JP2016537425A - 放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療する方法 - Google Patents

放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療する方法 Download PDF

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Abstract

治療有効量のメスナを患者に投与することを含む、放射線により引き起こされる胃腸管傷害を予防する、回復させるおよび/または治療する方法が提供される。骨盤構造を含む胃腸悪性腫瘍、泌尿生殖器悪性腫瘍、婦人科悪性腫瘍ならびに骨肉腫および他の肉腫の悪性腫瘍などの疾患または病態のため、単独療法でまたは他の療法との組み合わせでの放射線療法により引き起こされる胃腸管傷害を予防する、治療するおよび/または回復させる方法。【選択図】なし

Description

本発明は、照射によって引き起こされる胃腸管傷害の処置、回復および/または予防の方法に関する。特に、本発明は、放射線照射により引き起こされる胃腸管傷害の処置法に関し、そのような処置を必要とする対象に、照射前、照射中および/または照射後にメスナを含む医薬組成物を投与することを含む。
現代のがん療法は、種々のタイプの悪性腫瘍の処置のための主要な戦略として、単独で、または手術もしくは化学療法と組み合わせて電離放射線照射の使用に強く依存している。電離放射線は、種々の細胞型において複数の様々な生化学的事象を引き起こし、それによって放射線の曝露を耐えぬく細胞の能力を決定する。
電離放射線による腫瘍および高増殖性疾患の処置(以下、「がん放射線治療法」とも称する)は、がん療法で広範囲に用いられている。そのような処置の目標は、腫瘍細胞の破壊を誘発すること、およびおそらくDNAの損傷により腫瘍細胞の増殖を阻害することであり、一方で非腫瘍細胞および組織に生じる損傷が最小限になるようにすることである。隣接組織に対する付帯的損害により適用される放射線量が限定されることが多く、したがって、脳腫瘍および腹腔と頸部の腫瘍などの特定の腫瘍の放射線治療法の効果を限定する。
メスナ(2−スフファニルエタンスルホン酸ナトリウム)は、尿路上皮毒性の予防のためシクロホスファミドおよびインホスファミドを含んでいるがん化学療法のアジュバントとして使われることが知られている易水溶性の有機硫黄化合物である。
少数の科学的な刊行物は、大腸炎または直腸炎に関連してメスナの使用を記述している。Shustermanら(Digestive Diseases and Sciences 2003;48(6):1177−85)は、炎症性腸疾患のモデルとしてトリニトロベンゼンスルホン酸(TNB)への曝露後にメスナによるラットの処置を開示している。
Kumarら(Gynecol Oncol.1994;54(3):307−315)は、放射線治療法に続いて、インホスファミド−メスナを含む種々の療法を投与された子宮頸部扁平上皮癌の患者の臨床研究を報告している。
軟部組織肉腫のためインホスファミドを投与された患者においてメスナの静脈内投与対静脈内/経口投与の薬物動態(PK)および臨床効果がMaceによって試験されている(Clin.Cancer.Res.,2003;9:5829−5834)。試験ではメスナの静脈内/経口レジメンは、承認された静脈内レジメンと少なくとも同じように尿路を保護することがわかった。
国際公開第2005/117851号は、それを必要とする患者に抗炎症剤バルサラジドを投与することによって、胃腸悪性腫瘍の治療のための放射線療法により引き起こされる腸炎の予防、回復および処置の方法を開示している。
国際公開第2007/038428号は、動物に活性ビタミンD化合物を投与することによって、動物において化学療法または放射線療法によって、またはこれらに関連して引き起こされる胃腸(GI)および膀胱の障害を予防する、治療するまたは回復させる方法を開示している。
国際公開第2007/038428号はさらに、がん処置のためのメスナを含む化学療法薬を開示している。
米国特許出願公開第2004/0023925号は、ガクレチンに結合し、相互作用する治療用物質の使用と、前記諸療法とを組み合わせることによって従来のがん療法、例えば手術、化学療法および放射線療法の効果を高める方法を開示している。この刊行物はさらに、多剤併用化学療法のために用いてもよい医薬品を開示しており、そのなかでメスナは化学療法薬として収載されている。
放射線療法によって引き起こされる胃腸管傷害を予防するまたは減少させるため、全身の有害作用が全くない改善方法および効果的な方法への必要性は未だ対処されず残っている。
本発明は、放射線療法により引き起こされる胃腸管傷害の処置、回復および/または予防の方法に関し、前記方法はそれを必要とする対象に治療有効量のメスナを投与することを含む。一部の実施形態において、それを必要とする対象へのメスナの投与は、照射療法前、照射療法中または照射療法後である。
一態様によれば、本発明はそれを必要とする対象に電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療する方法を提供し、該方法は治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を前記対象に投与することを含む。
一部の実施形態によれば、医薬組成物を投与することは、対象の電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後に行われる。別の実施形態によれば、電離放射線は放射線療法である。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は、放射線曝露の1時間前、2時間前、3時間前、4時間前、5時間前、6時間前、12時間前、1日前、2日前、3日前、4日前、5日前、6日前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、12週間以上前に投与される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
