JP2017003529A - 糸球体障害の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸球体障害の罹患の有無、罹患可能性、進展または予後を予測・早期診断でき、糸球体障害と尿細管障害の差別化、さらには、将来的な腎臓機能障害の可能性を判断することができる方法を提供する。
【解決方法】被検者の尿中の脂肪酸結合タンパク質4(FABP4)を検出する工程を含む、糸球体障害の検査方法、ならびに、検査方法により得られた結果に基づく、糸球体障害と尿細管障害の差別化方法および腎臓機能の予後の診断方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、糸球体障害の検査方法等に関する。より詳細には、糸球体障害の検査方法、糸球体障害と尿細管障害の差別化方法および腎臓機能の予後の診断方法に関する。
脂肪酸結合タンパク質(Fatty Acid-Binding Protein : FABP)は長鎖脂肪酸やエイコサノイドのような疎水性リガンドと結合する分子量約14〜15kDaのタンパク質である(非特許文献1)。これまでに少なくとも9つのFABPのアイソフォームが知られており、その中のFABP4は主に脂肪細胞やマクロファージに発現することが知られている(非特許文献1)。また、正常な腎組織では、間質毛細血管および静脈の血管内皮細胞にFABP4の発現が認められることが知られていた(非特許文献2および3)。FABP4の発現についてはこれまでに十分な検討はされていなかったが、複数の腎疾患患者の腎臓組織から、FABP4の発現が確認されたことが、本発明者らの一部によって報告されている(非特許文献4)。
一方で、FABP4は慢性炎症に関連し、インスリン抵抗性および動脈硬化形成に重要な役割を果たしているFABP4ノックアウトマウスを用いた検討では、FABP4の欠損によりインスリン感受性になること、動脈硬化が抑制されることが示されている(非特許文献1および5)。また、FABP4は分泌シグナルペプチドを持たないため、非分泌タンパク質と考えられていたが、最近の研究によりFABP4が脂肪細胞から分泌されることが報告され、その血中濃度がインスリン抵抗性、糖尿病、動脈硬化と関連することが知られている(非特許文献6および7)。
しかしながら、FABP4が尿中に排泄されることはこれまで知られていなかった。また、これまでに、種々の体液における脂肪酸結合タンパク質の脂肪細胞型(A−FABP、FABP4、P2)の濃度を測定することにより、代謝性障害を診断等する方法が報告されている。しかしながら、FABP4が尿中に排泄されることについては言及されておらず、尿中のFABP4排泄量を測定することも記載されていない(特許文献1)。
ところで、腎臓はネフロンと呼ばれる機能単位からなり、ネフロンは血管極と糸球体からなる腎小体と尿細管からなる。腎臓の機能障害としては、糸球体の障害によるものや尿細管の障害によるものなどがある。腎臓機能障害の指標として、β2−マイクログロブリン(β2−MG)、N−アセチルβ−D−グルコサミニダーゼ(NAG)、FABPのアイソフォームの一つである肝臓型L−FABP(FABP1)の尿中排泄量測定による腎間質障害の評価が臨床応用されているが、主に尿細管障害を評価するものであり、糸球体障害を評価できるものではない(非特許文献8)。また、糸球体障害を評価する指標として尿中アルブミン排泄量が用いられているが(非特許文献9)、尿中アルブミンは糸球体の損傷が進まないと検出されない。また逆に、高度に尿中アルブミンが排泄されると二次性に尿細管障害をきたすことが知られている。
このような状況下、糸球体障害の罹患の有無、罹患可能性、進展または予後を早期に診断でき、糸球体障害と尿細管障害を差別化することができる手法、および、将来的な腎臓機能障害の可能性の有無を判断することができる手法が依然として求められているといえる。
特表2009−501926号公報
Furuhashi M, Hotamisligil GS., Fatty acid-binding proteins: role in metabolic diseases and potential as drug targets., Nat. Rev. Drug Discov., 7: 489-503, 2008 Elmasri H, et al., Fatty acid binding protein 4 is a target of VEGF and a regulator of cell proliferation in endothelial cells, FASEB J., 23: 3865-3873, 2009 Elmasri H, et al., Endothelial cell-fatty acid binding protein 4 promotes angiogenesis: role of stem