JP2023091227A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】DCローラ帯電において、露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制との両立を図ると共に、感光体の長寿命化を図ること。【解決手段】画像形成装置100は、感光ドラム1と、帯電バイアスとして直流電圧が印加されることにより、感光ドラム1を帯電させる帯電ローラ2と、帯電ローラ2よりも感光ドラム1の回転方向の上流に配置されて感光ドラム1の表面を露光する前露光を行う帯電前露光装置11と、感光ドラム1の耐久を示す耐久値が所定値未満の場合には感光ドラム1の耐久が進むにつれて前露光の前露光量を低下させ、耐久値が所定値に到達した場合には前露光量を増大させるCPU101と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式又は静電記録方式を用いた複写機、プリンタ又はファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(LEDプリンタ又はレーザービームプリンタ等)又は電子写真ファクシミリ装置等がある。このような画像形成装置においては、電子写真感光体(以下、「感光ドラム」と記載する)の表面を一次帯電装置によって一様に帯電し、帯電された感光ドラムの表面を露光装置によって露光して感光ドラムの表面に静電潜像を形成する。
そして、画像形成装置は、静電潜像を現像装置によって現像して感光ドラムの表面に現像剤像(以下、「トナー像」と記載する)を形成し、感光ドラムに形成したトナー像を転写装置によってシート等の記録材に転写する。その後、画像形成装置は、定着装置によりトナー像を記録材上に固着画像として定着させ、トナー像を定着させた記録材を出力する。また、画像形成装置は、トナー像の転写後に感光ドラムの表面に残留したトナーをクリーニング装置によってクリーニングし、次の画像形成動作に備える。画像形成装置は、このような一連のプロセスを連続的に行うことにより画像形成を行う。
近年、前述の一次帯電装置としては小型及び低コストの接触帯電方式の帯電装置が主流になっており、このような一次帯電装置は多数の画像形成装置に搭載されている。この接触帯電方式の殆どは、接触帯電部材として導電性ローラを用い、導電性ローラを感光ドラムに接触させて電圧を印加して帯電処理を行うローラ帯電を用いている。
また、従来の帯電方式としては、直流方式(以下「DCローラ帯電」と記載する)と、交流重畳方式(以下、「ACローラ帯電」と記載する)と、の2種類がある。DCローラ帯電は、ローラ帯電部材に対して直流電圧のみを印加して感光ドラムの表面を帯電させる。また、ACローラ帯電は、ローラ帯電部材に対して直流電圧に交流電圧を重畳して印加して感光ドラムの表面を帯電させる。
ACローラ帯電においては、帯電と除電とを繰り返すことにより感光ドラムの表面を一様に帯電できる利点がある一方、放電電流が増加して感光ドラムの表面の放電ダメージが増加し、感光ドラムの寿命が短くなってしまう。また、ACローラ帯電においては、比較的大型且つ高コストである交流電源を用いる。従って、感光ドラムの長寿命化、低コスト化及び小型化等の観点からは、DCローラ帯電の方が望ましい。
しかしながら、従来、DCローラ帯電によって感光ドラムを帯電する場合には、形成する画像に応じて、画像形成後の感光ドラムの表面電位が不均一になる場合がある。この場合には、感光ドラムの一回転後に再度帯電を行う際に感光ドラムを均一に帯電することができない。その結果、露光装置で露光した際の感光ドラムの表面電位が不均一化し、所謂ゴースト画像が発生する場合があった。
具体的には、感光ドラムが1回転してコントラストの強いパターンの画像を形成した後に、ハーフトーン画像を形成した場合に、ハーフトーン画像中に前回形成した画像の画像パターンが浮き出てしまうゴースト画像が発生する。なお、ACローラ帯電の場合には、感光ドラムの帯電前の表面電位が不均一であっても、感光ドラムに十分な交流電圧を印可することにより、感光ドラムの表面電位を略均一に帯電することが可能である。
そこで、従来は、DCローラ帯電において、感光ドラムへの帯電処理を行う前に、LED等の光源を有する帯電前露光装置により感光ドラム上を一様に照射する帯電前露光を行っている。これにより、露光装置で露光した際の感光ドラム表面の画像部分の電位(明部電位)と非画像部分の電位(暗部電位)とを均すことにより、次回の帯電において感光ドラムを均一に帯電でき、ゴースト画像の発生を無くすることができる。
一方、強度の強い帯電前露光によって感光ドラムを照射し続けて長時間繰り返し画像形成を行うことにより、感光ドラムの内部には残電荷が徐々に蓄積される。そして、これに伴って、感光ドラムの表面を帯電した際の表面電位が暗所において時間の経過と共に低下する現象である暗減衰が強くなる傾向にあった。また、DCローラ帯電においては、帯電前露光によって感光ドラムの暗減衰量が増加することにより、感光ドラムと帯電ローラとの接触ニップ部の搬送方向の下流側で不安定な放電が発生する場合がある。この不安定な放電により、ハーフトーン画像には、主走査方向に延びる白又は黒のスジ状画像(以下、「帯電横スジ」と記載する)が現れる場合があった。
このような状況において、特許文献1は、画像形成装置に関し、異なる露光光量で露光された電子写真感光体の領域を接触帯電部材で帯電した際に、露光光量の変化量に対する帯電電流量の変化量を傾きとして求める。そして、特許文献1の画像形成装置は、求めた傾きが所定の値以下となるときの露光光量に基づいて、画像形成時における前露光装置の露光光量を設定する。
特許第5258389号公報
しかしながら、特許文献1においては、感光ドラムの表面電位の低下が飽和する飽和電位までの強い強度の帯電前露光を繰り返し行うことに伴って、耐久による残電荷の蓄積により帯電横スジが悪化する場合があるという課題を有する。従来のように感光ドラムの摩耗量が多く、感光ドラムの寿命が比較的短かった状況では上記の課題は問題にならなかったが、近年、感光ドラムの長寿命化が進んだ状況においては、帯電横スジが発生しやすくなり、好ましくなかった。
