JP2016536504A - タービンブレード及びガスタービン - Google Patents

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Abstract

本発明は、タービンブレード翼(2)とタービンブレード根元部(3)とを有しているタービンブレード(1)であって、タービンブレード根元部(3)が、タービンブレード(1)をタービンシャフト(5)のタービンブレードスロット(4)に固定するように構成されており、タービンブレード根元部(3)が、タービンブレード根元部(3)のヘッド面に配置されている平坦なカバー要素(11)を固定するための固定手段(10)を保持するための保持装置(9)を備えており、保持装置(9)が、タービンブレード根元部(3)の外側においてタービンブレード根元部(3)に接触した状態で配置されている、タービンブレード(1)に関する。

Description

本発明は、タービンブレード翼とタービンブレードをタービンシャフトのタービンシャフトスロットに固定するためのタービンブレード根元部とを有しているタービンブレードであって、タービンブレード根元部が、タービンブレード根元部のヘッド面に配置されている平坦なカバー要素を固定するための固定手段を保持するための保持装置を備えている、タービンブレードに関する。
また、本発明は、複数のタービンブレードと、タービンブレードそれぞれがタービンブレード根元部を介して取り付けられているタービンシャフトと、を有しているガスタービンに関する。
一般的なタービンブレードは、従来技術から周知である。タービンブレードそれぞれが、タービンブレード根元部を有しており、タービンブレード根元部によって、タービンブレードは、タービンシャフトに形成されている対応するタービンシャフトスロットに固定されている。タービンブレードを固定するために、タービンブレード根元部を具備するタービンブレードそれぞれが、タービンシャフトの回転軸線と位置合わせされているアキシアル挿入方向において、対応するタービンシャフトスロットの内部に押し込まれ固定される。タービンシャフトの挿入面では、タービンブレード根元部とタービンシャフトスロットとが、シールプレートによって覆われている。
特にシールプレートを周方向において位置決めするために、一方の側におけるシールプレートは、タービンシャフトの周方向スロットの内部に挿入され、他方の側におけるシールプレートは、固定手段によって固定された状態でタービンブレード根元部に配置されている。
固定手段は、少なくとも1つのボルト要素と固定プレート要素とを備えている。固定手段を保持するために、タービンブレード根元部には、タービンブレード根元部の内部に挿入されている窪み状の除去された材料の領域が設けられている。特に特許文献1から知られているように、当該窪みは、例えば腐食によってタービンブレード根元部の内部に導入されている。
特許文献2は、ロータ翼と、タービンブレード根元部とロータ翼との間に配置されているタービンブレードプラットフォームと、を有しているタービンブレードであって、タービンのタービンディスクに取り付けられているタービンブレードを開示している。これに関連して、保持プレートの第1の端部が取り付けられているタービンディスクの周方向スロットは、タービンブレードプラットフォームに機械加工されている。これに関連して、周方向スロットは、タービンブレードプラットフォームに切削加工されているので、タービンブレードの内部における力の流れに対して悪影響を及ぼす。基本的には、保持プレートは、2つの機能部分を、すなわち、第一にタービンディスクとタービンブレード根元部との間に配置されている冷却ダクトを密封するためのシールセクションと、第二にタービンブレードをタービンブレードの受容スロットの所定位置に保持するための保持セクションとを有している。ここで、保持プレートは、タービンディスクに螺入されているネジによって、シールセクションを介して固定されている。このネジは、保持プレートを固定しており、保持装置として構成されている雌ネジに螺入されている。付加的な固定手段を保持するためにタービンブレード根元部に配置されている保持装置は、当該特許文献には図示されていない。
さらに、特許文献3は、保持リングを具備する軸流式ターボ機械の、ブレード根元部受容部分に取り付けられているロータブレードのための保持装置を開示している。当該保持リングによってロータブレードがロータディスクのブレード根元部受容部分からアキシアル方向に移動することを防止するために、当該保持リングは、ロータディスクに形成されているキャッチにラジアル方向内方において係合している一方、ラジアル方向内方に開口していると共にロータブレード根元部に機械加工されている保持溝にそれぞれ係合しているラジアル方向外方に突出している部分を有している。また、保持リングは、ブレード根元部に切削加工されているので、タービンブレードの内部における力の流れに対して悪影響を及ぼす。