cell factor/c-kit pathway, Angiogenesis, 15: 457-468, 2012 第56回日本腎臓学会学術総会 抄録 Furuhashi M, Ishimura S, Ota H, Miura T, Lipid chaperones in metabolic inflammation, Int. J. Inflam., 2011: 642612, 2011 Xu A, Wang Y, Xu JY, Stejskal D, Tam S, Zhang J, Wat NM, Wong WK, Lam KS., Adipocyte fatty acid-binding proteinis a plasma biomarker closely associated with obesity and metabolic syndrome., Clin Chem.,: 405-413, 2006 Furuhashi M, Saitoh S, Shimamoto K, Miura T. Fatty acid-binding protein 4 (FABP4): pathophysiological insights and potent clinical biomarker of metabolic and cardiovascular diseases. Clin Med Insights Cardiol 8(S3): 23-33, 2014 Kamijo-Ikemori A, Sugaya T, Kimura K. Urinary fatty acid binding protein in renal disease. Clin Chim Acta 374: 1-7, 2006 Shlipak MG, Day EC. Biomarkers for incident CKD: a new framework for interpreting the literature. Nat Rev Nephrol 9:478-83, 2013
本発明は、糸球体障害を予測・早期診断できる新規な方法を提供することを目的とする。本発明はまた、糸球体障害と尿細管障害を簡易に差別化することができる方法を提供することを目的とする。本発明はまた、将来的な腎臓機能障害の可能性の有無を判断することができる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、これまでに得られた、複数の腎臓疾患患者の腎臓組織においてFABP4の発現が認められたという知見に加え、今般、FABP4が尿中に排泄され、FABP4の尿中排泄量が尿中アルブミン排泄量と関係していることを見出した。さらに、本発明者らは、尿中FABP4の検出結果に基づき、糸球体障害の予測・早期診断ができることを見出した。さらに、本発明者らは、尿中FABP4の検出結果に基づき、糸球体障害と尿細管障害を差別化し、ひいては将来的な腎臓機能障害の可能性の有無を判断ができることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)被検者の尿中の脂肪酸結合タンパク質4(FABP4)を検出する工程を含む、糸球体障害の検査方法。
(2)前記FABP4を検出する工程は、FABP4に対する抗体を用いたイムノアッセイによって行う、(1)に記載の検査方法。
(3)前記イムノアッセイがELISA法である、(1)または(2)に記載の検査方法。
(4)前記糸球体障害が、原発性または二次性である、(1)〜(3)のいずれかに記載の検査方法。
(5)糸球体障害の罹患の有無、罹患可能性、進展または予後を診断するための検査方法である、(1)〜(4)のいずれかに記載の検査方法。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の検査方法により得られた結果に基づく、糸球体障害と尿細管障害を差別化する方法。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載の検査方法により得られた結果に基づく、腎臓機能の予後の診断方法。
(8)被検者における糸球体障害をモニタリングする方法であって、
被検者の尿中のFABP4の量を測定し、
該FABP4の量が経時的に上昇した場合、糸球体障害が進行したものとする、方法。
(9)FABP4に対する抗体を含んでなる、糸球体障害の検査用キット。
(10)糸球体障害の検査用マーカーとしての、FABP4の使用。
本発明によれば、尿中の脂肪酸結合タンパク質4(FABP4)を検出するという簡便な方法により、原発性または二次性糸球体障害の罹患の有無、罹患可能性、進展または予後を早期に診断できる。さらに、本発明によれば、前記方法により得られた結果に基づき、糸球体障害と尿細管障害を差別化することができ、また、将来的な腎臓機能障害の可能性の有無を判断することができる。
