本明細書で使用される略語は、化学及び生物学分野内のそれらの従来の意味を有する。本明細書で示される化学構造及び化学式は、化学分野で既知の化学結合価の標準規則に従って構築される。
置換基が、左から右へ書かれるそれらの従来の化学式により特定される場合、それらは、右から左へその構造を書くことから生じ得る化学的に同一の置換基を同様に包含し、例えば、−CH2O−は、−OCH2−と等しい。
「アルキル」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の部分として、特に指示のない限り、直鎖(すなわち、非分岐)もしくは分岐鎖、またはこれらの組み合わせを意味し、これらは完全に飽和、一不飽和、または多不飽和でもよく、二価及び多価ラジカルを含み得、指定された炭素原子数を有する(すなわち、C1−C10は1〜10個の炭素を意味する)。アルキルは環状ではない。飽和炭化水素ラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、(シクロヘキシル)メチル等の基、例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルのホモログ及び異性体等が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和アルキル基は、1つ以上の二重結合または三重結合を有するものである。不飽和アルキル基の例としては、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−及び3−プロピニル、3−ブチニル、ならびにより高いホモログ及び異性体が挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシは、酸素リンカー(−O−)を介して分子の残りの部分に結合したアルキルである。
「アルキレン」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に指示がない限り、アルキルに由来する二価のラジカルを意味し、例として、−CH2CH2CH2CH2−が挙げられるが、これに限定されない。典型的に、アルキル(またはアルキレン)基は、1〜24個の炭素原子を有する。「低級アルキル」または「低級アルキレン」は、一般的には8個以下の炭素原子を有する、より短い鎖状アルキルまたはアルキレン基である。
「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体でまたは別の用語との組み合わせで、特に指示がない限り、少なくとも1個の炭素原子ならびにO、N、P、S、Se、及びSiからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子からなり、窒素、セレニウム、及び硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、任意に、四級化されていてもよい、安定な直鎖もしくは分岐鎖、またはそれらの組み合わせを意味する。ヘテロアルキルは、環化されない。ヘテロ原子(複数可)O、N、P、S、Se、及びSiは、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に、またはアルキル基が分子の残りの部分に結合する位置に配置され得る。例としては、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−−CH2−CH2、−S(O)−CH3、−CH2−CH2−S(O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−Si(CH3)3、−CH2−CH=N−OCH3、−CH=CH−N(CH3)−CH3、−O−CH3、−O−CH2−CH3、及び−CNが挙げられるが、これらに限定されない。最大2個のヘテロ原子は、例えば、−CH2−NH−OCH3のように、連続し得る。
同様に、「ヘテロアルキレン」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の部分として、特に指定がない限り、ヘテロアルキルに由来する二価のラジカルを意味し、例として、−CH2−CH2−S−CH2−CH2−及び−CH2−S−CH2−CH2−NH−CH2−が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアルキレン基について、また、ヘテロ原子は、鎖終端のいずれかまたは両方を占有し得る(例えばアルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノ等)。またさらに、アルキレン及びヘテロアルキレン連結基においては、連結基の式が書かれる方向によって連結基のいかなる配向性も意図されない。例えば、式−C(O)2R′−は、−C(O)2R′−及び−R′C(O)2−の両方を表す。上記の通り、ヘテロアルキル基には、本明細書で使用される場合、−C(O)R′、−C(O)NR′、−NR′R′′、−OR′、−SeR′、−SR′、及び/または−SO2R′等のヘテロ原子を介して分子の残りの部分に結合するヘテロアルキル基が含まれる。−NR′R′′等の特定のヘテロアルキル基の記載に続いて「ヘテロアルキル」が記載される場合、ヘテロアルキル及び−NR′R′′という用語に重複せず、または相互排他的ではないことが理解されるであろう。むしろ、特定のヘテロアルキル基は、明確さを加えるために記載される。したがって、「ヘテロアルキル」という用語は、特定のヘテロアルキル基、例えば、−NR′R′′等を排除するものと解釈されるべきではない。
「シクロアルキル」及び「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それ自体でまたは他の用語との組み合わせで、特に指定がない限り、それぞれ、「アルキル」及び「ヘテロアルキル」の環式変形を意味する。シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、芳香族化合物ではない。さらに、ヘテロシクロアルキルにおいて、ヘテロ原子は、その複素環が分子の残りの部分に結合する位置を占有し得る。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチル等が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例としては、1−(1,2,5,6−テトラヒドロピリジル)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル等が挙げられるが、これらに限定されない。「シクロアルキレン」及び「ヘテロシクロアルキレン」は、単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれ、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルに由来する二価のラジカルを意味する。
「アリール」という用語は、特に指定がない限り、多価不飽和の、芳香族の、炭化水素の置換基を意味し、該置換基は、単環、または一緒に縮合された(すなわち、縮合環アリール)または共有結合された、多環(例えば、1〜3環)であってもよい。縮合環アリールは、縮合環のうちの少なくとも1つがアリール環である、一緒に縮合された多環を指す。「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)を含有するアリール基(または環)を指し、ここで、硫黄ヘテロ原子は、任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は、任意に四級化される。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環のうちの少なくとも1つが芳香族複素環である、一緒に縮合した多環)を含む。5,6−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が5員を有し、もう一方の環が6員を有し、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、一緒に縮合した2つの環を指す。同様に、6,6−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が6員を有し、もう一方の環が6員を有し、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、一緒に縮合した2つの環を指す。さらに、6,5−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が6員を有し、もう一方の環が5員を有し、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、一緒に縮合した2つの環を指す。ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。アリール基及びヘテロアリール基の非限定例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンズイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、及び6−キノリルが挙げられる。上記のアリール及びヘテロアリール環系のそれぞれに対する置換基は、下記の許容できる置換基の群から選択される。「アリーレン」及び「ヘテロアリーレン」は、単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれ、アリール及びヘテロアリールに由来する二価のラジカルを意味する。
縮合環ヘテロシクロアルキル−アリールは、ヘテロシクロアルキルと縮合したアリールである。縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリールは、ヘテロシクロアルキルと縮合したヘテロアリールである。縮合環ヘテロシクロアルキル−シクロアルキルは、シクロアルキルと縮合したヘテロシクロアルキルである。縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロシクロアルキルは、別のヘテロシクロアルキルと縮合したヘテロシクロアルキルである。縮合環ヘテロシクロアルキル−アリール、縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール、縮合環ヘテロシクロアルキル−シクロアルキル、または縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して、非置換であっても、本明細書に記載される置換基のうちの1つ以上と置換されてもよい。スピロ環式環は、隣接した環が単一の原子を介して結合する2つ以上の環である。スピロ環式環内の個々の環は、同一であっても、異なっていてもよい。スピロ環式環の個々の環は、置換もしくは非置換であり得、一連のスピロ環式環内の他の個々の環とは異なる置換基を有し得る。スピロ環式環内の個々の環において可能な置換基は、スピロ環式環の一部ではない場合と同じ環において可能な置換基(例えば、シクロアルキル環またはヘテロシクロアルキル環における置換基)である。スピロ環式環は、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、または置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンであり得、スピロ環式環基内の個々の環は、1つの型のすべての環(例えば、すべての環は、置換ヘテロシクロアルキレンであり、それぞれの環は、同じまたは異なる置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい)を有することを含む、直前の一覧のうちのいずれかであってもよい。スピロ環式環系を指すときに、複素環式スピロ環式環は、少なくとも1つの環が複素環式環であり、それぞれの環が異なる環であってもよい、スピロ環式環を意味する。スピロ環式環系を指すときに、置換スピロ環式環は、少なくとも1つの環が置換され、それぞれの置換基が任意に異なり得ることを意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、それ自体で、または別の置換基の一部として、特に指定がない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」等の用語は、モノハロアルキル及びポリハロアルキルを含むことが意図される。例えば、「ハロ(C1−C4)アルキル」としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「アシル」という用語は、特に指定がない限り、−C(O)Rを意味し、式中、Rは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
「オキソ」という用語は、本明細書で使用される場合、炭素原子と二重結合した酸素を意味する。
上記の用語のそれぞれ(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」、及び「ヘテロアリール」)は、示されるラジカルの置換形態及び非置換形態の両方を含む。ラジカルのそれぞれのタイプについての好ましい置換基が、以下に提供される。
アルキルラジカル及びヘテロアルキルラジカル(しばしば、アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、及びヘテロシクロアルケニルと称されるものを含む)は、ゼロ〜(2m′+1)の範囲の数であって、式中、m′はそのようなラジカル中の炭素原子の総数である、−OR′、=O、=NR′、=N−OR′、−NR′R′′、−SR′、−ハロゲン、−SiR′R′′R′′′、−OC(O)R′、−C(O)R′、−CO2R′、−CONR′R′′、−OC(O)NR′R′′、−NR′′C(O)R′、−NR′−C(O)NR′′R′′′、−NR′′C(O)2R′、−NR−C(NR′R′′R′′′)=NR′′′′、−NR−C(NR′R′′)=NR′′′、−S(O)R′、−S(O)2R′、−S(O)2NR′R′′、−NRSO2R′、−CN、及び−NO2から選択されるが、これらに限定されない様々な基のうちの1つ以上であってもよい。R′、R′′、R′′′、及びR′′′′は、それぞれ、好ましくは、独立して、水素、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、1〜3個のハロゲンで置換されるアリール)、置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、もしくはチオアルコキシ基、またはアリールアルキル基を指す。本明細書に記載される化合物が1個を超えるR基を含むとき、例えば、R基のそれぞれが独立して選択され、各R′、R′′、R′′′、及びR′′′′基も、これらの基の1個を超える基が存在するときに、独立して選択される。R′及びR′′が同じ窒素原子と結合するとき、それらは、窒素原子と組み合わせられて、4、5、6、または7員環を形成し得る。例えば、−NR′R′′としては、1−ピロリジニル及び4−モルホリニルが挙げられるが、これらに限定されない。上記の置換基の説明から、当業者であれば、「アルキル」という用語が、水素基以外の基と結合した炭素原子を含む基、例えば、ハロアルキル(例えば、−CF3及び−CH2CF3)ならびにアシル(例えば、−C(O)CH3、−C(O)CF3、−C(O)CH2OCH3等)を含むことが意図されることを理解するであろう。
アルキルラジカルについて説明された置換基と同様に、アリール基及びヘテロアリール基の置換基は変化され、ゼロ〜芳香族環系上の開放価の総数の範囲の数の、例えば、−OR′、−NR′R′′、−SR′、−ハロゲン、−SiR′R′′R′′′、−OC(O)R′、−C(O)R′、−CO2R′、−CONR′R′′、−OC(O)NR′R′′、−NR′′C(O)R′、−NR′−C(O)NR′′R′′′、−NR′′C(O)2R′、−NR−C(NR′R′′R′′′)=NR′′′′、−NR−C(NR′R′′)=NR′′′、−S(O)R′、−S(O)2R′、−S(O)2NR′R′′、−NRSO2R′、−CN、−NO2、−R′、−N3、−CH(Ph)2、フルオロ(C1−C4)アルコキシ、及びフルオロ(C1−C4)アルキルから選択され、式中、R′、R′′、R′′′、及びR′′′′は、好ましくは、独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、及び置換もしくは非置換ヘテロアリールから選択される。本明細書に記載される化合物が1個を超えるR基を含むとき、例えば、R基のそれぞれが独立して選択され、各R′、R′′、R′′′、及びR′′′′基も、これらの基の1個を超える基が存在するときに、独立して選択される。
環(例えば、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレン)の置換基は、環の特定の原子上ではなく、環上の置換基(一般に、浮遊置換基と称される)と表され得る。そのような場合には、この置換基は、環原子のいずれか(化学原子価数の規則に従う)と結合し得、縮合環またはスピロ環式環の場合には、縮合環またはスピロ環式環の一員と関連すると表される置換基(単環上の浮遊置換基)は、縮合環またはスピロ環式環のうちのいずれかの上の置換基(多環上の浮遊置換基)であってもよい。置換基が環に結合するが、特定の原子に結合せず(浮遊置換基)、置換基の下付き数字が2以上の整数であるとき、複数の置換基は、同じ原子、同じ環、異なる原子、異なる縮合環、異なるスピロ環式環上であり得、各置換基は、任意に異なり得る。分子の残りの部分への環の付着点は、単一の原子に限定されない場合(浮遊置換基)、結合点は、環の任意の原子であり得、縮合環またはスピロ環式環の場合は、縮合環またはスピロ環式環のいずれかのうちの任意の原子であってもよいが、化学結合価の規則に従う。環、縮合環、またはスピロ環式環が、1個以上の環ヘテロ原子を含有し、環、縮合環、またはスピロ環式環が、1つ以上の浮遊置換基(分子の残りの部分への環の結合点が挙げられるが、これに限定されない)で示される場合、浮遊置換基は、ヘテロ原子に結合され得る。環ヘテロ原子が、浮遊置換基を持つ構造または式において、1つ以上の水素に結合することを示す(例えば、環原子への2つの結合及び水素への第3の結合を有する環窒素)場合に、ヘテロ原子が浮遊置換基に結合するとき、置換基は、水素に置換するが、化学結合価の規則に従うことが理解されよう。
2つ以上の置換基は、任意に、接合されて、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル基を形成し得る。そのようないわゆる環形成置換基は、典型的に、必ずしもそうではないが、環状塩基構造に結合して見られる。環形成置換基は、塩基構造の隣接する員に結合し得る。例えば、環状塩基構造の隣接する員に結合する2つの環形成置換基は、縮合環構造を形成する。環形成置換基は、塩基構造の単一の員に結合し得る。例えば、環状塩基構造の隣接する単一の員に結合する2つの環形成置換基は、スピロ環式構造を形成する。環形成置換基は、塩基構造の隣接していない員に結合し得る。
アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、任意に、式−T−C(O)−(CRR′)q−U−の環を形成してもよく、式中、T及びUは、独立して、−NR−、−O−、−CRR′−、または単結合であり、qは、0〜3の整数である。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、任意に、式−A−(CH2)r−B−の置換基で置換されてもよく、式中、A及びBは、独立して、−CRR′−、−O−、−NR−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)2NR′−、または単結合であり、rは、1〜4の整数である。そのようにして形成された新しい環の単結合のうちの1つは、任意に、二重結合で置換されてもよい。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、任意に、式−(CRR′)s−X′−(C′′R′′′)d−の置換基で置換されてもよく、式中、s及びdは、独立して、0〜3の整数であり、X′は、−O−、−NR′−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、または−S(O)2NR′−である。置換基R、R′、R′′、及びR′′′は、好ましくは、独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、及び置換もしくは非置換ヘテロアリールから選択される。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、及びケイ素(Si)が含まれることが意図される。
「置換基」は、本明細書で使用される場合、以下の部分から選択される基を意味する:
(A)−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、オキソ、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(B)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリール:
(i)オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(ii)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリール:
(a)オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(b)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール:オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、及び非置換ヘテロアリール。
「サイズ限定置換基(substituent)」または「サイズ限定置換基群(substituent group)」は、本明細書で使用される場合、「置換基群」について上記に説明されるすべての置換基から選択される基であり、各置換または非置換アルキルは、置換または非置換C1−C20アルキルであり、各置換または非置換ヘテロアルキルは、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであり、各置換または非置換シクロアルキルは、置換または非置換C3−C8シクロアルキルであり、各置換または非置換ヘテロシクロアルキルは、置換または非置換の3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、各置換または非置換アリールは、置換または非置換C3−C8アリールであり、各置換または非置換ヘテロアリールは、置換または非置換C3−C8ヘテロアリールであるものを意味する。
「低級置換基(substituent)」または「低級置換基群(substituent group)」は、本明細書で使用される場合、「置換基群」について上記に説明されるすべての置換基から選択される基であって、各置換または非置換アルキルは、置換または非置換C1−C8アルキルであり、各置換または非置換ヘテロアルキルは、置換または非置換の2〜8員ヘテロアルキルであり、各置換または非置換シクロアルキルは、置換または非置換C3−C7シクロアルキルであり、各置換または非置換ヘテロシクロアルキルは、置換または非置換の3〜7員ヘテロシクロアルキルであり、各置換または非置換アリールは、置換または非置換C3−C7アリールであり、各置換または非置換ヘテロアリールは、置換または非置換C3−C7ヘテロアリールであるものを意味する。
本明細書に化合物中に記載される各置換基群は、少なくとも1つの置換基群で置換されてもよい。より具体的には、本明細書に化合物について記載される各置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、及び/または置換ヘテロアリーレンは、少なくとも1つの置換基群で置換されてもよい。これらの基のうちの少なくとも1つまたはすべては、少なくとも1つのサイズ限定置換基群で置換されてもよい。これらの基のうちの少なくとも1つまたはすべては、少なくとも1つの低級置換基群で置換されてもよい。
各置換または非置換アルキルは、置換または非置換C1−C20アルキルであり得、各置換または非置換ヘテロアルキルは、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであり、各置換または非置換シクロアルキルは、置換または非置換C3−C8シクロアルキルであり得、及び/あるいは各置換または非置換ヘテロシクロアルキルは、置換または非置換の3〜8員ヘテロシクロアルキルであってもよい。各置換または非置換アルキレンは、置換または非置換C1−C20アルキレンであり得、各置換または非置換ヘテロアルキレンは、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキレンであり得、各置換または非置換シクロアルキレンは、置換または非置換C3−C8シクロアルキレンであり得、各置換または非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換または非置換の3〜8員ヘテロシクロアルキレンであり得、各置換または非置換アリーレンは、置換または非置換C3−C8アリーレンであり得、及び/あるいは各置換または非置換ヘテロアリールは、置換または非置換C3−C8ヘテロアリーレンであってもよい。
各置換または非置換アルキルは、置換または非置換C1−C8アルキルであり得、各置換または非置換ヘテロアルキルは、置換または非置換の2〜8員ヘテロアルキルであり得、各置換または非置換シクロアルキルは、置換または非置換C3−C7シクロアルキルであり得、各置換または非置換ヘテロシクロアルキルは、置換または非置換3〜7員ヘテロシクロアルキルであり得、各置換または非置換アリールは、置換または非置換C3−C7アリールであり得、及び/あるいは各置換または非置換ヘテロアリールは、置換または非置換C3−C7ヘテロアリールであってもよい。各置換または非置換アルキレンは、置換または非置換C1−C8アルキレンであり得、各置換または非置換ヘテロアルキレンは、置換または非置換の2〜8員ヘテロアルキレンであり得、各置換または非置換シクロアルキレンは、置換または非置換C3−C7シクロアルキレンであり得、各置換または非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換または非置換の3〜7員ヘテロシクロアルキレンであり得、各置換または非置換アリーレンは、置換または非置換C3−C7アリーレンであり得、及び/あるいは各置換または非置換ヘテロアリーレンは、置換または非置換C3−C7ヘテロアリーレンであってもよい。
本明細書に記載されるある特定の化合物は、不斉炭素原子(光学的もしくはキラル中心)または二重結合を有し、鏡像異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー、互変異性体、幾何学的異性体、絶対立体化学の観点で、(R)−もしくは(S)−としてまたは、アミノ酸については(D)−もしくは(L)−として定義され得る立体異性体、及び個々の異性体が本明細書に記載される化合物の範囲内に包含される。本明細書に記載される化合物は、当該技術分野で、あまりに不安定であるため合成及び/または単離することができないことが知られているものは含まない。本明細書に記載される化合物は、ラセミ及び光学的に純粋な形態で化合物を含む。光学活性な(R)−及び(S)−、または(D)−及び(L)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を用いて調製し得るか、または従来の技術を用いて分割し得る。本明細書に記載される化合物が、オレフィン結合または幾何学的非対称の他の中心を含むとき、特に明記されない限り、化合物には、E及びZ幾何学的異性体の両方が含まれることが意図される。
本明細書で使用される場合、「異性体」という用語は、同じ数及び種類の原子を有し、それ故、同じ分子量を有するが、原子の構造的配置または立体配置に関しては異なる、化合物を指す。
「互変異性体」という用語は、本明細書で使用される場合、平衡状態で存在し、ある異性体から別の異性体に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つを指す。
本明細書に記載されるある特定の化合物が互変異性型で存在することができることは当業者には明らかであり、本化合物のそのような互変異性型はすべて、本明細書に記載される範囲内である。
特に指定のない限り、本明細書に示される構造には、構造のすべての立体化学形態、すなわち、各不斉中心についてのR及びS立体配置も含まれることが意図される。したがって、本発明の化合物の、単一の立体化学異性体ならびに鏡像異性体及びジアステレオマーの混合物は、本明細書に記載される範囲内である。
特に指定のない限り、本明細書に示される構造には、1つ以上の同位体が濃縮された原子の存在下でのみ異なる化合物も含まれることが意図される。例えば、本明細書に記載される化合物には、重水素または三重水素により水素が置換されている、または13Cもしくは14C濃縮炭素により炭素が置換されていることを除いては、本発明の構造が含まれる。
本明細書に記載される化合物はまた、そのような化合物を構成する原子のうちの1つ以上において、不自然な比率の原子同位体を含有していてもよい。例えば、本化合物は、例えば、三重水素(3H)、ヨウ素−125(125I)、または炭素−14(14C)等の放射活性同位元素で放射性標識され得る。本明細書に記載される化合物には、放射性であるかないかにかかわらず、それらのすべての同位体変化がさらに含まれる。
「
」という記号は、分子または化学式の残りの部分への化学的部分の付着点を表している。
「類似体(Analogまたはanalogue)」は、化学及び生物学内のその平易な通常の意味に従って用いられ、例えば、1つの原子の、異なる元素の原子によるかもしくは特定の官能基の存在下における置換、または1つの官能基の別の官能基による置換、または参照化合物の1つ以上の不斉中心の絶対立体化学等の別の化合物(すなわち、いわゆる、「参照」化合物)と構造的に類似しているが、組成が異なる化学的化合物を指す。したがって、類似体は、参照化合物と、機能及び外観が類似または同等であるが、構造または起源がそうでない化合物である。
「a」または「an」という用語は、本明細書で使用される場合、1つ以上を意味する。さらに、「a[n]で置換される」という語句は、本明細書で使用される場合、特定の基が、指定された置換基のいずれかまたはすべてのうちの1つ以上で置換されてもよいことを意味する。例えば、アルキル基またはヘテロアリール基等の基が、「非置換C1−C20アルキル、または非置換の2〜20員ヘテロアルキルで置換される」場合、この基は、1つ以上の非置換C1−C20アルキル、及び/または1つ以上の非置換の2〜20員ヘテロアルキルを含有していてもよい。
さらに、部分がR置換基で置換される場合、この基は、「R置換された」と称され得る。部分がR置換される場合、この部分は、少なくとも1つのR置換基で置換され、かつ各R置換基は、任意に異なる。特定のR基が化学的属(式(I)等)の説明に存在する場合、小数点記号は、その特定のR基の各外観を区別するために使用してもよい。例えば、複数のR13置換基が存在する場合、各R13置換基は、R13.1、R13.2、R13.3、R13.4等のように区別することができ、R13.1、R13.2、R13.3、R13.4等の各々が、R13の定義の範囲内で定義され、任意に異なる。
本明細書に記載される化合物の説明は、当業者には既知の化学結合の原則により限定される。したがって、基が、いくつかの置換基のうちの1つ以上により置換され得る場合、そのような置換基は、化学結合の原則に従い、かつ本質的に不安定でない、ならびに/または水性、中性、及びいくつかの既知の生理学的条件等の環境条件下で不安定である可能性が高いことが当業者に知られているであろう化合物を得るように選択される。例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、当業者に知られている化学結合の原則に従って、環ヘテロ原子により分子の残りの部分に結合され、これにより本質的に不安定な化合物を避ける。
「DNA」及び「RNA」という用語は、それぞれ、デオキシリボ核酸及びリボ核酸を指す。
「核酸」は、一本鎖または二本鎖の形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド及びそれらのポリマーを指す。「ポリヌクレオチド」という用語は、ヌクレオチドの直鎖状配列を指す。「ヌクレオチド」という用語は、典型的には、ポリヌクレオチドの単一単位、すなわち、モノマーを指す。ヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはそれらの改変された変形であり得る。本明細書に企図されるポリヌクレオチドの例としては、一本鎖及び二本鎖DNA、一本鎖及び二本鎖RNA(siRNAを含む)、ならびに一本鎖及び二本鎖DNA及びRNAの混合物を有するハイブリッド分子が挙げられる。核酸はまた、本明細書で使用される場合、天然核酸と同じ基本化学構造を有する核酸を指す。そのような類似体は、修飾糖及び/または修飾された環置換基を有するが、天然核酸と同じ基本化学構造を保持する。核酸模倣体は、核酸の一般的な化学構造とは異なるが、天然核酸と同様の様式で機能する化学的化合物を指す。そのような類似体の例としては、ホスホロチオエート、ホスホラミデート、メチルホスホン酸塩、キラルメチルホスホン酸塩、2−O−メチルリボヌクレオチド、及びペプチド核酸(PNA)が挙げられるが、これらに限定されない。
「合成mRNA」は、本明細書で使用される場合、標準的なオリゴヌクレオチド合成技術またはクローニング技術等の非天然手段を通して誘導される任意のmRNAを指す。そのようなmRNAには、天然ヌクレオチドの非タンパク性誘導体も含んでもよい。さらに、本明細書の「合成mRNA」には、組み換え技術を通して発現するか、または原核細胞、真核細胞株、及びウイルス方法が挙げられるが、これらに限定されない、任意の発現ビヒクルを用いて、外生的に発現するmRNAも含まれる。「合成mRNA」は、精製されるか、またはそうでなければ、発現ビヒクルまたは系から得られるようなmRNAを含む。
「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、本明細書において、アミノ酸残基のポリマーを指すために交換可能に用いられ、このポリマーは、任意に、アミノ酸から成らない部分に複合され得る。これらの用語は、1つ以上のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の人工の化学的模倣体である場合のアミノ酸ポリマー、ならびに天然アミノ酸ポリマー及び非天然アミノ酸ポリマーに適用される。
「ペプチジル」及び「ペプチジル部分」という用語は、一価のペプチドを意味する。
「アミノ酸」という用語は、天然及び合成アミノ酸、ならびに天然アミノ酸と同様の様式で機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体を指す。天然アミノ酸は、遺伝暗号によりコードされるもの、ならびに後に修飾されるそれらのアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタメート、及びO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然アミノ酸と同じ基本化学構造、すなわち、水素、カルボキシル基、アミノ基、及びホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスフホニウム等のR基に結合するα炭素を有する化合物を指す。そのような類似体は、修飾R基(例えばノルロイシン)または修飾ペプチド骨格を有するが、天然アミノ酸と同じ基本化学構造を保持する。アミノ酸模倣体は、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然アミノ酸と同様の様式で機能する化学的化合物を指す。
アミノ酸は、一般に知られている3文字記号、またはIUPAC−IUB生化学命名法委員会(Biochemical Nomenclature Commission)が推奨する1文字記号のいずれかにより、本明細書で称され得る。同様に、ヌクレオチドは、それらの一般に認められた1文字コードにより称され得る。
「保存的に改変された変異体」は、アミノ酸配列及び核酸配列の両方に適用される。特定の核酸配列に関して、保存的に改変された変異体は、核酸が本質的に同一の配列と同一のもしくは本質的に同一のアミノ酸配列をコードする、または核酸がアミノ酸配列をコードしない、それらの核酸を指す。遺伝暗号の縮重のため、多数の機能的に同一の核酸が、任意の所定のタンパク質をコードする。例えば、コドンGCA、GCC、GCG、及びGCUはすべて、アミノ酸アラニンをコードする。したがって、アラニンがコドンにより特定されるすべての位置で、そのコドンは、コードされたポリペプチドを変更することなく、記載された対応するコドンの任意のものに変更され得る。そのような核酸の変動は、保存的に改変された変異の1つの種である「サイレント変異」である。本明細書において、ポリペプチドをコードするすべての核酸配列はそれぞれ、核酸のすべての可能なサイレント変異それぞれも説明する。当業者であれば、核酸中の各コドン(通常メチオニンの唯一のコドンであるAUG、及び通常トリプトファンの唯一のコドンであるTGGを除く)が機能的に同一である分子を生じるよう改変され得ることを認識するであろう。したがって、ポリペプチドをコードする核酸の各サイレント変異は、それぞれ記載されている配列において、発現産物に関しては黙示的であるが、実際のプローブ配列に関しては黙示的ではない。
アミノ酸配列に関しては、当業者であれば、コードされる配列における単一のアミノ酸または少数のアミノ酸の改変、付加、または欠失する核酸、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質配列に対する個々の置換、欠失、または付加は、改変がアミノ酸と化学的に類似のアミノ酸との置換をもたらす「保存的に改変された変異体」であることを認識するであろう。機能的に類似のアミノ酸を提供する保存的な置換表は、当該技術分野で周知である。そのような保存的に改変された変異体は、本明細書に記載の多型変異体、種間ホモログ、及び対立遺伝子に追加され、これらが除外されることはない。
