JP2017009509A - 温度測定装置及び温度測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度測定に使用するレーザ光源に求められる波長条件を緩和しつつ、測定精度を向上することができる温度測定装置及び温度測定方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ6に波長λ0の光パルスと、波長λ0と異なる波長λ1,λ2の光パルスを入射し、波長λ0,λ1,λ2の光パルスの入射によって光ファイバ6内にそれぞれ生じる波長λ0,λ1,λ2の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、二次関数に基づいて、波長λ0の光パルスを入射した場合のアンチストークス光及びストークス光に相当する各波長λast,λstにおける、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算し、波長λ0の光パルスの入射によって光ファイバ6内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、光ファイバ6の温度を計算し、減衰の変化値の計算結果に基づいて、温度の計算結果を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバを用いた温度測定装置及び温度測定方法に関する。
光ファイバは、通信用途に多用されているほか、温度測定などの測定用途にも用いられている。光ファイバを用いた温度測定方法としては、例えば、FBG(Fiber Bragg Grating)センサを用いた温度測定方式や、ラマン散乱光を用いた温度測定方式などが知られている。
ラマン散乱光を用いた温度計測方式は、光ファイバにパルス状の単一波長光を入射した際に光ファイバ内で生じるラマン散乱光の2成分(アンチストークス光、ストークス光)の温度感受性が異なることを利用して温度測定を行うものであり、従来の熱電対や温度抵抗体を用いた方式とは違って、光ファイバが敷設された経路の温度分布を測定することができるという特徴がある。
しかしながら、ラマン散乱光を用いた温度計測方式では、例えば、光ファイバの劣化などのような温度変化以外の要因でラマン散乱光の検出強度が変化してしまうと、温度測定の精度が低下してしまう。
このような課題に対して、例えば、特許文献1(特開2011−209225号公報)には、光源から発した光パルスを光ファイバに入射し、光パルス光により生じた後方散乱光である、反ストークス光とストークス光の光強度分布比により光ファイバの長手方向での温度分布測定を行う測定装置であって、第1の光パルスを発振する第1の光源と、該第1の光パルスより発生する後方散乱の第1の反ストークス光と同じ波長の第2の光パルスを発振する第2の光源と、前記第1の光パルスより発生する後方散乱の第1のストークス光と同じ波長の第3の光パルスを発振する第3の光源と、前記第1の光源、第2の光源、第3の光源のいずれかを光パルスを発振させるように駆動選択する第1の駆動選択手段と、前記第2の光パルスと前記第3の光パルスの伝送損失の変化に応じて前記第1の反ストークス光と前記第1のストークス光の伝送損失の補正を行う補正手段とを備えることを特徴とする温度分布校正機能を有する温度分布測定装置が開示されている。
特開2011−209225号公報
上記従来技術においては、ラマン散乱におけるアンチストークス光及びストークス光に相当する波長の光を射出可能なレーザ光源を用いて伝送損失を測定している。しかしながら、入射光やラマン散乱光の波長は光ファイバでの伝搬損失を考慮して予め選定されるため、アンチストークス光及びストークス光と同一波長であって、かつ、十分な温度安定性やレーザ出力強度を持つレーザ光源については入手困難であることが予想される。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、温度測定に使用するレーザ光源に求められる波長条件を緩和しつつ、測定精度を向上することができる温度測定装置及び温度測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光ファイバに第1の波長の光パルスを入射する第1の光源と、前記光ファイバに前記第1の波長と異なる第2及び第3の波長の光パルスを入射する第2及び第3の光源と、前記第1、第2、及び第3の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内にそれぞれ生じる前記第1、第2、及び3の波長の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、前記二次関数に基づいて、前記第1の波長の光パルスを入射した場合に前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光に相当する各波長における、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算する損失計算部と、前記第1の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、前記光ファイバの温度を計算し、前記減衰の変化値の計算結果に基づいて、前記光ファイバの温度の計算結果を補正する温度計算部とを備えたものとする。
