JP2017006190A - 料理保温装置 - Google Patents

料理保温装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017006190A
JP2017006190A JP2015121722A JP2015121722A JP2017006190A JP 2017006190 A JP2017006190 A JP 2017006190A JP 2015121722 A JP2015121722 A JP 2015121722A JP 2015121722 A JP2015121722 A JP 2015121722A JP 2017006190 A JP2017006190 A JP 2017006190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating plate
temperature
tableware
heat
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015121722A
Other languages
English (en)
Inventor
茂昭 土屋
Shigeaki Tsuchiya
茂昭 土屋
小相澤 久
Hisashi Koaizawa
久 小相澤
博人 今村
Hiroto Imamura
博人 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Totoku Electric Co Ltd
Original Assignee
Totoku Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Totoku Electric Co Ltd filed Critical Totoku Electric Co Ltd
Priority to JP2015121722A priority Critical patent/JP2017006190A/ja
Publication of JP2017006190A publication Critical patent/JP2017006190A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】 加熱プレートの温度の立ち上がりが早く且つ二次電池の使用時間を長くすることができて、しかも食器の中心部と縁部近傍との温度差が小さい料理保温装置を提供する。【解決手段】 電源として二次電池17を用いる。加熱プレート5に食器3が載せられていない状態で且つ加熱プレート5の測定領域の温度が所定温度に達している状態で、加熱プレート5の中心領域51の温度よりも中間領域52の温度が高く、外周領域53の温度が中心領域52の温度よりも高く且つ中間領域52の温度よりも低くなるように、電気ヒータ7の加熱プレート5の裏面における配置位置、加熱プレート5の熱容量及びプレート支持構造13の断熱性能が定められている。【選択図】 図1

Description

本発明は、電気ヒータにより加熱される加熱プレートにより食器を加熱して食器内の料理を保温する料理保温装置に関するものである。
特開平2−114918号公報(特許文献1)には二次電池の上に断熱層を配置し、断熱層の上に発熱体を配置したアセンブリを全体的に断熱性樹脂で覆った保温プレート(料理保温装置)が開示されている。保温プレートの上に食器を置くことにより、食器内の料理が保温される。この保温プレートでは、発熱体を含むアセンブリが断熱性樹脂から被覆材により覆われているため、この被覆材が全体的に実質的に同じ温度で加熱された状態となる。
また特開2003−93237号公報(特許文献2)には、平面ヒータの上に鏡面仕上げされたアルミプレート(上板)を配置したヒータユニットと、アルミプレート(上板)の上に密着する位置関係で配置された受熱プレートを備えた保温プレート(料理保温装置)が開示されている。この保温プレートでは、ヒータユニットの平面ヒータにより加熱されるアルミプレート(上板)の上に受熱プレートを密着させることにより、受熱プレートを均一に加熱することを可能にしている。そして受熱プレート上に食器を置くことにより、食器内の料理を保温する。
特開平2−114918号公報 特開2003−93237号公報
特許文献1及び2に示された従来の料理保温装置では、調理用器具としてのホットプレートと同様に、食器が置かれる被覆材や受熱プレートの熱容量を大きくして被覆材や受熱プレートを全体的に均一に加熱することを目指している。
しかしながら発明者の研究によると従来の料理保温装置のように熱容量の大きい被覆材や受熱プレートを用いると、受熱プレートの温度上昇の立ち上がり速度が悪くなる上、温度上昇のために必要とされる電気エネルギが大きくなって、電源として二次電池を用いた場合において二次電池の使用時間を長くすることができない問題がある。また食器は縁部または鍔部から放熱する量が多く、その結果食器の中心部と外周部近傍とでは料理の温度が異なってくる問題も生じる。