以下の8つのグループは、それぞれ、互いに保存的な置換となるアミノ酸を含む:1)アラニン(A)、グリシン(G);2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);4)アルギニン(R)、リジン(K);5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W);7)セリン(S)、トレオニン(T);及び8)システイン(C)、メチオニン(M)(例えば、Creighton,Proteins(1984)を参照のこと)。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載される化合物上で見出される特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸または塩基で調製される、活性化合物の塩を含むことが意図される。本明細書に記載される化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、塩基付加塩が、そのような化合物の中性形態を純粋な形態で、または好適な不活性溶媒中で、十分な量の所望の塩基と接触させることにより得られ得る。薬学的に許容される塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、もしくはマグネシウム塩、または同様の塩が挙げられる。本明細書に記載される化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、酸付加塩が、そのような化合物の中性形態を純粋な形態で、または好適な不活性溶媒中で、十分な量の所望の酸と接触させることにより得られ得る。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素酸、リン酸、リン酸一水素酸、リン酸二水素酸、硫酸、硫酸一水素酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸等のような無機酸に由来する塩、及び酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、琥珀酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、メタンスルホン酸等のような比較的非毒性の有機酸に由来する塩が挙げられる。アルギン酸塩等のようなアミノ酸の塩、及びグルクロン酸またはガラクツロン酸等のような有機酸の塩も含まれる(例えば、Berge et al.,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1−19を参照のこと)。本明細書に記載されるある特定の化合物は、塩基性及び酸性官能基の両方を含有し、これらは、化合物が塩基または酸付加塩のいずれにも変換されることを許容する。
したがって、本明細書に記載される化合物は、例えば、薬学的に許容される酸を有する塩として存在してもよい。本明細書に記載される化合物は、そのような塩を含む。そのような塩の非限定例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩(例えば(+)−酒石酸塩、(−)−酒石酸塩、またはラセミ体混合物を含むこれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、及びグルタミン酸等のアミノ酸での塩、第4級アンモニウム塩(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等)が挙げられる。これらの塩は、当業者に既知の方法によって調製され得る。
化合物の中性形態は、好ましくは、塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を従来の様式で単離することにより再生される。化合物の親形態は、極性溶媒中での溶解性等の、ある物理的特性において様々な塩形態と異なる。
塩形態に加えて、本明細書に記載される化合物は、プロドラッグ形態において提供され得る。本明細書に記載される化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学的に変化して、それぞれの活性形態を提供するような化合物である。本明細書に記載される化合物のプロドラッグは、投与後、インビボで変換され得る。さらに、プロドラッグは、例えば、適切な酵素または化学試薬と接触させる場合のような、エクスビボ環境における化学的または生化学的方法により本明細書に記載される化合物に変換することができる。
本明細書に記載されるある特定の化合物は、非溶媒和形態及び溶媒和形態(水和形態を含む)で存在することができる。一般的に、本明細書に記載される溶媒和形態の化合物は、非溶媒和形態と等価である。本明細書に記載されるある特定の化合物は、複数の結晶形または非晶形で存在してもよい。一般的に、本明細書に記載されるすべての物理的形態の化合物は、本明細書に記載されるそれらの用途にとって等価である。
「薬学的に許容される賦形剤」及び「薬学的に許容される担体」は、対象への活性薬剤の投与及び対象による活性薬剤の吸収を補助する物質を指し、それらは、患者に対する著しく有害な毒性効果を引き起こすことなく、本明細書に記載される組成物に含まれ得る。薬学的に許容される賦形剤の非限定例としては、水、NaCl、生理食塩水、乳酸加リンガー液、通常スクロース、通常グルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、塩溶液(リンガー液等)、アルコール、油剤、ゼラチン剤、炭水化物(ラクトース、アミロース、またはデンプン等)、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース(hydroxymethycellulose)、ポリビニルピロリジン、及び着色剤等が挙げられる。そのような調製物は、無菌化することが可能であり、所望により、本明細書に記載される化合物と有害な反応を起こさない、滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝液、着色剤、及び/または芳香剤等の助剤と混合することができる。当業者であれば、他の薬学的賦形剤が本明細書に記載される組成物に有用であることを認識するであろう。
「調製」という用語には、カプセルに与える担体としてカプセル化剤を含有する活性化合物の製剤が含まれることが意図され、カプセルの中で、他の担体の有無にかかわらず有効成分は担体に取り囲まれることにより、それと会合状態にある。同様に、カシェ剤及びトローチ剤も含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、及びトローチ剤は、経口投与に適した固体剤形として使用することができる。
本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、対象への、経口投与、坐剤としての投与、局所的な接触、静脈内、非経口、腹腔内、筋肉内、病巣内、くも膜下、鼻腔内、もしくは皮下投与、または徐放デバイス、例えばミニ浸透圧ポンプの埋め込みを意味する。投与は、例えば、非経口及び経粘膜(例えば、頬側、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、膣内、直腸内、または経皮)を含む任意の経路による。非経口投与としては、例えば、静脈内、筋肉内、細動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、及び頭蓋内が挙げられる。他の送達様式としては、リポソーム製剤、静脈内点滴、経皮パッチ等の使用が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される組成物は、塗付用の棒、液剤、懸濁液、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、ペースト剤、ゼリー剤、塗布剤、散剤、及びエアロゾルとして製剤化されて、経皮的に、局所経路により、送達することができる。経口調製物としては、患者による摂取に適した、錠剤、丸剤、散剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、トローチ剤、カシェ剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁液等が挙げられる。固体形態の調製物としては、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤が挙げられる。液体形態の調製物としては、溶剤、懸濁液、及び乳剤、例えば、水または水/プロピレングリコール溶剤が挙げられる。本発明の組成物は、徐放及び/または快適さを提供する成分をさらに含み得る。そのような成分としては、高分子量、アニオン性ムコ擬高分子物質(anionic mucomimetic polymer)、ゲル化多糖、及び粉砕薬剤担体基質が挙げられる。これらの成分は、米国特許第4,911,920号、同第5,403,841号、同第5,212,162号、及び同第4,861,760号により詳細に論じられる。これらの特許の全内容は、すべての目的で、それらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。本明細書に開示される組成物はまた、体内での徐放のためのミクロスフェアとしても送達され得る。例えば、ミクロスフェアは、皮下にゆっくりと放出させる薬物含有ミクロスフェアの皮内注射を通して(Rao,J.Biomater Sci.Polym.Ed.7:623−645,1995を参照のこと;生分解性及び注射可能なゲル製剤として(例えば、Gao Pharm.Res.12:857−863,1995を参照のこと);または、経口投与用のミクロスフェアとして(例えば、Eyles,J.Pharm.Pharmacol.49:669−674,1997を参照のこと)投与することができる。別の実施形態において、本発明の組成物の製剤は、細胞膜と融合するか、または形質膜陥入されるリポソームの使用によって、すなわち、細胞の表面膜タンパク質受容体と結合してエンドサイトーシスを引き起こすリポソームに結合した受容体リガンドを用いることによって送達することができる。リポソームを使用することによって、特に、リポソーム表面が標的細胞に特異的な受容体リガンドを担持するか、またはそうでなれば、特異的臓器に優先的に向かう場合、本発明の組成物の送達を、インビボで標的細胞に集中させることができる。(例えば、Al−Muhammed,J.Microencapsul.13:293−306,1996、Chonn,Curr.Opin.Biotechnol.6:698−708,1995、Ostro,Am.J.Hosp.Pharm.46:1576−1587,1989を参照のこと)。本組成物はまた、ナノ粒子としても送達され得る。
薬学的組成物は、活性成分(例えば、実施形態または実施例を含む、本明細書に記載される化合物)が治療有効量、すなわち、その意図された目的を達成するのに十分な量で含まれる組成物を含み得る。特定の用途に有効な実際の量は、とりわけ、治療される状態に応じて異なるであろう。疾患を治療するための方法に投与される場合、そのような組成物は、例えば、標的分子の活性を調節する、及び/または病徴の進行を軽減する、解消する、もしくは遅延させるための所望の結果を達成するのに有効な活性成分の量を含むであろう。
哺乳動物に投与される投与量及び頻度(単回または複数回投与)は、様々な要因、例えば、その哺乳動物が別の疾患に罹患しているかどうか、投与経路、レシピエントの、大きさ、年齢、性別、健康、体重、肥満度指数、及び食事、治療される疾患の症状の性質及び程度、同時治療の種類、治療される疾患による合併症、または他の健康に関わる問題、に応じて異なり得る。他の治療レジメンまたは薬剤が、本出願人の発明の方法及び化合物と組み合わせて使用することができる。構築された投与量の調節及び操作(例えば、頻度及び持続時間)は、十分に当業者の能力の範囲内である。
本明細書に記載される化合物及び複合体は、互いに組み合わせて、疾患を治療するのに有用であることが知られている他の活性薬物(例えば、抗癌剤)とともに、または単独では有効でない恐れがあるが、活性薬剤の有効性の一因となり得る補助薬とともに使用することができる。
「共投与」とは、本明細書に記載される組成物が、1つ以上のさらなる治療剤、例えば本明細書に記載される抗癌剤の投与と同時に、その直前、またはその直後に投与されることを意味する。本発明の化合物は、患者に単独で投与することができるか、または共投与することができる。共投与は、個別にまたは組み合わせた(2つ以上の化合物または薬剤)化合物の同時または順次投与を含むことが意図される。したがって、調製物は、所望により、他の活性物質(例えば、抗癌剤)と組み合わせることもできる。
共投与は、ある活性薬剤(例えば、本明細書に記載される複合体)を、第2の活性薬剤(例えば、抗癌剤)の投与から0.5、1、2、4、6、8、10、12、16、20、または24時間以内に投与することを含む。また、共投与がある活性薬剤を、第2の活性薬剤の投与から0.5、1、2、4、6、8、10、12、16、20、または24時間以内に投与することを含む、実施形態も、本明細書に企図される。共投与は、2つの活性薬剤を、同時に、ほぼ同時に(例えば、互いに、約1、5、10、15、20、または30分以内)、または任意の順番で順次に投与することを含む。実施形態において、共投与は、共製剤化、すなわち、両方の活性薬剤を含む単一の薬学的組成物を調製することによって達成することができる。他の実施形態において、活性薬剤は、別々に製剤化することができる。実施形態において、活性及び/または補助薬剤は、互いに連結され得るかまたは複合され得る。実施形態において、本明細書に記載の化合物及び複合体は、化学療法または放射線療法等の癌の治療と組み合わせてもよい。
「HDAC8阻害剤」及び「HDAC8i」という用語は、本明細書において交換可能に用いられ、HDAC8(ヒストン脱アセチル化酵素8)の活性を、阻害剤の不在下のHDAC8の活性と比較して低減させる組成物(例えば、化合物、ペプチド、タンパク質、核酸、または抗体)を指す。HDAC8阻害剤は、本明細書に記載されるように、HDAC8に対して選択的であり得る。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤化合物(例えば、約1000Da未満の分子量(MW)を有する化合物)であり得る。HDAC8阻害剤化合物は、本明細書に記載される化合物であり得る。HDAC8阻害剤化合物は、例えば、米国特許第7,820,711号、国際出願第PCT/JP2011/050647号、及び/または国際出願第PCT/US2014/012968号に例示されるもののうちの1つ以上を含む、HDAC8発現または活性を選択的に阻害することが知られている化合物をさらに含む。
HDAC8阻害剤化合物は、本明細書に記載される化合物のうちの1つ以上を含み、さらに、例えば、K.Krennhrubec,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.2007,17,2874−2878、P.Galletti,et al.,ChemMedChem.2009,4,1991−2001、E.Hu,et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.2003,307,720−728、W.Tang,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.2011,21,2601−2605、S.Balasubramanian,et al.,Leukemia 2008,22,1026−1034、L.Whitehead,et al.,Bioorg.Med.Chem.2011,19,4626−4634、及びT.Suzuki,et al.,ChemMedChem.2014,9,657−664に記載される化合物のうちの1つ以上を含む。
HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤抗体(例えば、国際出願第PCT/US2000/033622号によって記載されるもの)であり得る。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤ポリヌクレオチドであり得る。HDAC8阻害剤ポリヌクレオチドは、例えば、国際出願第PCT/US2008/055612号によって記載されるmdRNAであり得る。HDAC8阻害剤ポリヌクレオチドは、RNA(例えば、HDAC8阻害剤RNA)、siRNA(例えば、HDAC8阻害剤siRNA)、shRNA(例えば、HDAC8阻害剤shRNA)、またはmiRNA(例えば、HDAC8阻害剤miRNA)であり得る。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤タンパク質であり得る。
化合物の「選択的な」、「選択性」等は、分子標的の間で区別する化合物の能力を指す。本明細書に記載される選択的なHDAC8阻害剤は、HDAC1、HDAC2、HDAC3、HDAC6、HDAC10、及び/またはHDAC11のうちの1つ以上のIC50よりも少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10倍低いHDAC8活性のIC50を有し得る。選択的なHDAC8阻害剤は、別のHDAC(例えば、HDAC1、HDAC2、HDAC3、HDAC6、HDAC10、またはHDAC11)のアセチルトランスフェラーゼ活性のIC50よりも約5、10、50、150、200、250、300、350、400、450、または約500倍超低いHDAC8アセチルトランスフェラーゼ活性のIC50を有し得る。
化合物の「特異的な」、「特異的に」、「特異性」等は、細胞中の他のタンパク質に対して最小限の作用で、または作用することなく、特定の分子標的に阻害等の特定の作用を引き起こす化合物の能力を指す。
「HDAC8」は、本明細書で使用され、かつその一般的な通常の意味に従って、同じまたは類似の名称のタンパク質、ならびにその機能的な断片及び同族体を指す。この用語は、任意の組み換えまたは天然型のHDAC8(例えば、ヒストン脱アセチル化酵素8;GI番号8132878)、またはHDAC8活性を維持するその変異体もしくは断片を(例えば、HDAC8と比較して、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%活性内で)含む。
「p53」は、本明細書で使用され、かつその一般的な通常の意味に従って、同じまたは類似の名称のタンパク質、ならびにその機能的な断片及び同族体を指す。この用語は、任意の組み換えまたは天然型のp53(例えば、GI番号23491729)、またはp53活性を維持するその変異体もしくは断片を(例えば、p53と比較して、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%活性内で)含む。「突然変異p53」は、突然変異体から野生型p53アミノ酸配列を生じる異常にアセチル化または脱アセチル化したp53変異体である。「非突然変異p53」という表現は、正確にアセチル化または脱アセチル化したp53変異体を指す。非突然変異p53は、それらの突然変異体がp53のアセチル化または脱アセチル化に影響を及ぼさない限り、突然変異体を含み得る。したがって、「非突然変異p53癌」は、正確にアセチル化または脱アセチル化したp53を特徴とする癌を指す。同様に、「突然変異p53癌」は、不正確にアセチル化または脱アセチル化したp53を特徴とする癌を指す。
「治療する」、または「治療」という用語は、損傷、疾患、病理、または状態の治療または改善における成功の任意の兆候を指し、任意の客観的または主観的パラメータ、例えば、寛解、緩解、症状を逓減すること、または患者にとって損傷、病理、もしくは状態をより許容できるものにすること、変性または減退の速度を遅延させること、変性の最終点をより衰弱的でないものにすること、患者の身体的または精神的な福祉を改善することを含む。症状の治療または改善は、客観的または主観的パラメータに基づくことができ、それらは、身体検査、神経精神病学検査、及び/または精神病学評価の結果を含む。「治療する」という用語及びその活用は、損傷、病理、状態、または疾患の予防を含む。
「有効な量」は、規定された目的を達成する(例えば、投与されることに対する効果を達成する、疾患を治療する、酵素活性を軽減する、酵素活性を増加させる、疾患または状態の1つ以上の症状を軽減する)のに十分な量である。「有効な量」の例は、疾患の症状の治療、予防、または低下に寄与するのに十分な量であり、「治療的に有効な量」とも称され得る。症状(単数)または症状(複数)(及びこの表現の文法的均等物)の「低下」は、症状(複数を含む)の重症度もしくは頻度、または症状(複数を含む)の除去を意味する。薬物の「予防的に有効な量」は、対象に投与された場合、意図された予防効果、例えば、損傷、疾患、病理、もしくは状態の開始(もしくは再発)の予防もしくは遅延、または損傷、疾患、病理、もしくは状態、もしくはその症状の開始(もしくは再発)の可能性の低下を有するであろう、薬物の量である。完全な予防効果は、1投与量の投与により必ずしも起こる必要はなく、一連の投与量の投与後にのみ起こり得る。したがって、予防的に有効な量は、1回以上の投与で投与してよい。正確な量は、治療の目的に応じて異なり、既知の技術(例えば、Lieberman,Pharmaceutical Dosage Forms(vols.1−3,1992)、Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999)、Pickar,Dosage Calculations(1999)、及びRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2003,Gennaro,Ed.,Lippincott,Williams&Wilkinsを参照のこと)を用いて、当業者が確認するであろう。
本明細書に記載される任意の化合物については、治療的に有効な量は、初めに、細胞培養アッセイから決定され得る。標的濃度は、本明細書に記載されるまたは当該技術分野で既知の方法を用いて測定されるように、本明細書に記載される方法を達成することができる活性化合物(複数を含む)のそれらの濃度であろう。
当該技術分野で周知であるように、ヒトで用いる治療的に有効な量は、動物モデルからも決定され得る。例えば、ヒトに対する1投与量は、動物において有効であることが見出されている濃度を達成するように製剤化され得る。ヒトにおける投薬量は、上記のように、化合物の有効性を観察することと、投薬量を上方または下方に調節することと、によって調節され得る。上記の方法及び他の方法に基づいてヒトにおける最大の有効性を達成するように投与量を調節することは、十分に当業者の能力内である。
投薬量は、患者の必要条件及び使用される化合物に応じて異なり得る。患者に投与される投与量は、本発明の文脈では、有益な治療応答を患者に経時的にもたらすのに十分でなければならない。投与量のサイズはまた、任意の有害な副作用の存在、性質、及び程度によって決定されるであろう。特定の状況に適切な投薬量の決定は、医師の技量の範囲内である。一般に、治療は、化合物の適量よりも少ない少量の投薬量から始める。その後、投薬量は、環境下で最適な効果に達するまで、少量の増分によって増加される。
投薬量及び間隔は、治療される特定の臨床的適応に有効な投与された化合物のレベルを得るように個々に調節することができる。これにより、個人の病状の重症度にふさわしい治療レジメンを提供するであろう。
本明細書に提供される教示を用いて、実質的な毒性を引き起こさず、しかも特定の患者によって示される臨床症状を治療するのに有効である、有効な予防的または治療的治療レジメンを計画することができる。この計画は、化合物の効力、相対的バイオアベイラビリティー、患者の体重、有害な副作用の存在と重症度、好ましい投与様式、及び選択する薬剤の毒性プロファイルのような要因を考慮することによる、活性化合物の慎重な選択を含むべきである。
「対照」または「対照実験」は、その平易な通常の意味に従って用いられ、実験のある手順、試薬、または可変要素が省略されていることを除いて、実験の対象または試薬が並列実験と同様に処理される実験を指す。いくつかの例において、対照は、実験効果の評価における比較の基準として使用される。対照は、本明細書に記載される化合物の不在下でタンパク質の活性の測定であり得る。
「試験化合物」は、本明細書で使用される場合、特定された生物学的標的または経路の活性、非活性、または他の調節を確認するためのスクリーニングプロセスに使用される実験化合物を指す。
「調節」、「調節する」、または「調節物質」という用語は、その平易な通常の意味に従って用いられ、1つ以上の特性を変化または変動させる作用を指す。「調節物質」は、標的分子のレベルまたは標的分子の機能または分子の標的の物理的状態を増加または減少させる組成物を指す。「調節」は、1つ以上の特性を変化または変動させるプロセスを指す。例えば、生物学的標的における調節物質の効果に適用される場合、調節することは、生物学的標的の特性もしくは機能または生物学的標的の量を増加または減少させることによって変化することを意味する。
本明細書で定義される、「阻害」、「阻害する」、「阻害すること」等の用語は、タンパク質−阻害剤相互作用に関連して、阻害剤の不在下でタンパク質の活性または機能と比較して、タンパク質の活性または機能に負の影響(例えば、減少)を及ぼすことを意味する。阻害は、疾患または疾患の症状の低減を指してもよい。阻害は、特定のタンパク質または核酸標的の活性における低減を指し得る。したがって、阻害には、少なくとも部分的には、部分的または完全な刺激の遮断、活性化の低減、阻止、もしくは遅延、またはシグナル伝達もしくは酵素活性もしくはタンパク質の量の不活性化、脱感作、もしくは下方制御が含まれる。
「接触すること」は、その平易な通常の意味に従って用いられ、少なくとも2つの異なる種(例えば、生体分子または細胞を含む化学的化合物)が、反応、相互作用、または物理的接触をするのに十分に近位になることを可能にするプロセスを指す。しかしながら、得られた反応産物を、添加される試薬間の反応から、または反応混合物中で生成可能な、添加される試薬のうちの1つ以上から生じた中間体から、直接生成することは、理解されるべきである。
「接触すること」という用語には、本明細書に記載される化合物及びタンパク質または酵素であってもよい2つの種が、反応、相互作用、または物理的接触をすることを可能にすることが含まれ得る。接触することには、本明細書に記載される化合物が、シグナル経路に関与するタンパク質または酵素と相互作用することを可能にすることが含まれ得る。
「患者」、「対象」、「治療を必要とする患者」、及び「治療を必要とする対象」は、本明細書において交換可能に使用され、本明細書で提供される薬学的組成物の投与によって治療することができる疾患または状態に苦しんでいる、またはそれらを起こす傾向がある生物を指す。非限定例としては、ヒト、他の哺乳動物、ウシ、ラット、マウス、イヌ、サル、ヤギ、ヒツジ、雌ウシ、シカ、及び他の非哺乳類の動物が挙げられる。患者は、ヒトであり得る。
「疾患」または「状態」または「障害」は、本明細書で提供される化合物、薬物、薬学的組成物、または方法で治療することができる患者または対象の存在状態または健康状態を指す。疾患は、異常な細胞増殖または異常なタンパク質活性(例えば、癌)に関連する(例えば、それによって引き起こされる)疾患であり得る。
本明細書で使用される場合、「癌」という用語は、白血病、癌腫、及び肉腫を含む、哺乳動物において認められる、癌、新生物、または悪性もしくは良性腫瘍のすべてのタイプを指す。例示的な癌としては、急性骨髄性白血病(「AML」)、慢性骨髄性白血病(「CML」)、ならびに脳、胸部、膵臓、結腸、肝臓、腎臓、肺、非小細胞肺、黒色腫、卵巣、肉腫、及び前立腺の癌が挙げられる。さらなる例としては、頸癌、胃癌、頭頸部癌、子宮癌、中皮腫、転移性骨癌、髄芽細胞腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、卵巣癌、横紋筋肉腫、原発性血小板血症、原発性マクログロブリン血症、原発性脳腫瘍、癌、膵臓の悪性インスリノーマ、悪性カルチノイド、膀胱癌、前悪性皮膚病変、精巣癌、リンパ腫、甲状腺癌、神経芽細胞腫、食道癌、尿生殖路癌、悪性高カルシウム血症、子宮内膜癌、副腎皮質癌、ならびに膵内分泌腺及び膵外分泌腺の新生物が挙げられる。
「白血病」という用語は、広く、造血臓器の進行性悪性疾患を指し、概して、血液及び骨髄中の白血球及びそれらの前駆体の歪んだ増殖及び発生を特徴とする。白血病は、概して、(1)疾患の持続期間及び特徴−急性または慢性、(2)関わる細胞の種類、骨髄系(骨髄性)、リンパ系(リンパ性)、または単球系、ならびに(3)血液中の異常細胞の数の増加または非増加−白血病性または非白血病性(亜白血病性)、に基づいて、臨床学的に分類される。マウス白血病モデルは、インビボでの抗白血病活性を予測するものとして広く認められている。P388細胞アッセイにおいて陽性反応を示す化合物は、一般的には治療すべき白血病の種類に関わらずある程度の抗白血病活性のレベルを示すと考えられている。したがって、本発明は、白血病を治療する方法を含み、本方法には、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性前骨髄球性白血病、成人T細胞白血病、非白血性白血病、白血球血症性白血病、好塩基球性白血病、芽細胞性白血病、ウシ白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚白血病、胎児性白血病、好酸球性白血病、グロス白血病、有毛細胞白血病、血芽球性白血病、血芽球細胞白血病、組織球性白血病、幹細胞白血病、急性単球性白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、リンパ向性白血病、リンパ様白血病、リンパ肉腫細胞性白血病、マスト細胞白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、骨髄芽球性白血病、骨髄性白血病、骨髄顆粒球性白血病、骨髄単球性白血病、ネーゲリ白血病(Naegeli leukemia)、形質細胞性白血病、多発性骨髄腫、形質細胞性白血病、前骨髄球性白血病、リーダー細胞性白血病、シリング白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病、及び未分化細胞性白血病を治療することが含まれる。
「肉腫」という用語は、概して、胎生結合組織のような物質で構成され、概して、繊維製または均質な物質中に密に埋まった細胞で構成されている腫瘍を指す。抗新生物性チオール結合ミトコンドリア酸化剤及び抗癌剤の組み合わせで治療され得る肉腫としては、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、アバーネシー肉腫(Abemethy′s sarcoma)、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞状軟部肉腫、エナメル芽細胞肉腫、ブドウ状肉腫、緑色腫肉腫、絨毛膜癌、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫、子宮内膜肉腫、間質性肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞性肉腫、巨細胞肉腫、顆粒球性肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発色素沈着出血性肉腫(idiopathic multiple pigmented hemorrhagic sarcoma)、B細胞の免疫芽球性肉腫、リンパ腫、T細胞の免疫芽細胞肉腫、イェンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉腫細胞肉腫(malignant mesenchymoma sarcoma)、傍骨性骨肉腫、網状赤血球性肉腫、ラウス肉腫、漿液嚢胞性肉腫、滑膜肉腫、及び毛細血管拡張性肉腫が挙げられる。
「黒色腫」という用語は、皮膚及び他の臓器のメラニン細胞系から生じる腫瘍を意味すると考えられる。抗新生物性チオール結合ミトコンドリア酸化剤及び抗癌剤の組み合わせで治療され得る黒色腫としては、例えば、末端性黒子性黒色腫、メラニン欠乏性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、ハーディング−パッセー黒色腫、若年性黒色腫、悪性黒子型黒色腫、悪性黒色腫、結節型黒色腫、爪下黒色腫、及び表在拡大型黒色腫が挙げられる。
「癌腫」という用語は、周辺細胞に湿潤し、転移を起こしやすい上皮細胞で構成される悪性新生物を指す。抗新生物性チオール結合ミトコンドリア酸化剤及び抗癌剤の組み合わせで治療され得る例示的な癌腫としては、例えば、細葉細胞癌、腺房細胞癌、腺嚢癌腫、腺様嚢胞癌、腺腫性癌腫(carcinoma adenomatosum)、副腎皮質の癌腫、肺胞癌腫、肺胞細胞癌腫、基底細胞(basal cell)癌腫、基底細胞(basocellulare)癌腫、類基底細胞癌腫、基底有棘細胞癌腫、気管支肺胞癌腫、細気管支癌腫、気管支原性癌腫、脳様癌腫(cerebriform carcinoma)、胆管細胞癌腫、絨毛癌腫、膠様癌腫(colloid carcinoma)、面皰癌腫、子宮体癌腫、篩状癌腫、鎧状癌腫、皮膚癌腫、円柱癌腫、円柱細胞癌種、管癌、硬膜癌(carcinoma durum)、胎児期癌、脳組織様癌、類表皮癌(epiermoid carcinoma)、腺様上皮癌、外方発育癌(exophytic carcinoma)、潰瘍癌、線維性癌、膠様癌(gelatiniforni carcinoma)、膠様癌(gelatinous carcinoma)、巨細胞癌、巨大細胞性(giganto cellulare)癌、腺様癌、顆粒細胞癌、毛母癌、血様癌、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌、硝子状癌、副腎様癌腫(hypemephroid carcinoma)、乳児胎児性癌、上皮内癌、表皮内癌、上皮内癌、クロムペッヘル癌(Krompecher′s carcinoma)、クルチツキー細胞癌(Kulchitzky cell carcinoma)、大細胞癌、水晶体癌、レンズ状癌(carcinoma lenticulare)、脂肪性癌、リンパ上皮癌、髄様癌、髄質癌、黒色癌、軟性癌、粘液性癌腫、粘液分泌性癌(carcinoma muciparum)、粘液細胞性癌(carcinoma mucocellulare)、粘表皮様癌、粘液癌(carcinoma mucosum)、粘液性癌(mucous carcinoma)、粘液腫性癌、鼻咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌、類骨癌、乳頭状癌、門脈周囲癌、前浸潤癌、有棘細胞癌、粥状癌腫(pultaceous carcinoma)、腎臓の腎細胞癌、補充細胞癌、肉腫様癌、シュナイダー癌腫(schneiderian carcinoma)、硬性癌、陰嚢癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、ソラノイド癌腫(solanoid carcinoma)、球状細胞癌、紡錘細胞癌、海綿状癌、扁平上皮癌、扁平上皮細胞癌、紐様癌(string carcinoma)、血管拡張性癌(carcioma telangiectaticum)、毛細血管拡張症様癌(carcinoma telangiectodes)、移行上皮癌、結節癌(carcinoma tuberosum)、結節性癌(tuberous carcinoma)、いぼ状癌、及び絨毛状癌が挙げられる。
「抗癌剤」は、その平易な通常の意味に従って用いられ、抗新生物性または細胞の成長もしくは増殖を阻害する能力を有する組成物(例えば、化合物、薬物、拮抗薬、阻害剤、調節物質)を指す。いくつかの実施形態において、抗癌剤は、化学療法剤である。抗癌剤は、FDAまたは米国以外の国の同様の規制当局によって承認された、癌を治療するための薬剤であり得る。
