが、補聴器システムが位置しているのが高層ビルの何階かについての情報を提供するかもしれない。高さに関する情報は、典型的には、GPS受信機からは利用できない。
地理的位置が他の方法で決定できないとき、例えば、GPS受信機が地理的位置を提供できないときに、位置検出器は、カレンダ・システムからの情報を自動的に使用してもよい。
(音環境検知器)
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、その補聴器システムと関連付けられる音環境検知器を有してもよい。音環境検知器は、それぞれの補聴器システムによって、例えば、補聴器システムの1つの補聴器から、または、補聴器システムの2つの補聴器から受信される音声信号に基づいて、それぞれの補聴器システムを取り巻く音環境を決定するように構成される。例えば、音環境検知器は、会話の声、がやがやした話し声、レストランの喧噪、音楽、車の騒音などの、それぞれの補聴器を取り巻く音環境のカテゴリを決定してもよい。
補聴器システムの補聴器は、音環境検知器、または音環境検知器の一部を備えてもよい。
複数の補聴器システムの少なくとも1つの補聴器システムは、少なくとも1つの補聴器システムの補聴器と相互接続され、補聴器システムの音環境検知器を備える手持ち式デバイス、または補聴器システムと関連付けられた手持ち式デバイスを有してもよい。手持ち式デバイス内に存在する音環境検知器は、補聴器において利用可能な、制限された計算リソースおよび電力と比較して、より大きな、手持ち式デバイスにおいて典型的に利用可能な、計算リソースおよび電力供給の恩恵を受ける。
補聴器システムの音環境検知器は、決定される音環境に関する情報、例えば、決定される音環境のカテゴリに関する情報を少なくとも1つのサーバに送信するように構成されてもよい。
音環境検知器、または音環境検知器の一部は、少なくとも1つのサーバと相互接続され、または少なくとも1つのサーバの一部を形成し、それによって、少なくとも1つのサーバにおいて利用可能な大量の計算リソースの恩恵を受け、ネットワークと相互接続して、補聴器システムから離れて存在してもよい。例えば、少なくとも1つのサーバは、複数の補聴器システムの全ての音環境検知器を備えてもよい。
少なくとも1つのサーバは、音環境検知器によって決定される、補聴器システムの音環境のカテゴリに基づいて、補聴器システムの補聴器の信号処理パラメータ値を決定し、信号処理パラメータ値を補聴器に送信するように構成されてもよい。補聴器のプロセッサは、決定された音環境における聴取能力の改善のため、信号処理パラメータを受信した値に調整するように構成されてもよい。
音環境検知器は、補聴器システムによって受ける音と、必要に応じて、位置検出器によって決定される補聴器システムの決定後の地理的位置と、必要に応じて、日付、時刻、補聴器システムの速度、およびGPS受信機によって受信する信号の信号強度からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータとに基づいて、複数の補聴器システムの特定の補聴器システムを取り巻く音環境のカテゴリを決定するように構成されてもよい。
地理的位置に関する情報が、例えば、GPS受信機およびカレンダ・システムから、位置検出器に対して利用可能でない場合、音環境検知器は、受信した音声信号に基づいて、従来の方法で音環境をカテゴリ化してもよい。または、補聴器は、例えば、前のフィッティング・セッション中に、またはその状況が発生するときに、ユーザによって選択されるモードで動作するように設定されてもよい。
町の広場などの特定の地理的位置における音環境は、例えば、交通、人々の数などの変化が繰り返されることにより、毎年毎年同じように一年中、および/または毎日毎日同じように一日中、繰り返し変化する可能性がある。音環境検知器が、音環境のカテゴリを決定する日の日付および/または時刻を含むことを可能にすることで、そのような変化を考慮することができる。
得られた分類結果は、補聴器の信号処理特性を自動的に選択するように、例えば、当該の環境カテゴリに最適な信号処理アルゴリズムおよびパラメータに自動的に切り替えるように、補聴器で利用されてもよい。そのような補聴器は、様々な音環境のカテゴリにおいて、個々の補聴器ユーザについての最適な音質および/または発話理解度を自動的に維持することが可能となる。
両耳用補聴器を有する補聴器システムでは、音環境検知器は、両方の補聴器で、および必要に応じて、補聴器システムの地理的位置で受信した音声信号に基づいて、補聴器システムのユーザを取り巻く音環境のカテゴリを決定するように構成されてもよい。
補聴器システムは、能力モデルに含めるため、例えば、様々な地理的位置での補聴器信号処理パラメータ値を補聴器システムの他のユーザと共有するために、信号処理パラメータをGPSデータとともに、少なくとも1つのサーバに送信するように構成されてもよい。
したがって、補聴器システムは、例えば、聴力プロフィールの類似点および/または年齢および/または人種および/または耳の大きさなどと、能力モデルとに基づいて、補聴器信号処理パラメータ値を、現在の地理的位置での少なくとも1つのサーバから取得するように構成されてもよい。
(ユーザ・インターフェース)
補聴器システムの少なくとも1つは、補聴器を備える補聴器システムのユーザが、少なくとも1つの信号処理パラメータθ∈Θを調整できるようにする、ユーザ・インターフェースを備える補聴器を有してもよい。
複数の補聴器システムのうちの少なくとも1つの補聴器システムは、手持ち式デバイスを有してもよく、手持ち式デバイスは、少なくとも1つの補聴器システムの補聴器と相互接続され、補聴器を備える補聴器システムのユーザが、少なくとも1つの信号処理パラメータθ∈Θを調整できるようにする、ユーザ・インターフェースを備える。手持ち式デバイス内に存在するユーザ・インターフェースは、補聴器において利用可能な、制限された計算リソースおよび電力と比較して、より大きな、手持ち式デバイスにおいて典型的に利用可能な、計算リソースおよび電力供給の恩恵を受ける。
ユーザは、少なくとも1つのサーバによって行われるパラメータ値の自動選択に満足しないかもしれず、ユーザ・インターフェースを使用して信号処理パラメータの調整を行ってもよい。例えば、ユーザは、現在選択されている信号処理アルゴリズムを、別の信号処理アルゴリズムに変更してもよい。例えば、ユーザは、指向性の信号処理アルゴリズムを、無指向性の信号処理アルゴリズムへと切り替えてもよい。あるいは、ユーザは、例えば、音量などのパラメータ値を調整してもよい。
IN SITUフィッティング・システムは、ユーザ調整を信号処理パラメータ値の決定に組み込むように構成されてもよい。例えば、少なくとも1つのサーバは、補聴器システムのユーザによって行われる、少なくとも1つの信号処理パラメータθ∈Θの調整を記録し、その調整を能力モデルに組み込むように構成されてもよい。
IN SITUフィッティング・システムの少なくとも1つのサーバは、補聴器システムのユーザによって行われる調整を記録し、次回、同一の聴取条件、例えば、同一の音環境が検出されるときに、修正された自動調整が行われるように、学習アルゴリズム、例えば、ベイジアン・インクリメンタル選好誘発(Bayesian incremental preference elicitation)に基づいて記録された調整に応じて、少なくとも1つの信号処理パラメータΘのθ の自動調整を修正するように構成されてもよい。
ベイズの定理およびベイズ推定に関するさらなる情報については、David J.C. Mackayによる「Information Theory, Inference, and Learning Algorithms」Cambridge University Press、2003年を参照のこと。
このように、IN SITUフィッティング・システムは、様々な聴取条件に関する信号処理パラメータの所望の調整と、個人的な、時間変化する、非線形および確率的な、補正のためのユーザ調整との間の、複雑な関係を効果的に学習することを可能にする。
能力モデルの形成および/または調整は、ベイジアン機械学習および/またはニューラル・ネットワークおよび/またはデータ・クラスタリングなどを含んでもよい。
(補聴器の種類)
