JP2017009890A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Takashi Nakamura
崇 中村
泰弘 山川
Yasuhiro Yamakawa
泰弘 山川
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Abstract

【課題】 低輝度で表示する場合であっても所望の色が表示できるヘッドアップディスプレイ装置を提供する
【解決手段】 主制御部400は表示画像が所望の色と輝度で表示されるようにレーザー光源10(赤色レーザーダイオード11,緑色レーザーダイオード12,青色レーザーダイオード13)に加える電流を調整する。レーザー光受光部40は、レーザー光源10が発したレーザー光を受光し、レーザー光の色別に光強度に応じた検出信号(電圧)を出力する。電圧増幅部42は、レーザー光受光部40が出力した検出信号を色別に所定の増幅率で増幅する。電圧増幅部42は、赤色レーザー光R,緑色レーザー光Gの光強度に対応する電圧を増幅する第1の電圧増幅部42aと、青色レーザー光Bの光強度に対応する電圧を増幅する第2の電圧増幅部42bとから構成される。主制御部400は複数の電圧増幅部42の出力電圧を所定のタイミングで採用する。
【選択図】 図5(a)

Description

本発明は、レーザー光源から出射したレーザー光を光走査することによって画像として表示するヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来より、ヘッドアップディスプレイ装置について種々提案されており、例えば特許文献1に開示されているものがある。斯かるヘッドアップディスプレイ装置は、赤色のレーザー光R、緑色のレーザー光G、青色のレーザー光Bの各レーザー光源から発せられるそれぞれの光を単一のフォトダイオードからなるレーザー光検出部により検出し、この検出信号に基づきレーザー光源制御部に対して所定の色調になるようにフィードバック制御するものである。
ヘッドアップディスプレイ装置には、車両周辺照度の変化に伴って表示光輝度を調整する調光機能が備わっている。調光機能において、必要とされる調整幅は大きい。さらに近年、ヘッドアップディスプレイ装置の広画角化等々の進化に伴う表示コンテンツの多様化などに起因して、調光の調整幅はより高い性能が求められている。
特開2013−15738号公報(図7)
しかしながら、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置においては、低輝度で表示する場合に、赤色のレーザー光R、緑色のレーザー光Gと比較して青色のレーザー光Bの光強度に対応する信号レベルが著しく小さいため、所望の色が表示できないという問題点があった。
本発明は、低輝度で表示する場合であっても所望の色が表示できるヘッドアップディスプレイ装置を提供するものである。
本発明は、供給される電流に応じた光強度で、所定のタイミングで赤色レーザー光R,緑色レーザー光G,青色レーザー光Bからなるレーザー光を出射する複数のレーザー光源10と、レーザー光源10の電流を制御することで、レーザー光R,G,Bの光強度を制御するレーザー光源制御部100と、レーザー光源10から出射したレーザー光R,G,Bの光路上に位置し、到達したレーザー光R,G,Bの光強度を制御する調光制御部200と、レーザー光源10から出射したレーザー光R,G,Bの光路上に位置し、到達したレーザー光R.G,Bを走査し、所望の表示画像を投影する走査制御部300と、調光制御部200を通過した後のレーザー光R,G,Bの光強度を検出するレーザー光検出部40と、表示画像の表示される輝度目標値を算出し、表示画像が輝度目標値で表示されるようにレーザー光源制御部100と調光制御部200とを制御する主制御部400と、レーザー光検出部40が検出した電圧を、レーザー光R,G,Bの色別に所定の倍率で増幅する複数の電圧増幅部42と、を備え、複数の電圧増幅部42は、赤色レーザー光R,緑色レーザー光Gの光強度に対応する電圧を増幅する第1の電圧増幅部42aと、青色レーザー光Bの光強度に対応する電圧を増幅する第2の電圧増幅部42bとから構成され、主制御部400は複数の電圧増幅部42の出力電圧を所定のタイミングで採用するものである。
低輝度の場合であっても所定の色で表示できる、優れた表示品位を有するヘッドアップディスプレイ装置となる。
本発明の実施形態に係るHUD装置の搭載態様を説明するための図である。 上記実施形態のHUD装置の概略断面図である。 上記実施形態の合成レーザー光出射部の概略断面図である。 上記実施形態のスクリーン上の走査態様を示す図である。 上記実施形態のHUD装置における電気構成図である。 図5(a)の変形例を示す図である。 上記実施形態のHUD装置における動作フロー図である。 上記実施形態のHUD装置における走査位置の時間推移を表す図であり、(a)は垂直走査位置の時間推移であり、(b)は水平走査位置の時間推移である。 上記実施形態のスクリーン上の走査エリア毎の各制御処理の配分を説明する図である。 上記実施形態のHUD装置における階調補正処理の動作フロー図である。 上記実施形態のHUD装置における電流−光強度特性を表す図である。 上記実施形態のHUD装置における階調特性を表す図である。 上記実施形態のHUD装置における調光補正処理の動作フロー図である。 上記実施形態のHUD装置における調色補正処理の動作フロー図である。 上記実施形態のHUD装置における記憶部に記憶された各種データを説明する図である。 フォトダイオードの受光感度特性の例を示す図。 xy色度図。 フレーム信号と増幅部切り換え信号のタイミングチャート。
以下、添付の図面に基づいて、本発明のレーザー走査型表示装置を車両に搭載するヘッドアップディスプレイ装置(HUD装置)に適用した一実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態に係るHUD装置1は、図1に示すように、車両のダッシュボードに配設され、所定の情報を報知する画像M(図2参照)を表す表示光Kをウインドシールド2に向けて出射する。ウインドシールド2で反射した表示光Kは、観察者3(主に、車両の運転者)により、ウインドシールド2の前方に形成された虚像Vとして視認される。このようにしてHUD装置1は、観察者3に画像を視認させる。
HUD装置1は、図2に示すように、合成レーザー光出射部(レーザー光源)10と、調光部(調光手段)20と、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー(走査手段)30と、第1光検出部(レーザー光検出部)40と、第2光検出部41と、スクリーン(表示部)50と、第1反射部60と、第2反射部70と、筐体80と、透光部90と、外光センサー(外光検出部)91と、を備える。