本発明の目的は、DCローラ帯電において、露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制との両立を図ることができると共に、感光体の長寿命化を図ることができる画像形成装置を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、感光体と、帯電バイアスとして直流電圧が印加されることにより、前記感光体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材よりも前記感光体の回転方向の上流に配置されて前記感光体の表面を露光する前露光を行う帯電前露光装置と、前記感光体の耐久を示す耐久値が所定値未満の場合には前記感光体の耐久が進むにつれて前記前露光の前露光量を低下させ、前記耐久値が前記所定値に到達した場合には前記前露光量を増大させる制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、DCローラ帯電において、露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制との両立を図ることができると共に、感光体の長寿命化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部の模式図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置により形成されたゴースト画像が発生している画像の模式図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光ドラムの電位の推移を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置におけるゴースト電位と前露光量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置により形成された帯電横スジが発生している画像の模式図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の帯電ニップ下流の放電光量を測定する治具の模式図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における帯電横スジランクと前露光量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における帯電横スジランクと放電輝度比との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における放電発光量比と前露光量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光OFF時のゴースト電位とA4通紙枚数との関係及び帯電横スジランクとA4通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光ON時のゴースト電位とA4通紙枚数との関係及び帯電横スジランクとA4通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光量とA4通紙枚数との関係及び前露光ON時のゴースト電位とA4通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光ON時の帯電横スジランクとA4通紙枚数との関係及び前露光量とA4通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光ON時のゴースト電位とA4通紙枚数との関係及び帯電横スジランクとA4通紙枚数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置におけるハーフトーン画像を出力した場合の帯電横スジランクと前露光量との関係及び放電発光量比と前露光量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における前露光量とA4通紙枚数との積算通紙枚数毎の関係及び帯電横スジランクとA4通紙枚数との積算通紙枚数毎の関係を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<画像形成装置の構成>
本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の構成について、図1から図3を参照しながら、詳細に説明する。
画像形成装置100は、ここでは電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型(インライン方式)の複写機、プリンタ又はファクシミリ装置の機能を備えた複合機を例示する。画像形成装置100は、接触帯電方式、特にDCローラ帯電方式を採用しており、最大A3サイズの転写材Pに画像を形成することができる。
具体的には、画像形成装置100は、画像形成部SY、SM、SC、SKと、中間転写ベルト7と、二次転写ローラ8と、レジストローラ対9と、定着装置10と、二次転写対向ローラ73と、を有している。また、画像形成装置100は、ベルトクリーニング装置74と、CPU101と、内部メモリー102と、電流検知回路103と、高圧電源E1と、現像電源(高圧電源回路)E2と、一次転写電源(高圧電源回路)E3と、二次転写電源E4と、を有している。
