JP2016529868A - 液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機及び発電方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機及び発電方法を提供する。摩擦式電気ナノ発電機は、基板に作製される発電部品と、発電部品を覆う摩擦層と、を含み、発電部品は、2つの電極層が液体の波動方向に沿って間隔を置いて設けられると共に電気的に接続されることによって構成される。液体が波動又は流動するとき、摩擦層と摩擦して、液体に接触する摩擦層表面に電荷を持たせ、液体の波動又は流動に伴って、2つの電極層に対応する摩擦層表面の電荷が、液体におけるイオンによって前後して順に遮蔽されて、誘導電荷が2つの電極層間に流れる。本発明の発電部品において、2つの電極層が液体の波動に伴って運動する必要がなく、発電機の使用寿命を保証した。そして、重量が軽く、体積が小さく、構造が簡易であり、コストが安価であり、規模化の生産及び実装を行いやすいなどの特徴を有する。

Description

本発明は、摩擦式電気ナノ発電機に関し、具体的には、液体の波動エネルギー又は流動エネルギーを電気エネルギーに変換する摩擦式電気ナノ発電機及び発電方法に関する。
環境における液体の波動エネルギー又は流動エネルギーが普遍的に存在する。現在、液体の波動エネルギー又は流動エネルギーによって発電する主たる方法は、液体にフレキシブル圧電材料、特に、例えばカーボンナノ管及び多層グラフェンという低次元のカーボンナノ構造を設置し、帯状の圧電材料が極性液体の流動によって波動して電位を発生することである。従来の設計では、このようなうなぎ式の往復運動は、機械疲労のため、機器の長期間作業を行い難いことを招来し、特に電極の寿命に影響がある。材料の性能及び水中のイオン濃度の限定によって、上述した課題を改善することができる。しかしながら、これらの機器は、圧電材料に接触可能な水波動のエネルギーしか利用しないが、例えば、流動、波動などの水に存在可能な他のエネルギーを利用することができない。
本発明は、波動液体又は流動液体に適用され、液体の波動又は流動の機械エネルギーを採集して電気エネルギーに変換し、発電機の構造が液体の波動又は流動によって破壊されない新型の摩擦式電気ナノ発電機を提供することである。
上記技術課題を解決するために、本発明は、波動又は流動液体の機械エネルギーを採集して電気エネルギーに変換可能な摩擦式電気ナノ発電機を提供する。該発電機の発電部品は、間隔を置いて設けられる2つの電極層と、発電部品を覆う摩擦層と、を含み、液体が波動又は流動するとき、摩擦層と摩擦し、摩擦層表面に摩擦電荷を持たせ、液体の波動又は流動に伴って、2つの電極層に対応する摩擦層表面の電荷は、液体におけるイオンによって前後して順に遮蔽され、摩擦層表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、誘導電荷が2つの電極層間に流れる。このような構造の発電機が動作するとき、機器構造が変化する必要なく、機器が長期間に安定に動作することができる。2つの電極層が摩擦層によって覆われるので、発電部品が使用環境の液体に接触しなく、発電機は、複数の液体環境に広く適用されることができる。
上記思想に基づいて、本発明は、
絶縁基板と、
第1の電極層及び第2の電極層からなり、前記第1の電極層及び第2の電極層が間隔を置いて前記基板に設けられ、電気的に接続されている発電部品と、
前記発電部品を覆い、前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層を前記液体と隔離させる摩擦層と、を含み、
前記液体が波動又は流動するとき、前記摩擦層と摩擦して、液体に接触する摩擦層の表面に電荷を持たせ、
前記液体の波動又は流動に伴って、第1、第2の電極層に対応する摩擦層表面の電荷が液体におけるイオンによって前後して遮蔽されて、摩擦層表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、誘導電荷が前記第1の電極層と第2の電極層との間に流れることを特徴とする液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機を提供する。
好ましくは、前記摩擦層の前記液体と接触する表面に、微小構造層が設けられ、前記微小構造層は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール、ミクロンボールまたは上記構造からなるアレイである。
好ましくは、前記液体が極性液体である場合、前記摩擦層表面の微小構造層は疎水性構造であり、あるいは、前記液体が非極性液体である場合、前記摩擦層表面の微小構造層は親水性構造である。
好ましくは、前記第1の電極層及び第2の電極層はいずれも長尺状であり、前記基板に、長さ方向に沿って平行に配列される。
好ましくは、前記第1の電極層及び/又は第2の電極層は、長さと幅の比が1:1から1000:1までである。
好ましくは、前記第1の電極層と第2の電極層との間隔の幅は、10nm‐5cmである。
好ましくは、前記摩擦層は、フィルムであり、厚さが10nm‐2cmであり、
前記微小構造層は、厚さが2nm‐200μmである。
好ましくは、前記摩擦層の液体と接触可能な表面に化学変性を施し、
前記摩擦層と液体の材料の極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に、電子を失いやすい官能基を導入し、摩擦層の極性が負であれば、摩擦層材料の表面に、電子を取り込みやすい官能基を導入し、
あるいは、
前記摩擦層と液体の材料極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に正電荷を導入し、摩擦層の極性が負であれば、変化層材料の表面に負電荷を導入する。