合成レーザー光出射部10は、後述する合成レーザー光CをMEMSミラー30に向け出射するものであり、図3に示すように、レーザーダイオード(以下、LDという)11,12,13と、集光部14と、合波ユニット15と、を有する。
LD11は、赤色のレーザー光Rを出射する。LD12は、緑色のレーザー光Gを出射する。LD13は、青色のレーザー光Bを出射する。LD11,12,13は、後述するLD制御部(レーザー光源制御部)100から駆動信号(駆動電流)が供給され、各々が所定の光強度及びタイミングで発光する。
なお、LD11,12,13は、レーザー光を出射する際に発生する熱や、外気温の変化等に起因して、その光強度特性が変化する。具体的には、温度変化により、供給される電流と光強度との関係(電流−光強度特性)が変化してしまう。しかし、後述するように、本発明のHUD装置1によれば、温度変化によって光強度特性が変化しても、変化した光強度特性を的確に反映した上で、LD11,12,13を駆動できる(供給する電流を調整できる)。
集光部14は、各LD11,12,13が出射した各レーザー光R,G,Bを集光し、スポット径を小さくして収束光とするものである。具体的には、集光部14は、それぞれがレンズ等からなる集光部14a、14b、及び14cから構成されている。集光部14aはLD11が発したレーザー光Rの光路上に位置し、集光部14bはLD12が発したレーザー光Gの光路上に位置し、集光部14cはLD13が発したレーザー光Bの光路上に位置する。
合波ユニット15は、各LD11,12,13から出射され、集光部14を介して到達した各レーザー光R,G,Bを合波して、1本の合成レーザー光Cとして出射するものである。具体的には、合波ユニット15は、それぞれが特定の波長の光を反射するがその他の波長の光は透過するダイクロイックミラー等からなる反射部15a、合波部15b、及び合波部15cから構成されている。
反射部15aは、入射したレーザー光Rを、合波部15bに向けて反射させる。
合波部15bは、反射部15aからのレーザー光Rをそのまま透過させると共に、入射したレーザー光Gを合波部15cに向けて反射させる。これにより、合波部15bからは、レーザー光RとGとが合波されたレーザー光RGが合波部15cに向け出射される。
合波部15cは、合波部15bからのレーザー光RGをそのまま透過させると共に、入射したレーザー光BをMEMSミラー30に向けて反射させる。このようにして、合波部15cから、レーザー光RGとBとが合波された合成レーザー光CがMEMSミラー30に向け出射される。
調光部20は、液晶パネル21と、液晶パネルを挟む2枚の偏光フィルタ(図示しない)とを備え、後述する調光制御部200からの制御データに基づいて液晶パネル21を、フレームレート制御(Frame Rate Control:FRC)方式やパルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)方式で駆動することにより、合成レーザー光Cの透光率を変化させ、調光部20に入力した合成レーザー光Cを所望の光強度に調整して、出力するものである。
なお、調光部20の透光率は波長依存性があり、調光制御部200により各調光値に調整された調光部20は、各色レーザー光R,G,Bが一様の透光率を示さないためホワイトバランスが崩れてしまう。しかし、後述するように、HUD装置1によれば、調光部20の調光値が変化しても、変化した調光値を的確に反映した上で、LD11,12,13を駆動できる。
レーザー光検出部である第1光検出部40は、フォトダイオード等からなり、後述する第1透過膜40aで反射した第1反射光C1を受光し、受光した第1反射光C1のうち、各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度を検出する。具体的には、第1光検出部40は、受光した第1反射光C1の各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度に応じて検出信号(電圧)を出力し、検出信号は電圧増幅部42により増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル値に変換されて、光強度情報として、後述する主制御部400に出力される。レーザー光R,Gの検出信号と比較して、レーザー光Bの検出信号レベルが小さいため、特に低輝度の表示を行う場合において、各検出信号の増幅率を調整する必要がある。図15に第1光検出部40に用いるフォトダイオードの受光感度特性を例示する。図16にホワイトバランスを取るためのxy色度図を例示する。本実施形態では、レーザー光Bに対する信号増幅率を、レーザー光R,Gに対する信号増幅率よりも上げることで、低輝度の表示を行う場合においてもホワイトバランスが取れ、所定の色を表示することができた。すなわち、図5(a)及び図17に示すように、レーザー光R,Gについては第1の電圧増幅部42a、レーザー光Bに対しては第2の電圧増幅部42bを設け、切り換え部43によってA/D変換器への入力信号(電圧)を切り替える。切り換え部43は、通常は第1の電圧増幅部42aを接続しており、レーザー光Bの光強度を検出する場合に限り、第2の電圧増幅部42bを接続する。なお、第1光検出部40は、調光部20に入力前の各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度を検出できればいいので、合成レーザー光Cの光路ではなく、例えば、合成される前のレーザー光R、レーザー光G、レーザー光Bそれぞれの光強度を検出できる箇所に別々に設けられていてもよい。また、図5(b)に示すように、電圧増幅部42と切り換え部43をワンパッケージに含むICを用いることができる。また、切り換え部43を設けず、第1,第2の電圧増幅部42a,42bをそれぞれ図示しないA/D変換器に常時接続し、赤色レーザー光R,前記緑色レーザー光Gの光強度を検出するタイミングでは第1の電圧増幅部42aが出力した検出信号を、青色レーザー光Bを検出するタイミングでは第2の電圧増幅部42bが出力した検出信号を、主制御部400が採用してもよい。