画像形成部SY、SM、SC及びSKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の画像を形成する。なお、画像形成部SY、SM、SC及びSKにおいて、同一構成を有する部材及び装置については、色の要素を表す符号の末尾のY、M、C及びKを省略して総括的に画像形成部Sとして説明することがある。感光ドラム1Y、1M、1C及び1Kと、帯電ローラ2Y、2M、2C及び2Kと、露光装置3Y、3M、3C及び3Kと、現像装置4Y、4M、4C及び4Kと、一次転写ローラ5Y、5M、5C及び5Kと、についても同様である。また、画像形成部Sの構成の詳細については後述する。
中間転写ベルト7は、無端状のベルトによって構成されており、各感光ドラム1と対向して配置されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ71、テンションローラ72及び二次転写対向ローラ73に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ71が回転駆動することにより、図1において矢印R2方向に感光ドラム1の周速度と略同一の周速度で回転(周回移動)する。
二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の外周面側において、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73と対向する位置に配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73に押圧されて中間転写ベルト7と接触して二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成している。二次転写ローラ8は、二次転写部T2において、中間転写ベルト7と共に挟持及び搬送する記録用紙等の転写材(シート又は記録材)に対して、中間転写ベルト7上に形成されたトナー像を二次転写する。
レジストローラ対9は、図示しない給送装置によって1枚ずつ送り出されて搬送されてきた転写材Pを、中間転写ベルト7上のトナー像とタイミングを合わせて二次転写部T2へ供給する。
定着装置10は、二次転写部T2より搬送されてくるトナー像が二次転写された転写材Pを加熱及び加圧して、転写材Pにトナー像を定着(溶融固着)させる。定着装置10は、トナー像を定着させた転写材Pを、図示しない排紙ローラを介して画像形成装置100の外部に排出させる。
二次転写対向ローラ73には、中間転写ベルト7を介して二次転写ローラ8が圧接されている。
ベルトクリーニング装置74は、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ71と対向する位置に配置されている。ベルトクリーニング装置74は、中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)を中間転写ベルト7上から除去して回収する。
制御部としてのCPU101は、内部メモリー102、高圧電源E1、電流検知回路103及び外部メモリー104と電気的に接続しており、内部メモリー102に記憶されている情報及びデータに基づいて画像形成装置100の全体を制御する。CPU101は、電流検知回路103より入力される電気信号に基づいて帯電処理を行う。CPU101は、後述の露光量制御を実行して画像形成部Sの後述の帯電前露光装置11を制御することにより前露光を行う。
内部メモリー102は、所定の情報及びデータを記憶する。
電流検知回路103は、何れも図示しない参照抵抗とオペアンプとから構成され、高圧電源E1から帯電ローラ2へ流れる電流値を検知し、検知した電流値を電気信号に変換してCPU101に転送する。
高圧電源E1(図2参照)は、帯電ローラ2の図示しない給電接点に接続して帯電ローラ2に電気的に接続している。高圧電源E1は、CPU101の制御により、直流電圧(DC電圧、DC成分)のみからなる帯電電圧(帯電バイアス)を帯電ローラ2に印加する。
現像電源E2(図3参照)は、高圧電源回路であり、直流電圧(DC電圧、DC成分)と交流電圧(AC電圧、AC成分)とを重畳した振動電圧を現像電圧(現像バイアス)として現像スリーブ4bに印加する。
一次転写電源E3(図3参照)は、高圧電源回路であり、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)を一次転写ローラ5に印加する。
二次転写電源E4(図1参照)は、高圧電源回路であり、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)を二次転写ローラ8に印加する。
<画像形成部の構成>
本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の画像形成部Sの構成について、図1から図3を参照しながら、詳細に説明する。
画像形成部Sは、露光装置3と、現像装置4と、一次転写ローラ5と、ドラムカートリッジ110と、を備えている。
露光装置3は、帯電処理された感光ドラム1の表面を走査露光して感光ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する。露光装置3は、例えば半導体レーザーを用いたレーザービームスキャナである。
現像装置4は、感光ドラム1上に形成された静電像を現像剤4eを用いて現像(可視化)して感光ドラム1上にトナー像を形成する。具体的には、現像装置4は、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性に帯電したトナーを付着させる。ここで、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。現像装置4は、現像剤4eとしてトナー(非磁性トナー粒子)とキャリア(磁性キャリア粒子)とを備えた二成分現像剤を用いる。
現像装置4は、現像容器4aと、現像スリーブ4bと、マグネットローラ4cと、規制ブレード4dと、攪拌部材(攪拌スクリュー)4fと、トナーホッパー4gと、を備えている。
現像容器4aは、現像剤4eを収容している。
