JP2017009667A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯電前露光により形成される像担持体の表面電位における電位ムラを低減することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1露光部17が第1像担持体11に照射する光に、第2像担持体31で反射してから第1像担持体11に照射される反射成分が含まれる画像形成装置において、第1露光部17が発する光の光量は、第2像担持体31において第1露光部17の光を第1像担持体11に向けて反射する反射部に現像剤像がある場合に、第1露光部17に露光され、帯電部に帯電されたのち、第2露光部13の露光によって形成される第1像担持体11の表面電位の絶対値が、予め定められた静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】第1露光部17が第1像担持体11に照射する光に、第2像担持体31で反射してから第1像担持体11に照射される反射成分が含まれる画像形成装置において、第1露光部17が発する光の光量は、第2像担持体31において第1露光部17の光を第1像担持体11に向けて反射する反射部に現像剤像がある場合に、第1露光部17に露光され、帯電部に帯電されたのち、第2露光部13の露光によって形成される第1像担持体11の表面電位の絶対値が、予め定められた静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子写真方式または静電記録方式の画像形成装置に関する。
一般的な画像形成装置の構成として、感光ドラムなどの感光体(像担持体)を露光装置によって露光して形成した静電潜像(静電像)に、トナーを付着させてトナー像(現像剤像)を形成する構成が知られている。このような画像形成装置において、感光体の帯電前の表面を比較的高い露光強度で一様に露光して、前回の画像形成時における帯電や静電潜像の痕跡を解消させる帯電前露光装置(以下、前露光装置)を備えた画像形成装置が実用化されている(特許文献1)。前露光装置は、露光によって感光体の電荷発生層の全域に電荷キャリアを発生させて放電を起こし、表面に残留した電荷を散らして電位の不均一性を解消することで、その後の帯電による帯電電位の一様性を高める。
近年、技術の進歩により画像形成装置の小型化が推進され、特にタンデム型フルカラー機などでは感光ドラム間のピッチが極限まで狭まめられた構成が採用される場合がある。それに伴い、帯電手段などの各部材の配置の関係によっては、前露光装置から照射する光の全てを直接感光ドラムへ照射することができない場合がある。すなわち、直接感光ドラムへ露光する成分(以後、直射成分)と、転写媒体(中間転写ベルトや紙(記録材)など)に反射した後に感光ドラムへ露光する成分(以後、反射成分)の2種類の照射光が合わさって感光ドラムへと露光されることになる。この場合、転写媒体にトナー像がある部分では、反射成分が吸収され減少してしまい、トナー像のない部分よりも弱い前露光光量となり、長手でトナー像がある部分とない部分で一様な前露光光量を照射することができなくなる。すなわち、照射される前露光光量が感光ドラム1周目の画像のある部分とない部分で異なってしまうことで、感光ドラム2周目以降に前露光後の電位ムラが生じ、ドラムゴーストの発生につながる。
本発明の目的は、帯電前露光により形成される像担持体の表面電位における電位ムラを低減することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
現像剤像を担持するための第1像担持体と、
前記第1像担持体から前記現像剤像が転写される第2像担持体と、
前記第1像担持体を露光する第1露光部と、
前記第1露光部に露光された前記第1像担持体を帯電する帯電部と、
前記帯電部に帯電された前記第1像担持体を露光して静電像を形成する第2露光部と、
前記静電像を前記現像剤像に現像する現像部と、
前記第1像担持体に担持された前記現像剤像を前記第2像担持体に転写させる転写部材と、
を備え、
前記第1露光部が前記第1像担持体に照射する光に、前記第2像担持体で反射してから
前記第1像担持体に照射される反射成分が含まれる画像形成装置において、
前記第1露光部が発する光の光量は、前記第2像担持体において前記第1露光部の光を前記第1像担持体に向けて反射する反射部に前記現像剤像がある場合に、前記第1露光部に露光され、前記帯電部に帯電されたのち、前記第2露光部の露光によって形成される前記第1像担持体の表面電位の絶対値が、予め定められた静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする。
現像剤像を担持するための第1像担持体と、
前記第1像担持体から前記現像剤像が転写される第2像担持体と、
前記第1像担持体を露光する第1露光部と、
前記第1露光部に露光された前記第1像担持体を帯電する帯電部と、
前記帯電部に帯電された前記第1像担持体を露光して静電像を形成する第2露光部と、
前記静電像を前記現像剤像に現像する現像部と、
前記第1像担持体に担持された前記現像剤像を前記第2像担持体に転写させる転写部材と、
を備え、
前記第1露光部が前記第1像担持体に照射する光に、前記第2像担持体で反射してから
前記第1像担持体に照射される反射成分が含まれる画像形成装置において、
前記第1露光部が発する光の光量は、前記第2像担持体において前記第1露光部の光を前記第1像担持体に向けて反射する反射部に前記現像剤像がある場合に、前記第1露光部に露光され、前記帯電部に帯電されたのち、前記第2露光部の露光によって形成される前記第1像担持体の表面電位の絶対値が、予め定められた静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする。
本発明によれば、帯電前露光により形成される像担持体の表面電位における電位ムラを低減することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この発明は、実施例に記載されている構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の構成でも実施できる。すなわち、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。例えば、この発明は、以下の実施例で示す中間転写体を用いる画像形成装置に限らず、感光体から記録材へ直接転写する画像形成装置、記録材搬送ベルトを用いた画像形成装置でも実施することができる。なお、以下の実施例では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。すなわち、この発明を実施するための形態は、発明が適応される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<実施例1> 転写電流検知による前露光光量制御
