JP2016525603A - ポリアミド組成物 - Google Patents

ポリアミド組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016525603A
JP2016525603A JP2016528494A JP2016528494A JP2016525603A JP 2016525603 A JP2016525603 A JP 2016525603A JP 2016528494 A JP2016528494 A JP 2016528494A JP 2016528494 A JP2016528494 A JP 2016528494A JP 2016525603 A JP2016525603 A JP 2016525603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
composition
polyamide
pha
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016528494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6377741B2 (ja
Inventor
ステファン ジェオル,
ステファン ジェオル,
ティエリ バデル,
ティエリ バデル,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rhodia Operations SAS
Original Assignee
Rhodia Operations SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=48948362&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2016525603(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Rhodia Operations SAS filed Critical Rhodia Operations SAS
Publication of JP2016525603A publication Critical patent/JP2016525603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6377741B2 publication Critical patent/JP6377741B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L77/12Polyester-amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/05Alcohols; Metal alcoholates
    • C08K5/053Polyhydroxylic alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • C08K7/04Fibres or whiskers inorganic
    • C08K7/14Glass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2201/00Properties
    • C08L2201/08Stabilised against heat, light or radiation or oxydation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/06Polymer mixtures characterised by other features having improved processability or containing aids for moulding methods
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/06Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyamides (AREA)

Abstract

本発明が、− (ポリアミド(A)の全重量に基づいて)少なくとも0.1重量%の、ポリアミド[ポリアミド(A)]の少なくとも一部に化学結合した多価アルコール(以下、PHA)残基の量を含む、35〜80重量%の少なくとも1つの多価アルコール変性ポリアミドと、− 10〜65重量%の少なくとも1つの充填剤[充填剤F]と、− 1〜10重量%の少なくとも1つの耐衝撃性改質用ゴム[ゴム(I)]と、− 0.01〜3重量%の少なくとも1つの銅含有安定剤とを含む、充填剤入りポリアミド組成物[組成物(C)]に関し、上記の重量%が組成物(C)の全重量を基準としている。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年7月23日に出願された欧州特許第13306061.6号に対する優先権を主張し、この出願の全内容は、あらゆる目的について参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、改良された長期高温耐老化性を有するポリアミド組成物の分野に関する。
ポリアミドは、とりわけ電気、電子、および自動車工業にしばしば提案される、成形および射出部品などの多様な造形品の製造のために広範囲に使用される合成ポリマーである。
これらの使用分野において、その通常の有効寿命の間に成形ポリアミド物品は、一般に100℃を超える温度に高い頻度で達するおよび/または長時間達する熱源と接触している。熱源は熱発生デバイスまたは加熱されるデバイスであってもよく、または成形物品が置かれる周囲環境であってもよい。加熱されるデバイスまたは熱発生デバイスの例は、エンジン、またはそれらの要素、および半導体などの電子デバイスである。自動車のセグメントについては、高温用途は通例、本明細書において高温自動車用途と称される、いわゆるフードの下すなわちボンネットの下の用途に見られる。したがって、本発明は特に、電気、電子、および自動車工業に使用するための成形物品の製造に適したポリアミドに関する。
ポリアミドをベースとする電気、電子および自動車工業のための成形物品および成形用組成物は一般的に、成形しただけの組成物について良い寸法安定性、高い熱変形温度(HDT)および良い機械的特性、例えば高い引張強さ、引張弾性率および疲労などの複雑な特性プロファイルに従う必要がある。ポリアミド材料は一般的に、ポリマーの熱劣化による機械的特性の低下を示す傾向がある。この作用は、熱老化と呼ばれる。この作用は、望ましくない程度まで起こり得る。特に熱可塑性ポリマーとしてポリアミドに関して、高温暴露の劣化作用は非常に顕著であり得る。
熱老化特性を改良する試みにおいて、熱安定剤をポリアミド組成物に添加するのが従来のやり方であった。熱安定剤の機能は、成形物品を高温に暴露する時に組成物の特性をより良く維持することである。熱安定剤を使用すると、材料の種類、使用条件並びに熱安定剤の種類及び量に応じて、成形材料の有効寿命を有意に延長することができる。ポリアミド中で典型的に使用される熱安定剤の例は、フェノール系酸化防止剤および芳香族アミンのような有機安定剤、および沃化カリウムまたは臭化カリウムと組合せた銅塩の形態または元素銅の形態の銅、ならびに金属粉末、特に鉄粉末である。
既存の技術は、長期耐熱老化性の改良をもたらしているが、それにもかかわらず、より高い温度への暴露を必要とする、より要求のきびしい用途については不十分である。多くの用途において、160℃、またはさらに180〜200℃以上もの温度への長期暴露後の機械的特性の残率は、基本的な必須条件になる。また、改良された熱老化特性を有する組成物を必要とする特殊用途の数は増加している。
他方、強化剤または耐衝撃性改良剤を加えることによって、ポリアミド化合物の耐衝撃性、およびより詳しくは多軸衝撃特性を改良し、同化合物が増加した衝撃強さを有し、負荷下で延性挙動を示し、そして、残念ながら破損時には、亀裂および弱い箇所が、応力がかかった領域の周りに理想的に集中しており、伝播しないようにするのが慣例である。それにもかかわらず、これらの添加剤は一般的にアルファ−オレフィン主鎖をベースとしているので、それらは耐熱性および老化特性に悪影響を与える場合がある。
したがって、本発明の目的は、公知の組成物よりも良い熱老化特性を有し、それによって公知の組成物によって作製された成形物品よりも高い連続使用温度で使用され得る成形物品を製造する可能性を提供すると共に著しい衝撃強さを有する、耐衝撃性強化ポリアミド組成物を提供することである。
この大筋で、2007年4月5日公開の国際公開第2007/036929号(NILIT LTD)には、とりわけ、ポリアミドがポリアミドの少なくとも一部に化学結合した多価アルコールによって変性される、ガラス繊維強化ポリアミド組成物が開示されている。この文献は、前記組成物の熱老化特性については言及しない。
