JP2017005652A - 無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
(1) トレーニング信号の送信から最終的に送受信ウェイトが生成されるまでの一連の信号処理の手順が確立されていない。
(2) 送受信ウェイト計算では、送信局と受信局の無線媒体上でのやり取りを通して、交互にウェイトの更新を行うことは、無線チャネルを長く占有してしまい、電波資源の利用効率が悪い。
(3) 反復型送受信ウェイト計算の反復回数に伴う処理時間の増大と、伝搬路情報の時間変動の問題で、生成した送受信ウェイトの正確さが欠ける。
図1において、互いに同一周波数および同一時刻に無線通信を行うK組(Kは2以上の整数)の送信局1−1〜1−Kと受信局2−1〜2−Kが存在する。その場合、受信局2−i(iは1〜Kの整数)は、無線通信を行う送信局1−iからの所望信号以外に、その他の送信局からK−1個の干渉信号も受信する。図1では、所望信号を実線矢印で示し、干渉信号を点線矢印で示す。その干渉信号を各受信局で消去できるように、各送信局1−1〜1−Kに送信ウェイトV1 〜VK を設定し、各受信局2−1〜2−Kに受信ウェイトU1 〜UK を設定する。
実施例1は、伝搬路情報の推定と、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測を受信局が行い、予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図2において、送信局は、受信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S11)。
(1) 送信局と受信局との間のやり取りが時分割複信(TDD:Time Division Duplex)モード、あるいは周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex )モードのいずれにも対応できるので、適用できる通信シナリオの幅が広い。
(2) 受信局で推定した伝搬路情報を送信局へフィードバックし、送信局でその推定した伝搬路情報に基づき伝搬路情報の予測を行う手法に比べて、フィードバックをせずに早いタイミングで伝搬路情報の予測が開始できることと、フィードバックエラーが回避できることから、保存してある過去に推定した伝搬路情報の回数が少ないあるいは予測アルゴリズムの次数が制限される場合では、比較的に有効な予測が期待できる。
実施例2は、伝搬路情報の推定を受信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測を送信局が行い、予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図3において、送信局は、受信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S21)。
(1) 伝搬路情報の予測に必要な過去の伝搬路情報を受信局で保存する必要はなくなる。例えば、送信局は無線セルの基地局、受信局は無線セルの端末である場合では、端末に比べ基地局の方が高いハードウェアの調整幅があるため、受信局の記録負荷および計算負荷を軽減できる。
(2) 送信局は無線セルの基地局、受信局は無線セルの端末である場合では、端末に比べ基地局の方が高い記録能力および計算能力がある。従って、過去の伝搬路情報の量を増やしたり、予測アルゴリズムの次数を増やしたりすることで、受信局より高い精度の伝搬路情報の予測が可能である。
実施例3は、伝搬路情報の推定を送信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測を送信局が行い、予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図4において、受信局は、送信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S31)。
実施例4は、伝搬路情報の推定を受信局および送信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測を送信局が行い、予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図5において、送信局は、受信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S41)。
実施例5は、伝搬路情報の推定を受信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測および予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図6において、送信局は、受信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S51)。
