JP2017005474A - 通信装置、通信システム、通信方法、プログラム、および、端末装置 - Google Patents

通信装置、通信システム、通信方法、プログラム、および、端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】端末装置、通信装置、および、サーバ装置の間の通信をより安定して実行する。
【解決手段】通信装置は、移動可能な端末装置とサーバ装置とに接続される。通信装置は、記憶部と無線通信制御部と要求処理部と判断部と応答生成部と通信制御部とを備える。記憶部は、端末装置とサーバ装置との間で送受信される情報を記憶する。無線通信制御部は、端末装置との間の無線通信を制御する。要求処理部は、端末装置およびサーバ装置の少なくとも一方から送信される、通信装置を介する端末装置とサーバ装置との間の通信の要求を受信する。判断部は、要求された通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する。応答生成部は、判断部による判断結果を示す応答を生成する。通信制御部は、端末装置およびサーバ装置のうち一方から受信した情報を記憶部に記憶し、他方に対して記憶部から読み出した情報を送信する。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、通信装置、通信システム、通信方法、プログラム、および、端末装置に関する。
端末装置が移動中の無線通信は不安定になりやすいため、可能な限り短時間で高速に通信を行うことが好ましい。通信のセットアップを削減することにより、高速ハンドオーバを実現する技術が知られている。例えばIEEE 802.11pでは、アソシエーションを省略する方法が提案されている。
特開2010−213334号公報
しかしながら、従来技術では、例えば移動中の端末装置から無線通信で得た情報を、さらにインターネット上のサーバ装置などに送信するような利用形態が考慮されていない。このような利用形態では、例えばレイヤ3より上位の階層での通信確立による遅延、および、インターネットを経由することによる伝送遅延の問題が生じる。
実施形態の通信装置は、移動可能な端末装置とサーバ装置とに接続される。通信装置は、記憶部と無線通信制御部と要求処理部と判断部と応答生成部と通信制御部とを備える。記憶部は、端末装置とサーバ装置との間で送受信される情報を記憶する。無線通信制御部は、端末装置との間の無線通信を制御する。要求処理部は、端末装置およびサーバ装置の少なくとも一方から送信される、通信装置を介する端末装置とサーバ装置との間の通信の要求を受信する。判断部は、要求された通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する。応答生成部は、判断部による判断結果を示す応答を生成する。通信制御部は、端末装置およびサーバ装置のうち一方から受信した情報を記憶部に記憶し、他方に対して記憶部から読み出した情報を送信する。
第1の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 APおよび車載機のハードウェア構成図。 サーバのハードウェア構成図。 APの機能構成例を示すブロック図。 第1の実施形態における通信処理のシーケンス図。 データ転送の例を示す図。 スケジューリングを実施する場合の例を示す図。 通信処理の一例を示すフローチャート。 通信処理の一例を示すフローチャート。 リソース確保処理のフローチャート。 リソース確保処理のフローチャート。 サーバへの送信処理のフローチャート。 事前セットアップ要求受信時の処理のシーケンス図。 事前セットアップ要求受信時の処理のシーケンス図。 送信情報を受信したときの処理のシーケンス図。 送信情報をアップロードする処理のシーケンス図。 第2の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 APおよび車載機のハードウェア図。 APの機能構成例を示すブロック図。 第2の実施形態における通信処理のシーケンス図。 第3の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 APおよび車載機のハードウェア図。 第3の実施形態における通信処理のシーケンス図。 第4の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 APおよび車載機のハードウェア図。 変形例にかかる通信システムの全体構成図。 APの機能構成例を示すブロック図。 第4の実施形態における通信処理のシーケンス図。 通信処理のシーケンス図。 第4の実施形態の通信処理のフローチャート。 状況判断処理のフローチャート。 決定処理のフローチャート。 転送先情報の一例を示す図。 リソース確保処理のフローチャート。 第5の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 車載機のハードウェア図。 変形例にかかる通信システムの全体構成図。 車載機のハードウェア図。 変形例にかかる通信システムの全体構成図。 車載機のハードウェア図。 変形例にかかる通信システムの全体構成図。 車載機のハードウェア図。 車載機の機能構成例を示すブロック図。 第5の実施形態における車載機の通信処理のシーケンス図。 第5の実施形態における車載機の通信処理のシーケンス図。 第6の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 第6の実施形態にかかる通信システムの全体構成図。 第6の実施形態における通信処理のシーケンス図。 第6の実施形態における通信処理のシーケンス図。 第6の実施形態の車載機による通信処理のフローチャート。 第6の実施形態のAPによる通信処理のフローチャート。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通信装置、通信システム、通信方法およびプログラムの好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかる通信システムは、移動可能であり無線通信する端末装置と、サーバ装置との間の通信を、通信装置が中継するように構成される。以下では、車載機を端末装置とし、無線通信のアクセスポイント(AP)を通信装置とする構成を例に説明する。端末装置および通信装置はこの例に限られるものではない。
APは、事前のセットアップで、車載機とAPとの間の通信、および、APとサーバとの間の通信で必要なリソースを確保できるか判断し、判断結果を通信の要求元に応答する。APは、リソースが確保できると判断した場合に、リソースを確保し、車載機とサーバとの間の通信を中継する。リソースとしては、各通信の通信路(通信リソース)、当該通信路を用いる通信の権限(権限リソース)、および、AP内の記憶部等の記憶領域(ストレージリソース)などが挙げられる。これ以外のリソースを対象としてもよい。例えば、通信路以外のリソースの権限をリソースとしてもよい。
このような構成により、所望の品質での通信が可能なリソースが確保できる場合に通信を実行できる。従って、端末装置、通信装置、および、サーバ装置の間の通信をより安定的に実行可能となる。
図1は、第1の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように本実施形態の通信システムは、AP100と、車載機200と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。なお各装置(AP100、車載機200、サーバ300)はそれぞれ複数備えられてもよい。以下の実施形態も同様である。
ネットワーク400は、AP100とサーバ300とを接続する。ネットワーク400は、例えばインターネットにより構成される。
AP100は、車載機200と無線通信する通信装置である。例えば、車載機200を搭載した車両(移動体)が通行する道路の端部等に設けられる路側機(ITSスポット)としてAP100を実現できる。
車載機200は、自動車などの車両に搭載される機器である。車載機200は、AP100などを介する無線通信を実行する機能を備える。
サーバ300は、車載機200から送信される情報を受信して処理する機能、および、情報を車載機200に送信する機能を有する。サーバ300はどのような装置であってもよいが、例えば、車載機200から送信されるコンテンツを受信して管理するサーバ、および、自装置が管理するコンテンツを車載機200に配信するサーバなどを適用できる。
図1に示すように、車載機200は、AP100に接近すると事前のセットアップのための通信(事前セットアップ通信)を行う。事前セットアップ通信でリソースが確保できた場合、車載機200は、情報をAP100に送信する。AP100は、任意のタイミングで、車載機200から受信した情報をサーバ300に送信する。
図2は、AP100および車載機200のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、AP100は、制御部11と、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線インタフェース(I/F)14と、転送部15と、無線I/F16と、を備える。
制御部11は、AP100全体の動作を制御する。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)などにより構成される。
記憶部12は、AP100内での処理に用いる各種情報を記憶する。例えば記憶部12は、制御部11で動作するプログラムのワーキングメモリ、および、各構成要素間で情報を交換する際のバッファとして使用される。記憶部12は、例えばSDRAMなどの記憶媒体により構成される。
大容量記憶部13は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、および、NANDフラッシュメモリなどの記憶媒体により構成される。大容量記憶部13は、例えば、事前セットアップの要求(事前セットアップ要求)で通知された情報を一時的に記憶するために使用する。
記憶部12および大容量記憶部13の構成は一例であり、他の一般的に利用されているあらゆる記憶媒体を用いることができる。
有線I/F14は、ネットワーク400を介した有線通信を行うためのインタフェースである。有線I/F14は、例えばインターネットに接続するためのバックホール回線との接続を想定した通信インタフェースである。
無線I/F16は、車載機200などと無線通信を行うためのインタフェースである。無線I/F16は、例えば、IEEE 802.11a/b/g/n/acなどの主に高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースを適用できる。IEEE 802.11pのようにITS(高度交通システム)での利用を想定したインタフェースを適用してもよい。
転送部15は、各部の間での情報の転送を制御する。例えば転送部15は、有線I/F14および無線I/F16の間でブリッジ処理を行い、フレームを転送する。転送部15は、外部から受信したフレームから、制御部11内の各機能で処理すべきフレームを抽出して各機能に転送する。また、転送部15は、制御部11などで実行される各機能から送信されたフレームを適切なインタフェースを介して送信するよう制御する。
次に車載機200のハードウェア構成について説明する。図2に示すように、車載機200は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、無線I/F24と、センサI/F25と、ペリフェラルI/F26と、を備える。
制御部21、記憶部22、大容量記憶部23、および、無線I/F24は、AP100の制御部11、記憶部12、大容量記憶部13、および、無線I/F16と同様の構成とすることができる。
センサI/F25は、車両に搭載される各種センサと接続するインタフェースである。センサは、例えば、車両加速度を検知する加速度センサ、温度や湿度を検知する温湿度センサ、明るさを検知する照度センサ、車両周辺の状況を検知する赤外線センサなどを含む。ペリフェラルI/F26は、周辺機器と接続するためのインタフェースであり、車載カメラなどが接続されるなお、これらセンサや周辺機器と車載機200は図2に示したインタフェースを介して直接接続してもよいが、システム間接続用のインタフェース(CAN、FlexRay、車載Ethernet(登録商標)など)を用いて他の車載システムを介して接続してもよい。
図3は、サーバ300のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、サーバ300は、CPU51などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)52やRAM(Random Access Memory)53などの記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F54と、各部を接続するバス61を備えている。
次に、AP100の機能構成の一例について説明する。図4は、AP100の機能構成例を示すブロック図である。図4に示すように、AP100は、記憶部12、大容量記憶部13、有線I/F14、転送部15、および、無線I/F16の他に、ストレージ制御部101、ストレージ管理部102、アップロード部103、受信処理部104、権限管理部105、判断部106、要求処理部107、応答生成部108、有線通信制御部109、および、無線通信制御部110を備えている。
なお、ストレージ制御部101、ストレージ管理部102、アップロード部103、受信処理部104、権限管理部105、判断部106、要求処理部107、応答生成部108、有線通信制御部109、および、無線通信制御部110は、例えば、CPU11にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