補聴器は、頭部に装着され、位置および姿勢を頭部とともに変えるように構成されたBTE、RIE、ITE、ITC、CIC補聴器などの、任意の種類のものであってもよい。
(GPS)
本開示を通して、GPS受信機という用語は、地球上または地球付近のどこでも位置情報および時間情報を提供する、任意の衛星航法システムの衛星信号の受信機を示すために使用される。衛星航法システムは、米国政府により維持され、GPS受信機で誰でも自由にアクセス可能な、一般的に「GPSシステム」を示す衛星航法システム、ロシアのGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、欧州連合のガリレオ(Galileo)・ナビゲーション・システム、中国のCompassナビゲーション・システム、インド地域航法20衛星システム(IRNSS:Indian Regional Navigational 20 Satellite System)などであり、StarFire、Omnistar、インドのGAGAN(GPS Aided Geo Augmented Navigation)、EGNOS(European Geostationary Navigation Overlay Service)、日本の運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS:Multifunctional Satellite Augmentation System)などの、補強型GPSも含む。補強型GPSでは、地上の基準局のネットワークが、GPS衛星の信号の小さな変化を測定し、補正メッセージがGPSシステム衛星に送信され、GPSシステム衛星は、補正メッセージを地球にブロードキャストする。地球では、補強型GPS対応型受信機が、精度改善のために位置計算の際に補正を使用する。国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)は、この種のシステムを衛星航法補強システム(SBAS:satellite−based augmentation system)と呼ぶ。
(姿勢センサ)
補聴器は、MEMSジャイロ、傾斜センサ、ロール・ボール・スイッチなどのジャイロスコープなどの1つまたは複数の姿勢センサをさらに備えてもよい。姿勢センサは、補聴器を装着しているユーザの頭部の姿勢、例えば、頭部の偏揺れ角度(yaw)、頭部の傾斜度(pitch)、頭部の左右動(roll)、またはこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数、例えば、傾き(inclination)または傾斜(tilt)を決定するため、信号を出力するように構成される。
(カレンダ・システム)
本開示を通して、カレンダ・システムは、ユーザに、インターネットなどのネットワークを通じてアクセスできるデータを有する、電子版のカレンダを提供するシステムである。周知のカレンダ・システムは、例えば、Mozilla Sunbird、Windows Liveカレンダ、Googleカレンダ、Microsoft Outlook with Exchange Serverなどを含む。
(傾斜)
本開示を通して、「傾斜(tilt)」という語は、ユーザが立っている、または座っているときの、頭部の通常の垂直位置からの角度偏差を示す。したがって、立っている、または座っている人の頭部の静止位置では、傾斜は0°であり、仰向けに横になっている人の頭部の静止位置では、傾斜は90°である。
(信号処理ライブラリおよびパラメータ)
信号処理アルゴリズムは、信号処理アルゴリズム内の特定のサブタスクをそれぞれ実行する、複数のサブアルゴリズム、またはサブルーチンを備えてもよい。例として、信号処理アルゴリズムは、周波数選択性フィルタリング、単一チャネルまたはマルチチャネル圧縮、適応フィードバック・キャンセル、発話検出、および雑音除去などの様々な信号処理サブルーチンを備えてもよい。
さらに、信号処理アルゴリズム、サブアルゴリズムまたはサブルーチンのいくつかの別個の選択は、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の異なる予めセットされた聴取プログラムを形成するように、互いにグループ化されてもよく、ユーザは、自分の嗜好に従って、その中から選択することができる。
信号処理アルゴリズムは、1つまたは複数の関連アルゴリズム・パラメータを有することとなる。これらのアルゴリズム・パラメータは、通常、いくつかのより小さなパラメータのセットに分割されることができ、その場合に、そのようなアルゴリズム・パラメータ・セットのそれぞれは、信号処理アルゴリズムの特定の部分、または特定のサブルーチンに関係する。これらのパラメータ・セットは、フィルタのコーナー周波数および傾斜、圧縮アルゴリズムの圧縮閾値および圧縮率、適応フィードバック・キャンセル・アルゴリズムの適応フィルタ係数を含むフィルタ係数、適応率、およびプローブ信号特性などの、それぞれのアルゴリズムまたはサブルーチンのある特性を制御する。
アルゴリズム・パラメータの値は、好ましくは、それぞれの信号処理アルゴリズムまたはサブルーチンの実行中に、データRAM領域などの、処理手段の揮発性データ・メモリ領域に中間的に記憶される。アルゴリズム・パラメータの初期値は、EEPROM/フラッシュ・メモリ領域またはバッテリでバックアップされたRAMメモリ領域などの不揮発性メモリ領域に記憶され、通常、ユーザによる、補聴器のバッテリの取り外しもしくは取り換え、またはON/OFFスイッチの操作によって起こる、電源供給の中断中も、これらのアルゴリズム・パラメータを保持することが可能となる。
(信号処理の実装)
新たな補聴器システムにおける信号処理は、専用のハードウェアによって実行されてもよく、または信号プロセッサにおいて実行されてもよく、または専用のハードウェアおよび1つまたは複数の信号プロセッサの組み合わせで実行されてもよい。
本明細書で用いられる、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」「システム」などの用語は、CPU関連のエンティティ、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかを指すことを意図する。
例えば、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」「システム」などは、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行スレッド、および/またはプログラムであってもよいが、限定はされない。
例として、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」などの用語は、プロセッサ上で実行中のアプリケーションおよびハードウェア・プロセッサの両方を示す。1つもしくは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」など、またはこれらの任意の組み合わせは、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、1つもしくは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」など、またはこれらの任意の組み合わせは、おそらく他のハードウェア回路との組み合わせの1つのハードウェア・プロセッサ上に局所化されてもよく、および/または、おそらく他のハードウェア回路と組み合わせた、2つ以上のハードウェア・プロセッサ間に分散されてもよい。
また、プロセッサ(または、類似の用語)は、信号処理を実行可能な、任意の構成要素、または構成要素の任意の組み合わせであってもよい。例えば、信号プロセッサは、ASICプロセッサ、FPGAプロセッサ、汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路構成要素、または集積回路であってもよい。