本発明の目的は、加熱プレートの温度の立ち上がりが早く且つ二次電池の使用時間を長くすることができて、しかも食器の中心部と縁部近傍との温度差が小さい料理保温装置を提供することにある。
上記目的に加えて、本発明の他の目的は、電気ヒータへの通電を停止した後、または通電量を減らすと、直ぐに加熱プレートの温度が下がる料理保温装置を提供することにある。
本発明の料理保温装置は、表面に載せられた食器を加熱する加熱プレートと、加熱プレートの裏面に配置された電気ヒータと、加熱プレートの温度を測定する温度センサと、電源としての二次電池と、通電制御装置と、プレート支持構造と、ハウジングとを備えている。通電制御装置は、加熱プレートに食器が載せられている状態において、加熱プレートの温度センサにより温度が測定される測定領域の温度が所定温度になるように、温度センサの出力に基づいて電気ヒータへの通電を制御する。プレート支持構造は、加熱プレートの表面を露出させた状態で、加熱プレート及び電気ヒータからの熱を断熱する断熱材を介して加熱プレートを支持する。そしてハウジングは、少なくともプレート支持構造及び通電制御装置を収納する。
本発明においては、加熱プレートの裏面を、裏面の中心を含む中心領域、裏面の縁部に沿う外周領域、中心領域と外周領域との間に位置する中間領域とに分ける。そして加熱プレートに食器が載せられていない状態で且つ加熱プレートの測定領域の温度が所定温度に達している状態で、中心領域の温度よりも中間領域の温度が高く、外周領域の温度が中心領域の温度よりも高く且つ中間領域の温度よりも低くなるように、電気ヒータの加熱プレートの裏面における配置位置、加熱プレートの熱容量及び断熱構造の断熱性能が定められている。食器は縁部または鍔部から放熱する量が多いため、食器の中心部と外周部近傍とでは料理の温度が異なってくる。本発明によれば、加熱プレートの中間領域の温度が他の領域よりも高くなるために、中間領域と外周領域とを熱的に分離できる。その上で、外周領域の温度が中心領域の温度よりも高い状態になると、外周領域から食器に供給される熱量は、食器の縁部から放熱される熱量を一部または全部補うことになり、食器の縁部近傍に位置する料理の温度の低下を抑制する。外周領域には、中間領域から熱が伝達され、中間領域に対応する食器の部分に供給される熱量は低下する。その結果、食器内の料理に食器を通して伝達される熱量のバラツキが小さくなる。したがって本発明によれば、食器内の料理の温度のバラツキを小さくすることができる料理保温装置を提供することができる。しかも上記の加熱状況を実現するために必要な加熱プレートの熱容量及び断熱構造の断熱性能は、電気エネルギの省エネルギ化に寄与するため、二次電池の使用時間を長くすることができる。
温度センサは、中心領域を測定領域とするように配置されているのが好ましい。これは中心領域からの放熱量が他の領域からの放熱量と比べて小さいために、他の領域と比べて最も温度変化が少なくなり、制御を安定して実施できるからである。そして所定温度が40℃以上90℃以下になるように、通電制御装置は電気ヒータへの通電を制御するのが好ましい。このような温度にすると、食器内が調理状態になることなく、必要十分な保温を実現できる。
また電気ヒータは、その構造は任意であるが、線状ヒータを加熱プレートの中間領域に裏面の縁部に沿って渦巻き状に配置して構成されているのが好ましい。線状ヒータは、ヒータパターンの形成が容易であり、しかも密度の調整も容易であるため、加熱プレートの大きさに応じた、適切なヒータパターンを容易に実現できる。
さらに加熱プレートの裏面の中心領域は加熱プレートの裏面の中心から50%未満の範囲にあり、中間領域は加熱プレートの裏面の中心から50%以上90%以下の範囲にあり、外周領域は加熱プレートの裏面の中心から90%を超えて100%の範囲にあるのが好ましい。このように中間領域を設定してこの中間領域に電気ヒータを配置すると、加熱プレートの裏面の輪郭形状が矩形、円形、楕円のいずれであっても、本発明の効果を得ることができる。
また本発明の構成によれば、加熱プレート、電気ヒータ及び断熱構造からなるアセンブリの熱容量が小さいため、従来の料理保温装置と比べて、電気ヒータへの通電を停止した後、または通電量を減らすと、直ぐに加熱プレートの温度が下がることになる。その結果、食器が載っていない加熱プレートを触った人が、火傷をするほどに熱いと感じる可能性が少なくなる。
通電制御装置に電力を供給するために用いる二次電池を、電気ヒータ及び加熱プレートからの熱で加熱されないようにハウジングの内部に収納する。このようにすれば二次電池の温度を必要以上に上昇させることがないので、二次電池の寿命を延ばすことができる。
なお加熱プレートの表面は、保護膜または保護フィルムにより覆われていてもよい。