中央処理局は、伝送開始時刻を設定し、推定した伝搬路情報と保存してある過去の伝搬路情報に基づき、設定した伝送開始時刻における伝搬路情報を予測する。さらに、予測した伝搬路情報に基づき、保存してある過去のウェイト情報を初期値として送受信ウェイトを生成する。なお、過去のウェイト情報がなければ初期値設定を行う。そして、反復ウェイト計算時間が設定時間を超えた場合には伝搬路情報の再予測を行い、さらに終了条件を満たすまで送受信ウェイトの更新を繰り返す(S55)。
図7(a) において、伝送開始時刻を設定し、その伝送開始時刻に合わせて伝搬路情報を予測する(S101 )。次に、以下の手順で送受信ウェイトの更新を行う。送信ウェイトと予測した伝搬路情報に基づき、受信局における干渉行列を更新する(S102 )。受信局における干渉行列に基づき、受信ウェイトを更新する(S103 )。受信ウェイトと予測した伝搬路情報に基づき、送信局における干渉行列を更新する(S104 )。送信局における干渉行列に基づき、送信ウェイトを更新する(S105 )。
(2) 中央処理局は、送信局および受信局から独立してより高いハードウェアの調整幅があるため、高度な記録能力と計算能力を備えることで過去の伝搬路情報の回数を増やしたり、予測アルゴリズムの次数を増やしたりすることで、受信局または送信局より高い精度の伝搬路情報の予測が可能である。
(3) 受信局または送信局が単独で個別の伝搬路情報を予測する場合に比べ、中央処理局では統合的に全部の伝搬路情報の予測を行うため、単独予測より高い予測精度が得られる。
実施例6は、伝搬路情報の推定を送信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測および予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図8において、受信局は、送信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S61)。
中央処理局は、伝送開始時刻を設定し、推定した伝搬路情報と保存してある過去の伝搬路情報に基づき、設定した伝送開始時刻における伝搬路情報を予測する。さらに、予測した伝搬路情報に基づき、保存してある過去のウェイト情報を初期値として送受信ウェイトを生成する。なお、過去のウェイト情報がなければ初期値設定を行う。そして、反復ウェイト計算時間が設定時間を超えた場合には伝搬路情報の再予測を行い、さらに終了条件を満たすまで送受信ウェイトの更新を繰り返す(S63)。
終了条件の設定としては、残留干渉成分の制限値や最大伝送開始時刻や最大送受信ウェイト更新回数など実システムの要求に合せて多様なものが考えられる。本発明の実施範囲は終了条件の設定によって制限されるものではない。
実施例7は、伝搬路情報の推定を受信局および送信局が行い、推定した伝搬路情報に基づき伝送開始時刻における伝搬路情報の予測および予測した伝搬路情報に基づく送受信ウェイトの生成を中央処理局が行う手順を示す。なお、本発明の実施範囲は、伝搬路情報の予測に用いる方式やアルゴリズムに限定されるものではない。
図10において、送信局は、受信局に向けて伝搬路情報推定に必要なトレーニング信号を含むパケットを送信する(S71)。
終了条件の設定としては、残留干渉成分の制限値や最大伝送開始時刻や最大送受信ウェイト更新回数など実システムの要求に合せて多様なものが考えられる。本発明の実施範囲は終了条件の設定によって制限されるものではない。
図10は、本発明を評価するシミュレーション結果を示す。
図10(a) において、定量数値評価に使用した諸元を示し、3つの送受信局ペアがあって、ここの送受信局は2本のアンテナを備えている。また、無線伝搬路の時変動として最大ドプラー周波数を8.8Hz とする。
2−1〜2−K 受信局
3 中央処理局
Claims (10)
- 互いに同一周波数および同一時刻に無線通信を行う複数組の送信局と受信局があり、各送受信局間の伝搬路情報に応じてそれぞれ送信ウェイトおよび受信ウェイトを設定し、各受信局が受信する所望信号以外の干渉信号を消去する無線通信システムにおいて、
前記各送信局に接続される中央処理局と、
前記送信局または前記受信局の少なくとも一方で、前記各送受信局間の伝搬路情報を推定する伝搬路情報推定手段と、
前記送信局、前記受信局、前記中央処理局のいずれかで、前記推定した伝搬路情報と保存してある過去の伝搬路情報に基づき、伝送開始時刻における伝搬路情報を予測する伝搬路情報予測手段と、
前記中央処理局で、前記伝送開始時刻の伝搬路情報に基づき前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを生成し、さらに生成した送受信ウェイトを保存するとともに、過去の送受信ウェイトを初期値として反復ウェイト計算を行って前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを生成する送受信ウェイト生成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記伝搬路情報推定手段を前記受信局に備え、前記送信局が送信するトレーニング信号に基づき前記伝搬路情報を推定する構成であり、
