JP2017004234A - 決済システムおよび情報処理装置 - Google Patents
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電子マネーの決済では、ICカード等に電子マネーの引き出しの情報を書き込み、ICカード等から書き込み完了の応答を受けて決済処理が完了する。非接触通信による決済処理の途中、ICカード等がリーダライタから急に離されるなど、正常な読み書きが行えなくなると決済処理が未了となる。正常な読み書きが行えなくなるタイミングによって、ICカード等に電子マネーの引き出しの情報が書き込まれて未了となる場合と、ICカード等に電子マネーの引き出しの情報が書き込まれずに未了となる場合とが生じる。
特許文献1には、電子マネーカードを用いた決済時、電子マネーカードから金額変更処理を実行した旨の応答が無い場合に、強制的に電子マネーカードの残高を読み出して、金額変更処理が成功したか不成功だったか判断するシステムが開示されている。
このような場合に決済処理の未了が発生すると、店舗の係員は未了の発生を知得することが難しい。また、決済処理の未了があったときにICカード等に電子マネーの引き出しの記録がされたか否か、店舗の係員が事後的に確認することも難しい。また、利用者が決済処理の未了を申告しても、未了時にICカード等に電子マネーの引き出しがあったか、店舗の係員が確認することが難しい。
電子マネーの情報が格納されたICチップのデータの読み書きを非接触通信で行うリーダライタと、
前記リーダライタを介して前記ICチップに電子マネーを引き出した情報を書込む処理を含む決済処理の未了を判断する未了判断部と、
前記決済処理が未了と判断された場合に、未了を通知する電子的なメッセージを送信する通知部と、
前記ICチップの情報を読み出す機能、前記電子的なメッセージを受信する機能、および、画像を出力する表示部を有する携帯型端末と、
を備え、
前記通知部は、未了を通知する前記電子的なメッセージを前記携帯型端末へ送信し、
前記携帯型端末は、前記ICチップから電子マネーの情報を読み出して前記表示部に出力する情報出力処理部を備えている構成とした。
この構成においては、携帯型端末を店舗の係員に携帯させておく。これにより、レシート印字が行われない状況、或いは、店舗の係員が近くにいない状況でICカード等の決済が行われても、決済処理が未了となったときに、係員は電子的なメッセージにより決済処理の未了を知得できる。さらに、店舗の係員は、携帯型端末を用いて、ICカード等から決済処理を照会する情報を読み出して、決済処理の未了に対処することができる。
前記情報出力処理部は、前記ICチップの現在の残高情報を出力するとよい。
この構成によれば、決済処理が未了となったとき、携帯型端末を所持した係員は、電子的なメッセージから、未了となった決済処理の決済金額と決済前残高とを知得できる。さらに、係員は携帯型端末を用いてICカード等から残高情報を読み出すことができる。そして、これらから、未了となった決済処理において電子マネーの引き出しの有無を確認することができる。
前記抽出部により抽出された情報を出力する情報出力部と、
をさらに備えるとよい。
この構成によれば、決済処理が未了となった後、同じICカード等で別の決済処理が行われてしまった場合に、未了となった決済処理における電子マネーの引き出しの有無を確認することができる。また、抽出部による情報の抽出により、関係のない決済の情報が出力されることを回避できる。
前記抽出部は、
前記識別情報に基づいて、前記ICチップの決済履歴の情報から、前記決済処理が未了と判断された前記リーダライタにより書き込まれた決済の情報または同一店舗で書き込まれた決済の情報を抽出するとよい。
この構成によれば、抽出部による情報の抽出により、未了となった決済処理の可能性のある情報を容易に抽出できる。さらに、抽出部による情報の抽出により、決済処理の未了が発生した店舗以外の決済情報の出力が抑止されるので、個人情報であるICカード等の決済履歴の中から、店舗の係員に他店舗の決済情報が開示されることを回避できる。
さらに好ましくは、前記電子的なメッセージは電子メールであるとよい。
この構成によれば、汎用的な機能を用いて、安価に、決済処理の未了を通知する電子的なメッセージを携帯型端末に送信することができる。
電子マネーの情報が格納されるICチップのデータの読み書きを非接触通信で行うリーダライタを用いて電子マネーを引き出した情報を前記ICチップに書込む処理を含む決済処理の未了を判断する未了判断部と、
前記ICチップの情報を読み出して表示部に出力する情報出力処理部を有する携帯型端末へ、前記決済処理が未了と判断された場合に未了を通知する電子的なメッセージを送信する通知部と、
を備える構成とした。
この構成によれば、決済処理が未了となった場合に、決済処理の未了に対処できる携帯型端末を携帯した店舗の係員に、未了を通知する電子的なメッセージを送信することができる。よって、レシート印字が行われない状況、或いは、店舗の係員が近くにいない状況でICカード等の決済処理が未了となった場合でも、係員は未了を知得でき、決済処理の未了に対処することができる。