(画像形成装置全体構成)
図1(a)は、本発明の実施例に係る画像形成装置全体の構成を説明する模式的断面図、図1(b)は、感光ドラム周辺構成(帯電装置、潜像露光装置、現像装置、転写装置、前露光装置)を説明するための図である。
(画像形成装置全体構成)
図1(a)は、本発明の実施例に係る画像形成装置全体の構成を説明する模式的断面図、図1(b)は、感光ドラム周辺構成(帯電装置、潜像露光装置、現像装置、転写装置、前露光装置)を説明するための図である。
図1(a)に示すように、本実施例に係る画像形成装置100は、中間転写ベルト31の直線区間に4つの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型フルカラー複写機である。最も上流側の画像形成部PYでは、感光ドラム11Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト31に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム11Mにマゼンダトナー像が形成されて中間転写ベルト31のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部PC、PKでは、それぞれ感光ドラム11C、11Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト31に一次転写される。中間転写ベルト31に一次転写された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pに一括二次転写される。
記録材Pは、給紙カセット21から1枚ずつ取り出されて、レジストローラ25によって二次転写部T2へ給送される。二次転写部T2でトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置40で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、排紙ローラ44を経て排出トレイ38へ排出される。分離装置23は、各種サイズの記録材Pを積載可能な給紙カセット21からピックアップローラ22によって引き出された記録材Pを1枚ずつに分離して、レジストローラ25へ向かって送り出す。レジストローラ25は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト31のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを挟持搬送して、二次転写部T2へ給送する。
中間転写ベルト31は、厚さ80μmのポリイミド樹脂で無端状に形成され、一次転写部T1で一次転写されたトナー像を担持して、記録材Pへの二次転写が行われる二次転写部T2へ搬送する。中間転写ベルト31の周速は、200mm/secであり、一次転写部T1の軸方向の長さは250mmである。中間転写ベルト31は、テンションローラ33、駆動ローラ32、及びバックアップローラ34に支持され、不図示のパルスモータに駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。
二次転写ローラ36は、中間転写ベルト31を介してバックアップローラ34に圧接回転して、中間転写ベルト31と二次転写ローラ36との間に二次転写部T2を形成する。二次転写部T2では、中間転写ベルト31のトナー像に重ねて記録材Pが挟持搬送される。中間転写ベルト31の負極性に帯電したトナー像は、不図示の電源から二次転写ローラ36へ正極性の電圧を印加することにより、記録材Pへ二次転写される。バックアップローラ34は、二次転写部T2の下流側で、中間転写ベルト31の循環経路を折り曲げて、中間転写ベルト31に付着した記録材Pを曲率分離させる。クリーニング装置47は、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト31に残留した転写残トナーを除去して次回の一次転写に備える。
定着装置40は、中心にサーモヒータを配置した加熱ローラ41に加圧ローラ42をバネ付勢により圧接して定着部を形成する。定着部は、二次転写部T2から受け入れたトナー像を二次転写された記録材Pを挟持搬送して加熱加圧し、記録材Pの表面にトナー像を定着させる。画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置14Y、14M、14C、14Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックとそれぞれ異なる以外は同一の構成である。以下では、画像形成部PKについて説明し、他の画像形成部PY、PM、PCについては、説明中の符号末尾のKを、Y、M、Cに読み替えて説明されるものとする。
図1(b)に示すように、画像形成部PKは、感光ドラム11Kの周囲に、帯電ローラ12K、露光装置13、現像装置14K、一次転写ローラ35K、クリーニング装置16Kを配置する。
感光ドラム11K(第1像担持体)は、接地電位に接続された(直径30mm)のアルミニウム製のシリンダ11Kの外周面に帯電極性が負極性の感光層11hを形成してある。感光ドラム11Kは、両端部をフランジによって回転自在に支持され、一方の端部に不図示の駆動モータから駆動力を伝達して、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置(帯電部)は、感光ドラム11Kに圧接して従動回転する帯電ローラ12K(帯電部材)を用いて感光ドラム11Kの表面を一様な電位に帯電させる。このように、本実施例の帯電手段としての帯電装置は接触帯電方式であるため、感光ドラム11Kは、帯電手段に印加される帯電電圧まで一様に帯電される。帯電ローラ12Kの表層12hは、
カーボンブラック等の導電剤を分散混入させて抵抗値を105〜107Ωcmに調整した導電性ゴムを用いて1〜2mmの厚さに形成されている。帯電ローラ12Kは、表層12hの弾性を利用して隙間無く感光ドラム11Kに当接して帯電ムラを発生させない。
