JP2016525574A - 酸化アルキレン分離システム、方法及び装置 - Google Patents

酸化アルキレン分離システム、方法及び装置 Download PDF

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Abstract

蒸留塔、デカンター、及び水洗浄システムを含む酸化プロピレン分離システムが開示される。蒸留塔は、粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を有する不純物ストリームを排出し、かつ粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を含む塔底ストリームを排出するように構成されている。デカンターは、不純物ストリームの少なくとも一部と炭化水素溶媒を受けて、該デカンターで有機相と水性相が形成される。有機相は酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含み、蒸留塔に送られる。水性相は不純物ストリームに入るメタノールと水の大部分の重量%を含む。水洗浄システムは水性相を受けて酸化プロピレン分離システムから送り出すように構成されている。【代表図】 図1

Description

本出願は、2013年7月29日に出願された米国の仮特許出願第61/859,549号の利益及び優先権を主張し、該仮特許出願は全体的に本願に参照として組み込まれる。
本発明は、イソブタン、エチルベンゼン又はクメンの酸化から得られるヒドロペルオキシドでプロピレンをエポキシ化する際に形成される酸化プロピレンを浄化して回収するための方法に関する。特に、本方法は酸化プロピレンからのホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドのような軽質アルデヒドの分離を改善する。
毎年約145億パウンドの酸化プロピレンが製造されている。酸化プロピレンは様々な用途を有している。全ての酸化プロピレンの60〜70%はポリウレタンプラスチックの製造のためにポリエーテルポリオールに転化される。また、熱反応により、或いは酸又は塩基触媒作用により促進される工程を通じて酸化プロピレンの約20%が加水分解されてプロピレングリコールになる。他の主な生成物は、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコールエーテル及び炭酸プロピレンである。これらの最終生成物を得るために、不純物を含まない酸化プロピレンが必要となる。
酸化プロピレンを含む酸化アルキレンを製造する方法は、それに対応するオレフィンを塩化水素化及びエポキシ化することを含む。エポキシ過程で用いられる酸化物は、分子酸素による直接酸化によって第3級又は第2級炭化水素から得られるが、それにより前記酸化物は酸素化不純物及び前駆体を含有するようになる。オレフィンのエポキシ化ステップでも追加的な酸素化不純物が発生する。酸化プロピレン、特に炭化水素酸化物とのエポキシ化で生成される酸化プロピレンのような粗酸化アルキレンは、酸化アルキレンから分離しにくい相当量の酸素化不純物を含有する。該不純物は一般的に水、酸、アルコール、アルデヒド、ケトン、及びエステルを含む。酸化プロピレンを製造する様々な方法における流出物ストリームのこれらの不純物成分から酸化プロピレンを分離するためのシステムと方法は持続的に改善される必要がある。
米国特許3,338,800には、3〜18個の炭素原子を有する酸化アルキレンをパラフィン又はパラフィンナフサ溶媒で抽出蒸留することが教示されている。より具体的には、該特許には、酸化アルキレンの5℃以内で騰する酸素化不純物が、この不純物の沸点より少なくとも35℃高い沸点を有する溶媒として非環式パラフィン系炭化水素を用いる抽出蒸留によって分離することができるということが提示されている。該特許によって取り扱われる課題は、液相においてエチレン性不飽和化合物を分子酸素で直接酸化させて生成されるエポキシド画分物が酸素化不純物を含有し、該不純物はその沸点が所望のエポキシド生成物と似ているために従来の蒸留技術では分離することができないということである。
米国特許3,881,996の教示によると、一連の分別ステップは、特にアルデヒド含量に関連し、得られた酸化プロピレンの最終純度に大きな影響を及ぼす。酸化プロピレンがプロピオンアルデヒド及びより高沸点の材料から分離するステップに先立ち、アセトアルデヒド及びより低沸点の材料が除去されると、実質的に改善された結果が得られるようになる。この結果は非常に特異なものであり、分別蒸留装備の通常の計算可能な性能によらない。本発明者は、正常な質量伝達ステップを妨げて変則的な結果を生じ化学反応が蒸留中に起こり得ると考えている。しかし、科学的な根拠は与えられていなかった。
米国特許3,464,897及び3,843,488の教示によると、抽出蒸留で8〜20個の炭素原子を有する炭化水素溶媒を用いて酸化プロピレンからC5−C7の不純物を効果的に除去することができる。米国特許3,607,669には、高圧力で水−酸化プロピレン共沸混合物を分解して、8〜12個の炭素原子を含有する非環式又は環式パラフィンの存在下で混合物を蒸留して水から酸化プロピレンを分離する方法が教示されている。酸化プロピレンの浄化のための抽出蒸留作業で様々な溶媒を用いることを紹介する多くの他の米国特許、例えば4,140,588、5,000,825、5,006,206、5,116,466、5,116,467、5,139,622、5,145,561、5,145,563、5,154,803、5,154,804、5,160,587、5,340,446、5,620,568、5,958,192及び6,559,248がある。米国特許2,550,847、2,622,060、3,350,417、3,477,919、4,691,034、4,691,035、5,106,458及び5,107,002には、酸化プロピレンからギ酸メチルを分離する方法が教示されている。これらの特許は、選択された酸化プロピレン不純物を除去することを教示しているが、アルデヒド、特にホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの除去は取り扱っていない。
米国特許6,024,840は、プロピレンからアセトアルデヒドを除去するためにメタノールを抽出溶媒として用いている。しかし、溶媒メタノール自体は沸点が近い酸化プロピレンの汚染物質になる。米国特許7,705,167は、水洗浄酸化プロピレンを用い、次に水性相を炭化水素抽出溶媒と接触させてから蒸留を行うことを教示している。これらの教示は既存のプラントの改善には実用的でない。特にtert−ブチルヒドロペルオキシドの過程で生成される酸化プロピレンの場合、合計で50ppm未満のアルデヒドを含有し、ホルムアルデヒドを合有しない酸化プロピレンを回収することは難しいため、本発明の目的は、酸化プロピレン生成物の実質的な損失なくアルデヒドが低い高純度の酸化プロピレンを回収するための、既存のプラントにも適用できる方法を提供することである。
本発明の一態様は、酸化プロピレン分離システムに関し、該システムは、粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を有する不純物ストリームを排出し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを排出するように構成されている蒸留塔、前記不純物ストリームと炭化水素溶媒を受けるデカンター(該デカンターで、前記酸化プロピレンと炭化水素溶媒を有する有機相、及び前記不純物ストリームに入る前記メタノールと水の大部分の重量%を含む水性相が形成される)、及び前記水性相を受けて前記酸化プロピレン分離システムから送り出すように構成されている水洗浄システムを含み、前記デカンター内の有機相が前記蒸留塔に送られるように構成されている。
