JP2016538543A - 酸化還元分子検出用の高選択性コーティング電極ナノギャップ変換器 - Google Patents

酸化還元分子検出用の高選択性コーティング電極ナノギャップ変換器 Download PDF

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Abstract

酸化還元分子検出用の高選択性のコーティング電極ナノギャップ変換器について示した。ある例では、検体検出システムは、検体検出用の表面を有する1または2以上の変換器電極を有する。前記表面は、1または2以上の変換器電極の表面と検体との直接接触を抑制するコーティングを有する。

Description

本発明の実施例は、検体のような生物分子の検出用の装置および方法の分野に関し、特に、酸化還元分子検出用の高選択性コーティング電極ナノギャップ変換器に関する。
DNA配列技術は、飛躍的な処理能力の向上、未加工のシーケンスのベースコストの急激な低下によって特徴付けられ、技術利用のために大資本設備における相応の投資の必要性を伴う、巨大な技術的シフトの痛みの中にある。ほとんどの場合、わずか数年前には手の届かない高額なものであった調査(個々の遺伝子配列技術、メタゲノミクス研究、および無数の関心有機体の配列技術)は、急激なペースで次第に可能なものになってきている。
有機体組織の遺伝子情報は、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)のような、極めて長い核酸分子の形態で含まれる。自然発生するDNAおよびRNA分子は、通常、リン酸塩骨格により相互に結合された、ヌクレオチドと呼ばれる化学的な構築ブロックで構成される。これは、糖(それぞれ、デオキシリボーズまたはリボーズ)と、4塩基、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、およびチミン(T)またはウラシル(U)の一つとを構成する。例えば、ヒト遺伝子は、約30億のDNA配列のヌクレオチド、およびおよそ20,000の遺伝子を有する。DNA配列情報を用いると、個々の複数の特徴を定めることができる上、癌、嚢胞性線維症、および鎌状赤血球貧血のような、多くの共通疾病の感受性の存在が定められる。ヒト遺伝子の30億個全てのヌクレオチド配列の決定により、そのような疾病の遺伝子的な根拠を定める基礎が提供されている。ヒト遺伝子の配列の決定には、数年が必要とされている。個人の遺伝子または遺伝子の区画を配列することで、医療的治療を個人に特化する機会が提供される。また、研究、環境保護、食物安全性、生物防御、および臨床用途、例えば、病原体検出、すなわち病原体またはその遺伝子変異体の存在有無の検出において、核酸配列情報の必要性が存在する。
このように、DNA配列技術は、例えば、有機体の遺伝子情報内容の解析のような、生物科学の用途において重要な技術であり、迅速なおよび/または信頼性のある配列決定が可能となるツールが有益である。例えば、保護目的の生物学的多様性、疾病検出、個人医療、有効な医薬の予測、および単ヌクレオチド多形を用いた遺伝子型の特定のような用途では、短い長さの核酸(例えば、特定のプライマとともに実施される1〜20のベースを含む)を配列化する、単純でロバスト性のある方法に対する必要性が高まっている。向上した精度および/またはロバスト性、コスト低下、入力サンプルの減少、ならびに/または高スループットを提供する配列方法は、有益な解析ツールおよび生物医療ツールとなる。
また、抑制された資本コストを有し、最小化され、高体積で製造可能な分子検出プラットフォームは、過去には不可能であった場所および状況で、多くの人々に利用可能な疾病検出法を提供する。分子診断装置の利便性は、社会利用可能なヘルスケアのコストを下げ、品質を改善する。また、携帯式の分子検出装置は、安全性、有害物検出、および矯正の分野で利用され、目に見える安全性、または不慮の生物的もしくは化学的有害物に対して、適切な即座の応答が可能となる。
しかしながら、DNA配列およびDNA配列検出の分野では、依然として多くの改良が必要である。
本発明の実施例による、バイアスのない平衡における電極酸化還元分子界面でのバンド図(a)、バイアスが印加された際の、電極酸化還元分子界面でのバンド図(b)、バイアスのない酸化物コート電極での電位構成(c)、eV<EC-EF=E0のときの電位構成図(d)、eV>EC-EF=E0のときの電位構成図(e)を示した図である。 エネルギー障壁を定める白金の仕事関数に対する、電位保護誘電体膜のバンドエネルギーレベルおよびその位置を比較して示したプロットである。 本発明の実施例による、白金電極上の厚さ3nmのTiO2コーティング層を示す、ナノギャップ装置の断面散乱電子顕微鏡写真である。 本発明の実施例による、保護コーティングを有するナノギャップ変換器装置を作製する方法の各過程を示す断面図である。 本発明の実施例による、約0.240Vでの酸化還元電位のモデル化合物(10μMフェロセン)を用いた、3nmのTiO2コーティングを有するPt-Ptナノギャップ装置における、数回のサイクリックボルタンメトリーのプロットを示した図である。 本発明の実施例による、電極コーティングに適した有機分子の一例である。 本発明の実施例による、未コーティング電極と比較して、コーティングされた電極における酸化還元活性分子アミノフェノールのUV-Visモニタリングを表すグラフである。 本発明の実施例による、有機コーティングに適したアレンドロン酸誘導体を示した図である。 本発明の実施例による、保護コーティングを有するナノギャップ変換器装置の概略を示した図である。 本発明の実施例による、有機コーティングされた金属電極表面を、好適な分子コーティングとともに示した図である。 本発明の実施例による、有機コーティングされた金属電極表面を、好適な分子コーティングとともに示した図である。 本発明の実施例による、有機コーティングされた金属電極表面を、好適な分子コーティングとともに示した図である。 本発明の実施例による、コーティングされたナノギャップ装置の複数のCVスキャンを示した図である。 本発明の実施例による、Ptナノギャップ上のDTT4コーティングの効果を示すグラフである。 本発明の一実施例による、計算装置を示した図である。 本発明の実施例による、コンピュータシステムの一例のブロック図を示した図である。
酸化還元分子検出用の高選択性コーティング電極ナノギャップ変換器について、説明する。本発明の実施例の完全な理解を提供するため、以下の記載において、検出方法など、多くの具体的な詳細が示される。本発明の実施例が、これらの特定の詳細を含まずに実施され得ることは、当業者には明らかである。本発明の実施例を不要に不明瞭にしないため、他の例では、集積回路設計レイアウトなど、良く知られた特徴について、詳細には示されていない。また、図に示された各種実施例は、一例を表すものであり、スケールは必ずしも示されていないことが理解される。
1または2以上の実施例は、電気的検出技術を用いたDNA配列化に関する。実施例は、十分に並列な操作で、高感度の信号検出の実行に適した、小型のDNA配列化プラットフォームを提供する方法に関する。また、1または2以上の実施例では、コスト効果のある、高精度な配列システムが提供され、人の健康の改善につながる遺伝子情報の広範な適用が可能となる。内容を提供するため、従来のDNA配列技術を使用して、30億のベース組を超える、個々の遺伝子DNA配列をデコードすることができる。しかしながら、DNA配列法のトータルコストは、複雑な機器および高価な消耗品のため、少なくとも一部が高額に維持されたままである。ルーチンとしての生物医療分析のためには、DNA配列プラットフォームは、小型、高感度、高精度で、高いスループットを示す必要がある。これにより、全体のコストが許容可能になる。
極めて低濃度の生物分子を検出する機能は、疾病検出/処置、および環境スクリーニング/モニタリングなど、いくつかの分野に改革をもたらす可能性を有する。高感度で、大量かつ並列的に拡大できる可能性のある、電子生物化学センサの製造により、本発明の実施例によるDNA配列プラットフォームを含む用途における、手頃なコストで、カスタマイズ可能で、小型化されたシステムの実現が可能となる。
