JP2016536086A - 患者がせん妄状態か否かを示すパラメータを決定するための方法及びシステム - Google Patents

患者がせん妄状態か否かを示すパラメータを決定するための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定する方法であって、患者の頭皮の少なくとも二つの異なる位置からの、予め決められた期間、例えば10秒間の、脳の活動を表す記録信号を含む脳波(EEG)データであって、少なくとも一つの前記信号は頭皮の前半部の記録であるEEGデータを供給する工程と、EEGデータを処理して電極からの二つの記録信号から差分信号を得る工程と、周波数スペクトルにおける差分信号を分析し、差分信号の徐波化(slowing)を立証し、パラメータを差分信号の徐波化の度合と定義する工程であって、パラメータは、患者の頭皮における記録位置と組み合わせて、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すものとなる工程と、を具備する方法。

Description

本発明は、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するための方法及びシステムに関する。
せん妄(delirium)とは、通常は時間の経過と共に変動するような意識又は知覚が急激に乱れることである。これは、集中治療室(ICU)に在室している間の発生率が60%以上、又は老人病棟や中間治療室(medium care unit)での発生率が15%以上と報告されているような、一般的な病気である。せん妄は、死亡率の上昇、入院の長期化、知覚障害の長期化、及び費用の増加の原因となる。せん妄には、精神運動性(psychomotor)の動きに基づく三つの類型がある。それは、低活動型、過活動型、中間型である。
せん妄は頻繁に起こるもので、衝撃的であるにもかかわらず、せん妄に対する健康管理専門家の認識は乏しい。過活動型のせん妄は例外であるが、これらは比較的まれである。また、ICUにおいてせん妄の治療が遅れると、死亡率が増加することがわかっている。早期診察及び早期治療のために、臨界治療医学会(Society of Critical Care Medicine)と米国精神医学会(American Psychiatric Association)は、ICUの患者に対してせん妄の観察を毎日実施することを推奨している。せん妄の評価ツールは色々開発されている。その中で、ICUにおけるせん妄評価法(CAM-ICU)がICU患者に最も高い感度を有している。しかしながら、日々のルーチン的な行為におけるCAM-ICUの感度は低いことがわかっている(全体の47%)。特に、低活動型せん妄の検知(感度31%)や手術後の患者におけるせん妄の検知は感度が低い。不運にも、CAM-ICUにはたくさんの制限がある。まず第一に、CAM-ICUはせん妄の重症度を定量化できない。第二に、生理学上の変化を観察することに関心を向けるICUの文化には、知覚スクリーンはあまりフィットしない。これらの要因が、早期治療を妨げ、その結果、成果に悪影響を及ぼす。さらに、ICUにおけるせん妄の研究は、観察するための感度のいいツールがないことにより、妨げられている。
この本発明の主目的は、患者がせん妄状態か否かを示すパラメータを決定するための方法であって、信頼性のある効果的な方法を提供することである。
この主目的は、添付の請求項1に係る方法により、達成することができる。すなわち、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するための方法であって、以下の工程を含むものにより、達成できる。
・患者の頭皮の少なくとも二つの異なる位置からの、予め決められた期間、例えば10秒間の、記録信号を含む脳波(EEG)データであって、少なくとも一つの信号が頭皮の前半部における記録であるEEGデータを供給する工程と、
・EEGデータを処理して電極からの二つの記録信号から差分信号を得る工程と、
・周波数スペクトルにおける差分信号を分析し、差分信号の徐波化(slowing)を立証し、パラメータを差分信号の徐波化の度合と定義する工程であって、そのパラメータは、患者の頭皮における記録位置と組み合わせて、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すものとなる工程。
本発明は、患者がせん妄状態か否かを医者が立証するのを助け得る信頼できるパラメータは、最少の電極数、例えば2、3、4又は5個の電極、による記録を用いて定義できるという認識に基づいている。本発明によれば、(拡張された)10-20EEGシステムに従ったすべての電極を適用することは必要ない。
EEGデータは、記録中の患者の頭皮の異なる二つの位置に付けられた少なくとも二つの電極による記録信号を含んでいる。少なくとも二つの記録信号は、それぞれの位置で測定した脳の活動を表している。その信号は、予め決められた期間における測定電圧の経時変化(典型的には10μV〜100μV)を表す。
電極を頭皮の前部に付けると、目の動きによる悪影響により、信頼性のあるパラメータを得るには相応しくないという一般的な推定に反し、少なくとも一つの信号が頭皮の前部で測定された場合に特に良い結果が得られた。
