JP2016537428A - エフェドラ・アラタ抽出物及びその使用方法 - Google Patents

エフェドラ・アラタ抽出物及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

エフェドラ・アラタ水性抽出物、粉末及びその構成成分が、その組成物と同様に本明細書に包含される。炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患及び神経変性疾患の治療に前記を使用する方法もまた意図される。

Description

(関連出願)
本出願は、35USCセクション119(e)に基づき、米国仮特許出願61/904,672(2013年11月15日出願)(前記出願は参照によりその全体が本明細書に含まれる)に関し優先権を主張する。
(技術分野)
本発明は、概してエフェドラ・アラタ(Ephedra alata)薬草抽出物、活性成分、及びその多様な組み合わせを、人間及び動物の免疫応答を押し上げるため又は刺激するために、並びに炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス感染、及び/又は神経変性疾患を罹患する人間及び動物を治療するために使用することに関する。
本明細書の参考文献の引用は、そのようなものが本発明の先行技術であることを認容するものと解してはならない。
多様な薬草系医薬品、抽出物、部分及び治療手段の有効性はよく確立されており、治療用薬草製品は、特に標準的なケア投薬へのアクセスが限られているか又は存在しないか、或いは標準的なケア投薬の実施が有効ではないことが判明している環境下では有益であるとの認識が高まっている。
本発明者らは、エフェドラ・アラタの水性抽出物は治療特性を有するという驚くべき発見を為した。前記治療特性は、ヒト対象の多様な疾患及び症状の治療に有効であることを示した。したがって、本発明者らは、そのような疾患及び症状に罹患した対象の治療を利するために用いることができるエフェドラ・アラタの水性抽出物を精製及び同定した。これらの疾患の治療で及び前記疾患の治療用医薬の調製で使用されるエフェドラ・アラタの水性抽出物もまた意図される。さらにまた本明細書に包含されるものは、エフェドラ・アラタ粉末又はエフェドラ・アラタ水性抽出物若しくは粉末の活性な構成成分がその手段を提供する同様な方法、使用、及び医薬である。
さらにまた、本発明者らは、人間で観察された有望な結果を人間の疾患の動物モデルで傍証し敷衍した。より具体的には、例えば、本発明者らは、多発性硬化症及び運動失調の動物モデルであるマウス系統へのエフェドラ・アラタ水性抽出物の投与は当該処置動物に顕著な治療的利益を与えることを示した。
具体的な特徴では、エフェドラ・アラタから生成される水性抽出物又は粉末又はその構成成分が記載される。したがって、本発明は、エフェドラ・アラタから精製される水性抽出物又は粉末又はその構成成分及び/又は前記の構成成分、並びにこれら水性抽出物、粉末及び/又はその構成成分の組成物を包含する。そのような水性抽出物又は粉末は、エフェドラ・アラタ植物体の構成成分(例えば活性成分)に関して濃縮される。
具体的な実施態様では、水性抽出物又は粉末又はその構成成分は、p-クマル酸系物質(p-coumaric)、エフェドラロン、フラノフランリグナン、シリンガレシノール、ニロシチン及びジガロイルグルコース(digallooylglucose)又はその誘導体の少なくとも1つを含む(ただし前記に限定されない)。水性抽出物はまだ特徴が明らかにされていない他の化合物も含み得る。
別の具体的な実施態様では、水性抽出物又は粉末は、エフェドラ・アラタのアルカロイド、リグナン及びフェノール系構成成分の少なくとも1つを含む。
さらにまた本明細書に包含されるものは、エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分及び医薬的に許容できる担体を含む組成物である。
水性抽出物又は粉末又はその構成成分を、p-クマル酸系物質、エフェドラロン、フラノフランリグナン、シリンガレシノール、ニロシチン及びジガロイルグルコース又はその誘導体の少なくとも1つ並びに医薬的に許容できる担体と一緒に含む組成物もまた意図される。さらにまた本明細書に包含されるものは、水性抽出物又は粉末又はその構成成分を、エフェドラ・アラタのアルカロイド、リグナン及びフェノール系構成成分の少なくとも1つ並びに医薬的に許容できる担体と一緒に含む組成物である。
さらに別の特徴では、エフェドラ・アラタの水性抽出物を作製する方法が示され、前記方法は、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を水溶液中で処理し可溶化物質(例えば活性な構成成分)を含む上清及び不溶物を生成すること、及び該不溶物を上清から除去しそれによってエフェドラ・アラタ水性抽出物を生成することを含む。そのように生成したエフェドラ・アラタ水性抽出物を場合によって濃縮するか、又はさらに富化してその中に存在する活性な構成成分の濃度を高めることができる。
具体的な実施態様では、前記処理は、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を水中で煮沸することを含む。エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分は新鮮であっても脱水されてもよい。より具体的な実施態様では、特定部分はエフェドラ・アラタ植物体の葉及び小さな枝又は葉である。
別の具体的な実施態様では、除去は比重選別、遠心分離、及び/又はフィルターを介するふるい分けを含む。