図面は、実施形態の設計および有用性を示し、図面では、類似の要素は、共通の参照番号で参照される。これらの図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。上述のおよび他の利点および目的がどのようにして得られるかを、さらによく理解するために、添付図面で示される実施形態のより詳細な説明が行われることとなる。これらの図面は、典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものと考えられるべきではない。
IN SITUフィッティング・システムを概略的に示す。 IN SITUフィッティング・システムにおける、補聴器システムの補聴器を概略的に示す。 IN SITUフィッティング・システムの補聴器システムの補聴器の最初のフィッティングのためのフィッティング・システムを概略的に示す。 姿勢センサを有する単一の補聴器を備える補聴器システム、ならびにGPS受信機、音環境検知器、およびユーザ・インターフェースを有する手持ち式デバイスを示す。
様々な例示的実施形態が、図面を参照して以下で説明される。図面は、一定の縮尺で描かれておらず、同様の構造または機能の要素は、図面全体を通して同様の参照番号により表されることに留意すべきである。図面は、実施形態の説明を容易にすることを意図するのみであることにも留意すべきである。それらは、特許請求の範囲に記載された発明の網羅的な説明として、または特許請求の範囲に記載された発明の範囲への限定として意図されたものではない。さらに、説明される実施形態は、示される全ての態様または利点を有する必要はない。特定の実施形態とともに記載された態様または利点は、そのように説明されておらず、またはそのように明示的に記載されていないとしても、必ずしもその実施形態に限定されるものではなく、任意の他の実施形態において実施されることができる。
ここで、様々な種類のIN SITUフィッティング・システムが示される添付図面を参照して、IN SITUフィッティング・システムについて、以下でより完全に説明する。IN SITUフィッティング・システムは、添付図面で示されていない、異なる形式で具体化されてもよく、ここで説明する実施形態および例に限定されるものとして解釈されるべきではない。
(図1)
図1は、複数の補聴器システムの通常使用時に、すなわち、それらの補聴器システムが、対応するユーザに装着されており、聴力損失補償音声信号をユーザに提供している時に、それらの補聴器システムの信号処理パラメータを調整するように構成されたIN SITUフィッティング・システム100を概略的に示している。
IN SITUフィッティング・システム100は、複数の補聴器システム10を備え、複数の補聴器システム10のそれぞれは、複数のユーザである、ユーザA、ユーザB、...、ユーザNのそれぞれのユーザに装着され、複数の補聴器システム10のそれぞれは、ユーザの一方の耳の聴力損失補償を行う第1の補聴器12Aと、ユーザの他方の耳の聴力損失補償を行う第2の補聴器12Bとを有する、両耳用補聴器システム10を備える。IN SITUフィッティング・システム100の一部を形成する補聴器システム10のいくつかは、単一の片耳用補聴器12(図示せず)を有してもよい。
補聴器システム10のそれぞれは、手持ち式デバイス30も備える。手持ち式デバイス30は、1つまたは複数のネットワーク120を通じて、補聴器システム10の補聴器12A、12Bを1つまたは複数のサーバ110と相互接続するためのネットワーク・インターフェースを有する、補聴器システム10を提供する。
サーバ110は、クラウド・コンピューティング、グリッド・コンピューティングなどの技術分野など、コンピュータ・ネットワークの技術分野において周知のように、1つまたは複数のネットワーク120を通じて相互接続される。
サーバ110は、相互接続され、補聴器を備える補聴器システム10のユーザの聴取能力の改善のために、1つまたは複数のネットワーク120を通じてサーバ110と相互接続される、補聴器12A、12Bの信号処理パラメータ値を決定するように構成される。
ユーザの補聴器システム10の補聴器12A、12Bの信号処理パラメータ値の決定は、決定されるユーザの聴取能力に基づく。補聴器システム10の能力検知器(図示せず)は、ユーザの聴取能力を決定するように構成される。能力検知器は、補聴器システム10の補聴器12A、12Bのうちの1つ、もしくは手持ち式デバイス30、もしくはサーバ110のうちの1つの中に存在してもよく、または能力検知器の一部は、補聴器システム10の補聴器12A、12Bのうちの1つもしくは複数、および手持ち式デバイス30、および1つまたは複数のサーバ110の中に存在してもよい。能力検知器は、決定されるユーザの聴取能力に関する情報を1つまたは複数のサーバ110に送信し、1つまたは複数のサーバは、送信された情報に基づいて、1つまたは複数の補聴器システム10の1つまたは2つの補聴器12A、12Bの1つまたは複数の処理パラメータ値を決定する。決定された信号処理パラメータ値を受信し、受信した値に信号処理パラメータを調整する、補聴器のユーザの改善された聴取能力を得るために、1つまたは複数のサーバ110は、1つまたは複数のネットワーク120を通じて、決定された1つまたは複数の信号処理パラメータ値をそれぞれの補聴器に送信する。
説明されるIN SITUフィッティング・システム100では、サーバ110のうちの少なくとも1つのサーバが、複数の補聴器システムの複数のユーザの決定される聴取能力に基づく、統計能力モデル(図示せず)を利用することができ、その少なくとも1つのサーバ110は、補聴器システム10のユーザの決定される聴取能力および能力モデルに基づいて、補聴器12A、12Bの信号処理パラメータ値を決定するように構成される。
能力モデルは、ユーザのオージオグラム、年齢、性別、人種、身長、および母国語からなる群から選択される、少なくとも1つのユーザ・パラメータを含んでもよい。
能力モデルは、聴力損失モデル、例えば、EP2871858A1で言及されている聴力損失モデルの1つを含んでもよい。
能力モデルは、そのモデルに基づいて決定される信号処理パラメータが、異なる音環境のカテゴリに対して変化し得るように、様々な音環境のカテゴリを含んでもよい。
説明されるIN SITUフィッティング・システム100は、音環境検知器を有し、音環境検知器は、個々の補聴器システム10それぞれによって、例えば、補聴器システム10それぞれの1つの補聴器12A、12Bから、または、補聴器システム10それぞれの2つの補聴器12A、12Bから受信される音声信号に基づいて、個々の補聴器システム10を取り巻く音環境を決定するように構成される。例えば、音環境検知器は、会話の声、がやがやした話し声、レストランの喧噪、音楽、車の騒音などの、それぞれの補聴器を取り巻く音環境のカテゴリを決定してもよい。
補聴器システム10の補聴器12A、12Bは、当該の補聴器12A、12Bを取り巻く音環境を決定するように構成された音環境検知器の一部を備えてもよい。
複数の補聴器システムのうちの少なくとも1つの補聴器システム10は、手持ち式デバイス30を有してもよく、手持ち式デバイス30は、少なくとも1つの補聴器システム10の補聴器12A、12Bと相互接続され、当該の補聴器12A、12Bを取り巻く音環境を決定するように構成された音環境検知器の一部を備える。手持ち式デバイス30内に存在する音環境検知器の一部は、補聴器12A、12Bにおいて利用可能な、制限された計算リソースおよび電力と比較して、より大きな、手持ち式デバイス30において典型的に利用可能な、計算リソースおよび電力供給の恩恵を受ける。
補聴器システム10内に存在する音環境検知器の一部は、決定される音環境に関する情報、例えば、決定される音環境のカテゴリに関する情報を、少なくとも1つのサーバ110に送信するように構成されてもよい。
音環境検知器、または音環境検知器の一部は、少なくとも1つのサーバ110と相互接続され、または少なくとも1つのサーバ110の一部を形成し、それによって、少なくとも1つのサーバ110において利用可能な、大量の計算リソースの恩恵を受け、ネットワーク120と相互接続して、補聴器システム10から離れて存在してもよい。例えば、少なくとも1つのサーバ110は、IN SITUフィッティング・システム100の音環境検知器の全ての部分を備えてもよい。
