JP2016535585A - 植物を基にした組換えブチリルコリンエステラーゼの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2013年10月1日に出願された係属中の米国特許仮出願第61/885,492号の利益を主張するものである。該特許出願全体が、参照により本明細書に組入れられる。
本発明は、米国陸軍研究所(ARO)の契約番号HR0011−12−C−0103の下、米国政府の助成によってなされた。米国政府は、本発明において特定の権利を有する。
組換えブチリルコリンエステラーゼ(rBuChE)の、新規で信頼性があり容易に規模拡大可能で、かつ再現性がある生成方法を提供する。植物トランスフェクション手順の利用により、様々な植物株が、効果的かつ規模拡大可能な量のrBuChEを許容し得る製造工程の下で作製して、所望の神経剤防御要件(四量体生成物を含む)に合う、そのような酵素の信頼性のあるレベルを実現することが示された。その上、遺伝子操作された植物系統でのそのような方法は、グリカン形成およびシアリル化(末端基の)を含みながらこれらの酵素を四量体形態で適切に生成して、有機リン剤暴露に対する最適な効力と植物供給源中での適正な免疫原性応答を可能にすることを示した。したがって、生存細胞内での(真菌、細菌、植物、または動物のどの細胞かにかかわらず)トランスフェクションおよび産生、ならびに植物からのそのような信頼性のある供給基盤に伴う工程ステップをはじめとし、生成方法全体が本発明に包含される。
有機リン化合物(OP)は、アセチルコリン加水分解酵素の強力な阻害剤として働く。コリン作動性伝達の主要なシナプス調節物質であるアセチルコリンエステラーゼを阻害するそれらの能力は、不可逆的な神経損傷から死亡まで、ヒトへの高度毒性作用をもたらし得る。OPは、比較的良性の殺虫剤およびかなり有害な化学兵器をはじめとし複数の形態に見出され得る。第二次世界大戦前から今日に至るまで、様々な形態のOPが開発され、非道的な目的で神経剤として配備されてきた。これらの薬剤は、2つの一般的群:1)タブン(GA)、サリン(GB)、ソマン(GD)およびシクロサリン(GF)をはじめとするG剤と、2)VXのV剤と、に分類される。G剤は、一般に非持続性で揮発性の液体であり、高度に持続性で不揮発性であり、より活性のVX化合物とは対照的である。これらの化学兵器を禁止および破壊することへの多くの賛同があるにもかかわらず、合成および配備が比較的容易なために、これらの薬剤は市民および軍隊の両方の人々に高いリスクを与えるテロリスト活動にとって理想的なツールになっている。これらの薬剤の配備は、呼吸器または皮膚への暴露による即座の健康リスクと、固体表面での持続残留により再使用前に大規模な操作汚染除去を必要とするような潜在的脅威と、の両方を併せ持つ。
植物を基にした系が、全体的速度および規模拡大性の利益に加えて四量体化構造の均一性により、非常に望ましいシアリル化およびグリカン形成を呈することにより、唯一の哺乳動物生成スキームおよび製造問題を超える明確な利点を提示することが、ここに決定された。非限定的にニコチアナ・ベンタミアナ(Nb)株をはじめとする遺伝子操作された植物生物体の使用によって、そのような植物産生酵素は、所望の期間内で発現構築物から先導的なワクチン候補物質の適切な量および供給源を提供することが可能である。そのような系は、シアリル酸などの哺乳動物系と同様の高均質性グリカンの明白な利点も提供するが、著しいレベルの植物特異性グリカン結合を欠くことで、治療薬、ワクチンまたは他の型のヒト送達工程で用いられた場合に、植物特異的な免疫原性に関する任意の安全性問題が排除される。植物を基にした系は、伝統的な哺乳動物細胞培養物の製造に比較して著しいコスト削減(製造設備の建設コストおよび製造COGSの両方で)によって、哺乳動物タイプを超えるさらに別の利点を提示する。同じく本明細書に記載されたそのような方法は、非限定的に酵母、サッカロマイセスおよびピキアなどの真核微生物細胞、ならびに哺乳動物細胞をはじめとする他の動物細胞などの他のタイプの生存細胞内での、BuChEの信頼性のある四量体形成およびシアリル化という有利な能力を提供する。
以下の記述および添付の図の説明は、特に本発明の可能な実施形態に関係する情報を提供することを意図するものである。本発明全体の大きさおよび範囲の限定のいずれも、本明細書に提供された開示により解釈されるべきではない。