前記粗酸化プロピレンストリームは、例えば酸化プロピレン/tert−ブタノール処理システムにおける酸化プロピレン反応器流出物ストリームであってもよい。前記蒸留塔は、塔頂凝縮器を含むことができ、蒸留塔のその塔頂凝縮器から非凝縮成分の塔頂蒸気パージが出るように構成されている。前記デカンターは、前記蒸留塔に対する塔頂デカンターであってもよく、前記塔頂凝縮器から不純物ストリームを受けることができる。一方、前記デカンターは、前記蒸留塔に対する側部デカンターであってもよく、前記蒸留塔の液体側部引出物から不純物ストリームを受けることができる。前記蒸留塔は、溶媒−軽質物塔であってもよい。前記水洗浄システムは、静的混合器のような混合器及びコアレッサーを含むことができる。また、溶媒除去器は、前記蒸留塔から塔底ストリームを受けることができ、該溶媒除去器は、蒸留塔から出る塔底ストリームで前記溶媒除去器に入る酸化プロピレンの大部分を有する溶媒−除去器塔頂ストリームを排出し、かつ前記デカンターに収容される炭化水素溶媒の少なくとも一部を含む溶媒−除去器塔底ストリームを排出する。さらに、抽出塔が溶媒除去器から出る溶媒−除去器塔頂ストリームに対して炭化水素溶媒の抽出を実施して不純物を除去することができ、前記抽出塔はホルムアルデヒドを有する除去された不純物を前記水洗浄システムに送り出す。
本発明の他の態様は、分離システムにおいて粗酸化プロピレンストリームから酸化プロピレンを分離させるための方法に関し、該方法は、前記粗酸化プロピレンストリームを蒸留塔に供給するステップ、メタノールと水を含む不純物ストリームを蒸留塔からデカンターに排出するステップ、炭化水素溶媒を前記デカンターに供給するステップ、酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含む有機相、及び不純物ストリームで前記デカンターに供給されるメタノールと水の大部分の重量%を有する水性相を前記デカンターで形成するステップ、前記水性相を水で洗浄し、その洗浄された水性相を前記分離システムから送り出すステップ、及び前記有機相を蒸留塔に送るステップを含む。
前記不純物ストリームの排出は、不純物ストリームを蒸留塔の塔頂凝縮器を通じてデカンターに排出することを含むことができ、上記方法は、蒸気ストリームを前記塔頂凝縮器から送り出すステップをさらに含む。一方、前記不純物ストリームを排出するステップは、不純物ストリームを蒸留塔の液体側部引出物を通じてデカンターに排出することを含むことができる。上記方法は、粗酸化プロピレンストリームで前記蒸留塔に入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを蒸留塔から排出するステップ、前記塔底ストリームからホルムアルデヒドを分離させるステップ、及び水性相を水で洗浄する水洗浄システムに前記ホルムアルデヒドを送るステップを含むことができる。
本発明の他の態様は、酸化プロピレン分離システムに関し、分離システムは、処理された粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を含む不純物ストリームを排出し、かつ前記で処理された粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを排出するように構成されている蒸留塔、腐食剤(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化ナトリウムを有する)を前記不純物ストリームと混合させ、腐食剤処理された不純物ストリームを与えるように構成されている混合器、及び前記腐食剤処理された不純物ストリームに対して水性抽出及び有機抽出の両方を実施するように構成されている逆洗塔を含む。
前記逆洗塔は、不純物ストリームにおけるメタノールと水の大部分を有する水性ストリームを送り出すことができる。また、前記逆洗塔は有機ストリーム(炭化水素溶媒と酸化プロピレンを有する)を前記蒸留塔に排出することができる。抽出塔は前記蒸留塔の下流に配置され、ホルムアルデヒドを前記混合器に送ることができ、ホルムアルデヒドは蒸留塔の塔底ストリームからのキャリーオーバーである。
前記酸化プロピレン分離システムは、粗酸化プロピレンストリームを受けて、軽質成分を除去し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを排出するように構成されている軽質物蒸留塔、及び前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを受けて、重質成分を除去し、かつ前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む塔頂ストリームを排出するように構成されている重質物蒸留塔をさらに含むことができ、前記塔頂ストリームは、前記で処理された粗酸化プロピレンストリーム又はその一部である。或いは、前記酸化プロピレン分離システムは、粗酸化プロピレンストリームを受けて、該粗酸化プロピレンストリームから重質成分を除去し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む塔頂ストリームを排出するように構成されている重質物蒸留塔、及び前記塔頂ストリームを受けて、該塔頂ストリームから重質成分を除去し、かつ前記塔頂ストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを排出するように構成されている軽質物蒸留塔を含むことができ、前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームは前記で処理された粗酸化プロピレンストリーム又はその一部である。
前述は以下の本発明に対する詳細な説明をよく理解できるように、本発明の特徴及び技術的利点を多少広く概略的に説明したものである。本発明の請求の範囲の内容をなす本発明のさらなる特徴及び利点は後述する。当業者であれば、開示された概念及び具体的な実施形態は、本発明の同様の目的を達成するための他の構造を修正するか又は設計するための基礎として容易に用いることができることを理解すべきである。また、当業者であれば、そのような等価的な構成は、添付の請求の範囲に提示されているような本発明の趣旨及び範囲から逸脱しないものであることを理解すべきである。さらなる目的及び利点とともに、組織化及び作動方法の全てにおいて、本発明の特徴であると考えられる新規の特徴は、添付の図面を参照する以下の説明からよりよく理解されるであろう。なお、それぞれの図は単に図示及び説明を目的として提供されるものであり、本発明の範囲を規定するものではないことを明確に理解すべきである。
本発明の上記の及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付の請求の範囲を参照してよりよく理解されるであろう。
図1は、一実施形態による酸化プロピレン分離システムの概略的なブロック図である。 図2は、パイロットプラントで用いられる、一実施形態による溶媒−軽質物塔を含む概略図である。 図3は、パイロットプラントで用いられる、一実施形態による溶媒除去塔の概略図である。 図4は、様々な実施形態による酸化プロピレン分離システムの概略的なブロック図である。 図5は、一実施形態による酸化プロピレン分離システムの前方端部の概略的なブロック図である。 図6は、一実施形態による図5の前方端部に関連する酸化プロピレン分離システムの後方端部の概略的なブロック図である。 図7は、一実施形態による酸化プロピレン分離システムの他の前方端部の概略的なブロック図である。 図8は、一実施形態による図7の前方端部の溶媒−軽質物塔システムの一実施例の概略的なブロック図である。 図9は、一実施形態による図7の前方端部の溶媒−軽質物塔システムの他の実施例の概略的なブロック図である。 図10は、一実施形態による図7〜9の前方端部に関連する酸化プロピレン分離システムの後方端部の概略的なブロック図である。 図11は、一実施形態による酸化プロピレン分離システムのまた他の前方端部の概略的なブロック図である。 図12は、一実施形態による図11の前方端部に関連する酸化プロピレン分離システムの後方端部の概略的なブロック図である。