また、転送部15の機能の一部または全部を、CPU11を用いてソフトウェアにより実現してもよい。
ストレージ制御部101は、ストレージ(記憶部12、大容量記憶部13など)に対するアクセスを行う。デバイスドライバおよびストレージコントローラなどとしてストレージ制御部101を実現できる。
ストレージ管理部102は、ストレージを管理する。例えばストレージ管理部102は、大容量記憶部13の容量(使用済み容量、空き容量など。以下、ストレージ容量という)を管理する。管理しているストレージ容量などの情報は、例えば記憶部12に保存される。
アップロード部103は、受信された情報をサーバ300などにアップロードする。
受信処理部104は、各種情報の受信を制御する。例えば受信処理部104は、事前セットアップ通信にて通知された情報を受信する。受信処理部104は、セットアップ済みか否かは判断部106を介して確認する。通知されている情報の送受信タイミングをポーリングにより決める場合には、受信処理部104は、タイミングの管理などを行う。
受信された情報は、ストレージ制御部101を介して大容量記憶部13に保存される。使用した大容量記憶部13の容量は、ストレージ管理部102に通知され、ストレージ容量の管理に用いられる。
権限管理部105は、事前セットアップ要求の送信元から受信して一時的に蓄積している情報を、AP100から正当な情報として送信するための権限を管理する。権限管理部105は、情報提供元や情報送信先と通信して、権限の委譲を受ける。権限情報は、例えば記憶部12に記憶することにより管理されるが、専用の記憶部を具備して権限情報を他の構成要素から参照できないようにすることもできる。
判断部106は、要求された通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する。例えば判断部106は、事前セットアップ要求で通知された、アップロード対象となる情報に関するリソースが確保できるか判断する。判断部106は、ストレージ容量はストレージ管理部102に確認し、権限は権限管理部105に確認する。通信リソースについては、判断部106が判断する。通信リソースの使用状況は、例えば記憶部12に保存される。
要求処理部107は、受信された各種要求を処理する。例えば要求処理部107は、事前セットアップ要求に対する受信処理を行う。メッセージにフォーマットの不正などの問題が無ければ、要求処理部107は、判断部106に処理を引き継ぎ、リソース割り当ての判断処理を行わせる。
応答生成部108は、要求に対する応答を生成して出力する。例えば応答生成部108は、事前セットアップ要求に対する判断部106の判断結果を示す応答を生成し、事前セットアップ要求の送信元に対して送信する。
有線通信制御部109は、有線I/F14と転送部15の仲介を制御する。有線通信制御部109は、例えばデバイスドライバやファームウェアにより実現される。
無線通信制御部110は、車載機200と通信との間の無線通信を制御する。例えば無線通信制御部110は、無線I/F16と転送部15の仲介を制御する。無線通信制御部110は、例えばデバイスドライバやファームウェアにより実現される。
次に、このように構成された第1の実施形態にかかるAP100による通信処理について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態における通信処理の一例を示すシーケンス図である。
車載機200は、事前セットアップ要求をAP100に送信する(ステップS101)。本実施形態では、事前セットアップ要求に対して、リソースの判断、リソースの確保を行うため、以下では事前セットアップ要求をリソース確保要求という場合がある。
事前セットアップ要求は、例えば、送信情報の特性、権限情報、および、送信情報の最終的な送信先を含む。送信情報は、車載機200からサーバ300にアップロード(送信)する情報を示す。送信情報の特性は、例えば、サイズ、優先度(重要度)、および、フォーマットなどである。送信先は、例えば、サーバ300のアドレスや使用する通信プロトコル、それらをまとめたURI(Uniform Resource Identifier)などである。
事前セットアップ要求を受信すると、AP100は、送信情報の対応関係を大容量記憶部13などに保存するとともに、リソースの割り当てが可能か判断する(ステップS102)。
対応関係は、例えば、要求元の車載機200の識別情報、送信情報の送信先、および、送信情報の特性情報などを対応付けた情報である。
リソースとして権限リソースを用いる場合、AP100の権限管理部105は、サーバ300に対して権限を確認する(ステップS103)。サーバ300との間で権限を確認する方法はどのような方法であってもよい。例えば、OAuthなどのプロトコルを適用できる。適用するプロトコルによっては、AP100とサーバ300との間だけでなく、車載機200を含めた三者間で必要な情報が適宜交換される。サーバ300は、権限の確認に対する応答をAP100に送信する(ステップS104)。
リソースが確保できると判断された場合、AP100は、リソースを確保するとともに、判断結果を含む応答(事前セットアップ応答)を車載機200に送信する(ステップS105)。送信情報を送信するときに特別な手段(別のチャネル、別の通信プロトコルなど)を使う必要がある場合は、事前セットアップ応答に特別な手段を使うために必要な情報を含めてもよい。
車載機200は、AP100との間で確保されたリソース(無線通信経路、ストレージの記憶領域など)を用いて、送信情報の送信を開始する(ステップS106)。AP100は、送信情報を一時的にストレージに保存する(ステップS107)。この時点ではサーバ300に送信情報を送信する必要はないため、AP100は、自装置内のストレージ(大容量記憶部13など)に、高速に送信情報を保存できる。
AP100は、その後、任意のタイミングで保存した送信情報を読み出し、事前セットアップ要求で指定されたサーバ300を送信先として送信する(ステップS108)。AP100は、セットアップ時に設定した送信期限までに送信情報を送信してもよい。
なお、ステップS102でリソースの確保ができないと判断した場合は、以下のような様々な対応を取り得る。
(1)エラーを示す応答を返す。
(2)AP100内のストレージに空きがない場合
(2−1)他の情報をサーバ300へ送信する処理などに伴う空き容量の回復を考慮して、容量が確保される時間を予測し、送信可能となる時間(記憶領域が割り当て可能になるまでの時間)を示す応答を返す。送信可能となる時間は、情報の送信元となる車載機200が情報を送信できるようになる時間を意味する。送信可能となる時間は、AP100が情報を受信可能となる時間、と言い換えることができる。
(2−2)要求された送信情報より優先度の低い他の送信情報を削除し、容量を確保した後、応答を返す。
(3)他のAP100の識別情報を含む応答を返す。例えばサーバ300または他のAP100などに、送信情報を送信可能なAP100を問い合わせ、返信されたAP100の識別情報を含む応答を返してもよい。他のAP100の識別情報は、任意の方法で決定してよい。この場合、例えば当該他のAP100は、リソース確保要求が送信されたときに、自装置内でリソースが確保できるかさらに判断してもよい。
(4)送信元の車載機200に、送信情報の事前処理を依頼する。例えば、送信情報のサイズを小さくする処理(送信情報の圧縮、データの平均値をとる処理など)などを車載機200に依頼してもよい。
なお、事前処理は、リソースが確保できない場合以外にも実行してもよい。サイズが小さくなればより早く通信を完了でき、情報が送信できる可能性が高まる。また、事前処理の内容は、サイズを小さくする処理に限定されない。例えば、他の車載機200等での再利用が有効な情報の場合に、より再利用しやすい形に加工する処理を事前に実行してもよい。事前処理は、AP100からの依頼で実施してもよいし、依頼によらず車載機200が実施してもよい。加工処理は、例えば、車載カメラで撮像した画像をそのまま送信するのではなく、画像に対する認識処理の結果を送信するなどの処理が適用できる。
IEEE 802.11pなどのように車両間での通信を考慮した通信プロトコルの場合、AP100が、車載機200に対して後続車へのデータ転送を依頼してもよい。例えば、再利用が有効な情報を後続車へ転送することを依頼してもよい。図6は、このように構成する場合のデータ転送の例を示す図である。
再利用が有効な情報は、上記のような認識結果の他、事故情報および渋滞情報などがある。転送を依頼する場合、転送を試行する時間を通知してもよい。図6では、車載機200aに対して、後続する車載機200bに「x秒後まで」データ転送することを依頼する例が示されている。
AP100は、リソースを確保するとともに、スケジューリングを実施してもよい。図7は、スケジューリングを実施する場合の例を示す図である。
図7の例では、まず車載機200bがリソース確保要求をAP100に送信する。AP100は、車載機200bからの送信情報の送信を待機中であることを例えば記憶部12に設けたキューで管理する。この例では、他の車載機200から要求された送信情報A、Cが待機中となっている。送信情報A、Cは、この順で送信されるようにスケジュールされている(送信順序が1、2)。AP100は、車載機200bから要求された送信情報Bの送信をスケジュールする。この例では、送信情報Bは、送信情報AとCの間に送信するようにスケジュールされる。
AP100は、優先度などを考慮してスケジューリングを実施してもよい。スケジューリングの結果として、応答時に転送開始時間を通知してもよい。例えば、「xミリ秒後に転送開始」などの情報を応答に含めて車載機200bに送信してもよい。このとき、キューイング済みの送信情報の送信が遅くなったことを、該当する送信情報の要求元に通知してもよいし、何も通知しなくてもよい。送信タイミングを制御するため、AP100から送信情報をポーリングするようにしてもよいし、車載機200から自発的に送信情報の転送を開始させてもよい。
次に、通信処理の詳細について図8および図9を用いて説明する。図8および図9は、通信処理の一例を示すフローチャートである。図8は、送信情報を車載機200から自発的に送信する場合の例である。図9は、送信情報をAP100からポーリングする場合の例である。
AP100の要求処理部107と受信処理部104は、事前セットアップ要求および送信情報の受信を各々待機する(ステップS201)。転送部15は、受信パケットの通信プロトコル、IPアドレス、ポート番号、および、必要に応じてメッセージ本体を解析することにより、事前セットアップ要求または送信情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS202)。受信していない場合(ステップS202:No)、受信するまで待機する。
事前セットアップ要求を受信した場合(ステップS202:セットアップ要求)、要求処理部107は、受信した事前セットアップ要求を解析する(ステップS203)。例えば要求処理部107は、事前セットアップ要求から送信情報の送信先などを抽出し、対応関係を示す情報を生成して保存する。
判断部106は、リソースが確保できるか判断するリソース確保処理を実行する(ステップS204)。リソース確保処理の詳細は後述する。
リソースが確保できた場合(ステップS205:Yes)、判断部106は、送信情報の送信タイミングを判断するスケジューリングを実行する(ステップS206)。スケジューリングは、例えば図7を用いて説明した方法で実行される。なお、単純なFIFO(First In First Out)で管理する場合も、ここではスケジューリングとして扱う。
応答生成部108は、リソースが確保できたことを示す応答(肯定応答)を生成する(ステップS207)。上記のように、応答にスケジューリングの結果である転送開始時間などを含めてもよい。また応答生成部108は、再利用が有効な情報を後続車へ転送することを依頼する応答を生成してもよい。
リソースが確保できない場合(ステップS205:No)、応答生成部108は、リソースが確保できないことを示す応答(エラー応答)を生成する(ステップS208)。応答生成部108は、送信情報の事前処理を依頼する応答を生成してもよい。要求処理部107は、生成された応答を、転送部15、無線通信制御部110、および、無線I/F16を介して、車載機200に送信する(ステップS209)。
ステップS202で送信情報の送信要求を受信した場合(ステップS202:データ受信)、受信処理部104は、受信した送信要求から送信情報を抽出する(ステップS210)。受信処理部104は、抽出された送信情報をストレージに保存する(ステップS211)。受信処理部104は、すべての送信情報の受信が完了したか否かを判断する(ステップS212)。完了していない場合(ステップS212:No)、ステップS201に戻り処理を繰り返す。
送信情報の受信が完了した場合(ステップS212:Yes)、判断部106は、サーバ300への送信情報の送信をスケジューリングする(ステップS213)。スケジューリングの方法はどのような方法であってもよいが、例えば、優先度や事前セットアップ通信にて通知された送信完了時刻を参照して送信タイミングを決定してもよい。
図9は、送信情報をAP100からポーリングする場合の例である。
AP100の要求処理部107と受信処理部104は、事前セットアップ要求または送信情報の受信を待機する。受信処理部104はスケジューリングされた送信時間になるまでタイマー等を用いて待機する(ステップS301)。受信処理部104は、送信時間になったか否かを判断する(ステップS302)。
