JP2017006269A - 遊技機 - Google Patents

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豊浩 埜口
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Abstract

【課題】 遊技の興趣を向上させること。【解決手段】遊技機であって、原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、前記遊技機の異常を検出する異常検出手段(300)と、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段(2001)と、前記原点位置検出手段による前記原点位置検出に基づいて、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、前記原点位置判定手段が、前記操作手段が前記原点位置ないと判定した場合に、前記操作手段を制御して、前記操作手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、を備え、前記復帰制御手段は、前記異常検出手段が前記遊技機の異常を検出した場合には、前記復帰処理の実行を制限する。【選択図】図64−2

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技盤に設けられた始動装置へ遊技球が入球することにより大当たり判定を行い表示器にて特別図柄を変動表示させ、このとき遊技盤の中央等に設けられる液晶表示装置に、装飾図柄の変動表示を行う遊技機が知られている。ここで特別図柄が大当たりとなると、対応する装飾図柄が特定の組み合わせ(例えば「777」)で停止表示されて、遊技者にとって有利な大当たり遊技が開始される。
このような遊技機では、特別図柄が停止表示されるまでの間、役物などを用いた演出が行われる。特に、大当たりである可能性が高いことを示唆する、いわゆる激アツ演出では、役物が可動する演出が現れる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−023617号公報
しかしながら、役物が可動する演出も、結果として、遊技の興趣を低下させることが懸念される。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技の興趣を向上させることにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
遊技機であって、原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、前記遊技機の異常を検出する異常検出手段(300)と、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段(2001)と、前記原点位置検出手段による前記原点位置検出に基づいて、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、前記原点位置判定手段が、前記操作手段が前記原点位置ないと判定した場合に、前記操作手段を制御して、前記操作手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、を備え、前記復帰制御手段は、前記異常検出手段が前記遊技機の異常を検出した場合には、前記復帰処理の実行を制限する、ことを要旨とする。
この発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機100の正面図である。 外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。 遊技機100の機能ブロックを表す図である。 主制御基板300のメインROM301bとメインRAM301cを説明するための説明図である。 各種の判定テーブル等を示す説明図である。 大当たり図柄判定テーブルT2と、大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。 特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。 操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図である。 操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図である。 操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。 操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図である。 操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図である。 操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。 操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図である。 操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図である。 操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。 操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図である。 操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図である。 操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。 操作レバー180の構造を示す説明図である。 右側アーム部181に連結されるギア構成等を詳細に示す説明図である。 (A)はモータ2113の駆動力の伝達構造を模式的に示す説明図であり、(B)はスイッチ2111による規制解除機構を模式的に示す説明図である。 左側アーム部182に連結されるギア構成等を詳細に示す説明図である。 (A)は操作レバー180の把持部183の発光態様を示す説明図であり、(B)は把持部183の消灯態様を示す説明図である。 操作レバー180の把持部183の内部構造を示す説明図である。 操作レバー180とリトラクタブル137との連動機構を示す説明図である。 操作レバー180とリトラクタブル137との連動機構を拡大して示す説明図である。 操作レバー180の挙動を模式的に示す説明図である。 移動回転体190と操作レバー180との挙動を模式的に示す説明図である。 (A)は操作レバー180と表示領域2610との関係を模式的に示す説明図であり、(B)は操作レバー180の収納位置を模式的に示す説明図である。 レバーセンサ2001と検出領域との関係を示す説明図である。 移動回転体190が進出位置に位置している場合の移動回転体ユニット2700の全体図である。 移動回転体190が原点位置に位置している場合の移動回転体ユニット2700の全体図である。 移動回転体ユニット2700の図27における(移動回転体190が進出位置に位置している場合の)右側面図である。 移動回転体190の内部構成を示す説明図である。 第1停止面3106が停止しているときの移動回転体190の点灯状態を示す説明図である。 第2停止面3107が停止しているときの移動回転体190の点灯状態を示す説明図である。 移動回転体190の演出態様を説明するための模式的な正面図及び左側面図である。 移動回転体190の回転演出種別を説明するための模式的な側面図である。 移動回転体190のガタガタ演出を説明するための模式的な左側面図である。 移動回転体190の演出態様(a)を示す説明図である。 移動回転体190の演出態様(b)を示す説明図である。 移動回転体190の演出態様(c)を示す説明図である。 操作レバー180と移動回転体190とによる関連演出を説明するための図である。 操作レバー180が原点位置に位置する場合の枠ギミック機構195を上から見た図である。 操作レバー180が第1操作位置に位置する場合の枠ギミック機構195を上から見た図である。 操作レバー180の操作軌跡を説明するための模式図である。 発光移動ユニットを説明する図であって、(A),(B)が正面図であり、(C)が背面図である。 (A)が左側回転発光部の分解図であり、(B)が導光板の拡大図であり、(C)が(B)の41c−41c断面図であり、(D)が左側固定発光部のLED配置を説明する図である。 メイン表示装置と、右側回転発光部と、左側回転発光部との位置関係を示す模式的な側面図である。 (A)〜(C)が、右サイドギミック及び左サイドギミックによる複合演出を説明する図であり、(D)が回転時の光の軌道を説明する模式図である。 (A)〜(C)が、演出パターンを説明する図である。 (A)〜(C)が、サブ表示装置及びサブ表示装置装飾ユニットの正面図である。 (A)〜(C)が、サブ表示装置及びサブ表示装置装飾ユニットを模式的に示す側面図である。 (A)〜(I)が、メイン表示装置、サブ表示装置及びサブ表示装置装飾ユニットを模式的に示す側面図である。 (A),(B)が、サブ表示装置及びサブ表示装置可動ユニットの正面図である。 サブ表示装置の移動を説明するための遊技機100の正面図である。 (A),(B)が、爪状役物を移動させる移動機構の一部を模式的に示す正面図である。 爪状役物、第1連結部及び第2連結部を折り曲げる機構について説明する図であって、(A)が第1支持部の背面図であり、(B),(C)が回転片の拡大図である。 (A),(B)が、サブ表示装置及びサブ表示装置装飾ユニットを模式的に示す側面図であり、(C)が第1連結部の拡大図であり、(D)が第2連結部の拡大図である。 ボタンカバーを外した状態の第1演出ボタンの外観図である。 ボタン部及びボタンカバーの外観図である。 第1基板及び第2基板の外観図である。 機構部の構造を示す図である。 第1演出ボタン135の作動の様子を示す図である。 第2基板のLEDからカバーに光が入射する様子を示す図である。 顔ギミックが展開した場合の外観図である。 顔ギミックを作動させる作動機構の構造図であり、 顔ギミックの作動の様子を示す図である。 主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。 演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。 演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。 電源投入時操作レバー異常検知処理のフローチャートである。 操作レバーリトライ処理のフローチャートである。 復帰処理中フラグOFF処理のフローチャートである。 操作レバーリトライ処理と復帰処理のタイミングチャートの例を示す図である。 エラー発生時不実行フラグON処理のフローチャートである。 演出パターン決定処理のフローチャートである。 表示演出を説明するための図である。 表示演出と役物可動演出との連携例1を説明するための図である。 表示演出と役物可動演出との連携例2を説明するための図である。 復活演出を含む一連の表示演出を説明するための図である。 表示演出と役物可動演出との連携例3を説明するための図である。 表示演出と役物可動演出との連携例4を説明するための図である。 表示演出と役物可動演出との連携例5および連携例6を説明するための図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の実施形態としての遊技機100について説明する。
[遊技機100の構成]
図1,2を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図であり、図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
以下の説明では、必要に応じて、遊技機100の左右方向を「X方向」とも呼び、特に、遊技機100の右方向を「+X方向」とも呼び、遊技機100の左方向を「−X方向」とも呼ぶ。また、遊技機100の上下方向を「Y方向」とも呼び、特に、遊技機100の上方向を「+Y方向」とも呼び、遊技機100の下方向を「−Y方向」とも呼ぶ。さらに、遊技機100の奥行方向を「Z方向」とも呼び、特に、遊技機100に対して奥側に向かう方向を「+Z方向」とも呼び、遊技機100に対して手前側に向かう方向を「−Z方向」とも呼ぶ。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150には、図2に示すように、ガラス部材151が裏側から着脱自在に設けられる。また、ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのガラス枠開放スイッチが、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための内枠開放スイッチがそれぞれ設けられている。ガラス枠開放スイッチと内枠開放スイッチを総合して、扉開放スイッチ312とも呼ぶ。
内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や種々の部品及び基板などが設けられると共に、遊技盤102が着脱自在に設けられている。ガラス部材151と遊技盤102との間には、遊技領域106が設けられている。この遊技領域106は、遊技球が流下する遊技球流下領域(図示せず)と、メイン表示装置131の表示画面領域と、サブ表示装置139の表示画面領域とを含む。
ガラス枠150の下部側には、上皿128、下皿129及び発射ハンドル装置103が設けられている。上皿128は、遊技領域106に発射するための遊技球を貯留するための皿である。下皿129は、上皿128に貯留しきれない遊技球を貯留するための皿である。上皿128に貯留された遊技球は、発射レール(図示せず)に導出され、発射ハンドル装置103により所定の発射強度で発射レールを介して誘導レール(図示せず)に誘導されて、遊技領域106(遊技球流下領域)に発射される。この場合、遊技者による発射ハンドル装置103の回転操作具合により、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、遊技領域106に含まれる遊技球流下領域の左側ルート106a、または、右側ルート106bを通過する。具体的には、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的弱めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、左側ルート106aを通過し得る。一方、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較強めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、右側ルート106bを通過し得る。
また、上皿128には、押圧操作により演出態様を変更させるための第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136が設けられている。第1演出ボタン135は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン136は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。なお、第1演出ボタン135の詳細については、後述する。
一方、ガラス枠150の上部前側には、図1に示すように、遊技者が操作可能な操作レバー180と、移動及び回転可能な移動回転体190と、移動回転体190の左右両側に配置され、図2の矢印A、Bに示す方向に回動可能な一対のリトラクタブル137とが設けられている。なお、後述するように、操作レバー180は操作レバーユニット189の構成要素であり、移動回転体190は移動回転体ユニット2700の構成要素であり、リトラクタブル137はリトラクタブルユニット137uの構成要素となっている。操作レバーユニット189、移動回転体ユニット2700、及び、リトラクタブルユニット137uを合わせて「枠ギミック機構195」ともいう。
遊技領域106の略中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動装置112が設けられている。この第1始動装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球が入賞すると、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、所定の賞球(例えば3個)が払い出される。
また、第1始動装置112の下方には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動装置115が設けられている。第2始動装置115は、一対の可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、これら一対の可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている(図1では、第2始動装置115が第1の態様に制御されているときを示している)。一方で、第2始動装置115が第2の態様に制御されているときには、一対の可動片115bが受け皿として機能し、第2始動装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動装置115は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
第2始動装置115は、遊技球が入賞すると、上記第1始動装置112と同様に、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、例えば第1始動装置112と同じ賞球(3個)が払い出される。
遊技領域106の左側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113aが設けられている。普通図柄作動ゲート113aは、遊技球が通過すると、当たり乱数取得されて当たり判定が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
遊技領域106の右側の領域には、上から順に、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117と、遊技球を第2始動装置115へ誘導する誘導板116とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、上記普通図柄作動ゲート113aと同一機能を有している。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に立設可能な開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される(図1では、開閉扉117bが開放状態に制御されているときを示している)。そして、開閉扉117bが遊技盤面に立設していると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入賞可能となる。また、大入賞装置117に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。
誘導板116は、遊技盤面側に突設する板状部材であって、遊技領域106の右側の領域を落下して誘導板116に到達した遊技球を、第2始動装置115の方向に遊技球を転動させて誘導するよう下り傾斜を有している。つまり、誘導板116は、第2始動装置115が第2の態様にあるときに、当該第2始動装置115への遊技球の入賞を容易にする部材である。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動装置112、第2始動装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動装置112、第2始動装置115の遊技球の入賞に基づいて、大当たりの判定結果を報知するための複数の装飾図柄が変動表示され、特定の装飾図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定停止表示されることにより、大当たり判定結果として大当たりが報知される。
つまり、装飾図柄は、第1始動装置112、第2始動装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、メイン表示装置131による装飾図柄の変動表示と第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この装飾図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、メイン表示装置131の略中央下部には、図1に示すように、サブ表示装置139が設けられており、このサブ表示装置139は、メイン表示装置131にて表示される画像に関連して、該メイン表示装置131の表示画像の補助的な画像を演出表示したりする。なお、このサブ表示装置139の詳細については、後述する。
また、本実施形態においては、メイン表示装置131及びサブ表示装置139を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクタや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、遊技領域106には、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う、可動役物としての顔ギミック109、右サイドギミック140及び左サイドギミック141が設けられている。これら顔ギミック109、右サイドギミック140及び左サイドギミック141は、遊技盤102に対して可動可能に構成され、顔ギミック109は、遊技領域106の上部略中央に、右サイドギミック140及び左サイドギミック141は、遊技領域106の右及び左側に配置されるよう設けられている。なお、これら顔ギミック109、右サイドギミック140及び左サイドギミック141の詳細については、後述する。
ここで、誘導板116下方には、図1に示すように、表示器125が設けられている。表示器125は、普通図柄表示装置118と、第1特別図柄表示装置120と、第2特別図柄表示装置122と、普通図柄保留表示器119と、第1特別図柄保留表示器123と、第2特別図柄保留表示器124とを有する。表示器125の詳細は後述する。
メイン表示装置131は、遊技盤102の略中央に配置され、3つの装飾図柄が変動表示され、種々の演出が表示される。このようなメイン表示装置131で表示される演出は、後述する演出パターンに基づいて実行される。以下では、メイン表示装置131で表示される演出を、単に「表示演出」とも呼ぶ。なお、本実施形態では、装飾図柄は、数字の1〜9と、特殊図柄とを含む。
メイン表示装置131における表示演出では、後述する大当たり判定で、当選した場合、すなわち、大当たりの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7,7,7」などのゾロ目)を表示させる。また、表示演出において、後述する大当たり判定で、落選した場合、すなわち、ハズレの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、ハズレを表すハズレ図柄配列(例えば、「2,5,1」などのばらけ目)を表示させる。これにより、遊技者は、大当たり判定の結果を認識することができる。
遊技者が発射ハンドル装置103を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における左側領域を流下する。一方、遊技者が発射ハンドル装置103を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における右側領域を流下する。したがって、ゲート113bや大入賞装置117へ入賞させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置112は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置115は、通常時は可動片115bによって閉塞されている。可動片115bは、ゲート113a,113bへの遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置115を開放する。この場合、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置112又は第2始動装置115へ遊技球が入球した場合には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数が取得され、以下の4つの判定が実行され得る。
(1)遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かの判定(以下では、大当たり判定とも呼ぶ)。
(2)表示器125において、大当たり判定の結果を報知するための図柄(以下では、特別図柄とも呼ぶ)の判定(以下では、大当たり図柄判定とも呼ぶ)。
(3)この大当たり判定図柄判定では、大当たりの場合には、当該大当たりの種別を表す図柄(以下では、大当たり図柄とも呼ぶ)を判定する。
(4)メイン表示装置131での表示演出において、リーチを行うか否かの判定(以下では、リーチ判定とも呼ぶ)複数の変動パターンのうち、いずれの変動パターンとするかの判定(以下では、変動パターン判定とも呼ぶ)
「大当たり遊技」とは、大入賞装置117を開放させる特別遊技である。
「リーチ」とは、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する状態となった場合をいう。例えば、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が同じ状態となった場合をいう。この場合、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する装飾図柄を、リーチ図柄とも呼ぶ。
また、以下の説明では、第1始動装置112を通過した遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第1特別図柄判定」とも呼び、第2始動装置115への遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第2特別図柄判定」とも呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」とも呼ぶ。
また、遊技球がゲート113a,113bを通過した場合には、普通図柄乱数が取得され、可動片115bを開放するか否かの判定が実行される。以下では、ゲート113a,113bへの遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」とも呼ぶ。本実施形態の遊技機100では、普通図柄判定で当たりとなる確率、すなわち、可動片115bを開放すると判定する確率は、遊技機100の遊技状態で変化する仕様となっている。
大入賞装置117は、大当たり図柄判定の結果に応じて開放される。大入賞装置117の開口部には、大入賞装置117を開閉するプレートが設けられている。大入賞装置117は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、上記プレートを作動させて大入賞装置117を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
[表示器125の説明]
図1に示す表示器125は、主に大当たり図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示し、第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124、普通図柄表示器118、及び、普通図柄保留表示器119を有している。
第1特別図柄表示器120は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第1特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器120には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器122は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第2特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器122には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、本実施形態の遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置112に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第1特別図柄判定を保留し、当該第1特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第1特別図柄保留表示器123は、このようにして格納された第1特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
同様に、遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置115に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第2特別図柄判定を保留し、当該第2特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第2特別図柄保留表示器124は、このようにして格納された第2特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
普通図柄表示器118は、普通図柄判定が行われると、普通図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した普通図柄によって、普通図柄判定の判定結果を報知する。ところで、普通図柄表示器118における普通図柄の変動表示中など、遊技球がゲート113a,113bを通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る普通図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、普通図柄判定を保留し、当該普通図柄判定のための普通図柄乱数の情報を保留情報として格納する保留機能を備えている。普通図柄保留表示器119は、このようにして格納された普通図柄判定のための保留情報の数を表示する。
[遊技機100の内部構成]
図3は、遊技機100の機能ブロックを表す図である。遊技機100は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、及び電源基板360を備えている。
主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えている。ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、ゲート113a,113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する入賞装置検出スイッチ306、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、可動片115bを開閉動作させる始動装置開閉ソレノイド307、大入賞装置117を開閉するプレートを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド308、特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器118,120,122、特別図柄判定のための保留情報数及び普通図柄判定のための保留情報数を表示する図柄保留表示器119,123,124、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
図4は、主制御基板300のメインROM301bとメインRAM301cを説明するための説明図である。特に、図4(A)は、メインROM301bに格納される格納情報を説明するための図であり、図4(B)は、メインRAM301cにおける格納領域を説明するための図である。
メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが格納されている。例えば、メインROM301bには、図4(A)に示すように、大当たり判定テーブルT1と、大当たり図柄判定テーブルT2と、リーチ判定テーブルT3と、変動パターンテーブルT4と、普通図柄判定テーブルT5が格納されている。
大当たり判定テーブルT1は、大当たり乱数に基づいて、大当たり判定を行うためのテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、2つの大当たり判定テーブル、すなわち、非確変時大当たり判定テーブルT1Aと、確変時大当たり判定テーブルT1Bとを含む。
大当たり図柄判定テーブルT2は、大当たり図柄乱数に基づいて、大当たり図柄判定を行うためのテーブルである。大当たり図柄判定テーブルT2は、2つの大当たり図柄判定テーブル、すなわち、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aと、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bとを含む。
リーチ判定テーブルT3は、リーチ判定乱数に基づいて、リーチ判定を行うためのテーブルである。リーチ判定テーブルT3は、4つのリーチ判定テーブル(図示せず)、すなわち、特1通常時リーチ判定テーブルと、特1確変時リーチ判定テーブルと、特2通常時リーチ判定テーブルと、特2確変時リーチ判定テーブルとを含む。これらの4つのリーチ判定テーブルは、遊技状態や特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特1確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出で装飾図柄を用いてリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。
なお、非確変遊技状態や確変遊技状態など、各種の遊技状態の詳細は、後述する。
変動パターンテーブルT4は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。変動パターンテーブルT4は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、特1通常時変動パターンテーブルT4Aと、特1確変時変動パターンテーブルT4Bと、特2通常時変動パターンテーブルT4Cと、特2確変時変動パターンテーブルT4Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
普通図柄判定テーブルT5は、普通図柄乱数に基づいて、普通図柄判定を行うためのテーブルである。
上述した大当たり判定テーブルT1、大当たり図柄判定テーブルT2、変動パターンテーブルT4、および、普通図柄判定テーブルT5についての詳細は、後述する。
また、メインRAM301cは、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM301cは、図4(B)に示すように、保留情報記憶領域301cxと、保留情報判定領域301cyとを有している。また、メインRAM301cは、各種フラグ(後述する確変遊技フラグ、時短遊技フラグ、および、大当たり遊技フラグなど)や、各種記録値(後述の変数Kや定数Km)などが格納される記憶領域(図示せず)を有している。
保留情報記憶領域301cxは、第1始動装置112に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、第2始動装置115に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、が設けられている。保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報の格納の優先順は、第1保留情報領域が最優先で格納対象とされ、第1保留情報領域に保留情報が格納されていれば、次に、第2保留情報領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留情報領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留情報領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留情報領域においても同様である。
保留情報判定領域301cyは、保留情報に基づいて、特別図柄判定が実行される判定領域である。
払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から受信した各種コマンド、第1演出ボタン135、第2演出ボタン136、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
例えば、演出制御基板320におけるサブCPU320aは、主制御基板300から変動開始コマンドを受信すると、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置331、操作レバーユニット189、移動回転体ユニット2700、発光移動ユニット4000、サブ表示装置可動ユニット4801、サブ表示装置装飾ユニット4501、および、第1演出ボタン135等に遊技演出を実行させるための演出パターンを決定し、当該演出パターンを実行するための演出パターン指定コマンドを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。この演出パターンの決定についての詳細は、後述する。
サブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータおよび複数のテーブルが格納されている。これらのテーブルについての詳細は、後述する。
サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能すると共に、遊技状態、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、および、発射操作情報等が格納される。また、サブRAM320cには、複数の記憶領域が設けられている。これらの記憶領域についての詳細は、後述する。
画像制御基板330は、メイン表示装置131の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に双方向通信可能に接続されており、その出力側にメイン表示装置131、サブ表示装置139、および、音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に格納する。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンに基づくアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが格納されている。
CGROMには、メイン表示装置131に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データをメイン表示装置131に表示させる制御を行い、表示演出を実現する。
また、音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置331における音声出力制御を行い、音声演出を実現する。
ランプ制御基板340は、遊技盤102に設けられた盤ランプ122や枠部材101に設けられた枠ランプ103などの演出用照明装置342を点灯または点滅制御して、照明演出を実現する。また、ランプ制御基板340は、操作レバーユニット189、発光移動ユニット4000、サブ表示装置可動ユニット4801、および、サブ表示装置装飾ユニット4501を駆動制御することで、駆動したユニットに備わる役物(可動体)が可動する役物可動演出を実現する。
発射制御基板350は、タッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。
タッチセンサ351は、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。
ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[遊技状態の説明]
図5は、各種の判定テーブル等を示す説明図である。具体的には、図5(A)は、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを示し、図5(B)は、確変時大当たり判定テーブルT1Bを示し、図5(C)は、普通図柄判定テーブルT5を示す。
本実施形態の遊技機100では、大当たり判定に関する遊技状態として、「非確変遊技状態」または「確変遊技状態」に設定され得る。また、遊技機100では、普通図柄判定に関する遊技状態として、「非時短遊技状態」または「時短遊技状態」に設定され得る。以下にこれらの遊技状態について説明する。
[非確変遊技状態と確変遊技状態の説明]
非確変遊技状態における大当たり判定では、図5(A)に示す非確変時大当たり判定テーブルT1Aが用いられる。非確変時大当たり判定テーブルT1Aは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「2」の3つの数値に設定される。非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記3つの大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、非確変遊技状態の場合に大当たり判定で大当たりと判定される確率(大当たり確率とも呼ぶ)は1/400である。
確変状態における大当たり判定では、図5(B)に示す確変時大当たり判定テーブルT1Bが用いられる。確変時大当たり判定テーブルT1Bは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「19」の20個の数値に設定される。確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記20個の大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、確変遊技状態の場合の大当たり確率は1/60である。
従って、確変遊技状態は、非確変遊技状態よりも、大当たり判定での大当たり確率が高く設定され、非確変遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「ON」にセットされ、非確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「OFF」となっている。また、非確変遊技状態から確変遊技状態への移行、または、確変遊技状態から非確変遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
[非時短遊技状態と時短遊技状態の説明]
図5(C)に示すように、普通図柄判定テーブルT5は、非時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」のみに設定され、時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」〜「65534」の65535個に設定される。