具体的には、好ましい実施の形態では、少なくとも一つの信号が、拡張10-20EEGシステムで定義されている(修正連結学名:Modified Combinatorial Nomenclature)、頭皮の前部、中央部又は側部で測定される。さらに具体的には、信号はFpx、Fx、AFx、FCx、Cx、又はTxで示される位置又はその近傍で測定されると好適である(xはそれぞれの利用可能な位置を示す)。配置の効率及び結果の信頼性の点で最も好適なのは、前部(Fx)で測定した場合である。
さらに好ましい実施の形態としては、患者の頭皮の、拡張10-20EEGシステムで定義されている(修正連結学名:Modified Combinatorial Nomenclature)、頭頂部又は後頭部の領域で記録された記録信号がEEGデータに含まれている場合に特に良い結果が得られた。この実施の形態においては、少なくとも一つの電極が頭皮の前半部に配置され、少なくとも一つの電極が頭頂部又は後頭部に配置されている。特に、信号が、TPx、CPx、Px、POx、又はOzで示される位置の少なくとも一つの位置又はその近傍で測定されると好適である(xはそれぞれの利用可能な位置を示す)。
さらに、EEGデータが、F8、Fp2又はFpzで示される位置で測定された記録信号と、Pz、P3、O1又はO2で示される位置で測定された記録信号とを含んでいる場合がさらに好適である。特定の実施の形態では、以下に説明する通り、信号はこれら二つの位置でのみ測定される。
これらの位置から得られた信号は、患者がせん妄状態か否かを医者が立証するのに効果的に使用され得るパラメータを定義するための、良い基準を提供する。特に、これらの位置におけるパラメータとして相対デルタ強度を計算することにより、信頼性の高いパラメータが得られる。これについては、以下により詳細に説明する。
上記のように、本発明においては、正確な位置に限定されない。ある位置からの多少の差分が許容される。例えば、言及された頭皮の複数の位置のみならず、その近傍、周囲及び間も本発明の権利範囲内である。10/20システムで定義された所定の位置とその隣の位置との間は、その所定の位置の近傍と解釈される。実際、本発明の特に有利な点は、電極を正確な位置に配置することが、それほど重大ではないことである。従って、さらに好適な実施の形態においては、EEGデータが、F8、Fp2又はFpzで示される位置の近傍で測定された記録信号と、Pz、P3、O1又はO2で示される位置の近傍で測定された記録信号とを含んでいる。電極を正確な位置に配置することがそれほど重大ではないので、この電極を患者に適用することがより効果的かつ有用なこととなっている。
上述の予め決められた期間は、好ましくは、平静状態で脳の活動を表示できる信号を測定できるような時間を選択すると良い。好適な実施の形態においては、予め決められた期間は10秒〜45分の範囲であり、その中でも約1分が好ましい。
この方法は、例えばデータを処理する工程の中に、予め決められた期間の長さの、人為現象を含まない区間を、EEGデータから選択する工程を含んでもよい。これらの信号区間は、差分信号を得るのにも用いられる。例えば目や頭の動き又は瞬きに起因するような人為現象は、測定されたEEGデータにおいて外乱となり、パラメータの定義に影響する。従って、EEGデータ又は、少なくともデータ処理をする工程に入力される信号は、予め決められた期間に人為現象の影響がない信号から構成されることが好ましい。データ処理する工程は、人為現象の影響がない二つの記録信号から差分信号を得る工程を含むことが好ましい。予め決められた期間より長い期間を有するEEGデータを得ることにより、より長い期間から、予め決められた期間を有する人為現象の影響がない信号を選択することができるので、より好ましい。
データ処理の工程では、例えば第二信号から第一信号を差し引くことにより、二つの信号の差分が計算される。二つの脳波測定の差分を用いることにより、信頼性のあるパラメータが定義され得る。従ってこの差分信号は、測定値の差分、特に予め決められた期間に二つの電極間で測定された電圧の差分を表す。好ましくは、データ処理する工程は、電極の測定値の間の差分を示す信号として、その二つの電極から少なくとも一つの双極差分を得る工程を含む。本発明においては、限られた電極数(例えば二つ)のみが測定に用いられるが、例えば、二つの電極の信号を得るための接地電極として追加の電極を用いることが可能である。
このようにして得られた、好ましくは二つの電極における記録信号の差分に相当する差分信号は、その次に分析され、患者がせん妄状態か否かを示すパラメータが決定される。特定の実施の形態においては、本発明は、診察なしで、患者がせん妄状態か否かを示すパラメータを決定する方法に関する。この方法は、医者又はユーザが、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるかを、それ以外のパラメータや診察をも考慮して、決定するのに用いられる。
本発明の主な目的は、起きている状態、すなわち睡眠状態でも昏睡状態でもない状態であって、鎮静剤を投与されていない状態の患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるかを示すパラメータを決定することである。そのためのEEGデータは、患者が起きている状態でかつ鎮静剤を投与されていない状態における測定信号が含まれると好適である。EEGデータが、患者が目を閉じているときの記録信号を含んでいる場合にさらに信頼性のあるパラメータを決定することができる。
