JP2016532166A - 虹彩撮像装置の準最適向きを補償する方法および装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、画像取込時に虹彩撮像装置の準最適向きを補償する方法および装置を含む。本発明の虹彩撮像装置は虹彩カメラおよびずれセンサを備える。ずれセンサは、虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれを検出するように構成され得る。検出されたずれに応じて、検出されたずれを補償するように修正が行われる。【選択図】 図1

Description

本発明は、生体認証(biometric identification)のために被検眼(subject’s eye)の1つまたは複数の特徴の画像を得るための撮像装置(imaging appratus)に関する。本発明は、特に、虹彩認識のために被検者の虹彩(subject’s iris)の画像を得るように動作可能である。
眼の特徴を含む顔の特徴に基づいて生体認証する方法が知られている。虹彩認識の各方法は、パターン認識技術を実施して被検者の虹彩の取得画像を被検者の虹彩の以前に取得された画像に対して比較し、それによって被検者の身元を決定または確認する。取得済み虹彩画像に対応するデジタルテンプレートが、数理/統計アルゴリズムを用いて、その画像に基づいて符号化される。デジタルテンプレートは、その後、同等のものを配置し、それによって被検者の身元を決定または確認するために、以前に符号化されたデジタルテンプレート(以前に取得された虹彩画像に対応する)のデータベースに対して比較される。
虹彩の画像を電磁スペクトルの可視領域(400nm〜700nm)または近赤外領域(700nm〜900nm)あるいは可視領域と近赤外領域の両方を組み合わせた領域で取得するための虹彩認識システムが知られている。
虹彩認識用の装置は、被検者の虹彩の画像を取り込むための撮像装置と取込画像を以前に保存された虹彩画像情報に対して比較するための画像処理装置とを備えてもよい。撮像装置および画像処理装置は別々のデバイスを備えてもよく、または単一デバイス内に組み合わされてもよい。
運転中、(i)被検眼の位置決め、および(ii)撮像装置に対する被検者の虹彩の向きは、画像取得に影響を及ぼすとともに、虹彩画像のデジタルテンプレートの符号化およびその後のマッチングを最適化するのに影響を及ぼすことが見出されている。
図1は、画像取込みのための被検眼の正しい位置決めに関するいくつかの考慮すべき事項を示す。図1に示されているように、虹彩カメラICは、有限固定視野(FOV)(すなわち、カメラの画像センサに取り込まれることができる検査量)を有する。図1において、視野FOVは、破線Fv1およびFv2によって画定される領域である。虹彩カメラICはさらに被写界深度DOFを有し、被写界深度DOFは、被検者の虹彩が虹彩画像を取り込むために許容可能に鮮明にかつ十分詳細に見えるはずの領域を画定する。図1において、被写界深度DOFは、z軸線に沿った破線Df1と破線Df2との間の領域である。添付図面には具体的に図示されていないが、虹彩カメラICは画像センサおよびカメラレンズを含んでもよい。
画像取得の場合、被検眼Eは、視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込領域内に配置される必要があり、これにより、取得済み虹彩画像は十分な鮮明さおよび詳細を有することが確実になる。視野FOV領域の外側にある被検眼Eの各部分が虹彩カメラICによって取得されることはない。同様に、被検眼Eが被写界深度DOF領域の外側に配置されると、取得済み画像は、(虹彩カメラICに向かう方向の、被写界深度DOF領域の外側であれば)焦点が合っていなくてもよく、または(虹彩カメラICから離れる方向の、被写界深度DOF領域の外側であれば)不十分な虹彩テクスチャ詳細を有していてもよい。
被検眼を視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込領域内に正しく配置するのに加えて、虹彩の各部分が画像取得時にゆがんだりさえぎられたりしないようにするために、虹彩カメラICの光学軸Oに対する被検者の虹彩の適切な向きを確保することも好ましい。例えば、被検者の凝視が周辺に向けられると、虹彩は眼窩開口の側面に向かって動き、その結果、虹彩の一部および/または虹彩のゆがんだ見方だけの画像を取得することになる。最適な虹彩画像取得には、虹彩は、画像取得のために、実質的に眼窩開口の中心に向かって配置され、かつ虹彩カメラICの光学軸Oに沿って実質的に中心に置かれるべきである。
(i)被検眼を配置し、(ii)虹彩カメラの光学軸に対する虹彩の最適向きを確保する目的は、被検者が画像取得のために被検者の凝視をそれに向けるよう求められるフィードバック物体(feedback object)を提供することによって取り組まれ得る。フィードバック物体は、被検者の凝視を観察用のフィードバック物体の方に向ける際に、被検者の眼が虹彩カメラの視野および被写界深度の交差によって画定された画像取込領域内に正しい位置をとるように配置される。フィードバック物体はさらに、被検者の凝視をフィードバック物体に方へ向けて、眼窩開口内の、それにまたカメラの光学軸に沿った虹彩の最適の位置決めを確保するように配置される。
フィードバック物体は任意の可視物体でよく、画像取得のために眼それにまた虹彩の適切な位置決めを確保するように配置される。フィードバック物体の例としては、数字、文字、テキスト、イラスト、画像、照明源などがある。フィードバック物体は観察のために環境光によって照らされてもよく、または代替的に撮像装置内の1つまたは複数の光源によって照らされてもよい。
被検眼の位置決めを確保にするためのフィードバック物体の一実施態様は、撮像装置内に配置された反射要素(鏡など)を備える。被検眼が画像取得のために虹彩カメラの視野内に適切に配置されると、反射要素は、被検者の目に見える被検眼の像を形成する。そのように形成された像は、被検眼が撮像のために適切に配置されたという肯定的な視覚的指標を提供する。反射要素が適切に湾曲した反射要素(凹面鏡など)である場合、被検眼が虹彩カメラの被写界深度内に配置されると被検眼の像だけが焦点が合って現れる。眼が視野内にあるが、虹彩カメラの被写界深度の外側にあると、被検者は、被検者自身の眼のゆがんだ像または焦点の合っていない像を見ることになり、それによって位置決めが不正確であるという視覚的指標を提供する。この例では、被検眼はフィードバック物体として働くことが理解されるであろう。
フィードバック物体の特定の実施態様では、湾曲した反射要素は、虹彩カメラと被検眼との間に配置される光学フィルタ(バンドパスフィルタやコールドミラーなど)を備えてもよい。光学フィルタは、可視波長を反射しながら赤外線が通過することができるように選択され得る。これにより可視光は被検眼の像を形成するように確実に反射されるが、赤外波長は画像取得のために虹彩カメラに達することができる。
虹彩撮像用の従来技術のシステムの一欠点は、虹彩カメラのサイズ/空間制限または限られた被写界深度のために、被検眼がフィードバック物体のすぐそばに配置される必要があるときに認められる。
ヒトの眼は、眼から一定距離より近くにある物体に適切に焦点を合わせることができない。眼が物体に焦点を合わせることができる最近点は、眼の「近点(near point)」と呼ばれ、この近点は一般に、正常成人の場合に眼から約25cm離れたところにあると理解される。本明細書のために、被検眼と眼の近点との間の距離は、眼の「近点距離」と称されるものとする。
眼の近点は、虹彩カメラの前で眼の位置決めを可能にするためにフィードバック物体を設けると重大な制約となる。というのは、この種のフィードバック物体は、適切な観察を可能にするために眼から少なくとも25cm離れて配置される必要があるからである。いくつかの装置では、虹彩カメラとフィードバック物体の両方が撮像装置上または撮像装置内に配置されるので、眼をフィードバック物体から25cm離れたところに(またはさらに遠くに)配置しなければならないことで、撮像装置(したがって虹彩カメラ)は画像取得時に被検眼から少なくとも25cm離れたところに配置される必要がある。これにより、虹彩カメラは少なくとも25cmの画像取込距離を有する必要がある。
したがって、少なくとも25cmの画像取込距離を維持しないカメラには、カメラが被検眼と撮像装置との間に必要な25cmの離隔距離を維持することができないという理由で、画像取得のために虹彩位置決めシステムと組み合わされることに対する課題がある。このことは、特に、携帯用通信デバイスまたはモバイルコンピューティングデバイス(携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ラップトップデバイスなど)に組み込まれたカメラにおいて認められ、その場合、(i)携帯用通信デバイスの厚みを薄くしようとする試み、(ii)虹彩カメラのサイズの小型化、および(iii)十分な光学的画素分解能を有する虹彩画像の取込みを可能にする必要性の結果として、(十分な鮮明さおよび詳細の)虹彩撮像を可能にするために必要な画像取込距離は、通常は25cmよりずっと短く、12.5cm未満の領域にあればよい。
さらに、眼と撮像装置上または撮像装置内に配置されたフィードバック物体との間に25cm以上の距離を確保しなければならないことは、撮像装置自体のサイズを著しく増大させることが分かっている。
従来技術の上記欠点に加えて、被検者の頭および/または眼(したがって虹彩)の水平軸線および垂直軸線と虹彩カメラの対応する水平軸線および垂直軸線との間の角度ずれを最小限に抑えることも好ましい。
被検者は、画像取得のために被検者の頭を実質的に垂直の向きに(すなわち、水平軸線および垂直軸線に対して有意な角度ずれなしに)自然に配置する傾向があり、虹彩カメラの不注意な傾きにより望ましくない角度ずれが生じることがある。
虹彩画像は、(i)被検者の虹彩の当該垂直軸線と虹彩カメラの当該垂直軸線との間の角度ずれがゼロであり、かつ(ii)被検者の虹彩の当該水平軸線と虹彩カメラの当該水平軸線との間の角度ずれがゼロであるときに、虹彩カメラによって取得されることが好ましい。
虹彩認識のための既知の符号化アルゴリズムおよび比較アルゴリズムは、被検者の虹彩の当該軸線および虹彩カメラの当該軸線からの角度ずれを、0°〜360°の間ならどの角度でも数学的に補償することができるが、補償は計算の複雑性および実行時間を増大させる。したがって、画像の取得時に被検者の頭(および虹彩)の当該水平軸線および垂直軸線と虹彩カメラの当該水平軸線および垂直軸線との間の角度ずれを最小限に抑えるまたは完全になくすことから生じる利点がある。
本発明は、虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の準最適向きを補償する方法であって、虹彩撮像装置が虹彩カメラおよびずれセンサを備える、方法を含む。方法は、虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれをずれセンサで検出する。方法は、検出されたずれに応じて、検出されたずれを補償するように修正を行う。
検出済みずれを補償するように修正を行うことは、検出済みずれを補償するために取込虹彩画像に行われる必要がある対応する回転を決定することを含んでもよい。一実施形態では、修正を行うことは、決定された回転によって、取得された取得済み虹彩画像を回転させることを含む。別の実施形態では、修正を行うことは、虹彩カメラ用の所定の最適向きに実質的に対応するように虹彩カメラの向きを変えることを含む。
虹彩カメラ用の所定の最適向きは、一実施形態では、虹彩カメラ内の基準面と垂直面との実質的な合致を含んでもよい。特定の実施形態では、虹彩カメラ用の所定の最適向きは、虹彩カメラ内の基準面と重力場勾配および重力場勾配に垂直な軸線によって画定された平面との実質的な合致を含んでもよい。
ずれセンサによって検出されたずれは、少なくとも水平軸線および垂直軸線に対する虹彩カメラの基準面の角度ずれを含んでもよい。検出されたずれは、少なくとも重力場勾配および重力場勾配に垂直な軸線に対する虹彩カメラの基準面の角度ずれを含んでもよい。
方法の一実施形態では、虹彩カメラの画像センサが配置される平面が、所定の最適向きまたは所定の最適向きからのずれを決定するための基準面として働く。
虹彩カメラの向き変えることが、本発明の一実施形態では、虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれを少なくするよう操作者に警報を出すことを含む。
一実施形態では、ずれセンサは、加速度計、ジャイロスコープ、または傾斜センサのいずれか1つである。