本発明の生成系は、一過性の植物ウイルスに基づく生成系を含むアグロバクテリウム株の植物への浸潤により開始された一過性で最小のウイルスに基づく系を用いる。その技術および応用は、数多くの刊行物に記載されている。この一過性の系(図1)は、新鮮なバイオマス1キログラム(kg)あたりに可溶性タンパク質総量が1グラム(g)を超えるレベルで、サイトカイン、インターフェロン、細菌およびウイルス抗原、成長ホルモン、ワクチン抗原、一本鎖抗体、ならびにモノクローナル抗体(mAb)をはじめとする数多くの異種タンパク質の発現の実証によって、多様性が立証された。
シアル酸を合成してガラクトースおよびシアル酸を植物ゴルジ体内の末端N結合グリカン構造に転移させるために、該タンパク質をコードする遺伝子を含むように、多重遺伝子構築物を設計および構築した。図4A、4B、および4Cは、本発明の一過性ベクター作成手順の様々な例を示している。図4Aでは、合成およびN−グリカンへのシアル酸転移に必要な遺伝子の発現のための6つと、トランスジェニック植物の作製のための1つの選択マーカと、の7つの発現カセットからなるプラスミド構築物pICH88266を示している。各発現カセットは、プロモータと、5’非翻訳領域(5’UTR)と、タンパク質コード配列(CDS)と、ターミネータとからなる。様々な構造は以下の通り定義される:Act2 − アラビドプシス・アクチン2遺伝子のプロモータ;Act2ter − アラビドプシス・タリアナ・アクト2遺伝子の転写終結配列;CMP−SAS − ホモサピエンスN−アシルノイラミナートシチジリルトランスフェラーゼ遺伝子;SPM − ジーメイズ・Spm転移性要素MP遺伝子のプロモータ;GCRPter − アラビドプシス・タリアナGCRP(G共役受容体タンパク質)遺伝子転写終結配列;BAR − ストレプトマイセス・ヒグロスコピクスのホスフィノトリシンN−アセチルトランスフェラーゼ遺伝子;Ω − タバコモザイクウイルスの5’−非翻訳リーダー配列(オメガと呼ばれる);NOS − アグロバクテリウム・ツメファシエンス・ノパリンシンターゼ(nos)遺伝子のプロモータ;NOSter − アグロバクテリウム・ツメファシエンス・ノパリンシンターゼ(nos)遺伝子の転写終結配列;GNE − UDP−N−アセチルグルコサミン−2−エピメラーゼ/N−アセチルマンノサミンキナーゼをコードするムス・ムスキュラス遺伝子;35Ster − カリフラワーモザイクウイルス35S遺伝子転写終結配列;SAS− N−アセチルノイラミン酸9−ホスファートの合成を触媒するホモサピエンスシアル酸シンターゼ遺伝子;34S − フィグワートモザイクウイルスの34Sプロモータ;Rbcs1ter − アラビドプシス・タリアナRbcs1(リブロース−1,5−ビスホスファートカルボキシラーゼ小サブユニット)遺伝子転写終結配列;CST − ムス・ムスキュラスCMP−シアル酸トランスポータ(CST)遺伝子;At Rbcs1B − アラビドプシス・タリアナのRbcs1(リブロース−1,5−ビスホスファートカルボキシラーゼ小サブユニット)遺伝子のプロモータ;LHB1B2 − アラビドプシス・タリアナのLHB1B1(集光性クロロフィルタンパク質複合体IIサブユニットB1)遺伝子のプロモータ;rST − ラツス・ノルベギクスβ−ガラクトシドα−2,6−シアリルトランスフェラーゼ1遺伝子;GAL − ホモサピエンスβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ遺伝子;AGSter − アグロバクテリウム・ツメファシエンスのTi−プラスミドからのアグロシノピンシンターゼ(AGS)遺伝子転写終結配列;STLS − ソラヌム・ツベロスムSTLS(光誘導性組織特異性)遺伝子のプロモータ;g7ter − アグロバクテリウム・ツメファシエンスT−DNAからの遺伝子7転写終結配列;rST-。
rBuChE(ウイルス発現ベクター)をシアリル化経路ベクターpICH88266と一過性に共発現させる場合には、通常、後者のベクターを抱えるアグロバクテリウムの一夜培養物の1:10希釈物が用いられる。ウイルス発現ベクターは、上記の技術に基づいており(Gleba, et al.,20059;Gleba et al.,200710);バイナリーベクターは、タバコモザイクウイルス(TMV)またはポテトウイルスX(PVX)からの要素を用いてアイコン・ジェネティクスにより開発されている(Giritch et al.,20068)。pICH88266がウイルスベクターでなく、感染細胞からの拡散(短距離移動)が可能でないことを考慮すれば、植物の大規模浸潤のために、pICH88266を含むアグロバクテリウム培養物が多量に必要となろう。少量のアグロバクテリウムを使用する可能性を検討するために、BuChEウイルス発現ベクターとの共発現に用いられるベクターpICH88266を抱えるアグロバクテリウム培養物のより高希釈のものを用いた実験を実施した。一夜培養物(OD600で約2)の1:10、1:25、1:50、1:100、1:500および1:1000希釈物を、rBuChEのシアリル化をもたらすことに関して比較した。