このパラメータは、患者が測定時にせん妄状態か否かを医者に示すだけでなく、患者がせん妄状態になる危険があるかどうかを示すのにも用いられる。本発明においては例えば、異なる瞬間にパラメータを決定して傾向を示すことができる。例えば、ある瞬間のパラメータはせん妄状態を示していなくても、せん妄状態を示すパラメータの値の傾向が見える。
前述したように、この差分信号が徐波化していることが、患者がせん妄状態か否かを示す良い指標となる。ここで信号の徐波化とは、全体的または相対的に周波数が減少すること、又は特定の周波数帯において減少又は増加することを意味する。徐波化の程度及びEEGデータの記録信号を得るための電極の位置は、パラメータが、患者がせん妄状態か否かを本当に示すように、選択される。
一般的には、より広い周波数帯(例えば0.5〜30Hz)に対する狭い周波数帯(例えば2〜15Hz)の相対強度としてパラメータを設定することが可能である。広い範囲の中の低い範囲における周波数帯の相対強度が増加することは、EEGの徐波化を示している。一方、高い範囲(つまり高い周波数)における狭い周波数帯の相対強度が減少することも、EEGの徐波化を示しており、本発明に係るパラメータとして使用可能である。
より具体的には、より好ましい実施の形態において、分析する工程は、徐波化の程度を少なくともデルタ帯(4Hz以下)、シータ帯(4〜8Hz)、アルファ帯(8〜13Hz)、ベータ帯(13〜30Hz)又はこれらの組み合わせにおける差分信号の相対強度として設定する工程を含んでいる。特定の周波数帯の相対強度は、その周波数帯の信号強度をそれぞれの脳波の合計強度で割った比として定義できる。ここで脳波は、以下で詳細に説明されるようにフィルタリングした後のものが好ましい。
本発明は、上記で示した範囲の正確な値には限定されず、上限及び下限から逸脱しても権利範囲に含まれる。
データを処理する工程で得られた差分信号のパワースペクトルは、例えば、いわゆるフーリエ変換される。例えば、差分信号のパワースペクトルは、ウェルチの平均修正ピリオドグラムのスペクトル推定法を使って以下のように計算される。
・セグメントの長さとして8/(サンプル周波数)を用い、
・50%オーバーラップするセグメントを用い、
・同じ長さのセグメントの中に含まれない残りのエントリーは廃棄し、
・各セグメントは、そのセグメントと同じ長さのハミング窓により処理される。
それぞれの脳波の周波数帯における強度(好ましくは0.5〜30Hzで、以下で説明されるフィルタリングした後のもの)は、絶対合計強度として合計される。次に関連する周波数における強度(例えば、0.4〜4Hzの相対デルタ強度)が絶対強度として合計される。相対強度は、絶対強度を絶対合計強度で割ることにより定義される。この相対強度は、電極の位置が適切であるとすれば、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるかを示すパラメータとして用いられる。
デルタ帯、アルファ帯又はベータ帯における差分信号の相対強度をパラメータとして用いると、予測性能の観点で好適である。しかし、デルタ帯(4Hz以下)における差分信号の相対強度をパラメータとして用いた場合に、特に信頼性のあるパラメータが得られた。試験の結果、デルタ帯の相対強度をパラメータとして用いた場合に、患者がせん妄状態か否かについて、医者又は他のユーザが信頼性のある予測ができた、との結論が得られた。
また、パラメータを、例えばデルタ帯又はシータ帯の低い周波数帯の相対強度と、例えばアルファ帯又はベータ帯の高い周波数帯の相対強度との比として定義すると、信頼性のある結果が得られた。より好ましくは、パラメータを下記の式で定義されるslow-fast比で定義すると良い。
(相対デルタ強度+相対シータ強度)/(相対アルファ強度+相対ベータ強度)
他の実施の形態として、パラメータをピーク周波数として定義すると、信頼性のある結果が得られた。ピーク周波数は、周波数スペクトルの中で強度が最大となる周波数で定義される。このピーク周波数が減少すると、医者又は他のユーザは、患者がせん妄状態になりつつあると解釈できる。
この方法は、計算されたパラメータに簡単に見直すことができる。例えば、スクリーン上にパラメータを表示したり、パラメータを示す信号をコネクタ等の適切な出力方法を用いて出力することができる。
しかしながら、医者に付加情報を与えるために、パラメータを予め決められた閾値と比較することも可能である。もし計算されたパラメータが基準を満たしていれば、医者はそれを、患者がせん妄状態になるような関連信号の徐波化と解釈することができる。閾値は電極の位置と、特異性と感受性の点から意図された用途に依存する。一例として、電極間C4-O1の異なるパラメータに対する閾値は下記表1に示すようであることが分かった。
Figure 2016536086
ここで、「Par」はパラメータ、「Delta」は相対デルタ強度、「Alpha」は相対アルファ強度、「S/F」はslow-fast比、「Peak」はピーク周波数、「Beta」は相対ベータ強度、「Theta」は相対シータ強度を示す。「AUC」は、受信者動作特性曲線(Receiver Operating Characteristic(ROC))曲線下の面積を示す。「Sens」は感受性を示し、「Spec」は特異性を示し、Thresは閾値を示す。Critは基準を示し、(>)の場合は、試験結果が閾値より大きい場合にせん妄状態を示し、(<)の場合は、試験結果が閾値より小さい場合にせん妄状態を示す。