抗癌剤の例としては、MEK(例えば、MEK1、MEK2、またはMEK1及びMEK2)阻害剤(例えば、XL518、CI−1040、PD035901、セルメチニブ/AZD6244、GSK1120212/トラメチニブ、GDC−0973、ARRY−162、ARRY−300、AZD8330、PD0325901、U0126、PD98059、TAK−733、PD318088、AS703026、BAY869766)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ウラムスチン、チオテパ、ニトロソ尿素、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン(mechloroethamine)、シクロホソファミド、クロラムブシル、メイファラン(meiphalan))、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン(hexamethlymelamine)、チオテパ)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、ロムスチン(lomusitne)、セムスチン、ストレプトゾシン)、トリアゼン(デカルバジン))、代謝拮抗剤(例えば、5−アザチオプリン、ロイコボリン、カペシタビン、フルダラビン、ゲムシタビン、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン(floxouridine)、シタラビン(Cytarabine))、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)等)、植物性アルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、パクリタキセル、ドセタキセル等)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド(VP16)、リン酸エトポシド、テニポシド等)、抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、プリカマイシン等)、白金系化合物(例えば、シスプラチン、オキサロプラチン、カルボプラチン)、アントラセンジオン(例えば、ミトキサントロン)、置換尿素(例えば、ヒドロキシウレア)、メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジン)、副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン、アミノグルテチミド)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド)、抗生物質(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン)、酵素(例えば、L−アスパラギナーゼ)、マイトジェン活性化プロテインキナーゼシグナル伝達の阻害剤(例えば、U0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY43−9006、ワートマニン、またはLY294002、Syk阻害剤、mTOR阻害剤、抗体(例えば、リツキサン)、ゴシポール(gossyphol)、ジーナセンス(genasense)、ポリフェノールE、クロロフシン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ブリオスタチン、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、5−アザ−2′−デオキシシチジン、オールトランスレチノイン酸、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、ゲムシタビン、イマチニブ(グリーベック.RTM.)、ゲルダナマイシン、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン(17−AAG)、フラボピリドール、LY294002、ボルテゾミブ、トラスツズマブ、BAY11−7082、PKC412、PD184352、20−エピ−1、25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TK拮抗薬;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドクス(amidox);アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;拮抗薬D;拮抗薬G;アンタレリクス;抗背方化形態形成タンパク質1(anti−dorsalizing morphogenetic protein−1);抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン剤;アンチネオプラストン;アンチセンスポリヌクレオチド;アフィジコリングリシナート;アポトーシス遺伝子モジュレーター;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABL拮抗薬;ベンゾクロリン(benzochlorin);ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータアレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリニルスペルミン(bisaziridinylspermine);ビスナフィド;ビストラテンA;ビセレシン;ブレフラート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリアポックスIL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロリン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタアントラキノン;シクロプラタム(cycloplatam);シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;シトスタチン;ダクリズマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクオン;ジデムニンB;ジドクス(didox);ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;9−ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン(edelfosine);エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲン作動薬;エストロゲン拮抗薬;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン(fluorodaunorunicin hydrochloride);ホルフェニメックス;ホルメスタン;フォストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン(idramantone);イルモホシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン(imidazoacridone);イミキモド;免疫賦活ペプチド;インスリン様増殖因子−1受容体阻害剤;インターフェロン作動薬;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン(iobenguane);ヨードドキソルビシン;イポメアノール、4−;イロプラクト(iroplact);イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−Nトリアセタート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン(lentinan sulfate);レプトルスタチン;レトロゾール;白血病抑制因子;白血球アルファインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;直鎖ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド(lipophilic disaccharide peptide);親油性白金化合物;リッソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメテレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;細胞溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリライシン阻害剤;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミスマッチ二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリルリピドA+マイコバクテリア細胞壁sk;モピダモール;多剤耐性遺伝子阻害剤;複数腫瘍抑制因子1に基づく治療;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ(nagrestip);ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素修飾物質;窒素酸化物抗酸化剤;ニトルリン(nitrullyn);O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導物質;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニル酢酸塩;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金複合体;白金化合物;白金−トリアミン複合体;ポルフィーマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインA系免疫変調成分;プロテインキナーゼC阻害剤;プロテインキナーゼC阻害剤、微細藻類;プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオチドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ポリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン(polyoxyethylerie)複合体;raf拮抗薬;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;RIIレチンアミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi1模倣剤;セムスチン;老化由来阻害剤1;センスオリゴヌクレオチド;シグ
ナル伝達阻害剤;シグナル伝達調節物質;一本鎖抗原−結合タンパク質;シゾフラン(sizofuran);ソブゾキサン;ボロカプト酸ナトリウム(sodium borocaptate);フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール(solverol);ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンンジスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメライシン阻害剤;スルフィノシン;過剰活性型血管作用性小腸ペプチド拮抗薬;スラジスタ;スラミン;スウェインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム(tellurapyrylium);テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロミド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣剤;チマルファシン;サイモポエチン受容体作動薬;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンスズ;チラパザミン;二塩化チタノセン;トプセンチン;トレミフェン;全脳性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チロホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来増殖阻害因子;ウロキナーゼ受容体拮抗薬;バプレオチド;バリオリンB;ベクター系、赤血球遺伝子治療;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン(vinxaltine);ビタキシン(vitaxin);ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;ジノスタチンンスチマラマー、アドリアマイシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、シスプラチン、アシビシン、アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ジメシル酸ビスナフィド;ビセレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド(caracemide);カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デアザグアニン;メシル酸デアザグアニン;ジアジクオン;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロポピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;リン酸エストラムスチンナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルオロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシウレア;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イイモホシン;インターロイキンI1(組換えインターロイキンII、またはrlL.sub.2)、インファーフェロンアルファ−2a;インファーフェロンアルファ−2b;インファーフェロンアルファ−n1;インファーフェロンアルファ−n3;インファーフェロンベータ−1a;インファーフェロンガンマ−1b;イプロプラチン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメテレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;メイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスペル;ミトタン;塩酸ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール(nocodazoie);ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ぺプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィーマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;ピューロマイシン;塩酸ピューロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン(simtrazene);スパルホサートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム(tecogalan sodium);テガフール;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ブネピジン;硫酸ビングリシナート;硫酸ビンレウロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;塩酸ゾルビシン;細胞をG2−M期で停止する、及び/または微小管の形成もしくは安定性を調節する薬剤、(例えば、Taxol.TM(すなわちパクリタキセル)、Taxotere.TM、タキサン骨格を含む化合物、エルブロゾール(すなわちR−55104)、ドラスタチン10(すなわちDLS−10及びNSC−376128)、イセチオン酸ミボブリン(すなわちCI−980として)、ビンクリスチン、NSC−639829、ディスコデルモリド(すなわちNVP−XX−A−296として)、ABT−751(Abbott、すなわちE−7010)、アルトリルチン(例えば、アルトリルチンA及びアルトリルチンC)、スポンジスタチン(例えば、スポンジスタチン1、スポンジスタチン2、スポンジスタチン3、スポンジスタチン4、スポンジスタチン5、スポンジスタチン6、スポンジスタチン7、スポンジスタチン8、及びスポンジスタチン9)、塩酸セマドチン(すなわちLU−103793及びNSC−D−669356)、エポシロン(例えば、エポシロンA、エポシロンB、エポシロンC(すなわちデスオキシエポシロンAまたはdEpoA)、エポシロンD(すなわちKOS−862、dEpoB、及びデスオキシエポシロンB)、エポシロンE、エポシロンF、エポシロンB N−オキシド、エポシロンA N−オキシド、16−アザ−エポシロンB、21−アミノエポシロンB(すなわちBMS−310705)、21−ヒドロキシエポシロンD(すなわちデスオキシエポシロンF及びdEpoF)、26−フルオロエポシロン、アウリスタチンPE(すなわちNSC−654663)、ソブリドチン(すなわちTZT−1027)、LS−4559−P(Pharmacia、すなわちLS−4577)、LS−4578(Pharmacia、すなわちLS−477−P)、LS−4477(Pharmacia)、LS−4559(Pharmacia)、RPR−112378(Aventis)、硫酸ビンクリスチン、DZ−3358(Daiichi)、FR−182877(Fujisawa、すなわちWS−9885B)、GS−164(Takeda)、GS−198(Takeda)、KAR−2(Hungarian Academy of Sciences)、BSF−223651(BASF、すなわちILX−651及びLU−223651)、SAH−49960(Lilly/Novartis)、SDZ−268970(Lilly/Novartis)、AM−97(Armad/Kyowa Hakko)、AM−132(Armad)、AM−138(Armad/Kyowa Hakko)、IDN−5005(Indena)、クリプトフィシン52(すなわちLY−355703)、AC−7739(Ajinomoto、すなわちAVE−8063A及びCS−39.HCl)、AC−7700(Ajinomoto、すなわちAVE−8062、AVE−8062A、CS−39−L−Ser.HCl、及びRPR−258062A)、ビチレブアミド、ツブリシンA、カナデンソール、センタウレイジン(すなわちNSC−106969)、T−138067(Tularik、すなわちT−67、TL−138067及びTI−138067)、COBRA−1(Parker Hughes Institute、すなわちDDE−261及びWHI−261)、H10(Kansas State University)、H16(Kansas State University)、オンコシジンA1(すなわちBTO−956及びDIME)、DDE−313(Parker Hughes Institute)、フィジアノリドB、ラウリマリド、SPA−2(Parker Hughes Institute)、SPA−1(Parker Hughes Institute、すなわちSPIKET−P)、3−IAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、すなわちMF−569)、ナルコシン(NSC−5366としても知られている)、ナスカピン、D−24851(Asta Medica)、A−105972(Abbott)、ヘミアステリン、3−BAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、すなわちMF−191)、TMPN(Arizona State University)、バナドセンアセチルアセトネート、T−138026(Tularik)、モナストロール、インダノシン(すなわちNSC−698666)、3−IAABE(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine)、A−204197(Abbott)、T−607(Tuiarik、すなわちT−900607)、RPR−115781(Aventis)、エリュテロビン(デスメチルエロイテロビン、デスアセチルエロイテロビン、イソエリュテロビンA、及びZ−エリュテロビン等)、カリベオシド、カリベオリン、ハリコンドリンB、D−64131(Asta Medica)、D−68144(Asta Medica)、ジアゾナミドA、A−293620(Abbott)、NPI−2350(Nereus)、タッカロノリドA、TUB−245(Aventis)、A−259754(Abbott)、ジアゾスタチン、(−)−フェニルアヒスチン(すなわちNSCL−96F037)、D−68838(Asta Medica)、D−68836(Asta Medica)、ミオセベリンB、D−43411(Zentaris、すなわちD−81862)、A−289099(Abbott)、A−318315(Abbott)、HTI−286(すなわちSPA−110、トリフルオロ酢酸)(Wyeth)、D−82317(Zentaris)、D−82318(Z
entaris)、SC−12983(NCI)、レスベラスタチンホスフェートナトリウム、BPR−OY−007(National Health Research Institutes)、及びSSR−250411(Sanofi))、ステロイド(例えば、デキサメタゾン)、フィナステリド、アロマターゼ阻害剤、ゴナドトロピン放出ホルモン作動薬(GnRH)(例えば、ゴセレリンまたはロイプロリド)、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン)、プロゲスチン(例えば、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン)、エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール)、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン)、アンドロゲン(例えば、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド)、免疫賦活薬(例えば、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)、レバミゾール、インターロイキン−2、アルファ−インターフェロン等)、モノクローナル抗体(例えば、抗CD20、抗HER2、抗CD52、抗HLA−DR、及び抗VEGFモノクローナル抗体)、免疫毒素(例えば、抗CD33モノクローナル抗体−カリチアマイシン複合体、抗CD22モノクローナル抗体−緑膿菌外毒素複合体等)、放射免疫療法(例えば、111In、90Y、または131Iに複合した抗CD20モノクローナル抗体等)、トリプトリド、ホモハリントニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、トポテカン、イトラコナゾール、ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、デオキシアデノシン、セルトラリン、ピタバスタチン、イリノテカン、クロファジミン5−ノニルオキシトリプタミン、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、EGFR阻害剤、上皮増殖因子受容体(EGFR)標的療法または治療薬(例えば、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))、アファチニブ/BIBW2992、CI−1033/カネルチニブ、ネラチニブ/HKI−272、CP−724714、TAK−285、AST−1306、ARRY334543、ARRY−380、AG−1478、ダコミチニブ/PF299804、OSI−420/デスメチルエルロチニブ、AZD8931、AEE788、ペリチニブ/EKB−569、CUDC−101、WZ8040、WZ4002、WZ3146、AG−490、XL647、PD153035、BMS−599626)、ソラフェニブ、イマチニブ、スニチニブ、ダサチニブ、またはその他が挙げられるが、これらに限定されない。
「化学療法薬」または「化学療法薬剤」は、その平易な通常の意味に従って用いられ、抗新生物性または細胞の成長もしくは増殖を阻害する能力を有する化学的組成物または化合物を指す。
「癌モデル生物」は、本明細書で使用される場合、生物内に、癌を示す表現型、または癌を引き起こす要素の活性を示す生物である。癌という用語は、上記に定義される。様々な生物は、癌モデル生物としての役割を果たし得、これらには、例えば、癌細胞、及び哺乳類生物、例えば、齧歯類(例えば、マウスまたはラット)及び霊長類(ヒト等)が含まれる。癌細胞株は、インビボ癌と同様の表現型または遺伝子型を示す細胞として、当業者によって広く理解される。癌細胞株には、本明細書で使用される場合、動物(例えば、マウス)及びヒトからの細胞株が含まれる。
I.組成物
癌を治療するための組成物が、本明細書に提供される。該化合物は、式(I)、
を有する。
式(I)の化合物において、Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。Xは、−C(R4)=または−N=である。Yは、結合、−N(R5)−、−O−、または−S−である。L1は、結合、−C(O)−、−C(O)O−、−O−、−S−、−N(R6)−、−C(O)N(R6)−、−S(O)n6−、−S(O)N(R6)−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンである。R1は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR1A、−C(O)R1A、−NR1AR1B、−C(O)OR1A、−C(O)NR1AR1B、−NO2、−SR1A、−S(O)n1R1A、−S(O)n1OR1A、−S(O)n1NR1AR1B、−NHNR1AR1B、−ONR1AR1B、−NHC(O)NHNR1AR1B、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。R2は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR2A、−C(O)R2A、−NR2AR2B、−C(O)OR2A、−C(O)NR2AR2B、−NO2、−SR2A、−S(O)n2R2A、−S(O)n2OR2A、−S(O)n2NR2AR2B、−NHNR2AR2B、−ONR2AR2B、−NHC(O)NHNR2AR2B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R3は独立して、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R4は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR4A、−C(O)R4A、−NR4AR4B、−C(O)OR4A、−C(O)NR4AR4B、−NO2、−SR4A、−S(O)n4R4A、−S(O)n4OR4A、−S(O)n4NR4AR4B、−NHNR4AR4B、−ONR4AR4B、−NHC(O)NHNR4AR4B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R5は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR5A、−C(O)R5A、−NR5AR5B、−C(O)OR5A、−C(O)NR5AR5B、−NO2、−SR5A、−S(O)n5R5A、−S(O)n5OR5A、−S(O)n5NR5AR5B、−NHNR5AR5B、−ONR5AR5B、−NHC(O)NHNR5AR5B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−C(O)R6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−C(O)NR6AR6B、−NO2、−SR6A、−S(O)n6R6A、−S(O)n6OR6A、−S(O)n6NR6AR6B、−NHNR6AR6B、−ONR6AR6B、−NHC(O)NHNR6AR6B、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。R1A、R1B、R2A、R2B、R4A、R4B、R5A、R5B、R6A、及びR6Bは独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。記号n1、n2、n4、n5、及びn6は独立して、1、2、または3である。記号m1は、0、1、2、3、または4である。記号m2は、0、1、2、3、4、5、または6である。記号m3は、0、1、または2である。
環Aは、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであってもよい。環Aは、ヘテロシクロアルキルまたはアリールであってもよい。環Aは、アリールまたはヘテロアリールであってもよい。環Aは、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであってもよい。
環Aは、シクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜10員シクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜8員シクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜6員シクロアルキルであってもよい。環Aは、シクロプロパニルであってもよい。環Aは、シクロプロペニルであってもよい。環Aは、シクロブタニルであってもよい。環Aは、シクロブテニルであってもよい。環Aは、シクロペンタニルであってもよい。環Aは、シクロペンテニルであってもよい。環Aは、シクロヘキサニルであってもよい。環Aは、シクロヘキセニルであってもよい。環Aは、シクロペンタニル、シクロペンテニル、シクロヘキサニル、またはシクロヘキセニルであってもよい。
環Aは、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであってもよい。環Aは、ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜8員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、アジリジニル、アジリニル、オキシラニル、オキシレニル、チイラニル、チイレニル、アゼチジニル、アゼチル、オキセタニル、オキセチル、チエタニル、またはチエチルであってもよい。
環Aは、5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。環Aは、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピラニル、チアニル、ジオキサニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサチアニル、モルホリニル、トリオキサニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピロリジオニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリジノニル、またはチアゾリジニルであってもよい。
環Aは、アリールであってもよい。環Aは、5〜10員アリールであってもよい。環Aは、5〜6員アリールであってもよい。環Aは、5員アリールであってもよい。環Aは、6員アリールであってもよい。環Aは、フェニレンであってもよい。環Aは、ヘテロアリールであってもよい。環Aは、5〜10員ヘテロアリールであってもよい。環Aは、5〜6員ヘテロアリールであってもよい。環Aは、5員ヘテロアリールであってもよい。環Aは、6員ヘテロアリールであってもよい。環Aは、ピロイル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾイル、フリル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジリル、またはピリダジニルであってもよい。
環Aは、本明細書に記載される、5,6、6,5、もしくは6,6縮合環アリール、または5,6、6,5、もしくは6,6縮合環ヘテロアリールであってもよい。環Aは、5,6縮合環アリールであってもよい。環Aは、5,6縮合環ヘテロアリールであってもよい。環Aは、6,5縮合環アリールであってもよい。環Aは、6,5縮合環ヘテロアリールであってもよい。環Aは、6,6縮合環アリールであってもよい。環Aは、6,6縮合環ヘテロアリールであってもよい。環Aは、インデニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、プリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾイル、ベンゾイミダゾイル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル インダゾリル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリジニル、イミダゾピリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、キノリル、キノリニル、イソキノリル、ナフタレニル、シノリニル、フタラジニル、イソキノリニル、キノキサリニル、またはキナゾリニルであってもよい。
記号m2は、0であってもよい。記号m2は、1であってもよい。記号m2は、1、2、3、4、5、または6であってもよい。記号m2は、1、2、または3であってもよい。記号n1、n2、n4、n5、及びn6は、独立して、1であってもよい。記号n1、n2、n4、n5、及びn6は、独立して、2であってもよい。記号n1、n2、n4、n5、及びn6は、独立して、3であってもよい。
R1は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR1A、−C(O)R1A、−NR1AR1B、−C(O)OR1A、−C(O)NR1AR1B、−NO2、−SR1A、−S(O)n1R1A、−S(O)n1OR1A、−S(O)n1NR1AR1B、−NHNR1AR1B、−ONR1AR1B、−NHC(O)NHNR1AR1Bであってもよい。R1は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR1A、−C(O)R1A、−NR1AR1B、−C(O)OR1A、−C(O)NR1AR1B、−NO2、−SR1Aであってもよい。R1は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR1A、−NH2、−C(O)OH、−C(O)NH2、−NO2、または−SHであってもよい。R1は、ハロゲン、−CF3、−NO2、−NH2、−OR1Aであってもよい。R1は、ハロゲンであってもよい。R1は、Fであってもよい。R1は、Clであってもよい。R1は、Brであってもよい。R1は、Iであってもよい。R1は、−CF3であってもよい。R1は、−NH2であってもよい。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは、本明細書で定義される通りである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、または置換もしくは非置換アリールである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは、置換または非置換アルキルである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは非置換アルキルである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは非置換C1−C5アルキルである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aは非置換C1−C3アルキルである。R1は、−OR1Aであってもよく、式中、R1Aはメチル(例えば、−OCH3)である。R1は、ハロゲン、−CF3、−NO2、−NH2、−OR1A、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。
R1は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。
R1は、置換または非置換アルキルであってもよい。R1は、置換アルキルであってもよい。R1は、非置換アルキルであってもよい。R1は、置換または非置換C1−C20アルキルであってもよい。R1は、置換C1−C20アルキルであってもよい。R1は、非置換C1−C20アルキルであってもよい。R1は、置換または非置換C1−C10アルキルであってもよい。R1は、置換C1−C10アルキルであってもよい。R1は、非置換C1−C10アルキルであってもよい。R1は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R1は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R1は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R1は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R1は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R1は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R1は、メチルであってもよい。R1は、エチルであってもよい。R1は、プロピルであってもよい。
R1は、R10置換または非置換アルキルであってもよい。R1は、R10置換アルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換C1−C20アルキルであってもよい。R1は、置換C1−C20アルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換C1−C10アルキルであってもよい。R1は、R10置換C1−C10アルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R1は、R10置換C1−C5アルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R1は、R10置換C1−C3アルキルであってもよい。
R1は、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R1は、R10置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換もしくは非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R1は、置換または非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換もしくは非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の4員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の5員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の6員シクロアルキルであってもよい。R1は、置換の6員シクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の6員シクロアルキルであってもよい。
R1は、R10置換または非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の4員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の5員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の6員シクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の6員シクロアルキルであってもよい。
R1は、置換または非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。
R1は、R10置換または非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R1は、R10置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。
R1は、置換または非置換アリールであってもよい。R1は、置換アリールであってもよい。R1は、非置換アリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5〜10員アリールであってもよい。R1は、置換の5〜10員アリールであってもよい。R1は、非置換の5〜10員アリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5〜6員アリールであってもよい。R1は、置換の5〜6員アリールであってもよい。R1は、非置換の5〜6員アリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5員アリールであってもよい。R1は、置換の5員アリールであってもよい。R1は、非置換の5員アリールであってもよい。R1は、置換または非置換の6員アリールであってもよい。R1は、置換の6員アリールであってもよい。R1は、非置換の6員アリールであってもよい。