さらに、2010年2月4日公開の米国特許出願公開第2010029819号(DU PONT)には、1つまたは複数のポリアミドと、1つまたは複数の多価アルコール(0.25〜15重量%の量)と、任意選択によりポリマー強化剤とを含むガラス繊維強化ポリアミド組成物は改良された耐熱性をもたらすことが教示されている。
さらに、2012年10月18日公開の国際公開第2012/140100号(RHODIA OPERATIONS)は、ポリアミドの重合において多価アルコールを使用して、前記多価アルコールをポリマー鎖に導入することによって変性されたポリアミドを製造し、ポリアミドの熱安定化を達成することに関する。したがって、それは充填剤および耐衝撃性改良剤を使用して調合され得る、ポリアミドに化学的に結合した多価アルコールによって変性されたポリアミドを開示する。
多価アルコールで変性されたポリアミドをベースとした強化化合物に特定の量の耐衝撃性改質用ゴムおよび銅含有安定剤を導入することが、強化作用を同時に提供しながら著しい相乗的な熱老化安定性作用をもたらすのに有効であり、特に210℃もの温度への長期暴露の後でも機械的特性の著しい残率をもたらすのに有効であることを本出願人はこれまでに見出した。
本発明はしたがって、
− (ポリアミド(A)の全重量に基づいて)少なくとも0.1重量%の、ポリアミド[ポリアミド(A)]の少なくとも一部に化学結合した多価アルコール(以下、PHA)残基の量を含む、35〜80重量%の少なくとも1つの多価アルコール変性ポリアミドと、
− 10〜65重量%の少なくとも1つの充填剤[充填剤F]と、
− 1〜10重量%の少なくとも1つの耐衝撃性改質用ゴム[ゴム(I)]と、
− 0.01〜3重量%の少なくとも1つの銅含有安定剤と
を含む、充填剤入りポリアミド組成物[組成物(C)]に関し、
上記の重量%が組成物(C)の全重量を基準としている。
PHA変性ポリアミド中に耐衝撃性改質用ゴムおよび銅含有安定剤の上に詳述された量を同時に導入することが耐衝撃性を改良することに有効であるだけでなく、著しい相乗的な熱老化安定性を予想外に与え、210℃もの温度での熱老化性能を改良し、機械的特性の著しい残率を確実にすることにも有効であり、非変性ポリアミドまたは耐衝撃性改質用ゴムだけもしくは銅含有安定剤だけを含むPHA変性ポリアミドよりも実質的により良い性能をもたらすことを本出願人は驚くべきことに見出した。
ポリアミド(A)
本発明の組成物は、(ポリアミド(A)の全重量に基づいて)少なくとも0.1重量%の、ポリアミド[ポリアミド(A)]の少なくとも一部に化学結合した多価アルコール(以下、PHA)残基の量を含む、少なくとも1つの多価アルコール変性ポリアミドを含む。
「多価アルコール」および「PHA」という表現は、3つ以上のヒドロキシル基を分子中に含有する有機化合物を示すために本発明の文脈内で使用される。PHAは脂肪族、脂環式、アリール脂肪族または芳香族化合物であり得るが、N、S、O、ハロゲンおよび/またはPなどの1つまたは2つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、エーテル、アミン、カルボン酸、アミドまたはエステル基などの(ヒドロキシル基以外の)付加的な官能基を含むことができる。
好ましい実施形態に従って、PHAは式R−(OH)(I)
(式中、
− nが、3〜8、好ましくは4〜8の整数であり、
− Rが、C〜C36炭化水素基である)に従う。
一般的に、PHAのヒドロキシル基は脂肪族炭素原子に結合している;他の観点からいえば、PHAは一般的にフェノール型化合物ではない。
さらに、PHAのヒドロキシル基の適切な反応性を確実にするために、前記ヒドロキシル基は立体障害がないことが一般的に好ましい。この目的のために、ヒドロキシル基を持つ脂肪族炭素に対してアルファ位の炭素原子は一般的に立体障害置換基を有さず、より具体的には分岐脂肪族基を有さない。
本発明の枠内でPHAとして使用されるために適した化合物は特に:
− グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,3−ジ(2’−ヒドロキシエチル)−シクロヘキサン−1−オール、ヘキサン−1,2,6−トリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、3−(2’−ヒドロキシエトキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−(2’−ヒドロキシプロポキシ)−プロパン−1,2−ジオール、2−(2’−ヒドロキシエトキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、6−(2’ヒドロキシプロポキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシエトキシ)−メチルエタン、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシプロポキシ)−メチル−プロパン、1,1,1−トリス−(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス−(ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1,5−トリス−(ヒドロキシフェニル)−3−メチルペンタン、トリメチロールプロパンエトキシレート、トリメチロールプロパンプロポキシレート、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N−(2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)グリシン(トリシンとしても公知である)、およびそれらの塩からなる群から特に選択される、トリオール;
− ジグリセロール、ジ(トリメチロールプロパン)、ペンタエリトリトール、1,1,4−トリス−(ジヒドロキシフェニル)−ブタンからなる群から特に選択される、テトラオール;
− 5つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にトリグリセロール;
− 6つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にジペンタエリトリトール;
− 8つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にトリペンタエリトリトール;
− シクロデキストリン、D−マンノース、グルコース、ガラクトース、スクロース、フルクトース、アラビノース、D−マンニトール、D−ソルビトール、D−またはL−アラビトール、キシリトール、イジトール、タリトール、アルトリトール、グリトール、エリスロール、トレイトール、D−グロノ−1,4−ラクトンからなる群から特に選択される、糖質型ポリオールである。
本発明の枠内で特に良い結果を提供することがわかったPHAはジグリセロール、トリグリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール(DPE)、トリペンタエリトリトール(TPE)およびジ(トリメチロールプロパン)であり、ジペンタエリトリトール(DPE)およびトリペンタエリトリトール(TPE)が好ましく、ジペンタエリトリトール(DPE)が特に好ましい。
上記のように、多価アルコール変性ポリアミドは、ポリアミドの少なくとも一部に化学結合した多価アルコール(以下、PHA)残基を含む。「ポリアミドの少なくとも一部に結合した」という表現は、ポリアミド(A)分子の少なくとも一部分が、例えばエステル結合によって結合した前記PHA残基を含むが、他方、他のポリアミド(A)分子は前記化学結合したPHA残基を含有しなくてもよいことを意味することが意図される。
前記PHAのヒドロキシル基の1つまたは2つ以上がポリアミド(A)分子への結合に関与してもよいということは理解されたい。前記PHAの2つ、3つ、またはそれより多いヒドロキシル基が結合に関与するとき、ポリアミド(A)は分岐構造を有してもよい。
ポリアミド(A)は、重合プロセスの前にまたはそのいずれかの段階に、少なくとも3つのヒドロキシル官能基を有する多価アルコールを重合媒体に添加することによって得られる可能性がある。
それにもかかわらず、重縮合反応の終了前にPHAの添加が行なわれてPHAのヒドロキシル官能基の少なくとも1つが反応させられるのを確実にし、したがってポリアミド分子へのPHA残基の結合を確実にすることが重要である。
より正確には、ポリアミド(A)は、前記少なくとも1つのPHAの存在下で:
− 少なくとも二酸[酸(DA)](またはその誘導体)と少なくともジアミン[アミン(NN)](またはその誘導体)とを含む混合物(M1);
− 少なくともラクタム[ラクタム(L)]を含む混合物(M2);