さらにまた別の実施態様では、前記方法はさらに、エフェドラ・アラタ水性抽出物の体積を減少させて、濃縮された又はさらに富化されたエフェドラ・アラタ水性抽出物を生成することを含む。その具体的な実施態様では、該減少工程は凍結乾燥によって達成される。前記方法はさらに、エフェドラ・アラタ水性抽出物又は濃縮エフェドラ・アラタ水性抽出物を医薬的に許容できる賦形剤又は担体と混合することを含むことができる。
さらに別の特徴では、エフェドラ・アラタ粉末を作製する方法が示され、前記方法は、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を処理して脱水エフェドラ・アラタ植物体生成物を生成すること、及び前記脱水エフェドラ・アラタ植物体生成物を粉砕してその粉砕混合物を生成しそれによってエフェドラ・アラタ粉末を生成することを含む。そのように生成したエフェドラ・アラタ粉末は、エフェドラ・アラタ植物体の構成成分(例えば活性な成分)に関して富化される。
具体的な実施態様では、処理は、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分の洗浄及び乾燥を含む。より具体的な実施態様では、さらに処理は大きな枝の除去を含む。
別の具体的な実施態様では、特定部分はエフェドラ・アラタ植物体の葉及び小さな枝又は葉である。
さらに別の実施態様では、前記方法はさらに、該粉砕混合物のふるい分け及び再粉砕を含む。
さらになお別の実施態様では、前記方法は、エフェドラ・アラタ粉末を医薬的に許容できる賦形剤又は担体と混合することを含む。
別の特徴では、その必要がある対象を、本明細書に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分、又は本明細書に記載の組成物で治療する方法が示され、前記方法は、治療的に有効な量のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物をその必要がある対象に投与することを含む。
本明細書に記載される方法の具体的な実施態様では、対象は動物(例えば哺乳動物)である。より具体的な実施態様では、哺乳動物は人間である。
別の具体的な実施態様では、対象は、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患に罹患している。典型的なそのような疾患及び症状は表1及び2に列挙される。そのより具体的な実施態様では、対象は炎症疾患又は自己免疫疾患に罹患している。さらにより具体的なその実施態様では、対象は多発性硬化症又は乾癬に罹患している。
さらにまた別の具体的な実施態様では、エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又はその組成物は、経口的に、局所的に、腫瘍内に、鼻内に、筋肉内に、又は静脈内に投与される。より具体的な実施態様では、エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物は経口的に投与される。
さらにまた本明細書に包含されるものは、本明細書に記載されるエフェドラ・アラタの水性抽出物又は粉末又はその構成成分、又は本明細書に記載される組成物をカプセル、錠剤、局所用ローション、又は鼻用スプレー、又は静脈内、筋肉内若しくは腫瘍内投与に適切な溶液に処方する方法である。
さらにまた本明細書に包含されるものは、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患の治療で使用される本明細書に記載のエフェドラ・アラタの水性抽出物又は粉末又はその構成成分、又は本明細書に記載の組成物であり、前記使用は、治療的に有効な量のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物を炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患に罹患した対象に投与することを含む。典型的なそのような疾患及び症状は表1及び2に列挙される。そのより具体的な実施態様では、該疾患は炎症疾患又は自己免疫疾患である。さらにより具体的なその実施態様では、該疾患は多発性硬化症又は乾癬である。
さらにまた本明細書に包含されるものは、本明細書に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分、又は本明細書に記載の組成物の医薬の調製における使用であり、前記医薬は、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患の治療用であり、前記治療は、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患に罹患した対象に治療的に有効な量の水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物を投与することを含む。典型的なそのような疾患及び症状は表1及び2に列挙される。そのより具体的な実施態様では、該疾患は炎症疾患又は自己免疫疾患である。さらにより具体的なその実施態様では、該疾患は多発性硬化症又は乾癬である。
他の目的及び利点は、この後の詳細な説明を精査することによって当業者には明白となるであろう(前記詳細な説明は添付の特許請求の範囲に準拠して進行する)。