rBuChEのシアリル化を、(a)一過性または(b)遺伝子導入方策、のいずれかを利用して実現することができる。一過性方策(a)は、適切なアグロバクテリウム株中のpICH88266植物発現ベクターを伴う、pBCHEKBP007単独でのコトランスフェクション、またはポリプロリン接着ドメイン(PRAD)ペプチド発現ベクターと一緒のコトランスフェクションを含む(それぞれ単量体または四量体生成物に関して先に記載)。PRADペプチドを、ヒトおよびウマBuChEと関連して同定した(Duysen et al.,20025;Li et al.,200812;Ilyushina et al.,201311)。哺乳動物細胞中の実験から、PRADペプチドの共発現が高レベルの四量体化rBuChEを生成し得ることが示唆される。しかし今日まで、哺乳動物細胞中で効率的に四量体化されたシアリル化rBuChEを生成した人はいなかった(上記の参考資料参照)。以下に記載される方法から、rBuChEによるPRAD共発現が、一過性および遺伝子導入的方法論の効率によりシアリル化され得るrBuChE四量体形成を、60%を超える高割合でもたらすことが実証される(シアリル化された結合の約70%)。
1.MANKHLSLSLFLVLLGLSASLASGAPSPPLPPPPPPPPPPPPPPPPPPPPLP
2.MANKHLSLSLFLVLLGLSASLASGACCLLMPPPPPLFPPPFF
3.MANKHLSLSLFLVLLGLSASLASGACCLLMPPPPPLFPPPFFDYKDDDDK
4.mankhlslslflvllglsaslasgAQPTFINSVLPISAALPGLDQKKRGNHKACCLLMPPPPPLFPPPFF
植物における単量体−シアリル化rBuChEの一過性発現のために、上記のトランスフェクション手順をわずかに改変して用いた。22〜24℃の密閉生育ルーム内で24〜26日生育させた植物を、真空浸潤に用いた。rBuChEのための一夜生育させたアグロバクテリウム培養物(ベクターID:pBCHEKBP007)と、シアリル化経路(ベクターID:pICH88266)とを、浸潤緩衝液(10mM MES、10mM MgSO4、pH5.5)中で混合した。ベクターpPBCHKBP007を1:1000(アグロバクテリウム細胞:緩衝液)に希釈し、pICH88266を1:10(アグロバクテリウム細胞:緩衝液)に希釈した。浸潤溶液を注文製の(ケンタッキー・バイオプロセシング、ケンタッキー州オーウェンズボロ所在)真空チャンバーに移した。植物全体の空気中の部分を、さかさまにして細菌/緩衝溶液に沈め、24水銀柱インチの真空を2分間適用して開放した。回収植物のバイオマス80kgの場合、浸潤溶液280Lが、ベクターpBCHEKBP007 280mL、およびベクターpICH88266 28Lを要しながら生成された。浸潤後に、植物を標準生育条件下の生育ルームに戻した。植物全体の空気中の部分の回収を、7dpi(浸潤後日)に行った。
ジアリル化(dialylated)単量体タンパク質のグリカン分析を、記載された通り実施した:酵素消化物の分離のためのLC/MS設定は、ギ酸(FA)移動相およびアセトニトリル勾配溶出での1mm×150cmのC18逆相カラムを利用したキャピラリーHPLCからなる。ペプチドおよびグリコペプチドイオンの検出は、飛行時間型(QTOF)質量分析装置の四重極時間における質量検出によるものである。得られたグリコペプチドイオンスペクトルのトリプシンマップを利用して、予測された質量に対する観察されたイオン質量の比較により、特異的グリカン構造を同定する。トリプシン消化物から得られた予測されたペプチドを、N−結合グリコシル化について分析した。ロット13B003、ロット13B005、単量体シアリル化rBuChE、およびCHT溶離液の基本的ピークトリプシンマップを決定した。トリプシンマップは、顕著な差異を有する。単量体シアリル化rBuChEおよびCHT溶出液を、ロット13B003および13B005から別個に分析した。13B003および13B005ロットについては、早期に溶出するグリコペプチドを捕捉するための最適な勾配を用いて分析した。該試料は、同じ勾配を用いて分析すると、同等であった。