温度測定に使用するレーザ光源に求められる波長条件を緩和しつつ、測定精度を向上することができる。
温度測定装置の全体構成を概略的に示す図である。 光ファイバを伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化との関係を示す図である。 温度測定装置の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態に係る温度測定装置の全体構成を概略的に示す図である。
図1において、温度測定装置100は、温度測定用の光ファイバ6に波長λ0(第1の波長)の光パルスを入射するための半導体レーザ光源1(第1の光源)と、光ファイバ6に波長λ1(第2の波長)の光パルスを入射するための半導体レーザ光源2(第2の光源)と、光ファイバ6に波長λ2(第3の波長)の光パルスを入射するための半導体レーザ光源3(第3の光源)と、半導体レーザ光源1〜3から光ファイバ16a〜16cを介して入射される光パルスを結合して光ファイバ6側に射出する光結合器4と、光ファイバ6側からの波長λastの光を検出する光検出器8と、波長λstの光を検出する光検出器9と、波長λ0,λ1,λ2の光をそれぞれ検出する光検出器10,11,12と、光ファイバ6側からの光を光ファイバ17a〜17eを介して光検出器8〜12に分配する光スプリッタ13と、光結合器4から光ファイバ18を介して入射される光を光ファイバ6に入射するとともに、光ファイバ6側からの光を光ファイバ19を介して光スプリッタ13に入射する光サーキュレータ5と、光検出器10,11,12からの検出結果に基づいて光ファイバ6の基準(後述)からの減衰の変化値を計算する減衰計算処理を行う損失計算部15と、光検出器8,9からの検出結果に基づいて光ファイバ6の温度を計算する温度計算処理を行い、損失計算部15の減衰の変化値の計算結果に基づいて光ファイバ6の温度の計算結果を補正する温度補正処理を行う温度計算部14と、半導体レーザ光源1,2,3、及び光検出器8,9,10,11,12の動作タイミングを含む温度測定装置全体の動作を制御する制御処理部とから概略構成されている。
温度測定用の光ファイバ6は、例えば、石英ガラス(SiO2)により構成されており、その一端を温度測定装置100に接続した状態で、温度測定対象範囲に敷設されている。
半導体レーザ光源1から射出された波長λ0の光パルスは、光ファイバ16a、光結合器4、光ファイバ18、及び光サーキュレータ5を介して温度測定用の光ファイバ6に入射される。波長λ0は、光ファイバ6での伝搬損失を考慮して予め設定されている。また、半導体レーザ光源2,3から射出された波長λ1,λ2の光パルスは、光ファイバ16b,16c、光結合器4、光ファイバ18、及び光サーキュレータ5を介して温度測定用の光ファイバ6に入射される。
光検出器8,9には、光サーキュレータ5、光ファイバ19、光スプリッタ13、及び光ファイバ17a,17bを介して光ファイバ6側からの光が入射される。光検出器8は、波長λ0の光パルスによって光ファイバ6内に生じるラマン散乱光の光源側に戻る光(後方散乱光)のうちストークス光(波長λast、第1のアンチストークス光)を検出する。また、光検出器9は、波長λ0の光パルスによって光ファイバ6内に生じるラマン散乱光の光源側に戻る光のうちストークス光(波長λst、第1のアンチストークス光)を検出する。
光検出器10,11,12には、光サーキュレータ5、光ファイバ19、光スプリッタ13、及び光ファイバ17c,17d,17eを介して光ファイバ6側からの光が入射される。光検出器10は、波長λ0の光パルスによって光ファイバ6内に生じる散乱光の光源側に戻る光のうち波長λ0の光(レイリー散乱光)を検出する。光検出器11は、波長λ1の光パルスによって光ファイバ6内に生じる散乱光の光源側に戻る光のうち波長λ1の光(レイリー散乱光)を検出する。また、光検出器12は、波長λ2の光パルスによって光ファイバ6内に生じる散乱光の光源側に戻る光のうち波長λ2の光(レイリー散乱光)を検出する。
本願の温度測定装置100は、ラマン散乱光方式であり、光ファイバ6の一端に入射された波長λ0の光パルスが光ファイバ6内のコアを伝搬していく過程で光ファイバ6の構成材料の分子により生じるラマン散乱光の2成分(アンチストークス光、ストークス光)に温度依存性があり、また、アンチストークス光とストークス光とで温度感受性が異なることを利用して温度測定を行う。また、光ファイバ6の一端に光パルスを入射してからラマン散乱光が戻ってくるまでの時間から、そのラマン散乱光が生じた場所(光ファイバ6上における位置)を特定することにより、光ファイバ6に沿った温度分布を測定する。
ここで、損失計算部15における減衰計算処理と、温度計算部14における温度計算処理、及び温度補正処理について説明する。
減衰計算処理では、光ファイバ6の材料の劣化等によって減衰(伝搬損失)が変化する場合において、光ファイバ6を伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]との関係が、ある波長の範囲においては二次関数によって表される(近似できる)という知見に基づき、光検出器10,11,12からの検出結果を用いて光ファイバ6の減衰の基準からの変化値を計算する。
ここで、減衰(伝搬損失)の基準とは、例えば、温度測定装置100の校正時の値など、温度測定用の光ファイバ6の減衰(伝搬損失)と測定結果の温度との対応が明確である時点でのものである。