さらに、特許文献4は、ロータディスクと、当該ロータディスクに配置されている多数のロータブレードとから成る装置であって、ロータブレードそれぞれが、ロータブレード翼、ロータブレード根元部、及びロータブレード根元部とロータブレード翼との間に配置されているロータブレードプラットフォームを有している、装置を開示しています。受容溝は、ラジアル方向内方に開口しており、受容溝によって、ロータブレードは、ロータディスクのロータブレード根元部受容部分から出て、アキシアル方向に移動することが防止される。これに関連して、受容溝は、ロータブレード根元部に切削されているので、タービンブレードの内部における力の流れに対して悪影響を及ぼす。
国際公開第2010/094539号 米国特許第4480958号明細書 独国特許出願公開第19960896号明細書 米国特許第5137430号明細書
本発明は、タービンブレードに作用する力が良好に吸収され、且つ、タービンブレード及び特にタービンブレードのタービンブレード根元部によって良好に伝達可能とされるように一般的なタービンブレードを発展させることを目的とする。
本発明の目的は、タービンブレード翼とタービンブレード根元部とを有しているタービンブレードであって、タービンブレード根元部が、タービンブレードをタービンシャフトのタービンブレードスロットに固定するように構成されており、タービンブレード根元部が、タービンブレード根元部のヘッド面に配置されている平坦なカバー要素を固定するための固定手段を保持するための保持装置を備えており、保持装置が、タービンブレード根元部の外側においてタービンブレード根元部に接触した状態で配置されている、タービンブレードによって達成される。
固定手段を保持している保持装置が、タービンブレード根元部の外側においてタービンブレード根元部に配置されていることによって、吸収率が著しく改善され、特にタービンブレード根元部を介した力の伝達率が改善される。
“タービンブレード根元部の外側においてタービンブレード根元部の外側に接触した状態で(outside the turbine blade root on this turbine blade root)”との婉曲表現は、本出願では、保持装置が例えば切削加工、浸食作用、又はこれらに類する加工によってタービンブレード根元部の材料本体に機械加工されていないことを意味する。
むしろ、保持装置は、当該材料本体又はタービンブレード根元部の外側において材料を集積することによって製造されている。
本出願では、“ヘッド面(head side)”の概念は、タービンブレード根元部のヘッド面が同時にタービンブレード根元部の短尺側でもあることを意味する。従って、ヘッド面は、タービンブレード根元部を受容するタービンシャフトスロットに対するタービンブレード根元部の挿入方向に対して横方向にすなわち垂直に延在している。当該挿入方向は、タービンシャフトの回転軸線の方向と位置合わせされている。これに関連して、好ましくは、ヘッド面は平坦である。ヘッド面は、例えばタービンブレード根元部の波状の外面に対して直角に延在している。
本出願では、“カバー要素(covering element)”との用語は、
タービンシャフトスロットの領域におけるタービンシャフトとタービンブレードの流体入口面及び/又はタービンブレードの流体出口面におけるタービンブレード根元部分の少なくとも一部分との両方をタービンシャフトにおいて広範囲に亘って覆うことができるものを意味する。好ましくは、このようなカバー要素は、タービンブレード根元部の領域に横方向シールを発生させるためのシールプレートを備えている。
固定手段は、様々な形態とすることができる。いかなる場合であっても、固定手段は、第1のカバー要素とは相違する。このことは、固定手段がカバー要素から独立してタービンシャフトの周方向において回転不能な状態で保持装置に固定可能とされることを意味する。
好ましくは、固定手段は、そのために設けられた保持装置に保持されるために、平坦なカバー要素を通じて挿入可能とされる。
例えば、固定手段は、開口部を通じて平坦なカバー要素に挿入可能とされる、1つの又は好ましくは少なくとも2つの固定要素を備えている。
一般的な固定手段は、従来技術から周知であり、原則として本発明においても利用可能とされる。一般的な固定手段は、ボルト要素と固定プレート要素とを少なくとも備えており、少なくとも部分的に保持装置に固定されている。
従って、本発明における保持装置は、固定手段を保持するための保持装置である。従って、当該保持装置は、平坦なカバー要素を挿入するために利用されない。
従って、タービンブレード根元部に設けられている保持装置も、周方向スロットから所定距離で離隔して配置されている。周方向スロットは、タービンブレード又はタービンブレード根元部に配置されており、カバー要素は、周方向スロットに挿入可能とされる。
従って、本発明は、保持装置がカバープレートの一方の端部を挿入するための周方向スロットから所定距離で離隔して配置されていること、及び、保持装置によって、固定手段がタービンシャフトの周方向において回転不能な状態でタービンブレード根元部に固定可能とされることによって、特に特徴づけられている。
保持装置は、タービンブレード根元部に、且つ、タービンブレード翼とタービンブレード根元部との間に配置されているタービンブレードプラットフォームの下方に配置されている。このことは、保持装置が、タービンブレード翼から離隔して方向づけられているタービンブレードプラットフォームの側面に、すなわちタービンブレードが配置されている側面に配置されていることを意味する。