非時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113a,113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記1つのみの当たり値「0」である場合には、「当たり」と判定され、「0」でない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、1/65536である。
一方、時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113a,113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記65535個の当たり値のいずれかである場合には、「当たり」と判定され、いずれでもない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、65535/65536≒1/1.00002である。
また、非時短遊技状態では、ゲート113a,113bを遊技球が通過したことを条件として普通図柄判定の判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定される。すなわち、非時短遊技状態では、ゲート113a,113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから12秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が0.2秒間開放される。
これに対して、時短遊技状態では、ゲート113a,113bを遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定される。すなわち、時短遊技状態では、ゲート113a,113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから3秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が2.5秒間開放される。
以上のように、非時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、1/65536と比較的低く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定されている。
一方で、時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、65535/65536と比較的高く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定されている。
従って、ゲート113a,113bを同じ数の遊技球が通過した場合において、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも、第2始動装置115が開放状態に制御されやすくなる。これにより、時短遊技状態では、遊技の進行において遊技球の消費が抑えられ、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利に遊技を進行できる。時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「ON」にセットされており、非時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「OFF」となっている。また、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行、または、時短遊技状態から非時短遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
上記実施形態の時短遊技状態では、非時短状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率が高く、かつ、普通図柄の変動時間が短く、かつ、可動片115bの開放制御時間が長く設定され、遊技の進行において遊技球の消費を抑制するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率、普通図柄の変動時間、及び、可動片115bの開放制御時間のうち少なくとも一つが、遊技球の消費が抑制されるように設定されていてもよい。例えば、時短遊技状態では、遊技球の消費を抑制するために、非時短遊技状態と比較して、普通図柄の変動時間のみが短くなるように設定されていてもよい。
以下では、非確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を通常遊技状態とも呼ぶ。非確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を低確時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を、高確時短遊技状態とも呼ぶ。
また、時短遊技状態は、所定の変動回数の間継続して行われ得る。このように時短遊技状態が行われる変動回数を、時短変動回数とも呼ぶ。
[大当たり遊技の説明]
大当たり遊技は、大当たり遊技フラグがONの場合に実行され、大入賞装置117が最初に開放されるまでのオープニング演出と、大入賞装置117が開放及び閉塞を繰り返す複数のラウンド遊技と、大入賞装置117が閉塞してから次に特別図柄の変動が開始されるまでのエンディング演出と、で構成される。ラウンド遊技は、大入賞装置117の一回の開放期間をいい、ロング開放のラウンド遊技と、ショート開放のラウンド遊技とがある。
ロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置117に規定個数(本実施形態では9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。また、規定個数の遊技球が入球しない場合でも、規定秒数(本実施形態では29.5秒)が経過すると、1回のラウンド遊技が終了となる。このようなロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置117に遊技球が入球し易くなるとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能である。
一方、ショート開放のラウンド遊技は、例えば0.1秒だけ大入賞装置117が開放されて、1回のラウンド遊技が終了となる。これはいわゆる「パカ」と呼ばれる開放態様であり、遊技球が入球困難な開放態様である。したがって、ショート開放のときは、大入賞装置117への遊技球の入球は期待できず、ほとんど賞球は望めない。
このような「大当たり遊技」は、いわゆる「右打ち」で消化することとなる。ショート開放であっても遊技球が入球すれば賞球が行われるため、「右打ち」を指示するようにしてもよい。
[大当たり種別の説明]
図6は、大当たり図柄判定テーブルT2と、大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。図6(A)は、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを示す説明図であり、図6(B)は、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを示す説明図であり、図6(C)は、大当たり種別の振り分け割合を示す説明図である。
図6(A)および(B)に示すように、本実施形態における特1大当たり図柄判定テーブルT2Aおよび特2大当たり図柄判定テーブルT2Bでは、大当たり図柄として「特定図柄A」、「特定図柄B」及び「特定図柄C」が設定されている。これらの大当たり図柄判定テーブルT2A,T2Bは、特定図柄A〜Cに0〜9の乱数(数値)が割り当てられており、割り当てられた乱数(数値)の数によって、大当たり図柄の選択割合が決められている。
以下では、各大当たり図柄(大当たり種別)とその選択割合について説明する。
(1)特定図柄A:16R確変大当たり
特定図柄Aは、大当たり遊技において、16回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Aで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Aでの大当たりが報知される。また、特定図柄Aで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「1,7」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,1,4,6,7,9」であるので6/10の割合で選択される。
(2)特定図柄B:4R確変大当たり
特定図柄Bは、大当たり遊技において、4回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Bで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Bでの大当たりが報知される。また、特定図柄Bで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,2,4,5,8,9」であるので6/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「2,5,8」であるので、3/10の割合で選択される。
(3)特定図柄C:2R確変大当たり
特定図柄Cは、大当たり遊技において、2回のショート開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Cで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、装飾図柄の中図柄に特殊図柄が停止することで特定図柄Cでの大当たりが報知される。特殊図柄は、例えば、「確変」と表記された図柄である。また、特定図柄Cで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3,6」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3」であるので1/10の割合で選択される。
なお、以下では、特定図柄Aを「特A」、特定図柄Bを「特B」、特定図柄Cを「特C」とも呼ぶ。
図6(C)に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たり種別の振り分け割合が異なっている。第1特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「20%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「60%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「20%」となっているのに対して、第2特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「60%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「30%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「10%」となっている
[変動パターンテーブルの説明]
図7は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。まず、特1通常時変動パターンテーブルT4Aについて説明し、その後、その他の変動パターンテーブルT4B,T4C,T4Dについて説明する。
図7に示すように、特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、10の変動パターン(変動パターン1〜10)を有している。これらの変動パターン1〜10について説明する。
[変動パターン1]
変動パターン1は、通常ハズレ演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン1は、変動時間が5秒であり、ハズレの場合の21/30の割合で選択される。この通常ハズレ演出とは、メイン表示装置131において、リーチを形成するリーチ形成演出が行われずに、大当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄配列(例えば、「2」「5」「1」)が形成される演出である。
[変動パターン2]
変動パターン2は、ノーマルリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン2は、変動秒数が10秒であり、ハズレの場合の4/30で選択される。このノーマルリーチ(ハズレ)演出は、メイン表示装置131において、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列(例えば、「7」「6」「7」)が形成される演出である。
[変動パターン3]
変動パターン3は、ノーマルリーチ(特C当たり)演出を実行する場合の変動パターンである。この変動パターン3は、変動時間が10秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。このノーマルリーチ(特C当たり)は、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン4]
変動パターン4は、SPリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン4は、変動時間が30秒であり、ハズレの場合の3/30で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出は、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン5]
変動パターン5は、SPリーチ(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン5は、変動時間が30秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の5/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出は、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7」「7」「7」)が形成される演出である。
[変動パターン6]
変動パターン6は、SPSPリーチ(ハズレ)演出1を実行するための変動パターンである。この変動パターン6は、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/30で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1は、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン7]
変動パターン7は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1を実行するための変動パターンである。この変動パターン7は、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の10/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1は、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン8]
変動パターン8は、SPSPリーチ(ハズレ)演出2を実行するための変動パターンである。この変動パターン8は、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/30で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2は、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。なお、この変動パターン8が選択された場合におけるSPSPリーチ演出では、後述の自動操作レバー演出が実行される。
[変動パターン9]
変動パターン9は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2を実行するための変動パターンである。この変動パターン9は、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の10/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2は、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。なお、この変動パターン8が選択された場合におけるSPSPリーチ演出では、後述の自動操作レバー演出が実行される。
[変動パターン10]
変動パターン10は、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン10は、変動時間が80秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の5/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出は、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
なお、本実施形態では、変動パターンに基づく表示演出として、ノーマルリーチ演出が行われた場合よりも、SPリーチ演出が行われた場合の方が大当たりとなる期待度(以下では、大当たり期待度とも呼ぶ)が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。また、SPリーチ演出が行われた場合よりも、SPSPリーチ演出が行われた場合の方が大当たり期待度が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。
本実施形態では、特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、10の変動パターン(変動パターン11〜20)を有しており、これらの変動パターンのうちの変動パターン12〜20は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aが有する9つの変動パターン(変動亜パターン2〜10)とそれぞれ同様となっている。特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が長く、変動時間が10秒に設定されている。
また、特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、10の変動パターン(変動パターン21〜30)を有しており、これらの変動パターン21〜30は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aが有する10の変動パターン(変動パターン1〜10)とそれぞれ同様となっている。
さらに、特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、10の変動パターン(変動パターン31〜40)を有している。これらの変動パターンのうちの変動パターン32〜40は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aが有する9つの変動パターン(変動パターン2〜10)とそれぞれ同様となっている。特2確変時変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31は、特1通常時変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が短く、変動時間が2秒に設定されている。
[枠ギミック機構の動作]
次に、操作レバーユニット189、移動回転体ユニット2700及びリトラクタブルユニット137uからなる枠ギミック機構195の動作について図8〜19を用いて説明する。図1に示したように、枠ギミック機構195は、遊技機100の上部側であって、ガラス枠150の上部前側に設けられ、所定の遊技状態になると、操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137は、所定の関連動作を実行する。
操作レバー180は、遊技者の操作に基づいて動作し、後述する上方位置と、原点位置と、第1操作位置と、第2操作位置と、収納位置との間を移動可能に構成される。移動回転体190は、後述する原点位置と、進出位置との間を移動可能に構成される。リトラクタブル137は、後述する閉鎖位置(原点位置)と、開放位置(進出位置)の間を移動可能に構成される。
図8〜10を参照しながら、まず、操作レバー180が原点位置にある場合について説明する。図8は、操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図、図9は、操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図、図10は、操作レバー180が原点位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。
操作レバー180が原点位置に位置する状態では、図に示すように、移動回転体190は原点位置に固定され、また、リトラクタブル137は閉鎖位置に固定されるようになっている。また、操作レバー180の原点位置は、移動回転体190の斜め前上方であり、リトラクタブル137の閉鎖位置では、正面視するとリトラクタブル137の先端側が移動回転体190の両端部分を略覆うようになっている。
つまり、この状態における操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137の位置関係は、操作レバー180及びリトラクタブル137が、移動回転体190の進出を妨げる位置となっている。ただし、操作レバー180が原点位置に、リトラクタブル137が閉鎖位置に位置する場合であっても、移動回転体190の進出位置側への所定位置までの移動は許容され、移動回転体190が原点位置で完全に固定されるわけではない。なお、原点位置に位置する操作レバー180は、正面視するとガラス枠150外に位置する。
なお、図8及び図10に二点鎖線で示すように、操作レバー180は原点位置よりも上方の上方位置まで移動可能となっている。この上方位置を用いて、後述する操作レバー煽り演出が行われる。
図11〜13を参照しながら、次に、操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合について説明する。図11は、操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図、図12は、操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図、図13は、操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にあって、移動回転体190が原点位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。
操作レバー180が第1操作位置(図11、13においては実線の操作レバー180の位置)又は第2操作位置(図11、13においては二点鎖線の操作レバー180の位置、図12では省略)に位置する状態では、図に示すように、リトラクタブル137は開放位置に固定されるようになっている。なお、移動回転体190は、操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置に位置する場合、原点位置から進出位置までの任意の位置をとり得る(図11〜13では、原点位置を図示)。
ここで、第2操作位置は、遊技者が操作レバー180を下方に引いたときの最大移動位置であり、第1操作位置は、第2操作位置で遊技者が操作レバー180から手を離したときに操作レバー180が自動で戻る位置である。つまり、第1操作位置と第2操作位置との間は、操作レバー180のストローク上の遊びであり、遊技者が操作レバー180を操作すると、操作レバー180は、一旦、第2操作位置で停止した後、第1操作位置で停止する。
移動回転体190が原点位置に位置する場合、操作レバー180の第1操作位置は、移動回転体190下部の前方であり、リトラクタブル137の開放位置は、正面視するとリトラクタブル137の先端側が移動回転体190の両端部分から前方左右に離間している。また、操作レバー180の第2操作位置は、第1操作位置よりも操作レバー180の略2個分程度下方に位置するようになっている。
つまり、これらの状態における操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137の位置関係は、操作レバー180及びリトラクタブル137が、移動回転体190の進出を妨げない位置となっている。なお、第1操作位置又は第2操作位置に位置する操作レバー180は、正面視するとガラス枠150内に位置する。
図14〜16を参照しながら、次に、操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合について説明する。図14は、操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図、図15は、操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図、図16は、操作レバー180が第1操作位置にあって、移動回転体190が進出位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。
操作レバー180が第1操作位置に位置する状態では、上記したように、リトラクタブル137は開放位置に固定され、移動回転体190は、原点位置から進出位置までの任意の位置をとり得る(図14〜16では、進出位置を図示)。移動回転体190が進出位置に位置する場合、操作レバー180の第1操作位置は、移動回転体190と並列するように該移動回転体190の略下方に位置し、正面視するとリトラクタブル137の先端側が移動回転体190の両端部分から左右に離間している。
つまり、この状態における操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137の位置関係は、操作レバー180及びリトラクタブル137が、移動回転体190の後退を妨げない位置となっている。なお、進出位置に位置する移動回転体190は、正面視するとガラス枠150外に位置する。
図17〜19を参照しながら、次に、操作レバー180が収納位置にある場合について説明する。図17は、操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195を正面略下方から視た図、図18は、操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195を右略下方から視た図、図19は、操作レバー180が収納位置にある場合の枠ギミック機構195の右側面図である。
操作レバー180が収納位置に位置する状態では、図に示すように、移動回転体190は原点位置に固定され、また、リトラクタブル137は閉鎖位置に固定されるようになっている。つまり、この状態における移動回転体190とリトラクタブル137との位置関係は、上記図8〜10の場合と同様である。
ここで、収納位置は、遊技機100の梱包時や輸送時などに、操作レバー180が前方に突出して邪魔にならないようにするためのもので、移動回転体190下方の第2操作位置より下側であって、図19に示すように、リトラクタブル137の先端よりも前方に突出しない位置となっている。また、原点位置よりも、下方に位置する。
操作レバー180を収納位置に移動するには、遊技機100の裏側に設けられる後述のスイッチを操作することにより行う。これにより、操作レバー180は収納位置にロック機構により固定される。従って、遊技機100の稼働中に、操作レバー180が収納位置に移動することはない。また、操作レバー180を収納位置から原点位置側へ移動させるには、原点位置側への荷重をかけることによりロックを解除する。なお、当然ながら、収納位置に位置する操作レバー180は、正面視するとガラス枠150内に位置する。
[操作レバー180の構造]
次に、操作レバーユニット189の構造について説明する。操作レバーユニット189は、操作レバー180と、後述するモータ2113を含む右側ギアユニット2101(図21,図22参照)、及び、左側ギアユニット2301(図23参照)と、レバーセンサ2001と、回転を規制するための押さえ片2002とを備える。以下の説明では、図20に示すように、適宜、遊技機100の左右方向を「X方向」といい、遊技機100の上下方向を「Y方向」といい、遊技機100の奥行方向を「Z方向」という。
図20は操作レバー180の構造を示す説明図であり、図21は、右側アーム部181に連結されるギア構成等を詳細に示す説明図である。図22はモータ2113の駆動力の伝達構造及びスイッチ2111による規制解除機構を模式的に示す説明図であり、図23は、左側アーム部183に連結されるギア構成等を詳細に示す説明図である。さらにまた、図24は操作レバー180の把持部183を示す説明図であり、図25は、把持部183の内部構造を示す説明図である。図26−1及び図26−2は、操作レバー180とリトラクタブル137との連動機構を示す説明図であり、図26−3は、操作レバー180の挙動を模式的に示す説明図である。図26−4は移動回転体190と操作レバー180との挙動を模式的に示す説明図である。図26−5(A)は操作レバー180と表示領域2610との関係を模式的に示す説明図であり、図26−5(B)は操作レバー180の収納位置を模式的に示す説明図である。図26−6はレバーセンサ2001と検出領域との関係を示す説明図である。
操作レバー180は、右側アーム部181、左側アーム部182、及び、把持部183を有している(図20など参照)。
[右側アーム部181]
右側アーム部181は、さらに、軸支部181a、軸支部181aから延設される延設部181b、及び、延設部181bからさらに延設される先端部181cを有している。
図20に示すように、延設部181bは、軸支部181aから内側へ折れ曲がるように斜めに延設されている。そして、先端部181cは、軸支部181aと平行になるよう延設部181bからさらに延設されている。
軸支部181aは、その端部が、図21(A)に示すように、ガラス枠150に固定される右側ギアユニット2101に回転可能に支持される。詳しくは、右側ギアユニット2101は、右板金2102をベースとし、この右板金2102から突出する支軸2103を有している。軸支部181aは、この支軸2103に円形状のストッパ2104とともに回転可能に支持される。ストッパ2104は、その端縁部に、右板金2102側へ突出する突部2105を有しており、当該突部2105が右板金2102の溝2102aに没入することで、軸支部181aの回転を規制するようになっている。図21(C)に示すように、軸支部181aの端部は、側面視円形状となっており、周囲にギア181dが形成されている。また、渦巻きバネ181fで所定回転方向へ付勢されるようになっている。さらに、図21(A)に示すように、軸支部181aの端部には、リトラクタブル137を開閉させるための側方へ突出する山部181gが形成されている。
なお、右側ギアユニット2101におけるギア構成については後述する。
[左側アーム部182]
図20に示す左側アーム部182は、右側アーム部181と同様、軸支部182a、軸支部182aから延設される延設部182b、及び、延設部182bからさらに延設される先端部182cを有している。
図20に示すように、延設部182bは、軸支部182aから内側へ折れ曲がるように斜めに延設されている。そして、先端部182cは、軸支部182aと平行になるよう延設部182bからさらに延設されている。
軸支部182aは、その端部が、図23(A)に示すように、ガラス枠150に固定される左側ギアユニット2301に回転可能に支持される。詳しくは、左側ギアユニット2301は、左板金2302をベースとし、この左板金2302から突出する支軸2303を有している。軸支部182aは、この支軸2303に回転可能に支持される。左側の軸支部182aも、右側の軸支部181aと同様、図示しないストッパによって、その回転が規制されるようになっている。また、図23(B)に示すように、軸支部182aの端部は、側面視円形状となっており、ギア182dが形成されている。また、ギア182dの近傍には、小溝182eが形成されている。さらに、軸支部181aと同様、渦巻きバネ182fが設けられており、所定回転方向へ付勢されるようになっている。また、図23(A)に示すように、軸支部181aと同様、リトラクタブル137を開閉させるための側方へ突出する山部182gが形成されている。
[右板金2102及び左板金2302による回転規制]
操作レバー180は、上述したように、右板金2102とストッパ2104との関係において、第2操作位置でその回転が規制されるようになっている。
この右板金2102及び左板金2302は、外枠160と内枠170との連結部及び内枠170とガラス枠150との連結部よりも弱くなっている。すなわち、操作レバー180に対し第2操作位置で大きな荷重が生じた場合、外枠160と内枠170との連結部及び内枠170とガラス枠150との連結部よりも先に、右板金2102及び左板金2302が変形するようになっている。したがって、第2操作位置で大きな荷重が生じた場合(例えば操作レバー180にぶら下がったりした場合)、外枠160に対し支持された内枠170、又は、内枠170に対し支持されたガラス枠150が開放されてしまうことはない。なお、右板金2102及び左板金2302の変形によって操作レバー180の原点位置、第1操作位置、第2操作位置、収納位置は、それぞれ下方へずれる虞はあるが、右板金2102及び左板金2302の変形度合いによっては、遊技継続が可能となる。なお、本実施形態では、操作レバー180は、原点位置よりも上方へも移動可能となっており、原点位置よりも上方の移動の限界位置を「上方位置」という。
[把持部183]
図20に示す把持部183は、遊技者が把持しやすいX方向に延びる棒状となっている。把持部183は、右側アーム部181の先端部181cと左側アーム部182の先端部182cとに支持され、両方の先端部181c,182cを連結する。
[右側ギアユニット2101]
図21(A)に示すように、右板金2102には、支軸2103の他、第1ギア軸2106、第2ギア軸2107が突出するように設けられている。第1ギア軸2106には、クラッチギア2108及びギア2109が回転可能に支持される。また、第2ギア軸2107には、ギア2110が回転可能に支持される。
図22(A)は、モータの2113の配置を模式的に示す説明図である。
図21(B)に示すように、ギア2110の側面視右側には、円形のくぼみが形成されている。このくぼみには、図22に示すように、モータ2113のモータ軸2114に取り付けられた駆動ギア2115が配置される。モータ2113の駆動力は、この駆動ギア2115からギア2110に伝達される。ここで、モータ軸2114には、トルクリミッタ2116が設けられており、ギア2110から所定値以上のトルクが駆動ギア2115に作用するとモータ軸2114を回転させないように滑る。
モータ2113の駆動力が駆動ギア2115からギア2110に伝達されることで、ギア2109を介して、軸支部181aのギア181dに伝達される。これにより、操作レバー180の移動が実現される。
このような操作レバー180の移動は、図20に示すレバーセンサ2001にて検出される。レバーセンサ2001の検出範囲については後述する。
また、軸支部181aのギア181dには、図21(C)に示すように、ギアのない欠損部181eが設けられている。これにより、原点位置から第1操作位置では、クラッチギア2108及びギア2109がともにギア181dに噛み合うこととなるが、第1操作位置と第2操作位置との間では、クラッチギア2108だけがギア181dに噛み合うこととなる。一方で、クラッチギア2108は、ワンウェイクラッチであり、ギア2109の右側方視時計回りの回転(操作レバー180が原点位置から離れる方向への回転)に対してはギア2109とともに回転するが、右側方視反時計回りの回転(操作レバー180が原点位置へ向かう方向の回転)に対してはギア2109に対して滑るようになっている。したがって、第1操作位置と第2操作位置との間で、原点位置へ戻す方向のモータ2113の駆動力は、軸支部181aに伝達されない。
さらに、軸支部181aの端部には、図21(C)に示すように、渦巻きバネ181fが設けられている。これにより、軸支部181aは、右側方視反時計回り(操作レバー180が原点位置へ向かう方向)へ常時付勢されている。したがって、軸支部181は、第1操作位置と第2操作位置との間では、モータ2113による駆動力がないときは、渦巻きバネ181fの付勢力によって第1操作位置へ戻る。このとき、第1操作位置までくると、クラッチギア2108だけでなくギア2109がギア181dに噛み合う。渦巻きバネ181fの付勢力が上述したトルクリミッタの所定値よりも小さくなっているため、第1操作位置において軸支部181aの回転が規制される。また、第1操作位置と第2操作位置との間においてもクラッチギア2108がギア181dに噛み合っていることで、第1操作位置においてギア2109が、ギア181dにスムーズに噛み合うようになっている。
[スイッチ2111による規制解除機構]
また、図21(B)などに示すように、右側ギアユニット2101のZ方向奥側には、スイッチ2111が設けられている。このスイッチ2111は、X方向の軸2112に対して回転し、上方向へ操作される。このスイッチ2111は、ガラス枠150を開放した状態でガラス枠150の裏側から操作可能となっており、スイッチ2111を上方向へ操作すると軸支部181aの第2操作位置における回転規制が解除されるようになっている。これにより、第2操作位置から収納位置へ操作レバー180を引き下げることが可能となる。
図22(B)は、図21(A)及び(B)に示した右板金2102の側から見た模式図である。図22(B)に示すように、右板金2102の溝2102aの近傍に、押さえ片2002が回転可能に設けられている(図20参照)。ここで、スイッチ2111を上方へ操作することで、押さえ片2002も上方へ回転する。これにより、ストッパ2104の突部2105の規制が解除される。
詳細には、押さえ片2002は、薄板状の金属部材であり、側面視円形状の支持部2002a、支持部2002aから延びる腕部2002b、腕部2002bの先端で鍵状に下方へ曲がる先端部2002c、支持部2002aの上方に位置する当接部2002dを有している。
支持部2002aが、右板金2102から垂設された軸2201に回転可能に取り付けられる。これにより、軸2201を中心にして、押さえ片2002が回転する。押さえ片2002は、右板金2102の外側(図22(B)では紙面奥側)に配置されており、回転することで先端部2002cが右板金2102の溝2102aに重なる態様と重ならない態様とを作出する。
また、操作レバー180の回転によりストッパ2104の突部2105が右板金2102の溝2102aを移動する。
したがって、押さえ片2002の先端部2002aが溝2102aに重なる態様では、ストッパ2104の突部2105の移動が途中で規制される(図中の実線)。この位置が、操作レバー180の第2操作位置となる。一方、押さえ片2002の先端部2002aが溝2102aに重ならない態様では、ストッパ2104の突部2105の移動が途中で規制されず、溝2102aの端まで移動する(図中の二点鎖線)。この位置が、操作レバー180の収納位置となる。
押さえ片2002の支持部2002aには、スプリング2202が設けられている。スプリング2202は、その一端が支持部2002aに取り付けられており、その他端が右板金2102に取り付けられている。このスプリング2202により、押さえ片2002は、反時計回りに付勢されている。また、スイッチ2111には、連動して回転する係止部2203が設けられている。
係止部2203は、スイッチ2111が操作されず下方にある場合、押さえ片2002の当接部2002dに当接して、上述したスプリング2202による押さえ片2002の回転を規制する。これにより、スイッチ2111を操作していない状態では、押さえ部2002の先端部2002cが右板金2102の溝2102aに重なる態様が作出される。図22中に実線で示すごとくである。この状態では、操作レバー180の移動が第2操作位置で規制される。
一方、係止部2203は、スイッチ2111が上方へ操作された場合、押さえ片2002の当接部2002dへの当接が解除され、上述したスプリング2202による押さえ片2002の回転を許容する。これにより、スイッチ2111が操作された状態では、押さえ部2002の先端部2002cが右板金2102の溝2102aに重ならない態様が作出される。図22中に二点鎖線で示すごとくである。この状態では、操作レバー180の第2操作位置からの移動が許容される。この場合、操作レバー180は、収納位置まで移動する。
収納位置は、遊技機100の運搬時などに用いられ、操作レバー180の把持部183の位置が、Z方向において、リトラクタブル137の先端よりも遊技盤102に近づく位置である。したがって、前方への突出距離が小さくなる。また、原点位置よりも下方に位置し、上方への突出距離が小さくなる。
[左側ギアユニット2301]
図23(A)に示すように、左板金2302には、支軸2303の他、第1ギア軸2304、第2ギア軸2305、及び、第3ギア軸2306が突出するように設けられている。第1ギア軸2304にはギア2307が回転可能に支持され、第2ギア軸2305にはギア2308が回転可能に支持され、第3ギア軸2306にはギア2309が回転可能に支持されている。
左側ギアユニット2301は、主として収納位置において機能する。
第2操作位置から収納位置へ操作レバー180を移動させると、図23(B)に示した軸支部182aのギア182dが、ギア2307に噛み合う。すると、ギア2308を介して、ギア2309が反時計回りに回転する。ギア2309には図示しないトルクリミッタが設けられており、第2操作位置側へ付勢される操作レバー180を収納位置側へ留める。さらにギア2307は、図23(B)に示す小溝182eに引っかかり、操作レバー180が収納位置においてロックされるようになっている。収納位置においてロックされた操作レバー180は、第2操作位置側へ操作されることで、小溝182eに引っかかったギア2307が外れ、ギア2309に設けられたトルクリミッタの所定値を越える力で操作されることでギア2307が軸支部182aのギア182dから外れると、渦巻きバネ182fの付勢力により、第1操作位置まで戻る。
[把持部183]
把持部183は、上述したように、右側アーム部181及び左側アーム部182を連結し、棒状を呈している。
図24は、把持部183の正面図(Z方向視)である。図24に示すように、把持部183は、円筒状の本体部2401を有している。本体部2401は、表面が塗装された樹脂製であり、その一部に、表示部2402を有している。表示部2402は、例えば青色などの色付きの透明樹脂であり、ここに「SUPER」の文字が書かれている。
