JP2017008920A - 送風装置、および掃除機 - Google Patents

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Tomoyoshi Sawada
知良 澤田
真智子 福島
Machiko Fukushima
真智子 福島
亮介 早光
Ryosuke Hayamitsu
亮介 早光
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Abstract

【課題】インペラをシャフトに対して軸精度よく固定できる構造を有する送風装置を提供する。【解決手段】送風装置1において、インペラ70は、径方向に拡がるベース部材71を有する。ベース部材は、中央にシャフト31が通る孔を有する。ベース部材の下面は、径方向に拡がる平面である下側ベース平面71fを含む。スペーサ77の下端部は、上側ベアリング52bの内輪の上端部と接触する。スペーサの上面であるスペーサ上面77cは、径方向に拡がる平面であり、かつ、下側ベース平面と接触する。固定部材76は、ベース部材よりも上側に位置し、かつ、下端部がベース部材と接触する。ベース部材は、固定部材とスペーサとによって軸方向に挟持されて、シャフトに固定される。【選択図】図6

Description

本発明は、送風装置、および掃除機に関する。
従来、回転軸にインペラが固定された電動送風機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2010−38027号公報
上記のような電動送風機においては、送風効率を向上するために、インペラとファンケースとの隙間を小さくすることが好ましい。しかし、隙間を小さくした場合に、回転軸に対するインペラの軸精度が悪いと、インペラがファンケースに接触する場合があった。
本発明の例示的な一実施形態は、上記問題点に鑑みて、インペラをシャフトに対して軸精度よく固定できる構造を有する送風装置を提供することを目的の一つとする。また、そのような送風装置を備える掃除機を提供することを目的の一つとする。
本発明の例示的な一実施形態によれば、上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するロータと、前記ロータと径方向に隙間を介して対向するステータと、前記ステータよりも上側において、前記シャフトを前記中心軸周りに回転可能に支持する上側ベアリングと、前記上側ベアリングよりも上側において、前記シャフトに取り付けられるインペラと、軸方向において、前記上側ベアリングと前記インペラとの間に位置するスペーサと、前記シャフトに固定される固定部材と、を備え、前記インペラは、径方向に拡がるベース部材を有し、前記ベース部材は、中央に前記シャフトが通る孔を有し、前記ベース部材の下面は、径方向に拡がる平面である下側ベース平面を含み、前記スペーサの下端部は、前記上側ベアリングの内輪の上端部と接触し、前記スペーサの上面であるスペーサ上面は、径方向に拡がる平面であり、かつ、前記下側ベース平面と接触し、前記固定部材は、前記ベース部材よりも上側に位置し、かつ、下端部が前記ベース部材と接触し、前記ベース部材は、前記固定部材と前記スペーサとによって軸方向に挟持されて、前記シャフトに固定される、送風装置が提供される。
本発明の例示的な一実施形態の掃除機は、上記送風装置を備える。
本発明の例示的な一実施形態によれば、インペラをシャフトに対して軸精度よく固定できる構造を有する送風装置が提供される。また、そのような送風装置を備える掃除機が提供される。
図1は、第1実施形態の送風装置を示す断面図である。 図2は、第1実施形態の送風装置を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態の送風装置を示す斜視図である。 図4は、第1実施形態の送風装置を示す平面図である。 図5は、第1実施形態のベアリング保持部材を示す斜視図である。 図6は、第1実施形態の送風装置の部分を示す断面図である。 図7は、第2実施形態の送風装置の部分を示す断面図である。 図8は、第3実施形態の送風装置の部分を示す断面図である。 図9は、実施形態の掃除機を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る送風装置について説明する。
図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。Y軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって図1の左右方向とする。X軸方向は、Y軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。
また、以下の説明においては、中心軸Jの延びる方向(Z軸方向)を上下方向とする。Z軸方向の正の側(+Z側)を「上側(軸方向上側)」と呼び、Z軸方向の負の側(−Z側)を「下側(軸方向下側)」と呼ぶ。なお、上下方向、上側および下側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係や方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
<第1実施形態>
図1から図4に示すように、送風装置1は、モータ10と、ベアリング保持部材60と、インペラ70と、固定部材76と、スペーサ77と、流路部材61と、複数の静翼67と、を備える。送風装置1は、インペラハウジング80をさらに備える。モータ10の上側(+Z側)には、ベアリング保持部材60が取り付けられる。流路部材61は、モータ10の径方向外側を周方向に囲む。インペラハウジング80は、流路部材61の上側に取り付けられる。インペラハウジング80は、上側に開口する吸気口80aを有する。ベアリング保持部材60とインペラハウジング80との軸方向(Z軸方向)の間にインペラ70が収容される。インペラ70は、中心軸J周り(±θz方向)に回転可能にモータ10に取り付けられる。なお、図2および図3においては、流路部材61およびインペラハウジング80の図示を省略している。
図1に示すように、モータ10は、ハウジング20と、ブラケット24と、シャフト31を有するロータ30と、ステータ40と、下側ベアリング52aおよび上側ベアリング52bと、回路基板90と、を備える。これにより、送風装置1は、ロータ30と、ステータ40と、上側ベアリング52bと、インペラ70と、スペーサ77と、固定部材76と、を備える。
ハウジング20とベアリング保持部材60とは、収容空間Sを有するモータカバー26を構成する。本実施形態において収容空間Sには、ロータ30、ステータ40および回路基板90が収容される。すなわち、送風装置1は、ロータ30およびステータ40を収容するモータカバー26をさらに備える。モータカバー26は、ベアリング保持部材60を有する。
ハウジング20は、上側に開口する有底の円筒容器である。本実施形態においてハウジング20は、例えば、アルミニウム等の熱伝導率に優れた金属で構成される。ハウジング20は、周壁21と、下蓋部22と、ハウジング側取付脚部23と、ハウジング側固定部25と、を有する。
周壁21は、軸方向(Z軸方向)に延びる円筒状である。周壁21の内側面には、ステータ40が嵌め合わされる。より詳細には、周壁21の内側面には、後述するステータコア41の径方向外側の面の下部が嵌め合わされる。本実施形態において周壁21の上端部は、例えば、ステータコア41の軸方向の中央と、軸方向において同じ位置である。
下蓋部22は、周壁21の下端に位置する。下蓋部22は、ステータ40の下側を覆う。下蓋部22は、下蓋部22を軸方向(Z軸方向)に貫通する孔である蓋部貫通孔22aを有する。図3に示すように、蓋部貫通孔22aは、例えば、周方向に延びる。図3の例では、下蓋部22は、蓋部貫通孔22aを例えば2つ有する。
図2に示すように、ハウジング側取付脚部23は、周壁21の下端部から径方向外側に延びる。図3に示すように、本実施形態においてハウジング側取付脚部23は、例えば、周方向に沿って等間隔に3つ設けられる。
図1に示すように、ハウジング側固定部25は、下蓋部22から上側に延びる。ハウジング側固定部25は、周壁21の内側面と接続される。図示は省略するが、ハウジング側固定部25は、例えば、周方向に沿って等間隔に3つ設けられる。ハウジング側固定部25の周方向位置は、例えば、ハウジング側取付脚部23の周方向位置と同じである。ハウジング側固定部25は、ハウジング側固定部25を軸方向に貫通する孔である固定用貫通孔25aを有する。固定用貫通孔25aは、下蓋部22の下側の面に開口する。