この点において、特に優位な実施形態の変形例では、保持装置には、固定手段のボルト要素を配置するためにタービンブレード根元部の外側に形成されている受容空間が設けられている。
当該受容空間がタービンブレード根元部の外側に配置されている場合には、タービンブレード根元部の内部に至るまで延在している窪みであって、従来利用されていたが、力の流れの中に位置決めされており不都合であった窪みを省略することができる。このことは、少なくともタービンブレード根元部の領域においてタービンブレードの耐荷重能力を高めることができること、すなわち、タービンブレード根元部の耐荷重能力を一定に維持しつつタービンブレード根元部をより小さく作ることができることを意味する。
このことは、保持装置がタービンブレード根元部の外側に配置されているので、ヘッド側の表面から外側に突出していることを意味する。
保持装置がタービンブレード根元部の表面の上方に配置されており、タービンブレード根元部の外側から延在している場合には、冷却材配管又は類する物のための据付空間が、タービンブレード根元部の内部において利用可能となるので、据付空間が、実質的に拡大される点において優位である。
さらに、保持装置が固定手段のボルト要素を配置するための受容空間であって、複数の側面から、好ましくは3つの側面からアクセス可能とされる受容空間を備えている場合には、固定手段ひいてはカバー要素は、特に急速且つ簡単に据付可能とされる。
本発明では、受容空間は、タービンブレード根元部の外側に配置されている。このことは、受容空間がタービンブレード根元部の材料本体の外側に配置されていることを意味する。その結果として、タービンブレード根元部から材料が取り除かれないので、タービンブレード根元部を形成している材料本体の材料が弱化されない。従って、タービンブレード根元部の内部における力の流れを著しく改善することができる。
これに関連して、受容空間は、少なくともタービンブレードの挿入方向においてタービンブレード根元部のヘッド面からアクセス可能とされる。
保持装置が、互いから離隔して配置されている2つの保持ラグ要素であって、固定手段のボルト要素を配置するための受容空間を少なくとも部分的に囲んでいる2つの保持ラグ要素を備えている場合には、受容空間は、構成の観点から、特に単純に構成されている。
3つ以上のこのような保持ラグ要素を設けることによって、保持装置を構成することができることに留意すべきである。しかしながら、このことは、製造の複雑性を高めるだろう。
このために、2つの保持ラグ要素が互いに対して平行に延在するように配置されている場合には、受容空間は、タービンブレード根元部に容易に製造することができる。
2つの保持ラグ要素がタービンブレード翼の長手方向に延在するようにタービンブレード根元部に配置されている場合には、固定手段は、タービンシャフトの周方向において作用する加速力に対して、非常に良好に固定されており且つ取り付けられている。これに関連して、タービンシャフトの周方向で見ると、2つの保持ラグ要素が互いに隣接して配置されている。
さらに、2つの保持ラグ要素がタービンシャフトの周方向に対して垂直とされるようにタービンブレード根元部のヘッド面に配置されているならば、優位である。従って、カバー要素が保持装置に支持可能とされることは優位である。
2つの保持ラグ要素が、タービンシャフトの周方向面の上方においてラジアル方向に配置されている場合には、カバー要素は、非常に機能的に固定された状態でタービンブレードに固定可能とされる。
タービンシャフト根元部のカバー要素のための、実質的に改善されたサポートは、2つの保持ラグ要素が当該保持ラグ要素の高さ及び/又は厚さより大きい長さを有していることを条件として実現可能とされる。このような長さによって、保持装置のカバー要素のための長手方向支持面を形成することができる。
2つの保持ラグ要素が、タービンブレード根元部の短尺側の表面に配置されている場合には、保持装置は、特に機械的に容易に再加工可能とされる。
2つの保持ラグ要素が、タービンシャフトに配置されているタービンシャフトスロットの挿入面に配置されている場合には、タービンブレード根元部の外側に配置されている保持装置は、複数のタービンブレード及びタービンシャフトから成る装置に容易に挿入可能とされる。
固定手段による保持装置の保持が、2つの保持ラグ要素が相互に面しているラグ側面の長手方向側縁部において傾斜している場合には単純化される。特に優位には、タービンブレード根元部の表面から離隔して方向づけられている長手方向縁部における傾斜は、固定手段の据付を単純化することができる。
2つの保持ラグ要素が、製造方法の観点から、様々な態様でタービンブレード根元部に製造可能とされることに留意すべきである。例えば、ラグ保持要素は、タービンブレード根元部と共に、固形物質からフライス加工又は型成形によって製造可能とされる。代替的には、ラグ保持要素は、別々の構成要素として、材料結合の態様でタービンブレード根元部に固定されている。
これに関して、2つの保持ラグ要素がタービンブレード根元部にフライス加工、型成形、又は接着結合されているならば、優位である。さらに、保持ラグ要素を製造することは、例えばタービンブレード根元部の内部の対応する窪みを腐食することよりコスト効果に優れている場合がある。
