JP2017000364A - 超音波診断装置、及び超音波画像処理方法 - Google Patents

超音波診断装置、及び超音波画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波画像中に被検体内の複数の構造物が示される場合に、検査の正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上できる超音波診断装置を提供する。【解決手段】被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出する対象領域検出部107と、複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定する位置関係評価部108と、各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域に対する領域表示情報、及び超音波画像を表示部113に表示する表示制御部110とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、超音波診断装置、及び超音波画像処理方法関し、特に、被検体に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき腫瘍検出の支援情報を提供する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波プローブにより被検体内部に超音波を送信し、被検体組織の音響インピーダンスの差異により生じる超音波反射波(エコー)を受信する。さらに、この受信から得た電気信号に基づいて、被検体の内部組織の構造を示す超音波断層画像を生成し、画像を例えばモニタ上に表示するものである。超音波診断装置は、被検体への侵襲が少なく、リアルタイムに体内組織の状態を断層画像などで観察できるため、生体の形態診断に広く用いられている。
乳癌腫瘍の診断においては、癌と疑われる腫瘍を探すスクリーニング検査において、乳管内の石灰化や、乳管拡張、嚢胞や腫瘤の存在が大きな手がかりとなる。そのため、近年、超音波画像に基づき、乳房内の乳管内石灰化や、乳管拡張、嚢胞や腫瘤等、被検体組織内の構造物を検出するスクリーニング検査が行われている。
こうした中、超音波画像から上記した構造物が示されている異常候補領域の検出を支援する技術や、検出結果を表示する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、被検体内部を表す画像に含まれる異常候補領域に連続する周辺領域を特定し、異常候補領域に関する特徴量と周辺領域に関する特徴量とに基づいて、異常候補領域が解剖学的異常であるか否かを判定する画像診断処理装置が提案されている。また。特許文献2には、被検体内部を表す画像に含まれる異常候補領域をボリュームレンダリングで3次元画像として表し、異常候補領域の周辺領域の一部を断面画像により表して、区別可能な形態で表示する医用画像診断支援装置が提案されている。
特開2006−239005号公報 特開2008−12291号公報
ところで、近年、乳腺腫瘤の超音波診断においては、乳管内石灰化や、乳管内拡張、嚢胞や腫瘤等、被検体組織内の構造物個別の検出に加え、構造物相互の位置関係が重要な診断指標となることが臨床的に報告されている。
しかしながら、超音波検査では、超音波画像に含まれる被検体内の構造物が示された対象領域検出の巧拙は、検査者の手技に依存する。また、2次元断層画像を用いて検出結果を視認することが多いため、被検体内において空間的に存在する複数の構造物間の位置関係を超音波画像から効率的に検出するには高度な熟練を要した。そのため、検査において、被検体内の複数の構造物間の位置関係まで考慮して、超音波画像から構造物が示された対象領域を検出することは難しかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被検体内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域間の位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とを検出することで、検査の正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上する超音波診断装置及び超音波画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る、超音波診断装置は、超音波探触子を介して被検体の所定部位に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき生成された超音波画像を表示部に表示する超音波診断装置であって、被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出する対象領域検出部と、前記複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、前記複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定する位置関係評価部と、前記各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する前記各対象領域に対する領域表示情報及び前記超音波画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明の一態様に係る超音波診断装置及び超音波画像処理方法によれば、被検体内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域間の位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とを検出し、その位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とに基づき決定した各対象領域の診断上の重要度を視認しやすく表示することができる。これにより、超音波画像中に被検体内の複数の構造物が示される場合において、検査の正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上することができる。
実施の形態に係る超音波診断装置100を含む超音波診断システム1000の機能ブロック図である。 (a)は、送信部103、(b)は、受信部104、(c)は、Bモード画像生成部105の、各々構成を示す機能ブロック図である。 対象領域検出部107、位置関係評価部108、表示制御部110の構成を示す機能ブロック図である。 超音波画像の生成処理のフローチャートである。 重要度スコアの表示処理のフローチャートである。 (a)〜(e)塊状領域検出部1071における対象領域検出動作の説明図である。 管状領域検出部1072における対象領域検出動作の説明図である。 (a)〜(c)粒状領域検出部1073における対象領域検出動作に用いる特徴量の一例を示す模式図である。 粒状領域検出部1073における対象領域検出動作に用いるHaar-Like特徴の一例を示す模式図である。 粒状領域検出部1073における粒状の対象領域の検出結果を示すBモード画像の一例である。 対象領域検出部107における各種構造物の対象領域の検出結果である対象領域情報の内容を示す模式図である。 位置関係評価部108における評価テーブルの構成を示す図である。 位置関係評価部108における各対象領域の評価結果の一例を示す図である。 (a)〜(c)表示制御部110において作成する領域表示情報の一例を示す模式図である。 (a)〜(c)表示部113における表示画像の一例を示す模式図である。 変形例に係る超音波診断装置における管状領域検出部1072により算出される管状領域近傍におけるヘシアン行列の固有値を示す模式図である。 (a)(b)変形例に係る超音波診断装置における管状領域検出部1072における3次元の管状領域の検出結果を示すテスト画像の一例である。 (a)〜(d)変形例に係る超音波診断装置における表示制御部110において作成する領域表示情報の一例を示す模式図である。
≪実施の形態≫
以下、実施の形態に係る超音波診断装置100を含む超音波診断システム1000について、図面を参照しながら説明する。
<超音波診断システム1000>
1.構成概要
図1は、実施の形態に係る超音波診断装置100を含む超音波診断システム1000の機能ブロック図である。図1に示すように、超音波診断システム1000は、被検体に向けて超音波を送信しその反射波の受信する先端表面に列設された複数の振動子101aを有する超音波プローブ101(以下、「プローブ101」とする)、プローブ101に超音波の送受信を行わせプローブ101からの出力信号に基づき超音波画像を生成する超音波診断装置100、検査者からの操作入力を受け付ける操作入力部112、超音波画像を画面上に表示する表示部113を有する。プローブ101、操作入力部112、表示部113は、それぞれ、超音波診断装置100に各々接続可能に構成されている。図1は超音波診断装置100に、プローブ101、操作入力部112、表示部113が接続された状態を示している。なお、プローブ101、操作入力部112、表示部113が、超音波診断装置100に含まれる態様であってもよい。
次に、超音波診断装置100に外部から接続される各要素について説明する。
2.プローブ101
プローブ101は、例えば一次元方向(以下、「列方向」とする)に配列された複数の振動子101aを有する。プローブ101は、後述の送信部103から供給されたパルス状の電気信号(以下、「送信信号」とする)をパルス状の超音波に変換する。プローブ101は、プローブ101の振動子側外表面を被検体の皮膚表面に当接させた状態で、複数の振動子から発せられる複数の超音波からなる超音波ビームを測定対象に向けて送信する。そして、プローブ101は、被検体からの複数の超音波反射波(以下、「反射超音波」とする)を受信し、複数の振動子によりこれら反射超音波をそれぞれ電気信号に変換して受信部104に供給する。
3.操作入力部112
操作入力部112は、検査者からの超音波診断装置100に対する各種設定・操作等の各種操作入力を受け付け、関心画像設定部106を介して制御部111に出力する。
操作入力部112は、例えば、表示部113と一体に構成されたタッチパネルであってもよい。この場合、表示部113に表示された操作キーに対してタッチ操作やドラッグ操作を行うことで超音波診断装置100の各種設定・操作を行うことができ、超音波診断装置100がこのタッチパネルにより操作可能に構成される。また、操作入力部112は、例えば、各種操作用のキーを有するキーボードや、各種操作用のボタン、レバー等を有する操作パネルであってもよい。また、表示部113に表示されるカーソルを動かすためのトラックボール、マウスまたはフラットパッド等であってもよい。または、これらを複数用いてもよく、これらを複数組合せた構成のものであってもよい。