ブラケット24は、ハウジング20の下側に固定される。図3に示すように、ブラケット24は、ブラケット本体部24aと、ブラケット側取付脚部24bと、下側ベアリング保持部24cと、を有する。ブラケット側取付脚部24bは、ブラケット本体部24aから径方向外側に延びる。ブラケット側取付脚部24bは、例えば、周方向に沿って等間隔に3つ設けられる。ブラケット側取付脚部24bは、それぞれハウジング側取付脚部23と固定される。
図1および図3の例においては、ブラケット側取付脚部24bと、ハウジング側取付脚部23とは、ネジ92によって固定される。これにより、ブラケット24がハウジング20に固定される。ブラケット側取付脚部24bは、ブラケット側取付脚部24bを軸方向(Z軸方向)に貫通する孔であるブラケット貫通孔24dを有する。
下側ベアリング保持部24cは、ブラケット本体部24aの中央に位置する。下側ベアリング保持部24cは、ブラケット本体部24aから下側へ突出する筒状である。図1に示すように、下側ベアリング保持部24cは、内部に下側ベアリング52aを保持する。
ロータ30は、シャフト31を有する。ロータ30は、ロータマグネット33と、下側磁石固定部材32aと、上側磁石固定部材32bと、を有する。ロータマグネット33は、シャフト31を径方向外側で軸周り(θz方向)に囲む円筒状である。下側磁石固定部材32aおよび上側磁石固定部材32bは、ロータマグネット33と同等の外径を有する円筒状である。下側磁石固定部材32aおよび上側磁石固定部材32bは、ロータマグネット33を軸方向両側から挟み込んでシャフト31に取り付けられる。上側磁石固定部材32bは、軸方向(Z軸方向)の上側部分に、下側(ロータマグネット33側)の部分よりも小さい外径の小径部32cを有する。
シャフト31は、上下に延びる中心軸Jに沿って配置される。シャフト31は、下側ベアリング52aと上側ベアリング52bとによって中心軸J周り(±θz方向)に回転可能に支持される。シャフト31の上側(+Z側)の端部には、インペラ70が取り付けられる。インペラ70は、上側ベアリング52bよりも上側において、シャフト31に取り付けられる。インペラ70は、シャフト31と一体となって中心軸J周りに回転する。
ステータ40は、ロータ30の径方向外側に位置する。ステータ40は、ロータ30と径方向に隙間を介して対向する。ステータ40は、ロータ30を軸周り(θz方向)に囲む。ステータ40は、ステータコア41と、インシュレータ43と、コイル42と、を有する。
ステータコア41は、コアバック部41aと、複数(3つ)のティース部41bと、を有する。コアバック部41aは中心軸J周り(θz方向)に延びるリング状である。コアバック部41aは、コアバック部41aを軸方向に貫通する孔であるコアバック部貫通孔41cを有する。コアバック部41aの下端部は、ハウジング側固定部25の上端部に接触する。これにより、ステータコア41が軸方向(Z軸方向)に位置決めされる。
ティース部41bは、コアバック部41aの内周面から径方向内側に延びる。図示は省略するが、ティース部41bは周方向に等間隔に配置される。インシュレータ43は、ティース部41bに装着される。コイル42は、インシュレータ43を介してティース部41bに装着される。コイル42は、導電線が巻き回されて構成される。
下側ベアリング52aは、ステータ40よりも下側に位置する。上側ベアリング52bは、ステータ40よりも上側に位置する。すなわち、上側ベアリング52bは、ステータ40よりも上側において、シャフト31を中心軸J周りに回転可能に支持する。下側ベアリング52aは、弾性部材53aを介して下側ベアリング保持部24cに保持される。上側ベアリング52bは、弾性部材53bを介して後述する上側ベアリング保持部66に保持される。弾性部材53a,53bが設けられることによって、ロータ30の振動を抑制できる。
弾性部材53a,53bは、軸方向両側に開口する円筒状である。弾性部材53a,53bは、弾性体製である。本実施形態において弾性部材53a,53bの材質は、例えば、熱硬化性エラストマー(ゴム)であってもよいし、熱可塑性エラストマーであってもよい。
弾性部材53aは、下側ベアリング保持部24cの径方向内側に嵌め合わされる。下側ベアリング52aは、弾性部材53aの径方向内側に嵌め合わされる。弾性部材53bは、後述する上側ベアリング保持部66の径方向内側に嵌め合わされる。上側ベアリング52bは、弾性部材53bの径方向内側に嵌め合わされる。
回路基板90は、ハウジング20の内部に収容される。回路基板90は、ステータ40の下側に位置する。回路基板90は、インシュレータ43に固定される。図示は省略するが、回路基板90には、例えば、ロータ30の回転位置を検出する回転センサが取り付けられる。
ベアリング保持部材60は、ハウジング20の上側に取り付けられる。ベアリング保持部材60は、上側ベアリング52bを保持する。ベアリング保持部材60は、保持部材本体部62と、カバー突出部63と、保持部材側固定部64と、上側ベアリング保持部66と、を有する。
保持部材本体部62は、例えば、中心軸Jを中心とし下側に開口する有蓋の円筒状である。保持部材本体部62は、上蓋部62bと、筒部62cと、を有する。これにより、モータカバー26は、上蓋部62bと、カバー突出部63と、を有する。ベアリング保持部材60は、上蓋部62bを有し上側ベアリング52bを保持する環状である。
上蓋部62bは、ステータ40の上側を覆う。上蓋部62bは、径方向に拡がる平面である上蓋部上面62aを有する。上蓋部上面62aは、保持部材本体部62の上面である。筒部62cは、上蓋部62bの径方向外縁から下側に延びる筒状である。保持部材本体部62の下端部、すなわち筒部62cの下端部は、ハウジング20の周壁21の上端部と接触する。本実施形態において保持部材本体部62の外側面と周壁21の外側面とは、例えば、径方向において同じ位置にある。保持部材本体部62の内側面には、ステータ40が嵌め合わされる。より詳細には、保持部材本体部62の内側面には、ステータコア41の上部が嵌め合わされる。
本実施形態において収容空間Sは、ハウジング20と保持部材本体部62とが軸方向(Z軸方向)重ね合わされることで、ハウジング20の内部と保持部材本体部62の内部とによって、構成される。
図1および図5に示すように、カバー突出部63は、上蓋部62bから上側に突出する環状である。図5に示すように、カバー突出部63は、例えば、中心軸Jを中心とする円環状である。カバー突出部63は、突出部斜面63aを有する。
突出部斜面63aは、上側に臨む面である。突出部斜面63aは、例えば、周方向の一周に亘って延びる円環状である。図6に示すように、突出部斜面63aは、円環部下面71eと軸方向に隙間GA4を介して対向する。隙間GA4は、カバー突出部63と円環部下面71eとの軸方向間隙である。円環部下面71eは、後述する円環部71aの下面である。突出部斜面63aは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、下側に位置し、かつ、円環部下面71eに沿った形状である。
そのため、突出部斜面63aと円環部下面71eとの軸方向の間の隙間GA4の幅を小さくしやすい。また、隙間GA4の形状を、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、下側に位置する形状とできる。そのため、隙間GA4の幅を単純に小さくする場合に比べて、より隙間GA4に空気が通ることを抑制できる。これにより、例えば、空気がモータ10の内部から上側ベアリング52bを介して隙間GA4に流入する流れが生じることを抑制できる。また逆に、例えば、インペラ70の径方向外側から排出された空気が、径方向外側から隙間GA4に流入することを抑制できる。
このように、本実施形態によれば、吸気口80aからインペラ70に流入された空気が後述する排気口88から排出されるまでの流れ以外の無駄な空気の流れおよび循環が生じることを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
なお、本明細書において、所定の面が、他の面に沿った形状である、とは、所定の面と他の面との隙間の幅が略一定であることを含む。また、隙間の幅とは、対向する各面に直交する方向の寸法を含む。具体的には、突出部斜面63aが、円環部下面71eに沿った形状である、とは、突出部斜面63aと円環部下面71eとの隙間GA4の幅が略一定であることを含む。
本実施形態において突出部斜面63aの水平面(XY平面)に対する傾きは、例えば、径方向内側から径方向外側に向かうに従って小さくなる。
カバー突出部63は、接続斜面63bを有する。接続斜面63bは、突出部斜面63aの径方向外端部に接続される。図5に示すように、接続斜面63bは、上側に臨む面である。接続斜面63bは、例えば、周方向の一周に亘って延びる円環状である。図6に示すように、接続斜面63bは、径方向内側から径方向外側に向かって下側に傾斜する斜面である。