図1A及び1Bは、エフェドラ・アラタ水性抽出物をメスの進行性/運動失調性実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)マウスに投与することによって付与された治療的利益を示すグラフである。A)は治療及び非治療メスのEAEスコアを示す。B)は治療及び非治療メスの運動失調の程度を示す。 図2A及び2Bは、エフェドラ・アラタ水性抽出物をオスの進行性/運動失調性実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)マウスに投与することによって付与された治療的利益を示すグラフである。A)は治療及び非治療オスのEAEスコアを示す。B)は治療及び非治療オスの運動失調の程度を示す。
本発明者らは、北アフリカ、南ヨーロッパ、アメリカ及びアジアで生育するエフェドラ・アラタ(低木)は、治療用薬剤の重要な供給源であることを発見した。エフェドラ・アラタはこれまで在野の医師又は薬草系医学によって認識されたことはなく、この植物を研究した報告はほとんど存在しないことは注目に値する。ある研究は、エフェドラ・アラタに由来するクロロホルム抽出物でエフェドラ・アラタのいくつかの化合物を同定した。前記化合物はアルカロイド、リグナン及びフェノール系構成成分を含んでいた(Nawwar et al. (1985) Phytochemistry 24, 878-879(前記文献の全内容は参照により本明細書に含まれる))。本明細書に記載される抽出物は、種々の理由により(本明細書に記載されるものは水性抽出物から生成されること、及び組成として別個であるという事実を含む)以前に記載されたものとは異なるということは重要である。本発見は、エフェドラ・アラタ抽出物及び/又はその構成成分を用いて実施された最初の生物学的研究を記載し、さらに人間の多様な疾患/症状の治療に前記の有効性を明らかにする。
本明細書に提示する実施例で示されるように、全ての人間の患者にエフェドラ・アラタ水性抽出物を投与した。より具体的には、各患者は1日に2回50mLの水性抽出物(25mg/用量)を投与された(前記は経口的に投与された)。凍結乾燥後、粗抽出物の濃度は0.5mg/mLであった。治療の投薬プログラムの期間は、疾患の種類の他に患者が提示する疾患の状態(初期であるか又は後期であるか)に左右された。概して、治療の長さは1−24カ月の範囲であった。
例えば表1−3に示されるように、多様な炎症疾患及び自己免疫疾患を有する患者が、エフェドラ・アラタ水性抽出物による治療に対して前向きに応答した(前記抽出物は本明細書に記載したように投与及び合成された)。
表1:炎症疾患及び自己免疫疾患リスト
Figure 2016537428
*抽出物はまた試験したシスプラチン毒性マウスモデルで腎のシスプラチン誘発毒性を軽減したことは注目に値する。
表2:神経変性疾患リスト
Figure 2016537428
略語:アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(ハンチントン)
改善に関する説明
多発性硬化症:これらの患者における改善は以下の特徴で観察/評価された−排尿の制御、腸運動制御の改善、身体能力の改善、及び(潜在的には最も重要なことであるが)磁気共鳴画像化法(MRI)によって示される脳及び脊髄における病巣のサイズ及び数の減少。
乾癬:改善は皮膚の鱗屑の消失及び皮膚の正常な外観への復帰で観察された。
腎機能不全:改善はおよそ7から0.9へのクレアチニンレベルの低下で観察された。
尋常性白斑:改善は患者の皮膚の色のほぼ自然な色への復帰で観察された。
乳癌:病巣のサイズが顕著に減少し、ほぼ完全な緩解に達した。
肝癌:患者は4期であり、肝の病巣は完全に肝から消失し、患者の通常の生活は12−18カ月の間回復された。
リンパ腫:改善は白血球(WBC)数の増加で観察され、処置患者は隔離の必要がなく当該患者の通常の生活に復帰した。
1型糖尿病:処置はインスリンの使用を顕著に削減した。さらにまた、c-ペプチド値レベルの増加(約0から1.5)によって小島回復の可能性が明白であった。
前立腺肥大及び前立腺癌:24時間以内の正常な尿流の回復及び正常レベルへのPSAの読みの減少。
AD:これらの患者では、患者の記憶の回復及び以前のライフスタイルへの復帰によって立証される改善が観察された。
神経筋疾患:完全に麻痺をきたしていた一人の患者の運動及び日々の活動の回復。
表1及び2に示されるパーセント(%)改善は、個々の基準で決定され、さらに徴候の緩和及び/又は疾患指標の定量的測定によって立証される臨床的改善を反映する。糖尿病に関しては、例えば、c-ペプチドレベルは疾患指標として用いることができる。
表3:治療の投薬プログラム
Figure 2016537428
本明細書に示した発見に鑑みれば、エフェドラ・アラタ水性抽出物は、多様な病弊に冒された人間の患者に対して有効であり、さらに明らかに顕著な徴候の緩和及び検出可能な病状の軽減を付与する。
定義
“含む(comprise)”という用語は、おおむね含む(include)の意味で用いられ、換言すれば1つ以上の特徴又は成分の存在を許容する。
“本質的に〜から成る”という用語は、指定された材料又は工程及び特許請求される生成物、組成物及び方法の基本的かつ新規な特徴に重大な影響を与えないもの(本明細書の読了から理解される)に本発明を限定するために用いられる。組成物に関しては、例えば、当該語句は、当該組成物そのもの及び前記に対する修正又は付加(当該組成物の基本的かつ新規な特徴に影響を及ぼさない)を含む。