より好ましい実施の形態においては、データを処理する工程が、予め決められた下限より低い周波数のデータと、予め決められた上限より高い周波数のデータは除去するために、EEGデータをフィルタリングする工程を含む。ここで、下限の値は0.1Hzから1Hzの間であり、好ましくは0.5Hzが好適であり、上限の値は10Hzから70Hzの間であり、好ましくは30Hzが好適である。好ましくは、カットオフ周波数が0.5Hzと30HzのバンドパスFIRフィルタを用いると良い。
本発明に係る方法における特別の利点は、限られた数の電極又は一対の電極のみによる測定で、パラメータを決定できることである。好ましい実施の形態では、パラメータは、限られた数の電極による測定、より好ましくは二つのみの電極による測定に基づいている。従って、図1及び2に示すような10/20システムで規定されているすべての電極において測定する必要がない。従って好ましくは、EEGデータは二つの電極における記録信号のみからなり、一般に知られているEEG測定と比べて測定数が少ないので、効率のよい処理が可能となる。
より好ましくは、EEGデータは例えば、2、3、4又は5の限られた数の電極からのみ測定される。最も好ましいのは電極が二つの場合である。しかしながら、二つの電極で測定された脳活動を表示する信号を安定させるために、追加の電極、例えば第三の電極、として接地電極を用いてもよい。このような限られた数の電極のみを用いて患者がせん妄状態か否かを示すパラメータを決定できるので、この方法は、例えばICUにおけるような、通常の臨床環境で使われるものとして特に適している。10/20システムのそれぞれの電極からの差分データを用いてパラメータを得ることも可能であるが、そのようなシステムはICUで実際に用いられるには複雑すぎる。しかしながら、本発明におけるように最少数の電極を適用することは、難しくなく、臨床で働く人たちの作業工程に適している。
すでに述べたように、信号の徐波化の程度を示すパラメータと患者の頭皮上での電極の位置は、結果として得られるパラメータが、患者が錯乱状態か否かを本当に示すように選択しなければならない。
二つの電極の位置の決定と信号から計算すべきパラメータの決定は、せん妄状態か否かを診断された患者に用いた(拡張)10/20システムの可能な電極ペアの差分から得られる各信号の徐波化を示す異なるパラメータを統計的に比較することで確立される。これを多数の患者に対して適用すると好ましい。位置の組み合わせとパラメータの決定についての実施例は後述する。
下記の表2にこの決定の結果を示す。同表中に示されている電極の組合せには、頭皮の前半部に位置する電極が少なくとも一つ含まれている。好ましい実施の形態においては、EEGデータは、下記の表2の各行に記載された頭皮の位置から得られた記録信号を含む。ここで、「Loc1」の列は拡張10/20システムにおける第1電極の位置を示し、「Loc2」の列は拡張10/20システムにおける第2電極の位置を示す。また、各電極組合せについて、「x」が記されているパラメータは、起きている状態であって昏睡状態ではない状態で目を閉じた患者がせん妄状態かどうかを示している。また、「Rel Alpha」、「Rel Beta」、「Rel Theta」及び「Rel Delta」は、それぞれ上記で定義した、相対アルファ強度、相対ベータ強度、相対シータ強度及び相対デルタ強度を示す。「S/F Ratio」は上記で定義したslow-fast比を示し、「Peak Freq」は上記で定義したピーク周波数を示す。
Figure 2016536086
Figure 2016536086
Figure 2016536086
Figure 2016536086
Figure 2016536086
Figure 2016536086
EEGデータは、前もって測定され、その後に、本発明に係る処理及び分析をすることが可能である。そのデータはさらに、適切な情報媒体に記憶させておくことができる。EEGデータを供給する工程は、次の処理のためにデータセットを適切なメモリにロードすることを含んでもよい。
また、二つの電極から信号を記録することによりデータを得ることも可能である。好ましくは、患者の頭皮に二つのみの電極を付け、(準)リアルタイムで記録すると良い。
また、本発明は、本発明にかかる方法を用いた、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するためのシステムであって、以下の構成を含むシステムに関する。
・患者の頭皮の少なくとも二つの異なる位置からの、予め決められた期間、例えば10秒間の、記録信号を含む脳波(EEG)データであって、少なくとも一つの信号は頭皮の前半部の記録であるEEGデータを受信する入力手段と、
・EEGデータを処理して電極からの二つの記録信号から差分信号を得る処理手段と、
・周波数スペクトルにおける差分信号を分析し、差分信号の徐波化(slowing)を立証し、パラメータを前記差分信号の徐波化の度合と定義する分析手段であって、そのパラメータは、患者の頭皮における記録位置と組み合わせて、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すものとなる分析手段と、