U−FABP4検出可能群におけるU−FABP4排泄量とUACRの相関を示すグラフである。 尿中のFABP4排泄量とeGFRの変化の関係を示すグラフである。
発明の具体的説明
[検査方法]
本発明の検査方法は、被検者の尿中の脂肪酸結合タンパク質4(以下、「FABP4」ともいう)(FABP4)を検出する工程を含むことを特徴としている。以下、本発明の検査方法について具体的に説明する。
FABP4はA−FABPやaP2とも呼ばれ、インスリン抵抗性、脂質や糖の代謝を調節する因子として知られている。通常、FABP4は糸球体には発現しない。また、これまでのところ、FABP4の尿中への排泄についても何らの検討もされていない。本発明の検査方法においては、尿中に排泄されるFABP4(U−FABP4)を検出および/または測定する。
本明細書において、「被検者の尿」という場合、被検者から得た(採取した)尿を含むものである。
本発明の検査に用いられる尿は、常法に従って採取したものを用いることができる。濃縮された起床時尿が好ましい。また、採取した尿は、検査時まで−20℃以下で保存し、凍結・融解を繰り返さないことが好ましい。
本明細書において、尿中の分子を「検出する」という場合、尿中におけるその分子の有無を調べることだけではなく、尿中に含まれるその分子の量を測定することも含む。また、尿の濃度は採取条件(採尿時の体内の水分量等)により変化することから、随時尿において分子を検出・測定する場合、尿中クレアチニンによる補正(クレアチニン補正)を行うことが好ましい。
尿中の検出対象分子(たとえばFABP4)を測定する方法は、液体中の特定のタンパク質を検出、測定するためのあらゆる方法を用いて行うことができ、例えば、イムノアッセイ、凝集法、比濁法、ウエスタンブロッティング法、表面プラズモン共鳴(SPR)法等が挙げられるが、これらに限定されない。また、In situ hybridization法のような、主としてDNAやmRNAを検出・測定する方法を用いて、間接的にタンパク質量を検出・測定してもよい。
検出対象分子に対する抗体と、尿サンプル中の検出対象分子との抗原抗体反応を利用して、検出対象分子の量を測定するイムノアッセイは特に簡便で好ましい。
イムノアッセイは、検出可能に標識した検出対象分子に対する抗体、または、検出可能に標識した検出対象分子に対する抗体に対する抗体(二次抗体)を用いる。抗体の標識法により、エンザイムイムノアッセイ(EIAまたはELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)、化学発光イムノアッセイ(CLIA)等に分類され、これらのいずれも本発明の方法に用いることができる。
ELISA法では、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ等の酵素、RIA法では125I、131I,35S、H等の放射性物質、FPIA法では、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ダンシルクロリド、フィコエリトリン、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、近赤外蛍光材料等の蛍光物質、CLIA法では、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、エクオリン等の発光物質で標識した抗体が用いられる。その他、金コロイド、量子ドットなどのナノ粒子で標識した抗体を検出することもできる。
また、イムノアッセイでは、検出対象分子に対する抗体をビオチンで標識し、酵素等で標識したアビジンまたはストレプトアビジンを結合させて検出することもできる。
イムノアッセイの中でも、酵素標識を用いるELISA法は、簡便かつ迅速に抗原を測定することができて好ましい。
ELISA法には競合法とサンドイッチ法とがある。競合法では、マイクロプレート等の固相担体に検出対象分子に対する抗体を固定し、尿サンプルと酵素標識した検出対象分子を添加して、抗原抗体反応を生じさせる。いったん洗浄した後、酵素基質と反応、発色させ、吸光度を測定する。尿サンプル中の検出対象分子が多ければ発色は弱くなり、尿サンプル中の検出対象分子が少なければ発色が強くなるので、検量線を用いて検出対象分子の量を求めることができる。
サンドイッチ法では、固相担体に検出対象分子に対する抗体を固定し、尿サンプルを添加し、反応させた後、さらに酵素で標識した別のエピトープを認識する検出対象分子に対する抗体を添加して反応させる。洗浄後、酵素基質と反応、発色させ、吸光度を測定することにより、検出対象分子の量を求めることができる。サンドイッチ法では、固相担体に固定した抗体と尿サンプル中の検出対象分子を反応させた後、非標識抗体(一次抗体)を添加し、この非標識抗体に対する抗体(二次抗体)を酵素標識してさらに添加してもよい。