図2は、光ファイバを伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化との関係を示す図であり、縦軸に伝搬損失の変化[dB]を、横軸に光の波長をそれぞれ示している。
図2に示すように、光ファイバ6を伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]との関係は二次関数に近似できる。したがって、二次関数上の3点(すなわち3波長)の値がわかれば、二次関数の各項の係数を算出することができ、二次関数を決定することができる。
減衰計算処理において、損失計算部15は、まず、半導体レーザ光源1からの波長λ0の入射により光ファイバ6で生じるレイリー散乱光(波長λ0)の光強度の検出値と、半導体レーザ光源2からの波長λ1の入射により光ファイバ6で生じるレイリー散乱光(波長λ1)の光強度の検出値と、半導体レーザ光源3からの波長λ2の入射により光ファイバ6で生じるレイリー散乱光(波長λ2)の光強度の検出値とを光検出器10,11,12から取得し、各波長λ0,λ1,λ2における光ファイバ6の減衰の基準からの変化値を計算する。
続いて、減衰の変化値から伝搬損失の変化[dB]を算出し、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]を表す二次関数の各項の係数を算出して二次関数を決定する。続いて、決定された二次関数を用いて、波長λast,λstの伝搬損失の変化[dB]を計算することにより推定し、その計算(推定)結果から減衰の変化値の真値を計算して温度計算部14に送信する。
なお、波長λ1,λ2は、光ファイバ6で伝搬される光の波長と伝搬損失との関係が、二次関数に近似できる範囲に設定される。言い換えると、波長λ1,λ2は、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]の関係が急変する点(二次関数で表されない点、曲率が急激に変化する点、など)を含まない範囲であって、波長λ0を含む範囲に設定される。
例えば、温度測定用の光ファイバ6が石英ガラス(SiO2)で形成された場合には、波長λ0を780nmとした場合、波長λastが760nm、波長λstが810nmとなる。このとき、波長λ1,λ2を760〜810nmの範囲に設定すると、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]の関係が二次関数で表される範囲となる。また、例えば、波長λ1,λ2を650〜920nmといった範囲で設定してもよい。しかし、波長945nm付近は光ファイバに含まれる水に起因する吸収波長となり、また、波長630nm付近はケイ素と酸素の結合に起因する吸収波長となる場合が多く、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]の関係が二次関数で表されない点(急変する点)になるため、これらの波長を範囲に含まないように波長λ1,λ2を設定する。
なお、発明者は、特にこれらの吸収波長近傍では減衰の経時変化が大きく、これらの波長付近では、光ファイバ6を伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]との関係が二次関数によく近似できるという知見を有している。
温度計算処理では、光検出器8,9からの検出結果に基づいて光ファイバ6の温度を計算する。すなわち、光ファイバ6の一端に入射された波長λ0の光パルスにより生じるラマン散乱光のアンチストークス光及びストークス光に温度依存性があり、また、アンチストークス光とストークス光とで温度感受性が異なることを利用し、予め求めておいたアンチストークス光及びストークス光の光強度や、それらの差と光ファイバ6の温度との関係に基づいて、光ファイバ6の温度を算出する。また、温度計算処理では、光ファイバ6の一端に光パルスを入射してからラマン散乱光が戻ってくるまでの時間から、そのラマン散乱光が生じた場所(光ファイバ6上における位置)を特定することにより、光ファイバ6に沿った温度分布を測定する。
温度補正処理は、損失計算部15の減衰の変化値の計算結果に基づいて光ファイバ6の温度の計算結果を補正する処理であり、下記(式1)に基づいて、温度計算処理に組み込まれて行われる。
Figure 2017009509
なお、上記式1において、アンチストークス光及びストークス光の減衰の変化値は、減衰計算処理で得られた真値を用いる。
温度測定用の光ファイバ6の温度はアンチストークス光及びストークス光の光強度の比で決定されており、上記(式1)のように、アンチストークス光強度をアンチストークス光波長の減衰の変化値で除すことで、光ファイバ6の経時的な減衰の変化でアンチストークス光の検出値が減少した分を補正することができ、減衰の変化が無い状態と同等のアンチストークス光強度として計算することができる。また、ストークス光強度についても同様であり、ストークス光強度をストークス光波長の減衰の変化値で除すことで光ファイバ6の径時的な減衰の変化でストークス光の検出値が減少した分を補正することができ、減衰の変化が無い状態と同等のストークス光強度として計算することができる。
図3は、温度測定装置の処理を示すフローチャートである。