・パラメータを出力する出力手段。
入力手段は、例えば、予め患者の頭皮からの信号を記録することにより得られたEEGデータを受信するための記録媒体により構成されてもよい。本発明に係るシステムは例えば、プロセッサ、メモリ及びデータ保存手段等を含むパーソナルコンピュータを具備してもよい。しかし、システムが、例えばICUのような通常の臨床環境で効率的に使えるように、処理手段、分析手段及び出力手段を備えた携帯型又は少なくともポータブル型の装置を具備していることがより好ましい。
分析手段及び処理手段は集約されて形成されてもよく、例えば、データ処理をする適切なプロセッサに形成されてもよい。
入力手段は、患者の頭皮からの信号を記録する電極と連結するための一つ又は複数の適切なコネクタをさらに備えていてもよい。好ましくは、電極は二つのみで、第三の接地電極があってもよい。
前述した通り本発明においては、信頼性のあるパラメータは、患者の頭皮の二つの電極から記録された信号を用いて確立される。従ってより好ましい実施の形態では、入力手段は、二つの記録信号を得るために患者の頭皮の異なる位置に取り付けられた少なくとも二つの電極を備える。
ICUのような通常の臨床環境における使用に特に適しているシステムのより好ましい実施の形態においては、入力手段は、二つの記録信号を得るために患者の頭皮の異なる位置に取り付けられた電極を二つだけ備える。電極を二つのみ具備するシステム(第三の接地電極もあってもよい)は、コンパクトな構成となり、上述した通り、通常の臨床環境での使用に適している。
より好適な実施の形態では、出力手段は、パラメータを表示するディスプレイを備える。ディスプレイは、例えば上述した相対デルタ強度のような、計算されたパラメータを表示してもよい。このパラメータは、医者またはシステムの他のユーザが、患者がせん妄状態か否かを判断するのに考慮される。
本発明を、以下に示す本発明に係る方法の実施例によってさらに例示する。ただし、これらは本発明の権利範囲を限定するものではない。
拡張10/20システムにおける複数の電極の配置を示す。 従前の10/20システムにおける複数の電極の配置を示す。 本発明に係る適切なパラメータを得るための、電極配置とパラメータとの組合せを決定するフローチャートである。 本発明に係る装置を示す概略図である。
図4において、装置1は筐体100を具備し、筐体100はEEGデータを受信するための入力手段としてのメモリ2を備える。EEGデータは、装置1と適切な記録媒体とを連結するのに用いられるコネクタ21から得ることができる。または別の方法として、EEGデータをリアルタイムに記録してもよい。さらに、装置1は電極12aと12bに連結するためのコネクタ22aと22bを具備する。第三のコネクタ23は接地電極13と連結するためのものである。電極12a、12b及び13は、患者の頭皮に取り付けられる。
EEGデータのメモリ2への記録又は転送は、複数のボタンで形成されている制御手段6によりなされる。制御手段6はメモリ2と連結されている。転送又は記録した後、メモリ2には二つの電極22a及び22bの記録信号を含むEEGデータが記憶されている。
EEGデータを処理するためにプロセッサ3を具備している。下限値が0.5Hzで上限値が30Hzのバンドパスフィルタで信号をフィルタリングした後、電極の双極差分が得られる。得られた信号はアナライザ4に入力される。この例ではアナライザ4は別の構成として示されているが、プロセッサ3に統合されていている構成でもよい。処理された信号は例えばメモリ2に保存されてもよい。
アナライザ4は、プロセッサ3で処理された信号の徐波化を示す関連パラメータを計算する。好ましくは、デルタ帯の脳波の相対強度が計算される。その後、この相対デルタ強度はパラメータを出力するためのスクリーン51を具備する出力手段5に、例えば予め決められた0〜10の段階に調整されて、出力される。出力手段5はさらに、装置1とパーソナルコンピュータや記録媒体のような他の処理装置と連結するためのコネクタ52を具備する。さらに、出力手段5はパラメータを保存するためのメモリを具備していてもよく、それは入力手段2と共有のものでもよい。
以下、電極配置とパラメータの組合せの決定方法の実施例を示す。本実施例におけるEEGは、心臓まひの手術後の28名のせん妄状態の患者と28名の年齢、性別を釣り合わせた平常状態の患者について記録された。
EEG特性を研究するために我々はまず、ユトレヒト大学メディカルセンターのICUに手術後に入院している心臓外科患者の特定の母集団に注目した。患者は、手術前の外来クリニックと手術前の入院病棟で募集した。患者は50歳以上で書面による同意をした者について本研究の適格性ありとした。神経科又は精神科の病歴がある者は除外した。病歴に脳血管に関する病気があった患者については、その病気の結果、EEGに変化がなかった場合は除外しなかった。この場合は、患者はEEG記録をした後に除外された。ユトレヒト大学メディカルセンターの医療倫理委員会はこの研究を承認した(プロトコル番号11−073)。