送信時間になった場合(ステップS302:Yes)、受信処理部104は、送信情報の送信元となる車載機200を特定する(ステップS311)。受信処理部104は、送信情報の送信を要求するデータ要求を生成し、特定した車載機200に送信する(ステップS312)。
送信時間でない場合(ステップS302:No)、受信処理部104は、受信処理部104は、事前セットアップ要求または送信情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS303)。いずれも受信していない場合(ステップS303:No)、ステップS301に戻り待機する。
データ要求に応じて車載機200から送信情報が送信された場合、または、ステップS303で送信情報の送信要求を受信した場合(ステップS303:データ受信)、受信処理部104は、受信した送信要求から送信情報を抽出する(ステップS313)。
以降のステップS314〜ステップS316までは、図8のステップS211〜ステップS213までと同様であるため説明を省略する。また、ステップS303で事前セットアップ要求を受信したと判断された場合(ステップS303:セットアップ要求)、図8のステップS203〜ステップS209と同様の処理を実行する(ステップS304〜ステップS310)。
次に、ステップS204のリソース確保処理の詳細について説明する。図10−1、10−2は、リソース確保処理の一例を示すフローチャートである。
判断部106は、ストレージ管理部102を用いてストレージの空き容量を確認する(ステップS401)。判断部106は、送信情報のサイズ等をもとに、ストレージに送信情報を保存するための空き容量があるか否かを判断する(ステップS402)。空き容量がある場合(ステップS402:Yes)、判断部106は、待機時間を0に設定する(ステップS403)。
空き容量がない場合(ステップS402:No)、判断部106は、空き容量の回復状況を確認する(ステップS404)。判断部106は、例えば上記(2−1)のように、他の送信情報の送信処理が進行することに伴い空き容量が回復するかを確認する。判断部106は、回復の見込みがあるか否かを判断し(ステップS405)、見込みがある場合(ステップS405:Yes)、回復するまでの待機時間を決定する(ステップS406)。待機時間は、例えば、要求された送信情報のサイズ以上のサイズの他の情報の送信が完了するまでの時間として設定される。
空き容量の回復の見込みがない場合(ステップS405:No)、判断部106は、最低優先度の保存情報を特定する(ステップS407)。最低優先度の保存情報とは、現在保存されている送信情報のうち、優先度が最低である送信情報を意味する。
判断部106は、要求された送信情報の優先度と、特定した送信情報の優先度とを比較し(ステップS408)、前者(要求情報)の優先度の方が高いか否かを判断する(ステップS409)。高い場合(ステップS409:Yes)、判断部106は、最低優先度の送信情報に削除マークを付与する(ステップS410)。判断部106は、削除マークを付与した送信情報は削除されたものとして、再度、ストレージの空き容量を確認する(ステップS411)。
判断部106は、送信情報を保存するための空き容量があるか否かを判断する(ステップS412)。空き容量がある場合(ステップS412:Yes)、判断部106は、待機時間を0に設定する(ステップS413)。空き容量がない場合(ステップS412:No)、ステップS407に戻り処理を繰り返す。
ステップS409で要求された送信情報の優先度の方が高くないと判断された場合(ステップS409:No)、判断部106は、削除マークを付与した送信情報は削除されたものとして、再度、空き容量の回復状況を確認する(ステップS414)。判断部106は、回復の見込みがあるか否かを判断し(ステップS415)、見込みがある場合(ステップS415:Yes)、回復するまでの待機時間を決定する(ステップS416)。見込みがない場合(ステップS415:No)、判断部106は、リソースが確保できないと判断し(ステップS417)、処理を終了する。図9では前記(1)、(2−1)、および、(2−2)を全て実行するように記載したが、(1)のみ実行するようにしてもよい。
ステップS403、ステップS406、ステップS413、および、ステップS416で待機時間を設定した後、判断部106は、事前セットアップ要求から送信先を示す情報を抽出する(ステップS418)。また判断部106は、事前セットアップ要求から権限情報を抽出する(ステップS419)。
判断部106は、抽出した送信先情報が示すサーバ300との間で権限を確認する(ステップS420)。判断部106は、権限があるか否かを判断し(ステップS421)、権限がある場合(ステップS421:Yes)、リソース確保できると判断する(ステップS422)。権限がない場合(ステップS421:No)、判断部106は、リソースが確保できないと判断し(ステップS423)、処理を終了する。
次に、ステップS213によるスケジューリングに従い送信情報をサーバ300に送信する送信処理の詳細について説明する。図11は、サーバ300への送信処理の一例を示すフローチャートである。
アップロード部103は、スケジューリングした送信タイミングになるまでタイマー等を用いて待機する(ステップS501)。アップロード部103は、送信タイミングになったか否かを判断する(ステップS502)。送信タイミングではない場合(ステップS502:No)、送信タイミングになるまで待機する。
送信タイミングになった場合(ステップS502:Yes)、アップロード部103は、取得済み権限情報を確認し(ステップS503)、権限情報に問題がないか否かを判断する(ステップS504)。問題がある場合(ステップS504:No)、アップロード部103は、対象となる送信情報の送信をキャンセルし(ステップS509)、当該送信情報をストレージから削除する(ステップS510)。その際、車載機200からの情報が送信できなかったことを示す情報を、権限情報の有無に関係なくサーバ300に送信してもよい。
問題がない場合(ステップS504:Yes)、アップロード部103は、ストレージ制御部101を用いて、保存済みの送信情報をストレージから読み出す(ステップS505)。アップロード部103は、送信情報を含むパケットを生成する(ステップS506)。アップロード部103は、生成したパケットを、転送部15、有線通信制御部109、および、有線I/F14を介して、サーバ300に送信する(ステップS507)。アップロード部103は、ストレージ制御部101を用いて、送信した送信情報をストレージから削除する(ステップS508)。
例えば、権限情報の異常、および、ネットワークの異常などの発生により、一時保存した送信情報がサーバ300に送信できない場合が起こりうる。上記フローチャートでは、権限情報が異常であった場合、送信をキャンセルする例を説明した。異常時の処理はこれに限られるものではない。例えば、権限の異常が発生した場合、再度権限を取得するように構成してもよい。ただし、権限の取得のために送信元の端末装置(車載機200)との通信が必要であり、AP100の通信範囲に当該端末装置が存在しない場合は、正常に権限移譲が行えない可能性がある。ネットワークの異常であれば、所定の時間が経過した後、再試行するように構成してもよい。この場合、再試行回数の上限を決めてもよい。
次に、事前セットアップ要求を受信したときのAP100の処理についてさらに説明する。図12および図13は、事前セットアップ要求を受信したときの処理のシーケンス図である。
無線I/F16は、事前セットアップ要求を受信すると(ステップS601)、無線通信制御部110を介して転送部15に事前セットアップ要求を送信する(ステップS602、ステップS603)。転送部15は、受信フレームに対する通信プロトコル処理を実行する(ステップS604)。転送部15は、事前セットアップ要求の処理を要求する要求メッセージを要求処理部107に通知する(ステップS605)。要求処理部107は、リソース確保を判断部106に依頼する(ステップS606)。
判断部106は、ストレージの空き容量の確認および記憶領域の確保をストレージ管理部102に依頼する(ステップS607)。ストレージ管理部102は、大容量記憶部13の空き容量を確認し、必要に応じて記憶領域を確保する(ステップS608)。ストレージ管理部102は、確認および確保の結果を判断部106に応答する(ステップS609)。
判断部106は、応答を参照しストレージ確保状況を確認する(ステップS610)。判断部106は、ストレージの記憶領域を確保できた場合、権限移譲処理の実行を権限管理部105に依頼する(ステップS611)。権限管理部105は、大容量記憶部13(または記憶部12)を参照し、既存の権限の有無を確認する(ステップS612)。
既存の権限では不足する場合、権限管理部105は、サーバ300との間で権限移譲処理を実行する。権限移譲処理は、転送部15、有線通信制御部109、有線I/F14を介して、サーバ300との間で実行される(ステップS613〜ステップS616)。サーバ300から権限移譲処理の応答が送信される(ステップS617〜ステップS620)。権限管理部105は、大容量記憶部13に記憶された権限情報を更新する(ステップS621)。
権限管理部105は、権限移譲処理の結果を判断部106に送信する(ステップS622)。判断部106は、権限管理部105からの応答を参照して権限移譲の状況を確認する(ステップS623)。事前セットアップ要求にて通知されたアップロード期限に基づき、即時のアップロードが必要な場合は、判断部106は、サーバ300との間で通信路を確立する(ステップS624〜ステップS627)。
リソースが確保できる場合、判断部106は、リソースが確保できることを示す判断結果を要求処理部107に送信する(ステップS628)。要求処理部107は、応答生成部108に対して、応答の生成を依頼する(ステップS629)。
応答生成部108は、必要に応じて、応答の生成に必要な情報を大容量記憶部13から読み出す(ステップS630)。応答生成部108は、応答生成処理を実行する(ステップS631)。
応答生成部108は、要求処理部107、転送部15、無線通信制御部110、および、無線I/F16を介して、生成した応答を要求元に返信する(ステップS632〜ステップS636)。
次に、車載機200から送信情報を受信したときのAP100の処理についてさらに説明する。図14は、送信情報を受信したときの処理のシーケンス図である。
無線I/F16は、送信情報の送信要求を受信すると(ステップS701)、無線通信制御部110を介して転送部15に送信要求を送信する(ステップS702、ステップS703)。転送部15は、受信フレームに対する通信プロトコル処理を実行する(ステップS704)。転送部15は、送信が要求された送信情報を受信処理部104に通知する(ステップS705)。受信処理部104は、確保済みのリソースの確認を判断部106に依頼する(ステップS706)。
判断部106は、記憶部12を参照し、確保済みのリソースを確認する(ステップS707)。判断部106は、確認結果を受信処理部104に送信する(ステップS708)。
受信処理部104は、ストレージ使用量の更新をストレージ管理部102に依頼する(ステップS709)。ストレージ管理部102は、依頼に応じて記憶部12に記憶されたストレージの使用量を更新する(ステップS710)。
受信処理部104は、受信した送信情報の保存をストレージ制御部101に指示する(ステップS711)。ストレージ制御部101は、指示された送信情報を大容量記憶部13に保存する(ステップS712)。受信処理部104は、すべての送信情報を受信した場合、受信完了を判断部106に通知する(ステップS713)。判断部106は、通知を受けると、送信情報を送信する送信タイミングをスケジューリングする(ステップS714)。
次に、送信情報をサーバ300にアップロードする処理についてさらに説明する。図15は、送信情報をアップロードする処理のシーケンス図である。
アップロード部103は、送信タイミングになったことを検出する(ステップS801)。アップロード部103は、権限管理部105に対して、権限の確認を依頼する(ステップS802)。権限管理部105は、例えば記憶部12を参照し、取得済みの権限を確認する(ステップS803)。権限管理部105は、確認結果をアップロード部103に送信する(ステップS804)。
アップロード部103は、ストレージ制御部101に対して、送信情報の読み出しを要求する(ステップS805)。ストレージ制御部101は、大容量記憶部13から送信情報を読み出し(ステップS806)、ストレージ制御部101に送信する(ステップS807)。ストレージ制御部101は、読み出された送信情報をアップロード部103に送信する(ステップS808)。
アップロード部103は、送信情報を送信するための送信パケットを生成する(ステップS809)。アップロード部103は、送信パケットを、転送部15、有線通信制御部109、および、有線I/F14を介して、サーバ300に送信する(ステップS810〜ステップS813)。
アップロード部103は、送信済みの送信情報の削除をストレージ制御部101に依頼する(ステップS814)。ストレージ制御部101は、依頼された送信情報を大容量記憶部13から削除する(ステップS815)。アップロード部103は、送信情報の送信が完了したことをストレージ管理部102に通知する(ステップS816)。ストレージ管理部102は、送信済みの送信情報のサイズに応じて、記憶部12に記憶された使用量などを更新する(ステップS817)。
(変形例1)
上記実施形態では、AP100とサーバ300とを有線通信で接続したが、代わりに無線通信を用いてもよい。無線通信方式は任意の方式を適用できる。例えば、比較的通信範囲が狭い無線を使ったマルチホップ接続でもよいし、通信範囲が広い通信技術(第3/第4/第5世代移動通信、WiMAX、マイクロ波など)を使った接続でもよい。