rBuChEのシアリル化を、(a)一過性または(b)遺伝子導入方策、のいずれかを利用して実現することができる。一過性方策(a)は、適切なアグロバクテリウム株中のpICH88266植物発現ベクターを伴う、pBCHEKBP007単独でのコトランスフェクション、またはプロリンリッチ接着ドメイン(PRAD)ペプチド発現ベクターと一緒のコトランスフェクションを含む(それぞれ、単量体または四量体生成物に関して先に記載)。pICH88266プラスミドは、シアル酸をBAR選択マーカ遺伝子と共に植物ゴルジ体中で、合成させ、機能化させて、発生期グリカン株に転移させることが可能な、7つの遺伝子の発現構築物を含む。
pICH88266ベクターからの遺伝子をNbRNAiΔXF植物株に形質転換して、SIAL−NbRNAiΔXF植物系統を生成することにより、遺伝子導入方策を外来遺伝子シアリル化のために開発した。用いられた方策を、図11に詳述している。サムブクス・ニゲラのレクチン(SNA)を用いたPCR方法論およびウェスタンブロットを利用して、植物系統をスクリーニングし、ホモ接合性について選択した。表8に、植物系統の選択を要約している。損なわれていない遺伝子座(PCR分析による)およびグリコシル化表現型(例えば、グリカン鎖上で末端シアル酸に結合するSNAにより結合で決定された、分泌タンパク質上のシアル酸残基の存在)を有するT1およびT2子孫を、同定した。これらの植物系統は、機能的組換えタンパク質シアリル化を示す8つの遺伝子産物全てを発現するホモ接合型の安定したトランスジェニック系統を開発するために、現在、繁殖プログラムの最中である。その後、ホモ接合型種子を、表9に詳述された通り、選択されたSIAL−NbRNAiΔXF−88266#11系統から産生した。
1.陰性対照ベンズ
2.陰性対照 トランスジェニック
3.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG41
4.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG42
5.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG43
6.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG45
7.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG46
8.pBCHEKBP007およびテトラペプチド4を有するNBG47
1.ホスフィノトリシン培地プレートでの発芽。ホスフィノトリシンの分離が記録されたら、分離植物からの種子を非分離植物からの種子と一緒にしなかった。
2.ホスフィノトリシン培地の結果が、100%陽性であれば、小植物を無土壌培地を含むポットに移し、HisタグBuChEベクターを含むIFを注入するのに十分大きくなるまで生育させた。IFポットの抽出を実施し、その後、磁気ビーズ(ダイナビーズ(登録商標)Hisタグ・アイソレーション・アンド・プルダウン)を用いてBuChEを濃縮した。抗BuChEウェスタンおよびSNAブロットを、BuChEおよびシアリル化の存在の決定のために実施した。シアリル化に関する分離が記録されたら、分離植物からの種子を非分離植物からの種子と一緒にしなかった。
rBuChE植物を基にした生成物の四量体形成を、以下のベクターの利用により実施した:
・rBuChE:pBCHEKBP007(1:1000希釈)
・PRADペプチド4:テトラ4(1/200希釈)
四量体化シアリル化rBuChE植物由来生成物グリカン構成要素で、さらなる分析を実施した。グリカン構造を量について、そして一過性生成スキームが最適なOP有効性のための効果的で高占有率の測定を与えるかどうかについて、基本的に分析した。
・分析された4つの遺伝子導入での生成のrBuChEバッチのうち、3つは、70〜73%末端シアル酸占有率を示し、1つは50%を示している。糖は全て、適度なモル比で存在する。1つが低い占有率で存在した理由については、決定されなかった。
・一過性の試料は、100%シアル酸占有率で、非天然の糖モル比であり、それはことによると糖の開裂および不安定性が原因の可能性がある(過去のデータでは、70%の占有率が示された)。
・プールされたトランスジェニックT2種子ロットのシアリル化物は、一過性の系と類似のレベルであることが見出された。