右側アーム部181の先端部181c及び左側アーム部182の先端部182cは、本体部2401の両端よりも僅かに径の大きなリング状の固定部(不図示)を有しており、当該固定部で本体部2401を挟み込むようにして保持する。この固定部を覆うようにして、第1飾り部2403aが外側から取り付けられている。第1飾り部2403aは、円錐台形状であり、本体部2401から外側へ広がるように径が大きくなっている。さらにその外側に、第2飾り部2403bが取り付けられている。第2飾り部2403bは、第1飾り部2403aの端部から径が徐々に小さくなっている円錐台形状である。第2飾り部2403bの外側には、発光部2404が取り付けられている。発光部2404は、卵形状であり、例えば赤色などの色付きの透明樹脂で形成されている。
本体部2401の外側には、本体部2401よりも一回り径の大きな円筒状の透明カバー2405が設けられている。この透明カバー2405は、固定されておらず、本体部2401の周りを回転可能に取り付けられている。
[把持部183の内部構成]
図25は、円筒状の本体部2401を切り欠いて示す説明図である。ここでは、透明カバー2405を省略して示した。円筒状の本体部2401の内部には、プリント基板2406が配置されている。プリント基板2406は、本体部2401と同等の長さで、本体部2401の内径よりも僅かに小さな幅の基板である。そして、正面から(Z方向に)見て斜め下方に表面が向くようにして配置されている。これは、遊技者から見ると、プリント基板2401の表面が概ね正対するようにするためである。上述した表示部2402は、このプリント基板2401の表面に合わせて形成されており、遊技者の目線に正対することになる。プリント基板2406の表面には、複数のLED2407が並べられている。また、プリント基板2406の端部には、横方向(X方向)の指向性を有するサイドLED2408が設けられている。
LED2407を点灯させることで、図24(A)に示すように、本体部2401の表示部2402が明るく光り、「SUPER」の文字が浮かび上がる。LED2407を消灯状態から点灯状態とする演出を「点灯演出」という。一方、LED2407を消灯させることで、図24(B)に示すように、本体部2401の表示部2402が暗くなり「SUPER」の文字が目立たなくなる。LED2407を点灯状態から消灯状態とする演出を「消灯演出」という。また、LED2407の点灯状態と消灯状態とを繰り返す演出を「点滅演出」という。
サイドLED2408を点灯させることで発光部2404は明るくなり、サイドLED2408を消灯させることで発光部2404が暗くなる。
[リトラクタブル137の開閉機構]
図26−1及び図26−2は、リトラクタブル137の開閉機構を示す説明図である。
リトラクタブルユニット137uは、リトラクタブル137(図8など参照)と、開閉機構137kとから構成されている。開閉機構137kは、軸棒2601、回転片2602、バネ2604、取付部2605、及び、押し出し片2606を有している。
ガラス枠150は、その上部左右に一対の軸棒2601を有している。ここでは右側の構造のみを示す。なお、左側の構造も同様となっている。
軸棒2601は、ガラス枠150に固定されており、その軸方向は、上下方向(Y方向)となっている。この軸棒2601に回転可能に支持されるのが、回転片2602である。回転片2602は、軸棒2601の下部に支持されており、前面側(Z方向)へ突出する上面視略三角形状の部材である。そして、前面側へ突出する突出部分に、上方へ突出する突部2603が形成されている。回転片2602の下方には、バネ2604が配置されている。さらに、リトラクタブル137が取り付けられる取付部2605が、軸棒2601に回転可能に支持されている。取付部2605は、軸棒2601の上部及び下部にそれぞれ配置されている。取付部2605は、取付面を有しており、リトラクタブル137の所定箇所にネジ止めされてリトラクタブル137を支持する。下側の取付部2605は、回転片2602と一体となって回転するようになっている。
右側アーム部181及び左側アーム部182の軸支部181a,182aに、リトラクタブル137を開閉させるための山部181g,182gが形成されていることは既に述べた。そして、軸支部181aの山部181gが所定位置までくると側方へ押し出されるのが、押し出し片2606である。押し出し片2606は、横方向(X方向)へ摺動可能になっており、操作レバー180の操作に合わせて押し出されるようになっている。具体的には、第1操作位置から第2操作位置までの間で最大の変位となるようになっている。
これにより、原点位置では、バネ2604により、回転片2602が上面視時計回り方向へ付勢される。その結果、リトラクタブル137は閉じた状態となっている。操作レバー180が原点位置から第1操作位置に近づくと、軸支部181aの山部181gによって、図26−1に示した押し出し片2606が側方へ押し出される。この押し出し片2606は、回転片2602の突部2603を外側へ押し出して、回転片2602を上面視反時計回りに回転させる。その結果、リトラクタブル137が開く。押し出し片2606が第1操作位置から第2操作位置で最大の変位となるため、リトラクタブル137も第1操作位置から第2操作位置までの間でもっとも開くことになる。第2操作位置を越えると軸支部181aの山部181gの高さが小さくなるため、バネ2604の付勢力によって、回転片2602が元へ戻り、リトラクタブル137が再び閉じる。
[操作レバー180の挙動]
図26−3は、操作レバー180の挙動を説明するための模式的な説明図である。図26−3(A)、(B)は、操作レバー180が原点位置にある場合であり、上述した図8〜図10に対応する。また、図26−3(C)、(D)は、操作レバー180が第1操作位置又は第2操作位置にある場合であり、上述した図11〜図16に対応する。図26−3(E)は、操作レバー180が収納位置にある場合であり、上述した図17〜図19に対応する。
[操作レバー煽り演出]
図26−3(A)は、操作レバー煽り演出を示す説明図である。操作レバー180は、原点位置において、さらに上方の上方位置へ移動させることが可能となっている。そして、モータ2113の駆動力により、原点位置と上方位置との間を往復させる操作レバー煽り演出を実現する。図26−4(A)は、操作レバー煽り演出を正面から模式的に示している。なお、操作レバー180の往復移動を「揺動」ともいう。
[操作レバー180の手動操作]
図26−3(B)は、操作レバー180が原点位置にある場合を示している。また、図26−3(C)は、操作レバー180が第2操作位置にある場合を示している。図26−4(B)は、操作レバー180が原点位置から第2操作位置まで移動させられた様子を示している。例えば、操作レバー180が原点位置にある場合に、表示演出の一種として、SPSP中レバー演出が行われることがある。この演出は、メイン表示装置131に「レバーを引け!」などのメッセージを表示するものである。このSPSP中レバー演出は、有効期間が設定されており、この有効期間に遊技者が操作レバー180を移動させることで、操作レバー180に関連する演出が行われる。例えば、後述するように移動回転体190が進出位置へ移動する演出(回転体飛び出し演出)を行うことが可能である(図26−4(B))。
なお、操作レバー180は、右側ギアユニット2101の支軸2103及び左側ギアユニット2301の支軸2303を軸として可動する。したがって、把持部183は、原点位置から第2操作位置まで移動するとき、遊技機100の下側(Y方向)に移動するとともに遊技機100の手前側(Z方向)にも移動する。第2操作位置では、軸支部181aの内側のストッパ2104によって移動が規制される。
また、操作レバー180の手動操作では、モータ軸2114の駆動ギア2115を回転させる力が加わるが、モータ軸2114にはトルクリミッタ2116が設けられており、モータ2113に負荷がかからないようになっている。
反対に、第2操作位置から原点位置まで遊技者の手動操作で操作レバー180が移動させられた場合も同様に、上述したトルクリミッタ2116によってモータ2113には負荷がかからないようになっている。
[操作レバー留め動作]
操作レバー180は、第2操作位置において遊技者が手を離すと、渦巻きバネ181f,182fの作用によって、第1操作位置まで戻るようになっている。ただし、移動回転体190が進出位置へ移動している場合、第1操作位置まで戻ると移動回転体190に干渉する虞がある。そこで、移動回転体190が進出位置へ移動している間は、モータ2113の駆動力によって、操作レバー180を第2操作位置に留める操作レバー留め動作を行う。
[自動レバー操作演出]
上述したようにSPSP中レバー演出においては操作レバー180の手動操作が有効となる有効期間が設定されている。この有効期間に遊技者が操作レバー180を移動させない場合、演出制御基板320による制御により、モータ2113の駆動力を用い、操作レバー180を、原点位置から第2操作位置まで移動させる自動レバー操作演出を行うことが可能である。自動レバー操作演出を行った場合にも回転体飛び出し演出(後述)を行うことが可能である(図26−4(B))。また、自動レバー操作演出の後も、移動回転体190が進出位置へ移動している間は、モータ2113の駆動力によって、操作レバー180を第2操作位置に留める操作レバー留め動作を行う。
[操作レバー振動演出]
図26−4(C)は、操作レバー振動演出を示す説明図である。第2操作位置へ移動した操作レバー180を振動させる演出が操作レバー振動演出である。モータ2113の正回転及び逆回転を短時間のうちに繰り返すことで、操作レバー180を振動させることができる。振動は、例えば1秒間にモータ2113の正回転及び逆回転を30回ずつ行うことで実現される。すなわち、上述した操作レバー煽り演出と比べ、操作レバー振動演出は、操作レバー180が小刻みに動く演出である。なお、例えば把持部183の内部などに振動を生じさせる別のモータを備える構成としてもよい。このときは、プリント基板2406に設けられるLEDドライバなどを用いてモータを駆動させることが考えられる。また、操作レバー振動演出は、第2操作位置以外で行ってもよい。
[付勢力による戻り動作]
図26−3(D)は、操作レバーが第1操作位置にある場合を示す説明図である。移動回転体190が原点位置へ戻ると、操作レバー留め動作を終える。すると、操作レバー180は、渦巻きバネ181f,182fの付勢力により、第2操作位置から第1操作位置まで移動する。図26−4(D)は、二点鎖線で示す第2操作位置から実線で示す第1操作位置への付勢力による戻り動作を示している。
[操作レバー戻り演出]
図26−3(D)に示す第1操作位置から図26−3(B)に示す原点位置まで、操作レバー180を復帰させる操作レバー戻り演出が行われる。この操作レバー戻り演出のタイミングは、例えば移動回転体190の演出に基づいて決定される。したがって、操作レバー180を第2操作位置まで移動させた場合に、移動回転体190が進出位置へ移動するケースと、移動回転体190が原点位置に留まるケースとで、操作レバー戻り演出の実行タイミングが異なる。なお、操作レバー戻り演出は、操作レバー180に関連する各種演出に基づいて決定されればよく、移動回転体190の演出以外の演出に基づくものとしてもよい。例えば表示演出に基づくものとしてもよい。
[演出に関係ない操作レバー180の操作]
なお、演出に関係なく操作レバー180が原点位置から第2操作位置まで移動させられた場合、遊技者が操作レバー180の把持部183から手を離すと、即座に、渦巻きバネ181f,182fの付勢力により、第1操作位置へ戻る。このときは、操作レバー180が原点位置にないことを検出した後、所定時間(例えば1秒)の経過を待って、操作レバー戻り演出を実行する。
[操作レバー180と表示領域]
図26−5(A)は、操作レバー180の第2操作位置と表示領域2610との関係を示す説明図である。遊技機100の遊技領域で、メイン表示装置131の視認可能な部分を表示領域2610とした。このとき、操作レバー180は、遊技機100のY方向に移動するため、表示領域2610に近づく方向へ移動する。第2操作位置において、操作レバー180の把持部183は、表示領域2610の近傍に位置する。ただし、表示領域2610の表示を妨げることがない。したがって、操作レバー180が手動操作されて第2操作位置へ移動した場合も、自動レバー操作演出によって第2操作位置へ移動した場合も、表示演出が妨げられることはない。
[操作レバー180の収納位置]
操作レバー180は、第2操作位置において、軸支部181aの内側のストッパ2104によって移動が規制される。上述したように、スイッチ2111を操作することで、ストッパ2104による移動規制が解除される。第2操作位置における規制が解除されると、操作レバー180は、収納位置まで移動させることができる。
図26−3(E)は、操作レバー180が収納位置にある場合を示す説明図である。このときは、操作レバー180の把持部183が前方及び上方へ突出する距離は、操作レバー180が他の位置にある場合と比べて小さくなる。また、このときは、図26−5(B)に示すように、Z方向に見ると、表示領域2610の前側に把持部が位置する。
[レバーセンサ2001と検出領域]
図26−6を用いてレバーセンサ2001の検出領域について説明する。
レバーセンサ2001は、レバーセンサ2001aとレバーセンサ2001bとで構成される。
レバーセンサ2001aは、上方位置を含む上方領域及び原点位置を含む原点領域に操作レバー180が位置するときにONとなる。すなわち、レバーセンサ2001aは、操作レバー180が上方位置又は原点位置にあるときにONとなる。
一方、レバーセンサ2001bは、原点位置を含む原点領域及び第1操作位置、第2操作位置、収納位置を含む下方領域に操作レバー180が位置するときにONとなる。すなわち、レバーセンサ2001bは、操作レバーが原点位置、第1操作位置、第2操作位置、又は、収納位置にあるときにONとなる。
したがって、レバーセンサ2001a、および、レバーセンサ2001bが共にONである場合には、操作レバー180が原点位置にあると検出される。また、レバーセンサ2001aがONであり、レバーセンサ2001bがOFFである場合には、操作レバー180は、上方位置にあると検出される。さらに、レバーセンサ2001aがOFFであり、レバーセンサ2001bがONである場合には、操作レバー180が少なくとも下方領域にあると検出される。
また、上述した操作レバー180の手動操作では、上述した有効期間に、操作レバー180が原点領域から下方領域へ移動したか否かで判断する。自動レバー操作演出においても、操作レバー180が原点領域から下方領域へ移動したか否かで判断する。
「有効期間前の操作レバー180の手動操作」
上述した有効期間となる前に操作レバー180を第2操作位置へ移動させてしまったときは、有効期間において、当初より操作レバー180が下方領域に位置し、原点領域から下方領域への移動が判断できない。このときは、上述した有効期間の最初に操作レバー180が第2位置へ移動させられたものとみなして、同様の演出を行うこととしている。
[収納位置における電源投入時の処理]
操作レバー180が収納位置へ移動させられる場合は、遊技機100の運搬時などであることを想定しており、電源遮断の状態である。また、収納位置からの復帰は、第2操作位置側への手動操作で行われる。そのため、遊技機100の電源投入時に操作レバー180が収納位置にあると自動では復帰させることができない。そこで、電源投入時に操作レバー180が原点位置にないことを検出すると、操作レバー180が収納位置にあると判断して、操作レバー180に関するエラー報知を行うようになっている。この処理については、後述の電源投入時操作レバー異常検知処理で詳細を説明する。
[移動回転体ユニットの構成]
図27、28を用いて、移動回転体ユニット2700の構成について説明する。図27は、移動回転体190が進出位置に位置している場合の移動回転体ユニット2700の全体図、図28は、移動回転体190が原点位置に位置している場合の移動回転体ユニット2700の全体図である。
移動回転体ユニット2700は、原点位置(図28の位置)と進出位置(図27の位置)との間を変位可能な移動回転体190と、この移動回転体190を支持する支持部材2702とを有している。
支持部材2702は、金属プレートなどにより略コの字状に形成されており、ガラス枠150の前面側(外側)に平行に取り付けられる基本プレート2704と、ガラス枠150の前面側(外側)に立設するように、基本プレート2704の左右に設けられて移動回転体190を支持するサイドプレート2706a,2706bとを備えている。
図27に示すように、基本プレート2704には、移動回転体190の移動(原点位置と進出位置との間の移動)を制御するための移動制御機構が設けられており、この移動制御機構は、基本プレート2704の略中央に設けられるモータ機構2710と、モータ機構2710の左右に設けられるワイヤ張力調整機構2720a,2720bを有している。なお、モータ機構2710及びワイヤ張力調整機構2720a,2720bの構成については、後述する。
図中、2725は、上記のランプ制御基板340(図3参照)に接続され、遊技機100の遊技情報を入力して移動回転体190を所定の態様に移動制御する移動回転体制御基板であって、この移動回転体制御基板2725は、移動回転体ユニット2700において、左側のワイヤ張力調整機構2720bを略覆うように設けられており、従って、図27、28においては、左側のワイヤ張力調整機構2720bは、移動回転体制御基板2725で略隠れた状態になっている。
図27において、基本プレート2704の左右両端には、基本コイルスプリング2730a,2730bの下端(原点側の端部)が止着される筒状の止着部材2732a,2732bが立設され、止着部材2732a,2732bの手前側には、補助コイルスプリング2735a,2735bの原点側への移動を規制する規制板2736a,2736bが設けられている。これら止着部材2732a,2732b及び規制板2736a,2736bは、基本プレート2704よりも所定距離だけ進出位置側に形成され、また、規制板2736a,2736bの表面略中央には、ゴム等で形成された緩衝部材2737a,2737bが設けられている。基本コイルスプリング2730a,2730bと補助コイルスプリング2735a,2735bとは、前後に重なるように僅かな間隔を持って平行状に形成され、前側に補助コイルスプリング2735a,2735bが位置し、後側に基本コイルスプリング2730a,2730bが位置するように設けられている。
図29に示すように、サイドプレート2706aには、移動回転体190が進出する方向と平行状に溝2940aが穿設されている。なお、図29は、移動回転体ユニット2700の図27における(移動回転体190が進出位置に位置している場合の)右側面図である。また、移動回転体ユニット2700の左側面図は省略するが、サイドプレート2706bにも、溝2940aと同様な溝2940bが穿設されている。更に、サイドプレート2706a,2706bには、図27における溝2940a,2940bの奥側内面に、溝2940a,2940bと平行状の、すなわち移動回転体190が進出する方向と平行状の第2ガイド部材2741a,2741bが付設されている。
移動回転体190の右端部であるサイドカバー2902aには、溝2940aと平行状の、すなわち移動回転体190が進出する方向と平行状の第1ガイド部材2945aが付設されている。また、図29に示すように、サイドカバー2902aの上部から奥側下方にかけて、第1ストッパ部2946a及び第2ストッパ部2947aを段差状(第1ストッパ部2946aが高い位置)に有する覆い部材2948aが設けられている。そして、第1ストッパ部2946aの下方には、後述の第1スライド部材2951aを収納する第1収納溝2943aが、第2ストッパ部2947aの下方には、後述の第2スライド部材2952aを収納する第2収納溝2944aがそれぞれ形成されている。更に、サイドカバー2902aの下側には、補助コイルスプリング2735aの上端部を止着する内部が空洞の止着部2749aが設けられている。なお、同様に、移動回転体190の左端部であるサイドカバー2902bには、第1収納溝2943b、第2収納溝2944b、第1ガイド部材2945b、第1ストッパ部2946b及び第2ストッパ部2947bを有する覆い部材2948b及び止着部2749bが設けられている。
図中、2950a,2950bはスライド機構であり、このスライド機構2950a,2950bは、移動回転体190と、支持部材2702(基本プレート2704及びサイドプレート2706a,2706b)とを連結する。すなわち、スライド機構2950a,2950bは、移動回転体190の進出方向及びその移動範囲を規定するための機能を有する。
スライド機構2950a,2950bは、移動回転体190に設けられた第1ガイド部材2945a,2945bに係合する第1スライド部材2951a,2951bと、サイドプレート2706a,2706bに設けられた第2ガイド部材2741a,2741bに係合する第2スライド部材2952a,2952bとを備えている。
図29に示すように、第1スライド部材2951a,2951bと第2スライド部材2952a,2952bとは、段差状(第1スライド部材2951a,2951bが高い位置)に一体的に形成され、第1スライド部材2951a,2951bは、第2スライド部材2952a,2952bの手前側に位置している。また、第1スライド部材2951a,2951bの第1ガイド部材2945a,2945bと係合する面は、内側を向いており、第2スライド部材2952a,2952bの第2ガイド部材2741a,2741bと係合する面は、外側を向いている。更に、第1スライド部材2951a,2951bの第1ガイド部材2945a,2945bとの係合面と反対面の原点側端部には、外側に突出して溝2940a,2940bにスライド自在に遊嵌する円柱状のスライド突起2953a,2953bが突設されている。このスライド突起2953a,2953bは、第1スライド部材2951a,2951b及び第2スライド部材2952a,2952bの進出方向の移動範囲を規定するための機能、すなわち移動回転体190の移動範囲を規定するための機能を有する。
第1スライド部材2951a,2951bの下端(原点側の端部)には、補助コイルスプリング2735a,2735bの下端を止着する内側に突出する板状の止着部材2754a,2754bが設けられている。従って、補助コイルスプリング2735a,2735bは、止着部2749a,2749bと止着部材2754a,2754bとにより両端が固定され、移動回転体190のサイドカバー2902a,2902bとスライド機構2950a,2950bとに掛け渡される。
なお、止着部2749a,2749bと止着部材2754a,2754bとの間には、止着部2749a,2749bと止着部材2754a,2754bを連結する丸棒状の連結部材2755a,2755bが移動回転体190の進出方向と平行状に設けられ、補助コイルスプリング2735a,2735bの内部には、この連結部材2755a,2755bが遊挿されている。すなわち、連結部材2755a,2755bは、補助コイルスプリング2735a,2735bを安定的に移動回転体190の進出方向に案内して伸縮させる機能を有する。
第2スライド部材2952a,2952bの上端(進出側の端部)には、基本コイルスプリング2730a,2730bの上端を止着する内側に突出する板状の止着部材2756a,2756bが設けられている。従って、基本コイルスプリング2730a,2730bは、止着部材2732a,2732bと止着部材2756a,2756bとにより両端が固定され、基本プレート2704の左右端部とスライド機構2950a,2950bとに掛け渡される。
なお、止着部材2732a,2732bと止着部材2756a,2756bとの間には、止着部材2732a,2732bと止着部材2756a,2756bを連結する丸棒状の連結部材2757a,2757bが移動回転体190の進出方向と平行状に設けられ、基本コイルスプリング2730a,2730bの内部には、この連結部材2757a,2757bが遊挿されている。すなわち、連結部材2757a,2757bは、基本コイルスプリング2730a,2730bを安定的に移動回転体190の進出方向に案内して伸縮させる機能を有する。
図中、2760a,2760bはワイヤであり、移動回転体190のサイドカバー2902a,2902b奥側の下部(原点側部)には、このワイヤ2760a,2760bの一端(進出側端)を止着する止着部材2761a,2761bが設けられている。また、基本プレート2704に設けられたモータ機構2710には、ワイヤ2760a,2760bの他端(原点側端)が止着されるようになっている。また、止着部材2761a,2761bとモータ機構2710の間には、ワイヤ張力調整機構2720a,2720bが設けられている。つまりワイヤ2760a,2760bは、ワイヤ張力調整機構2720a,2720bを介して移動回転体190の左右端部とモータ機構2710とに止着されている。
図27を参照して、ここで、モータ機構2710の構成について説明する。モータ機構2710は、モータ2770と、ウォーム2771とウォーム歯車2772とからなるウォームギア2773と、ワイヤ巻取部2774とを有している。モータ2770は、ステッピングモータであり、移動回転体制御基板2725とハーネス2775で接続され、移動回転体制御基板2725からの指令に基づいて、双方向(正回転、逆回転)に所定のステップ数回転可能に制御される。なお、移動回転体制御基板2725は、ハーネス2776によりランプ制御基板340と接続されて当該遊技機100の遊技情報を入力し、この入力した遊技情報に基づいてモータ2770に指令を出す。
ウォーム2771は、モータ2770のモータ軸に取り付けられる螺旋状に歯が切られたねじ状歯車であって、モータ軸の回転に連動して双方向(正回転、逆回転)に回転する。ウォーム2771は、ウォーム歯車2772と噛合してウォームギア2773を構成しており、自身の回転によりウォーム歯車2772を回転させる。
ウォーム歯車2772は、ウォーム2771と噛合する多数の歯を持つ円盤状歯車であって、ウォーム2771の回転に連動して双方向(正回転、逆回転)に回転する。なお、モータ2770のモータ軸(ウォーム2771の軸)とウォーム歯車2772の軸との軸角は略90度である。
図27において、ワイヤ巻取部2774は、ウォーム歯車2772の下方に設けられ、通常時は、ウォーム歯車2772の回転に連動して双方向(正回転、逆回転)に回転する。ワイヤ巻取部2774は、上下2段に巻取部が形成され、本実施形態では、上段に右側のワイヤ2760aを、下段に左側のワイヤ2760bを巻き取る。つまり、ワイヤ2760aの他端(原点側端)はワイヤ巻取部2774の上段側に、ワイヤ2760bの他端(原点側端)はワイヤ巻取部2774の下段側に止着されている。なお、ワイヤ巻取部2774は、逆に、上段に左側のワイヤ2760bを、下段に右側のワイヤ2760aを巻き取るように構成してもよい。
ここで、ウォーム歯車2772とワイヤ巻取部2774との間には、図示しないトルクリミッタが設けられており、このトルクリミッタ作動時には、ウォーム歯車2772がそれ以上回転しても、ウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774へのそれ以上のトルク伝達は遮断され、ワイヤ巻取部2774は回転せずに、停止状態を維持する。更に、ウォーム歯車2772とワイヤ巻取部2774との間には、図示しないクラッチ機構が設けられており、このクラッチ機構により、ウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774への動力伝達の断続を制御する。なお、このクラッチ機構は、例えば、ワンウェイクラッチなどを用いて機械的に構成してもよいし、磁気を利用して電気的に構成してもよい。
図27を参照して、次に、ワイヤ張力調整機構2720a,2720bの構成について説明する。なお、ワイヤ張力調整機構2720aとワイヤ張力調整機構2720bとは、同様な構成であるので、ここでは、代表してワイヤ張力調整機構2720aについて説明する。
ワイヤ張力調整機構2720aは、2つの固定プーリーとしての縦プーリー2780,横プーリー2781と、2つの移動プーリーとしての第1プーリー2782,第2プーリー2783とを有している。
図27において、縦プーリー2780は、縦方向に回動可能に設けられるプーリーであって、基本コイルスプリング2730aの下端が止着される止着部材2732aの左側に配置され、移動回転体190の止着部材2761aから延びるワイヤ2760aを該縦プーリー2780の下側で係止し、略90度方向を変えて横プーリー2781に誘導している。なお、縦プーリー2780と止着部材2761aとの間に位置するワイヤ2760aは、移動回転体190の進出方向と略同じ方向に張架される。
横プーリー2781は、横方向に回動可能に設けられるプーリーであって、縦プーリー2780の後側に配置され、縦プーリー2780から延びるワイヤ2760aを該横プーリー2781の後側で係止し、略180度方向を変えて第1プーリー2782に誘導している。
第1プーリー2782は、横方向に回動可能に設けられるプーリーであって、横プーリー2781の左側に配置され、横プーリー2781から延びるワイヤ2760aを該第1プーリー2782の前側で係止し、第2プーリー2783に誘導している。
第2プーリー2783は、横方向に回動可能に設けられるプーリーであって、第1プーリー2782の左側、つまりワイヤ巻取部2774の右側に配置され、第1プーリー2782から延びるワイヤ2760aを該第2プーリー2783の後側で係止し、ワイヤ巻取部2774の上段側に該ワイヤ巻取部2774の前側から誘導している。
上記の構成により、移動回転体190の止着部材2761aから延びるワイヤ2760aは、縦プーリー2780,横プーリー2781,第1プーリー2782及び第2プーリー2783を経由してワイヤ巻取部2774の上段側に誘導される。なお、縦プーリー2780,横プーリー2781,第1プーリー2782及び第2プーリー2783には、ワイヤ2760aを挿通するための挿通孔が設けられており、従って、ワイヤ2760aが緩んだ場合であっても、該ワイヤ2760aが縦プーリー2780,横プーリー2781,第1プーリー2782及び第2プーリー2783から外れて離間することはない。
ここで、基本プレート2704には、図27において、その前後方向に架設された2本の丸棒状の第1スライド軸2785,第2スライド軸2786が並設されており、第1スライド軸2785が右側、第2スライド軸2786が左側に配置されている。しかして、第1スライド軸2785には、第1プーリー2782と、該第1プーリー2782を常時前側に付勢する第1コイルスプリング2787とが遊嵌され、第2スライド軸2786には、第2プーリー2783と、該第2プーリー2783を常時後側に付勢する第2コイルスプリング2788とが遊嵌されている。
これにより、第1プーリー2782は、第1スライド軸2785上を移動可能に設けられ、第2プーリー2783は、第2スライド軸2786上を移動可能に設けられる。すなわち、第1スライド軸2785及び第2スライド軸2786は、第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788を安定的に基本プレート2704の軸方向に案内して伸縮させ、第1プーリー2782及び第2プーリー2783を基本プレート2704に対して安定して移動させる機能を有する。
なお、モータ機構2710の左に設けられるワイヤ張力調整機構2720bには、上記の4つのプーリーに加え、更に1個の横プーリー(固定プーリー)2795が設けられている。この横プーリー2795は、ワイヤ巻取部2774の後ろ側からワイヤ2760bを巻き取らせるためのものであって、この横プーリー2795により、ワイヤ2760bは十分な張力が得られるようになっている。
また、サイドプレート2706bには、移動回転体190が原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出センサ(図示省略)が設けられており、この原点位置検出センサは、第2ガイド部材2741bの後側であって基本コイルスプリング2730bの下端が止着される2732b近傍に配置されている。原点位置検出センサは、光センサで構成され、移動回転体190が原点位置に位置する場合に、覆い部材2948bの下端に設けられた遮光部材(図示省略)が光センサの発光部と受光部との間に進入して光を遮断することにより、移動回転体190が原点位置にあるか否かを検出する。そして、原点位置検出センサは、移動回転体制御基板2725とハーネス2789で接続され、検出結果、すなわち移動回転体190が原点位置にあるか否かを示す信号を移動回転体制御基板2725に出力する。なお、原点位置検出センサは、磁気センサなど、他のセンサで構成してもよい。また、原点位置検出センサは、サイドプレート2706aに設けるようにしてもよい。
また、移動回転体制御基板2725には、フレキシブルフラットケーブル(FFC)2790の一端が接続されており、その他端は、移動回転体190に内蔵される後述の図30に示す中継基板3020に接続されている。図中、2791は、フレキシブルフラットケーブル2790を保護するための保護部材であって、この保護部材2791は、樹脂等の材料により薄肉中空状に形成され、その内部にフレキシブルフラットケーブル2790が遊挿されている。
保護部材2791には、基本プレート2704と接続する下端(原点側の端部)に形成される下ヒンジ2792と、移動回転体190と接続する上端(進出側の端部)に形成される上ヒンジ2793と、下ヒンジ2792と上ヒンジ2793との間に形成される中ヒンジ2794とが設けられ、移動回転体190の移動(原点位置と進出位置との間の移動)に伴ってこれら3つのヒンジ2792,2793,2794が回動することにより、保護部材2791が中ヒンジ2794箇所で「く」の字状に折れ曲がったり伸びたりして、伸縮するようになっている。しかも、各ヒンジ間、つまり下ヒンジ2792と中ヒンジ2794との間、及び、上ヒンジ2793と中ヒンジ2794との間は、略波形状に形成され、フレキシブルフラットケーブル2790も保護部材2791の中で、同様に波形状に固定されている。このように構成される保護部材2791により、移動回転体190の移動に伴ってフレキシブルフラットケーブル2790が損傷するのを防止する。
[移動回転体の構成]
図30、31−1、31−2を用いて、次に、移動回転体190の構成について説明する。図30は、移動回転体190の内部構成を示す説明図、図31−1は、第1停止面3106が停止しているときの移動回転体190の点灯状態を示す説明図、図31−2は、第2停止面3107が停止しているときの移動回転体190の点灯状態を示す説明図である。
移動回転体190は、本体3000と、本体カバー3001と、上述のサイドカバー2902a,2902bとを有している。本体カバー3001は、本体3000の外側に中央が大径の略筒状に形成され、その内部に本体3000を内蔵するようになっている。本体カバー3001は、樹脂などの材料により透明に形成されて内部の本体3000が視認可能になっており、その左右両端にサイドカバー2902a,2902bが固着されるようになっている。
本体3000は、アウター3003と、駆動機構部3005とを有している。アウター3003は、上記した本体カバー3001と略同じ形状であって、本体カバー3001よりも一回り小さく形成されている。アウター3003には、その表面半分に図31−1に示す第1停止面3106と、第1停止面3106の反対側(表面半分)に図31−2に示す第2停止面3107とを備えている。
第1停止面3106には、中央に丸形状を形成するレンズ3108と、レンズ3108の左右両側に対称に略三角形状を形成するレンズ3109a,3109bとからなる星レンズ3110が設けられており、第2停止面3107には、アルファベットの「A」「B」「C」の文字形状を形成するレンズ3111,3112,3113とからなるロゴレンズ3114が設けられている。これら、星レンズ3110及びロゴレンズ3114は、後述の図30に示すLED3021により、所定の態様で発光する。なお、図31−1において、(A)は第1停止面3106が発光している場合、(B)は第1停止面3106が消灯している場合を示しており、図31−2において、(A)は第2停止面3107が発光している場合、(B)は第2停止面3107が消灯している場合を示している。また、図31−1,31−2においては、サイドカバー2902a,2902bは省略している。
図30に示すように、駆動機構部3005は、アウター3003の内部に設けられ、その略中央にはベース板3016が設けられている。このベース板3016は、左右両端がサイドカバー2902a,2902bに固着されている。なお、図30は、移動回転体190のうち、本体カバー3001及びアウター3003などの手前半分の構成を取り除いた図となっている。
ベース板3016には、右端側にモータ3017と、手前側に中継基板3020とが取り付けられている。図中、3018は、モータ3017のモータ軸であり、このモータ軸3018の両端部には、回転ホイール3019a,3019bが軸着されている。そして、この回転ホイール3019a,3019bは、その周縁部がアウター3003両端の周壁に沿って取り付けられている。
従って、モータ3017の駆動によりモータ軸3018が回転すると、その回転に連動して回転ホイール3019a,3019bが回転する。すなわち、移動回転体190において、第1停止面3106及び第2停止面3107を有するアウター3003が、モータ軸3018を中心にして回転(揺動)する。なお、モータ3017は、ステッピングモータであり、中継基板3020を介して移動回転体制御基板2725とフレキシブルフラットケーブル2790で接続され、移動回転体制御基板2725からの指令に基づいて、双方向(正回転、逆回転)に所定のステップ数回転可能に制御される。
中継基板3020の前面側には、アウター3003の星レンズ3110(第1停止面3106)及びロゴレンズ3114(第2停止面3107)に対応するように複数のLED3021(例えば、フルカラーLED)が設けられており、これらのLED3021は、中継基板3020を介して移動回転体制御基板2725とフレキシブルフラットケーブル2790で接続され、移動回転体制御基板2725からの指令に基づいて、所定の態様に点灯制御される。なお、図示していないが、中継基板3020とアウター3003との間には、リフレクターレンズが設けられており、このリフレクターレンズにより、第1停止面3106及び第2停止面3107を効率よく発光可能としている。
また、ベース板3016の左端部には、アウター3003が所定位置にあるか否かを検出する回転位置検出センサ(図示省略)が設けられており、この回転位置検出センサは、光センサで構成され、アウター3003が所定位置に位置する場合に、回転ホイール3019bに設けられた遮光部材(図示省略)が光センサの発光部と受光部との間に進入して光を遮断することにより、アウター3003が所定位置にあるか否かを検出する。例えば、遮光部材を90度間隔で回転ホイール3019bに4箇所設け、アウター3003の原点位置(例えば、第1停止面3106で停止している位置)と、この原点位置から90度毎の回転位置を検出するようにしてもよい。このようにすれば、モータ3017のステップ数と回転位置検出センサとにより、より精度高くアウター3003の回転制御を実行することが可能となる。そして、回転位置検出センサは、中継基板3020を介して移動回転体制御基板2725とフレキシブルフラットケーブル2790で接続され、検出結果、すなわちアウター3003が所定位置にあるか否かを示す信号を移動回転体制御基板2725に出力する。なお、回転位置検出センサは、磁気センサなど、他のセンサで構成してもよい。
[移動回転体の動作]
図27、28、29を参照しながら、次に、移動回転体190の原点位置と進出位置との間の移動に係わり、移動回転体ユニット2700の主な動作について説明する。移動回転体190は、通常、図28に示すように、原点位置に位置しており、モータ2770及びウォームギア2773(ウォーム2771及びウォーム歯車2772)のトルクにより、ワイヤ2760a,2760bがワイヤ巻取部2774に最大限巻き取られている。
この移動回転体190が原点位置に位置する状態では、スライド突起2953a,2953bは溝2940a,2940bの下端に当接しており、基本コイルスプリング2730a,2730b及び補助コイルスプリング2735a,2735bは、最も縮小している。また、この状態では、補助コイルスプリング2735a,2735bの下端部が規制板2736a,2736b(緩衝部材2737a,2737b)と当接し、第1ストッパ部2946a,2946bが第1スライド部材2951a,2951b上端と当接し、第2ストッパ部2947a,2947bが第2スライド部材2952a,2952b上端と当接し、第1スライド部材2951a,2951b及び第2スライド部材2952a,2952bは、第1収納溝2943a,2943b及び第2収納溝2944a,2944bに略収納されている。これにより、これ以上の移動回転体190の原点側への移動が規制されている。
更に、この移動回転体190が原点位置に位置する状態では、右側のワイヤ張力調整機構2720aにおいて、図28に示すように、第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788が縮小し、第1プーリー2782は、第1コイルスプリング2787の付勢力に抗して第2プーリー2783より後側に位置し、第2プーリー2783は、第2コイルスプリング2788の付勢力に抗して第1プーリー2782より前側に位置している。つまり、横プーリー2781から延びるワイヤ2760aは、最短距離で第1プーリー2782及び第2プーリー2783を経由して略「く」の字状にワイヤ巻取部2774の上段側に誘導される。これは、左側のワイヤ張力調整機構2720bについても同様である。
また、移動回転体190が原点位置に位置する状態では、保護部材2791は、最も縮小した(折れ曲がった)状態になっており、原点位置検出センサは、移動回転体190の遮光部材によりオンとなり、移動回転体190が原点位置に位置していることを検出している。更に、移動回転体190は、星レンズ3110を有する第1停止面3106で停止しており、回転位置検出センサは、回転ホイール3019bの遮光部材によりオンとなり、アウター3003が第1停止面3106で停止していることを検出している。
しかして、移動回転体190が原点位置に位置する状態でモータ2770が逆回転すると、モータ2770の逆回転に連動してウォームギア2773(ウォーム2771及びウォーム歯車2772)が逆回転し、それに連動してワイヤ巻取部2774も逆回転する。すると、ワイヤ巻取部2774が逆回転した分だけ、ワイヤ2760a,2760b、基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bが伸長し、移動回転体190が原点位置から基本コイルスプリング2730a,2730b及び補助コイルスプリング2735a,2735bが伸長した分だけ進出位置側(以下、第1位置ともいう)へ移動する。なお、この状態でモータ2770が正回転すると、上記と逆の作用により、移動回転体190は再び原点位置側へ移動する。この動作を短時間で繰り返すと、移動回転体190は、原点位置と第1位置との間で反復移動(揺動)する、いわゆる「ガタガタ演出」が実行され、原点位置検出センサはオンオフを繰り返す。
次に、移動回転体190が第1位置に位置する状態で、モータ2770が更に逆回転すると、つまり、移動回転体190が原点位置に位置する状態から所定のステップ数逆回転すると、クラッチ機構によりウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774への動力伝達が遮断され、ワイヤ巻取部2774は、回転自由の状態になる。すると、ワイヤ2760a,2760bが解放され、移動回転体190は、図27に示すように、基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bの付勢力により、第1位置から一気に進出位置まで移動する。また、このとき、第1プーリー2782及び第2プーリー2783は、第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788の付勢力により、第1プーリー2782が最も前側に移動し、第2プーリー2783が最も後側に移動する。
