JP2016526594A - 水蒸気分解ユニットにおいて炭化水素原料を分解する方法 - Google Patents

水蒸気分解ユニットにおいて炭化水素原料を分解する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、水蒸気分解ユニットにおいて炭化水素原料を分解する方法において、炭化水素原料を第1の水素化分解ユニットに供給する工程、パラフィンおよびナフテンが多い流れ、重質芳香族化合物が多い流れ、および単環芳香族化合物が多い流れを得るために、そのように分解された炭化水素原料を分離ユニットに供給する工程、パラフィンおよびナフテンが多い流れを、その工程条件が第1の水素化分解ユニットの工程条件と異なる第2の水素化分解ユニットに供給する工程、第2の水素化分解ユニット内でそのように水素化分解された流れを、芳香族含有量が多い流れと、C2〜C4パラフィン、水素およびメタンを含む気体流に分離する工程、およびその気体流を水蒸気分解ユニットに供給する工程を有してなる方法に関する。

Description

本発明は、水蒸気分解ユニットにおいて炭化水素原料を分解する方法に関する。
慣習的に、原油は、蒸留によって、ナフサ、軽油および残油などの数多くの留分(cuts)に処理される。これらの留分の各々には、ガソリン、ディーゼル燃料および灯油などの輸送燃料の製造またはいくつかの石油化学製品および他の処理ユニットへの供給物としてなどの数多くの潜在的な用途がある。
ナフサおよびいくつかの軽油などの軽質原油留分は、炭化水素供給流を蒸発させ、水蒸気で希釈し、次いで、炉(反応装置)管内で短い滞留時間(1秒未満)、非常に高温(800℃から860℃)に曝す、水蒸気分解などのプロセスによって、軽質オレフィンおよび単環芳香族化合物の製造に使用できる。そのようなプロセスにおいて、供給流中の炭化水素分子は、供給分子と比べて(平均で)より短い分子および水素対炭素比がより低い分子(オレフィンなど)に転換される。このプロセスにより、有用な副生成物としての水素並びにメタンおよびC9+芳香族化合物と縮合芳香族種(縁を共有する2つ以上の芳香環を含む)などの大量の価値の低い副産物が生成される。
典型的に、残油などのより重質の(または沸点のより高い)、芳香族含有量がより多い流れは、原油からのより軽質(蒸留可能な)生成物の収率を最大にするために原油精製所内でさらに処理される。この処理は、水素化分解(それにより、水素化分解供給物は、水素の同時添加により、供給分子のある分画をより短い炭化水素分子に分解する条件下で、適切な触媒に曝露される)などのプロセスによって行うことができる。重質精製流の水素化分解は、典型的に、高圧かつ高温で行われ、それゆえ、資本コストが高く付く。
原油蒸留およびより軽質の蒸留流分の水蒸気分解のそのような組合せのある側面は、原油の分留に関連する資本コストと他のコストである。より重質の原油留分(すなわち、約350℃を超えて沸騰するもの)は、置換芳香族種、特に置換縮合芳香族種(縁を共有する2つ以上の芳香環を含む)が比較的豊富であり、水蒸気分解条件下では、これらの材料は、C9+芳香族化合物および縮合芳香族化合物などの重質副生成物を多量に生成するであろう。それゆえ、原油蒸留および水蒸気分解の従来の組合せの結果、より重質の留分からの価値のある生成物の分解収率は十分に高いとは考えられないので、原油の相当な分画は水蒸気分解装置により処理されない。
上述した技術の別の側面は、軽質原油留分(ナフサなど)のみが水蒸気分解により処理された場合でさえ、供給流のかなりの割合が、C9+芳香族化合物および縮合芳香族化合物などの価値の低い重質副生成物に転化されることである。典型的なナフサと軽油に関して、これらの重質副生成物は、全生成物の収量の2から25%を占めるであろう(非特許文献1)。このことは、従来の水蒸気分解装置の規模で、価値の低い材料中の高価なナフサの著しい経済的降格を示すが、これらの重質副生成物の収量では、通常、これらの材料を、より価値の高い化学物質を多量に生成するであろう流れに価値を高める(例えば、水素化分解により)のに必要な資本投資が正当化されない。これは一部には、水素化分解プラントは資本コストが高く、ほとんどの石油化学プロセスと同様に、これらのユニットの資本コストは、概して、0.6または0.7の倍率に乗ぜられた処理量に対応する。その結果、小規模の水素化分解ユニットの資本コストは、水蒸気分解装置により生じた重質副生成物を処理するためのそのような投資を正当化するのには高すぎると、通常考えられる。
残油などの重質精製流の従来の水素化分解の別の側面は、これらは、所望の全体の転化率を達成するために選択された妥協条件下で行われることである。供給流は、分解の容易さが様々である種の混合物を含んでいるので、これらにより、比較的水素化分解が容易な種の水素化分解によって形成された蒸留可能な生成物のいくらかが、水素化分解がより難しい種を水素化分解するのに必要な条件下でさらに転化されることになる。これにより、水素の消費量およびそのプロセスに関連する熱管理の難しさが増し、またより価値のある種を犠牲にして、メタンなどの軽質分子の収率が増してしまう。
原油蒸留およびより軽質の蒸留留分の水蒸気分解のそのような組合せのある特徴は、熱分解を促進するのに必要な高温に混合された炭化水素および水蒸気流をさらす前に、これらの留分の完全な蒸発を確実にすることが難しいので、水蒸気分解炉管は、通常、沸点が約350℃より高い材料を多量に含有する留分の処理に適していないことである。分解管の高温区域に液体炭化水素の液滴が存在する場合、管の表面上にコークスが急激に堆積し、これにより、熱伝導が低下し、圧力降下が増加し、最終的に、分解管の作動を抑制して、コークスを取り除くために炉の操業を停止させる必要が生じる。この難点のために、元の原油のかなりの割合を、水蒸気分解装置により、軽質オレフィンと芳香族種に処理することができない。
特許文献1は、多環芳香族化合物を含む炭化水素原料の単環芳香族化合物含有量を増加させるための触媒およびプロセスであって、不要な化合物を減少させつつ、ガソリン/ディーゼル燃料の収率を増加させることによって単環芳香族化合物を増加させ、それによって、多量の多環芳香族化合物を含む炭化水素の価値を高める経路を提供する触媒およびプロセスに関する。
特許文献2は、水素添加分解(hygrogenolysis)または水素化分解(hydrocracking)と、その後の水蒸気分解により得られる軽質オレフィン炭化水素、主に、それぞれ、分子当たり2および3の炭素原子を有するもの、詳しくは、エチレンおよびプロピレンを製造する選択的プロセスに関する。