本発明は、虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の準最適向きを補償するように構成された虹彩撮像装置をさらに含んでもよい。虹彩撮像装置は、虹彩カメラおよびずれセンサを備える。虹彩カメラは、画像センサおよびカメラレンズを含んでもよい。ずれセンサは、虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれを検出するように構成されてもよく、したがって、検出されたずれに応じて、撮像装置は検出されたずれを補償するように修正を行う。
虹彩撮像装置は、検出済みずれを補償するために取込虹彩画像に行われる必要がある対応する回転を決定するように構成されてもよい。
虹彩撮像装置の一実施形態では、ずれセンサは、加速度計、シャイロスコープ、または傾斜センサのいずれか1つでよい。
虹彩撮像装置は、プロセッサおよびユーザインタフェースの少なくとも一方をさらに備えてもよい。
虹彩撮像装置の一実施形態では、虹彩カメラおよびずれセンサは、携帯用通信デバイス、モバイルコンピューティングデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、またはラップトップデバイスのうちのいずれか1つの中に配置されてもよい。
本発明はさらに、虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の傾きを修正するための、コンピュータで使用するコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードが内部に具現化された非一時的なコンピュータ使用可能媒体を備えてもよい。虹彩撮像装置は虹彩カメラおよびずれセンサを備えてもよい。コンピュータ可読プログラムコードは、(i)虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれをずれセンサで検出し、(ii)検出されたずれに応じて、検出されたずれを補償するように修正を行うための命令を含んでもよい。
虹彩カメラによる画像取込みのための被検眼の位置決めを示す図である。 虹彩認識のための装置の機能ブロック図である。 眼の近点距離の向こう側に被検眼の仮想正立合焦像を形成する反射光学系を示す図である。 被検眼の像をフィードバック物体として提供するための反射光学系を有する撮像装置の一実施形態を示す図である。 被検眼の像をフィードバック物体として提供するための反射光学系を有する撮像装置の別の実施形態を示す図である。 被検眼の像をフィードバック物体として提供するための反射光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 撮像装置の虹彩カメラおよび反射光学系の向きを示す図である。 撮像装置の虹彩カメラおよび反射光学系の別の向きを示す図である。 撮像装置の虹彩カメラおよび反射光学系のさらに別の向きを示す図である。 被検眼と虹彩カメラとの間に置かれた反射光学系を有する撮像装置の一実施形態を示す図である。 被検眼の近点距離の向こう側にフィードバック物体の虚像を形成する光学系を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置の一実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置の別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 フィードバック物体の虚像を形成するための光学系を有する撮像装置のさらに別の実施形態を示す図である。 被検眼と虹彩カメラとの間に置かれた反射光学系を有する撮像装置の他の実施形態を示す図である。 被検眼と虹彩カメラとの間に置かれた反射光学系を有する撮像装置のさらに他の実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系の一実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系の別の実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系のさらに別の実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系のさらに別の実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系のさらに別の実施形態を示す図である。 撮像装置用の反射光学系のさらに別の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系の特定の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系の別の特定の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系のさらに別の特定の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系のさらに別の特定の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系のさらに別の特定の実施形態を示す図である。 ハウジング内に配置された撮像装置用の反射光学系のさらに別の特定の実施形態を示す図である。 物体相互間の光路を変更するための例示的な光学要素を示す図である。 物体相互間の光路を変更するための別の例示的な光学要素を示す図である。 本発明の種々の実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムを示す図である。
図2は、撮像装置202および画像処理装置204を備える虹彩認識用の装置の機能ブロック図である。撮像装置202は、被検者の虹彩の画像を取得し、この画像を画像処理装置204に伝送する。撮像装置202によって取り込まれた画像は静止画像またはビデオ画像でよい。その後、画像処理装置204は、被検者を識別するために、または被検者の身元を確認するために、被検者の虹彩の取込画像に基づいて符号化されたデジタルテンプレートを解析し、以前に取得された虹彩画像に基づいて符号化されたデジタルテンプレートに対して比較する。
図2に示されていないが、虹彩認識用の装置200は、ビデオ画像から静止フレームを取り出すための構成要素と、画像データ、登録(被検者の虹彩情報を取り込み、保存し、そして保存された情報とその被検者とを一意に関連付けるプロセス)、および比較(被検者の身元を識別または確認するために、被検者から取得された虹彩情報を登録時に以前に取得された情報に対して比較するプロセス)を処理しデジタル化するための構成要素と、装置200の構成要素相互間の通信を可能にするための構成要素と、を含む他の構成要素を含んでもよい。虹彩認識用の装置の撮像装置、画像処理装置、および他の構成要素は、それぞれが別個のデバイスを備えてもよく、または単一デバイス内に組み合わされてもよい。
本発明は、虹彩画像取込みのために被検眼を位置合わせまたは位置決めするためのシステムを提供する。
一実施形態では、このシステムは、眼および虹彩自体の正しい位置決めを可能にするためのフィードバック物体を含み、画像取得時のフィードバック物体と被検眼との間の距離は眼の近点距離未満であり、別の実施形態では、眼の近点距離の半分未満である。本発明は、これを、被検眼の前にフィードバック物体の被検者に見える合焦正立像を形成して、フィードバック物体の像と被検眼との間の距離が眼の近点距離以上になるようにする光学要素を提供することによって実現する。
本発明の第1の実施形態では、フィードバック物体は、画像取得のために配置されると被検眼であり、フィードバック物体の合焦正立像は被検眼の映像であり、この場合、映像は反射要素によって形成される。
図3は、反射要素を必要とする実施態様において、物体の虚像がどのようにして眼の近点距離の向こう側に形成されるのかを理解するための光学原理を示す。
図3において、眼Eから散乱された入射光線P、QおよびRは反射要素R3で反射し、反射光線P’、Q’およびR’として眼Eに入射する。虚像E’の結像位置は、反射光線P’、Q’およびR’を反射光線P’、Q’およびR’が交わる点まで後方にたどることによって見つけることができる。被検者にとって、反射光線はこの点から発散するように見えるはずであり、この点は像点として働く。所望の物体距離(被検眼が最適画像取得のために配置されるよう意図された距離)および近点距離に基づいて反射要素を適切に選択することにより、被検眼の虚像は、眼の前にかつ眼の近点にまたは眼の近点の向こう側に(光学軸Aに沿った)距離を置いて、正立して確実に形成することができる。ある実施形態では、反射要素R4が、眼Eの映像を見る際、(i)被検眼が虹彩カメラの方向を見ているように、または(ii)被検眼が見ている方向と虹彩カメラが眼に対して配置される方向との間のずれが0°〜30°となるように配置され得る。
図4は本発明の一実施形態を示し、フィードバック物体は被検眼の映像である。図示の実施形態は虹彩カメラICおよび反射要素R4を備え、反射要素R4は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときだけ、被検者には反射要素R4に被検眼Eの正立合焦映像が見えるように配置される。被検者の凝視を反射要素R4の方に向けて眼Eの映像を観察するときに、被検者の虹彩は虹彩カメラICによる最適画像取得に適した向きをとる、すなわち、虹彩は虹彩カメラICの光学軸Oに沿って実質的に中心に置かれる。
図示の実施形態では、反射要素R4は、凹面鏡と被検眼との間の距離が近点距離未満になるように配置された凹面鏡である。反射要素R4は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときに、正立虚像E’と眼Eとの間の光学軸Aに沿った距離が近点距離以上になるように選択される。好ましい一実施形態では、凹面鏡と被検眼との間の距離は近点距離の半分未満であり、反射要素R4は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときに、正立虚像E’と眼Eとの間の光学軸Aに沿った距離が近点距離以上になるように選択される。
眼の近点距離以上の距離を置いて像を形成することにより、被検者は、画像取得のための正しい位置にあると、反射要素R4と眼Eとの間の物理的距離が近点距離未満であるにもかかわらず、眼の合焦像を見ることができる。
図4に示されている実施形態では、凹面鏡R4は、(i)虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域が鏡R4と鏡R4の焦点との間にあり、かつ(ii)虚像E’と眼Eとの間の距離が近点距離以上になるように選択されてもよい。
図4に示されているように、本発明は、画像取込みのために眼Eを照らすための照明源LTを含んでもよい。
図5は本発明の第2の実施形態を示し、フィードバック物体は被検眼の映像である。この実施形態は虹彩カメラICおよび反射要素R5を備え、反射要素R5は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときだけ、被検者には反射要素R5に被検眼Eの正立合焦映像が見えるように配置される。被検者の凝視を反射要素R5の方に向けて眼Eの映像を観察するときに、被検者の虹彩は虹彩カメラICによる最適画像取得に適した向きをとる、すなわち、虹彩は虹彩カメラICの光学軸Oに沿って実質的に中心に置かれる。
図5に示されている実施形態では、反射要素R5は、眼Eの遠位に配置された平坦な(または実質的に平坦な)反射要素M5と眼Eの近位に配置された凸レンズ要素L5とを有する平凸面鏡要素である。反射要素M5および凸レンズ要素L5は一体に形成されてもよく、あるいは2つの別々の要素の可逆結合または不可逆結合によって形成されてもよいことが理解されるであろう。反射要素M5および凸レンズ要素L5は、代替的に、互いに隣接してまたは実質的に隣接して配置された2つの別々の要素でもよい。一実施形態では、反射要素R5は平凸レンズL5を備えてもよく、平面は反射コーティングで処理されるかまたは覆われている。別の実施形態では、反射要素R5は平面M5からの部分反射に依存してもよく、平面M5には反射コーティングが設けられても設けられなくてもよい。