すなわち、移動回転体190が原点位置から進出位置まで移動する場合には、まず、スライド機構2950a,2950b(第1スライド部材2951a,2951b及び第2スライド部材2952a,2952b)は移動することなく、移動回転体190のみが、基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bの付勢力により、第1ガイド部材2945a,2945bが第1スライド部材2951a,2951b上を進出方向に摺動することで、進出位置側(以下、第2位置ともいう)へ移動し、それに伴ってワイヤ2760a,2760bが伸長する。
この第2位置は、上記の第1位置よりも進出位置側であって、補助コイルスプリング2735a,2735bは、最も伸長して進出位置側への付勢力がほぼ失われた状態となっており、基本コイルスプリング2730a,2730bは、略半分程度の伸長で進出位置側への付勢力を保っている。また、第2位置では、スライド突起2953a,2953bは溝2940a,2940bの下端に当接し、補助コイルスプリング2735a,2735bの下端部が規制板2736a,2736b(緩衝部材2737a,2737b)と当接した状態となっているものの、第1ストッパ部2946a,2946bは第1スライド部材2951a,2951bと離間し、第2ストッパ部2947a,2947bは第2スライド部材2952a,2952bと離間し、第1スライド部材2951a,2951b及び第2スライド部材2952a,2952bは、第1収納溝2943a,2943b及び第2収納溝2944a,2944bに対して非収納状態となっている。
そして、この第2位置から、基本コイルスプリング2730a,2730bの付勢力により、スライド機構2950a,2950bは、第2スライド部材2952a,2952bが第2ガイド部材2741a,2741b上を進出方向に摺動することで、進出位置側へ移動する。このスライド機構2950a,2950bの進出位置側への移動により、移動回転体190は、進出位置側へ移動する。また、移動回転体190の第2位置から進出位置側への移動により、スライド突起2953a,2953bは溝2940a,2940bの下端から離間し、補助コイルスプリング2735a,2735bは、規制板2736a,2736bから離間する。
そして、スライド突起2953a,2953bが溝2940a,2940bの上端に当接すると、移動回転体190は、進出位置側への移動を停止する。これにより、移動回転体190は、進出位置への移動が完了し、ワイヤ2760a,2760bが最も伸長した状態となる。そして、この進出位置では、既に最も伸長していた補助コイルスプリング2735a,2735bに加え、基本コイルスプリング2730a,2730bも、最も伸長して進出位置側への付勢力がほぼ失われた状態となっている。
更に、移動回転体190の進出位置への移動が完了するのとほぼ同時に、第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788が最も伸長し、第1プーリー2782は第1コイルスプリング2787の付勢力により最も前側に位置し、第2プーリー2783は第2コイルスプリング2788の付勢力により最も後側に位置するようになる。つまり、横プーリー2781から延びるワイヤ2760aは、最長距離で第1プーリー2782及び第2プーリー2783を経由して略「N」字状にワイヤ巻取部2774の上段側に誘導される。これは、左側のワイヤ張力調整機構2720bについても同様である。これにより、移動回転体190の進出位置への移動に伴ってワイヤ巻取部2774が回転自由の状態になった場合であっても、ワイヤ2760a,2760bは緩むことがない。また更に、この状態では、保護部材2791は、最も伸長した状態になっており、また、原点位置検出センサは、オフとなる。
なお、移動回転体190が進出位置から原点位置に移動する場合には、上述した移動回転体190が原点位置から進出位置に移動する場合と略逆の動作となる。すなわち、移動回転体190が進出位置に位置する状態でモータ2770が正回転すると、モータ2770の正回転に連動してウォームギア2773(ウォーム2771及びウォーム歯車2772)が正回転し、それに連動してワイヤ巻取部2774も正回転する。なお、モータ2770が正回転する場合、クラッチ機構は、ウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774への動力伝達を常に実行する。
進出位置でワイヤ巻取部2774が正回転すると、まず、ワイヤ2760a,2760bが巻き取られ、それに伴って第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788が縮小する。すると、第1プーリー2782及び第2プーリー2783が後側及び前側に移動し、ワイヤ2760a,2760bは、上記の略「N」字状から略「く」の字状に縮小する。
ワイヤ2760a,2760bが略「く」の字状に縮小した後、更にワイヤ巻取部2774が正回転すると、移動回転体190は、進出位置から第2位置まで移動する。この場合、モータ2770(ウォーム歯車2772)のトルクにより、ワイヤ2760a,2760bが巻き取られ、基本コイルスプリング2730a,2730bが縮小し、スライド機構2950a,2950bは、第2スライド部材2952a,2952bが第2ガイド部材2741a,2741b上を原点方向に摺動することで、第2位置側へ移動する。このスライド機構2950a,2950bの第2位置側への移動により、移動回転体190は、第2位置側へ移動する。なお、モータ2770の回転速度を変更することにより、移動回転体190の移動速度に変化を与えるようにしてもよい。
また、移動回転体190の進出位置から第2位置側への移動により、スライド突起2953a,2953bは溝2940a,2940bの上端から離間する。そして、スライド突起2953a,2953bが溝2940a,2940bの下端に当接すると、スライド機構2950a,2950bは、原点位置側への移動を停止する。これにより、移動回転体190は、第2位置へ移動した状態となる。
ここで、モータ2770が正回転している場合の第2位置では、見た目上、移動回転体ユニット2700の状態は、上述の移動回転体190が原点位置から第2位置に到達した場合と同じ状態であるが、モータ2770(ウォーム歯車2772)のトルクにより、基本コイルスプリング2730a,2730bの進出位置側への付勢力に抗して、移動回転体190を原点位置側へ移動させる力が働いている。
次に、移動回転体190が第2位置に位置する状態で、モータ2770が更に正回転すると、スライド機構2950a,2950bは移動することなく、モータ2770(ウォーム歯車2772)のトルクにより、第1ガイド部材2945a,2945bが第1スライド部材2951a,2951b上を原点方向に摺動することで、ワイヤ2760a,2760bが巻き取られ、基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bが縮小することで、移動回転体190のみが原点位置側へ移動する。そして、補助コイルスプリング2735a,2735bの下端部が規制板2736a,2736b(緩衝部材2737a,2737b)に到達することで、移動回転体190の原点位置側への移動が停止し、移動回転体190の原点位置への移動が完了する。
なお、移動回転体190が原点位置に到達すると、原点位置検出センサがオンすることでモータ2770の正回転は停止するが、仮に、移動回転体190が原点位置に位置する状態でモータ2770が更に正回転した場合には、ウォームギア2773(ウォーム2771及びウォーム歯車2772)は、ワイヤ2760a,2760bを巻き取る方向に回転するものの、この場合、トルクリミッタが作動し、ウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774へのトルク伝達は遮断され、ワイヤ巻取部2774は回転しない。
上記の説明から明らかなように、移動回転体ユニット2700において、移動回転体190が原点位置から進出位置へ移動する場合には、負荷が大きい移動回転体190の初動動作を、複数の弾性部材、すなわち基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bにより行うようになっている。そして、移動回転体190が原点位置から所定位置(第2位置)まで進出すると、その後の負荷が小さい動き出し後の動作、すなわち第2位置から進出位置までの移動回転体190の移動動作は、単数の弾性部材、すなわち基本コイルスプリング2730a,2730bのみにより行うようになっている。
逆に、移動回転体190が進出位置から原点位置へ移動する場合には、負荷が大きい移動回転体190の初動動作を、単数の弾性部材、すなわち基本コイルスプリング2730a,2730bの付勢力のみに抗してモータ2770が駆動することにより行うようになっている。そして、移動回転体190が進出位置から所定位置(第2位置)まで後退すると、その後の負荷が小さい動き出し後の動作、すなわち第2位置から原点位置までの移動回転体190の移動動作は、複数の弾性部材、すなわち基本コイルスプリング2730a,2730b、補助コイルスプリング2735a,2735bの付勢力に抗してモータ2770が駆動することにより行うようになっている。
これにより、移動回転体ユニット2700においては、移動回転体190の原点位置と進出位置との間の移動を、より小さな動力で行うことが可能となり、その結果、駆動力のより小さいモータ2770を用いてコストダウンを図ることが可能となる。
また、ワイヤ張力調整機構2720a,2720bは、モータ2770のトルクにより、移動回転体190を所定位置に停止させる場合、ワイヤ巻取部2774を回転してワイヤ2760a,2760bを巻き取る場合、及び、移動回転体190の進出位置への移動に伴ってワイヤ巻取部2774が回転自由となりワイヤ2760a,2760bが解放されて伸長した場合において、弾性部材、すなわち第1コイルスプリング2787及び第2コイルスプリング2788の付勢力により、テンションローラとしての第1プーリー2782及び第2プーリー2783を介して常時所定の張力をワイヤ2760a,2760bに与えるようになっている。
これにより、移動回転体190の移動を、ワイヤ2760a,2760bにより円滑に行うことが可能になり、その結果、ワイヤ2760a,2760bが緩んで移動回転体190の移動に支障を来すことがない。加えて、ワイヤ2760a,2760bが他の部品に引っ掛かることにより発生する故障・トラブル等を、未然に防止することも可能となる。
また、モータ2770は、所定のステップ数だけ回転制御可能なステッピングモータを使用し、更に、移動回転体190の原点位置を検出する原点位置検出センサを設け、移動回転体制御基板2725が、モータ2770のステップ数と原点位置検出センサの検出信号とにより、移動回転体190が原点位置へ移動したか否かを検出するようにしている。
これにより、移動回転体190の原点位置への移動を、モータ2770のステップ数と原点位置検出センサの検出信号とにより、より精度高く検出することが可能となり、その結果、移動回転体190の移動に係る演出をより確実に行うことが可能となる。例えば、モータ2770を所定のステップ数回転させて移動回転体190を原点位置へ移動させる場合、所定のステップ数回転させても原点位置検出センサがオフになっているときは、原点位置検出センサがオンになるまで、更にモータ2770のステップ調整を行う制御などが可能となる。なお、これは、アウター3003を所定位置へ回転制御するための、モータ3017と回転位置検出センサについても同様である。
また、移動回転体制御基板2725と移動回転体190との制御信号などのやり取りは、フレキシブルフラットケーブル2790で行うようになっており、このフレキシブルフラットケーブル2790は、3つのヒンジ2792,2793,2794を有する波形状の保護部材2791に挿入され、保護されている。
これにより、フレキシブルフラットケーブル2790が遊技者や他の部品と接触することを防止することが可能となり、その結果、フレキシブルフラットケーブル2790の損傷を防止することが可能となる。更に、保護部材2791は、移動回転体190の移動に伴って「く」の字状に折れ曲がったり伸びたりして伸縮し、しかも各ヒンジ間が波形状に形成されているので、フレキシブルフラットケーブル2790は、移動回転体190の移動に対して保護部材2791の中で波形状の姿勢を維持し、過度に伸縮することが抑止される。その結果、フレキシブルフラットケーブル2790の耐久性が向上する。すなわち、フレキシブルフラットケーブル2790を保護部材2791で保護することにより、移動回転体190の移動に係る演出をより確実に行うことが可能となる。
なお、ガタガタ演出は、上記では、移動回転体190が原点位置から進出位置側へ移動する際に、移動回転体190が原点位置と第1位置との間で反復移動(揺動)することにより行う場合を説明したが、これは、移動回転体190が進出位置から原点位置側へ移動する際であっても、上記に準じて実行することができる。更に、移動回転体190が原点位置側へ移動する場合には、移動回転体190が何れの位置であっても、ガタガタ演出は実行可能となる。この理由は、移動回転体190が原点位置側へ移動する場合は、ワイヤ2760a,2760bは解放されておらず、ウォーム歯車2772からワイヤ巻取部2774への動力伝達が常になされているからである。
ところで、上記したように、移動回転体制御基板2725は、遊技機100の遊技情報を入力し、この入力した遊技情報に基づいてモータ3017及びLED3021を制御することにより、移動回転体190の原点位置と進出位置との間の移動に関連して、アウター3003を所定の態様で回転制御したり、第1停止面3106又は第2停止面3107で停止させたり、星レンズ3110(第1停止面3106)又はロゴレンズ3114(第2停止面3107)を所定の態様で発光制御する構成となっている。
しかして、移動回転体190における回転態様は、第1停止面3106及び第2停止面3107を有するアウター3003のみが、モータ3017のモータ軸3018の回転に連動して回転するようになっている。つまり、アウター3003が回転しても、アウター3003の内部に位置するベース板3016は回転しないので、ベース板3016に設けられた中継基板3020及び中継基板3020に設けられたLED3021は回転しないようになっている。
すなわち、移動回転体190の内部には、回転不能に設けられた中継基板3020の片面側に配置され、アウター3003の第1停止面3106又は第2停止面3107を照射可能な発光手段としてのLED3021が設けられている。これにより、回転制御されるアウター3003の第1停止面3106(星レンズ3110)及び第2停止面3107(ロゴレンズ3114)を、容易且つ確実に発光させることが可能となり,その結果、移動回転体190の発光に係る演出をより確実に行うことが可能となる。更に、中継基板3020は回転せずに固定されるので、駆動機構部3005における配線の取り回しなどが容易になると共に、回転に伴う故障・トラブルなどを回避することができる。
なお、移動回転体190における停止面の切り替えは、上述した例では回転することにより行う例を示したが、これは、限定するものではなく、例えば、移動回転体190の前面側に第2停止面3107が設けられたシャッター部材を設け、シャッター部材が開いている場合には第1停止面3106が停止し、シャッター部材が閉じている場合には第2停止面3107が停止する構成としてもよい。
また、移動回転体190(アウター3003)の回転態様は、種々考えられ、例えば、回転の速度や範囲、回転方向、回転時間などが変化可能である。同様に、移動回転体190(アウター3003)の発光態様は、種々考えられ、例えば、点灯、点滅、消灯などの点灯種別やその時間、点滅速度、点灯色、輝度(照度)などが変化可能である。つまり、移動回転体190は、原点位置と進出位置との間の揺動や停止位置に関連して、移動態様、回転態様及び発光態様を遊技状態に係わって変化させたり、更には、それに伴って音声を変化させたりすることにより、様々な演出を行うことができる。
以下に、主な移動回転体190の演出態様について説明する。
[移動回転体の演出態様]
移動回転体190は、遊技機100が所定状態になったときに、操作レバー180及びリトラクタブル137と連動して種々の演出を行う。上記したように、移動回転体190は、ガラス枠150の上部前側に設けられ、原点位置と進出位置との間を変位可能、及び回転可能な可動体であって、図32(A)に示すように、常時は原点位置に位置し、所定の遊技条件が成立すると、原点位置から斜め上前方側に向かって平行移動することにより、図32(B)に示すように、進出位置に到達する。
移動回転体190は、原点位置では、図32(A)に示すように、遊技機100(ガラス枠150)の上端から上側にはみ出すことはなく、進出位置では、図32(B)に示すように、遊技機100(ガラス枠150)の上端から少なくともその一部がはみ出した状態(正面視したとき枠上端より上方、側面及び平面視したとき枠前面より前方)となる。なお、図32は、移動回転体190の演出態様を説明するための模式的な正面図及び左側面図であって、(A)は、移動回転体190が原点位置に位置する場合、(B)は、移動回転体190が進出位置に位置する場合を示している。
すなわち、移動回転体190は、例えば、リーチや大当たりになる場合等に、遊技機100から遊技者側に向かって飛び出すように動作すると共に、その過程で回転したり発光したりする。このような、枠ギミックが枠の外に飛び出すという従来にはない演出態様により、リーチや大当たりに係る演出の趣向を著しく増大させ、遊技の興趣を極めて高めることが可能となる。
以下に、基本的な移動回転体190の演出要素について説明する。
(1)移動回転体190は、図32(A)の矢印Aに示すように、原点位置で回転演出する場合と、図32(B)の矢印Bに示すように、進出位置で回転演出する場合とがある。また、回転演出の種別は、揺動する演出として、図33(A)に示す「ぐるぐる回転演出」、図33(B)に示す「小刻み回転演出」、図33(C)に示す「大刻み回転演出」の3種類と、揺動しない演出として、無回転演出とがある。
ぐるぐる回転演出は、図33(A)の矢印Dに示すように、時計回りの一方向に回転するものと、図33(A)の矢印Eに示すように、反時計回りの一方向に回転するものとがある。小刻み回転演出は、図33(B)の矢印Fに示すように、小さい角度α(例えば20度)の間隔で時計回りと反時計回りの回転を短時間T1で反復するものである。大刻み回転演出は、図33(C)の矢印Gに示すように、角度αより相対的に大きい角度β(例えば90度)の間隔で時計回りと反時計回りの回転を短時間T2(T2≧T1)で反復するものである。
各種回転演出の可動範囲の関係は、ぐるぐる回転演出>大刻み回転演出>小刻み回転演出>無回転演出となる。そして、ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出と上記のガタガタ演出は、移動回転体190を揺動することにより、回転体煽り演出を実行可能とする。なお、図33は、移動回転体190の回転演出種別を説明するための模式的な側面図であって、(A)は、ぐるぐる回転演出、(B)は、小刻み回転演出、(C)は、大刻み回転演出を示している。
(2)移動回転体190は、図34(A)の矢印Hに示すように、原点位置で上記のガタガタ演出する場合と、図34(B)の矢印Iに示すように、進出位置でガタガタ演出する場合とがある。なお、図34は、移動回転体190のガタガタ演出を説明するための模式的な左側面図であって、(A)は、移動回転体190が原点位置に位置する場合、(B)は、移動回転体190が進出位置に位置する場合を示している。
なお、上記(1)、(2)は、移動回転体190が、原点位置と進出位置との間で停止している場合や、原点位置と進出位置との間を移動している場合にも適用できる。また、移動回転体190の回転が停止する場合は、第1停止面3106又は第2停止面3107で停止する。この場合、第1停止面3106と第2停止面3107との停止確率を異ならせ、リーチや大当たり信頼度(遊技者にとって有利な遊技状態となる期待度)を、第1停止面3106が停止した場合と第2停止面3107が停止した場合とで異ならせることもできる。例えば、第1停止面3106の停止確率(例えば9/10)が第2停止面3107の停止確率(例えば1/10)よりも高い場合、遊技者は、第2停止面3107が停止すると期待度が高くなる。また更に、第1停止面3106及び第2停止面3107を、所定の発光態様で発光可能である。
以下に、具体的な移動回転体190の演出態様を列挙しておく。
(a)図35−1に示すように、原点位置で第1停止面3106で停止後、無回転演出又は小刻み回転演出しながら進出位置に移動する(回転体飛び出し演出)。そして、進出位置で、ぐるぐる回転演出又は大刻み回転演出した後、第2停止面3107で停止する。つまり、移動回転体190は、第1可動態様で原点位置から進出位置まで移動し、該進出位置で、該第1可動態様に比して可動範囲が大きい第2可動態様で可動する。
(b)図35−2に示すように、原点位置でガタガタ演出後、ぐるぐる回転演出又は大刻み回転演出しながら進出位置に移動し、進出位置でガタガタ演出後、無回転演出、小刻み回転演出、ぐるぐる回転演出又は大刻み回転演出しながら原点位置に移動する。つまり、移動回転体190は、原点位置、進出位置、及び、原点位置から進出位置又は進出位置から原点位置の移動中、所定の可動態様で可動する。また、移動回転体190は、原点位置又は進出位置と、原点位置及び進出位置とは異なる所定位置との間で揺動する。
(c)図35−3に示すように、原点位置でガタガタ演出又は小刻み回転演出した後、第1停止面3106を点灯/点滅状態(例えば青色の高い輝度)で点灯する(点灯演出)。なお、この時点では、移動回転体190は進出位置側に移動しない(回転体保留演出)。そして、第1停止面3106を一旦消灯(消灯演出)又は輝度(照度)を低くした後(輝度低下演出)、直ちに進出位置に移動し、進出位置にて点灯/点滅(点滅演出)状態(例えば赤色(点灯色変更演出)の高い輝度)でぐるぐる回転演出又は大刻み回転演出した後、第2停止面3107で停止する。つまり、移動回転体190は、原点位置で揺動した後、第1発光態様にて発光させると共に、原点位置から進出位置に向かって移動する場合、原点位置における第1発光態様を、第1発光態様に比して輝度が低い第2発光態様又は消灯する演出を所定期間実行する。
なお、図35−1は、移動回転体190の演出態様(a)を示す説明図、図35−2は、移動回転体190の演出態様(b)を示す説明図、図35−3は、移動回転体190の演出態様(c)を示す説明図である。また、移動回転体190の演出態様は、(a)〜(c)に限定されるものではなく、更に、以下のような演出態様も実行され得る。
(1)移動回転体190が原点位置から進出位置に飛び出し、進出位置で回転する演出を行う場合に、所定のエラー(移動回転体190の飛び出しに係るエラー)が発生しているときは、移動回転体190は進出位置に飛び出すことなく、原点位置で回転する演出に変更する。これにより、所定のエラーが発生している場合であっても、移動回転体190の演出を行うことが可能になる。
(2)移動回転体190の停止面は、遊技状態に関連して変更するようにしてもよい。例えば、移動回転体190は、通常遊技状態(非確変遊技状態かつ非時短遊技状態)では、主に、原点位置にて第1停止面3106で停止し、進出位置にて第2停止面3107で停止させ、高確時短遊技状態(確変遊技状態かつ時短遊技状態)では、主に、原点位置にて第1停止面3106又は第2停止面3107で停止(例えば、第1停止面3106と第2停止面3107とを交互に停止)する。これにより、移動回転体190の進出位置での演出及び第2停止面3107での停止に対する信頼度を高めることが可能となる。更に、高確時短遊技状態における無駄な移動回転体190の進出位置への飛び出しを抑制することも可能となる。
(3)移動回転体190の回転演出(ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出)は、その回転速度が、移動回転体190の位置に関連して変更するようにしてもよい。例えば、原点位置(及び移動中)では遅く、進出位置(及び移動中)では速く回転する。これにより、移動回転体190の進出位置での演出に対する信頼度を高めることが可能となる。更に、この回転速度は、遊技状態に関連して変更するようにしてもよい。例えば、大当たり確率の低い通常遊技状態又は低確時短遊技状態では、回転速度を速くし、大当たり確率の高い確変遊技状態又は高確時短遊技状態では、回転速度を遅くする。これにより、通常遊技状態又は低確時短遊技状態における移動回転体190の演出に対する信頼度を高めることが可能となる。
また更に、ぐるぐる回転演出は、遊技状態に関連してその回転方向を変更するようにしてもよい。例えば、遊技状態がリーチ又は大当たりになる場合には、図33(A)の矢印Dに示すように時計回りに回転し、はずれ又はリーチはずれになる場合には、図33(A)の矢印Eに示すように反時計回りに回転する。これにより、ぐるぐる回転演出において時計回りに回転した場合には、遊技者の期待度を高めることが可能となる。
(4)移動回転体190のガタガタ演出は、その移動速度や移動幅が、遊技状態に関連して変更するようにしてもよい。例えば、大当たり確率の低い通常遊技状態又は低確時短遊技状態では、移動速度を速くかつ移動幅を大きくし、大当たり確率の高い確変遊技状態又は高確時短遊技状態では、移動速度を遅くかつ移動幅を小さくする。これにより、通常遊技状態又は低確時短遊技状態における移動回転体190の演出に対する信頼度を高めることが可能となる。
(5)移動回転体190の発光態様は、移動回転体190の可動態様に関連して変更するようにしてもよい。例えば、移動回転体190の可動態様がガタガタ演出又は回転演出のみで行われる場合には、低輝度点灯/点滅(低速点滅)にし、ガタガタ演出及び回転演出両者で行われる場合には、高輝度点灯/点滅(高速点滅)にする。これにより、ガタガタ演出及び回転演出両者で行われる演出に対する信頼度を高めることが可能となる。
また、回転演出においては、ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出、無回転演出の順に、点灯/点滅の輝度を高輝度から低輝度にする。これにより、ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出、無回転演出の順に、信頼度を高めることが可能となる。更には、移動回転体190の発光態様は、移動回転体190の位置に関連して変更するようにしてもよい。例えば、原点位置での発光は輝度を低く又は消灯し、進出位置での発光は輝度を高くし、移動中での発光は輝度を高く又は輝度を低く若しくは消灯する。これにより、移動回転体190の進出位置での演出に対する信頼度を高めることが可能となる。また、移動回転体190の発光において、輝度が高ければ高いほど明度/彩度の高い発光色にすれば、回転演出で輝度の高い演出が行われた場合、更に遊技者の期待度を高めることが可能となる。
その他、移動回転体190は、移動直前に点灯/点滅又は消灯したり、移動中に点灯/点滅又は消灯したりすることもでき、更には、原点位置で消灯→進出位置で点灯、原点位置で点灯→進出位置で点灯、原点位置で点灯→進出位置で消灯、原点位置で消灯→進出位置で消灯、進出位置で消灯→原点位置で点灯、進出位置で点灯→原点位置で点灯、進出位置で点灯→原点位置で消灯、進出位置で消灯→原点位置で消灯する態様も可能である。
(6)移動回転体190の可動態様に関連して音声を変更するようにしてもよい。この音声変更は、上述の画像制御基板330が音声出力装置331を制御することにより行われる。例えば、移動回転体190が、原点位置に位置する場合や第1停止面3106で停止する場合は、音声出力を小さくし、進出位置に位置する場合や第2停止面3107で停止する場合は、音声出力を大きくする。これにより、移動回転体190の進出位置での演出及び第2停止面3107での停止に対する信頼度を高めることが可能となる。
また、回転演出においては、ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出、無回転演出の順に、音声出力を大から小にする。これにより、ぐるぐる回転演出、大刻み回転演出、小刻み回転演出、無回転演出の順に、信頼度を高めることが可能となる。更に、移動回転体190の可動態様がガタガタ演出又は回転演出のみで行われる場合には、音声出力を小さくし、ガタガタ演出及び回転演出両者で行われる場合には、音声出力を大きくする。これにより、ガタガタ演出及び回転演出両者で行われる演出に対する信頼度を高めることが可能となる。
以上、移動回転体190の演出態様の詳細について説明したが、移動回転体190の演出態様は、(1)〜(6)に限定されるものではなく、更に、遊技状態が大当たりになっている場合にも、適宜変化可能である。例えば、大当たりのオープニング、ラウンド中、エンディングで、又は、ラウンド毎に、あるいは、大当たりの種別(確変大当たり、通常大当たり等)によって、上記に準じて移動回転体190の演出態様を変化させてもよい。
また、遊技機100が、確変遊技状態に移行するための入賞領域(確変決定V領域)を備えたV確変機、あるいは、遊技機100が2種大当たりに移行するための入賞領域(2種大当たりV領域)を備えた1種2種混合機にあっては、大当たり遊技状態において、遊技球がV領域を通過したときに、上記に準じて移動回転体190の演出態様を変化させてもよい。例えば、遊技球がV領域(確変決定V領域、2種大当たりV領域)を通過したとき、移動回転体190が原点位置から進出位置に飛び出し、進出位置で、回転速度の速い、時計回り、高輝度点灯/点滅(高速点滅)又は/及び音声出力大(大音量)のぐるぐる回転演出を行うようにすればよい。このようにすれば、遊技球がV領域を通過したとき、遊技者に多大な喜びと満足感を与える演出を実行でき、遊技の興趣が極めて向上する。
[操作レバー180と移動回転体190による関連演出(煽り演出含む)]
図36は、操作レバー180と移動回転体190とによる関連演出を説明するための図である。この図36は、操作レバー180が第1操作位置に位置し、移動回転体190が進出位置に位置している場合に、操作レバー180と移動回転体190との位置関係を遊技者目線で示している。すなわち、図36は、図1における枠ギミック機構195をやや下方から見上げた図に対応する。
演出制御基板320のサブCPU320aは、操作レバー180と移動回転体190とを用いて、操作レバー180と移動回転体190とが互いに絡む関連演出を実行可能である。以下に、この関連演出の3つの例を説明する。
関連演出1:
関連演出1は、図36に示すように、操作レバー180が第1操作位置に位置し、移動回転体190が進出位置に位置している場合に、操作レバー180と移動回転体190とが隣接して配置されることによって実現される。
関連演出2(煽り演出):
関連演出2は、操作レバー180を揺動させる操作レバー煽り演出(図26−3参照)を実行しつつ、移動回転体190を揺動させる回転体煽り演出(ガタガタ演出、小刻み回転演出、大刻み回転演出、ぐるぐる回転演出:図33、34参照)を実行することで実現される。このように操作レバー180による操作レバー煽り演出と移動回転体190による回転体煽り演出を総称して、単に煽り演出とも呼ぶ。この関連演出2(煽り演出)は、操作レバー180および移動回転体190がそれぞれ原点位置にある場合、または、操作レバー180が第1操作位置にあり、移動回転体190が進出位置にある場合に実行される。なお、これに限られず、関連演出2は、種々の場合に実行可能であり、関連演出2(煽り演出)は、操作レバー180が原点位置から第1操作位置の間にある場合であって、移動回転体190が原点位置にある場合に実行されてもよい。また、この関連演出2は、関連演出2(煽り演出)は、操作レバー180が第1操作位置にある場合であって、移動回転体190が原点位置と進出位置の間にある場合に実行されてもよい。
関連演出3:
関連演出3は、操作レバー180と移動回転体190とを点滅させる点滅演出を実行したり、操作レバー180と移動回転体190とを消灯状態から点灯させる点灯演出(図24、図31−1、図31−2参照)を実行することで実現される。
なお、上記関連演出1〜3を組み合わせて、一つの関連演出としてもよい。例えば、関連演出2としての煽り演出中に、関連演出3における点滅演出や点灯演出を実行するようにしてもよい。
ところで、上記関連演出において、移動回転体190が操作レバー180と隣接して配置される場合、移動回転体190で回転体煽り演出(ガタガタ演出、小刻み回転演出、大刻み回転演出、ぐるぐる回転演出)を実現される場合、および、移動回転体190で点滅演出、点灯演出が実行される場合では、移動回転体190(アウター3003)の停止態様が、第1停止面3106(ロゴレンズ3114側)となるパターンと、第2停止面3107(星レンズ3110側)となるパターンとの2つのパターンで実現される。
また、上記関連演出は、操作レバー180と移動回転体190とが関連的または一体的に行う演出であればよく、種々の演出を含む概念である。例えば、操作レバー180と移動回転体190とを用いて一つの意匠を形成し、操作レバー180と移動回転体190とを連動制御する演出を関連演出としてもよい。具体的には、操作レバー180に一つまたは複数の文字を形成し、移動回転体190に一つまたは複数の文字を形成し、操作レバー180と移動回転体190とによって、一つの文章、または、熟語を形成するようにしてもよい。また、操作レバー180に文字の一部を形成し、移動回転体190に文字の一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とによって、一つの文字を形成するようにしてもよい。また、操作レバー180にキャラクタの一部を形成し、移動回転体190にキャラクタの一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とによって、一つのキャラクタを形成するようにしてもよい。また、操作レバー180にシンボルマークの一部を形成し、移動回転体190にシンボルマークの一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とによって、一つのシンボルマークを形成するようにしてもよい。また、操作レバー180に絵の一部を形成し、移動回転体190に絵の一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とによって、一つの絵を形成するようにしてもよい。
上記では、操作レバー180と移動回転体190とを用いて関連演出を実行しているが、これに限られず、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とを用いて関連演出を実行するようにしてもよい。例えば、操作レバー180と移動回転体190とで上記関連演出2または関連演出3を実行し、操作レバー180と移動回転体190とをメイン表示装置131に隣接させ、かつ、メイン表示装置131で、操作レバー180と移動回転体190による関連演出を示唆する表示演出(操作レバー180および移動回転体190がメイン表示装置131に移動する様子を表す表示演出など)を実行してもよい。また、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131との3つの装置を用いて、一つの意匠を形成するようにしてもよい。具体的には、操作レバー180に一つまたは複数の文字を形成し、移動回転体190に一つまたは複数の文字を形成し、メイン表示装置131に一つまたは複数の文字を形成し、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とによって、一つの文章、または、熟語を形成するようにしてもよい。また、操作レバー180に文字の一部を形成し、移動回転体190に文字の一部を形成し、メイン表示装置131に文字の一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とによって、一つの文字を形成するようにしてもよい。また、操作レバー180にキャラクタの一部を形成し、移動回転体190にキャラクタの一部を形成し、メイン表示装置131にキャラクタの一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とによって、一つのキャラクタを形成するようにしてもよい。また、操作レバー180にシンボルマークの一部を形成し、移動回転体190にシンボルマークの一部を形成し、メイン表示装置131にシンボルマークの一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とによって、一つのシンボルマークを形成するようにしてもよい。また、操作レバー180に絵の一部を形成し、移動回転体190に絵の一部を形成し、メイン表示装置131に絵の一部を形成し、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131とによって、一つの絵を形成するようにしてもよい。なお、上記では、操作レバー180と移動回転体190とメイン表示装置131との3つの装置で関連演出を実行する例を示したが、これに限られず、メイン表示装置131と操作レバー180、または、メイン表示装置131と移動回転体190とで、上記のような関連演出を実行するようにしてもよい。
上記では、操作レバー180と移動回転体190とを用いて関連演出を実行しているが、この場合に、メイン表示装置131を用いて関連演出の実行を示唆する表示演出を実行するようにしてもよい。
上記関連演出は、遊技球を隠さない領域、すなわち、遊技領域外で実行される。これにより、遊技者は、遊技球の動きを視認しつつ、関連演出を視認することができ、その結果、遊技球の動きによる興趣と、関連演出による興趣との両方を享受することができる。
[操作レバー180と移動回転体190による回転体飛び出し演出]
サブCPU320aは、後述する演出パターンに基づく演出中に、操作レバー180が第1操作位置に操作された場合において、移動回転体190を原点位置から進出位置へ可動制御する回転体飛び出し演出(図14〜図16参照)を実行可能である。また、サブCPU320aは、後述する演出パターンに基づく演出中に、操作レバー180が第1操作位置に操作されたにも拘わらずに、移動回転体190を原点位置に留める回転体保留演出(図11〜図13参照)を実行可能である。回転体飛び出し演出、および、回転体保留演出は、後述の演出パターン1に基づく演出に含まれる。ただし、この回転体飛び出し演出と、回転体保留演出とは、同時に実行されることはない。
演出パターンに基づく演出中に、回転体飛び出し演出が出現した場合は、回転体保留演出が出現した場合よりも大当たり期待度が高くなるように設定されている。
なお、移動回転体190は、操作レバー180が原点位置から第1操作位置の間に位置する場合には、操作レバー180によって原点位置から進出位置へ飛び出す(進出する)ことはできない構成となっている。言い換えれば、移動回転体190は、操作レバー180が原点位置から第1操作位置の間に位置する場合には、操作レバー180によって飛び出しが抑制された状態であり、すなわち、固定された状態となっている。
遊技機100では、操作レバー180が第1操作位置に操作されたことに基づいて、移動回転体190が原点位置から進出位置へ飛び出す回転体飛び出し演出が実行される構成となっている。従って、回転体飛び出し演出時において、操作レバー180が第1操作位置に位置する場合に、移動回転体190が進出位置に位置することになるので、そのタイミングで、上述した煽り演出(関連演出2)を実行することができる。
上記回転体保留演出では、操作レバー180が操作されても移動回転体190は飛び出さないが、この場合に、移動回転体190を用いて、ぐるぐる回転演出を実行するようにしてもよい。このように、回転体保留演出において移動回転体190を用いてぐるぐる回転演出を実行する演出を、回転体保留ぐるぐる回転演出とも呼ぶ。
遊技機100では、移動回転体190が原点位置にあるかどうかを判断する回転体リトライ処理を随時実行する。ところで、後述の演出パターンに基づいて、上記回転体飛び出し演出を実行すると決定された場合であっても、回転体リトライ処理で、移動回転体190が原点位置にないと判断すると、すなわち、リトライエラーと判断すると、上記回転体飛び出し演出を実行せずに、当該回転体飛び出し演出の代わりに、回転体保留ぐるぐる回転演出を実行してもよい。なお、回転体リトライ処理において、所定回数(例えば、40回)連続で移動回転体190が原点位置にいない場合に、リトライエラーと判断する。
[操作レバー180と移動回転体190とリトラクタブル137との関係]
移動回転体190は、操作レバー180が第1操作位置まで操作されたことによって原点位置から進出位置に可動することができる。従って、演出制御基板320のサブCPU320aは、後述する演出パターンに基づく演出を実行する場合、操作レバー180が第1操作位置まで操作され、演出パターンに基づく所定のタイミングとなった場合に、移動回転体190を原点位置から進出位置に可動制御する。言い換えれば、サブCPU320aは、操作レバー180の位置に基づいて、移動回転体190の位置を可動制御していると言える。
リトラクタブル137は、操作レバー180が原点位置から第1操作位置まで徐々に操作されると、徐々に原点位置から進出位置に機械的に可動する。言い換えれば、操作レバー180は、操作レバー180の位置に基づいて、リトラクタブル137の可動位置を制御している。
移動回転体190は、操作レバー180が第1操作位置まで操作されたことにより、リトラクタブル137が原点位置から進出位置へ可動したことによって、原点位置から進出位置に可動することができる。従って、サブCPU320aは、後述する演出パターンに基づく演出を実行する場合、操作レバー180が第1操作位置まで操作されることによって、リトラクタブル137が原点位置から進出位置へ可動されて、演出パターンに基づく所定のタイミングとなった場合に、移動回転体190を原点位置から進出位置に可動制御する。言い換えれば、サブCPU320aは、リトラクタブル137の位置に基づいて、移動回転体190の位置を可動制御していると言える。
なお、操作レバー180と移動回転体190とリトラクタブル137の関係において、以下のように表現することも可能である。すなわち、操作レバー180は、第1操作位置まで操作されるまで、移動回転体190の可動を制限しているとも表現できる。また、リトラクタブル137は、進出位置まで可動するまで、移動回転体190の可動を制限しているとも表現できる。
[操作レバー180と第1演出ボタン135との位置関係]
図37は、操作レバー180が原点位置に位置する場合の枠ギミック機構195を上から見た図である。言い換えれば、図37は、操作レバー180が原点位置に位置する場合の枠ギミック機構195をY方向から見た図である。
図38は、操作レバー180が第1操作位置に位置する場合の枠ギミック機構195を上から見た図である。言い換えれば、図38は、操作レバー180が第1操作位置に位置する場合の枠ギミック機構195をY方向から見た図である。
図39は、操作レバー180の操作軌跡を説明するための模式図である。詳しくは、図39は、遊技機100を横方向(X方向)から見た図である。図37と図39には、遊技機100の遊技盤102に平行な平面(X方向とY方向に平行な平面)であるXY平面xy1が、遊技者と遊技機100との間に示されている。また、図38と図39には、遊技機100の遊技盤102に平行な平面(X方向とY方向に平行な平面)であるXY平面xy2が、遊技者と遊技機100との間に示されている。さらに、図39には、操作レバー180が原点位置から収納位置までに操作された場合における操作軌跡を表す操作軌跡領域SKRが示されている。操作レバー180は、所定の支点を中心とした半円軌道に沿って操作可能となっており、図39に示すように、操作軌跡領域SKRは、X方向から見て、半円状の領域で表される。
