JP2016526589A - 架橋性コーティング組成物及びそれを生成する方法 - Google Patents

架橋性コーティング組成物及びそれを生成する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、架橋性コーティング組成物、及びそれを生成する方法を提供する。本発明による架橋性コーティング組成物は、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートと、(b)1種以上の架橋剤と、(c)1種以上の酸触媒と、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒とを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、架橋性コーティング組成物、及びそれを生成する方法に関する。
コーティング組成物中のアルキドポリオールの使用が一般的に知られている。しかしながら、現在利用可能なアルキド系コーティング製剤は、周囲条件下(または低温ベーキング、例えば60℃以下)において、ある特定の欠点、例えば遅い硬度発達、長期の必要乾燥時間、及び遅い硬化速度等が問題となっている。
したがって、周囲条件下(または低温ベーキング、例えば60℃以下)における改善された硬度発達、短い乾燥時間、及びより高い硬化速度を有する、改善された架橋性コーティング組成物が必要とされている。さらに、そのような改善された架橋性コーティング組成物の生成が必要とされている。
本発明は、架橋性コーティング組成物、及びそれを生成する方法を提供する。
本発明は、架橋性コーティング組成物であって、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートと、(b)1種以上の架橋剤と、(c)1種以上の酸触媒と、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒とを含む、架橋性コーティング組成物を提供する。
代替の実施形態において、本発明は、架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスであって、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、(b)1種以上の架橋剤を選択することと、(c)1種以上の酸触媒を選択することと、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、(e)最初にa、c、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、(f)前記第1の成分をbと接触させることと、(g)それにより架橋性コーティング組成物を生成することとを含むプロセスを提供する。
代替の実施形態において、本発明は、架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスであって、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、(b)1種以上の架橋剤を選択することと、(c)1種以上の酸触媒を選択することと、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、(e)最初にa、b、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、(f)前記第1の成分をcと接触させることと、(g)それにより架橋性コーティング組成物を生成することとを含むプロセスをさらに提供する。
別の代替の実施形態において、本発明は、基板と、前記基板の1つの表面と関連した少なくとも1つの本発明の架橋性コーティング組成物とを備える物品をさらに提供する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位は、1つ以上のペンタエリスリトールである。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、縮合反応生成物は、少なくとも20重量パーセントの脂肪酸成分を有する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、縮合反応生成物は、100mg KOH/gを超えるヒドロキシル価を有する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、架橋剤は、ポリアルデヒドである。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、1つ以上のポリ酸は、75重量パーセント未満の1つ以上の1,2フタル酸を含む。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、ポリエステルは、アルキドである。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる物品を提供するが、但し、基板は、金属、木材、ポリマー材料、ガラス、コンクリート、及びセラミックを含む。
本発明は、架橋性コーティング組成物、及びそれを生成する方法を提供する。本発明による架橋性コーティング組成物は、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートと、(b)1種以上の架橋剤と、(c)1種以上の酸触媒と、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒とを含む。
本発明によれば、周囲温度硬化性架橋性コーティング組成物は、本質的に、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートと、(b)1種以上の架橋剤と、(c)1種以上の酸触媒と、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒とからなってもよい。一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、実質的にホルムアルデヒド不含及び実質的にイソシアネート不含である。好ましくは、架橋性コーティング組成物は、実質的にイソシアネート不含である。
アルキドポリオールから得られるポリカルバメート成分
1種以上のポリカルバメートは、1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られ、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセント、例えば少なくとも30重量パーセント、または代替例においては25〜50重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む。一実施形態において、1種以上のポリ酸は、75重量パーセント未満、例えば50重量パーセント未満の1つ以上の1,2フタル酸及びその誘導体を含む。
架橋組成物は、架橋性コーティング組成物の総重量を基準として、20〜90重量パーセントの1種以上のポリカルバメート、例えば25〜75重量パーセント、または代替例において30〜70重量パーセント、または代替例において35〜60重量パーセントを含んでもよい。
