JP2017000193A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、ユーザが異常を認識し易くできる画像処理装置を提供する。【解決手段】被検体内を観察する走査型内視鏡により得られた戻り光信号を、画像を表示するための表示部における走査型内視鏡における観察範囲に対応する大きさの領域にマッピング部43′によりマッピングし、走査型内視鏡の観察範囲が縮小された場合に、観察範囲の縮小に伴って表示部におけるマッピングが行われなくなる領域に被検体の画像とは異なる警告用画像を生成する。【選択図】図8B

Description

本発明は、内視鏡を用いて取得された画像に対する画像処理を行う画像処理装置に関する。
近年、内視鏡は、医療分野等において広く用いられるようになっている。また、細径な管路内にも挿入して内視鏡検査等ができる走査型内視鏡が実用化されている。また、走査型内視鏡においては、被検体内の患部等の観察対象部位に対して照明光を2次元的に走査した際の戻り光を検出して、画像化するため、スキャナ(又はアクチュエータ)の特性等によって、実際の観察対象部位の画像と大きく異なる画像になってしまう虞がある。
例えば、第1の従来例としての特開2014−18556号公報は、キャリブレーション装置を用いて、狭い走査領域を走査する場合でも、照射スポットの位置を正確に検出可能にしている。
また、第1の従来例としての特開2014−36779号公報は、光ファイバの出射端近傍に5つ以上のアクチュエータを備えた光ファイバ走査手段と、前記光ファイバの出射端側に配置され、前記光ファイバの出射端の回転軌跡を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記光ファイバの出射端の回転軌跡に基づいて前記アクチュエータが異常か否かを判定する判定手段等を備えた走査型内視鏡装置を開示している。
特開2014−18556号公報 特開2014−36779号公報
第1の従来例は、キャリブレーション装置を用いるため、実際に被検体内に走査型内視鏡を挿入して内視鏡検査を行っている最中にスキャナの特性等が変化した場合には対応できない。
また、第2の従来例も起動時に異常か否かを判定することを開示すると共に、5つ以上のアクチュエータと、光ファイバの出射端の回転軌跡を検出する検出手段としてのセンサとが必要になる構成であり、通常の走査型内視鏡には適用できない。このため、被検体内に挿入して内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、術者等のユーザがその異常を認識できるようにした画像処理装置が望まれる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、ユーザが異常を認識し易くできる画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の画像処理装置は、被検体内を観察する内視鏡により得られた戻り光信号を、画像を表示するための表示部における内視鏡における観察範囲に対応する大きさの領域にマッピングをするマッピング部と、内視鏡の視野が縮小された場合に、視野の縮小に伴って表示部におけるマッピングが行われなくなる領域に被検体とは異なる表示をする画像を生成する画像生成部と、を有する。
本発明によれば、内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、ユーザは異常を認識し易い。
図1は本発明の第1の実施形態を備えた走査型内視鏡装置の全体構成を示す図。 図2は図1のA−A線断面によりアクチュエータの構成を示す断面図。 図3Aはアクチュエータを構成する2対の圧電素子に印加される2つの駆動信号の波形を示す図。 図3Bは図3Aの2つの駆動信号の印加により光ファイバの先端が描く渦巻き状の軌跡を示す図。 図3Cは図3Bの2つの駆動信号を入れ替え駆動信号の印加により光ファイバの先端が描く渦巻き状の軌跡を90度回転させた軌跡を示す図。 図4は画像処理回路の構成を示すブロック図。 図5は第1の実施形態の代表的な処理を示すフローチャート。 図6Aは1つの圧電素子に異常が発生した場合の軌跡の1例を示す説明図。 図6Bは1つの圧電素子に異常が発生した場合における2つの駆動信号を入れ替えた場合の軌跡の1例を示す説明図。 図6Cは正常な状態において取得される円形輪郭部が、異常な状態において駆動振動を切り替えた場合に変形した状態で取得される様子の説明図。 図6Dは異常な状態の場合、モニタにおいて通常走査画像上に判定用画像が重畳して表示されることを示す図。 図7Aは通常モードにおいて所定の周期で判定モードが行われることを示す図。 図7Bは判定モードにおいて異常状態の判定をした場合、通常モードによる通常走査画像と判定モードによる判定用画像とを短い周期で間欠的に行う様子を示す図。 図8Aは第1の実施形態の変形例の画像処理装置の構成を示す図。 図8Bは図8Aの画像処理装置と画像生成回路を備えた画像処理装置の構成を示す図。 図9は図8における第1マスク生成回路と第2マスク生成回路の構成を示す回路図。 図10Aは第1マスク生成回路が生成する円形マスクを示す図。 図10Bは第2マスク生成回路が生成する円環を示す図。 図10Cは円環c1の領域において画像が存在しない場合にモニタで表示される画像を示す図。 図11Aは同心円の第2マスクの例を示す図。 図11Bは図11Aにおいて内側程、線の太さを大きくした場合の同心円の第2マスクの例を示す図。 図11Cは放射状の第2マスクの例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の第1の実施形態を備えた走査型内視鏡装置1は、走査型光プローブを形成する走査型内視鏡2と、走査型内視鏡2が着脱自在に接続される第1の実施形態の画像処理装置3と、画像処理装置3に接続される表示装置としてのモニタ4と、を有する。
走査型内視鏡2は、被検体5の体内又は体腔内に挿入可能な細長の形状及び可撓性を備える挿入部6を有し、挿入部6の基端(後端)には、走査型内視鏡2を画像処理装置3のコネクタ受け8に着脱自在に接続するためのコネクタ7が設けられている。
また、挿入部6は、硬質の先端部11と、その後端からコネクタ7に延びる、可撓性を有する可撓管部とを有する。なお、先端部11と可撓管部との間に、湾曲自在の湾曲部を設け、可撓管部とコネクタ7との間に湾曲部を湾曲する操作ノブ等を設けた操作部を設けるようにしても良い。
先端部11は、硬質の筒状部材としての円筒部材13を有し、この円筒部材13の後端に可撓性の円筒チューブの先端が連結され、この円筒チューブの後端は、コネクタ7に固定されている。
挿入部6内には、照明光を導光する導光部材を形成する光ファイバ15が挿通され、この光ファイバ15の基端(後端)は、コネクタ7において画像処理装置3内部の光ファイバ15bと接続される。そして、画像処理装置3内部の光源部を形成する光源ユニット31で発生した照明光が光ファイバ15bを経て光ファイバ15の基端に入射される。光ファイバ15により導光された照明光は、光ファイバ15の先端面から、該先端面に対向して円筒部材13の先端に取り付けられた集光する照明レンズ16を経て、被検体5内の観察対象となる検査部位等に向けて光スポットを2次元走査(具体的には渦巻き状に走査又は螺旋状に走査)する照明光が出射される。
円筒部材13の内側には、光ファイバ15の先端側を、該光ファイバ15の長手方向(図1ではZ軸方向)と直交する2つの方向に揺動する如くに駆動する光走査部を形成するアクチュエータ17が配置されている。このアクチュエータ17は、挿入部6内を挿通された駆動線18a,18bを介して画像処理装置3内部の駆動ユニット32から駆動信号(又は駆動電圧)が印加されることにより、長手方向に伸縮する。
このアクチュエータ17は、その基端が保持部材19により保持され、この保持部材19の円板状の外周面は円筒部材13に固定されている。光ファイバ15とアクチュエータ17は、接合部材としてのフェルール20(図2参照)により接合されている。