様々な実施形態は、図面に示された配置及び手段に限定されるものでないことを理解すべきである。
本開示は、本発明の好ましい実施形態に対する以下の詳細な説明及びそれに含まれる実施例を参照することによってより容易に理解できる。本開示の全体にわたって様々なストリームが不純物を含むことについて述べているが、その不純物は特定のストリームに関連して以下で確認することができるであろう。様々なストリームは以下においてより特定の名称で確認することができるが、ストリームが除去対象の不純物を含んでいる限り、これらのストリームも不純物ストリームである。
ここで酸化プロピレン(PO)を製造するための一方法について説明するが、該酸化プロピレンは、エポキシプロパン、プロピレンエポキシド、1,2−酸化プロピレン、メチルオキシラン、1,2−エポキシプロパン、酸化プロペン、酸化メチルエチレン、酸化メチルエチレンとしても知られている。まず、化学式1で表されるように、イソブタン(IB)(2−メチルプロパンとしても知られている)が酸素と反応して、tert−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)(2−メチルプロパン−2−ペルオキソールとしても知られている)を形成できる。
続いて、化学式2で表されるように、プロピレン(プロペンとしても知られている)が触媒の存在下でTBHPと反応して、PO及びtert−ブタノール(TBA)(2−メチル−2−プロパノールとしても知られている)を形成できる。
この方法によってPO及びTBAの両方が生成されるので、PO/TBA過程であると言える。
前記PO/TBA過程においては所望しない様々な副次生成物が生じ得る。理論的制約を望むものではないが、非選択的反応が起きて不純物が生成され得る。このような非選択的反応は化学式3〜6で表される反応を含み得るが、これに限定されない。
また、PO/TBA過程においてアセトアルデヒドを形成できる。アセトアルデヒドの形成に対する一つの可能なメカニズムが化学式7で表される。
PO/TBA過程から出る粗POストリーム内に入るこれらの不純物の濃度は変化し得る。
ギ酸メチルは、PO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量で存在することができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。ギ酸メチルの下限及び/又は上限は、0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1、2、3、4、5、及び10重量%から選択することができる。例えば、ギ酸メチルはPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の0.06重量%より多い量で存在することができる。
メタノールは、PO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量で存在することができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。メタノールの下限及び/又は上限は、0、0.001、0.002、0.003、0.0031、0.0032、0.0033、0.0034、0.0035、0.0036、0.0037、0.0038、0.0039、0.0139、0.0239、0.0339、0.0439、0.0539、0.0639、0.0739、0.0839、0.0939、0.1039、0.1049、0.1059、0.1069、0.1079、0.1089、0.1099、0.1109、0.1119、0.1129、0.1139、0.1149、0.1159、0.116、0.1161、0.1162、0.1163、0.1164、0.1165、0.1166、0.1167、0.1168、0.1169、0.117、0.1171、0.1172、0.1173、0.1174、0.1175、0.1176、0.1177、0.2177、0.3177、0.4177、0.5177、0.6177、0.7177、0.8177、0.9177、1、2、3、4、5、及び10重量%から選択することができる。例えば、メタノールはPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の0.0032重量%より多い量、又は0.1172重量%より多い量で存在することができる。
アセトアルデヒドは、PO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量で存在することができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。アセトアルデヒドの下限及び/又は上限は、0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1、2、3、4、5、及び10重量%から選択することができる。例えば、アセトアルデヒドはPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の0.03重量%より多い量で存在することができる。
水は、PO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量で存在することができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。水の下限及び/又は上限は、0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1、2、3、4、5、及び10重量%から選択することができる。例えば、水はPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の0.16重量%より多い量で存在することができる。
ホルムアルデヒドは、PO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量で存在することができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。ホルムアルデヒドの下限及び/又は上限は、0、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1、2、3、4、5、及び10重量%から選択することができる。例えば、ホルムアルデヒドはPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の0.005重量%より多い量で存在することができる。
表1及び2はPO/TBA過程から出る粗POストリーム内の主な不純物の例示的な濃度を示し、各濃度はPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される。
理論的制約を望むものではないが、メタノールとホルムアルデヒドとの反応によって大きな問題が生じる。化学式8で表されるように、ホルムアルデヒドのようなアルデヒドはメタノールのようなアルコールと反応してヘミアセタールを形成できる。化学式8によると、R及びRは水素又はC1−10アルキルであってもよい。
化学式9で表されるように、ヘミアセタールのヒドロキシル基がプロトン化されて水として損失されると、アセタールを形成でき、その化学式においてR、R及びRは、水素又はC1−10アルキルであってもよい。
ホルムアルデヒドとメタノール自体はいずれも軽質であってもよいが、ヘミアセタールとアセタールの形成によってホルムアルデヒドとメタノールは重質となり得る。続いて、これらの付加生成物は下流に移動することができ、そこでは温度が増加して反応が逆に起きる。反応が逆に起きると、アルデヒドは所望の酸化プロピレン生成物で捕促することができる。