R1は、R10置換または非置換アリールであってもよい。R1は、R10置換アリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5〜10員アリールであってもよい。R1は、R10置換の5〜10員アリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5〜6員アリールであってもよい。R1は、R10置換の5〜6員アリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5員アリールであってもよい。R1は、R10置換の5員アリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の6員アリールであってもよい。R1は、R10置換の6員アリールであってもよい。
R1は、置換または非置換ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換ヘテロアリールであってもよい。R1は、非置換ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R1は、非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換または非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R1は、非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換もしくは非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。
R1は、R10置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換または非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R1は、R10置換の6員ヘテロアリールであってもよい。
R10は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R11置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R11置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R11置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R11置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R11置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR11置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。R10は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。R10は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R11は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R12置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R12置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R12置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R12置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R12置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR12置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R12は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R13置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R13置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R13置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R13置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R13置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR13置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R13は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
記号m1は、0、1、2、または3であってもよい。記号m1は0であってもよい。記号m1は1であってもよい。記号m1は2であってもよい。記号m1は3であってもよい。記号m1は、1、2、または3であってもよい。R1がハロゲンであるとき、記号m1は1であってもよい。R1が−CF3であるとき、記号m1は、1、2、または3であってもよい。R1は、独立して、ハロゲンまたは−CF3であり得、記号m1は、2または3である。R1が−OR1Aであるとき、記号m1は、1、2、または3であってもよい。R1が−OCH3であるとき、記号m1は、1、2、または3であってもよい。R1が−OCH3であるとき、記号m1は1であってもよい。R1が−OCH3であるとき、記号m1は2であってもよい。R1が−OCH3であるとき、記号m1は3であってもよい。
R1A及びR1Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R1A及びR1Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R10置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R10置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R10置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R10置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R10置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR10置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R1A及びR1Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、または−ONH2であってもよい。R1A及びR1Bは、独立して、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R1A及びR1Bは、独立して、R1C置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R1C置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R1C置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R1C置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R1C置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR1C置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R1Cは、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R2は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR2A、−C(O)R2A、−NR2AR2B、−C(O)OR2A、−C(O)NR2AR2B、−NO2、−SR2A、−S(O)n2R2A、−S(O)n2OR2A、−S(O)n2NR2AR2B、−NHNR2AR2B、−ONR2AR2B、または−NHC(O)NHNR2AR2Bであってもよい。R2は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR2A、−NR2AR2B、−NO2、または−SR2Aであってもよい。R2は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR2A、−C(O)R2A、−NR2AR2B、−C(O)OH、−NO2、または−SHであってもよい。R2は、ハロゲン、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−OR2A、−NH2、−N(CH3)2−NO2であってもよい。R2は、ハロゲン、−CF3、−OR2A、または−NO2であってもよい。R2は、ハロゲンであってもよい。R2は、−CF3であってもよい。R2は、−OR2Aであってもよい。R2は、−NO2であってもよい。R2は、−OR2Aであってもよく、式中、R2Aは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、または置換もしくは非置換アリールである。R2は−OR2Aであってもよく、式中、R2Aは、置換または非置換アルキルであってもよい。R2は、−OR2Aであってもよく、式中、R2Aは、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、−OR2Aであってもよく、式中、R2Aは、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R2は、−OR2Aであってもよく、式中、R2Aは、メチルである。R2は、ハロゲン、−CF3、−OR2A、−NO2、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R2は、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R2は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R2は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R2は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R2は、メチルであってもよい。R2は、エチルであってもよい。R2は、プロピルであってもよい。
R2は、R20置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、R20置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、R20置換C1−C5アルキルであってもよい。R2は、R20置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R2は、R20置換C1−C3アルキルであってもよい。
R2は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R2は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R2は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R2は、R20置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R2は、R20置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R20は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R2A及びR2Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R2A及びR2Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R20置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R20置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R20置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R20置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R20置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR20置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R2A及びR2Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、または−ONH2であってもよい。R2A及びR2Bは、独立して、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R2A及びR2Bは、独立して、R2C置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R2C置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R2C置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R2C置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R2C置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR2C置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R2Cは、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R3は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、または−NHC(O)NHNH2であってもよい。R3は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、または−ONH2であってもよい。R3は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、または−SHであってもよい。R3は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、または−NO2であってもよい。R3は、水素、ハロゲン、または−OR3Aであってもよい。R3は、水素、ハロゲン、−CF3、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、または−NO2であってもよい。R3は、ハロゲンであってもよい。R3は、水素であってもよい。R3は、−CF3であってもよい。R3は、−OCH3であってもよい。R3は、−OCH2CH3であってもよい。R3は、−NH2であってもよい。R3は、−NO2であってもよい。
R3は、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R3は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R3は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R3は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R3は、メチルであってもよい。R3は、エチルであってもよい。R3は、プロピルであってもよい。
R3は、R30置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、R30置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、R30置換C1−C5アルキルであってもよい。R3は、R30置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R3は、R30置換C1−C3アルキルであってもよい。
R3は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R3は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R3は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R3は、R30置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R3は、R30置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R30は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
記号m3は1であってもよい。記号m3は2であってもよい。R3がハロゲンであるとき、記号m3は1であってもよい。R3が−CF3であるとき、記号m3は1であってもよい。R3が−OCH3または−OCH2CH3であるとき、記号m3は1であってもよい。R3が−OCH3または−OCH2CH3であるとき、記号m3は2であってもよい。R3は、独立して、ハロゲン及び−OCH3であり得、記号m3は2である。
Xは、−C(R4)=であってもよい。Xは、−N=であってもよい。
Xが−C(R4)=であるとき、R4は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR4A、−C(O)R4A、−NR4AR4B、−C(O)OR4A、−C(O)NR4AR4B、−NO2、−SR4A、−S(O)n4R4A、−S(O)n4OR4A、−S(O)n4NR4AR4B、−NHNR4AR4B、−ONR4AR4B、または−NHC(O)NHNR4AR4Bであってもよい。R4は、水素、ハロゲン、−OR4A、または−C(O)R4Aであってもよい。R4は、水素またはハロゲンであってもよい。R4は、水素であってもよい。R4は、ハロゲンであってもよい。
R4は、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R4は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R4は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R4は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R4は、メチルであってもよい。R4は、エチルであってもよい。R4は、プロピルであってもよい。
R4は、R40置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、R40置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、R40置換C1−C5アルキルであってもよい。R4は、R40置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R4は、R40置換C1−C3アルキルであってもよい。
R4は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R4は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R4は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R4は、R40置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R4は、R40置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R40は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。R4A及びR4Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R40置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R40置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R40置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R40置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R40置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR40置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R4A及びR4Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、または−ONH2であってもよい。R4A及びR4Bは、独立して、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R4A及びR4Bは、独立して、R4C置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R4C置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R4C置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R4C置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R4C置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR4C置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R4Cは、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
Yは、結合または−N(R5)−であってもよい。Yは、結合または−O−であってもよい。Yは、結合または−S−であってもよい。Yは、結合、−N(R5)−、または−S−であってもよい。Yは、結合であってもよい。Yは、−O−であってもよい。Yは、−S−であってもよい。Yは、−N(R5)−であってもよい。
Yが−N(R5)−であるとき、R5は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR5A、−C(O)R5A、−NR5AR5B、−C(O)OR5A、−C(O)NR5AR5B、−NO2、−SR5A、−S(O)n5R5A、−S(O)n5OR5A、−S(O)n5NR5AR5B、−NHNR5AR5B、−ONR5AR5B、または−NHC(O)NHNR5AR5Bであってもよい。R5は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR5A、−NR5AR5B、−C(O)OR5A、−C(O)NR5AR5B、−NO2、または−SR5Aであってもよい。R5は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR5A、−NR5AR5B、−C(O)OR5A、−NO2、または−SR5Aであってもよい。R5は、水素、ハロゲン、−CF3、−CN、−OR5A、−NR5AR5B、−NO2、または−SR5Aであってもよい。R5は、水素、ハロゲン、−CF3、−CN、−OR5A、−NH2、−NO2、または−SHであってもよい。R5は、水素であってもよい。R5は、ハロゲンであってもよい。R5は、−CF3であってもよい。R5は、−CNであってもよい。R5は、−OR5Aであってもよい。R5は、−NR5AR5Bであってもよい。R5は、−NO2であってもよい。R5は、−SR5Aであってもよい。
R5は、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R5は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R5は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R5は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R5は、メチルであってもよい。R5は、エチルであってもよい。R5は、プロピルであってもよい。
R5は、R50置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、R50置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、R50置換C1−C5アルキルであってもよい。R5は、R50置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R5は、R50置換C1−C3アルキルであってもよい。
R5は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R5は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R5は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R5は、R50置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R5は、R50置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R50は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R5A及びR5Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、または−ONH2であってもよい。R5A及びR5Bは、独立して、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R5A及びR5Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R50置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R50置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R50置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R50置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R50置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR50置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R5A及びR5Bは、独立して、R5C置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R5C置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R5C置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R5C置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R5C置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR5C置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R5Cは、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
L1は、結合、−C(O)−、−O−、−S−、−N(R6)−、−C(O)N(R6)−、−S(O)n6−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、結合、−C(O)−、−O−、−S−、−NH−、−C(O)NH−、−S(O)2−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、結合、−C(O)−、−O−、−NH−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであってもよい。
L1は、結合、−C(O)−、−O−、−S−、−N(R6)−、−C(O)N(R6)−、または−S(O)n6−であってもよい。L1は、結合、−C(O)−、−O−、−S−、−NH−、−C(O)NH−、または−S(O)2−であってもよい。L1は、結合であってもよい。L1は、−C(O)であってもよい。L1は、−O−であってもよい。L1は、−S−であってもよい。L1は、−N(R6)−であってもよい。L1は、−C(O)N(R6)であってもよい。L1は、−S(O)n6−であってもよい。
L1は、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであってもよい。
L1は、置換または非置換アルキレンであってもよい。L1は、置換アルキレンであってもよい。L1は、非置換アルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換C1−C20アルキレンであってもよい。L1は、置換C1−C20アルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換C1−C10アルキレンであってもよい。L1は、置換C1−C10アルキレンであってもよい。L1は、非置換C1−C10アルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換C1−C5アルキレンであってもよい。L1は、置換C1−C5アルキレンであってもよい。L1は、非置換C1−C5アルキレンであってもよい。
L1は、R14置換または非置換アルキレンであってもよい。L1は、R14置換アルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換C1−C20アルキレンであってもよい。L1は、R14置換C1−C20アルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換C1−C10アルキレンであってもよい。L1は、R14置換C1−C10アルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換C1−C5アルキレンであってもよい。L1は、R14置換C1−C5アルキレンであってもよい。
L1は、置換または非置換ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、非置換ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換の2〜20員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の2〜20員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の2〜10員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換の2〜10員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の2〜10員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、置換の2〜5員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の2〜5員ヘテロアルキレンであってもよい。
L1は、R14置換または非置換ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の2〜20員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の2〜10員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の2〜10員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の2〜5員ヘテロアルキレンであってもよい。
L1は、置換または非置換シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換シクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3〜10員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換の3〜10員シクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の3〜10員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3〜6員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換の3〜6員シクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の3〜6員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の4員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5員シクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の6員シクロアルキレンであってもよい。
L1は、R14置換または非置換シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3〜10員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の3〜10員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3〜6員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の3〜6員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の4員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5員シクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の6員シクロアルキレンであってもよい。
L1は、置換または非置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換の3〜10員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換の3〜6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。
L1は、R14置換または非置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の3〜10員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換の3〜6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキレンであってもよい。
L1は、置換または非置換アリーレンであってもよい。L1は、置換アリーレンであってもよい。L1は、非置換アリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5〜10員アリーレンであってもよい。L1は、置換の5〜10員アリーレンであってもよい。L1は、非置換の5〜10員アリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5員アリーレンであってもよい。L1は、置換の5員アリーレンであってもよい。L1は、非置換の5員アリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の6員アリーレンであってもよい。L1は、置換の6員アリーレンであってもよい。L1は、非置換の6員アリーレン(例えば、フェニレン)であってもよい。
L1は、R14置換または非置換アリーレンであってもよい。L1は、R14置換アリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5〜10員アリーレンであってもよい。L1は、R14置換の5〜10員アリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5員アリーレンであってもよい。L1は、R14置換の5員アリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の6員アリーレンであってもよい。L1は、R14置換の6員アリーレンであってもよい。
L1は、置換または非置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、非置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5〜10員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換の5〜10員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、非置換の5〜10員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の5員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換の5員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、非置換の5員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換または非置換の6員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、置換の6員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、非置換の6員ヘテロアリーレンであってもよい。