・一過性方策は、9つの可能な部位のうち6つで占有を示しているが、遺伝子導入でのアプローチは、9部位のうち8つで占有を示し、最後に部位には問題がある。したがって遺伝子導入アプローチは、優れていて、グリコシル化に関してより完璧であると思われる。
2種のPK試験を、雄ハートレー系モルモットにおいて実施して、rBuChEの特徴を評価した。これらの試験の完全な詳細を、付録IVおよびVに示されたSRI試験番号B616−13およびB618−13の最終報告に表している。最初に、rBuChEの3種の異なる形態:静脈内(IV)経路で投与された、純粋な単量体(ロット13B001)、シアリル化単量体・二量体(ロット13B002)、およびシアリル化四量体(ロット13B003)を比較するパイロット試験を実施した。表14に、パイロット試験(SRI 試験番号B616−13)の計画を表している(適切なパイロット試験の結果がより確定的なテスト方策をもたらすとの予測から)。
投与はIV経路(SRI試験番号B616−13およびB618−13)またはIM経路(SRI試験番号B618−13)によるものであった。致死率および罹患率を1日に少なくとも1回確認し、臨床観察は、投与日なら投与直後に、それ以後は1日1回、または臨床兆候について必要のある場合はより頻繁に記録した。動物を、粗大運動および行動をはじめとする臨床兆候の任意の変化、ならびに外観の観察可能な変化について検査した。体重は、無作為化のために試験開始の1日前と、用量計算のために投与1日目だけ測定した。血液をJVCポート、またはSRIのIACUCおよびACUROにより認可された他の部位から、K3EDTAを含む試験管に採取して血漿に処理し、その後、−70±10℃で凍結貯蔵した。全血の合計およそ100μL(血漿約50μL)を、投与前、および投与後5、10、20、30、60分目、2、4、8、24、36、48、72、120および168時間目に各モルモットから採取した。
データをWinNonlin(登録商標)モデル200(血管外投与の場合)またはモデル201(IVボーラス投与の場合)を用いてノンコンパートメント解析に供し、均一な加重因子を各データセットに加えた。TmaxおよびCmax値は、データから直接決定した。AUClast値は、ログ/リニア台形法(IV投与)またはリニアアップ/ログダウン台形法(IM投与)を利用して計算した。各モルモット個体で、値を計算した。投与された用量をU/kgとしてプログラムに入力し、その結果、動物の各体重に追加の修正を加える必要はなかった。投与前に採取された試料から各動物で測定されたBuChEのバックグランドレベルを、測定された血漿濃度から差し引かなかった。試料採取で記録された実際の時間を、計算では最初の4時間内で使用した。以下のパラメータおよび定数を、IVおよびIM群について決定した:観察された最大血漿濃度(Cmax)、最大血漿濃度までの時間(Tmax)、最終時点までの血漿濃度−時間曲線下面積(AUClast)、無限大まで外挿された血漿濃度−時間曲線下面積(AUCinf)、最終相消失半減期(t1/2)、外挿された無限時間までの平均滞留時間(MRTinf)。定常状態(Vss)およびクリアランス(Cl)での分布容量は、IV群のみで決定した。IM投与後の生物学的利用度(F)を、IVおよびIM群の両方でAUClast値を利用して計算した。
臨床観察から、四量体シアリル化rBuChE投与群の動物1匹が1日目にわずかに活動低下であることが示された。他の動物は全て、試験期間中、正常と見なされた
図15に、3つのrBuChE変異体の血漿プロファイルを示しているが、それらは著しく変動している。データは、U/mL血漿として表されている。変異体A(純粋な単量体)は、結晶から非常に急速にクリアランスされ、濃度は4時間後のBuChEがバックグランド未満であった。変異体B(単量体・二量体シアリル化物)は、24時間の間、バックグランド(1.05±0.185U/mL)を超える血漿中レベルを維持した。変異体C(四量体シアリル化物)は、約4〜8時間の急速な分布相と、それに続く試験の全時間経過に及ぶ長い排出相を含む、二相血漿プロファイルを呈した。rBuChEの血漿中濃度は、最終時点の168時間目に、変異体C群においてバックグランドをわずかに超えていた。