第1透過膜(第1光分岐手段)40aは、例えば、5%程度の反射率を有する透過性部材からなり、合波部15cから調光部20までの間の合成レーザー光Cの光路上に配設され、合波部15cからの合成レーザー光Cの大部分をそのまま透過させるが、一部の光を第1反射光C1として第1光検出部40の方向へ反射させる。また、第1光検出部40が、上記の通り、レーザー光R、レーザー光G、レーザー光Bそれぞれの光強度を検出できる箇所に個別に設けられた場合、第1透過膜40aは、レーザー光R、レーザー光G、レーザー光Bそれぞれの光路上に配設され、レーザー光R、レーザー光G、レーザー光Bの一部を、それぞれ反射光として第1光検出部40に反射するものである。
第2光検出部41は、カラーセンサ等からなり、後述する第2透過膜41aで反射した第2反射光C2を受光し、受光した第2反射光C2のうち、各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度を検出する。第2光検出部41は、受光した第2反射光C2の各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度に応じて検出信号(電圧)を出力し、この検出信号が図示しないA/D変換器によりデジタル値に変換されて、光強度情報として、後述する主制御部400に出力される。なお、第2光検出部41は、数パルスの合成レーザー光Cの光強度を検出できればいいので、スクリーン50の特定の位置(後述する調色開始位置F1a)に配設して、MEMSミラー30が調色開始位置F1a上を走査した際の合成レーザー光Cを受光し、各色レーザー光R,G,Bそれぞれの光強度に応じて検出信号(電圧)を出力するものであってもよい。
第2透過膜(第2光分岐手段)41aは、第1透過膜40a同様5%程度の反射率を有する透過性部材からなり、調光部20からMEMSミラー30までの間の合成レーザー光Cの光路上に配設され、調光部20からの合成レーザー光Cの大部分をそのまま透過させるが、一部の光を第2反射光C2として第2光検出部41の方向へ反射させる。また、第2光検出部41が、上記の通り、スクリーン50の特定の位置(調色開始位置F1a)に配設される場合、第1透過膜40aは、設けなくてもよい。
MEMSミラー30は、合成レーザー光出射部10からの合成レーザー光Cを受光し、後述する走査制御部300の制御のもとで(走査制御部300から供給される走査制御信号に基づいて)、受光した合成レーザー光Cを図4に示すように、スクリーン50上を水平走査をしながら垂直走査し、所望の画像Mをスクリーン50上に表示する。
スクリーン(表示部)50は、MEMSミラー30からの合成レーザー光Cを背面で受光し、透過拡散させることで、前面側に画像Mを表示するものであり、ホログラフィックディフューザ、マイクロレンズアレイ、拡散板等から構成される。
スクリーン50は、図4の太線枠で示す領域のように、観察者3が虚像Vとして視認可能な領域(つまり、第1反射部60等で反射される表示光Kを外部に出射する領域)である表示エリア50aと、図4の点線枠で示す領域のように、観察者3が視認できない領域である非表示エリア(50b〜50h)と、に分類される。非表示エリア(50b〜50h)については、後述する。
ここで、MEMSミラー30は、図4に示すように、合成レーザー光Cを、スクリーン50の走査開始位置F1から走査終了位置F4まで走査していき(符号Cで示す実線を参照)、走査終了位置F4に到達すると再び走査開始位置F1に戻って走査する。MEMSミラー30の走査期間は、図7(a)に示すように、表示エリア50a及び非表示エリア(50b〜50h)を走査している期間である実走査期間Faと、走査終了位置F4から走査開始位置F1に戻る期間である帰線期間Fbとに分類される。このMEMSミラー30の走査位置が走査開始位置F1から走査を開始し、走査開始位置F1に帰還するまでのフレーム周期(1フレーム)は、ヒトがちらつきを視認できる臨界融合周波数以上の1/60秒未満(60Hz以上)に設定される。
第1反射部60は、平面鏡等からなり、スクリーン50に表示された画像Mを表す表示光Kを受け、第2反射部70側へ反射させる。
第2反射部70は、凹面鏡等からなり、第1反射部60からの表示光Kを、ウインドシールド2の方向へ反射させる。第2反射部70で反射した表示光Kは、透光部90を介して、ウインドシールド2に到達する。
筐体80は、合成レーザー光出射部10と、調光部20と、MEMSミラー30と、第1光検出部40と、第2光検出部41と、スクリーン50と、第1反射部60と、第2反射部70等を収納するものであり、遮光性の部材により形成される。
透光部90は、アクリル等の透光性樹脂からなり、第2反射部70からの表示光Kを透過するものであり、例えば、筐体80に嵌合されている。透光部90は、到達した外光が観察者3の方向へ反射しないように湾曲形状に形成されている。また、透光部90の内面には、外光センサー91を配設し、この外光センサー91は、HUD装置1の外部照度を検出し、照度情報を主制御部400に出力する。
次に、HUD装置1の電気的構成について説明する。
HUD装置1は、上記したものの他、図5(a)に示すように、LD制御部100と、調光制御部200と、走査制御部300と、LD制御部100と調光制御部200及び走査制御部300を制御する主制御部400と、を備える。これらの制御部は、例えば、筐体80内に配設されたプリント回路板(図示せず)に実装されている。なお、これらの制御部は、HUD装置1の外部に配設され、配線によりHUD装置1(LD11,12,13、液晶パネル21、MEMSミラー30、光検出部(40a,41a,91)等)と電気的に接続されていてもよい。
LD制御部100は、LD11,12,13を駆動するものであり、第1駆動部101と、給電部102と、を備える。
第1駆動部101は、ドライバIC等からなり、主制御部400の制御のもとで、LD11,12,13の各々を、PWM方式、又は、パルス振幅変調(Pulse Amplitude Modulation;PAM)方式により駆動する。具体的には、後に述べるように、第1駆動部101は、図11及び図14に示す低階調領域ではPWM方式で、主階調領域ではPAM方式で、LD11,12,13を駆動する。第1駆動部101は、主制御部400から供給された電流制御データIに基づいて、LD11,12,13各々に駆動電流を供給する。つまり、電流制御データIは、LD11,12,13の各々に供給する電流値を示すデータである。
給電部102は、第1駆動部101を介して、LD11,12,13に電力を供給するものであり、電源IC、トランジスタを用いたスイッチング回路等からなる。給電部102は、主制御部400の制御のもとで、LD11,12,13各々への電力の供給・非供給を切り替える。なお、給電部102は、LD11,12,13の各々に独立して設けられてもよいし、これらに共用のものであってもよい。