また加熱プレートの厚み及びアセンブリの構成は、加熱プレートに食器が載せられている状態で加熱プレートが変形しないように定められているのが好ましく、加熱プレートの材料としては、比熱が905J/kg℃以下の、金属、セラミックガラス等が好ましい。このような加熱プレートは、本発明を実施するのに適している。特に加熱プレートは、厚みが1mm以下の金属板であるのが好ましい。このような厚みの金属板の加熱プレートを用いると、他の材料からなる加熱プレートを用いる場合よりも、加熱速度を速くして、しかも自然冷却速度を速くすることができる。
また加熱プレートの上に食器があるか否かを検出する検知手段がさらに設けられ、検知手段が、食器が加熱プレート上にないことを検出すると、通電制御装置は、電気ヒータへの通電量を減らすか通電を停止するのが好ましい。このようにすると、食器が加熱プレートから下ろされているときに、加熱プレートを直ぐに自然冷却することができる。
ハウジングは、加熱プレートの表面を露出させる開口部を備え、ハウジングは、開口部に沿い且つ上下方向に延びて、加熱プレートの表面上に置かれた食器の周壁部の外周面との間に閉じられることのない隙間を形成するように対向する対向面を備えているのが好ましい。そして対向面は前記隙間の形状寸法が、隙間内で空気が滞留するように定められているのが好ましい。このように空気が滞留する閉じられることのない隙間が形成されると、食器の周壁部からハウジングに放熱されることを防いで、しかも食器の周壁部からの温度低下を抑制することができる。
なお断熱構造に用いられる断熱材は、任意であるが、特に独立気泡のシリコンスポンジ等のように弾力性のある材料を用いるのが好ましい。このような断熱材を用いると、弾力性が食器を加熱プレートに置いたときに加熱プレートの裏面に設けた電気ヒータや温度センサに沿って断熱材が変形することにより、加熱プレートの裏面をしっかりと支持することができる。断熱材は、加熱プレートの裏面側から逃げる熱量を非常に少ないものとすることができ、加熱プレートの温度の立ち上がり速度の上昇及び省エネルギ化を支援することができる。
本実施の形態の料理保温装置の一例の概略断面図である。 加熱プレートの裏面に線状ヒータからなる電気ヒータを配置した状態を説明するために用いる図である。 (A)乃至(C)は、線状ヒータの配置状態を説明するために用いる図である。 温度センサの配置位置を示す図である。 本実施の形態の料理保温装置における加熱プレートの昇温時間と冷却時間の実験結果を示す図である。 本実施の形態の料理保温装置において、加熱プレート上に食器を載せないで通電した場合の加熱プレートの温度分布と加熱プレート上に食器を載せて通電した場合の食器内の温度分布を示す図である。 実験の際の加熱プレートの温度測定点を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る料理保温装置の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は本実施の形態の料理保温装置1の一例の概略断面図を示している。図2は、後述する加熱プレート5の裏面に電気ヒータ7を配置した状態を示している。料理保温装置1は、表面に載せられた食器3を加熱する加熱プレート5と、加熱プレート5の裏面に配置された電気ヒータ7と、加熱プレート5の温度を測定する温度センサ8と、通電制御装置9と、断熱材からなる第1及び第2の断熱構造11A及び11Bと支持構造体12とを含むプレート支持構造13と、ハウジング15、リチウムイオン二次電池などの二次電池17を備えている。
加熱プレート5は、銅または銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属材料、熱伝導性に優れたセラミック材料や熱伝導性に優れた合成樹脂材料等から形成されている。しかも加熱プレート5の厚みは、1mm以下であるのが好ましい。本実施の形態では、厚み0.5mm、幅200mm、長さ300mmのアルミニウム板を加熱プレート5として採用した。
本実施の形態では、加熱プレート5の表面が、耐傷性等の保護機能を有する保護膜または保護フィルムにより覆われている。保護膜は、アルマイト、各種メッキ処置などにより形成できる。保護膜または保護フィルムは、耐熱性、熱伝導性の良いものが好ましい。
本実施の形態で用いる加熱プレート5は、厚みが薄いために、機械的強度が低い。そこでプレート支持構造13の構成は、加熱プレート5に食器3が載せられている状態で加熱プレート5が変形しないように定められている。プレート支持構造13は、加熱プレート5の表面を露出させた状態で、加熱プレート5及び電気ヒータ7からの熱を断熱する断熱材からなる第1の断熱構造11Aを介して加熱プレート5を支持する。具体的には、第1の断熱構造11Aと第2の断熱構造11Bとの間に、剛性のある仕切り板12がハウジング15に対して固定された状態で配置されて、プレート支持構造13が構成されている。本実施の形態では、第1及び第2の断熱構造11A及び11Bに用いられる断熱材は、例えば熱伝導率が0.05W/(m K)の独立気泡のシリコンスポンジである。このような断熱材からなる第1の断熱構造11Aを用いると、シリコンスポンジの弾力性が食器を加熱プレート5に置いたときに加熱プレート5の裏面に設けた電気ヒータ7や温度センサ8に沿って断熱材が変形することにより、加熱プレートの裏面全体をしっかりと支持することができる。本実施の形態では、第2の断熱構造11Bも独立気泡のシリコンスポンジにより形成されているが、第1の断熱構造11Aと第2の断熱構造11Bとを異なる材質の断熱材により構成してもよいのは勿論である。