接続斜面63bの水平面(XY平面)に対する傾きは、突出部斜面63aよりも大きい。本実施形態において接続斜面63bの水平面に対する傾きは、例えば、一定である。
カバー突出部63は、保持部材本体部62の径方向外端部から径方向内側に離れた位置にある。カバー突出部63の径方向外側には、上蓋部上面62aとインペラ70の後述する円環部下面71eとの軸方向(Z軸方向)の間の隙間GA5がある。すなわち、上蓋部上面62aは、カバー突出部63よりも径方向外側において、円環部下面71eと軸方向に隙間GA5を介して対向する。隙間GA5は、上蓋部上面62aと円環部下面71eとの軸方向間隙である。
隙間GA5は、隙間GA4よりも径方向外側に位置する。隙間GA5は、隙間GA4の径方向外端部と接続される。隙間GA5の径方向外端部は、後述する接続流路84に接続される。隙間GA5の軸方向の寸法は、隙間GA4の軸方向の寸法よりも大きい。すなわち、上蓋部上面62aと円環部下面71eとの軸方向間隙は、カバー突出部63と円環部下面71eとの軸方向間隙よりも広い。
例えば、インペラ70が軸方向(Z軸方向)に振動する場合、インペラ70の軸方向位置の変化は、径方向外側の位置程大きくなりやすい。これに対して本実施形態によれば、隙間GA4よりも軸方向の寸法が大きい隙間GA5が、隙間GA4よりも径方向外側の位置において、インペラ70とベアリング保持部材60との軸方向の間に位置する。そのため、インペラ70が軸方向に振動する場合に、インペラ70がベアリング保持部材60に接触することを抑制できる。
図1に示すように、保持部材側固定部64は、保持部材本体部62の上蓋部から下側に突出する。保持部材側固定部64は、保持部材本体部62の内側面と接続される。図示は省略するが、保持部材側固定部64は、例えば、周方向に沿って等間隔に3つ設けられる。保持部材側固定部64の下端部は、コアバック部41aの上端部と接触する。
保持部材側固定部64は、例えば、下側に開口するネジ穴である固定用ネジ穴64aを有する。本実施形態において保持部材側固定部64は、ハウジング側固定部25と、例えば、ネジ91で固定される。ネジ91は、ハウジング側固定部25の固定用貫通孔25aの下側から挿入され、コアバック部41aのコアバック部貫通孔41cを介して、保持部材側固定部64の固定用ネジ穴64aに締め込まれる。これにより、保持部材側固定部64とハウジング側固定部25とが、コアバック部41aを介して固定される。その結果、ハウジング20とベアリング保持部材60とがネジ91によって固定される。
本実施形態においては、ネジ91がコアバック部貫通孔41cを通るため、コアバック部41aは、保持部材側固定部64とハウジング側固定部25とによって軸方向に挟持される。これにより、ステータコア41をハウジング20およびベアリング保持部材60に対して、より強固に固定できる。
上側ベアリング保持部66は、保持部材本体部62の中央に位置する。本実施形態において上側ベアリング保持部66は、例えば、保持部材本体部62の上蓋部から下側に突出する円筒状である。上側ベアリング保持部66は、下側に開口する。上側ベアリング保持部66の径方向内側には、上側ベアリング52bが保持される。
図6に示すように、ベアリング保持部材60は、ベアリング保持部材60を軸方向に貫通するベアリング保持部材貫通孔60aを有する。より詳細には、ベアリング保持部材貫通孔60aは、カバー突出部63と保持部材本体部62とを軸方向(Z軸方向)に貫通する孔である。ベアリング保持部材貫通孔60aの下端部は、上側ベアリング保持部66の内部と接続される。ベアリング保持部材貫通孔60aの平面視形状は、例えば、円形状である。
ベアリング保持部材貫通孔60aは、大径孔部60cと、小径孔部60bと、を有する。大径孔部60cは、カバー突出部63の上面に開口する。大径孔部60cは、突出部斜面63aよりも径方向内側に位置する。大径孔部60cの内径は、小径孔部60bの内径よりも大きい。
小径孔部60bは、大径孔部60cよりも下側に位置し、大径孔部60cよりも内径が小さい。小径孔部60bは、大径孔部60cの下端部に接続される。小径孔部60bの下端部は、上側ベアリング保持部66の内部に開口する。
インペラ70は、シャフト31に固定される。インペラ70は、径方向に拡がるベース部材71を有する。インペラ70は、シュラウド72と、複数の動翼73と、円環部材74と、を有する。本実施形態においてベース部材71は、例えば、金属製の板をプレス加工することによって製造される。
ベース部材71は、平板部71bと、挟持部材75と、を有する。挟持部材75と平板部71bとは、シャフト31に取り付けられる取付部を構成する。平板部71bは、径方向に拡がる円板状である。本実施形態において平板部71bの中心には、中心軸Jが通る。平板部71bの上面である上側ベース平面71dは、径方向に拡がる平面である。平板部71bの下面である下側ベース平面71fは、径方向に拡がる平面である。すなわち、ベース部材71の下面は、径方向に拡がる平面である下側ベース平面71fを含む。また、平板部71bは、下側ベース平面71fを有する板状である。上側ベース平面71dおよび下側ベース平面71fは、例えば、水平面(XY平面)と平行である。平板部71bは、中央にシャフト31が通る孔を有する。すなわち、ベース部材71は、中央にシャフト31が通る孔を有する。
挟持部材75は、平板部71bの上側に位置する。挟持部材75は、環状の部材である。挟持部材75は、シャフト31の外周面に嵌め合わされる。挟持部材75の下面である挟持部材下面75bは、径方向に拡がる平面であり、かつ、上側ベース平面71dと接触する。これにより、平板部71bが、スペーサ77と挟持部材75とによって軸方向(Z軸方向)に挟持される。挟持部材下面75bは、例えば、水平面(XY平面)と平行である。
例えば、ベース部材71を金属製の板部材をプレス加工して製造する場合、シャフト31に対してベース部材71を垂直に精度よく取り付けるためには、垂直に取り付けられたかどうかを判断するための基準となる面がベース部材71には必要である。つまり、水平面(XY平面)に対して平行な平面を有する平板部71bを設ける必要がある。しかし、平板部71bの厚みは比較的薄いため、平板部71bのみではベース部材71をシャフト31に対して精度よく取り付けることは困難である。
これに対して、本実施形態によれば、平板部71bは、シャフト31に嵌め合わされるスペーサ77および挟持部材75によって軸方向(Z軸方向)に挟持される。そして、下側ベース平面71fは、平面であるスペーサ上面77cと接触し、上側ベース平面71dは、平面である挟持部材下面75bと接触する。したがって、本実施形態によれば、スペーサ77と挟持部材75とによって、平板部71bをシャフト31に対して垂直に精度よく取り付けることができる。その結果、インペラ70をシャフト31に対して軸精度よく取り付けることができる。
挟持部材75は、環状の挟持部材斜面75aを有する。挟持部材斜面75aは、上側に臨む面である。図4に示すように、本実施形態において挟持部材斜面75aは、例えば、円環状である。図6に示すように、挟持部材斜面75aは、上側から下側に向かうに従って径方向外側に位置する。そのため、インペラ70内に流入した空気を挟持部材斜面75aに沿って、滑らかに径方向外側に送ることができる。これにより、インペラ70内に流入する空気の損失を低減でき、送風装置1の送風効率を向上できる。挟持部材斜面75aの水平面(XY平面)に対する傾きは、上側から下側に向かうに従って小さくなる。
上述したように、ベース部材71を金属製の板部材をプレス加工して製造する場合、シャフト31に対して精度よく固定するために平板部71bを設ける必要がある。この場合、平板部71bは上側ベース平面71dを有する。そのため、平板部71bが吸気口80aに対して露出した状態では、インペラ70に流入した空気の一部が平面である上側ベース平面71dに衝突し、空気の損失が生じやすい。
また、例えば、平板部71bを上側から支持する部材を取り付けて、上側ベース平面71dが吸気口80aに対して露出しない状態とした場合でも、支持する部材自体に空気が衝突することで、空気の損失が生じやすい問題があった。
これに対して、本実施形態によれば、平板部71bを上側から支持する挟持部材75が、挟持部材斜面75aを有する。そのため、ベース部材71を金属製の板部材をプレス加工して製造した場合であっても、挟持部材斜面75aによって空気を径方向外側に滑らかに送ることができ、空気の損失を低減できる。