図1を参照すると、本開示の一実施形態は、PO/TBA過程から出る粗POストリーム10から不純物を除去するための分離システム4に関する。前記粗POストリーム10は、所望の生成物(酸化プロピレン)と共に前述の全ての不純物を含むことができる(これに限定されない)。粗POストリーム10は、溶媒−軽質物塔1のような蒸留塔内に供給することができる。粗POストリーム10中の不純物(例えば、メタノール)の大部分は塔頂ストリーム11で除去され、冷却器システム6(図2も参照要)に送られることができ、該冷却器システムで部分的な凝縮が起こり得る。残りの蒸気ストリーム12は、冷却器システム6から塔頂凝縮器システム7(図2も参照)に伝えられ、例えば蒸気パージストリーム71と液体パージストリーム72が得られる。冷却器システム6から出る凝縮物の全体又はその一部が洗浄入口ストリーム13として水洗浄装置2に送られてもよく、前記凝縮物の一部が還流物として選択的に取り出され、前記溶媒−軽質物塔1に戻されてもよい。
例えば、図1に示された実施例において、還流ストリーム14を洗浄入口ストリーム13から取り出し溶媒−軽質物塔1に再循環することができる。洗浄入口ストリーム13は水洗浄装置2内に供給できる。また、水入口ストリーム20も水洗浄装置2内に供給できる。水洗浄装置2から回収された溶媒は、再循環ストリーム21を通じて溶媒−軽質物塔1に再循環することができる。また、水性パージストリーム22も水洗浄装置2から除去することができる。
溶媒−軽質物塔1の溶媒−軽質物塔底生成物ストリーム15は、溶媒−軽質物再沸器5を通過することができる。溶媒−軽質物再沸器の蒸気ストリーム16は溶媒−軽質物塔1に再供給できる。溶媒−軽質物再沸器の塔底ストリーム17は溶媒除去塔3に追加できる。溶媒除去塔3の塔頂生成物ストリーム34は所望の酸化プロピレン生成物を含むことができる。塔頂生成物ストリーム34を処理して酸化プロピレンをさらに分離することができる。溶媒−軽質物除去塔3の塔底生成物ストリーム31は、ストリーム33を通じて水洗浄装置2に、及び/又はストリーム32を通じて溶媒−軽質物塔1に再循環できる。
ここで、前記溶媒−軽質物塔1の一実施形態についてより詳しく説明する。該溶媒−軽質物塔1は、炭素鋼又はステンレス鋼を含む(これに限定されない)任意の適切な材料で作製できる。溶媒−軽質物塔1は任意の適切な数のトレイ又は理論的トレイを含むことができるが、例えば25個の理論的ステージを含むことができる。ある実施形態において、粗POストリーム10は底部から数えて11〜15番のトレイに追加できる。気液接触を向上させるために、充填剤を前記溶媒−軽質物塔に用いることができる。適切な充填剤は、ガラス、金属、プラスチック及びセラミックを含む任意の材料で作製できる。充填物は構造化又はダンプされ得る。また、篩トレイ、バブルキャップトレイ又はバルブトレイのようなトレイを用いることができる。
以下に説明するように、水洗浄装置2は、ギ酸メチル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びメタノールのような主な軽質不純物の除去に効果的である。これは溶媒−軽質物塔1においてヘミアセタール又はアセタールの形成をできるだけ低く維持するのに役立つ。既に述べたように、ヘミアセタール及びアセタールは溶媒−軽質物塔底生成物ストリーム15に入ることができ、後で下流塔でアルデヒドとして分解されて酸化プロピレン生成物を汚染させ得る。
それぞれ℃で表示される下限及び/又は上限を有する範囲内の温度で溶媒−軽質物塔1及び/又は溶媒−軽質物再沸器5を作動させることにより、予想し得なかった有益な結果を得ることができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。再沸器の温度の下限及び/又は上限は、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、及び160℃から選択することができる。例えば、溶媒−軽質物再沸器5は114℃の温度又は80〜120℃の温度範囲で作動することができる。
追加的に又は代案的に、それぞれpsigで表示される下限及び/又は上限を有する範囲内の圧力で溶媒−軽質物塔1を作動させることにより、予想し得なかった有益な結果を得ることができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。上記圧力の下限及び/又は上限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、及び60psigから選択することができる。例えば、溶媒−軽質物塔1は30psigの圧力又は20〜50psigの範囲で作動することができる。
理論的制約を望むものではないが、溶媒−軽質物再沸器5を上記に提示された範囲内の温度及び/又は圧力で作動させて、溶媒−軽質物塔1で形成されるヘミアセタール又はアセタールのような重質物がアルデヒドに分解されることができると考えられる。また、これらのアルデヒドは、塔の底部に残留してPO生成物を汚染させる代わりに、溶媒−軽質物塔1の塔頂で除去され、やがては水洗浄装置2又は残りの蒸気ストリーム12を通じて外部に除去できる。
本開示の一実施形態は、PO/TBA過程から出る粗POストリーム10から不純物を除去するための方法に関する。前記粗POストリーム10は上記に定義したような組成を有することができる。上記方法は、粗POストリーム10を溶媒−軽質物塔1のような蒸留塔に通過させることを含むことができる。該蒸留塔は上記に定義したような温度と圧力で作動することができる。
気液平衡(VLE)の研究によると、増加した圧力又は温度においてPOに対するアセトアルデヒドの相対揮発度が減少することが確認されたが、これはアルコールが存在しない場合にはより高い圧力で溶媒−軽質物塔1においてアルデヒドを分離することが一層困難であることを示している。予想外にも、アルコールが存在する場合、より高い温度及び圧力ではPOに対するアセトアルデヒドの相対揮発度がより低い圧力におけるよりも大きくなる。実験的なVLE研究の結果が表3及び4を示している。
表3は、二元アセトアルデヒド−酸化プロピレンVLEの実験結果を示している。データは、3つの圧力、すなわち14.7psia、29.2psia及び60psiaに対して得られたものである。この二元VLEデータセットは、圧力又は温度が増加するとPOに対するアセトアルデヒドの揮発度が低くなることを示している。アセトアルデヒド二量体又は三量体が形成される可能性があるが、混合物はメタノールを含有しないため、圧力又は温度のみが揮発度に影響を与え得る。しかし、アセトアルデヒド二量体又は三量体の形成の平衡は、ヘミアセタール/アセタールの平衡に類似するので、低い圧力/温度がこれらの平衡に有利である。よって、ここで観察される圧力/温度の影響は若干減少し得る。このデータセットは5300ppmの初期アセトアルデヒド濃度で得られたものである。
また、溶媒−軽質物塔1において水、メタノールの量及び/又はグリコール濃度を減少させることにより、予想し得なかった有益な結果を得ることができる。粗POストリーム10におけるメタノール(MeOH)が減少すると、溶媒除去塔3から出る塔頂生成物ストリーム34内の減少したアルデヒドレベルにより示されるように、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの両方の除去を改善することができる。VLE(表4)は、POに対するアセトアルデヒドの相対揮発度が、メタノールの濃度が増加するにつれ低くなることを示している。