このように、第1の実施形態にかかる通信システムでは、リソースが確保できる場合に、車載機200からAP100に送信情報を送信し、その後、任意のタイミングでAP100からサーバ300に送信情報をアップロードする。これにより、端末装置、通信装置、および、サーバ装置の間の通信をより安定的に実行可能となる。すなわち、送信情報の通信時間を短縮でき、移動中の通信可能性を高めることができる。また、通信時間の短縮に伴う低消費電力化を実現できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の通信システムは、事前セットアップ通信とデータ通信とで異なる無線通信を用いる。
図16は、第2の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図16に示すように本実施形態の通信システムは、AP100−2と、車載機200−2と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。以下では、上記実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
AP100−2および車載機200−2は、事前セットアップ通信のために比較的低速の無線通信(IEEE 802.11pなど)を実行する機能と、データ通信のために比較的高速の無線通信(IEEE 802.11acなど)を実行する機能を備える。
図17は、AP100−2および車載機200−2のハードウェア構成の一例を示す図である。図17に示すように、AP100−2は、制御部11と、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線I/F14と、転送部15と、高速無線I/F16−2aと、低速無線I/F16−2bと、を備える。車載機200−2は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−2aと、低速無線I/F24−2bと、センサI/F25と、ペリフェラルI/F26と、を備える。センサI/F25とペリフェラルI/F26の扱いについては、第1の実施形態と同様である。
高速無線I/F16−2aおよび高速無線I/F24−2aは、例えば、IEEE 802.11acなどの高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースである。低速無線I/F16−2bおよび低速無線I/F24−2bは、例えば、IEEE 802.11pなどの規格に準拠したインタフェースである。
次に、AP100−2の機能構成の一例について説明する。図18は、AP100−2の機能構成例を示すブロック図である。図18に示すように、AP100−2は、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線I/F14と、転送部15と、高速無線I/F16−2aと、低速無線I/F16−2bと、ストレージ制御部101と、ストレージ管理部102と、アップロード部103と、受信処理部104と、権限管理部105と、判断部106と、要求処理部107と、応答生成部108と、有線通信制御部109と、無線通信制御部110−2a、110−2bとを備えている。
第2の実施形態では、高速無線I/F16−2a、低速無線I/F16−2bにそれぞれ対応する、無線通信制御部110−2a、110−2bを備える点が、第1の実施形態と異なっている。
無線通信制御部110−2aは、高速無線I/F16−2aを介する通信を制御する。無線通信制御部110−2bは、低速無線I/F16−2bを介する通信を制御する。なお1つの無線通信制御部が、無線通信制御部110−2aおよび無線通信制御部110−2bの機能を備えるように構成してもよい。
次に、このように構成された第2の実施形態にかかるAP100−2による通信処理について図19を用いて説明する。図19は、第2の実施形態における通信処理の一例を示すシーケンス図である。
ステップS901〜ステップS908までの処理の流れは、第1の実施形態の通信処理のシーケンス図(図5のステップS101〜ステップS108)と同様である。リソース確保要求の送信と、送信情報の送信とで、異なる無線I/Fを用いる点が第1の実施形態と異なる。
具体的には、ステップS901およびステップS905では、リソース確保要求およびリソース確保応答は、低速無線I/F16−2bおよび低速無線I/F24−2bを介して送受信される。また、ステップS906では、高速無線I/F16−2aおよび高速無線I/F24−2aを介して送信情報が送受信される。
ステップS906では、セットアップ処理後、AP100−2はトリガーを待機し、トリガーを受信したときに送信を開始してもよい。トリガーは、ビーコンでもよいし、特定のデータフレームでもよい。トリガーとなるフレームの電力を弱くしておけば、AP100−2の近傍でのみ検出でき、車載機200−2が通常の電力で送信すれば高速通信が可能になる。また、前述のように、事前セットアップ通信にて送信可能な時間がAP100−2から通知された場合には、その時間にしたがって送信を待機してもよい。
このような構成により、車載機200−2とAP100−2との距離が離れている状況でも事前セットアップが可能となる。また、事前セットアップ通信と、データ通信とが分離されるため、セットアップ処理を確実に実行可能となる。また、通信の分離により、データ転送の安定性やスループットの向上を実現できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の通信システムは、事前セットアップ通信に、セルラー網を用いる。
図20は、第3の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図20に示すように本実施形態の通信システムは、AP100−3と、車載機200−3と、サーバ300と、ネットワーク400と、サーバ500と、基地局600と、セルラー網700と、を備えている。
セルラー網700は、携帯電話などのセルラー方式の通信を行うためのネットワークである。基地局600は、セルラー網700で用いる無線局である。
サーバ500は、セルラー網700から受信する事前セットアップ要求の転送先を決定する。例えばサーバ500は、要求送信元の車載機200−3に近いAP100−3を転送先として決定する。サーバ500は、車載機200−3または基地局600などから位置情報を入手し、位置情報を用いて最寄りのAP100−3を決定してもよい。サーバ500が転送先を決定する方法は、位置情報を用いる方法に限られるものではない。後述する実施形態で転送先を決定する方法と同様の方法を適用してもよい。サーバ500およびサーバ300の機能を1つのサーバ上で実現してもよい。
決定されたAP100−3によって、リソース確保等のセットアップ処理が実行される。AP100−3は、セットアップ要求に対する応答を、例えばサーバ500とセルラー網700を介して車載機200−3に返信する。
車載機200−3は、事前セットアップ通信のためにセルラー網700を介して通信する機能を備える。AP100−3は、例えばネットワーク400、サーバ500およびセルラー網700を介して事前セットアップ要求を受信する。またAP100−3および車載機200−3は、データ通信のために比較的高速の無線通信(IEEE 802.11acなど)を実行する機能を備える。
図21は、AP100−3および車載機200−3のハードウェア構成の一例を示す図である。図21に示すように、AP100−3は、制御部11と、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線I/F14と、転送部15と、高速無線I/F16−2aと、を備える。車載機200−3は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−2aと、低速無線I/F24−3bと、センサI/F25と、ペリフェラルI/F26と、を備える。
低速無線I/F24−3bは、セルラー方式の無線通信を行うインタフェースである。
なお第3の実施形態のAP100−3は、第2の実施形態のAP100−2から低速無線I/F16−2bを削除した構成に相当するため、機能構成の詳細な説明は省略する。例えば、AP100−3は、図18から無線通信制御部110−2bおよび低速無線I/F16−2bを削除した機能構成とすればよい。
次に、このように構成された第3の実施形態にかかるAP100−3による通信処理について図22を用いて説明する。図22は、第3の実施形態における通信処理の一例を示すシーケンス図である。
車載機200−3は、リソース確保要求を、基地局600を介してサーバ500に送信する(ステップS1001、ステップS1002)。サーバ500は、リソース確保要求の転送先とするAP100−3を決定する(ステップS1003)。サーバ500は、決定したAP100−3に対してリソース確保要求を転送する(ステップS1004)。AP100−3は、有線I/F14を介して、リソース確保要求を受信する。
ステップS1005〜ステップS1007は、図5のステップS102〜ステップS104と同様である。なお、権限確認のために車載機200−3と通信する必要がある場合は、サーバ500およびセルラー網700(基地局600)を介して情報が送受信される。
AP100−3は、リソース確保応答を、有線I/F14、サーバ500および基地局600を介して車載機200−3に送信する(ステップS1008〜ステップS1010)。その後、車載機200−3は、送信情報の送信を開始する(ステップS1011)。以降の処理は図5のステップS107、ステップS108と同様であるため説明を省略する。
このような構成により、例えば第2の実施形態と同様の効果を実現できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、複数の通信装置(AP)で事前セットアップ通信およびデータ通信を分散して実行可能な例を説明する。
図23は、第4の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図23に示すように本実施形態の通信システムは、AP100−4a、100−4bと、車載機200−4と、サーバ300と、ネットワーク400と、サーバ500と、を備えている。
AP100−4a、100−4bは、同様の構成を備えるため、区別する必要がない場合は単にAP100−4という。なお後述するようにAP100−4が転送先を決定する場合は、サーバ500を備えなくてもよい。
AP100−4は、リソース確保要求を受信したときに、自装置で応答するか外部装置(他のAP100−4)で応答するかを判断し、他のAP100−4で応答する場合はリソース確保要求の転送先を決定する機能をさらに有する。転送先は、サーバ500に判断させてもよい。
図24は、AP100−4および車載機200−4のハードウェア構成の一例を示す図である。図24に示すように、AP100−4は、制御部11と、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線I/F14と、転送部15と、高速無線I/F16−4と、を備える。車載機200−4は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−4と、センサI/F25と、ペリフェラルI/F26と、を備える。
高速無線I/F16−4および高速無線I/F24は、例えば、IEEE 802.11acなどの高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースである。高速無線I/F16−4および高速無線I/F24は、事前セットアップ通信およびデータ通信の両方に用いられる。
(変形例2)
なお、事前セットアップ通信およびデータ通信で異なるインタフェースを用いるように構成してもよい。図25は、このように構成する本実施形態の変形例にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図25に示すように本変形例の通信システムは、AP100−5a、100−5bと、車載機200−2と、サーバ300と、ネットワーク400と、サーバ500と、を備えている。
AP100−5a、100−5bは、同様の構成を備えるため、区別する必要がない場合は単にAP100−5という。AP100−5は、例えばIEEE 802.11acなどをデータ通信に用い、IEEE 802.11pなどを事前セットアップ通信に用いる。
本変形例のAP100−5のハードウェア構成は、例えば第2の実施形態のAP100−2(図17)と同様の構成を適用できる。
次に、AP100−4の機能構成の一例について説明する。AP100−5はAP100−4と同様の機能構成を備えるため、以下ではAP100−4を例に説明する。
図26は、AP100−4の機能構成例を示すブロック図である。図26に示すように、AP100−4は、記憶部12と、大容量記憶部13と、有線I/F14と、転送部15と、高速無線I/F16−4と、ストレージ制御部101と、ストレージ管理部102と、アップロード部103と、受信処理部104と、権限管理部105と、判断部106−4と、要求処理部107と、応答生成部108と、有線通信制御部109と、無線通信制御部110−4とを備えている。
第4の実施形態では、無線I/F16、判断部106、および、無線通信制御部110が、それぞれ高速無線I/F16−4、判断部106−4、および、無線通信制御部110−4に置き換わる点が、第1の実施形態のAP100(図4)と異なる。
無線通信制御部110−4は、高速無線I/F16−4を介する通信を制御する。
判断部106−4は、リソース確保要求を受信したときに、自装置で応答するか他のAP100−4で応答するかを判断する機能、および、リソース確保要求の転送先を決定する機能をさらに有する点が、上記実施形態の判断部106と異なる。