“単離された”という用語は、本発明の薬剤を本明細書の記載の方法にしたがって用いることができる状態を指す。単離された薬剤は、それらに天然の状態で随伴する物質、例えば、それらの天然の環境で、又はそれらが調製される(例えば細胞培養)環境で(そのような調製がin vitro又はin vivoで実施される組換えDNA技術によるときに)一緒に見出される他の薬剤、ポリペプチド又は核酸を含まないか又は実質的に含まない。本明細書に記載される抽出物及び薬剤は希釈剤又はアジュバントとともに処方することができ、実際的な目的のためにさらに単離することができる。例えば、薬剤は、免疫アッセイで使用されるマイクロタイタープレートを被覆するために用いられる場合は通常ゼラチン又は他の担体と混合でき、診断又は治療法で用いられるときは医薬的に許容できる担体又は希釈剤と混合されるであろう。
本明細書で用いられるように、“pg”はピコグラムを意味し、“ng”はナノグラムを意味し、“ug”又は“μg”はマイクログラムを意味し、“mg”はミリグラムを意味し、“uL”又は“μL”はマイクロリットルを意味し、“mL”はミリリットルを意味し、“l”又は“L”はリットルを意味する。
“治療的に有効な量”という用語は、疾患の治療のために対象に投与したとき、当該疾患のそのような治療を達成するために十分な抽出物、薬剤又は化合物の量を指す。“治療的に有効な量”は、化合物、疾患及びその重篤度、並びに治療される対象の年齢、体重などに応じて変動しうる。
任意の疾患又は感染を“治療する”又は“治療”という用語は、ある実施態様では、当該疾患又は感染の緩和(すなわち当該疾患の停止、又はその臨床徴候の少なくとも1つの出現、程度若しくは重篤度の軽減)を指す。別の実施態様では、“治療する”又は“治療”は、少なくとも1つの身体的パラメーターの緩和を指す(前記緩和は当該対象が認識しえないことがある)。さらにまた別の実施態様では、“治療する”又は“治療”は、当該疾患又は感染を身体的に(例えば認識可能な徴候の安定化)、生理学的に(例えば身体的パラメーターの安定化)、又はその両方で調整することを指す。さらに別の実施態様では、“治療する”又は“治療”は疾患の進行を遅らせることに関連する。
“医薬的に許容できる”という語句は、人間に投与されたとき生理学的に許容され、かつ典型的にはアレルギー性又は同様な不利な反応(例えば胃の不快感、めまいなど)を生じない分子性物質及び組成物を指す。
本発明の抽出物、薬剤、化合物、及び組成物は、その必要がある患者に任意の適切なルート(静脈内、腹腔内、筋肉内注射又は経口を含む)を介して投与することができる。正確な用量は、多数の要件(抽出物、薬剤、化合物、又は組成物が治療用であるか又は予防用であるかを含む)に左右されるであろう。成人患者の投薬又は投与プログラムを小児及び幼児のために比例的に調節することができ、さらに他の投与又は他の様式のためにも例えば分子量又は免疫応答に比例して調節することができる。投与又は治療は、医師の裁量にしたがって適切な間隔で繰り返すことができる。
本明細書に記載される抽出物、薬剤、化合物、及び組成物は概ね医薬組成物の形態で投与される(前記は当該薬剤及び化合物に加えて少なくとも1つの成分を含むことができる)。本発明に記載されさらに本発明にしたがって使用される医薬組成物は、活性成分に加えて医薬的に許容できる賦形剤、担体、緩衝剤、安定化剤又は当業者に公知の他の材料を含むことができる。そのような材料は非毒性であり、当該活性成分の有効性に支障をきたすものであってはならない。担体又は他の材料の厳密な性質は投与ルートに左右されるであろう(前記投与ルートは経口又は注射(例えば静脈内)又は腫瘍部位での沈積でありうる)。医薬的に許容できる賦形剤、担体、緩衝剤、安定化剤又は他の材料は天然であっても合成的(すなわち人工又は合成されたもの)であってもよい。医薬的に許容できる賦形剤、担体、緩衝剤、安定化剤又は他の材料が天然である実施態様では、前記は、エフェドラ・アラタ以外の供給源から精製されるか又は誘導される。
経口投与用医薬組成物は錠剤、カプセル、粉末又は液体形でありうる。錠剤は、固形担体(例えばゼラチン又はアジュバント)を含むことができる。液状医薬組成物は、概して液状担体(例えば水、鉱油、動物若しくは植物油、鉱物油又は合成油)を含む。生理的食塩水、デキストロース若しくは他の糖類溶液、又はグリコール(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール若しくはポリエチレングリコール)が含まれうる。
カプセルは、例えばエフェドラ・アラタ植物体の葉及び枝を洗浄及び乾燥し、さらに洗浄乾燥した葉及び枝を小麦粉の粘稠度に類似する粘稠度を有する非常に微細な粉末に粉砕することによって作製することができる。粉砕微細粉末を例えば00ゼラチンカプセル(多くの製造業者から購入できる)に包み込むことができる。各00カプセルに充填するために、典型的にはエフェドラ・アラタの約500mgの粉砕微細粉末が用いられる。
より具体的には、エフェドラ・アラタ植物体の粉砕微細粉末を作製する方法は以下のとおりである:葉及び小さな枝を水で洗浄し、脱水されるまで乾燥させ続いて大きな枝を除去する。葉が付着している小さな枝のみをエフェドラ・アラタの粉砕微細粉末の調製に用いる。葉は植物体の全重量の約5%に相当する。理論に拘束されないが、本発明者らは、活性な構成成分はエフェドラ・アラタ植物体の葉に見出されると考える。
カプセルの調製のために、脱水した葉及び枝を粉砕し、この粉砕混合物を大きな粗いふるいを用いてふるい分ける。このふるい分け工程の後で、ふるい分けた粉砕混合物を小麦粉(例えばパンのような直火焼き製品の製造に用いられる加工小麦粉)の粘稠度に類似する粘稠度を有する非常に微細な粉末に再び粉砕する。上記に示したように、非常に微細なエフェドラ・アラタ粉末を約500mgずつ秤量して00ゼラチンカプセルに分配する。