表4は、酸化プロピレン中のアセトアルデヒドの揮発度に対するメタノールの影響に関する、PO−アセトアルデヒド−メタノールシステムに対するVLEデータを示している。その結果から分かるように、大気圧又は低温で、POに対するアセトアルデヒドの揮発度はPO中のメタノール濃度が増加するにつれ低くなる。メタノール濃度が約2.5〜3wt%に逹するにつれ、POに対するアセトアルデヒドの揮発度は1に近づくが、この値になるとアセトアルデヒドをPOから分離することができない。メタノール濃度が約4wt%に増加すると、アセトアルデヒドはPOよりも重くなり、POに対する相対揮発度は0.82に近づく。アセトアルデヒド濃度は、わずか約50ppmと低かったが、この現象は、増加したメタノール濃度でヘミアセタール及びアセタールが形成されることによって起こるものと考えられる。追加的なVLEデータが約3wt%のメタノールで高圧又は増加した温度にて得られた。大気圧、16psig及び28.7psigで得られたデータを比較すると、その結果から分かるように、メタノールが同じメタノール濃度で存在する場合、POに対するアセトアルデヒドの揮発度は圧力又は温度が増加するにつれ増加する。高温はヘミアセタール/アセタールの平衡形成にあまり有利ではない。よって、アルデヒドが溶媒−軽質物塔1における塔頂で蒸留されるように、まずメタノールを除去するのが好ましい。アルデヒドが完全に除去されない場合、アルデヒドを塔頂で取り出すことができるように溶媒−軽質物塔1の圧力を増加させてヘミアセタールを分解させることが好ましい。
ここで水洗浄装置2についてより詳しく説明する。溶媒−軽質物塔1から出た洗浄入口ストリーム13は水洗浄装置2に送ることができる。水洗浄装置2における水洗浄は、洗浄入口ストリーム13(酸化プロピレンと不純物を有する)を水及び溶媒と混合させて行うことができる。特に、水入口ストリーム20を通じて供給される水は、酸化プロピレンから不純物を除去することに用いることができる。溶媒(ストリーム33から出た)を用いて、酸化プロピレンが水相になり損失することを減少させることができる。適当な混合は好ましい不純物除去に有利である。また、適切な癒着、及び水洗浄装置2における十分な滞留時間も水性相が有機流出物に伴われるのを減らす上で有利である。有機流出物は、再循環ストリーム21を通じて溶媒−軽質物塔1に再循環することができる。不純物の濃度が高い水性パージストリーム22を水洗浄装置2から除去することができる。
再循環ストリーム21における有機流出物は、それぞれ重量%で表される下限及び/又は上限を有する範囲内の量の水性相を含むことができる。上記の範囲は下限及び/又は上限を含むか、又は除外することができる。洗浄の有機流出物における水性相の量に対する下限及び/又は上限は0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.7、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10重量%から選択することができる。例えば、0.1%未満の水性相が洗浄の有機流出物に存在するか、或いは10%の水性相が洗浄の有機流出物に存在することができる。
除去される主な軽質不純物は、ギ酸メチル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びメタノールである。溶媒−軽質物塔の塔頂ストリーム11(不純物ストリームの一つの例)におけるこれらの不純物の大部分は、残りの蒸気ストリーム12と水洗浄装置2から出る水性パージストリーム22の結合を通じて除去することができる。実験室における水洗浄試験によってこれらの主な軽質不純物の効果的な除去が実証された。
ここで溶媒除去塔3についてより詳しく説明する。該溶媒除去塔3は、ステンレス鋼又は炭素鋼を含む(これに限定されない)任意の適切な材料で作製できる。溶媒除去塔3は、任意の適切な数のトレイ又は理論的トレイを含むことができるが、例えば約10個のトレイを含むことができる。溶媒−軽質物再沸器の塔底ストリーム17は、1〜10番のトレイ、例えば5番のトレイに追加できる。気液接触を向上させるために、充填剤を溶媒除去塔3に用いることができる。適切な充填剤は、ガラス、金属、プラスチック及びセラミックを含む任意の材料で作製できる。充填物が用いられる場合、該充填物は構造化又はダンプされ得る。トレイが用いられる場合、該トレイは篩トレイ、バブルキャップトレイ又はバルブトレイなどとなり得る。
図2を参照すると、溶媒−軽質物塔1、冷却器システム6及び塔頂凝縮器システム7がより詳しく例示的に示されている。作業の際、溶媒−軽質物塔1から出る塔頂ストリーム11は冷却器61に送られてもよく、該冷却器は、冷却入口ライン64を通じて導入されて、冷却出口ライン63を通じて除去される冷却流体を用いる。冷却器61から出る部分凝縮された出口ストリーム65は還流ドラム62中に流入するようになる。該還流ドラム62から出る液体は、還流ストリーム14及び図1に係り上述した洗浄入口ストリーム13に分割することができる。還流ドラム62から出る残りの蒸気ストリーム12は蒸気凝縮器73に供給することができ、該蒸気凝縮器には冷却グリコール(或いは他の冷媒又は冷却媒体)を供給することができ、該冷却グリコールは冷媒入口76を通じて蒸気凝縮器73に入り、冷媒出口77を通じて出るように構成されている。凝縮器流出物75は分離器74に供給され、図1に係り上述した蒸気パージストリーム71及び液体パージストリーム72を得ることができる。
図3を参照すると、パイロットプラントで用いられる一実施形態による溶媒除去塔3がより詳しく示されている。以下で言及する特定の寸法は特定の一実施形態に対するものであり、請求された発明の範囲を限定しようとするものではないことに留意すべきである。溶媒除去塔3は3”スケジュール40パイプで作製されている。溶媒除去塔の再沸器83を含む全高は88インチであった。溶媒除去塔3は第1充填部分81及び第2充填部分82を含み、各充填部分の高さは28 3/4インチで、充填物は24インチであった。充填物は0.24”Pro−pakTM充填物で作製され、塔の内径に溶接されたリング上に取り付けられている円錐型スクリーンによって支持されている。また、液体を上方から充填物に均一に分布させるために、分配リングが各充填部分の頂上部に用いられている。
引き続き図3を参照すると、供給地点80は、第1充填部分81と第2充填部分82との間で溶媒除去塔3の垂直高さの中間にあった。供給物(図1において溶媒−軽質物再沸器塔底ストリーム17として示されている)が前記供給地点80で溶媒除去塔3に追加された。溶媒除去塔3は4〜5psigで作動した。除去塔3の基部における溶媒除去塔再沸器83に入る蒸気流は、底部におけるPOの重量%が0.5〜1.5wt%に維持されるように制御された。除去塔3の頂上部から蒸気が除去されて全凝縮器(図3には不図示)に供給された。凝縮された液体は二つの部分に分かれた。一部は還流物として溶媒除去塔3の頂上部に再供給された。液体蒸留物の残りは図1に示されている塔頂生成物ストリーム34として取り出された。
以下の実施例は、連続パイロットプラントで行われた。該パイロットユニットの概要を図1に示している。本実施例で用いられる溶媒−軽質物塔1の追加的な詳細を図2に示している。溶媒除去塔3の追加的な詳細は図3に示している。本実施例で用いられる溶媒−軽質物塔1は、2”の内径を有し、Pro−pakTMステンレス鋼突出充填物の層を含み、その層の高さは11フィートであった。Pro−pakTMステンレス鋼突出充填物のサイズは0.24”であった。また、図1における溶媒除去塔3は図3に詳しく示している。溶媒除去塔3は3”の内径を有し、Pro−pakTMステンレス鋼突出充填物(0.24”のサイズを有する)の層を含み、その層の高さは4フィートであった。
実施例1
実施例1は、図1及び2に示すようなパイロットユニット溶媒−軽質物塔1が先ず25psigで作動した試験期間を説明する。溶媒−軽質物塔1の中間で、粗酸化プロピレンを含む粗POストリーム10(PO/TBA過程から出る中間ストリーム)が該塔の一地点に供給された。表5は供給物ストリームにおける主な不純物の濃度を示し、各濃度は全組成物の重量%で表される。
前記溶媒−軽質物塔1内に進入する複数の温度プローブが溶媒−軽質物塔1の垂直長さに沿って位置した。