現像スリーブ4bは、非磁性の中空円筒部材によって形成されており、現像容器4aの開口部から一部が外部に露出するように現像容器4aに回転可能に設けられている。
マグネットローラ4cは、現像スリーブ4bの内部において現像容器4aに対して固定されて配置されている。
規制ブレード4dは、現像容器4aに設けられており、現像スリーブ4bに対向している。
攪拌部材(攪拌スクリュー)4fは、現像容器4a内に2つ設けられている。
トナーホッパー4gは、現像容器4aにトナーを適宜補給する。
上記の構成を有する現像装置4において、マグネットローラ4cの磁力により現像スリーブ4b上に担持された現像剤4eは、現像スリーブ4bの回転に伴って規制ブレード4dによって量が規制された後に、感光ドラム1との対向部(現像部)に搬送される。現像部に搬送された現像スリーブ4b上の現像剤4eは、マグネットローラ4cの磁力によって穂立ちして磁気ブラシ(磁気穂)を形成し、感光ドラム1の表面に接触又は近接させられる。また、現像電源E2から現像スリーブ4bに現像電圧が印加されることにより、感光ドラム1上の静電像に応じて、現像スリーブ4b上の磁気ブラシから感光ドラム1上にトナーが移動して、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7の内周面側に配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト7とを接触させて一次転写部(一次転写ニップ)T1を形成させている。一次転写ローラ5は、一次転写電源E3より一次転写電圧が印加されることにより、一次転写部T1において感光ドラム1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7上に一次転写させる。一次転写ローラ5は、フルカラー画像の形成時に、各感光ドラム1Y、1M、1C及び1K上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナー像を中間転写ベルト7上に重ね合わされるようにして順次転写させる。
ドラムカートリッジ110は、画像形成装置100に対して着脱自在に装着されるカートリッジであり、感光ドラム1と、帯電ローラ2と、ドラムクリーニング装置6と、帯電前露光装置11と、外部メモリー104と、を備えている。
感光ドラム1は、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体である。感光ドラム1は、例えば負帯電性のドラム状の有機感光体であり、アルミニウム等の導電性材料で形成された基体上に負極性の有機感光層(OPC層)を有して構成されている。感光ドラム1は、図示しない駆動モータによって図1及び図3の矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電部材としての帯電ローラ2は、高圧電源E1より帯電電圧が印加されることにより、回転する感光ドラム1の表面を、所定の極性(本実施の形態では負極性)及び所定の電位に一様に帯電させる帯電処理を行う。帯電処理は、感光ドラム1と帯電ローラ2との接触部Nに対して感光ドラム1の回転方向の上流側又は下流側の少なくとも一方の感光ドラム1と帯電ローラ2との間の微小空隙において発生するパッシェン放電によって行われる。
ドラムクリーニング装置6は、一次転写時に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)を感光ドラム1上から除去して回収する。ドラムクリーニング装置6は、クリーニングブレード6aと、クリーニング容器6bと、を備えている。
クリーニングブレード6aは、感光ドラム1に当接して配置されており、回転する感光ドラム1の表面を摺擦して感光ドラム1上の一次転写残トナーを感光ドラム1上から掻き取る。
クリーニング容器6bは、クリーニングブレード6aによって感光ドラム1上より掻き取られた一次転写残トナーを収容する。
帯電前露光装置11は、帯電ローラ2よりも感光ドラム1の回転方向の上流に配置されており、CPU101の制御により感光ドラム1の表面を露光する前露光を行う。具体的には、帯電前露光装置11は、ライトガイド11aと、シュラウド11bと、を備えている。
ライトガイド11aは、透明アクリル樹脂製であり、感光ドラム1に対して反対側の内部に図示しない山谷形状部を有している。ライトガイド11aには、図示しない本体が備える中心波長域660nm付近のLED露光部が任意のタイミングで発光することによりLED露光部より光が入射する。ライトガイド11aは、LED露光部より入射された光が感光ドラム1に沿って内部を通過し、山谷形状部によって感光ドラム1側に反射することにより感光ドラム1を露光除電可能なように構成されている。
シュラウド11bは、ライトガイド11aを保持しており、ライトガイド11aに入射した光を感光ドラム1の方向以外に漏れないようにする。シュラウド11bは、光の漏れにくい不透明なABS樹脂製である。
外部メモリー104は、ドラムカートリッジ110に保持されている不揮発メモリーであり、感光ドラム1及び帯電ローラ2に関する情報を保持している。これにより、ドラムカートリッジ110は、画像形成装置100とは独立して感光ドラム1及び帯電ローラ2に関する情報を保持する機能を有している。
上記の構成を有する画像形成装置100において、帯電ローラ2により帯電処理されて形成される感光ドラム1の表面電位(暗部電位)は-700Vとなるように帯電量が調整される。また、露光装置3により露光されて形成される感光ドラム1の表面電位(明部電位)は-300Vとなるように露光量が調整される。また、現像電圧の直流成分は-550Vに設定されている。また、プロセススピードは120mm/secであり、感光ドラム1上の感光ドラム1の回転軸線方向の帯電処理幅は320mmである。
<露光ゴーストについて>
露光ゴーストについて、図4から図6を参照しながら、詳細に説明する。