少なくとも1つのサーバ110は、音環境検知器によって決定される、補聴器システム10の音環境のカテゴリに基づいて、補聴器システム10の補聴器12A、12Bの信号処理パラメータ値を決定するように、および、信号処理パラメータ値を補聴器12A、12Bに送信するように構成されてもよく、補聴器12A、12Bのプロセッサは、決定される音環境における、補聴器システム10のユーザの聴取能力の改善のため、信号処理パラメータを受信した値に調整するように構成されてもよい。
少なくとも1つのサーバは、聴取能力の決定と、および、必要に応じて、他のユーザ関連データ、例えばユーザのオージオグラム、および/または年齢および/または性別および/または人種および/または身長および/または母国語と、必要に応じて、音環境のカテゴリとに基づいて、能力モデルを形成するように構成されてもよい。
(図2)
図2は、ユーザの耳介200の後ろに装着されるBTE補聴器ハウジング(図示せず−内部部品が見えるようにするため、外壁を取り除いている)を備えるBTE補聴器12を概略的に示す。BTEハウジング(図示せず)は、音声信号をマイクロフォン可聴音声信号に変換するための、前方マイクロフォン14および後方マイクロフォン16と、それぞれのマイクロフォン可聴音声信号をフィルタリングするための、任意のプレフィルタ(図示せず)と、それぞれのマイクロフォン可聴音声信号をそれぞれのデジタル・マイクロフォン可聴音声信号に変換するためのA/Dコンバータ(図示せず)とを収容する。デジタル・マイクロフォン可聴音声信号は、信号プロセッサ18に入力され、信号プロセッサ18は、入力されたデジタル可聴音声信号に基づいて、聴力損失補償出力信号を生成するように構成される。
聴力損失補償出力信号は、レシーバ22に、音声信号送信部材20に含まれる電気配線を通じて送信される。レシーバ22は、聴力損失補償出力信号を、ユーザの鼓膜に向けて送るための音響出力信号に変換するためのもので、BTE補聴器の技術分野において周知のように、ユーザの外耳道における意図した位置に音声信号送信部材を留めて保持するために、ユーザの外耳道に快適に位置するように形成される(図示せず)イヤーピース24に含まれる。
イヤーピース24は、1つのマイクロフォン26も保持し、マイクロフォン26への声の骨伝導を利用して、ユーザ自身の声を受け取るために、イヤーピースが、ユーザの外耳道内の意図した位置に位置されるとき、マイクロフォン26は、外耳道の壁の当接面に位置される。マイクロフォン26は、BTEハウジング12内のA/Dコンバータ(図示せず)、および必要に応じて、プレフィルタ(図示せず)と、音声送信部材20に含まれる電気配線(不可視)で相互接続して、接続される。
BTE補聴器12は、バッテリ28で駆動される。
信号プロセッサ18は、信号プロセッサ18に接続される不揮発メモリ(図示せず)に記憶される、信号処理アルゴリズムF(Θ)のライブラリのいくつかの異なる信号処理アルゴリズムを実行するように構成される。各信号処理アルゴリズムF(Θ)、またはそれらの組み合わせは、特定のユーザの嗜好および特定の音環境のカテゴリに適合される。Θは、信号処理アルゴリズムFの、信号処理パラメータθ のセットである。
様々な信号処理アルゴリズムの信号処理パラメータの初期設定は、典型的には、調整作業者のオフィスでの最初のフィッティング・セッション中に決定され、所望のアルゴリズムをアクティブ化し、アルゴリズム・パラメータを補聴器の不揮発性メモリ領域内に設定することによって、および/または所望のアルゴリズムおよびアルゴリズム・パラメータ設定を不揮発性メモリ領域に送信することによって、補聴器にプログラムされる。続いて、図1に示されるIN SITUフィッティング・システムは、補聴器12内のΘの少なくとも1つの信号処理パラメータθ を、信号処理アルゴリズムF(Θ)のライブラリを用いて自動調整するように構成される。
信号プロセッサ18の様々な機能は、上記に開示され、下記でより詳細に開示される。
(図3)
図3は、ユーザの耳の後ろ、即ち、耳介200の後ろにBTEハウジング60がある、動作位置にある補聴器12を示す。図示するように、補聴器12は、曲がりやすく、耳介200の内部、例えば、耳珠および対珠の後ろの介腔の周囲の周りに位置し、ユーザの外耳内部の意図した位置にイヤーピース24を保持するために、対耳輪に当接し、少なくとも一部対耳輪で覆われるように意図される、アーム64を有してもよい。耳介200の意図した位置にアームが容易にフィットするように、アームは、好ましくは、対耳輪の曲率よりもわずかに大きい曲率を有するアーチ型の形状に、製造時に予め形成されてもよい。イヤーピース24はまた、入来音を受けるため、およびBTEハウジング60内に収容される1つまたは複数のマイクロフォンからの出力信号と組み合わされ得る、対応する出力信号を提供するために、外耳道の入り口に位置されるマイクロフォンを収容してもよい。
図3は、また、IN SITUフィッティング・システム100の一部を形成する、フィッティング器具70、およびインターネットなどのネットワーク120とフィッティング器具70との無線相互接続を概略的に示す。
フィッティング器具70のオペレータが確認し、補聴器の構成が意図と異なる場合に可能な修正処置をとるために、補聴器12のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成に関するデータは、無線80でフィッティング器具70に送信されて、例えば、フィッティング器具70のディスプレイに表示されてもよい。
フィッティング器具70は、IN SITUフィッティング・システム100の1つまたは複数のサーバから受信される情報に従って、例えば、能力モデルの最新の更新に基づく、フィッティング・パラメータの新たな値で、補聴器12の最初のフィッティングを行うように構成される。それによって、フィッティング器具70は、オージオグラム、年齢、類似のユーザの能力などの受信された情報を与えられて、ユーザの予測される聴取能力を最大化するパラメータを選択する。
(図4)
図4は、補聴器システム10の構成要素および回路を概略的に示す。補聴器システム10は、図1に示すIN SITUフィッティング・システム100の一部を形成し、姿勢センサ44を有する、例えば左耳用の、第1の補聴器12Aと、例えば右耳用の、第2の補聴器12Bと、GPS受信機42、音環境検知器34およびユーザ・インターフェース38を有する手持ち式デバイス30とを有する。
補聴器12A、12Bは、BTE、RIE、ITE、ITC、CIC補聴器などの、任意の種類の補聴器であってもよい。
説明される補聴器12A、12Bのそれぞれは、それぞれのA/Dコンバータ(図示せず)に接続され、補聴器システム10のユーザを取り巻く音環境において、マイクロフォン14、16で受信される音声信号に応じて、それぞれのデジタル入力信号を提供するための、前方マイクロフォン14および後方マイクロフォン16を備える。デジタル入力信号は、聴力損失補償出力信号を生成するように信号処理アルゴリズムF(Θ)のライブラリから選択される信号処理アルゴリズムに従って、デジタル入力信号を処理するように構成された聴力損失プロセッサ18に入力される。聴力損失補償出力信号は、聴力損失補償出力信号を、ユーザの鼓膜に向かって発せられる音響出力信号に変換するために、D/Aコンバータ(図示せず)およびレシーバ22に送られる。
補聴器システム10は、補聴器12A、12BとIN SITUフィッティング・システム100の少なくとも1つのサーバ110との間のデータ送信を容易にする、例えば、スマートフォンなどの手持ち式デバイス30をさらに備える。説明される補聴器12A、12Bと手持ち式デバイス30とは、補聴器12と手持ち式デバイス30との間でセンサ・データおよび制御信号を交換するために、例えば、Bluetooth Low Energyインターフェースで相互接続される。説明される手持ち式デバイス30は、スマートフォンの技術分野で周知のように、携帯電話ネットワークおよびWifiインターフェース48と相互接続するために、GSMインターフェースなどの携帯電話インターフェース50も有するスマートフォンである。手持ち式デバイス30は、WANの技術分野で周知のように、WiFiインターフェース48および/または携帯電話インターフェース50を用いて、インターネットを通じて、ネットワーク120および少なくとも1つのサーバ110と相互接続する。
