JP2017004283A - 媒体処理装置 - Google Patents

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Masamitsu Kiribuchi
雅光 桐淵
今岡 善之
Yoshiyuki Imaoka
善之 今岡
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Abstract

【課題】複数種類の媒体を処理する媒体処理装置のサイズを小さくすることが可能な技術の提供が望まれる。【解決手段】異なる種類の第1の媒体および第2の媒体が挿入される媒体挿入口と、前記第1の媒体および前記第2の媒体の双方が搬送される搬送路と、前記第1の媒体に対しては所定の第1の処理を制御し、前記第2の媒体に対しては前記第1の処理とは異なる所定の第2の処理を制御する制御部と、を備える、媒体処理装置が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、媒体処理装置に関する。
従来、媒体を処理する媒体処理装置が普及している。かかる媒体処理装置の中には、複数種類の媒体を処理することが可能な媒体処理装置も存在する。例えば、種類の異なる第1の媒体および第2の媒体を処理することが可能な媒体処理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。かかる媒体処理装置においては、第1の媒体が搬送される第1の搬送路と第2の媒体が搬送される第2の搬送路とが個別に存在する。
特開2001−215346号公報
しかしながら、第1の媒体が搬送される第1の搬送路と第2の媒体が搬送される第2の搬送路とが個別に存在する場合、媒体処理装置は第1の搬送路と第2の搬送路との双方を収容する必要があるため、媒体処理装置のサイズが大きくなってしまう。そこで、複数種類の媒体を処理する媒体処理装置のサイズを小さくすることが可能な技術の提供が望まれる。
上記問題を解決するために、本発明のある観点によれば、異なる種類の第1の媒体および第2の媒体が挿入される媒体挿入口と、前記第1の媒体および前記第2の媒体の双方が搬送される搬送路と、前記第1の媒体に対しては所定の第1の処理を制御し、前記第2の媒体に対しては前記第1の処理とは異なる所定の第2の処理を制御する制御部と、を備える、媒体処理装置が提供される。
前記第1の媒体は、通帳であり、前記第2の媒体は、紙幣であってよい。
前記制御部は、前記第1の媒体に対する前記第1の処理として前記通帳に対する印字処理を印字ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記第2の媒体に対する前記第2の処理として前記紙幣を所定の収納部に搬送させる処理を搬送部に実行させてよい。
前記制御部は、前記紙幣の認識結果に対応する前記収納部に前記第2の媒体を搬送させてよい。
前記制御部は、前記媒体挿入口からオペレータに挿入させる紙幣の金額を入金額として表示部に表示させ、前記媒体挿入口から挿入された前記紙幣を前記入金額に対応する前記収納部に搬送させてよい。
前記制御部は、前記第1の媒体に対する前記第1の処理として、前記通帳に対する印字に関する情報を磁気ヘッドにより前記通帳に対して書き込む処理、または、前記印字に関する情報をホストコンピュータに送信する送信処理を制御してよい。
前記制御部は、カードから読み取られた口座番号に対応する残高が出金額を下回らない場合に、前記出金額に相当する紙幣を前記収納部から繰り出させて前記媒体挿入口から排出させ、前記媒体挿入口から通帳が挿入されると、前記通帳に対して前記出金額を前記印字ヘッドに印字させ、前記通帳を前記媒体挿入口から返却させてよい。
前記制御部は、前記搬送路を塞ぐように設けられたシャッタを前記印字ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記媒体挿入口を塞ぐように設けられたシャッタがスライドして突き当て面に突き当てられたことが検出された場合に、前記シャッタに突き当てられている前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記通帳への印字が完了すると、前記シャッタを磁気ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記通帳への印字が完了し、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記搬送路を塞がないように前記シャッタを移動させ、前記通帳を磁気ヘッドまで搬送部に搬送させ、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記搬送路を塞ぐように設けられたシャッタを磁気ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記媒体挿入口を塞ぐように設けられたシャッタがスライドして突き当て面に突き当てられたことが検出された場合に、前記シャッタに突き当てられている前記通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記通帳への前記磁気データの書き込みが完了すると、前記シャッタを前記印字ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させてよい。
前記制御部は、前記通帳への前記磁気データの書き込みが完了し、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記搬送路を塞がないように前記シャッタを移動させ、前記通帳を前記印字ヘッドまで搬送部に搬送させ、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させてよい。
前記媒体処理装置は、前記第1の媒体を搬送する第1の搬送部と前記第2の媒体を搬送する第2の搬送部とを備えてもよい。
以上説明したように本発明によれば、複数種類の媒体を処理する媒体処理装置のサイズを小さくすることが可能となる。
一般的な移動取引自動車を用いた取引の概略を示した説明図である。 一般的な移動取引自動車の外観を示す説明図である。 通帳記帳部の内部構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る移動取引自動車の外観を示す説明図である。 第1の実施形態に係る媒体処理装置における媒体処理部の内部構成例を示す平面図および側面図である。 第1の実施形態に係る媒体処理装置における制御部の動作例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る媒体処理装置における制御部の他の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る媒体処理装置における媒体処理部の内部構成例を示す平面図および側面図である。 第3の実施形態に係る媒体処理装置における媒体処理部の内部構成例を示す平面図および側面図である。 第4の実施形態に係る媒体処理装置における媒体処理部の内部構成例を示す平面図および側面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する。また、異なる実施形態の類似する構成要素については、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素等の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