意図される投与プログラムは、1日1カプセル(約500mg)から1日10カプセル(1カプセル約500mg)の範囲である。前記範囲は、熟練医師の意見に基づき疾患及びその重篤度にしたがって最適化できる。具体的な実施態様では、1日当たり500mgのカプセル1個を投与できる。別の具体的な実施態様では、1日当たり500mgのカプセル2個を投与できる(朝に1個及び夕方に1個)。さらに別の具体的な実施態様では、1日当たり500mgのカプセル3個を投与できる(朝に2個及び夕方に1個;朝に1個及び夕方に2個;又は1日に3回各1個など)。具体的な実施態様では、1日当たり500mgのカプセル4個を投与できる(朝に2個及び夕方に2個)。
非常に微細なエフェドラ・アラタ粉末の例えばカプセルへの取り込みは、胃腸管に存在する消化酵素(特に胃の酸性環境)を利用して当該精製粉末(すなわち葉の微細粒子)の活性な構成成分をさらに抽出し、それによってその中の活性な構成成分又は化合物の放出によりさらに付加される有益な薬理学的作用を付与することによって当該植物の活性成分の作用を促進すると考えられる。同じ理由が、非常に微細なエフェドラ・アラタ粉末の経口投与用の他のビヒクル(例えば(被覆又は非被覆)錠剤、サシェなど)への取り込みに等しく当てはまる。
本明細書で用いられるように、“エフェドラ・アラタ粉末”又は“非常に微細なエフェドラ・アラタ粉末”又は“エフェドラ・アラタの粉砕微細粉末”は、エフェドラ・アラタの活性な構成成分、薬剤又は化合物を含む乾燥エフェドラ・アラタ植物体部分(例えば葉)を粉砕することによって作製される微細粒子を含む人工物を指すために用いることができる。エフェドラ・アラタの活性な構成成分、薬剤又は化合物は、当該粉末が誘導され精製された植物体部分におけるそれらのレベルと比較して濃縮されたレベルで該エフェドラ・アラタ粉末に存在する。エフェドラ・アラタの活性な構成成分、薬剤又は化合物はまた、天然に見出されるいずれのエフェドラ・アラタ植物体部分とも異なり高度に粒子化された微細粒子マトリックスに存在する。エフェドラ・アラタ粉末はしたがって、それが産生され精製されたエフェドラ・アラタ植物体部分のものとは異なる構造的特性を有する人工物であり、したがって人間の介入によってのみ生成されうる。
具体的な実施態様では、エフェドラ・アラタ粉末は、医薬的に許容できる担体又は賦形剤をさらに含む組成物に取り込まれる。そのより具体的な実施態様では、医薬的に許容できる担体又は賦形剤は合成された医薬的に許容できる担体又は賦形剤である。
エフェドラ・アラタの水抽出物もまた本明細書で意図される。この目的のために、新鮮な又は乾燥したエフェドラ・アラタ植物体を水中で煮沸して、該植物の活性成分を含む水をベースにする上清を生成する。水で抽出された(抽出プロセスは熱を適用することによって強化及び加速される)活性成分は、他の抽出方法(例えば水以外の抽出溶液(例えばメタノール溶液及びヘキサン溶液のような有機溶媒))を用いて生成される抽出物と異なる濃度及び相対比で水をベースとする上清中に存在することは理解されるべきである。
具体的な実施態様では、140gの新鮮な又は乾燥したエフェドラ・アラタ植物体を6Lの水で煮沸して水をベースとする上清を生成する。この水をベースとする上清を動物又は人間に直接用いるか、又は例えば凍結乾燥条件下で乾燥させることができる。乾燥材料をin vitro及び/又はin vivo試験の目的のために水溶液又は他の処方物中で再構成することができる。具体的な実施態様では、粗抽出物の正確な濃度は凍結乾燥後、約0.5mg/mLでありうる。
水抽出物の調製の具体的な実施態様では、140グラムの乾燥葉を6Lの沸騰水に1時間加え、その後で水抽出物を室温に静置して冷却し、続いてろ過する。ろ過したエフェドラ・アラタ水抽出物(水性抽出物)を続いて瓶詰し、冷蔵庫で維持する。
ある実施態様では、ろ過エフェドラ・アラタ水抽出物は保存料を含まない。別の実施態様では、ろ過エフェドラ・アラタ水抽出物は天然又は非天然保存料を補充され、当該抽出物の保存寿命が延長される。
意図される投与プログラムは、1日につきろ過エフェドラ・アラタ水抽出物(水性抽出物)の50mL用量を約1用量から10用量の範囲である。前記範囲は、熟練医師の意見に基づき疾患及びその重篤度にしたがって最適化できる。具体的な実施態様では、ろ過エフェドラ・アラタ水抽出物はその必要がある対象に約50mLの用量で1日2回投与される(1日につき合計100mL)。別の具体的な実施態様では、ろ過エフェドラ・アラタ水抽出物はその必要がある対象に約100mLの用量で1日2回投与される(1日につき合計200mL)。
本明細書で用いられるように、“エフェドラ・アラタ水性抽出物”又は“エフェドラ・アラタ水抽出物”という用語は、新鮮な又は乾燥したエフェドラ・アラタ植物体部分の水をベースとする人工上清を指し、前記はエフェドラ・アラタの活性な成分、薬剤又は化合物を含み、それらは当該植物体部分におけるそれらのレベルと比較して濃縮されたレベルで上清に存在し、当該上清では、そのような活性成分、薬剤又は化合物は水溶性ではないエフェドラ・アラタの薬剤又は化合物を本質的に含まない。水溶性ではないエフェドラ・アラタの薬剤又は化合物を本質的に含まないということは、該エフェドラ・アラタ水性抽出物が、非水溶性のエフェドラ・アラタの薬剤又は化合物の少なくとも80%、85%、90%、95%、98%、又は99%を含まないことを予想する。新鮮又は乾燥エフェドラ・アラタ植物体部分の水をベースとする人工上清は、したがって人間の介入によってのみ生成されうる合成の非天然組成物である。