好ましくは、前記摩擦層の材料は、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン(FEP、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロピレンのポリマー)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリイミド、ポリジフェニルプロパンカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アニリンホルムアルデヒド樹脂、ポリホルムアルデヒド、エチルセルロース、ポリアミド、メラミンホルムアルデヒド、ポリエチレングリコールスクシナート、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレングリコールアジペート、ポリフタル酸ジアリル、再生繊維スポンジ、ポリウレタンエラストマー、スチレンプロピレンコーポリマー、スチレン-アクリロニトリルコーポリマー、スチレン-ブタジエンコーポリマー、ポリアミドナイロン11、ポリアミドナイロン66、羊毛及びその織物、蚕糸及びその織物、紙、人造繊維、棉及びその織物、木材、硬化ゴム、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタンエラストマー、ポリウレタンフレキシブルスポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂、クロロプレンゴム、ブタジエンプロピレンコーポリマー、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリ(塩化ビニリデン-co-アクリルニトリル)、ポリエチレンビスフェノールカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、液晶高分子ポリマー、ポリクロロプレン、ポリアクリロニトリル、アセテート、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、パリレンC、パリレンN、パリレンD、パリレンHT又はパリレンAF4を含むパリレンの中の一種又は複数種である。
好ましくは、前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層は、形状及びサイズが同じである。
好ましくは、前記基板、発電部品及び/又は摩擦層は、硬質またはフレキシブル材料である。
好ましくは、前記液体は、水、脱イオン水、海水、NaCl溶液、蟻酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、酢酸、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンである。
好ましくは、前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層は櫛歯構造であり、各前記櫛歯構造の電極は、若干の長尺状のサブ電極が平行に配列され、一端部に互いに接続されて形成され、
櫛歯状の第1の電極層と第2の電極層との間に間隔を置いて互いに間挿し合う形状となる。
好ましくは、前記長尺状のサブ電極は、長さと幅の比が1:1から1000:1までである。
好ましくは、前記第1の電極層と第2の電極層の間隔の幅は、10nm‐5cmである。
好ましくは、前記発電機は、複数の前記発電部品を含み、
複数の前記発電部品は、前記液体の波動又は流動の方向に沿って順に配列され、隣り合う2つの発電部品は、1つの電極層を共用する。
好ましくは、前記発電部品とは同じ数の整流部品を更に含み、各前記発電部品の第1、第2の電極層は、それぞれ1つの整流部品に接続されている。
好ましくは、全ての前記整流部品の出力端部は、並列に接続され、発電機の出力端部を形成する。
好ましくは、前記整流部品は、ブリッジ整流器である。
相応的には、本発明は、上記発電機を適用し、
前記液体が波動又は流動し、発電機の摩擦層と摩擦して、摩擦層の表面に電荷を持たせ、
液体の波動又は流動に伴って、前記発電部品の第1、第2の電極層に対応する摩擦層表面の電荷は液体におけるイオンによって前後して遮蔽されて、前記摩擦層表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、第1の電極層と第2の電極層との間に、外部回路によって電荷流動を形成する液体の機械エネルギーを採集する発電方法を更に提供する。
本発明に係わる液体の波動又は流動などの形式の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機の最も突出な長所は、発電部品の2つの電極層が液体の波動に伴って運動する必要がなく、発電機の使用寿命を保証したことにある。摩擦層によって発電部品と液体環境とを隔離することで、発電機が任意の液体環境に適用されることができ、例えば、池、河川又は海岸に便利に適用して、水波の機械エネルギーを収集することができる。そして、雨滴の機械エネルギーを収集することもできる。
摩擦層の液体に接触する表面の構造を調整することによって、その表面に疎水性構造を有させる。これにより、液体と摩擦層との接触面積を増大し、発電機の性能を更に向上させることができる。
発電部品の2つの電極層の構造は、パターン化されることができる。これにより、発電機は、液体の微細波動の状況に適用されてもよく、液滴発電の状況に適用されてもよい。
本発明に提供される発電機は、重量が軽く、体積が小さく、構造が簡易であり、コストが安価であり、規模化の生産及び実装を行いやすいなどの特徴を有し、池、河川又は海岸に大面積に敷設され、水流などの波動又は流動の機械エネルギーを収集することができる。
添付される図面によって、本発明の上述の目的及びその他の目的、特徴並びに利点は、より明らかになろう。図面において、同じ符号は、同じ部分を示す。実際のサイズに基づいて等比例的に拡大または縮小したものではなく、本発明の主旨を示すのにその目的がある。なお、本明細書には、特定値を含むパラメーターを例示したが、パラメーターは相応的な値と確実に同じである必要がなく、納得可能な誤差範囲又は設計約束内に相応的な値に近づいてもよい。また、以下の実施例に言及される、例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などの方向用語は、図面を参照する方向のみである。したがって、使用される方向用語は、本発明を説明するものであり、本発明を制限するものではない。
図1は、本発明の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機の実施例一の構造模式図である。 図2a〜図2cは、液体と発電機の摩擦層とが互いに接触摩擦した時の摩擦層の表面電荷、および液体と発電機の摩擦層とが分離した後の摩擦層の表面電荷の変化の模式図である。 図3a〜図3fは、本発明の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機の動作過程の模式図である。 図4(a)及び図4(b)は、発電機の動作時の短絡電流及び誘導電荷量の具体的なグラフである。 図5は、本発明の発電機の実施例二の構造模式図である。 図6は、本発明の発電機の実施例三の構造模式図である。 図7は、実施例三に係わる発電機の動作時の短絡電流の具体的なグラフである。
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案を明らかに説明する。もちろん、説明する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、進歩性に値する労働なしに当業者が取得した全ての実施例も、本発明の保護範囲に含まれる。