L1は、R14置換または非置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5〜10員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換の5〜10員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の5員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換の5員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換または非置換の6員ヘテロアリーレンであってもよい。L1は、R14置換の6員ヘテロアリーレンであってもよい。
R14は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R15置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R15置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R15置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R15置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R15置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR15置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。R14は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。R14は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R15は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R16置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R16置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R16置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R16置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R16置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR16置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R16は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R17置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R17置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R17置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R17置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R17置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR17置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R17は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
L1が、−N(R6)−、−C(O)N(R6)−、または−S(O)N(R6)−であるとき、R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−C(O)R6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−C(O)NR6AR6B、−NO2、−SR6A、−S(O)n6R6A、−S(O)n6OR6A、−S(O)n6NR6AR6B、−NHNR6AR6B、−ONR6AR6B、または−NHC(O)NHNR6AR6Bであってもよい。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−C(O)R6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−C(O)NR6AR6B、−NO2、−SR6A、または−S(O)n6R6Aであってもよい。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−C(O)NR6AR6B、−NO2、または−SR6Aであってもよい。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−NO2、または−SR6Aであってもよい。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−−NR6AR6B、または−NO2であってもよい。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、または−NH2であってもよい。R6は、水素であってもよい。R6は、ハロゲンであってもよい。R6は、−N3であってもよい。R6は、−CF3であってもよい。R6は、−CNであってもよい。R6は、−OR6Aであってもよい。R6は、−NH2であってもよい。R6は、−NO2であってもよい。
R6は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。
R6は、置換または非置換アルキルであってもよい。R6は、置換アルキルであってもよい。R6は、非置換アルキルであってもよい。R6は、置換または非置換C1−C20アルキルであってもよい。R6は、置換C1−C20アルキルであってもよい。R6は、非置換C1−C20アルキルであってもよい。R6は、置換または非置換C1−C10アルキルであってもよい。R6は、置換C1−C10アルキルであってもよい。R6は、非置換C1−C10アルキルであってもよい。R6は、置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R6は、置換C1−C5アルキルであってもよい。R6は、非置換C1−C5アルキルであってもよい。R6は、置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R6は、置換C1−C3アルキルであってもよい。R6は、非置換C1−C3アルキルであってもよい。R6は、メチルであってもよい。R6は、エチルであってもよい。R6は、プロピルであってもよい。
R6は、R60置換または非置換アルキルであってもよい。R6は、R60置換アルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換C1−C20アルキルであってもよい。R6は、R60置換C1−C20アルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換C1−C10アルキルであってもよい。R6は、R60置換C1−C10アルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換C1−C5アルキルであってもよい。R6は、R60置換C1−C5アルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換C1−C3アルキルであってもよい。R6は、R60置換C1−C3アルキルであってもよい。
R6は、置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R6は、R60置換または非置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の2〜20員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の2〜10員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の2〜6員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の2〜5員ヘテロアルキルであってもよい。
R6は、置換または非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の4員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の5員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の6員シクロアルキルであってもよい。R6は、置換の6員シクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の6員シクロアルキルであってもよい。
R6は、R60置換または非置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜10員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜6員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜5員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換もしくは非置換の3員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換もしくは非置換の4員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の4員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の5員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換もしくは非置換の6員シクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の6員シクロアルキルであってもよい。
R6は、置換または非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。
R6は、R60置換もしくは非置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜10員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換もしくは非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3〜5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の3員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の4員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の5員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換または非置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。R6は、R60置換の6員ヘテロシクロアルキルであってもよい。
R6は、置換または非置換アリールであってもよい。R6は、置換アリールであってもよい。R6は、非置換アリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5〜10員アリールであってもよい。R6は、置換の5〜10員アリールであってもよい。R6は、非置換の5〜10員アリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5〜6員アリールであってもよい。R6は、置換の5〜6員アリールであってもよい。R6は、非置換の5〜6員アリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5員アリールであってもよい。R6は、置換の5員アリールであってもよい。R6は、非置換の5員アリールであってもよい。R6は、置換または非置換の6員アリールであってもよい。R6は、置換の6員アリールであってもよい。R6は、非置換の6員アリールであってもよい。
R6は、R60置換または非置換アリールであってもよい。R6は、R60置換アリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5〜10員アリールであってもよい。R6は、R60置換の5〜10員アリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5〜6員アリールであってもよい。R6は、R60置換の5〜6員アリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5員アリールであってもよい。R6は、R60置換の5員アリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の6員アリールであってもよい。R6は、R60置換の6員アリールであってもよい。
R6は、置換または非置換ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換ヘテロアリールであってもよい。R6は、非置換ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R6は、非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換または非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R6は、非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換または非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。
R6は、R60置換または非置換ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換の5〜10員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換の5〜6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換の5員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換または非置換の6員ヘテロアリールであってもよい。R6は、R60置換の6員ヘテロアリールであってもよい。
R60は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R61置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R61置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R61置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R61置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R61置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR61置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。R60は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。R60は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R61は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R62置換もしくは非置換アルキル、R62置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R62置換もしくは非置換シクロアルキル、R62置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R62置換もしくは非置換アリール、またはR62置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
R62は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R63置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R63置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R63置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R63置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R63置換もしくは非置換 例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR63置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R63は、水素、ハロゲン、オキソ、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
R6A及びR6Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、または−ONH2であってもよい。R6A及びR6Bは、独立して、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールであってもよい。R6A及びR6Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)3H、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、R60置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R60置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R60置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R60置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R60置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR60置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R6A及びR6Bは、独立して、R6C置換もしくは非置換(例えば、C1−C5)アルキル、R6C置換もしくは非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、R6C置換もしくは非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、R6C置換もしくは非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、R6C置換もしくは非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、またはR6C置換もしくは非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールであってもよい。
R6Cは、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(例えば、C1−C5)アルキル、非置換(例えば、2〜5員)ヘテロアルキル、非置換(例えば、C3−C8)シクロアルキル、非置換(例えば、3〜8員)ヘテロシクロアルキル、非置換アリール(例えば、フェニルまたはナフチル)、または非置換(例えば、5もしくは6員または縮合環)ヘテロアリールである。
L1、R1、R2、X、Y、及びm1は、本明細書に記載される通りである。式(II)または(III)の化合物のR2は、ハロゲンまたは−OR2A(式中、R2Aは、水素または非置換C1−C5アルキル化合物である)であってもよい。式(II)または(III)のXは、−CH2−または−N−であってもよい。式(II)または(III)のYは、−NH−または−O−であってもよい。式(II)または(III)のL1は、結合であってもよい。式(II)または(III)のR1は、ハロゲン、−NO2、−NH2、−OR1A(式中、R1Aは、水素または非置換C1−C5アルキルである)であってもよく、式中、記号m1は、1、2、または3である。
式(I)の化合物は、式、
を有してもよく、式中、R
1、m1、R
2、及びXは、本明細書に記載される通りである。R
1は、−OR
1A(式中、R
1Aは、本明細書に記載される通り(例えば、置換または非置換アルキル))であってもよく、m1は、1、2、または3である。R
1は、ハロゲンであってもよい。R
1は、−CF
3であってもよい。R
1は、−NO
2であってもよい。R
1は、−NH
2であってもよい。R
1は、2、3、または4位において、−OR
1A(式中、R
1Aは、本明細書に記載される通り(例えば、置換もしくは非置換アルキル))、ハロゲン、−CF
3、−NO
2、または−NH
2のうちの1つ以上で置換されてもよい。記号m1は、1、2、または3であってもよい。
式(I)の化合物は、式、
を有してもよく、
式中、L
1、R
1、m1、R
2、及びXは、本明細書に記載される通りである。L
1は、結合であってもよく、R
1は、−OR
1A(式中、R
1Aは、本明細書に記載される通り(例えば、置換または非置換アルキル))であってもよく、m1は、1、2、または3である。R
1は、ハロゲンであってもよい。R
1は、−CF
3であってもよい。R
1は、−NO
2であってもよい。R
1は、−NH
2であってもよい。R
1は、2、3、または4位において、−OR
1A(式中、R
1Aは、本明細書に記載される通り(例えば、置換もしくは非置換アルキル))、ハロゲン、−CF
3、−NO
2、または−NH
2のうちの1つ以上で置換されてもよい。記号m1は、1、2、または3であってもよい。
式(I)の化合物は、式、
を有してもよく、式中、Aは、5,6−縮合環ヘテロアリール、6,5−縮合環ヘテロアリール、または6,6−縮合環ヘテロアリールである。L
1、R
1、m1、R
2、X、及びYは、本明細書に記載される通りである。式(IV)または式(V)の化合物のR
2は、ハロゲンまたは−OR
2A(式中、R
2Aは、水素または非置換C
1−C
5アルキルである)であってもよい。式(IV)または式(V)の化合物のXは、−CH
2−または−N−であってもよい。式(IV)または式(V)の化合物のYは、−NH−または−O−であってもよい。式(IV)または式(V)の化合物のL
1は、結合であってもよい。式(IV)または式(V)の化合物のR
1は、ハロゲン、−NO
2、−NH
2、−OR
1A(式中、R
1Aは、水素または非置換C
1−C
5アルキルである)であってもよく、式中、記号m1は、1、2、または3である。
式(I)の化合物は、表1、2、もしくは3中、または本明細書に提供される実施例において記載される構造を有する化合物であってもよい。
実施形態において、式(I)の化合物のR1及びR2は、非置換アリールではない。実施形態において、式(I)の化合物のR1及びR2は、非置換フェニルではない。実施形態において、L1が結合であるとき、R1は、非置換アリールでも非置換ヘテロアリールでもない。実施形態において、L1が結合であるとき、R1は、置換アリールでも非置換アリール(例えば、フェニル)でもない。実施形態において、L1が結合であるとき、R1は−OR1Aではなく、式中、R1Aは、メチルまたは置換もしくは非置換ベンジルである。実施形態において、L1が結合であるとき、R1は−OR1Aではなく、式中、R1Aは、メチルまたは置換もしくは非置換ベンジルであり、R2は、−OCH3ではない。実施形態において、L1が置換または非置換アリーレンであるとき、R1は、置換アリールでも非置換アリールでもない。実施形態において、L1が非置換アリーレン(例えば、フェニル)であるとき、R1は、置換アリールでも非置換アリールでもない。実施形態において、L1が非置換アリーレンであるとき、R1は、非置換アリール(例えば、フェニル)ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム1に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム2に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム3に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム4に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム5に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、スキーム6に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、表1に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、表4に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、表5に記載される化合物ではない。実施形態において、本化合物は、表6に記載される化合物ではない。
実施形態において、本化合物は、式、
(式中、R′=H、4−Cl、4−Br、4−OCH
3、3,4−C
6H
4、4−OCF
3)
を有する化合物でない。
実施形態において、本化合物は、式、
(式中、R′′=H、4−Cl、4−Br、4−OCH
3、3,4−C
6H
4)
を有する化合物でない。
実施形態において、本化合物は、式、
(式中、nは、2〜5である)
を有する化合物ではない。
実施形態において、本化合物は、式、
を有する化合物ではない。
実施形態において、本化合物は、式、
を有する化合物ではない。
II.治療方法
HDAC8阻害剤による癌の治療方法が、本明細書に提供される。一態様において、本方法は、癌の治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載されるHDAC8阻害剤を投与することによって癌を治療する方法である。HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される通りである。HDAC8阻害剤は、表1〜3に記載される1つ以上の化合物及び/または実施例に記載されるもののうちの1つ以上を含む、本明細書に記載される式(I)の化合物であってもよい。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤抗体であってもよい。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤ポリヌクレオチドであってもよい。HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤タンパク質であってもよい。この阻害剤は、HDAC8の活性部分を遮断し得る。
癌は、非突然変異p53癌であり得る。非突然変異p53癌は、血液癌(例えば、非突然変異p53血液癌)または固形腫瘍癌(例えば、非突然変異p53固形腫瘍癌)あり得る。非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、膀胱癌、肺癌、非小細胞肺癌、または乳癌(トリプルネガティブ乳癌を含む)であり得る。
非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、膀胱癌、または肺癌であり得る。非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ腫、神経芽細胞腫、または神経膠腫であり得る。非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、またはリンパ腫であり得る。非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)または急性リンパ芽球性白血病(ALL)であり得る。
非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)であり得る。非突然変異p53癌は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)であり得る。非突然変異p53癌は、リンパ腫であり得る。非突然変異p53癌は、神経芽細胞腫であり得る。非突然変異p53癌は、神経膠腫であり得る。非突然変異p53癌は、膀胱癌であり得る。非突然変異p53癌は、肺癌であり得る。非突然変異p53癌は、非小細胞肺癌であり得る。非突然変異p53癌は、乳癌(トリプルネガティブ乳癌を含む)であり得る。
癌は、非小細胞肺癌と比較するときに、増加したHDAC8活性または発現を有し得る。癌は、非小細胞肺癌と比較するときに、増加したHDAC8活性及び発現を有し得る。癌は、非小細胞肺癌と比較するときに、増加したHDAC8活性を有し得る。癌は、非小細胞肺癌と比較するときに、増加したHDAC8発現を有し得る。
非突然変異p53癌は、突然変異p53癌と比較したときに、増加したHDAC8活性または発現を有し得る。非突然変異p53癌は、突然変異p53癌と比較したときに、増加したHDAC8活性及び発現を有し得る。非突然変異p53癌は、突然変異p53癌と比較したときに、増加したHDAC8活性を有し得る。非突然変異p53癌は、突然変異p53癌と比較したときに、増加したHDAC8発現を有し得る。p53は、非突然変異癌において脱アセチル化され得る。p53は、増加したHDAC8活性または発現を有する非突然変異癌において脱アセチル化され得る。非突然変異p53癌は、脱アセチル化されたp53を有し得、突然変異p53を有する癌と比較したときに、抗癌剤による治療に対する増加した耐性を特徴とし得る。非突然変異p53癌は、増加したHDAC8発現を有し得、突然変異p53を有する癌と比較したときに、抗癌剤による治療に対する増加した耐性を特徴とし得る。
本明細書に記載される方法は、非突然変異癌が増加したHDAC8活性またはHDAC8発現を有するかどうかを決定することをさらに含み得る。増加したHDAC8活性またはHDAC8発現は、当該技術分野で既知の技術を用いて決定され得る。したがって、HDAC8活性のレベルは、対象から得られた試料から測定され得、対照試料(例えば、健常なまたは非癌性細胞)におけるHDAC8活性のレベルと比較され得る。HDAC8発現のレベルは、ポリペプチドを定量する方法(例えば、蛍光分析または比色分析、IHC、ELISA、またはウェスタンブロット)を用いて決定され得る。HDAC8発現のレベルは、ポリペプチドを定量する方法(例えば、蛍光分析または比色分析、PCR、またはノーザンブロット)を用いて決定され得る。
また、対象が非突然変異p53癌に罹患しているかどうかを決定する方法も、本明細書に提供される。癌における非突然変異p53の存在または不在の決定は、対象におけるより有効な治療を可能にし得る。本方法は、非突然変異p53癌におけるHDAC8の発現または活性レベルを決定することをさらに含み得る。対象における非突然変異p53癌が増加したHDAC8の活性または発現を有すると決定される場合に、この癌は、抗癌剤に対して耐性である可能性が高い。対象における非突然変異癌が増加したHDAC8の活性または発現も有すると決定される場合に、非突然変異癌におけるp53は、脱アセチル化され得る。
非突然変異p53癌が増加したHDAC発現または活性も有する場合には、白血病である可能性がある。非突然変異p53癌が増加したHDAC発現も有する場合には、白血病である可能性がある。非突然変異p53癌が増加したHDAC活性も有する場合には、白血病である可能性がある。
別の態様において、本方法は、癌の治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載されるHDAC8阻害剤を投与することによって癌幹細胞を治療する方法である。HDAC阻害剤は、本明細書に記載される通りである。HDAC8阻害剤は、白血病を引き起こす能力(例えば、再発をもたらす癌幹細胞集団)を阻害し得る。癌幹細胞は、本明細書に列挙される抗癌剤による治療に対して耐性があり得る。したがって、本明細書に記載されるHDAC8阻害剤による治療は、そのような治療に耐性を示す癌幹細胞耐性を標的とし、前述の耐性のある抗癌剤の有効性を可能にし得る。
HDAC8阻害剤は、他のHDACアイソフォーム(例えば、HDAC1、HDAC2、HDAC3、HDAC6、HDAC10、またはHDAC11)を上回って、HDAC8に対して選択的であり得る。HDAC8阻害剤は、(例えば、本明細書に記載されるHDAC8及び他のHDACアイソフォームにおける化合物のKiまたはIC50値を決定することによって)少なくとも1、2、5、10、15、25、50、100、200、300、400、または500倍選択的であり得る。
また、p53活性を調節することによる癌の治療も、本明細書に提供される。一態様において、癌の治療を必要とする対象に、本明細書に記載されるHDAC8阻害剤を投与することによって、p53活性を調節することによる癌を治療する方法である。HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される化合物であってもよい。癌は、本明細書に記載される通りである。癌は、HDAC8を過剰発現し得る。
III.阻害方法
HDAC8媒介性のp53の脱アセチル化を阻害する方法が、本明細書にさらに提供される。一態様において、本方法は、HDAC8を本明細書に記載されるHDAC8阻害剤と接触させ、それによって、HDAC8を媒介するp53の脱アセチル化を阻害することを含む。HDAC8の阻害は、p53のアセチル化及び活性化を可能にし、それによって、細胞アポトーシスを媒介し得る。
接触は、インビトロまたはインビボで行われ得る。接触は、インビトロで行われ得る。接触は、インビボで行われ得る。接触は、生物中で行われ得る。
HDAC8媒介性のp53の脱アセチル化の阻害は、例えば、蛍光及び比色分析を含む、当該技術分野で既知の技術によって観察され得る。
IV.活性化方法
p53を活性化する方法が、本明細書にさらに提供される。本方法は、HDAC8の存在下で、細胞をHDAC8阻害剤と接触させることと、HDAC8阻害剤をHDAC8に接触、それによって、HDAC8を阻害し、p53を活性化することとによってインビボでp53を活性化する方法であってもよい。接触は、本明細書に記載されるように行われる。HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される通りである。HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される化合物であってもよい。
V.実施例
実施例1.化学的設計
N−ヒドロキシシンナミド8a〜fの合成を以下のスキーム1に示す。適切な臭化ベンジルと反応した7−ヒドロキシクマリン3により、対応するクマリン4a〜fを得た。無水条件下で、ナトリウムエトキシドを用いた化合物4a〜fのエタノリシスにより、それぞれ、(E)−エチルシンナメート5a〜fを得た[26]。DMSと反応した化合物5a〜fのメチル化により、対応するケイ皮酸エステル6a〜fを得た。LiOHの存在下で、化合物6a〜fの鹸化により、定量的収率の対応するケイ皮酸7a〜fを得た。エチルクロホルメート(chloformate)と反応させて、インサイチュに対応する活性化した混合無水物を生じ、続いて、調製したヒドロキシルアミンを処理した化合物7a〜fにより、それぞれ、N−ヒドロキシシンナミド8a〜fを得た。N−ヒドロキシシンナミド13a〜eの合成は、スキーム2において説明されている。7−メトキシクマリン9のエタノリシスにより、(E)−エチルシンナメート10を得た。(E)−エチルシンナメート10と適切な臭化ベンジルとの反応により、それぞれ、ケイ皮酸エステル11a〜eを得た。N−ヒドロキシシンナミド13a〜eは、8a〜fに対する合成アプローチに従って、鹸化によって化合物11a〜eから始まり、続いて、クロロギ酸エチル及びヒドロキシルアミンを反応させることによって達成した。N−ヒドロキシシンナミド18a〜dの合成を、スキーム3に示す。
スキーム1.8a〜fの合成。試薬及び条件:a)K
2CO
3、アセトン、N
2、12時間、75〜85%;b)NaOEt、EtOH、N
2、6時間、72〜79%;c)DMS、K
2CO
3、アセトン、N
2、12時間、80〜88%;d)LiOH、MeOH、12時間、92〜96%;e)1.ClCO
2Et、Et
3N、THF、室温、1時間;2.NH
2OH・HCl、KOH、MeOH、室温、3時間、51〜58%。
a:R=H、b:R=4−Cl、c:R=4−Br、d:R=4−OCH
3、
e:R=3,4−C
6H
4、f:R=4−OCF
3
スキーム2.13a〜eの合成。試薬及び条件:a)NaOEt、EtOH、N2、6時間、80%;b)K
2CO
3、アセトン、N
2、12時間、74〜77%;c)LiOH、MeOH、12時間、93〜97%;d)1.ClCO
2Et、Et
3N、THF、室温、1時間;2.NH
2OH・HCl、KOH、MeOH、室温、3時間、40〜47%。
スキーム3.18〜dの合成。試薬及び条件:a)K
2CO
3、MeCN、N
2、12時間、82〜91%;b)10、K
2CO
3、DMF、N
2、室温、12時間、43〜54%;c)LiOH、MeOH、12時間、91〜96%;d)1.ClCO
2Et、Et
3N、THF、室温、1時間;2.NH2OH・HCl、KOH、MeOH、室温、3時間、53〜64%。