図3において、温度測定装置100は、まず、半導体レーザ光源1から波長λ0のパルス光を射出して温度測定用の光ファイバ6に入射し、光ファイバ6側からの波長λ0,λast,λstの光を光検出器8,9,10で受光して光強度を計測し(ステップS10)、光検出器8,9での波長λast,λstの光の計測値を温度計算部14に出力し(ステップS20)、光検出器10での波長λ0の光の計測値を損失計算部15に出力する(ステップS30)。
次に、半導体レーザ光源2から波長λ1のパルス光を射出して温度測定用の光ファイバ6に入射し、光ファイバ6側からの波長λ1の光を光検出器11で受光して光強度を計測し(ステップS40)、光検出器11での波長λ1の光の計測値を損失計算部15に出力し(ステップS50)、半導体レーザ光源3から波長λ2のパルス光を射出して温度測定用の光ファイバ6に入射し、光ファイバ6側からの波長λ2の光を光検出器12で受光して光強度を計測し(ステップS60)、光検出器12での波長λ2の光の計測値を損失計算部15に出力する(ステップS70)。
続いて、損失計算部15で波長λast,λstの光の減衰の変化値(真値)を計算することにより推測し、計算結果を温度計算部14に出力する(ステップS80)。
続いて、温度計算部14で、温度測定用の光ファイバ6の温度を計算しつつ補正し、温度の計算結果を外部の図示しない表示装置や他の装置に出力し(ステップS90)、処理を終了する。
なお、本実施の形態では、温度測定装置の処理をステップS10〜S90の順に実行する場合を例示して説明したが、互いに影響しない処理ステップであれば同時に実行したり、処理の順番を入れ替えたりすることが可能である。例えば、ステップS40とステップS50の処理、或いは、ステップS60とステップS70の処理は同時に実行しても良い。また、光結合器4や光サーキュレータ5、光スプリッタ13等において他の波長の光への影響が無いのであれば、ステップS10〜S30の一連の処理と、ステップS40,S50の一連の処理と、ステップS60,S70の一連の処理との実行の順番を入れ替えることが可能であり、さらに、ステップS10〜S70の処理を同時に実行することも可能である。
以上のように構成した本実施の形態の効果を説明する。
ラマン散乱光を用いた温度計測方式は、光ファイバにパルス状の単一波長光を入射した際に光ファイバ内で生じるラマン散乱光の2成分(アンチストークス光、ストークス光)の温度感受性が異なることを利用して温度測定を行うものである。したがって、例えば、光ファイバの劣化などのような温度変化以外の要因でラマン散乱光の検出強度が変化してしまうと、温度測定の精度が低下してしまうという問題がある。
従来技術においては、ラマン散乱におけるアンチストークス光及びストークス光に相当する波長の光を射出可能な半導体レーザ光源を用いて伝送損失を測定するものもある。
しかしなら、アンチストークス光やストークス光の波長は、半導体レーザ光源の発光波長と温度測定用の光ファイバの主材料との関係で決定されるものであり、光ファイバでの伝搬損失などを考慮して予め選定されるため、アンチストークス光及びストークス光と同一波長であって、かつ、十分な温度安定性やレーザ出力強度を持つレーザ光源については入手困難であることが予想される。
これに対して本実施の形態においては、光ファイバ6に波長λ0の光パルスを入射し、光ファイバ6に波長λ0と異なる波長λ1,λ2の光パルスを入射し、波長λ0,λ1,λ2の光パルスの入射によって光ファイバ6内にそれぞれ生じる波長λ0,λ1,λ2の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、二次関数に基づいて、波長λ0の光パルスを入射した場合に光ファイバ6内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の各波長λast,λstにおける、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算し、波長λ0の光パルスの入射によって光ファイバ6内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、光ファイバ6の温度を計算し、減衰の変化値の計算結果に基づいて、光ファイバ6の温度の計算結果を補正するように構成したので、使用するレーザ光源に求められる波長条件を緩和しつつ、測定精度を向上することができる。
すなわち、入手が困難な半導体レーザ光源を用いる必要が無く、入手がより容易な、或いは安価な光源を用いることができるため、温度測定装置の価格を低減することができる。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。すなわち、上記した実施の形態は本願発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態では、波長λ1,λ2を上記のように設定したが、光ファイバを伝搬する光の波長と、各波長における基準からの伝搬損失の変化[dB]との関係が二次関数に近似できる範囲に設定されれば良く、波長λ1,λ2を、アンチストークス光の波長λastとストークス光の波長λstの間の範囲に設定しても良い。この場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、レーザ光源として半導体レーザ光源を用いる場合を例示して示したがこれに限られず、半導体以外のレーザ媒質を用いたレーザ光源も用いても良い。
また、波長λ1,λ2は、半導体レーザ光源1から光ファイバ6に入射される波長λ0の光パルスによって光ファイバ6内に生じるラマン散乱のアンチストークス光の波長(λast)及びストークス光の波長(λst)と少なくとも一方が異なるように設定しても良い。