なお、本発明に関して、模式図を参照しながら詳細に説明するが、本発明の実施例を詳細に説明するとき、前記模式図は説明の便宜上の例示に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。
≪実施例一≫
図1は、本発明の摩擦式電気ナノ発電機の一典型的な構造であり、この構造は、絶縁基板10と、発電部品と、摩擦層30と、を含む。その中、発電部品は、第1の電極層21及び第2の電極層22からなり、第1の電極層21及び第2の電極層22は、間隔を置いて基板10に設けられ、かつ互いに電気的に接続されている。摩擦層30は、前記発電部品の第1の電極層21及び第2の電極層22と発電機の動作する液体環境とが隔離するように、前記発電部品を覆う。液体は、波動すると、摩擦層30と摩擦し、摩擦層30の表面に正電荷を持たせる。前記液体の波動に伴って、2つの電極層に対応する摩擦層30の表面における電荷は、液体におけるイオンによって前後して順に遮蔽され、摩擦層30の表面に持たせる電荷の、第1の電極層21及び第2の電極層22の電子に対する静電作用が異なり、第1の電極層21と第2の電極層22との間に誘導電荷を流させる。第1の電極層21と第2の電極層22との間に、検出装置又は負荷40が接続され(例えば、図2a図2cに示すように)、電流が検出装置及び負荷40に流れることができる。
摩擦層30は絶縁材料であってもよく、特に、有機絶縁体材料であることが好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン(FEP、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロピレンのポリマー)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリイミド、ポリジフェニルプロパンカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アニリンホルムアルデヒド樹脂、ポリホルムアルデヒド、エチルセルロース、ポリアミド、メラミンホルムアルデヒド、ポリエチレングリコールスクシナート、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレングリコールアジペート、ポリフタル酸ジアリル、再生繊維スポンジ、ポリウレタンエラストマー、スチレンプロピレンコーポリマー、スチレン-アクリロニトリルコーポリマー、スチレン-ブタジエンコーポリマー、ポリアミドナイロン11、ポリアミドナイロン66、羊毛及びその織物、蚕糸及びその織物、紙、人造繊維、棉及びその織物、木材、硬化ゴム、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタンエラストマー、ポリウレタンフレキシブルスポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂、クロロプレンゴム、ブタジエンプロピレンコーポリマー、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリ(塩化ビニリデン-co-アクリルニトリル)、ポリエチレンビスフェノールカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、液晶高分子ポリマー、ポリクロロプレン、ポリアクリロニトリル、アセテート、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、パリレンC、パリレンN、パリレンD、パリレンHT又はパリレンAF4を含むパリレンなどから選択されたいずれかの材料であってもよい。
液体が波動又は流動して摩擦層30の外表面に接触するとき、両者の電子取込み・失い能力が異なるため、両者の表面に数の同じ、かつ逆符号の表面電荷が生成する。液体が水であり、摩擦層30の材料がFEPフィルムであることを例にすれば、図2a〜図2cを参照して、初期状態時に摩擦層FEPの表面に電荷がない(図2a参照)。水が波動するとき、水50が摩擦層FEPと摩擦し、摩擦電気の作用によって、摩擦層FEPに接触する水50に正電荷を持たせ、摩擦層FEPの表面に数の同じ負電荷を持たせる(図2b参照)。水の波動に伴って、水が摩擦層FEPから離れた後に、摩擦層における負電荷が保留されている(図2c参照)。水が更に波動して摩擦層FEPに接触するとき、図2b図及び図2cの様子を繰り返している。
本実施例の発電機の動作原理については、図3a〜図3fを参照する。発電部品の第1の電極21と第2の電極22との間に間隔があり、第1の電極21と第2の電極22とが負荷50によって電気的に接続されている。摩擦層30の材料はFEPフィルムであり、第1の電極層21及び第2の電極層22はいずれもCuフィルムであり、液体環境は水である。発電部品の2つの電極層は、水の波動方向に上下に配布され(図3a〜図3fにおける2つの電極層が上下に配布されることに対応)、発電機は、水波が摩擦層30材料の表面に上下に波動することによって発電し、その発電過程が以下の2つの過程に分けられる。第1の過程は、水面が上昇して第1の電極層21及び第2の電極層22を順に水没し、第2の過程は、水面が降下して第2の電極層22及び第1の電極層21が順に水面から露出する。第1の過程においては、水が摩擦層30に接触してその摩擦層30の表面に電荷を持たせる。水面が上昇して第1の電極層21の一部を水没するとき、静電誘導のため、第2の電極層22の電子が第1の電極層21へ吸引され、第1の電極層21における負電荷の密度が増加し、電流が負荷50に流れる(図3a参照)。水面が2つの電極層間の間隔に至るように水没するとき、第1の電極層21の負電荷量が最大となり、このとき、電荷が負荷50に流れない(図3b参照)。水面が続いて上昇して第2の電極層22の一部を水没するとき、水波表面における正電荷の反発作用のため、第1の電極層21の電子が第2の電極層22へ吸引され、第2の電極層22における正電荷の密度が低下し、電流が負荷50に流れる(図3c参照)。水面が第2の電極層22を完全に水没するとき、第2の電極層22における正電荷は完全に電子によって中和され、上下の電極はいずれも電荷を持たない(ここで図示しないが、図2bを参照できる)。第2の過程において、水面が最高点から降下し、第2の電極層22が徐々に水面から露出し、その負電荷が第1の電極層21へ再び吸引されることで、下電極における負電荷の密度が増加し、電流が負荷50に流れる(図3d参照)。水面が2つの電極の間隔に低下するとき、第1の電極層21における負電荷の密度が最大となり、電流が負荷50に流れない(図3e参照)。水面が続いて低下するとき、第1の電極層21が徐々に水面から露出し、このとき、静電誘導が負電荷を反発して、それを第2の電極層22に流れ、電流が負荷50に流れる(図3f参照)。水面が第1の電極層21よりも低くて第1の電極層21を完全に露出させると、上電極における正電荷は、完全に電子によって中和され、2つの電極はいずれも電荷を持たない。水面が上下に起伏し、第1の電極層21及び第2の電極層22を水没又は露出することによって、交流の電流が外部回路の負荷50に流れる。