1種以上のポリカルバメートは、平均して2つ以上のカルバメート基、または平均して3つ以上のカルバメート基、または平均して4つ以上のカルバメート基を有してもよい。本明細書において使用される場合、「カルバメート基の平均数」という用語は、ゲル透過クロマトグラフィーにより決定されるようなポリカルバメートの全数平均分子量を、ポリカルバメートのカルバメート当量により除したものを意味する。固体上のカルバメート当量(CEW)は、以下の式を使用して計算される:
CEW=[OH EWポリオール+(43×カルバメート変換)]÷カルバメート変換
式中、カルバメート変換は、以下の式を使用して近似される。
カルバメート変換=(OH#ポリオール−OH#ポリカルバメート)÷OH#ポリオール
好ましくは、ポリカルバメートは、本質的に炭素、水素、窒素、及び酸素原子からなり、より好ましくはそれらからなる。さらにより好ましくは、ポリカルバメートは、炭素、水素、窒素、及び酸素原子からなり、各窒素及び酸素原子は、ポリカルバメートの2つ以上のカルバメート基のうちの1つの窒素または酸素原子である。
典型的には、ポリカルバメートは、(a)アルキドポリオールを、非置換カルバミン酸アルキルエステルまたは尿素と反応させて、ポリカルバメートを生成することにより調製される。これらの反応の例は、以下の各スキーム(a)において図示される。
Figure 2016526589
式中、R’(OH)は、アルキドポリオールであり、mは、2以上である。
好ましくは、本発明のポリカルバメートは、実質的にイソシアネート不含である。イソシアネート基を含有する分子の存在または非存在は、フーリエ変換赤外(FT−IR)分光法または炭素−13核磁気共鳴(13C−NMR)分光法により容易に決定され得る。
ポリカルバメートは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第13/955,507号において開示される方法に従って作製され得る。より具体的には、ポリカルバメートは、液体形態の尿素を提供することと、液体尿素をポリオールに添加することとを含むプロセスにより作製され得る。さらに別の実施形態において、ポリカルバメートは、代替として、固体尿素を液体形態のポリオールに添加して、反応混合物を形成することを含むプロセスに従って作製される。
アルキドポリオール成分
アルキド樹脂は、様々な乾性油及び半乾性油ならびに/または異なる割合でのそれらのそれぞれの脂肪酸と化学的に組み合わされた、ポリヒドロキシルアルコール及びポリカルボン酸のポリエステルである。ポリヒドロキシルアルコールは、これらに限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びマンニトール等の成分を含み得る。
したがって、好適なグリコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ノナエチレングリコール、デカエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2−エチル−ヘキサン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,2−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−テトラメチル−1,6−ヘキサンジオール、チオジエタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、p−キシレンジオール、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、1,10−デカンジオール、水素化ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、トレイトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ジメチロールプロピオン酸等を含む。
ポリカルボン酸は、これらに限定されないが、無水フタル酸またはフタル酸、無水マレイン酸またはマレイン酸、フマル酸、イソフタル酸、無水コハク酸またはコハク酸、アジピン酸、アゼレイン酸(azeleic acid)、及びセバシン酸、テレフタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ドデカン二酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、グルタル酸、無水トリメリット酸またはトリメリット酸、クエン酸、ピロメリット酸二無水物またはピロメリット酸、トリメシン酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、及びそのような酸の無水物からのもの、ならびに、存在する場合はそれらのエステルを含み得る。任意選択で、これに限定されないが安息香酸を含むモノカルボン酸が使用されてもよい。アルキド生成するための反応混合物は、1種以上の脂肪酸または芳香族ポリカルボン酸、そのエステル化重合生成物、及びそれらの組み合わせを含む。本明細書において使用される場合、「ポリカルボン酸」という用語は、ポリカルボン酸及びその無水物の両方を含む。本発明における使用のための好適なポリカルボン酸の例は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ならびにそれらの無水物及び組み合わせを含む。
乾性油は、これらに限定されないが、ヤシ油、魚油、亜麻仁油、キリ油、ヒマシ油、コーン油、菜種油、パーム油、パーム核油、獣脂、綿実油、ベニバナ油、ヒマワリ油、大豆油、及びトール油を含むが、これらに限定されない。
脂肪酸、脂肪酸エステル、または自然発生的部分けん化油と反応したポリオールの量に加えて、所定量の高次官能性ポリオールが、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、トレイトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、Di−TMP、Sefose(登録商標)、Quadrol(登録商標)Polyol、Capa(登録商標)四官能性ポリオール、四官能性ホスホネートポリオール、グルコース、またはデキストロースから選択され得る。
アルキドは、任意の1つ以上の修飾をさらに、含んでもよく、例えば、アルキドは、ウレタン修飾、アクリル修飾、スチレン修飾、ビニルエステル修飾、ビニルエーテル修飾、シリコーン修飾、エポキシ修飾、それらの組み合わせ等がなされてもよい。