− 少なくともアミノカルボン酸[アミノ酸(AN)]を含む混合物(M3);および
− それらの組合せから選択される少なくとも1つの混合物の縮合反応によって得られる。
重合において使用されるPHAの量は一般的に、モノマー混合物の全重量に対して0.15〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である。
ポリアミド分子にこのように結合し得るPHAの一部分は、使用されるPHAの全モルに対して少なくとも50%モル、好ましくは少なくとも70%モル、さらにより好ましくは少なくとも80%モルであると一般的に理解される。
結果として、ポリアミド(A)は、ポリアミド(A)の重量に対して少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.75重量%および多くとも10重量%、好ましくは多くとも7重量%、さらにより好ましくは多くとも5重量%の、化学結合したPHA残基の含有量を有する。
ポリアミド(A)中の遊離PHAの存在を絶対的に取り除くことはできないが、ポリアミド(A)は、もしあるとすれば、化学結合していないPHAをポリアミド(A)の重量に対して2重量%未満、好ましくは1.5重量%未満、より好ましくは1重量%未満の量で含むということは理解されたい。
酸(DA)誘導体には、アミド基を形成することができるとりわけ塩、無水物、エステルおよび酸ハロゲン化物が含まれ、同様に、アミン(NN)誘導体には、同様にアミド基を形成することができるとりわけそれらの塩が含まれる。
前記酸(DA)は、2つの反応性カルボン酸基を含む芳香族ジカルボン酸[酸(AR)]または2つの反応性カルボン酸基を含む脂肪族ジカルボン酸[酸(AL)]であり得る。本発明の目的のためには、ジカルボン酸は、それが1つもしくは2つ以上の芳香族基を含む場合には「芳香族」と考えられる。
酸(AR)の非限定的な例は特に、イソフタル酸(IA)、およびテレフタル酸(TA)などのフタル酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、3,5−ピリジンジカルボン酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ケトン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、ビス(3−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ケトン、ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼンの他、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸,1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸である。
酸(AL)のなかで、とりわけ、シュウ酸(HOOC−COOH)、マロン酸(HOOC−CH−COOH)、コハク酸[HOOC−(CH−COOH]、グルタル酸[HOOC−(CH−COOH]、2,2−ジメチル−グルタル酸[HOOC−C(CH−(CH−COOH]、アジピン酸[HOOC−(CH−COOH]、2,4,4−トリメチル−アジピン酸[HOOC−CH(CH)−CHC(CH-CH-COOH]、ピメリン酸[HOOC−(CH−COOH]、スベリン酸[HOOC−(CH−COOH]、アゼライン酸[HOOC−(CH−COOH]、セバシン酸[HOOC−(CH−COOH]、ウンデカンジオン酸[HOOC−(CH−COOH]、ドデカンジオン酸[HOOC−(CH10−COOH]、テトラデカンジオン酸[HOOC−(CH11−COOH]、オクタデカンジオン酸[HOOC−(CH16−COOH]に言及することができる。
好ましくは、ポリアミド(A)の製造のために使用される酸(DA)は、上に詳述されたような酸(AL)を、おそらく上に詳述されたような酸(AR)の少量と組み合せたものである。
アミン(NN)は一般的に、脂肪族アルキレン−ジアミン、芳香族ジアミンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
前記脂肪族アルキレン−ジアミンは典型的に、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族アルキレンジアミンである。
前記脂肪族アルキレンジアミンは有利には、1,2−ジアミノエタン、1,2−ジアミノプロパン、プロピレン−1,3−ジアミン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンテン、1,5−ジアミノ−2−メチル−ペンタン、1,4−ジアミノ−1,1−ジメチルブタン、1,4−ジアミノ−1−エチルブタン、1,4−ジアミノ−1,2−ジメチルブタン、1,4−ジアミノ−1,3−ジメチルブタン、1,4−ジアミノ−1,4−ジメチルブタン、1,4−ジアミノ−2,3−ジメチルブタン、1,2−ジアミノ−1−ブチルエタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノ−オクタン、1,6−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−2,4−ジメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−3,3−ジメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−2,2−ジメチルヘキサン、1,9−ジアミノノナン、1,6−ジアミノ−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−2,4,4−トリメチルヘキサン、1,7−ジアミノ−2,3−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,4−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,5−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,2−ジメチルヘプタン、1,10−ジアミノデカン、1.8−ジアミノ−1,3−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−1,4−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−2,4−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−3,4−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−4,5−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−2,2−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−3,3−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−4,4−ジメチルオクタン、1,6−ジアミノ−2,4−ジエチルヘキサン、1,9−ジアミノ−5−メチルノナン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、および1,13−ジアミノトリデカンからなる群から選択される。
脂肪族アルキレンジアミンは好ましくは、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノ−オクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカンおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのジアミンを含む。より好ましくは、脂肪族アルキレンジアミンは、1,6−ジアミノヘキサン、1,10−ジアミノデカンおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのジアミンを含む。
芳香族ジアミンは好ましくは、メタ−フェニレンジアミン、メタ−キシリレンジアミンおよびパラ−キシリレンジアミンからなる群から選択される。
好ましくは、ポリアミド(A)の製造のために使用されるアミン(NN)は、上に詳述されたような脂肪族アルキレンジアミンをおそらく上に詳述されたような芳香族ジアミンの少量と組み合わせたものである。
好ましい混合物(M1)は、
− アジピン酸および1,6−ジアミノヘキサンの混合物;
− アジピン酸、テレフタル酸および1,6−ジアミノヘキサンの混合物;
− セバシン酸および1,6−ジアミノヘキサンの混合物である。
ポリアミド(A)の製造に使用するために適したラクタム(L)は、β−ラクタムまたはε−カプロラクタムの何れかであり得る。