カーボンブラック等の導電剤を分散混入させて抵抗値を105〜107Ωcmに調整した導電性ゴムを用いて1〜2mmの厚さに形成されている。帯電ローラ12Kは、表層12hの弾性を利用して隙間無く感光ドラム11Kに当接して帯電ムラを発生させない。
露光装置13(第2露光部)は、ブラックの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを多面体ミラーで走査して、帯電した感光ドラム11Kの表面に画像の静電潜像(静電像)を書き込む。
現像装置14K(現像部)は、負極性に帯電したトナー(現像剤)を感光ドラム11Kに供給して静電潜像の露光部分に付着させることにより、静電潜像をトナー像(現像剤像)として反転現像する。現像装置14Kは、感光ドラム11Kに対向配置され、トナーを薄層状態で担持した現像ローラ15Kを、感光ドラム11Kに対して従動方向に回転させる。
現像装置14K(現像部)は、負極性に帯電したトナー(現像剤)を感光ドラム11Kに供給して静電潜像の露光部分に付着させることにより、静電潜像をトナー像(現像剤像)として反転現像する。現像装置14Kは、感光ドラム11Kに対向配置され、トナーを薄層状態で担持した現像ローラ15Kを、感光ドラム11Kに対して従動方向に回転させる。
現像ローラ15K(現像部材)は、芯金外周面上に導電性弾性層(基層)15bが固定され、基層となる導電性弾性層15bは、原料主成分としてシリコーンゴムを用いている。また、基層とする導電性弾性層を形成するゴム成型体の硬度(Asker−C)は、15〜70°の範囲に選択する。さらに、この導電性弾性層15bの外周面に導電性表面層(表層)15hを積層した構造に構成され、導電性表面層15hはポリウレタンで形成さている。電源(回路)D4は、商用交流電源V1から電力を得て、負極性の直流電圧を現像ローラ15Kに印加し、現像ローラ15Kが担持するトナー(現像剤)を感光ドラム11Kの表面の静電潜像に移動させる。
一次転写ローラ35K(転写部材)は、中間転写ベルト31を介して感光ドラム11Kに圧接して感光ドラム11Kと中間転写ベルト31との間に一次転写部T1を形成する。一次転写ローラ35Kは、一次転写部T1を通過するトナー像に重ね合わせて中間転写ベルト31を挟持する。一次転写ローラ35Kは、イオン導電系の導電剤を分散させて抵抗値を5×107Ωに調整したウレタンスポンジの表層35hを直径8mmの芯金に被せて外径16mmに形成されている。電源(回路)D1は、商用交流電源V1から電力を得て、一次転写ローラ35Kに正極性の直流電圧を印加し、感光ドラム11Kの負極性に帯電したトナー像を中間転写ベルト31へ一次転写する。電流検知回路A1は、電源D1から一次転写ローラ35Kに流れ込む電流を制御部に出力する。
クリーニング装置16Kは、一次転写部T1を通過して感光ドラム11Kの表面に残留した転写残トナーを除去して、次回のトナー像形成に備えさせる。クリーニング装置16Kは、クリーニングブレード16eを感光ドラム11Kに対してカウンタ方向に摺擦させるカウンターブレード方式である。クリーニングブレード16eは、ウレタンを主体とした厚さ3mmの弾性ブレードで、感光ドラムに対して、線圧約40g/cmの押圧で当接され自由長は10mmである。
前露光装置17K(第1露光部)は、感光ドラム11Kの回転方向に沿ったクリーニング装置16Kの上流側に配置される。前露光装置17Kは、感光ドラムに対向した位置に設置された基板上にLEDを感光ドラム11Kの軸方向に整列させたアレイ状光源で構成される発光体である。さらに前露光装置17Kは、光源波長が400〜600nmにピークを有し、光源に印加する電圧を調整することで、感光ドラム11Kの表面における露光光量を10mcd〜50mcdの範囲で調節できる。電圧をOFFすると露光光量は0mcdである。
また、前露光装置17Kは、一次転写部T1で転写しきれなかった極微量の転写残トナーの上から感光ドラム11Kの表面全体を一様に露光して、電荷発生層に電荷キャリアを発生させて、感動ドラム11Kの表面に放電を起こさせる。放電により、一次転写部T1
を通過した感光ドラム表面の帯電電位を形成する電荷を散らすことで、感光ドラム11Kの転写残トナーに覆われていない領域の帯電状態が解除される。
を通過した感光ドラム表面の帯電電位を形成する電荷を散らすことで、感光ドラム11Kの転写残トナーに覆われていない領域の帯電状態が解除される。
制御部110は、各ユニットの動作を制御するための不図示の制御基板やモータドライブ基板を備える。前露光制御部203は、商用交流電源V1から電力を得て前露光装置17Kに電力を供給する電源(回路)D2を制御し、前露光装置17Kに流れる電流量を設定する。帯電高圧制御部204は、商用交流電源V1から電力を得て帯電ローラ12Kに電圧を印加する電源(回路)D3を制御し、帯電ローラ12Kに印加する電圧の直流成分(帯電電圧Vd)を設定する。現像高圧制御部205は、電源D4を制御して現像ローラ15Kに印加する電圧の直流成分(現像電圧Vdc)を設定する。また、制御部110は、転写電流測定部201、転写電圧測定部202、帯電電流測定部206を備える。また、制御部110において、以下で説明する前露光装置17の光量(前露光装置17Kに流れる電流量)の補正にかかわる構成が、本発明の補正部に対応する。
(本実施例における画像形成時の電圧設定)
図2は、本発明の実施例における画像形成時の電圧設定の説明図である。感光ドラム11Kは、図1(b)に示すように矢印R1方向に200mm/secのプロセススピードで回転し、前露光装置17Kによって表面電位のムラを除電された後に、帯電ローラ12Kによって一様な暗部電位(非画像部電位)Vdに帯電される。本実施例における暗部電位Vdは−600Vである(図2参照)。帯電後、感光ドラム11Kの表面における露光装置13によって露光された部分は、露光によって感光層に発生した電荷キャリアによって、明部電位(画像部電位)VLまで電荷を除去される。本実施例における明部電位VLは、−200Vである。
図2は、本発明の実施例における画像形成時の電圧設定の説明図である。感光ドラム11Kは、図1(b)に示すように矢印R1方向に200mm/secのプロセススピードで回転し、前露光装置17Kによって表面電位のムラを除電された後に、帯電ローラ12Kによって一様な暗部電位(非画像部電位)Vdに帯電される。本実施例における暗部電位Vdは−600Vである(図2参照)。帯電後、感光ドラム11Kの表面における露光装置13によって露光された部分は、露光によって感光層に発生した電荷キャリアによって、明部電位(画像部電位)VLまで電荷を除去される。本実施例における明部電位VLは、−200Vである。