図2は図1のA−A線断面によりアクチュエータ17の周辺部の構成を示す。図2に示すように(円筒部材13における)中心軸Oに沿って配置される断面が正方形の直方体形状の硬質の接合部材としてのフェルール20は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等により形成されている。
フェルール20は、中心軸Oに沿って光ファイバ15が固定され、Z軸と直交するY軸方向(紙面の上下方向)の両側面と、X軸方向(紙面の左右方向)の両側面とにアクチュエータ17を形成するアクチュエータ素子(光走査素子)を形成する圧電素子17a、17bと17c、17dが取り付けられている。
各圧電素子は、駆動信号の印加により、長手方向(図1においてZ軸方向)に伸縮する。従って、基端が保持又は固定された状態で、例えば圧電素子17a,17bに(一方を伸張、他方を収縮させる)駆動信号(又は駆動電圧)を印加することにより、図1において点線で示すように光ファイバ15の先端側を上下方向に揺動させることができる。この場合、圧電素子17aの両端の電極に印加する場合の駆動信号と、圧電素子17bの両端の電極に印加する場合の駆動信号との極性を入れ替えるか、駆動信号が印加される電極を、圧電素子17aと圧電素子17bとで入れ替えるようにして(駆動信号が印加された際の極性が圧電素子17aと圧電素子17bとで入れ替わるようにして)も良い。
また、この保持部材19の基端側は、円筒部材13の基端に嵌合して接着剤等により固定されている。
図3Aは、圧電素子17c,17dと17a,17bに印加される駆動信号の電圧波形を示し、時間taからtbまでの駆動信号により、光ファイバ15の先端は図3Bに示す走査開始位置Paから走査終了位置Pbまで、渦巻き形状の経路(又は軌跡)を描く。図3Aに示すようにX方向とY方向への2つの駆動信号の位相は90°ずれた状態で圧電素子17a,17bと17c,17dに印加され、駆動信号の電圧を時間と共に少しずつ変化させることにより、光ファイバ15の先端は渦巻き形状の軌跡を描くようになる。なお、図3Aにおける走査開始時間ta近傍においては、2つの駆動信号は、90°とは異なる位相ずれとなる(例えばY方向に駆動する実線で示す駆動信号が0から90度出力される間、X方向に駆動する点線で示す駆動信号は0である)。
図1に示すように円筒部材13及び円筒チューブの外周面に沿って、被写体により反射された照明光(戻り光又は反射光)を受光するための受光用光ファイバ23がリング状に複数本、配置され、受光用光ファイバ23により受光された(観察対象からの戻り光又は反射)光は、コネクタ7を経て画像処理装置3内部の受光用光ファイバ23bに導光される。この受光用光ファイバ23bに導光された光は、検出ユニット33に入射され、光電変換により電気信号に変換される。
リング状に配置された受光用光ファイバ23は、可撓性を有する外装部材24により覆われ、保護されている。
また、各走査型内視鏡2には、アクチュエータ17により、光ファイバ15の先端を渦巻き形状の所定の走査パターンに沿って駆動させるための駆動データ及び駆動した場合の照射位置(走査位置又は走査スポット位置)に対応する2次元の座標位置データ等の情報を格納したメモリ25を有する。このメモリ25に格納された情報は、コネクタ7の接点、信号線を経て画像処理装置3内部のコントローラ34に入力される。コントローラ34は、入力された上記情報を例えばメモリ35又はXYマッピング回路43内のXYマッピングメモリ43a(図4参照)に格納し、格納した情報を参照して、光源ユニット31や駆動ユニット32を制御する。なお、メモリ35をXYマッピングメモリ43aとしても良い。
画像処理装置3は、光源ユニット31と、駆動ユニット32と、検出ユニット33と、画像処理装置3の各ユニットを制御するコントローラ34と、コントローラ34と接続され、各種の情報を格納するメモリ35と、を有する。また、画像処理装置3には、ユーザが各種の入力指示を行う入力装置36が接続されている。
光源ユニット31は、赤色の波長帯域の光(R光とも言う)を発生するR光源31aと、緑色の波長帯域の光(G光とも言う)を発生するG光源31bと、青色の波長帯域の光(B光とも言う)を発生するB光源31cと、R光、G光及びB光を合波(混合)する合波器31dと、を有する。
R光源31a、G光源31b及びB光源31bは、例えばレーザダイオード等のレーザ光源を用いて構成され、コントローラ34の制御によりオンされた際に、それぞれR光、G光、B光を合波器31dへ出射する。コントローラ34は、R光源31a、G光源31b及びB光源31bの離散的なパルス発光を制御する中央演算装置(CPUと略記)などから構成される発光制御回路34aを有する。
コントローラ34の発光制御回路34aは、R光源31a、G光源31b及びB光源31bに対して同時にパルス的に発光させる制御信号を送り、R光源31a、G光源31b及びB光源31bは同時にR光、G光、B光を発生し、合波器31dへ出射する。
合波器31dは、R光源31aからのR光と、光源31bからのG光と、光源31cからのB光と、を合波して光ファイバ15bの光入射面に供給し、光ファイバ15bは、合波されたR光、G光、B光を照明光として光ファイバ15に供給する。
駆動ユニット32は、正弦波に近いデジタルの交流信号を発生する信号発生器32aと、信号発生器32aにより発生したデジタルの交流信号の位相を90°シフトする位相シフト回路32bと、切替スイッチ32c、32dと、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器32e、32fと、アナログ信号を増幅して、90°位相が異なる駆動信号を出力するアンプ32g及び32hと、を有する。
信号発生器32aは、光ファイバ15の先端をY軸方向に走査(振動)させるための交流信号を発生し、この交流信号は切替スイッチ32cの接点aを経てD/A変換器32eによりアナログの交流信号に変換され、アンプ32gにより増幅されてY軸方向に走査(振動)させる駆動信号となる。
また、Y軸方向に走査(振動)させる交流信号は、位相シスト回路32bにより90°位相がずれたX軸方向に走査(振動)させる交流信号となり、この交流信号は切替スイッチ32dの接点aを経てD/A変換器32fによりアナログの交流信号に変換され、アンプ32hにより増幅されたX軸方向に走査(振動)させる駆動信号となる。
アンプ32g及び32hから出力される2つの駆動信号(Y方向用駆動信号、X方向用駆動信号)は、図3Aに示した波形となり、圧電素子17a,17bと17c,17dにそれぞれ印加される。
そして、2つの駆動信号の印加により光ファイバ15の先端は、図3Bに示すように渦巻き形状の走査軌跡を形成するように走査される。
なお、図3Aに示すように2つの駆動信号は、走査開始付近における一部の期間を除いて互いに90度ずれた位相状態を保持する。走査開始付近における一部の期間、具体的にはY方向用駆動信号が時間taから0〜90度、出力される期間、X方向用駆動信号は出力されないで0となっている。
このため、後述するように2つの駆動信号を入れ替えた駆動信号を圧電素子17a,17bと17c,17dに印加して、入れ替える前の走査軌跡を90度回転した走査軌跡にするために、入れ替えた駆動信号における一方(図3Aの点線で示す駆動信号)の位相が、他方より90度、前に出力されるように補正する。
この補正は、後述するように通常の走査の場合のマッピング情報を、駆動信号を入れ替えた場合にも共通して利用できるようにするためのものとなる。換言すると、駆動信号を入れ替えた場合も、別のマッピング情報を利用する場合には、上記の補正は不要となる。
図3Bは光ファイバ15の先端の走査軌跡を示すが、被検体5等の観察対象側においても同様に渦巻き形状の走査軌跡(走査経路)を形成する。図3Bに示す走査開始位置Paを走査範囲のほぼ中心として、走査終了位置Pbまでのほぼ円形の範囲が走査範囲となり、この走査範囲の画像がモニタ4において内視鏡画像(単に画像とも言う)として表示される。