PK分析の結果を、表16に示す。排出半減期の値(t1/2)は、rBuChEの3つの形態の間で著しく変動した。純粋な単量体は、1時間未満(0.37時間)のt1/2で血漿から排出され、単量体・二量体シアリル化物は、7.5時間と約20倍長いt1/2を有した。最も長いt1/2は、四量体シアリル化形態で観察された60時間であった。MRTもまた、0.59時間(変異体A)〜73時間(変異体C)で、投与形態により変動した。Clは、変異体Aが最も高く(76.6ml/時/kg)変異体Cが最も低かった(6.27mL/時/kg)。rBuChEの最高濃度は、投与直後に観察され、バックグランドよりも約80〜100倍高かった。純粋な単量体および単量体・二量体シアリル化変異体は、類似のCmax値で、それぞれ98.8±2.8U/mLおよび91.3±16.2U/mLを有した。四量体シアリル化変異体は、他の2種の変異体よりも高活性の用量を投与されたにもかかわらず、より低い平均Cmax 78.7±3.0U/mLを有した。この差は、3種のrBuChE形態の最高Vssにより示された通り、四量体シアリル化物のより高い分布を原因とする可能性がある。四量体シアリル化物により示されたより好適なパラメータは、AUC1704時間・U/mLにより示された通り最高の暴露をもたらし、それは純粋な単量体および単量体・二量体シアリル化物のAUCmaxよりもそれぞれ約18および7倍高かった。
rBuChEの3つの変異体を、IV経路により雄モルモットに投与した。25mg/kg用量は、良好に耐容された。血漿プロファイルおよび薬物動態パラメータは、3種のタンパク質の間で著しく変動した。最高の初期血漿中濃度は、変異体A(純粋な単量体)で観察されたが、この形態のrBuChEは、1時間未満のt1/2およびMRTと、非常に急速なClで血漿から急速に排出され、低い血漿暴露となった。ヒト血清由来BuChEのものと最も密接に近似した薬物動態特性は、四量体シアリル化形態で観察され、それは二相性の血漿プロファイル、該タンパク質のより大きな分布を示唆する最高のVss、最低のクリアランス(Cl)、t1/2 60時間、および3種のrBuChE変異体のAUC値に基づく最高暴露を有した。
同じ型のモルモットを、先の通り使用、飼育およびテストし、最大量のrBuChEを投与し、実際に処理された対象に様々なOP剤を暴露した。
臨床観察を実施し、全ての動物が試験期間中、正常と見なされた。
図16および17に、それぞれIVおよびIM経路で投与されたrBuChEの血漿プロファイルをU/mLおよびμg/mlで示している。IV処置群において、rBuChEは、約4〜8時間の急速な分布相と、それに続く試験の全時間経過に及ぶ長い排出相を含む、二相血漿プロファイルを呈した。IM投与後に、血漿中のrBuChE活性は、最初の時点でバックグランドをわずかに超え、その後、用量注射後36時間目にピークに達するまで、安定的に増加した。その後、rBuChEは、緩やかに排出された。血漿中rBuChE濃度は、IMおよびIVの両方の投与後168時間目の最終採血時点までバックグランドレベルの0.911±0.197U/mLを超えていた。
薬物動態分析の結果を、表17に示す。IV群において、観察されたCmax値は、63.5U/mL、またはバックグランドレベルの約70倍高かった。rBuChEは、血漿から緩やかに排出され、IV群ではt1/263.4時間およびMRTinf83.5時間であり、これはCl 9.8mL/時間/kgに対応した。Vssは、836mL/kgと中等度であり、広範囲の細胞外分布が示唆された。AUClastおよびAUCinfは、それぞれ1124時間・U/mLおよび1368時間・U/mLであった。IM群において、観察されたCmax値は、63.5U/mLで、バックグランドの約8倍高く、それがTmax 36時間で観察された。t1/2およびMRTinfの両者とも、IV群よりも長く、それぞれ86.5時間および142時間であった。AUClastおよびAUCinf値により示された暴露は、それぞれ689時間・U/mLおよび1005時間・U/mLであった。AUClastを利用して決定された生物学的利用度(F)は、61.6±1.8%と計算された。
単一用量25mg/kg(13125U/mL)のrBuChEのシアリル化四量体変異体を、雄ハートレー系モルモットにIVおよびIM経路により投与した。処置は良好に耐容され、動物は全て投与後168時間の試験期間全体で正常と見なされた。酵素は、このプロジェクトにおいて開発された他の組換え部分に比較すると、ヒト血清由来BuChEにより密接に同等なPKパラメータを呈した。IM投与の後、rBuChEは、最初の血液採取時点でバックグランドをわずかに超えるレベルで検出され、濃度が注射後36時間目のピークまで安定的に上昇した。T1/2値は、63.4時間(IV)および86.5時間(IM)であり、それは細胞外分布と一致する緩やかなCl 9.8mL/時間/kgおよびVss836ml/kgに相当した。IM投与後のrBuChEの生物学的利用度は、約60%であった。
