JP2017009281A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダクト内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できる加熱調理器を提供する。【解決手段】被調理物を入れる調理室2と、加熱された空気を調理室2内に送る熱風ファンと、熱風ファンを正逆回転させる熱風モータと、熱風モータを設置したダクト15内の加熱空気を循環させ、熱風モータとは別体で設けた冷却手段16と、をそれぞれ備えている。この場合、熱風モータが運転しているか否かに拘らず、冷却手段16によってダクト15内の加熱空気を循環させることが可能になり、ダクト15内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できる。【選択図】図4
Description
本発明は、加熱された空気を調理庫に送り込んで、調理庫内の被調理物を加熱して調理する加熱調理器に関する。
特許文献1には、熱風ファンと熱風ヒータとを具備した第1のケーシングを、調理庫の奥部に配設した加熱調理器において、第1のケーシングに開口形成した第1の通風孔を覆うように、第2の通風孔を有する第2のケーシングを設けることで、第2の通風孔から吹出される熱風を整流した状態で調理庫内に供給し、調理庫内の被調理物に対して加熱ムラを抑えたものが提案されている。
特許文献2には、調理庫と仕切壁で仕切られたケーシング内に熱風ファンと加熱手段とを具備し、仕切壁に通風孔を設けると共に、通風孔の位置を通風孔可変手段で変えながら、熱風ファンの回転数を制御することで、調理庫内を流れる熱風の風量を変えて、被調理物の焼きムラを少なくする加熱調理器が提案されている。
特許文献3には、ケーシングに配設したヒータを加熱し、熱風ファンを回転させて調理庫内に熱風を循環させて調理を行なう加熱調理器において、熱風ファンを駆動させる熱風モータの回転軸に自冷ファンを回転一体に固定し、ダクト内に設置した熱風モータを自冷ファンで冷却させるものが提案されている。また、このような自冷ファンは、別な特許文献4にも開示されている。
特許文献5には、調理庫に熱風を送り込む加熱調理器の送風装置として、複数の吹出口を有するケーシング内に配置した遠心ファンと、この遠心ファンを正逆回転させるモータとを備え、遠心ファンを正回転または逆回転することで、複数の吹出口相互間の風量比率を変化させる考えが提案されている。
特許文献1,2の加熱調理器では、ケーシング内で加熱手段を発熱させ、加熱した空気を熱風ファンで通風孔から調理庫に吹き出して、調理庫内で熱風を循環させる仕様となっている。しかし、熱風ファンの回転数による制御と、仕切壁に設けられた通風孔の位置による調整では、調理庫内での温度分布の均一化が解決できず、被調理物の加熱ムラが課題となっていた。
特許文献3,4の加熱調理器では、ヒータや熱風ファンを備えたケーシングの外部にダクトを設置し、そのダクト内に熱風モータを備えた構成となっているが、熱風モータの近傍に高温な熱源が有ることや、熱風モータ単体での温度上昇もあり、熱風モータの冷却対策として自冷ファンが設けられている。しかし、自冷ファンは熱風ファンに送風を行なうだけのものに過ぎず、熱風モータの運転停止に伴い自冷ファンが回転しなくなる上に、引用文献5のような正逆回転可能なモータでは、自冷ファンも正方向と逆方向に回転するので、ダクト内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できない。
本発明の目的は、ダクト内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できる加熱調理器を提供することにある。
請求項1の発明では、熱風モータが運転しているか否かに拘らず、冷却手段によってダクト内の加熱空気を循環させることが可能になり、ダクト内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できる。
請求項2の発明では、熱源として熱風ヒータが存在するケーシングからダクトに伝わる熱によって、ダクトの内部で高温になった空気を、冷却手段で効率よく循環させることができる。また、冷却手段はダクトの内部で熱風モータを冷却させることができるので、ダクトの形状を大きく変更することなく、熱風モータの温度上昇をさらに効果的に抑制できる。
請求項3の発明では、風向口を有する調理器本体の壁面と密着させるようにダクトの設置面を設けることで、ダクトを省スペースに配置でき、風向口を利用してダクトの内部への送風経路を形成することで、冷却効率の良い配置を実現できる。