反射要素R5は、画像取得時に被検眼から近点距離未満の距離を置いて配置される。反射要素R5は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときに、正立合焦虚像E’が被検眼Eから近点距離以上の距離を置いて形成されるように選択される。好ましい一実施形態では、反射要素R5は、画像取得時に被検眼から近点距離の半分未満の距離を置いて配置される。このような実施形態では、反射要素R5は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときに、正立合焦虚像E’が被検眼Eから近点距離以上の距離を置いて形成されるように選択される。
図5における実施形態では、平凸面要素R5は、(i)平凸面要素R5が眼Eにまたは眼Eより遠いところに焦点を有し、かつ(ii)虚像E’が、眼Eから近点距離以上の距離を置いて形成された直立拡大像となるように選択されてもよい。
図6は本発明の別の実施形態を示し、フィードバック物体は被検眼の映像である。この実施形態は虹彩カメラICおよび反射要素R6を備え、反射要素R6は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときだけ、被検者には反射要素R6に被検眼Eの正立合焦映像が見えるように配置される。被検者の凝視を反射要素R6の方に向けて眼Eの映像を観察するときに、被検者の虹彩は虹彩カメラICによる最適画像取得に適した向きをとる、すなわち、虹彩は虹彩カメラICの光学軸Oに沿って実質的に中心に置かれる。ある実施形態では、反射要素R6は、眼Eの映像を見る際、(i)被検眼が虹彩カメラの方向を見ているように、または(ii)被検眼が見ている方向と虹彩カメラが眼に対して配置される方向との間のずれが0°〜30°となるように配置され得る。
反射要素R6は、眼Eの遠位に配置された凸反射面M6と、眼Eの近位に配置された平面レンズ面L6とを有する平凸面鏡要素である。凸反射面M6および平面レンズ部分L6は一体に形成されてもよく、あるいは2つの別々の要素の可逆結合または不可逆結合によって形成されてもよいことが理解されるであろう。反射要素M6およびレンズ部分L6は、代替的に、互いに隣接してまたは実質的に隣接して配置された2つの別々の要素でもよい。一実施形態では、反射要素R6は単純に単一の平凸レンズを備えてもよく、凸面は反射コーティングで処理されている。
反射要素R6は、好ましくは、画像取得時に被検眼から近点距離未満の距離を置いて配置され得る。より好ましくは、反射要素R6は、好ましくは、画像取得時に被検眼から近点距離の半分未満の距離を置いて配置され得る。反射要素R6は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込領域内にあるときに、虚像E’が眼Eから近点距離以上の距離を置いて形成されるように選択される。
図6における実施形態では、平凸面要素R6は、(i)平凸面要素R6が眼Eにまたは眼Eより遠いところに焦点を有し、かつ(ii)虚像E’が、眼Eから近点距離以上の距離を置いて形成された直立拡大像となるように選択されてもよい。
図4、図5および図6に示されている諸実施形態は反射要素の特定の構成に関して論じられているが、本発明は、反射要素または部分反射要素あるいは反射要素と他の光学要素を組み合わせたものを備えるとともに、そのような反射光学系と被検眼との間の距離が近点距離未満である(またはより好ましくは、近点距離の半分未満である)場合に反射像E’と被検眼Eとの間の距離が近点距離以上になるように構成されたどんな反射光学系でも同様に実施することができる。本開示の目的で、「反射要素(reflective element)」および「反射光学系(reflective optical system)」という用語は置き換え可能であると理解されるべきである。
さらに、図4、図5および図6に関連して説明される本発明の一実施形態では、反射要素および虹彩カメラは、(i)虹彩カメラの画像センサと(ii)視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込領域との間の距離が近点距離の半分未満になるように互いに相対的に配置され得る。
図4、図5および図6に示されている諸実施形態では、反射要素は虹彩カメラに隣接してまたは虹彩カメラの片側に隣接して配置され、したがって反射要素は虹彩カメラICの光学軸Oから完全に除去される。図6Bは本発明の一実施形態を示し、反射要素R6Bは虹彩カメラICに隣接してかつ虹彩カメラICの垂直方向上方に配置され、照明源LTは虹彩カメラICに隣接してかつ虹彩カメラICの片側に配置される。図6Cは本発明の別の実施形態を示し、虹彩カメラICは反射要素R6Cに隣接してかつ反射要素R6Cの片側に隣接して配置され、照明源LTは反射要素R6Cに隣接してかつ反射要素R6Cの反対側に隣接して配置される。
同様に、図4、図5、図6Bおよび図6Cに示されている諸実施形態では、照明源LTは、画像取込みのために眼Eを照らすために設けられてもよい。図示の諸実施形態では、照明源LTは反射要素(R4、R5、R6)に隣接してまたは反射要素(R4、R5、R6)の片側に隣接して配置され、したがって反射要素は照明源LTから眼Eへの照射光の透過を妨げない。
図4、図5および図6には照明源の代替配置も示してあり、反射要素(R4、R5、R6)は代替照明源LT’と被検眼Eとの間に置かれる。この代替実施態様では、反射要素(R4、R5、R6)は、照明源LT’と被検眼Eとの間に配置された光学フィルタ(バンドパスフィルタやコールドミラーなど)を備える。光学フィルタは、照明源LT’からの赤外放射が被検眼Eへの途上で通過するとともに、被検眼Eで反射した可視波長を反射することを可能にするように選択される。これにより、可視光は被検眼の像を形成するように確実に反射され、照明源LT’によって生成された赤外波長は、画像取得のために眼を照らすように被検眼Eに確実に達することができる。
本明細書に記載されている虹彩撮像装置の一実施態様は、内蔵カメラを有する携帯用デバイス(携帯電話、ラップトップ、タブレット、携帯情報端末など)内にあることが理解されるであろう。このことは、虹彩カメラならびに反射要素を携帯用デバイス用のハウジング内に組み込むことによって実現されてもよく、虹彩カメラおよび反射要素は、透明または実質的に透明な平面平行要素(そのような1つまたは複数のガラス窓)を有する。
虹彩カメラのレンズ要素が平面平行要素に対して垂直または実質的に垂直でない限り、画質の著しい低下が起こりやすいことが分かっている。したがって、最適な画像取込みを確実にする目的で、虹彩カメラは、虹彩カメラのレンズの軸線と透明な(または実質的に透明な)平面平行要素に対して垂直な軸線との間のずれが0°〜5°になるようにハウジング内に配置される。より好ましくは、虹彩カメラレンズが平面平行要素に対して確実に垂直または実質的に垂直になるように虹彩カメラレンズが配置される実施形態では、反射要素は、被検眼が画像取込み領域内に配置されたときに被検者が反射要素に被検者の虹彩の正立合焦画像を見ることができるようにするのに十分な程度に傾けられてもよい。一実施形態では、反射要素は、平面平行要素に対して垂直な軸線に対して5°以上傾けられる。
図6Aは本発明の一実施形態を示し、この実施形態では、(i)虹彩カメラICおよび反射要素は透明な平面平行要素PPEの片側に配置され、(ii)虹彩カメラは、虹彩カメラのレンズ軸線LAXが透明な(または実質的に透明な)平面平行要素PPEに対して実質的に垂直になるように配置され、(iii)反射要素は、平面平行要素PPEに垂直な軸線PPAXに対して傾けられる。
説明として、この実施形態および類似の実施形態の目的で、「傾ける(tilt)」および「傾けられる(tilted)」という用語は反射光学系の構成または配置を記述しており、(i)反射光学系は虹彩カメラの片側に配置され、(ii)反射要素は、眼が画像取込み領域内に配置されたときに被検者に見える被検眼の合焦正立虚像が反射光学系に(好ましい一実施形態では、反射光学系の実質的に中心に)形成されるように虹彩カメラレンズ軸線に対して配置される。
反射光学系の所望の傾斜配置を実現するための非限定的な諸実施形態は、(i)反射要素と画像取込み領域との間に配置されかつ反射要素の近くに配置されたプリズムを追加すること、および(b)虹彩カメラと反射光学系の1つまたは複数の表面との間に適切な線形オフセットを設けること、の一方または両方を含んでもよい。
図4、図5、図6および図6Aに示されている諸実施形態は反射要素の特定の構成に関して論じられているが、本発明は、反射要素または部分反射要素あるいは反射要素と他の光学要素を組み合わせたものを備えるとともに、そのような反射光学系と被検眼との間の距離が近点距離未満である(またはより好ましくは、近点距離の半分未満である)場合に反射像E’と被検眼Eとの間の距離が近点距離以上になるように構成されたどんな反射光学系でも同様に実施することができる。本開示の目的で、「反射要素」および「反射光学系」という用語は置き換え可能であると理解されるべきである。
以下で説明するように、図4、図5および図6に示されている本発明での実施に適した光学要素または反射光学系の選択は、被検眼が虹彩カメラの被写界深度内にあるときに、(i)近点距離、および(ii)被検眼と光学要素との間の距離の関数でよい。
一実施形態では、反射要素は、画像取込み領域が反射要素と反射要素の焦点との間にあるように選択され配置されてもよい。
フィードバック物体が被検眼自体の映像である本発明の一実施形態では、反射光学系は角度選択性反射要素、すなわち、入射光を単一の選択された入射角または選択された範囲の入射角でのみ反射する反射要素を備えてもよい。一実施形態では、角度選択性反射要素は、表面が虹彩カメラの視野と一致する入射角内でのみ反射するように選択され、それによって、被検者は、被検眼が虹彩カメラの視野内に配置されたときだけ被検眼の映像を確実に見ることができる。別の実施形態では、角度選択性反射要素は、デバイスの外観を改善するためだけに含まれていてもよい。
本発明の別の実施形態では、切換可能な「スマートガラス(smart glass)」要素が反射要素の前に配置される。スマートガラスは、スマートガラスを透過する光量の切換可能な制御を可能にする。スマートガラスは、状態変化を受けると、第1の透明/半透明状態から第2の反射状態または不透明状態に変化する。スマートガラス要素の非限定的な例としては、エレクトロクロミックデバイス、懸濁粒子デバイス、マイクロブラインド、液晶デバイスなどがある。一実施形態では、反射要素の前に配置されたスマートガラス要素は、虹彩認識が求められるまで第1の暗い/不透明状態に維持される。スマートガラス要素は、この段階で、被検者が虹彩の位置合せのためにスマートガラス要素の後ろに配置された反射要素を見ることができるように、状態変化(例えば半透明/透明状態)を受けてもよい。一実施形態では、スマートガラス要素はエレクトロクロミック要素であり、エレクトロクロミック要素は、エレクトロクロミック要素に電圧差をかけることにより第1の状態から第2の状態に移される。別の実施形態では、反射光学系の反射要素は「スマートガラス」要素を備え、「スマートガラス」要素は、反射状態から半透明/透明状態に変わることができ、それによってこの「スマートガラス」反射要素の後ろの物体(例えば黒色背景)を露出させる。
図7は本発明の一実施形態を示し、フィードバック物体は被検眼自体の映像であり、反射光学系R7は、被検眼Eと虹彩カメラICとの間に光学軸Oに沿って配置される。図示の実施形態では、反射光学系R7はコールドミラーでよく、あるいは可視波長を反射するが、虹彩カメラICによる画像取得のためにいくつかの赤外波長が通過することができる他の光学フィルタでもよい。反射光学系R7は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込み領域内にあるときだけ、被検者には反射光学系R7に被検眼Eの正立合焦映像が見えるように選択され配置される。
図示の実施形態では、反射光学系R7は、画像取得時に被検眼から近点距離未満の距離を置いて配置された凹面鏡である。反射光学系R7は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込み領域内にあるときに、正立虚像E’が、虚像E’と眼Eとの間の距離が近点距離以上になるように形成されるように選択される。
図4の場合のように、図7に示されている実施形態では、反射光学系R7は、(i)虹彩カメラICの視野領域FOVおよび被写界深度領域DOFの交差によって画定された画像取込み領域が鏡R7と鏡R7の焦点との間にあり、かつ(ii)眼Eから近点距離以上の距離を置いて正立拡大虚像E’を形成するように選択され配置されてもよい。