図2に示すように、加熱プレート5の裏面には電気ヒータ7が配置されている。本実施の形態では、加熱プレート5の裏面50を、裏面50の中心を含む中心領域51、裏面の縁部に沿う外周領域53、中心領域51と外周領域53との間に位置する中間領域52とに分けている。本実施の形態では、中間領域52に電気ヒータ7が配置されている。電気ヒータ7は、図3(A)及び(B)に示すように、絶縁被覆によって被覆された線状の発熱導線からなる線状ヒータ71である。線状ヒータ71は、ヒータパターンの形成が容易であり、しかも密度の調整も容易であるため、加熱プレート5の大きさに応じた、適切なヒータパターンを容易に実現できる。線状ヒータ71は、加熱プレート5の中間領域52の裏面50上に直接接触するように配置され、片面に粘着剤が塗布されたアルミニウムテープ72により、裏面50上に固定されている。なお図2においては、アルミニウムテープ72を透明なものとして図示してある。電気ヒータ7の構成及び配置構造は任意である。また例えば図3(C)に示すように、加熱プレート5の裏面50に両面テープ73を貼り付け、その外側に線状ヒータ71を渦巻き状に配線し、さらに線状ヒータ71の配線パターンの上をアルミニウム箔シート74で覆うようにしてもよい。このようなアルミニウム箔シート74で線状ヒータ71を覆うと、線状ヒータ71からプレート支持構造13側に放熱される熱を加熱プレート5へと導入することが可能になる。
電気ヒータ7は、加熱プレート5に食器3が載せられた状態において、陶器や磁器からなる食器3の中心1の温度と外周部の温度との差が、±1℃以内に入るように構成されている。この温度の差を実現するために、本実施の形態では、加熱プレート5の裏面の中心領域51は加熱プレート5の裏面の中心から50%未満の範囲にあり、中間領域52は加熱プレート5の裏面の中心から50%以上90%以下の範囲にあり、外周領域53は加熱プレート5の裏面の中心から90%を超えて100%の範囲にある。このように中間領域52を設定してこの中間領域52に電気ヒータ7を全体的に分散して配置すると、加熱プレート5の裏面の輪郭形状が矩形、円形、楕円のいずれであっても、好ましい効果を得ることができる。
下記の表1は、本実施の形態において、中心領域51、中間領域52及び外周領域53の上記の好ましい範囲を決定するために行った試験の結果を示している。
Figure 2017006190
この試験では、加熱プレート5として厚さ0.5mm、1mm、1.5mm及び2mmのアルミニウム板を用いた。そして電気ヒータ7は、1.068Ωのヒータ線3.5mを図7に示したパターンでヒータ配置エリアである中間領域52に配置した。第1及び第2の断熱構造11A及び11Bの断熱材は熱伝導率が0.05W/(m K)のシリコンスポンジを用いた。
加熱プレートのプレート温度は、図4に示すように、加熱プレートの表面において前述の中心領域51,中間領域52及び外周領域53にそれぞれ対応する表面中心領域の中心位置に第1の温度センサS1を配置し、表面中間領域の中心位置に第2の温度センサS2を配置し、表面外周領域に第3の温度センサS3を配置した。
実験例1乃至12では、厚さ0.5mmのアルミニウム板を用い、中間領域52の大きさを変えた。電気ヒータ7には、直流電圧15Vを印加して、3Aの電流を流して45Wの電力を供給し、第1乃至第3の温度センサS1乃至S3の温度が安定した状態で測定を行った。実験例13では、厚さ0.5mmのアルミニウム板を用い、電気ヒータ7には、直流電圧16Vを印加して、4Aの電流を流して64Wの電力を供給し、第1乃至第3の温度センサS1乃至S3の温度が安定した状態で測定を行った。実験例14乃至17では、厚さ0.5mm、1mm、1,5mm及び2mmのアルミニウム板を用い、中間領域52の大きさを一定(60〜90%)として、電気ヒータ7には、直流電圧15.8Vを印加して、3.5Aの電流を流して55Wの電力を供給し、第1乃至第3の温度センサS1乃至S3の温度が安定した状態で測定を行った。各実験例では、食器を加熱プレート上に載せない状態での加熱プレートの温度と、食器を載せた状態での食器の温度とをそれぞれ測定した。食器の温度は、食器の底壁の中心部と底壁の外周部とにそれぞれ第4及び第5の温度センサを配置して測定した。この実験結果では、食器の中心部の温度と外周部の温度との差が±1℃の範囲に入る場合を良好なバラツキの少ない保温ができているものとして「○」と判定し、この温度差を外れたものを保温のバラツキが大きいものとして「×」と判定した。判定結果から、加熱プレートの厚みは1mm以下が好ましく、中間領域は裏面の中心から50%乃至90%の範囲が好ましいことが確認できた。なお加熱プレートとして、ステンレスを用いた場合にも、同様の傾向の結果が得られることが確認されている。