ここで説明すべきであるのは以下の通りである。上述した「水面が上昇して第1の電極層又は第2の電極層の一部又は全部を水没する」ことは、水面が第1の電極層又は第2の電極層に直接に接触して水没することではなく、液体の波動方向に、第1の電極層又は第2の電極層に対応する摩擦層(即ち、第1の電極層又は第2の電極層を覆う摩擦層)が水没され、電極層の一部又は全部を水面の下にすることを意味する。本実施例の全ての図面において、液体(例えば水)の波動方向が上下波動であるが、本発明の全ての実施例に記載の発電機は、いずれも液体の波動方向が他の方向である液体環境、例えば、沖つ波の高潮及び引き潮の、概ね水平方向における波動に適用されてもよい。
該発電機が動作する場合は、液体が波動するとき摩擦層30と往復にスライド摩擦しており、液体の表面と摩擦層30の表面に逆電性の電荷を持たせる。液体の波動に伴って、第1の電極層21及び第2の電極層22を順に水没し、2つの電極層に対応する摩擦層30の表面における電荷が液体におけるイオンによって前後して順に遮蔽され、摩擦層30の表面に持たれる電荷の、第1の電極層21及び第2の電極層22の電子に対する静電作用が異なり、これにより、外部回路に電流を発生される(図3のa、c、d及びe参照)。
摩擦層30は、本発明の摩擦式電気ナノ発電機に提供される摩擦表面であり、その材料の選択について、発電機が用いられる液体環境との摩擦電気性質が主に考慮される。本実施例において、摩擦層30の外表面の材料は、上記した有機物絶縁体材料以外に、例えばケイ素、ゲルマニウムなどの半導体材料と、例えばヒ化ガリウム、リン化ガリウムなどの第III及び第V族化合物と、例えば硫化クロム、硫化亜鉛などの第II及び第VI族化合物と、例えばガリウム−アルミニウム−ヒ素、ガリウム−ヒ素−リンなどのIII-V族化合物及びII-VI族化合物からなる固溶体も選択されてもよい。上記した晶質半導体の以外に、非晶質のガラス半導体、有機半導体などもある。例えば、マンガン、クロム、鉄又は銅の酸化物、酸化ケイ素、酸化マンガン、酸化クロム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、BiO、及び、Yのような、非導電性の酸化物、半導体酸化物及び複雑な酸化物も摩擦帯電の特性を有し、摩擦の過程で表面電荷を形成するため、本発明の摩擦層として使用してもよい。紙幅の関係で、使用可能な全ての材料を例示することができないため、ここでは、参照として、いくつかの具体的な材料を例示する。もちろん、これらの具体的な材料は、本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者は、発明の示唆の下で、これらの材料の摩擦帯電の特性に基づいて、類似する他の材料を容易に選択することができるだろう。
試験を通じて、摩擦層30と波動液体とが互いに接触する表面の材料間の摩擦帯電の性質に差異が大きいほど、発電機の出力する電気信号が強くなることを発見した。このため、必要に応じて、よりよい出力特性を得るように、適切な材料を選択して摩擦層の外表面を作成することができる。負の極性を有する摩擦帯電性質の材料として、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリジフェニルプロパンカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリジメチルシロキサン、ポリクロロトリフルオロエチレン及びポリテトラフルオロエチレン及びパリレン(パリレンC、パリレンN、パリレンD、パリレンHT又はパリレンAF4を含む)から選択することが好ましい。正の極性を有する摩擦帯電性質の材料として、アニリンホルムアルデヒド樹脂、ポリホルムアルデヒド、エチルセルロース、ポリアミドナイロン11、ポリアミドナイロン66、羊毛及びその織物、蚕糸及びその織物、紙、ポリエチレングリコールスクシナート、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレングリコールアジペート、ポリフタル酸ジアリル、再生繊維スポンジ、棉及びその織物、ポリウレタンエラストマー、スチレン-アクリロニトリルコーポリマー、スチレン-ブタジエンコーポリマー、木材、硬化ゴム、アセテート、人造繊維、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエステルを使用することが好ましい。摩擦層の材料は一種に限られず、上記材料の一種又は複数種類であってもよい。
摩擦層30の表面に対して物理的変性を施して、その表面にミクロン(micron)又はサブミクロン(sub−micron)レベルの微小構造層が配列されるようにして、摩擦層30と波動液体との接触面積を増加させ、液体が持つ接触帯電量を増加させることもできる。当該構成は、ナノ材料の修飾又は塗布層によって、実現してもよい。微小構造層は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール、ミクロンボール及び上記構造からなるアレイであることが好ましく、ナノワイヤ、ナノチューブ又はナノ棒からなるナノアレイであることが特に好ましい。微小構造層アレイの各ユニットのサイズは、ナノレベル〜ミクロンレベルであり、具体的には、ミクロン、ナノ構造層のユニットのサイズ、形状は、本発明の範囲を制限するものではない。摩擦層30の外表面の微小構造層は、フォトエッチング法、化学エッチング法及びイオンエッチング法などの方法によって摩擦層の表面に作製されてもよく、摩擦層材料を作製するときに直接に形成されてもよい。
摩擦層30の表面の微小構造層は、摩擦層の外表面と液体との接触面積を更に増加すると共に、摩擦層30の疎水性を調節し、摩擦層と液体との接触後の分離程度を制御することもできる。したがって、摩擦層の外表面の微小構造層は、例えば酸化亜鉛、ポリテトラフルオロエチレン、ポリジメチルシロキサンなどのナノワイヤアレイ構造、特に、荷葉表面又は虫足などの超疎水ナノ構造層という超疎水ナノ構造であることが好ましい。
なお、波動液体と摩擦層の外表面との接触後の分離程度を改善し、発電機の正常な動作を保証するように、発電機が用いられる環境液体の極性に応じて、摩擦層30の外表面の親水性又は疎水性構造を選択してもよい。好ましくは、前記液体が極性液体である場合、摩擦層30の表面の微小構造層は疎水性構造であり、あるいは、前記液体が非極性液体である場合、摩擦層30の表面の微小構造層は親水性構造である。極性液体は、水、蟻酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、酢酸、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル又はアセトンなどであってもよく、非極性液体は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンであってもよい。