4−メトキシフェノール14と、2〜5の炭素の鎖長を有する適切なクロロ置換アルキルブロミドとの反応により、対応する化合物15a〜dを得た。エチルシンナメート10と15a〜dとのカップリングにより、それぞれ、化合物16a〜dを得た。化合物16a〜dの鹸化、続いて、クロロギ酸エチルとヒドロキシルアミンとの反応により、対応するN−ヒドロキシシンナミド18a〜dを得た。オルト−アリールN−ヒドロキシシンナミド22a〜gの合成は、スキーム4に説明されている。ピリジンの存在下で、エチルシンナメート10とトリフルオロメタンスルホニル(triflic)無水物との反応により、化合物19を得た。触媒テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いた、19と適切なアリールボレートとの鈴木カップリング[27]により、それぞれ、化合物20a〜gを得た。出発材料として化合物20a〜gを用い、鹸化、続いて、クロロギ酸エチル及びヒドロキシルアミンの反応により、対応するN−ヒドロキシシンナミド22a〜gを得た。パラ配位で様々な鎖長を有するオルト−フェニルN−ヒドロキシシンナミド27a〜cの合成は、スキーム5に記載されるように達成される。7−ヒドロキシクマリン3と、3〜5炭素鎖長を有する適切なアルキルブロミドとの反応により、それぞれ、23a〜cを得た。化合物23a〜cのエタノリシスにより、対応する(E)−エチルシンナメート24a〜cを得た。化合物24a〜cとトリフルオロメタンスルホン酸無水物との反応により、それぞれ、25a〜cを得た。化合物25a〜cとフェニルボレートとの鈴木カップリングにより、対応する化合物26a〜cを得た。エチルシンナメート26a〜cを、NaOHの存在下で、ヒドロキシルアミンと直接反応させて、それぞれ、N−ヒドロキシシンナミド27a〜cを得た。オルト及びパラ配位でのフェニル基を用いたN−ヒドロキシシンナミド27dの合成は、スキーム6に示されるように達成された。7−ヒドロキシクマリン3とトリフルオロメタンスルホン酸無水物との反応により、28を得た。化合物28とフェニルボレートとの鈴木カップリングにより、フェニルクマリン29を得た。化合物29のメタノリシスにより、(E)−メチルシンナメート30を得た。化合物30のトリフルメタンスルホニル化、その後の鈴木カップリングを繰り返して、32を得た。ヒドロキシルアミン及びNaOHを用いて、化合物32をN−ヒドロキシシンナミド27dに変換した。反応中間体の合成、単離、及び特徴付けにおける詳細は、支持情報において見出され得る。
スキーム4.22a〜gの合成。試薬及び条件:a)Tf
2O、py、CH
2Cl
2、室温、2時間、62%;b)Pd(PPh
3)
4、K
2CO
3、DMF、908C、12時間、38〜99%;c)LiOH、MeOH、89〜99%;d)1.ClCO
2Et、Et
3N、THF、室温、1時間;2.NH
2OH・HCl、KOH、MeOH、室温、3時間、39〜59%。
スキーム5.27a〜cの合成。試薬及び条件:a)K
2CO
3、アセトン、N
2、12時間、89〜93%;b)NaOEt、EtOH、N
2、6時間、31〜42%;c)Tf
2O、py、CH
2Cl
2、室温、2時間、62〜92%;d)Pd(PPh
3)
4、K
2CO
3、DMF、90℃、12時間、84〜91%;e)50% NH
2OH、NaOH、MeOH/THF、室温、3時間、51〜57%。
スキーム6.27dの合成。試薬及び条件:a)Tf
2O、py、CH
2Cl
2、室温、2時間、27:80%、30:68%;b)Pd(PPh
3)
4、K
2CO
3、DMF、908C、12時間、28:75%、31:44%;c)NaOMe、MeOH、N
2、6時間、35%;d)50% NH
2OH、NaOH、MeOH/THF、室温、3時間、44%。
実施例2.化合物の合成
一般。1H NMRスペクトルは、標準パルスプログラムを用いて、Bruker AV400またはAV500分光計上に得られた。融点は、Fisher−Johns装置(補正されていない)上で記録された。MSデータは、JEOL JMX−HX110質量分析計(HREIMS及びHRFABMS)、JMS−SX102A質量分析計(EIMS及びFABMS)、またはFinnigan Mat 95S質量分析計(HRESIMS及びESIMS)上で測定された。TLC分析は、シリカゲルプレート(KG60−F254、Merck)上で行われた。蛍光分析のために、マイクロプレート分光光度計Victor 2X(PerkinElmer,Fremont,CA,USA)が使用された。特に注記されない限り、すべての化学物質及び材料は、商業用供給者から入手したままで、さらに精製することなく使用された。CH2Cl2は、N2下、CaHから蒸留された。THFは、N2下、ナトリウム及びベンゾフェノンから蒸留された。すべての試験化合物は、L−2130ポンプ(Hitachi)及び250nmでUV検出するUV/Vis L−2420検出器(Hitachi)を用いて、Ascentis C18カラム(150×4.6mm)上で行われたHPLC分析によって判断して、少なくとも98%の純度であると推定された。
7−ベンジルオキシクマリン(4a):アセトン(200mL)中の7−ヒドロキシ−2H−クロメン−2−オン(4.86g、30.00mmol)及びK2CO3(10.35g、75.00mmol)の溶液に、塩化ベンジル(6.90mL、60.00mmol)を添加した。得られたものを、N2下で、56℃まで一晩加熱した。濾過して、K2CO3を除去した後、濾液を真空下で濃縮した。残渣を、蒸留H2O(100mL)で希釈し、次いで、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:n−ヘキサン=1:4)によって精製して、白色固体として4a(6.43g、85%)を得た:融点:135〜140℃;1H NMR(500MHz,CDCl3):δ=7.62(d,J=9.5Hz,1H),7.42(m,3H),7.37(d,J=8.7Hz,1H),7.34(m,2H),6.91(d,J=8.7Hz,1H),6.89(s,1H),6.25(d,J=9.5Hz,1H),5.13ppm(s,2H);MS(EI,70ev)m/z:252[M]+。
7−(4−クロロベンジルオキシ)クマリン(4b):アセトン(200mL)中の7−ヒドロキシ−2H−クロメン−2−オン(5.16g、31.85mmol)及びK2CO3(10.99g、79.63mmol)の溶液に、4−クロロベンジルクロリド(10.29g、63.70mmol)を添加した。4aについて記載される手順に従って、白色固体として4b(7.47g、82%)を得た:融点:120〜125℃;1H NMR(500MHz,CDCl3):δ=7.63(d,J=9.5Hz,1H),7.37(m,5H),6.90(dd,J=2.4,8.6Hz,1H),6.86(d,J=2.4Hz,1H),6.26(d,J=9.5Hz,1H),5.09ppm(s,2H);MS(EI,70ev)m/z:286[M]+。
7−[(ナフタレン−4−イル)メトキシ]クマリン(4e):アセトン(220mL)中の7−ヒドロキシ−2H−クロメン−2−オン(4.45g、27.47mmol)及びK2CO3(9.48g、68.67mmol)の溶液に、1−(クロロメチル)ナフタレン(8.30mL、54.94mmol)を添加した。4aについて記載される手順に従って、白色固体として4e(6.22g、75%)を得た:融点:135〜150℃;1H NMR(500MHz,CDCl3):δ=8.03(d,J=8.1Hz,1H),7.91(d,J=7.8Hz,1H),7.88(d,J=8.1Hz,1H),7.63(d,J=9.5Hz,1H),7.60(m,1H),7.56(m,2H),7.48(t,J=7.8Hz,1H),7.39(d,J=8.6Hz,1H),7.00(d,J=2.2Hz,1H),6.96(dd,J=2.2,8.6Hz,1H),6.26(d,J=9.5Hz,1H),5.56ppm(s,2H);MS(EI,70ev)m/z:302[M]+。
(E)−エチル4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシシンナメート(5a):無水EtOH(50mL)中の4a(5.54g、22.00mmol)の溶液に、無水EtOH(50mL)中のNaOEt(3.12g、44.00mmol)を1時間滴加した。得られた溶液を、N2下で、78℃まで6時間加熱した。反応物を蒸留H2O(200mL)で希釈し、pH4〜5になるまで1NHCl(水性)で酸性化し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:n−ヘキサン=1:4)によって精製して、白色固体として5a(4.92g、75%)を得た:融点:120〜130℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):δ10.33(s,1H),7.77(d,J=16.2Hz,1H),7.52(d,J=9.3Hz,1H),7.40(m,5H),7.33(d,J=9.3Hz,1H),6.51(s,1H),6.44(d,J=16.2Hz,1H),5.08(s,2H),4.14(q,J=7.1Hz,2H),1.22ppm(t,J=7.2Hz,3H);MS(EI,70ev)m/z:298[M]+。
(E)−エチル4−(4−クロロベンジルオキシ)−2−ヒドロキシシンナメート(5b):無水EtOH(60mL)中の4b(6.26g、21.89mmol)の溶液に、無水EtOH(50mL)中NaOEt(3.10g、43.78mmol)を1時間滴加した。5aについて記載される手順に従って、白色固体として5b(5.23g、72%)を得た:融点:133〜140℃;1H NMR(500MHz,CDCl3):δ7.95(d,J=16.2Hz,1H),7.39(d,J=8.7Hz,1H),7.35(dd,J=2.3,9.0Hz,4H),6.66(s,1H),6.53(dd,J=2.3,8.7Hz,1H),6.52(d,J=16.2Hz,1H),6.44(d,J=2.3Hz,1H),5.01(s,2H),4.27(q,J=7.1Hz,2H),1.34ppm(t,J=7.1Hz,3H);MS(EI,70ev)m/z:332[M]+。
(E)−エチル2−ヒドロキシ−4−[(ナフタレン−4−イル)メトキシ]シンナメート(5e):無水EtOH(60mL)中の4e(6.00g、19.87mmol)の溶液に、無水EtOH(50mL)中のNaOEt(2.81g、39.74mmol)を1時間滴加した。5aについて記載される手順に従って、白色固体として5e(5.12g、74%)を得た:融点:139〜144℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):δ=10.34(s,1H),8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.97(d,J=7.6Hz,1H),7.93(d,J=8.7Hz,1H),7.79(d,J=16.1Hz,1H),7.64(t,J=6.9Hz,1H),7.57(m,3H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),6.61(dd,J=2.1,8.7Hz,1H),6.57(d,J=2.1Hz,1H),6.46(d,J=16.1Hz,1H),5.53(s,2H),4.14(q,J=7.1Hz,2H),1.23ppm(t.J=7.1Hz,3H);MS(EI,70ev)m/z:348[M]+。
(E)−N−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシ−2−メトキシシンナミド(8a)。KOH(1.23g、22.00mmol)を、MeOH(20mL)中のNH2OH(1.53g、22.00mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を氷槽中で1時間撹拌した。白色塩を除去するための濾過により、MeOH中NH2OHの溶液を得た。新たに蒸留されたTHF(30mL)中の7a(3.12g、11.00mmol)の溶液を、クロロギ酸エチル(1.58mL、16.50mmol)及びEt3N(3.06mL、22.00mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。次いで、調製された遊離NH2OH溶液を反応物に添加し、撹拌を3時間継続した。反応物を蒸留水(100mL)で希釈し、pH2〜3になるまで1nHCl(水性)を酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/n−ヘキサン、1:2〜1:1)によって精製して、白色固体として8a(1.81g、55%)を得た:融点:128〜135℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.60(s,1H),8.89(s,1H),7.58(d,J=15.9Hz,1H),7.45(t,J=7.4Hz,2H),7.42(d,J=8.5Hz,1H),7.38(t,J=7.4Hz,2H),7.33(d,J=7.4Hz,1H),6.70(d,J=1.9Hz,1H),6.64(dd,J=1.9,8.5Hz,1H),6.37(d,J=15.9Hz,1H),5.14(s,2H),3.83ppm(s,3H);13C NMR(125MHZ,[D6]DMSO):d=161.6,160.0,137.2,134.9,129.6,128.4,127.9,127.7,116.9,106.6,99.2,69.8,55.2ppm;HRMS−EI:m/z[M]+C17H17NO4についての計算値:299.1157、実測値:299.1160。
(E)−N−ヒドロキシ−4−(4−クロロベンジルオキシ)−2−メトキシシンナミド(8b)。8aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中7b(3.50g、11.00mmol)とクロロギ酸エチル(1.54mL、16.50mmol)及びEt3N(2.31mL、16.50mmol)との反応により、白色固体として8b(1.94g、53%)を得た:融点:167〜172℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.57(d,J=15.8Hz,1H),7.47(d,J=8.6Hz,2H),7.44(d,J=8.6Hz,2H),7.42(d,J=8.8Hz,1H),6.68(s,1H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.36(d,J=15.8Hz,1H),5.14(s,2H),3.82ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.1,161.0,159.4,136.3,133.0,130.1,129.7,128.9,117.4,116.9,107.1,99.9,69.1,56.2ppm;HRMS−ESI:m/z[M_H]_C17H15NO4Clについての計算値:332.0690、実測値:332.0693。
(E)−N−ヒドロキシ−4−(4−ブロモベンゾイルオキシ)−2−メトキシシンナミド(8c)。8aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中の7c(3.80g、10.50mmol)とクロロギ酸エチル(1.47mL、15.75mmol)及びEt3N(2.21mL、15.75mmol)との反応により、白色固体として8c(2.26g、57%)を得た:融点:165〜170℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.60(s,1H),8.89(s,1H),7.59(d,J=8.2Hz,2H),7.56(d,J=16.0Hz,1H),7.42(d,J=8.2Hz,3H),6.69(d,J=2.1Hz,1H),6.63(dd,J=2.1,8.6Hz,1H),6.37(d,J=16.0Hz,1H),5.13(s,2H),3.84ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.1,161.0,159.4,136.7,133.7,131.9,130.4,129.7,121.5,117.4,116.9,107.1,99.9,69.1,56.2ppm;HRMS−EI:m/z[M]+C17H16BrNO4についての計算値:377.0263、実測値:377.0259。
(E)−N−ヒドロキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2−メトキシシンナミド(8d)。8aについて記載される手順に従って、THF(35mL)中の7d(3.50g、11.15mmol)とクロロギ酸エチル(1.56mL、16.73mmol)及びEt3N(2.35mL、16.73mmol)との反応により、白色固体として8d(2.02g、55%)を得た:融点:140〜150℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.60(s,1H),8.89(s,1H),7.58(d,J=15.9Hz,1H),7.41(d,J=8.5Hz,1H),7.38(d,J=8.3Hz,2H),6.94(d,J=8.3Hz,2H),6.67(s,1H),6.63(d,J=8.5Hz,1H),6.37(d,J=15.9Hz,1H),5.05(s,2H),3.83(s,3H),3.75ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.2,161.3,159.6,159.4,133.8,130.1,129.6,129.1,117.2,116.7,114.3,107.2,99.8,69.7,56.1,55.6ppm;HRMS−EI:m/z[M]+C18H19NO5についての計算値:329.1263、実測値:329.1259。
(E)−N−ヒドロキシ−4−[(ナフタレン−4−イル)メトキシ]−2−メトキシシンナミド(8e)。8aについて記載される手順に従って、THF(35mL)中の7e(3.15g、9.43mmol)とクロロギ酸エチル(1.32mL、14.15mmol)及びEt3N(1.99mL、14.15mmol)との反応により、白色固体として8e(1.67g、51%)を得た:融点:150〜158℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.61(s,1H),8.91(s,1H),8.09(d,J=8.2Hz,1H),7.97(d,J=7.7Hz,1H),7.94(d,J=8.2Hz,1H),7.69(d,J=7.7Hz,1H),7.61(d,J=9.1Hz,1H),7.56(m,3H),7.52(t,J=7.7Hz,1H),7.46(d,J=15.9Hz,1H),6.78(s,1H),6.75(d,J=8.6Hz,1H),6.39(d,J=15.9Hz,1H),5.59(s,2H),3.84ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.2,161.4,159.4,133.8,132.7,131.6,129.7,129.3,129.0,127.4,127.0,126.5,125.9,124.4,117.3,116.9,107.3,99.8,68.5,56.2ppm;HRMS−ESI m/z[M_H]_C21H18NO4Clについての計算値:348.1236、実測値:348.1235。
(E)−N−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメトキシ)−2−メトキシシンナミド(8f)。8aについて記載される手順に従って、THF(45mL)中の7f(4.50g、12.23mmol)とクロロギ酸エチル(1.71mL、18.35mmol)及びEt3N(2.58mL、18.35mmol)との反応により、白色固体として8f(2.72g、58%)を得た:融点:155〜160℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.58(d,J=8.5Hz,2H),7.57(d,J=16.6Hz,1H),7.43(d,J=8.5Hz,1H),7.38(d,J=8.5Hz,2H),6.69(d,J=1.9Hz,1H),6.64(d,J=8.5Hz,1H),6.37(d,J=16.6Hz,1H),5.17(s,2H),3.82ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=161.0,159.4,148.4,136.8,133.7,130.1,129.7,121.5,117.4,117.0,107.1,99.9,69.0,56.2ppm;HRMS−EI:m/z[M]+C18H16F3NO5についての計算値:383.0980、実測値:383.0981。
(E)−N−ヒドロキシ−2−ベンジルオキシ−4−メトキシシンナミド(13a)。MeOH(20mL)中NH2OH・HCl(1.81g、26.00mmol)の溶液へのKOH(1.46g、26.00mmol)。得られた溶液を氷槽中で1時間撹拌した。白色塩を除去するための濾過により、MeOH中NH2OHの溶液を得た。新たに蒸留されたTHF(45mL)中の12a(3.69g、13.00mmol)の溶液を、クロロギ酸エチル(1.29mL、20.97mmol)、Et3N(3.61mL、26.00mmol)で処理し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、調製された遊離NH2OH溶液を反応物に添加し、撹拌を3時間継続した。反応物を蒸留水(100mL)で希釈し、pH2〜3になるまで1nHCl(水性)を酸性化し、EtOAc(3_50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/n−ヘキサン、1:1)によって精製して、白色固体として13a(1.55g、40%)を得た:融点:134〜140℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=8.02(d,J=15.8Hz,1H),7.62(d,J=7.5Hz,3H)7.52(t,J=7.2Hz,2H),7.45(t,J=7.3Hz,1H),6.80(d,J=2.2Hz,1H),6.68(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),6.66(d,J=8.6Hz,1H),6.52(d,J=15.8Hz,1H),5.36(s,2H),3.92ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.1,162.1,158.1,137.3,133.5,129.1,129.0,128.4,128.0,117.2,117.0,106.7,100.4,70.1,55.9ppm;HRMS−FAB:m/z[M+H]+C17H18NO4についての計算値:300.1235、実測値:300.1234。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−メトキシシンナミド(13b)。13aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中の12b(2.53g、7.86mmol)とクロロギ酸エチル(1.10mL、11.79mmol)及びEt3N(1.65mL、11.79mmol)との反応により、白色固体として13b(1.10g、42%)を得た:融点:160〜170℃;1H NMR(500MHz,[D4]MeOH):d=11.04(s,1H),9.69(s,1H),8.44(d,J=15.9Hz,1H),8.27(d,J=8.8Hz,1H),8.25(br s,4H),7.48(d,J=1.9Hz,1H),7.39(dd,J=8.8,1.9Hz,1H),7.16(d,J=15.9Hz,1H),6.01(s,2H),4.57ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.1,162.0,157.9,136.3,133.5,133.0,129.9,129.3,129.1,117.3,117.0,106.8,100.4,69.3,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+H]+C17H17ClNO4についての計算値:334.0846、実測値:334.0843。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(4−ブロモベンゾイルオキシ)−4−メトキシシンナミド(13c)。13aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中の12c(3.50g、9.67mmol)とクロロギ酸エチル(1.35mL、14.51mmol)及びEt3N(2.03mL、14.51mmol)との反応により、白色固体として13c(1.46g、40%)を得た:融点:148〜155℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=10.17(s,1H),7.18(d,J=16.1Hz,1H),7.14(d,J=8.3Hz,2H),7.00(d,J=8.6Hz,1H),6.96(d,J=8.3Hz,2H),6.21(s,1H),6.13(d,J=8.6Hz,1H),5.90(d,J=16.1Hz,1H),4.73(s,2H),3.32ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.1,162.0,157.9,136.7,133.5,132.0,130.2,129.3,121.6,117.3,117.0,106.8,100.4,69.3,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+H]+C17H17BrNO4についての計算値:378.0341、実測値:378.0340。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−メトキシシンナミド(13d)。13aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中の12d(2.20g、7.00mmol)とクロロギ酸エチル(1.86mL、10.51mmol)及びEt3N(2.80mL、10.51mmol)との反応により、白色固体として13d(1.04g、45%)を得た:融点:145〜150℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=7.98(d,J=15.8Hz,1H),7.61(d,J=8.4Hz,1H),7.55(d,J=8.6Hz,2H),7.07(d,J=8.6Hz,2H),6.81(d,J=2.2Hz,1H),6.67(dd,J=8.6,2.2Hz,1H),6.64(d,J=15.8Hz,1H),5.27(s,2H),3.93(s,3H),3.92ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=162.5,159.7,158.6,135.6,129.0,128.8,116.8,114.4,113.6,105.8,99.5,69.9,54.5,54.3ppm;HRMS−ESI:m/z[M+H]+C18H20NO5についての計算値:330.1341、実測値:330.1341。
(E)−N−ヒドロキシ−2−[(ナフタレン−4−イル)メトキシ]−4−メトキシシンナミド(13e)。13aについて記載される手順に従って、THF(40mL)中の12e(2.82g、8.44mmol)とクロロギ酸エチル(2.24mL、12.67mmol)及びEt3N(3.38mL、12.67mmol)との反応により、白色固体として13e(1.38g、47%)を得た:融点:152〜165℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.55(s,1H),8.84(s,1H),8.13(d,J=8.2Hz,1H),7.98(m,2H),7.94(d,J=8.2Hz,1H),7.69(d,J=6.7Hz,1H),7.61(d,J=16.1Hz,1H),7.55(m,2H),7.45(d,J=8.5Hz,1H),6.90(s,1H),6.60(d,J=8.5Hz,1H),6.30(d,J=16.1Hz,1H),5.65(s,2H),3.80ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.9,162.2,158.1,133.8,133.2,132.7,131.6,129.3,129.0,128.7,127.1,127.0,126.5,125.9,124.3,117.0,106.9,100.4,68.7,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+H]+C21H20NO4についての計算値:350.1392、実測値:350.1390。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(2−(4−メトキシフェノキシオキシ)エトキシ)−4−メトキシシンナミド(18a)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の17a(900mg、2.61mmol)とクロロギ酸エチル(424mg、3.92mmol)及びEt3N(0.73mL、5.22mmol)との反応により、白色固体として18a(497mg、53%)を得た:融点:110〜115℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=10.12(s,1H),8.63(s,1H),7.85(d,J=15.8Hz,1H),7.49(d,J=8.5Hz,1H),6.95(d,J=8.1Hz,2H),6.86(d,J=8.1Hz,2H),6.68(d,J=2.4Hz,1H),6.57(dd,J=2.4,8.5Hz,1H),6.54(d,J=15.8Hz,1H),4.42(m,2H),4.38(m,2H),3.83(s,3H),3.73ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=162.1,158.4,158.3,154.1,152.8,133.7,129.4,117.2,116.9,116.2,115.1,113.2,107.0,100.0,67.7,67.3,60.4,55.9,55.8ppm;HRMS−EI:m/z[M]+C19H21NO6についての計算値:359.1369、実測値:359.1364。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(2−(4−メトキシフェノキシオキシ)プロポキシ)−4−メトキシシンナミド(18b)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の17b(300mg、0.84mmol)とクロロギ酸エチル(136mg、1.26mmol)及びEt3N(0.23mL、1.68mmol)との反応により、白色固体として18b(191mg、61%)を得た:融点:115〜120℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=10.60(s,1H),8.86(s,1H),7.57(d,J=15.9Hz,1H),7.41(d,J=8.6Hz,1H),6.86(d,J=9.2Hz,2H),6.82(d,J=9.2Hz,2H),6.60(d,J=2.3Hz,1H),6.54(dd,J=2.3,8.6Hz,1H),6.38(d,J=15.9Hz,1H),4.18(t,J=6.2Hz,2H),4.07(t,J=6.2Hz,2H),3.75(s,3H),3.66(s,3H),2.19ppm(q,J=6.2Hz,2H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.2,162.1,158.7,153.9,152.9,134.0,130.1,117.3,116.7,115.9,115.1,106.6,99.6,65.5,65.2,55.9,55.8,29.1ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C20H23NNaO6についての計算値:396.1408、実測値:396.1418。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(2−(4−メトキシフェノキシオキシ)ブトキシ)−4−メトキシシンナミド(18c)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の17c(250mg、0.67mmol)の反応物反応物を、クロロギ酸エチル(109mg、1.00mmol)及びEt3N(0.19mL、1.34mmol)で処理して、白色固体として18c(166mg、64%)を得た:融点:82〜88℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.62(s,1H),9.46(s,1H),7.57(d,J=15.9Hz,1H),7.40(d,J=8.4Hz,1H),6.83(d,J=9.4Hz,2H),6.79(d,J=9.4Hz,2H),6.56(s,1H),6.52(d,J=8.4Hz,1H),6.35(d,J=15.9Hz,1H),4.06(t,J=5.7Hz,2H),3.93(t,J=5.7Hz,2H),3.74(s,3H),3.64(s,3H),1.86ppm(m,4H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=164.2,162.1,158.8,153.8,153.1,134.0,129.9,117.2,116.7,115.8,115.1,106.5,99.6,68.3,68.0,55.9,55.8,26.1,25.8ppm;HRMS−ESI:m/z[M_H]_C21H24NO6についての計算値:386.1604、実測値:386.1609。