本実施の形態のように加熱プレート5の中間領域52を設定して、中間領域52に電気ヒータ7を配置すると、加熱プレート5に食器3が載せられていない状態で且つ加熱プレート5の温度センサ8による測定領域の温度が所定温度に達している状態で、中心領域51の温度よりも中間領域52の温度が高く、外周領域53の温度が中心領域52の温度よりも高く且つ中間領域52の温度よりも低くなる。
図2に示した制御用の温度センサ8は、サーミスタ等からなり、加熱プレート5の裏面の中心領域51を測定領域とするように配置されている。これは中心領域51からの放熱量が他の領域(52,53)からの放熱量と比べて小さいために、他の領域と比べて最も温度変化が少なくなり、制御を安定して実施できるからである。
通電制御装置9は、加熱プレート5に食器3が載せられている状態において、加熱プレート5の温度センサ8により温度が測定される測定領域の温度が所定温度になるように、温度センサ8の出力に基づいて電気ヒータ7への通電を制御する。具体的には、通電制御装置9は、温度センサ8が検出する温度が40℃以上90℃以下になるように、電気ヒータ7への通電を制御する。このような温度にすると、食器内が調理状態になることなく、必要十分な保温を実現できる。
食器3は縁部または鍔部から放熱する量が多いため、食器3の中心部と外周部近傍とでは料理の温度が異なってくる。本実施の形態のように電気ヒータ7を構成すると、加熱プレート5の中間領域52の温度が他の領域(51,53)よりも高いために、中間領域52と外周領域53とを熱的に分離できる。その上で、外周領域53の温度が中心領域52の温度よりも高い状態になると、外周領域53から食器3に供給される熱量は、食器3の縁部から放熱される熱量を一部または全部補うことになり、食器3の縁部近傍に位置する料理の温度の低下を抑制する。また外周領域53には、中間領域52から熱が伝達され、中間領域52に対応する食器3の部分に供給される熱量は低下する。その結果、食器3内の料理に食器3を通して伝達される熱量のバラツキが小さくなる。したがって本実施の形態によれば、食器3内の料理の温度のバラツキを小さくすることができる。
加熱プレート5と、電気ヒータ7と断熱構造11とが組み合わされてなるアセンブリの1cm2当たりの熱容量は、加熱プレート5、電気ヒータ7及び断熱構造に用いる断熱材の材質よって異なる。例えば、加熱プレート5の材質がステンレス(SUS)の場合には、アセンブリの熱容量が1cm2当たり0.402J/℃以下になるようにするのが好ましく、また加熱プレート5がアルミニウムの場合には、アセンブリの熱容量が1cm2当たり0.254J/℃以下になるようにするのが好ましい。なおアセンブリの熱容量は、室温において加熱プレート5の中心温度を1℃上げるのに要するエネルギとして求めた。
ハウジング15はステンレス等の金属材料により形成されて、加熱プレート5、プレート支持構造13、通電制御装置9及び二次電池17を収納する。本実施の形態では、通電制御装置9に電力を供給するために二次電池17が用いられている。そして電気ヒータ7及び加熱プレート5からの熱で加熱されないように、断熱構造11を間に介してハウジング13の内部に二次電池17を収納している。このようにすれば二次電池17の温度を必要以上に上昇させることがないので、二次電池17の寿命を延ばすことができる。
本実施の形態で用いるハウジング15は、加熱プレート5の表面を露出させる開口部を備えた断熱材料から形成された環状の延長部16を備えている。そして延長部16は、ハウジング15の開口部に沿い且つ上方向に延びて、加熱プレート5の表面上に置かれた食器3の周壁部31の外周面との間に閉じられることのない隙間Gを形成するように対向する対向面Sを備えている。対向面Sの形状寸法は、隙間Gの形状寸法が、隙間G内で空気が滞留する形状寸法になるように定められている。このようにすると空気が滞留する閉じられることのない隙間Gが形成され、食器3の周壁部31からハウジング15に放熱されることを防いで、しかも食器3の周壁部31からの温度低下を抑制することができる。本実施の形態では延長部16を断熱材で形成したが、ハウジング15を構成する材料と同じ材料で一体に形成してもよい。
本実施の形態では、加熱プレート5と、電気ヒータ7と第1の断熱構造11Aとが組み合わされてなるアセンブリが、加熱プレート5に食器3が載せられていない状態において、通電制御装置9からの電気ヒータ7への通電が開始された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域(本実施の形態では中間領域52の中心)の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値よりも、通電制御装置9からの電気ヒータ7への通電が停止された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値が大きくなるように構成されている。このように特徴を有するアセンブリは、従来の料理保温装置のアセンブリよりも熱容量が大幅に小さいものとなっている。そのため食器3の加熱効率に優れており、少ない消費電力で食器内の料理の保温が可能になる。また例えば二次電池17を電源とする場合において、二次電池17の放電時間を長くすることができる。