補聴器12Aは、ユーザの聴取能力を決定するための能力検知器40を備える。能力検知器40は、例えば、図2に示されるように、骨伝導されたユーザの発話を受け取るために、外耳道壁に当接して、ユーザ自身の発話を受信するために配置される、マイクロフォン26に接続される。能力検知器40は、例えば、MEMSジャイロ、傾斜センサ、ロール・ボール・スイッチなどのジャイロスコープなどの1つまたは複数の姿勢センサ44にも接続され、姿勢センサ44は、補聴器を装着しているユーザの頭部の姿勢、例えば、頭部の偏揺れ角度、頭部の傾斜度、頭部の左右動、またはこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数、例えば、傾斜、すなわち、ユーザが立っている、または座っているときの、頭部の通常の垂直位置からの角度偏差を決定するための信号を出力するように構成される。例えば、静止位置において、立っている、または座っている人の頭部の傾斜は、0°であり、静止位置において、横になっている人の頭部の傾斜は、90°である。
能力検知器40は、発話を検出し、ユーザによって話され、かつユーザが他者からの発話を理解することが困難であることを示す、「sorry」、「pardon」、「what」などの言葉、または、英語ではない別の言語の対応する言葉を認識するように構成される。通常の聴力を有する人が容易に理解しているであろう、別の人からの発話の状況において、補聴器システムのユーザによって話されるそのような言葉を頻繁に検知することは、低い聴取能力の値をもたらす。能力検知器40は、受信するデータおよび能力モデルに基づいて、ユーザの聴取能力の改善のため、そのような言葉の検知に関するデータおよび発話の受信に応答するユーザのタイミングに関するデータを、少なくとも1つのサーバおよび1つまたは複数の信号処理パラメータを決定する少なくとも1つのサーバに送信するように構成される。それによって、当該のユーザの聴力損失に類似した聴力損失を有する可能性がある、補聴器システムの他のユーザの、得られる聴取能力が、当該のユーザの補聴器の信号処理パラメータの決定に含まれる。
能力検知器は、補聴器12において音の到来方向を決定するように構成された到来方向検知器を備える。
能力検知器は、音が到来すると決定された方向と、姿勢センサ44によって示される、決定された発話の到来方向に向かってユーザが自分の視線方向を変更するまでの時間とを比較するように構成されている。能力検知器40は、発話を受けた応答において、決定されるユーザの反応時間、またはユーザの反応がないことに関するデータを少なくとも1つのサーバに送信するように構成され、少なくとも1つのサーバは、受信したデータおよび能力モデルに基づいて、ユーザの聴取能力の改善のための1つまたは複数の信号処理パラメータを決定する。それによって、当該のユーザの聴力損失に類似した聴力損失を有する可能性がある、補聴器システムの他のユーザの、得られる聴取能力が、当該のユーザの補聴器の信号処理パラメータの決定に含まれる。少なくとも1つのサーバは、例えば、受けた発話の周波数における利得値を増加させてもよく、その結果、視線方向とは別の方向からの発話に応答するために使用される時間が短くなる。少なくとも1つのサーバは、例えば、フィルタリングを実行するために、複素利得値を調整してもよい。
手持ち式デバイス30は、補聴器システム10のユーザを取り巻く音環境のカテゴリを決定するための音環境検知器34を備える。音環境カテゴリの決定は、手持ち式デバイスのマイクロフォン32によって拾われる音声信号に基づく。カテゴリの決定に基づいて、音環境検知器34は、当該の音環境カテゴリに適した信号処理パラメータ値および/または信号処理アルゴリズムの決定のために、少なくとも1つのサーバに出力36を提供する。
したがって、IN SITUフィッティング・システムは、補聴器の信号プロセッサ18を、当該の音環境に最適な1つまたは複数のアルゴリズムに自動的に切り替える。それによって、最適な音質および/または発話理解度が様々な音環境において維持される。プロセッサ18の信号処理アルゴリズムは、様々な形式の雑音除去およびダイナミック・レンジ圧縮、ならびに他の信号処理タスクの範囲を実行してもよい。
音環境検知器34は、補聴器12において利用可能な、リソースおよび電力供給より大きな、手持ち式デバイス30において典型的に利用可能な、計算リソースおよび電力供給の恩恵を受ける。手持ち式デバイス30および/または、全ての、もしくは少なくともいくつかの補聴器システム10も、ネットワーク120および少なくとも1つのサーバ110によって利用可能となるリソースの恩恵を受ける。
音環境検知器34は、会話の声、がやがやした話し声、レストランの喧噪、音楽、車の騒音などの、環境カテゴリのセットのうちの1つに、現在の音環境をカテゴリ化する。
少なくとも1つのサーバは、決定された1つまたは複数の信号処理パラメータおよび/またはサーバ・パラメータ制御信号52A、52Bに応じて利用可能な信号処理アルゴリズムのライブラリおよびパラメータF(Θ)から、それぞれの信号プロセッサ18A、18Bによって選択される信号処理アルゴリズムに関する情報とともに、サーバ・パラメータ制御信号52A、52Bを補聴器12A、12Bのそれぞれに送信する。信号処理パラメータの例は、雑音除去の量、利得の量、HF利得の量、対応する信号アルゴリズムが実行のために選択されるかどうかを制御する、アルゴリズム制御パラメータ、フィルタのコーナー周波数および傾斜、圧縮アルゴリズムの圧縮閾値および圧縮率、適応フィードバック・キャンセル・アルゴリズムの適応フィルタ係数を含むフィルタ係数、適応率、およびプローブ信号特性などを含む。
手持ち式デバイス30は、補聴器システム10の地理的位置を決定するように構成されたGPS受信機を有する位置検出器42を含む。有用なGPS信号がない場合、示される補聴器システム10の位置は、WiFiネットワーク・アクセス・ポイントのアドレスとして、または、スマートフォンの技術分野において周知のように、様々なGSM発信機から受信する信号に基づく三角測量によって、決定されてもよい。
手持ち式デバイス30は、決定される音環境カテゴリおよび地理的位置を、WiFiインターフェース48および/または携帯電話インターフェース50を通じて少なくとも1つのサーバに送信するように構成される。少なくとも1つのサーバは、それぞれの地理的位置において決定された音環境のカテゴリとともに、決定された地理的位置を記録するように構成される。記録は、定期的な時間間隔で、および/または記録の間の、ある地理的距離で、および/または、例えば、音環境のカテゴリの変化、信号処理プログラムの変更、信号処理パラメータの変更、ユーザ・インターフェースを用いて入力されるユーザ・コマンドなどの、信号処理の変化などの、あるイベントによってトリガされて、実行されてもよい。記録されるデータは、能力モデルに含まれる。
補聴器システム10が、特定の音環境のカテゴリの記録を有する地理的位置のエリア内に位置するとき、少なくとも1つのサーバは、現在の音環境が、それぞれの前に記録された音環境カテゴリである可能性を高めるように構成される。
手持ち式デバイス30はまた、例えば、会議室、オフィス、食堂、レストラン、自宅などのユーザの所在に関する情報を得るため、および、音環境のカテゴリの決定にこの情報を含めるために、例えば、WiFiインターフェース48および/または携帯電話インターフェース50を通じて、ユーザのカレンダ・システムにアクセスするように構成される。ユーザのカレンダ・システムからの情報は、GPS受信機によって決定され、少なくとも1つのサーバに送信される地理的位置に関する情報を代替または補完してもよい。
また、ユーザが建物、例えば、高層ビルの中にいるとき、GPS信号がないか、または、GPS受信機によって地理的位置が決定できないほどGPS信号が非常に弱い可能性がある。ユーザの所在に関する、カレンダ・システムからの情報は、次いで、地理的位置に関する情報を提供するために用いられてもよく、または、カレンダ・システムからの情報は、地理的位置に関する情報を補完してもよい。例えば、特定の会議室を示すことが、高層ビルの階数についての情報を提供するかもしれない。高さに関する情報は、典型的には、GPS受信機からは利用できない。