別の実施形態において、医薬組成物は、放射線曝露の中止から1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、12時間後、1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、6日後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、12週間以上後に投与される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
さらなる実施形態によれば、放射線療法を投与される対象は、結腸直腸癌、虫垂癌、肛門癌および小腸癌を含む胃腸悪性腫瘍;前立腺癌、膀胱癌、精巣癌および陰茎癌を含む泌尿生殖器悪性腫瘍;子宮頸部、子宮内膜癌、卵巣癌、膣癌および外陰癌を含む婦人科悪性腫瘍;ならびに骨盤構造を含む骨肉腫および他の肉腫の悪性腫瘍からなる群から選択される病態を有する。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
別の実施形態によれば、医薬組成物は、1日1回、少なくとも1日2回、1日3回、1日4回以上対象に投与される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
さらにさらなる実施形態によれば、医薬組成物は、メスナ1mg/kg体重からメスナ約600mg/kg体重の範囲の投与量で毎日投与される
別の実施形態によれば、胃腸管傷害は、急性胃腸管傷害である。特定の実施形態によれば、急性胃腸管傷害は、大腸炎である。特定の実施形態によれば、急性胃腸管傷害は、直腸炎である。
別の実施形態によれば、医薬組成物は、浣腸剤、ゲル剤、直腸フォーム剤、坐剤、錠剤、懸濁剤、乳剤、液剤、カプセル剤、ペレット剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、分散剤、エアゾール剤および軟膏からなる群から選択される形態で製剤化される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
本発明の別の実施形態によれば、医薬組成物は、直腸、非経口、腹腔内、腟内、経口、膀胱内、経粘膜および経腸の経路からなる群から選択される経路で投与される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
一部の実施形態によれば、放射線療法は化学療法および/または外科的処置と組み合わせて投与される。
別の態様によれば、本発明は、対象において電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を予防する方法を提供し、該方法は電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後に、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を前記対象に投与することを含む。
別の態様によれば、本発明は、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療または予防するする薬物の調製のため、2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)の使用を提供する。
さらに別の態様によれば、本発明は、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療するため、2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
さらに別の態様によれば、本発明は、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置のため、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物の使用を提供する。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後に使用される。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法への曝露前に少なくとも1日行われる。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法への曝露前に少なくとも5日間行われる。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法中に行われる。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法の中止後少なくとも1日行われる。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法の中止後少なくとも14日間行われる。
一部の実施形態によれば、前記使用は、放射線療法への最初の曝露の少なくとも1日前から、放射線療法の中止から少なくとも1日後まで行われる。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は1日1回使用される。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は1日2回、1日3回または1日4回使用される。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は、メスナ約1mg/kg体重からメスナ約600mg/kg体重の範囲の一日量で使用される。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は、浣腸剤、ゲル剤、直腸フォーム剤、坐剤、錠剤、懸濁剤、乳剤、液剤、カプセル剤、ペレット剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、分散剤、エアゾール剤および軟膏からなる群から選択される形態である。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は直腸、非経口、腹腔内、腟内、経口、膀胱内、経粘膜および経腸からなる群から選択される経路で使用される。
一部の実施形態によれば、医薬組成物は局所で使用される。