請求項4の発明では、インペラ形状の羽根をダクトの内部で省スペースに配置することができ、冷却手段としての送風量をより均一化させることができる。
請求項1の発明によれば、ダクト内に設置された熱風モータの温度上昇を効果的に抑制できる。
請求項2の発明によれば、ダクトの形状を大きく変更することなく、熱風モータの温度上昇をさらに効果的に抑制できる。
請求項3の発明によれば、ダクトを省スペースに配置でき、冷却効率の良い配置を実現できる。
請求項4の発明によれば、冷却手段をダクトの内部で省スペースに配置することができ、冷却手段としての送風量をより均一化させることができる。
以下、添付図面である図1〜図8を参照しつつ、本発明における加熱調理器の好ましい実施例を説明する。
図1〜図4の各図において、1は加熱調理器の外郭をなす略矩形箱状の本体であり、本体1の内部には、食品などの被調理物を収納するために、前面を開口した調理室2が配設される。調理室2を形成する周壁は、天井壁2aと、底壁2bと、左側壁2cと、右側壁2dと、奥壁2eとからなり、天井壁2aを上方に膨らませたドーム状とする一方で、天井壁2aを除く各壁2b〜2を、何れも平坦状とした調理庫内を形成している。ここでは図示しないが、本体1の前面には、調理室2の前面を閉じる開閉可能な扉の他に、操作手段としてのキー41や、必要な表示を行う表示器43などが配設される(図8を参照)。
3は、調理室2の奥部に備えた熱風供給手段である。この熱風供給手段3は、奥壁2eを共用としたケーシング5と、空気を加熱する加熱手段としての熱風ヒータ6と、調理室2内に加熱した空気を送り込んで循環させる熱風ファン7と、熱風ファン7を正方向或いは逆方向に回転させる熱風モータ8とにより構成され、ケーシング5の内部に形成された加熱室9には、熱風ヒータ6と熱風ファン7がそれぞれ配設される一方で、ケーシング5の外部には熱風モータ8が配設される。本実施例の熱風ファン7は、軸方向に取り入れた空気を、回転時の遠心力によって、軸方向と直角な放射方向に吐き出すいわゆる遠心ファンとして設けられており、管状の熱風ヒータ6は熱風ファン7の放射方向を取り囲んで配置される。発熱部でもある熱風ヒータ6は、例えばシーズヒータ、マイカヒータ、石英管ヒータやハロゲンヒータなどを用いる。
調理室2の奥壁2eには複数の通風孔11を開口形成しており、この通風孔11によって、調理室2の内部とケーシング5の内部との間が連通する構成となっている。ここでは、熱風ファン7の回転方向や回転数に拘らず、通風孔11の位置を変えずに、調理室2の内壁面から対称的に同じ熱風量を循環させて、調理室2内の温度を均一化させることができるように、熱風ファン7の空気取り入れ部に対向するように中央通風孔11aを配置し、この中央通風孔11aの外周囲にあって、略矩形状に配置された熱風ヒータ6に対向するように、上通風孔11bと、下通風孔11cと、左通風孔11dと、右通風孔11eとをそれぞれ配置して、調理室2の正面から見て、熱風ファン7の外側全周を取り囲む対称的な位置で、調理室2の内壁面をなす奥壁2eに複数の通風孔11を形成した構成になっている。とりわけ、上通風孔11bと下通風孔11cは、熱風ファン7の回転方向や回転数に拘らず、調理室2内に熱風をより効率的に送り込むことができるように、その一端と他端が熱風ファン7の放射方向外端よりも同じ距離に延びており、単独の連続した横長スリット状に形成される。
また、ケーシング5や熱風ヒータ6についても、調理室2内の温度を均一化させるために、通風孔11を通して調理室2の内壁面から対称的に同じ熱風量を循環させることができるような形状に形成される。
本実施例では、熱風で調理を行なう時に、図示しない制御手段からのモータ駆動信号により、所望の回転数と回転方向で熱風ファン7が動作するように、熱風モータ8の駆動を制御すると共に、制御手段からの別なヒータ通電信号により、熱風ヒータ6の通電を制御する構成を有する。これにより、熱風ファン7が回転駆動すると、調理室2の内部から中央通風孔11aを通してケーシング5の内部に吸引された空気が、熱風ファン7の放射方向に吹き出して、発熱した熱風ヒータ6に当たり、ケーシング5の内部で熱風が発生する。その熱風を熱風ファン7の放射方向周囲に設けた上下左右の各通風孔11b,11c,11d,11eから調理室2の内部に送り込み、通風孔11を介して調理室2の内外で熱風を循環させることで、図2の白抜き矢印で示すような熱風の流れSが調理室2内に発生し、調理室2内の被調理物を加熱調理する構成となっている。