次に、このように構成された第4の実施形態にかかるAP100−2による通信処理について図27を用いて説明する。図27は、第4の実施形態における通信処理の一例を示すシーケンス図である。
車載機200−4は、リソース確保要求をAP100−4aに送信する(ステップS1101)。AP100−4aは、高速無線I/F16−4を介してリソース確保要求を受信する。AP100−4aは、リソース確保要求を自装置で処理するか判断し、自装置で処理しない場合はリソース確保要求の転送先を決定する(ステップS1102)。
判断部106−4は、ストレージ(記憶部12、大容量記憶部13など)に保存された情報を参照して転送先を決定してもよい。例えば、送信情報と、転送中などの送信状態との対応関係を記憶部12に保存してもよい。
ここではAP100−4bが転送先として決定されたとする。AP100−4aは、リソース確保要求を、有線I/F14を介してAP100−4bに送信する(ステップS1103)。
AP100−4bは、有線I/F14を介して、転送されたリソース確保要求を受信すると、ステップS702と同様の判断を行う(ステップS1104)。ここでは自装置内で処理すると判断したとする。
ステップS1105〜ステップS1107は、図5のステップS102〜ステップS104と同様である。なお、権限確認のために車載機200−4と通信する必要がある場合は、AP100−4b、100−4aを介して情報が送受信される。
AP100−4bは、リソース確保応答を、有線I/F14およびAP100−4aを介して車載機200−4に送信する(ステップS1108〜ステップS1009)。その後、車載機200−4は、送信情報の送信を開始する(ステップS1110)。以降の処理は図5のステップS107、ステップS108と同様であるため説明を省略する。
次に、サーバ500が転送先のAP100−4を決定する場合の処理の流れについて説明する。図28は、この場合の通信処理の一例を示すシーケンス図である。
車載機200−4は、リソース確保要求をAP100−4aに送信する(ステップS1201)。AP100−4aは、リソース確保要求に対して自装置で応答するか判断し、自装置で処理しない場合は、サーバ500に対して転送先を問い合わせる(ステップS1203)。
サーバ500は、問い合わせを受信すると、転送先を決定し(ステップS1204)、決定した転送先をAP100−4aに送信する(ステップS1205)。ここではAP100−4bが転送先として決定されたとする。AP100−4aは、リソース確保要求をAP100−4bに送信する(ステップS1206)。
ステップS1207〜ステップS1208は、図27のステップS1104〜ステップS1105と同様である。また以降の処理は図26のステップS1106以降と同様であるため説明を省略する。
次に、本実施形態の通信処理の詳細について図29を用いて説明する。図29は、本実施形態の通信処理の一例を示すフローチャートである。図29は、自装置内で転送先を決定する場合の例である。
ステップS1301〜ステップS1302、および、ステップS1308〜ステップS1311は、図8のステップS201〜ステップS202、および、ステップS210〜ステップS213と同様である。
事前セットアップ要求を受信した場合(ステップS1302:セットアップ要求)、判断部106−4は、自装置で応答するかなどを判断する状況判断処理を実行する(ステップS1303)。状況判断処理の詳細は後述する。
判断部106−4は、事前セットアップ要求に対して自装置が応答可能か否かを判断する(ステップS1304)。応答可能な場合(ステップS1304:Yes)、判断部106−4は、リソース確保処理を実行する(ステップS1305)。このステップS1305以降の処理(ステップS1305〜ステップS1310)は、図8のステップS204〜ステップS209と同様であるため説明を省略する。
応答可能でない場合(ステップS1304:No)、判断部106−4は、転送先の決定処理を実行する(ステップS1311)。決定処理の詳細は後述する。決定処理の後、判断部106−4は、要求処理部107等を用いて、決定した転送先にリソース確保要求を転送する(ステップS1312)。
次に、ステップS1303の状況判断処理について説明する。図30は、状況判断処理の一例を示すフローチャートである。
判断部106−4は、送信された要求を解析する(ステップS1401)。判断部106−4は、要求が転送されてきたリソース確保要求であるか否かを判断する(ステップS1402)。リソース確保要求である場合(ステップS1402:Yes)、判断部106−4は、応答可能であることを出力し(ステップS1403)、処理を終了する。転送されてきた要求であることは以下のような方法で判断できる。要求メッセージに転送の有無を示すフィールドがあり、それがセットされているかどうかで判断する方法や、通信に用いる通信プロトコルまたはIPアドレスやポート番号が異なることで判断する方法や、リソース確保要求を受信したインタフェースの違いで判断する方法などである。
リソース確保要求でない場合(ステップS1402:No)、判断部106−4は、要求される通信条件を満たすか否かを判断する(ステップS1404)。
判断部106−4は、例えば以下の通信条件を判断する。これらの条件は全部利用してもよいし、一部のみを利用してもよい。
(条件1)端末装置が通信に適した状況であるか。
例えば、通信路の品質を表す情報、および、車載機200−4の動作状況を推測できる情報が、所定の基準を満たすかを判断する。通信路の品質を表す情報は、例えば、パケット誤り率(PER:Packet Error Rate)、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)、SNR(Signal to Noise Ratio)、および、リンク速度である。車載機200−4の動作状況を推測できる情報は、例えば、ドップラー効果による波長の変動などである。判断部106−4は、例えばこれらの情報が所定の閾値よりも通信に適合すると判断される側に存在する場合に条件を満たし、存在しない場合に条件を満たさないと判断する。例えば車載機200−4の動作状況を判断し、車速が十分に遅く、直ちに通信可能である場合に、通信条件を満たすと判断してもよい。
(条件2)端末装置が運用ルールに適合しているか。
例えば判断部106−4は、通信のセットアップを要求した車載機200−4やそれを搭載する車両に関する、製造者(製造事業者)、車種、車体番号、車両番号、製造番号、および、その他の構成部品やソフトウェアのバージョンなどが運用ルールに適合しているか判断する。判断部106−4は、これらの情報が運用ルールに適合すれば条件を満たし、適合しなければ条件を満たさないと判断する。運用ルールは、例えば事前にAP100−4内に記憶しておく。
通信条件を満たす場合(ステップS1404:Yes)、判断部106−4は、応答可能であることを出力し(ステップS1405)、処理を終了する。通信条件を満たさない場合(ステップS1404:No)、判断部106−4は、応答不可であることを出力し(ステップS1406)、処理を終了する。
なお、リソース確保要求を受け入れるか否かは、以下のような条件をさらに考慮して判断してもよい。
例えば、リソース確保要求をそのまま受け入れると、情報の送信頻度に偏りが生じる恐れがある。車列の先頭車は信号の近くで停止しやすいことなどが理由として挙げられる。このような状況は、第三者(サーバ500)を介して事前セットアップを行うか、事前セットアップ通信の通信方式がデータ通信の通信方式と同じか、に関わらず発生しうる。
そこで、送信情報、送信者、および、車両の特性、並びに、送信頻度に応じて要求の受け入れを拒否してもよい。送信情報の特性は、上記のようにサイズ、優先度(重要度)、および、フォーマットなどである。優先度は、任意に設定できる優先度と、強制的に定められる優先度(緊急車両からの情報の場合など)を含む。緊急車両以外でも有用なデータを送信する車載機200−4については、送信者・車両の特性や属性に応じたインセンティブを設けてもよい。例えば、分散協調処理に適した情報(前述のような車載カメラで撮影した道路状況の画像認識に対する途中結果、など)が送信できる車両であれば優先度を高めてもよい。また、バスのように公共性が高い車両の情報は(情報送信に対するプライバシーの問題が少なく、公共性のある情報(道路混雑情報、降雨情報、積雪情報など)を観測しやすいため)送信しやすくする、または、事故の発生を事前に防ぐ目的で優良運転者では無い運転者の車載機200−4は送信しやすくするように構成してもよい。
送信頻度に応じて判断する場合、例えば車載機200−4は、送信頻度情報をAP100−4に送信する。AP100−4の判断部106−4は、送信頻度情報に基づいて要求の受け入れ可否を判断する。送信頻度情報をサーバ500などで集中管理してもよい。例えばサーバ500は、車載機200−4を特定する識別情報などを使って車載機200−4ごとに送信頻度やデータ量を管理し、記録した情報に基づいて受け入れ可否を判断すればよい。
このような要求の受け入れ可否判断は、本実施形態のみでなく、いずれの実施形態にも適用しうる。例えば、リソース確保の判断に加えて、受け入れ可否判断を実行し、受け入れ可否の場合にエラー応答を返信してもよい。
次に、ステップS1311の決定処理について説明する。図31は、決定処理の一例を示すフローチャートである。
判断部106−4は、事前に記憶部12等に記憶された転送先情報の最初のエントリを取得する(ステップS1501)。図32は、転送先情報の一例を示す図である。
図32に示すように、転送先情報は、事業者を識別する情報と、車種を識別する情報と、転送先を識別する情報と、を対応づけたエントリを複数記憶している。転送先を識別する情報(N1など)は、具体的に転送先となるノード(AP100−4)を示す情報であってもよいし、転送するホップ数(“1ホップ先”、“2ホップ先”など)を示す情報であってもよい。ホップ数を示す場合は、事前セットアップ要求を受信したAP100−4を起点として、転送先となるAP100−4を相対的に決定すればよい。
図31に戻り、判断部106−4は、エントリが取得できたか否かを判断する(ステップS1502)。取得できた場合(ステップS1502:Yes)、判断部106−4は、リソース確保要求の送信元の車載機200の情報と、エントリに含まれる情報とを比較する(ステップS1503)。送信元の車載機200の情報は、例えばリソース確保要求に含めて送信すればよい。必要な場合は、リソース確保要求にAP100−4の情報を含めてもよい。
判断部106−4は、比較の結果、情報が一致するか否かを判断する(ステップS1504)。一致しない場合(ステップS1504:No)、判断部106−4は、次のエントリを取得し(ステップS1505)、処理を繰り返す。一致する場合(ステップS1504:Yes)、判断部106−4は、エントリ内の転送先を選択し(ステップS1506)、処理を終了する。
ステップS1502でエントリが取得できなかった場合(ステップS1502:No)、判断部106−4は、隣接するAP100−4(隣接ノード)を転送先として選択し(ステップS1507)、処理を終了する。なお、このシーケンス図では、繰り返しにより一致するエントリを特定しているが、リソース確保要求の一部または全体に対するハッシュ値を計算し、その値に基づいて転送先を決定するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、最終的に転送先情報に一致するエントリが存在しなかった場合、隣接ノードを転送先として選択する。なお、複数の隣接ノードが存在する場合には、複数の隣接ノードそれぞれにセットアップ要求を転送してもよいし、特定の1台をさらに選択してから転送してもよい。1台を選択する方法としては、ランダムに選択する方法、および、交通量が多い順(少ない順)に選択する方法などを適用できる。
上記のように、この転送先の決定方法は、サーバ500による転送先の決定時に適用できる。サーバ500は、図32と同様の転送先情報を記憶して転送先の決定に用いることができる。サーバ500で転送先情報を管理すれば、より広い範囲(多くの台数)のAP100−4を管理できるとともに、転送した要求の情報を利用可能となる。また、サーバ500が図32で示した項目に加え、AP100−4の空きリソース量を管理すれば、空きリソース量を活用した転送先の決定が可能となる。
転送先の決定方法は上記に限られるものではない。以下に他の決定方法の例を説明する。
例えば判断部106−4は、自装置より前方に設置されている1台以上の他のAP100−4を候補として選択してもよい。この場合、対象となるAP100−4は固定的に決定してもよいし、動的に決定してもよい。例えば、車載機200−4を搭載する車両の車速、各AP100−4で保持している通信要求の数、車載機200−4または車両の属性情報(登録情報、事業者、車種、製造番号など)、および、要求された送信データの特性(データサイズ、フォーマット、データの種別)などの情報を用いて、候補を選択してよい。このようにすることで、登録番号の末尾の数字に応じて(例えば偶数・奇数に応じて)転送先となるAP100−4を決定したり、シェアが多い製造事業者はより頻繁にAP100−4を割り当てて情報送信タイミングを分散させる、といったことが可能となる。
複数台を候補として選択した場合(デフォルト送信先、または同じ条件に適合するエントリが複数ある場合)、判断部106−4は、複数台の候補のうち、全数に対して要求を転送してもよいし、一部に限定して転送してもよい。その際、台数は動的に決めてもよい。台数は例えば事前に設定される。台数を動的に決定する場合、判断部106−4は、車速、未処理の通信要求の数、および、交通量などの情報を用いて台数を決定してもよい。