さらに別の態様によれば、本発明は、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置用のキットを提供し、該キットには治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物を含む少なくとも1つの容器と、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療するため前記キットを使用するための書面による取扱説明書とが含まれる。
本発明のさらなる実施形態、特徴、利点および適用性の全範囲は、以下に示す詳細な説明および図面から明らかになろう。しかし、本発明の趣旨および範囲内での種々の変更および修正は当業者にとって本詳細な説明から明らかになるので、本詳細な説明は本発明の好ましい実施形態を示しているが、実例としてのみ示していることを理解されたい。
マウスにおいて照射により引き起こされた胃腸管傷害に対するメスナの予防効果を示す。14匹の雄のC57BL/6マウスは、骨盤領域をCs−I37放射線(12Gy)に曝露してから9日間、対照として75mg/kg体重のメスナまたは生理食塩水を含む浣腸で処置した。放射線傷害組織学的スコアリング(0=無変化、3=激しい変化)を用いて、治効を評価した。
それを必要とする対象に治療有効量のメナスを投与することによって、放射線により引き起こされる胃腸管傷害を予防する、治療する、および回復させる方法を本明細書に開示する。
胃腸管の遠位端または下端、すなわち肛門、肛門部、直腸、S状結腸および結腸への放射線損傷は、子宮頸部癌、子宮癌、前立腺癌、膀胱癌および精巣癌などの骨盤部内のがんに対する放射線療法で最も一般的に起こる。放射線直腸S状結腸炎は、骨盤照射後の結腸損傷のうち最も一般的な臨床的に明らかな形である。発生率は、いくつかの発表されたシリーズでは5%から20%まで変動している。臨床的に、放射線性直腸炎は主に、骨盤照射総線量(5000cGy(ラド))に曝露された患者において認められるが、しかし低線量でも観察されることもある。患者は一般的に、しぶり腹、出血、少量の下痢および疼痛の症状を呈する。まれに、隣接した臓器への軽度の閉塞症または瘻管を発症することがある。
放射線療法の主効は、活発に分裂する細胞においてDNAとの相互作用によって生じる。腸/結腸に対する局在的な放射線療法の後に認められる病理変化は、急性変化と慢性変化に分けられることができる。これらの病理変化としては、粘膜固有層中のリンパ球の減少および粘膜上皮細胞と血管内皮細胞への微小損傷が挙げられる。これらの変化は、絨毛の平滑末端化および腺窩再生細胞の減少として現れる。これらの上皮変化に加えて、著しい粘膜下浮腫は、血管透過性の増加に続発して認められる。
これらの種々の骨盤放射線治療法の副作用によって不快感が生じ、療法の早期中断および予定外の中断を必要とするため、処置の治療効果の減少につながることもある。このように、骨盤療法の副作用を予防する、回復させる、さもなければ治療する処置法を有することは有益であろう。
メスナ(2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム)は、2−メルカプトエタンスルホン酸Na(Naはナトリウムの記号である)の頭字語である。がん化学療法のためインホスファミドまたはシクロホスファミドを投与される患者において、メスナを治療的に用いて、出血性膀胱炎および血尿症の発生率を減少させる。これらの2種類の抗がん薬は、生体内で、アクロレインなどの尿路毒性代謝産物に変わることもある。メスナは、そのスルフヒドリル基とビニル基の反応によりこれらの代謝産物を解毒することによって機能する。メスナは、システインの尿排泄も増加させる。
本開示は、放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置のため、直腸に投与されるメスナの使用を示す最初の開示である。Shustermanら(前掲書)は、ラットにおいてトリニトロベンゼンスルホン酸(TNB)により引き起こされた大腸炎の処置のために、メスナの直腸への投与を開示している。しかし、TNBにより引き起こされた大腸炎は、炎症性腸疾患を模倣するために用いられた実験モデルであり、したがって放射線により引き起こされる胃腸組織傷害に対して関連性がない。
Kumarら(前掲書)は、ブレオマイシン、インホスファミド−メスナのいずれかを2サイクル、およびシスプラチナム(BIP)化学療法(CT)に続いて放射線治療(RT)またはRTのみを投与された、子宮の扁平上皮癌患者184名の臨床研究を報告している。これらの患者の一部は、放射線治療の前にメスナで治療されたが、Kumarは群間に直腸炎の有病率に変化が認められなかったと結論している。最近の刊行物(Aust NZJ Med.1998;28(3):387−390)では、Kumarは同様の結果を得ていた。
上述のように、メスナは、シクロホスファミドおよびインホスファミドなどのがん化学療法でアジュバントとして用いられていることが知られている。臨床研究者らは、メスナの親水性が細胞へのその通過を阻害することを示している(Maceら、前掲書)。これは、効果的な腎クリアランスをもたらし、インホスファミドの細胞毒性効果へのいずれの悪影響も回避する。投与後に、メスナは血漿中で急速に酸化して、ジメスナ(ジナトリウム2,2−ジチオジエタンスルホナート)を形成する。これは、メスナの主な循環型である。糸球体濾過後、ジメスナは近位尿細管内で再吸収される。遠位尿細管内での分泌の前に、ジメスナの3分の1は、遠位尿細管上皮細胞の細胞質中のグルタチオン還元酵素によって急速に活性チオール、メスナに再変換される。次いで、メスナは直ちに、尿中の4−ヒドロキシインホスファミド代謝産物およびアクロレインを解毒する。
本発明は、それを必要とする対象において、放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療するための方法を提供し、前記方法は、治療有効量のメスナまたはメスナを含有する医薬組成物と、薬学的に許容される担体とを前記対象に投与するステップを含み、それによって放射線療法により引き起こされる胃腸管傷害を治療する。