図3に示すように、被調理物を入れる調理室2に均一化した熱風を送り込んで、加熱した空気を調理室2内に均一に循環させるために、ケーシング5の外部には、熱風ファン7を正方向に回転駆動させる正回転モータ12と、熱風ファン7を逆方向に回転駆動させる逆回転モータ13が、それぞれ配設される。熱風モータ8を構成する正回転モータ12および逆回転モータ13は、何れもケーシング5の後方に取付けられた凸状のダクト15の内部に設置され、熱風ヒータ6の近傍に配置されることを考慮して、比較的動作保障温度の高い交流モータを使用している。また16は、ダクト15の内部に籠る熱気を抑制する冷却手段である。この冷却手段16は、熱風モータ6を設置したダクト15内の加熱空気を循環させるためのもので、好ましくは本実施例のようにダクト15の内部に配設される。
正回転モータ12は本体1の奥部中央に取り付けられ、その回転軸17はケーシング5の内部に突出して、熱風ファン7の中心部に直接接続される。これにより、正回転モータ12を駆動すると、熱風ファン7を直接正回転させることができる。このときの回転方向R1を、図2の白抜き矢印で示す。
一方、逆回転モータ13は加熱調理器の正面視において、正回転モータ12の右上方に取り付けられている。正回転モータ12の回転軸17と逆回転モータ13の回転軸18には、それぞれプーリー(図示せず)が取付け固定され、両プーリーは動力伝達装置19を介して接続される。これにより、熱風ファン7を逆回転させる場合には、正回転モータ12の駆動を停止させる一方で、逆回転モータ13を駆動させ、逆回転モータ13からの動力を動力伝達装置19を介して回転軸17に伝達することで、その回転軸17に接続した熱風ファン7を逆回転させることができる。このときの回転方向R2を、図2の白抜き矢印で示す。
本実施例では動力伝達装置19にベルトを用いているが、ギヤなどを用いることもできる。また、逆回転モータ13は動力伝達装置19を介して正回転モータ12に接続可能な位置であれば、本体1のどの位置に取り付けてもよい。
21は、前記ケーシング5やダクト15を覆い、本体1の後壁面をなす凸状のカバーである。このカバー21には、本体1の外部とダクト15の内部との間で、空気の流通を可能にする複数個の風向口22が開口形成される。本実施例では、ダクト15の設置面である後面を、風向口22を有するカバー21の後壁面に密着させ、風向部22に対向してダクト15の後面に孔(図示せず)を設けることで、本体1周辺の外気をダクト15の内部に取り込む送風経路23を形成している。
図5および図6は、熱風ファン7単体の構成を示したものである。熱風ファン7は、正回転させる場合と逆回転させる場合で、熱風の吹き方や風量に顕著な差がなく、熱風の吹出し方向が正反対で風量が同様となる形状とすることが要求される。本実施例の熱風ファン7は、ここでは図示しない熱風モータ8の回転軸17を中心に取付けた円形板状をなすロータ部25の外周縁に、二箇所の折曲げ部を有する円環状の板部26を均等な間隔に複数取付けた遠心ファンである。各々の板部26は同形状であって、熱風ファン7の軸方向に沿って垂直に起立した羽27が設けられており、この羽27は直線状で、熱風ファン7の中心に対して対称に、つまり熱風ファン7の中心と羽27のファン中心側の端とを通る直線上に配置される。このような熱風ファン7の形状によって、正回転と逆回転で風を切る量が同じになり、調理室2の内壁面から対称的に同じ熱風量を循環させることが可能になる。
なお、熱風ファン7は、正回転させる場合と逆回転させる場合で、熱風の吹き方や風量に顕著な差がなく、熱風の吹出し方向が正反対で風量が同等となる形状であれば、他の形状のファンを使用することも可能であり、シロッコファン、ラジアルファン、ターボファンなどを用いてもよい。
図7は、冷却手段16を構成する羽根28を示している。羽根28は、ここでは図示しない冷却モータ45(図8を参照)の回転軸に、その中心が接続される円筒カップ状のボス部29と、ボス部29の外周側に放射状に配設された複数枚のファンブレード30とを備えた軸流ファンである。また羽根28は、熱風モータ8や動力伝達装置19と共に、ダクト15内の空間に収納されており、この限られた空間内で冷却手段16を配置するために、羽根28がインペラ形状(羽根車形状)で形成される。さらに、羽根28の駆動源となる冷却手段16の冷却モータ45は、熱風モータ8とは別体に設けられており、正回転モータ12や逆回転モータ13が停止した場合でも、羽根28を独自に回転駆動させて、熱風モータ8との熱交換で発生するダクト15内の加熱空気を循環する構成になっている。なお、冷却モータ45による熱影響を考慮して、冷却モータ45はダクト15の外部に設けるのが好ましいが、冷却手段16に十分な冷却能力が有れば、冷却モータ45をダクト15の内部に設けても構わない。