事前セットアップ要求の転送は、マルチキャストやブロードキャストで行ってもよいし、無線レベルのブロードキャストでもよい。その場合、電波の強弱で対応するAP100−4を制御してもよい。
車の進行方向は、受信波のドップラー効果や車から通知される情報(方角、GPS(Global Positioning System)情報、スピードメータ情報)などを利用すれば把握できる。また、事前に通信範囲を固定しておくことで、特定の方向に進む車線に通信相手を限定することもできる。
リソースが確保できるかの判断に、車速などの情報を用いてもよい。図33は、リソース確保処理の他の例を示すフローチャートである。なお、図33では、図10−1のリソース確保処理の前に実行する処理を記載している。図33のステップS401以降の処理は、図10−1と同様の処理を実行する。
判断部106は、車速情報が得られているか確認する(ステップS1601)。判断部106は、車速情報があるか否かを判定し(ステップS1602)、車速情報がない場合(ステップS1602:No)、ステップS401に遷移し、以降の処理を継続する。
車速情報がある場合(ステップS1602:Yes)、判断部106は、車速情報から通信時間を算出する(ステップS1603)。判断部106は、算出した通信時間から、通信可能なデータ量を算出する(ステップS1604)。判断部106は、送信が要求された送信情報のデータ量と、算出した通信可能データ量とを比較する(ステップS1605)。判断部106は、送信が要求された送信情報のデータ量(要求量)の方が、通信可能データ量より大きいか否かを判断する(ステップS1606)。
大きくない場合(ステップS1606:No)、ステップS401に遷移し、以降の処理を継続する。大きい場合(ステップS1606:Yes)、判断部106は、送信情報の要求量の値に、通信可能データ量を設定する(ステップS1607)。判断部106は、要求量の方が大きい場合、エラーを返すようにしてもよいし、送信可能な最大のデータ量(通信可能データ量)を返信するようにしてもよい。
なお、車速や通信可能データ量の確認処理は、以降のストレージ空き容量確認処理などと並行して実行してもよい。
車速情報は、例えばドップラー効果による波長の変動から算出してもよい。この場合、AP100が算出する車速は通信対象とする車載機200が搭載される車両に限定されない。例えばAP100を通過する複数の車両それぞれに対して車速を算出し、算出値の平均を求めてもよい。また、車載機200が何らかの方法で現在の車両の速度を測定し、事前セットアップ要求メッセージに測定した速度の情報(車速情報)を追加してもよい。他のAP100に転送する事前セットアップ要求メッセージは、車速情報を含んでもよい。
転送先のAP100は、通知された事前セットアップ要求メッセージに含まれる車速情報を用いて、通信可能時間と通信可能データ量を算出できる。例えばAP100は、通知された車速を用いて、事前に決められた高速通信エリアを通過するのに要する時間を算出する。またAP100は、算出された時間に高速通信エリアで想定するスループットを乗じて、通信可能データ量を算出する。
なお図33のリソース確保処理は、他の実施形態のリソース確保処理にも適用できる。
このように、第4の実施形態にかかる通信装置では、複数のAP100−4で分散して事前セットアップを実行できるため、事前セットアップをより確実に実行可能となる。また、分散による無線空間の分割および、事前セットアップとデータ通信の分離により、データ転送の安定性やスループットが向上する。また、移動時の通信に適したIEEE 802.11pを用いれば(変形例2など)、事前セットアップとデータ転送の安定性をより向上させることができる。
(第5の実施形態)
これまでの実施形態では、送信情報を車載機がデータをどのように準備し、どのようにAPへの送信を開始するかは明示していなかった。第5の実施形態では、車載機が送信情報を送信するときの処理の例を説明する。なお本実施形態の方法は、上記実施形態のいずれに対しても適用できる。
図34は、第5の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図34に示すように本実施形態の通信システムは、AP100と、車載機200−5と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。
図34に示すように車載機200−5は、AP100と通信するための無線I/Fを備える。本実施形態では、車載機200−5はさらに、車内の他の機器(例えば携帯電話など)から送信情報を受信するための無線I/Fを備える。
図35は、車載機200−5のハードウェア構成の一例を示す図である。図35に示すように、車載機200−5は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、無線I/F24と、転送部27と、無線I/F28−5と、を備える。
本実施形態では、センサI/F25とペリフェラルI/F26との代わりに、転送部27および無線I/F28−5を備える点が、第1の実施形態の車載機200(図2など)と異なる。なお車載機200−5がセンサI/F25とペリフェラルI/F26を備えてもよい。
転送部27は、AP100の転送部15と同様の機能を備える。例えば転送部27は、無線I/F24および無線I/F28−5の間でブリッジ処理を行い、フレームを転送する。転送部27は、外部から受信したフレームから、制御部21内の各機能で処理すべきフレームを抽出して各機能に転送する。また、転送部27は、制御部21などで実行される各機能から送信されたフレームを適切なインタフェースを介して送信するよう制御する。
無線I/F28−5は、車内の機器と無線通信するインタフェースである。無線I/F28−5は、例えば、IEEE 802.11a/b/g/n/acなどに準拠したインタフェースである。車載機200−5の機能の詳細は後述する。
本実施形態の車載機200−5は、図35に示すように、ストレージ(大容量記憶部23)と、車内用の無線I/F(無線I/F28−5)を備える。これにより、車載機200−5を、上記実施形態のAP100と同様に、データをストレージに一時的に記憶し、記憶したデータを任意のタイミングで送信するように動作させることができる。
車内の機器と無線通信する機能を備える構成は、以下の変形例3〜5のような構成でもよい。またこれらは一例であり、他の構成としてもよい。
(変形例3)
図36は、本変形例にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図36に示すように本変形例の通信システムは、AP100−2と、車載機200−6と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。
車載機200−6は、事前セットアップ通信のために比較的低速の無線通信(IEEE 802.11pなど)を実行する機能と、データ通信のために比較的高速の無線通信(IEEE 802.11acなど)を実行する機能を備える。
図37は、車載機200−6のハードウェア構成の一例を示す図である。図37に示すように、車載機200−6は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−2aと、低速無線I/F24−2bと、転送部27と、高速無線I/F28−6と、を備える。
高速無線I/F28−6は、車内の機器と無線通信するインタフェースである。高速無線I/F28−6は、例えば、IEEE 802.11acなどの高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースである。
(変形例4)
図38は、本変形例にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図38に示すように本変形例の通信システムは、AP100−3と、車載機200−7と、サーバ300と、ネットワーク400と、基地局600と、セルラー網700と、を備えている。
車載機200−7は、事前セットアップ通信のためにセルラー網700を介して通信する機能と、データ通信のために比較的高速の無線通信(IEEE 802.11acなど)を実行する機能を備える。
図39は、車載機200−7のハードウェア構成の一例を示す図である。図39に示すように、車載機200−7は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−3aと、低速無線I/F24−3bと、転送部27と、高速無線I/F28−7と、を備える。
高速無線I/F28−7は、車内の機器と無線通信するインタフェースである。高速無線I/F28−7は、例えば、IEEE 802.11acなどの高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースである。
(変形例5)
図40は、本変形例にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図40に示すように本変形例の通信システムは、AP100−4と、車載機200−8と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。
車載機200−8は、事前セットアップ通信およびデータ通信のために比較的高速の無線通信(IEEE 802.11acなど)を実行する機能を備える。
図41は、車載機200−8のハードウェア構成の一例を示す図である。図41に示すように、車載機200−8は、制御部21と、記憶部22と、大容量記憶部23と、高速無線I/F24−4と、転送部27と、高速無線I/F28−8と、を備える。
高速無線I/F28−8は、車内の機器と無線通信するインタフェースである。高速無線I/F28−8は、例えば、IEEE 802.11acなどの高速データ通信を想定した規格に準拠したインタフェースである。
次に、本実施形態の車載機200−5の機能構成の一例について説明する。図42は、車載機200−5の機能構成例を示すブロック図である。図42に示すように、車載機200−5は、記憶部22と、大容量記憶部23と、無線I/F24と、転送部27と、無線I/F28−5と、ストレージ制御部201と、ストレージ管理部202と、アップロード部203と、受信処理部204と、権限管理部205と、判断部206と、要求処理部207と、応答生成部208と、無線通信制御部209と、無線通信制御部210と、データ処理部211−5と、セットアップ実行部212−5と、を備えている。
ストレージ制御部201、ストレージ管理部202、アップロード部203、受信処理部204、権限管理部205、判断部206、要求処理部207、および、応答生成部208は、それぞれ、ストレージ制御部101、ストレージ管理部102、アップロード部103、受信処理部104、権限管理部105、判断部106、要求処理部107、および、応答生成部108と同様の機能を備える。
無線通信制御部209は、無線I/F24と転送部27の仲介を制御する。無線通信制御部210は、無線I/F28−5と転送部27の仲介を制御する。無線通信制御部209および無線通信制御部210は、例えばデバイスドライバやファームウェアにより実現される。
データ処理部211−5は、車載機200−5が搭載される車両内の各センサやアプリケーションなどで生成された情報を収集し、例えば大容量記憶部23に保存する。一部の機密度が高い情報は、図示しない独立性が高い記憶部に保存してもよい。情報は、無線I/F28−5を介して収集してもよいし、センサなどから直接収集してもよい。
大容量記憶部23などに記憶する情報としては、以下のような情報がある。
(1)車両固有情報
・登録番号
・製造事業者
・車台番号
・ソフトウェアのバージョン
(2)運転情報
・走行距離
・車両設備(アクセルおよびブレーキ等)に関する操作情報、操作履歴、および操作特性
・速度
・加速度
・燃料、電池、オイル、および、バッテリーなどの残量
・車内放送の状況
・ドアの開閉状況
・車人数や荷物に関する情報(人数、個数、重量など)
(3)中間データ
・車載カメラ等で記録した画像データの中間処理データ
(4)その他
・現在地情報
・車内外の温湿度
・明るさ
・音の大きさ
・気圧
データ処理部211−5は、所定の条件が満たされた場合、セットアップ実行部212−5に情報送信処理の開始を依頼する。データ処理部211−5は、例えば、大容量記憶部23に保存された情報が一定量に達したこと、所定の時間間隔などの条件を用いることができる。
またデータ処理部211−5は、例えば事前セットアップの過程で、送信する予定のデータ(送信情報)に対する操作(圧縮など)をセットアップ実行部212−5から要求された場合、要求に従ったデータ処理を行う。
セットアップ実行部212−5は、AP100との間で事前セットアップを実行する。セットアップ実行部212−5は、上記各実施形態で述べた事前セットアップの手順により処理を実行する。セットアップ実行部212−5は、データ処理部211−5からの依頼を受けて事前セットアップを実行する。セットアップの過程で、送信情報に対する操作(圧縮など)を要求された場合には、その要求をデータ処理部211−5に伝える。
なお各変形例(変形例3〜5)は、追加されるインタフェースを、それぞれ対応する通信制御部を介して転送部27に接続する構成とすれば、他の構成は図42と同様である。従って詳細な説明は省略する。
次に、このように構成された第5の実施形態にかかる車載機200−5による通信処理について図43を用いて説明する。図43は、第5の実施形態における車載機200−5の通信処理の一例を示すシーケンス図である。
データ処理部211−5は、初期セットアップを実行する(ステップS1701)。初期セットアップの詳細は後述する。データ処理部211−5は、イベントを待機する(ステップS1702)。