本明細書において、「固相担体」は、抗体を固定できる担体であれば特に限定されず、ガラス製、金属製、樹脂製等のマイクロタイタープレート、基盤、ビーズ、ニトロセルロースメンブレン、ナイロンメンブレン、PVDFメンブレン等が挙げられる。
酵素標識を検出するための酵素基質は、酵素がペルオキシダーゼの場合、3,3’-diaminobenzidine (DAB)、3,3’,5,5’-tetramethylbenzidine (TMB)、o-phenylenediamine (OPD)等を用いることができ、アルカリホスファターゼの場合、p-nitrophenylphosphate(NPP)等を用いることができる。
また、上記イムノアッセイの中で、微量のタンパク質を簡便に検出できる方法として凝集法も好ましい。凝集法としては、例えば、抗体にラテックス粒子を結合させたラテックス凝集法が挙げられる。
ラテックス粒子に検出対象分子に対する抗体を結合させて尿サンプルに混合すると、検出対象分子が存在すれば、抗体結合ラテックス粒子が凝集する。そこで、サンプルに近赤外光を照射して、吸光度の測定(比濁法)または散乱光の測定(比朧法)により凝集塊を定量し、抗原の濃度を求めることができる。
本明細書において「抗体」は、抗原に特異的に結合する免疫グロブリンをいい、IgM、IgG、IgA、IgEおよびIgDのいずれのサブクラスであってもよい。また、抗原に特異的に結合する限り、Fab、F(ab’)、Fab’、scFv、di−scFv等のフラグメントであってもよい。
抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体のいずれも公知の方法に従って作製することができる。モノクローナル抗体は、たとえば、検出対象分子またはその断片で免疫した非ヒト哺乳動物から抗体産生細胞を単離し、これを骨髄腫細胞等と融合させてハイブリドーマを作製し、このハイブリドーマが産生した抗体を精製することによって得ることができる。また、ポリクローナル抗体は、検出対象分子またはその断片で免疫した動物の血清から得ることができる。
FABP4に対する抗体は、既存の抗体を用いてもよい。抗FABP4抗体としては、例えば、抗FABP4抗体(BioVendor社製)、抗FABP4抗体(Abcam社製)が挙げられる。
また、本発明におけるイムノアッセイは、市販のイムノアッセイキットを用いて行うこともできる。
本明細書において「糸球体障害」は、その最も広い意味で用いられ、その原因を問わず、糸球体が障害を受けた病態をいう。糸球体障害には、糸球体自体の障害に起因する原発性と、他の全身性疾患に起因する二次性がある。
原発性糸球体障害には、病態として、原発性ネフローゼ症候群と、尿中タンパク質量がネフローゼ症候群の診断基準に満たない原発性軽度蛋白尿、原発性糸球体腎炎が含まれる。
二次性糸球体障害には、病態として、二次性ネフローゼ症候群と尿中タンパク質量がネフローゼ症候群の診断基準に満たない二次性軽度蛋白尿、二次性糸球体腎炎が含まれる。
本明細書において「ネフローゼ症候群」は、その最も広い意味で用いられ、蛋白尿(1日当たりの尿中タンパク質量が3.5g以上となる状態が持続する)、低蛋白血症(血清総タンパク質量6.0g/100ml以下(低アルブミン血症とする場合は、血清アルブミン量3.0g/100ml以下))を呈する限り、その原因を問わず、原発性および二次性ネフローゼ症候群を含む。
原発性糸球体障害としては、たとえば、微小変化群(Minimal change nephrotic syndrome; MCNS)、巣状分節状糸球体硬化症(Focal segmental glomerulosclerosis; FSGS)、膜性腎症(Membranous nephropathy; MN)、膜性増殖性糸球体腎炎(Membranoproliferative glomerulonephritis; MPGN)、急性糸球体腎炎、急速進行性糸球体腎炎およびIgA腎症が挙げられる。
二次性糸球体障害としては、例えば、糖尿病に起因する糖尿病性腎症、膠原病に起因するループス腎炎、アミロイドーシスに起因する腎アミロイド症、HIV、HBV、リーシュマニアなどの感染症に起因する腎症などが挙げられる。
本明細書において「腎臓機能障害」は、上記の障害およびそれに起因する障害を意味するが、これらに限定されない。また、「腎臓機能の予後」は、将来的に生じる可能性のある「腎臓機能障害」を意味する。
本明細書において「検査」は、診断に必要な情報を得るために、被検者から採取した試料を調べることを意味し、本発明の検査方法は、例えば検査会社等で実施され得る。
検査には、罹患の有無を調べる検査、罹患の可能性を調べる検査、疾患の進展や予後を調べる検査などが含まれるが、これらに限定されない。
なお、本発明に係る検査方法を用いて検査した結果を、診断に用いることも可能である。具体的には、本発明に係る検査方法を用いて検査した結果に基づき、腎臓機能の予後を診断する方法が挙げられる。