図5は、本実施の形態の料理保温装置1における加熱プレート5の昇温時間と冷却時間の実験結果を示している。この実験では、200×300×0.5mmのアルミニウム板を加熱プレート5として用い、1.068オームのヒータ線を3.5mの電気ヒータ7に15.8Vを印加して、3.5Aの電流を1200sec通電(55W)した後、通電を停止した。そして加熱プレート5に食器3が載せられていない状態において、通電制御装置9からの電気ヒータ7への通電が開始された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域(本実施の形態では中間領域52の中心)の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値Tを測定し、さらに通電制御装置9からの電気ヒータ7への通電が停止された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値Tを測定した。図5において、横軸は通電時間、縦軸は最大絶対値を示している。図5から判るように、電気ヒータ7への通電が開始された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域(本実施の形態では中間領域52の中心)の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値Tのほうが、通電制御装置9からの電気ヒータ7への通電が停止された後の単位時間における加熱プレート5の測定領域の温度と雰囲気温度との温度差の最大絶対値Tよりも大きいことが判る。このことは、本実施の形態で用いるアセンブリでは、従来の料理保温装置のアセンブリよりも熱容量が大幅に小さいものとなっていることを意味している。そのため本実施の形態では、食器の加熱効率に優れており、少ない消費電力で保温が可能になる上、通電停止後は速やかに冷却される。
図6は、本実施の形態の料理保温装置1において、加熱プレート5上に食器3を載せないで通電した場合の加熱プレート5の温度分布Xと、加熱プレート5上に食器3を載せて通電した場合の加熱プレート5の温度分布Yと、加熱プレート5上に食器3(陶器製で寸法が厚み約5mm、195×295×50mm)を載せて通電した場合の食器3内の温度分布Zを示している。図7は、実験の際の加熱プレートの温度測定点を示す図である。図6から判るように、本実施の形態によれば、食器3が載っていない場合には、加熱プレート5の中央の温度は低いものの、食器を載せると、食器3内の温度分布Zはほぼ等しくなる。したがって本実施の形態の料理保温装置によれば、食器3内に保温される料理の温度のバラツキが小さいことが確認できた。
上記実施の形態では、電気ヒータ7として線状ヒータを用いて渦巻きパターンで加熱プレート5の裏面に配置しているが、使用するヒータは線状ヒータに限定されるものではない。
本発明によれば、加熱プレートの温度の立ち上がりが早く且つ二次電池の使用時間を長くすることができて、しかも食器の中心部と縁部近傍との温度差が小さい料理保温装置を提供することができ、しかも二次電池の使用時間を長くすることができる。
1 料理保温装置
3 食器
5 加熱プレート
7 電気ヒータ
8 温度センサ
9 通電制御装置
11 断熱構造
13 プレート支持構造
15 ハウジング
17 二次電池

Claims (10)

  1. 表面に載せられた食器を加熱する加熱プレートと、
    前記加熱プレートの裏面に配置された電気ヒータと、
    前記加熱プレートの温度を測定する温度センサと、
    電源としての二次電池と、
    前記加熱プレートに前記食器が載せられている状態において、前記加熱プレートの前記温度センサにより温度が測定される測定領域の温度が所定温度になるように、前記温度センサの出力に基づいて前記電気ヒータへの通電を制御する通電制御装置と、
    前記加熱プレートの前記表面を露出させた状態で、前記加熱プレート及び前記電気ヒータからの熱を断熱する断熱構造を介して前記加熱プレートを支持するプレート支持構造と、
    少なくとも前記プレート支持構造及び前記通電制御装置を収納するハウジングとを備えて前記食器内の料理を保温する料理保温装置であって、
    前記加熱プレートの前記裏面を、前記裏面の中心を含む中心領域、前記裏面の縁部に沿う外周領域、前記中心領域と前記外周領域との間に位置する中間領域とに分けたときに、前記加熱プレートに前記食器が載せられていない状態で且つ前記加熱プレートの前記測定領域の温度が前記所定温度に達している状態で、前記中心領域の温度よりも前記中間領域の温度が高く、前記外周領域の温度が前記中心領域の温度よりも高く且つ前記中間領域の温度よりも低くなるように、前記電気ヒータの前記裏面における配置位置、前記加熱プレートの熱容量及び前記断熱構造の断熱性能が定められていること特徴とする料理保温装置。