本願に記載の1または2以上の実施例は、高感度センサの設計および製造に関する。このセンサは、酸化還元サイクル系検出を用いて、単分子を含む、生物化学反応からの反応生成物を検出することができる。そのような実施例は、信号変換のためDNA配列プラットフォームにおいて使用される変換スキームの信号対ノイズ比の大幅な改善のために実施され、これには、ナノギャップ変換器における酸化還元サイクルを用いた、酸化還元活性分子の検出が含まれる。DNA検出の際に改良された感度が得られ、単分子検出へのアプローチが後押しされる。
さらなる内容を提供するにあたり、多くの課題が、電極材料として白金を使用する、既存の酸化還元サイクル変換器に関連することは明らかである。まず、酸化還元タグ劣化に関して得られる金属の触媒効果は、信号レベルを低下させる。第2に、高いバックグラウンド電流により、実際に検出すべき信号が覆われる(すなわち、高ノイズの提供)。第3に、電極への検出種の吸着の結果、全信号レベルが低下する(すなわち、低信号化)。第4に、バックグラウンドと相互作用する電極特性に依存して、作動電位が抑制される(例えば、タグとして使用できる酸化還元種が限定され、最適窓が最小化され、最終的に最適信号レベルが減少する)。貴金属(例えばPt、Au、Ag)は、その化学的安定性のため、通常、酸化還元測定用の電極として使用される。しかしながら、それらの化学的触媒特性は、測定感度および精度に、悪影響を及ぼし得る。金属原子と直接接触する有機検体および水分子は、分子変換を伴い、あるいは容易に電解が生じるからである。そのような触媒効果の結果、高いバックグラウンド電流、および検体の劣化が生じる。本願の1または2以上の実施例では、前述の触媒効果を抑制するための解決策が提供される。
前述の問題に対処する過去の方法では、良好な電気化学的特性を有するダイヤモンドの使用により、これらの問題が部分的に低減されてきた。しかしながら、ダイヤモンドは、通常、高温で成膜され、CMOSとの両立性に劣る。第1の態様では、本発明の実施例により、変換器電極材料(例えば、白金または他の電気化学的活性材料、例えばダイヤモンド、金、ITO、酸化イリジウム等)は、極めて薄い(例えば、厚さ0〜7nm)誘電体膜(例えばTa2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、Si3N4等)でコーティングされ、変換器材料と溶液添加剤との触媒反応が回避されまたは抑制される。また、そのようなコーティングの実施により、還元電極および酸化電極での電子輸送に顕著な影響を生じさせずに、吸着が抑制される。ある実施例では、誘電体膜コーティングは、低エネルギー障壁(図1および2参照)を有し、エネルギー障壁を介した、もしくはエネルギー障壁を超える、電子のトンネル化またはホッピングが可能となり、未コーティングの電極と比べて、同程度の電子移動速度が維持される。別の実施例では、非触媒性で電気化学的に活性/不活性な、薄い導電性材料が、電気化学的に活性な膜または電気化学的に活性な膜の組み合わせの上の保護膜として使用される。
ある実施例では、CMOSと互換性のある方法で、酸化還元サイクルセンサを確実に製作する方法が提供され、単一のプラットフォームに稠密な集積が可能になる。そのような酸化還元サイクルセンサは、例えば、本願の参照により取り入れられた、2009年12月31日に出願された、「ナノギャップ化学および生物化学センサ」という米国特許出願公開第2011/0155586号に記載されている。本願の実施例は、同様のまたは同じ装置を有しても良いが、底部および上部の電極材料の両方に、極めて薄い(例えば約0から約7nmの厚さの)誘電体膜を成膜するという、追加の特徴を有しても良い。そのような装置を使用して、可逆的な(または準可逆的な)酸化還元反応が生じ得る、任意の分子の検出用の信号対ノイズ比を最大化しても良い(検出方式に依存して、短い寿命の反応も検出可能になるため)。ある実施例では、1つの作用電極を有する変換器に、同様のまたは同じコーティング方式が使用され、これにより、電気的ではなく化学的に、ナノギャップ変換器方式の場合のようなサイクルが達成される。
さらなる内容を提供するため、DNA配列技術の場合、生物化学的検体システム(反応)が設計され、ヌクレオチドベースの特異酸化還元タグが、ナノギャップ(例えば50nm以下のギャップ)で分離された2電極間で活性化される。第3の参照電極を用いて、流体のバイアスを一定化しても良い。活性酸化還元タグの存在は、2つの電極電流の1つをモニターすることにより検出される。2つの近接して配置された電極が、酸化還元タグの還元電位および酸化電位の近傍にバイアス化されると、同じ分子が、酸化電極と還元電極の間のギャップを介して、複数回、酸化電極から還元電極に電子を搬送するため、信号増幅が可能となる。電極を相互に接近して配置すると、より高い信号が得られる。これは、一つの電極から別の電極への、酸化還元タグの拡散時間を短縮するためである。出現電流の量は、ギャップ内の未吸着分子の数に比例する。本発明の実施例では、そのようなナノギャップ酸化還元サイクル機構において、薄い誘電体膜で電極材料をコーティングすることで、信号対ノイズ比が高められる。そのような実施により、バッファからの最小のバックグラウンド電流の寄与で、酸化還元タグにより、読み出し回路が酸化還元電流を識別できるようになる。また、材料構造は、不活性表面を提供し、分子の吸着が最小限に抑制され、分子の多くがより多くの電子を移動させる結果、より大きな信号が得られる。従って、本願の実施例は、誘電体酸化還元分子界面での電子輸送のトンネルおよびホッピング理論の理解に基づき、そのようなコーティングを有するナノギャップ装置を製作する方法が示される。本願の設計は、最小の数の製作動作を利用し、製造コストが抑制され、歩留まりが向上する。
一方、現在のナノギャップセンサ電極は、未コーティングの電気化学的に活性な電極(例えば、白金、ダイヤモンド、金、ITO、イリジウム酸化物のような導電性材料)を有するように製作される。そのような電極では、前述のような問題は、以下の1または2以上により対処される:(1)バックグランウンドが最小となる電極電位での装置の作動、(2)電極表面改質の使用による、表面吸着の最小化、(3)最適化電解質またはバッファ条件の使用による、表面吸着の最小化、(4)高い検体濃度を用いることによる、装置からのより大きな信号の取得、(5)あるいは、検体が表面で重合化する傾向にある場合、低濃度の検体を使用することによる、電極付着速度の抑制、または(6)使用電極材料の電位操作窓により定義される、装置の作動範囲内にある、酸化還元化合物の選択。しかしながら、そのような手順は、極めて複雑で時間がかかり、必ずしも再現性のある結果を導かない。これにより、信頼性および再現性が低下する。
従って、前述のように、第1の態様の実施例は、変換器電極材料(例えば、白金または他の電気化学的に活性な材料、例えばダイヤモンド、金、ITO、イリジウム酸化物など)を、極めて薄い(例えば約0から7nmの厚さの)誘電体膜(例えばTa2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、Si3N4等)でコーティングし、さらには保護し、還元および酸化電極において、電子輸送に大きな影響を生じさせずに、変換器材料と溶液添加剤との触媒反応を抑制し、回避し、吸着種の影響を低減することに関する。前述のように、誘電体膜は、低いエネルギー障壁を有し、エネルギー障壁を介した、または超える電子のトンネル化またはホッピングを可能にし、未コーティング電極と同様の電子移動速度を維持する必要がある。非触媒性および電気化学的に不活性な薄い導電性材料(例えばRu)を、保護膜として使用しても良い。これにより、ある実施例では、前述の従来の解決策を実施する必要がなくなり、これにより、複雑性が低減し、歩留まりが向上し、信頼性および再現性が高まる。また、本願の実施例により、電極電位のより広い窓範囲で作動するという選択肢が可能となり、酸化還元タグの選択肢が増える。酸化還元タグの選択肢の増加により、タグ分子の最大信号のための最適化が可能となる。また、開発プロセスの拡張自由度が上がり、半導体製造のスケール化が可能となり、センサのサイズが抑制される。さらに、同じまたは同様のコーティング方式は、1つの電極(参照電極を除く)を有する変換器に使用することもできる。これにより、ナノギャップ変換器方式の場合、電気的ではなく、化学的に、サイクル化が達成される。