(1.一般的な媒体処理装置の概要)
まず、図1〜図3を参照しながら、一般的な媒体処理装置の概要について説明する。なお、本発明の実施形態に係る媒体処理装置のサイズを小さくするという趣旨に鑑みて、媒体処理装置のサイズを小さくすることが有用である形態(一例として、媒体処理装置が自動車に搭載される形態)を想定する。そこで、図1〜図3を参照しながら、媒体処理装置と媒体処理装置が搭載される自動車とを有する一般的な移動取引自動車の概要についても説明する。
図1は、一般的な移動取引自動車を用いた取引の概略を示した説明図である。図1に示すように、一般的な移動取引自動車9は、内部に媒体処理装置90を搭載する。媒体処理装置90は、入出金や通帳・帳票などの記帳といった金融サービスを提供するための装置であり、通信網3を介して金融機関2の内部に設置されたホストコンピュータ20と通信することが可能である。
通信網3は、通信網3に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網3は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、通信網3は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
ホストコンピュータ20は、金融機関2の内部に設置され、口座残高を含む顧客の情報を保持している。ホストコンピュータ20は、通信網3を介して移動取引自動車9に搭載される媒体処理装置90と通信可能であり、媒体処理装置90の要求に応じて顧客の口座残高情報の提供や変更などを行う。以下、図2および図3を参照し、移動取引自動車9および媒体処理装置90について、より具体的に説明する。
図2は、一般的な移動取引自動車9の外観を示す説明図である。移動取引自動車9は、媒体処理装置90、台座12、バッテリ14を搭載し、台座12の上部に媒体処理装置90が配置される。台座12には車体への固定に利用される機構として、例えば、ネジ穴(図示せず)などが備えられる。また、台座12は、媒体処理装置90を移動取引自動車9の車外から操作しやすい高さに調整する役割も担っている。バッテリ14は、台座の下部などに配置され、媒体処理装置90に接続されて電力を供給する。
媒体処理装置90は、移動取引自動車9の外周縁部に配置される。これにより、移動取引自動車9の傍(車外)にいるオペレータや顧客は容易に媒体処理装置90に接触することができる。なお、図2は移動取引自動車9を後方から見た外観を示しており、媒体処理装置90は移動取引自動車9の後面外周縁部に配置されているが、媒体処理装置90は移動取引自動車9の側面外周縁部に配置されてもよい。また、図2では移動取引自動車9の後方は開放されているが、移動取引自動車9の外周部(後面扉)は、開閉可能である。オペレータは、媒体処理装置90を利用する場合に外周部を開放する。
媒体処理装置90は、制御端末120、通帳記帳部140、現金処理部160およびケース180を備え、通帳記帳部140および現金処理部160は、ケース180の内部に収納される。通帳記帳部140は、通帳や帳票などの受取・返却を行うための開閉可能な通帳出入口142を有し、現金処理部160は、現金の受取、差出を行うための開閉可能な現金出入口162を有し、ケース180は、通帳出入口142と対面する領域に第1の開口部1824を有し、現金出入口162と対面する領域に第2の開口部1826を有する。また、ケース180は、ホルダ1822を備え、制御端末120は、ホルダ1822に着脱可能に取り付けられる。なお、通帳出入口142および現金出入口162は開閉可能である旨を記載したが、渉外員など取り扱いに慣れた係員によって利用されることを前提にシャッタ機能を持たなくてもよい。
ホルダ1822は、ケース180の上部に固定されている。ホルダ1822は、腕部と挟持部とを備え、制御端末120を挟み込むようにして固定することが可能であり、制御端末120の高さや角度を調整可能である。
ホルダ1822は、ケース180の上部に設けられることにより、オペレータの視線に近くなるため、操作性が向上される。さらに、ホルダ1822がケース180から突出するように腕部と挟持部とを備えれば、制御端末120自体のサイズが変更された場合であっても挟持部を動かすことにより制御端末120を挟持可能である。また、移動取引自動車9の開閉可能の図示せぬ後面扉が上部に開放される場合には、後部扉が日よけとして機能するため、制御端末120が見易くなる。
なお、ホルダ1822はケース180の前面上部に設けられてよいが、ケース180の側面に設けられてもよい。あるいは、移動取引自動車9の後面扉にホルダが設けられ、後面扉を開いた時に制御端末120がオペレータ側を向くように構成されていてもよい。また、ホルダ1822はケース180から突出するように腕部と挟持部を備えるように構成したが、ケース180に溝や爪などが設けられてもよい。そのとき、溝や爪などによって制御端末120がケース180に取り付けられるようにしてもよい。その場合は、ケース180に設けられた溝や爪がホルダ1822に相当する。
制御端末120は、通帳記帳部140、現金処理部160を無線通信により制御する。また、上記したように、制御端末120がホルダ1822に着脱可能に取り付けられていれば、ホルダ1822から制御端末120を取り外し、移動取引自動車9の車外に制御端末120を持ち出して利用することも可能である。ここで、制御端末120は、ホルダ1822から取り外された場合においても、通帳記帳部140および現金処理部160を無線通信により制御することが可能である。
なお、図2においては、制御端末120の一例としてタブレットPCを示しているが、制御端末120はタブレットPCに限定されない。例えば、制御端末120は、PND(Portable/Personal Navigation Device)、携帯電話、スマートフォン、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用映像処理装置などの情報処理装置であってもよい。
また、制御端末120は、タッチパネルディスプレイなど、表示機能と操作を受け付ける入力機能を有する表示操作部122を備えている。制御端末120がホルダ1822に取り付けられた状態では、制御端末120の表示操作部122、通帳記帳部140の通帳出入口142、および現金処理部160の現金出入口162は、オペレータや顧客の利便性向上を図るため、図2に示す通り、略同一方向かつ移動取引自動車9の外側を向いている。また、制御端末120は、紙幣処理装置90の動作を制御する制御部121を有している。
図3は、通帳記帳部140の内部構成例を示す図である。図3に示すように、通帳記帳部140は、通帳が出入りする通帳出入口142と、通帳を把持しながら回転することによって通帳を送り出す通帳搬送ローラ22と、通帳の磁気ストライプに対する磁気データの読み取りまたは書き込みを行う磁気ヘッド29と、通帳への印字を行う印字ヘッド30とを有する。通帳搬送ローラ22は、図示しないアクチュエータによって駆動される。