本実施形態の遊技機100では、図37に示すように、操作レバー180が原点位置にある場合において、操作レバー180と第1演出ボタン135とがXY平面xy1を通過するように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されている。言い換えれば、操作レバー180が原点位置にある場合において、遊技機100の上から見た場合に操作レバー180と第1演出ボタン135とが重なるように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されている。
また、遊技機100では、図38に示すように、操作レバー180が第1操作位置にある場合において、操作レバー180と第1演出ボタン135とがXY平面xy2を通過するように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されている。言い換えれば、操作レバー180が第1操作位置にある場合において、遊技機100を上から見た場合に操作レバー180と第1演出ボタン135とが重なるように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されている。
上記を言い換えれば、遊技機100では、操作レバー180の操作軌跡領域SKRと第1演出ボタン135とがXY平面xy1およびXY平面xy2を通過するように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されている。
なお、遊技機100は、これに限られず、操作レバー180の操作軌跡領域SKRの少なくとも一部を通過する所定のXY平面上に第1演出ボタン135が配置されている構成であればよい。
上記遊技機100では、操作レバー180の操作軌跡領域SKRと第1演出ボタン135とがXY平面xy1およびXY平面xy2を通過するように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置されているが、これに限られず、操作レバー180が原点位置にある場合に、操作レバー180の略中心(中心軸)を通る所定のXY平面上に第1演出ボタン135が配置される構成でもよい。この場合、第1演出ボタン135において、第1演出ボタン135をY方向(上方向)から見た場合に、当該所定のXY平面よりも遊技者側の面積が、第1演出ボタン135をY方向から見た場合の面積の半分よりも大きくなるように、操作レバー180と第1演出ボタン135とが配置される構成であってもよい。このような構成により、遊技者に対して、操作レバー180の操作軌跡領域SKRよりも、第1演出ボタン135が遊技者側にある印象を付与することができ、第1演出ボタン135による演出を際立たせることができる。
上記遊技機100の操作レバー180は、所定の支点を中心とした半円軌道に沿って操作可能となっているが、これに限られず、遊技盤102に平行な平面に沿って操作可能な構成としてもよい。この場合、操作軌跡領域が、X方向(横方向)から見て長方形に形成される。
また、遊技機100では、操作レバー180と第1演出ボタン135とは、遊技盤102に垂直な平面であって遊技機100の上下方向に平行な平面(Y方向とZ方向に平行な平面)であるYZ平面を通過するように、配置されている。なお、このYZ平面は、遊技盤102の略中央領域を通過する平面である。しかしながら、これに限られず、YZ平面は、遊技盤102の略中央領域以外の領域(遊技盤102の右側領域、または、遊技盤102の左側領域など)を通過する平面としてもよい。
[発光移動ユニット]
図40〜図44に基づき、右サイドギミック140及び左サイドギミック141を備える発光移動ユニット4000について説明する。
[右サイドギミック140及び左サイドギミック141の構成]
図40(A)〜(C)は、右サイドギミック140及び左サイドギミック141の正面図である。理解を容易にする目的で、遊技機100における他の構成要素は図示を省略している。
右サイドギミック140は、右側支持部4001、右側回転発光部4002、右側固定発光部4003、右側回転発光部4002を移動させる右側移動機構部4004、及び右側回転発光部4002及び右側固定発光部4003に設けられたLEDの発光を制御する図示しない右側発光制御部を有している。
右側支持部4001には、右側固定発光部4003、右側移動機構部4004、及び右側発光制御部が取り付けられる。右側支持部4001は遊技盤102に対して固定されている。
右側回転発光部4002は、主たる面が遊技盤102と略平行に配置された板状の部材であり、図40(A)の状態(後述する隣接状態)においては遊技領域106の中央を中心とする円周方向に長さを有している。右側回転発光部4002の内部にはLEDが配置されている。
右側固定発光部4003は主たる面が遊技盤102と略平行に配置された板状の部材であり、内部にはLEDが配置されている。
右側移動機構部4004は、右側支持部4001と右側回転発光部4002とを連結する右側連結部材4005と、右側連結部材4005を、右側第1回転軸4006を中心として右側支持部4001に対して回転させる駆動力を発生させる右側第1モータ4007と、右側回転発光部4002を、右側第2回転軸4008を中心として右側連結部材4005に対して回転させる駆動力を発生させる右側第2モータ4009と、各モータの駆動力を伝達する複数のギアと、を有する。ギアについての詳細な説明は割愛する。
なお、発光移動ユニット4000にて用いるモータは全てステップモータである。
右側連結部材4005は、長さを有する板状の部材である。右側連結部材4005は、一方の端部にて右側第1回転軸4006を中心に回転可能に右側支持部4001に支持されており、他方の端部にて右側第2回転軸4008を中心に回転可能に右側回転発光部4002を支持している。
右側第1回転軸4006は、右側支持部4001の下部に設けられる。右側連結部材4005が右側第1回転軸4006を中心として回転することで、右側連結部材4005に連結された右側回転発光部4002が移動する。
左サイドギミック141は、左側支持部4011、左側回転発光部4012、左側固定発光部4013、左側回転発光部4012を移動させる左側移動機構部4014、及び左側回転発光部4012及び左側固定発光部4013に設けられたLEDの発光を制御する図示しない左側発光制御部を有している。
左側支持部4011には、左側固定発光部4013、左側移動機構部4014、及び左側発光制御部が取り付けられる。左側支持部4011は遊技盤102に対して固定される。
左側回転発光部4012は、主たる面が遊技盤102と略平行に配置された板状の部材であり、図46(A)の状態においては遊技領域106の中央を中心とする円周方向に長さを有している。左側回転発光部4012の内部にはLEDが配置されている。
左側固定発光部4013は主たる面が遊技盤102と略平行に配置された板状の部材であり、内部にはLEDが配置されている。
左側移動機構部4014は、左側支持部4011と左側回転発光部4012とを連結する左側連結部材4015と、左側連結部材4015を、左側第1回転軸4016を中心として左側支持部4011に対して回転させる駆動力を発生させる左側第1モータ4017と、左側回転発光部4012を、左側第2回転軸4018を中心として左側連結部材4015に対して回転させる駆動力を発生させる左側第2モータ4019と、各モータの駆動力を伝達する複数のギアと、を有する。ギアについての詳細な説明は割愛する。
左側連結部材4015は、長さを有する板状の部材である。左側連結部材4015は、一方の端部にて左側第1回転軸4016を中心に回転可能に左側支持部4011に支持されており、他方の端部にて左側第2回転軸4018を中心に回転可能に左側回転発光部4012を支持している。
左側第1回転軸4016は、左側支持部4011の上部に設けられる。左側連結部材4015が左側第1回転軸4016を中心として回転することで、左側連結部材4015に連結された左側回転発光部4012が移動する。
次に、発光移動ユニット4000の為す形態について説明する。
図40(A)において、右サイドギミック140は右側回転発光部4002が右側に位置し、右側固定発光部4003と隣接した隣接状態である。また、左サイドギミック141は左側回転発光部4012が左側に位置し、左側固定発光部4013と隣接する隣接状態である。
右側回転発光部4002及び右側固定発光部4003は、隣接状態において、上下に繋がった有意の形状を構成する。本実施形態においては、右側回転発光部4002及び右側固定発光部4003は遊技者から見て遊技領域106の中央を中心とする円周方向に長さを有する1つの板状の部材を構成する。左側回転発光部4012及び左側固定発光部4013も同様である。
なお隣接状態とは、所定の距離以下に接近した複数の部材を遊技者が視認した結果、1つの繋がっている形状の物体を想定できる程度に近接した状態である。所定の距離はその部材の形状や大きさによって個別に定まるが、例えば、2つの物体が並ぶ方向に関する間隔が、2つの物体を1つの形態として見たときの当該方向の長さの1/10、望ましくは1/20とすることが考えられる。
図40(B)、(C)において、右サイドギミック140は右側回転発光部4002が左に移動しており、隣接状態よりも右側固定発光部4003との間隔が離れた離間状態である。また、左サイドギミック141は左側回転発光部4012が右に移動しており、隣接状態よりも左側固定発光部4013との間隔が離れた離間状態である。
右サイドギミック140及び左サイドギミック141は、隣接状態と離間状態の間を遷移可能に構成されている。
[発光移動ユニット4000の発光機構]
次に、図41(A)〜(C)に基づいて左側回転発光部4012の内部の構成について説明する。
図41(A)は、左側回転発光部4012の分解図である。左側回転発光部4012は、発光基板4101と、導光板4102と、カバー4103と、を有する。
発光基板4101には、複数のLEDが配置されている。LED以外の回路やチップについては図示を省略する。
LEDは大きく2種類に分類できる。一方は、発光基板4101の縁部に間隔を空けて配置され、発光基板4101と直交する方向に光を照射する外縁LED4111である。他方は、発光基板4101の表面に沿う方向(図中、矢印方向)に光を照射する中央LED4112である。なお本項(右サイドギミック140及び左サイドギミック141の説明)における以下の記載において、単にLEDと記載する場合は、これら両方を含むものとする。
図41(A)の発光基板4101上に破線で示すように、導光板4102は、発光基板4101に組み付けられた状態においては中央LED4112を覆い、外縁LED4111は覆わない。カバー4103は発光基板4101と導光板4102の全体を覆う。
外縁LED4111は、上述した直交方向に向けて、言い換えると遊技者に向けて光を照射する。その光は導光板4102を経由しないため、導光板4102による光の拡散が抑制される。その結果、外縁LED4111は発光領域を強く強調することができる。なお本項において、LEDによる強調とは、光が照射されることによりその領域が遊技者から明るく見えることを意味する。
外縁LED4111が配置される発光基板4101の縁部とは、左側回転発光部4012の縁部に相当する。外縁LED4111が発光することで、遊技者は左側回転発光部4012の縁部において強く強調された領域を視認することができる。
中央LED4112は、導光板4102に覆われており、導光板4102を照らすように構成されている。導光板4102は、導光板4102の長さ方向に沿って形成されたリブ4113により複数の領域4114に区切られている。
図41(B),(C)を用いて導光板4102の形状を詳細に説明する。上述した領域4114の下面には、中央LED4112が配置される位置(本項において、単にLED位置とも記載する)から、光の照射方向に配置された次の中央LED4112の位置までの領域である強調領域4115の間で、LED位置を中心とした同心円状に複数の溝4116が形成されている。溝4116はLED位置に近いほど円の半径が小さく溝4116のカーブが大きくなるため、LED位置の近傍では照射された光が大きく拡散する。一方、LED位置から離れると拡散の度合が低下する。
このような導光板4102により、上述した強調領域4115内において中央LED4112の光を適度に拡散しつつその領域内を強調する。導光板4102には、中央LED4112それぞれに対応する強調領域4115が設けられている。よって、中央LED4112の発光を個別に制御することにより、強調領域4115単位で強調の有無が制御される。
カバー4103は、透光性の部材であって、着色がなされ、また光拡散のための凹凸や傾斜面が形成されている。
図41(D)は、左側固定発光部4013のLED配置を示している。左側固定発光部4013は、詳細な説明は割愛するが、左側回転発光部4012と同様に発光基板、導光板、カバーなどを有している。
なお、右側回転発光部4002及び右側固定発光部4003も、左側回転発光部4012及び左側固定発光部4013と同様の構成であるため、詳細な説明を割愛する。
[右側回転発光部4002と左側回転発光部4012の位置関係]
図42は、メイン表示装置131と、右側回転発光部4002と、左側回転発光部4012との位置関係を示す模式的な側面図である。図42に示されるように、メイン表示装置131の前方に間隔を空けて右側回転発光部4002が位置しており、右側回転発光部4002の前方に間隔を空けて左側回転発光部4012が位置している。即ち、右側回転発光部4002と左側回転発光部4012とは前後方向(Z方向)に離間している。
右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が変位する範囲も、図42に示す位置関係をとる。つまり、右側回転発光部4002が隣接状態から離間状態の間で変位する範囲及び右側第2回転軸4008を中心として回転変位する範囲より前方に、左側回転発光部4012が隣接状態から離間状態の間で変位する範囲及び左側第2回転軸4018を中心として回転変位する範囲が位置する。なお、遊技領域106における前方とは遊技者側の方向である。
[発光移動ユニット4000による演出の例]
図43(A)〜(C)を用いて、右サイドギミック140及び左サイドギミック141による複合演出を説明する。この演出は、右側移動機構部4004、右側発光制御部、左側移動機構部4014、及び左側発光制御部を制御するランプ制御基板340によって実行される。図43(A)〜(C)は、右サイドギミック140及び左サイドギミック141の正面図である。
複合演出は、発光演出を実行している期間内に、(i)隣接状態、(ii)離間状態、(iii)離間状態にて右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が回転する状態、(iv)離間状態にて上記回転が停止する状態、(v)隣接状態、の5つの状態を(i)〜(v)の順番で遷移する演出である。
発光演出とは、LEDの点灯、消灯、点滅などを所定の順序で実行することによる演出である。なお、発光演出を実行していない状態とは、LEDが発光していない状態のみを指すものではなく、発光演出として予め定められたパターン以外の発光を行っている状態も含む。
図43(A)は、上記(i)の隣接状態にて発光演出を行っている状態を示している。
図43(B)は、上記(ii)の離間状態に遷移した状態を示している。右側回転発光部4002と右側固定発光部4003、及び、左側回転発光部4012と左側固定発光部4013とはそれぞれ離間するが、発光演出は継続されており、それぞれに設けられたLEDは所定パターンでの点灯が引き続き実行される。
図43(C)は、上記(iii)の右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が共に回転し、それらの一部が前後方向(Z方向)に重なるタイミングの一例を示している。上述したように右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012の回転する領域は前後方向に離間している。よって、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が共に回転しても接触することはない。
なお本実施形態においては、右側回転発光部4002は左回りに回転し、左側回転発光部4012は右回りに回転する構成を例示しているが、回転の方向はこの例に限らない。この例と逆に回転してもよいし、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が同一の方向に回転してもよい。
また、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012のどちらか一方または両方の回転速度を変化させてもよい。たとえば、高速回転と低速回転(または停止)を繰り返すように構成されていてもよい。
上記(iii)の後、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012の回転が停止して(iv)の状態となる。この状態は、図43(B)に示す(ii)の状態と同様である。
上記(iv)の後、隣接状態に遷移して(v)の状態となる。この状態は、図43(A)に示す(i)の状態と同様である。
ところで、ランプ制御基板340は、図43(A)の隣接状態から図43(B)の離間状態に遷移させるとき、即ち、右側第1モータ4007を駆動して右側連結部材4005を回転させ右側回転発光部4002を遊技領域106の中央側に移動させるときには、右側第2モータ4009に通電して励磁状態とし静止トルクを発生させる。このように静止トルクを発生させることで、右側連結部材4005が回転するときに右側回転発光部4002が右側連結部材4005に対してふらふらと揺れ動いてしまうことを抑制する。離間状態から隣接状態に戻るときも同様に静止トルクを発生させる。
またランプ制御基板340は、右側第2モータ4009を駆動して図43(C)のように右側回転発光部4002を回転させるときには、右側第1モータ4007に通電して励磁状態とし静止トルクを発生させる。このように静止トルクを発生させることで、右側回転発光部4002が回転するときに右側連結部材4005が右側支持部4001に対して揺れ動いてしまうことを抑制する。
左サイドギミック141においても上述した右サイドギミック140の場合と同様に、ランプ制御基板340はモータを励磁して静止トルクを発生させることで、隣接状態から離間状態となるとき及び離間状態から隣接状態となるときにおける左側回転発光部4012の左側連結部材4015に対する揺れ動き(ふらつき)、及び、左側回転発光部4012が回転するときの左側連結部材4015の左側支持部4011に対する揺れ動き(ふらつき)を抑制する。
なお、励磁状態として静止トルクを発生させる場合には、2相励磁とすることが考えられる。
複合演出の変形例を説明する。複合演出は、発光演出を実行する期間内に隣接状態から離間状態になり、更に隣接状態に戻るという動作を含む様々な態様とすることができる。例えば、上述した(iii)(iv)が実行されない演出、つまり右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が回転しない演出であってもよい。
また、上述した(iii)のような回転動作以外の動作を実行する演出であってもよい。例えば上記(ii)の後、右側回転発光部4002がXY平面方向に移動し、その後(v)となる演出や、(ii)の後に右側回転発光部4002が複数のパーツに分解し、その後再び一体化して(v)となる演出などが考えられる。左側回転発光部4012においても同様である。
また、上記(i)の前、又は(v)の後に何らかの演出が加えられてもよい。例えば、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が回転しているときに発光演出が開始され、その後発光演出が継続されたまま回転を停止して隣接状態(i)となり、その後(ii)〜(v)の状態に順に遷移する演出を実行してもよい。
また発光演出は、上述したように右側回転発光部4002,右側固定発光部4003,左側回転発光部4012,及び左側固定発光部4013からなる発光体群が点灯や点滅を継続する演出のみに限定されず、発光体群のいずれかのLEDが一定期間消灯したり、発光体群が順番に発光したりする演出としてもよい。
例えば、上述した(iii)の回転動作を行うタイミングにおいて右側固定発光部4003及び左側固定発光部4013の発光を停止する演出とすることで、回転する右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012を強調させることができる。また、右サイドギミック140と左サイドギミック141を交互に発光させる演出としてもよい。
また例えば発光演出において、右サイドギミック140及び左サイドギミック141のいずれか一方又は両方のLEDが全て消灯するタイミングを有していてもよいし、発光演出中はいずれか1つ以上のLEDが点灯しているように構成されていてもよい。
図43(D)は、上記(iii)のように発光演出を行いながら左側回転発光部4012が回転したときの遊技者から見える光の軌跡を模式的に示したものである。外縁LED4111は強い光を放つため、くっきりとした軌跡を確認することができる。中央LED4112により強調される複数の強調領域4115の一部は、幅方向に並ぶ強調領域4115同士(強調領域4115a同士、又は強調領域4115b同士)の長さ方向の配置が揃うようになっている。したがって、長さ方向に並ぶ強調領域4115(強調領域4115aと強調領域4115b)については軌跡が重ならず、遊技者はそれぞれの発光を個別に認識することができる。
図44(A)〜(C)を用いて、その他の演出について説明する。
図44(A)は、右側連結部材4005及び左側連結部材4015が小刻みに動作する演出の説明図である。この演出では、右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012が隣接状態から破線の位置までの間でガタガタと震える。右側回転発光部4002と右側固定発光部4003、及び、左側回転発光部4012と左側固定発光部4013は、隣接状態において1つの形状を構成しているため、その一部分のみが震える動作することで遊技者に新しい興趣を与えることができる。
図44(B)は、LEDの点灯を上下方向に移動させる演出の説明図である。右側回転発光部4002及び右側固定発光部4003は全体として上下に長く配置されるため、全体を通して上下に発光位置を変化させることで、遊技者に新しい興趣を与えることができる。左サイドギミック141についても同様である。
なお、右サイドギミック140及び左サイドギミック141の両方を共に発光させる場合、それぞれが同じ方向に発光位置を移動させてもよいが、上下の方向が異なるようにしてもよい。右サイドギミック140及び左サイドギミック141はそれぞれ円周状に長さを有しているため、上下を異ならせて発光させることで発光位置が回転しているように遊技者に見せることができる。
図44(C)は、LEDの点灯を左右方向に移動させる演出の説明図である。右サイドギミック140及び左サイドギミック141の両方を共に発光させる場合、それぞれが同じ方向に発光位置を変化させてもよいが、左右を異ならせてもよい。
なお、図43及び図44で説明した演出は、右サイドギミック140及び左サイドギミック141が共に行うものを例示したが、左右のいずれか一方のみで行われてもよい。また右サイドギミック140及び左サイドギミック141の発光は点対称、線対称となるように実行されてもよいし、左右で全く別の発光制御を行ってもよい。
また、右側連結部材4005及び左側連結部材4015を回転させることによる右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012の移動も、左右が同時に実行されてもよいし、異なるタイミングで実行されてもよい。例えば右側回転発光部4002及び左側回転発光部4012を交互に動作させてもよい。
[サブ表示装置装飾ユニット及びサブ表示装置可動ユニット]
図45〜図51に基づき、サブ表示装置装飾ユニット4501及びサブ表示装置可動ユニット4801について説明する。
[サブ表示装置装飾ユニットの爪状役物の移動態様]
図45(A)〜(C)は、サブ表示装置139及びサブ表示装置装飾ユニット4501の正面図である。サブ表示装置139とサブ表示装置装飾ユニット4501との位置関係が変化することにより遊技者により視認される形態が変化するため、ここではそれらの取り得る形態を説明する。
サブ表示装置139は表示画面4502を有しており、画像制御基板330からの制御信号に従って画像を表示する。
サブ表示装置装飾ユニット4501は、3つの爪状役物4503と、爪状役物4503を移動させる移動機構と、を有している。移動機構については後述する。
図45(A)は、サブ表示装置139の後方、言い換えると背面側に爪状役物4503が配置されている状態を示す正面図である。以降、爪状役物4503のこの位置を背面位置と記載する。この背面位置においては、爪状役物4503は遊技者から視認されない。
図45(B)は、爪状役物4503が背面位置から一定距離上方に移動した状態を示す正面図である。以降、爪状役物4503のこの位置を途上位置と記載する。この途上位置においては、遊技者はサブ表示装置139の上方に爪状役物4503の一部(裏面側)を視認することができる。
図45(C)は、爪状役物4503の一部がサブ表示装置139の前方に位置するように移動した状態を示す正面図である。以降、爪状役物4503のこの位置を前面位置と記載する。上述した背面位置及び途上位置においては、爪状役物4503はサブ表示装置139の表示画面4502を全く隠さない。一方、前面位置においては、爪状役物4503が表示画面4502の一部を覆う。
なお、3つの爪状役物4503は間隔を空けて設けられているため、前面位置においても表示画面4502を隠し過ぎることがない。
なお確認的に記載すると、上述した背面位置、途上位置、及び前面位置は、爪状役物4503のサブ表示装置139を基準とした位置である。また前後方向は上述したZ方向であり、遊技者が位置する方向が前方である。
図46(A)〜(D)は、サブ表示装置139及びサブ表示装置装飾ユニット4501の一部を模式的に示す側面図であって、図46(A)は爪状役物4503が背面位置にある状態であり、図46(B)は爪状役物4503が途上位置にある状態であり、図46(C)は、爪状役物4503が途上位置からわずかに前方に移動した状態であり、図46(D)は爪状役物4503が前面位置にある状態である。
なお図46(A)〜(D)では、各構成要素の位置関係の理解を容易にするため、部品単位で実線と破線とを使い分けている。よって、他部品に隠れているが実線で示される部分と、隠れていないが破線で示される部分とが存在する。図51においても同様である。
図46(A)〜(D)に示されるように、サブ表示装置装飾ユニット4501は爪状役物4503を支持する複数の部品を有している。具体的には、基部4601と、第1連結部4602と、第2連結部4603と、を有している。なお、1つの基部4601から3組の第1連結部4602及び第2連結部4603が設けられており、それら3組の先にそれぞれ爪状役物4503が設けられている。これら3組は同じように作動するため、代表して1つを図示する。
図46(A)に示すように、背面位置においては基部4601、第1連結部4602及び第2連結部4603は上下(Y方向)に並ぶような位置関係となっている。
図46(B)に示すように、途上位置においても、基部4601、第1連結部4602及び第2連結部4603の位置関係は背面位置と同じである。即ち、爪状役物4503は同じ態様のまま背面位置から途上位置までの範囲を移動する。
図46(C)に示すように、途上位置から基部4601がわずかに上方に移動すると、第1連結部4602及び第2連結部4603は基部4601に対して前方に傾斜し、爪状役物4503はそれらよりも大きく前方に傾斜する。
図46(D)に示すように、前面位置においては、基部4601は途上位置よりも更に上方に位置する。第1連結部4602及び第2連結部4603は図46(C)の状態よりも大きく前方に傾斜する。爪状役物4503は先端が下向きに折り返されて下方を向くようになる。
以上説明したように、爪状役物4503は、サブ表示装置139を基準とする上述した背面位置から前面位置までを含む範囲で移動する。爪状役物4503が背面位置から前面位置に移動するとき、基部4601は上方に移動する。爪状役物4503は、背面位置から途上位置までの範囲では上方に移動するだけであるが、途上位置よりも前面位置側に位置するときには、前面位置側に近づくほど大きく前方に傾斜する。即ち、爪状役物4503は、上昇する動きと、前方に折れ曲がる動きと、の2段階の動作を実行する。
爪状役物4503がこのように移動することにより、遊技者からは、隠れていた爪状役物4503が急にサブ表示装置139の後方から表示画面4502を覆う位置に現われたように見える。
また、爪状役物4503は、図46(A)〜(C)の範囲でのみ移動させる演出、即ち、遊技者からその裏面側のみが見える状態で移動する演出や、図46(B)〜(D)の範囲でのみ移動する演出、即ち、遊技者から常に爪状役物4503が見える状態で移動する演出なども可能である。また、図46(A),(B)の範囲で爪状役物4503が折れ曲がらずに動作する演出も可能である。
[サブ表示装置及び爪状役物の移動態様]
次に、メイン表示装置131を基準とした、サブ表示装置139及び爪状役物4503の移動について説明する。
図47(A)〜(I)は、メイン表示装置131及びサブ表示装置装飾ユニット4501の一部を模式的に示す側面図である。メイン表示装置131は移動せず、サブ表示装置139及びサブ表示装置装飾ユニット4501のみ位置が変化する。
図47(A)は、サブ表示装置139がメイン表示装置131の下部の前方に位置する状態を示す側面図である。以降、サブ表示装置139のこの位置を下方位置と記載する。図47(A)では、爪状役物4503は背面位置に位置する。
図47(B)は、サブ表示装置139が下方位置と比較して相対的に上方に位置する状態を示す側面図である。以降、サブ表示装置139のこの位置を中間位置と記載する。図47(B)では、爪状役物4503は背面位置に位置する。
図47(C)は、サブ表示装置139が中間位置と比較して相対的に上方に位置する状態を示す側面図である。以降、サブ表示装置139のこの位置を上方位置と記載する。図47(C)では、爪状役物4503は背面位置に位置する。
図47(D)は、サブ表示装置139が下方位置であって、爪状役物4503が途上位置に位置する状態を示す模式図である。
図47(E)は、サブ表示装置139が中間位置であって、爪状役物4503が途上位置に位置する状態を示す模式図である。
図47(F)は、サブ表示装置139が上方位置であって、爪状役物4503が途上位置に位置する状態を示す模式図である。
図47(G)は、サブ表示装置139が下方位置であって、爪状役物4503が前面位置に位置する状態を示す模式図である。
図47(H)は、サブ表示装置139が中間位置であって、爪状役物4503が前面位置に位置する状態を示す模式図である。
図47(I)は、サブ表示装置139が上方位置であって、爪状役物4503が前面位置に位置する状態を示す模式図である。
爪状役物4503は、サブ表示装置139が下方位置及び上方位置の間のいずれかの領域に位置する場合に、自在に背面位置から前面位置までの間で移動することができる。また、サブ表示装置139は、爪状役物4503が背面位置及び前面位置の間のいずれかの領域に位置する場合に、自在に下方位置から上方位置までの間で移動することができる。
言い換えると、サブ表示装置139と爪状役物4503とは別個に移動することができ、いずれか一方の位置によって制限を受けることなく移動が可能である。
このような移動が可能である、サブ表示装置139及び爪状役物4503により、以下のような演出が可能である。
(i)サブ表示装置139が下方位置及び上方位置の間のいずれかの領域に位置するときに、隠れていた爪状役物4503が遊技者によって視認可能である位置に現われる演出(爪出現演出)が可能である。
例えば、図47において(A)(D)(G)の順、(B)(E)(H)の順、(C)(F)(I)の順に遷移する演出や、図46において(A)(B)(C)(D)の順に遷移する演出が上記演出に該当する。
(ii)サブ表示装置139が下方位置及び上方位置の間のいずれかの領域に位置するときに、遊技者によって視認可能である位置に存在していた爪状役物4503が隠れる演出(爪消失演出)が可能である。
例えば、図47において(G)(D)(A)の順、(H)(E)(B)の順、(I)(F)(C)の順に遷移する演出が上記演出に該当する。
(iii)爪状役物4503が前面位置又は遊技者から視認可能な位置に存在するときに、サブ表示装置139が移動する演出が可能である。
具体的には、例えば、爪状役物4503が隠れた位置から視認可能である位置に出現し、その状態から爪状役物4503は移動せずサブ表示装置139のみ下方に移動する演出(爪押下演出、図47において(C)(F)(I)(H)(G)の順に遷移)が可能である。この爪押下演出では、爪状役物4503によってサブ表示装置139が移動した演出を遊技者に視認させることができる。
また、爪状役物4503は移動せずに図47において(I)(H)(G)の順に遷移する演出も可能である。
また、爪押下演出の前にサブ表示装置139が上方に移動してもよい。つまり、図47において(A)(B)(C)(F)(I)(H)(G)の順に遷移する演出であってもよい。
(iv)サブ表示装置139と爪状役物4503とが共に移動する演出が可能である。サブ表示装置139及び爪状役物4503の移動の開始及び停止がいずれも同時であってもよいし、開始及び停止のいずれか一方及び両方のタイミングが異なっていてもよい。
具体的には、例えば、サブ表示装置139が下方位置から上方位置へ移動する間に、爪状役物4503は背面位置から前面位置へ移動し、また背面位置へ戻るという演出が考えられる。つまり、図47において(A)(H)(C)の順に遷移する演出が考えられる。爪状役物4503は、図47において(A)から(H)に遷移する間に背面位置から前面位置に移動し、(H)から(C)に遷移する間に前面位置から背面位置に移動する。
ところで、上述したサブ表示装置139及び爪状役物4503の移動範囲や形態はあくまで一例である。一定の範囲を移動することで遊技者によって視認される形態が変化する範囲で、様々な構成を採用することができる。
例えば、爪状役物4503が背面位置に移動する構成を例示したが、爪状役物4503は完全に遊技者から視認できない位置まで移動するものでなくてもよい。爪状役物4503における遊技者から視認される領域の大きさが変化したり、視認される領域自体が変化したりすることで、サブ表示装置139及びサブ表示装置装飾ユニット4501全体としての形態が変化し、遊技者の興趣の向上を図ることができるものであることが望ましい。
なお、サブ表示装置139及び爪状役物4503は、それらの移動範囲においてわずかに移動したり、その移動の後すぐに元の位置に戻ったりすることもできる。例えば、爪状役物4503が前面位置から途上位置に向かって移動し、すぐに前面位置に戻る、という移動を小刻みに繰り返す演出が可能である。
[サブ表示装置可動ユニットによるサブ表示装置139の移動]
次に、サブ表示装置可動ユニット4801について説明する。以下の説明に用いる図において、サブ表示装置139の移動に関連しない部品は図示しない場合がある。なお、以下の説明で登場するモータの駆動は、ランプ制御基板340により制御されている。即ち、サブ表示装置139の移動、及びそれを用いた演出は、ランプ制御基板340により制御されている。
図48−1(A),(B)は、サブ表示装置139を移動させるサブ表示装置可動ユニット4801の正面図である。図48−1(A)はサブ表示装置139が上述した下方位置にあるときの状態を示しており、図48−1(B)はサブ表示装置139が上述した上方位置にあるときの状態を示している。
爪状役物4503はサブ表示装置装飾ユニット4501ごとサブ表示装置139に設けられているため、サブ表示装置139が移動すると爪状役物4503も移動する。なお“サブ表示装置139に設けられている”状態とは、サブ表示装置装飾ユニット4501がサブ表示装置139に対して固定された部分を有しており、サブ表示装置139が移動すれば爪状役物4503がサブ表示装置139に伴って移動する状態を意味する。
サブ表示装置可動ユニット4801は、遊技盤102に対して固定される盤面固定部4802と、サブ表示装置139に固定されてサブ表示装置139を支持する板状の第1支持部4803と、を有する。
盤面固定部4802には、図示しないモータと、モータにより駆動する第1腕部4804と、モータの駆動力を第1腕部4804に伝達する図示しない複数のギアと、が設けられている。
第1腕部4804は棒状の部材であって、回転軸4805を中心として回転する。回転軸4805から間隔を空けた第1腕部4804の先端付近には、長穴4806が形成されている。この長穴4806には、第1支持部4803に設けられた突起4807が挿入されている。
第1腕部4804はモータの回転に伴って回転する。第1腕部4804は、図48−1(A)に示すようにその先端が下方にある位置と、図48−1(B)に示すように先端が相対的に上方にある位置と、の間を移動する。
第1腕部4804の先端が下方にあるときは、突起4807も下方に位置している。第1腕部4804の先端が上方に移動すると、第1腕部4804は長穴4806に挿入されている突起4807を上方に押し上げる。
その結果、第1支持部4803全体がサブ表示装置139と共に上方に移動する。第1腕部4804の先端が下方に移動すると、第1支持部4803と共にサブ表示装置139も下方に移動する。
図48−2は、サブ表示装置139が移動した状態を説明する遊技機100の正面図である。上方位置にあるときのサブ表示装置139は実線(一部破線)で示されており、下方位置にあるときのサブ表示装置139は二点鎖線で示されている。サブ表示装置139は、上方位置にあるときは下方位置のときよりもメイン表示装置131の中央寄りに位置している。そのため、遊技者により注目されやすくなり、画面表示による演出や爪状役物4503を用いた演出などの効果が高くなる。なお、図1はサブ表示装置139が下方位置であって、爪状役物4503が背面位置にある場合を示している。
[サブ表示装置装飾ユニットの移動機構]
図49〜51を用いて、サブ表示装置装飾ユニット4501における爪状役物4503を移動させる移動機構について説明する。サブ表示装置装飾ユニット4501は、爪状役物4503を上下に移動させる機構と、その移動に伴って爪状役物4503を折り曲げる機構と、を有している。以下の説明で登場するモータの駆動は、ランプ制御基板340により制御されている。即ち、爪状役物4503の移動、及びそれを用いた演出は、ランプ制御基板340により制御されている。
まず、爪状役物4503を上下に移動させる機構を説明する。
図49(A),(B)は、爪状役物4503を移動させる移動機構の一部を示す正面図である。図49(A)は爪状役物4503が上述した背面位置にあるときの状態を示しており、図49(B)は爪状役物4503が上述した前面位置にあるときの状態を示している。なお図49(A),(B)では、各構成要素の位置関係の理解を容易にするため、爪状役物4503をその位置に関わらず破線で示している。
サブ表示装置装飾ユニット4501はサブ表示装置139に設けられている。より厳密には、サブ表示装置装飾ユニット4501は第1支持部4803を介してサブ表示装置139に固定されており、サブ表示装置139の上下の移動にあわせて上下に移動する。
サブ表示装置装飾ユニット4501は、図示しないモータの回転軸に設けられたモータギア4901と、モータギア4901の回転に伴って回転する一対の第2腕部4903(4903L,4903R)と、上下に移動する第2支持部4904と、を有する。一対の第2腕部4903L,4903Rはいずれも棒状の部材であって、左右方向(X方向)に隣接する回転軸4911L,4911Rを中心として、逆方向に回転する。
なお、上述したモータギア4901及びその他のギア,回転軸4911L,4911Rは、第1支持部4803に固定された図示しないギアボックス内に設けられており、第1支持部4803に対して位置が変化しない。
第2腕部4903L,4903Rにおける回転軸4911L,4911Rから間隔を空けた端部近傍には、突起4912が形成されている。
第2支持部4904には、左右方向に長さを有する長穴4913が形成されている。突起4912は長穴4913に挿入されている。この第2支持部4904は、第1支持部4803に左右一対に設けられた上下方向に長さを有するガイド穴4914に沿って上下方向に移動する。
また第2支持部4904は、ガイド穴4914を介して、第1支持部4803を基準として第2支持部4904が位置する側とは反対側に位置する基部4601と連結されている。
第2腕部4903はモータの回転に伴って回転する。第2腕部4903は、突起4912が図49(A)に示すように下方にある位置と、突起4912が図49(B)に示すように相対的に上方にある位置と、の間を回転移動する。突起4912が下方にある状態にて、モータを駆動力として、左側の第2腕部4903Lは右回りに回転させ、右側の第2腕部4903Rは左回りに回転させると、突起4912が上方に移動する。この突起4912の移動に伴って第2支持部4904が上方に移動する。
第2支持部4904が上方に移動すると基部4601も上方に移動し、爪状役物4503も上方に移動する。なおモータを上述したものと逆に回転させると、突起4912は下方に移動し、それに伴って基部4601も下方に移動する。
次に、爪状役物4503、第1連結部4602及び第2連結部4603を折り曲げる機構について説明する。上述したように、爪状役物4503、第1連結部4602及び第2連結部4603は3組設けられているが、これら3組は同じように作動するため、代表して1つを説明する。
図50(A)は、第1支持部4803の背面図である。図50(A)に示すように、第1支持部4803にはガイド穴4914以外に3つの長穴5001が形成されている。基部4601には、板状の第1支持部4803の法線方向に長さを有する回転軸5002を中心に回転する回転片5003が配置されている。この回転片5003には、回転軸5002から間隔を空けた位置に突起5004が設けられており、突起5004が長穴5001に挿入されている。
長穴5001は、下端から上方の所定高さまでは上下方向の直線状に形成されており、所定高さにて屈曲し、その上方は上下方向に対して傾斜した直線状に形成されている。以降、下端から屈曲部分5001aまでの範囲を第1範囲とし、屈曲部分5001aより上側を第2範囲として説明する。
図50(B)は突起5004が第1範囲に存在するときの回転片5003の拡大図であって、図50(C)は突起5004が第2範囲に存在するときの回転片5003の拡大図である。
回転片5003は、突起5004が第1範囲に存在する間は、基部4601が上下に移動しても変位しない。しかしながら、基部4601が上方向に移動し、突起5004が第2範囲に入ると、長穴5001が傾斜しているため突起の位置が長穴5001に沿って移動する。それにより、回転片5003は回転軸5002を中心として回転する。
回転片5003は、第1連結部4602に設けられている押し片5011と係合する係合部5012が設けられている。押し片5011は、回転片5003の回転に伴って上下方向に移動する。
図51(A),(B)は、基部4601,第1連結部4602,第2連結部4603,及び爪状役物4503を模式的に示す側面図である。
第1連結部4602及び第2連結部4603は、基部4601及び爪状役物4503のそれぞれに対して回転可能に連結されている。