調光制御部200は、液晶パネル21を駆動するドライバIC等からなり、主制御部400からの調光値(記憶部402に記憶された現調光値)の指示信号に基づいて、液晶パネル21をFRC方式やPWM方式で駆動するものである。
走査制御部300は、MEMSミラー30を駆動するものであり、第2駆動部301と、ミラー位置検出部(走査位置検出手段)302と、を備える。
第2駆動部301は、ドライバIC等からなり、主制御部400の制御のもとで、(主制御部400からの走査制御データに基づいて)、MEMSミラー30を駆動する。第2駆動部301は、MEMSミラー30を駆動させた後、ミラー位置検出部302が出力した走査位置検出データを取得し、取得した走査位置検出データに基づいてフィードバックデータを算出し、このフィードバックデータを主制御部400へ出力する。第2駆動部301から出力されるフィードバックデータは、水平走査の往復の切り替わりタイミングを示す水平走査切り替わりデータ、フレームの切り替わりタイミングを示すフレーム切り替わりデータ、1フレーム(実走査期間Fa+帰線期間Fb)中の実走査期間Faの割合を示す実走査期間割合データ等である。
ミラー位置検出部(走査位置検出手段)202は、MEMSミラー30のミラーを動かすピエゾ素子の時間ごとの振れ位置を検出し、検出した位置を走査位置検出データとして第2駆動部301に出力するものである。
主制御部400は、マイクロコントローラ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等からなり、CPU401と、記憶部402と、を備える。記憶部402は、HUD装置1の動作に必要なプログラムや、データを記憶するものであり、EEPROM、Flash等からなる。
CPU401は、記憶部402からプログラムを読み出し、実行することで、各部を制御する。CPU401には、車両のECU(図示せず)からの車両情報及び起動信号(IGN,ACCのオンオフ信号)、LD11,12,13に流れる電流値を示すLD電流情報、電圧増幅部42によって増幅された第1光検出部40からの光強度情報、第2光検出部41からの光強度情報、走査制御部300からのフィードバックデータ等の各種情報が入力され、これらの情報より、CPU401は、LD制御部100を駆動する階調制御データ(電流制御データI)と、調光制御部200を駆動する調光制御データ(調光値)と、走査制御部300を駆動する走査制御データとを生成・出力し、HUD装置1の総合的な制御を行う。つまり、CPU401は、入力される情報に応じて、LD制御部100と調光制御部200及び走査制御部300を介してLD11,12,13と液晶パネル21及びMEMSミラー30を駆動し、画像Mを生成する。これにより、画像Mを表す表示光Kがウインドシールド2に向けて出射され、観察者3は、画像Mを虚像Vとして視認することができる。
以上の構成からなるHUD装置1は、図6に示すように、車両の起動スイッチがオン(IGN、ACC、キー開錠等による)されたことに応じて、起動する。それからCPU401は、MEMSミラー30の走査位置に基づき、各走査エリアを判定(ステップS10)し、各走査エリアに基づき、画像調整処理(S100,S200,S300)と、表示エリア50aの周囲領域でLD11,12,13の点灯を制限するLD準備処理S400と、画像情報に基づき画像Mを表示させる表示処理S500と、を実行する。記憶部402には、本実施形態に特有の「画像調整処理」を実行するためのプログラムが予め記憶されており、CPU401は、例えば、HUD装置1が起動すると、これを読み出し、画像調整処理を実行する。
ここからは、画像調整処理について、図7〜図14を参照して説明する。
(画像調整処理)
本実施形態の画像調整処理は、LD11,12,13の光強度Lと電流制御データIとを対応させた光強度特性が温度変化などにより変化した場合、新しい光強度特性を演算し、この新しい光強度特性に基づき、階調制御データ(階調レベルEに対応する電流制御データI)を補正する階調補正処理S100と、LD11,12,13の合成レーザー光Cを調光し、画像Mの輝度を変調する調光補正処理S200と、画像Mのホワイトバランスを調整する調色補正処理S300と、から構成される。本実施形態の画像調整処理は、表示エリア50aに所望の画像Mを表示させながら、非表示エリア50b〜50hの間に上記の階調補正処理S100と調光補正処理S200及び調色補正処理S300を行う処理である。
階調補正処理S100と調光補正処理S200及び調色補正処理S300は、図8に示すように、MEMSミラー30が合成レーザー光Cを走査する領域毎に区切って行なわれる。ちなみに、階調補正処理S100は、階調制御データの更新が必要か否かを判定する更新判定処理S110と、階調制御データ生成処理S120と、階調制御データ更新処理S130と、を備え、非表示エリア50b〜50hには、以下のように各処理が配分される(図8参照)。50bは、更新判定処理S110と階調制御データ生成処理S120とを行う第1階調補正エリアであり、50cは、調色補正処理S300を行う調色補正エリアであり、50dは、LD11,12,13を消灯もしくは観察者3に視認されない程小さな光強度のレーザー光を出射する第1垂直準備エリアであり、50eは、第1階調補正エリア50bにおける更新判定処理S110及び階調制御データ生成処理S120の続きを行う第2階調補正エリアであり、50fは、LD11,12,13を消灯もしくは観察者3に視認されない程小さな光強度のレーザー光を出射する水平準備エリアであり、50gは、LD11,12,13を消灯もしくは観察者3に視認されない程小さな光強度のレーザー光を出射する第2垂直準備エリアであり、50hは、階調制御データ更新処理S130及び調光補正処理S200を行う階調/調光切替えエリアである。
記憶部402は、これらのエリア毎に実行される制御処理と水平走査ライン数の配分を予め記憶する。
1フレーム中の総水平走査ライン数から帰線期間Fbにおける水平走査ライン数を差し引いた、実走査期間Faにおける水平走査ライン数Yを、図8に示すように、第1階調補正エリア50bの水平走査ライン数Y1、調色補正エリア50cの水平走査ライン数Y2、第1垂直準備エリア50dの水平走査ライン数Y3、表示エリア50a(第2階調補正エリア50e、水平準備エリア50f)の水平走査ライン数Y4、第2垂直準備エリア50gの水平走査ライン数Y5、階調/調光切替えエリア50hの水平走査ライン数Y6、に配分する。MEMSミラー30の垂直走査位置は、時間tの経過に基づき、図7(a)に示すように推移していき、CPU401は、各走査位置に対応した制御処理を実行していく。また、MEMSミラー30の垂直走査位置が表示エリア50aにある場合の水平走査位置の時間推移は、図6(b)に示す通りであり、CPU401は、1水平走査ライン中に、表示エリア50a、第2階調補正エリア50e、水平準備エリア50fを遷移して、各走査位置に対応した制御処理を実行する。