本発明はさらに、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置のため、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置のためのキットを提供し、該キットには治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物を含む少なくとも1つの容器と、電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療するため前記キットを使用するための書面による取扱説明書とが含まれる。
キットは、前記医薬組成物の投与を放射線治療法と調整するための取扱説明書をさらに含んでもよい。キットは、医薬品またはバイオ製品の製造、使用または販売を規制する政府機関によって記述された形での通知をさらに含んでもよく、通知はヒト投与のための製造、使用または販売について政府機関による承認を表す。
「薬学的に許容される」という用語は、連邦政府または州政府の監督機関により承認されている、または米国薬局方もしくは他の一般に認められている薬局方においてヒトおよび動物での使用が収載されていることを意味する。「担体」という用語は、それとともに活性薬剤が投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤または溶媒を指す。そのような薬学的担体は、ピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油など、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの石油由来、動物由来、植物由来または合成起源のものを含む油類および水などの無菌液であってよい。医薬組成物が静脈内投与されるとき、好ましい担体の1つは水である。生理食塩液およびデキストロース水溶液とグリセロール水溶液も、液体担体として、特に注射剤用の液体担体として使用されてもよい。好適な医薬賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、ショ糖、ゼラチン、モルト、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロールレート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、プロピレングリコール、水、エタノールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。必要に応じて、医薬組成物は、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、または酢酸塩、クエン酸塩もしくはリン酸塩などのpH緩衝剤も含んでよい。ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張度調節用の薬剤も想定される。
本明細書で用いる場合、「電離放射線」または「放射線」という用語は、放射性核およびX線からのα線、β線およびγ線などの結合をイオン化するのに十分なエネルギーを有する光子を指す。正常組織に損傷を与えることがあるが、腫瘍組織を照射する他の放射線の種類としては、レーザ照射、マイクロ波照射、紫外線放射、赤外線放射または超音波温熱療法があり、すべて本発明に包含される。放射線応用は、局所的に特定の臓器もしくは組織に用いられてもよく、または該応用は放射線全身照射であってもよい。
放射線被ばくの線源としては、放射線治療法、核戦争、原子炉事故および研究用または医用放射性物質の不適当な取扱いが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本明細書では放射線療法および放射線治療法は互換的に用いられ、かつ外部照射および内部照射を含み、小線源療法、膣内小線源療法または組織内小線源療法とも称される。意図される放射線源および種類としては、純粋なγ線照射、純粋なβ線照射および混合照射が挙げられる。
本明細書で用いる場合、「傷害」または「損傷」とは、認識された病原体もしくは病原体類;有害作用、有害反応、望ましくない効果などの徴候および症状の同定可能な群;または異常な徴候もしくは症状あるいは一致した解剖学的変化によって特徴づけられる胃腸組織の損傷もしくは障害を指す。
照射は、急性放射線胃腸管傷害を引き起こすことが多い。症状としては、下痢、直腸炎、便失禁、軟便、一日当たりの排便の増加、しぶり腹、粘液産生、腹骨盤の痛みおよび直腸周囲の不快感が挙げられることがある。いかなる理論または機構にも拘束されることを望むことなく、急性放射線胃腸管傷害は、主にS状結腸、直腸および消化管の他の部分の刺激作用から生じる。個人の健康、持続時間および/または照射線量によって、症状は放射線曝露中または曝露後に発症することがある。
さらに、照射は、個人の遺伝物質(DNA)に損害を与えることもあり、がんおよび他の疾病などの慢性(後発性)障害を引き起こす。腸細胞は急速に増加し、したがって細胞がよりゆっくり増加する臓器よりも放射線によって損なわれやすい。
本明細書で用いる場合「胃腸管傷害」という用語は、口、食道、胃、小腸、大腸および直腸を含む胃腸管のいずれの部に関連したいずれの傷害、損傷または障害を指す。胃腸障害としては、悪心、嘔吐、下痢、胃腸管出血、食道炎、口内炎、口内乾燥症、粘膜炎、膵臓炎、大腸炎、直腸炎、線維症、便秘、腹部痙攣、腹痛、脱水症、吸収不良、摂食障害および体重減少が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で用いる場合、「大腸炎」という用語は、大腸−結腸、盲腸および直腸の炎症を指す。本明細書で用いる場合、「大腸炎」という用語は、急性および慢性の両大腸炎を含むことを意味する。
本発明において、放射線により引き起こされる胃腸管傷害は、放射線療法と化学療法および/または外科的処置との組み合わせで生じることもある。一般に、メスナによる処置から恩恵をうけることができる対象としては、放射線療法を開始する予定になっている人たち、または放射線療法、特に骨盤部に放射線療法を受けている人たちが挙げられる。
本発明の別の実施形態によれば、放射線により引き起こされる胃腸管傷害は、核戦争、原子炉事故および研究用および/または医用放射性物質の不適当な取扱いなどの放射線線源への非治療的放射線曝露によって引き起こされる。
本明細書で用いる場合、「化学療法」および「化学療法薬」という用語は互換的に用いられ、悪性腫瘍の処置で使用されると抗がん作用を呈する化学療法薬または化学療法薬物を指す。
本明細書で用いる場合、「治療すること」という用語は、放射線への曝露に付随した、または放射線への曝露によって生じる少なくとも1つの症状の減少、緩和または回復を含む。本明細書で用いる場合、「治療すること」という用語は、防止(例えば、予防)処置、緩和処置および治療処置も含む。このように、本発明は、放射線により引き起こされる胃腸管傷害の形成を予防する方法をさらに含む。本発明は、放射線により引き起こされる前記胃腸管傷害から生じる症状のリスクを低下させる方法も提供する。予防は、例えば、放射線により引き起こされる胃腸管傷害が完全に存在しないようにすることができる。予防は、放射線により引き起こされる胃腸管傷害がメスナを含む医薬組成物を投与しないと引き起こされるであろう傷害よりも少なくなるように、部分的であることもある。
放射線照射により組織毒性を有する、または有するリスクのある対象において組織機能を改善するのに有用な方法も本明細書に提供する。このように、本発明は、照射により組織毒性および/または損傷を予防する方法も提供する。
本明細書で用いる場合、「治療有効量」という用語は、対象への単回投与または複数回投与後、対象に治療効果をもたらすこと、および/または組織傷害もしくは損傷を予防することに効果的である薬剤の量を指す。一実施形態において、治療効果は、放射線により引き起こされる胃腸管傷害の症状を阻害する、または回復させる。
本明細書で用いる場合、「投与する」という用語は、哺乳類細胞に本発明の化合物または組成物を接触させることを指す。
本明細書に開示する処置から特に恩恵をうけることができる対象としては、胃腸管傷害を受けやすい人たち、または受ける可能性のある人たちが挙げられる。例えば、対象は放射線療法を受けようとしている、受けている、または受けていたことがある。
胃腸管傷害を受けやすい対象、または受ける可能性のある対象も含まれる。対象は、これらに限定されないが、例えば、結腸直腸癌、直腸癌、虫垂癌、肛門癌または小腸癌などを含む胃腸悪性腫瘍;前立腺癌、膀胱癌、精巣癌および陰茎癌を含む泌尿生殖器悪性腫瘍;子宮頸部、子宮内膜癌、卵巣癌、膣癌もしくは外陰癌を含む婦人科悪性腫瘍;または骨盤構造を含む骨肉腫および他の肉腫の悪性腫瘍を患うこともある。
一態様によれば、本発明は、それを必要とする対象にメスナによる治療方法を提供し、そのような処置を必要とする対象を同定することは、医療専門家の領域でありえ、かつ主観的(例えば所見)または客観的(例えば試験または診断法で測定可能)でありうる。あるいは、対象は、自己裁量に基づいてメスナを自己投与してもよい。
メスナは種々の処置レジメンで用いられることができる。投与レジメンは、病態の重症度に応じて、または処置の種類(例えば、照射療法、化学療法など)、年齢、体重、処置タイプ、投与経路などに応じて、介護者または医療専門家によって決定されることができる。
投与計画は、照射処置前および/または処置中および/または処置後に、単独でもしくは他の療法と組み合わせて開始されてもよい。投与計画は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、週1回または月1回でありうる。加えて、投与は連続的、すなわち毎日または間欠的でありうる。本明細書で用いる場合、「間欠的」または「間欠的に」という用語は、定期間隔または不定期間隔のいずれかで中止し、次いで開始することを意味する。例えば、間欠投与は、週に1〜6日の投与でありえ、または周期(例えば、連続2〜8週間の間毎日投与、次いで最高1週間までの投与しない休息期間)での投与を意味することもあり、または隔日投与を意味することもある。本発明の特に好ましい一部の実施形態は、例えば、副作用を最小限に抑え、患者コンプライアンスを高めることができるように、1日1回メスナを対象に投与することを含む。
特定の実施形態によれば、医薬組成物の投与量は、変化することもある。投与される一日量は、メスナ約1mg/kg体重からメスナ約600mg/kg体重の範囲であってよい。例えば、300mg/kg体重の投与量を1日2回対象に投与してもよい。本発明による方法の場合、他の適切な投与量は、医療専門家によってまたは対象によって決定されることもある。用いられる正確で適切な用量は、体重、年齢、健康、性別、投与経路、量(用量)と照射曝露の持続時間、対象の疾患/障害/病状の進行などの多数の要因によって決まり、患者の状況に基づいて医師によって決定されるべきである。
一般的に、6mg/kg体重の範囲での投与量が用いられてよい。メスナの代表的な非限定量としては、1mg/kg体重、2mg/kg体重、5mg/kg体重、10mg/kg体重、20mg/kg体重、50mg/kg体重、60mg/kg体重、75mg/kg体重、100mg/kg体重、200mg/kg体重、300mg/kg体重および600mg/kg体重が挙げられる。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
薬学的に許容される担体は、投与を容易にするため、それとともに活性成分が調製される任意の物質であってよい。担体は、固体、半固体、または通常は気体であるが圧縮されると液体を形成する物質を含む液体であってよく、および通常は、医薬組成物の調製で用いられるいずれの担体であってよい。一般的に、本発明による組成物は、0.5〜95重量%の活性成分を含む。
錠剤崩壊剤、可溶化剤、保存剤、抗酸化剤、界面活性剤、粘度エンハンサー、着色剤、香味剤、pH調整剤、甘味料または矯味剤などの補助成分も組成物に組み込まれてよい。好適な着色剤としては、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄および黄色酸化鉄、ならびにEllis&Everardから入手可能なFD&Cブルー2番、FD&Cレッド40番などのFD&C色素が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適な香味剤としては、ミント、キイチゴ、カンゾウ、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、キャラメル、バニラ、チェリーおよびブドウの香味、ならびにその任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適なpH調性剤としては、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩化水素およびマレイン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適な甘味料としては、アスパルテーム、アセスルファムKおよびタウマチンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好適な矯味剤としては、炭酸水素ナトリウム、イオン交換樹脂;サイクロデキストリン封入化合物、吸着剤またはマイクロカプセル化活性物質が挙げられるが、これらに限定されるものではない。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
一部の実施形態において、メスナは胃腸管またはその一部に直接投与されることもある。具体的な実施形態において、活性剤は大腸に送達される。具体的な実施形態において、メスナは浣腸形態、直腸フォーム形態、直腸ゲル形態、または坐剤形態で投与される。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
本発明の化合物および組成物の好適な代替投与経路としては、直腸、非経口、腹腔内、腟内、経口、膀胱内、経粘膜および経腸の投与経路またはその任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
メスナは、例えば、浣腸剤、ゲル剤、直腸フォーム剤、錠剤、坐剤、懸濁剤、乳剤、液剤、カプセル剤、ペレット剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、分散剤、エアゾール剤および軟膏として製剤化されてもよい。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
特定の実施形態において、それを必要とする対象としては、放射線療法を単独で、または胃腸管傷害を引き起こすことがある他の骨盤関連療法と組み合わせて受けることになる対象が挙げられる。この必要性は、化学療法、骨盤外科的処置またはこれらの療法の組み合わせで放射線療法を受ける前に明らかになることがあり;対象は放射線療法、化学療法、骨盤外科的処置またはこれらの療法を組み合わせて受け;および対象は後放射線療法、化学療法、骨盤外科的処置またはこれらの療法を組み合わせて受ける。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。例えば、対象は、化学療法または外科的処置と組み合わせて放射線療法を受けようとしていても、受けることになっても、または受けていてもよい。
特定の実施形態によれば、メスナは放射線治療の前に投与されてもよい。メスナは、例えば、対象が放射線治療の最初の線量を受ける少なくとも1日前に、対象が放射線治療の最初の線量を受ける少なくとも5日前に、放射線療法中に、放射線療法の中止から少なくとも1日、放射線療法の中止から少なくとも30日間、投与されてもよい。放射線療法の少なくとも5日前の投与としては、毎日投与、骨盤療法前に毎日、放射線療法前の大半の日に投与、処置当日の投与または処置当日は投与しないことが挙げられる。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
複数の療法を受ける対象の場合、メスナは、例えば、対象が放射線治療法、化学療法の最初の投与を受ける少なくとも1日前に、および/または外科的処置を受ける少なくとも1日前に;対象が放射線治療法、化学療法の最初の投与を受ける少なくとも5日前、および/または外科的処置を受ける少なくとも5日前に;放射線治療法、化学療法中、および/または外科的処置中;放射線療法、化学療法の中止から少なくとも1日後、または外科的処置から少なくとも1日後;放射線療法、化学療法の中止から14日間、または外科的処置から14日間、投与されてもよい。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
処置前、処置中ならびに処置中止の後、対象にメスナを投与することが好ましいことが多い。例えば、メスナは、放射線治療法、化学療法の最初の投与および/または外科的処置を受ける少なくとも1日前から、放射線治療法、化学療法の中止または外科的処置から少なくとも1日後まで毎日投与されてもよい。
適用としては、子宮頸部癌、前立腺癌、虫垂癌、結腸癌、腸癌、直腸がん、もしくは他の胃腸悪性腫瘍、または前立腺切除の結果として、放射線治療法を単独で、または化学療法および/または外科的処置と組み合わせて受ける対象を含む。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
特定の実施形態によれば、メスナは、例えば、化学療法剤、抗炎症剤、解熱剤、放射線増感剤、放射線防護剤、泌尿器剤、制吐剤および/または止瀉薬を含む他の化合物、例えばアトロピンおよび/またはロペラミドとともにシスプラチン、カルボプラチン、ドセタキセル、パクリタキセル、フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、イリノテカン、トポテカン、エトポシド、マイトマイシン、ゲフィチニブ、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、アセトアミノフェン、ミソニダゾール、アミホスチン、タムスロシン、フェナゾピリジン、オンダンセトロン、グラニセトロン、アロセトロン、パロノセトロン、プロメタジン、プロクロルペラジン、トリメトベンズアミド、アプレピタント、ジフェノキシラートと併用して投与されてもよい。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
本明細書に開示する方法は、それを必要とする対象に治療有効量のメスナを投与することによって、放射線治療法により引き起こされる胃腸管傷害から対象を保護するのにも有用である。例えば、予防投与量は、放射線を受ける前に対象に投与されることもある。
本明細書に開示する方法は、それを必要とする対象に治療有効量のメスナを投与することによって、放射線治療法により引き起こされる結腸の粘膜への傷害から、ならびに放射線治療法により引き起こされる結腸直腸の炎症から対象を保護するのに有用である。
定義
「含む」、「含んでいる」、「含める」、「含めている」、「有する」という用語およびそれらの複合体は、「含めているが、これに限定されるものではない」ことを意味する。
「からなる」という用語は、「含めているが、これに限定されるものではない」ことを意味する。
「本質的に、からなる」という用語は、追加の成分、ステップおよび/または部分が請求する組成物、方法または構造の基本的および新規の特性を物質的に変えない場合に限り、組成物、方法または構造はその追加の成分、ステップおよび/または部分を含んでもよいことを意味する。
本明細書で用いる場合、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の参照物も含む。例えば、「化合物」または「少なくとも1つの化合物」という用語は、その混合物を含む複数の化合物を含めてよい。
本出願の全体を通して、本発明の種々の実施形態は、範囲形式で表されていることがある。範囲形式での記述は単に便利さと簡潔さのためであり、本発明の範囲の固定した限定として解釈されてはならないことを理解されたい。したがって、範囲の記述は、特にその範囲内ですべての可能な副範囲ならびに個々の数値を具体的に開示していると考えられたい。例えば、1〜6といった範囲の記述は、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など、ならびにその範囲内の個々の数値、例えば、1、2、3、4、5および6といった副範囲を具体的に開示していると考えられたい。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
数値的な範囲が本明細書に示されるときはいつでも、それは示された範囲内のいずれの引用された数字(分数または整数)でも含むことを意味する。第1の指示数と第2の指示数の「間の範囲である/間にわたる」という語句、および第1の指示数「から」第2の指示数「の範囲である/にわたる」という語句は、本明細書では互換的に用い、かつ第1と第2の指示数およびそれらの間の分数と整数のすべてを包含することを意味する。
本明細書で用いる場合、「約」という用語は、記述した値の±10%を指す。
本明細書で用いる場合、「方法」という用語は、所定のタスクを成し遂げるための様式、手段、技術および手法を指し、化学分野、薬理学分野、生物学分野、生化学分野および医学分野の実務者に既知の様式、手段、技術および手法、または既知の様式、手段、技術および手法からこれらの分野の実務者によってすでに開発されている様式、手段、技術および手法を含むが、これらに限定されるものではない。
明確にするために別々の実施形態の文脈に記述されている本発明の特定の特徴は、組み合わせて単一の実施形態にも提供されてもよいことを認識されたい。反対に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈に記述されている本発明の種々の特徴は、別々に、もしくは任意の適切な副組み合わせで、または本発明の記述されている任意の別の実施形態において適切に提供されてもよい。種々の実施形態の文脈に記述されている特定の特徴は、その実施形態がそれらの要素なしでは実施不能である限り、それらの実施形態の本質的な特徴と考えてはない。
上記に詳細に述べ、添付の特許請求の範囲に請求したように、本発明の種々の実施形態および態様は、以下の実施例で実験的支持が明らかになる。
実施例
実施例1:放射線により引き起こされる胃腸管傷害に対するメスナの効果
本発明は、放射線照射により引き起こされた胃腸管傷害を受けたマウスにメスナを直腸投与すると病態の症状を減少させるという予期せぬ結果に一部基づいている。本試験では14匹の雄のC57BL/6マウスを、治療群と対照群の2つの群にランダムに分けた。各マウスの骨盤領域(腸の肛門−直腸部分を含む)をCs−137線源に曝露し、2分間にわたり6Gy/分の速度(12Gy線量)で照射した。照射日から9日間、治療群のマウスには、75mg/kg体重の投与量でメスナを含む浣腸を投与した。対照群の動物は、対照として生理食塩水浣腸を投与した。動物は照射から9日後に犠牲にし、肛門、直腸および結腸の肉眼剖検を実施し、高解像度カラー写真で記録した。病理学部のガイドラインに従って、粘膜皮膚移行部から直腸までの腸管7cmの検体を採取し、組織学的評価のためにホルマリン固定を行った。図1では、異なる処置法の有効性を評価するために用いた粘膜変化のスコアリング(0=無変化、3=激しい変化)を対応する標準誤差(破線)と標準偏差(点線)で統計的平均値(黒枡)を示す。図中、長方形は各群のスコアの80%を含んでいる領域を示す。驚くべきことに、この結果は、メスナ浣腸で治療した動物において粘膜変化のスコアが有意に低下したことを示した。
放射線が引き起こした胃腸管傷害の処置がメスナの直腸への投与により成功したのは、メスナの親水性に起因すると思われる。このため本化合物は下部胃腸管の管腔内に留まり、胃腸管細胞には侵入しない。さらに、メスナが吸収されないことにより、従来の処置用薬剤のシクロホスファミドおよびインホスファミドの活性形であるジメスナに、メスナは変わることができない。したがって、本発明が開示するように、メスナは胃腸管における放射線合併症の治療および/または予防に好適かつ有利である。
本発明は明白な理解のために図及び実施例として若干詳細に記述されているが、添付した特許請求の趣旨または範囲から逸脱することなくいくつかの変更および修正が本発明になされうることは、本発明の教示を鑑みて当業者にとって容易に明らかになるであろう。

Claims (35)

  1. 対象において電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を治療する方法であって、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を前記対象に投与することを含む方法。
  2. 前記医薬組成物を投与することが電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後に行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電離放射線が放射線療法である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記医薬組成物を投与することが前記対象の前記放射線療法への曝露の少なくとも1日前に行われる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記医薬組成物を投与することが前記対象の前記放射線療法への曝露の少なくとも5日前に行われる、請求項2に記載の方法。
  6. 前記医薬組成物を投与することが前記放射線療法中に行われる、請求項2に記載の方法。
  7. 前記医薬組成物を投与することが前記放射線療法の中止から少なくとも1日後に行われる、請求項2に記載の方法。
  8. 前記医薬組成物を投与することが前記放射線療法の中止から少なくとも14日後に行われる、請求項2に記載の方法。
  9. 前記医薬組成物を投与することが、前記対象の前記放射線療法への最初の曝露の少なくとも1日前から、前記放射線療法の中止から少なくとも1日後までに行われる、請求項2に記載の方法。
  10. 放射線療法を受ける前記対象が、胃腸悪性腫瘍、泌尿生殖器悪性腫瘍、婦人科悪性腫瘍および他の肉腫性悪性腫瘍からなる群から選択される病態を有する、請求項2に記載の方法。
  11. 前記医薬組成物が前記対象に1日1回投与される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記医薬組成物が前記対象に1日2回、1日3回、または1日4回投与される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記医薬組成物がメスナ約1mg/kg体重からメスナ約600mg/kg体重の範囲の投与量で毎日投与される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記胃腸管傷害が急性胃腸管傷害である、請求項1に記載の方法。
  15. 前記傷害が大腸炎または直腸炎である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記医薬組成物が浣腸剤、ゲル剤、直腸フォーム剤、坐剤、錠剤、懸濁剤、乳剤、液剤、カプセル剤、ペレット剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、分散剤、エアゾール剤および軟膏からなる群から選択される形態で製剤化される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記医薬組成物が直腸、非経口、腹腔内、腟内、経口、膀胱内、経粘膜および経腸の経路からなる群から選択される経路で投与される、請求項1に記載の方法。
  18. 前記放射線療法が化学療法および/または外科的処置と組み合わせて行われる、請求項3に記載の方法。
  19. 対象において電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害を予防する方法であって、前記電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後に、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を前記対象に投与することを含む方法。
  20. 前記電離放射線が放射線療法である、請求項19に記載の方法。
  21. 電離放射線により引き起こされる胃腸管傷害の処置のため、治療有効量の2−スルファニルエタンスルホン酸ナトリウム(メスナ)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  22. 電離放射線への曝露前、曝露中および/または曝露後の使用のための請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 前記電離放射線が放射線療法である、請求項21に記載の医薬組成物。
  24. 前記使用が前記放射線療法への前記曝露の少なくとも1日前に行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  25. 前記使用が前記放射線療法への前記曝露の少なくとも5日前に行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  26. 前記使用が前記放射線療法中に行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  27. 前記使用が前記放射線療法の中止から少なくとも1日後に行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  28. 前記使用が前記放射線療法の中止から少なくとも14日後に行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  29. 前記使用が前記放射線療法の最初の曝露の少なくとも1日前から、前記放射線療法の中止から少なくとも1日後まで行われる、請求項22に記載の医薬組成物。
  30. 1日1回使用される、請求項21に記載の医薬組成物。
  31. 1日2回、1日3回または1日4回使用される、請求項21に記載の医薬組成物。
  32. メスナ約1mg/kg体重からメスナ約600mg/kg体重の範囲の一日量の請求項21に記載の医薬組成物。
  33. 浣腸剤、ゲル剤、直腸フォーム剤、坐剤、錠剤、懸濁剤、乳剤、液剤、カプセル剤、ペレット剤、粉末剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、分散剤、エアゾール剤および軟膏からなる群から選択される形態で製剤化される、請求項21に記載の医薬組成物。
  34. 直腸、非経口、腹腔内、腟内、経口、膀胱内、経粘膜および経腸の経路からなる群から選択される経路で使用される、請求項21に記載の医薬組成物。
  35. 局所で使用される、請求項21に記載の医薬組成物。
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