有効性試験を、3種の異なる神経剤を用い、防御のための短い時点のIVモデルを使用して実施した。
これらの薬剤については、本発明の植物由来四量体シアリル化BuChEを雄ハートレー系モルモット(300〜350グラム)に26.15mg/kgで各対象にIVカロチドカテーテルを介して投与した。
この薬剤については、植物由来四量体シアリル化BuChEを雄ハートレー系モルモット(300〜350グラム)に52.3mg/kgでIVカロチドカテーテルを介して投与された。
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Claims (41)
- 少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、植物または植物細胞から作製される、請求項1に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも70%のシアリル化を呈する、請求項1に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも60%の四量体形成を呈する、請求項1に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも70%のシアリル化を呈する、請求項2に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも70%のシアリル化を呈する、請求項4に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、植物または植物細胞から作製される、請求項3に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、植物または植物細胞から作製される、請求項4に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、植物または植物細胞から作製される、請求項5に記載の生成物。
- 前記組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物が、植物または植物細胞から作製される、請求項6に記載の生成物。
- 植物、植物細胞、またはその両方からの組換えブチリルコリンエステラーゼの生成方法であって、以下のステップ:
a)前記ブチリルコリンエステラーゼを発現することが可能な少なくとも1つのベクターを有する前記植物、植物細胞、またはその両方を提供するステップ;
b)前記ブチリルコリンエステラーゼの合成を誘起し、前記ブチリルコリンエステラーゼでのシアリル化グリカンの作製、四量体形成またはその両方を含む条件で、前記植物、植物細胞、またはその両方をインキュベートして、シアリル化および四量体形成のうちの少なくとも一方を呈するブチリルコリンエステラーゼ生成物を形成させるステップ;ならびに
c)前記植物、植物細胞、またはその両方からステップ「b」の前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物を単離するステップ、
を含む、方法。 - 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、シアリル化および四量体形成の両方を呈する、請求項11に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項12に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項13に記載の方法。
- 生存細胞からの組換えブチリルコリンエステラーゼの生成方法であって、以下のステップ:
a)前記ブチリルコリンエステラーゼを発現することが可能な少なくとも1つのベクターを有する前記生存細胞を提供するステップ;
b)前記ブチリルコリンエステラーゼの合成を誘起し、前記ブチリルコリンエステラーゼでのシアリル化グリカンの作製および四量体形成を含む条件で、前記生存細胞をインキュベートして、シアリル化および四量体形成を呈するブチリルコリンエステラーゼ生成物を形成させるステップ;ならびに
c)前記生存細胞からステップ「b」の前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物を単離するステップ、