4.表示部113
表示部113は、いわゆる画像表示用の表示装置であって、後述する表示制御部110からの画像出力を画面に表示する。表示部113には、液晶ディスプレイ、CRT、有機ELディスプレイ等を用いることができる。
<超音波診断装置100の構成概要>
次に、実施の形態に係る超音波診断装置100について説明する。
超音波診断装置100は、プローブ101の複数ある振動子101aのうち、送信又は受信の際に用いる振動子を各々に選択し、選択された振動子に対する入出力を確保するマルチプレクサ部102、超音波の送信を行うためにプローブ101の各振動子101aに対する高電圧印加のタイミングを制御する送信部103と、プローブ101で受信した反射超音波に基づき、受信ビームフォーミングして音響線信号を生成する受信部104を有する。また、受信部104からの出力信号である音響線信号のうち被検体の組織からの反射成分に基づき時系列に複数フレームのBモード画像を生成するBモード画像生成部105を有する。また、操作入力部112からの操作入力に基づき関心画像を設定する関心画像設定部106、関心画像を示す情報とBモード画像とに基づき、被検体内の異常候補組織となり得る組織構造物をあらわすBモード画像内の異常候補領域である対象領域を検出する対象領域検出部107を有する。また、検出した対象領域の位置関係を評価する位置関係評価部108を有する。また、受信部104が出力する音響線信号、Bモード画像生成部105が出力するBモード画像を保存するデータ格納部109、表示画像を構成して表示部113に表示させる表示制御部110、さらに、各構成要素を制御する制御部111を備える。
このうち、マルチプレクサ部102、送信部103、受信部104、Bモード画像生成部105、関心画像設定部106、対象領域検出部107、位置関係評価部108、表示制御部110は、超音波画像処理回路150を構成する。
超音波診断装置100を構成する各要素、例えば、マルチプレクサ部102、送信部103、受信部104、Bモード画像生成部105、関心画像設定部106、対象領域検出部107、位置関係評価部108、表示制御部110、制御部111は、それぞれ、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Aplication Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路により実現される。あるいは、CPU(Central Processing Unit)やGPGPU(General−Purpose computing on Graphics Processing Unit)やプロセッサなどのプログラマブルデバイスとソフトウェアにより実現される構成であってもよい。これらの構成要素は一個の回路部品とすることができるし、複数の回路部品の集合体にすることもできる。また、複数の構成要素を組合せて一個の回路部品とすることができるし、複数の回路部品の集合体にすることもできる。
データ格納部109は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、MO、DVD、DVD−RAM、半導体メモリ等を用いることができる。また、データ格納部109は、超音波診断装置100に外部から接続された記憶装置であってもよい。
なお、本実施の形態に係る超音波診断装置100は、図1で示した構成の超音波診断装置に限定されない。例えば、マルチプレクサ部102が不要な構成もあるし、プローブ101に送信部103や受信部104、またその一部などが内蔵される構成であってもよい。
<超音波診断装置100の各部構成>
次に、超音波診断装置100に含まれる各ブロックの構成について説明する。
1.送信部103
送信部103は、マルチプレクサ部102を介してプローブ101と接続され、プローブ101から超音波の送信を行うために、プローブ101に存する複数の振動子101aの全てもしくは一部に当たる送信振動子列に含まれる複数の振動子各々に対する高電圧印加のタイミングを制御する回路である。
図2(a)は、送信部103の構成を示す機能ブロック図である。送信部103は、送信信号発生部1031、送信信号処理部1032を備える。
(1)送信信号発生部1031
送信信号発生部1031は、制御部111からの送信制御信号に基づき、プローブ101に存する振動子に超音波ビームを送信させるためのパルス信号spを発生する。
(2)送信信号処理部1032
送信信号処理部1032は、送信信号発生部1031からのパルス信号spに基づき、プローブ101に存する複数の振動子101a中、送信振動子列に含まれる各振動子に超音波ビームを送信させるための送信信号scを供給する送信処理を行う回路である。パルス信号spに基づき送信信号scが各振動子に供給され、各回ごとに送信信号の供給に伴う反射超音波の受信が行われる。送信振動子列は、マルチプレクサ部102によって選択される。
送信処理では、超音波ビームの送信タイミングを振動子毎に遅延時間を設定し、遅延時間だけ超音波ビームの送信を遅延させて超音波ビームのフォーカシングを行ってもよい。
送信部103は、超音波送信ごとに送信振動子列を列方向に漸次移動させながら超音波送信を繰り返し、プローブ101に存する全ての振動子101aから超音波送信を行う。送信振動子列に含まれる振動子の位置を示す情報は制御部111を介してデータ格納部109に出力される。以後、送信部103より、同一の送信振動子列から行われる超音波送信を「送信イベント」と称呼する。
2.受信部104の構成
受信部104は、プローブ101で受信した反射超音波に基づき、複数の振動子101aで得られた電気信号から音響線信号を生成する回路である。なお、「音響線信号」とは、整相加算処理がされたあとのある観測点に対する受波信号である。
図2(b)は、受信部104の構成を示す機能ブロック図である。受信部104は、受信入力部1041、受波信号保持部1043、整相加算部1044を備える。
(1)受信入力部1041
受信入力部1041は、マルチプレクサ部102を介してプローブ101と接続され、送信カウントに同期してプローブ101において反射超音波に基づき受波信号(RF信号)を生成する回路である。ここで、受波信号rf(RF信号)とは、送信信号scの送信に基づいて各振動子にて受信された反射超音波から変換された電気信号をA/D変換したデジタル信号であり、受波信号rfは各振動子にて受信された超音波の送信方向(被検体の深さ方向)に連なった信号の列(受波信号列)から構成されている。
受信入力部1041は、送信イベントに同期して選択される受信振動子の各々が得た反射超音波に基づいて、送信イベントごとに各受信振動子に対する受波信号rfの列を生成する。受信振動子列はプローブ101に存する複数の振動子101aの一部又は全部にあたる振動子列から構成されており、送信イベントに同期してマルチプレクサ部102によって選択される。
送信部103は、送信イベントに同期して送信振動子列を列方向に漸次移動させながら超音波送信を繰り返し、プローブ101に存する複数の振動子101a全体から超音波送信を行う。生成された受波信号rfは、受波信号保持部1043に出力される。
(3)受波信号保持部1043
受波信号保持部1043は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、半導体メモリ等を用いることができる。受波信号保持部1043は、送信イベントに同期して受信入力部1041から、各受信振動子に対する受波信号rfを入力し、1枚のフレーム音響線信号が生成されるまでの間これを保持する。
なお、受波信号保持部1043は、例えば、ハードディスク、MO、DVD、DVD−RAM等を用いることができる。超音波診断装置100に外部から接続された記憶装置であってもよい。また、データ格納部109の一部であってもよい。
(6)整相加算部1044
整相加算部1044では、送信イベントに同期して被検体内の観測点から各受信振動子が受信した受波信号rfに遅延処理を施した後、加算して音響線信号dsを生成する回路である。
整相加算部1044は、受波信号rfに対する処理を行うための遅延処理部10441、加算部10442、及び合成部10443を備える。
遅延処理部10441は、受信振動子列内の受信振動子に対する受波信号(受波信号列)から、観測点と受信振動子各々との間の距離の差を音速値で除した受信振動子各々への反射超音波の到達時間差(遅延量)により補償して、観測点からの反射超音波に基づく各受信振動子に対応する受波信号として同定する回路である。遅延処理部10441は、受波信号保持部1043から受波信号rfを入力して上記処理を行う。
加算部10442は、遅延処理部10441から出力される各受信振動子に対応して同定された受波信号を入力として、それらを加算して、観測点に対する整相加算された音響線信号を生成する回路である。ここでは、1回の送信イベントに同期して受信振動子列中心を通り振動子列と垂直であって単一振動子幅の被検体深さ方向に沿った1本の音響線信号dsを生成する。
合成部10443は、送信イベントに同期して生成される音響線信号からフレーム音響線信号dsを合成する回路である。合成部10443では、複数の送信イベントに同期して生成された複数本の音響線信号dsを列方向に合成することにより、1フレームの音響線信号を生成する。
ここで、「フレーム」とは、1枚の超音波画像を構築する上で必要な画像信号からなる信号群の単位をさす。1フレーム分の合成された音響線信号を「フレーム音響線信号」とする。送信イベントに同期して音響線信号が生成される領域は、上記に限定されるものではなく、任意の領域に設定してもよい。
合成されたフレーム音響線信号dsは、データ格納部109に出力され保存される。
3.Bモード画像生成部105
「Bモード画像」は、主に被検体の組織からの反射成分である音響線信号の強さを輝度によって表した2次元の超音波画像である。図2(c)は、Bモード画像生成部105の構成を示す機能ブロック図である。Bモード画像生成部105は、データ格納部109からフレーム音響線信号dsを入力として、フレーム音響線信号dsに対して包絡線検波、対数圧縮などの処理を実施してその強度に対応した輝度信号へと変換し、その輝度信号を直交座標系に座標変換を施すことでBモード画像のフレームであるフレームBモード画像sgを生成する。Bモード画像生成部105はこの処理をフレーム毎に逐次行い、生成したフレームBモード画像sgをデータ格納部109に出力する。
5.関心画像設定部106