第1連結部4602は、第1主回転軸5101を中心として基部4601に対して回転可能に連結されており、第2主回転軸5102を中心として爪状役物4503に対して回転可能に連結されている。
また第2連結部4603は、第1副回転軸5111を中心として基部4601に対して回転可能に連結されており、第2副回転軸5112を中心として爪状役物4503に対して回転可能に連結されている。
即ち、基部4601,第1連結部4602,第2連結部4603,及び爪状役物4503は、基部4601が固定された四節リンク機構を構成する。この四節リンクは、第1連結部4602が第1主回転軸5101を中心に前方に回転すると、爪状役物4503が第1連結部4602に対して前方に回転するように構成されている。
第1連結部4602には、上述したように押し片5011が設けられている。押し片5011が回転片5003の回転に伴って下方から上方に移動すると、つまり図50(B)から図50(C)の状態に遷移すると、第1連結部4602が第1主回転軸5101を中心に前方に回転する。その結果、爪状役物4503も前方に回転する。
以上説明したように、サブ表示装置装飾ユニット4501は、モータの回転によって第2支持部4904が上下する。基部4601は、間に第1支持部4803を挟んで第2支持部4904に固定されているため、第2支持部4904が上下に移動すればそれに伴って上下に移動する。
基部4601が上方に移動して突起5004が長穴5001の屈曲部分5001aを越えると(長穴5001の第1範囲から第2範囲に進入すると)、回転片5003が回転して第1連結部4602を前方に回転させる。このとき第1連結部4602は前方に傾斜しているが、四節リンクによって爪状役物4503は第1連結部4602よりも大きく前方に回転する。基部4601が可動範囲の上端まで移動すると、爪状役物4503の先端は下方に折り返されたようになる。
ところで、図51(C),(D)に示すように、第1連結部4602及び第2連結部4603における爪状役物4503と基部4601の間の領域は、前側、即ちサブ表示装置139側が後方に窪んだ凹状に形成されている。
図51(C),(D)は、第1連結部4602及び第2連結部4603の拡大図である。
図51(C)に示すように、第1連結部4602における、サブ表示装置139と近接する側に設けられた凹部5121は、その最深部が第1主回転軸5101と第2主回転軸5102とを結んだ線分を越えた位置にある。
図51(D)に示すように、第2連結部4603における、サブ表示装置139と近接する側に設けられた凹部5122は、その最深部が第1副回転軸5111と第2副回転軸5112とを結んだ線分を越えた位置にある。
このように凹部が形成されていることより、第1連結部4602及び第2連結部4603が前傾してもサブ表示装置139に接触しにくくなる結果、第1連結部4602及び第2連結部4603をよりサブ表示装置139に近い位置に配置できる(図46(C),(D)参照)。それにより、爪状役物4503はサブ表示装置139により近い位置で屈曲等の作動を行うことができ、遊技者に対して恰も爪状役物4503がサブ表示装置139の上を滑るように移動したように視認させることができる。
[第1演出ボタンの構成]
図52〜図57に基づき、次に第1演出ボタン135の構成について説明する。
図52に基づき、まず、第1演出ボタン135の概略の構成について説明する。図52は、ボタンカバー5207を外した状態の第1演出ボタン135の概略の外観図である。
第1演出ボタン135は、ベース5200(図52参照)、機構部5201(図55参照)、第1基板5202(図54参照)、レンズ板5203(図57参照)、ボタン部5204、第2基板5205(図54参照)及びボタンカバー5207を備えており、ボタン部5204の内部に、機構部5201、第1基板5202、レンズ板5203、第2基板5205が配置されている。
ベース5200は、アクリルなどの樹脂材を略筒状に形成したものであり、円筒内部に機構部5201が配置され、円筒の端面に第2基板5205が載置されている。
ベース5200には、上部可動板5505が下端に位置したことを検知する図示しないボタンセンサが設けられている。このボタンセンサは、光センサであり、後述するように、上部可動板5505の下側面に設けられた突起によって、光が遮断されることによるオン、光が検出されるときにオフとなる。つまり、ボタン部5204が遊技者により押下されることによって、上部可動板5505が下端まで押下げられた場合に、突起によって光センサがオンとなりボタン部5204が下端まだ押下されたことを検知するようになっている。
図53に基づき、次に、ボタン部5204及びボタンカバー5207の構成について説明する。図53(a)は、ボタン部5204の外観図であり、図53(b)は、ボタンカバー5207の外観図である。
図53(a)に示すように、ボタン部5204は、アクリルなどの透明な樹脂を天井面5300を有する円筒状に形成したものであり、側面5301は、無色透明であり、第1基板5202の複数のLED5400で発光した光を側面5301外部に広く散乱させるための亀甲状のレンズ加工が施してある。また、天井面5300は、無色透明であり、第1基板5202の複数のLED5400(図54参照)で発光した光の上面に対する散乱を抑制するための凹凸が形成されている。
また、天井面5300の凹凸面が形成されている面の更に上面には、赤色などの有色透明なカバー5302が取り付けられている。このカバー5302には、光の散乱を抑制するエンボス加工が施されており、さらに、演出の興趣を向上させるためのロゴマーク(本実施形態では「AA」マーク)などの模様が施されている。
また、ボタン部5204の開口部の端面にはフランジ5303が設けられており、そのフランジ5303の外側には、第2基板5205のLEDに対向する位置に下向きの突起部5306が設けられおり、突起部5306の内側(フランジ5303の根元)には、上部可動板5505(図55参照)の突起部に嵌合する孔が設けられている。この孔と上部可動板5505の突起部とが嵌合することにより、ボタン部5204が回転しないようになっている。
図53(b)に示すように、ボタンカバー5207は、ボタン透明のアクリルなどの樹脂材を天井面5304のある円筒状に形成したものである。天井面5304と側面(円筒面)5305とは、角ができないように滑らかな曲面となるように形成されている。換言すれば、ボタンカバー5207の円筒状の開口面の端面から光を入射した場合に、天井面5304と側面5305の境界で入射光が屈折しないように形成されている。これにより、ボタンカバー5207の開口面端面から入射される光により、ボタンカバー5207全体が光るようになる。
また、ボタンカバー5207の天井面5304の裏面には、表面から見て、遊技者の興趣を向上させるようなロゴマーク(本実施形態では「ABC」)や模様が、エンボス加工などにより施され、その部分に入射される光を散乱させるようになっている。
さらに、ボタンカバー5207の開口面の直径は、開口面の端部が、ボタン部5204のフランジ部分に載置される大きさとなっている。
図54に基づき、次に、第1基板5202及び第2基板5205の構成について説明する。図54(a)は、第1基板5202の概略の構成を示す図であり、図54(b)は、第2基板5205の概略の構成を示す図である。
図54(a)に示すように、第1基板5202は、円盤状に形成された回路基板であり、ベース5200に取り付けられている2本の支柱5503(図55参照)に上部可動板5505を取り付けた状態で、2本の支柱5503の先端にボルトで取り付けられて固定されている。第1基板5202の上面には、複数のLED5400が、放射状に配置されている。
第1基板5202の上側には、レンズ板5203(図57参照)が取り付けられている。レンズ板5203は、アクリルなどの樹脂材を外形が円形になるように形成したものであり、平面部分には、下側から入射される光を、上側に所定のパターンで集光して上側に放射するように、上側が凸になるように形成してある。
これにより、第1基板5202に配置されている複数のLED5400から放射される光が所定のパターンで、ボタン部5204の天井面5300に照射されるようになる。
図54(b)に示すように、第2基板5205は、中空の円盤状に形成された回路基板であり、略円筒形状のベース5200の上端面に載置されボルトで固定されている。第2基板5205の上面側には、複数のLED5401が、ボタン部5204の開口部のフランジ5303に設けられた複数の透明の突起部に対向する位置に配置されている。
第2基板5205には、図示しない第2基板カバーが被せられている。この第2基板カバーは、ポリプロピレンなどの薄い樹脂材を、第2基板5205の表面を被うように、中空の円盤状に形成してなっており、端面が全周に亘って下方に突出している。これにより、第2基板5205の表面及び側面を被い、水分などが第2基板5205に浸透しないようになっている。
図55に基づき、次に、機構部5201の構成について説明する。図55は、機構部5201の概略の構成を示す図である(図55(a):正面図、図55(b):平面図)。なお、図55においては、説明を分かりやすくするため、実際の構成を簡略化した図となっている。
図55に示すように、機構部5201は、モータ5500、ギア5501、円筒カム5502、支柱5503、コイルスプリング5504及び上部可動板5505を備えている。
モータ5500の回転軸5500aの先端にピニオンギア5500bが装着されており、モータ5500の回転がピニオンギア5500bを介してギア5501の上部歯車5501aに伝達される。
ギア5501は、半径の大きな上部歯車5501aと上部歯車5501aよりも半径の小さな下部歯車5501bの二重構造になっており、上部歯車5501aはモータ5500のピニオンギア5500bと噛み合い、下部歯車5501bは円筒カム5502の歯車5502aと噛み合っている。モータ5500の回転は、ギア5501の上部歯車5501aと下部歯車5501bを介して、円筒カム5502に伝達される。
円筒カム5502は、プラスチックなどの樹脂材を円筒状に形成したものであり、下端部分の円周に歯車5502aが形成されており、ギア5501の下部歯車5501bと噛み合っている。また、円筒の外周面の対向する位置には、下端部分に円周方向に、円周の約半分の長さの第1溝5502bが形成され、その第1溝5502bの一端から上端まで螺旋状の第2溝5502cが形成されている。
第2溝5502cは、溝を形成する一方の壁面が側面から見て傾斜している。この壁面(以下、傾斜壁面とも呼ぶ)の傾斜角は一定ではなく、下部の約3分の1程度の傾斜角が小さく(傾斜が小さい)、上部の残り3分の2の傾斜角が大きく(傾斜が大きい)なっている。また、傾斜角の変化点は、第2溝5502cに嵌合する上部可動板5505のローラ5505aがスムーズに接触移動できるように滑らかに形成されている。
さらに、第2溝5502c部を形成するもう一方の壁面(以下、垂直壁面とも呼ぶ)は、円筒カム5502の中心軸に平行になるように形成されている。
この第1溝5502b及び第2溝5502cに対して上部可動板5505のローラ5505aが接触移動することにより、円筒カム5502の回転時にカムとして作動する。
支柱5503は、SUS材などの金属棒であり、ベース5200の底面から、円筒カム5502を挟むように対向する位置に計2本設けられており、先端に上部可動板5505が図示しないボルトで取り付けられる。
2本の支柱5503の外側にはコイルスプリング5504が差し込まれている。このコイルスプリング5504の長さは、支柱5503よりも長く、上部可動板5505が支柱5503に取り付けられる際に、圧縮された状態となり、上部可動板5505を上側に押し上げるように作用する。
上部可動板5505は、プラスチックなどの樹脂材料を中空の円盤状に形成した板部材であり、上側平面の対向する位置に、回転軸が中空部分の直径方向に向くように配置された2個のローラ5505aが設けられている。
この2個のローラ5505aは、円筒カム5502の第1溝5502b及び第2溝5502cに嵌合して、カムとして作動し、モータ5500で円筒カム5502が回転する際及びコイルスプリング5504の付勢力で上部可動板5505が押し上げられる際に上部可動板5505を一定の高さに保持したり、上下方向に移動させるようになっている。
また、上部可動板5505において、支柱5503に対応する位置に2箇所に支柱5503を通すための孔が設けられている。この孔の直径は、支柱5503を通すがバネを上部可動板5505の下面で抑えることができる大きさとなっている。
また、上部可動板5505には、ボタン部5204のフランジ5303に設けられる突起部5306に嵌合する位置に孔5506が設けられ、その孔の内側にボタン部5204のフランジ5303に設けられた孔と嵌合する突起部が設けられている。この孔5506の位置は、第2基板5205に配置されているLED5401の位置に対向する位置となっている。
また、上部可動板5505の下側面には、円周方向を長手方向とする薄板状の図示しない突起が設けられている。この突起は、ベース5200に設けられているボタンセンサ(光センサ)の光を遮断ことによって、オン(遮断)・オフさせるためのものである。
[第1演出ボタン135の作動]
図56に基づき、次に、第1演出ボタン135の作動について説明する。図56(a)は、ボタン部5204及びボタンカバー5207が下端位置にある場合の機構部5201及び上部可動板5505の図であり、図56(b)は、ボタン部5204及びボタンカバー5207が上端位置にある場合の図であり、図56(c)は、ボタン部5204及びボタンカバー5207が下降中もしくは上下振動している場合の図である。
図56(a)に示すように、上部可動板5505(つまり、ボタン部5204及びボタンカバー5207)が下端位置にある場合、上部可動板5505のローラ5505aが円筒カム5502の第1溝5502aに嵌合して、ローラ5505aが上から抑えられている状態となり、上部可動板5505は下端位置で静止し、それに伴いボタン部5204及びボタンカバー5207も下端位置で静止している。
この状態から、モータ5500を作動させ、ローラ5505aを上から見て左回転させると、第1溝5502aがローラ5505aに沿って移動し、ローラ5505aの位置が第2溝5502cの垂直壁面の位置に達すると、ローラ5505aを上から抑えるものがなくなるため、支柱5503に支えられているコイルスプリング5504の付勢力によって、上部可動板5505が上昇し、それに伴いボタン部5204及びボタンカバー5207も上昇する。この状態で、モータ5500の作動を停止させれば、上部可動板5505及びボタンカバー5207が上端位置で停止する(図56(b)参照)。
この状態で更にモータ5500を作動させて、ローラ5505aを上から見て左回転させると、上部可動板5505のローラ5505aがローラ5505aの第2溝5502cの傾斜壁面に斜め上から抑えられ、上部可動板5505のローラ5505aは、コイルスプリング5504の付勢力で傾斜壁面に押し付けられながら、傾斜壁面に沿って降下していくとともにボタン部5204及びボタンカバー5207も降下していく(図56(c)参照)。
さらに、ローラ5505aを左回転させると、上部可動板5505のローラ5505aは、ローラ5505aの第1溝5502aに嵌合し、下端位置となり、ボタンカバー5207も下端位置となる(図56(a)参照)。
このようにして、ローラ5505aを左回転させることにより、ローラ5505aの第1溝5502a、第2溝5502c及び上部可動板5505のローラ5505aで構成されるカム機構により上部可動板5505、ボタン部5204及びボタンカバー5207が上下する。
また、上部可動板5505のローラ5505aがローラ5505aの第2溝5502cの傾斜壁面に押し付けられた状態で、モータ5500の回転を正・逆の回転方向に作動させて、ローラ5505aを左右方向に回転させると、上部可動板5505のローラ5505aが傾斜壁面に沿って上下するため、上部可動板5505、ボタン部5204及びボタンカバー5207も上下する(図56(c)参照)。
[導光の説明]
図57に基づき、次に、第1基板5202及び第2基板5205のLED5401から発光された光がどのように導光されて、放射されるかについて説明する。図57(a)は、ボタンカバー5207が下端位置にある場合の導光の様子を示す図であり、図57(b)は、ボタンカバー5207が下端位置から離隔した場合の導光の様子を示す図である。
図57(a)に示すように、ボタンカバー5207が下端位置にある場合には、第2基板5205に配置されているLED5401から発光された光が、ボタン部5204のフランジ5303に設けられている無色透明の突起部5306の下端から入射される。
このとき、ボタンカバー5207の開口端がボタン部5204の突起部5306の上端に密着しているため、突起部5306に入射した光は、図57(a)中に矢印で示すように、突起部5306を透過してボタンカバー5207の開口端に入射される。
前述のように、ボタンカバー5207は無色透明で、天井面5304と側面5305の境界面光の屈折が生じないため、ボタンカバー5207の開口端に入射した光は、図57(a)中に矢印で示すように、そのままボタンカバー5207の側面5305と天井面5304に伝達され、天井面5304に施された模様やロゴマークを光らせる。つまり、ボタンカバー5207を導光手段として第2基板5205のLED5401で発光した光がボタンカバー5207の天井面5304に導光される。
一方、図57(b)に示すように、ボタンカバー5207が下端位置から離隔している状態(例えば、遊技者がボタン部5204及びボタンカバー5207の降下中にボタンカバー5207を引っ張り上げたような場合)では、第2基板5205のLED540から発光された光は、図57(b)中に矢印で示すように、ボタン部5204の突起部5306の下端に入射されるものの、突起部5306とボタンカバー5207の開口端とが離隔しているため、突起部5306からボタンカバー5207の開口端に入射される光量が非常に少なくなる。
したがって、ボタンカバー5207が下端部から離隔している場合には、ボタンカバー5207の天井面5304に導光される光量が非常に少なくなる。
図57(a)及び図57(b)に示すように、第1基板5202に配置されているLED5400から発光された光は、レンズ板5203により所定のパターンに集光されて、ボタン部5204の天井面5300の裏面に放射される。このとき、ボタンカバー5207と異なり、第1基板5202のLED5400の位置とボタン部5204との位置は変化しないため、LED5400が発光した場合には、一定の光量の光がボタン部5204の天井面5300の裏面に照射されることになる。
なお、以上のような作動及び導光を行う第1演出ボタン135を用いて行う演出をボタン作動演出と呼ぶ。
[ボタン作動演出]
図56に示す作動によって行われるボタン作動演出について説明する。ボタン作動演出は、ボタン通常演出、ボタン上昇演出とボタン揺動演出とによって行われる。
ボタン通常演出では、ボタンカバー5297の天井面5304の湾曲している部分が上皿面から出た状態で、第2基板5205のLED5401を発光させたり消灯させたりしてボタンカバー5297を光らせたり、光らせなかったりする。また、ボタンカバー5297の天井面5304の湾曲している部分が上皿面から出た状態で、第1基板5202のLED5400を発光させたり消灯させたりして、ボタンカバー5297の天井面5304を赤色に光らせたり光らせなかったりする。
ボタン上昇演出は、図56(a)の状態から図56(b)の状態に遷移させる演出であり、例えば、SPリーチ状態で大当りが確定演出が行われる場合、ボタン部5204及びボタンカバー5297を上昇させ、上皿128の上面から突出させる演出である。
ボタン上昇演出を行う際には、ボタンカバー5207とボタン部5204とがともに上昇した状態であるため、ボタンカバー5207にはボタン通常演出と同様に、第2基板5205のLED5401を発光・消灯させることにより、ボタンカバー5297を光らせたり光らせなかったりする。
また、ボタン部5204が上皿面から突出した状態では、ボタン部5204及びボタンカバー5297の側面が現れる。この際、ボタン部5204の天井面5300(及びボタンカバー5207の天井面5304)と第1基板5202とが離隔するので、第1基板5202のLED5400から発した光は、レンズ加工が施された側面5301で散乱し、ボタンカバー5297の側面から放射される。
このように、ボタン上昇演出では、ボタン部5204の天井面5300や側面5301から放射される光によりボタンカバー5207の天井面5304や側面5305を光らせたり光らせなかったりして、演出を行うことができる。
ボタン揺動演出は、図56(c)中に矢印で示すように、ボタン部5204及びボタンカバー5297を下降途中の状態、つまり、ボタン部5204及びボタンカバー5297を上皿から少し突出させた状態で上下に揺動させる演出である。
ボタン揺動演出の際には、ボタン部5204及びボタンカバー5207が上昇したり下降したりするため、ボタン部5204の天井面5300(及びボタンカバー5304)と第1基板5202のLED5400との距離が変化する。
したがって、ボタン部5204の天井面5300や側面5301から放射され、ボタンカバー5207の天井面5304や側面5305を光らせる光の強さや入射方向が変化する。
ボタン揺動演出では、その光の強さや入射方向の変化を利用し、第1基板5202のLED5400及び第2基板5205のLED5401を点灯・消灯させて、演出を行うようにすることができる。
[遊技機の特徴]
以上のような第1演出ボタン135を備えた遊技機100によれば、遊技の興趣を向上させることができる。つまり、他の可動役物(例えば操作レバー180)の作動やメイン表示装置131に表示される演出に応じて第1演出ボタン135を作動させる。
たとえば、メイン表示装置131にリーチ演出がなされている際に、第1演出ボタン135のボタンカバー5207を上下に揺動させるとともにLED5401を点滅させ、メイン表示装置131に操作レバー180を引くことを示唆する演出が表示された場合、ボタンカバー5207を上端位置まで突出させて、LED5401を発光させるなどとする。
このように、他の可動役物(例えば操作レバー180)の作動やメイン表示装置131に表示される演出に応じて第1演出ボタン135を作動させることにより、遊技の興趣を向上させることができるのである。
[顔ギミック109の構成]
図58〜図60に基づき、次に顔ギミック109の構成について説明する。図58は、顔ギミック109が展開した場合の外観図(図58(a):正面図、図58(b):側面図、図58(c):裏面図)であり、図59は、顔ギミック109を作動させる作動機構5900の構造図であり、図60は、顔ギミック109の作動の様子を示す図である。
顔ギミック109は、遊技盤102の前面において作動する可動役物であり、後述するギアボックス5807に収納されている作動機構5900によって作動する。
図58に示すように、顔ギミック109は、頭部ギミック5801とアイギミック5802とを備えており、頭部ギミック5801とアイギミック5802とで一体となり、1つの顔を表現する意匠性を有している。
頭部ギミック5801は、顔の額を模した形状に形成されており、さらに、遊技機100のモチーフとなる装飾や文字など(本実施形態では「SUPER」の文字)の装飾部5803が設けられている。装飾部5803には、LEDなどの発光部品及び発光部品を作動させるための図示しない回路基板が内蔵されており、演出内容に基づいて発光や消灯(点滅を含む)して、遊技の興趣を向上させるようになっている。
アイギミック5802は、顔の眼の部分(額の一部や眼)を模した形状に形成されている。また、眼を模した部分(、以下、疑似眼5805よ呼ぶ)は、LEDなどの発光部品及び発光部品を作動させる図示しない回路基板が内蔵されており、演出内容に基づいて発光や消灯(点滅を含む)して、遊技の興趣を向上させるようになっている。
さらに、額の一部には、LEDなどの発光部品および発光部品を作動させるための回路基板が内蔵された発光部5804が形成されており、演出内容に基づいて発光・消灯(点滅を含む)することで、遊技の興趣を向上させるようになっている。
図58(b)に示すように、アイギミック5802は、頭部ギミック5801の裏面に配置されている。具体的には、頭部ギミック5801の裏面にアイギミック5802を取り付けるためのアイギミック取付板部材5806が頭部ギミック5801の裏面から遊技盤102の奥側に離隔した位置に、上部の2箇所で取り付けられている。
また、図58(c)に示すように、アイギミック取付板部材5806の左右両端近傍には、遊技盤102の縦方向にスライド用溝5806aが設けられている。
アイギミック5802において、アイギミック取付板部材5806のスライド用溝5806aに対応した位置(2箇所)に、スライダ5802aが設けられている。
そして、アイギミック5802を頭部ギミック5801の裏面とアイギミック取付板部材5806の間の間に挟むようにし、2箇所に設けられたスライダ5802aをアイギミック取付板部材5806のスライド用溝5806aに嵌合させることによって、アイギミック5802が頭部ギミック5801の裏面で上下に移動可能となる。
また、アイギミック5802の下端部近傍に、遊技盤102の奥側に向けて突出した突起部5802bが設けられている。アイギミック5802が上端位置にある場合、この突起部5802bが後述する作動機構5900の第2カム5909の左端部分で支えられ、第2カム5909の上下移動によって、アイギミック5802が上下に移動するようになっている。
[作動機構の構成]
図59に基づいて、次に、顔ギミック109の作動機構5900の構成について説明する。図59(a)は、作動機構5900にモータ5902が装着されている場合の図であり、図59(b)は、作動機構5900からモータ5902を取り外した場合の図である。
前述のように、作動機構5900は、顔ギミック109の裏面にあるアイギミック取付板部材5806のさらに後方(遊技機100の前面から見て裏側)に取り付けられる図示しないギアボックス5807に収納されている(図58参照)。
図59(a)に示すように、ギアボックス5807には、回転軸にピニオンギア5901が取り付けられたモータ5902が装着されるとともに、5つのギア(以下、第1〜第5ギアと呼ぶ)、2つのカム(以下、第1カム5908、第2カム5909と呼ぶ)及び頭部ギミック取付板部材5912が内蔵されている。
第1ギア5903は、上部歯車5903aと下部歯車5903bの二重構造になっており、下部歯車5903bは、モータ5902のピニオンギア5901の歯車と嵌合するようになっており、上部歯車5903aによりモータ5902のピニオンギアの回転を第2ギア5904に伝達する。
第2ギア5904は、歯車が第1ギア5903、第3ギア5905及び第4ギア5906の歯車と嵌合しており、第1ギア5903の回転を第3ギア5905及び第4ギア5906に伝達する。
第3ギア5905は、歯車が第2ギア5904及び第5ギア5907の歯車と嵌合しており、第2ギア5904を介して伝達される第1ギア5903の回転を第5ギア5907に伝達する。
第4ギア5906は、歯車が第2ギア5904の歯車と嵌合し、第2ギア5904の回転により回転する。
第4ギア5906は、一部が歯車よりも外側に延伸されたバー部材5906aの先端に、第1カム5908の溝と嵌合する突起5903dが形成された形状になっている。
第4ギア5906は、第2ギア5904により回転しつつ、バー部材5906aを回転させ、第1カム5908の溝と嵌合した突起5906bにより、第1カム5908を作動させる。
第5ギア5907は、上部歯車5907aと突起部5907bの二重構造になっており、上部歯車5907aは、第3ギア5905と嵌合する歯車であり、突起部5907bは、上部歯車5907aから下方に突出した突起部である。この突起部5906bが第2カム5909と嵌合して第2カム5909を作動させる。
第1カム5908は、プラスチックなどの樹脂材を細長い平板状に形成した部材であり、長手方向の一端部分が、ギアボックス5807に設けられた係止部5910に回転可能に取り付けられている。
第1カム5908の平板部分には、平板の長手方向に長く、かつ、短手方向に湾曲した溝5908aが形成されており、この溝5908aに第4ギア5906のバー部材5906aの先端の突起部5906cが嵌合し、第4ギア5906の回転に伴い、係止部5910を回転中心として、先端が、遊技盤102の上下方向に移動するようになっている。
また、第1カム5908の先端には、長円形状の孔5908bが設けられており、この孔5908bに頭部ギミック取付板部材5912の裏面に設けられている突起部が嵌合し、第1カム5908の先端の上下移動に伴い、頭部ギミック取付板部材5912が遊技盤102の上下方向に移動することにより、頭部ギミック5801が上下方向に移動する。
第2カム5909は、ブラスチックなどの樹脂材を細長い平板状に形成した部材であり、図59中で、長手方向の右端から約3分の1の長さの位置を中心として回転可能となるようにギアボックス5807に設けられた係止部5911でギアボックス5807に取り付けられている。
第2カム5909の右端には、突起部5909aが設けられており、この突起部5909aが第5ギア5907の突起部5907bと嵌合することにより、係止部5911を回転中心として左端が遊技盤102の上下方向に移動するようになっている。
頭部ギミック取付板部材5912は、アクリルなどの樹脂製の板材である。頭部ギミック5801の左端近傍には、遊技盤102の上下方向に移動するためのスライダ5913が設けられている。
このスライダ5913が、ギアボックス5807に設けられているレール5914に嵌合して、上下方向にスライドできるようになっている。また、スライダ5913とレール5914の間には、図示しないバネが配置されており、スライダ5913が上端位置から下向きに下降した場合に上向きに戻すような付勢力が作用するようになっている。
また、顔ギミック取付板部材5913の、第1カム5908の先端の長円形の孔5908aに対向する位置に、遊技盤102の奥側に突出した図示しない突起部が設けられている。この突起部が第1カム5908の長円形の孔5908aに嵌合することにより、第1カム5908の先端の上下方向への移動に伴い、顔ギミック取付板部材5912が上下方向に移動し、その結果、顔ギミック109が上下方向に移動する。
[顔ギミックの作動]
図60に基づき、次に顔ギミック109の作動について説明する。演出制御装置からの制御信号により、顔ギミック109は下記(ア)〜(キ)の作動を行う。なお、この作動を行う顔ギミック109を用いて行う演出を顔ギミック演出と呼ぶ。
(ア)アイギミック5802が上昇し、遊技盤102の上部に位置する状態で、頭部ギミック5801の装飾部5803及びアイギミック5802の模擬眼5805が点滅する(図60(a)参照)。
(イ)モータ5902を裏面から見て左回転させ、第2カム5909を左回転させることにより、第2カム5909からアイギミック5802の裏面の突起部5802bが外れ、頭部ギミック5801の裏面のスライド用溝5806aに沿って、図60(b)中に矢印で示すように、頭部ギミック5801からアイギミック5802から落下する。
(ウ)アイギミック5802の模擬眼5805とともに発光部5804が点滅する(図示せず)。
(エ)さらに、モータ5902を裏面から見て左回転させ、図6(c)中に矢印で示すように、頭部ギミック5801を、落下した状態のアイギミック5802とともに、遊技盤102の上部から遊技盤102の中央近傍まで降下させる。この降下の途中、頭部ギミック5801の装飾部5803、アイギミック5802の模擬眼5805や発光部5804を点滅させる(図示せず)。
(オ)頭部ギミック5801及びアイギミック5802をこの状態で保持し、演出内容に基づいて、頭部ギミック5801の装飾部5803、アイギミック5802の模擬眼5805や発光部5804を点滅させる(図示せず)。
(カ)所定時間経過後、モータ5902を裏面から見て右回転させ、直線カムを右回転させることにより、アイギミック5802の突起部を第2カム5909に引っかけるようにして引き上げ、図60(d)中に矢印で示すように、アイギミック5802を頭部ギミック5801と一体化させる。一体化した際には、アイギミック5802の発光部5804は、頭部ギミック5801の裏面に隠れる(図60(d)参照)。なお、この場合、顔ギミック109としては、図60(a)に示す状態と同じ形態となる。
アイギミック5802を引き上げる際にも、演出内容に基づいて、頭部ギミック5801の装飾部5803やアイギミック5802の模擬眼5805を点滅させる(図示せず)。
(キ)さらに、モータ5902を裏面から見て右回転させ、図60(e)中に矢印で示すように、頭部ギミック5801を上端位置(遊技盤102の上部)まで引き上げる。このとき、アイギミック5802も同時に引き上げられ、(ア)の状態となる。
[顔ギミック演出と顔ギミックの作動との関係]
図60に示す作動によって行われる顔ギミック演出について説明する。顔ギミック演出は、顔ギミック通常演出、顔ギミック下降演出と顔ギミック上昇演出とからなる。
顔ギミック通常演出では、顔ギミック109の頭部ギミック5801とアイギミック5802を一体化させた状態で、アイギミック5802の疑似眼5805のLEDを発光・消灯させたり、頭部ギミック5801の装飾部5803のLEDを発光・消灯させたりする。
このようにして、疑似眼5805や装飾部5803を光らせたり、光らせなかったり、あるいは、発光・消灯のパターンを変化させたりする。また、疑似眼5805や装飾部5803を光らせる場合には、それらのLEDの発光色を変化させる。これにより、顔ギミック109が遊技盤102の上部に位置する状態で演出を行い、興趣を向上させることができる。
また、疑似眼5805は2個あるため、2個の疑似眼5805を交互に発光、消灯させた演出を行うようにしてもよい。
顔ギミック下降演出は、図60(a)の状態から図60(c)の状態に遷移させる演出である。顔ギミック下降演出では、まず顔ギミック109の頭部ギミック5801からアイギミック5802を下降させる(図60(b)参照)。この状態で、疑似眼5805や装飾部5803を光らせたり、光らせなかったり、発光・消灯のパターンを変化させたり、発光色を変化させたりする。
また、頭部ギミック5801からアイギミック5802を降下させると、アイギミック5802の発光部5804が現れる(視認可能となる)ので、発光部を光らせたり、光らせなかったり、発光・消灯のパターンを変化させたり、あるいは発光色を変化させたりして興趣を向上させることができる。
また、アイギミック5802を降下させた状態で、顔ギミック109全体を降下させる際(図60(c)参照)にも、疑似眼5805、装飾部5803、発光体5804を発光・消灯させあり、発光色を変化させて興趣を向上させることができる。
顔ギミック上昇演出では、顔ギミック下降演出と逆に、アイギミック5802を上昇させ、頭部ギミックと一体化させる(図60(d)参照)。この様態では、アイギミック5802の発光体5804が頭部ギミック5801の裏側に隠れるので、装飾部5803、疑似眼5805を発光・消灯させたり、発光・消灯のパターンを変化させたり、発光色を変化させたりする。
さらに、頭部ギミック5801とアイギミック5802とを一体化させた状態で、顔ギミック109全体を上昇させる(図60(e)参照)。この状態においても、装飾部5803、疑似眼5805を発光・消灯させたり、発光・消灯のパターンを変化させたり、発光色を変化させたりする。
このような顔ギミック演出とメイン表示装置131に表示される演出表示を組み合わせ、たとえば、SPリーチ状態で大当り確定演出が行われる場合、顔ギミック109を遊技盤102の上部に位置させて、顔ギミック通常演出を行い、確定演出が終了した際に、顔ギミック109を遊技盤102の上部から中央へ下降させて顔ギミック下降選出を行い、その状態を所定時間保持した後に顔ギミック上昇演出を行って顔ギミック109を遊技盤102の中央から上部へ上昇させて顔ギミック上昇演出を行い、大当り確定演出状態を終了させたり、更に発展演出につなげたりするようにして、興趣を向上させることができる。
[遊技機の特徴]
以上のような顔ギミック109を用いた遊技機100は、遊技の興趣を向上させることができる。つまり、演出の際、遊技盤102の前面において、2つの可動役物(頭部ギミック5801とアイギミック5802)が一体化した状態から、LEDが発光しつつ1つの可動役物(アイギミック5802)が下降し、1つの顔を形成するといった意匠性を有する作動をする。
また、1つの顔を形成した状態でLEDが発光しつつ、遊技盤102の前面において下降し、その後上昇し、頭部ギミック5801とアイギミック5802とが一体化する。
このように、意匠性を呈するとともに多彩な形状を呈することにより、遊技の興趣を向上させることができるのである。
さらに、1つのモータ5902で頭部ギミック5801とアイギミック5802の2つの可動役物を作動させることができるため、遊技機の消費電力を抑制することができる。
[主制御基板300での処理一覧]
図61は、主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。
主制御基板300のメインCPU301aは、電源が供給されると、メインROM301bに格納されているプログラムに基づいて、メイン処理を実行する。メインCPU301aは、メイン処理として、電源遮断から、電源遮断前の遊技状態に復旧するための電源復旧処理、または、メインRAM301cを初期化するRAMクリア処理を実行する。また、メインCPU301aは、メイン処理として、各種の乱数(例えば、大当たり乱数)の初期値の更新を実行する。
さらに、メインCPU301aは、メイン処理の実行中に、一定周期(例えば4ミリ秒周期)ごとに繰り返しタイマ割込処理を実行する。以下に、タイマ割り込み処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
まず、メインCPU301aは、乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および、普通図柄乱数などの各種乱数値を更新する。これらの乱数値は、この処理が行われる毎に「1」加算される。なお、各乱数値は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
[スイッチ処理]
続いて、メインCPU301aは、スイッチ処理を行う。このスイッチ処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行される。スイッチ処理には、始動装置スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、および、大入賞装置スイッチ処理などが含まれる。
メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、第1始動装置112または第2始動装置115に入球があった場合に、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数を取得して、これらを保留情報として、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxに格納する。例えば、メインCPU301aは、第1始動装置112に遊技球が入球し、第1特別図柄に対する保留情報を取得すると、保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報が格納されている保留情報領域を特定し、当該保留情報領域の次に優先的に格納すべき保留情報領域に保留情報を格納する。ただし、第4保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報の格納は行わない。第2特別図柄に対する保留情報が取得された場合も同様の処理が行われる。
また、メインCPU301aは、ゲートスイッチ処理として、ゲート113a,113bに遊技球が通過した場合に、普通図柄乱数を取得して、メインRAM301cの所定の記憶領域に格納する。さらに、メインCPU301aは、大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中において、大入賞装置117に入賞した遊技球の検知を実行する。
[特別図柄処理]
スイッチ処理の後、メインCPU301aは、特別図柄に関する処理である特別図柄処理を行う。この特別図柄処理には、保留情報シフト処理と、大当たり判定処理と、大当たり図柄判定処理と、リーチ判定処理と、変動パターン設定処理と、特別図柄停止処理と、が含まれる。特別図柄処理の各処理について以下に説明する。
メインCPU301aは、保留情報シフト処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、特別図柄の変動表示が終了すると、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおいて、保留情報をシフトさせる。例えば、メインCPU301aは、保留情報記憶領域301cxにおいて、第1特別図柄に対する保留情報が第1保留情報領域と第2保留情報領域に格納されており、かつ、第2特別図柄に対する保留情報が格納されていない状態で、特別図柄の変動表示が終了した場合には、第2保留情報領域の保留情報を第1保留情報領域へシフトさせ、第1保留情報領域の保留情報をメインRAM301cの保留情報判定領域301cyにシフトさせる。
次に、メインCPU301aは、大当たり判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、保留情報シフト処理によって、保留情報判定領域301cyにシフトされた保留情報に含まれる大当たり乱数と大当たり判定テーブルT1とに基づいて、大当たり判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態の場合には、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用い、確変遊技状態の場合には、確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いる。
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、大当たり判定が終了すると、大当たり判定の結果が大当たりの場合には、保留情報シフト処理によってシフトされた保留情報に含まれる大当たり図柄乱数と大当たり図柄判定テーブルT2とに基づいて、大当たり図柄判定を実行して、大当たり図柄(特別図柄)を決定する。この場合、シフトされた保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを用い、シフトされた保留情報の種別が第2特別図柄の場合には、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを用いる。一方、メインCPU301aは、大当たり判定でハズレの場合には、所定のハズレ図柄(特別図柄)を決定する。
次に、メインCPU301aは、リーチ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、シフトされた保留情報に含まれるリーチ乱数とリーチ判定テーブルT3とに基づいて、リーチ判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1確変時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2確変時リーチ判定テーブルを用いる。