好ましくは、タービンブレード根元部は、モミの木の形態とされる。
また、本発明の目的は、複数のタービンブレードと、タービンブレードそれぞれがタービンブレード根元部を介して取り付けられているタービンシャフトと、を有しているガスタービンであって、上述の特徴のうち一の特徴に従ったタービンブレードを備えているガスタービンによって達成される。
本発明におけるタービンブレードを利用することによって、ガスタービンがさらに向上する点において優位である。
さらに、本発明におけるタービンブレードによって、シール要素は、特に振動が低い状態でガスタービンに固定可能とされる。シール要素が、固定手段によって固定されている場合に、シール要素は、2つの保持ラグ要素に支持可能とされるからである。
本発明における保持装置は、任意のタイプのガスタービンのタービンブレードに利用可能とされる。
本発明におけるタービンブレードの好ましい実施例について、概略的な添付図面を参照しつつ、以下に説明する。
平坦なカバー要素を固定するためのボルト要素を保持するために、タービンブレード根元部の外側に配置されている保持装置を具備した、タービンブレード根元部の領域における、本発明におけるタービンブレードの概略的な斜視図である。 タービンブレード根元部に配置されている、図1に表わす保持装置の詳細図である。 例えば図1及び図2に表わす、タービンシャフトに配置されているタービンブレードの概略的な側面図である。
図1及び図2に表わすタービンブレード1は、その一部分のみを図示するタービンブレード翼2と、タービンブレード根元部3とを有している。タービンブレード1のさらなる特徴は、タービンブレードプラットフォーム2Aが、タービンブレード根元部3がタービンブレードプラットフォーム2Aを介してタービンブレード翼2から離隔するように、タービンブレード翼2とタービンブレード根元部3との間に配置されていることである。
図3から明らかなように、タービンブレード1は、タービンブレード根元部3によって、回転軸線(図3には図示しない)の周りに回転可能とされるタービンシャフト5のタービンシャフトスロット4の内部に固定されている。
当該固定を実現するために、タービンブレード根元部3が、タービンシャフト5の回転軸線と位置合わせされているアキシアル挿入方向6において、タービンシャフト5の挿入面6Aからタービンシャフトスロット4の内部に押し込まれている。
従って、多数のタービンブレード1,1A等が、タービンシャフト5の周囲面7の全体に亘って、タービンシャフト5に取り付けられている。
当該典型的な実施例では、タービンブレード根元部3は、モミの木のような形態とされる。従って、タービンシャフトスロット4は、相補的に構成されている。モミの木のような形態によって、タービンブレード1が、ラジアル方向8において、既知の態様でタービンシャフト5に固定されている。
さらに、タービンブレード1は、タービンブレード1のタービンブレード根元部3に、固定手段10(図3参照)を保持するための保持装置9を備えている。固定手段10は、タービンブレード根元部3に配置されている平坦なカバー要素11を固定するように構成されている。カバー要素11の下面は、タービンシャフト5の周囲面の周りに延在している固定スロット12の内部に挿入されており、カバー要素11の上面は、タービンブレード1,1Aによって形成されている横方向スロット13の内部に挿入されている。
これに関連して、平坦なカバー要素11は、タービンブレード根元部3(例示的に一のタービンブレード根元部のみに参照符号が付されている)それぞれの領域において多数のタービンブレード1,1A等及びタービンシャフト5から構成された装置の端面を密閉するための、それ自体が周知であるシールプレートを呈している。
本発明では、保持装置9は、タービンブレード根元部3の外側においてタービンブレード根元部3に接触した状態で配置されているので、タービンブレード根元部3は、より高剛性に構成されている。タービンブレード根元部3に窪みの形態で形成された材料を除去することを省くことができないからである。保持装置9は、タービンブレードプラットフォーム2Aから所定距離で離隔して配置されている。さらに、保持装置9は、固定スロット12及び横方向スロット13の両方から所定距離で離隔して配置されているので、固定スロット12及び横方向スロット13とは異なるように形成されている。
それにも関わらず、保持装置9は、締結要素15を配置させるための受容空間14と、固定手段10の少なくとも1つの固定プレート要素16とを有しており、受容空間14は、タービンブレード根元部3のヘッド面17に又はヘッド面17の前方に配置されている。
これに関連して、保持装置9は、タービンブレード根元部3の短尺側の表面(図面には参照符号は付されていない)を同時に呈しているヘッド面17に配置されているので、保持装置9は、タービンブレード根元部3の外面18から延在しているタービンブレード根元部3の表面19の上方に配置されている。
保持装置9が、少なくとも締結要素15を配置させるためにタービンブレード根元部3の外側に形成されている受容空間14を備えている場合には、従来タービンブレード根元部3に機械加工されていた窪みを省くことができる。
さらに、受容空間14は、当該装置にあまり深くなく配置されているので、容易にアクセスすることができる。