1種以上のアルキドは、例えば、1種以上のウラルキド(uralkyd)、すなわちウレタン修飾アルキドであってもよい。ウラルキドは、イソシアネート反応基を有するアルキドを、ポリイソシアネート、及び任意選択でイソシアネート反応基を有する他の成分と反応させることにより調製され得る。イソシアネート反応基は、イソシアネート基(−NCO)と反応する基として定義され、その例は、−OH、−NH、−NH−、及び−SHを含む。好ましいイソシアネート反応基は、−OHである。他の成分は、これらに限定されないが、ポリアミン及びポリオールを含む。好適なポリイソシアネート(複数を含む)(通常はジイソシアネート(複数を含む))の例は、脂肪族及び脂環式ポリイソシアネート、例えばエチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートHDI、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、p−テトラ−メチルキシレンジイソシアネート(p−TMXDI)及びそのメタ異性体(m−TMXDI)、水素化2,4−トルエンジイソシアネート及び水素化2,6−トルエンジイソシアネートを含む。また、芳香脂肪族(araliphatic)及び芳香族ポリイソシアネート、例えばp−キシレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及び1,5−ナフチレンジイソシアネートが使用されてもよい。任意選択でその2,6−異性体と混合された2,4−トルエンジイソシアネート(TDI)が、特に好ましい。
架橋剤:ポリアルデヒド成分、またはそのアセタールもしくはヘミアセタール
架橋性組成物は、架橋剤、すなわちポリアルデヒド成分、またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを含む。一実施形態において、ポリアルデヒド成分は、2〜20個の炭素原子を含む。別の代替の実施形態において、ポリアルデヒドは、20個を超える炭素原子を含むが、但し、20個を超える炭素原子を有するポリアルデヒドは、10個の炭素原子毎に少なくとも1つのアルデヒド基を有する。
架橋性組成物は、2〜50重量パーセントのポリアルデヒド成分またはそのアセタールもしくはヘミアセタール、例えば、5〜25重量パーセントのポリアルデヒド成分またはそのアセタールもしくはヘミアセタールを含んでもよい。一実施形態において、ポリアルデヒドは、(cis,trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、(cis,trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、ペンタン−1,5−ジアール、エタン−1,2−ジアール、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
例えば、ポリアルデヒド成分は、2つ以上のアルデヒド基を有し得る。本発明の好適なポリアルデヒドは、2つ、3つ、4つまたはそれ以上のアルデヒド基を有してもよい。
ポリアルデヒド成分は、環式、直鎖もしくは分岐鎖;環式及び非芳香族;または環式及び芳香族であってもよい。
ポリアルデヒド成分は、1種以上の環式非芳香族ポリアルデヒドまたは1種以上の芳香族ポリアルデヒドを含んでもよい。例えば、ポリアルデヒド成分は、3〜20個の環炭素原子を有する1種以上の環式非芳香族ポリアルデヒドを含んでもよく、本質的に、3〜20個の環炭素原子を有する1種以上の環式非芳香族ポリアルデヒドからなってもよい。
それぞれの環式非芳香族ポリアルデヒド成分は、独立して、5〜12個の環炭素原子を有してもよく、(cis,trans)−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド及び(cis,trans)−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドの混合物であってもよい。
好適な環式ポリアルデヒドは、trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド及び1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドの混合物、好ましくはその1対1混合物、exo,exo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,exo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド生成物(endo及びexo混合物)、3−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、3−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、ならびにシクロドデカン−1,4,8−トリカルバルデヒド、ならびに2,8−、3,8−、及び4,8−ジ(ホルミル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの1種以上を含有する混合物である。
trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、及びcis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドは、本明細書に記載のヒドロホルミル化条件を使用して、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含むプロセスにより調製され得る。
1,3−及び1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドの1:1混合物は、アクロレイン及び1,3−ブタジエンをディールス・アルダー反応で反応させ、3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド(1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒドとも呼ばれる)を生成し、3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含むプロセスにより調製され得る。
exo,exo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,exo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、exo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、endo,endo−2,5−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド、及びendo,endo−2,6−ノルボルナンジカルボキシアルデヒド生成物(endo及びexo混合物)は、アクロレイン及びシクロペンタジエンをディールス・アルダー反応で反応させ、2−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒドを生成し、2−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒドをヒドロホルミル化することを含むプロセスにより調製され得る。
3−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、3−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、2−(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパナール、及び2−(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパナールは、ビニルシクロヘキセンをヒドロホルミル化することを含むプロセスにより調製され得る。