検査者は、操作入力に基づき構造物の検出対象に用いるフレームBモード画像sg0(以後、「関心画像sg0」とする)を選択する。関心画像設定部106は、操作入力部112を介して検査者により指定されたフレームBモード画像sg0を識別するフレーム識別番号i等の情報を関心画像sg0を特定する情報として、対象領域検出部107に出力する。ここで、関心画像sg0とは時系列の複数のフレームBモード画像sgiのうち、検査者からの操作入力に基づき構造物の検出対象に用いられるフレームBモード画像sgiである。
6.対象領域検出部107
対象領域検出部107は、関心画像設定部106から出力される関心画像sg0を示す情報を入力として、データ格納部109から関心画像sg0を読み込み、被検体の所定部位内部を表す関心画像sg0に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出する。
ここで、「構造物」とは、被検体の内部組織の特徴的な構造であり、被検体の所定部位が、例えば、乳房である場合、例えば、腫瘤、乳管拡張、嚢胞、石灰化、乳管等を指す。また、「対象領域」とは、被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる構造物が示された画像領域を指す。上述のとおり、乳癌と疑われる腫瘍を探すスクリーニング検査において、これらの構造物が存在するか否かが大きな手がかりとなる。そのため、乳癌腫瘍の診断のスクリーニング検査では、超音波画像に含まれる対象領域の検出が行われる。
図3は、対象領域検出部107、位置関係評価部108、表示制御部110の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、対象領域検出部107は、塊状領域検出部1071、管状領域検出部1072、粒状領域検出部1073を備える。3種類の対象領域検出部は、異なる種類の構造物が示された異なる種類の対象領域を検出する。
塊状領域検出部1071は、データ格納部109から関心画像sg0を読み込み、関心画像sg0に含まれる円形状又は楕円形状の低輝度領域を塊状領域raj(jは自然数)として検出する。塊状領域rajは、乳房内部の腫瘤、乳管拡張、嚢胞が示された画像領域である。これらの組織内の構造物は、超音波画像では円形状又は楕円形状の低輝度領域として検出される。塊状領域rajの大きさは領域の大きさに応じて、例えば、組織の実寸換算において直径2cmから数cm(3から4cm)の範囲とすることが好ましい。検出された塊状領域rajの位置と塊状領域であることを示す、塊状領域情報dajが位置関係評価部108に出力される。
管状領域検出部1072は、データ格納部109から関心画像sg0を読み込み、関心画像sg0に含まれる長尺形状の低輝度領域を管状領域rbk(kは自然数)として検出する。管状領域rbkは、乳房内部の乳管が示された画像領域である。検出された管状領域rbkの位置と管状領域であることを示す管状領域情報dbkが位置関係評価部108に出力される。
粒状領域検出部1073は、データ格納部109から関心画像sg0を読み込み、関心画像sg0に含まれる微細な点状の高輝度領域を粒状領域rcl(lは自然数)として検出する。粒状領域rclは、乳房内部の石灰化が示された画像領域である。粒状領域rclの大きさは、例えば、組織の実寸換算において直径0.1mmから数mmの範囲としてもよい。検出された粒状領域rclの位置と粒状領域であることを示す粒状領域情報dclが位置関係評価部108に出力される。
各塊状領域情報daj、管状領域情報dbk、粒状領域情報dcl(以後、領域形状を区別しないときは対象領域情報dとする)の検出方法の詳細については後述する。
7.位置関係評価部108
位置関係評価部108は、対象領域検出部107から出力される対象領域情報dを入力として、塊状領域raj、管状領域rbk、粒状領域rcl(以後、領域の形状を区別しないときは対象領域rとする)を着目対象領域として各対象領域rに対するスコアvaj、vbk、vcl(以後、対象領域の種類を区別しないときはスコアvとする)を各々決定する。すなわち、複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の位置関係とに基づき、各対象領域rに対する診断上の重要度を表すスコアvを決定する。
位置関係評価部108は、先ず、1つ対象領域を着目対象領域とし、それ以外の対象領域の参照対象領域として、着目対象領域と参照対象領域各々に相当する構造物の種類と位置情報とを対象領域情報dに基づき取得する。そして、データ格納部109に保存されている評価テーブルtbを参照して、着目対象領域に対するサブスコアを読み出す。評価テーブルtbの詳細については後述する。全ての参照対象領域についてサブスコアを読み出し、それらの和を着目対象領域に対するスコアとする。
上述した構成とすることにより、対象領域が近接又は重複するにしたがって、癌と疑われる腫瘍が検出されるか、又は発生する可能性が高くなるという臨床的な知見に則した、精度の良いスコアを決定することができる。
決定した対象領域情報dと、スコアvとは、表示制御部110に出力される。
8.表示制御部110
表示制御部110は、対象領域情報d及びスコアvとに基づき、各対象領域rをそのスコアvに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域rに対する領域表示情報waj、wbk、wcl(以後、領域の形状を区別しないときは領域表示情報wとする)、及び関心画像sg0を表示部113に表示する。
例えば、領域表示情報wは対象領域の輪郭線であり、対象領域のスコアvaに応じて輪郭線の色、太さ、線の種類、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。あるいは、領域表示情報wは対象領域の面表示であり、対象領域のスコアvに応じて、面の色、網掛けとその有無、透明度、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。さらに、領域表示情報wは対象領域rの面表示又は輪郭線と、対象領域rのスコアvに応じて異なる対象領域r付近に表示される数値、文字、記号、アイコンの何れかの情報であってもよい。また、領域表示情報wは、対象領域rの位置を表す矢印等のアノテーションマーカ表示であってもよい。また、表示制御部110は、さらに、対象領域rに相当する構造物の種類に応じて領域表示情報wの内容を異ならせてもよい。また、表示制御部110は、さらに、対象領域rに相当する構造物の種類に応じて数値、文字、記号、アイコンの何れかの情報を異ならせ対象領域r付近に表示してもよい。
8.その他の構成
データ格納部109は、生成されたBモード画像信号sgを逐次記録する記録媒体である。データ格納部109は、Bモード画像sgiを逐次記録する。ここで、時間的に連続した一定時間内に得られた受波信号に基づき構築された複数フレームからなるBモード画像sgが、Bモード画像の動画ファイルの一単位を構成する。
制御部111は、操作入力部112からの指令に基づき、超音波診断装置100内の各ブロックを制御する。制御部111にはCPU等のプロセッサを用いることができる。
<動作について>
以上の構成からなる超音波診断装置100の動作について説明する。
1.超音波検査時の動作の概要
図4は、本実施の形態に係る超音波診断装置100における超音波画像の形成処理のフローチャートである。
最初に、ステップS110において、フレーム識別番号i(iはn以下の自然数である)を初期化(ステップS100)したのち、送信部103は、送信信号scを送信する。そして、受信部104は、受信した受波信号rfを生成する。受信部104は、受波信号を整相加算し、さらに1フレーム分の信号を合成してフレーム音響線信号dsiを生成し、データ格納部109へ出力する。
次に、Bモード画像生成部105は、受信部104より出力されたフレーム音響線信号dsiを直交検波して振幅値に変換し、得られた振幅値が表示画像の解像度及び階調に合うように、当該振幅値に間引き及び対数圧縮を行う。さらに、Bモード画像生成部105は、処理後の信号に、スキャンラインを実スケールに合わせるスキャンコンバートと呼ばれる補間処理を行うことで、フレームBモード画像sgiを生成する。
次に、Bモード画像生成部105は、フレームBモード画像sgiをデータ格納部109に保存する(ステップS111)。
さらに、検査者がリアルタイムに超音波画像を確認できるように、表示制御部110は、データ格納部109からフレームBモード画像sgiを読み込み、Bモード画像を含む表示画像を作成する。表示部113は作成された表示画像を表示する(ステップS112)。
次に、ステップS113において、検査者が操作入力部112を介して超音波画像の表示停止を指示すると、送信部103及び受信部104は超音波の送受信を停止し、Bモード画像生成部105は超音波画像の生成処理を停止する。そして、表示部113は、停止直前に表示制御部110が作成した超音波画像を表示する。それ以外の場合については、フレーム識別番号iをインクリメントして、ステップS110に戻り、次の超音波画像の生成処理を行う。つまり、ステップS110〜S112の処理によりある時刻の超音波画像が生成され、この一連の処理が、複数の時刻に対して時系列に行われる。
2.重要度スコアの表示処理
次に、本実施の形態に係る重要度スコアの表示処理について説明する。図5は、本実施の形態に係る超音波診断装置100における重要度スコアの表示処理のフローチャートである。
以下の説明は、図4に示すステップS113において表示停止が指示された後の動作を想定している。
[ステップS201]
検査者が操作入力部112を介して、時系列に生成された複数のフレームBモード画像sgi(iは自然数)の中から関心画像sg0を選択する。選択は、例えば、検査者が表示部113に表示されるフレームBモード画像sgiを見ながら、操作入力部112への操作入力により表示するフレームBモード画像sgiのフレームiをスクロールすること等により、乳癌腫瘍の診断のスクリーニング検査に供することができるフレームBモード画像sgiを選択することにより行う。表示制御部110は、検査者からの操作入力に基づきデータ格納部109から指示されたフレームBモード画像sgiを読み込み、表示画像を作成して表示部113に表示する。
検査者により操作入力部112に、表示部113に表示されているフレームBモード画像sgiを関心画像sg0に選択することを示す操作入力があった場合には、関心画像設定部106はフレームBモード画像sgiを関心画像sg0に設定し、表示制御部110は表示部113にフレームBモード画像sgiを継続して表示する。関心画像設定部106は、フレームBモード画像sgiを識別するフレーム識別番号i等の情報を、関心画像sg0を特定する情報として対象領域検出部107に出力する。
[ステップS202]