摩擦層30の液体に接触可能な表面に対して化学的変性を行い、接触する瞬間の電荷の移動量をさらに向上し、接触電荷密度と発電機の出力電力を向上してもよい。化学的変性は、以下の2つの方法に分かられる。
1つの方法としては、互いに接触する摩擦層30及び液体の材料の極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に、電子を失いやすい官能基(即ち、強い電子供与基)を導入し、摩擦層の極性が負であれば、摩擦層材料の表面に、電子を取り込みやすい官能基(即ち、強い電子吸引基)を導入することで、電荷の接触時の移動量を更に向上し、摩擦電荷密度及び発電機の出力電力を向上させる。強い電子供与基は、アミノ基、ハイドロキシ、アルコキシル基などを含む。強い電子吸引基は、アシル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン酸基などを含む。官能基の導入は、プラズマの表面変性などの普通の方法を使用することができる。例えば、酸素と窒素の混合ガスを、所定のパワーでプラズマを形成させることにより、摩擦層を構成する材料の表面へアミノ基を導入してもよい。
もう1つの方法としては、互いに接触する摩擦層30及び液体の材料の極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に、正電荷を導入し、摩擦層の極性が負であれば、変化層材料の表面に、負電荷を導入する。具体的には、化学結合によって実現することができる。例えば、PDMS摩擦層の表面に、ゾル・ゲル法(sol−gel)により、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を修飾して負の電荷を帯電させる。当業者は、摩擦層の材料が電子を取り込む性質及び電子を失う性質並びに表面化学結合の種類に基づいて、適切な修飾材料を選択し結合させて、本発明の目的を達成することができる。したがって、このような変形も本発明の保護範囲内に属する。
なお、本発明の発電機の出力性能は、液体の導電性能に関連しており、低いイオン濃度は、液体と摩擦層との接触時に表面摩擦電荷を形成することに寄与する。具体的な適用のとき、摩擦層材料によって液体の電荷量を調整し、液体と摩擦層との摩擦時に生成する表面接触電荷量を向上させ、発電機の出力性能を向上させることもできる。例えば、NaClを水に入れて飽和溶液を形成してもよく、他の条件が同じである場合に、自然水に比べて、発生した誘導電荷量は40%低下する。
本発明の発電機が用いられる液体環境は、水、NaCl水溶液以外に、イオン除去の水、海水、雨水、及び上記した極性又は非極性の液体環境に適用されてもよい。
本発明において、本発明は、摩擦層30及び/又は摩擦層の外表面に含まれる微小構造層が必ず硬質材料であることに限らず、フレキシブル材料であってもよい。材料の硬さが摩擦層30と液体との接触効果に影響を与えないため、当業者は、実際な状況に応じて選択することができる。
摩擦層30の厚さは、本発明の発電機の性能に対して顕著な影響があるが、作製の過程において摩擦層の強度、疎水効果及び発電効率などの要因を総合的に考慮すべきである。本発明は、摩擦層が薄層であることが好ましい。厚さは、10nm‐2cmで、100nm‐1cmであることが好ましく、1μm‐1mmであることがより好ましい。これらの厚さは、本発明の全ての技術案に適用してもよい。摩擦層10の厚さは、薄いほど良好であるが、従来技術の制限によって、1μm‐100μmであることが最も好ましい。好ましくは、微小構造層の厚さは2nm‐200μmである。
摩擦層の厚さは、特に制限されないが、発電機の出力性能を向上するために、摩擦層の厚さの範囲がナノレベル〜ミクロンレベルであることが好ましい。
本実施例の発電部品は、2つの電極層から構成される。常用な導体材料はいずれも導電部品の作製に用いられることができ、例えば、金属、有機物導体及び導電の非金属材料などであることができる。その中、金属は、金、銀、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、クロム又はセレン、及びこれらの金属の合金であってもよい。導電の非金属材料は、酸化インジウム・スズITO、ドープ半導体又は導電高分子材料であってもよい。
発電部品中の2つの電極層のサイズ及び形状が同じであってもよく、異なってもよい。試験を通じて、電極層の幅を低減することによって、発電機の出力性能を向上できることを発見した。好ましくは、第1の電極層又は第2の電極層は、長尺状であり、長さ方向に沿って平行に配列され、長さと幅との比率は、1:1から1000:1までの範囲にある。
発電部品において、第1の電極層21と第2の電極層22は、間隔を置いて設けられ、即ち、両者間に一定のギャップがあり、該ギャップの存在は、電子が負荷又は検出装置などの外部回路40を介して2つの電極層間に流れるキーポイントである。理論的な研究及び試験比較から分かるように、電極層間の間隔が小さいほど、出力される電流密度及び電力密度を大きくなることができる。したがって、小さい電極層の間隔が好ましい。しかしながら、放電の要因を考慮して、該間隔が小さすぎることができない。本発明において、該間隔が10nm‐5cmであることが好ましく、0.1μm‐1cmであることがより好ましい。分離される電極層は、選択的成膜技術によって基板10に作製されてもよく、導電の薄層又はシートを直接にカットして得られても良い。2つの電極層の厚さは、発電機の性能に影響を与えない。フィルム、シート又はブロック構造であってもよい。発電機の使用範囲及び発電機の大きさに応じて、適宜に選択することができる。
第1の電極層21と第2の電極層22の相対位置は、液体の波動方向に前後(又は上下)に間隔を置いて設けらればよく、他の特殊な限定がない。両者が同一の平面に位置してもよく、異なる平面に位置してもよい。両者が互いに平行してもよく、一定の角度をなしてもよい。第1の電極層21と第2の電極層22が同一の平面に位置することが好ましく、これにより、両者間の等価容量を低減し、発電機の出力電圧を向上させることができる。
電気信号の出力密度を向上するとともに、電極層間の放電を防止するために、2つの電極層のギャップ間に充填媒体を充填してもよい。該充填媒体は、絶縁材料の摩擦層材料と同じであってもよく、異なってもよい。充填媒体は、2つの電極層間のギャップのみに充填されてもよく、図1〜3に示すように、2つの電極層の周囲を取り囲んで、電極層の支持構造又は保護構造とされてもよい。該充填媒体は、絶縁基板の材料と同じ材料であってもよい。