特許文献3は、それによって、芳香族化合物を、芳香族化合物含有水素化分解物から抽出できる、芳香族抽出プロセスに関し、その方法は、芳香族化合物含有水素化分解物の供給物を、上部供給物として芳香族抽出システムに導入する工程、軽質改質物からの蒸留に由来する、ベンゼンおよび重質炭化水素およびいくらかのトルエンを含む生成物を中間供給物として導入する工程、トルエンおよび重質分画を含み、シクロヘキサンを含まない改質物分画を底部供給物として導入する工程、および芳香族化合物が豊富な抽出物を芳香族−溶媒スプリッタに通過させる工程を有してなり、前記芳香族抽出システムに使用される溶媒は、芳香族化合物を含有する上部供給流よりも低い沸点を有する。
特許文献4は、水素の存在下で石油の炭化水素の供給物を熱分解する方法であって、その水素化分解プロセスが、0.01秒と0.5秒の非常に短い滞留時間および625から1000℃に及ぶ反応装置の出口での温度範囲で、反応装置の出口での5および70バール(約500kPaおよび7MPa)の圧力下で行われる方法に関する。
特許文献5は、低級オレフィンを、その低級オレフィンの沸点範囲より高い温度で沸騰する分画を少なくとも有する炭化水素供給物から調製するプロセスであって、その炭化水素供給物を熱分解する工程を有してなり、その炭化水素供給物の少なくとも一部が水素化処理された合成油分画である、プロセスに関する。
米国特許出願公開第2009/173665号明細書 仏国特許発明第2364879号明細書 英国特許第1250615号明細書 米国特許第3842138号明細書 欧州特許第0584879号明細書
Table VI, Page 295, Pyrolysis: Theory and Industrial Practice by Lyle F. Albright et al, Academic Press, 1983
本発明の課題は、ナフサを芳香族化合物および水蒸気分解原料にアップグレードする方法を提供することにある。
本発明の別の課題は、ディーゼル燃料および常圧軽油などの比較的重質の液体供給物を転化して、単環芳香族炭化水素およびC2〜C4パラフィンを含む水素化分解生成物流を製造する方法を提供することにある。
本発明の別の課題は、重質C9+副生成物の製造を最小にしながら、重質液体原料を処理することにある。
本発明は、水蒸気分解ユニット内で炭化水素原料を分解する方法において、
炭化水素原料を第1の水素化分解ユニットに供給する工程、
パラフィンおよびナフテンが多い流れ、重質芳香族化合物が多い流れ、および単環芳香族化合物が多い流れを得るために、そのように分解された炭化水素原料を分離ユニットに供給する工程、
そのパラフィンおよびナフテンが多い流れを、その工程条件が第1の水素化分解ユニットの工程条件と異なる第2の水素化分解ユニットに供給する工程、
前記第2の水素化分解ユニット内でそのように水素化分解された流れを、芳香族含有量が多い流れと、C2〜C4パラフィン、水素およびメタンを含む気体流とに分離する工程、および
その気体流を水蒸気分解ユニットに供給する工程、
を有してなる方法に関する。
そのような方法に基づいて、本発明の目的の1つ以上が達成される。
気体水蒸気分解ユニットにおいて軽質炭化水素を分解するための原料として使用できる原料を調製するためのそのような方法によれば、芳香族化合物は芳香族化合物抽出ユニット内で分離され、そこで、パラフィンおよびナフテンは第2の水素化分解ユニットに送られる。ここで、全てのパラフィンはLPGに水素化分解され、ナフテンは芳香族化合物に転化され、この芳香族化合物は抽出ユニットに送り返されることが好ましい。その抽出ユニットにおいて、ベンゼン(B)およびトルエン/キシレン(TX)留分が生成される。このTX留分をさらに水素化脱アルキル化して、より多くのベンゼンおよび燃料ガスを生成することができる。この燃料ガス(メタン)を水蒸気分解ユニットに使用して、第1と第2の水素化分解ユニットに利用できるより多くの水素を製造することができる。水蒸気分解ユニット内で生成される典型的な燃料ガスは通常、他の用途がない場合、水蒸気分解装置のエネルギー需要を満たすためにしばしば供給されるたくさんの水素を含有する。したがって、これにより、エネルギー性能と水素バランスが改善される。
好ましい実施の形態において、前記分離ユニットは蒸留ユニットおよび抽出ユニットを備え、蒸留ユニットからの上部流が、抽出ユニットの入口に送られることが好ましい。重質芳香族化合物が多い流れを含む、蒸留ユニットの底部流が、第1の水素化分解ユニットの入口に戻されることが好ましい。抽出ユニットからは、パラフィンおよびナフテンの多い流れが第2の水素化分解ユニットに送られるのに対し、必要であれば、単環芳香族化合物が多い流れはさらに分別しても差し支えない。別の実施の形態によれば、蒸留ユニットからの上部流を第2の水素化分解ユニットに直接送ることができる。
第2の水素化分解ユニットからの芳香族含有量の多い流れが、前記分離ユニットに、好ましくは抽出ユニットの入口に戻されることが好ましい。その芳香族含有量が多い流れをそのように戻すことには、全体的な芳香族化合物生産効率に有益な効果がある。このことは、抽出ユニットの供給物が2つの異なる流れ、すなわち、蒸留ユニットからの上部流および第2の水素化分解ユニットからの芳香族含有量の多い流れを含んでもよいことを意味する。
ある実施の形態において、前記重質芳香族化合物は、第1の水素化分解ユニットに再循環させることができる。本発明の方法において、軽質ガスのみが前記水蒸気分解ユニットに送られる。これは、原則的に、従来の気体分解装置を使用できることを意味する。この分解装置は、CC4流が、MTBEおよび1−ブテンを製造するのに必要な十分なブタジエン、イソブチレンを含有する場合、C4区域が設けられることしか必要ない。そうでなければ、BD抽出ユニットと、それに続く、残りのCC4の水素化および炉への再循環が、C4区域の全体を構成する。
本発明による方法は、重質芳香族化合物が多い流れを第1の水素化分解ユニットに戻す工程をさらに含む。別の実施の形態によれば、重質芳香族化合物が多い流れを第1の水素化分解ユニットに戻す前に、その重質芳香族化合物が多い流れから単環芳香族化合物をさらに回収することが役立つかもしれない。
好ましい実施の形態によれば、本発明の方法は、前記気体流からC2〜C4パラフィンを分離する工程、および次いで、そのように分離したC2〜C4パラフィンを水蒸気分解ユニットの炉区域に供給する工程をさらに含む。その気体流からC3〜C4パラフィンを最初に分離し、このC3〜C4パラフィン分画を、水素、C3オレフィンおよびC4オレフィンを得るために、脱水素化ユニットに送ることも好ましい。C3〜C4パラフィン分画を、それぞれ、C3パラフィンおよびC4パラフィンを主に含む個々の流れにさらに分離し、各個々の流れを水素化ユニットに供給することも可能である。残りのC2分画は水蒸気分解ユニットに送られる。好ましい実施の形態において、C3とC4の脱水素化または別個のC3脱水素化とC4脱水素化(PDH/BDH)を行うことも可能である。プロパンおよびブタンなどの低級アルカンの脱水素化のプロセスが、低級アルカン脱水素化プロセスとして記載されている。