対象領域検出部107は、関心画像設定部106から出力される関心画像sg0を示す情報を入力して、データ格納部109から関心画像sg0を、対象領域検出部107における塊状領域検出部1071、管状領域検出部1072、及び粒状領域検出部1073に読み込む。
[ステップS204]
塊状領域検出部1071は、関心画像sg0に含まれる円形状又は楕円形状の低輝度領域を塊状領域rajとして検出する。塊状領域rajは、被検体組織における腫瘤、乳管拡張、嚢胞が示された関心画像sg0中の画像領域である。
図6(a)〜(e)は、塊状領域検出部1071における対象領域検出動作の説明図である。図6(a)に示すように、本検出動作では、関心画像sg0上に検出窓301を設定し、テンプレートTM1と検出窓301内の画像との類似度(誤差値、相関値、等)を算出する。テンプレートTM1には、例えば、円形状又は楕円形状、多角形、不整形状の低輝度領域を環状の高輝度領域が囲繞している画像パターンを用いる。高輝度領域は低輝度領域の全周(360°)を連続して囲繞していなくてもよく、環状部分に所々途切れた箇所があってもよい。テンプレート及び検出窓301の大きさは、低輝度領域に相当する部分の直径が、例えば2cmから数cm(3から4cm)の範囲にすることが好ましい。
図6(a)では、テンプレートTM1を下限値直径2cmとし、スキャンライン303の方向に検出窓301を移動させて、各位置における検出窓301内のBモード画像部分についてテンプレートTM1との類似度を算出する。検出窓301が関心画像sg0全体を掃引するよう検出窓301を移動させながらこの処理を繰り返し、類似度が基準値異常となる検出窓301の位置での検出窓302内の低輝度領域の部分を塊状領域rajとする。塊状領域rajは1回の関心画像sg0の掃引で複数検出されてもよい。図6(b)は、テンプレートTM1による探索から塊状領域ra1が検出された状態を示した模式図である。
次に、図6(c)に示すように、テンプレートTM2及び検出窓302の大きさを漸増して、検出窓302が関心画像sg0全体を掃引するよう検出窓302を移動させながら、各位置における検出窓301内のBモード画像部分についてテンプレートTM2との類似度を算出する。図6(d)は、テンプレートTM2による探索から塊状領域ra2が検出された状態を示した模式図である。テンプレート及び検出窓の大きさを上限値(例えば4cm)まで漸増させながらこの処理を繰り返すことにより、関心画像sg0から大きさの異なる対象領域の検出を行う。
図6(e)は、関心画像sg0から大きさの異なる塊状領域ra1とa2が検出された状態を示した模式図である。検出された対象領域の位置と塊状領域であることを示す、塊状領域情報aj(jは自然数)が位置関係評価部108に出力される。
[ステップS204]
次に、管状領域検出部1072は、関心画像sg0に含まれる長尺形状の低輝度領域を管状領域rbkとして検出する。管状領域rbkは、被検体組織における乳管が示された関心画像sg0中の画像領域である。
本検出動作では、関心画像sg0を二値化して、一定範囲の太さを有し左右方向に伸びる黒領域を抽出する。抽出は、関心画像sg0を二値化してクラスタリングすることにより行う。具体的には、二値化した関心画像sg0上の黒画素を、その分布状態を表す画素間の距離に基づき複数のクラスタに分類する。そして、各クラスタについて、クラスタの縦方向の厚みが所定範囲内にあって、左右方向に一定長さ以上連続しているクラスタを抽出し管状領域bkとする。
図7は、管状領域検出部1072における管状領域rbk検出動作の説明図である。二値化した関心画像sg0上に、縦方向の厚みが所定範囲内にあって左右方向に一定長さ以上連続している複数の黒領域が見られる。この領域は関心画像sg0における左右方向に長尺形状の低輝度領域を表しており、上記複数の黒領域を、管状領域rb1からrb4をして抽出することができる。
検出された対象領域の位置と管状領域であることを示す、管状領域情報dbk(kは自然数)が位置関係評価部108に出力される。
[ステップS205]
次に、粒状領域検出部1073は、関心画像sg0に含まれる微細な点状の高輝度領域を粒状領域rcl(lは自然数)として検出する。粒状領域rclは、乳房内部の石灰化が示された関心画像sg0中の画像領域である。
本検出動作では、関心画像sg0に含まれる微細な点状高輝度領域を表す各種の画像上の条件を特徴量として関心画像sg0中の点状高輝度領域を検出する。図8(a)〜(c)は、粒状領域検出部1073における対象領域検出動作に用いる特徴量の一例を示す模式図である。検出手法としては例えば図8(c)に示すように、中心画素(1から9)の平均輝度が周辺領域(AからP)の平均輝度よりも高い領域を探し、中心部分と周辺領域の各点の大小を比較し、その結果中心部分の平均輝度のほうが一定閾値より大きい場合、点状高輝度領域と判定してもよい。
また、より高度な判定手段として機械学習法を用いる方法もある。機械学習法では、事前プロセスとして、識別したいカテゴリ毎の超音波画像サンプルを各々収集し、学習により識別器の構築を行う。本例では「点状高輝度領域(正例)」か「それ以外(負例)」かの2つのカテゴリに属する画像について特徴量を抽出し、これを用いて学習を行い識別器を構築する。そして、検出プロセスでは、供試画像として関心画像sg0から点状高輝度領域に関する特徴量の検出を行い、事前に構築した学習データと比較することにより点状高輝度領域(正例)か否かの判別を行う。ここで、特徴量としては、濃淡パターンを表現する特徴量を用いることができ、例えばLocal Binary Pattern(LBP)と呼ばれる特徴量を用いる。具体的には、図8(a)の画像では、図8(b)に示すように、中央の着目画素に対して、左上から時計回りに周辺画素値との大小を比較し、周辺画素値が注目画素値以上であれば1、周辺画素値が注目画素値未満であれば0として結果をビット出力する。そして、出力した各ビットを並べた8ビットの情報を特徴量とする。また、特徴量としてはHaar-Like特徴量を用いてもよい。Haar-Like特徴量は、探索窓内の計算対象である矩形中の黒色領域の輝度値の和から白色領域の輝度値の和を引いた差である。図9は、粒状領域検出部1073における対象領域検出動作に用いるHaar-Like特徴の一例を示す模式図である。粒状領域検出部1073による点状高輝度領域の検出には、図9に示すHaar-LikeフィルタHL1からHL34を用いることができる。各Haar-LikeフィルタHL1からHL34は、輝度変化を検出するフィルタである。
本例における、点状高輝度領域検出では、複数のHaar-LikeフィルタHL1からHL34を検出窓内の所定位置に配置した検出窓により、関心画像sg0を掃引する。検索窓内のHaar-Likeフィルタの範囲が、関心画像sg0に対してHaar-Like特徴量を計算する領域である。結果、検索窓内の各フィルタHL1からHL34を通した計算結果が特徴量として得られる。正例(点状高輝度領域)と負例(それ以外の領域)に対してHaar-Likeフィルタの特徴量をあらかじめ所定量(複数)収集し、これらを用いて機械学習の識別器を構築しておく。識別器は入力特徴量に対して、それが正例であるか否かの判別、もしくは正例である確率値(類似度)を出力する判別式である。識別器を用いて、未知の画像に対して類似度が所定の基準値よりも高い結果が得られた検索窓の位置を、関心画像sg0における点状高輝度領域として抽出することができる。
機械学習法のアルゴリズムとして、例えば、SupportVectorMachine、RandomForest等を用いて、点状高輝度領域特有の特徴量のパターンを学習し上記検出を行ってもよい。RandomForestは、ツリー構造のグラフを作成し予測/分類を行う決定木を用いた集団学習を行うモデル識別関数であり、弱学習器に分類される。
機械学習を本発明に用いることで、正例・負例の学習データからそれぞれに特徴的なパターンを効率よく抽出・判別する識別器を構成することで、未知の濃淡パターンに対しても精度よく判定を行うことができる。
なお、本実施形態における粒状領域rclの検出では、特徴量および識別手法は上記にした例に限定されるものでなく他の方法を用いてもよい。
図10は、関心画像sg0から点状高輝度領域rc1とrc2が検出された状態を示した模式図である。検出された対象領域の位置と粒状領域であることを示す、粒状領域情報dcl(lは自然数)は位置関係評価部108に出力される。
図11は、対象領域検出部107における各種構造物の対象領域の検出結果である対象領域情報dの内容を示す模式図である。検出された対象領域rの位置と対象領域に相当する構造物の種類とを示す対象領域情報dの内容を図示した模式図である。
[ステップS206]
位置関係評価部108は、対象領域検出部107から出力される対象領域情報dを入力として、複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の位置関係とに基づき、各対象領域rに対する診断上の重要度を表すスコアを決定する。乳腺腫瘤の超音波診断においては、乳管内石灰化や、乳管内拡張、嚢胞や腫瘤等、被検体内の構造物個別の検出に加え、構造物相互の位置関係が重要な診断指標となり得るためである。ここでの、複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の位置関係とに基づくスコアの決定は、データ格納部109に保存されている評価テーブルtbを参照して行う。
図12は、位置関係評価部108における評価テーブルの構成を示す図である。各対象領域rに相当する構造物の種類と、対象領域相互の位置関係とに応じて決定される評価スコアを数値で示したものである。本実施の形態では、位置関係としては、2つの対象領域間の距離が、例えば、1mm以上である場合に「遠隔」、2つの対象領域間の距離が、例えば、1mm未満である場合に「近接」、2つの対象領域間が相互にまたがっている場合に「交差」、一方の内部に他方は存在している場合に「内包」、という4種対の状態が定義される構成とした。しかしながら、数値条件は1mmに限られず臨床条件に応じて適宜変更可能であることは言うまでもない。また、上記において距離に基づく判定基準は「遠隔」、「近接」の2段階としているが、例えば、(1)1mm−2mmの場合、(2)2mm−5mmの場合、(3)5mm−の場合などのように、複数の基準に基づきスコア設定する構成としてもよい。
。評価スコアの数値は、臨床的検討結果に基づくものである。
例えば、乳腺は正常組織であるため、乳腺である管状構造物を表す管状領域同士は、交差又は近接している場合では、スコアは0となる。乳腺同士の近接や交差は乳癌検査において考慮されないからである。
これに対し、腫瘤、乳管拡張、嚢胞である塊状構造物を表す塊状領域は、他の対象領域と交差又は近接している場合や、他の対象領域を内包している場合、スコアは高くなる。これらの領域に、癌と疑われる腫瘍が検出される又は発生する可能性が高いからである。