本発明の検査方法の一態様は、被検者の尿中の検出対象分子の濃度(排泄量)と、健常者の尿中の検出対象分子の濃度(排泄量)とを比較する工程を含む。健常者の尿と比較して、被検者の尿中の検出対象分子の濃度(排泄量)が有意に高い場合に、該被検者は糸球体障害を来たしているあるいは将来的に来たす可能性が高い。
本発明の検査方法の一態様として、被検者の尿中のFABP4の量が、健常者の尿中のFABP4の量を参照して予め設定された閾値と比較して高い場合、被検者における糸球体障害が検出されたものと判定する。
本発明における閾値は、人種、年齢などに応じて、あらかじめ設定することができる。さらに、上記閾値は、上述した尿中のFABP4の検出・測定方法により、健常者の尿中のFABP4の量を測定し、その測定値を参照して予め設定することができる。
このように、本発明によれば、尿中のFABP4を糸球体障害のマーカーとして利用することにより、糸球体障害を検出することが可能となる。
本明細書において「被検者」は、糸球体障害を来たしている可能性のある者、または来たす可能性のある者とすることができる。健康診断等において、健常者を被検者としてもよい。また、被検者はヒトに限定されず、他の哺乳動物(マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)であってもよい。
[糸球体障害と尿細管障害の差別化方法]
本発明は、被検者の尿中の検出対象分子を検出する工程を含む、糸球体障害と尿細管障害とを差別化する方法を包含する。すなわち、本発明の検査方法により得られた結果に基づく、糸球体障害と尿細管障害との差別化方法を包含する。
本明細書において「差別化」は、本発明の検査方法により得られた結果に基づいて、尿蛋白を有する被検者の尿中に含まれるFABP4の量が健常者の尿中のFABP4の量を参照して予め設定された閾値以上である場合には糸球体障害に罹患していると判断し、閾値未満の場合には尿細管障害に罹患していると判断する。
[腎臓機能の予後の診断方法]
本発明は、被検者の尿中の検出対象分子を検出する工程を含む、腎臓機能の予後の診断方法を包含する。すなわち、本発明の検査方法により得られた結果に基づく、腎臓機能の予後の診断方法を包含する。
本明細書において「診断」は、本発明の検査方法により得られた結果に基づいて、医師が、患者が糸球体障害に罹患しているか、または罹患する可能性があるかを調べる方法、疾患の進展または予後を調べる方法等をいうが、これらに限定されない。
[糸球体障害のモニタリング方法]
本発明は、被検者の尿中のFABP4の量を測定し、該FABP4の量を経時的にモニタリングする工程を含む、被検者の糸球体障害をモニタリングする方法を包含する。本発明のモニタリング方法においては、被検者の尿中のFABP4の量が経時的に上昇した場合、被検者の糸球体障害が進行したものと判断する。本発明の糸球体障害のモニタリング方法の一態様としては、以下のステップを含む方法がある。
第一ステップ:被検者の尿中のFABP4の量を測定する。
第二ステップ:第一ステップを行った後、連続的または不連続的に経時的に被検者の尿中のFABP4の量を測定する。
第三ステップ:第二ステップでの測定値と第一ステップの測定値の差((第二ステップの測定値)−(第一ステップの測定値))を算出する。
第四ステップ:第三ステップで算出された差の値が負である場合には糸球体障害が維持または良化しているものと判断し、当該値が正である場合には糸球体障害が悪化しているものと判断する。
また、上記モニタリング方法において、算出された差の値の絶対値が大きい場合には、良化または悪化の程度が大きいと判断し、当該値が小さい場合には良化または悪化の程度が小さいと判断する。
このようなモニタリング方法は、糸球体障害ひいては腎機能障害の進行を正確に把握し、より適切な時期に、より適切な薬剤を投与したり、適切な治療を施したりするのに利用することができる。
[改善方法]
また、本発明の別の態様によれば、上記いずれかに記載の方法において、糸球体障害を有する被検者に、有効量の糸球体障害改善薬を投与する工程をさらに含んでなる、糸球体障害の改善方法が提供される。ここで「改善」には、確立された病態の「治療」の意味を含むだけでなく、想定される悪化に対して事前に備え、疾患の発生を未然に防ぐ「予防」の意味をも含む。
糸球体障害改善薬としては、特に限定されないが、例えば、化学療法剤(ニューキノロン系抗菌剤など)、副腎ステロイド(メチルプレドニドロンなど)、免疫抑制薬(シクロホスファミド、アザチオプリン、シクロスポリンAなど)、抗凝固薬(ヘパリン、ワルファリンなど)、抗血小板薬(ジピリダモール、塩酸ジラゼプなど)、繊維素溶解薬(ウロキナーゼなど)、抗炎症薬(インドメタシンをはじめとする非ステロイド性抗炎症薬など)、利尿薬(フロセミドをはじめとするループ治療薬など)または抗高血圧薬が挙げられる。なお、糸球体障害改善薬の有効量および投薬計画は、被検者の性別、年齢、体重、症状等を考慮し、当業者によって適宜決定される。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。
[各種パラメーターの測定]
本発明者らが北海道端野町および壮瞥町の住民を対象に毎年行っている身体測定およびその追跡調査の参加者392名を、本実施例の被検者とした。
被検者の臨床学的背景情報を得るために、各被検者について、6〜9時間の夜間絶食後に身体測定を行った。具体的には、血圧については、自動血圧計(HEM-907、オムロン社製)を用いて連続して2回測定し、その平均を本実施例の分析に用いた。また、身長および体重を測定し、体重(kg)を身長(m)の2乗で除して肥満度指数(BMI値)を算出した。身体測定の後、各被検者から末梢静脈血および尿を採取し、本実施例のサンプルとした。採取直後または−80℃で保存した後の血清、血漿および尿サンプルについて生化学分析を行った。被検者の臨床学的背景の結果を表1に、採取したサンプルの生化学分析の結果を表2に示す。
なお、本実施例において、血清中のFABP4(S−FABP4)および尿中のFABP4(U−FABP4)の濃度は、市販されているFABP4の酵素免疫測定キット(RD191036200、Biovendor R&D社製)を用いて測定した。また、尿中のFABP1(U−FABP1)の濃度は、市販されているFABP1(別名L−FABP)の酵素免疫測定キット(CMIC001、CIMIC Co.社製)を用いて測定した。
また、U−FABP4およびU−FABP1の排泄量は、尿中クレアチニンレベルにより補正(正規化)された(μg/gCr)。
絶食時の血漿インスリン濃度は、ラジオイムノアッセイ法により測定された。クレアチニンの濃度、ならびに、総コレステロール、HDLコレステロールおよびトリグリセリドを含む脂質の濃度は、酵素を用いた一般的な方法を用いて決定された。LDLコレステロール濃度は、Friedewaldの計算式を用いて計算された。ヘモグロビンA1c(HbA1c)の濃度は、ラテックス凝集法を用いて決定され、国際標準値(NGSP値)として表記した。高感度CRP(hsCRP)は比濁法を用いて測定された。インスリン抵抗性の指標であるHOMA−Rは、公知の式:
インスリン(μU/ml)×グルコース(mg/dl) / 405
を用いて計算された。尿中のクレアチニンに対するアルブミンの比(UACR;mg/gCr)は、微量アルブミン尿のマーカーとして用いられた。推算糸球体ろ過率(eGFR)は、日本人用の方程式:
eGFR(mL/mn/1.73m2)=194×Cr(-1.094)×年齢(-0.287)(男性の場合)
eGFR(mL/mn/1.73m2)=194×Cr(-1.094)×年齢(-0.287)×0.739(女性の場合)
を用いて計算された。1年経過後のeGFRの減少を評価するために、ある年のeGFR値を翌年のeGFR値から差し引くことにより、eGFRの変化度を計算した。
計算された各pは、平均±標準偏差または中央値(四分位数範囲)として表記した。各パラメーターの分布は、Shapiro-Wilk検定により正規性検定され、非正規分布のパラメーターについては対数変換された。二つのグループ間のパラメーターの差異は、対応のないt検定により検定された。二つのパラメーターの相関は、Pearsonの相関係数を用いて評価された。三つのグループのデータにおける有意な差異を検出するために、一元配置分散分析およびTukey-Kramer post hoc検定が用いられた。
U−FABP4、UACRおよび1年経過後のeGFRの変化度について、独立した決定因子(説明変数)を特定するために重回帰分析が行なわれた。p値が0.05未満の場合に統計的に有意とした。
392名の被検者のうち、男性は166名、女性は226名で、腹囲、ならびに、脂質異常症および脳卒中の有病率に男女差が認められた。また、123名の被検者が何の投薬も受けていなかった。
生化学分析では、総コレステロール値、HDLコレステロール値、LDLコレステロール値、グルコース(血糖)値およびクレアチニン値に男女差が認められた。また、血清中のFABP4(S−FABP4)濃度は男性と比較して女性において有意に高い値を示した。また、尿中FABP4(U−FABP4)排泄量については、男女による有意な差は認められなかった。さらに、今回の測定では、U−FABP4について23.7%の被検者において検出限界未満であった。
次に、U−FABP4について検出限界未満であった被検者(U−FABP4検出不可能群)93名と、検出限界以上であった被検者(U−FABP4検出可能群)299名とについて、各臨床学的指標を比較した。結果を表3に示す。
U−FABP4検出可能群においては、検出不可能群に比べて年齢が有意に高かった。
次に、U−FABP4検出可能群と検出不可能群について、生化学分析を行った。結果を表4に示す。