日々の精神状態の検査は、リッチモンド興奮・鎮静スケール(Richmond Agitation and Sedation Scale、RASS)とCAM-ICUを用いて、手術後の5日間(手術が複雑だった場合は、手術後、患者が昏睡状態でない状態での最初の5日間)、看護婦及び医者により実施された。昏睡状態とは、グラスコー・コーマ・スコア(Glasgow Coma Score)が9未満か、又はRASSのスコアが-3(マイナス3)未満である場合と定義する。せん妄状態の検査はCAM-ICUを用いて実施された。それに加えて患者は、精神科医、老人病専門医又は神経科医によって評価され、「精神障害の診断と統計マニュアル第4版精神障害の分類」(Diagnostic and Statistical Manual of mental disorders(DSM) IV criteria for delirium)に基づいて精神状態の最終的な分類がされた。
EEGデータは30分間記録された。せん妄状態ではない患者は、その記録時間のうちの15分間は目を閉じているよう要請された。せん妄状態の患者の場合指示するのが困難なので、せん妄状態の患者には目を閉じるように要請しなかった。患者が起きているのを確認するため、記録中のいくつかの時点で患者に手を握る等の動作をするよう要請した。この動作の結果、せん妄状態の患者の過半数には、自然に目を閉じる期間があった。
EEG記録は、右目の下にEOG電極を追加した、拡張された国際10/20システムに従って行われた。記録は、サンプル周波数を512Hzとし、接地電極としてG2を用いて、Micromed(Micromed社、イタリア)により実施された。アナログフィルタセッティングが0.1Hzと70Hzの間でセットされた。デジタル信号として記憶された後、データはカットオフ周波数0.5Hzと30HzのバンドパスFIRフィルタを使って前処理された。EEGデータの前処理には、信号処理ツールボックスEEGlab(Version 9.0.4.5s)をMATLAB(Matlab, version 7.9.0.529, The MathWorks Inc, Natick, Massachusetts U.S.A)と連結して用いた。
定量的な分析には、我々は、目を閉じた状態で人為現象のない最初の60秒間のデータを選択した。もし特定の電極の経路に人為現象が含まれていた場合は、その経路はデータから除外した。すべての電極経路が使われた(F9, F10, Fp2, Fp1, F8, F4, Fz, F3, F7, T8, C4, Cz, C3, T7, P8, P4, Pz, P3, P7, O2, O1)。
すべてのEEG電極は、可能な双極EEG差分のすべてを作成するために互いに連結された。その結果として、210個のEEG差分が作成された。EEG特性として、デルタ帯(rel_d、0.5〜4Hz)、シータ帯(rel_t、4〜8Hz)、アルファ帯(rel_a、8〜13Hz)及びベータ帯(rel_b、13〜30Hz)の各周波数における相対強度、ピーク周波数並びに、slow-fast比((rel_d+ rel_t)/ (rel_a+ rel_b))を求めた。これら6個のEEG特性が、各患者の各EEG差分データについて計算された(図1参照)。
患者の特性は、コルモゴロフ―スミルノフ検定(Kolmogorov-Smirnov test)を使って検査した。正規分布に従った変数は、平均値(mean)と標準偏差(standard deviation (SD))を用いて表され、非正規分布に従った変数は、中央値(median)と四分位範囲(interquartile range (IQR))を用いて表された。患者の特性の統計的分析は、社会科学のための統計パッケージ(Statistical Package for the Social Sciences(IBM SPSS Statistics, version 20, Armonk, New York, U.S.A.))により実施された。
調査分析において、EEG差分とEEG特性との可能なすべての組合せについて、せん妄状態の患者とせん妄状態ではない患者との比較を行った。すべてのEEG特性が正規分布ではないと予想されたので、すべての比較はマン・ホイットニーのU検定(Mann- Whitney U test)を使って行われた。目を閉じた登録者に対して、すべてのp値が順位づけされ、p値が最も小さい場合が、せん妄状態の患者をせん妄状態ではない患者から区別するために、最適なEEG差分とEEG特性であると予想される。10組の最適なEEG特性とEEG差分の組合せについて、受信者動作特性曲線を作成し、曲線下の面積を定義した。EEGデータの統計的分析はMatlabを用いて行われた。
すべての可能な組合せの内、目を閉じたせん妄状態ではない登録者からせん妄状態の登録者を区別する上で、もっともP値が小さかったEEG差分とEEG特性との10組の組み合わせについて下記の表3に示す。
Figure 2016536086
ここで、「#」はランク、「P」はp値、「Dev」は差分、「Par」はパラメータ、「D-median」はせん妄状態の中央値、「ND-median」はせん妄ではない状態の中央値、「IQR」は四分位範囲、「AUC」は曲線下の面積、「Rel. Delta」はデルタ周波数帯における相対強度、「Sens」は感受性、「Spec」は特異性を示す。
上記表において、差分F8-Pzの相対デルタ強度が最も小さいp値を示している。F8の近傍(例えばFp2)とPzの近傍(例えばP3)の電極も相対デルタ強度との組み合わせて、とても小さいp値を示している。