従って、本願の実施例では、酸化還元センサの製造に対して、スケール化が可能で、集積可能な製造プロセスが提供される。また、前述の理論の開発により、最良の感度を提供するパラメータを調整する機会が提供される。特に、最適な電極コーティングの選択が可能になる。以下、本発明の1または2以上の実施例を示す。新たな材料を取り込んだ現在の装置の組み合わせた理論、および処理動作は、電極コーティング材料の使用およびその利点が可能になる。
図1には、本発明の実施例による、(a)平衡における電極酸化還元分子界面でのバンド図、(b)バイアスが印加された際のバンド図、(c)バイアスのない酸化物コーティング電極での電位構成、(d)eV<EC-EF=E0のときの電位構成図、(e)eV>EC-EF=E0のときの電位構成図を示す。
図1の(a)を参照すると、概略的に示されているように、平衡条件下(すなわちバイアス印加なし)では、電極表面と接する還元性および酸化性イオン種の状態の有効電子密度が提供される。状態の有効電子密度は、酸化種に所与のエネルギーの電子を加え、または還元種からの所与のエネルギーの電子を除去する酸化還元プロセスにおいて、比較的蓋然性があると見なされる。フェルミ準位近傍では、しばしば、指数関数的近似が検討される。バイアスVが印加されると(図1の(b))、還元種から電極(または酸化種から電極)に、正味の電子電流が流れる。ある実施例では、電極は、薄い誘電体でコーティングされ、これを介して、電子は、有効エネルギー障壁を越えてトンネル化またはホッピングする(図1の(c))。
eV<EC-EF=E0の場合(図1の(d))、トンネル化を介した電子移動速度に関する電流は、式(1)で与えられる:
Figure 2016538543
eV>EC-EF=E0の場合(図1の(e))、電流は、2つの寄与からなる:EV-E0よりも小さなエネルギー、および大きなエネルギーを有する電子。EV-E0よりも小さなエネルギーを有する電子から生じる電流は、式(1)と同じである。一方、EV-E0よりも大きなエネルギーの電子から生じる電流は、式(2)で与えられる:
Figure 2016538543
理想的には、作動は、eV>EC-EFの場合、印加バイアスVが抑制された状態で、電子移動速度を最大化する必要がある。ある実施例では、しかしながら、そのためには、低いエネルギー障壁の誘電体を使用する必要がある。また、トンネル距離を低減するため、薄い膜を成膜する必要があるが、膜厚と、電極触媒活性および付着の間で、妥協する必要がある。
図2には、想定される保護誘電体膜のエネルギーバンドレベルと、エネルギー障壁を定める白金の仕事関数に対するそれらの位置の比較を示したグラフ200を示す。図2を参照すると、各誘電体膜が白金電極と比較して示されている。グラフ200において、11の誘電体膜のリストは、限定的なものではなく、他の任意の誘電体材料に拡張されても良いことは明らかである。電極材料についても同じことが言え、これは、いかなる電気化学的に活性な材料であっても良い。また、非触媒性で電気化学的に不活性な薄い導電性材料を、保護膜に使用しても良い。また、高温での作動により、状態の電子密度が広がり、電子エネルギーが高まり、その結果、電子のトンネル化およびホッピングの可能性が高まり、これにより電子の輸送速度が上昇することは、明らかである。
本発明の実施例では、前述のような保護誘電体膜(または非触媒性で、電気化学的に不活性な導電膜)を導入するための新たな製造プロセスが記載され、これは、薄い(例えば、約0~7nmの厚さの)膜を、原子層成膜法(またはスパッタ、蒸着等の他の任意の成膜法)を用いて成膜するステップを有する。得られる製作された変換器は、DNA配列化に利用できる。また、得られる変換器は、酵素的にタグ化された検体に利用されても良い。通常、本願の1または2以上の実施例では、分子の酸化還元サイクル検出のため、ナノギャップ構造を有する電極上の保護コーティングを用いた、特殊な組み合わせが提供される。
図3は、本発明の一実施例による、ナノギャップ装置の走査型電子顕微鏡の断面写真300である。白金電極の上に、厚さ3nmのTiO2コーティング層が示されている。図3を参照すると、クロム、タングステン等のような、選択的にエッチングされ得る犠牲層のエッチングにより、電極間に、約50nmのギャップ302が形成されている。
図4には、本発明の一実施形態による、保護コーティングを有するナノギャップ変換器装置を製作する方法における各種操作を表す断面図を示す。
図4の(a)を参照すると、基板400の直上または上方に底部電極402が形成される。ある実施例では、底部電極402は、材料成膜法、リソグラフィ法、ハードマスク成膜法、およびエッチングプロセス法を介して製作される。ある実施例では、底部電極402は、最小の表面粗さおよび最小厚さを有するように形成され、これにより、後に上部電極と底部電極が短絡する可能性が最小限に抑制される。表面粗さにより、犠牲共形コーティングに開口が生じ、高アスペクト比の端部により、犠牲層にボイド/減肉が生じる可能性がある。ある実施例では、底部電極402は、これに限られるものではないが、白金、金、ダイヤモンド、ITOまたはイリジウム酸化物のような材料で構成され、これに限られるものではないが、蒸着、スパッタ、ALD、CVD、またはホットフィラメント法のような技術を用いて成膜される。ダイヤモンドの場合、厚い膜を成膜する必要があり、電極の端部に、高アスペクト比の構造が形成され得る。そのような高アスペクト比の構造は、電極端部での犠牲膜の薄肉化につながり、上部電極と底部電極の間で短絡が生じる可能性が高くなる。ある実施例では、そのような問題を軽減するため、ナノギャップ装置は、誘電体層(例えば窒化ケイ素または二酸化ケイ素)を成膜することにより平坦化され、誘電体の化学機械研磨(CMP)を用いることにより、平坦な表面が得られる。これは、後続の層のその後の共形のコーティングを促進する。ある実施例では、クロム、タンタル、または他の各種密着層のような密着層を用いて、電極と基板の間の結合が改善される。
図4の(b)を参照すると、次に、図4(a)の構造の上に、保護膜406が形成される。ある実施例では、保護膜406は、保護膜406の材料層の成膜およびパターン化により形成される。ある実施例では、保護膜材料の成膜後に、底部電極と保護膜の組み合わせが、リフトオフまたはエッチングプロセスを介して定められる。保護膜が誘電体の場合、底部電極は、パターン化され、次に、いかなる別のパターン処理を経ずに、誘電体保護膜が成膜される。
図4の(c)を参照すると、図4(b)の構造上に、犠牲層408が形成される。ある実施例では、犠牲層408は、成膜およびパターン処理法により形成される。ある実施例では、犠牲層408は、これに限られるものではないが、Cr、W、またはTiのような材料で構成され、約100nm以下の厚さを有する。ある実施例では、犠牲層408は、これに限られるものではないが、スパッタ、蒸着、またはALDのような成膜技術により形成され、リフトオフ法または(湿式または乾式)エッチング技術によりパターン化される。特定の実施例では、ALD法は、厚さを高度に制御した状態で、極めて共形のコーティングを得ることができ、極めて薄い(例えば100Å未満の)ナノギャップを得ることができ、装置感度がさらに改善され、高いアスペクト比において電極構造の薄肉化/開口化が最小化され、高い信頼性(歩留まり)を有する装置が提供される。
図4(d)を参照すると、上部電極410および対応する保護層412が、図4(c)の構造の上に形成される。ある実施例では、最初に、保護層406の形成と同様の方法で、保護層412が成膜される。次に、上部電極410の材料が成膜され、リフトオフまたは(湿式/乾式)エッチング法により、上部電極と保護層の組み合わせがパターン化される。保護膜が誘電体の場合、保護膜412を必ずしもパターン化する必要はないが、図4では、パターン化された態様が示されている。