好ましくは、前記通知部は、前記情報出力処理部が前記ICチップの現在の残高情報を出力する前記携帯型端末へ、未了と判断された決済処理の決済金額と決済前残高とが含まれる前記電子的なメッセージを送信するとよい。
この構成によれば、携帯型端末を所持した店舗の係員は、電子的なメッセージに含まれる決済金額および決済前残高と、携帯型端末を用いてICカード等から読み出した現在の残高情報とから、未了の決済処理における電子マネーの引き出しの有無を確認できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る決済システムを遊戯場に適用した例を示すシステム構成図である。
本実施の形態に係る決済システムは、遊戯場のゲーム料金の支払いに、ICカード等の決済を利用可能にしたシステムである。遊戯場には、ゲーム機110が設けられている。
本実施の形態に係る決済システムは、情報処理装置10と、情報端末20と、リーダライタ35と、携帯型端末40と、を備えている。この決済システムは、インターネットなどの外部ネットワーク150を介してICカード等の管理センタ100に接続されている。ICカード等は、電子マネーの情報が格納されたICチップを有するカードや携帯電話(例えば、スマートフォン)などである。
情報処理装置10は、管理センタ100との通信と、リーダライタ35を介したICチップのデータの読み書きとを行って、ICチップの決済処理を行う。さらに、情報処理装置10は、ICチップの決済処理に連動させてゲーム機110を開始可能にする制御を行う。情報処理装置10は、汎用のPC(Personal Computer)やタブレット端末等であってよい。
情報端末20は、非携帯型のコンピュータであり、独自にリーダライタ23(図4を参照)を有し、店舗の係員が操作して、ICカード等から情報を読み出して表示したり、管理センタ100との通信を行って決済処理を行う。情報端末20は、例えば、POSレジスタなどの物品販売情報端末であってよい。
携帯型端末40は、所謂スマートフォンなどの表示部45(図3を参照)を有する携帯型の通信端末であり、電子メールを受信する機能を有しており、店舗の係員が所持する。さらに、携帯型端末40は、非接触通信リーダ44(図3を参照)が搭載され、NFCなどの非接触通信により、ICチップから情報を読み出す機能を有している。
図2は、情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
情報処理装置10は、ネットワーク通信部11を備えている。ネットワーク通信部11は、外部ネットワーク150を介して管理センタ100と通信を行う。
情報処理装置10は、さらに、記憶部12と、制御部13と、通知部14とを備えている。記憶部12は、ゲーム機110のプログラムや各種データを格納するメモリである。制御部13は、リーダライタ35を介したICチップのデータの読み書きと、管理センタ100との通信とを行って、ICチップの決済処理を行う。また、制御部13は、ICチップの決済処理に応じて、ゲーム機110の開始可否の制御と、通知部14の制御とを行う。また、制御部13は、未了判断部としての機能を有し、決済処理が開始された後、管理センタ100から決済完了の通知が来ないままタイムアウトとなった場合に、決済処理の未了と判断する。
通知部14は、制御部13の要求に応じて、予め登録されている受信者へ、ネットワーク通信部11を介して、所定の電子メールを送信する。この電子メールは、本発明に係る電子的なメッセージの一例に相当する。
I/Oポート33には、リーダライタ35が接続される。接続されるリーダライタ35は、単数であっても複数であってもよい。制御部13は、ICチップのデータの読み書きを行うため、I/Oポート33を介して指定のリーダライタ35との間でデータおよびコマンドを入出力する。
なお、図2の各ブロックは、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPU(中央演算処理ユニット)が制御プログラムを実行することで実現されるソフトウェア、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現されてもよい。
図3は、携帯型端末の内部構成を示すブロック図である。
携帯型端末40は、制御部41、無線通信部42、報知部43、非接触通信リーダ44、画像表示を行う表示部45、ボタンまたはタッチパネルなどの操作部46、および、情報出力処理部47を備えている。
図4は、情報端末の機能構成を示すブロック図である。
情報端末20は、制御部21、通信部22、リーダライタ23、表示または印字などの情報出力を行う情報出力部24、キーボードまたはマウスなどの操作部25、および、抽出部26aを有する情報出力処理部26を備えている。
図3および図4の各ブロックは、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPUが制御プログラムを実行することで実現されるソフトウェア、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現されてもよい。