イベントは、例えば、データ生成、AP検出、および、データ送信タイミング検出などのイベントを含む。データ生成は、送信情報などのデータ(情報)が生成されたことを示すイベントである。AP検出は、接近等によりAP100が検出されたことを示すイベントである。データ送信タイミング検出は、送信情報を送信する所定の条件が満たされたことを示すイベントである。
データ処理部211−5は、イベントの種別を判定する(ステップS1703)。データ生成イベントの場合(ステップS1703:データ生成)、データ処理部211−5は、指示に従ったデータの変換、保存などを実行する(ステップS1704)。例えばデータ処理部211−5は、初期セットアップの結果、および、その後の事前セットアップの過程で通知されたデータの変換や保存の指示に従い処理を行う。
事前セットアップの過程で変換および保存のためのルールが変更された場合には、そのルールを記憶部22等に記憶し、次回のデータ(事前セットアップで送信することが決まったデータではなく、その次に送信するデータ)の送信時から、記憶したルールを使用してもよい。
イベントの種別がAP検出の場合(ステップS1703:AP検出)、データ処理部211−5は、セットアップ実行部212−5に事前セットアップの実行を指示する(ステップS1705)。データ処理部211−5は、事前セットアップの過程において、AP100またはサーバ500から送信情報の変換が指示された場合、送信する予定の送信情報に対して指示された内容の処理を実行する(ステップS1706)。変換処理が開始されてから送信までの間に発生するデータについては、データ処理部211−5は、ステップS1704の中で記憶されたルールに従って変換等を行う。
イベントの種別がデータ送信タイミング検出の場合(ステップS1703:データ送信タイミング検出)、データ処理部211−5は、例えば大容量記憶部23に記憶したデータ(送信情報)の送信処理を実行する(ステップS1707)。例えばデータ処理部211−5は、ストレージ(大容量記憶部23など)からのデータの読み出し、通信プロトコル処理、および、無線ネットワークを介した送信、を連続的に実行する。
次に初期セットアップについて説明する。初期セットアップは、車載機200−5が、蓄積する情報の量の調整、および、情報の前処理などを、情報の送信前に実行する処理である。
初期セットアップでは、生成データをどのように扱うか(蓄積する粒度、演算処理時の精度など)を決定する。例えば、想定される走行中に送信機会が多い場合(送信頻度が多い場合)、多くのデータが送信できるので、情報の精度を高め、データを多く保存してもよい。また、想定される走行中に送信機会が少ない場合、少しのデータしか送信できないので、重要な情報を中心に、選別したデータを保存してもよい。
送信機会の把握は、走行時に、送信機会(送信頻度)、送信データ量、送信できなかったデータ量(未送信データ量)、生成データのデータ量、および、生成データの圧縮率などを記録しておくことで実現できる。また、カーナビゲーションなどと連動してAP100の数を把握して、送信機会を推定してもよい。
初期セットアップの結果は、事前セットアップのタイミングで、車載機200−5からAP100またはサーバ500などへ通知してもよい。通知を受信した装置は、受信した情報に基づいて情報送信を受け付ける頻度を調整してもよい。例えば受信した情報は受け入れ可否判断に用いることができる。通知された結果をAP100またはサーバ500が判断し、判断に基づき変更した結果を、再度、車載機200−5に通知してもよい。なお、事前セットアップ通信の結果、自宅やオフィスの無線LANアクセスポイントなど、大容量のデータ通信を問題無く行えるアクセスポイントが指示された場合には、初期セットアップや事前セットアップの結果とは関係なく、より詳細な情報を送信するようにしてもよい。
次に、このように構成された第5の実施形態にかかる車載機200−5による通信処理について図44を用いて説明する。図44は、第5の実施形態における車載機200−5の通信処理の一例を示すシーケンス図である。
無線I/F28−5は、車内の機器等からデータを受信すると、無線通信制御部210を介して転送部27に送信する(ステップS1801、ステップS1802、ステップS1803)。転送部27は、受信フレームに対する通信プロトコル処理を実行する(ステップS1804)。転送部27は、受信したデータをデータ処理部211−5に送信する(ステップS1805)。
データ処理部211−5は、受信したデータを、ストレージ制御部201を介して大容量記憶部23に保存する(ステップS1806、ステップS1807)。データ処理部211−5は、保存したデータのサイズ(総量)を確認する(ステップS1808)。総量が所定の閾値を超えた場合、データ処理部211−5は、セットアップ実行部212−5に対して、事前セットアップの開始を指示する(ステップS1809)。
セットアップ実行部212−5は、データ(送信情報)を送信する最終的な宛先(例えばサーバ300)を確認する(ステップS1810)。セットアップ実行部212−5は、事前セットアップ要求のメッセージを生成し(ステップS1811)、転送部27に送信する(ステップS1812)。
転送部27は、送信データ(事前セットアップ要求)に対する通信プロトコル処理を実行する(ステップS1813)。転送部27は、通信プロトコル処理後のデータを、無線通信制御部209、および、無線I/F24を介して送信する(ステップS1814、ステップS1815、ステップS1816)。
送信したデータに対する応答は、無線I/F24、および、無線通信制御部209を介して、転送部27が受信する(ステップS1817、ステップS1818、ステップS1819)。転送部27は、受信フレームに対する通信プロトコル処理を実行する(ステップS1820)。転送部27は、受信した応答をセットアップ実行部212−5に送信する(ステップS1821)。
セットアップ実行部212−5は、応答を確認し、次のデータの送信まで待機する(ステップS1822)。例えば、セットアップ実行部212−5は、データが送信できる状態になるまで待機し、条件(電波強度など)の成立が確認できたら送信を開始する。条件に必要な情報は無線I/F28−5などから適宜収集する。
このように、第5の実施形態では、車載機側にも大容量記憶部を備えることで、車両内で生成される情報を一時蓄積して送信できる。その結果、少量ずつ生成される情報の一括送信が可能となり、より効率的な情報送信が可能となる。
(第6の実施形態)
第1から第5の実施形態では、車載機が情報の送信元となりAPを介してサーバを送信先として情報を送信するときの、APのリソース確保や通信路確立に着目していた。第6の実施形態では、この逆の方向、すなわち、サーバが送信元となりAPを介して車載機を送信先として情報を送信する場合を例に説明する。
実現方法の1つは、上記各実施形態の車載機とサーバの役割を相互に入れ替える方法である。例えば、サーバが事前セットアップ要求をAPに送信し、APがリソースの確保を判断し、確保できる場合に、APがサーバから受信し記憶部に保存した送信情報を、車載機に送信する。他の実現方法は、APが事前セットアップ要求を車載機に送信し、車載機がリソースの確保を判断し、確保できる場合に、APがサーバから受信し記憶部に保存した送信情報を、車載機に送信する方法である。以下では、主に後者の例について説明する。
なお車載機とAPのハードウェア構成は、上記実施形態のいずれの構成でもよい。以下では、図45および図46に示す2つの構成を例に説明する。
図45は、第6の実施形態にかかる通信システムの全体構成の一例を示す図である。図45に示すように本実施形態の通信システムは、AP100a、100bと、車載機200−6と、サーバ300と、ネットワーク400と、を備えている。
車載機200−6とAP100aが互いに通信できる状態になったときに、AP100aから車載機200−6に対して事前セットアップ要求が送信される。リソースが確保できる場合、次に接近したAP100bから、車載機200−6に対して情報がプッシュ配信される。
図46は、第6の実施形態にかかる通信システムの全体構成の他の例を示す図である。図46に示すように本実施形態の通信システムは、AP100と、車載機200と、サーバ300と、ネットワーク400と、サーバ500と、基地局600と、セルラー網700と、を備えている。
車載機200がセルラー網700を介して検出され、セルラー網700を介して車載機200に対して事前セットアップ要求が送信される。リソースが確保できる場合、AP100から車載機200に対して情報がプッシュ配信される。
このように、本実施形態では、AP100が車載機200に対してリソース確保要求を送信し、車載機200が通信で必要なリソースを確保できるか判断する。なお車載機200(車載機200−6)の機能構成は例えば図42と同様の構成を適用できる。
図47は、第6の実施形態における通信処理の一例を示すシーケンス図である。図47は、AP100が、プッシュ配信するAP100(通信先)を決定する構成の例を示す。
AP100aは、車載機200−6を検出すると、検出した車載機200−6と通信するAP100(通信先)を決定する(ステップS1901)。AP100aは、車載機200−6に対して、リソース確保要求と、決定した通信先の通知を送信する(ステップS1902)。
リソース確保要求を受信すると、車載機200−6は、送信情報の対応関係を大容量記憶部23などに保存するとともに、リソースの割り当てが可能か判断する(ステップS1903)。
リソースとして権限リソースを用いる場合、車載機200−6は、AP100a、および、通信先となるAP100bを介して、サーバ300に対して権限を確認する(ステップS1904、ステップS1905、ステップS1906)。サーバ300は、権限の確認に対する応答を車載機200−6に送信する(ステップS1907、ステップS1908、ステップS1909)。なお、図ではサーバ300は送信する情報の生成元と仮定している。サーバ300は、AP100bに送信情報を送信する(ステップS1910)。
通信先となるAP100bは、車載機200−6を検出すると(ステップS1911)、検出した車載機200−6との間で送信情報の送信を開始する(ステップS1912)。なお、サーバ300は、ステップS1911の前のどの時点でAP100bに送信情報を送信してもよい。サーバ300から事前にAP100bに送信情報を送信することにより、車載機200−6に対して高速に送信情報を配信できる。
図48は、第6の実施形態における通信処理の他の例を示すシーケンス図である。図48は、AP100が、サーバ500に対して、プッシュ配信するAP100(通信先)の決定を依頼する構成の例を示す。
サーバ500は、送信すべき情報に基づいて情報の送信先となる車載機200−6を検出するとともに、検出された車載機200−6と通信するAP100(通信先)を決定する(ステップS2001)。サーバ500は、基地局600を介して、リソース確保要求と、決定した通信先の通知を、車載機200−6に送信する(ステップS2002、ステップS2003)。
ステップS2004〜ステップS2013は、図47のステップS1903〜ステップS1912と同様である。
図49は、本実施形態の車載機200−6による通信処理の一例を示すフローチャートである。
車載機200−6の要求処理部207および受信処理部204は、事前セットアップ要求または送信情報の受信を待機する(ステップS2101)。転送部27は、事前セットアップ要求または送信情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS2102)。受信していない場合(ステップS2102:No)、受信するまで待機する。両要求かどうかの判断は、前述の通り、IPアドレス、ポート番号、通信プロトコル、および、必要に応じてメッセージ内部を参照することで行う。
事前セットアップ要求を受信した場合(ステップS2102:セットアップ要求)、要求処理部207は、受信した事前セットアップ要求を解析し、判断部206は、リソースが確保できるか判断するリソース確保処理を実行する(ステップS2103)。リソース確保処理は、上記実施形態と同様の方法を適用できる。リソースが確保できた場合、ステップS2101に戻り、送信情報の受信を待機する。
ステップS2102で送信情報の送信要求を受信した場合(ステップS2102:データ受信)、転送部27は、受信した送信要求から送信情報を抽出する(ステップS2104)。受信処理部204は、抽出された送信情報をストレージに保存する(ステップS2105)。受信処理部204は、すべての送信情報の受信が完了したか否かを判断する(ステップS2106)。完了していない場合(ステップS2106:No)、ステップS2101に戻り処理を繰り返す。
送信情報の受信が完了した場合(ステップS2106:Yes)、車載機200−6は、送信情報に応じたデータ処理を実行する(ステップS2107)。このデータ処理は、送信情報を利用する個々のアプリケーションに依存した処理となる。例えば、受信した情報を表示する処理、および、音声として再生する処理などが実行される。
図50は、本実施形態のAP100による通信処理の一例を示すフローチャートである。
AP100の要求処理部107および受信処理部104は、データ(信号)の受信を待機する(ステップS2201)。転送部15は、データ(信号)を受信したか否かを判断する(ステップS2202)。受信していない場合(ステップ2102:No)、受信するまで待機する。
受信した場合(ステップS2202:Yes)、転送部15は、受信したデータ(信号)の種別を判定する(ステップS2203)。例えば、転送部15は、受信したデータが、車載機信号、権限確認要求、および、データ受信のいずれであるかを判定する。その判定は、前述の通り、IPアドレスやポート番号や通信プロトコル、必要に応じてメッセージ内部を参照することで行う。