ユーザの頭部の姿勢に関する情報も、能力モデルに含め、信号処理パラメータの決定および/または補聴器12のアルゴリズムについての基礎を形成するために、少なくとも1つのサーバに送信される。
特定の実施形態が示され、説明されたが、それらは、特許請求の範囲に記載された発明を限定することを意図するものではないと理解されたい。特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正がなされ得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示と見なされるべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、代替形態、修正形態、および均等形態を網羅することを意図する。

Claims (20)

  1. 複数の補聴器システムの補聴器信号処理パラメータを前記補聴器システムの通常使用時に調整するように構成されたIN SITUフィッティング・システムであって、
    前記複数の補聴器システムと相互接続される少なくとも1つのサーバを備え、
    それぞれの前記補聴器システムは、
    音環境からマイクロフォンで受信される音声信号に応じて、可聴信号を提供するためのマイクロフォンと、
    聴力損失補償可聴信号を生成するために、信号処理アルゴリズムF(Θ)に従って前記可聴信号を処理するように構成され、Θは、前記信号処理アルゴリズムFの信号処理パラメータθ のセットである、プロセッサと、
    前記聴力損失補償可聴信号に基づいて、前記補聴器システムのユーザに出力信号を提供するための出力トランスデューサと、
    前記少なくとも1つのサーバとのデータ通信するように構成されたサーバ・インターフェースと、
    を有する補聴器を備え、
    それぞれの前記補聴器システム毎に、能力検知器が、前記補聴器システムのそれぞれ1つと関連付けられ、前記関連付けられる補聴器システムのユーザの聴取能力を決定するように構成され、
    前記少なくとも1つのサーバは、
    前記補聴器システムの複数のユーザの決定された聴取能力に基づいて、前記補聴器システムのうち1つの補聴器システムの補聴器の前記信号処理パラメータn、θ のうち1つの値を決定し、
    前記決定された値に関する情報を前記補聴器に送信するように構成され、
    前記補聴器の前記プロセッサは、前記情報を受信すると、前記信号処理パラメータn、θ を前記決定された値に設定するように構成される、
    IN SITUフィッティング・システム。
  2. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つは、前記補聴器と通信可能に結合され、前記補聴器を前記少なくとも1つのサーバと相互接続するように構成された手持ち式デバイスを備える、請求項1に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  3. 前記少なくとも1つのサーバは、能力モデルを利用することができ、前記少なくとも1つのサーバは、前記決定された聴取能力、および前記能力モデルに基づいて、前記信号処理パラメータn、θ のうち1つの前記値を決定するように構成される、請求項1または2に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  4. 前記能力モデルは、前記ユーザのオージオグラム、年齢、性別、身長、および母国語からなる群から選択される、少なくとも1つのユーザ・パラメータを含む、請求項3に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  5. 前記信号処理パラメータn、θ のうち1つのパラメータの前記値を決定するように構成された前記少なくとも1つのサーバは、ベイジアン機械学習、ニューラル・ネットワーク、およびデータ・クラスタリングからなる群から選択される処理方式のうち少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  6. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザの声を記録するように構成され、前記能力検知器は、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザの聴取能力を、前記ユーザの発話に基づいて決定するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  7. 前記聴取能力は、発話を受けた後に測定される、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザによる応答時間に関連し、前記少なくとも1つのサーバは、発話可聴性の改善のために、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの、少なくとも1つの利得値を決定するように構成される、請求項6に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  8. 前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザの前記聴取能力は、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザの発話理解に関連し、前記少なくとも1つのサーバは、発話理解の改善のために、前記信号処理パラメータn、θ のうち1つのパラメータの前記値を決定するように構成される、請求項6または7に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  9. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、
    前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムのユーザの前方視線方向に関して、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムにおける音の到来方向を決定するように構成された到来方向検知器を備え、
    前記能力検知器は、決定される前記音の前記到来方向と、前記補聴器システムのうち前記1つの補聴器システムの前記ユーザの前記前方視線方向との比較をするように構成され、
    前記少なくとも1つのサーバは、前記比較に基づいて、前記信号処理パラメータn、θ のうち1つのパラメータの前記値を決定するように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  10. 前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムは、前記音の前記到来時に、前記補聴器システムのうち前記1つの補聴器システムの前記ユーザの視線方向を決定するように構成された姿勢センサを備え、前記能力検知器は、前記音の到来から、前記姿勢センサで検知される、決定される前記音の前記到来方向に向かって前記視線方向が変更されるまでの時間を決定するように構成される、請求項9に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  11. それぞれの前記補聴器システム毎に、前記それぞれの補聴器システムと関連付けられ、前記関連付けられる補聴器システムによって受ける音声信号に基づいて、前記関連付けられる補聴器システムを取り巻く音環境のカテゴリを決定するように構成された音環境検知器を備え、
    前記少なくとも1つのサーバは、前記音環境検知器によって決定される前記音環境の前記カテゴリに基づいて、前記関連付けられる補聴器システムの補聴器の前記信号処理パラメータn、θ のうち1つのパラメータの前記値を決定し、前記決定された値に関する情報を前記補聴器に送信するように構成され、
    前記補聴器の前記プロセッサは、聴取能力の改善のために、前記情報を受信すると、前記信号処理パラメータを前記決定された値に設定するように構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  12. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムのユーザが、前記信号処理パラメータn、θ のうち少なくとも1つを調整できるようにする、ユーザ・インターフェースを備え、