次に、メインCPU301aは、変動パターン設定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、まず、変動パターンテーブルT4に含まれる4つの変動パターンテーブルのうち、いずれの変動パターンテーブルを用いるのか選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1通常時変動パターンテーブルT4Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1確変時変動パターンテーブルT4Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2通常時変動パターンテーブルT4Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2確変時変動パターンテーブルT4Cを用いる。そして、メインCPU301aは、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、シフトされた保留情報に含まれる変動パターン乱数、および、選択した変動パターンテーブルに基づいて、変動パターン判定を実行し、変動パターンを決定する。この場合、例えば、大当たり図柄判定の結果、特定図柄が決定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、当該特定図柄の演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。また、リーチ判定の結果、リーチを行うと判定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、リーチを実行する演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。メインCPU301aは、変動パターンを決定すると、決定した変動パターンを含む変動開始コマンドをセットする。
また、メインCPU301aは、特別図柄停止処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、変動パターン設定処理後、第1特別図柄表示器120又は第2特別図柄表示器122に特別図柄を変動表示させて、変動パターン判定で判定された変動パターンに基づく時間が経過すると、変動中の特別図柄を停止表示させ、当該停止表示させた特別図柄によって、大当たり図柄判定の判定結果を報知させる。この場合、メインCPU301aは、図柄確定コマンドをセットする。
さらに、メインCPU301aは、特別図柄停止処理において、変動中の特別図柄を停止表示させた後、大当たり図柄判定の判定結果に基づいて、大当たり遊技フラグをONするか否かを判定する。大当たり遊技フラグをONにしないと判定した場合であって、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおいて、第1保留情報領域に保留情報が格納されていない場合には、客待ちコマンドをセットする。
一方、大当たり遊技フラグをONすると判定した場合には、大当たり遊技フラグをONする処理を実行する。
この特別図柄処理において、メインCPU301aは、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグがONの場合に、時短変動回数が所定回数(例えば、100回)となった場合には、これら時短遊技フラグおよび確変遊技フラグをOFFする処理も実行する。
[普通図柄処理]
メインCPU301aは、普通図柄処理を行う。この普通図柄処理は、普通図柄判定処理と、動作パターン設定処理と、開閉部材制御処理と、を含む。普通図柄処理の各処理について以下に説明する。
メインCPU301aは、普通図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄の保留情報がある場合には、当該保留情報に含まれる普通図柄乱数と普通図柄判定テーブルT5とに基づいて、普通図柄判定を実行する。メインCPU301aは、普通図柄判定で当たりと判定した場合には、可動片115bの動作パターン設定処理を行う。具体的には、メインCPU301aは、非時短遊技状態であるときは0.1秒間の開放を2回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は0.2秒)し、時短遊技状態であるときは0.5秒間の開放を5回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は2.5秒)する。メインCPU301aは、普通図柄判定の結果が、ハズレの場合には、動作パターンの設定を行わない。
メインCPU301aは、開閉部材制御処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄判定を実行後、普通図柄表示器118に普通図柄を変動表示させ、普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。この場合、普通図柄の変動秒数は、非時短遊技状態であるときは12秒と設定され、時短遊技状態であるときは3秒と設定される。メインCPU301aは、普通図柄を停止表示させた後、動作パターン設定処理において動作パターンが設定されていれば、当該動作パターンに基づいて、可動片115bを開閉制御する。
[大入賞装置開放制御処理]
続いて、メインCPU301aは、大入賞装置開放制御処理を行う。具体的には、メインCPU301aは、大当たり遊技フラグがONである場合には、オープニング演出中に、大当たり図柄判定の結果に基づいて、大入賞装置117の開放パターンを設定する開放パターン設定処理を行う。メインCPU301aは、オープニング演出が終了すると、設定した開放パターンに基づいて、大入賞装置117の開閉制御を行い、ラウンド遊技を実現させる。また、メインCPU301aは、エンディング演出が終了する場合に、大当たり遊技フラグをOFFする処理と、時短遊技フラグ、および、確変遊技フラグをONする処理とを実行すると共に、時短変動回数を所定回数(例えば、100回)に設定する遊技状態設定処理を行う。
[払出処理]
続いて、メインCPU301aは、払出処理を実行する。この払出処理は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する処理である。
[エラー検知処理]
続いて、メインCPU301aは、エラー検知処理を実行する。このエラー検知処理は、扉開放エラー、異常入賞エラー、皿満タンエラー、払出状態エラー、磁気検知エラー、電波検知エラー、衝撃検知エラーなどの遊技機100の異常を検知する。ここで、扉開放エラーは、扉開放スイッチ312がONとなった場合(ガラス枠150、または、内枠170が開放された場合)に検知される。異常入賞エラーは、第1始動装置検出スイッチ304など始動装置検出スイッチに異常が生じた場合(例えば、始動装置検出スイッチが所定時間(1秒)以上ONの場合)に検出される。皿満タンエラーは、上皿128が満タンであることを検出するための皿満タンスイッチ(図示せず)がONとなった場合に、検知される。払出状態エラーは、払出制御基板310の制御による遊技球の払い出しに異常があった場合に検知される。磁気検知エラーは、遊技盤102付近に配置される磁気センサ(図示せず)がONとなった場合に検知される。電波検知エラーは、遊技盤102付近に配置される電波センサ(図示せず)がONとなった場合に検知される。衝撃検知エラーは、遊技盤102付近に配置される衝撃センサがONとなった場合に検知される。
また、エラー検知処理では、各エラーを検知した場合には、当該エラーに対応するエラーコマンドをメインRAM301cにセットする。例えば、扉開放エラーを検知した場合には、扉開放エラーに対応するコマンドである扉開放エラーコマンドをメインRAM301cにセットする。
[コマンド送信処理]
次に、メインCPU301aは、コマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理は、上記処理においてメインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信する。
[演出制御基板320の電気的構成]
図62は、演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。演出制御基板320は、主制御基板300から送信されるコマンドに基づき、演出パターンを決定して、演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。上述したように、画像制御基板330にはメイン表示装置131、サブ表示装置139、および、音声出力装置331が電気的に接続されており、ランプ制御基板340には操作レバーユニット189、移動回転体ユニット2700、発光移動ユニット4000、サブ表示装置可動ユニット4801、サブ表示装置装飾ユニット4501、および、演出用照明装置342が電気的に接続されている。かかる構成により、画像制御基板330およびランプ制御基板340は、演出制御基板320から送信される演出パターン指定コマンドに基づいて、表示演出、音声演出、照明演出、および、役物可動演出を実行することが可能となる。
図62に示すように、サブROM320bには、基幹表示演出指定テーブルTS1と、装飾図柄決定テーブルTS2と、チャンスアップ決定テーブルTS3とが格納されている。
基幹表示演出指定テーブルTS1は、主制御基板300から送信される変動パターンに基づいて、上述した通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出1、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出2、および、SPSPリーチ復活(当たり)演出のうちのいずれかの演出を、表示演出における基幹となる演出(以下では、基幹表示演出とも呼ぶ)として指定するためのテーブルである。本実施形態では、主制御基板300から送信される変動パターンと基幹表示演出とが一対一に対応している。
なお、変動パターンに対し複数の基幹表示演出を対応させておき、演出制御基板320のサブCPU320aが抽選で基幹表示演出を選択するようにしてもよい。このようにすれば、同じ変動パターンであっても、その演出内容を変えることができる。また、複数の変動パターンに対して一つの基幹表示演出を対応させるようにしてもよい。
装飾図柄決定テーブルTS2は、演出パターンに基づく表示演出において、仮停止表示や確定停止表示する装飾図柄の組み合わせと、リーチを実行する場合におけるリーチ図柄と、を決定するためのテーブルである。
チャンスアップ決定テーブルTS3は、表示演出において、所定のチャンスアップ演出を決定するためのテーブルである。ここで、チャンスアップ演出とは、通常の演出とは異なる態様の表示演出を実行して、通常の演出と比較して、大当たりの期待度を上昇させるための演出である。例えば、通常の演出では、役物可動演出が実行されないのに対して、チャンスアップ演出では、爪出現演出、爪押下演出、複合演出、顔ギミック演出、ボタン作動演出、操作レバー煽り演出、操作レバー振動演出、無回転演出、小刻み回転演出、大刻み回転演出、ぐるぐる回転演出、ガタガタ演出、点灯演出、点滅演出、消灯演出、関連演出1〜3、回転体飛び出し演出、または、回転体保留演出などの役物可動演出が実行される。通常の表示演出では、所定の画像(後述のレバー画面小など)が小さいのに対して、チャンスアップ演出では、所定の画像(後述のレバー画面大など)が大きく表示される。
図62に示すように、サブRAM320cには、保留記憶領域320c1が設けられている。
保留記憶領域320c1は、第1特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域と、第2特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域との8つの領域に区分され、それぞれに1つの保留フラグが格納可能となっている。保留記憶領域320c1の第1特別図柄に対応する保留領域において、保留フラグの格納の優先順は、第1保留領域が最優先で格納対象とされ、第1保留領域に保留フラグが格納されていれば、次に、第2保留領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留領域においても同様である。演出制御基板320が主制御基板300からの保留コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、当該保留領域の次に優先的に格納すべき保留領域に保留フラグを格納する。ただし、第4保留領域に保留フラグが格納されている状態で、保留コマンドを受信した場合には、保留フラグの格納は行わない。
また、保留フラグの消去の優先順は、格納する場合の優先順の逆であり、すなわち、第4保留領域が最優先で消去対象とされ、第4保留領域に保留フラグが格納されていないと、次に、第3保留領域が優先で消去対象とされ、次に、第2保留領域が優先で消去対象とされ、最後に、第1保留領域が消去対象として選択される。演出制御基板320が主制御基板300から図柄確定コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、優先的に消去すべき保留領域の保留フラグを消去する。第1保留領域に保留フラグを格納されていない場合には、消去処理を行わない。
[演出制御基板320での処理一覧]
図63は、演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。演出制御基板320のサブCPU320aは、電源が供給されると、演出メイン処理を実行する。サブCPU320aは、演出メイン処理として、主制御基板300で実行される電源復旧処理に対応する電源復旧演出処理、主制御基板300で実行されるRAMクリア処理に対応するRAMクリア演出処理、電源投入時操作レバー異常検知処理、および、復帰動作確認処理を実行する。
また、サブCPU320aは、演出メイン処理中の実行中に、一定周期(本実施形態では、500μs(マイクロ秒))ごとに繰り返し演出タイマ割込処理を実行する。なお、このような演出制御基板320で行われる処理は、サブROM320bに格納されているプログラムに基づいて実行される。
[電源投入時操作レバー異常検知処理]
図64−1は、電源投入時操作レバー異常検知処理のフローチャートである。この電源投入時操作レバー異常検知処理では、まず、サブCPU320aは、操作レバー180が収納位置にあるか否かを判断する(S1101)。具体的には、サブCPU320aは、レバーセンサ2001aがOFFであり、レバーセンサ2001bがONの場合(操作レバー180が下方領域にある場合)であって、所定時間経過してもレバーセンサ2001aまたはレバーセンサ2001bのどちらか一方が少なくともOFFである場合(操作レバー180が原点位置にない場合)には、操作レバー180が収納位置にあると判断し、操作レバー180が原点位置にある場合には、操作レバー180が収納位置にないと判断する。
サブCPU320aは、操作レバー180が収納位置にある場合(S1101:NO)には、S1105で操作レバー180の状態が異常(エラー状態)であると判定する。なぜなら、電源投入時に操作レバー180が収納位置にあると、操作レバー180がストッパ2104によって正常に可動できないからである。
次に、S1110で、サブCPU320aは、操作レバー180の異常をメイン表示装置131と音声出力装置331とを用いて報知する。具体的には、サブCPU320aは、メイン表示装置131に操作レバー180が異常であること示す表示(例えば、「操作レバーエラーです!」)を行い、音声出力装置331から操作レバー180が異常であることを示す音声(例えば、「操作レバーエラーです」)を出力する。
サブCPU320aは、操作レバー180が収納位置にない場合(S1101:NO)には、この電源投入時操作レバー異常検知処理を終了する。
なお、電源投入時操作レバー異常検知処理で、操作レバー180の状態が異常(エラー状態)であると判定され、当該異常を報知した場合には、遊技機100の電源OFFで解除される。従って、この後、遊技機100の電源OFF状態から電源ON状態となった場合には、当該異常の報知は解除された状態である。
[復帰動作確認処理]
復帰動作確認処理では、まず、サブCPU320aは、各可動役物のユニット(操作レバーユニット189、移動回転体ユニット2700、発光移動ユニット4000、サブ表示装置装飾ユニット4501、および、サブ表示装置可動ユニット4801など)を制御することにより各可動役物を可動させて、各可動役物の動作確認を実行する。この場合、上記電源投入時操作レバー異常検知処理で、操作レバー180が異常であると判定された場合には、この復帰動作確認処理において、操作レバー180を可動させての動作確認は、実行しない。
[演出タイマ割込処理]
サブCPU320aは、演出タイマ割込処理において、乱数更新処理と、コマンド受信処理と、演出ボタン処理と、コマンド送信処理とを実行する。以下に、演出タイマ割込処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
サブCPU320aは、乱数更新処理として、演出に用いる各種乱数(例えば、装飾図柄決定乱数、チャンスアップ乱数を更新する。具体的には、サブCPU320aは、各種乱数に「1」を加算して更新し、所定の値まで到達すると「0」にリセットする。
[コマンド受信処理]
サブCPU320aは、コマンド受信処理として、操作レバーリトライ処理と、復帰処理中フラグOFF処理と、エラー発生時不実行フラグON処理と、その他可動役物リトライ処理と、演出パターン決定処理と、保留処理と、普図演出処理と、図柄確定処理と、大当たり処理と、客待ち処理と、客待ち演出処理とを実行する。以下に、コマンド受信処理の各種処理を説明する。
[操作レバーリトライ処理]
図64−2は、操作レバーリトライ処理のフローチャートである。
操作レバーリトライ処理は、サブRAM320cに格納される操作レバーリトライ処理不実行フラグがOFFの場合に実行され、サブRAM320cに格納される操作レバーリトライ処理不実行フラグがONの場合には実行されない。この操作レバーリトライ処理不実行フラグは、種々の場合にONされるが、これについての詳細は後述する。演出タイマ割込処理は、500μsごとに実行されるので、操作レバーリトライ処理不実行フラグがOFFの場合において、この操作レバーリトライ処理も、500μsごとに実行される。以下に、この操作レバーリトライ処理について説明する。
この操作レバーリトライ処理では、まず、S1501で、サブCPU320aは、演出タイマ割込処理の実行回数(操作レバーリトライ処理の実行回数)をカウントするための割込処理回数カウンタNxに1を加算する。この割込処理回数カウンタNxは、サブRAM320cに格納されている。
続いて、S1505で、サブCPU320aは、割込処理回数カウンタNxの値が3200となったか否かを判断する。割込処理回数カウンタNxの値が3200となったということは、演出タイマ割込処理の回数が3200回実行されたということであり、すなわち、割込処理回数カウンタが0の状態から、1.6秒経過したということである。従って、割込処理回数カウンタNxの値が3200となったということは、前回の操作レバー原点チェック処理(詳細は後述。割込処理回数カウンタNxを0にリセット)から1.6秒経過したということである。言い換えれば、S1505では、サブCPU320aは、前回の操作レバー原点チェック処理から1.6秒経過したか否かを判断している。
割込処理回数カウンタNxの値が3200でない場合(S1505:NO)には、コマンド受信処理にリターンする。
一方、割込処理回数カウンタNxの値が3200である場合(S1510:YES)には、S1510で、サブCPU320aは、操作レバー原点チェック処理を実行する。この操作レバー原点チェック処理では、レバーセンサ2001を用いて、操作レバー180が、原点位置にあるのか、上方位置にあるのか、または、下方領域にあるのかをチェックする。
また、操作レバー原点チェック処理では、割込処理回数カウンタNxの値を0に変更する(割込処理回数カウンタNxをリセットする)。
続いて、S1515で、サブCPU320aは、復帰処理中フラグがONか否かを判断する。この復帰処理中フラグは、サブRAM320cに格納されており、後述のS1530の処理でONにされ、後述のS1560の処理でOFFにされる。この復帰処理中フラグがONである場合には、後述のS1525で開始される復帰処理が実行されていることを示し、復帰処理中フラグがOFFである場合には、復帰処理が実行されていないことを示す。
復帰処理中フラグがONの場合(S1515:YES)、すなわち、復帰処理中の場合には、サブCPU320aは、コマンド受信処理にリターンする。
一方、復帰処理中フラグがOFFである場合(S1515:NO)、すなわち、復帰処理中ではない場合には、サブCPU320aは、S1520において、上記操作レバー原点チェック処理で、操作レバー180が原点位置にあると判定したか否かを判断する。
サブCPU320aは、上記操作レバー原点チェック処理で、操作レバー180が原点位置にないと判定した場合(S1520:NO)には、S1525で、ランプ制御基板340を介して操作レバーユニット189を制御することで、復帰処理を開始させる。復帰処理とは、原点位置にない操作レバー180を、原点位置に復帰(移動)させるための処理である。
続いて、サブCPU320aは、S1530で、復帰処理中フラグをONにする。
また、サブCPU320aは、S1535で、復帰処理の実行回数をカウントするための復帰処理回数カウンタNyに1を加算する。この復帰処理回数カウンタNyは、サブRAM320cに格納されている。
続いて、サブCPU320aは、S1540で、復帰処理回数カウンタNyの値が40となったか否か、すなわち、復帰処理が40回実行されたか否かを判断する。
復帰処理回数カウンタNyの値が40となっていない場合(S1540:NO)には、コマンド受信処理にリターンする。
復帰処理回数カウンタNyの値が40となった場合(S1540:YES)には、サブCPU320aは、S1545で、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにする。また、サブCPU320aは、S1545で、復帰処理回数カウンタNyの値を0に変更する(復帰処理回数カウンタNyをリセットする)。このS1545の処理後、コマンド受信処理にリターンする。
一方、サブCPU320aは、復帰処理中フラグがONでない場合(S1515:NO)であって、上記操作レバー原点チェック処理で、操作レバー180が原点位置にあると判定した場合(S1520:YES)には、S1550で、復帰処理回数カウンタNyの値を0に変更し(復帰処理回数カウンタNyをリセットし)、コマンド受信処理にリターンする。
[復帰処理中フラグOFF処理]
図64−3は、復帰処理中フラグOFF処理のフローチャートである。
復帰処理中フラグOFF処理では、まず、サブCPU320aは、S1605で、復帰処理中フラグがONか否かを判断する。
復帰処理中フラグがONでない場合(S1605:NO)には、コマンド受信処理にリターンする。
一方、復帰処理中フラグがONの場合(S1605:YES)、すなわち、復帰処理が開始されている場合には、サブCPU320aは、S1610で、当該復帰処理の開始から2.5秒経過したか否か判断する。
サブCPU320aは、復帰処理開始から2.5秒経過していない場合(S1610:NO)には、コマンド受信処理にリターンする。
一方、サブCPU320aは、復帰処理開始から2.5秒経過した場合(S1610:YES)には、S1620で、ランプ制御基板340を介して操作レバーユニット189を制御することで、復帰処理を終了させる。
続いて、S1630で、サブCPU320aは、復帰処理中フラグをOFFにする。その後、コマンド受信処理にリターンする。
[操作レバーリトライ処理と復帰処理のタイミングチャート]
図64−4は、操作レバーリトライ処理と復帰処理のタイミングチャートの例を示す図である。具体的には、図64−4は、復帰処理を連続40回実行する場合の例を示している。
操作レバーリトライ処理不実行フラグがOFFの場合には、操作レバーリトライ処理は、図64−4に示すように、1.6秒ごとに実行される。また、復帰処理の開始タイミングは、図64−4に示すように、操作レバーリトライ処理の開始タイミングと同期する。さらに、復帰処理中における操作レバーリトライ処理では、復帰処理中フラグがONであるため、新たに復帰処理を開始することはないので、復帰処理が連続する場合には、図64−4に示すように、復帰処理の回数は、操作レバーリトライ処理の回数の2倍となる。
なお、上記復帰処理中フラグOFF処理(図64−3参照)では、復帰処理が開始されてから2.5秒経過した場合(S1610)に復帰処理中フラグをOFFして復帰処理を停止させるようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、復帰処理中に、随時、操作レバー180の原点チェック処理を行い、操作レバー180が原点位置に戻ってきた場合には、復帰処理開始から2.5秒経過していなくても、復帰処理を停止させるようにしてもよい。この手法では、復帰処理がタイムアウトした場合(復帰処理
開始から2.5秒経過した場合)には、復帰処理回数カウンタNyに1を加算し、操作レバー180が原点位置に戻ってきたことにより、復帰処理がタイムアウトせずに途中終了
した場合には、復帰処理回数カウンタNyの値をリセットする(復帰処理回数カウンタNyの値を0に変更する)。これにより、復帰処理の連続回数が制御される。
[エラー発生時不実行フラグON処理]
図64−5は、エラー発生時不実行フラグON処理のフローチャートである。具体的には、図64−5は、遊技機100のエラー発生時において、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにするためのフローチャートである。
サブCPU320aは、S1710で、遊技機100でなんらかのエラーが生じたか否か、すなわち、主制御基板300から所定のエラーコマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU320aは、主制御基板300から所定のエラーコマンドを受信していない場合(S1710:NO)には、コマンド受信処理にリターンする。
一方、サブCPU320aは、主制御基板300から所定のエラーコマンドを受信した場合(S1710:YES)には、S1720で、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、コマンド受信処理にリターンする。
なお、S1720で操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにした場合において、操作レバー180を可動制御している場合には、サブCPU320aは、操作レバー180を即時停止させる制御を実行する。例えば、サブCPU320aは、S1710で、主制御基板300から扉開放エラーを表すエラーコマンドを受信したと判断した場合、すなわち、ガラス枠150、または、内枠170が開放されたと判断した場合には、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留)する。
また、サブCPU320aは、操作レバー180を即時停止させる制御を実行する場合において、移動回転体190を可動制御している場合には、モータ2770を制御して移動回転体190を即時停止させる制御を実行する。
なお、このように、操作レバーリトライ処理の実行が制限(保留)される場合に、移動回転体190を即時停止させるようにしているが、所定のエラーコマンドを受信した場合(例えば、扉開放エラーを表すエラーコマンドを受信した場合)、すなわち、遊技機100のエラーを検知した場合に、モータ2770を制御して移動回転体190を即時停止させるようにしてもよい。
このようにして、操作レバーリトライ処理の実行が制限(保留)されている場合において、遊技機100で生じたエラーが解除された場合には、サブCPU320aは、操作レバーリトライ処理不実行フラグをOFFにして、操作レバーリトライ処理の実行を開始(解禁)する。
なお、上記エラー発生時不実行フラグON処理において、S1720で操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにした後、操作レバー180、または、移動回転体190を即時停止させるようにしているが、当該操作レバー180、または、移動回転体190を原点位置まで移動させた後に停止させるようにしてもよい。
また、上記エラー発生時不実行フラグON処理において、S1710で受信したエラーコマンドの種類によっては、S1720の処理で操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにしない場合があってもよい。
[操作レバーリトライ処理における留意事項]
留意事項1:
本実施形態では、操作レバー180が原点位置から最も遠い第2操作位置にある場合に、原点位置まで復帰(移動)させるためには、所定のトラブル(例えば、遊技者により操作レバー180が可動不可となった場合)が生じずにスムーズに復帰できた場合であっても約1.6秒の時間がかかる。この時間を操作レバー通常復帰時間とも呼ぶ。
上記操作レバーリトライ処理において、復帰処理の実行時間を操作レバー通常復帰時間(約1.6秒)よりも長い2.5秒としているのは、操作レバー180を原点位置でない位置から原点位置に復帰(移動)させる場合に、所定のトラブルによって、上記操作レバー通常復帰時間よりも時間がかかるような場合であっても、操作レバー180を原点位置に復帰(移動)させることができるようにするためである。
従って、上記操作レバーリトライ処理において、復帰処理の実行時間は、操作レバー通常復帰時間よりも長い時間であればよく、例えば、操作レバー通常復帰時間が2秒であるならば、復帰処理の実行時間を4秒としてもよい。
留意事項2:
本実施形態では、上記操作レバーリトライ処理のS1545で、操作レバーリトライ処理不実行フラグがONにされた場合には、一定期間の間、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONに維持し、操作レバーリトライ処理を一定期間保留するようにしている。そして、一定期間経過後に操作レバーリトライ処理不実行フラグをOFFにして、操作レバーリトライ処理を開始するようにしている。
しかしながら、これに限られず、上記操作レバーリトライ処理のS1545で、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにした場合には、その状態を遊技機100の電源OFFまで維持するようにしてもよい。
留意事項3:
[移動回転体190が進出位置である場合の操作レバーリトライ処理]
本実施形態では、サブCPU320aは、移動回転体190が進出位置にある場合(原点位置にない場合)には、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理(復帰処理)の実行を制限(保留)する。なお、「復帰処理の実行を制限する」とは、復帰処理を全くやらない場合もあれば、所定条件をクリアすることにより復帰処理を実行する場合もあることを含む概念である。
また、このようにして、操作レバーリトライ処理の実行が保留されている場合において、移動回転体190が原点位置に復帰(移動)した場合には、サブCPU320aは、操作レバーリトライ処理不実行フラグをOFFにして、操作レバーリトライ処理の実行を開始(解禁)する。
留意事項4:
[操作レバーリトライ処理の制限(保留)期間における制御]
操作レバー180が原点位置にない時間が長くなり、上記操作レバーリトライ処理によって、操作レバーリトライ処理不実行フラグがONとなることによって、操作レバーリトライ処理の実行が制限(保留)されている状態では、操作レバー180の可動制御(モータ2113の制御)の実行も停止される。すなわち、操作レバー180が原点位置にない時間が長くなれば、操作レバー180を用いた演出において、操作レバー180の操作が反映されなくなる。なお、操作レバー180が長いこと原点位置にない場合とは、遊技者が操作レバー180を所定時間保持されている場合、自動レバー操作演出で操作レバー180が押下された後に所定の原因で原点位置に復帰できていない場合などが挙げられる。
なお、上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)、および、復帰処理中フラグOFF処理(図64−3参照)を総称して、以下では、リアルタイムリトライ処理とも呼ぶ。
[その他可動役物リトライ処理]
その他可動役物リトライ処理は、操作レバー180以外の可動役物(その他可動役物とも呼ぶ。例えば、第1演出ボタン135、顔ギミック109、発光移動ユニット4000、移動回転体190、リトラクタブル137が含まれる)を対象としたリトライ処理であり、変動開始コマンド受信時(変動開始時)、オープニングコマンド受信時(オープニング処理開始時)、エンディングコマンド受信時(エンディング処理開始時)、客待ちコマンド受信時(客待ち処理開始時)、および、客待ちデモンストレーション処理開始時に実行される。
その他可動役物リトライ処理は、まず、その他可動役物のそれぞれについてエラー判定を行う。このエラー判定は、それぞれのその他可動役物が原点位置(ホームポジション)にあるか否かを判断し、原点位置にない場合には、エラーと判定する。エラーと判定されたその他可動役物リトライ処理がなかった場合には、全てのその他可動役物の作動を許可して、このその他可動役物リトライ処理を終了する。
一方、エラーと判定されたその他可動役物がある場合には、当該その他可動役物に対して、復帰処理を実行する。この復帰処理は、エラーと判定されたその他可動役物を原点位置に復帰(移動)させる処理である。そして、次に、再度エラー判定を行う。このエラー判定で、再度原点位置になく、エラーと判定された場合には、当該その他可動役物の作動を保留(禁止)させる。復帰処理後のエラー判定で、エラーと判定されなかった場合には、全てのその他可動役物の作動を許可して、このその他可動役物リトライ処理を終了する。
[演出パターン決定処理]
演出パターン決定処理は、基幹表示演出指定テーブルTS1、装飾図柄決定テーブルTS2、および、チャンスアップ決定テーブルTS3に基づいて、演出パターンを決定するための処理である。この演出パターン決定処理について以下に説明する。
図64−6は、演出パターン決定処理のフローチャートである。この演出パターン決定処理において、まず、サブCPU320aは、主制御基板300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S2803)。サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信していない場合(S2803:NO)には、この演出パターン決定処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信した場合(S2803:YES)には、S2805の処理で、変動開始コマンドに含まれる変動パターンを取得する。
次に、サブCPU320aは、S2807の処理で、演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU320aは、基幹表示演出の決定、リーチ図柄の決定、チャンスアップの決定、および、停止図柄の決定を行うことで演出パターンを決定する。以下に、この詳細について説明する。
サブCPU320aは、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、S2805の処理で取得した変動パターンに対応する演出を基幹表示演出として決定する。例えば、サブCPU320aは、取得した変動パターンが変動パターン6の場合、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、変動パターン6に対応する演出であるSPSPリーチ(ハズレ)演出1を基幹表示演出として決定する。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応している場合には、装飾図柄決定乱数と装飾図柄決定テーブルTS2に基づいて、リーチ図柄を決定する。サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応していない場合には、この処理を飛ばす。
続いて、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、チャンスアップ乱数とに基づいて、上述のようなチャンスアップ演出実行の有無を決定する。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、装飾図柄決定乱数とに基づいて、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定する。
以上より、サブCPU320aは、基幹表示演出、リーチ図柄、チャンスアップ実行の有無、および、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定する。また、サブCPU320aは、役物可動演出、音声演出、および、発光演出について、実行の有無、実行タイミングなども決定し、最終的にこれらを総合した1つの演出パターンを決定する。
サブCPU320aは、このように決定した演出パターンに基づいて、画像制御基板330およびランプ制御基板340を制御して、表示演出(装飾図柄の変動を含む)、役物可動演出、音声演出、および、発光演出を開始させ、これらの演出を実現させる。
[保留処理]
サブCPU320aは、保留処理として、主制御基板300からの保留コマンドを受信した場合であって、サブRAM320cに設けられた保留記憶領域320c1における第4保留領域に保留フラグが格納されていない場合に、格納優先度が高い保留領域に保留フラグを格納する。例えば、サブCPU320aは、第1〜第2保留領域に保留フラグが格納された状態で、保留コマンドを受信した場合には、第3保留領域に保留フラグを格納する。また、サブCPU320aは、保留処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、保留フラグの消去優先度の高い保留領域から1つの保留フラグを消去する。サブCPU320aは、第1〜第4保留領域に保留フラグが格納された状態で、演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)には、第4保留領域の保留フラグを消去する。
また、サブCPU320aは、保留処理として、保留表示に係る処理を実行する。具体的には、保留記憶領域320c1の4つの保留領域に対応させて、メイン表示装置131において保留表示を行うための保留表示コマンドをセットする。例えば、保留記憶領域320c1において、第1〜第3保留領域に保留フラグが格納されている状態では、メイン表示装置131において3つの保留があることを示す保留表示コマンドをセットする。この保留表示コマンドは、後述のコマンド送信処理において、画像制御基板330に送信される。画像制御基板330は、保留表示コマンドを受信した場合には、メイン表示装置131を制御して、当該保留表示コマンドに基づく保留表示を実行する。
[普通図柄演出処理]
普通図柄演出処理は、普通図柄判定における判定結果に応じて、メイン表示装置131の所定の領域(例えば、メイン表示装置131の角)などで、普通図柄の変動に対応する演出を行う。例えば、普通図柄の変動中は「○」と「×」とを交互に表示し、判定結果に応じて当たりであれば「○」、ハズレであれば「×」を表示する。
[図柄確定処理]
サブCPU320aは、図柄確定処理として、主制御基板300からの図柄確定コマンドに基づいて、メイン表示装置131で変動中の装飾図柄を確定停止表示させるための処理を実行する。
[大当たり処理]
サブCPU320aは、大当たり処理として、主制御基板300からの所定のコマンドを受信することによって、大当たり遊技の初めのオープニング演出を実行するためのオープニング処理、大当たり遊技中のラウンド遊技に対応するラウンド演出を実行するためのラウンド処理、および、大当たり遊技の最後に、エンディング演出を実行するためのエンディング処理を実行する。
[客待ち処理]
サブCPU320aは、客待ちコマンドを受信した場合には、所定時間経過するまで、客待ち状態を表す表示演出(以下では、客待ち状態表示演出とも呼ぶ)をメイン表示装置131で実現する客待ち処理を実行する。この客待ち状態表示演出は、メイン表示装置131における図柄変動終了時の停止画面を継続して表示させる演出である。なお、客待ち状態表示演出時に、変動開始コマンドを受信した場合には、客待ち状態は解除され、すなわち、客待ち状態表示演出は停止して、演出パターン決定処理で決定された表示演出が開始される。
[客待ちデモンストレーション処理]
サブCPU320aは、客待ち処理において、客待ち状態表示演出をメイン表示装置131で実行してから所定時間経過した場合には、客待ち状態を表すデモンストレーション演出(以下では、客待ちデモ演出とも呼ぶ)をメイン表示装置131で実現する客待ちデモンストレーション処理を実行する。この客待ちデモ演出は、メイン表示装置131において、遊技機100に関連する動画(例えば、遊技機100の宣伝)を表示させる演出である。なお、客待ちデモ演出時に、変動開始コマンドを受信した場合には、客待ち状態は解除され、すなわち、客待ちデモ演出は停止して、演出パターン決定処理で決定された表示演出が開始される。
[演出ボタン処理]
サブCPU320aは、演出ボタン処理として、演出ボタン105や演出キー106を介した入力を第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136で検出し、それに応じた所定の演出を行う。
[コマンド送信処理]
サブCPU320aは、コマンド送信処理として、上記各種処理でセットされたコマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。
[演出パターンに基づく表示演出および役物可動演出]
図65は、表示演出を説明するための図である。図66は、表示演出と役物可動演出との連携例1を説明するための図である。図67は、表示演出と役物可動演出との連携例2を説明するための図である。図68は、復活演出を含む一連の表示演出を説明するための図である。図69は、表示演出と役物可動演出との連携例3を説明するための図である。図70は、表示演出と役物可動演出との連携例4を説明するための図である。図71は、表示演出と役物可動演出との連携例5および連携例6を説明するための図である。図65〜図71における表示演出例は、メイン表示装置131の表示画面で実行されている。これら表示演出例および役物可動演出例は、演出制御基板320のサブCPU320aによって演出パターン決定演出(図64参照)にて決定された演出パターンに基づいて実行される。この場合、サブCPU320aは、決定した演出パターンに基づいて、画像制御基板330およびランプ制御基板340に所定のコマンドを送信して、画像制御基板330およびランプ制御基板340を制御することで、演出パターンに基づく遊技演出(表示演出、音声演出、照明演出、および役物可動演出)を実現する。
図65を用いて表示演出を説明する。図65(A)〜(G)に示す表示演出は、大当たりとなる場合の特定の演出パターンに基づく一連の表示演出(変動開始演出、リーチ形成演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、SPSPリーチ中レバー演出(レバー画像大)、および、図柄確定停止演出)を示している。また、図65(H)および(I)は、ハズレとなる場合の特定の演出パターンに基づく一連の表示演出のうちのSPSPハズレ演出および図柄確定停止演出を示している。さらに、図65(J)は、SPSPリーチ中レバー演出(レバー画像小)を示している。
[当たりとなる場合の一連の表示演出の例]
図65(A)〜(G)に示す一連の表示演出では、まず、図65(A)に示すように、メイン表示装置131において、装飾図柄が変動を開始する変動開始演出が実行される。次に、図65(B)に示すように、2つの装飾図柄を仮停止表示させ、リーチを形成するリーチ形成演出が実行される。なお、図65(B)では、リーチ図柄として「7」が用いられている。