  2. 前記温度センサは、前記中心領域を前記測定領域とするように配置されており、
    前記所定温度が40℃以上90℃以下になるように、前記通電制御装置は前記電気ヒータへの通電を制御する請求項1に記載の料理保温装置。
  3. 前記電気ヒータは、線状ヒータを前記加熱プレートの前記中間領域に前記裏面の縁部に沿って渦巻き状に配置して構成されている請求項1または2に記載の料理保温装置。
  4. 前記中心領域は前記裏面の中心から50%未満の範囲にあり、前記中間領域は前記裏面の中心から50%以上90%以下の範囲にあり、前記外周領域は前記裏面の中心から90%を超えて100%の範囲にある請求項1に記載の料理保温装置。
  5. 前記通電制御装置に電力を供給する前記二次電池が、前記電気ヒータ及び前記加熱プレートからの熱で加熱されないように前記ハウジングの内部に収納されている請求項1に記載の料理保温装置。
  6. 前記加熱プレートの前記表面は、保護膜または保護フィルムにより覆われている請求項1に記載の料理保温装置。
  7. 前記加熱プレートは、厚みが1mm以下の金属板である請求項10に記載の料理保温装置。
  8. 前記前記加熱プレートの上に前記食器があるか否かを検出する検知手段がさらに設けられ、
    前記検知手段が、前記食器が前記加熱プレート上にないことを検出すると、前記通電制御装置は、前記電気ヒータへの通電量を減らすか通電を停止する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の料理保温装置。
  9. 前記ハウジングは、前記加熱プレートの前記表面を露出させる開口部を備え、
    前記ハウジングは、前記開口部に沿い且つ上下方向に延びて、前記加熱プレートの前記表面上に置かれた前記食器の周壁部の外周面との間に閉じられることのない隙間を形成するように対向する対向面を備え、
    前記対向面は前記隙間の形状寸法が、前記隙間内で空気が滞留するように定められている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の料理保温装置。
  10. 前記断熱構造に用いられる断熱材は、弾力性のある材料である請求項1に記載の料理保温装置。
JP2015121722A 2015-06-17 2015-06-17 料理保温装置 Pending JP2017006190A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015121722A JP2017006190A (ja) 2015-06-17 2015-06-17 料理保温装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015121722A JP2017006190A (ja) 2015-06-17 2015-06-17 料理保温装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017006190A true JP2017006190A (ja) 2017-01-12

Family

ID=57760499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015121722A Pending JP2017006190A (ja) 2015-06-17 2015-06-17 料理保温装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017006190A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7077253B2 (ja) 2019-03-01 2022-05-30 石塚硝子株式会社 食器載置用プレート

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50156049A (ja) * 1974-05-10 1975-12-16
JPS6129488U (ja) * 1984-07-26 1986-02-21 松下精工株式会社 ヒ−タユニツト
US4751368A (en) * 1986-11-17 1988-06-14 Daifotes Theodore S Food warming device
JPH02114918A (ja) * 1988-10-24 1990-04-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 保温プレート
JPH034760U (ja) * 1989-06-05 1991-01-17