目を閉じた46名の患者のF8-Pz位置の相対デルタ強度をパラメータとした場合の測定結果を表4に示す。表4には、各患者について、DSM IVに従った診断の結果(DSM IV)と、閾値を0.3757とした場合のEEG測定による分類結果(Ind)を比較して示した。「D」はせん妄状態を示し、「ND」はせん妄ではない状態を示す。
Figure 2016536086
Figure 2016536086
目を閉じた47名の患者のF8-P3位置の相対デルタ強度をパラメータとした場合の測定結果を表5に示す。表5には、各患者について、DSM IVに従った診断の結果(DSM IV)と、閾値を0.3582とした場合のEEG測定による分類結果(Ind)を比較して示した。「D」はせん妄状態を示し、「ND」はせん妄ではない状態を示す。
Figure 2016536086
Figure 2016536086
目を閉じた46名の患者のF8-O2位置の相対デルタ強度をパラメータとした場合の測定結果を表6に示す。表6には、各患者について、DSM IVに従った診断の結果(DSM IV)と、閾値を0.4399とした場合のEEG測定による分類結果(Ind)を比較して示した。「D」はせん妄状態を示し、「ND」はせん妄ではない状態を示す。
Figure 2016536086
Figure 2016536086
これらの結果をまとめて表7に示す。
Figure 2016536086
ここで、「Dev」は差分、「Par」はパラメータ、「AUC」は曲線下の面積、「Sens」は感受性、「Spec」は特異性、「NPV」は陰性的中率、「PPV」は陽性的中率を示す。
本発明に係る方法及びシステムは、患者がせん妄状態か否かについて信頼性のあるパラメータを得ることができ、高い的中率であった。ユーザは、このパラメータを考慮に入れて、例えば他のパラメータや診断と比較して、患者がせん妄状態か否かについて判断することができる。
本発明は、実施の形態に記載した内容に限定されず、本明細書に添付した特許請求の範囲の内容に含まれる他の形態も権利範囲に含まれる。
この主目的は、添付の請求項1に係る方法により、達成することができる。すなわち、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するための方法であって、以下の工程を含むものにより、達成できる。
・患者の頭皮の異なる位置に配置された少なくとも二つの電極から脳の活動を表す信号を記録する工程と、
・第一の電極からの第一の記録信号と第二の電極からの第二の記録信号とから差分信号を定義する工程であって、第一の電極と第二の電極は、拡張10-20EEGシステムで定義されているF 8 −P z 、F 8 −P 3 、F 8 −O 2 、F p2 −O 1 、F 8 −F 4 、F 8 −O 1 、F 8 −C z 、F 8 −C 3 、F p2 −P z 、又はC z −O 1 からなる電極ペア位置のグループから選択された二つの電極である工程と、
・パラメータを、全体のスペクトル強度に対するデルタ帯における差分信号のスペクトル強度の比として定義する工程と、
・比を第一のしきい値と比較する工程であって、第一のしきい値は0.37以上である工程。
また、本発明は、本発明にかかる方法を用いた、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するためのシステムであって、以下の構成を含むシステムに関する。
・患者の頭皮の異なる位置に配置された少なくとも二つの電極から脳の活動を表す信号を記録する入力手段と、
・第一の電極からの第一の記録信号と第二の電極からの第二の記録信号とから差分信号を定義する処理手段であって、第一の電極と第二の電極は、拡張10-20EEGシステムで定義されているF 8 −P z 、F 8 −P 3 、F 8 −O 2 、F p2 −O 1 、F 8 −F 4 、F 8 −O 1 、F 8 −C z 、F 8 −C 3 、F p2 −P z 、又はC z −O 1 からなる電極ペア位置のグループから選択された二つの電極である処理手段と、
・パラメータを、全体のスペクトル強度に対するデルタ帯における差分信号のスペクトル強度の比として定義し、比を第一のしきい値と比較する分析手段であって、第一のしきい値が0.37以上である分析手段。

Claims (18)

  1. 患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定する方法であって、
    患者の頭皮の少なくとも二つの異なる位置からの、予め決められた期間、例えば10秒間の、脳の活動を表す記録信号を含む脳波(EEG)データであって、少なくとも一つの前記信号は前記頭皮の前半部の記録であるEEGデータを供給する工程と、
    前記EEGデータを処理して前記電極からの二つの前記記録信号から差分信号を得る工程と、
    周波数スペクトルにおける前記差分信号を分析し、前記差分信号の徐波化(slowing)を立証し、前記パラメータを前記差分信号の徐波化の度合と定義する工程であって、前記パラメータは、患者の頭皮における記録位置と組み合わせて、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すものとなる工程と、