CPU401は、第2駆動部301から入力されるフィードバックデータの水平走査切り替わりデータの信号をカウントすることにより、水平走査ライン数をカウントし、この水平走査ライン数のカウントに基づき、MEMSミラー30の走査位置を特定し、その走査位置に基づいた画像調整処理(更新判定処理S110、階調制御データ生成処理S120、階調制御データ更新処理S130、調光補正処理S200、調色補正処理S300)を実行する。具体的には、CPU401は、水平走査ライン数のカウントが0からY1の間である場合、MEMSミラー30の走査位置が第1階調補正エリア50b内であると判定し、更新判定処理S110及び階調制御データ生成処理S120を行う。
また、CPU401は、第2駆動部301から入力されるフィードバックデータであるフレーム切り替わりデータの信号入力により水平走査ライン数のカウントをリフレッシュし、新たなフレームの水平走査ライン数のカウントを開始する。
(階調補正処理)
これより、階調補正処理S100について、図9乃至11を用いて説明する。図9は、階調補正処理S100の動作フロー図であり、図10は、LDの電流制御データIと光強度Lとを対応づけた光強度特性Pを表す図であり、図11は、階調レベルEと光強度Lとを対応づけた階調特性Qを表す図である。
階調補正処理S100は、図9に示すように、階調制御データの更新が必要か否かを判定する更新判定処理S110と、新しい階調制御データである新階調制御データを生成する階調制御データ生成処理S120と、画像Mの描画に実際に使用される現階調制御データを、新階調制御データに更新する階調制御データ更新処理S130と、を備え、記憶部402に記憶される階調制御データを補正する制御処理である。
階調制御データは、各色毎に設けられるデータであり、CPU401が画像情報に基づき決定する階調レベルEと、LD11,12,13を階調制御するためにLD制御部100に信号出力される電流値を示す電流制御データIと、を対応づけたデータである。
階調制御データは、図10に示すようなLD11,12,13の温度等により特性が変化する光強度特性Pと、図11に示すような予め記憶部402に記憶された不変データである階調特性Qと、から求められる。光強度特性Pは、LD11,12,13に供給される電流値を示す電流制御データIとLD11,12,13が出力する各レーザー光R,G,Bの光強度Lとを対応させたデータである、階調特性Qは、6ビット(64段階)で設定される階調レベルEと各階調レベルE毎に設定された光強度Lとを対応させたデータである。例えば、階調レベルE1は、階調特性Qにより光強度L1に対応づけられており(図11参照)、光強度L1は、図9に示す現光強度特性P1により電流制御データI1に対応づけられているので、階調制御データとしては、階調レベルE1に電流制御データI1が対応づけられたデータが生成される。
階調特性Qは、図11に示すように、一般的なγ特性を考慮した曲線となり、記憶部402に予め記憶される不変データである。
しかし、光強度特性Pは、LD11,12,13の使用環境の温度等に依存して変化するので、CPU401がLD制御部100に対して出力する階調レベルEと、実際にLD11,12,13が出射するレーザー光R,G,Bの光強度Lとの対応関係がずれてしまい所望の光強度Lを出射させることができない。
つまり、温度変化により光強度特性Pが、図10に示すように、現光強度特性P1から新光強度特性P2に変化した場合、CPU401が所望の光強度L1(階調レベルE1)のレーザー光を出射させるため、LD制御部100に電流制御データI1を信号出力してLDに電流I1が供給されても、出射されるレーザー光の光強度Lは、L1ではなく新光強度特性に沿ったL2になってしまう。したがって、本実施形態の階調補正処理S100は、LD11,12,13それぞれの階調制御データ(階調レベルEと電流制御データIとの特性データ)を、LDの光強度特性Pの変化に基づき補正するものである。
以下、更新判定処理S110について説明する。
更新判定処理S110は、LD11,12,13のいずれかの光強度特性Pが特定の値だけ変化したかを検出し、LD11,12,13のいずれかの光強度特性Pが特定の値だけ変化した場合に、階調制御データの補正を必要と判定する処理である。
ステップS111において、CPU401は、LD制御部100を介して赤色LD11に供給する電流値を漸増させながら、この電流値に対応する赤色レーザー光Rの光強度Lを第1光検出部40より取得する。LD11に供給する電流値を漸増させながら、この電流値に対応するレーザー光Rの光強度Lを第1光検出部より取得していくと、ある電流値で急激に光強度Lが上昇して検出される。CPU401は、この時の電流制御データIを、LD11がレーザー発振し始める新閾値電流値Itbであると判定する。この後、緑色LD12、青色LD13に対しても順次、新閾値電流値Itbを求めていく。このようにして、CPU401は、ステップS111において、各LD11,12,13の新しい新閾値電流値Itbを取得する。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111で取得した各LD11,12,13の新閾値電流値Itbと、記憶部402に記憶されている各LD11,12,13の現閾値電流値Itaとを比較する。
各LD11,12,13のいずれか1つでも、新閾値電流値Itbと現閾値電流値Itaとの差が、予め記憶部402に記憶されている判定値以上である場合(ステップS112:YES)、CPU401は、階調制御データの補正が必要であると判定し、記憶部402の現閾値電流値Itaを新閾値電流値Itbの値に書き換える。
また、各LD11,12,13の全てにおいて、新閾値電流値Itbと現閾値電流値Itaとの差が、予め記憶部402に記憶されている判定値未満である場合(ステップS112:NO)、CPU401は、階調制御データの補正が不要であると判定し、処理をステップS111に戻し、更新判定処理S110を終了する。
以上が本実施形態の更新判定処理S110であるが、この更新判定処理S110は、MEMSミラー30の走査位置が第1階調補正エリア50b又は第2階調補正エリア50eである場合に実行され、それ以外の走査位置である場合、処理を中断し、MEMSミラー30の走査位置が再び第1階調補正エリア50b又は第2階調補正エリア50eになった場合、前回の続きから処理を再開するものである。