現像装置14Kは、現像ローラ15Kに現像電圧Vdcを印加して、現像電圧Vdcよりも相対的に正極性となった明部電位VLの部分に、負極性に帯電したトナーを付着させる。トナーは、明部電位VLと現像電圧Vdcの差分の帯電量を相殺する量だけ明部電位VLの部分に付着して静電潜像をトナー像に現像する。本実施例における現像電圧Vdcは−450V、トナーの電荷保持量は30μC/gである。また、暗部電位Vdと現像電圧Vdcとの差電圧Vbackが150V確保されて、暗部電位Vdの部分へトナーが付着するかぶり不良が阻止されている。転写ローラ35Kは、感光ドラム11Kから転写ベルト31へ負極性に帯電したトナーを転写させるため、転写電圧Vtrは+1,000Vに設定されている。
(本実施例の特徴)
本発明の実施例1では、電流検知部として、トナー像の一次転写に用いる定電圧の設定を行うために設けられた高精度の電流検知システム(電流検知回路A1、転写電流測定部201)を用いて感光ドラム11Kの帯電前電位を算出する。そして、転写電流測定部201は、電源D1から一次転写ローラ35Kに流れ込む電流を電流検知回路A1により検知し、中間転写ベルト31を介した一次転写ローラ35Kと感光ドラム11Kとの当接部(一次転写部)を流れる転写電流量を測定する。検知のタイミングは、感光ドラム11Kにおいて帯電前露光、帯電、帯電後露光を経た領域が、一次転写ローラ35Kとの当接領域(対向領域)を通過するときである。なお、本実施例は、第2像担持体として中間転写ベルト31(中間転写体)を用いる画像形成装置であるが、感光ドラムから記録材へ直接転写する画像形成装置や記録材搬送ベルトを用いた画像形成装置では、記録材が本発明における第2像担持体に対応する。
本発明の実施例1では、電流検知部として、トナー像の一次転写に用いる定電圧の設定を行うために設けられた高精度の電流検知システム(電流検知回路A1、転写電流測定部201)を用いて感光ドラム11Kの帯電前電位を算出する。そして、転写電流測定部201は、電源D1から一次転写ローラ35Kに流れ込む電流を電流検知回路A1により検知し、中間転写ベルト31を介した一次転写ローラ35Kと感光ドラム11Kとの当接部(一次転写部)を流れる転写電流量を測定する。検知のタイミングは、感光ドラム11Kにおいて帯電前露光、帯電、帯電後露光を経た領域が、一次転写ローラ35Kとの当接領域(対向領域)を通過するときである。なお、本実施例は、第2像担持体として中間転写ベルト31(中間転写体)を用いる画像形成装置であるが、感光ドラムから記録材へ直接転写する画像形成装置や記録材搬送ベルトを用いた画像形成装置では、記録材が本発明における第2像担持体に対応する。
図3を参照して、測定した転写電流量から帯電前電位を算出する具体的な方法を説明する。図3(a)は、実施例1における転写電流量と感光ドラム表面電位との関係図である。図3(b)は、実施例1における転写電流量の差分値ΔItrと感光ドラム表面電位と
の関係図である。まず、転写電流量と感光ドラム表面電位とは図3(a)に示すような線形関係となっており、感光ドラム表面の電位が高ければ、転写電圧との電位差が大きくなるため、感光ドラムと中間転写ベルトとの間に流れる転写電流量も大きくなる。また、転写電圧が大きくなる場合も電位差が大きくなるため、転写電流量も大きくなる。そこで、予め暗部電位Vdの時の転写電流量Idを測定し、その後の測定では転写電流量Idとの差分した値(ΔItr)を採用することで転写電圧の絶対値に影響されずに表面電位の変化量を安定して検知することができる(図3(b)参照)。以下の説明におけるドラム表面電位の個々の値の導出(転写電流値の検出)では、ここで説明した手法が用いられる。
の関係図である。まず、転写電流量と感光ドラム表面電位とは図3(a)に示すような線形関係となっており、感光ドラム表面の電位が高ければ、転写電圧との電位差が大きくなるため、感光ドラムと中間転写ベルトとの間に流れる転写電流量も大きくなる。また、転写電圧が大きくなる場合も電位差が大きくなるため、転写電流量も大きくなる。そこで、予め暗部電位Vdの時の転写電流量Idを測定し、その後の測定では転写電流量Idとの差分した値(ΔItr)を採用することで転写電圧の絶対値に影響されずに表面電位の変化量を安定して検知することができる(図3(b)参照)。以下の説明におけるドラム表面電位の個々の値の導出(転写電流値の検出)では、ここで説明した手法が用いられる。
図4〜図6を参照して、転写電流検知結果から適正な帯電前電位となるような前露光光量にするための制御方法ついて、ステップ1(図4(a))とステップ2(図4(b))の2段階の動作と、ステップ3での制御処理方法を説明する。図4(a)は、実施例1における第2の検知結果を得るための動作説明図である。図4(b)は、実施例1における第3の検知結果を得るための動作説明図である。図5(a)は、実施例1における転写ベルト上にトナーがないときの帯電前電位の説明図である。図5(b)は、実施例1における転写ベルト上にトナーがあるときの帯電前電位の説明図である。図6は、実施例1における前露光装置に流れる電流量と感光ドラム表面電位との関係図である。
なお、ステップ1の開始に先立ち、露光装置13をOFF、前露光装置17KをONにした状態で、感光ドラム11Kを数回転させて、直前までの画像形成の履歴を感光ドラム11Kから完全に消去し、その後前露光装置17KもOFFにした状態にしておく。
(i)ステップ1:前露光光量の直射成分+反射成分の測定
帯電ローラ12Kにより所定の帯電条件にて感光ドラム11Kの表面電位が暗部電位Vdとなるように帯電し、露光装置13をOFFすることで静電潜像を全白画像とする。そして、感光ドラム11K表面の帯電領域が、現像ローラ15Kとの対向部を通過後、一次転写部を通過するときに、転写電流測定部201によって転写電流量を測定する。この測定値を、ステップ1の第1の検知結果(Vd=−600Vでの転写電流値)とする。そして、前露光装置17Kによる、予め設定された所定の前露光光量(第1の前露光光量、補正前光量)の露光によって、感光ドラム11Kの表面電位を前露光後電位Vp1にする(図4(a)参照)。