さらにまた、葉(エフェドラ・アラタ植物体の約5%)は活性成分の約10−15%(重量/重量%)を含むことは注目に値する。対照的に、活性成分は植物体の枝には極めてわずかな量で存在する。したがって、本明細書に示す方法にしたがって作製されるエフェドラ・アラタ粉末又はエフェドラ・アラタ水性抽出物に存在するエフェドラ・アラタの活性成分、薬剤又は化合物は、それらが産生され精製される葉又は葉及び小さな枝におけるそれらレベルと比較して濃縮されたレベルで存在する。
静脈内注射又は患部への注射のために、活性成分は、非経口的に許容できる水溶液(発熱物質を含まず、適切なpH、等張性及び安定性を有する)の形態でありうる。当業者は、例えば、等張なビヒクル(例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液)を用いて適切な溶液を容易に調製できる。保存料、安定化剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び/又は添加物が必要に応じて含まれうる。
本組成物は、治療される症状に応じて単独で又は他の治療、治療薬若しくは薬剤と併用して(同時に又は連続して)与えることができる。加えて、本発明は、本明細書に記載の抽出物、薬剤及び化合物並びに他の薬剤又は治療薬(例えば免疫調整物質、抗体、免疫細胞刺激剤、又はアジュバント)を含む組成物を意図及び包含する。加えて、該組成物は、ホルモン(例えばデキサメタゾン)、免疫調整物質(例えばインターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF)若しくは他の成長因子、コロニー刺激因子、又はサイトカイン(前記は免疫応答を刺激する))とともに投与できる。該組成物はまた、免疫細胞抗原抗体又は免疫細胞調整物質との組合せ物とともに投与されるか、又は前記を含むことができる。
活性成分として薬剤又は化合物を含む治療用組成物の調製は当業界でよく知られている。典型的には、そのような組成物は、注射可能物として(液体溶液又は懸濁物として)調製される。しかしながら、注射前の液体中の溶液又は懸濁物として適切な固体形もまた調製できる。調製物はまた乳化させることができる。活性な治療成分はしばしば賦形剤と混合される(前記賦形剤は医薬的に許容可能であり当該活性成分と適合しうる)。適切な賦形剤は、例えば水、食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど及び前記の組合せである。加えて、所望の場合には、組成物は、微量の補助物質(例えば湿潤若しくは乳化剤、pH緩衝剤(前記は活性成分の有効性を強化する))を含むことができる。
薬剤又は化合物は、中和された医薬的に許容可能な塩の形として治療用組成物に処方できる。医薬的に許容できる塩には以下が含まれる:酸付加塩(ポリペプチド又は抗体分子の遊離アミノ基により形成される)及び無機酸(例えば塩酸又はリン酸)又は有機酸(例えば酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸など)により形成されるもの。遊離カルボキシル基から形成される塩もまた、無機塩基(例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、又は水酸化鉄)及び有機塩基(例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなど)から誘導できる。
薬剤又は化合物を含む組成物は通常では、例えば単位用量の注射により筋肉内、静脈内に、又は経口的に投与される。“単位用量”という用語は、本発明の治療用組成物に関して用いられるときは、人間用の単位投薬として適切な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な希釈剤(すなわち担体又はビヒクル)と一緒になって所望の治療効果をもたらすように計算された予め定めた量の活性材料を含む。
組成物は、剤形に適合する態様及び治療的に有効な量で投与される。投与される量は、治療される対象、当該活性成分を利用する対象の免疫系の能力、並びに所望される活性化及び免疫応答の程度に左右される。投与に必要な活性成分の正確な量は医師の判断に左右され、各個に特有である。最初の投与及びその後の投与のための適切な投薬プログラムもまた変動可能であり、最初の投与とその後に続く適切な間隔の後続注射又は他の投与による反復投与を含むことができる。
本発明は、以下の非限定的な実施例(本発明の模範として提供される)を参照することによってより良く理解できる。以下の例は、本発明の好ましい実施態様をより完全に例示するために提供され、本発明の広い範囲をどのような態様においても限定するものと解されるべきではない。
実験の詳細
抽出方法
本実施例はエフェドラ・アラタの抽出物の調製を述べる。下記に述べるプロセスをスケールアップしてより大量の抽出物を生成することができる。以下の抽出物の調製のために提供される詳細は本抽出物調製方法の具体的な実施態様を示し、限定と解してはならない。下記に記載の量及び時間を実質的に変化させて、本発明の適切な抽出物を提供することができる。
したがって、具体的な実施態様では、140gの新鮮な又は乾燥したエフェドラ・アラタ植物体が6Lの水で煮沸される。上清を動物又は人間での使用のために直接用いるか、又は凍結乾燥条件下で乾燥させることができる。乾燥材料をin vitro及びin vivo試験の目的のために水溶液又は他の処方物中で再構成することができる。
抽出物の濃度
凍結乾燥後、粗抽出物の濃度は0.5mg/mLである。
投与用量/治療
本明細書に示す方法にしたがって治療された患者は表1及び2に記載されている。全ての患者が水性抽出物(0.5mg/mL)を投与された。各患者は該水性抽出物の50mLを1日2回経口投与された(各投与で25mgに匹敵する)。治療期間は疾患の種類の他に、患者が示す疾患の状態(初期状態又は後期状態)に左右された。治療期間は概ね1−24カ月の範囲であった(表3)。
表1及び2に示すように、多様な炎症及び自己免疫疾患並びに神経変性疾患を罹患する患者が、臨床徴候の数及び重篤度の軽減によって判定したとき、並びに多様なスキャンニング/検出技術を用いて可視化したとき顕著な改善を示した。
分析試験
抽出物の品質はHPLCによって管理して各成分の濃度を追跡監視することが可能で、したがって用量を最適化できる。
進行性/運動失調EAEモデル
背景を知るために、多発性硬化症(MS)の多様な動物モデルが記載されている。例えば、HLA-DR4トランスジェニック(tg)マウスのマウスモデルでは、マウスは非定型的EAEを発症する。このマウス系統は運動失調も同様に提示することが後に示された。HLA-DR2tgマウス系統もまたEAEを発症し、MSの動物モデルと考えられる。本実験のために、HLA-DR2tgマウスをTNFR2 KOマウスと戻し交配して進行性/運動失調EAEマウスモデルを作出した。更なる詳細については例えば以下を参照されたい:Forsthuber et al.(2001, J Immunol 167:7119-7125);Kawamura et al.(2008, J Immunol 181:3202-3211);及び論説概要(2013, J Immunol 191:4891-4892)(前記文献のそれぞれの内容全体は参照により本明細書に含まれる)。
方法
進行性/運動失調実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)モデル(実験はフォースサーバー研究所(Forsthuber lab, San Antonio, TX)との共同研究で実施された):HLA-DR2トランスジェニック、TNF受容体2(TNFR2)ノックアウトマウスにおけるEAE:マウスは、強いMS様運動失調を特徴とするEAEを発症する。これらのマウスを用いた結果は、“EAE”スコア及び“運動失調”スコアをもたらす。
10匹のメス及び10匹のオスのDR15+/+ Ia-/- TNFR2-/-マウスを200μgのMOG:CFA及び400ngのPTX(0日目及び2日目)で免疫し、疾患を誘発した。マウスを200μLのnH2O(緩衝化H2O)中の100μgエフェラ(ephera)(エフェドラ・アラタ抽出物(EFI))で処置するか、又は偽似処理(等体積のnH2O)を施した(7日目から開始)。参照として、2匹のメスを含むコントロールグループは17日目に疾患スコア5を示した。
20日目に処置を停止し、さらに18日間マウスを追跡監視した。臨床スコア及び運動失調スコアの減少はこの期間温存された。当該動物プロトコルにしたがって27日目にマウスを犠牲にした。
図1及び2に示すように、進行性/運動失調EAEマウスへのEFIの投与は、EAEスコア及び運動失調スコアの改善に反映されるように当該動物に徴候の緩和を付与した。運動失調スコアは、EFIで処置されたメス及びオスの両マウスで顕著に改善された。EAEスコアの改善はEFIで処置されたオスのマウスで特に顕著であった。
本発明の具体的な実施態様のいくつかを記載し、さらに上記で特に例証したが、本発明はそのような実施態様に限定することは意図されない。多様な改変が、以下の特許請求の範囲に示される本発明の趣旨から外れることなく為されうる。

Claims (34)

  1. エフェドラ・アラタ(Ephedra alata)から生成される水性抽出物又は粉末又はその構成成分。
  2. 水性抽出物又は粉末又はその構成成分が、p-クマル酸系物質、エフェドラロン又はその誘導体、フラノフランリグナン、シリンガレシノール、ニロシチン及びジガロイルグルコースの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の水性抽出物又は粉末又はその構成成分。
  3. 水性抽出物又は粉末又はその構成成分が、エフェドラ・アラタのアルカロイド、リグナン及びフェノール系構成成分の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の水性抽出物又は粉末又はその構成成分。
  4. 請求項1に記載の水性抽出物又は粉末又はその構成成分、及び医薬的に許容できる賦形剤又は担体、を含む組成物。
  5. 請求項1に記載の水性抽出物を作製する方法であって、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を水溶液中で処理し可溶化物質及び不溶物を含む上清を生成すること、及び該不溶物を上清から除去しそれによってエフェドラ・アラタ水性抽出物を生成することを含む、前記方法。
  6. 処理が、新鮮な又は乾燥したエフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を水中で煮沸することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 除去が、比重選別、遠心分離、及び/又はフィルターを介するふるい分けを含む、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  8. エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分が新鮮であるか又は脱水される、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 特定部分が、エフェドラ・アラタ植物体の葉及び小さな枝又は葉である、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  10. エフェドラ・アラタ水性抽出物の体積を減少させて濃縮エフェドラ・アラタ水性抽出物を生成することをさらに含む、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  11. 