好ましい混合物(M2)はε−カプロラクタムを含む。
ポリアミド(A)の製造に使用するために適したアミノ酸(AN)は、6−アミノ−ヘキサン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカンラクタムからなる群から選択され得る。
さらに、混合物(M1)、(M2)、(M3)およびそれらの組合せのいずれかに、2つより多いカルボン酸基およびアミン基を含む1つまたは2つ以上の多官能性酸/アミンモノマー、例えば3つ以上のカルボン酸基を有するポリカルボン酸、3つ以上のアミン基を有するポリアミン、2つのカルボン酸基および1つまたは複数のアミン基を含有する多官能性二酸、2つのアミン基および1つまたは複数のカルボン酸基を含有する多官能性ジアミンを添加することも、本発明の範囲内である。前記多官能性酸/アミンモノマーの導入は一般的に、とりわけ1997年7月10日公開の国際公開第97/24388号(NYLTECH ITALIA[IT])および1999年12月16日公開の国際公開第99/64496号(NYLTECH ITALIA[IT];)に記載された構造などの星状または樹状の分岐構造をもたらす。
また、1つまたは2つ以上のエンドキャッピング剤[試剤(M)]を混合物(M1)、(M2)、(M3)およびそれらの組合せのいずれかに添加してポリアミド(A)を製造することができ、これは本発明の範囲から逸脱しないということもさらに理解されたい。試剤(M)は一般的に、1つだけ反応性カルボン酸基を含む酸[酸(MA)]および1つだけ反応性アミン基を含むアミン[試剤(MN)]からなる群から選択される。
酸(MA)は好ましくは、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸からなる群から選択され、好ましくは酢酸および安息香酸から選択される。
アミン(MN)は好ましくは、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ベンジルアミン、アニリン、トルイジンからなる群から選択される。
組成物(C)は、組成物(C)の全重量に対して上に詳述されたようなポリアミド(A)を少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%で含む。さらに、組成物(C)は、組成物(C)の全重量に対して上に詳述されたようなポリアミド(A)を多くとも80重量%、好ましくは多くとも75重量%、さらにより好ましくは多くとも70重量%で含む。
充填剤(F)
組成物は、1つまたは2つ以上の充填剤(F)を10〜65重量%で含む。
前記充填剤(F)は任意の強化剤であり得るが、それは好ましくは炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、炭素繊維、タルク、マイカ、ウォラストナイト、焼成クレー、カオリン、珪藻土、硫酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、炭酸アルミニウムナトリウム、バリウムフェライト、チタン酸カリウムからなる群から選択される。
したがって、充填剤(F)は、モルフォロジーの観点から繊維充填剤および粒状充填剤から選択され得る。
好ましくは、充填剤は、繊維充填剤から選択される。繊維充填剤のなかで、ガラス繊維が好ましい。それらには、チョップトストランドA−、E−、C−、D−、S−およびR−ガラス繊維が含まれる。円形および円形でない断面を有するガラス繊維を使用することができる。「円形でない断面を有するガラス繊維」という表現は本明細書においてその通常の意味に従って使用され、すなわちそれは、ガラス繊維の縦方向に垂直であり且つ断面の最長直線距離に相当する長軸と、長軸に垂直な方向の断面の直線距離に相当する短軸とを有する断面を有するガラス繊維を指すことが意図される。繊維の円形でない断面は、繭型形状、矩形形状、楕円形状、多角形形状、長方形形状などの様々な形状を有してもよいが、この一覧は完全ではない。長軸の長さと短軸の長さとの比は、好ましくは約1.5:1〜約6:1の間、より好ましくは約2:1〜約5:1の間、さらにより好ましくは約3:1〜約4:1の間である。
好ましい実施形態において、ガラス繊維、より詳しくは、円形断面ガラス繊維は、充填剤(F)として使用される。
組成物(C)は、組成物(C)の全重量に対して上に詳述されたような充填剤(F)を好ましくは少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも20重量%で含む。
さらに、組成物(C)は通常、組成物(C)の全重量に対して上に詳述されたような充填剤(F)を多くとも60重量%、好ましくは多くとも55重量%、さらにより好ましくは多くとも50重量%含む。
組成物(C)が組成物(C)の全重量に対して上に詳述されたような充填剤(F)を約10〜約40重量%で含んだ時に特に良い結果が得られた。
ゴム(I)
組成物(C)は、少なくとも1つの耐衝撃性改質用ゴム[ゴム(I)]を1〜10重量%で含む。
組成物(C)に使用するために適したゴム(I)は一般的に、ポリアミド(A)と反応することができる、より詳しくはポリアミド(A)のアミンまたはカルボン酸末端基と反応することができる少なくとも1つの官能基を含む[官能化ゴム(IF)]。
官能化ゴム(IF)の官能基は一般的に、カルボン酸基およびそれらの誘導体(とりわけ塩およびエステルを含める)、エポキシ基、無水物基、オキサゾリン基、マレイミド基またはそれらの混合物から選択される。
官能化ゴム(IF)はオリゴマーまたはポリマー化合物であってもよく、官能基は、耐衝撃性改良剤の主鎖の重合の間に官能性モノマーを共重合することによってまたは予め形成されたポリマー主鎖をグラフトすることによって導入され得る。
前記官能化ゴム(IF)は一般的に、以下のモノマー:エチレン;プロピレン、ブテン、オクテンなどの高次アルファオレフィン;ブタジエンおよびイソプレンなどのジエン;アクリレート、スチレン、アクリロニトリル;(メタ)アクリル酸およびエステルなどのそれらの誘導体;酢酸ビニルなどのビニルモノマー、およびその他のビニルエステルの少なくとも1つから誘導される繰り返し単位を含む。他のモノマーが官能化ゴム(IF)の構造中に同様に含まれてもよい。
官能化ゴム(IF)のポリマー主鎖は一般的に、ポリエチレンおよびそれらのコポリマー、例えばエチレン−ブテン;エチレン−オクテン;ポリプロピレンおよびそれらのコポリマー;ポリブテン;ポリイソプレン;エチレン−プロピレン−ゴム(EPR);エチレン−プロピレン−ジエンモノマーゴム(EPDM);エチレン−アクリレートゴム;ブタジエンアクリロニトリルゴム、エチレン−アクリル酸(EAA)、エチレン−ビニルアセテート(EVA);アクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABS)、ブロックコポリマースチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS);ブロックコポリマースチレンブタジエンスチレン(SBS);メタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)タイプのコア−シェルエラストマー、または上記のものの1つまたは複数の混合物を含むエラストマー主鎖から選択される。
官能基が前記ポリマー主鎖中に含まれない場合、官能化ゴム(IF)は、共重合またはグラフト化によって、カルボン酸基およびそれらの誘導体(とりわけ塩およびエステルを含める)、エポキシ基、無水物基、オキサゾリン基、マレイミド基またはそれらの混合物のいずれかを含有する官能性モノマーからの残基をさらに導入するということは理解されたい。さらに、前記官能性モノマーは、官能基をすでに含んでいる場合がある主鎖をさらに改良するために使用されてもよいと考えられる。
官能化ゴム(IF)の特定の例は、とりわけ、エチレン、アクリル酸エステルおよびグリシジルメタクリレートのターポリマー、エチレンおよびブチルエステルアクリレートのコポリマー;エチレン、ブチルエステルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートのコポリマー;エチレン−無水マレイン酸コポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたEPR;無水マレイン酸でグラフトされたスチレン−マレイミドコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたSEBSコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたスチレンアクリロニトリルコポリマー;無水マレイン酸でグラフトされたABSコポリマーである。
本発明の枠内で特に有効であることがわかった官能化ゴム(IF)は無水マレイン酸でグラフトされたエチレン非晶質コポリマーである。