帯電ローラ12Kにより所定の帯電条件にて感光ドラム11Kの表面電位が暗部電位Vdとなるように帯電し、露光装置13をOFFすることで静電潜像を全白画像とする。そして、感光ドラム11K表面の帯電領域が、現像ローラ15Kとの対向部を通過後、一次転写部を通過するときに、転写電流測定部201によって転写電流量を測定する。この測定値を、ステップ1の第1の検知結果(Vd=−600Vでの転写電流値)とする。そして、前露光装置17Kによる、予め設定された所定の前露光光量(第1の前露光光量、補正前光量)の露光によって、感光ドラム11Kの表面電位を前露光後電位Vp1にする(図4(a)参照)。
本実施例では、第1の前露光光量は、前露光装置17Kに流れる電流値が1μAとなるように設定している。これは、図6に示すように、前露光装置17Kに流れる電流値が3μA以下の部分で検知する方が感光ドラム表面電位の感度が高く、電流値と表面電位の関係が線形であり、より高い精度の検知が可能となるためである。
次に、感光ドラム11Kの前露光部を、その電位を保たせたまま、一次転写部で転写電流検知することができるように、帯電装置と露光装置13をOFF状態にし、現像ローラ15K(現像装置14K)を感光ドラム11Kから離間させる。その後、感光ドラム11Kの前露光部が一次転写部を通過するときの転写電流量を測定し、ステップ1の測定結果2とする。このときの帯電条件と現像条件は通常画像形成時の印加電圧にするのが好ましい。次に、ステップ2に移行する。
(ii)ステップ2:前露光光量の直射成分のみの測定
帯電ローラ12Kにより所定の帯電条件にて感光ドラム11Kを帯電し、現像ローラ15Kに暗部電位Vdと等電位の現像電圧を印加する。こうすることで、現像ローラ上の負極性のトナーを感光ドラム11Kに地かぶらせ、感光ドラム表面の長手全域に濃度0.8以上のハーフトーン画像を前露光直射成分検知用画像として現像する。そして、現像装置14Kによって現像された感光ドラム11K上のトナー像は、一次転写部を通過する際に
転写ベルト31に転写され、一次転写部下流側へと搬送される。ちなみに検知用画像はタンデム式フルカラー画像形成装置の上流側の画像形成部(上流側の画像形成部の感光ドラム11が本発明の第3像担持体に対応する)で形成した全黒画像などでも代用でき、これに限るものではない。
帯電ローラ12Kにより所定の帯電条件にて感光ドラム11Kを帯電し、現像ローラ15Kに暗部電位Vdと等電位の現像電圧を印加する。こうすることで、現像ローラ上の負極性のトナーを感光ドラム11Kに地かぶらせ、感光ドラム表面の長手全域に濃度0.8以上のハーフトーン画像を前露光直射成分検知用画像として現像する。そして、現像装置14Kによって現像された感光ドラム11K上のトナー像は、一次転写部を通過する際に
転写ベルト31に転写され、一次転写部下流側へと搬送される。ちなみに検知用画像はタンデム式フルカラー画像形成装置の上流側の画像形成部(上流側の画像形成部の感光ドラム11が本発明の第3像担持体に対応する)で形成した全黒画像などでも代用でき、これに限るものではない。
次に、転写ベルト31上に前述したトナー像がある状態において、前露光光量が第1の前露光光量の前露光装置17Kによって前露光後電位にする。このときの前露光光量は転写ベルト31で反射する成分が転写ベルト31上のトナー像によって吸収されてほぼ0になってしまう。そのため、反射成分と直射成分を合算した前露光光量は低下し、前露光後電位はVp2となる(図4(b)参照)。その後、感光ドラム11Kの前露光された部分を、その電位を保たせたまま、一次転写部で転写電流検知できるように、帯電装置と露光装置13をOFF状態にし、現像ローラ15K(現像装置14K)を感光ドラム11Kから離間させる。感光ドラム11Kの前露光部が一次転写部を通過するときの転写電流量を測定することで、ステップ2の測定結果3を得る。このときの帯電条件と現像条件も通常画像形成時の印加電圧にするのが好ましい。
(iii)ステップ3:前露光光量の補正制御
ステップ1では直射成分+反射成分の前露光光量での帯電前電位の放電量(Vd−Vp1)(第1変化量)、ステップ2では直射成分のみの帯電前電位の放電量(Vd−Vp2)(第2変化量)がそれぞれ分かる。これらステップ1とステップ2の測定結果から、直射成分と反射成分の光量と割合(比率)がそれぞれ分かる。本実施例において、直射成分と反射成分の光量は、直射成分=80V、反射成分=120Vの放電効果があることがわかる。また、割合は直射成分:反射成分=2:3となる(図5(a)参照)。そして、補正手段の一つである前露光制御部203によって、反射成分の光量が露光装置13によって静電潜像電位(静電像電位)VLにする光量と同じになるように補正をする。これにより、転写ベルト31上の画像部と非画像部の影響を受けても、前露光後電位(帯電前電位)を一様にすることができる。
ステップ1では直射成分+反射成分の前露光光量での帯電前電位の放電量(Vd−Vp1)(第1変化量)、ステップ2では直射成分のみの帯電前電位の放電量(Vd−Vp2)(第2変化量)がそれぞれ分かる。これらステップ1とステップ2の測定結果から、直射成分と反射成分の光量と割合(比率)がそれぞれ分かる。本実施例において、直射成分と反射成分の光量は、直射成分=80V、反射成分=120Vの放電効果があることがわかる。また、割合は直射成分:反射成分=2:3となる(図5(a)参照)。そして、補正手段の一つである前露光制御部203によって、反射成分の光量が露光装置13によって静電潜像電位(静電像電位)VLにする光量と同じになるように補正をする。これにより、転写ベルト31上の画像部と非画像部の影響を受けても、前露光後電位(帯電前電位)を一様にすることができる。
ここで、暗部電位Vdから静電潜像電位Vlにするために必要な光量は400Vである。したがって、反射成分の光量が400V分に相当するように第1の前露光光量の10/3倍(400V/120V)の前露光光量に補正すればよいことが分かる(図5(b)参照)。このときの前露光光量を第2の前露光光量(補正後光量)とし、前露光装置17Kに流れる電流量を補正して、次からの画像形成条件に反映する。
以上まとめると、ステップ1とステップ2によって、前露光装置17Kの前露光光量の反射成分の光量を算出し、直前の画像パターンの影響を受けないような前露光光量を見積もって補正をする。こうすることで、前露光後の電位ムラをなくし、ドラムゴーストの発生を抑制することができる。
(本実施例の優れた点)