前記伝搬路情報予測手段を前記受信局に備え、前記推定した伝搬路情報と、前記受信局に保存してある過去の伝搬路情報に基づき、前記伝送開始時刻における伝搬路情報を予測し、予測した伝搬路情報を前記送信局を介して前記中央処理局に通知する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記伝搬路情報推定手段を前記受信局に備え、前記送信局が送信するトレーニング信号に基づき前記伝搬路情報を推定して前記送信局に通知する構成であり、
前記伝搬路情報予測手段を前記送信局に備え、前記推定した伝搬路情報と、前記送信局に保存してある過去の伝搬路情報に基づき、前記伝送開始時刻における伝搬路情報を予測し、予測した伝搬路情報を前記送信局を介して前記中央処理局に通知する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記伝搬路情報推定手段を前記送信局に備え、前記受信局が送信するトレーニング信号に基づき前記伝搬路情報を推定する構成であり、
前記伝搬路情報予測手段を前記送信局に備え、前記推定した伝搬路情報と、前記送信局に保存してある過去の伝搬路情報に基づき、前記伝送開始時刻における伝搬路情報を予測し、予測した伝搬路情報を前記送信局を介して前記中央処理局に通知する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記伝搬路情報推定手段を前記受信局および前記送信局に備え、前記受信局は前記送信局が送信するトレーニング信号に基づき前記伝搬路情報を推定して前記送信局に通知し、前記送信局は前記受信局が送信するトレーニング信号に基づき前記伝搬路情報を推定する構成であり、
前記伝搬路情報予測手段を前記送信局に備え、前記推定した伝搬路情報と、前記送信局に保存してある過去の伝搬路情報に基づき、前記伝送開始時刻における伝搬路情報を予測し、予測した伝搬路情報を前記送信局を介して前記中央処理局に通知する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記伝搬路情報推定手段は、前記送信局または前記受信局の少なくとも一方で推定した前記伝搬路情報を前記中央処理局に通知する手段を備え、
前記伝搬路情報予測手段を前記中央処理局に備え、前記推定した前記伝搬路情報と、前記中央処理局に保存してある過去の伝搬路情報に基づき、前記伝送開始時刻における伝搬路情報を予測する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
前記送受信ウェイト生成手段は、前記伝送開始時刻を設定し、その伝送開始時刻に合わせて予測した前記伝搬路情報について、前記反復ウェイト計算の終了がその設定時間を超えていれば前記伝送開始時刻を再設定し、その伝送開始時刻に合わせて再予測した伝搬路情報に基づき、前記反復ウェイト計算を再度行って前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを更新する構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
前記送受信ウェイト生成手段は、前記伝送開始時刻を設定し、その伝送開始時刻に合わせて予測した前記伝搬路情報に基づき、所定の終了条件を満たすまで前記反復ウェイト計算を繰り返す構成である
ことを特徴とする無線通信システム。 - 互いに同一周波数および同一時刻に無線通信を行う複数組の送信局と受信局があり、各送受信局間の伝搬路情報に応じてそれぞれ送信ウェイトおよび受信ウェイトを設定し、各受信局が受信する所望信号以外の干渉信号を消去する無線通信方法において、
前記各送信局に接続される中央処理局を備え、
前記送信局または前記受信局の少なくとも一方で、前記各送受信局間の伝搬路情報を推定する第1のステップと、
前記送信局、前記受信局、前記中央処理局のいずれかで、前記推定した伝搬路情報と保存してある過去の伝搬路情報に基づき、伝送開始時刻における伝搬路情報を予測する第2のステップと、
前記中央処理局で、前記伝送開始時刻の伝搬路情報に基づき前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを生成し、さらに生成した送受信ウェイトを保存するとともに、過去の送受信ウェイトを初期値として反復ウェイト計算を行って前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを生成する第3のステップと
を有することを特徴とする無線通信方法。 - 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の無線通信システムの各手段における処理をコンピュータに実行させ、前記送信ウェイトおよび前記受信ウェイトを生成することを特徴とする無線通信プログラム。
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