粗POストリーム10の温度は27℃であり、流量は3.0kg/hrであった。貧溶媒を有し、溶媒除去塔3の底部からポンピングされたストリーム32が、図1に示すように溶媒−軽質物塔1の頂上部で導入された(なお、溶媒除去塔3は図3により詳しく示している)。前記ストリーム32における貧溶媒の流量は21.5kg/hrであった。還流ストリーム14が1.5kg/hrの流量で溶媒−軽質物塔1内に導入された。
洗浄入口ストリーム13が185gm/hrの流量で水洗浄装置2内に導入された。他の二つのストリームが水洗浄装置2に供給され、すなわち脱イオン水が100gm/hrの流量で導入され、また、溶媒除去器の底部から出る貧溶媒が2.4kg/hrの流量に供給された。水洗浄装置2は三つの部分、すなわち混合器、コアレッサー、及びデカンターでなっている。混合器は0.030”の内径を有する1/16”OD管の4−インチ部分であった。混合器の下流にはコアレッサー(不図示)があるが、このコアレッサーは、3/8”OD管内におけるグラスウールでなる1−フィートの長さの層であった。前記コアレッサーの下流にはデカンター(不図示)があり、このデカンターで有機相と水性相が分離された。前記のデカンターは2.0”ID及び12”の高さを有する垂直ガラス管であった。洗浄された有機相はデカンターの頂上部からオーバーフローして溶媒−軽質物塔1の頂上部に送られた。メタノール、ギ酸メチル、アセトアルデヒド及びホルムアルデヒドが豊富な水性底部層がデカンターから標本抽出されて収集された。デカンターから出る有機生成物と水性生成物を用いて、表6に示すような、主な不純物に対する分配係数を計算した。各成分(i)に対する分配係数は次のような定義に基づいて計算された。
分配係数=水性相での重量分率/有機相での重量分率
表6から分かるように、メタノール、アセトアルデヒド及びホルムアルデヒドは分配係数が高いため、水洗浄ブロックによって容易に抽出される。
表7はパイロットユニット作業に対する例示的な温度、圧力及び流量を示している。
溶媒−軽質物塔1から出る蒸気(図2に示している冷却器61で凝縮されなかった)を集めて分析した。溶媒−軽質物塔1から出る溶媒−軽質物再沸器塔底ストリーム17は、図1に示すように溶媒除去塔3の中間部分に送られた。溶媒除去塔3は4psigで作動した。溶媒除去塔3の目的は、酸化プロピレン生成物を蒸留物(塔頂生成物ストリーム34)として回収し、また、貧溶媒を塔底生成物ストリーム31として回収することである。溶媒除去塔3に対する供給量は26.9kg/hrであった。溶媒除去塔3に対する還流量は8.0kg/hrであった。上述したように、溶媒除去塔3から出る塔底生成物ストリーム31は2つのストリームに分かれ(ストリーム32とストリーム33を通じて)、図1において、ストリーム32は溶媒−軽質物塔1の頂上部に供給され、ストリーム33は水洗浄装置2に供給される。
溶媒−軽質物塔1の圧力が25psigから30psigに増加するにつれ、溶媒−軽質物塔1での作業温度も約5℃程度増加した。より高い塔温度で、大量のヘミアセタール及び/又はアセタールがアルデヒドとアルコールの形態に転化する。また、アルデヒドとアルコールは溶媒−軽質物塔1における塔頂で蒸留され、水洗浄及び蒸気パージの両方によって除去される。
ホルムアルデヒドは主に水性パージで除去される。アセトアルデヒドは両パージで除去される。表6の水洗浄作業に示すように、ホルムアルデヒドは有利に水性相に分割される。
表8に示すように、溶媒−軽質物塔1で温度がより高くなることによって、(溶媒除去塔3から出る塔頂生成物ストリーム34に含まれている)最終パイロットプラント生成物内のホルムアルデヒドは25.4ppmから7.8ppmに減少し、アセトアルデヒドは6.4ppmから4.8ppmに減少する。これは予想し得なかった非常に有利な結果であった。
実施例2
溶媒−軽質物塔1に対する供給物における水、メタノールの量及び/又はグリコール濃度の量を減らすことによっても予想し得なかった有利な結果を得ることができる。実施例1で説明したものと同様のパイロットユニットを用いて、二つのメタノール(MeOH)濃度を試験した。一つの試験では、表5に示すように、0.1172wt%のMeOHを含有する酸化プロピレン供給物を用いた。他の試験では、表9に示すように、0.0032wt%のMeOHを有する供給物を用いた。酸化プロピレン供給物ストリームを含む供給物ストリームはPO/TBA過程から出る粗POストリームであった。表5及び9はいずれも供給物ストリームにおける主な不純物の濃度を示し、各濃度はPO/TBA過程から出る粗POストリームの全組成物の重量%で表される。
PO供給物におけるMeOHが減少すると、溶媒除去器塔頂生成物ストリーム34内の減少したアルデヒドレベルにより示されるように、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの両方の除去が予想外に改善された。理論的制約を望むものではないが、アルデヒド−酸化プロピレン気液平衡(VLE)が向上し、また、溶媒−軽質物塔1から溶媒除去塔3内に入るヘミアセタール又はアセタールのキャリーオーバーが少ないため、上記の改善が起こり得る。表10には得られた結果を要約する。
図4は、PO/TBA反応器過程から出る粗酸化プロピレン(PO)ストリーム102から不純物を除去するための例示的な酸化プロピレン(PO)分離システム100の概要である。粗POストリーム102は、例えばPO/TBA過程の反応器から出る流出物ストリームであってもよく、所望の生成物(PO)と共に前述の不純物を含むことができる。
ある実施例において、粗POストリーム102は、PO分離システム100に供給される前に、例えば重質物塔における重質成分の上流除去を受けない。よって、PO分離システム100に入る粗POストリーム102は、例えば相当量の水とメタノールを有することができる。粗POストリーム102の不純物(例示的な重量%で示している)の例が表11に列挙されている。勿論、本技術においては、これらの不純物に対する他の重量%も可能である。
実施形態において、PO分離システム100は前方端部104及び後方端部106を含む。一般的に、前方端部104は粗POストリーム102から軽質不純物、水、及び水溶性不純物(例えばメタノール)と一部溶媒を除去し、PO、炭化水素溶媒、及び一部不純物を有するPOストリーム108を後方端部106に排出する。ある実施形態において、POストリーム108内の不純物レベルは比較的低く、支配的な成分はPO及び溶媒となり得る。後方端部106は一般的にPOストリーム108から炭化水素溶媒(及び不純物)を除去してPO生成物ストリーム109を与える。
炭化水素溶媒が前方端部104に追加され(不図示)、該前方端部104における水性(水)及び有機(溶媒)相の形成を容易にすることができる。一般的に、POは前方端部104における有機(溶媒)相/ストリームに対して親和性がある。また、後方端部106はPOストリーム108から炭化水素溶媒を除去してPO生成物ストリーム109を排出する。前方端部104に与えられる炭化水素溶媒の根源は、後方端部106から再循環される溶媒及び/又は新しい溶媒であってもよい。
以下で詳しく述べるが、前記分離システム100の前方端部104は溶媒−軽質物塔と溶媒除去塔などのような蒸留塔を含むことができる。また、前方端部104は粗POストリーム102から軽質不純物と水性不純物を除去してPOストリーム108を後方端部106に伝達する。POストリーム108は分離システム100の後方端部106でさらに処理することができ、該後方端部は抽出塔、溶媒塔及びPO生成物塔などを含むことができる。後方端部106で粗POは溶媒の抽出を受け、また軽質不純物と重質不純物が除去されてPO生成物ストリーム109が得られる。
また、以下で述べるように、粗POストリーム102及び溶媒−軽質物塔から出る少なくとも水及びメタノール不純物が前方端部104から除去されることが容易になるように、本技術は、溶媒除去塔の塔頂でデカンターと水洗浄の組み合わせ(図5)及び/又は溶媒−軽質物塔からの側部引出物(図7)が有利に可能にすることができる。さらに、概して、本技術は基礎設備の使用又は既存装備及び作業の改良を有利にすることができる。