本実施例では、前露光装置17の光量を次のような光量に設定する。すなわち、前露光装置17の光の直射成分のみの光量で感光ドラム11を露光した場合に、その前露光後、帯電、露光装置13の露光を行うことで形成される感光ドラム11の表面電位の絶対値が、所定の静電潜像電位の絶対値より小さくなるような光量である。より具体的には、前露光の光の光量を、該光量のうち反射成分に相当する光量が、ドラム表面電位を予め定められた基準電位(暗部電位:−600V)から静電潜像電位(−200V)にするのに必要な光量と同じになるような光量に設定する。設定のやり方としては、例えば、製品の初期設定値のような予め定められた補正前光量を補正して補正後光量を取得し、取得した補正後光量を装置に設定する構成としてよい。これにより、製品出荷時に画一的に設定された値を、個々の製品に最適な値に補正することができる。
本実施例では、前露光装置17の光量を次のような光量に設定する。すなわち、前露光装置17の光の直射成分のみの光量で感光ドラム11を露光した場合に、その前露光後、帯電、露光装置13の露光を行うことで形成される感光ドラム11の表面電位の絶対値が、所定の静電潜像電位の絶対値より小さくなるような光量である。より具体的には、前露光の光の光量を、該光量のうち反射成分に相当する光量が、ドラム表面電位を予め定められた基準電位(暗部電位:−600V)から静電潜像電位(−200V)にするのに必要な光量と同じになるような光量に設定する。設定のやり方としては、例えば、製品の初期設定値のような予め定められた補正前光量を補正して補正後光量を取得し、取得した補正後光量を装置に設定する構成としてよい。これにより、製品出荷時に画一的に設定された値を、個々の製品に最適な値に補正することができる。
具体的には、補正前光量の露光によって生じるドラム表面電位の変化量を、転写ベルト31において、前露光装置17の光を感光ドラム11に向けて反射する反射部にトナー像が形成されている場合と形成されていない場合についてそれぞれ求める。これら変化量により、本画像形成装置の装置構成における前露光光の直射成分と反射成分の比率(本実施例では2:3)を求めることができる。また、補正前光量における直射成分に相当する光量(本実施例では80V)と反射成分に相当する光量(本実施例では120V)とを求めることができる。これら取得された比率と光量とから、補正後光量を上述した光量にするために、補正前光量をどの程度補正すればよいか知ることができる。本実施例では、前露光光量の反射成分が、補正前光量の120Vに対し、補正後光量において、基準電位から静電潜像電位にするのに必要な光量と同じ光量400Vとなればよい。したがって、補正前光量全体(直射成分+反射成分:200V)を10/3倍(400V/120V)した補正後光量となるように、前露光装置17の光量を設定すればよい。
感光ドラムの表面電位は、露光光量がどんなに強くても、図3(a)、図5(b)に示すように、略−100Vの辺りでサチレートする特性を有している。したがって、前露光光量をただ単純に大きくするだけでも、帯電後露光による形成電位を所定の静電像電位より小さくすることは可能である。しかし、このような設定方法では、感光ドラム表層の感度低下や電力消費の増大を招くことが懸念される。本実施例では、前露光光量を必要最低限の強さに設定することができるので、過度な露光による感光ドラム表層の感度低下や電力消費の増大を招くことなく、帯電後露光により形成される表面電位を所望の電位にすることが可能となる。
このような設定により、前露光装置17の光の光量のうち反射成分による照射が見込めないような状態でも、帯電露光後のドラム表面電位における明部電位の絶対値の大きさを、静電潜像電位(−200V)の絶対値よりも小さい値に落とすことができる。なお、前露光において反射成分の照射光量が低下する状態としては、本実施例のような中間転写方式の装置では、転写ベルト31において、前露光装置17の光を感光ドラム11に向けて反射する反射部にトナー像が形成されている場合である。また、直接転写方式や記録材搬送ベルト方式などの画像形成装置では、記録材の搬送路上に、前露光装置17の光を感光ドラム11に向けて反射する反射部が形成されるような装置構成において、前露光光量の低下を生じることが想定される。すなわち、該反射部に記録材が位置し、該記録材にトナー像が形成されていると、該トナー像を形成するトナーに光が吸収されることで、反射成分に相当する光量の低下がすることが考えられる。
<実施例2> 帯電電流検知による前露光制御
図7、図8を参照して、本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。図7(a)は、実施例2における第1の検知結果を得るための動作説明図である。図7(b)は、実施例2における第2の検知結果を得るための動作説明図である。図8は、実施例2における帯電電流量と感光ドラム帯電量との関係図である。実施例2において実施例1と共通する構成については再度の説明を省略する。実施例2についてここで説明しない事項は実施例1と同様である。
図7、図8を参照して、本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。図7(a)は、実施例2における第1の検知結果を得るための動作説明図である。図7(b)は、実施例2における第2の検知結果を得るための動作説明図である。図8は、実施例2における帯電電流量と感光ドラム帯電量との関係図である。実施例2において実施例1と共通する構成については再度の説明を省略する。実施例2についてここで説明しない事項は実施例1と同様である。
本実施例に係る画像形成装置は、図1、図2を用いて説明した画像形成装置100において、帯電ローラ12Kに流れ込む電流を検知して帯電前露光に起因する感光ドラムの帯電前電位を算出する構成となっている。帯電ローラ12は、実施例1と同様の構成であり、検知手段の一例である電流検知回路A2、帯電電流測定部206は、直流電圧によって帯電ローラ12K表面と感光ドラム11K表面との間に流れる帯電電流を検知する。検知のタイミングは、帯電ローラ12Kに直流電圧を印加して帯電させた感光ドラム11K表面領域が再び帯電ローラ12Kとの対向領域へ戻って来た際である。
実施例2では、転写媒体上に検知用画像がある場合とない場合の前露光装置17Kから照射される光量の違いによる感光ドラム11Kの帯電前電位の差を求めることで、前露光光量の直射成分と反射成分を求めることができる。また、転写媒体上に検知用画像がある場合とない場合とは、ほぼ同時期に測定されるので、前露光の照射による減衰量を、帯電ローラ12K、感光ドラム11Kの同一抵抗条件で正確に測定できる。