前記気体流からのC2〜C4パラフィンの分離が低温蒸留または溶媒抽出により行われることが好ましい。水蒸気分解ユニットにおける最適な生成物収率のために、C2〜C4パラフィンを、それぞれ、C2パラフィン、C3パラフィンおよびC4パラフィンを主に含む個々の流れに分離し、各個々の流れをその水蒸気分解ユニットの特定の炉区域に供給することが好ましい。本発明の方法の実施の形態において、水素およびメタンを主に含む流れが前記気体流から回収され、第1および/または第2の水素化分解ユニットに再循環される。
その方法に、少なくとも2つの水素化分解ユニットが存在する、水蒸気分解ユニットで炭化水素原料を分解するための本発明の方法において、第1の水素化分解ユニット内の温度が第2の水素化分解ユニット内の温度より低いことが好ましい。第2の水素化分解ユニットからの生成物の所望の化学組成は、より厳しいパラフィン水素化分解条件およびより厳しいナフテン脱水素化条件が要求されるようなものである。その上、第1の水素化分解ユニット内の水素の分圧が、第2の水素化分解ユニット内の水素の分圧よりも高いことも好ましい。
前記第1と第2の水素化分解ユニットの反応装置タイプの設計は、固定床型、沸騰床反応装置型およびスラリー型の群から選択され、第1と第2の水素化分解ユニットの両方にとって、固定床型が好ましいタイプである。
前記第1の水素化分解ユニットへの炭化水素原料は、ナフサ、灯油、ディーゼル燃料、常圧軽油(AGO)、蝋、真空軽油(VGO)、常圧残油、減圧残油およびコンデンセート、またはそれらの組合せのタイプのもの、特に、ナフサおよびディーゼル燃料である。
本発明は、水蒸気分解ユニットおよび/または脱水素化ユニットの原料としてのLPGの含有量が多い流れを調製するための、連続して配置された、第1の水素化分解ユニット、分離ユニットおよび第2の水素化分解ユニットの使用にさらに関し、その水素化分解ユニットにおいて、工程条件は互いに異なり、特に、第2の水素化分解ユニットの工程条件は、第1の水素化分解ユニットに関するよりも、パラフィンの水素化分解およびナフテンの脱水素化についてより厳しい。
本発明の実施の形態の説明のための流れ図
ここに用いた「原油」という用語は、地層から抽出された未精製形態の石油を称する。アラビアン・ヘビー原油、アラビアン・ライト原油、他の湾岸国の原油、ブレント原油、北海原油、北および西アフリカ産原油、インドネシア産原油、中国産原油、およびそれらの混合物だけでなく、シェール油、タールサンドおよびバイオ油を含むどんな原油も、本発明の方法のための原料物質として適している。原油が、ASTM D287標準により測定して、20°APIを超えるAPI比重を有する従来の石油であることが好ましい。使用する原油が、30°APIを超えるAPI比重を有する軽質原油であることがより好ましい。その原油がアラビアン・ライト原油を含むことが最も好ましい。アラビアン・ライト原油は、典型的に、32〜36°APIの間のAPI比重および1.5〜4.5質量%の間の硫黄含有量を有する。
ここに用いた石油化学製品("petrochemicals"および"petrochemical products")という用語は、燃料として使用されない、原油に由来する化学製品に関する。石油化学製品は、化学製品および高分子を製造するための基礎原料として使用されるオレフィン類および芳香族化合物を含む。高価値の石油化学製品としては、オレフィン類および芳香族化合物が挙げられる。典型的な高価値のオレフィンとしては、以下に限られないが、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ブチレン−1、イソブチレン、イソプレン、シクロペンタジエンおよびスチレンが挙げられる。典型的な高価値の芳香族化合物としては、以下に限られないが、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびエチルベンゼンが挙げられる。
ここに用いた「燃料」という用語は、エネルギー担体として使用される原油に由来する生成物に関する。明確な化合物の一群である石油化学製品とは異なり、燃料は、典型的に、様々な炭化水素化合物の複合混合物である。石油精製所で通常製造される燃料としては、以下に限られないが、ガソリン、ジェット燃料、ディーゼル燃料、重油燃料、および石油コークスが挙げられる。
「芳香族炭化水素」または「芳香族化合物」という用語は、当該技術分野で非常によく知られている。したがって、「芳香族炭化水素」という用語は、仮想的局在構造(ケクレ構造)の安定性より著しく大きい安定性(非局在化のために)を有する環状共役炭化水素に関する。所定の炭化水素の芳香族性を決定するための最も一般的な方法は、1H NMRスペクトルにおけるジアトロピシティー(diatropicity)、例えば、ベンゼン環のプロトンについて7.2から7.3ppmの範囲にある化学シフトの存在の観察である。
「ナフテン炭化水素」または「ナフテン」もしくは「シクロアルカン」という用語は、ここでは、既定の意味を有するものとして使用され、したがって、その分子の化学構造中に炭素原子の環を1つ以上有するタイプのアルカンに関する。
「オレフィン」という用語は、ここでは、既定の意味を有するものとして使用される。したがって、オレフィンは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和炭化水素化合物に関する。「オレフィン」という用語が、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ブチレン−1、イソブチレン、イソプレンおよびシクロペンタジエンの2つ以上を含む混合物に関することが好ましい。
ここに用いた「LPG」という用語は、「液化石油ガス」という用語の既定の頭字語を指す。LGPは、概して、C2〜C4炭化水素のブレンド、すなわち、C2、C3、およびC4炭化水素の混合物からなる。
ここに用いた「BTX」という用語は、ベンゼン、トルエンおよびキシレンの混合物に関する。
ここに用いたように、「#」が正の整数である、「C#炭化水素」という用語は、#個の炭素原子を有する全ての炭化水素を記述することを意味する。さらに、「C#+炭化水素」という用語は、#以上の炭素原子を有する全ての炭化水素分子を記述することを意味する。したがって、「C5+炭化水素」という用語は、5以上の炭素原子を有する炭化水素の混合物を記述することを意味する。したがって、「C5+アルカン」という用語は、5以上の炭素原子を有するアルカンに関する。