図7に示されている実施形態は凹面反射光学系R7を示しているが、反射光学系は図5または図6で論じられた構成のいずれも同様に取り得る。反射光学系R7は、代替的に、被検眼が虹彩カメラの視野および被写界深度の交差によって画定された画像取込み領域内に配置され、画像取込み領域が反射光学系R7から近点距離未満の距離のところにあるときに、正立合焦像が被検眼の前にかつ被検眼から近点距離以上の距離を置いて形成されるように構成された他の反射光学系(反射要素または反射要素とレンズ要素とを組み合わせたものを備える)を備えてもよい。
さらに、図7の実施形態では、反射光学系R7はコールドミラーまたは光学フィルタを備えるが、反射光学系R7は、代替的に、以下でさらに詳細に説明される図13〜図16Fに示されている構成のうちのいずれか1つから選択されてもよい。好ましい一実施形態では、反射光学系R7は、図16Dおよび図16Eにそれぞれ示されている構成の中から選択されてもよい。
上記の段落では、眼が正しく配置されたときに被検眼の合焦映像を得るための反射光学系の特定の実施形態を記述している。しかしながら、本発明は、論じられた特定の実施形態に限定されるものではなく、所望の物体距離(被検眼が最適画像の取込みのために配置されるよう意図された距離)が近点距離未満である場合、被検眼の反射像が、眼の前に眼の近点の距離または眼の近点を超える距離を置いて、正立して形成されるように選択された任意の光学系によって実現され得ることが理解されるであろう。
さらに、反射光学系は、単一の一体形成された要素を備えてもよく、または所望の像形成特性を実現するために選択され構成された光学要素の組立体を備えてもよいことが理解されるであろう。
本発明の第2の実施形態では、フィードバック物体は実物体である(被検眼自体の映像ではない)。フィードバック物体は、眼で見える任意の物体であり、眼の適切な位置決めおよび虹彩自体の向きを確保するように配置されてもよい。適切なフィードバック物体は、制限なく、テキスト、数字もしくは文字、イラストもしくは画像などの書き物、白熱ランプや発光ダイオード(LED)などの照明源、または任意の可視2次元もしくは3次元物体を含んでもよい。フィードバック物体は、観察のために環境光によって照らされてもよく、または専用光源によって照らされてもよく、または撮像装置自体から光源によって照らされてもよい。
図8は、光学レンズを用いる実施形態における、フィードバック物体の虚像が眼の近点距離の向こう側に形成され得る方法を理解することに関係する一般的な光学原理を示す。
この説明図では、物体Objを起源とするまたは物体Objから散乱された入射光線P、QおよびRは、レンズL8を通って屈折し、光線P’、Q’およびR’として眼Eに入射する。虚像Obj’の結像位置は、光線P’、Q’およびR’を反射光線P’、Q’およびR’が交わる点まで後方にたどることによって決定することができる。被検者にとって、反射光線はこの点から発散するように見えるので、この点は像点として働く。物体距離(レンズL8と物体Objとの間の距離)および被検者距離(眼EとレンズL8との間の距離)に基づいてレンズを適切に選択することにより、虚像Obj’は、眼の前に眼の近点の距離または眼の近点を超える距離を置いて確実に形成することができる。
図9は本発明の特定の一実施形態を示し、フィードバック物体は実物体である。この実施形態は虹彩カメラICおよびレンズ要素L9を備え、レンズ要素L9は、眼Eが視野領域FOV内にあるときに、被検者に物体Objの像が見えるように配置される。被検者の凝視をレンズ要素L9の方に向けて物体Objを観察するときに、被検者の虹彩は虹彩カメラICによる最適画像取得に適した向きをとる、すなわち、虹彩は虹彩カメラICの光学軸Oに沿って実質的に中心に置かれる。ある実施形態では、レンズ要素L9は、虚像Obj’を見る際、虹彩カメラが眼に対して配置される方向との間のずれが0°〜30°となるように配置され得る。
図示の実施形態では、物体Objと眼Eとの間の距離は近点距離未満であり、レンズ要素L9は眼Eと物体Objとの間に配置された凸レンズである。レンズ要素L9は、眼Eが虹彩カメラICの視野領域FOV内にあるときに、物体Objの正立合焦虚像Obj’が、虚像Obj’と眼Eとの間の距離が近点距離より大きくなるように形成されるように選択される。
眼の近点距離より大きい距離を置いて像を形成することにより、被検者は、画像取得のための適切な位置にあると、物体Objと眼Eとの間の物理的距離が近点距離未満であるにもかかわらず、物体の合焦像を見ることができる。
図9に示されている実施形態では、レンズ要素L9は、(i)物体Objがレンズ要素L9の前方焦点面と一致もしくは実質的に一致して、またはレンズ要素L9にわずかに近接して配置され(すなわち、レンズ要素は、フィードバック物体がレンズ要素とレンズ要素の前方焦点面との間にあるように配置される)、かつ(ii)虚像Obj’と眼Eとの間の距離が近点距離より大きくなるように選択され得る。
適切な光学要素の選択は、(i)近点距離、(ii)被検眼と光学要素との間の距離、および(iii)光学要素とフィードバック物体との間の距離の関数でよい。
上記の段落では、被検眼が画像取込みのために正しく配置されたときにフィードバック物体の正立合焦虚像を得るための特定の光学要素L9(すなわち凸レンズ)に関する本発明の実施形態を記述している。しかしながら、本発明は、論じられた特定の実施形態に限定されるものではなく、所望の物体距離(物体Objと光学要素L9との間の距離)および被検者距離(光学要素L9と虹彩カメラの視野FOV内に配置されたときの被検眼Eとの間の距離)の場合、フィードバック物体の合焦虚像が、眼の前に眼の近点の距離または眼の近点を超える距離を置いて正立して形成されるように選択された任意の光学系によって実現され得ることが理解されるであろう。本開示の目的で、「光学要素(optical element)」および「光学系(optical system)」という用語は置き換え可能であると理解されるべきである。
さらに、光学系は、単一の一体形成された要素を備えてもよく、または所望の像形成特性を実現するために選択され構成された光学要素の組立体を備えてもよいことが理解されるであろう。
フィードバック物体が実物体であり、光学系(レンズ要素など)が物体の像を近点距離の向こう側に投影するために被検眼と物体との間に配置される本発明の一実施形態では、ユーザに眼の正しい位置決めに関する視覚フィードバックを提供するためにオクルーダ(occluder)が組み込まれてもよい。
本発明で検討されるオクルーダは、眼が画像取込みのための最適位置にない限り、フィードバック物体の虚像を部分的にさえぎるために、光学要素と眼の潜在的観察位置との間に配置された不透明、半透明、または非透明構造を含んでもよい。オクルーダは、オクルーダ内に設けられた開口または窓を有するマスク(または他の不透明もしくは実質的に非透明な要素)を含んでもよい。オクルーダの非限定的な例は、オクルーダの窓または開口が、フィードバック物体を完全に、実質的に、または部分的に取り囲み、少なくとも1つの観察位置からのフィードバック物体をさえぎるものがない眺めを可能にするように、実質的に非透明な要素内に窓または開口を有する環状構造、スリット、パイプ、管、円筒、キーホール、またはその他の構造を含んでいる。代替的に言うと、オクルーダは、被検眼が画像取込み領域の外側の少なくとも1つの位置からフィードバック物体を部分的にまたは完全に見るのを妨げるように構成されてもよい。
図10Aは、被検眼が画像取込みのために正しく配置されたときに、被検眼から近点距離を超える距離を置いてフィードバック物体の正立合焦虚像を形成するための凸レンズL10を有する装置の横断面を示す。図示の実施形態では、オクルーダMは環状構造(開口Aprを画定している)を有し、凸レンズL10と視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込み領域との間に配置される。オクルーダMは、眼が画像取込み領域の外側に(または部分的に外側に)配置されたときに、虚像Obj’の各部分が眼によって見られるのをさえぎるように構成される。
図10Aに示されているように、眼E1は、虹彩カメラICの視野FOV内に画像取込みのために最適に配置される。物体Objから入射する光線は、眼E1への途上で開口Aprをとぎれずに通過する。上述したように、レンズL10の選択、および物体Objおよび眼E1に対するレンズL10の位置は、眼E1に、眼の近点の距離または眼の近点を超える距離を置いて形成された合焦正立虚像Obj’が見えるのを確実にする。
同じ図10Aにおいて、眼E2は、虹彩カメラICの被写界深度DOFの向こう側に配置される。オクルーダMはそれに応じて、物体Objの上部から入射する光線に干渉し、眼E2が虚像Obj’の対応する上部を見るのを妨げる。図10Aに示されていないが、オクルーダMは、同様に物体Objの他の先端部から散乱された光線に干渉するはずであり、眼E2が虚像Obj’の対応する先端部分を見るのを妨げるはずである。眼E2は、物体Objから入射し、眼E2への途上で開口Aprを通過する光線によって結像される虚像Obj’の一部しか見ることができないはずであることが理解されるであろう。
図10Bは、図10Aの実施形態において眼E1で見られる虚像Obi’全体(三角形)を示す。図10Cは、眼E2で見られる虚像Obj’を示す。虚像Obj’は、眼E2が虹彩カメラICの被写界深度DOF領域の外側に配置された結果として、眼E2には部分的にしか見ることができない(三角形の先端部分がさえぎられる)ことに留意されたい。
図11Aは、被検眼が画像取得のために正しく配置された(すなわち、虹彩カメラICの視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込み領域内にある)ときに、フィードバック物体の正立合焦虚像を得るための凸レンズL11を有する装置の横断面を示す。環状構造を有する(それによって開口Aprを画定している)オクルーダMは、凸レンズL11と視野FOVおよび被写界深度DOFの交差によって画定された画像取込み領域との間に配置される。オクルーダMは、眼が画像取込み領域の外側に(または部分的に外側に)配置されたときに、オクルーダMが虚像Obj’の各部分を眼の視野からさえぎるように構成される。
図11Aに示されているように、眼E1は、虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内に画像取込みのために最適に配置される。物体Objから入射する光線は、光線の眼E1への途上で開口Aprをとぎれずに通過する。上述したように、レンズL11の選択、および物体Objおよび眼E1に対するレンズL11の位置決めは、眼E1に、眼の近点にまたは眼の近点の向こう側に形成された合焦正立虚像Obj’が見えるのを確実にする。
同図では、眼E2は、虹彩カメラICの視野FOV領域の外側に部分的に配置される。オクルーダMはそれに応じて、物体Objの下部から入射する光線に干渉し、眼E2が虚像Obj’の対応する下部を見るのを妨げる。眼E2は、物体Objから入射し、眼E2への途上で開口Aprを通過する光線によって結像される虚像Obj’の一部しか見ることができない。
図11Bは、図11Aの実施形態において眼E1で見られる虚像Obi’を示す。図11Cは、眼E2で見られる虚像Obj’を示す。虚像Obj’は、眼E2が視野FOV領域の外側に部分的に配置された結果として、眼E2には部分的にしか見ることができない(虚像Obj’の下部がさえぎられている)ことに留意されたい。
図12Aは、被検眼が画像取込みのために正しく配置されたときに、フィードバック物体の合焦虚像を得るための凸レンズL12を有する装置の横断面を示す。オクルーダMは、眼が虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域の外側に(または部分的に外側に)配置された場合に、虚像Obj’の各部を被検眼からさえぎるように構成され配置される。
図12Aに示されているように、眼E1は、虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内に画像取込みのために最適に配置される。物体Objから入射する光線は、光線の眼E1への途上で開口Aprをとぎれずに通過する。レンズL12の選択、および物体Objおよび眼E1に対するレンズL12の位置決めは、眼E1に、眼の近点にまたは眼の近点の向こう側に形成された正立合焦虚像Obj’が見えるのを確実にする。
同図において、眼E2は、虹彩カメラICの視野FOV領域の外側に部分的に配置される。オクルーダMはそれに応じて、物体Objの上部から散乱された光線に干渉し、眼E2が虚像Obj’の対応する上部を見るのを妨げる。したがって、眼E2は、物体Objから入射し、眼E2への途上で開口Aprを通過する光線によって結像される虚像Obj’の一部しか見ることができない。