前記ゴム(I)の量は、組成物(C)の全重量に対して好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも3重量%である。さらに、その量は、組成物(C)の全重量に対して好ましくは多くとも8重量%、より好ましくは多くとも7重量%、さらにより好ましくは多くとも6重量%である。
銅含有安定剤
本発明の実施において有用な銅含有安定剤は、銅化合物およびアルカリ金属ハロゲン化物を含むとして特徴付けられてもよい。より詳しくは、銅含有安定剤は、酸化銅(I)、酸化銅(II)、銅(I)塩、例えば酢酸第一銅、ステアリン酸第一銅、第一銅有機錯化合物、例えば銅アセチルアセトナート、第一銅ハロゲン化物等からなる群から選択される銅化合物[化合物(Cu)]、およびアルカリ金属ハロゲン化物[ハロゲン化物(M)]から本質的になる。好ましくは、銅含有安定剤はヨウ化銅および臭化銅から選択される銅ハロゲン化物から本質的になり、およびアルカリ金属ハロゲン化物は好ましくは、リチウム、ナトリウムおよびカリウムのヨウ化物および臭化物から選択される。
特に好ましい組合せはCuIとKIとの組合せである。
銅含有安定剤は好ましくは、銅(I)化合物[化合物(Cu)]およびアルカリ金属ハロゲン化物[ハロゲン化物(M)]を化合物(Cu):ハロゲン化物(M)の重量比1:99〜30:70、好ましくは5:95〜20:80、より好ましくは10:90〜15:85で含む。特に有効であることがわかった化合物(Cu):ハロゲン化物(M)の重量比は、約0.15である(すなわち約13:87に相当する)。
組成物(C)中の化合物(Cu)とハロゲン化物(M)を組み合わせた重量、すなわち銅含有安定剤の重量は、組成物(C)の全重量に基づいて約0.01〜約3重量%、好ましくは約0.02〜約2.5重量%、より好ましくは約0.1〜約1.5重量%になる。
銅含有安定剤中の化合物(Cu)の量は一般的に、組成物(C)中に約25〜約1000ppm、好ましくは約50〜約500ppm、より好ましくは約75〜約150ppmの銅のレベルを提供するために十分である。
任意選択の補助安定剤(S)
また、組成物(C)は、銅含有安定剤とは異なる、本明細書によって「補助安定剤(S)」と称される1つまたは2つ以上の熱安定剤または酸化防止剤を含んでもよい。
組成物(C)において使用されるとき、補助安定剤(S)は一般的に、ヒンダードアミン化合物、ヒンダードフェノール化合物、およびリン化合物からなる群から選択される。
「ヒンダードアミン化合物」という表現は、この技術分野のその慣用的な意味に従って使用され、一般的には、当技術分野で公知の2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの誘導体を意味することが意図される(例えば:Plastics Additives Handbook, 5th ed., Hanser, 2001を参照)。本発明による組成物のヒンダードアミン化合物は、低分子量または高分子量のどちらであってもよい。
低分子量のヒンダードアミン化合物は典型的に、高くても900、好ましくは高くても800、より好ましくは高くても700、さらにより好ましくは高くても600および最も好ましくは高くても500g/モルの分子量を有する。
低分子量ヒンダードアミン化合物の例は、以下の表1に記載される。
それらの低分子量化合物のなかで、ヒンダードアミンは好ましくは、式(a1)、(a2)、(a11)および(a12)に相当するヒンダードアミンからなる群から選択される。より好ましくは、ヒンダードアミンは、式(a1)、(a2)、および(a12)に相当するヒンダードアミンからなる群から選択される。さらにより好ましくは、ヒンダードアミンは、式(a2)に相当するヒンダードアミンである。
高分子量のヒンダードアミン化合物は典型的にポリマーであり、典型的には少なくとも1000、好ましくは少なくとも1100、より好ましくは少なくとも1200、さらにより好ましくは少なくとも1300および最も好ましくは少なくとも1400g/モルの分子量を有する。
高分子量ヒンダードアミン化合物の例は、以下の表2に記載される。
表2の式(b1)〜(b6)中の「n」は、ポリマー中の繰り返し単位の数を示し、通常、4以上の整数である。
それらの高分子量化合物のなかで、ヒンダードアミンは好ましくは、式(b2)および(b5)に相当するヒンダードアミンからなる群から選択される。より好ましくは、高分子量ヒンダードアミンは式(b2)に相当するヒンダードアミンである。
使用される場合、ヒンダードアミン化合物は典型的に、組成物の全重量に基づいて有利には少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.05重量%、より一層好ましくは少なくとも0.1重量%の量で存在する。
同様に、また、ヒンダードアミン化合物は存在している場合、典型的に、組成物の全重量に基づいて有利には多くとも3.5重量%、好ましくは多くとも3重量%、より好ましくは多くとも2.5重量%、さらにより好ましくは多くとも2.0重量%、さらにより好ましくは多くとも0.8重量%および最も好ましくは多くとも0.6重量%の量において存在する。
「ヒンダードフェノール化合物」という表現はこの技術分野のその慣用的な意味に従って使用され、一般的には、当技術分野に公知のオルト−置換フェノールの誘導体、特に(限定されないが)ジ−tert−ブチル−フェノール誘導体を意味することが意図される。
ヒンダードフェノール化合物の例を以下の表3に記載する。
組成物(C)において特に有効であることがわかったヒンダードフェノール化合物は、上記のような式(d4)のN,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス(3−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド))である。
使用される場合、ヒンダードフェノール化合物は典型的に、組成物の全重量に基づいて有利には少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.05重量%、より一層好ましくは少なくとも0.1重量%の量において存在する。
同様に、また、ヒンダードフェノール化合物は典型的に、組成物の全重量に基づいて有利には多くとも3.5重量%、好ましくは多くとも3重量%、より好ましくは多くとも2.5重量%、さらにより好ましくは多くとも2.0重量%、さらにより好ましくは多くとも0.8重量%および最も好ましくは多くとも0.6重量%の量において存在する。
補助安定剤(S)は、アルカリまたはアルカリ土類金属次亜リン酸塩、ホスファイトエステル、ホスホナイトおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのリン化合物であってもよい。
ナトリウムおよびカルシウム次亜リン酸塩が好ましいアルカリまたはアルカリ土類金属次亜リン酸塩である。
ホスファイトエステルは式P(OR)によって表わされてもよく、ホスホナイトは式P(OR)Rによって表わされてよく、そこにおいてRの各々は、同一または異なっていてもよく、典型的に、C1〜20アルキル、C3〜22アルケニル、C6〜40シクロアルキル、C7〜40シクロアルキレン、アリール、アルカリールまたはアリールアルキル部分からなる群から独立に選択される。
ホスファイトエステルの例は以下の表4に記載されている。
ホスホナイトの例は以下の表5に記載されている。
組成物(C)において使用されるとき、リン化合物は好ましくは、組成物の全重量に基づいて少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.05重量%の量において存在する。
リン化合物はまた、組成物の全重量に基づいて、有利には多くとも1重量%、より好ましくは多くとも0.5重量%、さらにより好ましくは多くとも0.25重量%の量で存在する。
他の成分
また、組成物(C)は、潤滑剤、可塑剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、核剤、触媒等の、当技術分野において一般的に使用される他の従来の添加剤を含んでもよい。
さらに、組成物(C)は、1つまたは複数の他のポリマー、好ましくはポリアミド(A)と異なるポリアミドを含むことができる。半結晶質または非晶質ポリアミド、例えば脂肪族ポリアミド、半−芳香族ポリアミド、そしてより一般的には芳香族または脂肪族飽和二酸と脂肪族飽和または芳香族一次ジアミン、ラクタム、アミノ酸またはこれらの異なったモノマーの混合物との間の重縮合によって得られたポリアミドにとりわけ言及することができる。
組成物(C)の製造
本発明はさらに、ポリアミド(A)、充填剤(F)、ゴム(I)、銅含有安定剤、および任意の他の任意選択の成分を溶融ブレンドする工程を含む、上に詳述されたような組成物(C)を製造する方法に関する。