発電機の基板、発電部品及び摩擦層は、硬質材料であってもよく、フレキシブル材料であってもよい。材料の硬さは、発電性能に影響を与えないが、本発明の発電機の適用範囲を拡大することができる。基板材料は、半導体機器の常用な基板材料を選択でき、絶縁材料であることが好ましく、例えばアクリルプラスチックなどの有機物絶縁体材料であることがより好ましい。
なお、発電機全体は、平板構造であってもよく、円筒などの構造であってもよい。例えば、筒状の発電機をフロート(float)に付着し、発電部品の第1の電極層及び第2の電極層はいずれも環状であり、フロートに上下に配列されてもよい。フロートのフローティングに従って、第1の電極層及び第2の電極層は液体に上下にフローティングし、液体波動の機械エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。なお、発電機の基板に代えて、フロートの絶縁部分を用い、発電部品を直接にフロートに設けてもよい。
以下、具体的な発電機の構造によって波動水における発電機の出力性能を示す。厚さが75μmであるFEPフィルム上に、第1の電極層及び第2の電極層として、マスク方法によって、長さが6cmであり、幅が3cmであり、平行に配列されるCuフィルムを2つ成膜して、2つのCuフィルム電極層間の間隔は1mmであり、Cuフィルムの厚さは200nmである。2つの電極層をワイヤによって引き出した後に、FEPフィルムの電極層が形成された面をポリエチレンテレフタレート(PET)基板に貼り合う。2つの電極層の引出ワイヤに検出装置を接続し、線形モータによって発電機の2つの電極層が水面に水没し露出するように制御する(図3の2つの過程参照)。発電機の移動速度は0.5m/sであり、図4(a)及び図4(b)には、2つの電極層間の短絡電流及び誘導電荷量が示され、その結果、短絡電流の最大値は3μAであり、誘導電荷量は75nCである。
≪実施例二≫
本実施例において、発電部品の2つの電極層は、パターン化された電極層であり、図5は本実施例の発電機の別の典型的な構造である。導電部品における第1の電極層210及び第2の電極層220は櫛歯構造であり、各前記櫛歯構造電極は、若干の長尺状のサブ電極が平行に配列されて、一端に互いに接続されて形成される。2つの櫛歯状の電極間に間隔230を置いて互いに間挿し合う形状となる。図5に示すように、矢印に示す液体の波動方向に、2つの電極の長尺状のサブ電極が交互に配列される。摩擦層は、前記発電部品を覆い、前記発電部品の第1の電極層210及び第2の電極層220を、発電機の動作する液体環境と隔離させる。液体の波動方向に、第1の電極層210のサブ電極の1つが第2の電極層220のサブ電極の1つと隣り合い、間隔230によって隔離されて構造が実施例一と同じである発電サブ部品A1を構成する。このような構造の発電機は、液体の波動範囲が大きい状況に適用されることができ、発電部品が、構造が実施例一と同じである発電サブ部品を複数含み、複数の発電サブ部品が並列に接続され、隣り合う発電サブ部品間に同一の長尺状のサブ電極を共用し、例えば、隣り合う発電サブ部品A1及びA2が、第1の電極層210の長尺状のサブ電極を共用することに相当する。
櫛歯構造の第1の電極層又は第2の電極層に、好ましくは、長尺状のサブ電極の長さと幅の比率が1:1から1000:1までの範囲にある。第1の電極層210と第2の電極層220との間隔230の幅が10nm‐5cmであることが好ましく、0.1μm‐1cmであることがより好ましい。
本実施例において、基板及び摩擦層の材料、構造などは全て実施例一と同じであることができる。第1の電極層及び第2の電極層の材料も実施例一の材料を採用することができ、ここでは贅言しない。
≪実施例三≫
実施例一及び二の発電機は沖つ波の波動などの環境に適用されるため、液体の波動の際に発電機との接触面積の変化が制限され、雨水などの流動液体の機械エネルギーに対する吸収効率が制限される。流動の水又は雨滴の液体環境に適用するために、本実施例に提供される発電機には、複数の実施例一に記載の発電部品と、それとは同じ数の整流部品とを含み、複数の発電部品の電極層は、液体の流動又は波動の方向に平行に配列され、隣り合う2つの発電部品は、1つの電極層を共用し、一方の発電部品が電気信号を出力し、他方の発電部品が整流部品によって整流し、全ての整流部品の出力端部は並列に接続され、発電機の出力端部とされる。発電機が発電部品を5つ含むことを例として本実施例の構造を説明する。図6を参照して、絶縁基板(未図面)に、平行に配列される長尺状の電極層201、202、203、204、205及び206が6つ設けられ、第1の発電部品の電極層201及び201はそれぞれ整流部品A1の入力端部に接続され、第2の発電部品の電極層202及び203はそれぞれ整流部品A2の入力端部に接続され、第3の発電部品の電極層203及び204はそれぞれ整流部品A3の入力端部に接続され、第4の発電部品の電極層204及び205はそれぞれ整流部品A4の入力端部に接続され、第5の発電部品の電極層205及び206はそれぞれ整流部品A5の入力端部に接続され、5つの整流部品A1、A2、A3、A4及びA5の出力端部は、並列に接続されて発電機の出力端部を形成する。この出力端部に負荷401が接続されることができる。5つの発電部品の6つの電極層上に摩擦層を覆って(未図示)、発電部品を動作時の液体環境と分離することができる。連続的な水流が発電機の摩擦層上を流れることを例として、液体が電極層201、202、203、204、205及び206を覆う摩擦層を順に流れる場合、摩擦層と摩擦して、液体及び摩擦層の表面に電荷を持たせ、液体の移動に従って各発電部品の2つの電極層を順に流れる場合、液体におけるイオンは、各電極層に対応する摩擦層表面の電荷を前後して順に遮蔽し、摩擦層表面に持たれる電荷の、2つの電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、これにより、誘導電荷が発電部品の2つの電極間に流れる。液体が発電部品に近づき、離れるときに発生する電流の方向が逆であるため、各発電部品に整流部品を接続して、発電部品に発生する交流電気信号を直流電気信号に変換する。流動の液体又は液滴が発電機の摩擦層を流れると、発電機の複数の発電部品に電気信号を同時又は異時に発生させることができる。本実施例の発電機は、複数の発電部品の出力信号をそれぞれ整流部品によって直流信号に整流し、並列に接続された後に発電機の出力信号とし、液体の流動または液滴のスライドによる機械エネルギーを収集して電気エネルギーへ変換し、河川、海岸などの液体流動又は波動がある所に大面積に適用されてもよく、雨水などの液滴環境に適用されてもよい。
本実施例において、各発電部品の電極層に整流部品を接続し、整流部品の出力端部を並列に接続することは、好ましい実施形態である。他の実施形態において、複数の発電部品のみを順に配列し、整流部品を含まなくてもよい。このような発電機の各発電部品は個別に動作することができる。各発電部品に整流部品を接続し、各発電部品の出力信号を直流信号へ整流して個別に出力してもよい一方、並列に接続しなくても良い。