シクロドデカン−1,4,8−トリカルバルデヒドは、1,3−ブタジエンを三量化して1,4,8−シクロドデカトリエンを生成することと、1,4,8−シクロドデカトリエンをヒドロホルミル化することとを含むプロセスにより調製され得る。
2,8−、3,8−、及び4,8−ジ(ホルミル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンの混合物は、ジシクロペンタジエンをヒドロホルミル化することを含むプロセスにより調製され得る。
ポリアルデヒド成分は、ブロック及び保護されていなくてもよく、またはブロックもしくは保護されてもよい。ブロックまたは保護されたポリアルデヒドは、ブロック及び保護されていないポリアルデヒドを、好適なブロックまたは保護基と反応させることにより形成され得る。アルデヒド基の保護またはブロック基の例は、亜硫酸水素塩(例えば、ポリアルデヒドと亜硫酸水素ナトリウムとの反応から)、ジオキソラン(例えば、ポリアルデヒドとエチレングリコールとの反応から)、オキシム(例えば、ポリアルデヒドとヒドロキシルアミンとの反応から)、イミン(例えば、ポリアルデヒドとメチルアミンとの反応から)、及びオキサゾリジン(例えば、ポリアルデヒドと2−アミノエタノールとの反応から)である。
好ましいアルデヒド保護基は、水和基(>C(OH))、ヘミアセタール、アセタール、またはイミンであり、好ましい保護されたポリアルデヒドはそれらを含む。これらの好ましい保護されたポリアルデヒドは、ポリアルデヒドを、水、1モル当量のアルカノール(例えば、メタノールもしくはエタノール)、2モル当量のアルカノール、またはアンモニアもしくは1級アミン(例えば、メチルアミン)とそれぞれ反応させることにより調製され得る。ヘミアセタール、アセタール、またはイミン保護基は、所望により加水分解等の脱保護により除去され、保護されていない形態のポリアルデヒドが再び生成されてもよい。そのようなアルデヒド保護またはブロック基ならびに形成及び除去(すなわち脱保護)は、例えば、US6,177,514B1に教示されている。
好ましくは、ポリアルデヒドは、未処理形態で安定であり(すなわち、大幅に自己重合しない)、より好ましくは、実質的に水不溶性であり、未処理形態で安定である。
本発明のポリアルデヒドは、対応するポリオールの酸化を含む任意の好適な手段により、ならびにポリアルデヒドを調製するためのバッチ式及び連続式プロセスにより調製され得る。好ましくは、ポリアルデヒドは、実質的に水不溶性のモノオレフィン含有アルデヒド化合物、実質的に水不溶性のマルチオレフィン含有アルデヒド化合物、または実質的に水不溶性のマルチオレフィン含有出発化合物(本明細書において便宜上集合的に実質的に水不溶性のオレフィン含有化合物と呼ばれる)をヒドロホルミル化することにより調製される。ヒドロホルミル化ステップは、水素ガス、一酸化炭素、及びオレフィン含有出発化合物を用いたもの等の任意の従来の手段により行われてもよい。好ましくは、ヒドロホルミル化ステップは、改善された分離プロセルを説明しているUS6,252,121B1に概説されるような様式で行われる。
ポリアルデヒドの調製は、任意選択で、ポリアルデヒドのアルデヒド基をアルデヒドブロックまたは保護基で可逆的にブロックまたは保護し、それぞれブロックまたは保護されたポリアルデヒドを生成することをさらに含んでもよい。保護されたポリアルデヒドは、ポリアルデヒド成分の代わりに、またはそれに追加して使用されてもよい。
好ましくは、ポリアルデヒド成分は、trans−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、cis−1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド及びcis−1,4−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド、またはこれらのポリアルデヒドの保護もしくはブロックされた形態の2種以上を含む混合物であってもよい。
架橋剤:尿素−アルデヒド樹脂
別の実施形態において、架橋性コーティング組成物は、尿素−アルデヒド樹脂からなる架橋剤を含む。尿素−アルデヒド樹脂は、尿素とアルデヒド(すなわち、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等)またはポリアルデヒドとの反応から調製される。得られる尿素−アルデヒド樹脂を、さらにアルコール(すなわち、メタノール、ブタノール等)とさらに反応させて、エーテル化尿素−アルデヒド樹脂を生成することができる。これらの樹脂は、当業者に周知であり、いくつかの供給業者から市販されている(すなわち、Cytec IndustriesからのCYMEL U−64)。架橋性コーティング組成物は、10〜60重量パーセントの尿素−アルデヒド樹脂、例えば、20〜50重量パーセントの尿素−アルデヒド樹脂を含んでもよい。
酸触媒成分
架橋性コーティング組成物は、架橋性コーティング組成物の総重量を基準として、0.1〜5重量パーセントの1種以上の酸触媒、例えば、0.5〜3重量パーセント、または0.5〜2重量パーセントを含む。
酸触媒成分は、アクリルカルバメート官能性成分とポリアルデヒド成分との間の反応を促進するのに好適な任意の酸触媒であってもよい。一実施形態において、酸触媒は、ルイス酸であってもよい。別の実施形態において、酸触媒は、プロトン酸であってもよい。一実施形態において、酸触媒は、6.0未満のpK、または代替として、4.0未満のpKを有する。
本発明の硬化ステップは、酸触媒により開始される。そのような開始は、本発明の架橋した組成物を生成するのに十分な期間の熱曝露により行われてもよい。熱は、放射により印加されてもよいが、対流によるもの等の他の手段または手段の組み合わせが使用されてもよい。
カルバメート基とアルデヒド基(−C(=O)H)との反応の速度を増加させるのに好適な任意の化合物、物質または材料が、酸触媒として使用され得る。酸触媒の例は、ルイス酸(例えば、三フッ化ホウ素エーテラート)及びプロトン酸(すなわち、ブレンステッド酸)である。酸触媒は、6以下のpKを有するものとして特徴付けることができるプロトン酸を含んでもよく、pKは、プロトン酸の酸解離定数Kの負の10を底とする対数である。
好ましいプロトン酸は、無機プロトン酸または有機プロトン酸である。好ましい無機プロトン酸は、リン酸または硫酸である。好ましい有機プロトン酸は、カルボン酸、ホスホン酸、またはスルホン酸である。好ましいカルボン酸は、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、またはジカルボン酸である。好ましいホスホン酸は、メチルホスホン酸である。好ましいスルホン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸である。好適なルイス酸硬化触媒の例は、AlCl、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(TEBAC)、Cu(OSCF、(CHBrSBr、FeCl(例えば、FeCl 6HO)、HBF、BF.O(CHCH、TiCl、SnCl、CrCl、NiCl、及びPd(OC(O)CHである。