(E)−N−ヒドロキシ−2−(2−(4−メトキシフェノキシオキシ)ペンチルオキシ)−4−メトキシシンナミド(18d)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の17d(200mg、0.52mmol)とクロロギ酸エチル(85mg、0.78mmol)及びEt3N(0.15mL、1.04mmol)との反応により、無色液体として18d(118mg、57%)を得た:1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=7.82(d,J=15.7Hz,1H),7.47(d,J=8.4Hz,1H),6.86(d,J=9.4Hz,2H),6.84(d,J=15.7Hz,1H),6.82(d,J=9.4Hz,2H),6.60(d,J=2.2Hz,1H),6.54(dd,J=2.2,8.4Hz,1H),4.12(t,J=6.4Hz,2H),3.97(t,J=6.4Hz,2H),3.82(s,3H),3.71(s,3H),1.93(m,2H),1.84(m,2H),1.69ppm(m,2H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=162.4,159.1,153.9,153.3,135.1,129.8,116.8,115.4,114.5,105.7,99.0,68.2,68.1,54.9,28.9,28.7,22.6ppm;HRMS−ESI:m/z[M_H]_C22H26NO6についての計算値:400.1760、実測値:400.1766。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−フェニルシンナミド(22a)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の21a(800mg、3.15mmol)とクロロギ酸エチル(512mg、4.73mmol)及びEt3N(0.88mL、6.30mmol)との反応により、白色固体として22a(355mg、42%)を得た:融点:100〜102℃;1H NMR(500MHz,[D6]アセトン):d=8.67(br s,1H),7.66(d,J=8.2Hz,1H),7.55(d,J=15.5Hz,1H),7.47(m,2H),7.39(m,1H),7.33(d,J=8.4Hz,2H),6.98(dd,J=2.5,8.7Hz,1H),6.88(d,J=2.5Hz,1H),6.41(d,J=15.5Hz,1H),3.89ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]アセトン):d=164.7,161.3,145.1,141.1,138.6,130.5,129.1,128.8,128.4,128.1,126.4,117.3,115.9,114.9,114.7,55.8ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C16H15NNaO3についての計算値:292.0950、実測値:292.0944。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(4−ブロモフェニル)シンナミド(22b)。8aについて記載される手順に従って、THF(10mL)中の21b(500mg、1.51mmol)とクロロギ酸エチル(245mg、2.27mmol)及びEt3N(0.42mL、3.02mmol)との反応により、白色固体として22b(204mg、39%)を得た:融点:141〜144℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.64(s,1H),8.90(s,1H),7.65(d,J=8.2Hz,2H),7.63(d,J=8.7Hz,1H),7.25(d,J=8.2Hz,2H),7.22(d,J=15.6Hz,1H),7.02(dd,J=2.1,8.7Hz,1H),6.84(d,J=2.1Hz,1H),6.28(d,J=15.6Hz,1H),3.80ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.4,160.3,142.6,139.4,136.4,132.1,131.8,128.3,125.6,121.7,118.6,115.4,115.1,55.9ppm.HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C16H14BrNNaO3についての計算値:370.0055、実測値:370.0049。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(ナフタレン−1−イル)シンナミド(22c)。8aについて記載される手順に従って、THF(15mL)中の21c(1.00g、3.29mmol)とクロロギ酸エチル(533mg、4.93mmol)及びEt3N(0.92mL、6.58mmol)との反応により、白色固体として22c(619mg、59%)を得た:融点:125〜127℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=8.00(d,J=8.2Hz,2H),7.74(d,J=8.8Hz,1H),7.59(t,J=7.9Hz,1H),7.52(t,J=7.2Hz,1H),7.42(t,J=7.9Hz,1H),7.33(d,J=6.8Hz,1H),7.30(d,J=8.4Hz,1H),7.11(dd,J=2.6,8.8Hz,1H),6.83(d,J=15.6Hz,1H),6.82(d,J=2.5Hz,1H),6.25(d,J=15.6Hz,1H),3.79ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.3,160.3,142.4,137.9,136.2,133.6,132.0,128.8,128.6,127.7,127.5,127.0,126.9,126.6,125.9,118.0,116.3,115.1,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C20H17NNaO3についての計算値:342.1106、実測値:342.1101。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(ビフェニル−4−イル)シンナミド(22d)。8aについて記載される手順に従って、THF(15mL)中の21d(800mg、2.42mmol)とクロロギ酸エチル(393mg、3.64mmol)及びEt3N(0.68mL、4.84mmol)との反応により、白色固体として22d(326mg、39%)を得た:融点:76〜79℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.76(d,J=8.1Hz,1H),7.73(d,J=7.7Hz,2H),7.65(d,J=8.7Hz,1H),7.48(t,J=7.7Hz,2H),7.39(d,J=8.1Hz,3H),7.35(d,J=15.0Hz,1H),7.02(dd,J=2.6,8.7Hz,1H),6.90(d,J=2.6Hz,1H),6.32(d,J=15.0Hz,1H),3.82ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.5,160.4,143.5,140.0,139.9,139.3,136.9,130.6,129.5,128.3,128.1,127.2,127.1,125.6,118.3,115.4,114.9,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C22H19NNaO3についての計算値:368.1263、実測値:368.1257。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(4−フェノキシフェニル)シンナミド(22e)。8aについて記載される手順に従って、THF(15mL)中の21e(800mg、2.31mmol)とクロロギ酸エチル(374mg、3.47mmol)及びEt3N(0.65mL、4.62mmol)との反応により、白色固体として22e(417mg、50%)を得た:融点:75〜78℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.61(d,J=8.7Hz,1H),7.42(t,J=8.1Hz,1H),7.42(d,J=15.8Hz,1H),7.30(d,J=8.5Hz,3H),7.18(t,J=7.4Hz,1H),7.10(d,J=8.0Hz,2H),7.05(d,J=8.5Hz,2H),6.99(dd,J=2.6,8.7Hz,1H),6.85(d,J=2.6Hz,1H),6.28(d,J=15.8Hz,1H),3.80ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.5,160.3,157.1,156.5,143.3,136.9,135.0,131.6,130.7,128.3,125.7,124.5,119.8,118.3,118.2,115.5,114.7,55.8ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C22H19NNaO4についての計算値:384.1212、実測値:384.1206。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(4−ベンゾイルフェニル)シンナミド(22f)。8aについて記載される手順に従って、THF(20mL)中の21f(900mg、2.51mmol)とクロロギ酸エチル(406mg、3.77mmol)及びEt3N(0.71mL、5.02mmol)との反応により、白色固体として22f(487mg、52%)を得た:融点:71〜73℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.83(d,J=8.0Hz,2H),7.78(d,J=7.6Hz,2H),7.68(d,J=7.3Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,2H),7.50(d,J=8.0Hz,2H),7.29(d,J=15.6Hz,1H),7.06(dd,J=2.3,8.6Hz,1H),6.92(d,J=2.3Hz,1H),6.31(d,J=15.6Hz,1H),3.82ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=195.8,163.4,160.4,144.5,142.8,137.5,136.5,136.4,133.2,130.3,130.2,130.1,129.1,128.5,125.6,118.8,115.4,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C23H19NNaO4についての計算値:396.1212、実測値:396.1206。
(E)−N−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(ジベンゾフラン−4−イル)シンナミド(22g)。8aについて記載される手順に従って、THF(20mL)中の21g(1.00g、2.91mmol)とクロロギ酸エチル(470mg、4.36mmol)及びEt3N(0.82mL、5.82mmol)との反応により、白色固体として22g(532mg、51%)を得た:融点:158〜161℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=8.21(d,J=7.7Hz,1H),8.19(d,J=7.7Hz,1H),7.74(d,J=8.5Hz,1H),7.60(d,J=8.2Hz,1H),7.49(q,J=7.5Hz,2H),7.41(d,J=7.5Hz,1H),7.38(d,J=7.2Hz,1H),7.11(dd,J=2.5,8.5Hz,1H),7.10(d,J=15.6Hz,1H),7.01(d,J=2.5Hz,1H),6.30(d,J=15.6Hz,1H),3.82ppm(s,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.3,160.4,156.0,153.4,138.5,136.2,129.2,128.3,127.9,126.5,124.5,124.3,124.0,123.7,121.8,121.4,118.3,116.3,115.4,112.3,55.9ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C22H17NNaO4についての計算値:382.1055、実測値:382.1050。
(E)−N−ヒドロキシ−4−プロポキシ−2−フェニルシンナミド(27a)。氷槽中の50% NH2OH(水性)(2mL)中のNaOH(120mg、3.01mmol)を、MeOH/THF(1mL:1mL)中の26a(170mg、0.60mmol)の溶液に添加した。次いで、得られた溶液を室温まで加温し、さらに3時間撹拌した。反応物を蒸留水(50mL)で希釈し、pH6〜7になるまで1nHCl(水性)で酸性化し、EtOAc(25mL×3)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH2Cl2、3:97)によって精製して、白色固体として27a(90mg、51%)を得た:融点:147〜150℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.22(s,1H),7.69(d,J=8.5Hz,1H),7.54(d,J=15.4Hz,1H),7.42(m,3H),7.33(m,2H),6.97(dd,J=2.5,8.5Hz,1H),6.87(d,J=2.5Hz,1H),6.39(d,J=15.4Hz,1H),4.03(t,J=6.6Hz,2H),1.78(m,2H),1.01ppm(t,J=7.5Hz,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.5,159.8,140.0,140.2,136.9,130.0,128.8,128.2,128.1,125.4,118.0,116.0,115.1,69.7,22.5,10.8ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C18H19NNaO3についての計算値:320.1263、実測値:320.1257。
(E)−N−ヒドロキシ−4−ブトキシ−2−フェニルシンナミド(27b)。氷槽中の50% NH2OH(水性)(2mL)中のNaOH(100mg、2.50mmol)を、MeOH/THF(1mL:1mL)中の26b(162mg、0.50mmol)の溶液に添加した。27aについて記載される手順に従って、白色固体として27b(88mg、57%)を得た:融点:140〜144℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.61(s,1H),8.87(s,1H),7.61(d,J=8.7Hz,1H),7.45(d,J=15.7Hz,1H),7.42(m,2H),7.28(m,3H),6.99(dd,J=2.3,8.7Hz,1H),6.82(d,J=2.3Hz,1H),6.28(d,J=15.7Hz,1H),4.02(t,J=7.4Hz,2H),1.69(m,2H),1.41(m,2H),0.91ppm(t,J=7.4Hz,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.5,159.8,144.0,140.2,136.9,130.0,128.8,128.1,125.4,118.0,115.9,115.2,67.9,31.2,19.2,14.2ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C19H21NNaO3についての計算値:334.1419、実測値:334.1414。
(E)−N−ヒドロキシ−4−ペントキシ−2−フェニルシンナミド(27c)。氷槽中の50% NH2OH(水性)(2mL)中のNaOH(100mg、2.50mmol)を、MeOH/THF(1mL:1mL)中の26c(169mg、0.50mmol)の溶液に添加した。27aについて記載される手順に従って、白色固体として27c(86mg、53%)を得た:融点:121〜124℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=10.61(s,1H),9.47(s,1H),7.62(d,J=8.7Hz,1H),7.47(d,J=15.6Hz,1H),7.46(m,1H),7.42(m,1H),7.29(m,3H),7.00(dd,J=2.6,8.7Hz,1H),6.83(d,J=2.6Hz,1H),6.29(d,J=15.6Hz,1H),4.02(t,J=6.5Hz,2H),1.71(m,2H),1.36(m,4H),0.88ppm(t,J=6.5Hz,3H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.5,159.8,158.4,144.0,140.2,136.9,130.0,128.8,128.1,128.0,125.4,118.0,115.9,115.2,68.2,28.8,28.1,22.3,14.4ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C20H23NNaO3についての計算値:348.1576、実測値:348.1570。
(E)−N−ヒドロキシ−2,4−ジフェニルシンナミド(27d)。氷槽中の50% NH2OH(水性)(4mL)中のNaOH(191mg、4.78mmol)を、MeOH/THF(2mL:2mL)中の32(300mg、0.96mmol)の溶液に添加した。27aについて記載される手順に従って、白色固体として27d(133mg、44%)を得た:融点:135〜137℃;1H NMR(500MHz,[D6]DMSO):d=7.64(d,J=15.4Hz,1H),7.74(d,J=7.4Hz,2H),7.71(dd,J=1.5,8.2Hz,1H),7.63(d,J=1.5Hz,1H),7.49(m,3H),7.45(m,1H),7.42(m,3H),7.32(m,1H),6.58ppm(d,J=15.4Hz,1H);13C NMR(125MHz,[D6]DMSO):d=163.1,142.9,141.4,140.2,139.6,136.8,132.2,130.2,129.5,129.4,128.9,128.4,128.1,127.4,127.3,126.7,120.5ppm;HRMS−ESI:m/z[M+Na]+C21H17NNaO2についての計算値:338.1157、実測値:338.1151。
実施例3.初期生物学的評価
パラ−ベンジルN−ヒドロキシシンナミド8a〜f及びオルト−ベンジルN−ヒドロキシシンナミド13a〜eを、参照化合物としてSAHAを用いて、1μmの濃度のHDAC8に対する阻害活性についてスクリーングした。オルト置換系13a〜eは、パラ置換8a〜fよりも高い有効性を示した。化合物13a、13c、及び13dは、HDAC8及び主にHDAC1〜3を含んだHeLa核抽出物に対するIC
50値についてさらに評価して、アイソフォーム選択性を分析した(表4)。
これらの化合物は、他のクラスIアイソフォーム(IC50>10000nm)を上回って、HDAC8(IC50=206〜613nm)を優先すると思われ、これは、オルト配向ベンジル基が、HDAC8の二次疎水性の表面ポケットで発揮し得ることを示唆した。
次に、様々なリンカー鎖をオルト−アリール基に加えて、N−ヒドロキシシンナミド18a〜dを合成し、短リンカー鎖を有するオルト−フェニルN−ヒドロキシシンナミド22aを合成した(表5、表6)。
化合物18a〜d(IC50=112〜191nm)の酵素阻害活性はすべて、元のベンジル置換系と比較して増加したが、柔軟なリンカーを持たない化合物22aは、最高のHDAC8阻害活性(IC50=72nm)を示し、これは、PCI34051(IC50=56nm)と同等であった。
化合物22a及びPCI34051でHDAC8結晶構造に対する分子ドッキングをさらに行い、このことは、化合物22aのオルト−フェニル部分へのさらなる疎水性の組み込みが、潜在的に、HDAC8の活性部位にさらに接触し得ることを示した。分子モデリングの結果を試験するために、化合物22b〜g及び27a〜dを合成し、酵素阻害活性について、得られた化合物を試験した。化合物22b、22d、22f、及び22gは、HDAC8に対してPCI34051よりも優れた阻害活性を示し、特に、22b及び22dは、それぞれ、約10倍及び2倍以上効力が強かった。化合物22bは22aよりも13倍以上効力が強く、これは、パラ−ブロモ基の導入が結合親和性における著しい増加をもたらすことを示唆した。化合物22d及び22f〜gは、22aよりも2〜3倍以上効力が強く、これは、さらなる同一平面上のフェニル基の導入が活性において増加をもたらすことを示した。化合物22eは、22aよりも3倍効力が低く、活性の劇的な喪失は、恐らく、エーテル部分に導入されたねじれたフェニル構造によるものであることを示唆した。パラ−アルキル置換フェニルN−ヒドロキシシンナミド27a〜dは、22aよりも約2〜4倍効力が低く、これは、パラ−酸素位置に結合する炭素鎖長の増加が結合親和性を弱めることを示唆した。
参照化合物としてSAHA及びPCI34051を用いた、A549細胞、H1299細胞、CL1−1細胞、及びCL1−5細胞を含む、ヒト肺癌細胞株における抗増殖活性について効力が強いHDAC8阻害剤22b、22d、22f、及び22gを評価した(表7)。
化合物22bは、すべて4つの癌細胞株において低い細胞毒性を示した。さらに、化合物22d及び22gは、3つの癌細胞株において、PCI34051よりも高い細胞毒性を示した。化合物22dが、ヒト肺癌A549及びH1299細胞において、中程度の抗増殖促進効果を示したが、正常なIMR−90細胞において著しい細胞毒性がないCL1−5細胞中のSAHAのものと同様の活性を示した。CL1−5におけるHDAC8レベルは、H1299及びA549におけるものよりも高い。これらの化合物がHDAC8選択的であるかどうかを実証するために、クラスI(HDAC1、2、3)[28]、クラスII(HDAC4、6、10)[29]、及びクラスIV(HDAC11)[30]酵素を含む、精製したHDACのパネルに対する化合物22b及び22dの阻害活性を試験した。表8は、これらの化合物がほとんどの他のHDACに対して不活性であり、HDAC1及び3に対して限定した活性を有したことを示す。
実施例4.HDAC8の阻害は、p53を再活性化させ、CBFβ−SMMHCに関連する急性骨髄性白血病における白血病幹細胞活性を無効にする
導入。急性骨髄性白血病(AML)は、複数の協調突然変異または交互変化が造血前駆体における分化、増殖、及び生存プログラムを攪乱することの結果として無秩序となった造血から生じる。AMLにおける再発性染色体異常には、固有の病因論及び予後に寄与する転写因子融合タンパク質が関与する[1]。コア結合因子(CBF)の転写複合体は、造血発生の調節因子であり、白血病関連染色体転座または逆位の高頻度標的である[2]。機能的なCBFの複合体は、DNA結合αサブユニット(RUNX1、RUNX2、RUNX3)及び非DNA結合βサブユニット(CBFβ)から成り、DNA結合親和性を増加させ、トランス活性化活性にとって不可欠であり得る[3〜5]。第16染色体逆位、逆位(16)(p13.1q22)またはt(16;16)(p13.1;q22)は、約5〜12%のAML患者に認められ、FAB M4Eo AMLサブタイプと関連している[6〜11]。この逆位は、平滑筋ミオシン重鎖(SMMHC)タンパク質をコードするMYH11遺伝子とのCBFBの融合をもたらす[12]。CBFB−MYH11融合遺伝子は、融合タンパク質CBFβ−SMMHCをコードし、CBFβのRUNX1結合インターフェース及びSMMHCのコイルドコイルロッド領域を保有する。Cbfb−MYH11におけるノックイン対立遺伝子は、マウスにおいて予め生成され、得られたCbfb−MYH11ヘテロ接合体は、最終的造血において重度の欠陥を示し、E12.5の致死的な出血を示した[13]。これらの表現型は、Runx1−またはCbfb−ヌルマウスの表現型と同一であり[14,15]、CBFβ−SMMHCがCBF機能の主要な阻害剤であることを示唆している。条件付きCbfb−MYH11ノックインマウスモデルを用いて、成人造血幹細胞(HSC)中のCBFβ−SMMHC発現は、多造血系の分化障害をもたらし、AML形質転換に必要とされる協調的変化を獲得するリスクがある前白血病幹及び幹細胞集団を生成することを示した[16]。
RUNX1の主要な阻害は、CBFβ−SMMHCの主な機能であると考えられる。CBFβ−SMMHCは、逆位の分断点付近のSMMHC内にさらなるRUNX1結合部位を含むことが示され、そのため、CBFβよりもはるかに高い親和性でRUNX1と結合する[17]。したがって、CBFβ−SMMHCは、高親和性結合及び細胞質隔離を通してRUNX1機能をトランス優位的に阻害することが提案されている[18,19]。それと同時に、CBFβ−SMMHCは、mSin3Aコリプレッサー及びヒストン脱アセチル化酵素8(HDAC8)と相互作用することが示され、CBFβ−SMMHCがRUNX1を構成的転写レプレッサーに変換する代替モデルを支持する[20,21]。Runx2発現の上昇したレベルがCBFβ−SMMHC媒介性の白血病性形質転換を増強するが、1つのRunx2対立遺伝子の欠失が白血病誘発を低減させ、遅延させることを示した[22]。この遺伝学的証拠は、CBFβ−SMMHCの白血病誘発性機能が、実際には、RUNX阻害よりもむしろ、機能的なRUNXタンパク質に依存していることを示唆している。研究は、CBFβ−SMMHCの高親和性RUNX1結合ドメインが白血病誘発には不必要であることを示した[23]。さらに、RUNX1活性は、逆位(16)AML細胞の成長及び維持に必要である[24,25]。
腫瘍抑制遺伝子p53は、細胞周期の進行、DNA修復、及びアポトーシスを含む細胞性応答を中央にまとめるゲノムの守護者である。p53機能を不活性化する遺伝子突然変異は、ヒト癌のすべての症例のほぼ半分に生じるが、これらのTP53突然変異は、デノボAMLにおいて比較的まれである(約10%)。AMLにおけるTP53突然変異は、複雑核型、薬物耐性、及び予後結果と相関している[26〜28]。p53の欠失は、異常な自己再生を可能にすることによって、マウスにおけるAML発症を促進することが示されている[29]。リン酸化反応、アセチル化、ユビキチン化、メチル化、スモイル化、及びNEDD化を含む広範な翻訳後修飾は、p53の特定の機能をまとめ、調節するように作用する[30]。低いTP53突然変異率を考慮すると、タンパク質の安定性または修飾に影響を及ぼす代替の機序は、AML発症時、p53機能を妨げることに関与すると見込まれる。
HDACは、ヒストン及び転写因子を含む、様々なタンパク質におけるリシン残基のε−アミノ基からのアセチル部分の除去を触媒する酵素ファミリーであり、そのため、クロマチン再構築及び遺伝子発現の調節に重要な役割を果たす。HDAC8は、クラスIのHDACであり、第X染色体q13に位置し[31〜33]、平滑筋収縮[34]、テロメアの保護[35]、頭蓋骨形態形成[36]、及びコヒーシンの動力の調節[37]を含む、様々な生物学的機能に重要であると思われる。HDAC8は、骨髄及びリンパ性白血病細胞株において高度に発現し[33]、神経芽細胞腫、神経膠腫[38]、及び小児急性リンパ芽球性白血病[39]を含む、複数の腫瘍型において過剰発現する可能性が高い。HDAC8がCBFβ−SMMHCと相互作用することが示されているが[21]、AML発症及び維持におけるその役割は依然として不明確である。
いかなる特定の理論により拘束されることなく、p53活性が白血病誘発性CBFβ−SMMHC融合タンパク質に妨げられると仮定した。CBFβ−SMMHCがHDAC8による翻訳後修飾が関与するこれまで知られていない機序を通してp53を損なうことを実証する。我々の結果により、逆位(16)によって駆動される白血病機序への新しい分子の見解を提供し、HDAC8阻害によりp53を再活性化する治療機会を強調する。
実験方法
マウス。使用されたすべてのCbfb56M/+[16]及びMx1−Cre[58]マウスを、C57BL/6に対して8世代を超える継代戻し交配した。C57BL/6背景におけるAi14 CreレポーターtdTomatoマウスを、Jackson Laboratoryから得た。CBFβ−SMMHC発現を誘発するために、4〜6週齢のMx1−Cre/Cbfb56M/+マウスに、7回分の用量において2日毎に、250μgのポリイノシン−ポリシチジン酸(pIpC)(InvivoGen)を注射した。Creを有しない同様に処置したCbfb56M/+同腹子を対照として使用した。前白血病細胞を、pIpC処理の最後の投与から2週間後、マウスから単離した。白血病発症について、誘発したマウスを最長6カ月間観察し、瀕死の状態で分析した。亜致死的に照射した(6.5Gy)6〜8週齢のコンジェニックC57BL/6マウス(CD45.1+/CD45.2+)に、尾静脈を介してAML細胞(2×106細胞/マウス)の移植を行った。すべてのマウスは、Hope市のAAALACの認証を受けた動物施設で維持され、マウスを含むすべての実験手順は、連邦州政府のガイドライン及びHope市のBeckman Research Instituteで構築された施設内ガイドライン、ならびに施設内動物ケア利用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)によって承認されたプロトコルに従って行われた。
ヒト試料。臍帯血(CB)試料が、Stemcyte(Arcadia,CA)により供給された。動員された末梢血幹細胞(PBSC)を、健常なドナーから得た(City of Hope)。逆位(16)
+AML試料を、Hope市でこれまで治療を受けなかった患者から得た。本明細書に開示される研究についてのヒト試料の特徴評価に従う表6Xを参照のこと。電磁ビーズ(StemCell Technologies,Vancouver,BC,Canada)を用いて、CD34
+細胞単離を行った。CliniMACS(Miltenyi Biotech,Germany)を用いて、CD34
+細胞選択のために、白血球分離試料を処理した。すべての対象は、インフォームドコンセント用紙に署名した。試料の取得は、保健社会福祉省に申請され、それによって承認された保証に従って、Hope市の治験審査委員会によって承認された。
細胞の形質導入及びフローサイトメトリー。骨髄細胞を、前述のように単離した[59]。細胞培養は、当該技術分野で周知の条件を使用した。骨髄細胞または32D細胞を、5μg/mLのポリブレン(American Bioanalytical,Natick,MA)の存在下でスピノキュレーション(spinoculation)によってMSCV−ires−GFP(MIG)系レトロウイルスまたはレンチウイルス(pLKO.1またはHIV−7)で形質導入された[40]。ヒトCD34+細胞を、2サイクルのスピノキュレーションによって、pLKO.1レンチウイルスで形質導入した。4つのレーザー、15−検出器FACSAria−IIIまたは6つのレーザー、18−検出器FACSAria II SORP(BD Bioscience,San Jose,CA)において、細胞選別を行った。当該技術分野で周知であるように、細胞増殖及びアポトーシスアッセイを行った。
免疫沈降(IP)及びウェスタンブロット。細胞を、プロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche)及びMG132を含有するRIPA緩衝液中に溶解した。IPに使用された抗体は、製造業者のプロトコルに従って、抗体架橋キット(Pierce Biotechnology,Rockford,IL)を用いて、タンパク質A/Gビーズに複合した。ウェスタンブロットについては、タンパク質を、10% SDS−PAGE中に溶解した。使用した抗体は、抗FLAG(Sigma)、抗HDAC8、抗CBFβ(Santa Cruz)、抗p53(DO−1)、抗Ac−p53(K379)(Cell Signaling)、抗p53(Cell signaling)、及び抗β−アクチン(Sigma)を誘導した。西洋ワサビペルオキシダーゼと複合させた抗ウサギまたは抗マウス二次抗体(Jackson ImmunoResearch,West Grove PA)を使用し、続いて、SuperFemtoキット(Pierce Biotechnology,Rockford,IL)を使用して検出した。
DUOLINK(登録商標)インサイチュ近接ライゲーションアッセイ(PLA)。DUOLINK(登録商標)キット(Sigma,St.Louis,MO)を使用して、製造業者に推奨された手順に従って、インサイチュ近接ライゲーションアッセイ(PLA)を行った。使用された抗体は、マウス抗CBFβ(Santa Cruz)、ウサギ抗Ac−p53(K379)(Cell Signaling)、及びウサギ抗p53(Cell Signaling)を含んだ。DAPI(Santa Cruz)を含有する抗退色培地を用いてスライドガラスを取り付け、Zeiss倒立LSM 510 2光子共焦点顕微鏡を用いて画像化した。
統計。正規分布についてのスチューデントt検定または分散分析(ANOVA)により、統計的分析を行った。正規分布が満たされなかった場合には、マン・ホイットニーのU検定を行った。0.05未満のp値を、統計的に有意であると見なした(*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001)。
結果及び考察
CBFβ−SMMHC発現は、p53の活性化及びアセチル化を損なう。いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、我々は、CBFβ−SMMHCがゲノム完全性を保護するように作用する分子及び細胞過程に影響を及ぼすことによりその白血病誘発性機能を発揮すると仮定した。p53が主たるゲノムの守護者を示すので、CBFβ−SMMHC融合タンパク質がp53の機能を損なうかどうかを試験した。MSCV−ires−GFP(MIG)レトロウイルス導入によってCBFβ−SMMHC(CM)またはCBFβ(すべてFLAGタグ化)を発現し、GFP+形質導入細胞を分類する、骨髄性前駆32D細胞株(p53野生型)を生成した。γ放射(IR)(3Gy、24時間)後の32D細胞中のp21 Cdkn1a、Mdm2、Bid、Bax、及びGadd45bを含む、p53標的遺伝子の誘導を分析するために、定量的RT−PCR分析を行った。CBFβを発現する対照細胞と比較して、CMを発現する細胞は、p53標的の誘導を部分的または完全に阻害した(図1A)。
p53タンパク質のアセチル化は、タンパク質安定化及びその転写活性のために重要である。p53のアセチル化(Ac)型(K379)に対する抗体によるウェスタンブロット分析を用いて、IR(3Gy)によって誘発されたDNA損傷に応答して、p53のアセチル化におけるCMの影響を試験した。Ac−p53のレベルは、分析したすべての時点(2、4、6、12時間)でCBFβを発現する対照細胞と比較して、CMを発現する細胞において著しく減少した(図1B)。pIpC[16]によりCMを発現するように効果的に誘導させることができる条件付きノックインマウスモデルCbfb56M/+/Mx1−Creを構築した。pIpC誘導から2週間後、前白血病Cbfb56M/+/Mx1−Creまたは対照Cbfb56M/+マウスから単離される一次骨髄(BM)前駆細胞における全p53及びAc−p53レベルを試験した。同様に、Ac−p53レベルの誘導は、大部分は、内因性レベルのCMを発現する前白血病前駆細胞において減少することを見出す(図1C)。経時的分析は、p53の初期アセチル化が生じ得る(IRから2時間後)が、p53がCM発現前駆体において急速に脱アセチル化されることを示した(図1C)。CM発現によって直接生じない可能性のある二次前白血病効果を除外するために、BM前駆体のMIGレトロウイルス導入を通して、Cbfb56M/+マウスからCreを導入した。形質導入細胞を、48時間後分類し、IR(3Gy)によって誘発されたp53のアセチル化について試験した。CM発現は、MIG−Cre−形質導入前駆細胞において効果的に誘発され、Ac−p53レベルの顕著な減少を容易にもたらし(図1D)、これが、CMの最初の影響である可能性があると示唆された。したがって、ノックダウンCM細胞がCM発現におけるp53のアセチル化を回復し得るかどうかを試験した。CBFb−MYH11配列に対して2つの独立したshRNA(A3、D4)を特異的に発現する、レンチウイルスベクター(HIV−7)で32D−CM細胞[40]を形質導入し、6時間のIR(3Gy)によって誘発されたAc−p53を分析した。ノックダウンCMにより、対照細胞と同様のレベルまでAc−p53の回復をもたらした(図1E)。誘発されたCbfb56M/+/Mx1−Creマウスから単離された初代白血病細胞において、ノックダウンCM(図1F)時のp53標的遺伝子発現の変化をさらに評価した。CMノックダウンは、さらなる刺激を有しなくても、p53標的発現の著しい誘導をもたらすことを発見した(図1G)。まとめると、これらの研究は、CM融合タンパク質発現がp53の活性化及びアセチル化を損なうことを示す。
CBFβ−SMMHCは、p53及びHDAC8による異常なタンパク質複合体を形成する。CM融合タンパク質がp53の活性をいかに損なうかを決定するために、CM融合タンパク質がp53タンパク質と相互作用するかどうかを試験した。抗p53抗体を用いた共免疫沈降(co−IP)を行い、続いて、32D−CM細胞における抗CBFβ抗体を用いて、32D−CBFβ細胞と比較したウェスタンブロット分析を行った。これらの結果は、抗p53がCM融合タンパク質をプルダウンすることができるが、CBFβをプルダウンすることはできないことを示した(図2A)。抗Flagまたは抗CBFβを用いたCo−IP、続いて、抗p53を用いたウェスタンブロットは、同様の結果を示した(図2B、データ示さず)。CMが、内因性レベルのCMを発現する初代造血細胞において、p53と相互作用するかどうかを評価するために、pIpCによって誘発されたCbfb56M/+/Mx1−CreまたはCbfb56M/+対照マウスから単離された前白血病または白血病細胞を用いて、同様のco−IP及びウェスタンブロット分析を行った。32D細胞からの結果と一致して、p53が、IRの有無にかかわらず、前白血病、ならびに白血病前駆細胞においてCMとのタンパク質複合体を形成することを見出した(図2C)。この複合体の細胞局在を評価するために、co−IPについては抗Flagを用い、続いて、ウェスタンブロットについては抗p53抗体を用いて、核及び細胞質画分を単離した。CM融合タンパク質は、核及び細胞質の両方に存在するが、p53との複合体は、核内にのみ検出される(図2D)。代替的なアプローチとして、Duolinkによるインサイチュ近接ライゲーションアッセイ(PLA)を行い、CM融合タンパク質とp53との間の分子間相互作用を検出した。CM発現細胞において点状の赤色蛍光スポットを観察したが、CBFβ発現細胞には観察されず(図2E)、CMとp53との間の異常なタンパク質−タンパク質相互作用を再度示した。対照的に、Ac−p53(K379)に特異的な抗体を用いた同様のDuolinkによるインサイチュPLAは、ほとんど相互作用しない病巣を示し(図9)、このことは、CMがほとんど脱アセチル化したp53タンパク質と相互作用することを示唆した。この異常な相互作用が、一次ヒトAML細胞においても生じるかどうかを試験するために、非逆位(16)AMLと比較して、逆位(16)+AMLに罹患している患者から単離したCD34+細胞において、抗p53抗体を用いたco−IPを行い、続いて、抗CBFβ抗体を用いたウェスタンブロット分析を行った。CMとp53との相互作用は、一次逆位(16)+AMLのCD34+細胞において特異的に検出される(図2F)。
CBFβ−SMMHCが、C末端SMMHC領域[21]を通して、HDAC8と相互作用することが報告されている。したがって、順次IP、続いて、ウェスタンブロット分析によって共免疫沈降タンパク質を検出することにより、CMが、HDAC8及びp53で多量体複合体を形成するかどうかを評価した。抗HDAC8または抗p53抗体を用いて一次IPを行い、抗CBFβを用いて二次IPを行い、続いて、抗p53(図3A)または抗HDAC8(図3B)をそれぞれ用いて、ウェスタンブロットによって行った。CM発現細胞中にCM、p53、及びHDAC8を含有する多量体タンパク質複合体を検出した。CM融合タンパク質とp53の相互作用が、HDAC8結合に依存するかどうかをさらに調べるために、C末端領域で95アミノ酸を欠いているCMの欠失突然変異体(ΔC95)を生成した。CM−ΔC95欠損は、HDAC8(図10)と結合しないが、co−IP及びDuolink PLA(図3C、D)によって検出されるように、p53と結合することができた。高親和性RUNX結合部位[18]を含有する領域を欠いているCM欠失突然変異体も試験した。d134(残基134〜236を欠失)及びd179(残基179〜221を欠失)の欠失突然変異体はともに、p53と結合することができなかった(図3C、D)。CMとp53の相互作用は、HDAC8結合から独立し得る。32D−CM細胞においてHdac8をノックダウンし、co−IP及びDuolink PLAアッセイを行うことによって、このことをさらに確認した。32D−CM細胞においてHdac8を特異的にノックダウンする、Hdac8に対して2つの独立した小ヘアピン(sh)−RNA配列のレンチウイルス(pLKO.1)媒介性発現を使用した(図3E、左)。CM及びp53の結合は、Hdac8ノックダウン細胞において影響を受けず(図3E右、F)、これにより、CMとp53との間のタンパク質−タンパク質相互作用が、HDAC8から独立していることを確認する。
HDAC8は、CBFβ−SMMHCと関連するp53の脱アセチル化を媒介する。HDAC1、HDAC2、及びHDAC3を含むクラス1のHDACは、p53の脱アセチル化によってp53活性を阻害し得ると報告されている[41〜43]。p53のアセチル化が低減され、CMがHDAC8及びp53によりタンパク質複合体を形成するという観察に基づいて、いかなる特定の理論により拘束されることなく、HDAC8が、CMを発現する細胞において、p53の異常な脱アセチル化を媒介すると仮定した。このことを試験するために、32D−CM細胞においてHdac8を特異的にノックダウンする、Hdac8に対して2つの独立した小ヘアピン(sh)−RNA配列のレンチウイルス(pLKO.1)媒介性発現を使用した。細胞をIR(3Gy)に曝露して、6時間後のp53のアセチル化のレベルを分析した。HDAC8のサイレンシングは、Ac−p53レベルの強固な増加をもたらしたが、総p53レベルは、影響を受けなかった(図4A)。この効果がHDAC8の脱アセチル化酵素活性に依存しているかどうかを試験するために、その触媒活性に対して向かうPCI−34051[44]または化合物22d[45]を含むHDAC8アイソフォームに選択的な阻害剤(HDAC8i)を使用した。HDAC8iによる処理は両方とも、CMを発現する細胞において、Ac−p53を著しく増加させた(図4B)。p53タンパク質レベルもまた、HDAC8i処理時に増加したため、p53タンパク質を安定させるためにMdm2阻害剤Nutlin−3を含めた。Nutlin−3と組み合わせたHDAC8iによる処理(PCI−34051または22d)が、Nutlin−3のみと比較して、Ac−p53を増大させ(図4B)、これにより、Ac−p53におけるHDAC8iの効果が単にp53の安定化を反映するものではないことを確認した。HDAC8i(22d)による処理が、CMとp53の相互作用を妨げないことも確認し、このことは、脱アセチル化酵素活性の関与をさらに支持した。さらに、HDAC8と結合することができなかったCM−ΔC95欠失突然変異体の発現(図9)は、対照(FLAGまたはCBFβ)の32D細胞と比較して、Ac−p53誘導への効果がなかった(図4C)。同様に、p53と結合することができないCM−d134またはd179欠失の発現(図3C、D)は、3Gy IRに応答してAc−p53レベルの誘導を変えなかった(図11)。まとめると、これらの結果は、CM融合タンパク質がタンパク質複合体においてHDAC8及びp53を動員し、それによって、HDAC8によるp53の脱アセチル化を促進することを示す。