電気的な構成をあらわした図8において、40はマイコン(マイクロコンピュータ)を含む制御手段としての制御回路であり、これは加熱調理器の各部を制御するもので、演算処理手段としてのCPUや、記憶手段としてのメモリや、入出力デバイスなどを備えている。制御回路40の入力ポートには、操作手段としてのキー41や、熱風ファン7の回転数を検知する回転検知手段42や、調理室2内の温度を検知する温度検知手段43が電気的に接続され、制御回路40の出力ポートには、表示手段としての表示器44や、加熱手段としての熱風ヒータ6や、熱風モータ8を構成する正回転モータ12および逆回転モータ13や、冷却モータ45が、それぞれ電源回路(図示せず)を介して電気的に接続される。これにより、キー2により入力されたものを、制御回路40が表示器4に表示させる構成となっている。
制御回路40は、例えばキー2からの操作入力により選択される調理メニューや、回転検知手段42からの検知出力や、温度検知手段43からの検知出力や、制御回路1に内蔵するタイマー手段(図示せず)の計時カウントなどに応じた熱風モータ駆動信号を生成して、正回転モータ12または逆回転モータ13の何れかを所望の駆動電圧で動作させることで、熱風ファン7の回転数と回転方向を制御する熱風ファン制御手段48と、熱風モータ駆動信号とは別の冷却モータ駆動信号を生成して、冷却モータ45を所望の駆動電圧で動作させることで、熱風ファン7の回転数や回転方向に拘らず、冷却手段16を構成する羽根28の動作を独自に制御する冷却モータ制御手段49と、を備えている。
次に、上記構成の加熱調理器についてその作用を説明する。予め調理室2内に被調理物を入れた状態で扉を閉め、キーにより熱風で調理を行なうような調理メニューを選択操作した後に、調理開始を指示入力すると、制御回路40は熱風ヒータ6を通電させるためのヒータ通電信号を生成する。また、制御回路40に組み込まれた熱風モータ制御手段48は、熱風ファン7が所望の回転数と回転方向で回転するように、熱風モータ駆動信号を生成する。
具体的には、図2に示す回転方向R1に熱風ファン7を正回転させる場合、熱風モータ制御手段48は、逆回転モータ13には駆動電圧を供給せず、正回転モータ12に所望の回転数に見合う駆動電圧を供給するように、熱風モータ8を制御する。一方、図2に示す回転方向R2に熱風ファン7を逆回転させる場合、熱風モータ制御手段48は、正回転モータ12には駆動電圧を供給せず、逆回転モータ13に所望の回転数に見合う駆動電圧を供給するように、熱風モータ8を制御する。これにより熱風ファン7は、熱風モータ8によりその回転数が変更され、所定周期で正回転と逆回転を繰り返す動作を行なうようになる。
熱風ファン7が正回転または逆回転すると、調理室2の内部から中央通風孔11aを通してケーシング5内の加熱室9に吸引された空気が、熱風ファン7の遠心力によって、羽27の回転方向の面に押されながら放射方向に吹き出し、熱風ファン7の略全周を取り囲む発熱した熱風ヒータ6に万遍なく当たって、調理室2と隔離された加熱室9で熱風が生成される。熱風ヒータ6に当った熱風は、熱風ファン6と対向した位置に開口した上下左右の各通風孔11b,11c,11d,11eを通して、加熱室9から調理室2の内部に送り込まれる。これにより、通風孔11を介して調理室2の内外で熱風が循環して、図2に示す熱風の流れSが調理室2内に発生し、調理室2内の被調理物が加熱調理される。
上述した一連の動作で、熱風ファン7を正回転させた場合と、逆回転させた場合では、熱風ファン7の外周部で、空気(熱風)が押し付けられる羽27の回転方向の面が正反対になるが、本実施例では、直線状の羽27を熱風ファン7の中心に対して対称に配置しているので、熱風ファン7を正逆回転させたときに、熱風ファン7から熱風が吹出す方向は、羽27に対して正反対となり、それぞれの場合の風量は偏りなく同じになる。
さらに、熱風ファン7の放射方向全周を取り囲むようにして熱風ヒータ6を配設し、その熱風ヒータ6に対向して、調理室2の内壁面をなす奥壁2eに通風孔11を開口形成すると共に、ケーシング5の内面に沿って、熱風が通気孔11に導かれるように、ケーシング5の形状を工夫することで、熱風ファン7の回転方向が切替わる毎に、熱風の流れる方向が正反対に変わりつつも、熱風の風量が局部的に低下することなく、熱風ヒータ6から通風孔11を介して調理室2の内壁面から対称的に同じ熱風量を循環させることが可能になる。このように、熱風ファン7や、ケーシング5や、熱風ヒータ6の形状だけでなく、調理室2の奥壁2eに形成する通気孔11の位置を、本実施例のように考慮することで、通風孔11の位置を可変させる機構を付加することなく、低コストで調理室2内の温度分布を均一化させて、調理室2内における被調理物の加熱ムラを低減することが可能になる。