車載機信号は、AP100と車載機200との間で互いの存在を認識するために送受信される情報である。例えば、ビーコンを車載機信号として利用できる。権限確認要求は、車載機200側にリソースを確保する過程で実行される権限移譲処理で受信しうる情報である。データ受信は、サーバ300から事前に情報を受信する場合の情報である。この情報の送受信は、AP100と車載機200との間の通信とは独立に実行される。
車載機信号を受信した場合(ステップS2203:車載機信号受信)、要求処理部107は、車載機200から送信される送信データを確認する(ステップS2204)。要求処理部107は、送信データが存在するか否か、および、送信データの種類(セットアップ前かセットアップ済みか)を判断する(ステップS2205)。
送信データが存在しない場合(ステップS2205:No)、ステップS2201に戻り待機する。送信データがセットアップ前を示す場合(ステップS2205:セットアップ前)、要求処理部107は、車載機200と通信する通信先のAP100を決定する(ステップS2206)。通信先は、上記実施形態で転送先を決定する方法と同様の方法で決定してもよい。
応答生成部108は、事前セットアップ要求、および、決定した通信先を通知するメッセージを生成する(ステップS2207)。要求処理部107は、生成されたメッセージ(事前セットアップ要求、通信先通知メッセージ)を車載機200に送信する(ステップS2208)。
送信データがセットアップ済を示す場合(ステップS2205:セットアップ済)、要求処理部107は、車載機200に対して送信情報を送信する(ステップS2209)。
ステップS2203で権限確認要求を受信した場合(ステップS2203:権限確認要求受信)、権限管理部105は、サーバ300との間で権限の確認処理を実行する(ステップS2210)。
ステップS2203で送信情報を受信した場合(ステップS2203:データ受信)、要求処理部107は、ストレージ制御部101を介して、受信した送信情報を大容量記憶部13に記憶する(ステップS2211)。
このように、第6の実施形態にかかる通信装置では、サーバが送信元となりAPを介して車載機に情報を送信する場合にも、第1〜第5の実施形態と同様の機能を実現できる。
以上説明したとおり、第1から第6の実施形態によれば、端末装置、通信装置、および、サーバ装置の間の通信をより安定して実行可能となる。
上記実施形態にかかる装置(通信装置、端末装置、サーバ装置)で実行されるプログラムは、ROM52等に予め組み込まれて提供される。
上記実施形態にかかる装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態にかかる装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態にかかる装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
上記実施形態にかかる装置で実行されるプログラムは、コンピュータを上述した装置の各部として機能させうる。このコンピュータは、CPUなどの制御装置がコンピュータ読取可能な記憶媒体からプログラムを主記憶装置上に読み出して実行することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
12 記憶部
13 大容量記憶部
14 有線I/F
15 転送部
16 無線I/F
100 AP
101 ストレージ制御部
102 ストレージ管理部
103 アップロード部
104 受信処理部
105 権限管理部
106 判断部
107 要求処理部
108 応答生成部
109 有線通信制御部
110 無線通信制御部
200 車載機
201 ストレージ制御部
202 ストレージ管理部
203 アップロード部
204 受信処理部
205 権限管理部
206 判断部
207 要求処理部
208 応答生成部
209 無線通信制御部
210 無線通信制御部
211−5 データ処理部
212−5 セットアップ実行部
300 サーバ
400 ネットワーク
500 サーバ
600 基地局
700 セルラー網

Claims (19)

  1. 移動可能な端末装置と、サーバ装置と、に接続される通信装置であって、
    前記端末装置と前記サーバ装置との間で送受信される情報を記憶する記憶部と、
    前記端末装置との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、
    前記端末装置および前記サーバ装置の少なくとも一方から送信される、前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を受信する要求処理部と、
    要求された前記通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部による判断結果を示す応答を生成する応答生成部と、
    前記端末装置および前記サーバ装置のうち一方から受信した情報を前記記憶部に記憶し、他方に対して、前記記憶部から読み出した情報を送信する通信制御部と、
    を備える通信装置。
  2. 前記リソースは、前記記憶部の記憶領域、前記端末装置と前記通信装置との間および前記通信装置と前記サーバ装置との間で確立された通信路、前記通信路で通信可能なデータ量、および、前記通信路で前記通信装置が情報を転送するための権限、のうち少なくとも1つである、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記リソースが割り当てられると判断された場合に、前記リソースを用いた前記通信を制御する通信制御部と、をさらに備える、
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記リソースは記憶部の記憶領域であり、
    前記判断部は、さらに、前記記憶領域が割り当てられないと判断した場合、前記記憶領域が割り当て可能となるまでの時間を算出し、
    前記応答生成部は、算出された前記時間を通知する応答を生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記リソースは記憶部の記憶領域であり、
    前記判断部は、さらに、要求された前記通信で送受信される情報のサイズである第1サイズと、前記記憶部から削除可能な情報のサイズである第2サイズとを比較し、前記第1サイズが前記第2サイズより大きい場合、前記削除可能な情報を前記記憶部から削除し、前記通信に必要なリソースが割り当てられると判断する、
    請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記リソースは記憶部の記憶領域であり、
    前記応答生成部は、さらに、前記記憶領域が割り当てられないと判断された場合、要求された前記通信で送受信される情報のサイズを小さくする処理を依頼する応答を生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記応答生成部は、さらに、要求された前記通信で送受信される情報を、他の端末装置に転送することを依頼する応答を生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記判断部は、さらに、要求された前記通信で送信される情報の送信タイミングを判断し、
    前記応答生成部は、さらに、前記送信タイミングを通知する応答を生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  9. 前記無線通信制御部は、さらに、前記サーバ装置との間の無線通信を制御する、
    請求項1に記載の通信装置。
  10. 前記端末装置と無線通信するための第1通信インタフェースと、
    第2通信インタフェースと、をさらに備え、
    前記無線通信制御部は、前記第1通信インタフェースを介する無線通信を制御し、
    前記要求処理部は、前記第2通信インタフェースを介して前記通信の要求を受信する、
    請求項1に記載の通信装置。
  11. 前記要求処理部は、前記端末装置から前記通信の要求を受信した外部装置から転送された前記通信の要求を受信し、
    前記応答生成部は、前記外部装置から転送された前記通信の要求に対して、前記外部装置を介して前記端末装置に送信する前記応答を生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  12. 前記判断部は、さらに、前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信を、外部装置を介して実行するか否かを判断し、
    前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信を前記外部装置を介して実行すると判断された場合、前記通信の要求を前記外部装置に転送する転送部をさらに備える、
    請求項1に記載の通信装置。
  13. 前記判断部は、さらに、前記端末装置または前記端末装置を搭載する移動体の速度、前記端末装置または前記端末装置を搭載する移動体の属性情報、要求された通信の数、および、送信される情報の特性、のうち少なくとも1つに基づいて、前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信を中継する前記外部装置を決定する、
    請求項12に記載の通信装置。
  14. 通信装置を介してサーバ装置に接続される端末装置であって、
    前記通信装置との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、
    情報を記憶する記憶部と、
    前記情報についての所定の条件が満たされた場合に、前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を前記通信装置に送信するデータ処理部と、
    を備える端末装置。
  15. 前記データ処理部は、送信データ量、未送信データ量、生成データのデータ量、および、生成データの圧縮率のうち少なくとも1つに基づいて、前記サーバ装置との間の通信で送信する情報を処理する、
    請求項14に記載の端末装置。
  16. 移動可能な端末装置と、サーバ装置と、通信装置と、を備える通信システムであって、
    前記端末装置は、
    前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を前記通信装置に送信するデータ処理部、を備え、
    前記通信装置は、
    前記端末装置との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、
    前記端末装置と前記サーバ装置との間で送受信される情報を記憶する記憶部と、
    前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を受信する要求処理部と、
    要求された前記通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部による判断結果を示す応答を生成する応答生成部と、
    前記端末装置および前記サーバ装置のうち一方から受信した情報を前記記憶部に記憶し、他方に対して、前記記憶部から読み出した情報を送信する通信制御部と、を備える、
    通信システム。
  17. 移動可能な端末装置と、サーバ装置と、に接続されるコンピュータを、
    前記端末装置との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、
    前記端末装置および前記サーバ装置の少なくとも一方から送信される、前記コンピュータを介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を受信する要求処理部と、
    要求された前記通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部による判断結果を示す応答を生成する応答生成部と、
    前記端末装置および前記サーバ装置のうち一方から受信した情報を記憶部に記憶し、他方に対して、前記記憶部から読み出した情報を送信する通信制御部、
    として機能させるためのプログラム。
  18. 移動可能な端末装置と、サーバ装置と、に接続される通信装置で実行される通信方法であって、
    前記端末装置との間の無線通信を制御する無線通信制御ステップと、
    前記端末装置および前記サーバ装置の少なくとも一方から送信される、前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を受信する要求処理ステップと、
    要求された前記通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップによる判断結果を示す応答を生成する応答生成ステップと、
    前記端末装置および前記サーバ装置のうち一方から受信した情報を記憶部に記憶し、他方に対して、前記記憶部から読み出した情報を送信する通信制御ステップと、
    を含む通信方法。
  19. 通信装置を介してサーバ装置に接続される端末装置であって、
    前記通信装置との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、
    前記通信装置を介する前記端末装置と前記サーバ装置との間の通信の要求を前記通信装置から受信する要求処理部と、
    要求された前記通信に必要なリソースが割り当てられるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部による判断結果を示す応答を生成する応答生成部と、
    を備える端末装置。
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