U−FABP4検出可能群においては、検出不可能群に比べてeGFRが有意に低い値を示した。このことから、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、腎臓機能の低下が示唆された。また、U−FABP4検出可能群においては、検出不可能群に比べてS−FABP4濃度が有意に高い値を示した。このことから、尿中のFABP4排泄量が血清中のFABP4濃度を反映していることが示唆された。
さらに、尿検査においては、U−FABP4検出可能群において、検出不可能群に比べて尿中のクレアチニンに対するアルブミン比(UACR)が有意に高い値を示した。すなわち、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、より多くのタンパク質が尿中に排泄されることが示された。このことから、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、糸球体の機能の低下が示唆された。
次に、U−FABP4検出可能群において、尿中のFABP4排泄量と各臨床学的指標との関連について、単純回帰分析およびステップワイズ法を用いた重回帰分析による分析を行った。結果を表5に示す。
U−FABP4検出可能群において、U−FABP4排泄量は、血中インスリン濃度と有意な負の相関を示した。一方、U−FABP4排泄量は、年齢、収縮期血圧、中性脂肪、HbA1c、UACR、S−FABP4およびU−FABP1と有意な正の相関を示した。ステップワイズ法を用いた重回帰分析においては、年齢、S−FABP4、UACRおよびU−FABP1でt値の絶対値が2を上回り、p値が0.05を下回った。したがって、これらのパラメーターはU−FABP4排泄量と強い正の相関を有していることが示され、U−FABP4排泄量の独立した説明変数として採択し得ることが明らかとなった。
また、これに続く重回帰分析により、年齢、S−FABP4濃度、UACRおよびU−FABP1排泄量は独立してU−FABP4排泄量に相関しており、40.2%説明(R=0.402)することが示された。特に注目すべき点は、U−FABP4排泄量が独立してUACRと強い正の相関を有していることである。すなわち、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、より多くのタンパク質が尿中に排泄されることが示された。このことから、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、糸球体の機能の低下が強く示唆された。
U−FABP4検出可能群において、尿中のクレアチニンに対するアルブミン比(UACR)と各臨床学的指標との関連について、単純回帰分析およびステップワイズ法を用いた重回帰分析を行った。結果を表6に示す。
U−FABP4検出可能群において、尿中のクレアチニンに対するアルブミン比(UACR)は、年齢、収縮期血圧、拡張期血圧、トリグリセリド(中性脂肪)、グルコース(血糖)、HbA1c、血中尿素窒素(BUN)、eGFR、S−FABP4濃度、U−FABP1排泄量およびU−FABP4排泄量と有意な正の相関を示した。また、ステップワイズ法を用いた重回帰分析では、収縮期血圧、HbA1cおよびU−FABP4排泄量でt値の絶対値が2を上回り、p値が0.05を下回った。したがって、これらのパラメーターはUACRと強く相関していることが示され、UACRの独立した説明変数として採択し得ることが明らかとなった。しかしながら、U−FABP1排泄量は採択されなかった。さらに、採択された収縮期血圧、HbA1cおよびU−FABP4排泄量のパラメーターがUACRを21.2%説明(R=0.212)することが示された。すなわち、収縮期血圧、HbA1cおよびU−FABP4排泄量が尿中のクレアチニンに対するアルブミン比(UACR)を反映していることが明らかとなった。
さらに、U−FABP4排泄量は、年齢、性別、収縮期血圧、HbA1c、eGFR、S−FABP4およびU−FABP1の影響を補正した後でも、UACRの独立した説明変数であった。特に注目すべき点は、このような補正を行った後でもU−FABP4排泄量はUACRの独立した説明変数として採択し得ることである。すなわち、U−FABP4排泄量はUACRと強い正の相関を有していることが示された。このことは、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、より多くのタンパク質が尿中に排泄されることを意味する。したがって、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、糸球体の機能の低下が強く示唆された。
また、U−FABP4検出可能群の299名について、U−FABP4排泄量とUACRの相関を調べた。結果を図1に示す。