ここに用いたように、「原油蒸留ユニット(crude distillation unitまたはcrude oil distillation unit)」という用語は、原油を分別蒸留により分画に分離するために使用される分留塔に関する;Alfke et al. (2007) loc.cit.を参照のこと。原油が、沸点の高い成分(常圧残油または「残油(resid)」から軽油およびより軽質な分画を分離するために常圧蒸留ユニットにおいて処理されることが好ましい。残油のさらなる分別のために残油を真空蒸留ユニットに通過させる必要はなく、残油を単一分画として処理することが可能である。しかしながら、比較的重質の原油供給物の場合、残油を真空軽油分画および減圧残油分画にさらに分離するために、真空蒸留ユニットを使用して、残油をさらに分別することが都合良いであろう。真空蒸留が使用される場合、真空軽油分画および減圧残油分画は、続く精製ユニットにおいて別々に処理されてもよい。例えば、具体的に言うと、減圧残油分画は、さらに処理される前に、溶媒脱歴に施されてもよい。
ここに用いたように、「水素化分解ユニット」または「水素化分解装置」という用語は、水素化分解プロセス、すなわち、高い水素分圧の存在により支援される触媒分解プロセスがその中で行われる精製ユニットに関する;例えば、Alfke et al. (2007) loc.citを参照のこと。このプロセスの生成物は、飽和炭化水素および、温度、圧力、空間速度および触媒活性などの反応条件に応じて、BTXを含む芳香族炭化水素である。水素化分解に使用される工程条件は、一般に、200〜600℃の工程温度、0.2〜20MPaの高圧、0.1〜10h-1の間の空間速度を含む。
水素化分解反応は二機能性機構により進み、この機構は酸性機能と水素化機能を必要とし、酸機能は、分解と異性化を与え、供給物中に含まれる炭化水素化合物に含まれる炭素−炭素結合の破壊および/または再配置をもたらす。水素化分解プロセスに使用される多くの触媒は、様々な遷移金属、または金属硫化物をアルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、マグネシアおよびゼオライトなどの固体担体と混合することによって形成される。
ここに用いたように、「水素化分解ユニット」または「FHC(供給物水素化分解)」という用語は、以下に限られないが、ナフサを含む、直留留分などの、ナフテンおよびパラフィン炭化水素化合物が比較的豊富な複合炭化水素供給物をLPGおよびアルカンに転化させるのに適した水素化分解プロセスを実施するための精製ユニットに関する。供給物水素化分解が行われる炭化水素供給物がナフサを含むことが好ましい。したがって、供給物水素化分解により生成される主要生成物は、オレフィンに転化すべき(すなわち、アルカンのオレフィンへの転化のために供給物として使用すべき)LPGである。このFHCプロセスを、FHC供給流に含まれる芳香族化合物の1つの芳香環を完全なままに維持するが、その芳香環から側鎖のほとんどを除去するように最適化してもよい。あるいは、FHCプロセスは、FHC供給流中に含まれる芳香族炭化水素の芳香環を開環するために最適化しても差し支えない。このことは、必要に応じてより低い工程温度と組み合わせて、必要に応じて減少した空間速度と組み合わせて、触媒の水素化活性を増加させることによって、行うことができる。そのような場合、それゆえ、第2の水素化分解ユニットにとって好ましい供給流水素化分解条件は、300〜550℃の温度、300〜5000kPaのゲージ圧、および0.1〜10h-1の重量空間速度を含む。より好ましい供給物水素化分解条件は、300〜450℃の温度、300〜5000kPaのゲージ圧、および0.1〜10h-1の重量空間速度を含む。芳香族炭化水素の開環のために最適化されたさらにより好ましいFHC条件は、300〜400℃の温度、600〜3000kPaのゲージ圧、および0.2〜2h-1の重量空間速度を含む。
本発明の方法の好ましい実施の形態において、第1の水素化分解ユニットは開環水素化分解ユニットと考えることができる。「芳香環開環ユニット」は、芳香環開環プロセスがその中で行われる精製ユニットを称する。芳香環の開環は、LPGと、工程条件に応じて、軽質蒸留物(ARO由来ガソリン)とを生成するために、灯油、並びに軽油および真空軽油の沸点範囲内の沸点を有する芳香族炭化水素が比較的豊富な供給物を転化するのに特に適した特定の水素化分解プロセスである。そのような芳香環開環プロセス(AROプロセス)は、例えば、米国特許第3256176号および同第4789457号の各明細書に記載されている。そのようなプロセスは、ただ1つの固定床触媒反応装置、または未転化材料から所望の生成物を分離するための1つ以上の分別ユニットと一緒に直列になった2つのそのような反応装置のいずれからなってもよく、また反応装置の一方または両方に未転化材料を再循環させる能力も含んでよい。反応装置は、200〜600℃、好ましくは300〜400℃の温度、5〜20質量%の水素(炭化水素原料に対して)と共に、3〜35MPa、好ましくは5〜20MPaの圧力で運転されることがあり、その水素は、水素化−脱水素化および環開裂の両方に活性である二元機能触媒の存在下で、炭化水素原料と並流で流れても、または炭化水素原料の流動方向と向流に流れてもよく、その芳香環飽和および環開裂が行われることがある。そのようなプロセスに使用される触媒は、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカおよびゼオライトなどの酸性固体上に担持された金属形態または金属硫化物形態の、Pd、Rh、Ru、Ir、Os、Cu、Co、Ni、Pt、Fe、Zn、Ga、In、Mo、WおよびVからなる群より選択される元素を1つ以上含む。この点に関して、ここに用いた「上に担持された」という用語は、1つ以上の元素を触媒担体と併せ持つ触媒を提供するためのどの従来の様式も含む。触媒組成、作動温度、作動空間速度および/または水素分圧のいずれか1つまたは組合せを適用することによって、そのプロセスを、完全な飽和とそれに続く全環の開裂の方向に、または1つの芳香環を不飽和に維持し、その後、その1つを除いて全ての環の開裂の方向に導くことができる。後者の場合、そのAROプロセスにより、1つの芳香環および/またはナフテン環を有する炭化水素化合物が比較的豊富な軽質蒸留物(「AROガソリン」)が生成される。本発明の文脈において、1つの芳香環またはナフテン環を完全なままに維持し、それゆえ、1つの芳香環またはナフテン環を有する炭化水素化合物が比較的豊富な軽質蒸留物を生成するために最適化された芳香環開環プロセスを使用することが好ましい。