前述したように、DCローラ帯電において、露光ゴーストの発生と帯電横スジの発生との二つの課題を解決するためには、適切な前露光量制御が必要である。そこで、まず露光ゴーストに関して説明する。
四角い画像パッチの後にハーフトーン画像がある場合において、感光ドラム1の一周後のハーフトーン画像の一部が他の部分よりも濃くなる現象をポジゴーストと呼び、ハーフトーン画像の一部が他の部分よりも薄くなる現象をネガゴーストと呼ぶ。図4は、画像露光後の感光ドラム1の電位が非画像露光部よりも低くなるポジゴーストを示している。
図5は、露光ゴーストが発生した場合における感光ドラム1の電位を測定した結果のグラフである。図5において帯電開始を0秒としている。縦軸は、現像装置4の位置で測定した感光ドラム1の表面電位であり、感光ドラム1が負極性の有機感光ドラムであることから、測定電位はマイナスになっている。なお、図5では、分かりやすくするためにグラフの上向きをマイナス、下向きをプラスとなるよう反転して図示している。
図5は、画像パッチ形成後にハーフトーン画像を形成する図4の画像に対応する感光ドラム1の表面電位の時間推移を示している。ここで、画像露光の照射を受けない状態の感光ドラム1の表面電位の状態をVD電位(ダーク電位又は暗部電位)、画像露光の照射により除電されたベタ画像に対応する電位をVL電位(ライト電位又は明部電位)と呼ぶ。
図5において、感光ドラム1の白字部の表面電位であるVD電位は-700Vであり、黒字部の表面電位であるVL電位は-120Vとなっている。VL電位が形成されたタイミングは、約2.5秒から2.7秒の間であり、感光ドラム1の一周分の回転後の約3.3秒から3.5秒の間の感光ドラム1の電位が、その前後の電位と比較して低くなっている。この低くなっている部分の電位とその前後の電位との差分をゴースト電位と呼ぶ。
図5において、約3秒から4.3秒の間は、図4のサンプルにおけるハーフトーン領域に該当する。このハーフトーン領域の平均電位は約-550V付近だが、約3.3秒から3.5秒の間の電位は約-540Vであった。これより、この場合のゴースト電位は、約10Vということになる。感光ドラム1が負極性であるため、感光ドラム1の表面電位の絶対値が小さい場合に画像が濃く出てポジゴーストとして見えるため、ゴースト電位の差分値としては+側の値となる。一方、感光ドラム1の表面電位の絶対値が大きい場合に画像が薄く出てネガゴーストとして見えるため、ゴースト電位の差分値としては-側の値となる。従って、正極性の感光ドラム1の場合には、逆の正負の関係となる。
なお、図5におけるゴースト電位は、グラフ上で分かりやすくなるように、通常よりも画像露光強度を上げている場合の値であり、実使用上の設定における値とは異なっている。
実際の画像形成装置100において、ゴースト電位が約5V以上になった際に画像上で明瞭に視認されることが分かっていることから、ゴースト電位の目標値としては5V以下を想定している。なお、ゴースト電位は小さいほど望ましい。
図6は、感光ドラム1のOPC膜厚が20μmの場合の前露光量とゴースト電位との関係を表したグラフである。図6において、横軸が感光ドラム1の前露光の面光量である前露光量であり、縦軸が前露光を行った場合のゴースト電位である。
図6における感光ドラム1の前露光量は、日置電機製の光パワーメーター3664を用いて測定した。図6より、ゴースト電位は、前露光量が多いほど低下するが、やがて徐々に収束していく。ここで、前露光量の様々な公差計算より、OPC膜厚20μmでの初期の前露光量を2μW/cmと設定することにより、露光ゴーストはほぼ視認されないこととなる。
<帯電横スジについて>
帯電横スジについて、図7から図11を参照しながら、詳細に説明する。
図7に帯電横スジの画像サンプルを模した図を示す。
図7に示すように、帯電横スジは、ハーフトーン上に、感光ドラム1の軸方向(図7において左右方向)に延びる白又は黒のスジ状の画像である。この現象の発生レベルを放電現象として数値化するために、図8に示す放電可視化装置200を考案した。
図8に示す放電可視化装置200は、感光ドラム1と、帯電ローラ2と、帯電ローラ2に直流電圧を印可する高圧電源E1と、感光ドラム1に対して帯電前露光を行う帯電前露光装置11と、高速度カメラ20と、から構成されている。なお、図8では帯電前露光装置11の記載を省略している。
ここで、感光ドラム1と帯電ローラ2との接触部を帯電ニップ、帯電ニップよりも感光ドラム1の回転方向の上流側を上流ニップ、及び帯電ニップよりも感光ドラム1の回転方向の下流側を下流ニップと呼ぶ。
本発明者の検証結果によれば、帯電横スジの発生レベルは、下流ニップにおける放電発光現象と相関がある。即ち、強度の強い前露光により感光ドラム1の暗減衰量が増加した場合に、感光ドラム1は、帯電ニップを通過している間に表面電位が低下し、下流ニップに到達した際に再度帯電される。本発明者は、この際の放電が不安定且つ断続的な場合に帯電ムラが発生し、帯電横スジとして画像上に現れると考えている。
このような下流ニップにおける放電を数値化するために、放電可視化装置200では、感光ドラム1と帯電ローラ2との隙間で発生する放電発光現象を観測可能な高速度カメラ20を設置した。高速度カメラ20は、Photoron社製のFastcamを用いた。
放電可視化装置200を全て暗幕で覆った上で、感光ドラム1の回転速度120mm/sec及び高圧電源への印可電圧を-700Vから-1500Vとして、高速度カメラ20によって撮影速度2000FPSで放電発光を撮影した。そして、高速度カメラ20による撮影によって得られた放電光の撮影データの輝度値を光量に変換することにより放電光量のデータを得た。また、同条件の画像形成装置100により帯電横スジ画像を出力し、放電光量と画像の目視ランクとの相関付けを行った。