1 半導体レーザ光源(第1の光源)
2 半導体レーザ光源(第2の光源)
3 半導体レーザ光源(第3の光源)
4 光結合器
5 光サーキュレータ
6 温度測定用の光ファイバ
7 制御処理部
8〜12 光検出器
13 スプリッタ
14 温度計算部
15 損失計算部
16a〜16c,17a〜17e,18,19 光ファイバ
100 温度測定装置

Claims (7)

  1. 光ファイバに第1の波長の光パルスを入射する第1の光源と、
    前記光ファイバに前記第1の波長と異なる第2及び第3の波長の光パルスを入射する第2及び第3の光源と、
    前記第1、第2、及び第3の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内にそれぞれ生じる前記第1、第2、及び3の波長の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、前記二次関数に基づいて、前記第1の波長の光パルスを入射した場合に前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光に相当する各波長における、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算する損失計算部と、
    前記第1の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、前記光ファイバの温度を計算し、前記減衰の変化値の計算結果に基づいて、前記光ファイバの温度の計算結果を補正する温度計算部と
    を備えたことを特徴とする温度測定装置。
  2. 光ファイバに第1の波長の光パルスを入射する第1の光源と、
    前記第1の波長の光パルスの入射によって前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の各波長と少なくとも一方が異なる第2及び第3の波長の光パルスを前記光ファイバに入射する第2及び第3の光源と、
    前記第1、第2、及び第3の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内にそれぞれ生じる前記第1、第2、及び3の波長の散乱光の光強度に基づいて、前記光ファイバの前記アンチストークス光及び第1のストークス光の各波長における、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算する損失計算部と、
    前記第1の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、前記光ファイバの温度を計算し、前記減衰の変化値の計算結果に基づいて、前記光ファイバの温度の計算結果を補正する温度計算部と
    を備えたことを特徴とする温度測定装置。
  3. 請求項2記載の温度測定装置において、
    前記損失計算部は、前記第1、第2、及び第3の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内にそれぞれ生じる前記第1、第2、及び3の波長の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、前記二次関数に基づいて、前記光ファイバの前記アンチストークス光及びストークス光の各波長における、予め定めた基準からの前記減衰の変化値を計算することを特徴とする温度測定装置。
  4. 請求項3記載の温度測定装置において、
    前記第2及び第3の波長は、前記光ファイバで伝搬される光の波長と伝搬損失との関係が前記二次関数に近似できる範囲であって、前記第1の波長を含む範囲に設定されることを特徴とする温度測定装置。
  5. 請求項3記載の温度測定装置において、
    前記第2及び第3の波長は、前記光ファイバで伝搬される光の波長と伝搬損失との関係が急変する点を含まない範囲であって、前記第1の波長を含む範囲に設定されることを特徴とする温度測定装置。
  6. 請求項1又は2記載の温度測定装置において、
    前記第2及び第3の波長は、前記アンチストークス光の波長とストークス光の波長の間の範囲に設定されることを特徴とする温度測定装置。
  7. 光ファイバに第1の波長の光パルスを入射する工程と、
    前記光ファイバに前記第1の波長と異なる第2及び第3の波長の光パルスを入射する工程と、
    前記第1、第2、及び第3の波長の光パルスの入射によって前記光ファイバ内にそれぞれ生じる前記第1、第2、及び3の波長の散乱光の光強度に基づいて、二次関数の各項の係数を決定し、前記二次関数に基づいて、前記第1の波長の光パルスを入射した場合に前記光ファイバ内に生じるラマン散乱のアンチストークス光及びストークス光の各波長における、予め定めた基準からの減衰の変化値を計算する工程と、
    前記第1の光源からの光パルスの入射によって前記光ファイバ内に生じるラマン散乱の前記アンチストークス光及びストークス光の光強度に基づいて、前記光ファイバの温度を計算し、前記減衰の変化値の計算結果に基づいて、前記光ファイバの温度の計算結果を補正する工程と
    を有することを特徴とする温度測定方法。
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