以下、階調制御データ生成処理S120について説明する。
階調制御データ生成処理S120は、LD11,12,13の全てにおいて、新しい階調制御データである新階調制御データを生成する処理である。
ステップS121において、CPU401は、LD制御部100を介して赤色LD11に供給する電流値を、ステップS110で取得した現閾値電流値Ita以上から漸増させながら、この電流値に対応する赤色レーザー光Rの光強度Lを第1光検出部40より取得する。
CPU401は、第1光検出部40から取得された光強度Lが、予め記憶部402に記憶された最小光強度Lmになった場合、図10に示すように、この時の電流制御データIを最小電流制御データImbであると判定する。
さらに、CPU401は、赤色LD11に供給する電流値を漸増させ、第1光検出部40から取得された光強度Lが、予め記憶部402に記憶された最大光強度Lnになった場合、図10に示すように、この時の電流制御データIを最大電流制御データInbであると判定する。
ステップS122において、CPU401は、ステップS121で取得された2点(最小光強度Lmbに対応づけられた最小電流制御データImb及び最大光強度Lnbに対応づけられた最大電流制御データInb)を結ぶ直線を算出し、これを新しい光強度特性である新光強度特性P2とする。
ステップS123において、CPU401は、ステップS121で算出された新光強度特性P2と予め記憶部402に記憶された階調特性Qとにより新階調制御データを生成し、一時的に記憶部402に記憶する。緑色LD12、青色LD13についても、同様に、CPU401は、ステップS121からステップS123までの処理を行い、緑色LD12及び青色LD13の新階調制御データを生成し、一時的に記憶部402に記憶して、階調制御データ生成処理S120を終了する。
以上が本実施形態の階調制御データ生成処理S120であるが、この階調制御データ生成処理S120は、MEMSミラー30の走査位置が第1階調補正エリア50b又は第2階調補正エリア50eである場合に実行され、それ以外の走査位置である場合、処理を中断し、MEMSミラー30の走査位置が再び第1階調補正エリア50b又は第2階調補正エリア50eになった場合、前回の続きから処理を再開するものである。
以下、階調制御データ更新処理S130について説明する。
階調制御データ更新処理S130は、画像Mの描画に使用される現階調制御データを、ステップS402に算出された新階調制御データに書き換える処理である。この階調制御データ更新処理S130を行わない限り、ステップS120により算出された新階調制御データは、画像Mの描画に使用されず、旧データとなる現階調制御データによる画像Mの描画が行われる。階調制御データ更新処理S130は、MEMSミラー30の走査位置が階調/調光切替えエリア50hである場合に実行され、書き換え処理を必ず完了させてから終了する。
以上が階調補正処理である。簡潔にこの処理の流れを述べれば、以下のようになる。
・まず、更新判定処理S110で、LD11,12,13のいずれかの光強度特性P(閾値電流It)が特定の値だけ変化したかを検出し、LD11,12,13のいずれかの光強度特性P(閾値電流It)が特定の値だけ変化した場合に、階調制御データの補正を必要と判定する。
・次に、階調制御データ生成処理S120で、LD11,12,13の全てにおいて、新しい新光強度特性P2を算出し、この算出した新光強度特性P2から新しい新階調制御データを生成し、この新階調制御データを記憶部に一時的に記憶する。
・次に、MEMSミラー30の走査位置が階調/調光切替えエリア50hになった後、記憶部402に記憶してある現階調制御データを、階調制御データ生成処理S120で生成された新階調制御データに書き換える。
つづいて、調光補正処理S200について、図12を用いて説明する。図12は、調光補正処理S200における動作フローを示す図である。
(調光補正処理)
調光補正処理S200は、調光部20によりLD11,12,13の合成レーザー光Cを調光し、画像Mの輝度を変調する処理である。
ステップS201において、CPU401は、車両のECUから新調光値を入力したか又は外光センサー91からの外部照度の入力に基づき新調光値を算出したかを判定する。新調光値が入力された場合(ステップS201:YES)、CPU401は、新調光値が、その時、実際に調光制御部200が調光部20を調光制御する調光値である現調光値と同じであるかを判定する(ステップS202)。新調光値と現調光値が同じ場合(ステップS202:YES)、調光を不要と判定し、CPU401はステップS201に戻る。
ステップS203において、MEMSミラー30の走査位置が階調/調光切替えエリア50hになってから、記憶部402に記憶された現調光値の値を、ステップS201で入力(算出)された新調光値の値に補正し、調光制御部200は調光部20を目的の調光値に切り換える。
つづいて、調色補正処理S300について、図13を用いて説明する。図13は、調色補正処理S300の動作フローを示す図である。
(調色補正処理)
調色補正処理S300は、画像Mのホワイトバランス調整を行うため、階調制御データの各階調レベルEに対応する電流制御データIに乗算して、電流制御データIを調色補正する調色補正値(新調色補正値)を新しく算出する調色補正値算出処理S310と、画像Mの描画に使用される現調色補正値を、調色補正値算出処理S310で算出された新調色補正値に書き換える調色補正値更新処理S320と、調色補正値更新処理S320で書き換えられた調色補正値を反映した階調制御データでLD11,12,13を駆動し、LD11,12,13が出射するレーザー光R,G,Bが所望のホワイトバランスの許容範囲内に入っているかを確認する調色確認処理S330と、を備え、画像Mのホワイトバランスを調整する処理である。
以下、調色補正値算出処理S310について説明する。
調色補正値算出処理S310は、ホワイトバランス調整を行うため、階調制御データの各階調レベルEに対応する電流制御データIに乗算する各色毎(緑色と青色)に設けられる調色補正値を新しく算出する処理である。
ステップS311において、LD制御部100を介して赤色LD11を、記憶部402に記憶した現階調制御データにおける最大発振階調レベルEnに対応する電流制御データIで駆動し、この電流制御データIに対応する赤色レーザー光Rの光強度(調色用光強度)Lを第2光検出部41より取得する。つづいて、CPU401は、緑色LD12,青色LD13も同様に駆動して、現階調制御データにおける最大発振階調レベルEnに対応する電流制御データIで駆動した際の光強度(調色用光強度)Lを第2光検出部41より取得する。この際に使用される最大発振階調レベルEnに対応する電流制御データIは、今回の調色補正処理S300に入る前に算出された過去の調色補正値である現調色補正値を反映していない(調色補正していない)電流制御データである。