帯電横スジの放電光を観察するためには、実際に帯電横スジが発生している感光ドラム1が必要である。従って、画像形成装置100を用いてYMCKの各色の画像印字比率約5%のテスト用画像を、A4横送りで日内平均1500枚を1ジョブ3枚ずつ合計で約10万枚プリントした感光ドラム1を用意した。この際の感光ドラム1のOPC膜厚は、初期膜厚約20μmに対して耐久後は約10μmまで摩耗していた。このような約10万枚耐久した感光ドラム1に対して、前露光量を0から3.4μW/cmの間で段階的に変化させて画像形成し、帯電横スジのランク付けを行った結果を図9に示す。
ここで、帯電横スジのランクは数値が小さくなるほど悪く、ランク4以上を目標値とした。図9より、帯電横スジは、前露光量が2.0μW/cmから2.5μW/cmの間で最も悪化し、それよりも前露光量が少ないか又は多い場合に良化することが見て取れる。
そこで、帯電横スジが最も悪い時の下流ニップにおける放電光量を基準値1とした場合の基準値1に対する下流ニップにおける放電光量の比である放電光量比と、帯電横スジと、の関係をグラフ化したのが図10である。図10より、帯電横スジは、放電光量比が増加するほど悪化していくが、放電光量比が1.0を超えた時点から良化していくことが見て取れる。また、図11は、同条件での前露光量に対する放電光量比の関係を示したグラフである。図11より、放電光量比は、前露光量を増やすほど略線形に増えていることが分かる。
<前露光量制御>
本発明の実施の形態に係る画像形成装置100が実行する前露光量制御について、図12から図17を参照しながら、詳細に説明する。
図12において、図12(a)は、前露光しない場合のA4通紙枚数とゴースト電位との関係を示しており、図12(b)は、前露光しない場合のA4通紙枚数と帯電横スジランクとの関係を示している。
図13において、図13(a)は、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行う場合のA4通紙枚数とゴースト電位との関係を示している。また、図13(b)は、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行う場合のA4通紙枚数と帯電横スジランクとの関係を示している。
図14において、図14(a)は、前露光量を徐々に低下させた場合のA4通紙枚数と前露光量との関係を示しており、図14(b)は、前露光量を徐々に低下させた場合のA4通紙枚数とゴースト電位との関係を示している。
図15において、図15(a)は、前露光量を徐々に低下させた場合のA4通紙枚数と帯電横スジランクとの関係を示しており、図15(b)は、露光量制御を行った場合のA4通紙枚数と前露光量との関係を示している。
図16において、図16(a)は、前露光量制御を行った場合のA4通紙枚数とゴースト電位との関係を示しており、図16(b)は、前露光量制御を行った場合のA4通紙枚数と帯電横スジランクとの関係を示している。
図17において、図17(a)は、前露光量制御の範囲で前露光量を変化させた際の前露光量と帯電横スジランクとの関係を示している。また、図17(b)は、前露光量制御の範囲で前露光量を変化させた際の前露光量と放電発光量比との関係を示している。
上記の露光ゴーストの発生と帯電横スジの発生との二つの課題を解決するために画像形成装置100が実行する前露光量制御について説明する。
まず、一般的な露光制御における感光ドラム1の耐久寿命に応じた露光ゴースト及び帯電横スジの推移について、図12を参照しながら、詳細に説明する。
ここで、前露光を行わずにYMCKの各色の画像印字比率5%のテスト用画像をA4横送りで日内平均1500枚を1ジョブ毎3枚ずつ、合計で約10万枚プリントした感光ドラム1を用意した。
この場合において、前露光を行わない条件でのゴースト電位は、図12(a)に示すように、耐久に関わらず常時約10Vであり、目標値の約2倍であった。また、前露光を行わない条件での帯電横スジは、図12(b)に示すように、約10万枚の目標寿命に到達した時点でランク4を維持していた。
次に、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行った際の感光ドラム1の耐久寿命に応じた露光ゴースト及び帯電横スジの推移について、図13を参照しながら、詳細に説明する。この場合には、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行ってYMCKの各色の画像印字比率5%のテスト用画像をA4横送りで日内平均1500枚を1ジョブ毎3枚ずつ、合計で約10万枚プリントした感光ドラム1を用意した。
この場合において、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行う条件でのゴースト電位は、図13(a)に示すように、初期は目標値の約5V付近であり、その後徐々に低下して10万枚通紙時に約2V付近まで低下した。また、2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行う条件での帯電横スジは、図13(b)に示すように、約10万枚の目標寿命に到達した時点でランク1まで悪化した。また、ランク4以上を目標値とした場合の寿命は、8万枚であった。
上記より、露光ゴーストを改善するために2.0μW/cmの前露光量で常時前露光を行う場合には、前露光を行わない場合に比べて、帯電横スジを起因とする感光ドラム1の寿命が約20%短くなった。
そこで、画像形成装置100は、2.0μW/cmの前露光量で前露光を開始し、ゴースト電位が5V以上に悪化しないように、感光ドラム1の耐久を示す耐久値としての通紙枚数に応じて前露光量を低下させる制御を行った。この制御を行った場合の感光ドラム1の耐久寿命に応じた露光ゴースト及び帯電横スジの推移について、図14及び図15を参照しながら、詳細に説明する。
ここで、常時前露光を行ってYMCKの各色の画像印字比率5%のテスト用画像をA4横送りで日内平均1500枚を1ジョブ毎3枚ずつ、合計で約10万枚プリントした感光ドラム1を用意した。
画像形成装置100は、上記の通紙枚数に応じて前露光量を低下させる制御において、図14(a)に示すように、通紙枚数が5万枚までは前露光量を初期の前露光量である2.0μW/cmから10%ずつ低下させる。また、画像形成装置100は、通紙枚数が5万枚から10万枚までの間は前露光量を5%ずつ低下させ、通紙枚数が10万枚以降は前露光量を0.2μW/cmに維持した。
この結果、ゴースト電位は、図14(b)に示すように、目標値の約5Vに常時維持された。また、帯電横スジは、図15(a)に示すように、約10万枚の目標寿命に到達した時点でランク4を維持していた。これより、画像形成装置100は、上記の通紙枚数に応じて前露光量を低下させる制御を行うことにより、露光ゴーストを目標値である5Vに維持しつつ、感光ドラム1の寿命を約10万枚まで延ばすことができた。
一方、帯電横スジは、約11万枚時点においてランク2であり、約12万枚時点においてランク1であった。これより、感光ドラム1の寿命は、使用環境又は感光ドラム1のOPC膜厚のバラつき等によって、約10万枚に達しない可能性があることが想定される。
そこで、画像形成装置100は、前露光量を感光ドラム1の耐久経過と共に徐々に低下させ、所定の耐久状態を超えた時点で前露光量を上昇させる前露光量制御を行うことにより、感光ドラム1の長寿命化を果たすことができた。前露光量制御を行った場合の感光ドラム1の耐久寿命に応じた露光ゴースト及び帯電横スジの推移について、図15から図17を参照しながら、詳細に説明する。
画像形成装置100は、図15(b)に示すように、通紙枚数が所定値である10万枚まで(所定値未満の場合)は図14(a)と同じように前露光量を低下させ続け、通紙枚数が10万枚に到達した以降は前露光量を5.5μW/cmに設定した。
この結果、ゴースト電位は、図16(a)に示すように、約5Vの目標値を常時維持し続けた。また、帯電横スジは、図16(b)に示すように、約10万枚の目標寿命に到達した時点でランク4を維持していた。これより、画像形成装置100は、上記の露光量制御を行うことにより、露光ゴーストを目標値である約5Vに維持しつつ、感光ドラム1の寿命を約12万枚まで延ばすことができた。
ここで、前露光量制御の範囲で前露光量を変化させて画像形成装置100によってハーフトーン画像を出力した場合の帯電横スジの目視ランクを図17(a)に示す。図17(a)より、図16(a)で用いた日内1500枚通紙及び積算通紙枚数10万枚の感光ドラム1において、帯電横スジのランクを4以上にするためには、前露光量を5.0μW/cm以上にする必要がある。
また、図17(a)の感光ドラム1を用いた場合の前露光量と下流ニップにおける放電光量比との関係を図17(b)に示す。図17(b)において前露光量が5.0μW/cm以上の範囲は、放電光量比が1.5以上である。従って、画像形成装置100は、前露光量を5.0μW/cm以上に設定することにより、帯電横スジをランク4以上に維持することが可能となる。
このように、前露光量を感光ドラム1の耐久経過と共に徐々に低下させ、所定の耐久状態を超えた時点で前露光量を上昇させることにより、露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制との両立を図ることができ、感光ドラム1の長寿命化を達成可能となった。
本実施の形態では、感光ドラム1の耐久を示す積算通紙枚数が10万枚未満の場合には感光ドラム1の耐久が進むにつれて前露光の前露光量を低下させ、積算通紙枚数が10万枚に到達した場合には前露光量を増大させる。これにより、DCローラ帯電において、露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制との両立を図ることができると共に、感光ドラム1の長寿命化を図ることができる。
なお、本実施の形態において、感光ドラム1の耐久を示す耐久値として通紙枚数を用いたが、これに限らず、感光ドラム1の耐久を示す耐久値として感光ドラム1の回転時間、感光ドラム1の通電時間又は温湿度環境等を用いることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の構成は、図1から図3と同一構成であるので、その説明を省略する。
<前露光量制御>
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置が実行する前露光量制御について、図18を参照しながら、詳細に説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置は、市場での使われ方に基づいて前露光量制御を行う。
具体的には、画像形成装置は、ドラムカートリッジ110の耐久履歴に基づいて前露光量制御を行う。ドラムカートリッジ110の耐久履歴は、記憶部としての内部メモリー102にテーブルとして記憶されている。CPU101は、前露光量制御において、内部メモリー102に記憶されているテーブルよりドラムカートリッジ110の耐久履歴を読み込んで演算を行うことにより前露光量制御を行う。
この際に、画像形成装置は、直近の過去1か月以内の耐久履歴を用いて前露光量制御を行うことも可能である。ここで、過去1か月以内の耐久履歴は、過去1か月以内の月間通紙枚数、月間回転時間、月間通電時間又は温湿度環境等である。
ドラムカートリッジ110のA4横送り換算での積算通紙枚数と前露光量との関係を図18(a)に示す。図18(a)において、4本の線は、過去1か月以内のドラムカートリッジ110の月間通紙枚数の設定値を表している。この設定値は、それぞれ月間通紙枚数1万8千枚、3万枚、4万枚及び6万枚である。月間通紙枚数は、この設定値により、それぞれ月間1万8千枚以下、1万8千枚超且つ3万枚以下、3万枚超且つ4万枚以下、及び4万枚超且つ6万枚以下に分けられる。