    を具備する方法。
  2. 少なくとも一つの前記信号が、拡張10-20EEGシステムで定義されている(修正連結学名:Modified Combinatorial Nomenclature)、頭皮の前部、中央部又は側部で測定され、好ましくは、Fpx、Fx、AFx、FCx、Cx、又はTx(xはそれぞれの利用可能な位置を示す)で示される位置又はその近傍で測定される請求項1記載の方法。
  3. 前記EEGデータがさらに、拡張10-20EEGシステムで定義されている(修正連結学名:Modified Combinatorial Nomenclature)、患者の頭皮の頭頂部又は後頭部の領域で記録された記録信号を含んでおり、好ましくは、TPx、CPx、Px、POx、又はOz(xはそれぞれの利用可能な位置を示す)で示される位置の少なくとも一つの位置又はその近傍で測定された記録信号を含む請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記EEGデータが、F8、Fp2又はFpzで示される位置又はその近傍で測定された記録信号と、Pz、P3、O1又はO2で示される位置又はその近傍で測定された記録信号とを含む請求項1、2又は3記載の方法。
  5. 人為現象を含まない、予め決められた長さの記録信号を得る工程をさらに具備し、前記処理する工程は、二つの前記人為現象を含まない記録信号から差分信号を得る請求項1乃至4のいずれか記載の方法。
  6. 前記分析する工程が、徐波化の程度を、広い周波数帯(例えば0.5〜30Hz)に対する狭い周波数帯(例えば2〜15Hz)における差分信号の相対強度として計算する工程を含んでいる請求項1乃至5のいずれか記載の方法。
  7. 前記分析する工程は、徐波化の程度を、少なくともデルタ帯(4Hz以下)、シータ帯(4〜8Hz)、アルファ帯(8〜13Hz)、ベータ帯(13〜30Hz)又はこれらの組み合わせにおける差分信号の相対強度として計算する工程を含んでいる請求項1乃至6のいずれか記載の方法。
  8. 前記パラメータが前記デルタ帯(4Hz以下)における差分信号の相対強度として定義される請求項7記載の方法。
  9. 前記パラメータを、低い周波数帯(例えばデルタ帯又はシータ帯)の相対強度と、高い周波数帯(例えばアルファ帯又はベータ帯)の相対強度との比として定義し、より好ましくは、前記パラメータを下記の式で定義されるslow-fast比で定義する請求項7記載の方法。
    (相対デルタ強度+相対シータ強度)/(相対アルファ強度+相対ベータ強度)
  10. 前記パラメータがピーク周波数として定義される請求項1乃至5のいずれか記載の方法。
  11. 前記処理する工程が、予め決められた下限より低い周波数のデータと、予め決められた上限より高い周波数のデータは除去するために、前記EEGデータをフィルタリングする工程を含み、前記下限の値は0.1Hzから1Hzの間で、好ましくは0.5Hzであり、前記上限の値は10Hzから70Hzの間で、好ましくは30Hzである請求項1乃至10のいずれか記載の方法。
  12. 前記パラメータは、二つのみの電極からの記録信号から定義され、第三の接地電極を使ってもよい請求項1乃至11のいずれか記載の方法。
  13. 前記EEGデータは、二つのみの電極からの記録信号から構成される請求項1乃至12のいずれか記載の方法。
  14. 前記EEGデータを供給する工程は、患者の頭皮に付けられた二つのみの電極からの信号を記録する工程を含む請求項1乃至13のいずれか記載の方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれか記載の方法に従って、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すパラメータを決定するシステムであって、
    患者の頭皮の少なくとも二つの異なる位置からの、予め決められた期間、例えば10秒間の、脳の活動を表す記録信号を含む脳波(EEG)データであって、少なくとも一つの前記信号は前記頭皮の前半部の記録であるEEGデータを受信する入力手段と、
    前記EEGデータを処理して前記電極からの二つの前記記録信号から差分信号を得る処理手段と、
    周波数スペクトルにおける前記差分信号を分析し、前記差分信号の徐波化(slowing)を立証し、前記パラメータを前記差分信号の徐波化の度合と定義する分析手段であって、前記パラメータは、患者の頭皮における記録位置と組み合わせて、患者がせん妄状態か否か又はせん妄状態になる危険があるか否かを示すものとなる分析手段と、
    前記パラメータを出力する出力手段と、
    を具備するシステム。
  16. 前記入力手段は、二つの記録信号を得るために、患者の頭皮の異なる位置に取り付けられた少なくとも二つの電極を含む請求項15記載のシステム。
  17. 前記入力手段は、二つの記録信号を得るために、患者の頭皮の異なる位置に取り付けられた二つのみの電極を含み、第三の接地電極を使ってもよい請求項16記載のシステム。
  18. 前記出力手段は、パラメータを表示する表示装置を含む請求項15乃至17のいずれか記載のシステム。
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