任意の溶融混合方法を用いて本発明のポリマー成分および非ポリマー成分を混合してもよい。例えば、一軸スクリュー押出機または二軸スクリュー押出機、撹拌機、一軸スクリューまたは二軸スクリューニーダー、またはバンバリーミキサーなどの溶融ミキサーにポリマー成分および非ポリマー成分を供給してもよく、添加工程は、全ての成分の同時の添加またはバッチでの段階的な添加であってもよい。ポリマー成分および非ポリマー成分がバッチで徐々に添加されるとき、ポリマー成分および/または非ポリマー成分の一部が最初に添加され、次に、十分に混合された組成物が得られるまで、その後に添加される残りのポリマー成分および非ポリマー成分と溶融混合される。強化充填剤が長い物理的形状(例えば、長いガラス繊維)を示す場合、延伸押出成形を使用して強化組成物を調製してもよい。
組成物(C)の使用
上に開示されたような組成物(C)は、それから製造された成形品または押出品の高温での長期熱安定性を増すのに有用である。物品の長期熱安定性は、厚さ4mmの試験試料を様々な試験時間について炉内で様々な試験温度に暴露(空気炉老化)することによって評価することができる。本明細書に開示された組成物の炉試験温度には、210℃および3000時間までの試験時間を含める。空気炉老化後の試験試料が、ISO 527−2/1A試験方法に従って引張強さおよび破断点伸びについて試験され、成形されただけの同じ組成および形状を有する暴露されていない対照標準と比較される。成形されただけの対照標準との比較は、引張強さの残率および/または破断点伸びの残率を提供し、このように様々な組成物を長期熱安定性性能に関して評価することができる。
様々な実施形態において、組成物(C)の、210℃/2000時間においての引張強さの残率は、成形されただけの暴露されていない対照標準との比較に基づいて少なくとも50%および好ましくは少なくとも60%である。
別の態様において、本発明は、高温用途のための上に開示された組成物(C)の使用に関する。
さらに別の態様において、本発明は、本発明の組成物(C)を造形することによって物品を製造するための方法に関する。物品の例は、フィルムまたはラミネート、自動車部品またはエンジン部品または電気/エレクトロニクス部品である。「造形」とは、例えば押出、射出成形、熱成形、圧縮成形またはブロー成形などの任意の造形技術を意味する。好ましくは、物品は射出成形またはブロー成形によって造形される。
本明細書に開示される成形または押出熱可塑性樹脂製品は、以下の要件の一または複数を満たす多くの車両部品において用途を有してもよい:耐衝撃性要件;(例えば、従来の金属を上回る)著しい重量軽減;高温に対する耐性;油環境に対する耐性;冷却剤などの化学薬剤に対する耐性;およびよりコンパクト且つ統合された設計を可能にするノイズ低減。特定の成形または押出熱可塑性樹脂製品は、給気冷却器(CAC);シリンダーヘッドカバー(CHC);オイルパン;サーモスタットおよびヒーターハウジングならびに冷却液用ポンプなどのエンジン冷却装置;マフラーおよび触媒コンバーター用のハウジングなどの排気装置;給気マニホルド(AIM);およびタイミングチェーンベルトフロントカバーからなる群から選択される。高温への長期暴露に対する所望の機械抵抗の例示的な実施例として、給気冷却器に言及することができる。給気冷却器は、エンジン燃焼効率を改良する車のラジエータの一部である。給気冷却器は給気温度を低下させ、ターボチャージャー内で圧縮後の空気の密度を増加させ、したがってより多くの空気がシリンダー内に入るのを可能にしてエンジン効率を改良する。入ってくる空気の温度はそれが給気冷却器に入る時に200℃を超えることがあり得るので、この部品は長時間にわたって高温下で良い機械的特性を維持する組成物から製造されることが必要とされる。
参照により本明細書に組み込まれるいずれかの特許、特許出願、および刊行物の開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
本発明は以下の実施例によってさらに説明される。以下の実施例は説明目的のためのものにすぎず、本発明をそれに制限するために使用されるのではないことは理解されるはずである。
分析
粘度指数(単位:mL/g)をISO307規格に従ってギ酸溶液中で定量した。
カルボン酸末端基(CEG)濃度およびアミン末端基(AEG)濃度を滴定によって定量した(単位:meq/kg)。
融解温度(T)およびエンタルピー(ΔH)、結晶化温度(T)をPerkin Elmer Pyris 1を使用して10℃/分で示差走査熱量測定(DSC)によって定量した。
遊離多価アルコール含有量(単位:重量%)の定量:
以下に詳述された手順に従って、古典的C18カラムを有するAgilent 1100シリーズHPLC(光散乱検出器)を使用してポリアミドポリマーおよび化合物中の遊離DPEまたはTPE含有量を定量し、トリフルオロエタノール/水1/10wt/wt溶剤中の5つの異なった濃度のDPEまたはTPEで較正した。
約2gのポリアミド変性PHAペレットを30gのトリフルオロエタノール+1g/LのLiCl混合物に室温で可溶化し、全てのポリアミド変性PHAペレットが溶解されるまで撹拌を続けた。
次に、混合物を室温で撹拌し続けながら300gの水を滴下し(約30分以内)、ポリアミドポリマー鎖の沈殿を確実にした。遊離DPE含有量濃度の定量のために、室温で60分間にわたって撹拌をさらに続けた。遊離TPE含有量濃度の定量のために、溶液を15分間にわたって90℃未満に加熱して、遊離TPEの可溶化を確実にした。
そのように得られた溶液の試験体を、0.45μmのフィルターを通して濾過した後に上記のHPLC計測器に注入し、含有量を校正曲線に基づいて定量した。
定量は2回繰り返され、記録された値は2つの測定値の平均である。
調製例−一般的重合手順
回分反応器内に、必要とされる量のナイロン66塩(ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート)、水および消泡剤Silcolapse(登録商標)5020を適切な量のPHA、使用される場合、付加的なモノマー、そしておそらく次亜リン酸塩触媒と組み合わせて導入した。ポリアミドをPA 66の合成の標準的な方法に従って合成し、その後に、以下に記載した条件で仕上工程を実施した。次に、ポリマーをストランドの形状で押出し、冷水槽内で冷却し、ペレット化してペレットを得た。
成分および重合条件の一覧を表6に記載する。
化合物の押出のための一般的手順および高熱長期老化試験
押出前に、ポリアミドのペレットを乾燥させて水分を1500ppm未満に減少させた。以下のパラメーターを使用してWERNER&PLEIFEDER(登録商標)ZSK40二軸スクリュー押出機内で選択された成分を溶融ブレンドすることによって組成物が得られた。35kg/時間、280回転/分、8つの加熱帯の設定値:250、255、260、260、265、270、275、280℃。全ての成分を押出機の始端に供給した。押出されたストランドを水槽内で冷却し、次にペレット化し、得られたペレットを封止されたアルミニウムラインバッグ内に保管して着湿を防いだ。
上記のように製造されたポリアミドに以下の成分を配合した:
− Stabamid(登録商標)26AE2 PA66、これはアミノ末端基よりも多いカルボン酸を有する、Solvayから市販されているポリアミド66(IV=134mL/g)である;
− Owens CorningからのVetrotex OCV 983ガラス繊維
− 滑剤エチレン−ビス−ステレアミド(ethylene−bis−stereamide);
− ExxonMobilからのExxelor(登録商標)VA1803、これは反応押出によって無水マレイン酸で官能化された非晶質エチレンコポリマーである;
− Ajay(登録商標)EuropeからのCuIおよびKI
80℃の型温度でDEMAG(登録商標)50T射出成形機を使用して290℃で組成物を射出成形し、厚さ4mmのISO527試料を調製した。老化前に、初期機械的特性(E−弾性率、破断点引張強さ(TS)および破断点ひずみ)を23℃でISO 527/1Aに従う引張測定によって、5つの試験体からの平均値として定量した。
試料を210℃に設定された再循環空気炉(Heraeus TK62120)内で熱老化させた。様々な熱老化時間(500時間、1000時間および2000時間)で、試料を炉から取り出し、室温に冷却させ、試験の準備ができるまで封止アルミニウムラインドバッグ内に置いた。機械的特性を老化前と同じ手順に従って測定した。
機械的特性の残率(破断点引張強さ、E−弾性率、破断点ひずみ)が、温度Tでの特定の熱老化時間後の機械的特性の値と老化前の機械的特性の値の比のパーセンテージとして表わされる。例えば、Tで500時間の熱老化時間の間、残率(TS)はTS(500h,T)/TS(初期)のパーセンテージとして表わされる。
組成物中の成分およびそれらの相互量ならびに空気炉老化の前と後の試料の機械的特性を以下の表に記載する。
実施例が明らかに示したように、PHA変性ポリアミド中の銅含有安定剤とゴム(I)との組合せだけが、2000時間もの間210℃で熱老化した後に65%超まで機械的特性の残率を達成することを可能にした。

