JP2017002028A - Ctip2遺伝子発現増強剤 - Google Patents
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Abstract
Description
Ctip2(COUP (Chicken ovalbumin upstream promoter) - TF (transcription factor) - interaction protein 2)もその1つであるが、その機能については、ほとんど解明されていない。
しかしながら、Ctip2遺伝子の発現が促進されると、セラミド合成に関わる遺伝子の発現も促進させることがわかり、Ctip2遺伝子の発現を試験することがセラミド合成促進成分のスクリーニングとして用いることができることがわかった。(特許文献1)
ウイキョウ(茴香)(Foeniculum vulgare)はフェンネルともいい、若い葉および種子(フェンネルシード、果実)は、甘い香りと苦みが特徴で消化促進・消臭に効果があり、香辛料(スパイス)、ハーブとして、食用、薬用、化粧品用などに古くから用いられている。
また、痩身用皮膚外用剤、コラーゲンゲル収縮促進剤、グルタチオン増強用組成物としても用いられている。(特許文献5〜7)
さらに、美白用皮膚外用剤、インボルクリン発現抑制剤、線維芽細胞増殖促進剤、α−グルコシダーゼ活性化剤としても用いられている。(特許文献8〜11)
エンメイソウ(延命草)はシソ科ヤマハッカ属ヒキオコシ(Isodon japonicus)の全草を乾燥した日本の民間薬で消化不良、食欲不振、腹痛等に用いられてきた。さらに、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗補体活性剤等、抗肥満化粧料、血小板凝集抑制作用、血管新生抑制剤、タイトジャンクション形成促進剤等の用途が知られている。(特許文献12〜17)
コーヒーノキの種子、ウイキョウ、エキナセア属の植物、エンメイシソウは、乾燥した後、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。
乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。
前記抽出に用いる溶媒としては、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合液を用いる。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜15質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部添加することが好ましい。
抽出に使用する有機溶媒の量は、原料となる植物に対して望ましくは5〜100倍量程度、さらに望ましくは10〜50倍量程度が良い。さらに抽出効率を上げるため、抽出溶媒中で撹拌やホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
尚、抽出操作は1回のみの操作に限定されるものではない。抽出後の残渣に再度新鮮な溶媒を添加し、抽出操作を施すこともできるし、抽出溶媒を複数回抽出原料に接触させることも可能である。
必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、エバポレーターのような減圧濃縮装置や加熱による溶媒除去などにより、濃縮することができる。
また、この抽出物を合成吸着剤(ダイアイオンHP20やセファビースSP825、アンバーライトXAD4、MCIgelCHP20P等)やデキストラン樹脂(セファデックスLH−20など)、限外濾過等を用いてさらに精製することも可能である。
色素類;黄色4号、青色1号、黄色202号等の厚生省令に定められたタール色素別表I及びIIの色素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認められている天然色素等。
ビタミン類;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等。
その他;殺菌剤、防腐剤、その他製剤上必要な成分等。
コーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物のCtip2遺伝子発現増強剤への配合量は固形分として、0.000001〜10.0重量%、好ましくは0.00001〜3.0重量%、さらに好ましくは0.00005〜1.0重量%である。
コーヒーノキの種子(乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液1リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、これをエバポレートした後、凍結乾燥した。
ウイキョウ(Foeniculum vulgare)の果実(乾燥物、細断品)を30gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、これをエバポレートした後、凍結乾燥した。
エチナシ(Echinacea angustifolia)の葉(乾燥物、細断品)を30gに30%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、これをエバポレートした後、凍結乾燥した。
エンメイソウ(全草、乾燥物、細断品)を30gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
2継代目のヒト包皮由来表皮細胞(クラボウ)を50−70%コンフルエントとなるようHuMedia−KG2培地(フェノールレッド不含)で培養後、前日にカルシウム濃度を1.8mMに変更したHuMedia−KG2培地に、実施例1で得た凍結乾燥品を0.2%、0.3%となるように添加し、37℃、5%CO2インキュベータ中で2日間培養した。(なお、無添加をコントロールとした。)
細胞からの Total RNAの抽出は、トリプシン/EDTAで剥離後、SV Total RNA Isolation System(プロメガ社)を用い、プロメガ社の添付マニュアル(日本語プロトコールNoTM048J2001年6月作成)に従い調製した。RNA濃度は、NanoDrop1000(Thermo SCIENTIFIC)を用い算出した。
2.5μgのTotal RNAを使い、MMLV Reverse Transcriptase RNaseH−(東洋紡社)を用い、東洋紡社推奨プロトコール(TOYOBO BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE 2008/2009のページ1−42)に従いRT反応を行なった。
リアルタイムPCRはAppliedBiosystems 7500 リアルタイムPCR Systemを用い、以下のように実施した。SYBR Green法を用い(THUNDERBIRD SYBR qPCR Mix,東洋紡社)、7500 リアルタイムPCR Systemの操作マニュアル(AppliedBiosystems)を用いて、Comparative CT(△△CT)法(n=3)により遺伝子発現比較を実施した。内部標準としてGAPDHを使用した。
結果を見ると、実施例で得たコーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物はCtip2の遺伝子発現量を増加させることが分かった。
Claims (4)
- コーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するCtip2遺伝子発現増強剤。
- コーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するセラミド合成促進剤。
- コーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するアトピー性皮膚炎治療剤。
- コーヒーノキの種子抽出物、ウイキョウの抽出物、エキナセア属の植物の抽出物、エンメイシソウの抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有する乾癬治療剤。
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