JP2017010311A - 翻訳支援システム、情報処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】翻訳支援システム1は、第1言語で話す話者の音声を取得する音声取得手段13と、音声取得手段13により取得された音声により示される文を第2言語に翻訳する翻訳手段23と、翻訳手段23における翻訳精度が、あらかじめ決められた不良範囲にあるか判定する判定手段25と、翻訳精度が不良範囲にあると判定された場合、オペレータに呼接続する通信手段15と、オペレータに呼接続されているときは当該オペレータの音声を、オペレータに接続されていないときは翻訳手段23により翻訳された結果を出力する音声出力手段16とを有する。
【選択図】図2
Description
これに対し本発明は、機械翻訳と人間による翻訳とを自動的に切り替える技術を提供する。
図1は、一実施形態に係る翻訳支援システム1の概要を示す図である。翻訳支援システム1は、第1言語を話す第1話者U1と第2言語を話す第2話者U2との会話を支援するシステムである。翻訳支援システム1は、例えば、店舗における外国人相手の接客に用いられる。この例で、第1話者U1は英語を話す外国人客であり、第2話者U2は日本語を話す店員である。
2−1.概要
図6は、翻訳支援システム1の一実施形態に係る動作を例示するシーケンスチャートである。以下、翻訳支援システム1が店舗における外国人相手の接客に用いられる例を説明する。この例で、第1話者U1は英語(第1言語の一例)を話す外国人客であり、第2話者U2は日本語(第2言語の一例)を話す店員である。図6のフローは、例えば、ユーザ端末10の電源が投入されたことを契機として開始される。
翻訳精度判定のしきい値(以下「精度しきい値」という)は、翻訳支援システム1、第1話者U1、および第2話者U2の少なくともいずれか一者の状況に応じて動的に決定される。サーバ20のCPU200は、これらの状況を示す情報を取得し、これを参照して精度しきい値を決定する。以下、精度しきい値の決定方法について具体例を挙げて説明する。以下で説明する精度しきい値の決定は、どのようなタイミングで行われてもよい。例えば、話者の発言毎に精度しきい値の決定が行われてもよいし、定期的に(例えば1日1回)精度しきい値の決定が行われてもよい。以下で説明する決定方法はいずれか1つだけが用いられてもよいし、2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。このように、状況に応じてしきい値を動的に決定することにより、状況により適したサービスを提供することができる。
ここでいう翻訳支援システム1の状況とは、第1話者U1または第2話者U2の個人的な属性以外の状況をいう。翻訳支援システム1の状況には、例えば以下のものがある。
「周囲の雑音」とは、ユーザ端末10のマイクロフォン107が集音する音声のうち、話者の音声以外の音をいう。例えば店舗において雑音(他の店員や客の話し声、館内放送、BGM等)が大きいと話者の声と雑音の分離が難しくなり、音声認識における誤認識の原因となる。したがって、雑音レベルが所定のしきい値よりも高い場合、サーバ20のCPU200は、翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう、精度しきい値を上げる。周囲の雑音レベルは、例えば、ユーザ端末10において、ボタン55およびボタン56のいずれも押されていないときに測定される。
「店舗の属性」とは、ここでは店舗の混雑度に関係する情報をいう。例えば、店舗の所在地や平均来客数がここでいう店舗の属性に相当する。混雑しやすい店舗はそれだけ客が多い可能性が高いので、精度の低い機械翻訳で一人の客の対応に手間取ると、他の客の対応ができなくなってしまう場合がある。したがって、店舗の属性によりその店舗が混雑しやすいと判断される場合、CPU200は、翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう、精度しきい値を上げる。店舗の属性は、例えば、あらかじめデータベースに登録されている。
「会話内容」とは第1話者U1と第2話者U2との会話(すなわち客と店員との会話)の内容をいう。例えば特定の商品(高額な商品や専門的な商品)の購入を検討している客と店員との会話においては、機械翻訳では齟齬が生じてしまう可能性がある。したがって、会話の内容から例えば特定商品の購入が示唆されるような場合、CPU200は、翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう、精度しきい値を上げる。会話内容は、例えば対象原文に基づいてCPU200が判断する。