    前記少なくとも1つのサーバは、前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザによって行われる、前記信号処理パラメータn、θ のうち前記少なくとも1つのパラメータの前記調整を記録し、前記調整を前記能力モデルに組み込むように構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  13. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの地理的位置を決定するように構成された位置検出器を備え、
    前記少なくとも1つのサーバは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記地理的位置を記録し、前記地理的位置を前記能力モデルに組み込むように構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  14. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムの前記能力検知器は、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムの前記ユーザの発話を、他者による発話と分離するために、前記ユーザによって話された言葉を認識するために音声認識するように構成される、請求項1から13のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  15. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムと関連付けられる、前記能力検知器の少なくとも一部を備える、請求項1から14のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  16. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、前記補聴器システムのうち前記少なくとも1つの補聴器システムと関連付けられる、前記音環境検知器の少なくとも一部を備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  17. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、位置検出器の少なくとも一部を備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  18. 前記補聴器システムのうち少なくとも1つの補聴器システムは、両耳用補聴器を備える、請求項1から17のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システム。
  19. 請求項1から18のいずれか一項に記載のIN SITUフィッティング・システムの一部を形成する補聴器システム。
  20. 音環境からマイクロフォンで受信される音声信号に応じて、可聴信号を提供するためのマイクロフォンと、
    聴力損失補償可聴信号を生成するために、信号処理アルゴリズムF(Θ)に従って前記可聴信号を処理するように構成され、Θは、前記信号処理アルゴリズムFの信号処理パラメータθ のセットであるプロセッサと、
    前記聴力損失補償可聴信号に基づいて、補聴器システムのユーザに出力信号を提供するための出力トランスデューサと、
    少なくとも1つのサーバとのデータ通信するように構成されたサーバ・インターフェースとを備え、
    前記プロセッサは、前記少なくとも1つのサーバから受信する前記信号処理パラメータn、θ のうち1つのパラメータの値に関する情報に基づいて、前記信号処理パラメータn、θ のうち前記1つのパラメータの前記値を調整するように構成され、前記値は、前記補聴器システムと関連付けられる能力検知器によって決定される、補聴器システムのユーザの決定された聴取能力に基づく、補聴器。
JP2016117350A 2015-06-19 2016-06-13 能力に基づく補聴器のin situ最適化 Pending JP2017011699A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15172898.7 2015-06-19
EP15172898.7A EP3107314A1 (en) 2015-06-19 2015-06-19 Performance based in situ optimization of hearing aids

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017011699A true JP2017011699A (ja) 2017-01-12

Family

ID=53442655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016117350A Pending JP2017011699A (ja) 2015-06-19 2016-06-13 能力に基づく補聴器のin situ最適化

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP3107314A1 (ja)
JP (1) JP2017011699A (ja)
CN (1) CN106257936B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019080309A (ja) * 2017-10-03 2019-05-23 ジーエヌ ヒアリング エー/エスGN Hearing A/S 聴覚デバイスサービス要求のためのコンピューティングプログラムおよびサーバを備えたシステム

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10674285B2 (en) * 2017-08-25 2020-06-02 Starkey Laboratories, Inc. Cognitive benefit measure related to hearing-assistance device use
EP3614379B1 (en) 2018-08-20 2022-04-20 Mimi Hearing Technologies GmbH Systems and methods for adaption of a telephonic audio signal
CN109640212A (zh) * 2019-02-20 2019-04-16 广州明医医疗科技有限公司 音质改善方法及骨传导耳机
US20230024080A1 (en) * 2020-01-22 2023-01-26 Widex A/S Method of operating an in-situ fitting system and an in-situ fitting system
US11375322B2 (en) 2020-02-28 2022-06-28 Oticon A/S Hearing aid determining turn-taking
US11689868B2 (en) * 2021-04-26 2023-06-27 Mun Hoong Leong Machine learning based hearing assistance system

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012066149A1 (en) * 2010-11-19 2012-05-24 Jacoti Bvba Personal communication device with hearing support and method for providing the same
JP2012216986A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Panasonic Corp 補聴器調整装置、補聴器調整方法、および補聴器調整用プログラム