以上により、本実施形態によれば、ベース部材71をプレス加工で製造する場合であっても、ベース部材71をシャフト31に対して精度よく取り付けることができ、かつ、空気の損失が生じることを抑制できる。したがって、インペラ70のシャフト31に対する軸精度を確保しつつ、送風装置1の送風効率を向上できる。
ベース部材71は、円環部71aを有する。すなわち、ベース部材71は、シャフト31に取り付けられる取付部と、円環部71aと、を有する。円環部71aは、平板部71bの径方向外縁に接続される円環板状である。すなわち、円環部71aは、取付部の径方向外縁に接続される円環板状である。円環部71aは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、下側に位置する。円環部71aの下面である円環部下面71eは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置する。
円環部71aの上面である円環部上面71cは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置し、かつ、挟持部材斜面75aと滑らかに接続される。そのため、円環部上面71cと挟持部材斜面75aとに沿って、インペラ70内に流入した空気を径方向外側に滑らかに送ることができる。これにより、インペラ70内に流入した空気の損失をより低減でき、送風装置1の送風効率をより向上できる。円環部上面71cの上端部(径方向内端部)は、挟持部材斜面75aの下端部(径方向外端部)と接続される。
なお、本明細書において、2つの面が滑らかに接続される、とは、各面の互いに接続される側の端部において、軸方向に対する傾きがほぼ同じであることを含む。具体的には、円環部上面71cと挟持部材斜面75aとが滑らかに接続される、とは、円環部上面71cの挟持部材斜面75a側(径方向内側)の端部と、挟持部材斜面75aの円環部上面71c側(径方向外側)の端部と、において、それぞれ軸方向に対する傾きがほぼ同じであることを含む。
円環部上面71cの水平面(XY平面)に対する傾き、および円環部下面71eの水平面に対する傾きは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って小さくなる。円環部下面71eの一部は、突出部斜面63aと軸方向(Z軸方向)に隙間を介して対向する。
シュラウド72は、円環部上面71cと対向する環状の部分である。シュラウド72の内縁は、例えば、円環部71aと同心の円形状である。シュラウド72は、動翼73を介して、円環部71aと固定される。
シュラウド72は、シュラウド円環部72aと、シュラウド円筒部72bと、を有する。シュラウド円環部72aは、円環板状である。シュラウド円環部72aの上面であるシュラウド円環部上面72cおよびシュラウド円環部72aの下面であるシュラウド円環部下面72dは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、下側に傾斜する斜面である。シュラウド円環部上面72cの水平面(XY平面)に対する傾き、およびシュラウド円環部下面72dの水平面に対する傾きは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って小さくなる。
シュラウド円筒部72bは、シュラウド円環部72aの内縁から上側に延びる円筒状である。シュラウド円筒部72bは、ベース部材71の平板部71bよりも径方向外側に位置する。
円環部材74は、円環状の部材である。円環部材74は、シュラウド72の上端部に取り付けられる。より詳細には、円環部材74は、シュラウド円筒部72bの上端部に取り付けられる。円環部材74は、シュラウド円筒部72bの径方向内側に嵌め合わされて固定される。
円環部材74の径方向外側の面には、上側から下側に向かって、円環部材74の外径が小さくなる段差74cがある。シュラウド円筒部72bの上端面は、段差74cの軸方向(Z軸方向)と直交する段差面74dと接触する。これにより、円環部材74がシュラウド円筒部72bに対して軸方向に位置決めされる。円環部材74の径方向内側は、吸気口80aからの空気が流入されるインペラ開口部70aである。
円環部材74の内側面は、斜面である。円環部材74の内側面は、上側斜面部74aと、下側斜面部74bと、を有する。上側斜面部74aは、上側から下側に向かうに従って径方向内側に位置する部分である。上側斜面部74aは、吸気口80a側(上側)に臨む。図4に示すように、上側斜面部74aは、吸気口80aの内縁80bよりも径方向内側に位置する。
そのため、吸気口80aの内側面、すなわち後述する吸気ガイド部81の内側面である吸気ガイド部内側面81aと、上側斜面部74aとで、吸気口80aに流入する空気を径方向内側にスムーズに案内する斜面を構成することができる。そのため、インペラ70の内部に空気を取り入れる際に、損失が生じにくい。これにより、送風装置1の送風効率を向上できる。
また、例えば、インペラ開口部70aの内側面、すなわち図6の例では円環部材74の内側面が、軸方向(Z軸方向)に延びる面である場合、インペラ70に流入した空気が剥離して空気の逆流が生じる場合がある。これに対して、本実施形態によれば、円環部材74の内側面が斜面であるため、インペラ70に流入した空気が逆流することを抑制できる。
図6に示すように、本実施形態において上側斜面部74aの水平面(XY平面)に対する傾きは、例えば、上側から下側に向かうに従って大きくなる。
下側斜面部74bは、上側斜面部74aの下端部に接続される。下側斜面部74bの下端部は、シュラウド円環部下面72dの径方向内端部と接続される。そのため、インペラ70内に流入した空気を、下側斜面部74bおよびシュラウド円環部下面72dに沿って、滑らかに径方向外側に送ることができる。これにより、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
下側斜面部74bの水平面(XY平面)に対する傾きは、例えば、上側から下側に向かうに従って小さくなる。下側斜面部74bと、シュラウド円環部下面72dとは、滑らかに接続される。そのため、インペラ70内に流入した空気を、下側斜面部74bおよびシュラウド円環部下面72dに沿って、より滑らかに径方向外側に送ることができる。
下側斜面部74bとシュラウド円環部下面72dとの接続箇所において、下側斜面部74bの水平面(XY平面)に対する傾きと、シュラウド円環部下面72dの水平面に対する傾きとは、ほぼ同じである。
円環部材74の内径は、上端部から、上側斜面部74aと下側斜面部74bとが接続される接続点P3に向かうに従って小さくなる。円環部材74の内径は、接続点P3から下側に向かうに従って大きくなる。すなわち、円環部材74の内径は、接続点P3において、最も小さくなる。本実施形態において接続点P3における円環部材74の内側面の傾きは、例えば、水平面(XY平面)と直交する。接続点P3は、吸気口80aの内縁80bよりも径方向内側に位置する。
動翼73は、ベース部材71の円環部上面71cとシュラウド72のシュラウド円環部下面72dとに、軸方向(Z軸方向)に挟まれて固定される。動翼73の下端部は、円環部上面71cに固定される。動翼73の上端部は、シュラウド円環部下面72dに固定される。本実施形態において動翼73の下端部は、円環部上面71cに位置する溝に差し込まれて固定される。本実施形態において動翼73の上端部は、シュラウド円環部下面72dに位置する溝に差し込まれて固定される。複数の動翼73は、例えば、周方向に沿って配置される。
軸方向(Z軸方向)においてシュラウド円環部72aと円環部71aとの間には、インペラ流路86が設けられる。インペラ流路86は、複数の動翼73によって仕切られる。インペラ流路86は、インペラ開口部70aと連通する。インペラ流路86は、インペラ70の径方向外側に開口する。
スペーサ77は、軸方向において、上側ベアリング52bとインペラ70との間に位置する。スペーサ77は、ベアリング保持部材貫通孔60aの内側に位置する。スペーサ77は、平板部71bの下側に位置する。スペーサ77は、スペーサ下部77aと、スペーサ上部77bと、を有する。スペーサ下部77aは、シャフト31に固定される筒状である。スペーサ下部77aは、軸方向(Z軸方向)に延びる円筒状である。スペーサ下部77aは、シャフト31の外周面に嵌め合わされる。スペーサ下部77aは、ベアリング保持部材貫通孔60aの小径孔部60bに位置する。スペーサ下部77aの下端部は、上側ベアリング52bの内輪の上端部と接触する。すなわち、スペーサ77の下端部は、上側ベアリング52bの内輪の上端部と接触する。
なお、本明細書において、スペーサの下端部が上側ベアリングの内輪の上端部と接触する、とは、スペーサの下端部が、直接的または間接的に上側ベアリングの内輪の上端部と接触することを含む。図6では、スペーサ77の下端部は、上側ベアリング52bの上端部と、ワッシャーを介して間接的に接触する。