酸触媒は、担持されていなくても(固体担体なし)、または担持されていてもよく、すなわち、固体担体に共有結合していてもよい。担持酸触媒の例は、カチオン交換型ポリマー樹脂の酸(H)形態(例えば、NAFION NR 50(E.I.du Pont de Nemours&Co.,Inc.、Wilmington、DE)の商品名で入手可能である、1,1,2,2−テトラフルオロエテンとのエタンスルホン酸、2−[1−[ジフルオロ[(1,2,2−トリフルオロエテニル)オキシ]メチル]−1,2,2,2−テトラフルオロエトキシ]−1,1,2,2−テトラフルオロ−ポリマー、及び、AMBERLYST(商標)15(The Dow Chemical Company、Midland、Michigan、USAの子会社Rohm and Haas Co.)の商品名で入手可能である、ジエテニルベンゼンとのエテニルベンゼンスルホン酸ポリマー)等の担持酸触媒等の担持硬化触媒である。
有機溶媒(複数を含む)
架橋性コーティング組成物は、0〜90重量パーセントの1種以上の溶媒、例えば、20〜70、または30〜50重量パーセントの1種以上の溶媒を含んでもよい。溶媒は、架橋性コーティング組成物の粘度を低減して、基板への塗布を促進するために必要となり得る。溶媒はまた、架橋性コーティング組成物の全ての成分を単一の相に維持するために必要となり得る。そのような溶媒は、これに限定されないが、有機溶媒を含む。例示的な溶媒は、これらに限定されないが、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル及びジプロピレングリコールモノアルキルエーテルを含む。
好適な有機溶媒の代替例は、非極性または極性有機溶媒、例えば、アルカン(例えば、(C〜C12)アルカン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン)エーテル(例えば、(C〜C12)エーテル、例えば、(C〜C12)ジアルキルエーテル)、カルボン酸エステル(例えば、(C〜C12)カルボン酸エステル)、ケトン(例えば、(C〜C12)ケトン)、第二級もしくは第三級カルボキサミド(例えば、第二級または第三級(C〜C12)カルボキサミド)、スルホキシド(例えば、(C〜C12)スルホキシド)、またはそれらの2種以上の混合物である。
一実施形態において、水が溶媒または添加剤として使用されてもよいが、但し、水の量は二相組成物をもたらさない。
他の成分
一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、1種以上の硬化阻害薬剤を含んでもよい。例示的な硬化阻害薬剤は、これらに限定されないが、アルコール及び/もしくは水、ならびに/またはそれらの混合物を含む。例示的な硬化阻害薬剤は、これらに限定されないが、エタノール、n−プロパノール、及びn−ブタノール等の第一級アルコールを含む。
架橋性コーティング組成物は、0〜50重量パーセントの1種以上の硬化阻害薬剤、例えば、2〜30、または代替例において10〜20重量パーセントの硬化阻害薬剤を含んでもよい。
一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、1種以上の顔料を含んでもよい。例示的な顔料は、これらに限定されないが、TiO、ランプブラック及びタルクを含む。
一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、1種以上の充填剤を含んでもよい。例示的な充填剤は、これらに限定されないが、粘土、硫酸バリウム、及びシリカを含む。
一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、1種以上の添加剤を含んでもよい。例示的な添加剤は、これらに限定されないが、紫外(UV)光安定剤、分散剤、流動及び平滑剤、ならびにレオロジー剤を含む。そのような追加の添加剤は、当然ながら、コーティング組成物の使用目的に依存する。典型的に有用な従来の製剤添加剤は、セバシン酸ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)(BASFにより供給されているTinuvin 123)及び2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン(BASFにより供給されているTinuvin 152)等のUV光安定剤(ヒンダードアミン);ポリリン酸ポリエステル(BYK USA, Incにより供給されているDisperbyk 110)等の顔料及び充填剤分散剤;ならびにポリエーテル修飾ポリジメチルシロキサン(BYK USA,Incにより供給されているBYK 333)等の流動及び平滑剤;ならびにオルガノワックス(organowax)(Troy Corporationにより供給されているTroythix XYZ)等のレオロジー調整剤を含む。
一実施形態において、架橋性コーティング組成物は、金属ドライヤーをさらに含む。例示的な金属ドライヤーは、OMG Borchersから入手可能なBorchi Oxy−Coat等の鉄ドライヤーである。
架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセス
本発明による架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスは、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、(b)1種以上の架橋剤を選択することと、(c)1種以上の酸触媒を選択することと、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、(e)最初にa、c、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、(f)前記第1の成分をbと接触させることと、(g)それにより架橋性コーティング組成物を生成することとを含む。
代替の実施形態において、本発明による架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスは、(a)1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、(b)1種以上の架橋剤を選択することと、(c)1種以上の酸触媒を選択することと、(d)任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、(e)最初にa、b、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、(f)前記第1の成分をcと接触させることと、(g)それにより架橋性コーティング組成物を生成することとを含む。
本発明の架橋性組成物は、周囲温度及び圧力下で、任意の従来の混合デバイスによりバッチプロセスで作製され得る。
本発明の架橋コーティング組成物は、室温での硬化により生成されたものであっても、高い架橋度を有する。
コーティングされた基板
本発明のコーティングされた基板は、コーティングされ得る基板の少なくとも一部と接触している、本発明の架橋性コーティング組成物から得られたコーティング層を備える。