さらに、保持装置9は、固定手段10を配置させるための受容空間14が3つの側面20,21,22からアクセス可能となるように構成されているので、前処理が構成上容易になる。ここで、側面20が挿入面6Aに対応している。
構成上の複雑性がさらに低減される。保持装置9の受容空間14が、互いから離隔している2つの保持ラグ要素23,24によって容易に形成されるので、典型的な実施例では、タービンブレード根元部3と共に中実材料から機械加工される。
これら2つの保持ラグ要素23,24は、互いに対して平行に配置されており、(当該実施例では明示的に示されるにすぎない)保持ラグ要素23,24の長手方向長さ25が、タービンブレード翼2の長手方向において位置合わせされている。
2つの保持ラグ要素23,24が、タービンシャフト5の周囲面7に対して垂直に且つラジアル方向に配置されているので、すなわち、ラジアル方向8において見ると、周囲面7の上方に且つタービンブレード根元部3のヘッド面17に配置されているので、受容空間14のアクセス性が向上する。
固定手段10が配設されている場合には、保持ラグ要素23,24が実際には平坦なカバー要素11によって完全に覆われているので、保持ラグ要素23,24それぞれが、タービンブレード根元部3の表面19から離隔するように方向づけられている長手方向側縁部27,28それぞれに傾斜面29(例示的に参照符号を付すにすぎない)を有している。傾斜した長手方向側縁部27,28は、保持ラグ要素23,24の相互に面しているラグ側面30,31に配置されている。
保持ラグ要素23,24それぞれは、保持ラグ要素23又は24の高さ33より大きい長さを有している。同様に、長さ32は、保持ラグ要素23又は24の厚さ34より大きい。
2つの相互に面しているラグ側面30,31は、傾斜面29それぞれの下方において平坦とされるので、受容空間14が、固定手段10を支持することができる内壁表面を形成している。
さらに、2つの保持ラグ要素23,24それぞれが、保持ラグ要素23,24を良好に安定させるために、幅広の基底領域35(例示的に参照符号を付すにすぎない)を有している。
特に図3に表わすように、平坦なカバー要素11は、タービンブレード1Aのタービンブレード根元部3の前方に配置されているので、平坦なカバー要素11が載置されていると、最初にボルト要素15が平坦なカバー要素11の開口部36を通じて挿入され、受容空間14の内部に挿入される。さらに、平坦なカバー要素11の開口部36を通じて挿入され且つ受容空間14の内部に挿入されている固定プレート要素16によって、ボルト要素15が受容空間14の内部に固定される。
従って、タービンブレード1の前方に且つガスタービン37のタービンシャフト5に平坦なカバー要素11を急速に且つ簡単に配置させることができる。
本発明について、好ましい典型的な実施例によって詳細に説明及び図解したが、本発明は、当該好ましい典型的な実施例に限定される訳ではなく、当業者が当該好ましい典型的な実施例から想到することができる変形例であれば、本発明の保護範囲内にある。
1 タービンブレード
2 タービンブレード翼
2A タービンブレードプラットフォーム
3 タービンブレード根元部
4 タービンシャフトスロット
5 タービンシャフト
6 アキシアル挿入方向
6A (タービンシャフト5の)挿入面
7 (タービンシャフト5の)周囲面
8 ラジアル方向
9 保持装置
10 固定手段
11 カバー要素
12 固定スロット
13 横方向スロット
14 受容空間
15 ボルト要素
16 固定プレート要素
17 (タービンブレード根元部3の)ヘッド面
18 (タービンブレード根元部3の)外面
19 (タービンブレード根元部3の)表面
20 側面
21 側面
22 側面
23 保持ラグ要素
24 保持ラグ要素
25 (保持ラグ要素の)長手方向長さ
26 (タービンブレード翼2の)長手方向
27 (保持ラグ要素23の)長手方向側縁部
28 (保持ラグ要素24の)長手方向側縁部
29 傾斜面
30 ラグ側面
31 ラグ側面
32 (保持ラグ要素23,24の)長さ
33 (保持ラグ要素23,24の)高さ
34 (保持ラグ要素23,24の)厚さ
35 基底領域
36 (カバー要素11の)開口部
37 ガスタービン

Claims (15)

  1. タービンブレード翼(2)とタービンブレード根元部(3)とを有しているタービンブレード(1)において、
    前記タービンブレード根元部(3)が、前記タービンブレード(1)をタービンシャフト(5)のタービンシャフトスロット(4)に固定するように構成されており、
    前記タービンブレード根元部(3)が、前記タービンブレード根元部(3)のヘッド面に配置されている平坦なカバー要素(11)を固定するための固定手段(10)を保持するための保持装置(9)を備えており、
    前記保持装置(9)が、前記タービンブレード根元部(3)の外側において前記タービンブレード根元部(3)に接触した状態で配置されていることを特徴とするタービンブレード(1)。
  2. 前記保持装置(9)が、前記固定手段(10)のボルト要素(15)を配置させるための受容空間(14)であって、前記タービンブレード根元部(3)の外側に形成されている前記受容空間(14)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のタービンブレード(1)。