通帳への印字は、通帳が通帳搬送ローラ22によって印字開始位置まで搬送された後に印字ヘッド30によって行われる。また、通帳の磁気ストライプに対する磁気データの読み取りまたは書き込みは、通帳が通帳搬送ローラ22によって読み取り開始位置または書き込み開始位置まで搬送された後に磁気ヘッド29によって行われる。磁気データの読み取りまたは書き込みのタイプとしては、磁気ヘッド29を固定した状態で通帳を移動させて行うタイプと通帳を固定した状態で磁気ヘッドを移動させて行うタイプとが存在する。
以上において、一般的な媒体処理装置90の概要を説明した。図2を参照しながら説明したように、一般的な媒体処理装置90においては、通帳記帳部140と現金処理部160とが独立してケース180の内部に存在している。すなわち、通帳が搬送される搬送路と紙幣が搬送される搬送路とが個別に存在し、媒体処理装置90は双方の搬送路を収容する必要があるため、媒体処理装置90のサイズが大きくなってしまう。
そこで、本発明の実施形態においては、通帳と紙幣とを処理する媒体処理装置のサイズを小さくすることが可能な技術について主に説明する。なお、本発明の実施形態においては、通帳と紙幣とを処理する媒体処理装置について説明するが、媒体処理装置が取り扱う媒体の種類は、通帳と紙幣とに限定されない。すなわち、本発明の実施形態に係る媒体処理装置は、複数種類の媒体を処理する装置であればよい。
(2.本実施形態に係る媒体処理装置の概要)
まず、図4を参照しながら、本発明の実施形態に係る媒体処理装置の概要について説明する。なお、本発明の実施形態に係る媒体処理装置のサイズを小さくするという趣旨に鑑みて、媒体処理装置のサイズを小さくすることが有用である形態(一例として、媒体処理装置が自動車に搭載される形態)を想定する。そこで、図4を参照しながら、本発明の実施形態に係る媒体処理装置と媒体処理装置が搭載される自動車とを有する移動取引自動車の概要についても説明する。
しかし、本発明の実施形態に係る媒体処理装置は、自動車に搭載されなくてもよく、例えば、銀行の店舗に設置されてもよいし、他の場所に設置されてもよい。また、本発明の実施形態に係る媒体処理装置が有する構成のうち、一般的な媒体処理装置が有する構成と共通する構成については、当該構成と同一の符号を付して説明を省略する。また、本発明の実施形態に係る移動取引自動車が有する構成のうち、一般的な移動取引自動車が有する構成と共通する構成については、当該構成と同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本発明の実施形態に係る移動取引自動車1の外観を示す説明図である。図4に示すように、本発明の実施形態に係る媒体処理装置10は、制御端末130を備えている。媒体処理装置10は、以下に説明する第1の実施形態から第4の実施形態までのそれぞれにおいて媒体処理装置10A〜10Dとして機能する。制御端末130が有する制御部131は、一般的な媒体処理装置90における制御端末120が有する制御部121とは、その機能が異なっている。制御部131は、以下に説明する第1の実施形態から第4の実施形態までのそれぞれにおいて制御部131A〜131Dとして機能する。
また、本発明の実施形態に係る媒体処理装置10は、ケース180の内部に通帳への記帳および紙幣の収納の双方を行う媒体処理部150を有している。媒体処理部150は、以下に説明する第1の実施形態から第4の実施形態までのそれぞれにおいて媒体処理部150A〜150Dとして機能する。また、本発明の実施形態に係る媒体処理装置10は、通帳および紙幣の双方の出入口である媒体挿入口152を有している。ケース180は、媒体挿入口152と対面する領域に開口部1828を有している。以下においては、第1の実施形態から第4の実施形態までのそれぞれについて説明する。
(3.第1の実施形態の説明)
まず、第1の実施形態について説明する。図5は、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aにおける媒体処理部150Aの内部構成例を示す平面図および側面図である。図5を参照しながら、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aにおける媒体処理部150Aの構成について説明する。図5に示すように、媒体処理部150Aは、紙幣および通帳が挿入される媒体挿入口152を備える。また、媒体処理部150Aは、紙幣および通帳の双方が搬送される搬送路32を備える。
媒体処理部150Aは、通帳を把持しながら回転することによって通帳を搬送する通帳搬送ローラ22を備える。なお、通帳搬送ローラ22は、通帳を搬送する通帳搬送部(第1の搬送部)の例に過ぎないため、通帳搬送ローラ22の代わりに、他の構成によって通帳が搬送されてもよい。また、図5に示した例では、媒体処理部150Aが3対の通帳搬送ローラ22を有しているが、媒体処理部150Aが有する通帳搬送ローラ22の数は限定されない。
媒体処理部150Aは、紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31を備える。紙幣搬送ローラ31は、紙幣搬送ベルト23との間に紙幣を挟みながら回転することによって紙幣を搬送する。なお、紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31は、紙幣を搬送する紙幣搬送部(第2の搬送部)の例に過ぎないため、紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31の代わりに、他の構成によって紙幣が搬送されてもよい。また、図5に示した例では、媒体処理部150Aが3つの紙幣搬送ローラ31を有しているが、媒体処理部150Aが有する紙幣搬送ローラ31の数は限定されない。
通帳搬送ローラ22および紙幣搬送ローラ31は、図示しないアクチュエータによって駆動される。紙幣の長手方向のサイズは、通帳の長手方向のサイズよりも大きいのが通例であるため、搬送路32の幅方向における2つの紙幣搬送ローラ31の間の距離は、2つの通帳搬送ローラ22の間の距離よりも長くてよい。1対の紙幣搬送ローラ31は、図示されないアクチュエータにより互いに接近して媒体を挟み込んだり互いに離間したりする。同様に、通帳搬送ローラ22および紙幣搬送ローラ31は、図示されないアクチュエータにより互いに接近して媒体を挟み込んだり互いに離間したりする。
また、媒体処理部150Aは、搬送された紙幣を認識する紙幣認識部24を備える。紙幣の認識は、金種の認識、正常紙幣であるか否かの認識などであってよい。また、媒体処理部150Aは、紙幣収納部(紙幣カセット)25〜27、リジェクト収納部(リジェクトカセット)28などを有している。例えば、紙幣収納部25〜27は、収納する紙幣の金種があらかじめ定められており、例えば、紙幣収納部25は、1千円札を収納し、紙幣収納部26は、5千円札を収納し、紙幣収納部27は、1万円札を収納してよい。また、リジェクト収納部28は、リジェクト紙幣を収納してよい。