スペーサ上部77bは、スペーサ下部77aの上部から径方向外側に延び、かつ、スペーサ上面77cを有する。図6では、スペーサ上部77bは、スペーサ下部77aの上端部から径方向外側に延びる。スペーサ上部77bは、スペーサ下部77aの上端部に接続される円環板状である。スペーサ上部77bは、ベアリング保持部材貫通孔60aの大径孔部60cに位置する。
スペーサ上面77cは、スペーサ上部77bの上面である。また、スペーサ上面77cは、スペーサ77の上面である。スペーサ上面77cは、径方向に拡がる平面である。スペーサ上面77cは、例えば、水平面(XY平面)と平行である。スペーサ上面77cは、下側ベース平面71fと接触する。すなわち、スペーサ77の上面であるスペーサ上面77cは、径方向に拡がる平面であり、かつ、下側ベース平面71fと接触する。
なお、スペーサ上部77bは、スペーサ下部77aの上端部よりも下側から径方向外側に延びてもよい。すなわち、スペーサ下部77aの上端部が、スペーサ上面77cよりも上側に突出してもよい。この場合においては、例えば、平板部71bに下側ベース平面71fから上側に窪む凹部が設けられ、その凹部内にスペーサ下部77aの上端部が嵌め合わされる。これにより、スペーサ上面77cが下側ベース平面71fと接触する。
インペラ70の軸方向(Z軸方向)の位置は、スペーサ77によって決められる。そのため、スペーサ77の軸方向の寸法を調整することで、インペラ70とベアリング保持部材60との間の隙間GA4,GA5の軸方向の寸法を調整できる。
スペーサ77とベアリング保持部材貫通孔60aとの隙間は、例えば、隙間GA4と同程度の幅を有する。そのため、スペーサ77とベアリング保持部材貫通孔60aとの隙間に空気が流れることを抑制できる。これにより、無駄な空気の流れおよび循環が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、ベアリング保持部材貫通孔60aは、小径孔部60bと、小径孔部60bよりも直径が大きい大径孔部60cと、を有する。そのため、小径孔部60bと、大径孔部60cとの接続箇所において、段差が生じる。これにより、ベアリング保持部材貫通孔60aが軸方向(Z軸方向)に沿って直線上に延びる形状である場合に比べて、ベアリング保持部材貫通孔60aとスペーサ77との隙間の形状を複雑にできる。したがって、本実施形態によれば、ベアリング保持部材貫通孔60aとスペーサ77との隙間に空気が流れることをより抑制できる。
また、スペーサ上面77cを有するスペーサ上部77bは、スペーサ下部77aから径方向外側に延びる。そのため、スペーサ上部77bの外径を大きくしやすい。これにより、スペーサ上面77cを大きくでき、スペーサ77と平板部71bとが接触する面積を大きくできる。したがって、スペーサ77によってベース部材71をより安定して支持しやすく、インペラ70のシャフト31に対する軸精度をより向上できる。
また、カバー突出部63の上面に開口する大径孔部60cの内径を、小径孔部60bの内径よりも大きくすることで、スペーサ上部77bを大径孔部60cに挿入することができる。これにより、スペーサ上部77bの外径を大きくしつつ、スペーサ77をベアリング保持部材貫通孔60aに深く挿入することが可能である。したがって、スペーサ77と平板部71bとが接触する面積を大きくしてベース部材71を安定して支持しつつ、送風装置1を小型化できる。
固定部材76は、シャフト31に固定される。本実施形態において固定部材76は、例えば、ナットである。固定部材76は、シャフト31の上端部に締め込まれて固定される。この場合、シャフト31の上端部の外周面には、雄ネジ部が設けられる。固定部材76は、ベース部材71よりも上側に位置し、かつ、下端部がベース部材71と接触する。図6では、固定部材76の下端部は、挟持部材75の上端部と接触する。これにより、ベース部材71は、固定部材76とスペーサ77とによって軸方向に挟持されて、シャフト31に固定される。したがって、下側ベース平面71fとスペーサ上面77cとが接触することで、ベース部材71がシャフト31に対して傾くことを抑制しつつ、シャフト31にベース部材71を強固に固定することができる。
以上により、本実施形態によれば、インペラ70をシャフト31に対して軸精度よく固定できる構造を有する送風装置1が得られる。これにより、インペラ70を安定して回転できるため送風装置1内に空気を取り込みやすい。また、インペラ70とインペラハウジング80との隙間を小さくしやすく、送風装置1の送風効率を向上できる。
なお、固定部材76は、ナットに限られず、シャフト31に固定される部材であれば、特に限定されない。
固定部材76は、固定部材本体部76bと、固定部材上部76aと、を有する。固定部材本体部76bは、シャフト31に固定される。固定部材本体部76bは、例えば、六角ナットである。固定部材本体部76bの下端部は、挟持部材75の上端部と接触する。固定部材本体部76bが挟持部材75の上側から締め込まれることで、挟持部材75とスペーサ77とによって平板部71bを強固に挟持することができる。
固定部材上部76aは、固定部材本体部76bの上側に接続されシャフト31の上側を覆う。本実施形態において固定部材上部76aは、六角ナットである固定部材本体部76bのネジ穴部分の上側を覆うドーム状である。固定部材上部76aの上面は、半球面である。そのため、シャフト31の上側からインペラ70の内部に流入する空気を固定部材上部76aの外側面に沿ってスムーズに径方向外側に送ることができる。これにより、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
また、本実施形態によれば、挟持部材75が挟持部材斜面75aを有するため、シャフト31の上側からインペラ70の内部に流入する空気を、固定部材上部76aの外側面および挟持部材斜面75aに沿ってスムーズにインペラ流路86に送ることができる。これにより、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率をより向上できる。なお、固定部材上部76aの下端部が、固定部材本体部76bの上端部と、滑らかに接続されていれば、さらに、送風装置1の送風効率を向上できる。さらに、固定部材本体部76bの外表面が、固定部材上部76aの下端部および挟持部材斜面75aと滑らかに接続される斜面であれば、より送風装置1の送風効率を向上できる。
本実施形態において固定部材上部76aの上端部は、例えば、円環部材74よりも上側に位置する。固定部材上部76aの上端部は、吸気ガイド部81の径方向内側に位置する。すなわち、固定部材上部76aの上端部は、インペラ70よりも上側に位置し、かつ、吸気口80aの径方向内側に位置する。そのため、吸気口80aから吸入される空気をインペラ70の内部により案内しやすい。
図1に示すように、流路部材61は、モータ10の径方向外側を囲む円筒状である。流路部材61の内径は、上端部から下側に向かうに従って小さくなった後、内径が最小となった箇所P1から下側に向かうに従って大きくなる。言い換えると、流路部材61の径方向内側の面である流路部材内側面61aは、上端部から下側に向かうに従って径方向内側に位置した後、径方向位置が最も内側となった箇所から下側に向かうに従って径方向外側に位置する。
流路部材61の内径は、例えば、上端部において最大である。言い換えると、流路部材内側面61aの径方向位置は、例えば、上端部において最も外側に位置する。
流路部材61とモータ10との径方向の間には、軸方向(Z軸方向)に延びる排気流路87が設けられる。すなわち、流路部材61とモータ10とによって、排気流路87が形成される。排気流路87は、周方向の一周に亘って設けられる。本実施形態においてモータ10の外側面、すなわちハウジング20の外周面は、軸方向に直線的に延びる円筒状であるため、排気流路87の径方向の幅は、流路部材61の内径に応じて変化する。
すなわち、排気流路87の径方向の幅は、上端部から下側に向かうに従って小さくなった後、幅が最小となった箇所から下側に向かうに従って大きくなる。排気流路87の径方向の幅は、例えば、上端部において最大となる。このように排気流路87の幅を変化させることで、排気流路87内を通る空気の静圧を大きくできる。これにより、排気流路87内を通る空気が逆流すること、すなわち空気が下側から上側に向かって流れることを抑制できる。