第1と第2の水素化分解ユニットの先の記載は、特に供給流の性質および作動圧力に関して、これらの2つのユニットは著しく異なることを説明している。ここに用いたように、「脱芳香族化ユニット」という用語は、混合炭化水素供給物からのBTXなどの芳香族炭化水素の分離のために精製ユニットに関する。そのような脱芳香族化プロセスは、Folkins (2000) Benzene, Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryに記載されている。したがって、プロセスは、混合炭化水素流を、芳香族化合物が豊富な第1の流れと、パラフィンおよびナフテンが豊富な第2の流れとに分離するために存在する。芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素の混合物から芳香族炭化水素を分離する好ましい方法は溶媒抽出である;例えば、国際公開第2012/135111A2号を参照のこと。芳香族溶媒抽出に使用される好ましい溶媒は、工業的芳香族化合物抽出プロセスに一般に使用される溶媒であるスルホラン、テトラエチレングリコールおよびN−メチルピロリドンである。これらの種は、しばしば、水および/またはアルコールなどの他の溶媒または他の化学物質(共溶媒と呼ばれることもある)と組み合わせて使用される。スルホランなどの窒素不含有溶媒が特に好ましい。そのような溶媒抽出に使用される溶媒の沸点は、抽出すべき芳香族化合物の沸点よりも低い必要があるので、250℃、好ましくは200℃を超える沸点範囲を有する炭化水素混合物の脱芳香族化には、工業的に適用されている脱芳香族化プロセスはそれほど好ましくない。重質芳香族化合物の溶媒抽出が当該技術分野に記載されている;例えば、米国特許第5880325号明細書を参照のこと。あるいは、分子篩分離または沸点に基づく分離などの、溶媒抽出以外の他の公知の方法を、脱芳香族化プロセスにおける重質芳香族化合物の分離に適用することができる。
混合炭化水素流を、主にパラフィンを含む流れおよび主に芳香族化合物とナフテンを含む第2の流れに分離するプロセスは、3つの主要な炭化水素処理塔:溶媒抽出塔、ストリッピング塔および抽出塔を備えた溶媒抽出ユニット内でその混合炭化水素流を処理する工程を有してなる。芳香族化合物の抽出に選択的な従来の溶媒は、軽質ナフテン種およびより少ない程度で、パラフィン種を溶解させるのにも選択的であり、それゆえ、溶媒抽出塔の基部を出る流れは、溶解した芳香族種、ナフテン種および軽質パラフィン種と共に溶媒を含む。溶媒抽出塔の頂部から出る流れ(ラフィネート流としばしば称される)は、選択された溶媒に対して比較的不溶性のパラフィン種を含む。溶媒抽出塔の基部を出る流れは、次いで、蒸留塔において、蒸発ストリッピングに施される。ここでは、各種は、溶媒の存在下での相対的な揮発度に基づいて分離される。溶媒の存在下では、軽質パラフィン種は、同じ炭素原子数のナフテン種および特に芳香族種よりも高い相対的な揮発度を有し、それゆえ、軽質パラフィン種の大半は、蒸発ストリッピング塔からの塔頂流に濃縮されるであろう。この流れは、溶媒抽出塔からのラフィネート流と組み合わされても、または別個の軽質炭化水素流として収集されてもよい。ナフテン種および特に芳香族種の大半は、それらの比較的低い揮発度のために、この塔の基部から出る溶媒と溶解炭化水素の混合流中に維持される。抽出ユニットの最終的な炭化水素処理塔において、溶媒は、蒸留によって、溶解炭化水素種から分離される。この工程において、比較的沸点の高い溶媒は、その塔から基部流として回収され、一方で、主に芳香族種およびナフテン種を含む溶解炭化水素は、この塔の頂部から出る蒸気流として回収される。この後者の流れは、しばしば、抽出物と称される。
本発明の方法は、接触改質または流動接触分解などの、下流の精製プロセスにおける触媒の失活を防ぐために、特定の原油分画から硫黄を除去する必要があることがある。そのような水素化脱硫プロセスは、「HDSユニット」または「水素化処理機(hydrotreater)」内で行われる;Alfke (2007) loc. citを参照のこと。一般に、水素化脱硫反応は、促進剤の有無にかかわらず、アルミナ上に担持された、Ni、Mo、Co、WおよびPtからなる群より選択される元素を含む触媒の存在下で、200〜425℃、好ましくは300〜400℃の高温およびゲージ圧で1〜20MPa、好ましくは1〜13MPaの高圧で、固定床反応装置内で行われ、ここで、触媒は硫化物形態にある。
さらなる実施の形態において、前記方法は、水素化脱アルキル化工程をさらに含み、ここで、BTX(または生成されたBTXのトルエンおよびキシレン分画のみ)が、ベンゼンおよび燃料ガスを含む水素化脱アルキル化生成物流を生成するのに適した条件下で、水素と接触させられる。
BTXからベンゼンを生成する工程段階は、水素化分解生成物流中に含まれるベンゼンを、水素化アルキル化の前にトルエンおよびキシレンから分離する工程を含むこともある。この分離工程の利点は、水素化脱アルキル化反応装置の能力が高まることである。ベンゼンは、従来の蒸留によってBTX流から分離することができる。
C6〜C9芳香族炭化水素を含む炭化水素混合物の水素化脱アルキル化のプロセスは、当該技術分野で周知であり、熱水素化脱アルキル化および接触水素化脱アルキル化を含む;例えば、国際公開第2010/102712A2号を参照のこと。接触水素化脱アルキル化プロセスは一般に、熱水素化脱アルキル化よりもベンゼンに対する選択性が高いので、この接触水素化脱アルキル化が好ましい。接触水素化脱アルキル化が使用されることが好ましく、ここでは、水素化脱アルキル化触媒は、担持酸化クロム触媒、担持酸化モリブデン触媒、シリカまたはアルミナ上白金およびシリカまたはアルミナ上酸化白金からなる群より選択される。
「水素化脱アルキル化条件」としてもここに記載される、水素化脱アルキル化に有用な工程条件は、当業者により容易に決定することができる。熱水素化脱アルキル化に使用される工程条件は、例えば、独国特許出願公開第1668719A1号明細書に記載されており、600〜800℃の温度、3〜10MPaのゲージ圧および15〜45秒間の反応時間を含む。好ましい接触水素化脱アルキル化に使用される工程条件は、国際公開第2010/102712A2号に記載されており、500〜650℃の温度、3.5〜8MPa、好ましくは3.5〜7MPaのゲージ圧、および0.5〜2h-1の重量空間速度を含むことが好ましい。水素化脱アルキル化生成物流は、典型的に、冷却と蒸留の組合せによって、液体流(ベンゼンおよび他の芳香族化合物種を含有する)および気体流(水素、H2S、メタンおよび他の低沸点炭化水素を含有する)に分離される。この液体流は、蒸留により、ベンゼン流、C7からC9芳香族化合物流および必要に応じて、芳香族化合物が比較的多い中間蒸留物流にさらに分離してもよい。このC7からC9芳香族化合物流は、全体の転化率およびベンゼンの収率を増加させるために、再循環流として反応装置区域に戻すように供給してもよい。ビフェニルなどの多環芳香族種を含有する芳香族化合物流は、反応装置に再循環されないことが好ましいが、別の生成物流として輸送され、中間蒸留物(「水素化脱アルキル化により生成される中間蒸留物」)として統合プロセスに再循環してもよい。多量の水素を含有する前記気体流は、再循環ガス圧縮機により水素化脱アルキル化ユニットに戻すように再循環されても、または供給物として水素を使用する任意の他の精製所に送られてもよい。反応装置供給物中のメタンおよびH2Sの濃度を制御するために再循環バージガスを使用してもよい。