減少が凍結乾燥によって達成される、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  12. エフェドラ・アラタ水性抽出物又は濃縮エフェドラ・アラタ水性抽出物を医薬的に許容できる賦形剤又は担体と混合することをさらに含む、請求項5−6のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1に記載の粉末を作製する方法であって、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分を処理して脱水されたエフェドラ・アラタ植物体生成物を生成すること、及び該脱水エフェドラ・アラタ植物体生成物を粉砕してその粉砕混合物を生成しそれによってエフェドラ・アラタ粉末を生成することを含む、前記方法。
  14. 処理が、エフェドラ・アラタ植物体又はその特定部分の洗浄及び乾燥を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 処理が大きな枝の除去をさらに含む、請求14に記載の方法。
  16. 特定部分がエフェドラ・アラタ植物体の葉及び小さな枝又は葉である、請求項13−15のいずれか1項に記載の方法。
  17. さらに粉砕混合物のふるい分け及び再粉砕を含む、請求項13−15のいずれか1項に記載の方法。
  18. エフェドラ・アラタ粉末を医薬的に許容できる賦形剤又は担体と混合することをさらに含む、請求項13−15のいずれか1項に記載の方法。
  19. その必要がある対象を、請求項1−3のいずれか1項に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分、又は請求項4に記載の組成物で治療する方法であって、前記方法が、治療的に有効な量のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物をその必要がある対象に投与することを含む、前記方法。
  20. 対象が哺乳動物である、請求項19に記載の方法。
  21. 哺乳動物が人間である、請求項20に記載の方法。
  22. 哺乳動物又は人間が、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患に罹患している、請求項20又は21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 哺乳動物又は人間が、表1又は表2に列挙される症状又は疾患に罹患している、請求項20又は21のいずれか1項に記載の方法。
  24. 哺乳動物又は人間が炎症疾患又は自己免疫疾患に罹患している、請求項20又は21のいずれか1項に記載の方法。
  25. 哺乳動物又は人間が多発性硬化症又は乾癬に罹患している、請求項20又は21のいずれか1項に記載の方法。
  26. エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又はその組成物が、経口的に、局所的に、腫瘍内に、鼻内に、筋肉内に、又は静脈内に投与される、請求項20又は21のいずれか1項に記載の方法。
  27. エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物が経口的に投与される、請求項26に記載の方法。
  28. 請求項1−3のいずれか1項に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は請求項4に記載の組成物を、カプセル、錠剤、局所用ローション、又は鼻用スプレー、又は静脈内投与に適切な溶液に処方する方法。
  29. 炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患の治療に使用するための請求項1−3のいずれか1項に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は請求項4に記載の組成物であって、前記使用が、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患に罹患している対象に該エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物を治療的に有効な量で投与することを含む、前記エフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は組成物。
  30. 疾患が炎症疾患又は自己免疫疾患である、請求項29に記載の使用。
  31. 疾患が多発性硬化症又は乾癬である、請求項29に記載の使用。
  32. 請求項1−3のいずれか1項に記載のエフェドラ・アラタ水性抽出物又は粉末又はその構成成分又は請求項4に記載の組成物の医薬の調製における使用であって、前記医薬が、炎症疾患、自己免疫疾患、癌、ウイルス疾患、又は神経変性疾患の治療用である、前記使用。
  33. 疾患が炎症疾患又は自己免疫疾患である、請求項32に記載の医薬。
  34. 疾患が多発性硬化症又は乾癬である、請求項32に記載の医薬。
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