好ましくは、各発電部品の電極層の幅の範囲は、10um‐10cmであり、2つの電極層の間隔の幅は、10nm‐5cmであることが好ましく、0.1μm‐1cmであることがより好ましい。
以下、具体的な発電機の例によって、本発明の発電機が流動液体のエネルギーを収集して発電できることを説明する。
有機ガラスを基板とし、物理的気相成長法(PVD)によって、有機ガラス基板に、5つの発電部品の電極層として、平行に等間隔に配列される長尺状Cuフィルム層を6つ成長させる。各電極層の長さは20cmであり、幅は6mmであり、厚さは200nmであり、隣り合う2つの電極層の間隔は1mmである。電子を取り込みやすい高分子ポリマー材料FEPを用いて摩擦層を作製し、厚さが75μmである摩擦層材料FEPを6つの平行のCuフィルム層に貼り合い、6つのCuフィルム層をワイヤによって引き出した後に、エポキシ樹脂(epoxy)を摩擦層材料のエッジに塗布して、摩擦層材料及び基板によって6つの電極層を封止し、これにより、電極層が液体環境と隔離され、発電機機器の封止性を向上させる。そして、プラズマエッチング方法によって、FEPフィルムと液体との接触表面に、表面に垂直するナノワイヤアレイを作製し、摩擦層FEP表面の疎水性を向上させる。図5を参照し、2つの隣り合う電極層(1つの発電部品)から引き出されたワイヤをブリッジ整流器に接続し、5つのブリッジ整流器の出力端部を並列に接続して電流計に接続する。水流が発電機の摩擦層と30°をなす角度に沿って発電機に流れ、摩擦層が水流と摩擦して摩擦層の表面に電荷を持たせ、水流におけるイオンは、2つの電極層に対応する摩擦層表面の電荷を前後して順に遮蔽し、摩擦層表面に持たれる電荷の、2つの電極層電子に対する静電作用を異ならせる。図7は、水流が第1の電極層に近づいてから電極層と完全に離れる過程における発電機の短絡電流を測定することを示す。それから分かるように、発電機は、2つの発電過程を有し、この2つの発電過程が発電機と水の一回の作用にそれぞれ対応しており、発電機から出力される短絡電流は約8μAである。
本発明の各実施例に提供される発電機の構造が簡易であり、湖沼、海岸などの所に大面積に敷設られ、水の波動又は流動の機械エネルギーを収集して利用することができる。なお、本発明に提供される発電機は、例えば水槽という小面積の水領域に適用されてもよく、水槽の振れによって、水を波動させ、あるいは、発電機を移動させ、水の発電機に対する波動を形成し、水の波動の機械エネルギーを電気エネルギーへ変換することができる。
≪実施例四≫
本発明は、液体に適用される発電方法を更に提供する。上記した何れかの発電機を用いて、図1を参照して上記発電方法を説明する。液体が波動又は流動し、発電機の摩擦層30と摩擦して、液体に電荷を持たせる。そして、液体の波動又は流動に伴って、発電部品の2つの電極層に対応する摩擦層の表面の電荷が液体におけるイオンによって前後して順に遮蔽され、前記摩擦層の表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、第1の電極層21と第2の電極層22との間に外部回路によって電荷流動を形成する。
本発明に提供される方法は、波動液体に適用されてもよく、湖沼、河川などの環境に適用されてもよい。液体における異なる形式の機械エネルギーを電気エネルギーへ便利に変換して利用することができる。
以上の記載は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではない。当業者は、本発明の技術範囲を逸脱しない範囲で、上記に開示された方法及び技術内容に基づいて、本発明の技術案に対して、いろいろ可能な変更及び改進を行ってもよいし、また、同等に変化した等価実施例に変更してもよい。したがって、本発明の技術案の内容を逸脱しない限り、本発明の技術に基づいて実質的に以上の実施例に対するどのような簡単な修正、等価変化及び改進も、全て本発明の技術案が保護する範囲内に属する。

Claims (20)

  1. 絶縁基板と、
    第1の電極層及び第2の電極層からなり、前記第1の電極層及び第2の電極層が間隔を置いて前記基板に設けられ、電気的に接続されている発電部品と、
    前記発電部品を覆い、前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層を前記液体と隔離させる摩擦層と、を含み、
    前記液体が波動又は流動するとき、前記摩擦層と摩擦して、液体に接触する摩擦層の表面に電荷を持たせ、
    前記液体の波動又は流動に伴って、第1、第2の電極層に対応する摩擦層表面の電荷が液体におけるイオンによって前後して遮蔽されて、摩擦層表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、誘導電荷が前記第1の電極層と第2の電極層との間に流れることを特徴とする液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  2. 前記摩擦層の前記液体と接触する表面に、微小構造層が設けられ、
    前記微小構造層は、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノ粒子、ナノ棒、ナノ花、ナノ溝、ミクロン溝、ナノコーン、ミクロンコーン、ナノボール、ミクロンボールまたは上記構造からなるアレイであることを特徴とする請求項1に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  3. 前記液体が極性液体である場合、前記摩擦層表面の微小構造層は疎水性構造であり、あるいは、前記液体が非極性液体である場合、前記摩擦層表面の微小構造層は親水性構造であることを特徴とする請求項2に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  4. 前記第1の電極層及び第2の電極層はいずれも長尺状であり、前記基板に、長さ方向に沿って平行に配列されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  5. 前記第1の電極層及び/又は第2の電極層は、長さと幅の比が1:1から1000:1までであることを特徴とする請求項4に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  6. 前記第1の電極層と第2の電極層との間隔の幅は、10nm‐5cmであることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  7. 前記摩擦層は、フィルムであり、厚さが10nm‐2cmであり、
    前記微小構造層は、厚さが2nm‐200μmであることを特徴とする請求項2に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  8. 前記摩擦層の液体と接触可能な表面に化学変性を施し、