また、ここでは調理室2内の温度分布のバラツキをなくすために、熱風ファン7の回転数に対応した風量と、熱風ファン7の回転方向に対応した風向方向を、熱風モータ制御手段48により制御し、その制御にあわせて通風孔11を配設することで、調理室2内に存在する加熱した空気の温度ムラを改善して、被調理物の加熱ムラを低減するようにしている。特に上通風孔11bや下通風孔11cは、それぞれが熱風ファン7の放射方向外径よりも長く、その一端と他端が熱風ファン7の放射方向外端よりも同じ距離に延びて、単独の連続したスリット形状を有しており、熱風ファン7の回転方向が正逆何れの場合でも、熱風ファン7から吹出した熱風を加熱室9内に留まることなく、調理室2内に熱風をより効率的に送り込むことができる。しかも、上通風孔11bからの熱風は、ドーム状に形成された天井壁2aから左側壁2cや右側壁2dに沿って、調理室2内全体を包み込むように対流するので、この点でも調理室2内の温度分布を、より効果的に均一化させることができる。
こうした被調理物への加熱調理に伴って、ダクト15の内部空間で熱風モータ8を構成する正回転モータ12や逆回転モータ13の温度が上昇すると、冷却モータ制御手段49は熱風モータ8の温度上昇を抑制して、熱風モータ8を冷却する目的で、冷却手段16の冷却モータ45を動作させるための冷却モータ駆動信号を生成する。この冷却モータ駆動信号を受けて、冷却モータ45に連結した羽根28が回転すると、風向部22を通して本体1周辺の外気をダクト15の内部に取り込む送風経路23が形成され、ダクト15の内部空間に籠る加熱した空気が循環して、熱風モータ8の温度上昇が抑制される。
特に本実施例の羽根28は、熱風モータ8に送風を行なうだけの自冷ファンとは異なり、ダクト15の内部に籠る加熱空気を循環させることができる上に、正回転モータ12や逆回転モータ13とは連動せず、熱風モータ8とは別体の冷却モータ45によって回転駆動するので、ダクト15の内部に設置された熱風モータ8の温度上昇を効果的に抑制できる。また本実施例では、熱風ヒータ6を設置したケーシング5からダクト15の内部に熱が伝わる構造となっているが、その熱によりダクト15の内部で高温になった空気を、冷却手段16により効率よく循環させ、熱風モータ8を冷却させることができる。
ダクト15の後面は、風向口22を有するカバー21の後壁面に密着させてあり、本体1の外部とダクト15の内部との送風経路23を最短にして、本体1後部の限られたスペースにダクト15を配置できる。また、風向口22を利用してダクト15の内部への送風経路23を形成することで、熱風モータ8に対する冷却効率の良い配置を実現できる。さらに、そのダクト15の内部で、冷却手段16としてインペラ形状の羽根28を設置すれば、ダクト15の内部の限られたスペースに羽根28を配置することができる。
以上のように上記実施例では、食品などの被調理物を入れる調理庫としての調理室2と、調理室2を、その調理室2の後方に設けたケーシング5の内部空間である加熱室9と連通させる通風孔11とを備え、ケーシング5は、空気を加熱する加熱手段としての熱風ヒータ6の他に、加熱室9で加熱された空気を、調理室2内に送る熱風ファン7とを備えて構成される加熱調理器において、熱風ファン7の回転数と回転方向を制御する制御手段としての熱風ファン制御手段49を備え、その熱風ファン7の回転数と回転方向にあわせて、調理室2内の温度が均一化するように通風孔11を備えている。
この場合、熱風ファン7の回転数と回転方向の制御にあわせた通風孔22を備えることで、調理室2内に存在する加熱した空気の温度ムラを改善して、被調理物の加熱ムラを低減することが可能になる。
また本実施例において、加熱室9からの加熱された空気が通過する通風孔11は、調理庫の内壁面である奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環させることが可能な位置にあり、調理室2の奥壁2eに複数形成される。
この場合、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環させるように、調理室2の奥壁2eに通風孔11を複数形成して、熱風ファン7の回転数と回転方向の制御で、調理室2内部の温度分布をあわせるので、通風孔11の位置を可変させることなく、低コストで被調理物の加熱ムラを低減することが可能になる。
また、本実施例の熱風ファン7は、前記調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環させることが可能な形状に形成される。
この場合、熱風供給手段としての熱風ファン7を、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環できる形状とすることで、調理室2内の温度分布をより均一化させることが可能になる。
また、本実施例の熱風ヒータ6は、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環させることが可能な形状に形成される。
この場合、熱風供給手段としての熱風ヒータ6を、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環できる形状とすることで、調理室2内の温度分布をより均一化させることが可能になる。
また、本実施例のケーシング5は、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環させることが可能な形状に形成される。
この場合、熱風供給手段としてのケーシング5を、調理室2の奥壁2eから対称的に同じ熱風量を循環できる形状とすることで、調理室2内の温度分布をより均一化させることが可能になる。
本実施例では、被調理物を入れる調理室2と、加熱された空気を調理室2内に送る熱風ファン7と、熱風ファン7を正逆回転させる熱風モータ8と、熱風モータ8を設置したダクト15内の加熱空気を循環させ、熱風モータ8とは別体で設けた冷却手段16と、をそれぞれ備えている。
この場合、熱風モータ8が運転しているか否かに拘らず、冷却手段16によってダクト15内の加熱空気を循環させることが可能になり、ダクト15内に設置された熱風モータ8の温度上昇を効果的に抑制できる。
また本実施例では、ダクト15の内部に冷却手段15の羽根28を設けている。
この場合、熱源として熱風ヒータ6が存在するケーシング5からダクト15に伝わる熱によって、ダクト15の内部で高温になった空気を、冷却手段16で効率よく循環させることができる。また、冷却手段16はダクト15の内部で熱風モータ8を冷却させることができるので、ダクト15の形状を大きく変更することなく、熱風モータ8の温度上昇をさらに効果的に抑制できる。
また本実施例では、複数個の風向口22を有する調理器本体としての本体1の壁面に、ダクト15の設置面である後面を密着させ、このダクト15の内部に外気を取り込む送風経路23を形成している。
この場合、風向口22を有する本体1の壁面と密着させるようにダクト15の設置面を設けることで、ダクト15を省スペースに配置でき、風向口22を利用してダクト15の内部への送風経路23を形成することで、冷却効率の良い配置を実現できる。
また、本実施例の冷却手段16は、ダクト15の内部に備えた羽根28を有し、この羽根28はインペラ形状で形成される。
この場合、インペラ形状の羽根をダクト15の内部で省スペースに配置することができ、冷却手段16としての送風量をより均一化させることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。上記実施例で示したケーシング5や、熱風ヒータ6や、熱風ファン7や、通風孔11の形状や位置は、あくまでも一例であり、同等の効果が発揮できれば適宜変更できることは言うまでもない。また、冷却手段16についても同様の主旨で、形状や位置の変更が可能である。
1 本体(調理器本体)
2 調理室(調理庫)
7 熱風ファン
8 熱風モータ
15 ダクト
16 冷却手段
22 風向口
28 羽根
2 調理室(調理庫)
7 熱風ファン
8 熱風モータ
15 ダクト
16 冷却手段
22 風向口
28 羽根
Claims (4)
- 被調理物を入れる調理庫と、
加熱された空気を前記調理庫内に送る熱風ファンと、
前記熱風ファンを正逆回転させる熱風モータと、
前記熱風モータを設置したダクト内の加熱空気を循環させ、前記熱風モータとは別体で設けた冷却手段と、を備えたことを特徴とする加熱調理器。 - 前記ダクトの内部に前記冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 風向口を有する調理器本体の壁面に前記ダクトの設置面を密着させ、前記ダクトの内部に外気を取り込む送風経路を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器。
- 前記冷却手段は前記ダクトの内部に備えた羽根を有し、前記羽根はインペラ形状で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016162978A JP2017009281A (ja) | 2016-08-23 | 2016-08-23 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
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