図5は、酸化プロピレン分離システム100の一つの例示的な前方端部104Aである。粗POストリーム102(例えば、PO/TBA過程のPO反応器流出物ストリーム)は、溶媒−軽質物塔110のような蒸留塔内に供給される。入ってくる粗POストリーム102におけるPO及び炭化水素溶媒の大部分は溶媒−軽質物塔110の底部から生成物ストリーム(塔底ストリーム140)に排出される(以下で述べるように、塔底ストリーム140は、溶媒−軽質物塔110から出て、溶媒−軽質物再沸器143を通じて溶媒−軽質物塔110に再循環されない塔底排出物の一部である)。粗POストリーム102における軽質不純物及び水性不純物のような不純物の大部分は塔頂ストリーム112で除去されて塔頂凝縮器114(例えば、シェル及び管熱変換器)に送られる。ある実施例において、塔頂凝縮器114は塔頂ストリーム112を部分的に凝縮させることができる。実施形態において、冷却媒体(例えば、冷却塔の水)が塔頂凝縮器114のユーティリティ側に供給される。
塔頂凝縮器114に入る塔頂ストリーム112内の非凝縮成分は、蒸気ストリーム116パージを通じてシステム100(又は前方端部104A)から除去することができる。蒸気ストリーム116内のこれらの非凝縮成分は他の処理に送られ、廃棄物などとして排出される。所望する場合、蒸気ストリーム116内の非凝縮成分は、例えば塔頂凝縮器114より低温度で作動する追加凝縮器などで他の局所的な処理を受けることができる。蒸気ストリーム116内の非凝縮成分は、アセトアルデヒド、ギ酸メチル及び他の好ましくない不純物を含むことができる。
凝縮された塔頂ストリーム118は塔頂凝縮器114の処理側から排出されてデカンター120に送られ、該デカンターは有機相と水性相(不図示)の分離のための滞留時間を提供する。一実施例において、凝縮された塔頂ストリーム118における水とメタノールの量は、水が4重量%であり、メタノールが3重量%である。デカンター120内の有機相から出る有機ストリーム122を還流物として溶媒−軽質物塔110に送ることができる。この実施例において、デカンター120内の水性相から出る水性ストリーム124(デカンター120に入る凝縮された塔頂ストリーム118の一部におけるメタノールと水の大部分を有する)をデカンター120から水洗浄システム126に送ることができる。
よって、デカンター120は、凝縮された塔頂ストリーム118からの比較的多量の水とメタノールの除去を容易にすることができ、そのため有利にはより少ない水とより少ないメタノールが溶媒−軽質物塔110に還流される。よって、有利には、より低い量のメタノールと水が溶媒−軽質物塔110中に蓄積される。比較的乾燥した還流物として有機ストリーム122を用いる場合、別途の水相が溶媒−軽質物塔110で形成される可能性が低下する。
炭化水素(例えば、C8−C10)であってもよい溶媒128(以下で述べる)を、溶媒−軽質物塔110、デカンター120及び/又は水洗浄システム126に追加することができる。デカンター120に溶媒128を追加する場合、該デカンター120における好ましくないメタノールと水を有する水性相の形成及び分離が容易になり得る。上述したように、水性ストリーム124はデカンター120から水洗浄システム126に送られ、メタノール、水、ギ酸メチル、アセトアルデヒド、グリコールなどのような不純物が水洗浄システム126の下流水性パージ130を通じて前記システム100(又は前方端部104A)から排出される。
水132(例えば、水道水、処理された水、脱塩水など)が水洗浄システム126に追加されて、システム100から不純物の下流水性パージ130を押し出す。水洗浄システム126は、水洗浄のための空間を提供するために、例えば容器又はコアレッサー(不図示)を有することができる。また、水洗浄システム126は、水性ストリーム124と溶媒128が洗浄システム126の前記容器又はコアレッサーに入る前に該水性ストリームと溶媒を混合するために、上流混合器、例えば静的混合器(不図示)を含むことができる。勿論、水洗浄システム126に対する他の構成も可能である。
グリコール不純物の根源はシステム100における様々な溶媒であってもよいが、例えば該溶媒は、水とメタノールの存在下で時間が経つにつれて劣化してグリコールを形成するようになる。不純物(例えば、水とメタノール)除去の一つの利点は、システム100に存在する炭化水素溶媒の劣化が少なくなるということである。
洗浄有機ストリーム134は、最後に溶媒−軽質物塔110に還流されるために(有機ストリーム122を通じて)水洗浄システム126からデカンター120に送られる。また、選択的に、塔頂凝縮器114から出る凝縮された塔頂ストリーム118の一部はデカンター120を迂回して水洗浄システム126に直接送ることができる。図5の実施形態において、凝縮された塔頂ストリーム118の一部はデカンター120に送られ、一部は水洗浄システム126のためにデカンター120を迂回する。
本技術は、非凝縮成分の蒸気パージ(蒸気ストリーム116)を通じて、また水洗浄システム126から出る下流水性パージ130を通じて、軽質不純物を除去する溶媒−軽質物塔110の塔頂の構成の独特な実施形態を提供する。デカンター120は、空間及び滞留時間、そして相当量の水、メタノール及び他の水性相不純物を有する水性相(水性ストリーム124を与える)が形成されるように溶媒の追加を受ける作用をするユニットを提供する。
有利には、ギ酸メチル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びメタノールのようなこれらの軽質不純物を下流水性パージ130を通じて除去することで(これにより溶媒−軽質物塔110に対する還流物内のそれらの不純物の量が減少する)、溶媒−軽質物塔110でのヘミアセタール又はアセタールの形成が減少する。これらのより重質に形成された成分は、より低い沸点を有するようになり、溶媒−軽質物塔110から生成物ストリーム(塔底ストリーム140)で好ましくなく排出され得る。また、これらのヘミアセタール又はアセタール化合物は、その後下流塔で分解されてアルデヒドになり、PO生成物を汚染させ得る。
上述したように、溶媒−軽質物塔110及びその塔頂の構成の本実施形態は、溶媒−軽質物塔110でのヘミアセタール又はアセタールの形成を減少させる。さらに、本開示の技術は、分離システム100(図4)の前方端部104Aが、例えば直接溶媒−軽質物塔110に入る、比較的大量の水とメタノールを有する粗POストリームを受ける能力を良好にする。
溶媒−軽質物塔110の底部から出る上述した生成物ストリームは、図5には塔底ストリーム140として示している。該塔底ストリーム140(塔110に入るPOの大部分を有する)は、溶媒除去器142に送ることができる。一般的には、蒸留塔では塔110から出る塔底排出物の一部が溶媒−軽質物再沸器143で蒸発され、溶媒−軽質物塔110に蒸気として復帰することができる。例えば、蒸気又は蒸気凝縮物は溶媒−軽質物再沸器143のユーティリティ側に供給できる。塔底ストリーム140は、溶媒−軽質物塔110から出て溶媒−軽質物再沸器143を通じて溶媒−軽質物塔110に再循環されない塔底排出物の一部である。塔底ストリーム140におけるPO生成物から溶媒を除去するため、塔底ストリーム140は溶媒除去器142で処理される。
溶媒除去器142において、溶媒は塔底排出物を通じて除去される。該塔底排出物の一部は溶媒除去器再沸器146を通じて溶媒除去器142に送られて蒸気として復帰することができる。蒸気又は蒸気凝縮物は、溶媒除去器再沸器146のユーティリティ側に例えば加熱媒体として供給することができる。残りの塔底排出物は溶媒除去器塔底ストリーム144であり、この実施形態において、該塔底ストリームは新しい溶媒又は分離システム100の例示的な後方端部106A(図6)から出る再循環溶媒149のような溶媒再循環物などと結合することができ、その結果、溶媒−軽質物塔110、デカンター120及び/又は水洗浄システム126に供給される上述した溶媒128が得られるようになる。再循環溶媒149は、例えば例示的な後方端部106A(図6)において溶媒塔162の塔底ストリーム148から出ることができる。