図12Bは、図12Aに関連して論じた実施形態において眼E1で完全に見えることになる虚像Obj’を示す。図12Cは、視野FOV領域の外側に眼を配置した結果として、眼E2には部分的にしか見えなくなる(虚像Obj’の上部がさえぎられている)虚像Obj’を示す。
図12D〜図12Fは、上記の図10A〜図12Cに関連してより一般的に論じた本発明の例示的な実施形態を示す。すなわち、この実施形態では、光学系(レンズ要素など)が、近点距離の向こう側に物体の像を投影するために被検眼と物体との間に配置され、ユーザに正しい位置決めに関する視覚フィードバックを提供するためにオクルーダを有する。
図12Dに示されているように、この例示的な実施形態では、フィードバック物体は、ロゴLgを指す1つまたは複数の矢印(またはその他のマーカ)で囲まれたアイコンまたはロゴLgを備える。矢印Arrは被検眼をロゴLgに引き寄せる。
図12Eは、被検眼が虹彩カメラICの被写界深度DOFの向こう側に配置されたときの例示的な実施形態を示す。この場合、オクルーダは、フィードバック物体の一部から入射する光線に干渉し、被検眼がフィードバック物体の一部を見るのを妨げる(図示の実施形態では、被検眼はフィードバック物体の北西象限内の矢印を見るのを妨げられる)が、フィードバック物体の残り部分(被検眼で見える)は開口Apr内に非対称に配置される。
図12Fは、眼E1が、虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内に画像取込みのために最適に配置された場合を示す。この場合、フィードバック物体から入射する光線は、ロゴLg全体が被検者に見えかつ開口Apr内に対称に配置されるが、ロゴLgを取り囲む矢印Arrは被検者に見えないように、被検眼への光線の途上で開口Aprを通過する。
図10A〜図12Bに開示されている実施形態は、光学系内のレンズ要素と組み合わせた遮蔽要素の実施について論じているが、光学系は、オクルーダだけで(すなわちレンズ要素なしに)、眼の正しい位置決めに関する視覚フィードバックを同等に提供することができる。
光学系が主に視覚フィードバックを提供するためのオクルーダに依存している実施形態では、オクルーダは、眼が虹彩カメラの視野領域の外側に(または部分的に外側に)配置された場合に、被検眼からフィードバック物体の各部をさえぎるように構成され配置され得る。フィードバック物体から入射する光線は、眼が虹彩カメラの視野内に配置されたときだけ、被検眼への光線の途上でオクルーダ開口をとぎれずに通過することになる。
この実施形態では、オクルーダは、フィードバック物体から入射する光線を、虹彩カメラの視野の外側の領域への光線の途上でさえぎるように構成され配置され、それによって、被検者の虹彩が視野の外側に少なくとも部分的に、または全体的に配置されたときに被検者の視界からフィードバック物体の少なくとも一部をさえぎる。好ましい一実施形態では、オクルーダは、被検者の虹彩全体を視野内に配置したのに応じて、フィードバック物体が被検者に完全に見えるように構成され配置されてもよい。
同図において、眼E2は、虹彩カメラICの視野FOV領域の外側に部分的に配置される。オクルーダMはそれに応じて、物体Objの上部から散乱された光線に干渉し、眼E2が虚像Obj’の対応する上部を見るのを妨げる。したがって、眼E2は、物体Objから入射し、眼E2への途上で開口Aprを通過する光線によって結像される虚像Obj’の一部しか見ることができない。
図12Bは、図12Aに関連して論じた実施形態において眼E1で完全に見えるはずの虚像Obj’を示す。図12Cは、眼を視野FOV領域の外側に配置した結果として、眼E2で部分的にしか見えなくなる(虚像Obj’の上部がさえぎられている)虚像Obj’を示す。
図9、図10A、図11Aおよび図12Aはそれぞれ、像形成のための単眼の位置決めを確実にするためにフィードバック物体を設けることを示している。しかし、同じ原理および構成は、虹彩撮像のための被検者の両眼の位置決めまたは位置合わせに使用することができる。
一実施形態では、両眼の位置決めまたは位置合わせのためのデバイスまたは装置は、被検者の各眼が、その眼が虹彩撮像のための正しい位置にあるときにフィードバック物体の正立合焦虚像を確実に見ることができるように、図9、図10A、図11Aおよび図12Aに示されている実施形態の複製を含んでもよい。
本発明の1つの二眼実施形態では、各眼によって見られる虚像は他方の眼によって見られる虚像から独立している。
この二眼実施形態の別の実施形態では、2つのフィードバック物体またはこれらのフィードバック物体の位置決め(または両方)は、両眼が像形成のために正しく配置されたときに被検者に単一の重要な像を提供するように選択される。好ましい一実施形態では、このことは、2つのフィードバック物体が左右の眼に別々に表示されるオフセット画像を含むステレオペアによって実現され得る。被検者の両眼が虹彩撮像のための正しい位置にあるとき、被検者には、奥行き感または3次元(3D)効果を有する1つの像が見える。
ステレオペアを示すよう意図された別の二眼実施形態では、左右の眼に表示される2つの像を互いに対して正確に合致させなければならないことを回避するために、2つのフィードバック物体は周期的反復構造(典型的には、例えば正方格子などの反復パターン)を含む。この反復構造は、左右の像の間の正確な位置合せを確実にするためにデバイスまたは装置の構成を必要とせずに、(両眼が虹彩撮像のための正確な位置にあるときに)被検者が奥行き感を有する像を見ることを可能にする。特定の実施形態では、周期的反復構造は、周期的構造がはっきり見えるように十分低いのに、眼が位置合せ点のうちの1つをストレスなく自然に絶えず追尾することができるように十分近くに位置合せ点を設けるように十分高い周波数を有する。特定の一実施形態では、周期的反復構造は、格子状反復パターンを有する医療テープを備えてもよい。これらの実施形態は、2つの光チャネルの間の正確な位置合せを不要にする働きをし、このことは生産効率または費用効率を提供し得る。
単眼用の実施形態の場合のように、被検眼のそれぞれとフィードバック物体のそれぞれとの間の距離は近点距離未満でよい。したがって、光学系は、フィードバック物体の正立合焦虚像が、各眼に対して、虚像と眼との間の距離が近点距離より大きくなるように形成されるように選択され、各眼と各フィードバック物体との間に置かれる。
本発明はさらに、フィードバック物体が被検眼自体の映像であり、反射光学系が被検眼Eと虹彩カメラICとの間に光学軸Oに沿って配置される、撮像装置の一実施形態について検討する。先に論じたように、類似装置の従来技術の実施態様は、コールドミラーやバンドパスフィルタなどの光学フィルタに依存しており、光学フィルタは選択波長(可視波長など)を反射または吸収するが、他のいくつかの波長(赤外波長など)が虹彩カメラまで通過することを可能にする。この種のフィルタにより、デバイスが被検者の虹彩の画像を放射線スペクトルの赤外領域内で取得することが可能になり、同時に、被検者に被検者の凝視を撮像中の眼の映像に向けさせ、それによって被検者の虹彩は虹彩カメラの光学軸に実質的に中心を置かれることを確実にする。
このようにして光学フィルタまたはコールドミラーを使用する一欠点は、光学フィルタのコストが赤外放射と可視放射の両方を反射する鏡のコストよりも有意に高いことである。
費用効率を目的として、本発明は、被検眼と虹彩カメラとの間に、可視放射を反射し、赤外放射などの他の放射も反射するように構成されても構成されなくてもよい反射光学系を置く。一実施形態では、反射光学系は普通の鏡を備えてもよく、この鏡は、可視波長を反射し、同時に画像取得のための十分な放射が虹彩カメラに達することを可能にするように構成される。
図13は本発明の一実施形態を示し、フィードバック物体は被検眼Eの映像であり、反射光学系R13は、被検眼Eと虹彩カメラICとの間に虹彩カメラICの光学軸Oに沿って配置される。反射光学系R13は、可視放射と赤外放射の両方を反射するように選択され、好ましい一実施形態では普通の鏡面を備えてもよい。
反射光学系R13にはさらに開口Apr13が設けられる。開口Apr13は、一実施形態では、反射光学系R13の中心に(または実質的に中心に)配置されてもよい。一実施形態では、反射光学系R13は、光学軸Oが開口Apr13の中心を通過するように配置されてもよい。開口Apr13は、反射光学系R13の反射面に穴または不連続部を備えてもよい。
反射光学系R13は、眼Eが虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内にあるときに、被検者に被検眼Eの合焦映像が見えることになるように選択され配置されてもよい。反射光学系R13の反射面部分は、(可視放射を反射し被検眼に戻して虚像E’を形成することにより)被検者に眼の位置決めに関する視覚的指標を提供し、同時に、開口Apr13は、眼Eから散乱された放射が光学経路Oに沿って移動し、画像取得のために虹彩カメラICで受信されることを可能にする。開口Apr13の位置決めに応じて、反射光学系R13は眼Eの不完全な虚像E’を形成することがあり、反射像は、開口Apr13を通過し、したがって反射して眼Eに戻されることのない放射の結果として不完全なものである。
開口Apr13を設けることにより、本発明は普通の反射面を使用して、(i)眼の正確な位置決めの視覚的指標を提供するために被検眼と虹彩カメラとの間に反射光学系を置くという目的、および(ii)被検眼から散乱された十分な放射が画像取得のために虹彩カメラによって受信されることを可能にするという目的を同時に達成し、それによって光学フィルタまたはコールドミラーに関連するコストを回避する。
図14は、被検眼Eと虹彩カメラICとの間に置かれた反射光学系R14を有する本発明の別の実施形態を示し、反射光学系R14は、(i)少なくとも可視放射を反射し、(ii)同時に、画像取得に十分な放射が虹彩カメラに達することを可能にするように構成される。
図示の実施形態では、反射光学系R14の表面は非反射部分NR14を有し、非反射部分NR14は可視放射および赤外放射が通過できるようにする。反射光学系R14の残りの表面は可視放射および赤外放射を反射する。好ましい一実施形態では、反射光学系R14の反射面は普通の鏡面を備えてもよいが、非反射部分NR14はミラーコーティングを有していない表面の一部を備えてもよい。
一実施形態では、反射光学系R14の非反射部分NR14は反射光学系の中心に(または実質的に中心に)設けられてもよい。好ましい一実施形態では、反射要素R14は、光学軸Oが非反射部分NR14の中心を通過するように配置されてもよい。
反射光学系R14は、被検眼Eが虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内に配置されたときに、被検者に被検眼Eの合焦映像が見えることになるように配置されてもよい。反射光学系R14の反射面部分は、(可視放射を反射し被検眼に戻して眼Eの虚像E’を形成することにより)被検者に眼の位置決めに関する視覚的指標を提供し、同時に、非反射部分NR14は、眼Eから散乱された十分な放射が光学経路Oに沿って移動し、画像取得のために虹彩カメラICで受信されることを可能にする。
眼Eおよび虹彩カメラICに対する非反射部分NR14の位置決めに応じて、反射光学系R14は眼Eの不完全な虚像E’を形成することがあり、反射像は、虹彩カメラICへの途上で非反射部分NR14を通過し、したがって反射して眼Eに戻されることのない放射の結果として不完全なものである。
非反射部分NR14を設けることにより、本発明は普通の反射要素を使用して、(i)眼の正確な位置決めの視覚的指標を提供するために被検眼と虹彩カメラとの間に反射光学系を置くという目的、および(ii)被検眼から散乱された十分な放射が画像取得のために虹彩カメラによって受信されることを可能にするという目的を同時に達成し、それによって光学フィルタまたはコールドミラーに関連するコストを回避しもよい。
図13および図14に示されている本発明の一実施形態では、開口Apr13または非反射部分NR14の位置は、虹彩が視野FOVの中心に正しく配置されたときに眼の瞳孔の虚像と一致し、それによって開口Apr13または非反射部分NR14を瞳孔と区別できないようにする。一実施形態では、開口Apr13または非反射部分NR14は、眼が視野FOVの中心に正しく配置されたときに瞳孔の虚像と一致するように、反射光学系に特別にサイズを定められ配置されてもよい。開口Apr13または非反射部分NR14が見えなくなることは、一実施形態では、眼が正しく配置されていないというもう1つの視覚フィードバックとして働く。