そして、重要度の高い他の対象領域との位置関係が、一つの対象領域について多く存在するほどその対象領域に対するスコアは高くなる。対象領域が重複するにしたがって、癌と疑われる腫瘍が検出される又は発生する可能性が高いからである。すなわち、超音波診断装置100では、対象領域が交差又は重複するにしたがって、癌と疑われる腫瘍が検出されるか又は発生する可能性が高くなるという臨床的な知見に則した、精度の良いスコアを決定し出力することができる。
次に、本実施の形態における評価結果の一例について説明する。図13は、位置関係評価部108における各対象領域の評価結果の一例を示す図である。
評価では、先ず、1つ対象領域を着目対象領域とし、それ以外の対象領域の参照対象領域として、着目対象領域及び参照対象領域に相当する構造物の種類を条件選択する。次に、着目対象領域及び参照対象領域の位置情報を条件選択する。そして、評価テーブルtbを参照して、着目対象領域(行)と参照対象領域(列)との関係により定まる着目対象領域に対する参照対象領域との関係に基づくサブスコアを読み出す。
次に、着目対象領域を除く全ての対象領域を参照対象領域として、着目対象領域に対するサブスコアを読み出し、読み出したサブスコアを総和して着目対象領域に対するスコアを決定する。
さらに、全ての対象領域rを着目対象領域として各対象領域rに対するスコアvを各々決定する。
図13に示す例では、例えば、塊状領域ra2は、主に管状領域rb2との交差や粒状領域rc1,2の内包に起因してスコアvが36と最も大きく、診断上の重要度ランクは「大」となる。また、管状領域rb2は、主に塊状領域ra2との交差、粒状領域rc2の内包に起因してスコアvが19と2番目に大きく、診断上の重要度ランクは「中」となる。さらに、粒状領域rc2は、主に塊状領域ra2及び管状領域rb2との交差に起因してスコアvが15と次に大きく、診断上の重要度ランクは「中」となる。
決定した、スコアvと対象領域情報dとは、表示制御部110に出力される。
[ステップS207]
表示制御部110は、対象領域情報d及びスコアvとに基づき、各対象領域rをそのスコアvに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域rに対する領域表示情報wを作成する。
図14(a)〜(c)は、表示制御部110において作成する領域表示情報wの一例を示す模式図である。
ここで、領域表示情報wは、対象領域の輪郭線であり、対象領域のスコアvに応じて、例えば、輪郭線の色、太さ、線の種類、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。図14(a)は、対象領域の輪郭線を、対象領域のスコアvに応じて、線の太さ、及び線の種類、により異ならせた領域表示情報wの例である。スコアvの大きい方から、太い実線、細い実線、細い破線からなる輪郭線を用いている。
また、領域表示情報wは、対象領域の面表示であり、対象領域のスコアvに応じて、例えば、面の色、網掛けとその有無、透明度、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。図14(b)は、対象領域の面表示を、対象領域のスコアvに応じて、網掛けとその有無により異ならせた領域表示情報wの例である。スコアvの大きい方から、密度の高い網掛け、密度の低い網掛け、網掛け無しの面表示を用いている。
また、領域表示情報wは、対象領域rの面表示又は輪郭線と、対象領域rのスコアvに応じて異なる対象領域r付近に表示される、例えば、数値、文字、記号、アイコンの何れかの情報であってもよい。図14(c)は、対象領域rのスコアvを表す数値を枠内に示した付記情報からなる領域表示情報wの例である。この場合、スコアvを表す付記情報を対象領域r付近に表示する。
領域表示情報wを表示部113に表示することにより、対象領域に相当する構造物の種類と対象領域間の位置関係とに基づき決定された各対象領域の診断上の重要度を視認しやすく表示することができる。
また、表示制御部110は、さらに、対象領域rに相当する構造物の種類に応じて領域表示情報wの内容を異ならせてもよく、その場合、対象領域rに相当する構造物の種類に応じて数値、文字、記号、アイコンの何れかの情報を異ならせ対象領域r付近に表示してもよい。図14(c)は、対象領域rに相当する構造物の種類を表す文字を枠内に示した付記情報からなる領域表示情報wの例である。この場合、構造物の種類を表す付記情報を対象領域r付近に表示する。
これにより、超音波画像中の対象領域の形状や大きさ、輝度の違いによって種別して検出される対象領域を、その種類によって種別して視認性良く検査者に向けて表示することができる。種別された対象領域には、被検体内において異なる特性を有する構造物が示されているので、検査者に構造物の種類の違いを即座に認識することができる。
[ステップS208]
表示制御部110は、各対象領域rに対する領域表示情報w、及び関心画像sg0を表示部113に表示する。
図15(a)(b)(c)は、表示部113における表示画像の一例を示す模式図である。図14(a)(b)(c)に示した各種の領域表示情報wと、関心画像sg0とを重畳した表示画像の例である。図14(a)(b)(c)に示すように、超音波診断装置100では、これらの表示画像を表示部113に表示する。その結果、被検体内部を表す関心画像sg0に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域r間の位置関係が、関心画像sg0と共に表示される。
以上により、図5に示した重要度スコアの表示処理が終了する。
<効 果>
以上、説明したように本実施の形態に係る超音波診断装置100によれば、被検体の所定部位内部を表す超音波画像sgに含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域rと、当該各対象領域rに相当する構造物の種類とを検出する対象領域検出部107と、複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアvを決定する位置関係評価部108と、各対象領域をそのスコアvに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域rに対する領域表示情報w、及び超音波画像sgを表示部113に表示する表示制御部110とを備えたことを特徴とする。
これにより、対象領域r間の位置関係と対象領域rに相当する構造物の種類とに基づき決定したスコアvに基づく各対象領域rの診断上の重要度が表示される。
そのため、検査者は、対象領域r間の位置関係、及び、その位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とに基づく各対象領域rの診断上の重要度を容易に把握することができる。
すなわち、検査者は、関心画像sg0を観察するよりも、組織内の構造物に相当する対象領域rが強調されるため構造物を認識しやすい。また、複数の構造物の位置関係が把握しやすく、全体として複数の構造物に対する視認性の向上する。また、対象領域のスコアvに応じて、診断上の重要度にもとづき領域表示情報wの内容を変更して表示するため、注目すべき対象領域(構造物)の位置、および診断上の優先順位が視認しやすく、見るべき優先度がわかりやすい。
その結果、超音波画像中に被検体内の複数の構造物が示される場合において、検査の正確性を向上するとともに、検査者の作業効率を向上することができる。
≪変形例≫
実施の形態に係る超音波診断装置100では、2次元のBモード画像sgiを時系列に生成し、そこから領域表示情報wを作成して、2次元の関心画像sg0とともに表示する構成とした。すなわち、受信部104は、反射超音波に基づき2次元のフレーム音響線信号を時系列に生成し、Bモード画像生成部105は2次元のフレーム音響線信号に基づき2次元の超音波画像であるフレームBモード画像sgを時系列に生成し、対象領域検出部107は、2次元で表された関心画像sg0に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域を検出し、表示制御部110は、これらの対象領域に基づく領域表示情報wと2次元の関心画像sg0を表示する構成とした。
しかしながら、3次元の超音波画像を取り扱う構成としてもよい。変形例に係る超音波診断装置では、複数フレームのBモード画像をスライス画像とした3次元のボクセル画像を生成し、対象領域検出部は、ボクセル画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域を空間的に検出し、表示制御部は、これらの対象領域に基づき3次元の位置関係に基づき作成された3次元の領域表示情報を表示する構成としてもよい。ここで、「ボクセル画像」とは、主に被検体の組織からの反射成分である音響線信号の強さを輝度によって表した3次元の超音波画像である。
以下、ボクセル画像を取得して処理する変形例に係る超音波診断装置について説明する。
<構 成>
3次元のボクセル画像を生成するために、送信部103及び受信部104は、プローブ101を振動子101aの列と垂直な方向にスキャンして複数フレームの音響線信号dsi(iは自然数)を生成する。列と垂直な方向にスキャンする方法には、例えば、複数の圧電変換素子を2次元方向に配列した2次元配列振動子を用いて電子スキャンする方法や、一次元方向に配列された複数の振動子を機械的に揺動させて三次元の断層画像を取得する揺動型プローブを用いて機械的に振動子列を移動させてもよい。
Bモード画像生成部105は、複数フレームの音響線信号dsiに基づき、複数フレームのBモード画像sgiをスライス画像とした3次元のボクセル画像vdを生成する。ボクセル画像vdが複数ある場合には、関心画像設定部106は診断に用いるボクセル画像vd0を操作部112への操作入力に基づき選択する。
対象領域検出部107は、ボクセル画像vd0に基づき、3次元の塊状領域raj、管状領域rbk、粒状領域rclを検出する(j、k、lは自然数)。
塊状領域検出部1071における、塊状領域rajの検出は、図6において説明した方法を用い、ボクセル画像vd0に含まれる球形状又は楕円体状の3次元低輝度領域を塊状領域rajとして検出することにより行う。テンプレートTM1には、例えば、球形状又は楕円体状、多面体、不整立体の3次元低輝度領域を高輝度領域が囲繞している3次元画像パターンを用い、直方体形状又は立方体形状の検出窓301を用いる。
粒状領域検出部1073における、粒状領域rclの検出は、図8、9において説明した方法を用い、ボクセル画像vd0に含まれる微細な3次元の点状高輝度領域を表す各種の条件を特徴量として機械学習を用いてボクセル画像vd0中の3次元の点状高輝度領域を検出することにより行う。