を含む、方法。 - 前記ブチリルコリンエステラーゼでシアリル化グリカンの作製を誘起する前記条件が、シアル酸合成、ガラクトース転移、およびシアル酸転移を発現する遺伝子を、前記生存細胞内に導入することを含み、前記遺伝子発現が、インビボでブチリルコリンエステラーゼシアリル化を生成する、請求項15に記載の方法。
- 前記生存細胞が、植物または動物細胞から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記生存細胞が、哺乳動物細胞である、請求項17に記載の方法。
- 前記生存細胞が、植物、酵母、真核微生物、または動物細胞から選択される、請求項16に記載の方法。
- 前記生存細胞が、哺乳動物細胞である、請求項19に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼで四量体形成の生成を誘起する前記条件が、前記生存細胞に内在し、シアル酸合成、ガラクトース転移、およびシアル酸転移を発現する遺伝子を、前記生存細胞内に導入することを含み、前記遺伝子発現が、インビボでブチリルコリンエステラーゼシアリル化四量体を作製する、請求項15に記載の方法。
- 前記生存細胞が、植物または動物細胞から選択される、請求項21に記載の方法。
- 前記生存細胞が、哺乳動物細胞である、請求項22に記載の方法。
- 前記生存細胞が、植物、酵母、真核微生物、または動物細胞から選択される、請求項23に記載の方法。
- 前記生存細胞が、哺乳動物細胞である、請求項24に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項15に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項26に記載の方法。
- ステップ「a」の前記少なくとも1つのベクターが、ペプチド四量体化を発現し、糖タンパク質シアリル化も発現する、請求項15に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項28に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項29に記載の方法。
- 前記方法が、トランスジェニックであり、前記ブチリルコリンエステラーゼでシアリル化グリカンの作製を誘起する前記条件が、前記生存細胞内でのシアル酸合成、ガラクトース転移、およびシアル酸転移を発現する遺伝子のトランスフェクションを含み、前記遺伝子発現が、インビボでブチリルコリンエステラーゼシアリル化を生成する、請求項15に記載の方法。
- 前記生存細胞が、植物、酵母、真核微生物、または動物細胞から選択される、請求項31に記載の方法。
- 前記生存細胞が、哺乳動物細胞である、請求項32に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項31に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項34に記載の方法。
- 哺乳動物対象を処置する方法であって、前記処置が、
a)少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する組換えブチリルコリンエステラーゼ生成物を提供するステップ;
b)哺乳動物対象内での内部転移のための適切な組成物または配合剤にステップ「a」の前記生成物を導入するステップ;ならびに
c)静脈内または筋肉内手順により前記哺乳動物対象内にステップ「b」の前記組換えブチリルコリンエステラーゼ含有組成物または配合剤を導入するステップ、
を含む、方法。 - 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項36に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項37に記載の方法。
- 前記処置する方法が、有機リン剤中毒を低減または予防するために実施される、請求項36に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約50%のシアリル化および少なくとも約50%の四量体形成を呈する、請求項39に記載の方法。
- 前記ブチリルコリンエステラーゼ生成物が、少なくとも約70%のシアリル化および少なくとも約60%の四量体形成を呈する、請求項40に記載の方法。
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