図1の結果からも、U−FABP4排泄量とUACRとが正の相関を有していることが示された。すなわち、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、より多くのタンパク質が尿中に排泄されることを意味する。このことからも、尿中のFABP4排泄量が高い被検者においては、糸球体の機能の低下が強く示唆された。
上記の各結果から、尿中のFABP4排泄量が高いほど、尿中のタンパク質(アルブミン)排泄量が高いことが分かる。すなわち、尿中のFABP4排泄量が高いほど、糸球体障害が生じている可能性が高いことが示唆される。したがって、尿中のFABP4排泄量を検出および/または測定することにより、糸球体障害の罹患の有無および罹患可能性を診断することが可能となる。また同様に、糸球体障害と尿細管障害を差別化することも可能となる。
そして、糸球体の障害は直接的または間接的に腎臓の機能障害と結びつくものであることから、尿中のFABP4を検出および/または測定することにより、腎臓機能障害の罹患の有無および罹患可能性を診断することも可能となる。
[追跡調査]
上記1回目の検査を受けた392名の被検者のうち、325名について1年後に2回目の検査(再検査)を行った。再検査の被検者を、U−FABP4排泄量の1回目の検査時の測定値(ベースライン)に応じて、低U−FABP4(T1)、中U−FABP4(T2)および高U−FABP4(T3)の三つの群に分けた。なお、1回目の検査時にU−FABP4が検出されなかった被検者はT1に分類した。
各群の構成は次の通りであった。U−FABP4については、
低U−FABP:T1<0.04(μg/gCr) 108名
中U−FABP:0.04(μg/gCr)≦T2<0.30(μg/gCr) 108名
高U−FABP:T3≧0.30(μg/gCr) 109名
であった。
U−FABP4の各群におけるeGFRを測定し、1回目の検査時のeGFRからの変化を下記の式に基づいて評価した。
(eGFRの変化)=(再検査時のeGFR値)−(1回目のeGFR値)
結果を図2に示す。
図2に示すように、U−FABP4排泄量のベースラインが低い群(T1)よりも、高い群(T3)においてeGFRの低下が有意に大きかった。
1年経過後のeGFRの変化度とU−FABP4のベースライン排泄量とは負の相関を有していた(r=−0.140、p=0.011)。すなわち、U−FABP4のベースライン排泄量が大きいほど、eGFRの低下が大きいことが明らかとなった。
この結果から、尿中のFABP4排泄量が高いほど、1年経過後のeGFRの低下が大きいことが分かる。すなわち、尿中のFABP4排泄量が高いほど、時間の経過とともに糸球体障害が進展し、予後が悪くなることが示唆される。したがって、尿中のFABP4排泄量を検出および/または測定することにより、糸球体障害の進展、およびその予後を診断することが可能となる。そして、糸球体の障害は直接的または間接的に腎臓の機能障害に結びつくものであることから、尿中のFABP4排泄量を検出および/または測定することにより、腎臓機能の予後を診断することも可能となる。

Claims (10)

  1. 被検者の尿中の脂肪酸結合タンパク質4(FABP4)を検出する工程を含む、糸球体障害の検査方法。
  2. 前記FABP4を検出する工程は、FABP4に対する抗体を用いたイムノアッセイによって行う、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記イムノアッセイがELISA法である、請求項1または2に記載の検査方法。
  4. 前記糸球体障害が、原発性または二次性である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検査方法。
  5. 糸球体障害の罹患の有無、罹患可能性、進展または予後を診断するための検査方法である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の検査方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査方法により得られた結果に基づく、糸球体障害と尿細管障害を差別化する方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査方法により得られた結果に基づく、腎臓機能の予後の診断方法。
  8. 被検者における糸球体障害をモニタリングする方法であって、被検者の尿中のFABP4の量を測定し、該FABP4の量が経時的に上昇した場合、糸球体障害が進行したものとする方法。
  9. FABP4に対する抗体を含んでなる、糸球体障害の検査用キット。
  10. 糸球体障害の検査用マーカーとしての、FABP4の使用。
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