本発明のコーティングされた基板は、任意の好適な方法により調製され得る。例えば、基板の表面をコーティングする方法において、方法は、本発明の架橋性コーティング組成物を基板の表面の少なくとも一部に塗布することと、架橋した組成物を備えるコーティングされた基板を調製するために、70℃以下、または例えば30℃以下の硬化温度で硬化させることとを含む。
本発明の架橋性コーティング組成物は、任意の好適な塗布手段、例えば、はけ塗り、カレンダー処理、ローラー塗り、噴霧、モップ塗り、こて塗り、または浸漬等により、基板(複数を含む)の表面に塗布され得る。コーティングされている基板は、例えば、平坦または巻かれたシート(例えば円筒)、球、ビーズ、微粉化粒子等を含む、任意の形状であってもよい。コーティングされている基板の表面は、不規則的または規則的であってもよく、連続的または不連続的であってもよく、多孔質または非多孔質であってもよく、接続されたまたは接続されていなくてもよい。
独立してコーティングされるのに好適な基板は、任意の材料を含んでもよい。好適な材料の例は、木材、金属、セラミック、プラスチック、複合材料、及び/またはガラスである。
コーティングされた物品は、基板の少なくとも一部と接触した本発明の架橋したコーティング組成物の層を備えるコーティングされた基板を備える。
本発明の架橋した組成物は、室温での硬化により生成されたものであっても、高い架橋度を有する。この高い架橋度は、好ましくは、それらのスペクトル特性(例えば、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)分光法、13C−NMR分光法、もしくはFT−IR分光法から得られる)により、または、より好ましくは、1つ以上の改善された性能特性により証明される。好ましくは、改善された性能特性の少なくとも1つは、クロスハッチ接着、耐水性、メチルエチルケトン摩擦に対する劣化耐性、または高い振り子硬度である。
好ましくは、本発明の架橋した組成物を使用する方法は、架橋性組成物で形成されたコーティングを含み、コーティングは、耐水性、メチルエチルケトンを用いた摩擦に対する耐性、高い振り子高度、クロスハッチ接着、またはそれらの任意の2つ以上の組み合わせを示す。
コーティング組成物はまた、2つの基板の間に配置され、それらの少なくとも一部と独立して作用可能に接触した接着剤組成物として使用されてもよい。
本発明のコーティングは、60を超える、例えば120を超える、または60〜180の範囲内の振り子硬度(1日)を示す。
本発明のコーティングは、80を超える、例えば120を超える、または80〜200の範囲内の振り子硬度(7日)を示す。
本発明のコーティングは、有機溶媒、すなわちメチルエチルケトン(MEK)による、30回以上、例えば50回以上、または代替例において70回以上、または代替例において100回以上、または代替例において30〜200回の前後の往復摩擦(すなわち、1回の後方摩擦、1回の前方摩擦が1回の往復摩擦に等しい)に対する耐性を示す。そのような有機溶媒耐性は、架橋した組成物を形成する架橋の証拠である。
本発明のコーティングは、1B〜5B、例えば2B〜5B、または代替例において3B〜5B、または代替例において4B〜5B、または別の代替例において5Bのクロスハッチ接着値を示す。
上述の振り子硬度及びMEK往復摩擦(前後)の数の任意の1つ以上の決定において、コーティングは、本明細書に記載のようにスチール基板上に形成される。さらに、クロスハッチ接着値の決定において、コーティングは、本明細書に記載のように木材基板上に形成される。本発明のコーティングは、10マイクロメートル(μm)から70μm、より好ましくは50μm以下、さらにより好ましくは40μm未満、さらにより好ましくは30μm未満の、後述のように測定されるような厚さを有していた。いくつかの実施形態において、そのように形成された本発明のコーティングは、14μm以上、さらにより好ましくは20μm以上の厚さを有する。
本発明の架橋したコーティング組成物はまた、シーラント組成物として使用されてもよい。
別の代替の実施形態において、本発明は、基板と、前記基板の1つの表面と関連した少なくとも1つの本発明の架橋性コーティング組成物とを備える物品をさらに提供する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位は、1つ以上のペンタエリスリトールである。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、縮合反応生成物は、少なくとも20重量パーセントの脂肪酸成分を有する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、縮合反応生成物は、100mg KOH/gを超えるヒドロキシル価を有する。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる、架橋性コーティング組成物、それを生成するためのプロセス、それから作製される物品、及びそのような物品を作製する方法を提供するが、但し、架橋剤は、ポリアルデヒドである。
代替の実施形態において、本発明は、前述の実施形態のいずれかによる物品を提供するが、但し、基板は、金属、木材、ポリマー材料、ガラス、コンクリート、及びセラミックを含む。
以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明の範囲を限定することを意図しない。以下の実施例は、本発明によるコーティング組成物が、周囲条件下(または低温ベーキング、例えば60℃)における改善された硬度発達、短い乾燥時間、及びより高い硬化速度を有することを実証している。
1段階または2段階プロセスにより、まずアルキドポリオールが調製され(ステップA.アルキドポリオール合成)、続いて、別個の尿素プロセスまたはメチルカルバメートプロセスを使用して、アルキドポリオールのカルバミル化が行われる。最後に、得られたポリカルバメートが、評価のためにコーティングに配合される。
A.アルキドポリオール合成ステップ
I.トリグリセリドから開始する2段階アルコール分解手順
本発明のポリオール1(EX−1A)を、以下の2段階プロセスに従って調製した。EX−1Aの調製法は、表1に報告される。EX−1Aの計算された特性は、表2に報告される。
第1段階
第1段階において、典型的な大量アルコール分解を行った。5Lの三口RBフラスコに、ヒマワリ油(1388.9g)を添加した。ガラス撹拌棒及び羽根を、フラスコの中央接続部に設置した。オーバーヘッド型撹拌器を有する格子にフラスコを取り付け、室温での油浴を上昇させてフラスコを浸漬した。浴の設定温度を220℃とし、加熱及び撹拌を開始した。撹拌された油に、PE(713.6g)及びジブチルスズ触媒(全反応器投入量に対して1200ppm)を添加した。全ての反応物質が添加されたら、設定温度95℃の充填凝縮器を、側方接続部の1つに取り付け、バブラーに接続されたホースアダプターを装着した。他方の側方口に、第2のホースアダプターを取り付け、窒素入口に接続した。緩やかな窒素スイープを系に適用し、バブラー内で観察した。反応混合物を一晩加熱及び混合させ、高い変換率を確実とした。この段階は、「モノグリセリド」が達成されたら終了し、3部のメタノールに対し1部の樹脂で、反応器内容物がメタノール中に均一に溶解(分散)した。例示的な合成調製法は、表1に報告される。