  3. 前記保持装置(9)が、前記タービンブレード根元部(3)の外面(18)から前記タービンブレード根元部(3)の表面(19)の上方に突出するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタービンブレード(1)。
  4. 前記保持装置(9)が、前記固定手段(10)のボルト要素(15)を配置させるための受容空間(14)を備えており、
    前記受容空間(14)が、複数の側面(20)から、好ましくは3つの側面(20,21,22)からアクセス可能とされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  5. 前記保持装置(9)が、互いから離隔されている2つの保持ラグ要素(23,24)を備えており、
    2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記固定手段(10)のボルト要素(15)を配置させるための受容空間(14)を少なくとも部分的に囲んでいることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  6. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、互いに対して平行に延在しているように配置されていることを特徴とする請求項5に記載のタービンブレード(1)。
  7. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、2つの前記保持ラグ要素(23,24)が前記タービンブレード翼(2)の長手方向(26)に延在しているように、前記タービンブレード根元部(3)に配置されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のタービンブレード(1)。
  8. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、2つの前記保持ラグ要素(23,24)が前記タービンシャフト(5)の周囲面(7)に対して垂直に配置されるように、前記タービンブレード根元部(3)の前記ヘッド面(17)に配置されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  9. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記タービンシャフト(5)の周囲面(7)の上方においてラジアル方向に配置されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  10. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記タービンブレード根元部(3)の短尺側に配置されていることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  11. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記タービンシャフト(5)に配置されている前記タービンシャフトスロット(4)の挿入面(6A)に配置されていることを特徴とする請求項5〜10のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  12. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、2つの前記保持ラグ要素(23,24)の相互に面しているラグ側面(30,31)の長手方向側縁部(27,28)において傾斜していることを特徴とする請求項5〜11のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  13. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記保持ラグ要素(23,24)の高さ(33)及び/又は厚さ(34)より大きい長さ(32)を有していることを特徴とする請求項5〜12のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  14. 2つの前記保持ラグ要素(23,24)が、前記タービンブレード根元部(3)に機械加工、溶接、又は接着結合されていることを特徴とする請求項5〜13のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)。
  15. 複数のタービンブレード(1)と、前記タービンブレード(1)それぞれがタービンブレード根元部(3)を介して取り付けられているタービンシャフト(5)と、を有しているガスタービン(37)において、
    前記ガスタービン(37)が、請求項1〜14のいずれか一項に記載のタービンブレード(1)を備えていることを特徴とするガスタービン(37)。
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