翻訳オペレータOの稼働率が高い場合、例えば、100人いる翻訳オペレータOのうち90人が通話中であるような場合、今後新たな呼接続に対応できる余力は10人分しか残されていない。このような場合、余力がゼロとなることを避けるため、CPU200は、翻訳オペレータOに接続されにくくなるよう、精度しきい値を下げる。翻訳オペレータOの稼働率は、オペレータ端末30からサーバ20に送信される稼働状況から得られる。
店舗の混雑度は、日時に応じて変わる。例えば、土曜、日曜、祝日は混雑しやすいので、精度の低い機械翻訳で一人の客の対応に手間取ると、他の客の対応ができなくなってしまう場合がある。したがって、現在日時が混雑しやすい日時帯に入っている場合、CPU200は、翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう、精度しきい値を上げる。
(1)第1話者U1の画像
例えば会話が通じないため第1話者U1(客)が怒ってしまったような場合、第1話者U1および第2話者U2の話している内容を互いに正確に理解するため、翻訳オペレータOに接続することが望ましい。そこでこの例では、第1話者U1の画像を用いて、第1話者U1が怒っているかどうかが判断される。この場合、ユーザ端末10は、話者の顔を撮影するためのカメラ(図示略)を有している。CPU100は、ボタン55が押されているときにカメラで話者の顔を撮影する。CPU100は、撮影された画像(静止画または動画)から、話者が怒っているか判断する。話者が怒っていると判断された場合、CPU100は、その旨をサーバ20に通知する。この通知を受けると、サーバ20のCPU200は、翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう、精度しきい値を上げる。
例えば文法構造の違いや辞書の完成度の違いに起因して、特定の言語については他の言語よりも機械翻訳の精度が劣る場合がある。このような場合に対処するため、CPU200は、第1言語の種類に応じて精度しきい値を変更する。
例えば統計調査により、女性は機械翻訳よりも翻訳オペレータOを好むとか、20代の若者は翻訳オペレータOよりも機械翻訳を好むとかいう情報が得られている場合、CPU200は、現在の話者の属性(年齢、性別等)に応じて精度しきい値を変更する。
第2話者U2は店舗の店員であるので、どのような人物であるか事前に分かっている。そこで、話者毎(店員毎)に、精度しきい値が設定される。例えば、英語に堪能な店員に対しては翻訳オペレータOに接続されにくくなるよう精度しきい値を下げ、英語が苦手な店員に対しては翻訳オペレータOに接続されやすくなるよう精度しきい値を上げる。第2話者U2がどの店員であるかは、例えばユーザ端末10へのログイン処理により特定される。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
翻訳精度が不良範囲にあると判断された場合の処理は、実施形態で説明した、自動的に(強制的に)オペレータ端末30に呼接続を行うものに限定されない。翻訳精度が不良範囲にあると判断された場合、CPU100は、オペレータ端末30への呼接続を話者に促す処理を行ってもよい。呼接続を促す処理は、例えば、呼接続を促す音声の出力および呼接続を促す画像の表示の少なくとも一方を含む。
履歴データとして送られる会話の範囲(例えば、直近の2回分を送るのか3回分を送るのか)が、翻訳支援システム1、第1話者U1、および第2話者U2の少なくともいずれか一者の状況に応じて動的に決定されてもよい。例えば、第1話者U1が怒っていると判断された場合には、CPU100は通常よりも過去に遡った履歴をサーバ20に送信してもよい。あるいは、ユーザ端末10は、オペレータ端末30と呼接続したときに履歴データを送信しなくてもよい。
翻訳支援システム1、第1話者U1、および第2話者U2の少なくともいずれか一者の状況により音声認識の精度が低下することが想定される状況において、CPU100は、その状況の改善を促すための情報を表示部105に表示してもよい。例えば、第1話者U1が早口で話しているときに、CPU100は、ゆっくり話すことを促すメッセージを表示部105に表示してもよい。
翻訳精度の不良範囲の精度しきい値は、話者毎に決定されてもよいし、話者によらず共通のものが用いられてもよい。第1話者U1と第2話者U2とで精度しきい値が個別に決定される場合、例えば使用言語や話者に応じてより適切なサービスを提供することができる。話者によらず共通の精度しきい値が用いられる場合、システムの処理負荷を低減することができる。
第2話者U2(店員)に対する翻訳精度の判定を行わず、第1話者U1(客)に対してのみ翻訳精度の判定を行ってもよい。この例によれば、両者に対して翻訳精度の判定が行われる場合と比較してシステムの処理負荷を低減することができる。