ここに用いたように、「気体分離ユニット」という用語は、原油蒸留ユニットにより生成される気体および/または精製ユニット由来の気体中に含まれる様々な化合物を分離する精製ユニットに関する。気体分離ユニットにおいて別個の流れに分離されるであろう化合物は、エタン、プロパン、ブタン、水素および主にメタンを含む燃料ガスを含む。その気体の分離に適したどの従来の方法を使用してもよい。したがって、その気体は、多数の圧縮段階に施されることがあり、ここで、CO2およびH2Sなどの酸性気体が圧縮段階の間で除去されるであろう。それに続く工程において、生成された気体は、カスケード冷凍システムの各段階に亘り、気相中にほぼ水素しか残っていない状態まで部分的に凝縮されるであろう。その後、様々な炭化水素化合物が蒸留により分離されるであろう。
アルカンのオレフィンへの転化のためのプロセスは、「水蒸気分解」または「熱分解」を含む。ここに用いたように、「水蒸気分解」という用語は、飽和炭化水素が、エチレンおよびプロピレンなどのより小さい、しばしば不飽和の炭化水素に分解される石油化学プロセスに関する。水蒸気分解において、エタン、プロパンおよびブタンなどのガス状炭化水素供給物、またはそれらの混合物(気体熱分解)、もしくはナフサまたは軽油などの液体炭化水素供給物(液体熱分解)は、水蒸気で希釈され、酸素の不在下で炉内において手短に加熱される。典型的に、反応温度は750〜900℃であるが、その反応は、非常に手短に、通常は50〜1000ミリ秒の滞留時間でしか行われない。好ましくは、比較的低い工程圧力は、大気圧から175kPaのゲージ圧であるように選択されるべきである。最適条件での分解を確実にするために、炭化水素化合物であるエタン、プロパンおよびブタンがそれぞれの専用の炉内で別々に分解されることが好ましい。分解温度に達した後、気体が急冷されて、移送ラインの熱交換器内で、または冷却油を使用した急冷ヘッダの内部で反応を停止させる。水蒸気分解により、反応装置の壁上に、炭素の一形態であるコークスがゆっくりと堆積する。デコーキングには、炉をプロセスから隔離する必要があり、次いで、水蒸気流または水蒸気/空気混合物を炉のコイルに通過させる。これにより、硬い固体の炭素層が一酸化炭素と二酸化炭素に転化される。この反応が一旦完了したら、炉をラインに戻す。水蒸気分解により生成される生成物は、供給物の組成、炭化水素対水蒸気の比率および分解温度と炉内の滞留時間に依存する。エタン、プロパン、ブタンまたは軽質ナフサなどの軽質炭化水素供給物により、エチレン、プロピレン、およびブタジエンを含む、より軽質の高分子等級のオレフィンが多い生成物流が生じる。より重質の炭化水素(全範囲および重質ナフサおよび軽油分画)も、芳香族炭化水素の多い生成物を生じる。
水蒸気分解により生じた様々な炭化水素化合物を分離するために、その分解ガスは分別ユニットに施される。そのような分別ユニットは、当該技術分野で周知であり、重質蒸留物(「カーボンブラックオイル」)および中間蒸留物(「分解蒸留物」)が軽質蒸留物および気体から分離される、いわゆるガソリン分留装置を含むことがある。それに続く随意的な急冷塔において、水蒸気分解により生成される軽質蒸留物(「分解ガソリン」または「パイガス(pygas)」)のほとんどは、軽質蒸留物を凝縮することによって、気体から分離されるであろう。それに続いて、気体に多数の圧縮段階が施されてもよく、ここで、軽質蒸留物の残りが、圧縮段階の間で気体から分離される。酸性気体(CO2およびH2S)も圧縮段階の間で除去されるであろう。続く工程において、熱分解により生成された気体は、カスケード冷凍システムの各段階で、気相中にほぼ水素しか残っていない状態に部分的に凝縮されるであろう。様々な炭化水素化合物は、続いて、単純な蒸留により分離してよく、ここで、エチレン、プロピレンおよびC4オレフィンが、水蒸気分解により生成される最も重要な高価値の化学物質である。水蒸気分解により生成されるメタンは、一般に、燃料ガスとして使用され、水素は、分離され、水素化分解プロセスなどの、水素を消費するプロセスに再循環されてもよい。水蒸気分解により生成されるアセチレンは、エチレンに選択的に水素化されることが好ましい。分解ガス中に含まれるアルカンを、オレフィン合成のためのプロセスに再循環してもよい。
ここに用いた「プロパン脱水素化ユニット」という用語は、プロパン供給流が、プロピレンおよび水素を含む生成物に転化される石油化学プロセスユニットに関する。したがって、「ブタン脱水素化ユニット」という用語は、ブタン供給流をC4オレフィンに転化するためのプロセスユニットに関する。プロパンおよびブタンなどの低級アルカンの脱水素化のためのプロセスは共に、低級アルカン脱水素化プロセスと記載される。低級アルカンの脱水素化のためのプロセスは、当該技術分野に周知であり、酸化的脱水素化プロセスおよび非酸化的脱水素化プロセスを含む。酸化的脱水素化プロセスにおいて、プロセス加熱は、供給物中の低級アルカンの部分酸化により与えられる。本発明の文脈において好ましい、非酸化的脱水素化プロセスにおいて、吸熱脱水素化反応のためのプロセス加熱は、燃料ガスの燃焼により得られる高温燃焼排ガスまたは水蒸気などの外部熱源により与えられる。非酸化的脱水素化プロセスにおいて、その工程条件は、一般に、540〜700℃の温度および25〜500kPaの絶対圧を含む。例えば、このUOP Oleflexプロセスは、移動床反応装置内においてアルミナ上に担持された白金含有触媒の存在下で、プロパンの脱水素化によりプロピレンを、(イソ)ブタンの脱水素化により(イソ)ブチレン(またはその混合物)を形成することを可能にする;例えば、米国特許第4827072号明細書を参照のこと。このUhde STARプロセスは、亜鉛−アルミナスピネル上に担持された促進白金触媒の存在下で、プロパンの脱水素化によりプロピレンを、またはブタンの脱水素化によりブチレンを形成することを可能にする;例えば、米国特許第4926005号明細書を参照のこと。このSTARプロセスは、オキシ脱水素化の原理を適用することによって、最近改良された。反応装置の補助断熱区域において、中間生成物からの水素の一部が、添加酸素により選択的に転化されて、水を形成する。これにより、熱力学的平衡がより高い転化率にシフトし、より高い収率が達成される。吸熱脱水素化反応に必要な外部熱も、発熱水素転化によりある程度供給される。Lummus Catofinプロセスは、循環基準で作動する数多くの固定床反応装置を利用する。その触媒は、18〜20質量%のクロムが含浸された活性化アルミナである;例えば、欧州特許出願公開第0192059A1号および英国特許出願公開第2162082A号の各明細書を参照のこと。このCatofinプロセスには、このプロセスがロバスト性であり、白金触媒を汚染するであろう不純物を取り扱うことができるという利点がある。ブタンの脱水素化プロセスにより生成される生成物は、ブタン供給物の性質および使用されるブタン脱水素化プロセスに依存する。Catofinプロセスは、ブタンの脱水素化により、ブチレンを形成することも可能にする;例えば、米国特許第7622623号明細書を参照のこと。