    前記摩擦層と液体の材料の極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に、電子を失いやすい官能基を導入し、摩擦層の極性が負であれば、摩擦層材料の表面に、電子を取り込みやすい官能基を導入し、
    あるいは、
    前記摩擦層と液体の材料極性を比較し、摩擦層の極性が正であれば、摩擦層材料の表面に正電荷を導入し、摩擦層の極性が負であれば、変化層材料の表面に負電荷を導入することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  9. 前記摩擦層の材料は、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン(FEP、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロピレンのポリマー)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリイミド、ポリジフェニルプロパンカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アニリンホルムアルデヒド樹脂、ポリホルムアルデヒド、エチルセルロース、ポリアミド、メラミンホルムアルデヒド、ポリエチレングリコールスクシナート、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレングリコールアジペート、ポリフタル酸ジアリル、再生繊維スポンジ、ポリウレタンエラストマー、スチレンプロピレンコーポリマー、スチレン-アクリロニトリルコーポリマー、スチレン-ブタジエンコーポリマー、ポリアミドナイロン11、ポリアミドナイロン66、羊毛及びその織物、蚕糸及びその織物、紙、人造繊維、棉及びその織物、木材、硬化ゴム、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリイソプチレン、ポリウレタンエラストマー、ポリウレタンフレキシブルスポンジ、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂、クロロプレンゴム、ブタジエンプロピレンコーポリマー、天然ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリ(塩化ビニリデン-co-アクリルニトリル)、ポリエチレンビスフェノールカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、液晶高分子ポリマー、ポリクロロプレン、ポリアクリロニトリル、アセテート、ポリジフェノールカーボネート、塩化ポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、パリレンC、パリレンN、パリレンD、パリレンHT又はパリレンAF4を含むパリレンの中の一種又は複数種であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  10. 前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層は、形状及びサイズが同じであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  11. 前記基板、発電部品及び/又は摩擦層は、硬質またはフレキシブル材料であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  12. 前記液体は、水、脱イオン水、海水、NaCl溶液、蟻酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、酢酸、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  13. 前記発電部品の第1の電極層及び第2の電極層は櫛歯構造であり、各前記櫛歯構造の電極は、若干の長尺状のサブ電極が平行に配列され、一端部に互いに接続されて形成され、
    櫛歯状の第1の電極層と第2の電極層との間に間隔を置いて互いに間挿し合う形状となることを特徴とする請求項1‐3、7‐12のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  14. 前記長尺状のサブ電極は、長さと幅の比が1:1から1000:1までであることを特徴とする請求項13に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  15. 前記第1の電極層と第2の電極層の間隔の幅は、10nm‐5cmであることを特徴とする請求項13又は14に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  16. 前記発電機は、複数の前記発電部品を含み、
    複数の前記発電部品は、前記液体の波動又は流動の方向に沿って順に配列され、隣り合う2つの発電部品は、1つの電極層を共用することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  17. 前記発電部品とは同じ数の整流部品を更に含み、各前記発電部品の第1、第2の電極層は、それぞれ1つの整流部品に接続されていることを特徴とする請求項16に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  18. 全ての前記整流部品の出力端部は、並列に接続され、発電機の出力端部を形成することを特徴とする請求項17に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  19. 前記整流部品は、ブリッジ整流器であることを特徴とする請求項17又は18に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機。
  20. 請求項1乃至19のいずれか1項に記載の液体の機械エネルギーを採集する摩擦式電気ナノ発電機を用いる液体の機械エネルギーを採集する発電方法であって、
    前記液体が波動又は流動し、発電機の摩擦層と摩擦して、摩擦層の表面に電荷を持たせ、
    液体の波動又は流動に伴って、前記発電部品の第1、第2の電極層に対応する摩擦層表面の電荷は液体におけるイオンによって前後して遮蔽されて、前記摩擦層表面に持たれる電荷の、前記第1の電極層及び第2の電極層の電子に対する静電作用を異ならせ、第1の電極層と第2の電極層との間に、外部回路によって電荷流動を形成することを特徴とする液体の機械エネルギーを採集する発電方法。
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