翻訳オペレータOの話し言葉が他の言語に翻訳され、その音声および文字列の少なくとも一方がユーザ端末10において出力されてもよい。翻訳オペレータOは第1言語および第2言語の双方で話す可能性があるが、例えば、翻訳オペレータOが第1言語(英語)で話しているときはその第2言語訳(日本語訳)がユーザ端末10において出力され、第2言語(日本語)で話しているときはその第1言語訳(英語訳)がユーザ端末10において出力される。この例によれば、例えば第1話者U1は、自分の発言の再翻訳を確認できることになり、音声認識および翻訳が適切に行われているか確認できる。
翻訳精度が不良範囲にあると判断された場合、サーバ20による翻訳の結果をユーザ端末10において出力したうえで、ユーザ端末10とオペレータ端末30との呼接続が行われてもよい。すなわち、図6のフローにおいて、ステップS106において翻訳精度が不良範囲にあると判断された場合、CPU200は、ステップS107およびS108に相当する処理を行ってから、ステップS110の処理を行ってもよい。
ユーザ端末10およびサーバ20における機能の分担は実施形態で説明したものに限定されない。実施形態においてサーバ20の機能として説明したものの少なくとも一部を、ユーザ端末10に実装してもよい。あるいは、実施形態においてユーザ端末10の機能として説明したものの一部を、サーバ20に実装してもよい。例えば、音声認識、翻訳、翻訳精度の判定、および音声合成の少なくとも1つがサーバ20ではなくユーザ端末10において行われてもよい。
Claims (10)
- 第1言語で話す話者の音声を取得する音声取得手段と、
前記音声取得手段により取得された音声により示される文を第2言語に翻訳する翻訳手段と、
前記翻訳手段における翻訳精度が、あらかじめ決められた不良範囲にあるか判定する判定手段と、
前記翻訳精度が前記不良範囲にあると判定された場合、オペレータへの呼接続の処理または当該呼接続を前記話者に促す処理を行う処理手段と、
前記オペレータに呼接続されているときは当該オペレータの音声を、当該オペレータに接続されていないときは前記翻訳手段により翻訳された結果を出力する出力手段と
を有する翻訳支援システム。 - 前記翻訳支援システムまたは前記話者に関する情報を取得する情報取得手段と
情報取得手段により取得された情報に応じて前記不良範囲を決定する決定手段と
を有する請求項1に記載の翻訳支援システム。 - 前記情報取得手段は、前記話者の画像を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の翻訳支援システム。 - 前記情報取得手段は、前記話者の属性を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の翻訳支援システム。 - 前記情報取得手段は、前記話者の周辺環境を示す情報を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の翻訳支援システム。 - 前記情報取得手段は、前記オペレータの混雑度合いを示す情報を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の翻訳支援システム。 - 前記情報取得手段は、前記音声取得手段によって取得された音声により示される会話の内容を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の翻訳支援システム。 - 前記オペレータへの呼接続時に、前記音声または当該音声に対する音声認識の結果である文字列の履歴を当該オペレータに送信する送信手段
を有する請求項1ないし7のいずれか一項に記載の翻訳支援システム。 - 第1言語で話す話者の音声を取得する音声取得手段と、
前記音声取得手段により取得された音声により示される文を第2言語に翻訳する翻訳手段と、
前記翻訳手段における翻訳精度が、あらかじめ決められた不良範囲にあるか判定する判定手段と、
前記翻訳精度が前記不良範囲にあると判定された場合、オペレータへの呼接続の処理または当該呼接続を前記話者に促す処理を行う処理手段と、
前記オペレータに呼接続されているときは当該オペレータの音声を、当該オペレータに接続されていないときは前記翻訳手段により翻訳された結果を出力する出力手段と
を有する情報処理装置。 - コンピュータに、
第1言語で話す話者の音声を取得するステップと、
前記取得された音声により示される文を第2言語に翻訳をするステップと、
前記翻訳における翻訳精度が、あらかじめ決められた不良範囲にあるか判定するステップと、
前記翻訳精度が前記不良範囲にあると判定された場合、オペレータへの呼接続の処理または当該呼接続を前記話者に促す処理を行うステップと、
前記オペレータに呼接続されているときは当該オペレータの音声を、当該オペレータに接続されていないときは前記翻訳された結果を出力するステップと
を実行させるためのプログラム。
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