第2段階
アルコール分解混合物を含有する5L RBFを16℃に冷却し、加熱及び撹拌を維持した。フラスコに、PIA(359.0g)、PAN(538.5g)、及びキシレン(全投入量に対して2%)を添加した。次いで、ディーン・スタークトラップを側方接続部の1つに接続し、出口バブラーに接続されたフリードリヒ凝縮器を装着した。窒素スイープを系に適用した。撹拌しながら系を220℃に加熱し、形成された水をキシレンとの共沸混合物として留去した。反応のこの第2段階を、反応器から試料を取り出して酸価(AV)を滴定することにより監視した。所望のAVに達するまで、反応を進行させた。次いで、反応内容物をガラス瓶に注ぎ込み、窒素のパッド下で室温に冷却した。
II.脂肪酸を使用した1段階アルキドポリオール合成
本発明のポリオール2〜4(それぞれEX−2A、EX−3A、及びEX−4A)を、以下の1段階プロセスに従って調製した。EX−2A、EX−3A、及びEX−4Aの調製法は、表1に報告される。EX−2A、EX−3A、及びEX−4Aの計算された特性は、表2に報告される。
この合成法は、2段階プロセスに関して上述されたのと同じ装置を使用して、1段階脂肪酸作製手順に従った。調製成分は、表においてパーセンテージで列挙されており、3000gの初期投入量に拡大された。この設定において、まず他の調製成分と共に脂肪酸を投入した。次いで反応器を閉じ、窒素雰囲気下でパージし、撹拌し、マントルにより220℃まで加熱した。プロセスを、溶媒なしで行った。受容器を有する短路凝縮器を使用して、凝縮水をオーバーヘッドで除去した。滴定により樹脂の酸価を測定することによって、反応の進行を監視した。その後、試料をモル重量プロファイルに関してGPCにより測定した。
Figure 2016526589
Figure 2016526589
B.アルキドポリオールのカルバミル化変換
全ての反応は、機械式撹拌器、還流凝縮器、窒素ガスパージシステム及び温度制御器を備えた2000ml丸底反応器システム内で行われた。全ての設定において、温度制御のために加熱マントルを使用した。
I.尿素水溶液中での変換(ポリカルバメートの作製)
本発明のポリカルバメート1及び2(それぞれEX−1C及びEX−2C)を、以下のプロセスに従って、本発明のポリオール1及び2(それぞれEX−1A及びEX−2A)を使用した尿素水溶液プロセス(液体尿素経路としても知られる)により調製した。反応器にヒドロキシル官能性ポリオール(2000g)を投入し、キシレン中60〜70%の最終固体レベルまで希釈して、140℃で効率的な撹拌を可能とするプロセス粘度を達成した。触媒、Fascat 4201ジブチルスズ酸化物(DBTO、Arkema,Inc.)を、固体に対し0.6%で反応器内のアルキドポリオールに添加した。使用した尿素(Sigma−Aldrich、99.5%)量は、アルキドポリオールのヒドロキシル価を基準として計算され、完全変換の62%で指標化された。182mg KOH/g(EX−1A)のヒドロキシル価を有するアルキドポリオールのために、アルキドポリオールのグラム当たり119.4mgの尿素を使用した。2000gのバッチのアルキドポリオールのために、全238.7gの尿素をまず蒸留水に溶解し、50wt%の水溶液を作製した。反応器内のアルキド−溶媒−触媒混合物を、徐々に140℃に加熱し、窒素を少なくとも30分パージした。尿素溶液を60mlのガラスシリンジに入れ、シリンジポンプを介して一定の制御速度で反応器内に慎重に供給した。尿素溶液を6〜10時間かけて反応器内に徐々に供給した。共沸混合物蒸気が形成されて凝縮器内で冷却され、次いでこれがディーン・スタークトラップ内に回収された。反応を140℃で慎重に維持し、500〜600rpmで混合し、20sccmで窒素パージし、終了するまで10〜12時間継続した。NMR及びGPC分析のために定期的に試料を採取した。ヒドロキシルからカルバメートへの理論変換率を計算したが、これは表3に報告される。
II.ポリカルバメートを作製するためのメチルカルバメートを使用した変換
本発明のポリカルバメート3及び4(それぞれEX−3C及びEX−4C)を、以下のプロセスに従って、本発明のポリオール3及び4(それぞれEX−3A及びEX−4A)を使用したメチルカルバメートプロセスにより調製した。このプロセスにおいて、アルキドポリオールをアルキドカルバメートに変換するためにメチルカルバメート(Sigma Aldrich、99%)を使用して、カルバメート交換(transcarbamation)を行った。ヒドロキシル官能性アルキドポリオールを反応器内に量り入れ(2000g)、キシレン溶媒により60〜70%固体まで希釈して140℃で効率的に混合させ、固体に対し1000ppmでFascat 4201 (DBTO、Arkema,Inc.)を投入した。使用したメチルカルバメート量は、アルキドポリオールのヒドロキシル価を基準として計算され、100%完全変換で指標化された。182mg KOH/g(EX−4)のヒドロキシル価を有するアルキドポリオールのために、アルキドポリオールのグラム当たり243.3mgのメチルカルバメートを使用した。2000gのバッチのアルキドポリオールのために、全486.6gのメチルカルバメートを次いで反応器に直接添加した。次いで、反応器内容物を最初の加熱の間窒素雰囲気でパージし、反応期間中、窒素雰囲気下に維持した。副生成物であるメタノールは、凝縮器を介してオーバーヘッドでキシレン溶媒と共に凝縮され、受容器内に回収された。反応器内容物が、内部熱電対により測定されるように140℃に達したら、温度を一晩、16時間維持した。この時間の終了時に、窒素フラックスを上昇させ、溶媒含量の低減と共に撹拌下で任意の残留メチルカルバメートの除去を促進した。樹脂への2時間の高流量窒素ガスパージの後、材料を再びキシレンで70%固体まで希釈し、ガラス容器に注ぎ込んだ。ヒドロキシルからカルバメートへの理論変換率を計算したが、これは表3に報告される。
Figure 2016526589
本発明のコーティング製剤1〜5
本発明のコーティング製剤1〜5(それぞれEX−1F;EX−1Fii;EX−2F、EX−3F、及びEX−4F)を、以下のプロセスに従う表4に記載の再複製により調製した。
酸触媒を除く表4に列挙される全ての製剤成分を、適切なサイズのねじ蓋式容器内に入れ、周囲条件下で、Flacktek DC 150SpeedMixer(商標)を使用して3,000RPMで3分間混合し、均質な製剤化前混合物を形成した。次いで、酸触媒を均質製剤混合物に最終成分として添加し、手作業により撹拌するか、またはSpeedMixer(商標)により1,000RPMで30秒間混合した。
各EX−1F;EX−1Fii;EX−2F、EX−3F、及びEX−4Fを、アルミニウムパネル上に塗布し、周囲条件下で硬化させ、約1〜2ミルの間のコーティングを形成した。EX−1F;EX−1Fii;EX−2F、EX−3F、及びEX−4Fのコーティング特性を測定したが、これは表5に報告される。
Figure 2016526589
Figure 2016526589
試験方法
試験方法は、以下を含む。
OH価滴定