排気流路87の径方向位置は、排気流路87の径方向の幅が小さくなるほど径方向内側となり、排気流路87の径方向の幅が大きくなるほど径方向外側となる。ここで、排気流路87の径方向位置が径方向内側になるほど、排気流路87の周方向の長さは小さくなるため、排気流路87の流路面積が小さくなる。一方、排気流路87の径方向位置が径方向外側になるほど、排気流路87の周方向の長さは大きくなるため、排気流路87の流路面積が大きくなる。
したがって、例えば、排気流路87の径方向の幅を小さくしても、排気流路87の径方向位置が径方向外側となる場合には、排気流路87の流路面積を十分に小さくしにくく、排気流路87を通る空気の静圧を大きくしにくい場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、排気流路87の径方向位置は、排気流路87の径方向の幅が小さくなるほど径方向内側となる。そのため、排気流路87の径方向の幅を小さくすることで、流路面積を十分に小さくしやすい。一方、排気流路87の径方向の幅を大きくすることで、流路面積を十分に大きくしやすい。これにより、排気流路87の流路面積の変化を大きくできるため、排気流路87を通る空気の静圧を大きくしやすい。したがって、本実施形態によれば、排気流路87を通る空気が逆流することをより抑制できる。
なお、本明細書において排気流路の径方向位置とは、排気流路における径方向外端部の径方向位置を含む。
排気流路87には、ハウジング20の周壁21が露出する。そのため、排気流路87を流れる空気によってハウジング20が冷却されやすい。そして、ハウジング20は、例えば、アルミニウム等の熱伝導率に優れた金属製である。したがって、本実施形態によれば、排気流路87を流れる空気によって、ステータコア41を、ハウジング20の周壁21を介して間接的に冷却しやすい。
排気流路87の下端部には、排気口88が設けられる。排気口88は、吸気口80aから送風装置1に流入した空気が排出される部分である。本実施形態において排気口88の軸方向位置は、ハウジング20の下端部の軸方向位置と概ね同じである。
図6に示すように、流路部材61の径方向外側の面には、下側から上側に向かって流路部材61の外径が小さくなる段差65が設けられる。
図1に示すように、複数の静翼67は、流路部材61とモータ10との径方向の間に位置する。すなわち、静翼67は、排気流路87内に位置する。静翼67は、排気流路87内を流れる空気を整流する。図2に示すように、複数の静翼67は、周方向に沿って等間隔に配置される。静翼67は、静翼下部67aと、静翼上部67bと、を有する。静翼下部67aは、軸方向(Z軸方向)に延びる。
静翼上部67bは、静翼下部67aの上端部に接続される。静翼上部67bは、下側から上側に向かうに従って、平面視で時計回り向き(−θz向き)に湾曲する。
本実施形態において静翼下部67aと静翼上部67bとは、例えば、単一の部材の一部である。本実施形態において静翼67は、例えば、ベアリング保持部材60と単一の部材である。
図1に示すように、インペラハウジング80は、円筒状の部材である。インペラハウジング80は、流路部材61の上端部に取り付けられる。インペラハウジング80は、インペラ70の上方および径方向外側を囲む。インペラハウジング80は、インペラハウジング本体部82と、吸気ガイド部81と、を有する。
インペラハウジング本体部82は、インペラ70の径方向外側を囲み軸方向両側に開口する円筒状である。インペラハウジング本体部82の径方向内側には、流路部材61の上端部が嵌め合わされる。本実施形態において流路部材61の上端部は、例えば、インペラハウジング本体部82の径方向内側に圧入される。
図6に示すように、インペラハウジング本体部82の下端部には、インペラハウジング本体部82の内径が上側から下側に向かって大きくなる段差83が設けられる。流路部材61の上端面は、段差83の軸方向(Z軸方向)と直交する段差面83aと接触する。インペラハウジング本体部82の下端部は、流路部材61における段差65の軸方向と直交する段差面65aと接触する。これにより、インペラハウジング本体部82が流路部材61に対して軸方向に位置決めされる。
インペラハウジング本体部82の内側面は、湾曲面82aと、対向面82bと、を有する。湾曲面82aは、上側から下側に向かって径方向外側に位置する断面視円弧状の曲面である。湾曲面82aは、流路部材内側面61aと段差なく連続して接続される。そのため、湾曲面82aに沿って流れる空気が排気流路87に流入する際に、損失が生じにくい。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
湾曲面82aは、インペラ70の径方向外側の開口部と径方向に対向する。湾曲面82aとインペラ70との径方向の間には、インペラ流路86と排気流路87とを接続する接続流路84が設けられる。
接続流路84の径方向の幅は、上側から下側に向かうに従って大きくなる。すなわち、接続流路84の径方向の幅は、下端部において最大となる。接続流路84の下端部は、排気流路87の上端部と接続される部分である。接続流路84の下端部の径方向の幅と、排気流路87の上端部の径方向の幅とは、同じである。
上述したように、排気流路87の上部側では、上側から下側に向かうに従って排気流路87の幅が小さくなる。そのため、接続流路84から排気流路87の上部側までの流路においては、接続流路84と排気流路87とが接続される箇所において、流路の幅が最も大きい。言い換えると、接続流路84から排気流路87の上部側までの流路において最も幅が大きい箇所に、インペラハウジング80と流路部材61との接続部である段差83が設けられる。
湾曲面82aの上端部P2は、シュラウド円環部下面72dの径方向外端部よりも上側に位置する。そのため、インペラ流路86からインペラ70の径方向外側に排出される空気が上端部P2に衝突することがない。これにより、シュラウド円環部72aの径方向外端部とインペラハウジング本体部82との径方向の間の隙間GA2に空気が入り込むことを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
隙間GA2の幅は、対向面82bとシュラウド円環部上面72cとの隙間GA3の幅よりも小さい。これにより、接続流路84を流れる空気が隙間GA2を介して隙間GA3へと流入することを抑制できる。
湾曲面82aの上端部P2は、シュラウド円環部72aの上面の径方向外端部よりも下側に位置する。そのため、インペラ流路86からインペラ70の径方向外側に排出される空気が、湾曲面82aに沿って流れやすい。これにより、空気がインペラ流路86から接続流路84を介して排気流路87へと流れる際の損失を低減できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
対向面82bは、シュラウド円環部72aと対向する面である。対向面82bは、シュラウド円環部上面72cに倣う形状である。そのため、対向面82bとシュラウド円環部上面72cとの隙間GA3の幅を小さくしやすい。
例えば、隙間GA3の幅が大きすぎると、隙間GA3内における圧力が低くなるため、隙間GA3内に空気が流れやすく、損失が大きくなりやすい。これに対して、本実施形態によれば、隙間GA3の幅を小さくしやすいため、隙間GA3内に空気が流れることを抑制でき、空気の損失を低減できる。
吸気ガイド部81は、インペラハウジング本体部82の上端部の内縁から径方向内側に突出する。吸気ガイド部81は、例えば、円環状である。吸気ガイド部81の内側は、吸気口80aである。本実施形態において吸気ガイド部81の内側面である吸気ガイド部内側面81aは、上側から下側に向かうに従って、径方向内側に傾斜する斜面である。
そのため、吸気口80aから送風装置1に流入する空気を、吸気ガイド部内側面81aと、吸気口80aの内縁80bよりも径方向内側に位置する上側斜面部74aとによって滑らかにインペラ70の内部に送ることができる。
また、例えば、吸気ガイド部内側面81aを、円環部材74の上側斜面部74aに沿って接続点P3まで延びる形状とした場合、本実施形態と同様に、空気をインペラ70の内部に送りやすい。しかし、この場合においては、吸気ガイド部81の軸方向(Z軸方向)の寸法を大きくする必要がある。そのため、インペラ70の軸方向の寸法を維持しようとすると、送風装置1が軸方向に大型化する問題がある。一方、送風装置1の軸方向の寸法を維持するためにインペラ70の軸方向の寸法を小さくすると、送風装置1の軸方向の寸法に占めるインペラ70の軸方向の寸法の割合が小さくする必要があった。
これに対して、本実施形態によれば、円環部材74が上側斜面部74aを有し、吸気ガイド部内側面81aと上側斜面部74aとによって空気を径方向内側に滑らかに送る。これにより、空気の損失が生じることを抑制しつつ、送風装置1の軸方向の寸法に占めるインペラ70の軸方向の寸法の割合を大きくできる。