管状領域検出部1072における、管状領域rbkの検出は、図7において説明した方法を用い、ボクセル画像vd0に含まれる管状の3次元低輝度領域を管状領域rbkとして検出することにより行うことができる。しかしながら、ボクセル画像vd0からの管状領域rbkの検出は、ヘシアン(Hessian)行列を用いた管状構造の画像領域検出方法により行うことができる(Multiscale vessel enhancement filtering, Alejandro F. Frangi,et al.,1998 Medical Image Computing and Computer-Assisted Intervention ? MICCAI98)。ヘシアン行列は、ボクセル画像vd0に含まれる各ボクセルの輝度をIとしたとき次式で表される。
上記において、ヘシアン行列はボクセル画像vd0に含まれる各ボクセルの輝度の各ボクセルの周りの二次強度変化を表し、ボクセル画像vd0における各ボクセル近傍の輝度のxyz各方向の輝度変化の変化割合を表わしている。ここでは、ボクセル画像vd0に含まれる各ボクセルの輝度に基づいて、3×3のヘシアン行列の固有値を算出し、ボクセル画像vd0全体について管状領域の探索処理を行う。複数のボクセルを単位として処理を行ってもよく、ヘシアン行列のサイズを変えて探索処理を行ってもよい。
ボクセル画像vd0の中に、管状の3次元低輝度領域である管状領域rbkが含まれる場合には、管状領域rbkにて算出されるヘシアン行列の3つの固有値λ1、λ2、λ3のうち1つは0に近い値となり、他の2つの絶対値は相対的に大きな値となる。そして、0に近い値を示す固有値に基づく固有ベクトルの方向が管状領域rbkの管軸方向となる。
図16は、管状領域検出部1072により算出されるボクセル画像vd0中の管状領域rbk近傍におけるヘシアン行列の固有値を示す模式図である。図16に示すような、管状領域rbkの管軸方向がλ1方向であるとき、3つの固有値λ1、λ2、λ3は次式の関係を有する。
そして、管状構造尤度を以下の式を用いて算出する。
管状構造尤度は、一方の固有値が大きく他の固有値が小さい場合に高い値を示す。従って、ボクセル画像vd0に含まれる各ボクセルの輝度に基づいて、算出した3×3のヘシアン行列の固有値を用いて管状構造尤度を算出することにより、ボクセル画像vd0中に存在する管状領域rajを検出することができる。
図17(a)(b)は、管状構造尤度を算出して検出した管状領域検出部1072における3次元の管状領域rbkの検出結果を示すテスト画像の一例である。図17(a)(b)における画像は、ボクセル画像vd0を管状領域の管軸方向に垂直な断面で切った断面画像であり、(a)はテストに供した管状高輝度領域の入力パターンb3〜b6の画像、(b)は管状構造尤度の計算結果を輝度で示した管状高輝度領域の出力結果rb3〜rb6の画像である。図17(b)に示すように、入力パターンb3〜b6と相応する位置にほぼ同じ大きさの出力結果rb3〜rb6が得られており、ヘシアン行列の固有値を用いて管状構造尤度を算出する本変形例の処理方法において、ボクセル画像vd0中に存在する管状領域rbkを検出できることがわかる。
位置関係評価部108は、ボクセル画像vd0から検出した複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の3次元空間における位置関係とに基づき、各対象領域rに対する診断上の重要度を表すスコアを決定する。位置関係評価部108における、対象領域r相互の3次元空間における位置関係の検出は、「遠隔」「近接」「交差」「内包」の位置関係を3次元にて検出することにより行う。「遠隔」「近接」「交差」「内包」の定義は、実施の形態にて説明した定義と同じである。
表示制御部110は、各対象領域rをそのスコアvに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域rに対する領域表示情報wを3次元表示する。さらに、ボクセル画像vd0のスライス画像を表示する。
図18(a)〜(d)は、変形例に係る超音波診断装置における表示制御部110において作成する領域表示情報wの一例を示す模式図である。3次元ボクセル画像vd0に含まれる対象領域rのうち3次元ボクセル画像vd0から抽出した1の断面画像と近接するか又は交差する対象領域rに対する領域表示情報wを表示したものである。
ここで、領域表示情報wは、対象領域の輪郭線であり、対象領域のスコアvに応じて、例えば、輪郭線の色、太さ、線の種類、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。図18(a)は、対象領域の輪郭線を、対象領域のスコアvに応じて、線の太さ、及び線の種類、により異ならせた領域表示情報wの例である。スコアvの大きい方から、太い実線、細い実線、細い破線からなる輪郭線を用いている。
あるいは、領域表示情報wは、対象領域の面表示であり、対象領域のスコアvに応じて、例えば、面の色、網掛けとその有無、透明度、点滅の有無の何れかが異なる構成であってもよい。図18(b)は、対象領域の面表示を、対象領域のスコアvに応じて、網掛けとその有無により異ならせた領域表示情報wの例である。スコアvの大きい方から、密度の高い網掛け、密度の低い網掛け、網掛け無しの面表示を用いている。
または、領域表示情報wは、対象領域rの面表示又は輪郭線と、対象領域rのスコアvに応じて異なる対象領域r付近に表示される、例えば、数値、文字、記号、アイコンの何れかの情報であってもよい。図18(c)は、対象領域rのスコアvを表す数値を枠内に示した付記情報からなる領域表示情報wの例である。この場合、付記情報を対象領域r付近に表示する。
図18(d)3次元ボクセル画像vd0から抽出した1のスライス画像と、3次元ボクセル画像vd0に含まれる対象領域rのうちスライス画像と近接するか又は交差する対象領域rに対する領域表示情報wを表示したものである。スライス画像の面内における対象領域r同士の位置関係を2次元断面により観察することができる。
<効果>
以上、説明したとおり、変形例に係る超音波診断装置では、3次元ボクセル画像vd0からなる超音波画像から検出した複数の対象領域r各々に相当する構造物の種類と、複数の対象領域r相互の3次元空間における位置関係とに基づき、各対象領域rに対する診断上の重要度を表すスコアを決定し、各対象領域rをそのスコアvに応じた異なる表示態様で区別する各対象領域rに対する領域表示情報wを3次元表示する。
従来、被検体内において複数の構造物は空間的に存在するが、2次元断層画像を用いて検出結果を視認することが多いため、複数構造物間の位置関係を超音波画像から効率的に検出するには高度な熟練を要していた。
これに対し、本変形例では、被検体内部を表す3次元ボクセル画像vd0に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域r間の位置関係を、検査者は3次元で観察することができる。そのため、被検体内において空間的に存在する複数構造物間の位置関係を3次元ボクセル画像vd0から効率的に検出することができる。
また、変形例に係る超音波診断装置により、3次元の位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とに基づき決定したスコアvに基づく各対象領域rの診断上の重要度が表示される。そのため、検査者が対象領域r間の3次元の位置関係、及び、その位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とに基づく各対象領域rの診断上の重要度を正確かつ容易に把握することができる。その結果、3次元ボクセル画像vd0中に被検体内の複数の構造物が示される場合に、検査の正確性をより一層向上するとともに、検査者の作業効率を向上することができる。
以上説明したとおり、変形例に係る超音波診断装置では、実施の形態において説明した効果に加えて、上記の効果が得られる。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、以下のような場合も本発明に含まれる。
例えば、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。例えば、本発明の超音波診断装置の診断方法のコンピュータプログラムを有しており、このプログラムに従って動作する(又は接続された各部位に動作を指示する)コンピュータシステムであってもよい。
また、上記超音波診断装置の全部、もしくは一部、またビームフォーミング部の全部又は一部を、マイクロプロセッサ、ROM、RAM等の記録媒体、ハードディスクユニットなどから構成されるコンピュータシステムで構成した場合も本発明に含まれる。上記RAM又はハードディスクユニットには、上記各装置と同様の動作を達成するコンピュータプログラムが記憶されている。上記マイクロプロセッサが、上記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置はその機能を達成する。
また、上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1つのシステムLSI(Large Scale Integration(大規模集積回路))から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。なお、LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。上記RAMには、上記各装置と同様の動作を達成するコンピュータプログラムが記憶されている。上記マイクロプロセッサが、上記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。例えば、本発明のビームフォーミング方法がLSIのプログラムとして格納されており、このLSIがコンピュータ内に挿入され、所定のプログラム(ビームフォーミング方法)を実施する場合も本発明に含まれる。
なお、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサー(Reconfigurable Processor)を利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
また、各実施の形態に係る、超音波診断装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。上記超音波診断装置の診断方法や、ビームフォーミング方法を実施させるプログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。プログラムや信号を記録媒体に記録して移送することにより、プログラムを独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい、また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