本発明を次の実施例において論じるが、その実施例は、保護の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。
唯一の図面は、本発明の実施の形態の説明のための流れ図を提供する。
工程スキームが唯一の図面に見られる。様々なタイプの原料、例えば、それぞれ、タンク2、3、4、5から送られるナフサ35、灯油36、ディーゼル燃料37、常圧軽油(AGO)38を含むことができる原料48が第1の水素化分解ユニット16に送られる。この水素化分解ユニット16において、原料48は水素の存在下で水素化分解される。この水素化分解プロセスにより、反応生成物の流れ61が形成され、その流れ61は蒸留ユニット60に送られて、軽質成分の上部流50、すなわち、パラフィンおよびナフテンの多い流れと、より重質の成分の底部流62、すなわち、重質芳香族化合物の多い流れとが生じる。上部流50は、軽質パラフィンおよびナフテンを含む流れとして示すこともできる。この流れ50は、抽出または脱芳香族化ユニット21内でさらに処理され、その抽出ユニット21内で、パラフィンおよびナフテンの多い流れ47および単環芳香族化合物が多い流れ43が得られる。このパラフィンおよびナフテンの多い流れ47は第2の水素化分解ユニット17に送られる。第1の水素化分解ユニット16の工程条件は、第2の水素化分解ユニット17の工程条件とは異なる。第1の水素化分解ユニット16の作動圧力は、好ましくは3〜35MPa、より好ましくは5〜20MPaの範囲にあるのに対し、第2の水素化分解ユニット17の作動圧力は300〜5000kPaの範囲にあることが好ましい。第2の水素化分解ユニット17から来る、C2〜C4パラフィン、水素およびメタンを含む気体流41は、分離装置12、例えば、低温蒸留または溶媒抽出に送られ、様々な流れ、すなわち、C2〜C4パラフィンを含む流れ55、水素とメタンを含む流れ52、およびパージ流33に分離される。流れ52は、ことによると、水蒸気分解装置の分離区域6と統合された/の内部の分離/精製後に、水素化分解ユニット17または水素化分解ユニット16に再循環させても差し支えない。重質芳香族化合物の多い流れ62は、第1の水素化分解ユニット16に戻されるが、その流れ62を第1の水素化分解ユニット16に戻す前に、流れ62から単環芳香族化合物の多い流れを回収する(図示せず)ことが好ましい。
本願の発明者等は、流れ61を分離し、より重質の材料62をユニット16に戻して、二環および三環の芳香族材料が少ない流れ50を生成することが好ましいことを発見した。この作用の利益は、2つの水素化分解ユニット16、17を別々に最適化された条件下で、すなわち、第1の水素化分解ユニット16では、芳香環の開環に適した条件下で(すなわち、高圧および中程度の温度でのトリクルベッド運転)、および第2の水素化分解ユニット17では、いくらかのBTX芳香族化合物に加えて、エタン、プロパンおよびブタンの生成に最適化された条件下で(すなわち、比較的低い作動圧力および高温での気相運転)、作動させることである。
流れ55は、水蒸気分解ユニット11に直接(図示せず)送ることができる。しかしながら、流れ55を水蒸気分解ユニット11に送る前に、最初に、流れ55に分離を行うことが好ましい。分離装置56において、C2〜C4パラフィンは、個々の流れ30、31および32に分離される。このことは、流れ30が主にC2を含み、流れ31が主にC3を含み、流れ32が主にC4を含むことを意味する。必要に応じて、不要の成分のさらなる分離または温度調節を行うことができる。個々の流れ30、31および32は、水蒸気分解ユニット11の特定の炉区域に送られる。好ましい実施の形態において、流れ31は流れ54に、流れ32は流れ63に、それぞれ、分割される。主にC3を含む流れ54、および主にC4を含む流れ63は、脱水素化ユニット57に送られる。このことは、主にC2を含む流れ30だけが水蒸気分解ユニット11に送られることを意味する。
水蒸気分解ユニット11はただ1つのユニットとして示されているが、本発明の方法において、好ましい実施の形態では、水蒸気分解ユニット11は、各々が特定の化学組成物に専用の異なる炉区域、すなわち、C2のための炉区域、C3のための炉区域、およびC4のための炉区域を備えることを理解すべきである。
水蒸気分解ユニット11において、流れ30、31および32、並びに原料27、例えば、ユニット1に由来するガスが処理され、その反応生成物14は分離区域6内で分離される。C2〜C6アルカンを含有する気体流7は水蒸気分解ユニット11に再循環される。水素15およびパイガス34を第2の水素化分解ユニット17に、または第1の水素化分解ユニット16にさえも送ることができる。この後者の実施の形態は図示されていない。好ましい実施の形態(図示せず)によれば、パイガス34は抽出ユニット21の入口に送られる。
エチレン、プロピレンおよびブタジエンを含む軽質アルケンなどの不飽和炭化水素のような有用生成物流8は、さらなる石油化学プロセスに送られる。カーボンブラックオイル(CBO)、分解蒸留物(CD)およびC9+炭化水素などの重質炭化水素が水蒸気分解ユニット11内で生成される場合、これらの生成物は、分離区域6内で回収し、必要に応じて、同様に水素化分解ユニット16(図示せず)および/または水素化分解ユニット17に再循環させることができる。しかしながら、これらのタイプの材料(CBOおよびCD)を第1の水素化分解ユニット16に再循環することが好ましい。何故ならば、これらの材料は、第2の水素化分解ユニット17よりも第1の水素化分解ユニット16にとって、より適しているからである。
前記方法は、芳香族含有量が多い流れ40を抽出ユニット21に戻す工程をさらに含む。これは、原料18が、蒸留ユニット60からの上部流として来る流れ50および水素化分解ユニット17から来る流れ40の組合せとして見られることを意味する。単環芳香族化合物の含有量が多い流れ43は、ユニット23内でのさらなる処理のために流れ42に分離し、ユニット24においてベンゼンの豊富な分画53およびメタンの豊富な分画44に転化することができる。
ここに開示された実施例は、いくつかの状況、すなわち、原料としてのディーゼル燃料が液体水素化分解ユニットにより最初に処理され、その反応生成物が水蒸気分解ユニットにより処理されるプロセス(ケース1)と、水素化分解ユニットの原料が、連続した別の水素化分解ユニット(第1のユニット)および抽出ユニットにおいて前処理され、得られた芳香族化合物分画が水蒸気分解装置の分離区域に直接送られ、抽出ユニットの残りの分画が第2の水素化分解ユニットの原料として使用されるプロセス(ケース2)とを区別する。ケース1は比較例であり、ケース2は本発明による実施例である。