図4(e)を参照すると、図4(d)の構造上に、パッシベーション層414が形成される。ある実施例では、上部電極の成膜およびパターン化の後(例えばパターン化の実施により、犠牲層及びギャップに届く開口が残る)、パッシベーション誘電体414が成膜され、測定中のバックグラウンド電流が最小化される。ある実施例では、パッシベーション層414は、プラズマ支援化学気相成膜(PECVD)窒化物/酸化物/窒化物(2300A/3000A/2300A)の層である。SiC(O/N)のような他の誘電体層または高分子層を、パッシベーション層として使用しても良い。これにより、プロセスが最適化され、パッシベーション層の長時間の信頼性/安定性が確保され、バッファ流体における電流のリークが最小限に抑制される。図4(f)を参照すると、次に、適当な選択性湿式エッチングを用いて、犠牲層408がエッチング除去され、ナノギャップ形状が形成される。
一度に複数の層(例えば底部電極/保護コーティング/犠牲層/保護コーティング/上部電極)を形成するスタックの成膜、およびリフトオフまたは(例えば湿式/乾式)エッチングによるパターン化の後に、上部電極のコンタクト形成およびパッシベーションを行うような、他の製造方法が想定され得ることは、明らかである。ある実施例では、本願で示される装置は、平坦なシリコン基板を用いて製作されるが、処理工程は、電子による変換器のモノリシックな集積用の平坦化CMOSウェハ上で、繰り返されても良い。
図5は、本発明の実施例による、約0.240Vの酸化還元電位における、モデル化合物(10μMのフェロセン)を用いた3nmのTiO2コーティングを有する、Pt−Ptナノギャップ装置のサイクリックボルタンメトリーのグラフ500である。図5を参照すると、Pt電極で構成され、ALD法により成膜されたTiO2膜を用いて保護された、ナノギャップ装置で得られるサイクリックボルタンメトリー図は、付着効果の抑制により、そのような装置の優れた電気化学的特性を有する。
本発明の別の実施例による第2の態様では、酸化還元系生物化学検出に適した、改質、すなわちコーティングされた有機表面の電極ナノギャップ変換器が示される。1または2以上の実施例は、酸化還元分子の検出用の、前述の保護膜コーティング電極ナノギャップ変換器に加えて(すなわちこれの代わり、または組み合わせによる)、電極表面改質プロセスおよび化学的アプローチに関する。
内容提供のため、極めて低濃度の生物分子および化学物質の検出のための感度および特異性は、臨床診断、流行疾病制御、環境モニター、および食物安全性を含むいくつかの分野において、革命的な潜在性を有する。拡張性および迅速性を有する、電子生物分子および化学センサの製造により、現在のDNA配列プラットフォームを含む用途に向けた、高い汎用性を有し、カスタマイズが可能な小型システムの実現が可能になる。
1または2以上の実施例は、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、または親水性で生物互換性の有機化合物(例えばポリエチレングリコール、アニリン、ホスホン酸塩、チオール類、ペプチド等)の極めて薄い複数の層を用いて、変換器電極材料(例えば、白金、または他の電気化学的に活性な材料、例えばダイヤモンド、金、ITO、イリジウム酸化物など)にコーティングすることに関し、これにより、酸化電極および還元電極での電子輸送の顕著な低下が生じることなく、溶液および/または溶液添加剤と、変換器材料との触媒反応が抑制されまたは完全に回避され、酸化還元タグの吸着が抑制される。そのようなある実施例では、有機または生物分子コーティングは、低エネルギー障壁を有し、電子は、エネルギー障壁を介してまたは超えて、トンネル化またはホッピングすることができ、未コーティングの電極と同様の電子移動速度(例えば90〜100%)が維持される。特定の実施例では、コーティングは、非触媒性であり、電気化学的に不活性であり(または抑制された触媒および電気化学的活性を有し)、解析の間、吸着および変性を抑制する保護膜としても使用できる。
内容を提供するため、電極表面の微細構造、清浄度、および化学組成は、ある程度、電子輸送反応がどのように進展するかを決める。本願の実施例には、コーティングによるコンタミネーションから電極表面を保護する方法が含まれる。表面に対する水滴の接触角は、表面親水性の指標となる。清浄な白金および金上で行われた実験では、いずれも親水性が認められた。しかしながら、周囲実験室条件に暴露してから僅か数分後に、両表面は、徐々に疎水性になった。この変化は、金属表面への各化学種の吸着または非特異結合の寄与によるものであり、表面コンタミネーションが示唆される。
1または2以上の実施例は、CMOS互換性のある方法における酸化還元サイクルセンサの信頼性のある製作方法に関し、これにより、単一のプラットフォーム上に、稠密な集積が可能になる。得られる装置は、ある実施例では、既存のナノギャップ装置と同様であるが、底部電極および上部電極の材料上の、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、または親水性で生物互換性のある有機化合物の極めて薄い複数の層のコーティングという、追加の特徴を有する。コーティングを用いて、信号対ノイズ比を最大化して、可逆性の(または準可逆性:検出法に依存して、短い寿命の反応も検出できる)酸化還元反応が起こる分子の検出の際に生じる付着を抑制しても良い。同じまたは同様のコーティング法を、一つの電極(もし使用される場合、参照電極を除く)を有する変換器に使用することもでき、これにより、ナノギャップ変換器方式の場合のような、電気的ではなく、化学的にサイクルが行われるようになる。
本発明の実施例では、DNA配列化の場合、生物化学検体システム(反応)は、ベース特有となる酸化還元タグが、ナノギャップで離間(例えば100nm以下)された2つの電極の近傍または間に生じるように設計される。第3の参照電極を用いて、流体のバイアスを一定にしても良い。酸化還元タグの存在は、2つの電極電流のうちの一方または両方をモニターすることにより、検出される。両電極をモニターすることにより、極めて少ない酸化還元タグがナノギャップに存在する場合、2電極に関する反相関性の電流の検出が可能となる。2つの接近して離間された電極が、酸化還元タグの還元および酸化電位に近づくようにバイアス化されると、信号増幅が可能となる。同じ分子が、酸化電極から還元電極に、これらの電極間のギャップを介して、複数回電子を搬送するためである。相互に電極を近づけて配置することにより、大きな信号が得られる。接近により、一つの電極から別の電極への酸化還元タグの拡散時間が短くなるためである。出現電流の量は、ギャップ内の非吸着分子の数に比例する。ある実施例では、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤで、または親水性で生物互換性のある有機化合物の極めて薄い複数の層で、電極材料をコーティングすることにより、そのようなナノギャップ酸化還元サイクル構造に、高い信号対ノイズ比が得られ、付着の発生が抑制される。特定の実施例では、その結果、対応する読出回路は、バッファからのバックグラウンド電流の寄与が最小の酸化還元レベルにより、酸化還元電流を識別できるようになる。また、その結果、不活性表面が得られ、分子の吸着が最小限に抑制され、同じ分子がより多くの電子を運搬できるようになり、より大きな信号が得られる。この構成は、最小数の製作ステップを使用し、製造コストが抑制され、歩留まりが向上する。
1または2以上の実施例は、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、または親水性の有機高分子もしくは生物高分子の極めて薄い複数の層で、変換器電極材料(例えば白金、または他の電気化学的に活性な材料、例えばダイヤモンド、金、ITO、イリジウム酸化物等)をコーティングし、さらには保護することを含む。ある実施例では、コーティングは、溶液添加剤による変換器材料の触媒反応の抑制に適し(または少なくとも実質的に抑制し)、還元電極および酸化電極での電子輸送に影響を及ぼさずに、吸着種の影響を抑制する。また、コーティング層は、ある電荷密度で制御され、未コーティングの電極に比べて、電子移動速度が向上する。ある実施例では、コーティングは、非触媒性であり、電気化学的に不活性であり(または抑制された触媒活性および電気学的活性を有し)、付着および変性を抑制する保護膜としても使用できる。コーティング構造および帯電特性を変更することにより、電子輸送が高められ、感度が向上する。これにより、前述の解決策は不要となり、複雑性が緩和され、歩留まりが上昇し、信頼性および再現性のある結果が得られる。また、本願の実施例では、極めて幅広い電極電位の選択肢が提供され、酸化還元タグの選択肢が向上し、信号最大化のためのタグ分子の最適化が可能になる。また、開発プロセスが拡張可能となり、半導体製造の拡張性を使用して、センサのサイズを抑制することができる。