続いて、図65(C)に示すように、発展演出としてSPリーチ演出が実行される。このSPリーチ演出では、背景画像が薄めの色(例えば、水色)に設定され、リーチ図柄がリーチ形成演出時と比較してやや上方に移動し、小さく形成される。また、このSPリーチ演出では、味方キャラクタと敵キャラクタとの対決が実行され、最終的に、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北し、装飾図柄が仮停止表示されて、ハズレ図柄配列が形成される。
次に、図65(D)に示すように、SPリーチ演出からのさらなる発展演出としてSPSPリーチ演出が実行される。このSPSPリーチ演出では、SPリーチ演出と同様に味方キャラクタと敵キャラクタとの対決が実行されるが、背景画像がSPリーチ演出時と比較して目立つ色(例えば、濃い赤色)に設定される。そして、このSPSPリーチ演出中には、図65(E)に示すように、SPSPリーチ中レバー演出が実行される。このSPSPリーチ中レバー演出では、比較的大きいレバー画像が表示される。このレバー画像では、インジケータ131zが示される。このインジケータ131zは、SPSPリーチ中レバー演出の有効期間(以下では、レバー有効期間とも呼ぶ)を表し、詳しくは、インジケータ131zの左側から右側へハッチング領域が移動することで、タイムアウトまでの時間を示唆している。
続いて、図65(F)に示すように、SPSPリーチ当たり演出が実行される。このSPSPリーチ当たり演出では、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が実行される。
そして、図65(G)に示すように、装飾図柄を当たり図柄配列とする図柄確定停止演出が実行される。
なお、上記した当たりとなる場合の一連の表示演出は、主制御基板300で変動パターン7、9((基幹表示演出がSPSPリーチ(特A,B当たり)演出1、2に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[ハズレとなる場合の一連の表示演出の例]
ハズレとなる場合の一連の表示演出では、図65(A)〜(E)に示す表示演出と同様に、変動開始演出、リーチ形成演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、および、SPSPリーチ中レバー演出が実行される。次に、図65(H)に示すように、SPSPリーチハズレ演出が実行される。このSPSPリーチハズレ演出では、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出が実行される。
そして、図65(I)に示すように、装飾図柄をハズレ図柄配列とする図柄確定停止演出が実行される。
なお、上記したハズレとなる場合の一連の表示演出は、主制御基板300で変動パターン6、8((基幹表示演出がSPSPリーチ(ハズレ)演出1,2に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[SPSPリーチ中レバー演出(レバー画像小)]
一連の表示演出においてSPSPリーチ中レバー演出を実行する場合に、レバー画像が大きいSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像大)(図65(E))に代えて、図65(J)に示すように、レバー画像が小さいSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像大)が実行される場合が存在する。
[表示演出と役物可動演出との連携例1]
図66を用いて表示演出と役物可動演出の連携例1を説明する。図66(A)〜(C)には、表示演出を示し、図66(1)〜(4)には、役物可動演出を示している。図66(A)〜(C)は、時系列順に示されており、図65(E)〜(G)にそれぞれ対応するので、その説明を省略する。
図66(1)〜(4)に示す役物可動演出では、まず、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像大)が実行される前に、図66(1)に示すように、操作レバー180と移動回転体190とを用いて煽り演出が実行される。
次に、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像大)が実行され、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に、操作レバー180が操作された場合(センサ2001を用いて操作タイミングが検知された場合)には、図66(2)に示すように、回転体飛び出し演出が実行される。なお、この場合、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に操作レバー180が操作されなかった場合(センサ2001によって操作タイミングが検知されなかった場合)には、自動レバー操作演出が実行されて、回転体飛び出し演出が実行される。
続いて、図66(3)に示すように、操作レバー振動演出、および、ぐるぐる回転体演出が実行される。
次に、表示演出として、SPSPリーチ当たり演出が実行された後に、図66(4)に示すように、操作レバー戻り演出が実行される。その後、図66(C)に示すように、表示演出として図柄確定停止演出が実行される。
なお、上記した連携例1となる場合の一連の表示演出および役物可動演出は、主制御基板300で変動パターン9((基幹表示演出がSPSPリーチ(特A、B当たり)演出2に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[表示演出と役物可動演出との連携例2]
図67を用いて表示演出と役物可動演出の連携例2を説明する。図67(A)〜(C)には、表示演出を示し、図67(1)〜(3)には、役物可動演出を示している。図67(A)〜(C)は、時系列順に示されており、図67(A)は、図65(J)に対応し、図67(B)、(C)は、図65(H)、(I)にそれぞれ対応するので、その説明を省略する。
図67(1)〜(3)に示す役物可動演出では、まず、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像小)が実行される前に、図67(1)に示すように、操作レバー180と移動回転体190とを用いて煽り演出が実行される。
次に、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出(レバー画像小)が実行され、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に、操作レバー180が操作された場合(センサ2001によって操作タイミングが検知された場合)であっても、図67(2)に示すように、回転体飛び出し演出が行われずに、回転体保留演出が実行される。なお、この場合、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に操作レバー180が操作されなかった場合(センサ2001によって操作タイミングが検知されなかった場合)には、自動レバー操作演出が実行されて、回転体保留演出が実行される。
続いて、図67(3)に示すように、操作レバー振動演出、および、ぐるぐる回転体演出が実行される。
次に、表示演出として、SPSPリーチハズレ演出が実行された後に、図67(3)に示すように、操作レバー戻り演出が実行される。その後、図67(C)に示すように、表示演出として図柄確定停止演出が実行される。
なお、上記した連携例2となる場合の一連の表示演出および役物可動演出は、主制御基板300で変動パターン8((基幹表示演出がSPSPリーチ(ハズレ)演出2に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[復活演出を含む一連の表示演出の例]
図68(A)〜(J)に示す復活演出を含む一連の表示演出では、図68(A)〜(E)に示す表示演出は、図65(A)〜(E)に示す表示演出とそれぞれ同様に実行される。
また、図68(F)に示すSPSPリーチハズレ演出は、図65(F)に示すSPSPリーチハズレ演出と同様に実行される。
SPSPリーチハズレ演出後、図68(G)に示すように、装飾図柄をハズレ図柄配列として図柄配列を仮停止させる図柄仮停止演出が実行される。この場合、仮停止とは、図柄配列を完全に停止表示させずに、微妙に揺動させる状態である。
図柄仮停止演出後、図68(H)に示すように、メイン表示装置131の表示画面をブラックアウトする暗転演出が実行される。
続いて、図68(I)に示すように、SPSPリーチ当たり演出が実行される。このSPSPリーチ当たり演出は、図65(F)を用いて説明したSPSPリーチ当たり演出と同様である。
そして、図68(J)に示すように、装飾図柄を当たり図柄配列とする図柄確定停止演出が実行される。
復活演出とは、以上のように、ハズレ図柄配列が仮停止表示された後に、再び、当たり演出を実行させて、最終的に当たり図柄配列が停止表示される演出である。
[表示演出と役物可動演出との連携例3]
図69を用いて表示演出と役物可動演出の連携例3を説明する。図69(A)〜(C)には、表示演出を示し、図69(1)〜(4)には、役物可動演出を示している。図69(A)〜(C)は、時系列順に示されており、図68(H)〜(J)にそれぞれ対応するので、その説明を省略する。
図69(1)〜(4)に示す役物可動演出では、まず、表示演出として暗転演出が実行される前に、図69(1)に示すように、操作レバー180と移動回転体190とを用いて煽り演出が実行される。
次に、表示演出として、暗転演出が実行されているときに、自動レバー演出が実行され、回転体飛び出し演出が実行される。
続いて、図69(3)に示すように、操作レバー振動演出、および、ぐるぐる回転体演出が実行される。
次に、表示演出として、SPSPリーチ当たり演出が実行された後に、図69(4)に示すように、操作レバー戻り演出が実行される。その後、図69(C)に示すように、表示演出として図柄確定停止演出が実行される。
上記した復活演出を含む一連の表示演出および役物可動演出は、主制御基板300で変動パターン10((基幹表示演出がSPSPリーチ復活(特A,B当たり)演出に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[表示演出と役物可動演出との連携例4]
図70を用いて表示演出と役物可動演出の連携例4を説明する。図70(A)〜(C)には、表示演出を示し、図70(1)〜(3)には、役物可動演出を示している。図70(A)〜(C)は、時系列順に示されている。図70(A)は、ボタン作動報知演出を示している。このボタン作動報知演出では、第1演出ボタン135を示唆するボタン画像を表示させると共に、インジケータ131yを表示させる。このインジケータ131yは、ボタン作動報知演出の有効期間(以下では、ボタン有効期間とも呼ぶ)を表し、詳しくは、インジケータ131yの左側から右側へハッチング領域が移動することで、タイムアウトまでの時間を示唆している。図70(B)、(C)は、図65(F)、(G)にそれぞれ対応するので、その説明を省略する。
図70(1)〜(3)に示す役物可動演出では、まず、表示演出として、ボタン作動報知演出が実行されているときに、図70(1)に示すように、ボタン作動演出が実行される。そして、インジケータ131yが示すボタン有効期間内に、第1演出ボタン135が操作された場合(押下された場合)には、図70(2)に示すように、複合演出が実行される。なお、この場合、インジケータ131yに示すボタン有効期間内に第1演出ボタン135が操作されなかった場合でも、ボタン有効期間後、複合演出を実行してもよい。
次に、表示演出として、SPSPリーチ当たり演出が実行されているときに、図70(B)に示すように、顔ギミック演出が実行される。その後、図70(C)に示すように、表示演出として図柄確定停止演出が実行される。
上記した連携例4となる場合の一連の表示演出および役物可動演出は、主制御基板300で変動パターン7、9((基幹表示演出がSPSPリーチ復活(特A,B当たり)演出に対応)が選択された場合に決定される演出パターンに基づく表示演出である。
[表示演出と役物可動演出との連携例5]
図71(A)を用いて表示演出と役物可動演出の連携例5を説明する。図71(A)の(A−1)は、表示演出としてのSPSPリーチ中レバー演出を示している。図71(A)の(A−2)は、役物可動演出としての回転体飛び出し演出を示している。これらの演出は、図66(A)および(2)にそれぞれ対応する。
この連携例5における役物可動演出としての回転体飛び出し演出は、SPSPリーチ中レバー演出の開始タイミングにおいて、操作レバー180が原点位置にあることを条件に実現される。
詳しくは、図71(A)の(A−1)に示すように、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出が実行された場合に、操作レバー180の原点位置チェックが実行される。操作レバー180が原点位置にある場合に、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に、操作レバー180が操作(押下)されると(センサ2001を用いて操作タイミングが検知されると)、図71(A)の(A−2)に示すように、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現される。なお、この場合、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に操作レバー180が操作されなかった場合(センサ2001によって操作タイミングが検知されなかった場合)には、自動レバー操作演出が実行されて、回転体飛び出し演出が実現される。
[表示演出と役物可動演出との連携例6]
図71(B)を用いて表示演出と役物可動演出の連携例6を説明する。図71(B)の(B−1)は、表示演出としてのSPSPリーチ中レバー演出を示している。図71(B)の(B−2)は、役物可動演出としての回転体飛び出し演出を示している。
この連携例6における役物可動演出としての回転体飛び出し演出は、SPSPリーチ中レバー演出の開始タイミングにおいて、操作レバー180が原点位置にないことを条件に実現される。
詳しくは、図71(B)の(B−1)に示すように、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出が実行された場合に、操作レバー180の原点位置チェックが実行される。操作レバー180が原点位置にない場合には、レバー有効期間の開始タイミング(図71(B)の(B−1)に示すように、インジケータ131zが満タンの状態)において、図71(B)の(B−2)に示すように、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現される。
なお、上記連携例において、SPSPリーチ中レバー演出を実行している場合には、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONとして、上記操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留)する。このようにすれば、SPSPリーチ中レバー演出において、操作レバー180が操作レバーリトライ処理により原点位置に復帰することを抑制することができる。
また、SPSPリーチ中レバー演出とは異なる特定演出中においても、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONとして、上記操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留)する。特定演出としては、操作レバー180に関連する演出、例えば、移動回転体190を用いた演出(ぐるぐる回転演出など)が挙げられる。このようにすれば、特定演出において、操作レバー180が操作レバーリトライ処理により原点位置に復帰することを抑制することができる。
[その他の連携例の説明]
本実施形態の遊技機100では、役物可動演出として、自動レバー操作演出を実行しない演出パターンが存在する。このような演出パターンとして、例えば、変動パターン6に基づく演出パターン(基幹表示演出がSPSPリーチ(ハズレ)演出1(自動レバー操作演出無し)に対応)、変動パターン7に基づく演出パターン(基幹表示演出がSPSPリーチ(特A,B当たり)演出1(自動レバー操作演出無し)に対応)などの複数の演出パターンを有している。遊技機100では、自動レバー操作演出が実行されるか否かは、変動パターンによって予め定められている。言い換えれば、自動レバー操作演出が実行されるか否かは、演出制御基板320側ではなく、主制御基板300側で決定されている。
上記役物可動演出において、煽り演出、回転体飛び出し演出、回転体保留演出、操作レバー振動演出、ぐるぐる回転演出、操作レバー戻り演出、ボタン作動演出、複合演出、および、顔ギミック演出などの演出が実行されているが、これらの演出を実行するか否かは、演出パターン決定処理(図64参照)のS2807の処理で、チャンスアップ演出を実行するか否かで決定される。しかしながら、これに限られず、これらの演出の実行が、予め変動パターンによって予め定められていてもよい。言い換えれば、これらの演出が実行されるか否かが、演出制御基板320側ではなく、主制御基板300側で決定されてもよい。
上記役物可動演出として、操作レバー振動演出が実行されているが、本実施形態の遊技機100では、操作レバー振動演出が実行されない演出パターンが存在する。本実施形態の遊技機100では、SPSPリーチ中レバー演出のレバー画像が小さい場合には、SPSPリーチ中レバー演出のレバー画像が大きい場合と比較して、操作レバー振動演出の出現割合が低くなるように演出パターンが決定される。また、遊技機100では、SPSPリーチ中レバー演出のレバー画像が大きい表示演出を実現した場合には、SPSPリーチ中レバー演出のレバー画像が小さい表示演出を実現した場合と比較して、大当たり期待度が高くなるように設定される。従って、遊技機100では、操作レバー振動演出が実行された場合には、操作レバー振動演出が実行されない場合と比較して、大当たり期待度が高くなるように設定されている。
[演出パターンに基づく役物可動演出の変形例]
なお、上記役物可動演出としての各種演出は、上記で説明したタイミングに限られず、種々のタイミングで実現され得る。例えば、爪出現演出、爪押下演出がSPSPリーチ演出中に実行されてもよいし、複合演出、ボタン作動演出、自動レバー操作演出、および、操作レバー煽り演出が、SPSPリーチ当たり演出中に実行されてもよい。また、操作レバー煽り演出、操作レバー振動演出、回転体飛び出し演出、ガタガタ演出、点灯演出、点滅演出、小刻み回転演出、大刻み回転演出、および、ぐるぐる回転演出などがSPリーチ演出中に実行されてもよい。
上記役物可動演出として、煽り演出、回転体飛び出し演出、回転体保留演出、操作レバー振動演出、ぐるぐる回転演出、操作レバー戻り演出、ボタン作動演出、複合演出、および、顔ギミック演出などの演出を実行している場合において、点灯演出、点滅演出、または、消灯演出などを実行してもよい。さらに、これらの演出に代えて、移動回転体190の輝度を低下させる輝度低下演出を実行するようにしてもよいし、移動回転体190の点灯色を変更させる点灯色変更演出を実行するようにしてもよい。
また、上記役物可動演出において、特定の演出に関しては、他の演出に代替するようにしてもよい。例えば、小刻み回転演出の実行に代えて、無回転演出が実行されてもよい。また、大刻み回転演出の実行に代えて、ぐるぐる回転演出が実行されてもよい。
[電源投入時操作レバー異常検知処理の変形例]
上記電源投入時操作レバー異常検知処理(図64−1参照)では、操作レバー180が収納位置にあるか否かの判断として、操作レバー180が原点位置にない場合には、操作レバー180が収納位置にあると判断し、操作レバー180が原点位置にある場合には、操作レバー180が収納位置にないと判断するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機100は、操作レバー180が収納位置にあるか否かを検出可能な収納位置センサを備えており、収納位置センサがONの場合に、操作レバー180が収納位置にあると判断し、収納位置センサがOFFの場合に、操作レバー180が収納位置にないと判断するようにしてもよい。
なお、収納位置センサは、操作レバーユニット189内に設けられていてもよい。また、収納位置センサは、上記ロック機構周辺に配置され、ロックが解除されている場合にONとし、ロックが解除されていない場合にOFFとなる機能を備えていてもよい。この場合、操作レバー180が原点位置になく、かつ、収納位置センサがOFFの場合(ロックが解除されていない場合)に、収納位置にあると判断するようにしてもよい。
[操作レバーリトライ処理の変形例]
変形例1:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)において、復帰処理の期間は、所定時間(2.5秒)で規定されているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、復帰処理の期間を、操作レバー180の移動を担うモータ2113のステップ数によって規定するようにしてもよい。
変形例2:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)において、1.6秒ごとに操作レバー原点位置チェック処理を実行し、操作レバー180が原点位置にない場合に、復帰処理を実行可能としているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、1.6秒ごとに操作レバー原点位置チェック処理を実行するのではなく、1.6秒よりも短い間隔で操作レバー原点位置チェック処理を実行してもよいし、1.6秒よりも長い間隔で操作レバー原点位置チェック処理を実行してもよい。
また、例えば、操作レバーリトライ処理(演出タイマ割込処理)が行われる度に、すなわち、500μsごとに、操作レバー原点位置チェック処理を実行し、操作レバー180が原点位置にない場合には、所定時間経過後(例えば、2秒経過後)に復帰処理を実行可能としてもよい。すなわち、この変形例2における実施形態では、操作レバー180が原点位置に存在しなくなったときから、所定時間経過(例えば、2秒経過)して復帰処理が実行され得る。なお、この実施形態における復帰処理中において、復帰処理開始から操作レバー通常復帰時間経過時に、操作レバー180が原点位置に復帰(移動)していなかった場合には、操作レバー180を原点位置に復帰させる方向とは逆方向(すなわち、操作位置方向)に所定時間(例えば、0.5秒)移動させる制御を実行した後に、再び、操作レバー180を原点位置に復帰させる制御を実行するようにしてもよい。さらに、このようにしても、操作レバー180が原点位置に復帰(移動)できなかった場合には、次回以降の復帰処理を保留するようにしてもよい。
変形例3:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)において、操作レバー180が原点位置にあるか否かの判定結果に拘わらず、復帰処理中フラグがONと判定した場合(S1515:YES)に、操作レバーリトライ処理を終了するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、操作レバーリトライ処理において、復帰処理中フラグがONと判定される否かに拘わらず、操作レバー180が原点位置にあると判定した場合(S1520:YES)に、操作レバーリトライ処理を終了するようにしてもよい。すなわち、上記操作レバーリトライ処理において、S1515の処理と、S1520の処理とを入れ替えてもよい。
変形例4:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)において、復帰処理の実行時間は、操作レバー通常復帰時間よりも長い時間としているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、復帰処理の実行時間は、操作レバー通常復帰時間と同じでもよいし、操作レバー通常復帰時間よりも短い時間としてもよい。
変形例5:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)、および、上記復帰処理中フラグOFF処理(図64−3参照)、すなわち、リアルタイムリトライ処理では、操作レバー180を処理対象としているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、操作レバー180以外の可動役物(左側回転発光部4012、右側回転発光部4002、爪状役物4503、顔ギミック109、移動回転体190、第1演出ボタン135などのその他可動役物)を処理対象に、リアルタイムリトライ処理(例えば、図64−2に示す操作レバーリトライ処理のごとく、原点チェック処理を行い、当該可動役物が原点位置にない場合には、復帰処理を実行させる処理)を実行するようにしてもよい。
また、操作レバー180やその他可動役物を含む複数の可動役物を処理対象として、リアルタイムリトライ処理を実行するようにしてもよい。
このように、複数の可動役物を処理対象として、それぞれリアルタイムリトライ処理が実行される場合には、リアルタイムリトライ処理の順番が予め決定されていてもよい。この場合、複数の可動役物のうち、所定の可動役物を処理対象としてリアルタイムリトライ処理が実行される場合には、当該リアルタイムリトライ処理よりも前に実行されるリアルタイムリトライ処理において、処理対象の可動役物が原点位置にあるか否かに拘わらずに復帰処理を実行するようにしてもよい。このようにすれば、複数の可動役物が互いにぶつかったりすることを抑制することができ、すなわち、可動役物同士の動きが干渉されることを抑制することができる。
変形例6:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)では、操作レバー原点チェック処理を1.6秒ごとに実行するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。操作レバーリトライ処理では、操作レバー原点位置チェック処理を定期的に実行すればよく、例えば、操作レバー原点位置チェック処理を、遊技機100の電源投入時には、長めの間隔(例えば、3秒)で実行し、電源投入時以外では、短めの間隔(例えば、1秒)で実行するようにしてもよい。
変形例7:
上記操作レバーリトライ処理(図64−2参照)では、操作レバー180が原点位置にない場合には復帰処理を実行させ、操作レバー180が原点位置に戻っていなかった場合には、再度復帰処理を行い、このようにして実行された復帰処理が所定回数(上記では、40回)連続で実行された場合に、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留または停止)するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、復帰処理後に、操作レバー180が原点位置に戻ったことを確認した場合であっても、すぐに、操作レバー180が原点位置にない状態となって再度復帰処理を実行し、このようにして実行された復帰処理が所定回数(例えば、5回)連続で実行された場合に、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留または停止)するようにしてもよい。また、復帰処理後に、操作レバー180が原点位置に戻ったことを確認した場合であっても、すぐに、操作レバー180が原点位置にない状態となって再度復帰処理を実行し、このようにして実行された復帰処理が所定時間(例えば、1分)以内に所定回数(例えば、5回)実行された場合に、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理の実行を制限(保留または停止)するようにしてもよい
[表示演出と役物可動演出との連携例6の変形例]
上記連携例6(図71(B)参照)では、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出が実行された場合に、操作レバー180の原点位置チェックが実行され、操作レバー180が原点位置にない場合には、レバー有効期間の開始タイミングにおいて、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現されているが、本発明はこれに限られるものではない。この場合、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現されるタイミングとしては、レバー有効期間内であれば、どのタイミングでもよい。すなわち、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出が実行された場合に、操作レバー180の原点位置チェックが実行され、操作レバー180が原点位置にない場合には、レバー有効期間の所定タイミングにおいて、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現されてもよい。
[その他の変形例]
上記実施形態では遊技機として遊技機100を例に挙げて説明したが、これに限らず他の遊技機としては、スロットマシン等の回胴式遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機等でもよく、またこれらの遊技機は玉やメダル等の媒体を払出すための払出装置を搭載したものであっても、そうではないもの(例えば、所謂封入式)であってもよい。特に、遊技機及び回胴式遊技機という具合に異なる種別の遊技機において、本実施形態の遊技システムを共有して採用することにより、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
上記実施形態において説明した遊技機100の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
[発明A−1]
遊技枠(150、160、170)と、前記遊技枠に設けられ、原点位置と操作位置との間を可動可能であり、収納位置に収納可能な操作手段(180等)と、前記操作手段を制御可能な制御手段(320等)と、前記制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(360)と、前記操作手段に異常があるか否かを判定する異常判定手段(320)と、前記異常判定手段により前記操作手段に異常があると判定された場合には、当該異常を報知する異常報知手段(131等)と、を備え、前記異常判定手段は、前記電力供給手段が前記制御手段に電力を供給していない状態から、前記制御手段に電力を供給する場合において、前記操作手段が前記収納位置にある場合には、前記操作手段に異常があると判定する、ことを要旨とする。
すなわち、遊技機100では、電源投入時操作レバー異常検知処理(図64−1)において、操作レバー180が収納位置にある場合には、操作レバー180に異常があると判定するようにしている。そして、この異常をメイン表示装置131や音声出力装置331を用いて報知するようにしている。
この構成によれば、操作レバー180が収納位置にある場合には、操作レバー180に異常があると判定されて、当該異常が報知されるので、操作レバー180が収納位置に置かれたままになることを抑制することができる。その結果、操作レバー180を用いた演出を実行することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
[発明A−2]
発明A−1に記載の遊技機であって、
前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段を備え、前記異常判定手段は、前記電力供給手段が前記制御手段に電力を供給していない状態から、前記制御手段に電力を供給する場合において、前記原点位置検出手段による前記原点位置検出で前記操作手段が前記原点位置にないことが検出された場合に、前記操作手段に異常があると判定するようにしてもよい。
[発明A−3]
発明A−1または発明A−2に記載の遊技機であって、前記操作手段が前記収納位置にあるか否かを検出する収納位置検出を実行する収納位置検出手段を備え、前記異常判定手段は、前記電力供給手段が前記制御手段に電力を供給していない状態から、前記制御手段に電力を供給する場合において、前記収納位置検出手段による前記収納位置検出で前記操作手段が前記収納位置にあることが検出された場合に、前記操作手段に異常があると判定するようにしてもよい。
[発明B−1]
遊技枠(150、160、170)と、前記遊技枠に固定され、原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、原点位置と進出位置との間を可動可能な可動役物(190等)と、前記可動役物を制御可能な制御手段(320)と、を備え、前記制御手段は、前記操作手段が前記原点位置にある状態で、予め定められる前記操作手段の操作期間内に前記操作手段が操作された場合には、前記可動役物を可動制御する第1制御と、前記操作手段が前記原点位置にない状態で、前記操作期間が開始された場合には、当該操作期間の所定タイミングに、前記可動役物を可動制御する第2制御と、を実行可能であることを要旨とする。
すなわち、遊技機100では、操作レバー180が原点位置にある場合に、インジケータ131zが示すレバー有効期間内に、操作レバー180が操作(押下)されると、図71(A)の(A−2)に示すように、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現される連携例5と、表示演出としてSPSPリーチ中レバー演出が実行された場合に、操作レバー180の原点位置チェックが実行され、操作レバー180が原点位置にない場合には、レバー有効期間の所定タイミング(例えば、開始タイミング)において、図71(B)の(B−2)に示すように、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現される連携例6とが、実行され得る。
この構成によれば、操作レバー180が原点位置にあれば、レバー有効期間内において、操作レバー180が操作(押下)されると、役物可動演出として回転体飛び出し演出が実現されるので、遊技者は、操作レバー180が原点位置にある場合には、遊技者の意図に沿って回転体飛び出し演出を実現することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、操作レバー180が原点位置にない場合であっても、レバー有効期間の所定タイミング(例えば、開始タイミング)で回転体飛び出し演出が実現されるので、遊技者が回転体飛び出し演出を見逃すことを抑制することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[発明B−2]
遊技枠(150、160、170)と、前記遊技枠に固定され、原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、原点位置と進出位置との間を可動可能な可動役物(190等)と、前記可動役物を制御可能な制御手段(320)と、を備え、前記制御手段は、前記操作手段が前記原点位置にある状態で、予め定められる前記操作手段の操作期間内に前記操作手段が操作された場合には、前記可動役物を可動制御する可動処理を実行する第1制御と、前記操作手段が原点位置にない状態で、前記操作期間が開始された場合には、前記可動処理を実行する第2制御と、を実行可能であることを要旨とする。
[発明C]
原点位置と前記原点位置とは異なる可動位置との間を可動可能な可動体(180、190等)と、前記可動体が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定を定期的に実行する原点位置判定手段(320)と、前記可動体を制御可能な制御手段(320)と、を備え、前記制御手段は、前記原点位置判定手段による前記原点位置判定を実行して、前記可動体が前記原点位置にないと判定した場合には、前記可動体を制御して、前記原点位置に戻す復帰処理を実行することを要旨とする。
すなわち、遊技機100では、上記操作レバーリトライ処理(図64−2)において、1.6秒ごとに操作レバー原点チェック処理(S1510)を実行して、操作レバー180(可動役物)が原点位置にないと判定した場合(S1520:NO)には、S1525で、操作レバー180を制御して、原点位置に戻す復帰処理を実行するようにしている。
この構成によれば、定期的に操作レバー180(可動役物)の原点位置チェックを実行し、操作レバー180(可動役物)が原点位置にない場合には、復帰処理を実行するので、例えば、操作レバー180(可動役物)が原点位置にあることを条件としたレバー原点位置演出を実行する場合に、操作レバー180(可動役物)が原点位置にないことで、当該レバー原点位置演出が実行できないことを抑制することができる。言い換えれば、レバー原点位置演出を適宜実行可能となる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[発明D]
原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、原点位置と進出位置との間を可動し、前記操作手段の可動に連動して可動可能な可動役物(190等)と、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、前記原点位置判定手段が、前記操作手段が前記原点位置にないと判定した場合に、前記操作手段を制御して、前記操作手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、を備え、前記復帰制御手段は、前記可動役物が前記原点位置にない場合には、前記復帰処理の実行を制限する、ことを要旨とする。
すなわち、遊技機100では、上記操作レバーリトライ処理では、移動回転体190が進出位置にある場合(原点位置にない場合)には、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理の実行(復帰処理)を制限(保留)するようにしている。
この構成によれば、移動回転体190が進出位置にある場合(原点位置にない場合)には、復帰処理の実行を保留するようにしているので、例えば、移動回転体190によって操作レバー180の復帰(移動)が阻害されることを抑制することができ、操作レバー180が故障することを抑制することができる。その結果、操作レバー180を用いた演出を適宜実行することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
◇[発明E]
遊技機であって、原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段(180等)と、前記遊技機の異常を検出する異常検出手段(300)と、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、前記原点位置判定手段が、前記操作手段が前記原点位置にないと判定した場合に、前記操作手段を制御して、前記操作手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、を備え、前記復帰制御手段は、前記異常検出手段が前記遊技機の異常を検出した場合には、前記復帰処理の実行を制限する、ことを要旨とする。
すなわち、遊技機100では、主制御基板300から所定のエラーコマンドを受信した場合、すなわち、遊技機100でなんらかのエラー(異常)が生じた場合には、操作レバーリトライ処理不実行フラグをONにして、操作レバーリトライ処理(復帰処理)の実行を制限(保留)するようにしている。
この構成によれば、遊技機100でエラー(異常)が生じた場合には、操作レバーリトライ処理(復帰処理)の実行を保留するようにしているので、遊技機100がエラー状態(例えば、扉開放エラー中(ガラス枠150または内枠170開放中))で操作レバー180が移動することを抑制することができ、遊技者の安全性を確保することができる。従って、遊技者が安心して遊技に興じることができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100…遊技機(遊技機)
180…操作レバー(操作手段)
300…主制御基板(異常検出手段)
320…演出制御基板(復帰制御手段)
2001…レバーセンサ(原点位置検出手段)
[適用例1]
遊技機であって、
原点位置と可動位置との間を可動可能な可動手段(190等)と、
前記可動手段を発光させる発光手段(3021)と、
前記遊技機の異常を検出する異常検出手段(300)と、
前記可動手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段(2001)と、
前記原点位置検出手段による前記原点位置検出に基づいて、前記可動手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、
前記原点位置判定手段が、前記可動手段が前記原点位置ないと判定した場合に、前記可動手段を制御して、前記可動手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、
を備え、
記異常検出手段により所定の異常を検出した場合には前記復帰処理の実行を制限
前記発光手段は、前記可動手段を前記原点位置で第1発光態様にて発光させ、前記可動手段が前記原点位置から前記可動位置に移動する場合に、前記第1発光態様を、前記第1発光態様とは異なる第2発光態様に変更する演出を所定期間実行可能とする、ことを要旨とする。
[適用例2]
遊技機であって、
原点位置と可動位置との間を可動可能な可動手段(190等)と、
前記可動手段を発光させる発光手段(3021)と、
前記遊技機の異常を検出する異常検出手段(300)と、
前記可動手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段(2001)と、
前記原点位置検出手段による前記原点位置検出に基づいて、前記可動手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段(320)と、
前記原点位置判定手段が、前記可動手段が前記原点位置ないと判定した場合に、前記可動手段を制御して、前記可動手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段(320)と、
を備え、
記異常検出手段により所定の異常を検出した場合には前記復帰処理の実行を制限
前記発光手段は、前記可動手段を前記原点位置で所定の発光態様にて発光させ、前記可動手段が前記原点位置から前記可動位置に移動する場合に前記発光手段を消灯する演出を所定期間実行可能とする、ことを要旨とする。

Claims (1)

  1. 遊技機であって、
    原点位置と操作位置との間を可動可能な操作手段と、
    前記遊技機の異常を検出する異常検出手段と、
    前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを検出する原点位置検出を実行する原点位置検出手段と、
    前記原点位置検出手段による前記原点位置検出に基づいて、前記操作手段が前記原点位置にあるか否かを判定する原点位置判定手段と、
    前記原点位置判定手段が、前記操作手段が前記原点位置ないと判定した場合に、前記操作手段を制御して、前記操作手段を前記原点位置に戻す復帰処理を実行可能な復帰制御手段と、
    を備え、
    前記復帰制御手段は、
    前記異常検出手段が前記遊技機の異常を検出した場合には、前記復帰処理の実行を制限する、
    ことを特徴とする遊技機。
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