また、媒体処理部150Aは、通帳の磁気ストライプに対する磁気データの読み取りまたは書き込みを行う磁気ヘッド29を備える。磁気ヘッド29の位置は特に限定されない。また、媒体処理部150Aは、通帳への印字を行う印字ヘッド30を備える。印字ヘッド30の位置も特に限定されない。
制御部131Aは、通帳に対しては所定の第1の処理を制御し、紙幣に対しては第1の処理とは異なる所定の第2の処理を制御する。例えば、制御部131Aは、媒体挿入口152から挿入された通帳に対する印字処理を印字ヘッド30に実行させ、通帳に対する印字に関する情報(例えば、印字した頁および印字済み行など)を磁気ヘッド29により通帳に対して書き込ませ、媒体挿入口152から挿入された紙幣を紙幣収納部25〜27のいずれかに搬送させる処理を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に実行させてよい。このとき、紙幣収納部25〜27のうち、紙幣認識部24における紙幣の認識結果に対応する収納部に紙幣を搬送すればよい。
以上に説明したように、第1の実施形態によれば、通帳および紙幣の双方に共通の搬送路32が存在するため、媒体処理装置10のサイズが大きくなってしまうことを抑制することが可能となる。また、第1の実施形態によれば、通帳および紙幣の双方に共通の搬送路32が存在するため、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことを抑制することが可能となる。また、第1の実施形態によれば、通帳および紙幣が挿入される共通の媒体挿入口152が存在するため、通帳および紙幣それぞれをどこに挿入すべきかをオペレータに迷わせてしまう可能性を低減することが可能となる。
続いて、図6を参照しながら、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aにおける制御部131Aの動作について説明する。図6に示すように、制御部131Aは、表示操作部122を介して処理選択画面の表示を制御する(ステップS11)。続いて、制御部131Aは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が出金である場合(ステップS12において「処理=出金」)、表示操作部122を介してオペレータからの出金額の入力を受け付ける(ステップS21)。
続いて、制御部131Aは、媒体挿入口152にオペレータから挿入された通帳を受け取らせると(ステップS22)、磁気ヘッド29に通帳から口座番号を読み取らせ、口座番号に対応する残高をホストコンピュータ20から取得する。そして、制御部131Aは、残高が出金額を下回っていなければ、通帳搬送ローラ22に通帳を搬送させて印字ヘッド30に通帳への出金額の印字を実行させ(ステップS23)、磁気ヘッド29に磁気データの書き込みを実行させる。続いて、制御部131Aは、通帳搬送ローラ22に媒体挿入口152からオペレータへの通帳の返却を行わせる(ステップS24)。
続いて、オペレータによって媒体挿入口152から通帳が引き抜かれると、制御部131Aは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる(ステップS25)。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
一方、制御部131Aは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が入金である場合(ステップS12において「処理=入金」)、媒体挿入口152にオペレータから挿入された紙幣を受け取らせる(ステップS31)。そして、制御部131Aは、紙幣認識部24による認識結果に基づいて紙幣を紙幣収納部25〜27に搬送させる処理を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に実行させる。そして、紙幣収納部25〜27は、当該紙幣を収納する。
続いて、制御部131Aは、媒体挿入口152にオペレータから挿入された通帳を受け取らせ(ステップS32)、紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に紙幣を搬送させて印字ヘッド30に通帳への入金額の印字を実行させ(ステップS33)、磁気ヘッド29に磁気データの書き込みを実行させる。続いて制御部131Aは、通帳搬送ローラ22に媒体挿入口152からオペレータへの通帳の返却を行わせる(ステップS34)。
ここで、図6に示した動作例では、通帳返却(ステップS24)の後に紙幣出金(ステップS25)が行われるため、通帳が返却されたにも関わらず紙幣が詰まってしまった場合などには、実際には行われていない出金が通帳に印字されてしまう。そこで、媒体処理装置10の内部に退避路を設け、退避路に通帳を退避させた状態で紙幣を出金し、紙幣の出金がなされてから通帳に印字をして通帳を排出すれば、実際には行われていない出金が通帳に印字されてしまう事態を免れることができる。
しかし、媒体処理装置10の内部に退避路を設けてしまうと、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことを抑制するという本実施形態の趣旨に沿わないことになってしまう。そこで、図7を参照しながら、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aにおける制御部131Aの他の動作について説明する。図7に示す動作例は、図6に示した動作例と、処理選択が出金である場合(ステップS12において「処理=出金」)に実行される動作が異なっている。
図7に示すように、制御部131Aは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が出金である場合(ステップS12において「処理=出金」)、表示操作部122を介してオペレータからの出金額の入力を受け付ける(ステップS21)。ここで、通帳がまだ挿入されていないため、図示しないカードリーダによってキャッシュカードから口座番号を読み取るようにカードリーダを制御する(ステップS41)。
そして、制御部131Aは、口座番号に対応する残高をホストコンピュータ20から取得し、残高が出金額を下回っていなければ、制御部131Aは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる(ステップS25)。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
続いて、制御部131Aは、媒体挿入口152にオペレータから挿入された通帳を受け取らせると(ステップS22)、通帳搬送ローラ22に通帳を搬送させて印字ヘッド30に通帳への出金額の印字を実行させ(ステップS23)、磁気ヘッド29に磁気データの書き込みを実行させる。続いて、制御部131Aは、通帳搬送ローラ22に媒体挿入口152からオペレータへの通帳の返却を行わせる(ステップS24)。続いて、オペレータによって媒体挿入口152から通帳が引き抜かれる。
図7を参照しながら説明したように、媒体挿入口152によって通帳が受け取られる前に紙幣が媒体挿入口152から出金されてもよい。そうすれば、通帳を退避させるための退避路を設ける必要がないため、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことを抑制しつつ、実際には行われていない出金が通帳に印字されてしまう事態を免れることができる
なお、上記においては、媒体処理部150Aが紙幣を認識する紙幣認識部24を備える例を説明した。しかし、媒体処理部150Aは紙幣認識部24を備えていなくてもよい。すなわち、制御部131Aは、媒体挿入口152からオペレータに挿入させる紙幣の金額(例えば、金種ごとの紙幣の枚数)を入金額として表示操作部122に表示させる。オペレータは、表示された入金額に従って紙幣を媒体挿入口152から挿入する。続いて、制御部131Aは、媒体挿入口152から挿入された紙幣を入金額に対応する収納部25〜27に搬送させる。
以上に説明したように、媒体処理部150Aが紙幣認識部24を備えないようにすれば、媒体処理装置10のサイズが大きくなってしまうことをさらに抑制することが可能となる。また、媒体処理部150Aが紙幣認識部24を備えないようにすれば、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことをさらに抑制することが可能となる。
なお、上記においては、制御部131Aが通帳に対する印字に関する情報(例えば、印字した頁および印字済み行など)を磁気ヘッド29により通帳に対して書き込む処理を制御する例を説明した。しかし、印字に関する情報は、通帳以外の場所に書き込まれてもよい。すなわち、制御部131Aは、印字に関する情報をホストコンピュータ20に送信する送信処理を制御してもよい。このとき、印字データは、ホストコンピュータ20によって管理されてよい。
その後、印字に関する情報がホストコンピュータ20によって管理され、磁気ヘッドを有する装置(例えば、自動取引装置など)に通帳が別途挿入し直された場合、磁気ヘッドを有する装置において、通帳から検出された印字に関する情報とホストコンピュータ20によって管理されている印字に関する情報との間で照合が行ない、双方の情報が一致する場合に、印字に関する情報を通帳に書き込むようにすればよい。
以上に説明したように、媒体処理部150Aが磁気ヘッド29を備えないようにすれば、媒体処理装置10のサイズが大きくなってしまうことをさらに抑制することが可能となる。また、媒体処理部150Aが磁気ヘッド29を備えないようにすれば、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことをさらに抑制することが可能となる。また、照合によって、通帳から検出された印字に関する情報に誤りがある場合に、印字に関する情報が通帳に書き込まれることを防ぐことが可能である。
(4.第2の実施形態の説明)
続いて、第2の実施形態について説明する。以下の説明において、第2の実施形態に係る媒体処理装置10Bが有する構成のうち、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aが有する構成と共通する構成については、当該構成と同一の符号を付して説明を省略する。図8は、第2の実施形態に係る媒体処理装置10Bにおける媒体処理部150Bの内部構成例を示す平面図および側面図である。図8を参照しながら、第2の実施形態に係る媒体処理装置10Bにおける媒体処理部150Bの構成について説明する。
図8に示すように、媒体処理部150Bは、媒体挿入口152の奥に印字ヘッド30を有する。また、媒体処理部150Bは、印字ヘッド30の奥に磁気ヘッド29を有する。また、媒体処理部150Bは、搬送路32を塞ぐように設けられたシャッタ43を有しており、シャッタ43は、図示しないアクチュエータにより指定位置に移動することが可能である。シャッタ43には、シャッタ43に通帳が突き当たったことを検出するセンサ44が設けられている。なお、第2の実施形態におけるセンサ44は、シャッタ43と通帳との接触を検出可能なセンサであれば、特に限定されないが、フォロインタラプタであってもよい。
制御部131Bは、処理選択として出金が選択され、出金額の入力が受け付けられると、シャッタ43を印字ヘッド30まで移動させ、シャッタ43に通帳が突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させる。続いて、制御部131Bは、通帳への印字が完了すると、シャッタ43を磁気ヘッド29まで移動させ、シャッタ43に通帳が再度突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させる。
磁気データの書き込みが完了し、通帳が媒体挿入口152から引き抜かれると、制御部131Bは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
なお、上記においては、通帳への印字がなされた後に、通帳への磁気データの書き込みが行われる例を主に説明した。しかし、通帳への印字と通帳への磁気データの書き込みとの処理順序は特に限定されない。すなわち、通帳への磁気データの書き込みがなされた後に通帳への印字がなされてもよい。
より具体的には、制御部131Bは、処理選択として出金が選択され、出金額の入力が受け付けられると、シャッタ43を磁気ヘッド29まで移動させ、シャッタ43に通帳が突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。制御部131Bは、通帳への磁気データの書き込みが完了すると、シャッタ43を印字ヘッド30まで移動させ、シャッタ43に通帳が再度突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
また、処理選択として入金が選択された場合も同様にシャッタ43が利用されてよい。すなわち、制御部131Bは、処理選択として入金が選択され、入金額の入力が受け付けられると、紙幣認識部24による認識結果に基づいて紙幣を紙幣収納部25〜27に搬送させる処理を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に実行させてよい。そして、紙幣収納部25〜27は、当該紙幣を収納してよい。
また、制御部131Bは、シャッタ43に通帳が突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。また、制御部131Bは、シャッタ51に通帳が突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
以上に説明したように、第2の実施形態によれば、シャッタ43に通帳が突き当てられたことがセンサ44によって検出された場合、通帳への印字または通帳への磁気データの書き込みが実行される。そのため、印字ヘッド30または磁気ヘッド29の位置に通帳を位置合わせするための通帳搬送ローラ22およびその駆動系が省略され得る。したがって、媒体処理部150のサイズが大きくなってしまうことを抑制するとともに、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことを抑制することが可能となる。