吸気ガイド部内側面81aの水平面(XY平面)に対する傾きは、上側から下側に向かうに従って大きくなる。吸気ガイド部内側面81aの径方向内端部における水平面に対する傾きは、上側斜面部74aの上端部における水平面に対する傾きとほぼ同じである。吸気ガイド部内側面81aの径方向内端部は、上側斜面部74aの上端部と径方向においてほぼ同じ位置である。
吸気ガイド部内側面81aと上側斜面部74aとは、例えば、吸気ガイド部内側面81aと上側斜面部74aとを含む滑らかな同一曲面状に位置する。そのため、吸気口80aから空気をよりスムーズに径方向内側へと送り、インペラ70内部に流入させることができる。
吸気ガイド部81は、円環部材74の上側に位置する。吸気ガイド部81と円環部材74との軸方向(Z軸方向)の隙間GA1の幅は、隙間GA3の幅よりも小さい。これにより、吸気口80aからインペラ70に流入する空気が隙間GA1を介して隙間GA3へと流入することを抑制できる。
本実施形態において円環部材74とインペラハウジング本体部82との径方向の隙間GA6の幅は、隙間GA1の幅と同程度である。すなわち、隙間GA6の幅は、隙間GA3の幅よりも小さい。隙間GA6は、隙間GA1と隙間GA3とを接続する。隙間GA6の幅が隙間GA1の幅と同程度に小さいことで、隙間GA1から隙間GA3に空気が流入することをより抑制できる。
図1に示すように、モータ10によってインペラ70が回転されると、吸気口80aから空気がインペラ70に流入する。インペラ70内に流入した空気は、インペラ流路86から径方向外側に排出される。インペラ流路86から排出された空気は、接続流路84および排気流路87を介して、上側から下側に向かって進み、排気口88から下向きに排出される。このようにして、送風装置1は、空気を送る。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。以下の説明において上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
上記説明においては、上側斜面部74aの全体が内縁80bよりも径方向内側に位置する構成としたが、これに限られない。本実施形態においては、上側斜面部74aの一部が内縁80bよりも径方向外側に位置してもよい。すなわち、本実施形態においては、上側斜面部74aの少なくとも一部が、吸気口80aの内縁80bよりも径方向内側に位置する構成を採用できる。
また、本実施形態において円環部材74の内側面は、下側斜面部74bを有しなくてもよい。
また、本実施形態においてカバー突出部63は、保持部材本体部62の径方向全体に亘って設けられてもよい。この場合において、突出部斜面63aは、インペラ70の円環部下面71eの全体と対向してもよい。この構成によれば、隙間GA4の延びる長さを大きくできるため、隙間GA4に空気が流れることをより抑制できる。
また、本実施形態において固定部材本体部76bは、挟持部材75に埋め込まれてもよい。つまり、固定部材上部76aの外側面と、挟持部材斜面75aとが接続されてもよい。この構成によれば、固定部材上部76aの外側面と、挟持部材斜面75aとによって、よりスムーズに空気を径方向外側に送ることができる。そのため、送風装置1の送風効率をより向上できる。
また、本実施形態においては、インペラ70が単一の部材であってもよい。また、本実施形態においては、静翼67は、流路部材61と単一の部材であってもよい。
<第2実施形態>
図7に示すように、送風装置2は、ベアリング保持部材160と、インペラ170と、固定部材76と、スペーサ77と、流路部材61と、インペラハウジング80と、を備える。ベアリング保持部材160は、保持部材本体部162と、カバー突出部163と、上側ベアリング保持部66と、を有する。
本実施形態において保持部材本体部162とカバー突出部163とは、互いに異なる部材である。すなわち、カバー突出部163は、上蓋部162bと別部材である。そのため、インペラ170の形状が変更された場合等に、カバー突出部163のみを交換することで、隙間GA4の幅を小さくすることができる。カバー突出部163は、保持部材本体部162の上面である本体部上面162aに固定される。ベアリング保持部材160のその他の構成は、第1実施形態のベアリング保持部材60の構成と同様である。
インペラ170は、ベース部材171と、シュラウド172と、動翼173と、を有する。ベース部材171は、円環部71aと、取付部175と、を有する。取付部175の形状は、第1実施形態の挟持部材75と平板部71bとを接続した形状である。すなわち、本実施形態のベース部材171は、第1実施形態のベース部材71と、第1実施形態の挟持部材75と、を単一の部材とした部材である。すなわち、ベース部材171は、単一の部材であり、かつ、スペーサ77と別部材である。そのため、挟持部材を別途設ける必要がなく、送風装置2の部品点数を削減できる。これにより、送風装置2の量産性を向上でき、かつ、製造コストを低減できる。本実施形態のベース部材171は、例えば、ダイカストにより製造される。
ベース部材171は、平面である下側ベース平面171aを有する。下側ベース平面171aは、ベース部材171の下面の一部である。下側ベース平面171aは、第1実施形態の下側ベース平面71fと同様である。下側ベース平面171aには、スペーサ上面77cが接触する。
ところで、ダイカストで製造した部材は精度が出しにくいため、精度が必要な部分については、切削加工を施す等の追加工を施す必要がある。そのため、シャフト31に固定されるベース部材171をダイカストで製造する場合においては、シャフト31に固定される部分に追加工を施す必要がある。本実施形態の例においては、嵌め合わされる内側面を切削加工によって精度よく作る必要がある。
ここで、例えば、ベース部材171とスペーサ77とを単一の部材として、ダイカストで製造することも可能である。しかし、この場合、ダイカストで製造される部材のシャフト31と嵌め合わされる部分の軸方向(Z軸方向)の寸法が、スペーサ77の分だけ大きくなる。そのため、追加工する手間が大きくなり、ベース部材171を製造する手間とコストが増大する。
これに対して、本実施形態によれば、ベース部材171とスペーサ77とは別部材である。そのため、ベース部材171におけるシャフト31に嵌め合わされる部分の軸方向(Z軸方向)の寸法を小さくできる。これにより、ベース部材171をダイカストで製造した場合であっても、切削加工等の追加工を施す手間を小さくできる。したがって、本実施形態によれば、ベース部材171を製造する手間とコストが増大することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、ベース部材171は平面である下側ベース平面171aを有する。そのため、下側ベース平面171aとスペーサ上面77cとを接触させて、スペーサ77と固定部材76とでベース部材171を挟持することで、ベース部材171をシャフト31に対して精度よく取り付けることができる。
シュラウド172は、シュラウド円環部72aと、シュラウド円筒部174と、を有する。シュラウド円筒部174の形状は、第1実施形態のシュラウド円筒部72bと、第1実施形態の円環部材74と、を接続した形状である。すなわち、本実施形態のシュラウド円筒部174は、第1実施形態のシュラウド72と、第1実施形態の円環部材74と、を単一の部材とした部材である。
シュラウド円筒部174の内側面は、上側斜面部174aと、下側斜面部174bと、を有する。上側斜面部174aは、第1実施形態の円環部材74における上側斜面部74aと同様である。下側斜面部174bは、第1実施形態の円環部材74における下側斜面部74bと同様である。
本実施形態において動翼173は、シュラウド172と、単一の部材である。動翼173とシュラウド172とは、例えば、ダイカストによって単一の部材として製造される。
動翼173とシュラウド172との接続箇所における上端部は、シュラウド円筒部174の内径が最も小さくなる接続点P3よりも下側に位置する。そのため、上側斜面部174aの径方向内側の空気が上側に逆流することを抑制できる。
本実施形態においては、動翼173の全体は、接続点P3よりも下側に位置する。そのため、上側斜面部174aの径方向内側の空気が上側に逆流することをより抑制できる。
なお、本実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。
本実施形態において動翼173とシュラウド172との接続箇所における上端部は、接続点P3の位置と軸方向(Z軸方向)において同じ位置にあってもよい。すなわち、本実施形態においては、動翼173とシュラウド172との接続箇所における上端部が、軸方向において、接続点P3と同じ位置または接続点P3よりも下側に位置する構成を採用できる。
また、本実施形態において動翼173は、シュラウド172との接続箇所における上端部が、軸方向において、接続点P3と同じ位置または接続点P3よりも下側に位置するならば、動翼173の他の部分は、接続点P3よりも上側に位置してもよい。
<第3実施形態>
図8に示すように、送風装置3において、モータカバー226は、第1環状突出部268aと、第2環状突出部268bと、を有する。第1環状突出部268aは、突出部斜面263aから上側に突出する環状である。図8では、第1環状突出部268aは、突出部斜面263aの径方向内端部(上端部)に位置する。第1環状突出部268aの上面は、ベース部材71の下面に沿った形状である。
第2環状突出部268bは、突出部斜面263aから上側に突出し、突出部斜面263aよりも径方向外側に離れて位置する環状である。そのため、第1環状突出部268aと第2環状突出部268bとによって、カバー突出部263とインペラ70との軸方向の隙間GA7内に、ラビリンス構造が構成される。これにより、隙間GA7に空気が通ることを抑制することができる。したがって、送風装置3の送風効率を向上できる。第2環状突出部268bの上面は、ベース部材71の下面に沿った形状である。
なお、第1環状突出部268aおよび第2環状突出部268bの代わりに、周方向に沿って配置される複数の突出部が設けられてもよい。
図9に示す掃除機100は、本願発明に係る送風装置を備える。これにより、送風効率に優れた掃除機100が得られる。
なお、上記の第1実施形態から第3実施形態の送風装置は、いかなる機器に用いられてもよい。上記の第1実施形態から第3実施形態の送風装置は、例えば、掃除機、ドライヤー等に用いることができる。
また、上記の第1実施形態から第3実施形態で説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1,2,3…送風装置、10…モータ、20…ハウジング、26,226…モータカバー、30…ロータ、31…シャフト、40…ステータ、52b…上側ベアリング、60,160…ベアリング保持部材、60a…ベアリング保持部材貫通孔、60b…小径孔部、60c…大径孔部、62a…上蓋部上面、62b,162b…上蓋部、63,163,263…カバー突出部、63a,263a…突出部斜面、70,170…インペラ、71,171…ベース部材、71a…円環部、71b…平板部、71c…円環部上面、71d…上側ベース平面、71e…円環部下面、71f,171a…下側ベース平面、75…挟持部材、75a…挟持部材斜面、75b…挟持部材下面、76…固定部材、76a…固定部材上部、76b…固定部材本体部、77…スペーサ、77a…スペーサ下部、77b…スペーサ上部、77c…スペーサ上面、80…インペラハウジング、80a…吸気口、100…掃除機、175…取付部、268a…第1環状突出部、268b…第2環状突出部、J…中心軸

Claims (14)

  1. 上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するロータと、
    前記ロータと径方向に隙間を介して対向するステータと、
    前記ステータよりも上側において、前記シャフトを前記中心軸周りに回転可能に支持する上側ベアリングと、
    前記上側ベアリングよりも上側において、前記シャフトに取り付けられるインペラと、
    軸方向において、前記上側ベアリングと前記インペラとの間に位置するスペーサと、
    前記シャフトに固定される固定部材と、
    を備え、
    前記インペラは、径方向に拡がるベース部材を有し、
    前記ベース部材は、中央に前記シャフトが通る孔を有し、
    前記ベース部材の下面は、径方向に拡がる平面である下側ベース平面を含み、
    前記スペーサの下端部は、前記上側ベアリングの内輪の上端部と接触し、
    前記スペーサの上面であるスペーサ上面は、径方向に拡がる平面であり、かつ、前記下側ベース平面と接触し、
    前記固定部材は、前記ベース部材よりも上側に位置し、かつ、下端部が前記ベース部材と接触し、
    前記ベース部材は、前記固定部材と前記スペーサとによって軸方向に挟持されて、前記シャフトに固定される、送風装置。
  2. 前記固定部材は、
    前記シャフトに固定される固定部材本体部と、
    前記固定部材本体部の上側に接続され前記シャフトの上側を覆う固定部材上部と、
    を有し、
    前記固定部材上部の上面は、半球面である、請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記インペラの上方および径方向外側を囲むインペラハウジングをさらに備え、
    前記インペラハウジングは、上側に開口する吸気口を有し、
    前記固定部材上部の上端部は、前記インペラよりも上側に位置し、かつ、前記吸気口の径方向内側に位置する、請求項2に記載の送風装置。
  4. 前記ベース部材は、
    前記下側ベース平面を有する板状の平板部と、
    前記平板部の上側に位置する挟持部材と、
    を有し、
    前記平板部の上面である上側ベース平面は、径方向に拡がる平面であり、
    前記挟持部材の下面である挟持部材下面は、径方向に拡がる平面であり、かつ、前記上側ベース平面と接触する、請求項1に記載の送風装置。
  5. 前記挟持部材は、環状の挟持部材斜面を有し、
    前記挟持部材斜面は、上側から下側に向かうに従って径方向外側に位置する、請求項4に記載の送風装置。
  6. 前記ベース部材は、前記平板部の径方向外縁に接続される円環板状の円環部を有し、
    前記円環部の上面である円環部上面は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置し、かつ、前記挟持部材斜面と滑らかに接続される、請求項5に記載の送風装置。
  7. 前記スペーサは、
    前記シャフトに固定される筒状のスペーサ下部と、
    前記スペーサ下部の上部から径方向外側に延び、かつ、前記スペーサ上面を有するスペーサ上部と、
    を有する、請求項1に記載の送風装置。
  8. 前記ベース部材は、単一の部材であり、かつ、前記スペーサと別部材である、請求項1に記載の送風装置。
  9. 前記ロータおよび前記ステータを収容するモータカバーをさらに備え、
    前記ベース部材は、前記シャフトに取り付けられる取付部と、前記取付部の径方向外縁に接続される円環板状の円環部と、を有し、
    前記円環部の下面である円環部下面は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置し、
    前記モータカバーは、前記ステータの上側を覆う上蓋部と、前記上蓋部から上側に突出する環状のカバー突出部と、を有し、
    前記カバー突出部は、前記円環部下面と軸方向に隙間を介して対向する突出部斜面を有し、
    前記突出部斜面は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置し、かつ、前記円環部下面に沿った形状である、請求項1に記載の送風装置。
  10. 前記上蓋部は、径方向に拡がる平面である上蓋部上面を有し、
    前記上蓋部上面は、前記カバー突出部よりも径方向外側において、前記円環部下面と軸方向に隙間を介して対向し、
    前記上蓋部上面と前記円環部下面との軸方向間隙は、前記カバー突出部と前記円環部下面との軸方向間隙よりも広い、請求項9に記載の送風装置。
  11. 前記モータカバーは、
    前記突出部斜面から上側に突出する環状の第1環状突出部と、
    前記突出部斜面から上側に突出し、前記突出部斜面よりも径方向外側に離れて位置する環状の第2環状突出部と、
    を有する、請求項9に記載の送風装置。
  12. 前記カバー突出部は、前記上蓋部と別部材である、請求項9に記載の送風装置。
  13. 前記モータカバーは、前記上蓋部を有し前記上側ベアリングを保持する環状のベアリング保持部材を有し、
    前記ベアリング保持部材は、前記ベアリング保持部材を軸方向に貫通するベアリング保持部材貫通孔を有し、
    前記スペーサは、前記ベアリング保持部材貫通孔の内側に位置し、
    前記ベアリング保持部材貫通孔は、
    大径孔部と、
    前記大径孔部よりも下側に位置し、前記大径孔部よりも内径が小さい小径孔部と、
    を有する、請求項9に記載の送風装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の送風装置を備える、掃除機。
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