EP2736273A1 (en) * 2012-11-23 2014-05-28 Oticon A/s Listening device comprising an interface to signal communication quality and/or wearer load to surroundings

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5600728A (en) * 1994-12-12 1997-02-04 Satre; Scot R. Miniaturized hearing aid circuit
EP2866474A3 (en) * 2002-04-25 2015-05-13 GN Resound A/S Fitting methodology and hearing prosthesis based on signal-to-noise ratio loss data
CA2625329C (en) * 2005-10-18 2013-07-23 Widex A/S A hearing aid and a method of operating a hearing aid
CN101090584B (zh) * 2007-07-10 2011-12-14 王永华 数字助听器的选配装置
US20110317858A1 (en) * 2008-05-28 2011-12-29 Yat Yiu Cheung Hearing aid apparatus
EP2335427B1 (en) * 2008-09-10 2012-03-07 Widex A/S Method for sound processing in a hearing aid and a hearing aid
JP5830672B2 (ja) * 2010-04-19 2015-12-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 補聴器フィッティング装置
EP2947899B1 (en) * 2010-10-08 2017-12-13 Oticon A/s Wireless binaural hearing device
US8817996B2 (en) * 2011-11-01 2014-08-26 Merry Electronics Co., Ltd. Audio signal processing system and its hearing curve adjusting unit for assisting listening devices
US9148735B2 (en) * 2012-12-28 2015-09-29 Gn Resound A/S Hearing aid with improved localization
EP3917167A3 (en) * 2013-06-14 2022-03-09 Oticon A/s A hearing assistance device with brain computer interface
EP2871858B1 (en) 2013-11-07 2019-06-19 GN Hearing A/S A hearing aid with probabilistic hearing loss compensation
EP2884766B1 (en) * 2013-12-13 2018-02-14 GN Hearing A/S A location learning hearing aid
JP6190351B2 (ja) * 2013-12-13 2017-08-30 ジーエヌ ヒアリング エー/エスGN Hearing A/S 学習型補聴器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012066149A1 (en) * 2010-11-19 2012-05-24 Jacoti Bvba Personal communication device with hearing support and method for providing the same
JP2012216986A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Panasonic Corp 補聴器調整装置、補聴器調整方法、および補聴器調整用プログラム
EP2736273A1 (en) * 2012-11-23 2014-05-28 Oticon A/s Listening device comprising an interface to signal communication quality and/or wearer load to surroundings

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019080309A (ja) * 2017-10-03 2019-05-23 ジーエヌ ヒアリング エー/エスGN Hearing A/S 聴覚デバイスサービス要求のためのコンピューティングプログラムおよびサーバを備えたシステム

Also Published As

Publication number Publication date
CN106257936B (zh) 2021-06-29
EP3107314A1 (en) 2016-12-21
CN106257936A (zh) 2016-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10154357B2 (en) Performance based in situ optimization of hearing aids
CN106257936B (zh) 用于助听器的原位适配系统以及助听器系统
US11277696B2 (en) Automated scanning for hearing aid parameters
JP6190351B2 (ja) 学習型補聴器
US11533570B2 (en) Hearing aid device comprising a sensor member
EP2884766B1 (en) A location learning hearing aid
US9648430B2 (en) Learning hearing aid
US10123134B2 (en) Binaural hearing assistance system comprising binaural noise reduction
US9094769B2 (en) Hearing aid operating in dependence of position
US9894446B2 (en) Customization of adaptive directionality for hearing aids using a portable device
US10674305B2 (en) Remote multi-dimensional audio
EP2819436A1 (en) A hearing aid operating in dependence of position
US20170325033A1 (en) Method for operating a hearing device, hearing device and computer program product
US20220192541A1 (en) Hearing assessment using a hearing instrument
US11688387B2 (en) Hearing apparatus and related methods for evaluation of speech exposure
CN115002635A (zh) 声音自适应调整方法和系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200618

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210105