図13および図14に示されている実施形態では、反射光学系R13およびR14は凹面鏡である。しかしながら、被検眼が虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内に正しく配置されたときに、被検者に肯定的な視覚的指標を提供することができる他の反射光学系があれば、反射および非反射部分を有する反射光学系の目的に同様に十分であることが理解されよう。
一実施形態では、反射光学系R13またはR14は、眼Eが虹彩カメラICの視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差によって画定された画像取込み領域内にありかつ眼Eと反射光学系R13およびR14との間の距離が近点距離未満であるときに、眼Eの虚像E’が、虚像E’と眼Eとの間の距離が近点距離より大きくなるように形成されるように選択されてもよい。
フィードバック物体が被検眼の映像であり、反射光学系が被検眼Eと虹彩カメラICとの間に配置される、図13および図14に開示されている本発明の一実施形態では、反射光学系は、眼からの光が虹彩カメラICに達することを可能にし得る角度選択性要素を備えてもよい。一実施形態では、表面が虹彩カメラの視野内の入射角に対してしか反射しない角度選択性反射要素を選択することにより、被検者には、眼が視野FOV領域内に正しく配置されたときだけ被検眼の映像が見えるかもしれない。別の実施形態では、角度選択性反射要素は、デバイスの外観を改善するためだけに含まれていてもよい。
図13および図14に示されている実施形態では、被検眼Eは、虹彩カメラICの光学軸Oに沿って配置されて示されており、反射光学系R13およびR14はそれぞれ、被検眼Eと虹彩カメラICとの間に光学軸Oに沿って置かれて示されている。しかしながら、代替実施形態では、被検眼Eは虹彩カメラICの光学軸Oに沿って配置される必要がなく、鏡、プリズム、またはペンタプリズムを含む光学要素は、被検眼Eから散乱された光を虹彩カメラIC上へ向け直すように使用されてもよい。この種の代替実施形態では、反射光学系R13またはR14は、虹彩カメラICの画像センサへの途上で被検眼Eから散乱された光がたどる光学経路に沿った適切な点に介在されてもよい。
図17Aは、光線を虹彩カメラIC上へ向け直すように使用される光学要素の一実施形態を示す。図示の実施形態では、光学要素は、入射光線Rが鏡面から虹彩カメラIC上へ向け直されるように配置されかつ角度をつけられた鏡R17Aである。図示の実施形態では、入射光線Rを向け直すことは、入射光線の光学経路の折畳みをもたらす。
図17Bは別の実施形態を示し、この実施形態では、1対の折畳み鏡R17BおよびR17B’が、入射光線Rの方向が入射光線の元の経路から向け直されるように配置されかつ角度をつけられる。好ましい諸実施形態では、光学要素は、被検眼と虹彩カメラとの間の光学経路を折り畳むように使用されてもよく、このことは、狭幅プロファイルを有するデバイス(携帯電話やタブレットなど)内に撮像装置を実装する場合に特定の利点がある。
光学要素の数および光学要素の位置決めは、入射光線を入射光線の元の経路から向け直すことを適切に実現するために変えることができることが理解されるであろう。さらに、光学要素は、鏡の代わりに、光線を向け直すことができるプリズムまたは他のデバイスを含んでもよい。さらに、光線を向け直すために光学要素を適用することは、図13および図14の実施形態に限定されるものではなく、本明細書に開示される装置内の任意の2つの要素の間を光線が移動する光学経路を適切に構成するために使用されてもよい。
本明細書に開示される諸実施形態のいずれの変更も、本発明の精神から逸脱することなく、1つまたは複数の折畳み光学要素を導入することによって適切に変更され得ることが理解されるであろう。論じられた諸実施形態のいずれかと同等であるどんな実施形態でも、1つまたは複数の折畳み光学要素の周りに展開された場合、本発明によって網羅される。
図15A〜図15Fは、図13および図14に関連して実施され得る反射光学系の特定の非限定的な実施形態を示す。すなわち、反射光学系には、眼Eから散乱された放射が虹彩カメラICに達することを可能にし、同時に眼Eで見える虚像E’を形成するのに十分な可視放射を反射するための開口または非反射部分が設けられる。
図15Aは、非反射部分NR15Aを有する反射光学系R15A示す。非反射部分NR15Aは、図示の実施形態では、反射光学系R15Aの中心にまたは実質的に中心に配置される。反射光学系R15Aは、虹彩カメラICの光学軸Oが非反射部分NR15Aを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Aに示されている実施形態では、反射光学系R15Aは凹面鏡である。一実施形態では、凹面鏡R15Aは、可視波長と赤外波長の両方を反射することができてもよい。
図15Bは、開口Apr15Bを有する反射光学系R15Bを示す。開口15Bは、図示の実施形態では、反射光学系R15Bの中心にまたは実質的に中心に配置される。開口Apr15Bは、虹彩カメラICの光学軸Oが開口Apr15Bを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Bに示されている実施形態では、反射光学系R15Bは凹面鏡である。一実施形態では、凹面鏡R15Bは、可視波長と赤外波長の両方を反射することができてもよい。
図15Cは、非反射部分NR15Cを有する反射光学系R15C示す。非反射部分NR15Cは、図示の実施形態では、反射光学系R15Cの中心にまたは実質的に中心に配置される。反射光学系R15Cは、虹彩カメラICの光学軸Oが非反射部分NR15Cを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Cに示されている実施形態では、反射光学系R15Cは、虹彩カメラICの近位に配置された平坦な反射要素M15Cと、虹彩カメラICの遠位に配置された凸レンズ要素L15Cとを有する平凸面鏡要素である。非反射部分NR15Cは、反射要素M15Cの非コーティング面部分または非反射面部分を有することによって実現され得る。
図15Dは、非反射部分NR15Dを有する反射光学系R15D示す。非反射部分NR15Dは、図示の実施形態では、反射光学系R15Dの中心にまたは実質的に中心に配置される。反射光学系R15Dは、虹彩カメラICの光学軸Oが非反射部分NR15Dを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Dに示されている実施形態では、反射光学系R15Dは、虹彩カメラICの近位に配置された凸面反射要素M15Dと、虹彩カメラICの遠位に配置された平面レンズ部分L15Dとを有する平凸面鏡要素である。非反射部分NR15Dは、反射要素M15Dの非コーティング面部分または非反射面部分を有することによって実現され得る。
図15Eは、開口Apr15Eを有する反射光学系R15Eを示す。開口Apr15Eは、図示の実施形態では、反射光学系R15Eの中心にまたは実質的に中心に配置される。開口Apr15Eは、虹彩カメラICの光学軸Oが開口Apr15Eを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Eに示されている実施形態では、反射光学系R15Eは、虹彩カメラICの近位に配置された平坦な反射要素M15Eと、虹彩カメラICの遠位に配置された凸レンズ要素L15Eとを有する平凸面鏡要素である。
図15Fは、開口Apr15Fを有する反射光学系R15Fを示す。開口Apr15Fは、図示の実施形態では、反射光学系R15Fの中心にまたは実質的に中心に配置される。開口Apr15Fは、虹彩カメラICの光学軸Oが開口Apr15Fを通過するように虹彩カメラICに相対して配置されるためのものである。図15Fに示されている実施形態では、反射光学系R15Fは、虹彩カメラICの近位に配置された凸面反射要素M15Fと、虹彩カメラICの遠位に配置された平面レンズ部分L15Fとを有する平凸面鏡要素である。
図16A〜図16Fは、外面(例えば、携帯電話、ラップトップまたはタブレットの前面)を有するデバイスハウジング内に配置されたときの、図13および図14に関連してより一般的に説明される特定の非限定的な実施形態を示す。好ましい一実施形態では、デバイスハウジングの外面は、光学的に明澄(または透明)または実質的に光学的に明澄(または実質的に透明)でよい。図示の実施形態では、反射光学系および虹彩カメラは共に、デバイスハウジング内にかつハウジングの外面に隣接して(または実質的に隣接して)配置される。
図16Aは、図15Aに関連して上述したように反射光学系および虹彩カメラを示し、反射光学系R16Aは凹面鏡であり、非反射部分NR16Aを有する。反射光学系R16Aは、図示の実施形態では、ハウジングの平坦面S16Aに隣接して(または実質的に隣接して)配置され、平坦面S16Aは透明である、またはそうでなければ可視波長および赤外波長が平坦面S16Aを透過することができるように構成される。好ましい一実施形態では、反射光学系R16Aは、空間効率のために平坦面S16Aに対して同一面に置かれ、このことは、狭幅プロファイルを有するデバイス(携帯電話やタブレットなど)内に本発明を実装する場合に有利である。
図16Bは、図16Aに関連してより一般的に論じる本発明の好ましい一実施形態を示す。この好ましい実施形態は、反射光学系R16Bと平坦面S16Bとの間に配置された角度選択性反射要素AS16Bをさらに含む。
図16Cは、図15Bに関連して論じたように反射光学系および虹彩カメラを示し、反射光学系R16Cは凹面鏡であり、開口Apr16Cを有する。開口Apr16Cはさらに、虹彩カメラIC(または虹彩カメラICの一部)が開口Apr16C内に配置または収容され得るようにサイズを定められる。反射光学系R16Cは、図示の実施形態では、ハウジングの平坦面S16Cに隣接して(または実質的に隣接して)配置され、平坦面S16Cは透明である、またはそうでなければ可視波長および赤外波長が平坦面S16Cを透過することができるように構成される。好ましい一実施形態では、反射光学系R16Cは、空間効率のために平坦面S16Cに対して同一平面に置かれる。
図16Dは、図16Cに関連してより一般的に論じる本発明の好ましい一実施形態を示す。この好ましい実施形態は、反射光学系R16Dと平坦面S16Dとの間に配置された角度選択性反射要素AS16Dをさらに含む。図16Dに示されているように、反射光学系R16D内の開口Apr16Dは、反射光学系R16D内に虹彩カメラICを収容するようにサイズを定められる。図16Dに示されている本発明の実施形態では、角度選択性反射要素AS16Dはさらに、虹彩カメラICの少なくとも一部をその中に収容するように構成されサイズを定められた開口Apr16D’を有する。(i)ハウジングの平坦面、(ii)角度選択性反射要素、および(iii)反射光学系を互いに隣接して配置し、反射光学系および角度選択性反射要素内に虹彩カメラの各部分を収容するための開口を設けることにより、本発明は、デバイスのサイズまたは幅プロファイルを縮小する有意な空間効率を提供する。
図16Eは、図15Dに関連して論じたように反射光学系および虹彩カメラを示し、反射光学系R16Eは平凸面要素である。図示の実施形態では、反射光学系R16Eの凸面反射部分はデバイスハウジングの平坦面S16Eの遠位に配置され、反射光学系R16Eの平面レンズ部分は平坦面S16Eの近位に配置される。開口Apr16Eはさらに、虹彩カメラIC(または虹彩カメラICの一部)が開口Apr16E内に配置または収容され得るようにサイズを定められる。平坦面S16Eは透明である、またはそうでなければ可視波長および赤外波長が平坦面S16Eを透過することができるように構成される。好ましい一実施形態では、反射光学系R16Eは、空間効率のために平坦面S16Eに対して同一平面に置かれる。
図16Fは、図16Eに関連して論じる本発明の好ましい一実施形態を示す。この好ましい実施形態は、反射光学系R16Fと平坦面S16Fとの間に配置された角度選択性反射要素AS16Fをさらに含む。図16Fに示されているように、反射光学系R16F内の開口Apr16Fは、反射光学系R16内に虹彩カメラICを収容するようにサイズを定められる。図16Fに示されている本発明の実施形態では、角度選択性反射要素AS16Fはさらに、虹彩カメラICの少なくとも一部をその中に収容するように構成されサイズを定められた開口Apr16F’を有する。
被検眼とフィードバック物体との間の距離が近点距離未満であり、光学要素が眼から離れる向きに近点距離以上の距離を置いてフィードバック物体の像を形成する、本発明の一実施形態では、適切な光学要素の選択は、被検眼が虹彩カメラの被写界深度領域内にあるときに、(i)近点距離、および(ii)被検眼と光学要素との間の距離の関数でよい。フィードバック物体が被検眼の映像ではない本発明の特定の実施形態では、光学要素の選択は、追加として、光学要素とフィードバック物体との間の距離の関数である。