OH#は、グラムまたはポリオール当たりの水酸化カリウムのミリグラム(mg KOH/gポリオール)で表現されるような、ポリオールのヒドロキシル価の大きさである。ヒドロキシル価(OH#)は、ポリマー、特にポリオールの組成物におけるヒドロキシル部分の濃度を示す。ポリマーの試料のヒドロキシル価は、まず、酸価(mg KOH/gポリオール)を得るための酸基の滴定、次に、ピリジン及び無水酢酸によるアセチル化により決定され、結果は、水酸化カリウム溶液による2つの滴定(1つは参照のためのブランクによる滴定、1つは試料による滴定)の間の差として得られる。ヒドロキシル価は、アセチル化により1グラムのポリオールと組み合わせることができる無水酢酸を中和するミリグラムでの水酸化カリウムの重量、及びポリオール中の酸基を中和するミリグラムでの水酸化カリウムの重量での酸滴定からの酸価である。より高いヒドロキシル価は、組成物内のより高い濃度のヒドロキシル部分を示す。組成物のヒドロキシル価を決定する方法の説明は、当業者に周知である、例えば、Woods,G.,The ICI Polyurethanes Book,2nd ed.(ICI Polyurethanes,Netherlands,1990)に記載されている。
ヒドロキシル当量(OH EW)は、以下の式を用いて計算される。
OH EW=56100/OH#
パーセント固体(ポリカルバメートまたはポリオール)
約0.5gのポリマーを、アルミニウム秤量皿に量り取る。約1mlのトルエンをアルミニウム秤量皿に加える。複製の秤量皿を準備し、105℃の炉内に4時間超設置する。パーセント固体は、以下の式を用いて計算される。
%固体=100×(最終試料重量/初期試料重量)
パーセント固体は、複製試料の平均である。
振り子硬度
ASTM D4366法に従って振り子硬度試験を行い、3回の測定の平均を平均化して報告する。
MEK往復摩擦
ASTM D5402に従い、周囲硬化での1日後及び7日後両方のメチルエチルケトン(MEK)耐性を測定した。溶媒耐性及び架橋度を、半自動MEK摩擦試験機(DJH Designs Inc.)を使用して評価する。コーティングされた基板を、摩擦ブロックに取り付けられたメチルエチルケトン(MEK)を染み込ませた布で摩擦した。各前後の摩擦を1回の往復摩擦として数える。この機械は、一定の下方圧力(80psi)、一定の速度(70往復摩擦/分)を印加し、加えられた往復運動の数を数える。
乾燥時間
ASTM−D 5895に従って、乾燥時間を試験した。
本発明は、本発明の精神及び本質的属性から逸脱せずに他の形態で具現化することができ、したがって、本発明の範囲を示すものとしては、上記明細書ではなく添付の特許請求の範囲が参照されるべきである。

Claims (15)

  1. 架橋性コーティング組成物であって、
    a.1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートと、
    b.1種以上の架橋剤と、
    c.1種以上の酸触媒と、
    d.任意選択で1種以上の有機溶媒と
    を含む、前記架橋性コーティング組成物。
  2. 4つ以上のヒドロキシル基を有する前記1つ以上の単位は、1つ以上のペンタエリスリトールである、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  3. 前記縮合反応生成物は、少なくとも20重量パーセントの脂肪酸成分を有する、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  4. 前記縮合反応生成物は、100mg KOH/gを超えるヒドロキシル価を有する、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  5. 前記架橋剤は、ポリアルデヒドである、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  6. 前記架橋剤は、尿素−アルデヒド樹脂である、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  7. 前記1種以上のポリ酸は、75重量パーセント未満の1種以上の1,2フタル酸を含む、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  8. 前記ポリエステルは、アルキドである、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  9. 前記架橋性コーティング組成物は、金属ドライヤーをさらに含む、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  10. 前記金属ドライヤーは、鉄ドライヤーである、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  11. 前記ポリカルバメートは、液体形態の尿素を提供することと、液体尿素をポリオールに添加することとを含むプロセスにより生成される、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  12. 液体形態の前記尿素は、溶液、溶融物またはクラスレートである、請求項11に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  13. 前記ポリカルバメートは、固体尿素を液体形態のポリオールに添加して反応混合物を形成することを含むプロセスにより生成される、請求項1に記載の前記架橋性コーティング組成物。
  14. 架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスであって、
    a.1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、
    b.1種以上の架橋剤を選択することと、
    c.1種以上の酸触媒を選択することと、
    d.任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、
    e.最初にa、c、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、
    f.前記第1の成分をbと接触させることと、
    g.それにより前記架橋性コーティング組成物を生成することと
    を含む、前記プロセス。
  15. 架橋性コーティング組成物を生成するためのプロセスであって、
    a.1種以上のポリオールと1種以上のポリ酸との縮合反応生成物を含む1種以上のポリエステルから得られる1種以上のポリカルバメートであって、前記1種以上のポリオールは、少なくとも25重量パーセントの4つ以上のヒドロキシル基を有する1つ以上の単位を含む、ポリカルバメートを選択することと、
    b.1種以上の架橋剤を選択することと、
    c.1種以上の酸触媒を選択することと、
    d.任意選択で1種以上の有機溶媒を選択することと、
    e.最初にa、b、及びdを接触させて、第1の成分を生成することと、
    f.前記第1の成分をcと接触させることと、
    それにより前記架橋性コーティング組成物を生成することと
    を含む、前記プロセス。

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