また、第2の実施形態によれば、通帳搬送ローラ22の代わりに、シャッタ43が印字ヘッド30または磁気ヘッド29の位置に通帳を位置合わせすればよいため、通帳搬送ローラ22に通帳が突入したときに生じる衝撃によって位置合わせの精度が低下する可能性が低減される。また、通帳搬送ローラ22によって通帳が送り出されるときに駆動系のバックラッシュ分余計に通帳が送り出されてしまうことによって位置合わせの精度が低下する可能性が低減される。
続いて、第2の実施形態に係る媒体処理装置10Bにおける制御部131Bの動作について説明する。ここでは、出金時に通帳への印字がなされた後、通帳への磁気データの書き込みが行われる例を説明する。まず、制御部131Bは、表示操作部122を介して処理選択画面の表示を制御する。
続いて、制御部131Bは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が出金である場合、表示操作部122を介してオペレータからの出金額の入力を受け付け、通帳がシャッタ43に突き当てられたときに通帳における印字開始位置と印字ヘッド30の位置とが一致するようにシャッタ43を移動させる。
続いて、制御部131Bは、媒体挿入口152にオペレータから通帳が挿入され、センサ44によってシャッタ43に通帳が突き当てられたことが検出されると、搬送路32の下面とシャッタ43の上面とで通帳を挟み込むようにシャッタ43を上昇させる。制御部131Bは、挟み込みが完了したら、印字ヘッド30に通帳への印字を実行させ、印字が完了すると、シャッタ43を下降させて挟み込みを解除する。
続いて、制御部131Bは、通帳が再度シャッタ43に突き当てられたときに通帳の磁気データ書き込み開始位置と磁気ヘッド29の位置とが一致するようにシャッタ43を移動させる。続いて、制御部131Bは、媒体挿入口152にオペレータから通帳が再度挿入され、センサ44によってシャッタ43に通帳が再度突き当てられたことが検出されると、搬送路32の下面とシャッタ43の上面とで通帳を挟み込むようにシャッタ43を上昇させる。
制御部131Bは、挟み込みが完了したら、磁気ヘッド29に通帳への磁気データの書き込みを実行させ、磁気データの書き込みが完了すると、シャッタ43を下降させて挟み込みを解除する。オペレータによって媒体挿入口152から通帳が引き抜かれると、制御部131Bは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
(5.第3の実施形態の説明)
続いて、第3の実施形態について説明する。以下の説明において、第3の実施形態に係る媒体処理装置10Cが有する構成のうち、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aが有する構成と共通する構成については、当該構成と同一の符号を付して説明を省略する。図9は、第3の実施形態に係る媒体処理装置10Cにおける媒体処理部150Cの内部構成例を示す平面図および側面図である。図9を参照しながら、第3の実施形態に係る媒体処理装置10Cにおける媒体処理部150Cの構成について説明する。
図9に示すように、媒体処理部150Cは、2対の通帳搬送ローラ22が省略された代わりに、搬送路32を塞ぐように設けられたシャッタ51を有している。また、媒体処理部150Cは、図示しないアクチュエータにより通帳搬送ローラ22が上下動されると、通帳搬送ローラ22の上下動と反対の動きをシャッタ51に与えるための図示しないリンク機構を備えている。シャッタ51には、シャッタ51に通帳が突き当たったことを検出するセンサ52が設けられている。なお、第3の実施形態におけるセンサ52は、シャッタ51と通帳との接触を検出可能なセンサであれば、特に限定されないが、フォロインタラプタであってもよい。
制御部131Cは、処理選択として出金が選択され、出金額の入力が受け付けられると、シャッタ51に通帳が突き当てられたことがセンサ52によって検出された場合、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。制御部131Cは、通帳への磁気データの書き込みが完了すると、搬送路32を塞がないようにシャッタ51を移動させ、通帳を印字ヘッド30まで通帳搬送ローラ22に搬送させ、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
より具体的には、制御部131Cは、処理選択として出金が選択され、出金額の入力が受け付けられると、シャッタ51に通帳が突き当てられたことがセンサ52によって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。続いて、制御部131Cは、通帳への印字が完了し、シャッタ51に通帳が再度突き当てられたことがセンサ52によって検出された場合、搬送路32を塞がないようにシャッタ51を移動させ、通帳を磁気ヘッド29まで通帳搬送ローラ22に搬送させ、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。
磁気データの書き込みが完了し、通帳が媒体挿入口152から引き抜かれると、制御部131Cは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
なお、上記においては、通帳への磁気データの書き込みがなされた後に、通帳への印字が行われる例を主に説明した。しかし、通帳への印字と通帳への磁気データの書き込みとの処理順序は特に限定されない。すなわち、通帳への印字がなされた後に通帳への磁気データの書き込みがなされてもよい。そのとき、印字ヘッド30の奥に磁気ヘッド29が設けられ、シャッタ51は、印字ヘッド30の位置に設けられていてよい。
また、処理選択として入金が選択された場合も同様にシャッタ51が利用されてよい。すなわち、制御部131Cは、処理選択として入金が選択され、入金額の入力が受け付けられると、紙幣認識部24による認識結果に基づいて紙幣を紙幣収納部25〜27に搬送させる処理を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に実行させてよい。そして、紙幣収納部25〜27は、当該紙幣を収納してよい。
また、制御部131Cは、シャッタ51に通帳が突き当てられたことがセンサ52によって検出された場合、通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。また、制御部131Cは、シャッタ51に通帳が突き当てられたことがセンサ52によって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
以上に説明したように、第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を奏し得る。また、第3の実施形態においては、シャッタ51は水平方向には移動せず、上下方向に移動するだけである。そのため、第3の実施形態によれば、第2の実施形態のように、シャッタ43が水平方向に移動する形態と比較して、シャッタ51の移動範囲を狭くすることが可能となる。
続いて、第3の実施形態に係る媒体処理装置10Cにおける制御部131Cの動作について説明する。ここでは、出金時に通帳への磁気データの書き込みがなされた後、通帳への印字が行われる例を説明する。シャッタ51は、通帳がシャッタ51に突き当てられたときに通帳における磁気データの書き込み開始位置と磁気ヘッド29の位置とが一致するように配置されている。また、初期状態において、通帳搬送ローラ22は搬送路32を塞がないように下がっている一方、シャッタ51は搬送路32を塞ぐように上がっている。