JPH03123440U (ja) * 1990-03-27 1991-12-16
JPH04210012A (ja) * 1990-12-07 1992-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気加温装置
JPH09196389A (ja) * 1996-01-12 1997-07-29 Manhin Denki Seisakusho:Kk 電気加熱器
JP2001353078A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Hitachi Hometec Ltd 加熱装置
JP2007312932A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 容器

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50156049A (ja) * 1974-05-10 1975-12-16
JPS6129488U (ja) * 1984-07-26 1986-02-21 松下精工株式会社 ヒ−タユニツト
US4751368A (en) * 1986-11-17 1988-06-14 Daifotes Theodore S Food warming device
JPH02114918A (ja) * 1988-10-24 1990-04-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 保温プレート
JPH034760U (ja) * 1989-06-05 1991-01-17
JPH03123440U (ja) * 1990-03-27 1991-12-16
JPH04210012A (ja) * 1990-12-07 1992-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気加温装置
JPH09196389A (ja) * 1996-01-12 1997-07-29 Manhin Denki Seisakusho:Kk 電気加熱器
JP2001353078A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Hitachi Hometec Ltd 加熱装置
JP2007312932A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7077253B2 (ja) 2019-03-01 2022-05-30 石塚硝子株式会社 食器載置用プレート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10444080B2 (en) Thermal management for a wireless cooking probe
US10416027B2 (en) Thermal management for a wireless cooking probe
JP2008253747A5 (ja)
AU2011251905B2 (en) Portable device for induction cooking
US7057139B2 (en) Electric heating assembly
JP2007143804A (ja) 飲食物加熱装置
JP2017006190A (ja) 料理保温装置
KR101412578B1 (ko) 전기히터
KR20100011873U (ko) 원형 세라믹 히터를 구비한 전기 레인지
KR20070119459A (ko) 박막히터가 장착된 조리용기
JP2009123603A (ja) 誘導加熱調理器
JP7002062B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5050657B2 (ja) 誘導加熱用の非導通性鍋とそれを用いた誘導加熱調理器
JP2007123159A (ja) 加熱調理器
CN209202800U (zh) 电加热装置及烹饪器具
JP2734572B2 (ja) 調理器
JP2002075610A (ja) 誘導加熱調理器
CN110279309A (zh) 一种电磁加热的调乳器
CN221222812U (zh) 一种具有顶部保温功能的取暖器
CN217154257U (zh) 一种节能智能电磁炉
CN101461672A (zh) 一种保温盘结构
CN210989767U (zh) 一种电磁加热的调乳器
CN110366277A (zh) 电热装置
JP5029557B2 (ja) 便座ヒータおよびそれを用いた便座装置
CN207410540U (zh) 电加热盘和电饭煲

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20150623

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191001