実施例1と同様に、感光ドラム11Kは、前露光装置から光を照射していない場合に帯電電位の減衰がほとんど発生しない。このため、帯電ローラ12Kに印加している帯電電圧と帯電電流とから、感光ドラム11Kの帯電前電位を正確に測定できる。感光ドラム11Kの帯電前電位を上昇するのに必要な帯電電流量との関係は、図8にて示すように正確に設定できる。たとえば、表面電位=−400Vの状態から表面電位=Vd=−600Vにするために必要な−200V分を帯電するためには、帯電電流は3000μA流れるということになる。
帯電電流検知結果から適正な表面電位となるような前露光光量にするための制御方法ついて、ステップ1(図7(a))とステップ2(図7(b))の2段階の動作と、ステップ3での制御処理方法を説明する。
(i)ステップ1:前露光光量の直射成分+反射成分の測定
ステップ1の制御では、図7(a)に示すように、直流電圧が印加された帯電ローラ12Kによって帯電された感光ドラム11Kの表面が、前露光装置17Kによって画像形成時と同じ前露光光量を受け、前露光後電位はVp1となる。そして、感光ドラム11K表面における前露光された領域が、再度帯電ローラ12Kとの対向領域に到達して通過する過程で、帯電ローラ12Kに流れる帯電電流を検知することで帯電領域の表面電位が検知される。このときに検知されるのは、暗部電位Vdにするのに必要な電流量である。帯電電流量と感光ドラムの表面電位は、図8に示すような線形の関係となっており、電流量を検知することで、感光ドラム11Kの表面電位を算出することができる。本実施例では電圧設定ならびに前露光光量は画像形成時と同じとしているが、これに限るものではない。制御部110は、ステップ1の制御を実行し終わると、ステップ2の制御を実行する。
ステップ1の制御では、図7(a)に示すように、直流電圧が印加された帯電ローラ12Kによって帯電された感光ドラム11Kの表面が、前露光装置17Kによって画像形成時と同じ前露光光量を受け、前露光後電位はVp1となる。そして、感光ドラム11K表面における前露光された領域が、再度帯電ローラ12Kとの対向領域に到達して通過する過程で、帯電ローラ12Kに流れる帯電電流を検知することで帯電領域の表面電位が検知される。このときに検知されるのは、暗部電位Vdにするのに必要な電流量である。帯電電流量と感光ドラムの表面電位は、図8に示すような線形の関係となっており、電流量を検知することで、感光ドラム11Kの表面電位を算出することができる。本実施例では電圧設定ならびに前露光光量は画像形成時と同じとしているが、これに限るものではない。制御部110は、ステップ1の制御を実行し終わると、ステップ2の制御を実行する。
(ii)ステップ2:前露光光量の反射成分のみの測定
ステップ2の制御では、図7(b)に示すように、帯電ローラ12Kにより画像形成時と同じ帯電条件にて感光ドラム11Kを帯電し、現像ローラ15Kの現像電圧を暗部電位Vdと同じになるように設定する。こうすることで、現像ローラ15K上の負極性のトナーを感光ドラム11Kに地かぶらせ、長手全域に濃度0.8以上のハーフトーン画像を前露光検知用画像として現像する。そして、現像ローラ15Kによって現像された感光ドラム11K上のトナー像は一次転写部を通過する際に転写ベルト31に転写され、一次転写部下流側へと搬送される。ちなみに検知用画像は上流側の画像形成部で形成した全黒画像などでも代用でき、これに限るものではない。
ステップ2の制御では、図7(b)に示すように、帯電ローラ12Kにより画像形成時と同じ帯電条件にて感光ドラム11Kを帯電し、現像ローラ15Kの現像電圧を暗部電位Vdと同じになるように設定する。こうすることで、現像ローラ15K上の負極性のトナーを感光ドラム11Kに地かぶらせ、長手全域に濃度0.8以上のハーフトーン画像を前露光検知用画像として現像する。そして、現像ローラ15Kによって現像された感光ドラム11K上のトナー像は一次転写部を通過する際に転写ベルト31に転写され、一次転写部下流側へと搬送される。ちなみに検知用画像は上流側の画像形成部で形成した全黒画像などでも代用でき、これに限るものではない。
次に、転写ベルト31上に前述したトナー像がある状態において、直流電圧が印加された帯電ローラ12Kによって帯電された感光ドラム11Kの表面を、前露光装置17Kによって露光して前露光後電位にする。このときの前露光光量は転写ベルト31で反射する成分が転写ベルト31上のトナー像によって吸収されてほぼ0になってしまう。そのため、反射成分と直射成分を合算した前露光光量は低下し、前露光後電位はVp2となる。そして、感光ドラム11Kの前露光された領域が、再度帯電ローラ12Kとの対向部に到達して通過する過程で、帯電ローラ12Kに流れる帯電電流を検知する。これにより、暗部電位Vdにするために必要な表面電位分が算出され、帯電領域の表面電位が検知される。制御部110は、ステップ2の制御を実行し終わると、ステップ3の制御を実行する。
(iii)ステップ3:前露光光量の補正制御
ステップ1では前露光光量の直射成分+反射成分による表面電位の放電量(Vd−Vp1)、ステップ2では前露光光量の直射成分のみによる表面電位の放電量(Vd−Vp2)が測定される。これらの測定結果から、ステップ3の制御では、直射成分と反射成分の光量と割合をそれぞれ算出する。本実施例では直射成分=80V、反射成分=120Vの放電効果があることがわかる。また、割合は直射成分:反射成分=2:3となる(図5(a)参照)。そして、補正手段の一つである前露光制御部203によって、反射成分の光量が露光装置によって静電潜像電位VLにするための光量と同じになるように補正をする。これにより、転写ベルト31上の画像部と非画像部における前露光後の電位ムラをなくすことができる。
ステップ1では前露光光量の直射成分+反射成分による表面電位の放電量(Vd−Vp1)、ステップ2では前露光光量の直射成分のみによる表面電位の放電量(Vd−Vp2)が測定される。これらの測定結果から、ステップ3の制御では、直射成分と反射成分の光量と割合をそれぞれ算出する。本実施例では直射成分=80V、反射成分=120Vの放電効果があることがわかる。また、割合は直射成分:反射成分=2:3となる(図5(a)参照)。そして、補正手段の一つである前露光制御部203によって、反射成分の光量が露光装置によって静電潜像電位VLにするための光量と同じになるように補正をする。これにより、転写ベルト31上の画像部と非画像部における前露光後の電位ムラをなくすことができる。
ここで、暗部電位Vdから静電潜像電位Vlにするために必要な反射成分の光量は400Vである。したがって、反射成分の光量が400V分に相当するように第1の前露光光量の10/3倍(400V/120V)の前露光光量に補正すればよいことが分かる(図5(b)参照)。そして、補正した前露光光量を得るために必要な前露光装置17Kに流れる電流量を算出して、次からの画像形成条件に反映する。