ステップS312において、CPU401は、ステップS311で検出した各色の光強度(調色用光強度)Lに基づき、赤色レーザー光Rと緑色レーザー光Gと青色レーザー光Bの光強度比を算出する。CPU401は、この算出された光強度比と、予め記憶部402に記憶したホワイトバランス比とを比較して、赤色を基準とした緑色と青色の新階調補正値を算出し、次の調色補正値更新処理S320へ処理を移行する。
調色補正値更新処理S320において、CPU401は、記憶部402に記憶された現調色補正値を、ステップS312で算出された新調色補正値の値に書き換える。現調色補正値は、緑色、青色の現階調制御データにおける全ての階調レベルEに対応する電流制御データIに乗算され、LD11,12,13が所望のホワイトバランスになるように調色補正する。
調色補正値更新処理S320が終了した後、CPU401は、調色確認処理S330に処理を移行する。調色確認処理S330は、調色補正値更新処理S320で書き換えられた現調色補正値を反映した(調色補正した)階調制御データでLD11,12,13を駆動し、所望のホワイトバランスの許容範囲内に入っているかを確認する処理である。
ステップS331において、CPU401は、LD制御部100を介して赤色LD11を、記憶部402に記憶した現階調制御データにおける最大発振階調レベルEnに対応する電流制御データIで駆動し、この電流制御データIに対応する赤色レーザー光Rの光強度(確認用光強度)Lを第2光検出部41より取得する。つづいて、CPU401は、緑色LD12,青色LD13も同様に駆動して、現階調制御データにおける最大発振階調レベルEnに対応する電流制御データIで駆動した際の光強度(確認用光強度)Lを第2光検出部41より取得する。この緑色レーザー光G及び青色レーザー光Bを出射させる際に使用される電流制御データIは、調色補正値更新処理S320で更新した現調色補正値を反映した(調色補正した)電流制御データである。
ステップS332において、CPU401は、ステップS331で検出された調色補正した各色の光強度(確認用光強度)Lに基づき、赤色レーザー光Rと緑色レーザー光Gと青色レーザー光Bの光強度比を算出する。CPU401は、この算出された光強度比と、予め記憶部402に記憶したホワイトバランス比とを比較して、算出された光強度比が所定のホワイトバランスの許容範囲内であるかを判定する。CPU401は、光強度比が所定のホワイトバランスの許容範囲内でないと判定した場合、処理をステップS311に戻し、調色補正処理S300をやり直す。
以上が本実施形態の調色補正処理S300であるが、この調色補正処理S300は、MEMSミラー30の走査位置が調色補正エリア50cである場合に実行される。調色補正エリア50cは、調色補正処理S300が終了するだけ十分に広く設けられる。
以上が本実施形態における画像調整処理(更新判定処理S110、階調制御データ生成処理S120、階調制御データ更新処理S130、調光補正処理S200、調色補正処理S300)であったが、記憶部402に記憶された各種データ(階調レベルE、光強度L、電流制御データI、調色補正値H、PWM値D)について、図14を用いて以下に説明する。
記憶部402は、画像情報に基づきCPU401が決定するLD11,12,13を階調制御するためのデータである階調レベルEと、各階調レベルE毎に基準となる光強度Lである基準光強度Lと、が対応づけられた一般的なγ特性を考慮した階調特性Qを予め各色毎に記憶する。
また、記憶部402は、LD11,12,13に供給される電流値を指示する電流制御データIと、光強度Lと、が対応づけられた光強度特性Pを記憶し、LD11,12,13の特性変化に基づき、光強度特性Pを最新の特性データに更新していく。
階調レベルEと光強度Lが対応づけられた階調特性Qと、電流制御データIと光強度Lが対応づけられた光強度特性Pと、から階調レベルEと電流制御データIとが対応づけられる(階調制御データが生成される)。
また、記憶部402は、LD11,12,13をPWM制御するために、階調レベルEに対応づけられたPWM値Dを記憶する。階調レベルEは、所定の低い階調レベルの低階調領域と、低階調領域より高い主階調領域に分類され、主階調領域では階調制御をPAM方式によりLD11,12,13に供給する電流値の大きさを変化させることで、LD11,12,13の出射する光強度Lを変調し、低調領域では、電流制御データIを最小電流制御データImに固定し、階調制御を記憶部402に記憶したPWM値Dに基づきPWM方式を行うことによって、LD11,12,13の出射する光強度Lを変調する。
また、記憶部402は、調色補正処理S300で更新された調光補正値(現調色補正値)を記憶しており、CPU401は、階調制御データの電流制御データIを調色補正値で補正してからLD制御部100に(調色補正した)電流制御データIを出力する。
以上に説明した実施形態におけるHUD装置1によれば、光源から出射したレーザー光の光強度を変調する調光部20と、調光部20に入力する前のレーザー光の光強度を検出する第1光検出部40と、調光部20に入力した後のレーザー光の光強度を検出する第2光検出部41と、を備え、第1光検出部40で検出した光強度Lに基づき、光源の各色の光強度特性を算出することで、調光部20の透過率に依存せずに記憶部402に予め記憶した階調特性Qに基づいて階調制御データを補正することができ、第2光検出部41で検出した光強度Lに基づき、光源の各色のホワイトバランス調整を行うことで、調光部20の透過率を考慮してホワイトバランス調整を行うことができ、LD11,12,13の光強度特性が変化しても安定した表示色、表示輝度の画像Mを表示することができる。
また、本実施形態におけるHUD装置1によれば、MEMSミラー30の走査するエリア毎に実行する制御処理を配分しているため、ある一つの制御処理が長引いてしまった場合でも、他の重要な制御処理に影響を及ぼすことなく安定した制御処理を実行することができる。特に、画像Mのホワイトバランス調整(調色補正処理S300)を行う調色補正エリア50cは、調色補正処理S300が終了するだけ十分に広く設けることによって、1フレーム毎にLD11,12,13の光強度特性や調光部20の透過率に依らずに所望のホワイトバランス比の画像Mを得る事ができる。また、調色補正処理S300に影響を及ぼすことなく、階調補正処理S100は、制御処理が終わるまで処理中断や処理再開を行い、確実に処理を実行するため精度の高い階調補正を行うことができる。