上記実施形態に係る超音波診断装置では、記憶装置であるデータ格納部を超音波診断装置内に含む構成としたが、記憶装置はこれに限定されず、半導体メモリ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、磁気記憶装置、等が、超音波診断装置に外部から接続される構成であってもよい。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、上記のステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
また、超音波診断装置には、プローブ及び表示部が外部から接続される構成としたが、これらは、超音波診断装置内に一体的に具備されている構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、プローブは、複数の圧電素子が一次元方向に配列されたプローブ構成を示した。しかしながら、プローブの構成は、これに限定されるものではなく、例えば、複数の圧電変換素子を2次元方向に配列した2次元配列振動子や、一次元方向に配列された複数の振動子を機械的に揺動させて三次元の断層画像を取得する揺動型プローブを用いてもよく、測定に応じて適宜使い分けることができる。例えば、2次元に配列されたプローブを用いた場合、圧電変換素子に電圧を与えるタイミングや電圧の値を個々に変化させることによって、送信する超音波ビームの照射位置や方向を制御することができる。
また、プローブは、送受信部の一部の機能をプローブに含んでいてもよい。例えば、送受信部から出力された送信電気信号を生成するための制御信号に基づき、プローブ内で送信電気信号を生成し、この送信電気信号を超音波に変換する。併せて、受信した反射超音波を受信電気信号に変換し、プローブ内で受信電気信号に基づき受波信号を生成する構成を採ることができる。
実施の形態に係る超音波診断装置100では、送信部103、受信部104の構成は、実施の形態に記載した構成以外にも、適宜変更することができる。
例えば、送信部103は、実施の形態では、プローブ101に存する複数の振動子101aの一部に当たる送信振動子列からなる送信振動子列を設定し、超音波送信ごとに送信振動子列を列方向に漸次移動させながら超音波送信を繰り返し、プローブ101に存する全ての振動子101aから超音波送信を行う構成とした。
しかしながら、プローブ101に存する全ての振動子101aから超音波送信を行う構成としてもよい。超音波送信を繰り返すことなく、一度の超音波送信で超音波照射領域全域から反射超音波を受信できる。
また、実施の形態では、観測点の存在領域は、受信振動子列の列中心を通り振動子列と垂直であって単一振動子幅の直線状の領域とした。
しかしながら、これに限定されるものではなく、超音波照射領域に含まれる任意の領域に設定してもよい。例えば、受信振動子列の列中心を通り振動子列に垂直な直線を中心線とする複数の振動子幅の帯状の矩形領域としてもよい。
また、各実施の形態に係る超音波診断装置、及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。更に上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
さらに、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
≪まとめ≫
以上、説明したように、本実施の形態に係る超音波診断装置は、超音波探触子を介して被検体の所定部位に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき生成された超音波画像を表示部に表示する超音波診断装置であって、被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出する対象領域検出部と、前記複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、前記複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定する位置関係評価部と、前記各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する前記各対象領域に対する領域表示情報及び前記超音波画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた構成を採る。
ここで、超音波画像とは、Bモード画像とボクセル画像を含む反射超音波に基づいて生成された画像をさす。
係る構成により、被検体内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域間の位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とを検出し、その位置関係と対象領域に相当する構造物の種類とに基づき決定した各対象領域の診断上の重要度を視認しやすく表示することができる。これにより、超音波画像中に被検体内の複数の構造物が示される場合において、検査の正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記構造物は、塊状構造物、及び、粒状構造物又は管状構造物の少なくとも1つであってもよい。
係る構成により、形状や大きさの異なる複数の構造物を効果的に検出することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記対象領域検出部は、前記超音波画像中の円形状又は楕円形状の低輝度領域を対象領域とする塊状領域検出部と、前記超音波画像中の長尺形状の低輝度領域を対象領域とする管状領域検出部、又は、前記超音波画像中の点状の高輝度領域を対象領域とする粒状領域検出部の少なくとも1つとを有する構成であってもよい。
係る構成により、乳房内の乳管内石灰化や、乳管拡張、嚢胞や腫瘤を、構造物を示す対象領域の形状、大きさや輝度に則した異なる検出方法を用いてより効果的に検出するとともに、検出した対象領域をその種類によって種別することができる。これにより、精度よく各々の構造物を検出することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記領域表示情報は前記対象領域の輪郭線であり、前記対象領域のスコアに応じて輪郭線の色、太さ、線の種類、点滅の有無から選択される1以上の内容が異なる構成であってもよい。また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記領域表示情報は前記対象領域の面表示であり、前記対象領域のスコアに応じて、面の色、網掛けとその有無、透明度、点滅の有無から選択される1以上の内容が異なる構成であってもよい。また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記領域表示情報は前記対象領域の面表示又は輪郭線と、前記対象領域のスコアに応じて異なる前記対象領域付近に表示される数値、文字、記号、アイコンから選択される1以上の情報である構成であってもよい。また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記領域表示情報は、前記対象領域の位置を表すアノテーションマーカ表示である構成であってもよい。
係る構成により、位置関係に基づき決定したスコアvに基づく各対象領域rの診断上の重要度が表示される。その結果、検査者が対象領域r間の位置関係と、位置関係に基づく各対象領域rの診断上の重要度を容易に把握することができる。また、対象領域のスコアvに応じて、診断上の重要度にもとづき領域表示情報wの内容を変更して表示するため、注目すべき対象領域(構造物)の位置、および診断上の優先順位が視認しやすく、見るべき優先度がわかりやすい。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記表示制御部は、さらに、前記対象領域に相当する構造物の種類に応じて前記領域表示情報の内容を異ならせる構成であってもよい。また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記表示制御部は、さらに、前記対象領域に相当する構造物の種類に応じて数値、文字、記号、アイコンから選択される1以上の情報を異ならせ前記対象領域付近に表示する構成であってもよい。
係る構成により、被検体内において異なる特性を有する構造物が示されており、超音波画像中の対象領域の形状や大きさ、超音波画像中において対象領域の形状や大きさ、輝度の違いによって種別して検出可能である対象領域を、その種類によって種別して視認性良く検査者に向けて表示することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、記位置関係評価部は、1つの着目対象領域と前記着目対象領域を除く全ての参照対象領域各々との位置関係、及び、前記着目対象領域と各参照対象領域とに相当する構造物の種類に基づき、前記着目対象領域の前記各参照対象領域との関係に基づくサブスコアを定め、当該サブスコアを全ての参照対象領域について総和することにより、前記着目対象領域に対するスコアを決定し、全ての対象領域を着目対象領域として全ての対象領域に対するスコアを各々決定する構成であってもよい。
係る構成により、癌と疑われる腫瘍が検出される又は発生する可能性が高い、構造物を表す対象領域は、他の対象領域と交差又は近接している場合や、他の対象領域を内包している場合、スコアは高く出力できる。また、重要度の高い他の対象領域との位置関係が、一つの対象領域について多く存在するほどその対象領域に対するスコアは高く出力できる。これにより、対象領域が交差又は重複するにしたがって、癌と疑われる腫瘍が検出されるか又は発生する可能性が高くなるという臨床的な知見に則した、精度の良いスコアを決定し出力することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記所定部位は乳房であり、前記塊状構造物は、腫瘤、乳管拡張、又は嚢胞の何れかであり、前記微細構造物は、石灰化であり、前記管状構造物は、乳管である構成であってもよい。
係る構成により、超音波画像に基づき、乳房内の乳管内石灰化や、乳管拡張、嚢胞や腫瘤を検出する癌と疑われる腫瘍を探すスクリーニングの正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上することができる。