次に、上記構成の決済システムにおいて決済処理の未了が発生したときの動作を説明する。
図5は、決済処理の未了時の処理の流れの第1例を示すシーケンス図である。図6は、決済未了通知の内容を示すデータチャートである。
先ず、利用者がゲーム機110を指定する操作を行うことで、この操作情報が情報処理装置10およびリーダライタ35へ伝達され、情報処理装置10が決済金額を決定するなど、決済が開始される(ステップS1)。
決済が開始されると、リーダライタ35から情報処理装置10を介して決済要求が送信され、管理センタ100がこれを受信する(ステップS2)。
決済処理の終了近くになると、管理センタ100はICカード等に決済金額の引き出しデータを書き込むための書き込み要求を行う(ステップS4)。
ここで、正常に処理されれば、ICカード等に決済金額の引き出しデータが書き込まれ、ICカード等から書き込み完了の応答が管理センタ100へ送られる。その後、管理センサ100から情報処理装置10へ決済完了の通知が行われて決済処理が完了する。
再タッチ要求がなされると、リーダライタ35は、ICカード等の再タッチを要求および待機する動作モードとなる(ステップS6)。
ここで、ICカード等の再タッチもなく、所定時間が経過すると、管理センタ100は応答なしのため決済処理の未了と判断する(ステップS7)。また、情報処理装置10は、管理センタ100から決済完了が通知されないまま、ステップS1の決済開始から所定時間が経過すると、応答なしのため決済処理の未了と判断する(ステップS7)。
情報処理装置10の制御部13は、決済処理の未了と判断すると、通知部14に決済未了通知の電子メールを送信するよう制御する。これにより、通知部14が、予め登録されている携帯型端末40へ、所定の電子メールを送信する(ステップS8)。
携帯型端末40の制御部41は、決済未了通知の電子メールを自動受信すると(ステップS9)、報知部43により所持者へ報知を行い(例えばバイブレータの作動)、また、電子メールの内容を表示部45に出力する(ステップS10)。
店舗の係員は、電子メールを見ると、決済処理の未了があったことが知得できる。また、リーダライタ35が複数ある場合でも、どのリーダライタ35で決済処理の未了があったのかを知得できる。決済処理の未了が発生すると、サービスの利用(例えば、ゲーム)が開始されない。係員は、現場へ駆けつけて、利用者に未了の説明を行い、電子マネーの引き出しがされていないか確認する旨の説明を行うことができる。
店舗の係員は、電子メールに記載の決済前残高と、現在の残高とを比較して、電子メールに記載の決済残高の引き出しの有無を確認することができる。例えば、ICカード等の残高から引き出しがなければ、係員は利用者にその旨を説明し、改めてICカード等で決済させてゲームを開始してもらうことができる。ICカード等の残高から引き出しがあれば、係員は利用者にその旨を説明し、現金等で返金のうえ、改めてICカード等で決済させてゲームを開始してもらうことができる。
図7は、決済処理の未了時の処理の流れの第2例を示すシーケンス図である。図8は、ICカード等の決済履歴の一例を示すデータチャートである。図9は、情報端末が決済履歴の情報を抽出する際に利用する店舗内R/W_IDリストを示すデータチャートである。
図5で説明したように、携帯型端末40が決済未了通知の電子メールを受信して(ステップS9)、報知および電子メールの表示(ステップS10)が行われたとする。さらに、その後、店舗の係員が利用者のところへ駆けつけて、利用者に決済処理の未了を説明したところ、決済処理の未了後にICカード等で別の決済が行われていることを確認したとする。別の決済が行われたかは、図5のステップS11のICカード等の残高照会により、残高が合わないことにより確認してもよい。または、未了となった決済処理の日時とICカード等の最終決済の日時との照合により確認してもよい。或いは、利用者にその後に決済を行ったか尋ねて確認してもよい。
これにより、情報端末20の情報出力処理部26は、ICカード等から決済履歴を読み出し(ステップS21)、抽出部26aが、予め登録されている店舗内のリーダライタのR/W_IDのリストに基づき、決済履歴から店舗内で行われた決済情報を抽出する(ステップS22)。
具体的には、図8に示すように、ICカード等から読み出した決済履歴には、過去の複数の決済情報が記録されている。各決済情報には、決済ID、決済前残高、決済金額、発生日時、決済処理に使用されたリーダライタのR/W_IDなどが含まれている。抽出部26aは、図9に示す店舗内R/W_IDリストにより、決済履歴の中から、店舗のリーダライタ35により決済処理されたものを抽出することができる。
情報端末20の抽出部26aが決済情報を抽出したら、情報出力部24により抽出された決済情報が出力される(ステップS23)。
以上のように、本実施の形態の決済システムによれば、情報処理装置10が、決済処理の未了と判断した場合に、携帯型端末40へ決済未了通知の電子メールを送信する。よって、携帯型端末40を所持した店舗の係員は、決済場所の近くにいなくても、決済処理の未了があった場合に、それを知得することができる。