また、調色補正エリア50cを、LD11,12,13を階調制御するための階調制御データ及び調光部20を制御するための調光値を切り換える階調/調光切替えエリア50hから、次のフレームの画像Mが表示される表示エリア50aまでの間に調色補正エリア50cを設けることによって、階調制御データや調光値が変わっても確実に調色補正処理を実行することができ、安定した表示色の画像Mを生成することができる。
また、表示エリア50aの周囲に、LD11,12,13を消灯もしくは観察者3に視認されない程小さな光強度のレーザー光を出射する、第1垂直準備エリア50d、水平準備エリア50f、第2垂直準備エリア50gを設けることにより、階調補正処理S100及び調色補正処理S300の際にLD11,12,13から出射される補正用のレーザー光が誤って表示エリア50aに出射(走査)されてしまうことを抑制することができる。
また、第1光検出部40と第2光検出部41は、第1透過膜(第1光分岐手段)40aと第2透過膜(第2光分岐手段)41aにより分岐された一方のレーザー光(第1反射光C1及び第2反射光C2)の光強度Lを検出するので、第1透過膜(第1光分岐手段)40aと第2透過膜(第2光分岐手段)41aにより分岐された一方のレーザー光で画像Mを生成することができ、画像Mを生成しながら画像調整処理を行うことができる。
[変形例]
なお、本発明は、以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形例の一例を記す。
上記実施形態において、調光部20は、液晶パネル21と、液晶パネルを挟む2枚の偏光フィルターとから構成され、調光制御部200は、液晶パネル21を駆動するドライバIC等であったが、調光部20を水平方向もしくは回転方向にOD(Optical Density)値が異なるNDフィルター(Neutral Densityフィルター)211と、NDフィルター211を回転駆動させるステッピングモーターなどからなる駆動部211aと、で構成し、調光制御部200を、駆動部211aを制御するドライバICで構成し、調光制御部200がNDフィルター211を、駆動部211aを介して回転駆動させることによって、合成レーザー光Cを調光してもよい。
また、調光部20は、反射型アルミワイヤグリッド偏光フィルターを2枚と、反射型アルミワイヤグリッド偏光フィルターの一方を回転駆動させる駆動部211aと、を備え、一方の反射型アルミワイヤグリッド偏光フィルターを回転駆動させて合成レーザー光Cを調光してもよい。
また、調光部20は、合成レーザー光Cの光路上ではなく、合成される前のレーザー光R,G,Bのそれぞれに設けてもよく、斯かる構成により、レーザー光R,G,Bを個別に調光制御することができる。
また、上記実施形態において、MEMSミラー30の水平走査をカウントすることによって、画像調整処理の各制御処理のタイミングを計っていたが、走査時間をカウントするなどあらゆる方法で走査位置を検出してもよい。
また、上記実施形態において、透過膜(光分岐手段)を用いることにより画像Mを生成しながら光検出を行っていたが、透過型の光検出部を設け、画像Mの生成に用いる光を透過させながら光強度Lを検出してもよい。しかし、透過型の光検出部の場合、各色毎に透過率の波長依存性を考慮しなくてはならないので、上記実施形態のように光分岐手段を設ける方が望ましい。
また、上記実施形態において、階調制御データ更新処理S130及び調光補正処理S200は、階調/調光切替えエリア50hのみで行われているが、階調制御データ更新処理S130及び調光補正処理S200においては不要なレーザー光を出射する必要がないので、第2垂直準備エリア50gを走査している間もしくは帰線期間Fbの間においても階調制御データ更新処理S130又は調光補正処理S200を行ってもよい。
また、調色補正処理S300は、調色補正エリア50cの際に毎回行うのではなく、数フレーム毎に周期的に間欠的に行ってもよい。また、階調/調光切替えエリア50hで階調制御データ又は調光値が更新された場合のみ、次のフレームで調色補正処理S300を行ってもよい。斯かる構成により、CPU401の制御負荷を軽減できる。
また、上記実施形態において、外光センサー91によって検出した外部照度情報に基づいて輝度目標値を算出しているが、車両からHUD装置1に入力される外部照度情報や輝度目標値を用いることができる。
1 HUD装置(レーザー走査型表示装置)
2 ウインドシールド
3 観察者
10 合成レーザー光出射部(レーザー光源)
20 調光部
30 MEMSミラー(走査手段)
40 第1光検出部(レーザー光検出部)
41 第2光検出部
42 電圧増幅部
42a 第1の電圧増幅部
42b 第2の電圧増幅部
43 切り換え部
100 LD制御部(レーザー光源制御部)
101 第1駆動部
102 給電部
200 調光制御部
300 走査制御部
301 第2駆動部
302 ミラー位置検出部
400 主制御部
401 CPU
402 記憶部


Claims (1)

  1. 供給される電流に応じた光強度で、所定のタイミングで赤色レーザー光,緑色レーザー光,青色レーザー光からなるレーザー光を出射する複数のレーザー光源と、
    前記レーザー光源の電流を制御することで、前記レーザー光の光強度を制御するレーザー光源制御部と、
    前記レーザー光源から出射したレーザー光の光路上に位置し、到達したレーザー光の光強度を制御する調光制御部と、
    前記レーザー光源から出射したレーザー光の光路上に位置し、到達したレーザー光を走査し、所望の表示画像を投影する走査制御部と、
    前記調光制御部を通過した後の前記レーザー光の光強度を検出するレーザー光検出部と、
    前記表示画像の表示される輝度目標値を算出し、前記表示画像が前記輝度目標値で表示されるように前記レーザー光源制御部と前記調光制御部とを制御する主制御部と、
    前記レーザー光検出部が検出した電圧を、レーザー光の色別に所定の倍率で増幅する複数の電圧増幅部と、を備え、
    前記複数の電圧増幅部は、前記赤色レーザー光,前記緑色レーザー光の光強度に対応する電圧を増幅する第1の電圧増幅部と、前記青色レーザー光の光強度に対応する電圧を増幅する第2の電圧増幅部とから構成され、
    前記主制御部は前記複数の電圧増幅部の出力電圧を所定のタイミングで採用すること
    を特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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