まず、制御部131Cは、表示操作部122を介して処理選択画面の表示を制御する。続いて、制御部131Cは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が出金である場合、表示操作部122を介してオペレータからの出金額の入力を受け付ける。
続いて、制御部131Cは、媒体挿入口152にオペレータから通帳が挿入され、センサ52によってシャッタ51に通帳が突き当てられたことが検出されると、搬送路32の下面とシャッタ43の上面とで通帳を挟み込むようにシャッタ51を上昇させる。制御部131Cは、挟み込みが完了したら、磁気ヘッド29に通帳への磁気データの書き込みを実行させ、書き込みが完了すると、シャッタ51を下降させて挟み込みを解除する。
また、制御部131Cは、通帳搬送ローラ22を上昇させて通帳搬送ローラ22により通帳を搬送可能な状態とする。続いて、制御部131Cは、媒体挿入口152にオペレータから通帳が再度挿入されると、通帳搬送ローラ22を回転させることにより印字ヘッド30への通帳の搬送を実行させる。
続いて、制御部131Cは、印字ヘッド30に通帳への印字を実行させる。そして、印字が完了すると、オペレータによって媒体挿入口152から通帳が引き抜かれ、制御部131Cは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
(6.第4の実施形態の説明)
続いて、第4の実施形態について説明する。以下の説明において、第4の実施形態に係る媒体処理装置10Dが有する構成のうち、第1の実施形態に係る媒体処理装置10Aが有する構成と共通する構成については、当該構成と同一の符号を付して説明を省略する。図10は、第4の実施形態に係る媒体処理装置10Dにおける媒体処理部150Dの内部構成例を示す平面図および側面図である。図10を参照しながら、第4の実施形態に係る媒体処理装置10Dにおける媒体処理部150Dの構成について説明する。
図10に示すように、媒体処理部150Dは、2対の通帳搬送ローラ22が省略された代わりに、媒体挿入口152を塞ぐように設けられたシャッタ61を有している。シャッタ61は、通帳が突き当てられた状態で奥に押されると、シャッタ突き当て面62に突き当たるまで移動され得る(シャッタ61X)。シャッタ61がシャッタ突き当て面62に突き当てられたことが検出されると、図示しないリンク機構により通帳搬送ローラ22が上昇されることによって通帳がクランプされ、シャッタ61は下降する。
制御部131Dは、処理選択として出金が選択され、出金額の入力が受け付けられると、シャッタ61がスライドしてシャッタ突き当て面62に突き当てられたことが検出された場合、シャッタ61に突き当てられている通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。制御部131Dは、通帳への磁気データの書き込みが完了すると、搬送路32を塞がないようにシャッタ61を移動させ、通帳を印字ヘッド30まで通帳搬送ローラ22に搬送させ、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
磁気データの書き込みが完了し、通帳が媒体挿入口152から引き抜かれると、制御部131Dは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
なお、上記においては、通帳への磁気データの書き込みがなされた後に、通帳への印字が行われる例を主に説明した。しかし、通帳への印字と通帳への磁気データの書き込みとの処理順序は特に限定されない。すなわち、通帳への印字がなされた後に通帳への磁気データの書き込みがなされてもよい。そのとき、印字ヘッド30の奥に磁気ヘッド29が設けられていてよい。
また、処理選択として入金が選択された場合も同様にシャッタ61が利用されてよい。すなわち、制御部131Dは、処理選択として入金が選択され、入金額の入力が受け付けられると、紙幣認識部24による認識結果に基づいて紙幣を紙幣収納部25〜27に搬送させる処理を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に実行させてよい。そして、紙幣収納部25〜27は、当該紙幣を収納してよい。
また、制御部131Dは、シャッタ61がシャッタ突き当て面63に突き当てられたことが図示しないセンサによって検出された場合、シャッタ61に突き当てられている通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッド29に実行させてよい。また、制御部131Dは、シャッタ61がシャッタ突き当て面63に突き当てられたことがセンサによって検出された場合、通帳への印字を印字ヘッド30に実行させてよい。
なお、第4の実施形態におけるセンサは、シャッタ61とシャッタ突き当て面63との接触を検出可能なセンサであれば、特に限定されないが、フォロインタラプタであってもよいし、スイッチであってもよいし、シャッタ61とシャッタ突き当て面63との接触により流れる電流を検出する電流検出器であってもよい。
以上に説明したように、第4の実施形態によれば、シャッタ61がシャッタ突き当て面63に突き当てられたことがセンサによって検出された場合、通帳への印字または通帳への磁気データの書き込みが実行される。そのため、印字ヘッド30または磁気ヘッド29の位置に通帳を位置合わせするための通帳搬送ローラ22およびその駆動系が省略され得る。したがって、媒体処理部150のサイズが大きくなってしまうことを抑制するとともに、媒体処理部150の重量が大きくなってしまうことを抑制することが可能となる。
また、第4の実施形態によれば、第4の実施形態と同様の効果を奏し得る。また、第4の実施形態においては、初期状態において、シャッタ61が媒体挿入口152を塞ぐ位置に存在している。そのため、第4の実施形態によれば、媒体挿入口152から搬送路32に異物が入り込んでしまうことを防止することが可能となる。
続いて、第4の実施形態に係る媒体処理装置10Dにおける制御部131Dの動作について説明する。ここでは、出金時に通帳への磁気データの書き込みがなされた後、通帳への印字が行われる例を説明する。初期状態において、シャッタ61は、媒体挿入口152を塞ぐように配置されている。また、通帳搬送ローラ22は搬送路32を塞がないように下がっている。
まず、制御部131Dは、表示操作部122を介して処理選択画面の表示を制御する。続いて、制御部131Dは、表示操作部122によって検出されたオペレータからの処理選択が出金である場合、表示操作部122を介してオペレータからの出金額の入力を受け付ける。
続いて、制御部131Dは、媒体挿入口152にオペレータから通帳が挿入され、シャッタ61に通帳が突き当てられた状態でシャッタ61がシャッタ突き当て面63に突き当てられるまで押し込まれたことが検出されると、通帳搬送ローラ22を上昇させて通帳をクランプさせ、シャッタ61を下降させる。制御部131Dは、磁気ヘッド29に通帳への磁気データの書き込みを実行させ、書き込みが完了すると、通帳搬送ローラ22を回転させることにより印字ヘッド30への通帳の搬送を実行させる。