表に、ケース1およびケース2の結果が示されている。
Figure 2016526594
比較ケース1は重質生成物(C9樹脂供給物、CDおよびCBO)の高い収率を示している。反対に、本発明によるディーゼル燃料の処理を示すケース2は、重質生成物のずっと低い収率を示しており、CDおよびCBOが実質的に生成されていない。ケース1について、生成物分率において、エチレンがより多いが、プロピレンおよびより重質の生成物がより少ないことが分かる。BTX生成物は、供給物中に存在する単環芳香族化合物および重質材料の一部のアップグレード(C9樹脂供給物、CDおよびCBOの生産の低下)のために、高く維持されている。
本発明の方法の特徴は、液体水蒸気分解から気体水蒸気分解へのシフトのために、メタンの生産が増えることである。PDH/BDHを適用した場合、この点に関して脱水素化の効率がより高くなるために、メタンの生産は実際に減少するであろう。全体的には、高価値化学物質(エチレンから始まり、表1に定義された「他のC7〜C8」で終わる成分)の量は、ケース1からケース2へと65%から72%に増加する。
本願の発明者等は、水素化分解ユニットを使用した場合、ベンゼン−トルエン−キシレン比が、ベンゼンの豊富な流れ(水素化分解ユニットを備えない水蒸気分解装置、ケース1)からトルエンの豊富な流れ(水素化分解ユニットを備えた水蒸気分解装置、ケース2)に変化することをさらに発見した。
1、23、24 ユニット
2、3、4、5 タンク
6 分離区域
11 水蒸気分解ユニット
12、56 分離装置
16、17 水素化分解ユニット
21 脱芳香族化ユニット
57 脱水素化ユニット
60 蒸留ユニット

Claims (17)

  1. 水蒸気分解ユニット内で炭化水素原料を分解する方法において、
    炭化水素原料を第1の水素化分解ユニットに供給する工程、
    パラフィンおよびナフテンが多い流れ、重質芳香族化合物が多い流れ、および単環芳香族化合物が多い流れを得るために、そのように分解された前記炭化水素原料を分離ユニットに供給する工程、
    前記パラフィンおよびナフテンが多い流れを、その工程条件が前記第1の水素化分解ユニットの工程条件と異なる第2の水素化分解ユニットに供給する工程、
    前記第2の水素化分解ユニット内でそのように水素化分解された流れを、芳香族含有量が多い流れと、C2〜C4パラフィン、水素およびメタンを含む気体流とに分離する工程、および
    前記気体流を水蒸気分解ユニットに供給する工程、
    を有してなる方法。
  2. 前記重質芳香族化合物が多い流れを前記第1の水素化分解ユニットに戻す工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記気体流からC2〜C4パラフィンを分離する工程、および
    そのように分離された前記C2〜C4パラフィンを水蒸気分解ユニットの炉区域に供給する工程、
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記C2〜C4パラフィンからC3〜C4パラフィンを分離する工程、および該C3〜C4パラフィン分画を、水素、C3オレフィンおよびC4オレフィンを得るために、脱水素化ユニットに供給する工程をさらに含む、請求項1から3いずれか1項記載の方法。
  5. 前記気体流からC2〜C4パラフィンを分離する工程が低温蒸留または溶媒抽出により行われる、請求項1から4いずれか1項記載の方法。
  6. 前記C2〜C4パラフィンを、それぞれ、各々がC2パラフィン、C3パラフィンおよびC4パラフィンを主に含む個々の流れに分離する工程、および該個々の流れを前記水蒸気分解ユニットの特定の炉区域および/または水素化分解ユニットに供給する工程をさらに含む、請求項3から5いずれか1項記載の方法。
  7. 前記気体流から、水素およびメタンを主に含む流れを回収する工程、および該流れを第1および/または第2の水素化分解ユニットに再循環させる工程をさらに含む、請求項1から6いずれか1項記載の方法。
  8. 前記重質芳香族化合物が多い流れを前記第1の水素化分解ユニットに戻す前に、該重質芳香族化合物が多い流れから単環芳香族化合物を回収する工程をさらに含む、請求項1から7いずれか1項記載の方法。
  9. 前記分離ユニットが蒸留ユニットおよび抽出ユニットを備え、該蒸留ユニットからの上部流が前記抽出ユニットの入口に送られる、請求項1から8いずれか1項記載の方法。
  10. 前記芳香族含有量が多い流れを、前記分離ユニットに、好ましくは前記抽出ユニットの入口に戻す工程をさらに含む、請求項1から9いずれか1項記載の方法。
  11. 前記第1の水素化分解ユニット内の温度が、前記第2の水素化分解ユニット内の温度より低い、請求項1から10いずれか1項記載の方法。
  12. 前記第1の水素化分解ユニット内の水素の分圧が、前記第2の水素化分解ユニット内の水素の分圧よりも高い、請求項1から11いずれか1項記載の方法。
  13. 前記第1と第2の水素化分解ユニットの反応装置タイプの設計が、固定床型、沸騰床反応装置型およびスラリー型の群から選択され、特に該第1と第2の水素化分解ユニットの両方の反応装置タイプの設計が固定床型のものである、請求項1から12いずれか1項記載の方法。
  14. 前記第1の水素化分解ユニットへの前記炭化水素原料が、ナフサ、灯油、ディーゼル燃料、常圧軽油(AGO)、蝋、真空軽油(VGO)、常圧残油、減圧残油およびコンデンセート、またはそれらの組合せのタイプのもの、特にナフサおよびディーゼル燃料である、請求項1から13いずれか1項記載の方法。
  15. 前記第1の水素化分解ユニットが、200〜600℃、好ましくは300〜400の温度、3〜35MPa、好ましくは5〜20MPaの圧力で作動される、請求項1から14いずれか1項記載の方法。
  16. 前記第2の水素化分解ユニットが、300〜550℃の温度、300〜5000kPaのゲージ圧、および0.1〜10h-1の重量空間速度、好ましくは、300〜450℃の温度、300〜5000kPaのゲージ圧、および0.1〜10h-1の重量空間速度、より好ましくは、300〜400℃の温度、600〜3000kPaのゲージ圧、および0.2〜2h-1の重量空間速度で作動される、請求項1から15いずれか1項記載の方法。
  17. 水蒸気分解ユニットおよび/または脱水素化ユニットの原料としてLPGの含有量が多い流れを調製するための、連続して配置された、第1の水素化分解ユニット、分離ユニットおよび第2の水素化分解ユニットの使用であって、前記第1と第2の水素化分解ユニットにおける工程条件が互いに異なるものである使用。
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