図18(a)より、ドラムカートリッジ110の耐久履歴としての月間通紙枚数が1万8千枚以下の場合は、前露光量は徐々に低下し続けて初期値よりも高くなることは無い。ドラムカートリッジ110の月間通紙枚数が1万8千枚超且つ3万枚以下の場合は、月間通紙枚数が10万枚以降から初期値よりも高い前露光量に設定される。ドラムカートリッジ110の月間通紙枚数が3万枚超且つ4万枚以下の場合は、月間通紙枚数が8万枚以降から初期値よりも高い前露光量に設定される。ドラムカートリッジ110の月間通紙枚数が4万枚超且つ6万枚の場合は、月間通紙枚数が5万枚以降から初期値よりも高い前露光量に設定される。
これは、同じ耐久通紙枚数のドラムカートリッジ110であっても、過去1か月以内のドラムカートリッジ110の月間通紙枚数が多いほど暗減衰量が大きい。その結果、過去1か月以内のドラムカートリッジ110の月間通紙枚数が多いほど帯電横スジの悪化が早いため、前露光量を増大させて帯電横スジを良化させるタイミングが早くなることを意味している。
ドラムカートリッジ110のA4横送り換算での積算通紙枚数と、帯電横スジのランクと、の関係を図18(b)に示す。図18(b)において、4本の線は、図18(a)に示す前露光量制御を行った場合の過去1か月以内のドラムカートリッジ110の月間通紙枚数の設定値を表している。この設定値は、図18(a)と同様に、それぞれ月間通紙枚数1万8千枚、3万枚、4万枚及び6万枚である。月間通紙枚数は、この設定値により、それぞれ月間1万8千枚以下、1万8千枚超且つ3万枚以下、3万枚超且つ4万枚以下、及び4万枚超且つ6万枚以下に分けられる。
図18(b)に示すように、様々な月間通紙枚数であっても、帯電横スジのランクを4以上に維持することが出来ている。
以上説明したように、ドラムカートリッジ110の過去1か月以内の耐久履歴を用いて前露光量制御を実行することにより、より確実に露光ゴーストの抑制と帯電横スジの抑制とを両立させ、ドラムカートリッジ110の長寿命化を達成することができる。
また、内部メモリー102に耐久履歴を記憶させることにより、前露光量制御を実行する際に耐久履歴を容易に取得することができる。
また、感光ドラム1の積算回転時間、感光ドラム1の積算回転距離、積算通紙枚数又は所定期間の温湿度環境を感光ドラム1の耐久を示す耐久値とすることにより、所望の耐久値を用いて前露光量制御を行うことができる。
上記では、耐久履歴をテーブルとして内部メモリー102に記憶させたが、これに限らず、耐久履歴をテーブルとして外部メモリー104に記憶させてもよい。この場合には、CPU101は、外部メモリー104に記憶されている耐久履歴を読み出して前露光量制御を実行する。これにより、ドラムカートリッジ110が何れの画像形成装置に装着された場合であっても、正しく前露光量制御を行うことができる。
なお、本実施の形態において、過去1か月以内の耐久履歴を用いて前露光量制御を実行したが、これに限らず、過去2か月又は過去90日等の任意の所定期間における耐久履歴を用いて前露光量制御を実行することができる。
また、本実施の形態において、ドラムカートリッジ110は、感光ドラム1、帯電ローラ2、ドラムクリーニング装置6、帯電前露光装置11及び外部メモリー104を備えたが、少なくとも感光ドラム1及び外部メモリー104を備えていればよい。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
S 画像形成部
E1 高圧電源
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 一次転写ローラ
7 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
9 レジストローラ対
10 定着装置
11 帯電前露光装置
11a ライトガイド
11b シュラウド
20 高速度カメラ
100 画像形成装置
102 内部メモリー
103 電流検知回路
104 外部メモリー
110 ドラムカートリッジ
200 放電可視化装置

Claims (5)

  1. 感光体と、
    帯電バイアスとして直流電圧が印加されることにより、前記感光体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材よりも前記感光体の回転方向の上流に配置されて前記感光体の表面を露光する前露光を行う帯電前露光装置と、
    前記感光体の耐久を示す耐久値が所定値未満の場合には前記感光体の耐久が進むにつれて前記前露光の前露光量を低下させ、前記耐久値が前記所定値に到達した場合には前記前露光量を増大させる制御部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記感光体の耐久履歴を記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶されている前記耐久履歴に基づく前記耐久値が前記所定値未満の場合には前記感光体の耐久が進むにつれて前記前露光量を低下させ、前記記憶部に記憶されている前記耐久履歴に基づく前記耐久値が前記所定値に到達した場合には前記前露光量を増大させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記感光体を備えると共に前記画像形成装置に着脱自在に装着されるカートリッジを有し、
    前記記憶部は、
    前記カートリッジに取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記耐久値は、
    前記感光体の積算回転時間、前記感光体の積算回転距離、積算通紙枚数又は所定期間の温湿度環境である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに1項に記載の画像形成装置
  5. 前記制御部は、
    前記耐久値が積算通紙枚数である場合に、所定期間の積算通紙枚数が多いほど前記所定値を小さくする、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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