駆動ユニット32は、コントローラ34内の走査制御回路(または駆動制御回路)34bにより制御される。上記のように、本実施形態においては、切替スイッチ32c、32dを有し、通常、両切替スイッチ32c、32dは、図1に示すように接点aがONするように設定されている。入力装置36からの走査確認の設定情報に応じて、起動時や、内視鏡検査中における所定の時間間隔のタイミングにおいて、コントローラ34は、走査制御回路34bにより、切替スイッチ32c、32dを接点bがONするように切り替える。
接点aがONする状態においては、図3Aの2つの駆動信号に対応した図3Bに示す軌跡に対応した画像がモニタ4に表示される。なお、図3Bに示す軌跡に対応した画像(信号)は、ラスタスキャン方式の画像(信号)としてモニタ4に表示される。接点aをON(選択)した場合の図3Aの2つの駆動信号に対応した又は図3Bの軌跡に対応した画像を通常走査画像(又は第1の画像)と言う。
一方、切替スイッチの接点bがONするように切り替えると、2つの駆動信号が入れ替える(置換する)ことになり、この場合には図3Bの軌跡を90度回転した軌跡となる。この場合の軌跡を図3Cに示す。
2つの駆動信号を入れ替え、入れ替える前の走査軌跡(通常走査軌跡という)を90度回転した走査軌跡とすることにより、入れ替えた場合の照射位置の情報として、入れ替える前の通常走査軌跡のマッピング情報を利用できるようにしている(後述)。
接点bをON(選択)した場合の図3Aの2つの駆動信号を入れ替えに対応した又は図3Bの軌跡を90度回転した軌跡に対応した画像を回転走査画像(又は第2の画像)と言う。上記入力装置36は、第2の画像を生成するタイミングを設定する設定部を形成する。
本実施形態においては、切替スイッチ32c、32dを連動して切り替えることにより、通常走査画像と、回転走査画像とを生成し、両画像を比較することにより、正常な走査画像であるか、圧電素子17a〜17dが異常状態になった異常画像であるか否かを識別し易い判定用画像を生成するようにしている。なお、図3B及び図3Cに示す渦巻き形状の走査は、実際にはより円形に近い形状での走査となり、同じ被写体を走査した場合に取得される2つの画像は、実質的に同じ画像となる。これに対して、後述するように圧電素子17a〜17dの少なくとも1つの走査特性が異常な状態になると、2つの画像は異常な状態を反映した位置ずれした画像となる。
図1における検出ユニット33は、分波器33aと、検出器33b、33c及び33dと、A/D変換器33e、33f及び33gと、を有する。分波器33aは、ダイクロイックミラー等を有し、受光用光ファイバ23bの光出射端面から出射された戻り光をR(赤)、G(緑)及びB(青)の色成分毎の光に分離して検出器33b、33c及び33dへ出射する。
検出器33b、33c及び33dは、フォトダイオード等の光検出器により構成され、分波器33aから出力されるR光の強度、G光の強度、及びB光の強度をそれぞれ検出し、当該検出したR光、G光及びB光の強度にそれぞれ応じたアナログのR,G,B検出信号を生成し、A/D変換器33e、33f、及び33gへ出力する。
A/D変換器33e、33f、及び33gは、検出器33b、33c及び33dからそれぞれ出力されたアナログのR、G及びB検出信号を、それぞれデジタルのR、G及びB検出信号データに変換してコントローラ34内の画像処理回路41へ出力する。画像処理回路41は、図4に示すように構成されている。
本実施形態においては、通常走査画像を生成する通常モードと、判定用画像を生成する判定モード(又は確認モード)においては異なる処理を行う構成のため、まず通常モードによる通常走査画像を生成する場合の構成を説明する。図4において通常モードの処理を実線で示す。
通常モードに設定されている場合には、検出ユニット33から出力される検出信号データは、画像処理回路41内の第1メモリ回路42の一方のメモリ42aに1フレーム分の検出信号データが順次格納される。第1メモリ42aに格納された1フレーム分の検出信号データは、第1のマッピング部を形成するXYマッピング回路43により、照射位置に対応付けられた位置の画素データに変換され、メモリ回路44の一方のメモリ44aに格納される。
XYマッピング回路43は、予め各検出信号(データ)に各照射位置を対応付けたルックアップテーブル等から構成されるXYマッピングメモリ43aを内蔵している。そして、例えば走査開始位置からj番目に検出された検出信号データは、j番目に対応する照射位置のXY座標がXYマッピングメモリ43aから読み出され、メモリ回路44の一方のメモリ44aに、特定されたXY座標の画素データとして格納される。
このようにして、渦巻き状の走査に対応したXY座標の画素データがメモリ44aに格納される。
メモリ44aの画素データは、スキャン変換回路45により、(X,Y方向を維持した状態で)ラスタスキャン方式の画像データに変換され、メモリ回路46の一方のメモリ46aに格納される。このメモリ46aの画像データは、モニタ4に通常走査画像信号として出力され、モニタ4の表示面に通常走査画像として表示される。
一方、切替スイッチ32c,32dが判定モードに切り替えられると、駆動線18a,18bに出力される駆動信号が切り替えられる。図4において判定モードの処理を点線で示す。
この場合には、検出ユニット33から出力される検出信号データは、画像処理回路41内の第1メモリ回路42の他方のメモリ42bに1フレーム分の検出信号データが順次格納される。他方のメモリ42bに格納された1フレーム分の検出信号データは、XYマッピング回路43により、照射位置に対応付けられた位置の画素データに変換され、メモリ回路44の他方のメモリ44bに格納される。
通常走査の場合の渦巻き状軌跡に沿ったj番目の照射位置に対応するXY座標を示すマッピング位置(の情報)を(X,Y)とした場合、XYマッピング回路43は、回転走査の場合の渦巻き状軌跡に沿ったj番目の照射位置に対応するXY座標を示すマッピング位置を(Y,―X)として、通常走査の場合のマッピング情報を利用する。
メモリ44bの画像データは、スキャン変換回路45により、ラスタスキャン方式の画像に変換され、メモリ回路46の他方のメモリ46bに格納される。
また、メモリ回路46のメモリ46a,46bの画像は、両画像における比較し易い代表位置となる特徴部を抽出する特徴部抽出回路47に入力され、特徴部抽出回路47は、一方の画像における特徴部と、該一方の画像における特徴部に対応する他方の画像における特徴部を抽出する。特徴部抽出回路47は、特徴部として例えば周囲よりも輝度、画素値等が異なる部位等を抽出する。
特徴部抽出回路47により抽出された対応する両特徴部は、位置ずれ算出回路48に入力され、位置ずれ算出回路48は、対応する両特徴部間の位置ずれ量を算出する。
位置ずれ算出回路48により算出された位置ずれ量は、判定回路49に入力され、判定回路49は、位置ずれを閾値回路(図4では単に閾値と略記)49aが出力する閾値と比較し、閾値以上の位置ずれ量が存在する場合には、圧電素子17a〜17dにおける少なくとも1つが異常である(つまりアクチュエータ17が異常である)と判定し、判定結果の情報を画像生成回路50に出力する。なお、閾値回路49aは、圧電素子17a〜17dの走査特性におけるばらつきを考慮して、走査特性のばらつきによる位置ずれ量の上限値よりも大きな値の閾値を出力する。
画像生成回路50は、判定結果の情報に対応した判定用画像を生成する判定用画像生成回路50aを有し、生成した判定用画像をモニタ4に出力する。モニタ4は、異常でない判定結果の場合には、通常走査画像のみを表示し、異常の判定結果の場合には、通常走査画像と共に、異常であることを示す判定用画像を表示する。
本実施形態の画像処理装置3は、被検体5内を第1及び第2の光走査素子を形成する圧電素子17a,17b及び17c,17dにより、照明光を2次元的に走査する光走査部を形成するアクチュエータ17を備えた内視鏡を形成する走査型内視鏡2により取得された戻り光信号に対して、予め登録された前記光走査部の走査位置に対応する2次元位置情報を用いて、表示装置を形成するモニタ4に表示するための第1の画像を生成するためのマッピングを行う第1のマッピング部を形成するXYマッピング回路43と、前記第1及び第2の光走査素子の走査方向を置換した場合の戻り光信号に対して、予め登録された前記光走査部の走査位置に対応する2次元位置情報を用いて、前記表示装置に表示するための前記第1の画像に対応する第2の画像を生成するためのマッピングを行う第2のマッピング部を形成するXYマッピング回路43と、前記第1の画像における代表位置と前記第2の画像における前記代表位置に対応する対応位置間における位置ずれ量が閾値以上に逸脱したか否かを判定する判定部を形成する判定回路49と、前記表示装置に表示される前記被検体5の画像としての前記第1の画像と共に、前記判定部による判定結果に応じた判定用画像を生成する画像生成部を形成する画像生成回路50と、を有することを特徴とする。
次に第1の実施形態の動作を説明する。図5は第1の実施形態の代表的な処理を示す。
走査型内視鏡2が画像処理装置3に接続され、画像処理装置3の電源が投入されると、画像処理装置3を含む走査型内視鏡装置1が動作状態になる。
最初のステップS1において術者は、通常モードの他に判定モードを行う場合には、判定モードを行うタイミングのモード設定等を含む初期設定を入力装置36等から行う。
次のステップS2においてコントローラ34は、まず、通常モードで通常走査画像を生成するように制御する。この場合、コントローラ34は、切替スイッチ32c,32dの接点aが選択された状態において図3Aに示す2つの駆動信号を圧電素子17a,17bと17c,17dに印加するように制御する。そして、ステップS3に示すようにコントローラ34の画像処理回路41は、この状態において検出ユニット33により検出した信号に対して、画像処理回路41は、図4における実線で示す処理を行い、スキャン変換回路45を経て通常走査画像(信号)を生成し、モニタ4に出力する。
次のステップS4に示すようにモニタ4は、通常走査画像を表示する。なおメモリ46aには、モニタ4に表示される最新の通常走査画像(のデータ)が格納される。
次のステップS5においてコントローラ34は、判定モードを行うタイミングか否かを判定する。コントローラ34は、判定モードを行うタイミングでない場合、又は入力装置36から判定モードを行う指示入力がない場合には、ステップS2の処理に戻る。この場合には、モニタ4は、通常走査画像の動画を表示する。
一方、判定モードを行うタイミングである場合、又は入力装置36から判定モードを行う指示入力がある場合には、ステップS6においてコントローラ34は、判定モードの処理を行う。この場合、コントローラ34は、切替スイッチ32c,32dの接点aから接点bが選択された状態に切替え、駆動信号の切替を行う。
駆動信号を切り替えた状態においての判定モードの処理は、図4における点線で示す処理となる。この場合には、メモリ回路46のメモリ46bには、回転走査した場合の回転走査画像が格納される。
つまり、ステップS7に示すように画像処理回路41は、回転走査画像を生成する。また、ステップS8に示すように画像処理回路41は、判定モードに切り替えられる直前の通常走査画像をメモリ46aから読出し、特徴部(第1の特徴部)を抽出すると共に、メモリ46bから読み出した回転走査画像における前記特徴部に対応する特徴部(第2の特徴部)を抽出する。つまり、画像処理回路41は、両画像の対応する特徴部を抽出する。
次のステップS9において位置ずれ算出回路48は、対応する特徴部間の位置ずれ量を算出する。
また、次のステップS10において判定回路49は、対応する特徴部間の位置ずれ量が閾値回路49aの閾値以上であるか否かを判定する。
光走査部を形成するアクチュエータ17における4つの圧電素子17a〜17dが正常である場合には、2つの駆動信号(換言するとY走査用駆動信号とX走査用駆動信号)を入れ替えても被検体5を渦巻き状に走査した場合の2つの画像は殆ど変化しない。4つの圧電素子17a〜17dは、特性が完全には一致していないので、2つの画像は、完全には一致しないが、上記閾値より小さい範囲内での位置ずれ量となる。
しかし、4つの圧電素子17a〜17dにおける1つの圧電素子の特性が変化した場合には、2つの駆動信号を入れ替えると、その変化を反映した画像となる。
例えば、圧電素子17aの走査特性が許容される範囲以上に小さい走査特性となるように変化した異常事態が発生したとする。この場合には、2つの圧電素子17a,17bによりY軸方向に走査する走査範囲が(圧電素子17aの走査特性が小さくなる原因のために)小さくなる。
このため、正常な状態においては図3Bに示した走査軌跡は、図6Aに示すように変化する。また、駆動信号を切り替えた場合、正常な状態においては図3Cに示した走査軌跡は、図6Bに示すように変化する。
つまり、正常な状態においては、被検体5に対して、図3Bに示すような軌跡により取得した画像と、図3Cに示すような軌跡により取得した画像とは殆ど一致する。
これに対して、異常な走査状態になると、被検体5に対して、駆動信号を切り替える前後で取得した両画像は、異常な走査状態に対応して位置ずれしたものとなる。
より具体的な説明を図6Cを参照して説明する。
図6Cは、正常な状態において、走査開始位置Paを中心位置O′に設定された円形となる特定の被写体の例を示す。この特定の被写体においては、円形輪郭部Cを有し、中心位置O′から一定の距離(例えばd)となるX軸上の位置をP1、Y軸上の位置をP2とする。
この被写体を図6Aの走査軌跡により画像として取得すると、取得される画像上ではY軸上の位置P2が中心位置O′から一定の距離dとなる位置よりも外側の位置P2aのようになる。なお、X軸上の位置P1に対しては、正常な状態の場合と同じとなる。そして、(圧電素子17aの異常のために)正常な状態において取得される円形輪郭部Cは、点線で示すようにY軸方向に延びた楕円輪郭部Caのように変形してしまう。
同様に、図6Bの走査軌跡により画像を取得した場合には、取得される画像上ではX軸上の位置P1が中心位置O′から距離dよりも外側の位置P1bのようになる。なお、Y軸上の位置P2に対しては、正常な状態の場合と同じとなる。そして、(圧電素子17aの異常のために)正常な状態において取得される円形輪郭部Cは、1点鎖線で示すようにX軸方向に延びた楕円輪郭部Cbのように変形してしまう。
このため、同じ被検体5から時間的に接近した状態で、通常モードと判定モードによりそれぞれ画像を取得し、両画像における対応する位置間を比較し、その位置ずれ量からアクチュエータ17が正常な状態か異常状態かを判定することが可能になる。対応する位置間を比較する場合、上述したように画像における周囲と異なる輝度値、又は画素値を有する、特徴部を(抽出又は特定し易い代表位置として)抽出し、特徴部間で位置ずれ量を算出するようにしても良い。
なお、位置ずれ量を算出する場合、図6CにおけるX軸上、Y軸上においてそれぞれ対応する位置間のずれ量(具体的にはP1,P1b間の位置ずれ量、P2,P2a間の位置ずれ量)を算出することができると、異常判定を行い易い。
ステップS9により位置ずれ量の算出結果は、判定回路49に送られ、判定回路49はステップS10において、位置ずれ量が閾値回路49aの閾値以上か否かを判定する。図6Cの場合にはP1,P1b間の位置ずれ量、P2,P2a間の位置ずれ量が、閾値以上か否かを判定し、閾値以上の判定結果に応じて、位置ずれ量が大きい程、以下に説明する扁平度が大きくなる楕円形状の判定用画像を生成する。
判定回路49による判定結果は画像生成回路50に送られ、画像生成回路50は、位置ずれ量が閾値以上と判定された判定結果の場合には、ステップS11において通常走査画像に重畳する判定用画像を生成し、モニタ4に出力する。モニタ4は、通常走査画像と共に、判定用画像を表示する。画像生成回路50の判定用画像生成回路50aは、例えば図6Cにおける楕円輪郭部CaのようなY軸方向が長軸となる扁平した画像を判定用画像として生成する。この場合、閾値以上のずれがある場合には、判定用画像生成回路50aは、位置ずれ量の大きさが大きい程、扁平度が大きくなる楕円形状の判定用画像を生成する。
判定用画像となるY軸方向が長軸となる扁平した画像は、回転走査画像上における位置P2のようなY軸上の位置が、通常走査画像上においては、位置P2よりも外側(中心位置O′からより離間した外側)の位置P2aのように、Y軸方向に伸張した位置となり、これに対してX軸上の位置に関しては、逆となる(X軸方向に縮小した)位置関係となる位置ずれ量に基づいて生成される。
なお、両画像における位置ずれ量が算出される特徴部又は代表位置としては、渦巻き状走査における外周側に近い位置の方が、中心側に近い位置よりも望ましい。つまり、走査特性が異常であるか否かを判定する場合、中心側における特徴部間の位置ずれ量を算出するよりは、中心から離間した外周側又は周辺側に近い領域において、特徴部間の位置ずれ量を算出する方が、異常であるか否かを判定し易い。また、X軸上及びY軸上に近い位置において、特徴部(又は代表位置)を抽出し、それらの間の位置ずれ量から異常であるか否かを判定するようにして良い。
また、位置ずれ量を算出する場合、例えば通常走査画像上での1つの特徴部の2次元座標位置又は2次元位置(X1,Y1)が回転走査画像上での対応する特徴部の2次元位置(X2,Y2)となる場合、X軸方向の位置ずれ量成分X1−X2,Y軸方向の位置ずれ量成分Y1−Y2の各絶対値の大きさ|X1−X2|と|Y1−Y2|とを算出し、判定回路49が閾値の比較により異常か否かを判定しても良い。この場合、位置ずれ量成分の絶対値の大きさ|X1−X2|と|Y1−Y2|とが異常であるか否かを判定するための閾値として、共通となる1つの閾値を用いても良いし、|X1−X2|、|Y1−Y2|それぞれに応じて2つの閾値を用意しても良い。なお、|X1−X2|と|Y1−Y2|とが閾値以上となる場合に異常と判定しても良いし、一方が閾値以上となる場合に異常と判定しても良い。また、各位置ずれ量成分X1−X2、Y1−Y2の正負の極性も算出しても良い(算出情報を判定用画像の生成に用いる)。
また、中心位置O′又は通常走査画像の中心位置を2次元座標の原点(0,0)として、原点(0,0)から特徴部の2次元位置(X1,Y1)までの距離(X1+Y11/2の値に応じて、異常を判定する場合に用いる閾値の値を可変設定しても良い。具体的には、原点(0,0)からの距離が大きい特徴部の2次元位置程、異常を判定する場合の閾値の値を大きくする。
また、異常の有無を判定する場合の精度又は信頼性を向上するために、原点(0,0)からの距離が小さい領域を異常の有無を判定する領域としないようにしても良い。換言すると、原点(0,0)からの距離がある閾値以上となる領域においてのみ、位置ずれ量を算出する画像領域に設定し、この画像領域から特徴部又は代表位置を抽出し、異常の有無を判定するようにても良い。
また、図6Cから分かるように異常状態においては、位置ずれ量は、方向依存性を有し、X,Y軸上において最も顕著に表れ、X,Y軸から45度、135度となる斜め方向においてほぼ最小となる。このため、原点(0,0)から特徴部に至る線分がX軸となす角度(θ1とする)とY軸となす角度(θ2とする)との2つの角度θ1,θ2における小さい方の角度(θとする)が、小さい程、大きな閾値を用いて異常の有無を判定するようにしても良い。
また、この場合、角度θ1又はθ2が45度に近い値になると小さな閾値に設定することが必要となり、小さな値の誤差が存在すると異常の有無の判定結果に影響する。このため、原点(0,0)から特徴部に至る線分がX軸となす角度θ1と、Y軸となす角度θ2とが45度に近い角度の範囲(例えば40度〜45度又は35度〜45度)を異常の有無を判定する角度領域に利用しないようにしても良い。換言すると、X軸を中心角とした±α(例えば−35<α<35)の角度範囲、Y軸を中心角とした±αの角度範囲を異常の有無を判定する角度領域に設定するようにしても良い。
なお、判定用画像を生成するためには、各画像における特徴部(又は代表位置)の数を、2点以上の複数とすることが望ましい。また、上記極性の算出情報を利用しても良い。
一方、図5におけるステップS10の判定処理において位置ずれ量が閾値未満と判定された判定結果の場合には、ステップS12において画像生成回路50は判定用画像を生成しない。このため、モニタ4にはメモリ46aの通常走査画像が出力される。そして、この場合にはモニタ4は、通常走査画像のみを表示する。
例えば図6Dにおいて実線で示す画像が通常走査画像であるとすると、異常状態と判定された場合には、点線で示す判定用画像が通常走査画像上に重畳して表示される。
術者は、図6Dに示す判定用画像により、X軸方向とY軸方向とで走査特性が異なることを容易に認識することができる。図6Dの場合には、通常走査画像がX軸方向に比較して、Y軸方向に伸張された特性の画像であることを認識することができる。また、術者は、判定用画像における扁平度により、異常状態における異常の程度を把握し易い。ステップS12の次のステップS13においてコントローラ34は、術者により内視鏡検査の(走査)終了指示の入力が入力装置36から行われたか否かを判定する。コントローラ34は、内視鏡検査の走査終了指示が無い場合には、ステップS2の処理を行うように制御する。一方、内視鏡検査の終了指示がされた場合には、コントローラ34は図5の処理を終了する。
このようにして、図5に示す動作例では、通常モードで通常走査画像を生成する処理を行い、判定モードの処理を行うタイミングにおいて判定モードを行う。
なお、図5における判定モードを行うタイミングとして、例えば通常モードを行う状態において、図7Aに示すように(所定のタイミングとして)周期的に行うようにしても良い。図7Aに示す例では通常モードで例えば1〜10分程度の期間T1、通常走査画像を生成して表示し、1〜数フレームの期間T2、判定モードで動作し(図7Aでは判と略記)、異常状態で無い判定結果の場合には、通常モードに戻る。判定モードで動作し、判定回路49が異常状態と判定した場合(図7Aでは時間tc)には、上述したようにモニタ4は通常走査画像と共に判定用画像を重畳した状態の表示となる(図7Aでは重畳画像表示で示している)。なお、図7Aにおいて、期間T2においては、モニタ4がこの期間T2直前においてメモリ46aに格納された通常走査画像を表示する(ようにコントローラ34が制御する)。
図5においては、異常状態と判定した場合、ステップS11において通常走査画像と共に判定用画像を表示すると説明しているが、この状態の場合には、短い周期で通常モードと判定モードを間欠的に行うようにコントローラ34が制御するようにしても良い。
補足説明すると、判定モードを行った場合において異常か否かを判定する際に、判定モードに切り替える直前に取得した通常走査画像を、その後に取得した回転走査画像と共に用いる。そして、異常状態と判定した場合に、判定モードのままで、通常走査画像を取得しないと、実質的に静止画状態となってしまう。
このため、異常状態と判定した場合においても、通常走査画像を間欠的に取得し、間欠的に取得した通常走査画像をモニタ4に表示することにより、近似的に動画に近い画像を表示できるようにしても良い。図7Bは、図7Aにおいて異常状態と判定した場合、通常モード(通と略記)と判定モード(判と略記)とを、それぞれ短い期間T3(例えば数秒程度)で間欠的に交互に行う様子を示す。
このようにすると、異常状態においても、走査型内視鏡2を被検体5内から抜去する際に、画像無し(又は静止画)の場合よりは抜去し易い画像を表示できる。
このように動作する本実施形態によれば、内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、術者等のユーザが異常を認識し易くできる。
また、本実施形態によれば、異常状態が発生した場合には、判定用画像により、その異常の程度を把握することができる。
上述した画像処理回路41に設けたXYマッピング回路43の代わりに、被検体5内を観察する走査型内視鏡2により得られた戻り光信号を、画像を表示するための表示部としてのモニタ4における走査型記内視鏡2における観察範囲に対応する大きさの領域にマッピングをするマッピング部43′を設けるようにしても良い。
このマッピング部43′を備えた変形例の画像生成装置68を、画像処理装置61と共に図8Aに示す。
なお、図8Aにおいては、マッピング部43′を備えた画像生成装置68と、画像処理装置61とが別体で構成されているが、図8Bに示すようにマッピング部43′を備えた画像生成装置68の機能と、図8Aに示す画像処理装置61との機能を纏めた画像処理装置61Bのような構成にしても良い。図8Aに示す画像処理装置61には、マッピング部43′を備えた画像生成装置68により生成された画像信号を入力することができると共に、マッピング部43′を備えない画像生成装置68(一般の画像生成装置とも言う)により生成された画像信号を入力するもできる。このため、以下の説明においては、一般の画像生成装置により生成された画像信号が入力される場合の説明も行っている。
これに対して、画像処理装置61Bは、マッピング部43′を備えた画像生成装置68により生成された画像信号に対する画像処理を行う。画像処理装置61Bは、走査型内視鏡2の(観察範囲に相当する)視野が縮小された場合に、前記視野の縮小に伴って表示部における前記マッピング部43′によるマッピングが行われなくなる領域に前記被検体5(の画像)とは異なる表示をする画像(又は警告用画像)を生成する画像生成部の機能を持つ。
図8Aに示す画像処理装置61は、画像信号が入力される画像(信号)入力部62と、画像入力部62から入力される画像信号に対して、通常用マスクとしての第1マスクと、警告用マスクとしての第2マスクをそれぞれ生成する第1マスク生成回路63と第2マスク生成回路64とを備えたマスク生成回路65と、マスク生成回路65を経た画像信号を表示装置としてもモニタ4に出力する画像(信号)出力部66とを備える。
第1マスク生成回路63は、画像入力部62から入力される画像信号に対して、該画像信号の画像の2次元領域の表示サイズ(大きさ)を規制するための第1マスクを生成する。より具体的には、第1マスク生成回路63は、画像入力部62から入力される画像信号を表示装置としてのモニタ4に表示した場合、正常な状態での画像の表示領域のサイズの下限値以下の画像信号のみを通すように規制する第1マスクを生成する。
第2マスク生成回路63は、第1マスクの内側に警告用マスクとしての第2マスクを生成する。
画像処理装置61内に設けられたマスク生成回路65は、マッピング部43′を備えた画像生成装置68が接続された場合には、走査型内視鏡2の(走査範囲に相当する)視野が縮小された場合に、前記視野の縮小に伴って表示部としてのモニタ4におけるマッピング部43′によるマッピングが行われなくなる領域に前記被検体5(の画像)とは異なる表示をする画像(又は警告用画像)を生成する画像生成部の機能を持つ。
また、画像処理装置61B内に設けられたマスク生成回路65も、走査型内視鏡2の(走査範囲に相当する)視野が縮小された場合に、前記視野の縮小に伴って表示部としてのモニタ4におけるマッピング部43′によるマッピングが行われなくなる領域に前記被検体5(の画像)とは異なる表示をする画像(又は警告用画像)を生成する画像生成部の機能を持つ。また、類似した表現として、画像処理装置61B内に設けられたマスク生成回路65は、走査型内視鏡による前記照明光の走査範囲が縮小された場合に、前記走査範囲の縮小に伴って前記表示部における前記マッピングが行われなくなる領域に前記被検体とは異なる表示をする画像を生成する。また、後で図示するように画像処理装置61B内に設けられた画像生成部を形成するマスク生成回路65は、マッピング部43′によるマッピングが行われなくなる領域に、前記画像の中心からの距離に応じて異なる表示を行う画像を生成したり、前記マッピングが行われなくなる領域の外側から中心に向かって徐々に強調される画像を生成したり、螺旋状の走査範囲に対応した大きさの円形のマスク処理を施し、前記マスクの円形の領域内に前記被検体とは異なる表示をする画像を生成したりする。
上記画像処理装置61は、マスク生成回路65が生成する第1マスクと第2マスクとの大きさ、形状、色などを可変設定する設定部67を有する。
一方、図8Bに示す画像処理装置61Bにおいては、図8Aに示す画像処理装置61における着脱自在となる画像(信号)入力部62を有しないで、マッピング部43′を備えた画像生成装置68の出力信号がマスク生成回路65の第1マスク生成回路63に入力される構成となっており、設定部67等を有する。
なお、画像処理装置61には、例えば図1に示した走査型内視鏡装置1における走査型内視鏡2に対する画像処理を行い画像(信号)を生成する画像処理装置3が画像生成装置68として接続することができる。この場合、図1における画像処理回路41におけるモニタ4に画像信号を出力する出力端が図8Aにおける画像生成装置68の画像出力部68aとなり、画像出力部68aを画像入力部62に接続することができるようにしても良い。
また、図8Bに示す画像処理装置61Bの場合には、図1における画像処理装置3におけるXYマッピング回路43をマッピング部43′に置換した画像処理装置3の機能を備える。また、画像生成装置68として、図1の画像処理装置3の場合と同様に、光源ユニット31、駆動ユニット32、検出ユニット33、コントローラ34、メモリ35等と共に、走査型内視鏡2を着脱自在に接続することができるコネクタ8を備えた構成にしても良い。なお、コントローラ34は、マッピング部43′を備える。
マッピング部43′を備えた画像生成装置68におけるコネクタ8に、走査型内視鏡2を接続した場合には、走査型内視鏡2の戻り光信号は、コントローラ34内に設けたマッピング部43′により、走査型記内視鏡2における観察範囲に対応する大きさの領域の画像信号(撮像信号とも言う)に変換され、マスク生成回路65に入力される。
なお、マッピング部43′は、画像生成装置68に接続される走査型内視鏡2に搭載された光ファイバ15の先端部及びアクチュエータ17を含む走査部に対して駆動ユニット32から出力される駆動信号の印加に対する電気的特性等に基づいて、照明光の照射位置からの戻り光信号に対して、前記照射位置に対応する2次元位置となる画像信号に変換する。
例えば、工場出荷時等において、画像生成装置68に接続される走査型内視鏡2に搭載されたアクチュエータ17に対して、駆動ユニット32から所定の周波数においての螺旋状に走査させるための駆動信号を、(該駆動信号の)電圧、電流の条件を変えて印加した場合における光ファイバ15の先端部の2次元位置、又は走査型内視鏡2の先端から所定の距離に設定されたスクリーン面上での照明光の2次元照射位置の情報と、駆動線18a,18bの基端付近にそれぞれ介挿した、一定の抵抗値を有する抵抗に流れる電流値と、抵抗両端の電圧値との関係を詳しく調べる。
このようにして、基準となる第1の走査範囲となる第1の螺旋状走査範囲と、第1の走査範囲より狭い走査範囲となる第2の螺旋状走査範囲、第1の走査範囲より広い走査範囲となる第3の螺旋状走査範囲等、走査範囲の大きさ(サイズ)が異なる各走査軌跡と、該各走査軌跡の場合における電気的特性の情報とを互いに関係付けた情報として取得する。
そして、駆動ユニット32から出力する駆動信号の情報としての電圧、電流(出力電流、出力電圧という)と、駆動線18a,18b中に介挿した抵抗を流れる電流、抵抗両端の電圧(測定又はモニタされた測定電流、測定電圧という)とを含む電気的特性情報を、駆動信号の負荷を構成する光ファイバ15の先端部による照明光の2次元照射位置及び走査軌跡又は走査範囲の情報と、関係付けた関係情報(又は登録情報)としてメモリ25内に書き込む(格納する)。
コントローラ34は、メモリ25に格納された関係情報を参照して駆動ユニット32から出力する駆動信号を、例えば第1の螺旋状走査範囲に対応する駆動信号として出力し、かつその際、抵抗の測定電流、測定電圧を測定し、測定された測定電流、測定電圧と、関係情報における測定電流、測定電圧との差分をそれぞれ算出する。
差分の絶対値が閾値以下の場合には、マッピング部43′は、メモリ25に格納された(第1の螺旋状走査範囲に対応する)関係情報を用いてマッピングを行い、差分の絶対値が閾値を超える場合には、差分の符号を含めて第1の螺旋状走査範囲より狭い又は広い螺旋状走査範囲の場合の関係情報等を用いてマッピングを行う。
従って、マッピング部43′を経てマスク回路65に入力される画像信号は、走査型記内視鏡2における観察範囲(又は走査範囲)に対応する大きさの領域の画像信号となる。
なお、アクチュエータ17を形成する圧電素子17a〜17dにおける例えば電極の一部が正常な取り付け状態から剥離するなどして、駆動信号の一部のみが光ファイバ15の先端を振動させる状態のように、光ファイバ15の走査範囲を小さくする状態での関係情報も異常関係情報として、メモリ25に格納するようにしても良い。そして、マッピング部43′は、この異常関係情報も参照して、マッピングを行うようにしても良い。また、マッピング部43′が、異常関係情報を参照してマッピングを行う場合には、異常な走査状態であると判定し、正常な走査状態での観察範囲としての例えば円形のサイズを同心状に小さくするようにマッピングをするようにしても良い。例えば縦方向の走査軌跡が、正常な走査軌跡よりも内側となる場合には、マッピング部43′は、縦方向の走査軌跡を横方向の走査軌跡にも適用するようなマッピングを行うようにしても良い。
図8A又は図8Bの設定部67は、画像生成装置68が生成する画像信号の画像の表示サイズに対応した第1マスクの大きさ、形状を設定する設定信号をマスク生成回路65の第1マスク生成回路63に出力する。設定信号は、ユーザがキーボード等から第2マスクの大きさの縦横のサイズ、形状をそれぞれ設定するデータであっても良いし、予め登録された複数のサイズ、形状から、画像入力部62に入力される画像に対応した第1マスクの大きさを選択的に指定する選択信号であっても良い。
図9は、マスク生成回路65の構成例を示す。第1マスク生成回路63は、入力される画像信号が例えばR,G,Bの色信号(色信号R,G,Bと記す)として入力され、各色信号R,G,Bの通過をそれぞれ規制するゲート回路71a,71b,71cと、ゲート回路71a〜7cの開閉を規制することにより第1マスクを形成する第1マスク信号を生成する第1マスク信号生成回路72とを備える。第1マスク信号生成回路72は、設定部67からの設定信号により、第1マスク信号を生成する。なお、ゲート回路71a〜71cは、アナログスイッチを用いて構成しても良い。
また、第2マスク生成回路64は、第1マスク生成回路63を経て入力される色信号R,G,Bの画像を、分割された複数の分割領域におけるいずれの分割領域に属するかを判定する領域判定回路73a,73b,73cと、判定された分割領域毎にその分割領域においての画像信号の有無(0レベル以上であるか否か)を検出する信号(有無)検出回路74と、信号検出回路74の検出結果に対応して警告用マスクとしての第2マスクを出力するための第2マスクの画像信号としての第2マスク信号を生成する第2マスク信号生成回路75と、信号検出回路74の検出結果に応じて、(画像信号を形成する)色信号R,G,Bと第2マスク信号とを切り替えて出力する切替回路76a〜76cを備える。第2マスク信号生成回路75は、設定部67からの設定信号により、第2マスク信号を生成する。なお、領域判定回路73a,73b,73cの機能を信号検出回路74が兼ねるようにしても良い。
領域判定回路73a,73b,73cの機能を兼ねる場合の信号検出回路74は、第1マスク生成回路63を経て入力される表示領域のサイズの下限値を通過した画像信号を形成する色信号R,G,Bに対して、第1マスクの周辺側の領域から中心側の領域を複数に分割した複数の各分割領域において、閾値を用いて画像信号の有無を、最も周辺側となる分割領域を優先して検出する。
また、第2マスク信号生成回路75は、信号検出部が少なくとも最も周辺側の分割領域において、画像信号を検出しない場合には、最も周辺側の分割領域において、正常な状態よりも縮小した異常画像であることを示す警告用画像として表示するための第2マスクを生成する第2マスク生成部を形成する。
図10Aは、マスク生成回路63(の第1マスク信号生成回路72)が生成する第1マスクとして例えば円形マスクM1を示す。なお、図10Aの円形マスクM1における斜線で示す部分は、入力される画像信号をマスクする部分を示し、斜線の内側の円形部分が入力される画像信号を通す部分を示す。
第1マスク信号生成回路72は、(画像入力部62に画像出力部68aが接続される)画像生成装置68が生成する画像信号の画像の表示サイズに対応した第1マスクとして、上記のように円形マスクM1の第1マスク信号を生成する。
図10Aに示す円形マスクM1の直径は、画像生成装置68が生成する画像の表示サイズにおける下限値に設定されている。
即ち、画像生成装置68が生成する画像の表示サイズは、画像生成装置68毎に許容される範囲内で若干の個体差があるために、許容される範囲として上限値と下限値が存在する。そして、上記のように円形マスクM1の直径は、下限値に設定される。
この場合、図9の第1マスク信号生成回路72は、図10Aにおける円形マスクM1の内側ではゲートを開にする“H”の信号をゲート回路71a〜71cに出力し、円形マスクM1の外側(図10Aの斜線部分)においてはゲートを閉にする斜線“L”の信号をゲート回路71a〜71cに出力する。
このため、第1マスク生成回路63に入力された画像信号は、円形マスク部分の画像信号のみがゲート回路71a〜71cを通り、第2マスク生成回路64に入力される。
また、領域判定回路73a〜73cは、第1マスクの形状に対応して、図9において模式的に示すように第1マスク生成回路63から入力される色信号R,G,Bが同心となる複数の円環(円リング)c1,c2,c3の各領域におけるいずれの領域に属するかを判定する。なお、図9においては、領域判定回路73aにおいてのみ、円環c1,c2,c3を示している。領域判定回路73b、73cでは円環c1,c2,c3の符号を省略している。
そして、信号検出回路74は、第1マスク生成回路63から入力される色信号R,G,Bが、領域判定回路73a〜73cにより判定された円環cI(I=1,2,3)の各領域において、色信号R,G,Bの有無を0レベルより僅かに大きい閾値と比較して、信号の有無を判定(又は検出)する。
第2マスク信号生成回路75は、例えば信号検出回路74が検出する複数の円環cIと同じ形状及びサイズの第2マスク信号を生成する。後述するように円環cIに対応する(円環cIと)異なる形状等の第2マスク信号を生成するようにしても良い。
第2マスク信号生成回路75は、図10Bに示すような同心となる複数の円環d1,d2,d3からなる第2マスクM2の第2マスク信号を生成する。領域判定回路73a〜73cの複数の円環cI、第2マスクM2の円環dI(I=1,2,3)の数は、3つの場合に限定されるものでなく、4つ以上又は2つにしても良い。
なお、第2マスク信号生成回路75は、例えば第2マスク信号生成回路75の内部にメモリを有し、このメモリ内に複数の円環dIからなる第2マスクM2の形状の情報を格納し、信号検出回路74の判定結果に応じて、対応する円環dIの形状情報を読出し、第2マスク信号として切替回路76a〜76cの接点bにそれぞれ出力するようにしても良い。また、以下の説明においては、円形マスクM1に対応した円環形状等の第2マスクの場合を説明するが、第1マスクを例えば矩形又は長方形にした場合には、矩形又は長方形リング形状の第2マスクを生成するようにしても良い。
また、信号検出回路74は、複数の円環cIにおける最も外側の円環(第1円環と略記)c1の領域から優先して、該領域に色信号R,G,Bにおけるいずれの信号も存在しないか否かを判定する。
例えば、第1円環c1の領域において色信号R,G,Bにおけるいずれの信号も存在しないと判定された場合のみ、信号検出回路74は、切替回路76a〜76cにおける少なくとも1つを接点bがONするように切り替え、第2マスク信号生成回路75が生成した(第1円環c1と同じ形状の円環d1を第2マスクとした)第2マスク信号を出力させる。
図9においては、例えば第1円環c1の領域において色信号R,G,Bにおけるいずれの信号も存在しないと判定した場合として、信号検出回路74は、切替回路76aを接点bがONするように切替え(切替回路76b,76cに対しては接点aがONのままの切替状態を維持)、第1円環c1と同じ形状の第2マスクの第2マスク信号を出力する例を示している。この場合には、赤色の第2マスク信号が警告用の画像信号としてモニタ4に出力される。