次に、増大したp53のアセチル化が、増加したp53の転写活性につながるかどうかを試験した。qRT−PCRアッセイを用いて、IR(3Gy)の際にCM−ΔC95、CM、及びCBFβを発現する細胞において、p53標的遺伝子の誘導に評価した。評価された標的遺伝子について、CM−ΔC95細胞において回復された活性化を観察し、完全長CMと比較して著しい増加がほとんどの標的に対して検出することができた(図4D)。HDAC8iによる処理が、Ac−p53レベルを強固に増加させたため、HDAC8i PCI−34051または22dによる処理時に、p53標的遺伝子の活性化を評価した。増大したp53のアセチル化と一致する、p53標的(Bax、Puma、p21、Gadd45b、及びLincRNA−p21)において活性化の可変レベルが観察された(図4E)。同様に、内因性レベルのCMを発現する前白血病(図12A)または白血病細胞(図12B)において、p53標的のサブセットの活性化を観察した。同時に、これらの結果は、CMと関連したHDAC8−p53のタンパク質複合体がHDAC8により媒介されたp53の異常な脱アセチル化をもたらすことを支持する。
HDAC8の薬理学的阻害は、p53を活性化し、逆位(16)+AML幹及び前駆細胞のアポトーシスを選択的に誘導する。TP53突然変異の頻度がAMLにおいて比較的低いことを考慮すると、HDAC8による改変された翻訳後修飾は、代替のp53を不活性化する機序を示し、AML幹細胞の薬物耐性に寄与し得る。まず、正常に動員された末梢血幹細胞(PBSC)と比較して、逆位(16)+AMLに罹患している患者から単離されたCD34+幹及び前駆細胞におけるHDAC8の発現を試験した。HDAC8発現の著しい増加が、正常なCD34+細胞(n=7)と比較して、逆位(16)+AMLのCD34+細胞において観察された(n=7;p=0.0003)(図5A)。したがって、逆位(16)+のCD34+細胞が、増殖及び/または生存においてHDAC8に選択的に依存し得ると結論付けた。このことを試験するために、逆位(16)+AMLのCD34+細胞及び正常なCD34+細胞をHDAC8i 22dで48時間処理した。HDAC8i 22dに対する用量反応(2.5μM〜40μM)を、ATPベース細胞生存アッセイ及びアネキシンV染色によって決定した。実際には、HDAC8i(22d)による処理は、正常なCD34+細胞と比較して、逆位(16)+のCD34+細胞の増殖を著しく低減させた(図5B、逆位(16)+AML n=9;正常 n=7)。重要なことには、22d HDAC8iは、正常なCD34+細胞(図5C)または非逆位(16)AML(図13A)と比較して、逆位(16)+AMLのCD34+細胞のアポトーシスを選択的に誘発した。正常なCD34+細胞における軽度の細胞毒性がより高い用量(40μM)の22dで観察されたが、逆位(16)+AMLのCD34+細胞は、著しくより感受性であり、より低い用量(2.5μM〜10μM)で感受性であった。PBSC及びCBからのCD34+細胞の分析は、有意な差がないことを示した(データ示さず)。
マウスモデルにおいて得られた結果と同様に、逆位(16)+AML患者から単離されたCD34+細胞において、CMとp53との間のタンパク質−タンパク質の相互作用を検出した(図2F)。したがって、逆位(16)+AMLのCD34+細胞において、HDAC8の脱アセチル化酵素活性の阻害が増加したp53のアセチル化及び転写活性を同様にもたらすかどうかを試験した。逆位(16)+AMLのCD34+細胞を精製し、HDAC8i(22d、6時間)による処理時、ウェスタンブロット分析によって、p53のアセチル化レベルの変化を評価した。実際に、Ac−p53(K382)の上昇したレベルが、試験したすべての患者において一貫して観察された(図5D、データ示さず)。22dによる同様の処理は、非逆位(16)AML(p53非突然変異)のCD34+細胞において、Ac−p53に影響を及ぼさなかった(図13B)。アポトーシスの選択的誘導とともに、これらの結果は、p53の不活性化の基礎にあるCMに特異的な機序を支持する。
増大したアセチル化と一致して、22dによる処理はまた、p53標的遺伝子、特に、アポトーシス関連遺伝子の発現も著しく誘発した(図5E、n=9)。正常なCD34+細胞の同様の処理は、p53標的発現において全く変化しないか、またはほとんど変化しなかった(図5E、n=7)。HDAC8iにより誘発されたアポトーシスが、p53により媒介されるかどうかを決定するために、p53 shRNAを担持するレンチウイルスベクター(pLKO.1−GFP)で逆位(16)+AMLのCD34+細胞を形質導入し、p53発現を効果的にノックダウンし得ることを確認した(図14A,14B)。形質導入したGFP+細胞を選別し、22d(2.5〜40μM)に曝露した。試料間の変動にもかかわらず、ノックダウンp53発現は、試験したすべてのAML試料(n=3)において、非サイレンシングshRNA対照と比較して、22dによって誘発されたアポトーシスをもたらし(図5F及び5G)、p53が、逆位(16)+AML幹及び前駆細胞において、22d HDAC8iによって誘発されたアポトーシス効果に寄与することを示唆した。
HDAC8の薬理学的阻害は、CBFβ−SMMHC+ LSCの白血病を引き起こす活性を無効にする。AML LSCは、移植された宿主において、AML疾患を生着し、再生するそれらの能力によって機能的に特徴付けられる。HDAC8iによって誘発されたp53の活性化が、LSC生着及び白血病を引き起こす能力を軽減または排除し得ると結論付ける。このことを試験するために、二次移植時、高レベルの生着及び再生可能な疾患を可能にするマウスCMによって誘発されたAMLモデルを使用した。CMを発現するAML細胞の追跡を促進するために、Cre媒介性の組み換え後、Cre−レポーター株を発現するtdTomato蛍光タンパク質によりCbfb56M/+/Mx1−Creマウスを作製した。AMLは、pIpCから3〜6カ月後、Cbfb56M/+/Mx1−Cre/tdTomato+マウスにおいて誘発させることができ、AML細胞は、主に、dTomato+/cKit+である(データ示さず)。瀕死の動物のBMから新たに単離したAML細胞(2×106)を、亜致死的に照射したコンジェニックレシピエントに移植術を行う48時間前に、22d(10μM)またはビヒクルで処理した(図6A)。AML疾患の進行は、ビヒクルで処理した細胞を移植されたマウスの末梢血におけるdTomato+/cKit+細胞の頻度を増加させることによって明らかであるが、これらの細胞は、22dで処理した細胞を受容するマウスにおいてほとんど検出できない(図6B)。移植から8週間後、ビヒクルで処理した群の動物はすべて、22dで処理した群と比較して、脾腫を示した(図6C、15A)。実際に、ビヒクルで処理した群の7匹のマウスのうち2匹のマウスが、BM及び膵臓生着の分析前に、移植術から5〜6週間後、致死的なAMLで死亡した(データ示さず)。8週間後のBM及び膵臓の分析は、ビヒクルで処理した細胞と比較して、22dで処理した細胞を受容するマウスにおいて、dTomato+/cKit+のAML細胞の頻度を著しく(p=0.025)低減したことを示す(図6D〜F)。同様に、BM及び膵臓におけるdTomato+/cKit+のAML細胞の総数もまた、ビヒクルで処理した群と比較して、22dで処理したものにおいて著しく(p=0.025)低下した(図15B、15C)。最後に、Cbfb56M/+/Mx1−CreマウスからAML細胞を移植し、移植術から72時間前に、22d(10μM)またはビヒクルで処理した、別々のコホートにおいて、AMLの発症及び生存を観察した。22dによる処理は、移植術を受けたマウスにおいてAMLの再発を防いだが、ビヒクルで処理した移植されたもののうちの50%超が、4カ月以内に致命的なAML疾患で死亡した(図6G;p=0.0025)。罹患マウスから単離したBM細胞の移植は、4週間以内にすべての二次レシピエントにおいて同様の白血病を再生し(データ示さず)、これにより、強固なLSC活性を確認した。22dによる処理が生存する細胞の生着能力に影響を及ぼすかどうかを試験するために、別のコホートのマウス(n=4)において、22dまたはビヒクルで処理した同数(2×106)のAML細胞を移植した。同様に、22dによる処理は、dTomato+及びdTomato+/cKit+細胞の生着を低減し(図15D、15E)、生存率を増大し(図15F)、AML細胞の生存率を低減するのに加えて、生着能力を改変することを示唆した。
22dのインビボ投与の有効性を決定するために、前臨床試験を行った。AML細胞(1×106または2×106)を、亜致死的に照射したコンジェニックレシピエントに直接移植した。5〜6週間後、移植マウスを2つの群に無作為割り当てし、1日2回、2週間、腹腔内注射(50mg/kg/用量)により、1つの群は、ビヒクルで処置し、もう1つの群は、22dで処置した(図7A)。フローサイトメトリー分析は、ビヒクルで処置した群と比較して、22dで処置したマウスの骨髄中のdTomato+/cKit+のAML細胞の頻度(p=0.0097)及び数(p=0.0101)を著しく減少させることを示した(図7B、C、D)。LSC活性における影響をさらに評価するために、二次レシピエントに、これらの処理したマウスからの移植骨髄細胞(2×106)を移植し、AML生着について分析した。dTomato+/cKit+のAML細胞の頻度(p<0.0001)及び数(p=0.0006)の著しい減少が、移植術から8週間後、骨髄において観察された(図7E、F)。膵臓重量及びAML細胞質における有意な差も、明らかである(図7G、データ示さず)。22dまたはビヒクルで処理したマウスからの5×106のBM細胞を受容した二次レシピエントの別のコホートにおいて、白血病の発症及び無病生存率を観察した。移植術から5〜7週間後、ビヒクルで処理した移植体のうちの60%(5匹のうちの3匹)が、進行性AMLで瀕死の状態であるが、22dで処理した移植体のすべては、白血病の兆候を示さない(図7I、データ示さず)。まとめると、これらの結果は、22dでの処理によるHDAC8の阻害が、AMLの生着を有効に軽減し、LSCの白血病を引き起こす能力を排除することを示す。
AML形質転換は、複数の遺伝子及び/または後成的変化を必要とし、これらが協調的に分化を損ない、増殖及び生存シグナルを与える。以前の研究は、CBFβ−SMMHC発現が、CBF/RUNX1機能を優位に阻害し、造血分化を妨げることを示した[13,16,46,47]。CBF/RUNX1機能の優性阻害が、CBFβ−SMMHCの白血病誘発性機能の根底にあると長年考えられてきた。しかしながら、最近の遺伝学研究は、CBFβ−SMMHC媒介性の白血病誘発が機能的なRunxタンパク質を必要とし[22]、RUNX1の優性阻害が形質転換にとって不可欠ではない[23]ことを示唆した。それどころか、RUNX1活性は、今や、RUNX1−ETO及びCBFβ−SMMHC関連の白血病[24,25]を含む、AML細胞の成長及び生存に必要とされることが示されている。最近のゲノムレベル結合分析は、CBFβ−SMMHCがRUNX1に依存的な様式で標的DNAと結合することをさらに示した[48]。この研究において、CBFβ−SMMHC融合タンパク質が、異常な翻訳後修飾を通してp53活性を妨げる、CBFβ−SMMHC媒介性の形質転換の新規の機序を示す。CBFβ−SMMHCは、p53 mRNA転写を低減し、Ba/F3 pro−B細胞株におけるアポトーシスを遅らせることがこれまでに報告されている[49]。32D骨髄性前駆細胞株(図1B、16A)または一次骨髄性前駆細胞(図1C、16B)におけるCBFβ−SMMHC発現によるp53 mRNAまたはタンパク質レベルの有意な変化を観察しなかった。CBFの転写活性がかなり状況依存であるため、これは、恐らく、p53の状況特異的な転写調節に反映する。p53発現レベルは影響を受けないが、CBFβ−SMMHCがアセチル化したp53レベルを顕著に減少させ(図1B及びC)、p53で異常なタンパク質複合体を形成することを示した(図2及び図3)。この遺伝子座が32D細胞において不活性化されることを考慮すると、これは、p19Arf/p16 ink4aとは無関係である。CBFβ−SMMHCの残基179〜221が、SMMHCのC末端でHDAC8との結合から独立している、p53の相互作用にとって重要であることを見出した(図3C、D)。RUNX1は、HDAC1、HDAC3、及びHDAC9と結合するが、HDAC8との結合は、検出することができないことが示された[16]。正常なCBFβタンパク質がp53と相互作用しないことを考慮すると(図2及び図3)、CBFβ−SMMHCへのp53の結合は、RUNX1との結合によって生じる可能性は低い。CBFβ−SMMHCの残基179〜221が、p53と直接結合するか、またはCBFβ−SMMHCキメラタンパク質の固有の配座特性に寄与するかどうかについては、さらなる調査を必要とする。
p53のアセチル化は、p53の安定化を促進し、抑制複合体の形成を阻害し、転写活性における補助因子を動員する。HDAC1、2、3、及びSirtuin I(SIRT1)を含むヒストン脱アセチル化酵素は、p53の脱アセチル化を通してp53活性を調節することが知られている[41〜43,50]。CBFβ−SMMHCが、特に、刺激後の時点でアセチル化したp53レベルを軽減することを見出し(図1B、C)、これは、p53を異常に脱アセチル化することを示唆した。HDAC8は、他のクラスIのHDACと同様に、p53を脱アセチル化し、かつp53活性を調節することができることを実証する。これらの結果に基づいて、CBFβ−SMMHCが、p53との安定したタンパク質複合体へのHDAC8の動員をもたらすタンパク質−タンパク質相互作用を通してp53機能を損ない、p53の異常な脱アセチル化を引き起こす、モデルを提案する(図8)。著しくは、CBFβ−SMMHCのノックダウンまたはHDAC8脱アセチル化酵素活性の阻害は、顕著に、p53のアセチル化及びp53の標的遺伝子発現を増大する。p53標的におけるHDAC8iの効果は、p53がノックダウンされる場合に、著しく減少した効果が見られたため、p53に依存的である(図17A〜17C)。これらの結果はまた、HDAC8iが、白血病細胞(図12B)と比較して、前白血病前駆体(図12A)において、p53標的の異なるサブセットの活性化をもたらし、p53の文脈依存及び病期の特異的な活性に反映する可能性が高いことも示す。
AMLは、化学療法に比較的耐性であり、再発の潜在源として存続し得るLSCによって維持される。CBF転座を有するAMLが見込みある予後を有するとされるが、化学療法を用いた再発の発生率は、依然として、25〜58%である[51〜53]。治療結果を改善させるには、LSCを全滅させるように向けられる新規の戦略が必要とされる。アイソタイプに選択的な阻害剤22dによるHDAC8の阻害は、p53のアセチル化及び活性の回復、アポトーシスの誘導を引き起こし、逆位(16)+AMLのLSCの生着及び白血病を引き起こす活性を無効にすることを示す。増加したアポトーシスに加えてさらなる機序が低減した生着能力に寄与するかどうかは、依然として試験されていない。重要なことには、正常なHSCが比較的低いレベルのp53の標的活性化(図5E)及びアポトーシスの誘導(図5C)を示すので、この効果は、LSCに対して選択的である。22dの処置はまた、正常なHSCの短期間または長期間の生着活性に影響を与えなかった(図18)。この選択性は、上昇したHDAC8発現及び逆位(16)+AMLのCD34+細胞における安定したタンパク質複合体へのHDAC8及びp53の動員の組み合わせた効果よる可能性が高い。HDAC8発現の増加は、CMを発現する32D細胞におけるHDAC8レベルの変化を観察しなかったため、CMの発現によって直接引き起こされるとは思われない(図19)。HDAC8活性におけるCM関連タンパク質複合体の影響については、さらなる調査を必要とする。
TP53が逆位(16)+AMLにおいてめったに突然変異しないことを考慮すると、これらの結果は、代替のp53を不活性化する機序が明らかにされるだけでなく、潜在的な治療機会を強調する。Nutlin及び他の阻害剤によるMDM2の阻害は、AMLにおいてp53を活性化するアプローチとして調査されている[54,55]。複数の異なる機序によって影響を及ぼされる様々な程度の感受性及び耐性が観察され、これにより、AMLサブタイプの中で異種及び異なる病原となる経路をさらに分析する必要性を強調する。多くの広域スペクトルHDAC阻害剤は、強力な抗癌剤の活性を有するが、多面的な生物学的効果と関連した多大な毒性及び選択性の欠如は、それらの臨床的応用及び有効性を大いに妨げる。機序的に定義されたHDAC標的のより選択的な阻害は、毒性を最小限に抑えながら、癌細胞を有効に排除するのに必要である。クラスIIIのHDAC、SIRT1の選択的な阻害は、正常なHSC機能を保持しつつ、慢性骨髄性白血病LSCの排除を増大させることが、最近示されている[56]。本明細書では、HDAC8機能が、潜在的に、HDAC8を過剰発現するAML及び他の癌においてp53活性を調節するのに利用することができることを発見した。実際に、HDAC8の阻害は、高いHDAC8の発現が不良な予後と関連する神経芽細胞腫において、低減したクローン性増殖及び増大した分化をもたらす[38]。現在、臨床痕跡に使用されるか、または試験中である、最も広域のスペクトルHDAC阻害剤は、HDAC8に対して低い活性を示す[57]。選択的なヒドロキサム酸阻害剤PCI−34051がこれまでに報告されているのに加えて[44]、我チームは、PCI−34051よりも優れている抗HDAC8活性を有する強力なHDAC8選択的阻害剤として一連のオルト−アリール N−ヒドロキシシンナミドを開発した[45]。本明細書では、いくつかのHDAC8iを並列して試験し、それらのHDAC8阻害活性と一致する同様の生物学的効果を見出した。さらに、22dを用いたHDAC8の阻害は、他のクラスIのHDAC(MS−275)、クラスIIIのHDAC(TV6)、または広域スペクトル(PCI−24781)阻害剤と比較して、CBFβ−SMMHCを発現する細胞において、p53のアセチル化を増大する際に異なった活性を示す(図20)。同時に、これらの結果は、22dのp53を活性化する効果が的外れの効果によって引き起こされる可能性が低いことを示唆し、HDAC8に対する22dの選択性をさらに支持する。
いかなる特定の理論によって拘束されることなく、CBFβ−SMMHCがp53及びHDAC8との異常なタンパク質相互作用を通してp53機能を損ない、p53のHDAC8媒介性の脱アセチル化が、CBFβ−SMMHCと関連するAMLのLSC維持に寄与するモデルを提案する(図8)。我々の研究は、CBFβ−SMMHCの白血病誘発性融合タンパク質による新規のp53を不活性化にする機序を示す。p53の不活性化の基礎にある機序は、発癌病変の状況に依存する可能性が高く、介入に対して最適な標的を選択するために別々に定義されるべきである。本明細書では、逆位(16)+AMLのLSCの根絶を増大させ、かつ他の癌に有用であることが予想されるHDAC8を標的とする療法を設計するための方法を示す。22dを用いたインビボ治療研究は、AML負荷及びLSC能力を無効にするのに卓越した有効性を示す。
実施例5.プライマー
本明細書に開示される実験手順において使用されたプライマーを以下の表10に記述する。
実施例6.HDAC8及びHeLa核HDACの阻害
本明細書に開示される化合物によるHDAC8及びHeLA核HDACの阻害研究の結果を以下の表11に一覧にする。
実施例7.化合物6a〜6fにおけるHDAC8及びHeLa核HDACの阻害及び細胞毒性。
化合物6a〜6f及びPCI−34051の阻害研究の結果を以下の表12に一覧にする。
実施例8.化合物15a〜15e、21、及び25によるHDAC8及びHeLa核HDACの阻害。
化合物15a〜15e、21、及び25によるHDAC8及びHeLa核HDACSにおける阻害研究の結果を以下の表13に一覧にする。
実施例9..HDAC8阻害は、ヒトAML細胞において、p53を活性化し、p53依存性アポトーシスを誘発する。
HDAC8i(例えば、化合物22d)と接触する際のヒトAML細胞株の生存を調査した。図21Aに示されるように、各細胞株(MV4−11、MOLM13、OCI−AML3、及びKG1a)の生存は、HDAC8i濃度の増加に伴って減少する。
図21Bは、増加したHDAC8i濃度がAc−p53、p53、Ac−H3、Ac−H4、及びβ−アクチンに対するHDAC8i(例えば、22d)の6時間の投与の効果を分析するウェスタンブロット分析により、Ac−p53及びp53に対してより大きなシグナルをもたらすことを示す。
PCI−48012で16時間処理した後のp53標的のmRNAレベルの倍率変化を、図21Cに示す。
対照またはsh−p53で形質導入したp53、b−アクチン、及びMV4−11細胞のウェスタンブロット分析を、図21Dに提供する。
実施例10.AML細胞増殖及び生存におけるHDAC8i化合物の活性。
HDAC8i化合物(化合物22d、5b、5e、5h)で48時間処理した非p53突然変異AML細胞株(MV4−11、MOLM13、及びOCI−AML3)の相対生存率は、アネキシンV標識によって決定され、ビヒクルで処理した対照に対して正規化された。図22A〜22Cを参照のこと。
HDAC8i(化合物22d、5b、5e、5h)で48時間処理されたAML細胞株(MV4−11及びMOLM13)の相対的増殖は、発光細胞生死判別アッセイによって決定され、ビヒクルで処理した対照に対して正規化された。図22D〜22Eを参照のこと。
HDAC8i化合物の得られた阻害活性を以下の表14に一覧にする。
実施例11.アポトーシス研究、化合物22D
PBSC及びCBからのCD34+細胞の分析は、化合物22dと接触する際の細胞起源に基づいて有意な差がないことを示した。図23を参照のこと。
実施例12.CBFb−SMMHC発現によるp53 mRNAまたはタンパク質レベルの変化。
CBFβ−SMMHCは、p53 mRNA転写を低減し、Ba/F3 pro−B細胞株におけるアポトーシスを遅らせることがこれまでに報告されている。32D骨髄性前駆細胞株(図24A)または一次骨髄性前駆細胞(図24B)においてCBFβ−SMMHC発現によるp53 mRNAまたはタンパク質レベルの有意な変化を観察しなかった。CBFの転写活性がかなり状況依存であるため、これは、恐らく、p53の状況特異的な転写調節を反映する。
実施例13.p53及びAc−p53のゲル分析
Ac−p53、p53、及びβ−アクチンを使用するタンパク質発現に対する薬剤PCI−24781、PCI−48012、及びNutlinの効果を図25に示す。
実施例14.p53とCMとの間の相互作用に対するHDAC8阻害剤の効果。
IgG及びIP発現に対する化合物22dの効果を調査した。図26Aを参照のこと。様々なタイミング及び洗浄条件下でAc−p53、p53、及びβ−アクチンにおける化合物22dと接触後の発現を、図26Bに示す。化合物22dの洗浄を行う及び行わない生存率を、図26Cに示し、これにより、化合物22dの洗浄が生存率の増加をもたらすことを示す。
実施例15.HDAC8の阻害は、逆位(16)+AMLのCD34+細胞において、p53を選択的に活性化する。
化合物22dと接触時、逆位(16)+AMLのCD34+細胞におけるAc−p53(K382)、及びp53レベルのウェスタンブロットを行った。結果を図27Aに示す。逆位(16)+AMLのCD34+及び正常なCD34+細胞における示されるp53標的遺伝子の活性化倍率を、図27Bのヒストグラムに示す。
VI.参考文献
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VII.実施形態
実施形態P1 式、
を有する化合物であって、R
1は、置換もしくは非置換C
1−C
20アルキル、置換もしくは非置換の2〜20員ヘテロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員シクロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員アリール、または置換もしくは非置換の3〜7員ヘテロアリールであり、R
2は、置換もしくは非置換C
1−C
20アルキル、置換もしくは非置換の2〜20員ヘテロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員シクロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換の3〜7員アリール、または置換もしくは非置換の3〜7員ヘテロアリールである、該化合物。
実施形態P2 式、
を有する、実施形態P1に記載の該化合物。
実施形態P3 該化合物は、HDAC8阻害剤である、実施形態P1またはP2のいずれか1つに記載の該化合物。
実施形態P4 癌を治療する方法であって、癌の治療を必要とする対象に、治療有効量の実施形態P1〜P3のいずれか1つに記載の化合物を投与することを含む、該方法。
実施形態P5 該癌が、血液癌である、実施形態P4に記載の該方法。
実施形態P6 該癌が、急性骨髄性白血病である、実施形態P4またはP5のいずれか1つに記載の該方法。
Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。Xは、−C(R4)=または−N=である。Yは、結合、−N(R5)−、−O−、または−S−である。L1は、結合、−C(O)−、−C(O)O−、−O−、−S−、−N(R6)−、−C(O)N(R6)−、−S(O)n6−、−S(O)N(R6)−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンである。R1は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR1A、−C(O)R1A、−NR1AR1B、−C(O)OR1A、−C(O)NR1AR1B、−NO2、−SR1A、−S(O)n1R1A、−S(O)n1OR1A、−S(O)n1NR1AR1B、−NHNR1AR1B、−ONR1AR1B、−NHC(O)NHNR1AR1B、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。R2は、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR2A、−C(O)R2A、−NR2AR2B、−C(O)OR2A、−C(O)NR2AR2B、−NO2、−SR2A、−S(O)n2R2A、−S(O)n2OR2A、−S(O)n2NR2AR2B、−NHNR2AR2B、−ONR2AR2B、−NHC(O)NHNR2AR2B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R3は独立して、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R4は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR4A、−C(O)R4A、−NR4AR4B、−C(O)OR4A、−C(O)NR4AR4B、−NO2、−SR4A、−S(O)n4R4A、−S(O)n4OR4A、−S(O)n4NR4AR4B、−NHNR4AR4B、−ONR4AR4B、−NHC(O)NHNR4AR4B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R5は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR5A、−C(O)R5A、−NR5AR5B、−C(O)OR5A、−C(O)NR5AR5B、−NO2、−SR5A、−S(O)n5R5A、−S(O)n5OR5A、−S(O)n5NR5AR5B、−NHNR5AR5B、−ONR5AR5B、−NHC(O)NHNR5AR5B、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである。R6は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−OR6A、−C(O)R6A、−NR6AR6B、−C(O)OR6A、−C(O)NR6AR6B、−NO2、−SR6A、−S(O)n6R6A、−S(O)n6OR6A、−S(O)n6NR6AR6B、−NHNR6AR6B、−ONR6AR6B、−NHC(O)NHNR6AR6B、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。R1A、R1B、R2A、R2B、R4A、R4B、R5A、R5B、R6A、及びR6Bは、独立して、水素、オキソ、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2Cl、−S(O)3H、−S(O)4H、−S(O)2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、−NHC(O)NH2、−NHS(O)2H、−NHC(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。n1、n2、n4、n5、及びn6は独立して、1、2、または3である。m1は、0、1、2、3、または4である。m2は、0、1、2、3、4、5、または6である。m3は、0、1、または2である。
実施形態2 Xは−C(R4)−である、実施形態1に記載の該化合物。
実施形態3 R2は、ハロゲン、−CF3、−OR2A、−NO2、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、または置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキルである、実施形態1または2のいずれか1つに記載の該化合物。
実施形態4 R2はOR2Aであり、式中、R2Aは、置換または非置換C1−C3アルキルである、実施形態1〜3のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態5 R3は、水素、ハロゲン、または−OR3Aである、実施形態1〜4のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態6 R3は水素である、実施形態5に記載の該化合物。
実施形態7 m2は0である、実施形態1〜6のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態8 Yは、結合または−N(R5)−である、実施形態1〜7のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態9 Yは、結合または−NH−である、実施形態8に記載の該化合物。
実施形態10 L1は、結合、−C(O)−、−O−、−NH−、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、または置換もしくは非置換ヘテロアリーレンである、実施形態1〜9のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態11 R1は、ハロゲン、−CF3、−NO2、−NH2、−OR1A、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである、実施形態1〜10のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態12 R1は、ハロゲン、−CF3、−NO2、−NH2、−OR1Aである、実施形態1〜11のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態13 R1は−OR1Aであり、式中、R1Aは、置換もしくは非置換C1−C5アルキル、置換もしくは非置換の2〜5員ヘテロアルキル、置換もしくは非置換の3〜6員シクロアルキル、置換もしくは非置換の3〜6員ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換の5〜6員アリール、または置換もしくは非置換の5〜6員ヘテロアリールである、実施形態1〜12のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態14 R1は、R10置換もしくは非置換アルキル、R10置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R10置換もしくは非置換シクロアルキル、R10置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R10置換もしくは非置換アリール、またはR10置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、式中、R10は、水素、ハロゲン、−N3、−CF3、−CCl3、−CBr3、−CI3、−CN、−C(O)H、−OCH3、−OCH2CH3、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO2、−SH、−S(O)2H、−NHNH2、−ONH2、−NHC(O)NHNH2、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである、実施形態1〜13のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態15 m1は、1、2、または3である、実施形態1〜14のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態16 Aは、アリールまたはヘテロアリールである、実施形態1〜15のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態17 該化合物は、式、
を有する、実施形態1〜16のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態18
R2はハロゲンまたは−OR2Aであり、式中、R2Aは水素または非置換C1−C5アルキルであり、
Xは−CH2−または−N−であり、
Yは−NH−または−O−であり、
L1は結合であり、
R1は、ハロゲン、−NO2、−NH2、−OR1Aであり、式中、R1Aは水素または非置換C1−C5アルキルであり、
m1は、1、2、または3である、実施形態17に記載の該化合物。
実施形態19 Aは、アリール、5,6−縮合環ヘテロアリール、6,5−縮合環ヘテロアリール、または6,6−縮合環ヘテロアリールである、実施形態1〜16のうちの1つに記載の該化合物。
実施形態20 該化合物は、式、
を有し、
式中、Aは、5,6−縮合環ヘテロアリール、6,5−縮合環ヘテロアリール、または6,6−縮合環ヘテロアリールである、実施形態19に記載の該化合物。
実施形態21
R2はハロゲンまたは−OR2Aであり、式中、R2Aは水素または非置換C1−C5アルキルであり、
Xは−CH2−または−N−であり、
Yは−NH−または−O−であり、
L1は結合であり、
R1は、ハロゲン、−NO2、−NH2、−OR1Aであり、式中、R1Aは水素または非置換C1−C5アルキルであり、
m1は、1、2、または3である、実施形態20に記載の該化合物。
実施形態22 癌の治療を必要とする対象において癌を治療する方法であって、該対象に、有効量のHDAC8阻害剤を投与することを含む、該方法。
実施形態23 該癌は、非突然変異p53癌である、実施形態22に記載の該方法。
実施形態24 該非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、膀胱癌、肺癌、非小細胞肺癌、乳癌、またはトリプルネガティブ乳癌である、実施形態22または23のいずれか1つに記載の該方法。
実施形態25 該非突然変異p53癌は、急性骨髄性白血病(AML)である、実施形態22〜24のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態26 該非突然変異p53癌は、突然変異p53癌と比較して、増加したHDAC8活性またはHDAC8発現を有する、実施形態22〜25のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態27 該方法は、該治療前に、該対象における該癌が非突然変異p53癌であるかどうかを判定することをさらに含む、実施形態22〜26のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態28 該非突然変異p53癌は、増加したHDAC8活性またはHDAC8発現を有するかどうかを判定することをさらに含む、実施形態22〜27のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態29 該HDAC8阻害剤は、HDAC8組成剤化合物である、実施形態22〜28のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態30 該HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される化合物である、実施形態22〜29のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態31 該HDAC8阻害剤は、HDAC8阻害剤抗体、HDAC8阻害剤siRNA、HDAC8阻害剤shRNA、またはHDAC8阻害剤タンパク質である、実施形態22〜28のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態32 p53のHDAC8媒介性脱アセチル化を阻害する方法であって、p53の存在下で、HDAC8をHDAC8阻害剤と接触させ、それによって、HDAC8によるp53の脱アセチル化を阻害することを含む、該方法。
実施形態33 該接触は、インビトロで行われる、実施形態31に記載の該方法。
実施形態34 該接触は、インビボで行われる、実施形態31に記載の該方法。
実施形態35 該接触は、生物中で行われる、実施形態31に記載の該方法。
実施形態36 該HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される化合物である、実施形態32〜35のうちのいずれか1つに記載の該方法。
実施形態37 インビボでp53を活性化する方法であって、HDAC8の存在下で、細胞をHDAC8阻害剤と接触させることと、該HDAC8阻害剤を該HDAC8に接触させ、それによって、該HDAC8を阻害し、p53を活性化することと、を含む、該方法。
実施形態38 該接触は、生物中で行われる、実施形態36に記載の該方法。
実施形態39 該HDAC8阻害剤は、本明細書に記載される化合物である、実施形態37または38のうちのいずれか1つに記載の該方法。