図6には、本発明の実施例による電極のコーティングに適した有機分子の一例を示す。図6(a)を参照すると、表面コーティング分子として、テトラ-DTTリン酸塩が使用される。図6(b)を参照すると、表面コーティング分子として、テトラ-DTT-フェロセンリン酸塩が使用される。これらの例は、本願のような保護有機コーティングの導入に適した製造プロセスにより、電極表面に含有される。適用例には、DNA配列化用または酵素タグ検体用の得られる変換器の利用が含まれる。
ある実施例では、電極上の保護有機コーティングと、分子の酸化還元サイクル用のナノギャップ構造との特殊な組み合わせが達成される。製作プロセスフローは、以下に概略を示す5つの主要事項(およびその変形例)を有するように考慮される。
第1の事項は、ある実施例において、底部電極の形成が、最小表面粗さおよび最小厚さを有する底部電極(例えば成膜材料)の形成を含み、上部電極と底部電極の短絡の可能性が低減されることである。粗さによって、対応する犠牲共形コーティングに開口が生じ、高アスペクト比の端部により、犠牲層が薄肉化され、またはボイドが生じる可能性がある。そのような実施例では、底部電極(例えば白金、金、ダイヤモンド、ITO、イリジウム酸化物等)は、適当な技術(例えば蒸着、スパッタ、ALD、CVD、ホットフィラメント法など)により成膜される。成膜による厚い膜(例えばダイヤモンド)が必要な場合、電極の端部に、高アスペクト比の構造が形成される。高アスペクト比構造により、電極の端部で犠牲膜の薄肉化が生じ、上部電極と底部電極の間で短絡の可能性が高まる。この問題を軽減するため、ある実施例では、ナノギャップ装置は、誘電体層(例えば窒化ケイ素または二酸化ケイ素)の成膜、および誘電体の化学機械研磨法(CMP)を用いて平坦化され、後続の層の共形コーティングを助長するための平坦な表面が得られる。
第2の事項では、ある実施例は、犠牲膜の形成に関し、厚さが約500Å以下の犠牲層(例えばCr、W、Ti等)が(スパッタ、蒸着、ALD法等により)成膜され、リフトオフ法またはエッチング法(湿式または乾式)により、パターン化される。ALD技術では、厚さが高度に制御された状態で、有意に共形のコーティングが得られ、極めて薄い(例えば約100Å未満)ナノギャップが得られ、これにより、装置の感度がさらに改善され、潜在的に高いアスペクト比の電極構造において、最小の減肉/開口が得られ、装置に高い信頼性が提供される。
第3の事項では、ある実施例は、上部電極の形成に関し、電極材料が成膜され、上部電極と保護層との組み合わせが、リフトオフ法または(乾式/湿式)エッチング技術により、パターン化される。
第4の事項では、ある実施例は、ナノギャップ装置のパッシベーションに関し、上部電極の成膜およびパターン化の後(例えばパターン化は、犠牲層およびギャップに達する開口を残すように実施され)、パッシベーション誘電体が成膜され、測定中のバックグラウンド電流が最小限に抑制される。ある実施例では、プラズマ支援化学成膜法(PECVD)による窒化物/酸化物/窒化物(2300A/3000A/2300A)の層が、パッシベーション層として使用される。SiC(O/N)のような他の誘電体層、またはポリイミドような高分子層が、パッシベーション層として使用され、パッシベーション層の長時間信頼性/安定性が確保され、バッファ流体における電流リークが最小化されるように、プロセスが最適化される。その後、犠牲層は、適当な選択性湿式浴中において、エッチング除去され、ナノギャップ形状が形成されても良い。
第5の事項では、ある実施例は、表面コーティングに関し、全ての層(例えば底部電極/保護コーティング/犠牲層/保護コーティング/上部電極)を一度に形成する、スタックの成膜のような他のプロセスが実行され、リフトオフ法または(湿式/乾式)エッチング法によりパターン化され、その後、上部電極のコンタクトが形成され、パッシベーションされる。
ある実施例では、物理的吸着、化学的結合、および/または電気めっきにより、有機材料コーティングの設置ステップが実施される。本願に示された装置は、平坦なシリコン基板を用いて製作されることを想定しているが、プロセスは、電子機器を有する変換器のモノリシック集積用の平坦化CMOSウェハ上で実施されても良い。
図7は、本発明の実施例による、コーティング電極上の酸化還元活性分子アミノフェノールのUV-Visモニタリング結果を、未コーティングの場合と比較して示したグラフである。グラフ700を参照すると、238nmから260nm、および300nmから370nmへの赤色シフトは、アミノフェノールの触媒酸化を示唆する。有機コーティングは、電極Pt表面の触媒活性を最小化している。特定の実施例では、コーティング(例えばアニリン、アザ-アデニン、ポリ-アデノシン(polyA)、メルカプトウンデカノール(チオール-C11OH)、およびポリエチレングリコール(PEG))中において、アニリンが最も効果的な保護を示した。
図8には、本発明の実施例による、有機コーティングに適したアレンドロン酸誘導体を示す。図8を参照すると、構造の例として、正の誘導体802、中性誘導体804、負の誘導体806、および中間誘導体808が示されている。
図9には、本発明の実施例による、保護コーティングを有するナノギャップ変換器装置900を概略的に示す。図9を参照すると、固体電極が、有機コーティングナノギャップ電極902、904として示されている。ある実施例では、図に示すように、電極製造の後、有機コーティングが設置される。
図10には、本発明の実施例による、適当な分子コーティングとともに、有機コーティング金属電極表面を示す。図10を参照すると、貴金属電極1002は、その上に、チオール化合物系表面コーティング1004を有する。例示された分子1006の群は、適当な表面コーティング分子の追加の例を提供する。
図11は、本発明の実施例による、コーティングされたナノギャップ装置の複数のCVスキャン1100を含む。図11を参照すると、Ptナノギャップ上のTiO2を覆う、アレンドロン酸および誘導体のコーティングが示されており、1100の各グラフには、4つの装置からの10μMのpAPデータが重畳されている。また、図12は、本発明の実施例による、Ptナノギャップ上のDTT4コーティングの効果を表すグラフ1200である。
前述の全ての態様において、ある実施例では、得られた装置は、全遺伝子配列化のためのシリコンプラットフォーム上の化学的に改質されたセンサの、超稠密アレイの製作に利用できる。そのような一つの実施例では、各センサを用いて、特定の位置において、試験/充填反応から生じた化学的信号(例えば酸化還元活性分子の形態)が検出され、ベース組が同定される。これらの装置は、信号伝達分子が各位置で生成されたことを検知する際に重要である。しかしながら、前述の利用法は、限定的なものではない。例えば、別の実施例では、前述のコーティングを有する電極により、ベースの特定の酸化還元タグに対して感度およびロバスト性のある検出を介した、稠密に集積された変換器アレイを得ることが可能な技術が提供される。変換器の改善された信号対ノイズ比により、高い信頼性での検出が可能となり、関連の生物化学に対する要求が緩和される。通常、本願の実施例は、高感度電子バイオセンサアレイ系用途を含む、各種実施に適する。適用範囲は、溶液中の検体として酸化還元活性種を含むものから、または我々の場合のような、ある主要化学種の検出用のラベルとして、酸化還元活性分子を使用するものにわたる。酸化還元活性種が機能を発揮する、ある適用例は、高スループットのDNA配列化、疾病モニターのための生物分子検出、介護診断の点である。
別の一般的な内容を提供するため、1または2以上の実施例は、DNA配列のような、電気信号検出に基づいて、酸化還元検出を実行することに関する。集積電子回路が、そのような信号の検出に用いられる。CMOS集積回路(IC)による化学的方法と、配列化の適用の組み合わせにより、従来の検出法では得られなかった利点が提供される。また、CMOSのICチップは、巨大なヒト遺伝子配列情報形成に使用でき、これには、改良された製作技術が利用される。
本願において、「センサ」または「変換器」と言う用語は、これに限られるものではないが、電気抵抗、電流、電圧、および容量を含む、電子の移動により形成された電気信号を、検出もしくは検知する物質または装置を表す。すなわち、変換器またはセンサは、電流の形態の信号を検出し、または電圧を検出し、または電荷を検出し、またはインピーダンス、磁界、もしくはその組み合わせを検出することができる。変換器アレイは、1または2以上、最大10億の変換器を有する。
「アレイ」と言う用語は、意図的に形成された物質、例えば分子、開口、マイクロコイル、検出器および/またはセンサ(もしくは変換器)の集合であり、ガラス、プラスチック、シリコンチップ、ICチップ、もしくはアレイを形成する他の材料のような、基板または固体表面に取り付けられ、または製作される。アレイ(センサ/変換器アレイなど)は、信号位置、および例えば、数十、数千、数百万、もしくは数十億の反応または同時組み合わせのような、大きなレベルの測定に使用することができる。また、アレイは、例えば数個または数ダースの少量の物質を有しても良い。アレイ内の物質は、同一であっても、相互に異なっていても良い。アレイは、各種フォーマットで想定され、例えば、可溶性分子のライブラリ、樹脂ビード、シリカチップ、または他の固体サポートに拘束された化合物のライブラリが挙げられる。アレイは、マクロアレイであっても、マイクロアレイであっても良く、これは、アレイ上のパッド(特徴物)のサイズに依存する。マクロアレイは、通常、約30ミクロン、または1ミクロン、または0.1ミクロンのパッド(特徴)サイズを有する。センサアレイは、通常、300ミクロン未満のパッドサイズを有する。センサ/変換器アレイの検知素子(例えばセンサアレイ特徴物またはセンサパッド)は、個別に電子的に処理することができる。
「検体」という用語は、検出および/または解析される関心分子を表し、例えばヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、ペプチド、またはプロテインである。検体、ターゲット、またはターゲット分子は、微小分子、生物分子、またはナノ材料であり、例えば、これに限られるものではないが、生物学的に活性な微細分子、核酸およびその配列、ペプチド、およびポリペプチド、ならびに生物分子で化学的に改質されたナノ構造材料、または化学的に改質されたカーボンナノチューブ、カーボンナノチューブ束、ナノワイヤ、ナノクラスタ、もしくはナノ粒子のような分子プローブに結合可能な微細分子である。ターゲット分子は、蛍光ラベル化された抗原、抗体、DNAもしくはRNAであっても良い。「生物検体」と言う用語は、生物分子の検体を意味する。具体的には、DNA配列用の検体は、ゲノムもしくは合成の、または生物学的に増幅されたDNAもしくはcDNAのような、核酸分子を含むサンプルであっても良い。「検体」分子は、「ターゲット」分子と相互互換的に使用することができる。
「タグ」と言う用語は、観察者により識別可能なマーカまたはインジケータを表す際に使用されるが、必ずしも、検体またはターゲットを同定するためのシステムを使用する必要はない。また、タグは、予め定められた検出可能なプロセスを経ることにより、その効果を発揮しても良い。タグは、しばしば、検出が難しい物質に結合されまたは取り付けられ、生物学的検定に使用される。また、タグは、通常、変化せず、検定プロセスに影響を及ぼさない。生物学的検定に使用されるタグには、これに限られるものではないが、放射性材料、磁性材料、量子ドット、酵素、リポソーム系ラベル、発色団、蛍光プローブ、色素、ナノ粒子、量子ドットもしくは量子井戸、複合有機無機ナノクラスタ、コロイダル金属粒子、またはこれらの組み合わせが含まれる。ある実施例では、タグまたはラベルは、金属有機複合体であることが好ましく、これは、露光の際に電子電流を発生するように誘起される。
図13には、本発明の実施例による計算装置1300を示す。計算装置1300は、基盤1302を収容する。基盤1302は、これに限られるものではないが、プロセッサ1304および少なくとも一つの通信チップ1306のような、多くの部材を含んでも良い。プロセッサ1304は、基盤1302と物理的および電気的に結合される。ある実施例では、少なくとも一つの通信チップ1306も、基盤1302と物理的および電気的に結合される。別の実施例では、通信チップ1306は、プロセッサ1304の一部である。
その用途に応じて、計算装置1300は、他の部材を有しても良い。これらの部材は、基盤1302に物理的および電気的に結合されても、されなくても良い。これらの他の部材は、これに限られるものではないが、揮発性メモリ(例えばDRAM)、非揮発性メモリ(例えばROM)、フラッシュメモリ、グラフィックプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、暗号プロセッサ、チップセット、アンテナ、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、バッテリ、音声コーディック、映像コーディック、パワー増幅器、全地球測位システム(GPS)装置、コンパス、加速器、姿勢制御装置、スピーカ、カメラ、および大容量貯蔵装置(ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル他用途ディスク(DVD))等を含む。
通信チップ1306は、計算装置1300への、および計算装置1300からのデータ転送用の無線通信が可能である。「無線」と言う用語およびその変化形は、回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネル等を説明する際に使用され、非固体媒体を介した変調電磁放射線を使用して、データを通信しても良い。この用語は、関連装置がワイヤを有しないことを意図しないが、ある実施例では、それらはワイヤを有しなくても良い。通信チップ1306は、いかなる数の無線標準またはプロトコルを実施しても良く、これには、これに限られるものではないが、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロングタームエボリューション(LTE)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、これらの派生物、ならびに、3G、4G、5G、及びそれ以上として設計された他の任意の無線プロトコルを含む。通信装置1300は、複数の通信チップ1306を含んでも良い。例えば、第1の通信チップ1306は、Wi-FiおよびBluetooth(登録商標)のような、短範囲の無線通信に利用され、第2の通信チップ1306は、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev-DO、およびその他のような、長範囲の無線通信に利用されても良い。
計算装置1300のプロセッサ1304は、プロセッサ1304の内部にパッケージ化された、集積回路ダイを含む。本発明のある実施例では、プロセッサの集積回路ダイは、本発明の実施例による集積変換器アレイを含み、またはこれに結合される。「プロセッサ」と言う用語は、レジスタおよび/またはメモリからの電子データを処理し、この電子データを、レジスタおよび/またはメモリに保管された他の電子データに変換する、任意の装置または装置の一部分を意味する。
また、通信チップ1306は、通信チップ1306内にパッケージ化された集積回路ダイを有する。本発明の別の実施例では、通信チップの集積回路ダイは、本発明の実施例による集積変換器アレイを有し、またはこれに結合される。
別の実施例では、計算装置1300内に収容された別の部材は、本発明の実施例による集積変換器アレイを有する、またはこれに結合された集積回路ダイを有しても良い。
各種実施例において、計算装置1300は、ラップトップ、ネットブック、ノートブック、ウルトラブック、スマートフォン、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウルトラモバイルPC、モバイルフォン、デスクトップコンピュータ、サーバ、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンターテイメント制御ユニット、デジタルカメラ、携帯音楽プレイヤー、またはデジタルビデオレコーダであっても良い。別の実施例では、計算装置1300は、データを処理する他のいかなる電子装置であっても良い。
本発明の実施例は、コンピュータプログラム製品、またはソフトウェアとして提供されても良い。これらは、コンピュータシステム(または他の電子装置)のプログラムに使用され得る保管された指令を有する、機械可読性媒体を有し、本発明による処理が実施されても良い。機械可読性媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読み取り可能な形態の情報を保管し転送する、いかなる機構を有しても良い。例えば、機械可読性(例えばコンピュータ可読性)媒体は、機械(例えばコンピュータ)可読性貯蔵媒体(例えば読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク貯蔵媒体、光貯蔵媒体、フラッシュメモリ装置等)、機械(例えばコンピュータ)可読性伝送媒体(電気的な、光学的な、音響的な、または他の形態の伝播信号(例えば赤外信号、デジタル信号等))などを含む。
図14には、一例として、コンピュータシステム1400の形態の機械を概略的に示す。この内部で、機械で前述の1または2以上の方法を実施するための、一連の指令が実行される。代替実施例では、機械は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、エクストラネット、またはイントラネットにより、他の機械と(例えばネットワーク)接続される。機械は、サーバの容量内で、またはクライアントサーバネットワーク環境におけるクライアント機械内で作動し、あるいはピアツーピアの(または分配された)ネットワーク環境において、ピア機械として作動する。機械は、汎用コンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブ装置、サーバ、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、または機械により採用される行動を指定する一連の指令(連続的または他の方式)を実行できる任意の機械であっても良い。また、単一の機械のみが示されているが、「機械」と言う用語は、一連の(または複数組の)指令を、個々にまたはまとめて実行し、示された1または2以上の任意の方法を実施する機械(コンピュータ)の任意の集合体も含むことが意図される。
コンピュータシステム1400の一例は、プロセッサ1402、メインメモリ1404(例えば読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、例えばシンクロナスDRAM(SDRAM)またはラムバスDRAM(RDRAM)等)、スタティックメモリ1406(例えばフラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)等)、および二次メモリ1418(例えばデータ貯蔵装置)を有し、これらは、バス1430を介して相互に通信される。
プロセッサ1402は、例えばマイクロプロセッサ、中央処理ユニット等の、1または2以上の汎用処理装置を表す。具体的には、プロセッサ1402は、複合命令セットコンピュータ(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の指令組を実行するプロセッサ、または指令組の組み合わせを実行するプロセッサであっても良い。また、プロセッサ1402は、1または2以上の特殊用途処理装置、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ等であっても良い。プロセッサ1402は、本願に記載の動作を実施するため、処理ロジック1426を実行するように構成される。
コンピュータシステム1400は、さらに、ネットワークインターフェース装置1408を有しても良い。また、コンピュータシステム1400は、ビデオ表示ユニット1410(例えば液晶ディスプレイ(LCD)、または陰極線管(CRT))、英数字入力装置1412(例えばキーボード)、カーソル制御装置1414(例えばマウス)、および信号発生装置1416(例えばスピーカ)を有しても良い。
二次メモリ1418は、機械操作可能な貯蔵媒体(または具体的には、コンピュータ可読貯蔵媒体)1431を有し、これに、1または2以上の指令組(例えばソフトウェア1422)が保管され、本願に記載された1もしくは2以上の任意の方法または機能が実現される。また、ソフトウェア1422は、コンピュータシステム1400によるその実行の間、完全にまたは少なくとも一部が、メインメモリ1404および/またはプロセッサ1402内に配置され、メインメモリ1404およびプロセッサ1402は、機械可読貯蔵媒体を構成する。ソフトウェア1422は、さらに、ネットワークインターフェース装置1408を介して、ネットワーク1420上に伝送されまたは受容される。
機械操作可能な貯蔵媒体1431は、一実施例では、単一の媒体で示されているが、「機械可読性貯蔵媒体」は、1または2以上の指令組を保管する、単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中もしくは分散データベース、ならびに/または関連のキャッシュおよびサーバ)を有することが考慮される。また、「機械可読性貯蔵媒体」と言う用語は、機械による実行のための指令組を貯蔵またはエンコードできる、任意の媒体を含み、これにより、機械は、本発明の1または2以上の任意の方法を実施することが考慮される。従って、「機械可読性貯蔵媒体」と言う用語は、これに限られるものではないが、半導体メモリ、ならびに光学および磁気媒体を含むことが考慮される。
従って、本発明の実施例は、酸化還元分子の検出用の高感度コーティング電極ナノギャップ変換器を含む。
ある実施例では、検体検出システムは、検体検出用の表面を有する1または2以上の変換器電極を有する。表面は、検体が1または2以上の変換器電極と直接接触することを防止するコーティングを有する。
ある実施例では、コーティングは、誘電体膜で構成される。
ある実施例では、誘電体膜は、例えば、これに限られるものではないが、Ta2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、Si3N4のような材料で構成される。
ある実施例では、誘電体膜は、約0〜7nmの範囲の厚さを有する。
ある実施例では、誘電体膜は、低いエネルギー障壁を有し、電子は、エネルギー障壁を越えてトンネル化またはホッピングすることができ、未コーティング電極の場合と同様の電子移動速度が維持される。
ある実施例では、コーティングは、薄い導電性材料で構成され、この材料は、非触媒性で電気化学的に不活性である。
ある実施例では、薄い導電性材料は、ルテニウム(Ru)である。
ある実施例では、コーティングは、有機膜で構成される。
ある実施例では、有機膜は、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、または例えば、これに限られるものではないが、ポリエチレングリコール、アニリン、ホスホン酸塩、チオールもしくはペプチドのような、親水性および生物互換性の有機化合物の極めて薄い複数の層で構成される。
ある実施例では、有機膜は、テトラ-DTTリン酸塩またはテトラ-DTT-フェロセンリン酸塩で構成される。
ある実施例では、有機膜は、低いエネルギー障壁を有し、電子は、エネルギー障壁を介してあるいはこれを超えて、トンネル化またはホッピングすることができ、未コーティング電極の場合と同様の電子移動速度が維持される。
ある実施例では、1または2以上の変換器電極は、例えば、これに限られるものではないが、白金、ダイヤモンド、金、インジウムスズ酸化物(ITO)、またはイリジウム酸化物材料で構成される。
ある実施例では、コーティングは、1もしくは2以上の変換器電極と溶液添加剤との触媒反応を低減または回避し、酸化電極および還元電極での電子の移動に影響を及ぼさずに、吸着種の影響が抑制される。
ある実施例では、1または2以上の変換器電極は、酸化還元サイクルを用いた酸化還元活性分子の検出に基づく、ジュアル電極ナノギャップの化学的および生物学的センサに収容される。
ある実施例では、検体検出システムは、一つの変換器電極のみを有し、化学的サイクルに基づいて、単一の電極に収容される。
ある実施例では、ジュアル電極ナノギャップ化学および生物センサを製作する方法は、基板上に底部電極を形成するステップを有する。また、この方法は、底部電極上に第1のコーティングを形成するステップを有する。また、この方法は、第1のコーティングの上に、犠牲層を形成するステップを有する。また、この方法は、犠牲層の上に第2のコーティングを形成するステップを有する。また、この方法は、第2のコーティング上に上部電極を形成するステップを有する。また、この方法は、第2のコーティングおよび上部電極の形成後に、第1および第2のコーティングを除去せずに、犠牲層を除去するステップを有する。
ある実施例では、第1および第2のコーティングを形成するステップは、誘電体膜を形成するステップを有する。
ある実施例では、誘電体膜を形成するステップは、例えば、これに限られるものではないが、Ta2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、またはSi3N4のような材料を形成するステップを有する。
ある実施例では、第1および第2のコーティングを形成するステップは、非触媒性で電気化学的に不活性な、薄い導電性材料を形成するステップを有する。
ある実施例では、薄い導電性材料を形成するステップは、ルテニウム(Ru)層を形成するステップを有する。
ある実施例では、検体検出システムを製作する方法は、検体検出用の表面を有する1または2以上の未コーティングの変換器電極を形成するステップを有する。また、この方法は、表面に有機膜を形成して、検体と1または2以上の変換器電極の表面との直接接触を抑制するステップを有する。
ある実施例では、有機膜を形成するステップは、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、または例えば、これに限られるものではないが、ポリエチレングリコール、アニリン、ホスホン酸塩、チオールもしくはペプチドのような、親水性および生物互換性の有機化合物の極めて薄い複数の層を形成するステップを有する。
ある実施例では、有機膜を形成するステップは、テトラ-DTTリン酸塩またはテトラ-DTT-フェロセンリン酸塩の膜を形成するステップを有する。

Claims (23)

  1. 検体検出システムであって、
    検体検出用の表面を有する1または2以上の変換器電極を有し、
    前記表面は、該表面と前記1または2以上の変換器電極との直接接触を抑制するコーティングを有する、検体検出システム。
  2. 前記コーティングは、誘電体膜を有する、請求項1に記載の検体検出システム。
  3. 前記誘電体膜は、Ta2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、およびSi3N4からなる群から選定された材料を有する、請求項2に記載の検体検出システム。
  4. 前記誘電体膜は、約0〜7nmの範囲の厚さを有する、請求項2に記載の検体検出システム。
  5. 前記誘電体膜は、低いエネルギー障壁を有し、電子は、前記エネルギー障壁を介して、または前記エネルギー障壁を超えて、トンネル化またはホッピングが可能であり、未コーティング電極の場合と同様の電子移動速度が維持される、請求項2に記載の検体検出システム。
  6. 前記コーティングは、薄い導電性材料を有し、該導電性材料は、ターゲット分子の検出に使用される電圧範囲において、非触媒性で電気化学的に不活性である、請求項1に記載の検体検出システム。
  7. 前記薄い導電性材料は、ルテニウム(Ru)である、請求項6に記載の検体検出システム。
  8. 前記コーティングは、有機膜を含む、請求項1に記載の検体検出システム。
  9. 前記有機膜は、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、またはポリエチレングリコール、アニリン、ホスホン酸塩、チオールおよびペプチドからなる群から選定された、親水性および生物互換性の有機化合物の極めて薄い複数の層を有する、請求項8に記載の検体検出システム。
  10. 前記有機膜は、テトラ-DTTリン酸塩またはテトラ-DTT-フェロセンリン酸塩を有する、請求項8に記載の検体検出システム。
  11. 前記有機膜は、低いエネルギー障壁を有し、電子は、前記エネルギー障壁を介して、または前記エネルギー障壁を超えて、トンネル化またはホッピングが可能であり、未コーティング電極の場合と同様の電子移動速度が維持される、請求項8に記載の検体検出システム。
  12. 前記1または2以上の変換器電極は、白金、ダイヤモンド、金、インジウムスズ酸化物(ITO)、およびイリジウム酸化物材料からなる群から選定された材料を有する、請求項1に記載の検体検出システム。
  13. 前記コーティングは、前記1または2以上の変換器電極と溶液添加剤との触媒反応を抑制または回避し、還元電極および酸化電極での電子移動に顕著な影響を及ぼさずに、吸着種の影響が抑制される、請求項1に記載の検体検出システム。
  14. 前記1または2以上の変換器電極は、酸化還元サイクルを用いた酸化還元活性分子の検出に基づく、ジュアル電極ナノギャップ化学および生物センサに収容される、請求項1に記載の検体検出システム。
  15. 当該検体検出システムは、化学的サイクルに基づく単一の電極に収容された、一つの変換器電極のみを有する、請求項1に記載の検体検出システム。
  16. ジュアル電極ナノギャップ化学および生物センサを製造する方法であって、当該方法は、
    基板上に底部電極を形成するステップと、
    前記底部電極上に第1のコーティングを形成するステップと、
    前記第1のコーティングの上に犠牲層を形成するステップと、
    前記犠牲層の上に第2のコーティングを形成するステップと、
    前記第2のコーティング上に上部電極を形成するステップと、
    前記第2のコーティングおよび前記上部電極の形成後に、前記第1および第2のコーティングを除去せずに、前記犠牲層を除去するステップと、
    を有する方法。
  17. 前記第1および第2のコーティングを形成するステップは、誘電体膜を形成するステップを有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記誘電体膜を形成するステップは、Ta2O5、TiO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、HfO2、ZrO2、ZrSiO4、BaTiO3、BaZrO3、およびSi3N4からなる群から選定された材料を形成するステップを有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1および第2のコーティングを形成するステップは、ターゲット分子の検出に使用される電位範囲において、非触媒性で電気化学的に不活性な、薄い導電性材料を形成するステップを有する、請求項19に記載の方法。
  20. 前記薄い導電性材料を形成するステップは、ルテニウム(Ru)層を形成するステップを有する、請求項16に記載の方法。
  21. 検体検出システムを製造する方法であって、当該方法は、
    検体検出用の表面を有する、1または2以上の未コーティングの変換器電極を形成するステップと、
    前記1または2以上の未コーティングの変換器電極の前記表面に有機膜を形成して、検体と前記1または2以上の変換器電極の前記表面との直接接触を抑制するステップと、
    を有する方法。
  22. 前記有機膜を形成するステップは、明確に定められたもしくは自己組織化されたモノレイヤ、またはポリエチレングリコール、アニリン、ホスホン酸塩、チオールおよびペプチドからなる群から選定された、親水性および生物互換性の有機化合物の極めて薄い複数の層を形成するステップを有する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記有機膜を形成するステップは、テトラ-DTTリン酸塩またはテトラ-DTT-フェロセンリン酸塩の膜を形成するステップを有する、請求項21に記載の方法。
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