また、決済未了通知の電子メールには、未了の決済処理の決済額と、決済前残高の情報が含まれ、さらに、携帯型端末40によりICカード等の残高照会を行うことができる。よって、ICカード等から少ない情報を読み出して、未了の決済処理によるICカード等からの電子マネーの引き出しの有無を確認することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、決済システムには、店舗の複数の係員がそれぞれ所持できるように複数の携帯型端末があってもよい。また、実施の形態では、決済処理の未了を判断する制御部13(未了判断部)と、未了の電子メールを送信する通知部14とが、1つの情報処理装置10に備わっている例を示したが、別の情報処理装置に分散して配置されてもよい。また、未了の電子メールを送信する構成は、管理センタ100にあってもよい。
また、実施の形態では、本発明に係る電子的なメッセージとして、電子メールを示したが、例えば、宛先を指定してリアルタイムに文字情報等を送ることのできるコミュニケーション用のアプリケーションの電子的なメッセージを適用してもよい。その他、実施の形態で具体的に示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
さらに、前記実施形態においては、本発明の決済システムを、遊戯場に利用した場合について説明したが、本発明の決済システムは、例えば、コピー機の使用料の支払い、自動販売機の支払い、または、セルフ式ガソリンスタンドでの支払いなど、レシートの印字が行われない状況、或いは、店舗の係員が近くにいない状況で決済が行われる設備において有効に利用することができる。
12 記憶部
13 制御部
14 通知部
20 情報端末
21 制御部
23 リーダライタ
24 情報出力部
26 情報出力処理部
26a 抽出部
35 リーダライタ
40 携帯型端末
41 制御部
44 非接触通信リーダ
45 表示部
47 情報出力処理部
100 管理センタ
150 外部ネットワーク
Claims (7)
- 電子マネーの情報が格納されたICチップのデータの読み書きを非接触通信で行うリーダライタと、
前記リーダライタを介して前記ICチップに電子マネーを引き出した情報を書込む処理を含む決済処理の未了を判断する未了判断部と、
前記決済処理が未了と判断された場合に、未了を通知する電子的なメッセージを送信する通知部と、
前記ICチップの情報を読み出す機能、前記電子的なメッセージを受信する機能、および、画像を出力する表示部を有する携帯型端末と、
を備え、
前記通知部は、未了を通知する前記電子的なメッセージを前記携帯型端末へ送信し、
前記携帯型端末は、前記ICチップから電子マネーの情報を読み出して前記表示部に出力する情報出力処理部を備えることを特徴とする決済システム。 - 前記電子的なメッセージには、未了と判断された決済処理の決済金額と決済前残高とが含まれ、
前記情報出力処理部は、前記ICチップの現在の残高情報を出力することを特徴とする請求項1記載の決済システム。 - 前記ICチップから読み出された決済履歴の中から、前記決済処理が未了と判断された決済と一致する可能性のある決済の情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された情報を出力する情報出力部と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2記載の決済システム。 - 前記決済履歴には、各決済で前記ICチップに書き込みを行ったリーダライタを識別する識別情報が含まれ、
前記抽出部は、
前記識別情報に基づいて、前記ICチップの決済履歴の情報から、前記決済処理が未了と判断された前記リーダライタにより書き込まれた決済の情報または同一店舗で書き込まれた決済の情報を抽出することを特徴とする請求項3記載の決済システム。 - 前記電子的なメッセージは電子メールであることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の決済システム。
- 電子マネーの情報が格納されるICチップのデータの読み書きを非接触通信で行うリーダライタを用いて電子マネーを引き出した情報を前記ICチップに書込む処理を含む決済処理の未了を判断する未了判断部と、
前記ICチップの情報を読み出して表示部に出力する情報出力処理部を有する携帯型端末へ、前記決済処理が未了と判断された場合に未了を通知する電子的なメッセージを送信する通知部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記通知部は、前記情報出力処理部が前記ICチップの現在の残高情報を出力する前記携帯型端末へ、未了と判断された決済処理の決済金額と決済前残高とが含まれる前記電子的なメッセージを送信することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
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