Claims (15)

  1. − (ポリアミド(A)の全重量に基づいて)少なくとも0.1重量%の、ポリアミド[ポリアミド(A)]の少なくとも一部に化学結合した多価アルコール(以下、PHA)残基の量を含む、少なくとも1つの多価アルコール変性ポリアミドであって、前記PHAが、3つ以上のヒドロキシル基を分子中に含有する有機化合物である、35〜80重量%の少なくとも1つの多価アルコール変性ポリアミドと、
    − 10〜65重量%の少なくとも1つの充填剤[充填剤F]と、
    − 1〜10重量%の少なくとも1つの耐衝撃性改質用ゴム[ゴム(I)]と、
    − 0.01〜3重量%の少なくとも1つの銅含有安定剤と
    を含む、充填剤入りポリアミド組成物[組成物(C)]であって、
    上記の重量%が組成物(C)の全重量を基準としている、充填剤入りポリアミド組成物[組成物(C)]。
  2. PHAが、
    − グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,3−ジ(2’−ヒドロキシエチル)−シクロヘキサン−1−オール、ヘキサン−1,2,6−トリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、3−(2’−ヒドロキシエトキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−(2’−ヒドロキシプロポキシ)−プロパン−1,2−ジオール、2−(2’−ヒドロキシエトキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、6−(2’ヒドロキシプロポキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシエトキシ)−メチルエタン、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシプロポキシ)−メチル−プロパン、1,1,1−トリス−(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス−(ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1,5−トリス−(ヒドロキシフェニル)−3−メチルペンタン、トリメチロールプロパンエトキシレート、トリメチロールプロパンプロポキシレート、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N−(2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)グリシン(トリシンとしても公知である)、およびそれらの塩からなる群から特に選択される、トリオール;
    − ジグリセロール、ジ(トリメチロールプロパン)、ペンタエリトリトール、1,1,4−トリス−(ジヒドロキシフェニル)−ブタンからなる群から特に選択される、テトラオール;
    − 5つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にトリグリセロール;
    − 6つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にジペンタエリトリトール;
    − 8つのヒドロキシル基を含むポリオール、特にトリペンタエリトリトール;
    − シクロデキストリン、D−マンノース、グルコース、ガラクトース、スクロース、フルクトース、アラビノース、D−マンニトール、D−ソルビトール、D−またはL−アラビトール、キシリトール、イジトール、タリトール、アルトリトール、グリトール、エリスロール、トレイトール、D−グロノ−1,4−ラクトンからなる群から特に選択される、糖質型ポリオール;
    − およびそれらの混合物
    からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物(C)。
  3. PHAがジペンタエリトリトール(DPE)である、請求項2に記載の組成物(C)。
  4. ポリアミド(A)が、前記少なくとも1つのPHAの存在下で:
    − 少なくとも二酸[酸(DA)](またはその誘導体)と少なくともジアミン[アミン(NN)](またはその誘導体)とを含む混合物(M1);
    − 少なくともラクタム[ラクタム(L)]を含む混合物(M2);
    − 少なくともアミノカルボン酸[アミノ酸(AN)]を含む混合物(M3);および
    − それらの組合せ
    から選択される少なくとも1つの混合物の縮合反応によって得られ、重合において使用されるPHAの量が一般的に、モノマー混合物の全重量に対して0.15〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  5. ポリアミド(A)が、ポリアミド(A)の重量に対して少なくとも0.5重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.75重量%および/または多くとも10重量%、好ましくは多くとも7重量%、さらにより好ましくは多くとも5重量%の、化学結合したPHA残基の含有量を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  6. ポリアミド(A)が、もしあるとすれば、化学結合していないPHAをポリアミド(A)の重量に対して2重量%未満、好ましくは1.5重量%未満、より好ましくは1重量%未満の量で含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  7. 充填剤(F)がガラス繊維である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  8. ゴム(I)が、カルボン酸基およびそれらの誘導体(とりわけ塩およびエステルを含める)、エポキシ基、無水物基、オキサゾリン基、マレイミド基またはそれらの混合物から選択されるポリアミド(A)と反応することができる少なくとも1つの官能基を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  9. ゴム(I)が、無水マレイン酸でグラフトされたエチレン系非晶質コポリマーから選択される、請求項8に記載の組成物(C)。
  10. 銅含有安定剤が、銅化合物[化合物(Cu)]とアルカリ金属ハロゲン化物[ハロゲン化物(M)]とを1:99〜30:70、好ましくは5:95〜20:80の化合物(Cu):ハロゲン化物(M)の重量比で含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  11. ヒンダードアミン化合物、ヒンダードフェノール化合物、リン化合物からなる群から選択される補助安定剤(S)をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  12. ポリアミド(A)、充填剤(F)、ゴム(I)、銅含有安定剤、および任意の他の任意選択の成分を溶融ブレンドする工程を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物(C)を製造する方法。
  13. 押出、射出成形、熱成形、圧縮成形およびブロー成形からなる群から好ましくは選択される、任意の造形技術によって請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物(C)を造形することによって物品を製造するための方法。
  14. 物品がフィルム、ラミネート、自動車部品、エンジン部品および電気/エレクトロニクス部品の何れかである、請求項13に記載の方法。
  15. 高温用途のために請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物(C)を使用する方法。
JP2016528494A 2013-07-23 2014-07-22 ポリアミド組成物 Expired - Fee Related JP6377741B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP13306061 2013-07-23
EP13306061.6 2013-07-23
PCT/EP2014/065672 WO2015011118A1 (en) 2013-07-23 2014-07-22 Polyamide composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016525603A true JP2016525603A (ja) 2016-08-25