また、第1円環c1の領域において、色信号R,G,B全てにおいていずれも存在しないと判定された場合には、信号検出回路74は、第2円環c2の領域においても同様の判定を行い、同様の処理(但し、第2円環c2の領域において)を行う。また、第2円環c2の領域においても色信号R,G,B全てにおいていずれも存在しないと判定された場合には、信号検出回路74は、第3円環(実際には円)c3の領域においても同様の判定を行う。
一方、第1円環c1の領域において、少なくとも一部の色信号が存在すると判定された場合には、第2円環c2及び第2円環より内側の円環c3においては、信号の有無を判定しない。この場合には、第1円環c1、第2円環c2及び第2円環c2より内側の円環c3部分に対応する色信号R,G,Bが切替回路76a〜76cにおけるONされた接点aを経てモニタ4側に出力される。
このような構成であるため、第1円環c1に色信号R,G,Bが一部でも存在する場合には、画像処理装置61に入力された画像信号を形成する色信号は、第1マスクM1の円形領域以内の画像の画像信号がモニタ4に出力され、第1マスクM1の円形領域以内の画像が表示される。
これに対して、例えば、マッピング部43′において光ファイバ15の先端の走査軌跡の大きさに応じてマッピングサイズを変化させることで、走査型内視鏡2の観察範囲に対応する大きさの領域にマッピングされた画像信号が画像処理装置61又は61B内のマスク回路65に入力される場合を想定する。この場合、マスク回路65に入力された画像信号における画像が正常な表示サイズから(走査範囲又は観察範囲の縮小のために)縮小された表示サイズの画像の画像信号として入力されると、例えば第1円環c1の領域において、第1円環c1の領域に全く画像信号が存在しないために、この第1円環c1の領域より小さい範囲が表示サイズとなる縮小された画像であることが判定(検出)される。そして、縮小された画像の外側に、警告用画像となる第1円環d1のサイズの第2マスクが、例えば図10Cに示すように表示される。
図10Cに示す例では第1マスクM1の円形の内側に第1円環c1と同じサイズの円環d1の第2マスクM2が表示され、円環d1の内側に縮小した画像が表示される。
なお、図10Cは、第1円環c1の領域のみにおいて、いずれの色信号R,G,Bも存在しないと判定された場合を示し、第2円環c2の領域においても、いずれの色信号R,G,Bも存在しないと判定された場合には、第2円環c2の領域においても(円環d2の)第2マスクM2が表示されることになる。
術者等のユーザは、図10Cの画像を観察することにより、警告用画像となる円環d1が表示されることから、画像処理装置61に入力される画像が縮小された異常なサイズの画像であることを容易に知ることができる。
このように第1の実施形態の変形例によれば、内視鏡検査を行っている最中においても、取得された画像が異常か否かを把握できる画像を表示し、ユーザは異常を認識し易い。
なお、上述した説明においては、領域判定回路73a,73b,73cの円環cIと第2マスク信号生成回路75が生成する第2マスクM2を形成する円環dIとを等しいサイズ及び形状に設定した場合において説明したが、異なるように設定しても良い。
例えば、図11Aに示すように円環c1、c2,c3の各領域において、いずれの色信号も検出されない場合には、同心状の円d1,d2,d3のようなパターンを第2マスクM2とする第2マスク信号として出力するように設定部67において設定しても良い。
この場合、設定部67において、同心状の円d1,d2,d3を出力する場合の色を設定することもできる。例えば円d1をG(グリーン)、円d2をY(黄色)、円d3をR(赤)に設定しても良い。
また、画像の中心からの距離に応じて異なる表示を行うものであればよく、図11Bに示すように円d1,d2,d3の太さを、外側から内側に行くほど、太くなるように設定しても良い。
また、図11A,11Bに示す例の他に、図11Cに示すように外側から内側に行くほどにカラーの濃度が徐々に高くなるような円環d1,d2,d3の第2マスク信号を生成するようにしても良い。
また、図示した例では、第1マスクとして円形マスクM1と、この円形マスクM1に対応した第2マスクM2として円環、又は円形状の場合を説明したが、前述のように第1マスクとして矩形又は長方形のマスクを設定しても良いし、この矩形又は長方形のマスクに対応した第2マスクを設定しても良い。図8Aから図11Cにおいて説明した画像処理装置は付記に記載の内容を含む。
[付記]
画像入力部から入力される画像信号を表示装置に表示した場合、正常な状態での画像の表示領域のサイズの下限値以下の画像信号のみを通すように規制する第1マスクを生成する第1マスク生成部と、
前記表示領域のサイズの下限値を通過した前記画像信号に対して、前記第1マスクの周辺側の領域から中心側の領域を複数に分割した複数の各分割領域において、閾値を用いて画像信号の有無を、最も周辺側となる分割領域を優先して検出する信号検出部と、
前記信号検出部が少なくとも前記最も周辺側の分割領域において、前記画像信号を検出しない場合には、前記最も周辺側の分割領域において、正常な状態よりも縮小した異常画像であることを示す警告用画像として表示するための第2マスクを生成する第2マスク生成部と、を有することを特徴とする画像処理装置。
1…走査型内視鏡装置、2…走査型内視鏡、3…画像処理装置、4…モニタ、5…被検体、11…先端部、15…光ファイバ、17…アクチュエータ、17a,17b,17c,17d…圧電素子、18a,18b…駆動線、23…受光用光ファイバ、25…メモリ、31…光源ユニット、32…駆動ユニット、32c,32d…切替スイッチ、33…検出ユニット、34…コントローラ、36…入力装置、41…画像処理回路、42,44,46…メモリ回路、43…XYマッピング回路、45…スキャン変換回路、47…特徴部抽出回路、48…位置ずれ算出回路、49…判定回路、50…画像生成回路、50a…判定用画像生成回路、

Claims (5)

  1. 被検体内を観察する内視鏡により得られた戻り光信号を、画像を表示するための表示部における前記内視鏡における観察範囲に対応する大きさの領域にマッピングをするマッピング部と、
    前記内視鏡の視野が縮小された場合に、前記視野の縮小に伴って前記表示部における前記マッピングが行われなくなる領域に前記被検体とは異なる表示をする画像を生成する画像生成部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記マッピング部において、前記戻り光信号は、前記被検体上に照明光を走査する走査型内視鏡により得られる撮像信号となり、前記観察範囲として前記照明光の走査範囲に対応する大きさの領域にマッピングされ、
    前記画像生成部は、前記走査型内視鏡による前記照明光の走査範囲が縮小された場合に、前記走査範囲の縮小に伴って前記表示部における前記マッピングが行われなくなる領域に前記被検体とは異なる表示をする画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像生成部は、前記マッピングが行われなくなる領域に、前記画像の中心からの距離によって異なる表示を行う画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記マッピング部において、前記撮像信号は、前記被写体においてらせん状に前記照明光を走査する前記走査型内視鏡により得られ、
    前記画像生成部は、前記マッピングが行われなくなる領域の外側から中心に向かって徐々に強調される画像であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像生成部は、さらに前記らせん状の走査範囲に対応した大きさの円形のマスク処理を施し、前記マスクの円形の領域内に前記被検体とは異なる表示をする画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
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