好ましい一実施形態では、光学系の焦点距離は、(ほぼ)下記の薄レンズの公式に従って選択される。

上式で、
Fは光学要素の焦点距離であり、
Uは物体距離であり、
Vは像距離である。
フィードバック物体の像を形成するための反射要素を含む、薄レンズの公式の第1の実施態様では、
(i)物体距離Uは、被検眼が虹彩カメラの被写界深度内にあるときの、被検眼と光学要素との間の距離であり、
(ii)像距離Vは、被検眼が虹彩カメラの被写界深度内にあるときの、眼の近点と物体距離Uとの間の距離以上の距離である。
薄レンズの公式はその後適用されて、焦点距離Fを有する反射要素の選択が可能になり得る。
フィードバック物体の像を形成するためのレンズ要素を含む、薄レンズの公式の別の実施態様では、
(i)物体距離Uは、フィードバック物体と光学要素との間の距離であり、
(ii)像距離Vは、被検眼が虹彩カメラの被写界深度内にあるときの、眼の近点と光学要素との間の距離以上の距離である。
薄レンズの公式はその後適用されて、適切な焦点距離Fを有するレンズ要素の選択が可能となり得る。
薄レンズの公式は、無視できる厚みを有する光学要素を前提としていることが理解されるであろう。狭幅プロファイルを有するデバイス、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、またはその他の携帯用通信デバイス内に配置された撮像装置を含む本発明の実施態様の場合、撮像デバイスの狭幅プロファイルは、それに対応して無視できるくらい薄い光学要素を使用する必要があり、それによって、適切な光学系を選択するための薄レンズの公式の妥当性を確保する。
しかしながら、薄レンズの公式は、かなりの厚みを有するレンズの説明をするために適切に変更され得ることが理解されるであろう。
同様に、本発明は、上述した変数に基づいて、光学要素の焦点距離の計算を可能にする他の関数の実施について検討する。
本発明はさらに、画像取込対象の虹彩の正しい位置決めを可能にする装置を組み立てるためのキットについて検討するものであり、この装置は、画像取得時のフィードバック物体と被検眼の位置との間の距離が眼の近点距離未満になるように配置されたフィードバック物体を使用する。
本発明のキットは、少なくとも画像センサを有するカメラ、および光学系を含む。キットのカメラは、虹彩画像取得のための視野FOV領域および被写界深度DOF領域を有し、視野FOV領域および被写界深度DOF領域の交差は、十分鮮明で詳細な画像取得のために被検者の虹彩の適切な位置を決定する。一実施形態では、カメラの画像取込み距離は25cm未満であり、本発明の好ましい実施形態では12.5cm未満でよい。
光学系は、(i)フィードバック物体が設けられるための位置と一致する第1の点、および(ii)被検眼がカメラの視野および被写界深度の交差によって画定された画像取込み領域内にあるときに被検眼が配置されるための位置と一致する第2の点に基づいて選択される。
キットの光学系は、(i)近点距離、および(ii)第2の点と画像取得時の光学系の所期の位置との間の距離の関数である焦点距離を有するように選択される。
本発明の特定の実施形態では、光学系の選択は、追加として、(i)第1の点と(ii)画像取得時の光学系の所期の位置との間の距離の関数である。
上記のような光学系の選択により、被検眼とフィードバック物体との間の距離が近点距離未満であるときに、第1の点と第2の点との間に光学要素を置くことでフィードバック物体の像が被検眼の前にかつ眼の近点の距離または眼の近点を超える距離を置いて正立して形成されることが確実になる。
キットの光学系は、上述したように、この光学系の特定の選択方法のいずれかに従って選択または構成され得る。さらに、選択された光学系は、先に論じた光学系、反射光学系、反射要素またはレンズ要素の特定の実施形態のいずれかを制限なく含む、反射要素かレンズ要素のどちらか(または反射要素とレンズ要素を組み合わせたもの)を備えてもよいことが理解されるであろう。
フィードバック物体が被検眼自体の映像であることを意図している本発明の一実施形態では、反射光学系は角度選択性反射要素を備えてもよい。一実施形態では、角度選択性反射要素は、この種の反射要素の表面が虹彩カメラの視野と一致する入射角内でのみ反射するように構成されてもよく、それによって、被検者は、カメラの視野内に配置されたときだけ被検眼の映像を確実に見ることができる。別の実施形態では、角度選択性反射要素は、デバイスの外観を改善するためだけに含まれていてもよい。
好ましい一実施形態では、キットの光学系は、像形成対象の眼が第2の点に配置されたときに被検者にフィードバック物体の正立合焦像が見えるように、虹彩カメラと第2の点との間に置かれるように構成された反射光学系を備えてもよい。
ある実施形態では、虹彩カメラと第2の点との間に置かれた反射光学系は、(i)光学フィルタ、バンドパスフィルタ、またはある波長の放射を選択的に反射することができるコールドミラーを備えてもよく、あるいは(ii)被検者の虹彩から散乱された放射が画像取得のために虹彩カメラに達することを可能にし、同時に被検眼の一部の映像を眼の位置決めの視覚的指標として提供するために、開口または非反射透明部分を有していてもよい。
フィードバック物体が実物体であり、レンズ要素が第1の点と第2の点との間に配置される本発明の一実施形態では、キットはオクルーダ構造(不透明マスク、半透明マスク、非透明マスクなど)を含んでもよく、オクルーダ構造は、光学系と眼の潜在的観察位置との間に配置され、かつ眼が画像取込みのために最適位置になければフィードバック物体の画像が見られるのを部分的にさえぎるように配置されてもよい。オクルーダは、開口または窓が設けられているマスク(または他の不透明なもしくは実質的に非透明な要素)を含んでもよい。オクルーダの非限定的な例は、オクルーダの窓または開口が、フィードバック物体を完全に、実質的に、または部分的に取り囲み、少なくとも1つの観察位置からのフィードバック物体をさえぎるものがない眺めを可能にするように、実質的に非透明な要素内に窓または開口を有する環状構造、スリット、パイプ、管、円筒、キーホール、またはその他の構造を含んでいる。
キットはさらに、上述した任意の実物体(制限なく、数字、文字、テキスト、イラスト、画像、または照明源を含む)を備える少なくとも1つのフィードバック物体を備えてもよい。別の実施形態では、キットは、第1の点にフィードバック物体を生成するためのディスプレイをさらに含んでもよく、ディスプレイは、機械的、電気的、または電子的なもの(例として、電子スクリーン、視覚ディスプレイユニット、LEDディスプレイまたは光源を背後に置いたスクリーンを含む)でよい。
特定の実施形態では、キットは、被験者が眼の位置決めのために被検眼の虚像またはフィードバック物体の虚像を見ることを可能にするために、被検眼またはフィードバック物体から光を散乱させるための少なくとも1つの照明源を含んでもよい。一実施形態では、この照明源は可視波長を有する放射を発生させてもよく、可視放射を発生させることができるLEDまたは白熱光源を備えてもよい。
別の実施形態では、キットは、カメラによる画像取得のために被検眼から光を散乱させるための少なくとも1つの照明源を含んでもよい。一実施形態では、この照明源は赤外波長を有する放射を発生させてもよく、赤外放射を発生させることができるLED、または白熱ランプを備えてもよい。
好ましい一実施形態では、キットは、被検者がフィードバック物体を見るのを可能にするために可視放射を与える、およびカメラによる画像取得を可能にするために赤外放射を与える、という2つの目的のために単一照明源からなる。一実施形態では、この単一照明源は白熱光源を備えてもよい。
キットは、第1の点と第2の点との間に光学系を固定してまたは取外し可能に置くための締結体を含んでもよい。一実施形態では、キットは、カメラと第2の点との間に光学系を置くことができるケーシングまたはシェルを含んでもよい。
本発明の一実施形態では、キットのカメラは、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ラップトップデバイスなどの携帯用通信デバイスまたはモバイルコンピューティングデバイス内に配置されるカメラである。
本発明はさらに、比較されている2つの像間の虹彩カメラの光学軸を中心とする虹彩の回転を最小限に抑えるまたは補償する。
先に論じたように、被検者は、画像取込みを予期して、より詳細には虹彩画像取込時に、被検者の頭、したがって被検者の虹彩を実質的に垂直の向きに(すなわち、水平軸線および垂直軸線に対する有意な角度ずれなしに)自然に配置する傾向がある。したがって、被検者の虹彩と虹彩カメラとの間の回転ずれ、したがって比較されている2つの像の間の回転ずれは、虹彩カメラを不注意に傾けた結果として生じる傾向がある。
本発明は、虹彩カメラの現在の向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれをずれセンサで検出し、その後、検出されたずれに応じて、検出されたずれを補償するように修正を行うことにより、この問題に対処する。
一実施形態では、本発明は、虹彩カメラの傾きを検出するためのセンサを使用し、虹彩カメラの傾きは、水平軸線および垂直軸線に対する画像センサの角度ずれとして測定される。結果的に、センサは、カメラの光学軸を中心とするカメラの回転度、またはカメラを備えるデバイスの回転度を検出し測定する。測定された回転に基づいて、下記行動のうちの1つまたは複数を取ることができる。
a.被験者は、画像取込みを可能にする前に、画像取込みのための最適向きが達成されるまでカメラを回転させるように案内され得る、
b.像を回転させることにより検出された回転を補償する、
c.比較時に2つの像間の相対回転を決定するために使用されるべき像で回転を記録し、この場合、比較関数は相対回転を補償することができる。
傾きを検出するためのセンサは、少なくとも水平軸線および垂直軸線に対する物体の角度ずれを検出することができる加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、または他のデバイスもしくは機構を備えてもよい。
撮像装置の特定の一実施形態では、可視放射または赤外放射を被検者の虹彩の上に向けるために照明源が設けられてもよく、可視放射または赤外放射は、虹彩から散乱され画像取得のための画像センサで受信される。照明源は、照明光が散乱され、その後画像センサで受信されるように照明光が被検者の虹彩の上に向けられることを可能にする任意の位置に配置され得ることが理解されるであろう。しかしながら、好ましい一実施形態では、照明源は、まゆ毛による影ができないようにするために、カメラと並んでまたはカメラの下方に配置されるべきである。
この好ましい実施形態では、照明源は、レンズに隣接してまたはレンズの下方のどこかに水平方向に配置されたLEDまたは他の光源を備えてもよく、放射はレンズを通って画像センサの上に入射する。本発明の一実施形態では、画像センサの傾きを検出するためのセンサは、撮像装置が回転され、その結果、照明源がこのときレンズよりも高い位置に配置され、放射がレンズを通って画像センサの上に入射すると、被検者に警報を出すように構成され得る。被検者は、画像取得時に、照明源がレンズに隣接してまたはレンズの下方に配置され、放射がレンズと通って画像センサの上に入射することを確実にするために、撮像デバイスをx−y平面内で回転させることによってかかる警報に応答し得る。
特定の実施形態では、被検者の虹彩と画像センサとの間の回転ずれを最小限に抑えるまたはなくす方法が、カメラおよび傾きを検出するセンサを有するデバイスを使用して実施される。携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ラップトップデバイスなどの携帯用通信デバイスまたはモバイルコンピューティングデバイスにはカメラと加速度計の両方または他の傾斜センサが設けられるので、上記方法はそのようなデバイスを使用して実施されてもよい。
一実施形態では、方法は、虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の傾きを修正する働きをし、虹彩撮像装置は少なくとも虹彩カメラおよびずれセンサを含む。方法は、虹彩カメラの向きと虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれをずれセンサで検出する。検出されたずれに応じて、虹彩カメラの傾きに対する修正が行われる。