11…感光ドラム(第1像担持体)、12…帯電ローラ(帯電部材)、13…露光装置(第2露光部)、14…現像装置(現像部)、15…現像ローラ(現像部材)、17…前露光装置(第1露光部)、31…1次転写ベルト(第2像担持体、中間転写体)、35…1次転写ローラ(転写部材)、P…記録材(第2像担持体)、100…画像形成装置、110…制御部
Claims (13)
- 現像剤像を担持するための第1像担持体と、
前記第1像担持体から前記現像剤像が転写される第2像担持体と、
前記第1像担持体を露光する第1露光部と、
前記第1露光部に露光された前記第1像担持体を帯電する帯電部と、
前記帯電部に帯電された前記第1像担持体を露光して静電像を形成する第2露光部と、
前記静電像を前記現像剤像に現像する現像部と、
前記第1像担持体に担持された前記現像剤像を前記第2像担持体に転写させる転写部材と、
を備え、
前記第1露光部が前記第1像担持体に照射する光に、前記第2像担持体で反射してから前記第1像担持体に照射される反射成分が含まれる画像形成装置において、
前記第1露光部が発する光の光量は、前記第2像担持体において前記第1露光部の光を前記第1像担持体に向けて反射する反射部に前記現像剤像がある場合に、前記第1露光部に露光され、前記帯電部に帯電されたのち、前記第2露光部の露光によって形成される前記第1像担持体の表面電位の絶対値が、予め定められた静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1露光部が発する光の光量は、前記第1露光部が発する光において前記反射成分を含まない直射成分のみの光量の光による照射によって露光され、前記帯電部に帯電されたのち、前記第2露光部の露光によって形成される前記表面電位の絶対値が前記静電像電位の絶対値より小さくなる光量であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1露光部が発する光の光量のうち前記反射成分のみの光量が、予め定められた基準電位から前記静電像電位にするのに必要な光量と同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記第1露光部が発する光の光量は、予め定められた補正前光量を補正した補正後光量であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記補正前光量を前記補正後光量に補正する補正部であって、
前記反射部に前記現像剤像がない場合に前記補正前光量の露光によって生じる前記表面電位の第1変化量と、前記反射部に前記現像剤像がある場合に前記補正前光量の露光によって生じる前記表面電位の第2変化量と、を取得し、
前記第1変化量と前記第2変化量とに基づいて、前記補正前光量の光における、前記反射成分を含まない直射成分と、前記反射成分と、の比率を取得し、
前記比率に基づいて、前記補正前光量を前記補正後光量に補正する補正部を、備えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記第1像担持体と前記第2像担持体との間に流れる電流の値を検知する電流検知部を備え、
前記第1変化量及び前記第2変化量は、前記第1像担持体において予め定められた基準電位に帯電されたのち前記補正前光量の光で露光された領域が前記第2像担持体との対向領域にあるときに、前記電流検知部が検知する電流値に基づいて取得される前記表面電位と、前記基準電位との差から取得されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記電流検知部は、前記転写部材が前記現像剤像を前記第1像担持体から前記第2像担持体に転写させる際に前記転写部材に流れる電流の値を検知するための電流検知部である
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記帯電部は、前記第1像担持体に当接される帯電部材を有し、
前記第1像担持体と前記帯電部材との間に流れる電流の値を検知する電流検知部を備え、
前記第1変化量及び前記第2変化量は、前記帯電部が、前記第1像担持体において予め定められた基準電位に帯電されたのち前記補正前光量の光で露光された領域を、前記領域の前記表面電位が前記基準電位となるように帯電する際に、前記電流検知部が検知する電流値に基づいて取得される前記表面電位と、前記基準電位との差から取得されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記表面電位は、前記電流検知部が検知する電流値と前記表面電位との間の線形関係に基づいて取得されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記第1像担持体に対向配置され、電圧が印加される現像部材を有し、
前記第1変化量及び前記第2変化量を取得する際に前記反射部に形成される前記現像剤像は、前記基準電位に帯電されたのち、前記現像部材に前記帯電電位と同じ電位の電圧が印加されることで形成される現像剤像であることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 現像剤像を担持する第3像担持体を備え、
前記第1変化量及び前記第2変化量を取得する際に前記反射部に形成される前記現像剤像は、前記第3像担持体から前記第2像担持体に転写された現像剤像であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 第2像担持体は、前記第1像担持体から転写された前記現像剤像を記録材に転写する中間転写体であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 第2像担持体は、記録材であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP (1) | JP2017009667A (ja) |
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2015
- 2015-06-17 JP JP2015122305A patent/JP2017009667A/ja active Pending
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