JP6377741B2 JP6377741B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=48948362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016528494A Expired - Fee Related JP6377741B2 (ja) 2013-07-23 2014-07-22 ポリアミド組成物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9982133B2 (ja)
EP (1) EP3024890B1 (ja)
JP (1) JP6377741B2 (ja)
KR (1) KR102219588B1 (ja)
CN (1) CN105408424B (ja)
BR (1) BR112016001086B1 (ja)
WO (1) WO2015011118A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021507070A (ja) * 2017-12-22 2021-02-22 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se ポリアミドエステルおよびその製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113825804A (zh) * 2019-05-16 2021-12-21 尤尼吉可株式会社 聚酰胺树脂组合物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503534A (ja) * 1999-06-18 2003-01-28 ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド ポリアミド成形時に金型付着物の形成を抑制する方法及びそのための組成物
JP2011174608A (ja) * 2010-01-27 2011-09-08 Toray Ind Inc 耐圧容器
JP2011529991A (ja) * 2008-07-30 2011-12-15 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 耐熱性成形または押出し成形熱可塑性物品
WO2012045636A1 (fr) * 2010-10-05 2012-04-12 Rhodia Operations Composition polyamide thermo-stabilisee
WO2012140100A1 (fr) * 2011-04-13 2012-10-18 Rhodia Operations Polyamide stabilise
JP2014525506A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 多価アルコールとポリアミドからなる組成物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4305166A1 (de) 1993-02-19 1994-08-25 Bayer Ag Thermostabile kupferhaltige Polyamidformmassen
WO2007036929A2 (en) 2005-09-29 2007-04-05 Nilit Ltd. Modified polyamides, uses thereof and process for their preparation
US7696272B2 (en) 2006-07-07 2010-04-13 Applied Nanotech Holdings, Inc. Rubber toughing of thermalplastic clay nanocomposites
FR2928152B1 (fr) * 2008-03-03 2011-04-01 Arkema France Composition adhesive et structure comprenant au moins une couche de ladite composition
US20110028060A1 (en) * 2009-07-30 2011-02-03 E .I. Du Pont De Nemours And Company Heat resistant semi-aromatic polyamide composite structures and processes for their preparation
US20120177858A1 (en) * 2011-01-10 2012-07-12 E.I. Du Pont De Nemours And Company Polyamide compositions for flow molding

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503534A (ja) * 1999-06-18 2003-01-28 ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド ポリアミド成形時に金型付着物の形成を抑制する方法及びそのための組成物
JP2011529991A (ja) * 2008-07-30 2011-12-15 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 耐熱性成形または押出し成形熱可塑性物品
JP2011174608A (ja) * 2010-01-27 2011-09-08 Toray Ind Inc 耐圧容器
WO2012045636A1 (fr) * 2010-10-05 2012-04-12 Rhodia Operations Composition polyamide thermo-stabilisee
WO2012140100A1 (fr) * 2011-04-13 2012-10-18 Rhodia Operations Polyamide stabilise
JP2014525506A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル 多価アルコールとポリアミドからなる組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021507070A (ja) * 2017-12-22 2021-02-22 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se ポリアミドエステルおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
BR112016001086A2 (ja) 2017-07-25
KR20160034354A (ko) 2016-03-29
CN105408424A (zh) 2016-03-16
KR102219588B1 (ko) 2021-02-25
JP6377741B2 (ja) 2018-08-22
EP3024890A1 (en) 2016-06-01
WO2015011118A1 (en) 2015-01-29
BR112016001086B1 (pt) 2021-08-31
CN105408424B (zh) 2018-10-30
US20160177094A1 (en) 2016-06-23
US9982133B2 (en) 2018-05-29
EP3024890B1 (en) 2017-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6475715B2 (ja) ポリアミド組成物
JP6710637B2 (ja) ポリアミド組成物
JP7150717B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド(pps)およびポリアミド6(pa6)を含有する充填組成物
JP2011529993A (ja) 長期熱老化耐性ポリアミド組成物
JP2017128710A (ja) 安定化されたポリアミド
JP6502755B2 (ja) エンジン支持部材用樹脂組成物及びエンジン支持部材
KR20220075379A (ko) 폴리아미드 조성물
JP6377741B2 (ja) ポリアミド組成物
JP7150716B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド(pps)を含有するポリマー組成物における熱老化安定剤としてのポリアミド6(pa6)の使用
JP2022552989A (ja) 半芳香族ポリアミドの混合物、及び溶接ラインの強度が向上された成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6377741

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees