JP2016537185A - トレッド付きリフタバー - Google Patents

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Abstract

粉砕ミルのトレッド付きリフタバー(1)には、その主ゴム面を形成するコアゴムマトリックスにわたって位置決めされる複数の可撓性のトレッド(2)が設けられる。トレッド(2)は、それらの摩耗ゾーンにおいてより高いゴム含量を有するジグザグ構造を有し、表面積を増大させるとともにリフタバー(1)の摩耗を低減する。トレッド(2)は、スラリ(4)の衝撃力(3a)を主に吸収し、衝撃に起因して発生する熱を消散させる。スラリ(4)はトレッド(2)の上部に堆積されて、トレッド(2)を、スラリ(4)との直接的な接触から保護し、より少ない摩耗を確実にする。トレッド付きリフタの上部摩耗トレッド(2)のジグザグ構造は、増大した摩耗体積を提供する。

Description

本発明は採掘及び採石産業において鉱物を粉砕する粉砕ミルに関する。より詳細には、本発明は、トレッド付きリフタバーであって、リフタバーに対する材料/スラリの塊の落下に起因して生じる高い衝撃力に抗して、リフタバー及び粉砕ミルの鋼シェルへの緩衝効果を提供する極性のアレイで配置される、トレッド付きリフタバーに関する。トレッド付きリフタバーは、鉱物を塊からミクロンレベルまで粉砕し、金属をそれらの鉱石から遊離させるのに用いられる主要な機器である粉砕ミルの鋼シェルを保護するのに用いられる。
粉砕ミルは、岩及び鉱物の鉱石等の硬い中実の材料を、破砕、粉砕又は粉末状にしてより小さいサイズにするために、これらの材料を処理するように種々の産業において用いられている。通常、粉砕ミルは中心軸を中心に回転するように取り付けられるドラム形のシェルを備える。シェルは水平に配置されるか又は一端に向かって僅かに傾けられる。シェルの内部は、処理される材料が給送される処理室を形成する。シェルの回転中に、粉砕媒体が材料に対して作用し、破砕又は粉砕作用を生じさせる。粉砕媒体及び処理される材料は、シェルの回転の結果としてシェルの側面の上部まで運ばれ、その後、重力の影響下でシェルの底部に落下する。
ミルの内面は通常、ミルライナと総称される摩耗構成要素の配置によって保護される。ミルライナはミルの内周の周りで離間したリフタバーを含む。リフタバーは、シェルが回転するときに、ミルの内部のチャージをシェルの側面の上部まで持ち上げることを助ける。さらに、ミルライナは多くの場合に、各リフタバー間に設けられる摩耗プレートを含む。
経時にわたって、ミルライナの構成要素が摩耗し、交換を必要とする。これは、或る期間にわたってミルを停止することを必要とし、これによって、材料の粉砕が中断し、ミルによって生成された材料を加工する、工場の他の機械のシャットダウンも必要とし得る。ミルの停止時間を短縮するために、改良されたより長い耐用年数を有するミルライナ構成要素を提供することが引き続き必要とされている。粉砕ミル内への及び粉砕ミルからのリフタバーの設置及び取り外しのプロセスを容易にするための改良が依然として必要とされている。
特許文献1は、ミルにおける交換の必要性を低減し、その主面及びその後面の双方の使用を可能にするSAGミルのリフタ(1)を開示している。その主面は、鋼プレート(2)によって形成され、後面の内側部分は、鋼コア(3)を有し、下側セクションは、構造鋼から形成される固定アセンブリ(5)を有し、全て、鋼プレート、鋼コア及び固定アセンブリを接合するゴム(4)によってモノリシックのバーとして具現される。鋼プレートを有する主面は少なくとも1つの持ち上げ面ラグ(6)を有する。同様に、後面は少なくとも1つの後面ラグ(7)を有する。固定アセンブリは、逆U字形セクション(9)によって接続される2つの水平なプレート(8)によって形成され、中央キャビティ(10)を形成する。
特許文献2は、回転ドラム(2)の内面に固定されるのに好適な少なくとも1つの金属形材バー(1)を含む回転ドラムミル(2)の内側ライニングを開示しており、形材バー(1)の上側部分は、エラストマ部材(3)に作られる相補的な溝に圧入されるのに好適なヘッドを形成する形状であり、エラストマ部材を回転ドラム(2)の内面に固定するようにし、一方で、形材バーの下側部分は、ヘッドよりも狭いネックを形成する形状であり、それによって、エラストマ部材(3)の溝の下側縁に沿って配置される2つのリップ(3a)が、形材バー(1)のヘッドと回転ドラム(2)の内面との間に含まれ、形材バー(1)は、下方に開口している流路(1a)を含み、形材バー(1)の端から流路(1a)に挿入することができる固定部材(4)を保持するために、流路(1a)の下側縁に沿って内方に突出する2つの対向するリブ(1b)を有する形状である。
特許文献3は、不均一な永久磁場の超高分子量ポリエチレン磁気ライニングプレートを開示している。着脱可能なリフタバーがハウジングの上側部分に配置される。耐摩耗複合材料層がハウジングのシェルに設けられる。ブロック溝がハウジングの2つの面の上側端の側に設けられる。第1の主な磁極及び第2の主な磁極である2つの磁極がハウジングに埋め込まれる。シェルに接触する第1の主な磁極及び第2の主な磁極の位置が緩衝バーによって埋め込まれる。ライニングプレートのハウジングは、超高分子量ポリエチレン材料を採用する。複合材料コーティングは、フルオロカーボンゴム変性材料、タングステンカーバイド材料、金属セラミック材料、マグネトロンスパッタリング材料又はナノグレード材料である。超高分子量ポリエチレンハウジングは、金属ハウジングよりも軽量であり、着脱可能なリフタバーは、鋼ボールの浮き上がり及びライニングプレートの摩耗低減機能を達成することができるように、ライニングプレート間に配置される。したがって、ボールミルマシンのエネルギ消費を低減することができ、鉱石ミリング効率を高めることができ、磁気ライニングプレートの耐用年数を延ばすことができる。
特許文献4は、粉砕ミルのライナ構成要素を製造する方法を開示しており、この方法は、硬質材料のプレートを準備するステップ;プレートを切断して複数のインサートを形成するステップであって、インサートのうちの少なくとも幾つかは、弾性材料の本体と機械的に係合する構造を含む、切断するステップ;インサートを金型内に配置するステップ、及び、弾性材料を金型に加えて、インサートの周りに弾性材料体を形成し、それによってライナ構成要素を形成するステップを含む。
しかし、これらの文献のいずれも、上記で述べた従来技術の欠点に対処していない。
特許請求の範囲を含む明細書の全体を通して、「採掘」、「採石」、「鉱物」、「鉱石」、「耐擦傷性」、「耐摩耗性」、「セクション」、「ゾーン」、「衝撃ゾーン」、「転がりゾーン」、「フリーゾーン」、「緩衝効果」という用語は、それぞれの用語の最も広範な意味で解釈されるべきであり、当業者には明らかであり得るような、当該技術分野において他の用語によって既知である全ての同様のアイテムを含む。本明細書において言及される制限/限定は、ある場合は、単なる例示であり、本発明を理解するためのものである。
国際公開第2010/017589号 欧州特許出願公開第1810752号 中国特許出願公開第102847590号 国際公開第2010/017589号
本発明の主たる目的は、ミル停止時間を短縮することによって、ミルによって製造される材料を加工する工場における他の機械のシャットダウンを低減するリフタバーを提供することにある。
本発明の別の目的は、長い耐用年数を有するリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、妥当なコストで作ることができるリフタバーを提供することにある。
本発明の更なる目的は、衝撃力を低減することができるリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、耐擦傷性であるリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、トレッド間の空隙の存在に起因する熱の消散を助けるリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、トレッドをスラリ圧の方向に曲げ、圧力が低下するとその静止位置に戻すことによって衝撃ゾーンにおける緩衝効果を提供するリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、トレッドの上部が転がりゾーンにおいてスラリで満たされるため、このゾーンにおいて緩衝効果を提供するリフタバーを提供することにある。
本発明のまた別の目的は、それらの摩耗ゾーンにおいて高いゴム含量を有する、材料/スラリの衝撃に暴露される表面にジグザグの構造を有するリフタバーを提供し、それらの表面積を増大させるとともにリフタバーの摩耗の低減を助けることにある。
上記の目的を達成する方法は、以下の説明から明らかとなるであろう。この文脈において、提供される説明は非限定的であり、専ら説明のためであることが明らかである。
粉砕ミルのトレッド付きリフタバーに、リフタバーの主ゴム面を形成するコアゴムマトリックスにわたって位置決めされる複数の可能性トレッドが設けられる。
トレッドには、それらの摩耗ゾーンにおいてジグザグの構造及びより高いゴム含量が設けられ、それらの表面積を増大させるとともに上記リフタバーの摩耗を低減する。
トレッドは、スラリの衝撃力を主に吸収するようになっている。
トレッドは、衝撃に起因して発生する熱を消散させるようになっている。
スラリは、上記トレッドの上部に堆積され、したがって、トレッドをスラリとの直接的な接触から保護し、より少ない摩耗を確実にする。
トレッド付きリフタの上記上部摩耗トレッドのジグザグ構造は、増大した摩耗体積を提供する。
本発明の本質及び範囲は、好ましい実施形態の説明であり、決して限定するものではない添付の図面からより良く理解されるであろう。
従来技術における既存のトレッドを有しないリフタバーの図である。 本発明によるトレッド付きリフタバーの図である。 図2aのA−A線におけるトレッド付きリフタバーの断面図である。 圧力がないときのトレッド付きリフタバーの図である。 スラリの圧力下でのトレッド付きリフタバーの図である。 トレッド上に粒子があるトレッド付きリフタバーの図である。 トレッド上にスラリがあるトレッド付きリフタバーの図である。 回転するミルにおける媒体作用ゾーンの図である。
本発明の主な特徴を上記で説明したが、好ましい実施形態のより詳細な非限定的な説明を、添付の図面を参照して以下の段落において与える。
全ての図面において、同様の参照符号は同様の特徴を表す。さらに、示されている装置の形状、サイズ及び数は、例示に過ぎず、本発明の基本的な原理から逸脱することなく、それらの形状、サイズ及び数を変更することは本発明の範囲内にある。
さらに、以下において、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」、「上」又は「下」、「右側」、「左側」及び同様の用語に言及する場合、これは、装置に関連して向きに厳密に言及するものであり、装置のベースは水平であり、図面の下部にある。図示の構成要素の数は例示であり、限定するものではなく、本発明の原理から逸脱することなく、装置の形状及びサイズ並びにその構成要素の数を変えることは本発明の範囲内にある。
特許請求の範囲を含む明細書の全体を通して、技術用語及び省略形は、それぞれの用語の最も広範な意味で解釈されるべきであり、当業者には明らかであり得るような、当該技術分野において他の用語によって既知である全ての同様のアイテムを含む。本明細書において言及される制限又は限定は、ある場合は、単なる例示であり、本発明を理解するためのものである。
リフタバーは従来技術において既知である。リフタバーは、粉砕ミルシェル内に設けられ、より良い混合及び衝撃粉砕のためにシェル内でより良い転がり運動を提供するように働く。
図1は、従来技術において展開されるような、トレッドを有しない典型的なリフタバーの図である。
図2aは、本発明によるトレッド付きリフタバー(1)を示しており、図2bは、A−A線に沿った断面図を示している。図示のように、複数の可撓性トレッド(2)がリフタバーの上面に設けられている。したがって、従来のリフタバーの高さは、本発明ではトレッド(2)の形態で増大する。衝撃ゾーンでは、トレッド付きリフタは、衝撃荷重を主に吸収し、したがって、衝撃の影響がコアゴムマトリックスに伝達されることを防止する。これは、リフタバーの寿命を延ばし、これはさらに、摩耗した従来のリフタバーを交換するときの作業時間の損失を低減する。
チャージの先端において、全てのリフタは最も高い媒体衝撃に直面する。各媒体の衝撃下で、リフタバーは幾らかの形状の変形を受ける。この変形は、リフタがチャージ転がりゾーンに入るときである衝撃荷重の低下時に正常化される。各オンオフ衝撃サイクルについて、ヒステリシスに起因してコアマトリックスにおいて幾らかの熱の発生が生じ、この熱は完全には消散させることができない。実際に、ゴムマトリックスのコアにおけるこの消散されない熱は、中実のリフタバーの場合、エッジングの形態でゴム特性を劣化させ始める。トレッド付きリフタバーの場合、個々のトレッドが、より少ない撓みを受けることによって衝撃荷重の実質的な部分を吸収する。トレッド間の空隙の存在に起因して、周期的な荷重に起因して生じるいかなる熱も最終的に消散させ、コアマトリックスが損傷を受けないままにする。これは、トレッド付きリフタバーにおいてより長い摩耗寿命を達成する主要な理由のうちの1つである。
本発明によるリフタバーには、図2bに最も良く示されているように、それらの摩耗ゾーンにおいてより高いゴム含量を有するジクザグ構造が設けられている。トレッドは、図2a及び図2bに示されているように固有の形状を有する。トレッド付きリフタの上部摩耗トレッド(2)のジクザグ構造は、中実のリフタに比して増大した摩耗体積を提供する。
図3は、粉砕ミルのフリーゾーン(5)に存在するような静止状態のトレッド付きリフタを示している。
図4は、圧力下にあるときの図2aのトレッド付きリフタを示している。粉砕ミルの動作中に、スラリの圧力が、この図に示されているように方向(3a)に作用する。この圧力(3a)によってトレッド(2)が曲がる。リフタバーは、図示されているように方向(3b)に移動する。トレッドは、圧力が低下するとその元の位置に戻る。この作用は緩衝効果を提供し、これに起因して、トレッド付きリフタの摩耗がより少なくなる。
図5に示されているように、任意の粒子の衝突中に、トレッド(2)はいずれかの側に曲がり、衝撃が低下するとその元の位置に戻る。
したがって、図4及び図5の双方に示されているようなトレッドの作用は、緩衝効果を提供し、粉砕ミルシェルのリフタバー及びライニングの摩耗を少なくする。
動作中の図6を参照すると、スラリ(4)の形態の材料が、主に転がりゾーン(7)におけるその位置にある間に、トレッド付きリフタバーのトレッド(2)の上部及びトレッド(2)間に堆積される。これは、トレッドをスラリとの直接的な接触から保護する。そのため、スラリは、材料対材料の転がり抵抗を提供し、これも、摩耗が少ないことを確実にする。
図7に示されているように、動作状態の粉砕ミルは、3つの媒体作用ゾーン、すなわち、フリーゾーン(5)、衝撃ゾーン(6)及び転がりゾーン(7)に分けることができる。リフタバーは、衝撃ゾーンにおいて最大の衝撃に晒され、その間に、リフタバーのトレッドは、最大の衝撃を吸収するためにその構造を位置合わせし、したがって、衝撃の影響の全体が、リフタバーのコアマトリックスゾーンに伝達されることを防止する。粉砕ミルは、この図に示されている方向に回転し、リフタバーは衝撃ゾーンから転がりゾーンに移動する。転がりゾーンでは、トレッド間の隙間が、粉砕されたか又は部分的に粉砕された岩スラリで満たされる。したがって、チャージの転がりに起因するリフタの上部の欠け又は摩耗損失が、媒体の移動が主に粉砕された材料にわたって転がるためより少なくなり、不連続的なゴム面においてより少なくなる。
本発明を、単に理解のために、決して限定することなく、幾つかの図面及び好ましい実施形態を参照して記載したが、本発明は、本明細書において上述したもの及び添付の特許請求の範囲において請求されるものの範囲内にある全ての合法的な発展形態を含む。

Claims (5)

  1. 粉砕ミルのトレッド付きリフタバー(1)であって、該リフタバーの主ゴム面を形成するコアゴムマトリックスにわたって位置決めされる複数の可撓性のトレッド(2)が設けられ、
    前記トレッド(2)には、それらの摩耗ゾーンにおいてより高いゴム含量を有するジグザグ構造が設けられ、表面積を増大させるとともに該リフタバー(1)の摩耗を低減することを特徴とする、トレッド付きリフタバー。
  2. トレッド付きリフタバー(1)であって、前記トレッド(2)は、スラリ(4)の衝撃力(3a)を主に吸収するようになっている、請求項1に記載のトレッド付きリフタバー。
  3. トレッド付きリフタバー(1)であって、前記トレッド(2)は、衝撃に起因して発生する熱を消散させるようになっている、請求項1に記載のトレッド付きリフタバー。
  4. トレッド付きリフタバー(1)であって、前記スラリ(4)は、前記トレッド(2)の上部及び該トレッド(2)間に堆積され、したがって、該トレッド(2)を、転がりゾーンにおける前記スラリ(4)との直接的な接触から保護し、より少ない摩耗を確実にする、請求項1又は2に記載のトレッド付きリフタバー。
  5. トレッド付きリフタバー(1)であって、前記トレッド付きリフタの前記摩耗トレッド(2)の前記上部の前記ジグザグ構造は、増大した摩耗体積を提供する、請求項1に記載のトレッド付きリフタバー。
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