また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記超音波画像は3次元ボクセル画像であり、前記表示制御部は、前記3次元ボクセル画像に含まれる対象領域に対する領域表示情報を3次元表示する構成であってもよい。また、別の態様では、上記した何れかの態様において、前記表示制御部は、前記3次元ボクセル画像から抽出した1の断面画像と、前記3次元ボクセル画像に含まれる対象領域のうち前記断面画像と近接するか又は交差する対象領域に対する領域表示情報を表示する構成であってもよい。
係る構成により、被検体内部を表す3次元ボクセル画像vd0に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域r間の位置関係を、検査者は3次元で観察することができ、被検体内において空間的に存在する複数構造物間の位置関係を3次元ボクセル画像から効率的に検出することができる。また、3次元の位置関係に基づき決定したスコアvに基づく各対象領域rの診断上の重要度が表示されるので、検査者が対象領域r間の3次元の位置関係と、位置関係に基づく各対象領域rの診断上の重要度を正確かつ容易に把握することができる。
また、本実施の形態に係る超音波画像処理方法は、超音波探触子を介して被検体の所定部位に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき生成された超音波画像を表示部に表示する超音波画像処理方法であって、被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出し、前記複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、前記複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定し、前記各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する前記各対象領域に対する領域表示情報、及び前記超音波画像を前記表示部に表示することを特徴とする。また、別の態様では、前記対象領域の検出では、前記超音波画像中の円形状又は楕円形状の低輝度領域を対象領域として塊状領域を検出し、さらに、前記超音波画像中の長尺形状の低輝度領域を対象領域として管状領域を検出する処理、又は、前記超音波画像中の点状の高輝度領域を対象領域として粒状領域を検出する処理のうち、少なくとも一方の処理を行う構成であってもよい。
係る構成により、被検体内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域間の位置関係と、対象領域に相当する構造物の種類とに基づき決定した各対象領域の診断上の重要度を視認しやすく表示でき、検査の正確性を向上するとともに検査者の作業効率を向上することができる。
≪補足≫
以上で説明した実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない工程については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
また、発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
さらに、超音波診断装置においては基板上に回路部品、リード線等の部材も存在するが、電気的配線、電気回路について当該技術分野における通常の知識に基づいて様々な態様を実施可能であり、本発明の説明として直接的には無関係のため、説明を省略している。なお、上記示した各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
本開示にかかる超音波診断装置、及び超音波画像処理方法は、従来の超音波診断装置の性能向上、特に検査者の視認性を向上し検査効率の向上するために有用である。また本開示は超音波への適用のみならず、複数のアレイ素子を用いたセンサ等の用途にも応用できる。
100 超音波診断装置
101 プローブ
101a 超音波振動子
102 マルチプレクサ部
103 送信部
1031 送信信号発生部
1032 送信信号処理部
104 受信部
1041 受信入力部
1043 受波信号保持部
1044 整相加算部
10441 遅延処理部
10442 加算部
10443 合成部
105 Bモード画像生成部
106 関心画像設定部
107 対象領域検出部
1071 塊状領域検出部
1072 管状領域検出部
1073 粒状領域検出部
108 位置関係評価部
109 データ格納部
110 表示制御部
111 制御部
112 操作入力部
113 表示部
150 超音波画像処理回路
1000 超音波診断システム

Claims (15)

  1. 超音波探触子を介して被検体の所定部位に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき生成された超音波画像を表示部に表示する超音波診断装置であって、
    被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出する対象領域検出部と、
    前記複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、前記複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定する位置関係評価部と、
    前記各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する前記各対象領域に対する領域表示情報及び前記超音波画像を前記表示部に表示する表示制御部と
    を備えた超音波診断装置。
  2. 前記構造物は、塊状構造物、及び、粒状構造物又は管状構造物の少なくとも1つである
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記対象領域検出部は、
    前記超音波画像中の円形状又は楕円形状の低輝度領域を対象領域とする塊状領域検出部と、
    前記超音波画像中の長尺形状の低輝度領域を対象領域とする管状領域検出部、又は、前記超音波画像中の点状の高輝度領域を対象領域とする粒状領域検出部の、少なくとも1つとを有する
    請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記領域表示情報は前記対象領域の輪郭線であり、前記対象領域のスコアに応じて輪郭線の色、太さ、線の種類、点滅の有無から選択される1以上の内容が異なる
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記領域表示情報は前記対象領域の面表示であり、前記対象領域のスコアに応じて、面の色、網掛けとその有無、透明度、点滅の有無から選択される1以上の内容が異なる
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記領域表示情報は前記対象領域の面表示又は輪郭線と、前記対象領域のスコアに応じて異なる前記対象領域付近に表示される数値、文字、記号、アイコンから選択される1以上の情報である。
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記領域表示情報は、前記対象領域の位置を表すアノテーションマーカ表示である
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記表示制御部は、さらに、前記対象領域に相当する構造物の種類に応じて前記領域表示情報の内容を異ならせる
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  9. 前記表示制御部は、さらに、前記対象領域に相当する構造物の種類に応じて数値、文字、記号、アイコンから選択される1以上の情報を異ならせ前記対象領域付近に表示する
    請求項1から3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  10. 前記位置関係評価部は、1つの着目対象領域と前記着目対象領域を除く全ての参照対象領域各々との位置関係、及び、前記着目対象領域と各参照対象領域とに相当する構造物の種類に基づき、前記着目対象領域の前記各参照対象領域との関係に基づくサブスコアを定め、当該サブスコアを全ての参照対象領域について総和することにより、前記着目対象領域に対するスコアを決定し、全ての対象領域を着目対象領域として全ての対象領域に対するスコアを各々決定する
    請求項1から9の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記所定部位は乳房であり、
    前記塊状構造物は、腫瘤、乳管拡張、又は嚢胞の何れかであり、
    前記微細構造物は、石灰化であり、
    前記管状構造物は、乳管である
    請求項2又は3に記載の超音波診断装置。
  12. 前記超音波画像は3次元ボクセル画像であり、
    前記表示制御部は、前記3次元ボクセル画像に含まれる対象領域に対する領域表示情報を3次元表示する
    請求項1から11の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  13. 前記超音波画像は3次元ボクセル画像であり、
    前記表示制御部は、前記3次元ボクセル画像から抽出した1の断面画像と、前記3次元ボクセル画像に含まれる対象領域のうち前記断面画像と近接するか又は交差する対象領域に対する領域表示情報を表示する
    請求項12に記載の超音波診断装置。
  14. 超音波探触子を介して被検体の所定部位に超音波を送信して得られた反射超音波に基づき生成された超音波画像を表示部に表示する超音波画像処理方法であって、
    被検体の所定部位内部を表す超音波画像に含まれる被検体組織の構造物が示された複数の対象領域と、当該各対象領域に相当する構造物の種類とを検出し、
    前記複数の対象領域各々に相当する構造物の種類と、前記複数の対象領域相互の位置関係とに基づき、各対象領域に対するスコアを決定し、
    前記各対象領域をそのスコアに応じた異なる表示態様で区別する前記各対象領域に対する領域表示情報、及び前記超音波画像を前記表示部に表示する
    超音波画像処理方法。
  15. 前記対象領域の検出では、
    前記超音波画像中の円形状又は楕円形状の低輝度領域を対象領域として塊状領域を検出し、さらに、
    前記超音波画像中の長尺形状の低輝度領域を対象領域として管状領域を検出する処理、又は、前記超音波画像中の点状の高輝度領域を対象領域として粒状領域を検出する処理のうち、少なくとも一方の処理を行う
    請求項14に記載の超音波画像処理方法。
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