続いて、制御部131Dは、印字ヘッド30に通帳への印字を実行させる。そして、印字が完了すると、オペレータによって媒体挿入口152から通帳が引き抜かれ、制御部131Dは、出金額に相当する紙幣を紙幣収納部25〜27に繰り出させ、出金額に相当する紙幣を紙幣搬送ベルト23および紙幣搬送ローラ31に媒体挿入口152から出金させる。媒体挿入口152から出金された紙幣は、オペレータによって引き抜かれる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、媒体処理装置10の動作全体を制御するための制御部131は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、媒体処理装置10に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)がROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)に展開して実行することにより実現されてもよい。かかるプログラムが提供され得る他、かかるプログラムを記憶させた記憶媒体も提供され得る。
1 移動取引自動車
2 金融機関
3 通信網
10 媒体処理装置
12 台座
14 バッテリ
20 ホストコンピュータ
21 媒体挿入口
22 通帳搬送ローラ
23 紙幣搬送ベルト
24 紙幣認識部
25 紙幣収納部
26 紙幣収納部
27 紙幣収納部
28 リジェクト収納部
29 磁気ヘッド
30 印字ヘッド
31 紙幣搬送ローラ
32 搬送路
43 シャッタ
44 センサ
51 シャッタ
52 センサ
61 シャッタ
62 シャッタ突き当て面
120 制御端末
121 制御部
122 表示操作部
130 制御端末
131 制御部
140 通帳記帳部
142 通帳出入口
150 媒体処理部
152 媒体挿入口
160 現金処理部
162 現金出入口
180 ケース
1822 ホルダ
1824 第1の開口部
1826 第2の開口部
1828 開口部


Claims (17)

  1. 異なる種類の第1の媒体および第2の媒体が挿入される媒体挿入口と、
    前記第1の媒体および前記第2の媒体の双方が搬送される搬送路と、
    前記第1の媒体に対しては所定の第1の処理を制御し、前記第2の媒体に対しては前記第1の処理とは異なる所定の第2の処理を制御する制御部と、
    を備える、媒体処理装置。
  2. 前記第1の媒体は、通帳であり、前記第2の媒体は、紙幣である、
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の媒体に対する前記第1の処理として前記通帳に対する印字処理を印字ヘッドに実行させる、
    請求項2に記載の媒体処理装置。
  4. 前記制御部は、前記第2の媒体に対する前記第2の処理として前記紙幣を所定の収納部に搬送させる処理を搬送部に実行させる、
    請求項3に記載の媒体処理装置。
  5. 前記制御部は、前記紙幣の認識結果に対応する前記収納部に前記第2の媒体を搬送させる、
    請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記制御部は、前記媒体挿入口からオペレータに挿入させる紙幣の金額を入金額として表示部に表示させ、前記媒体挿入口から挿入された前記紙幣を前記入金額に対応する前記収納部に搬送させる、
    請求項4に記載の媒体処理装置。
  7. 前記制御部は、前記第1の媒体に対する前記第1の処理として、前記通帳に対する印字に関する情報を磁気ヘッドにより前記通帳に対して書き込む処理、または、前記印字に関する情報をホストコンピュータに送信する送信処理を制御する、
    請求項2に記載の媒体処理装置。
  8. 前記制御部は、カードから読み取られた口座番号に対応する残高が出金額を下回らない場合に、前記出金額に相当する紙幣を前記収納部から繰り出させて前記媒体挿入口から排出させ、前記媒体挿入口から通帳が挿入されると、前記通帳に対して前記出金額を前記印字ヘッドに印字させ、前記通帳を前記媒体挿入口から返却させる、
    請求項4に記載の媒体処理装置。
  9. 前記制御部は、前記搬送路を塞ぐように設けられたシャッタを前記印字ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させる、
    請求項3に記載の媒体処理装置。
  10. 前記制御部は、前記媒体挿入口を塞ぐように設けられたシャッタがスライドして突き当て面に突き当てられたことが検出された場合に、前記シャッタに突き当てられている前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させる、
    請求項3に記載の媒体処理装置。
  11. 前記制御部は、前記通帳への印字が完了すると、前記シャッタを磁気ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させる、
    請求項9に記載の媒体処理装置。
  12. 前記制御部は、前記通帳への印字が完了し、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記搬送路を塞がないように前記シャッタを移動させ、前記通帳を磁気ヘッドまで搬送部に搬送させ、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させる、
    請求項9に記載の媒体処理装置。
  13. 前記制御部は、前記搬送路を塞ぐように設けられたシャッタを磁気ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への磁気データの書き込みを前記磁気ヘッドに実行させる、
    請求項3に記載の媒体処理装置。
  14. 前記制御部は、前記媒体挿入口を塞ぐように設けられたシャッタがスライドして突き当て面に突き当てられたことが検出された場合に、前記シャッタに突き当てられている前記通帳への磁気データの書き込みを磁気ヘッドに実行させる、
    請求項3に記載の媒体処理装置。
  15. 前記制御部は、前記通帳への前記磁気データの書き込みが完了すると、前記シャッタを前記印字ヘッドまで移動させ、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させる、
    請求項13に記載の媒体処理装置。
  16. 前記制御部は、前記通帳への前記磁気データの書き込みが完了し、前記シャッタに前記通帳が再度突き当てられたことが検出された場合、前記搬送路を塞がないように前記シャッタを移動させ、前記通帳を前記印字ヘッドまで搬送部に搬送させ、前記通帳への印字を前記印字ヘッドに実行させる、
    請求項13に記載の媒体処理装置。
  17. 前記媒体処理装置は、
    前記第1の媒体を搬送する第1の搬送部と前記第2の媒体を搬送する第2の搬送部とを備える、
    請求項1または2に記載の媒体処理装置。



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