方法の一実施形態では、虹彩カメラ用の所定の最適向きは、虹彩カメラ内の基準面を垂直面に沿って位置合せするまたは実質的に位置合せすることを含む。方法の別の実施形態では、虹彩カメラの所定の最適向きは、虹彩カメラが水平軸線および垂直軸線に沿ってそれぞれ位置合せされるまたは実質的に位置合せされる向きである。この種の実施形態では、所定の最適向きからの検出ずれは、少なくとも水平軸線および垂直軸線に対する虹彩カメラの角度ずれからなる。
別の実施形態では、虹彩カメラ用の所定の最適向きは、虹彩カメラ内の基準面と重力場勾配および重力場勾配に垂直な軸線によって画定された平面との合致または実質的な合致を含む。この種の実施形態では、所定の最適向きからの検出ずれは、少なくとも重力場勾配および重力場勾配に垂直な軸線に対する虹彩カメラの基準面の角度ずれからなる。一実施形態では、虹彩カメラの画像センサが配置される平面は基準面として働く。
水平軸線および垂直軸線に対する検出角度ずれに応じて、虹彩カメラの傾きは、測定された角度ずれに対する修正を行うことによって修正され得る。一実施形態では、虹彩カメラの傾きは、水平軸線および垂直軸線に対する虹彩カメラの角度ずれを減らすよう操作者に警報を出すことによって修正される。別の実施形態では、虹彩カメラの傾きは、虹彩カメラによって取得された虹彩画像を十分に回転させ水平軸線および垂直軸線に対する測定済み角度ずれを補償することによって修正され得る。特定の実施形態では、ずれセンサは、加速度計または傾斜センサを備えてもよい。
方法の別の特定の実施形態では、虹彩撮像装置は照明源をさらに含んでもよく、虹彩カメラは、画像センサおよびカメラレンズを備えてもよい。この種の実施形態では、ずれは、カメラレンズが照明源より低い位置に配置された虹彩撮像装置の任意の向きに対応して識別され得る。
本明細書で先に開示した本発明の装置およびデバイスの制限に加えて、本発明はさらに、本明細書での先の開示に従って、虹彩撮像装置を構成する方法、および虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の傾きを修正する方法を含む。
図18は、本発明の種々の実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
コンピュータシステム1802は、少なくとも1つのプロセッサ1804および少なくとも1つのメモリ1806を備える。プロセッサ1804はプログラム命令を実行し、実在のプロセッサでよい。プロセッサ1804は仮想プロセッサでもよい。コンピュータシステム1802は、上述した諸実施形態の使用または機能性の範囲に関して制限を示唆するためのものではない。例えば、コンピュータシステム1802は、以下に限定されるものではないが、本発明の方法を構成するステップを実施することができる汎用コンピュータ、プログラムされたコンピュータ、マイクロコントローラ、周辺集積回路素子、および他のデバイスまたはデバイスの配置を含んでもよい。本発明の一実施形態では、メモリ1806は、本発明の種々の実施形態を実施するためのソフトウェアを保存し得る。コンピュータシステム1802は追加の構成要素を有していてもよい。例えば、コンピュータシステム1802は、1つまたは複数の通信チャネル1808、1つまたは複数の入力デバイス1810、1つまたは複数の出力デバイス1812、および記憶装置1814を含む。バス、コントローラ、ネットワークなどの相互接続機構(図示せず)がコンピュータシステム1802の構成要素を相互接続する。本発明の種々の実施形態では、オペレーティングシステムソフトウェア(図示せず)が、コンピュータシステム1802内で実行する種々のソフトウェアのための動作環境を提供し、コンピュータシステム1802の構成要素の様々な機能性を管理する。
通信チャネル1808は、通信媒体上で他の様々なコンピューティングエンティティへの通信を可能にする。通信媒体は、プログラム命令などの情報、または通信媒体内の他のデータを提供する。通信媒体は、以下に限定されるものではないが、電気、光学、RF(無線周波数)、赤外線、音響、マイクロ波、ブルートゥース、またはその他の伝送媒体で実施される有線または無線の方法を含む。
入力デバイス1810は、以下に限定されるものではないが、コンピュータシステム1802への入力を行うことができるタッチスクリーン、キーボード、マウス、ペン、ジョイスティック、トラックボール、音声デバイス、走査デバイス、または別のデバイスを含んでもよい。本発明の一実施形態では、入力デバイス1810は、アナログ形式またはデジタル形式の音声入力を受け入れるサウンドカードまたは類似のデバイスでよい。出力デバイス1812は、以下に限定されるものではないが、コンピュータシステム1802からの出力を行うCRTもしくはLCD上のユーザインタフェース、プリンタ、スピーカ、CD/DVDライタ、または他のデバイスを含んでもよい。
記憶装置1814、以下に限定されるものではないが、情報を保存するために使用することができかつコンピュータシステム1802でアクセスすることができる磁気ディスク、磁気テープ、CD−ROM,CD−RW、DVD、フラッシュドライブ、または他の一時的媒体もしくは非一時的媒体を含んでもよい。
本発明の種々の実施形態では、記憶装置1814は、上述した実施形態を実施するためのプログラム命令を含んでいる。
本発明の一実施形態では、コンピュータシステム1802は、本発明の種々の実施形態がエンドツーエンドソフトウェアアプリケーションを容易に開発するために実装される分散型ネットワークの一部である。
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品、あるいはプログラミング命令が遠隔地から伝えられるコンピュータネットワークとして含む多くの方法で実施されてもよい。
本発明は、コンピュータシステム1802で使用するコンピュータプログラム製品として適切に具現化され得る。本明細書に記載されている方法は、通常、コンピュータシステム1802または他の類似のデバイスによって実行される1組のプログラム命令を含むコンピュータプログラムプロダクトとして実施される。1組のプログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体(記憶装置1814)などの有形媒体、例えば、ディスケット、CD−ROM、ROM、フラッシュドライブまたはハードディスク上に保存される一連のコンピュータ可読コード、あるいは、以下に限定されるものではないが、光通信チャネルまたはアナログ通信チャネル1808を含む有形媒体上で、モデムまたは他のインタフェースデバイスを通じて、コンピュータシステム1802に伝送可能な一連のコンピュータ可読コードでよい。コンピュータプログラム製品としての本発明の実施は、以下に限定されるものではないが、マイクロ波、赤外線、ブルートゥース、または他の伝送技術を含むワイヤレス技術を用いる無形の形態でよい。これらの命令は、システム内にプレロードするかまたはCD−ROMなどの記憶媒体上に記録することができ、あるいはインターネットや携帯電話網などのネットワーク上でダウンロードするために利用可能にすることができる。一連のコンピュータ可読命令は、本明細書に前述した機能性の全部または一部を具現化してもよい。
本発明の例示的な諸実施形態は本明細書に記述され図示されているが、これらの諸実施形態は例示的なものにすぎないことが理解されよう。当業者なら、形態および細部の様々な修正が、添付の特許請求の範囲で規定されているように、本発明において本発明の精神および範囲に背くまたは本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。

Claims (17)

  1. 虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の準最適向きを補償する方法であって、前記虹彩撮像装置が虹彩カメラおよびずれセンサを備え、前記方法が、
    前記虹彩カメラの現在の向きと前記虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれをずれセンサで検出するステップと、
    検出されたずれに応じて、前記検出されたずれを補償するように修正を行うステップと
    を含む方法。
  2. 前記修正を行うステップが、前記検出されたずれを補償するために取込み虹彩画像に行われる必要がある対応する回転を決定する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記修正を行うステップが、前記決定された回転によって、取得された取得済み虹彩画像を回転させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記修正を行うステップが、前記虹彩カメラ用の前記所定の最適向きに実質的に対応するように前記虹彩カメラの向きを変える工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記虹彩カメラ用の前記所定の最適向きが、前記虹彩カメラ内の基準面と垂直面との実質的な合致を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記虹彩カメラ用の前記所定の最適向きが、前記虹彩カメラ内の基準面と重力場勾配および前記重力場勾配に垂直な軸線によって規定された平面との実質的な合致を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記検出されたずれが、少なくとも水平軸線および垂直軸線に対する前記虹彩カメラの基準面の角度ずれである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記検出されたずれが、少なくとも重力場勾配および前記重力場勾配に垂直な軸線に対する前記虹彩カメラの基準面の角度ずれである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記虹彩カメラの画像センサが配置される平面が、前記所定の最適向きまたは前記所定の最適向きからのずれを決定するための基準面として働く、請求項1に記載の方法。
  10. 前記虹彩カメラの向きを変える工程が、前記虹彩カメラの前記現在の向きと前記虹彩カメラ用の前記所定の最適向きとの間のずれを少なくするよう操作者に警報を出す工程を含む、請求項4に記載の方法。
  11. 前記ずれセンサが、加速度計、ジャイロスコープ、または傾斜センサである、請求項1に記載の方法。
  12. 虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の準最適向きを補償するために構成された虹彩撮像装置であって、
    画像センサおよびカメラレンズを備える虹彩カメラと、
    前記虹彩カメラの現在の向きと前記虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれを検出するように構成されたずれセンサと
    を備え、
    検出されたずれに応じて、前記検出されたずれを補償するように修正を行う、虹彩撮像装置。
  13. 前記検出されたずれを補償するために取込み虹彩画像に行われる必要がある対応する回転を決定するように構成されている、請求項12に記載の虹彩撮像装置。
  14. 前記ずれセンサが、加速度計、ジャイロスコープ、または傾斜センサである、請求項12に記載の虹彩撮像装置。
  15. プロセッサおよびユーザインタフェースのうちの少なくとも一方をさらに備える、請求項12に記載の虹彩撮像装置。
  16. 前記虹彩カメラおよび前記ずれセンサが、携帯用通信デバイス、モバイルコンピューティングデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、またはラップトップデバイスのうちのいずれか1つの中に配置されている、請求項12に記載の虹彩撮像装置。
  17. コンピュータで使用するコンピュータプログラム製品であって、虹彩画像取込時に虹彩撮像装置の傾きを修正するために内部に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する非一時的なコンピュータ使用可能媒体を備え、前記虹彩撮像装置が虹彩カメラおよびずれセンサを備え、前記コンピュータ可読プログラムコードが、
    前記虹彩カメラの現在の向きと前記虹彩カメラ用の所定の最適向きとの間のずれを前記ずれセンサで検出し、
    検出されたずれに応じて、前記検出されたずれを補償するように修正を行う
    ための命令を含む、コンピュータプログラム製品。
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