塔底ストリーム140を通じて溶媒除去器142に収容されるPOの大部分が溶媒除去器塔頂ストリーム150で排出される。該溶媒除去器塔頂ストリーム150は除去器塔頂凝縮器152で凝縮することができる。除去器塔頂凝縮器152のユーティリティ側に供給される冷却媒体は冷却塔の水又は他の冷却流体であってもよい。凝縮器152から出る凝縮された溶媒除去器塔頂ストリーム150の一部は還流物として溶媒除去器142に復帰することができる。凝縮器152から出る凝縮された溶媒除去器塔頂ストリーム150の残りの部分は、POストリーム108AにおけるPOから不純物を除去する追加処理を受けるために、蒸留物(この実施例においてはPOストリーム108A)として分離システム100(図4)の例示的な後方端部106A(図6参照)に伝達することができる。例示的な後方端部106Aに送られるPOストリーム108Aは、図4のPOストリーム108と類似し得る。
最後に、前記分離システム100の例示的な前方端部104Aで考慮される例示的な装備は商業的な規模であってもよい。溶媒−軽質物塔110及び溶媒除去器142のそれぞれの直径と高さは、例えば入ってくる粗POストリーム102の質量流量及び組成に対する設計基準に基づき決定することができる。また、一実施例において、溶媒−軽質物塔110内における理論的ステージの数は約25個であり、粗POストリーム102は、概ね11〜15番のステージで溶媒−軽質物塔110内に供給される。勿論、理論的ステージの他の総数及び供給地点も検討できる。
理論的ステージを提供するために、トレイ又は充填物を用いることができるが、トレイが一般的である。トレイは篩トレイ、バブルキャップトレイ又はバルブトレイなどを含むことができる。構造化又はダンプされ得る前記充填物は、ガラス、金属、プラスチック、及びセラミックなどであってもよい。溶媒−軽質物塔110及び溶媒除去器142を含む例示的な前方端部104Aにおける様々な装備を構成するための冶金又は材料は、炭素鋼、ステンレス鋼、ガラス繊維強化ポリマー(FRP)、ニッケル合金などであってもよい。これらの構成用冶金又は材料は、図6に示す例示的な後方端部106Aにおける塔及び他の装備にも適用できる。
図6は、分離システム100の例示的な前方端部104A(図5)に係り例示的な後方端部106Aである。この例示的な後方端部106Aは、抽出塔160、溶媒塔162及びPO塔164を含む。明確にするため、各塔160、162、164に対するそれぞれの再沸器と塔頂凝縮器(還流システムを含む)は示していない。
前記抽出塔160は、蒸留物として集まり溶媒除去器142(図5)から出る凝縮された溶媒除去器塔頂ストリーム150の一部(POストリーム108A)を供給物として受ける。POストリーム108Aは、抽出塔160中で溶媒(例えば、C8−C10炭化水素)を用いて抽出されるようになる。抽出に用いられる溶媒は、下流溶媒塔162の溶媒塔底ストリーム148から出ることができる。抽出塔160に入るPOの大部分を有する生成物ストリーム(抽出塔頂ストリーム168)は、抽出塔160から塔頂に排出される。溶媒と不純物を有する抽出塔底ストリーム170は抽出塔160の底部から排出される。
抽出塔頂ストリーム168は凝縮されてPO塔164に送られ、そこで塔頂軽質物パージ172と塔底重質物パージ174が除去され、またPO生成物ストリーム109Aが生成物側部引出物として排出される。該PO生成物ストリーム109Aは、図4のPO生成物ストリーム109と類似し得る。
抽出塔160から出る抽出塔底ストリーム170は溶媒塔162に供給され、そこで炭化水素パージ178(例えば、C6)が塔頂で除去され、また溶媒塔底ストリーム148(例えば、C8−C10)が塔底排出物を通じて除去される。上述したように、この溶媒塔底ストリーム148の全部又はその一部は、抽出塔160に供給できる。また、溶媒塔底ストリーム148の引出部分(再循環溶媒149)は前方端部104A(図5)でのユニット作業に送ることができる。
前方端部104A(図5)及び後方端部106A(図6)を有する分離システム100(図4)は、分離システム100で許容可能なPO損失(例えば、2%未満)で許容可能なレベルの(すなわち、一般的な規定内における)不純物を有するPO生成物ストリーム109Aを与えることができる。前方端部104Aの例示的な構成により、溶媒除去器142から排出される溶媒除去器塔頂ストリーム150(図5)における不純物の量は許容可能で、比較的低くなる。一実施例に対する溶媒除去器塔頂ストリーム150における一つの不純物のppm(part per million)を表12に示している。
図7は、分離システム100の前方端部104Bの他の実施例である。粗POストリーム102は、溶媒−軽質物塔システム190に供給される。溶媒−軽質物塔システム190の例示的な詳細を図8及び9に示している。溶媒−軽質物塔システム190は、粗POストリーム102から受けた不純物を蒸気ストリーム116パージ及び水性ストリーム124を通じて排出する。これらの不純物は、メタノール、水、ギ酸メチル、アセトアルデヒド、グリコールなどを含むことができる。蒸気ストリーム116パージは他の処理に送られるか、又は廃棄物などとして排出されることができる。水性ストリーム124は、例えば溶媒−軽質物塔システム190内のデカンターにおける水性相から出ることができる。
水性ストリーム124は水洗浄システム126に送られる。水性ストリーム124は、水洗浄システム126に入る前に後方端部106B(図10)から出る様々な溶媒含有ストリーム(例えば、後方端部溶媒151及び蒸留物199、下記を参照)及び水132と結合して混合器204(例えば、静的混合器)を通過することができる。後方端部106B(図10)から出て水性ストリーム124に追加される溶媒ストリームの一つの例は、溶媒塔162の溶媒塔底ストリーム148から出る後方端部溶媒151などであってもよい。抽出塔160から出る塔頂蒸留物199のような他のストリームが水性ストリーム124に追加されて、例えば後方端部106Bからホルムアルデヒドを除去することができる。
水洗浄システム126において、メタノール、水、ギ酸メチル、アセトアルデヒド、グリコールなどの上述した不純物が下流水性パージ130を通じて排出される。洗浄有機ストリーム134は、水洗浄システム126から溶媒−軽質物塔システム190に送ることができる。水洗浄システム126は、容器、又はコアレッサー、及び/又は他の装備を含むことができる。
溶媒−軽質物塔システム190は、粗POストリーム102で溶媒−軽質物塔システム190に入るPOの大部分を有する生成物ストリーム(塔底ストリーム140)を排出する。生成物ストリームは(下記の図8及び9に示すような)溶媒−軽質物塔システム190内における溶媒−軽質物塔110(蒸留塔)、又は図5に示す溶媒−軽質物塔110から出る塔底ストリーム140であってもよい。生成物ストリーム(例えば、塔底ストリーム140)は溶媒除去器142に送られ、該溶媒除去器は前方端部104A(図5)に係り前述と類似して機能することができる。溶媒除去器142で、溶媒は溶媒除去器塔底ストリーム144を通じて除去される。
溶媒除去器塔底ストリーム144は溶媒−軽質物塔システム190に送ることができる。選択的に、後方端部106B(図10)における溶媒塔162の溶媒塔底ストリーム148から出るもののような追加的な溶媒が溶媒除去器塔底ストリーム144と結合し、溶媒−軽質物塔システム190に入る溶媒128を得ることができる。そのため、溶媒−軽質物塔システム190に供給される溶媒128は、溶媒除去器塔底ストリーム144又は該溶媒除去器塔底ストリーム144と後方端部106B(図10)から出る再循環溶媒149の結合物であってもよい。
溶媒除去器142に収容される(塔底ストリーム140内の)POの大部分は溶媒除去器塔頂ストリーム150で排出される。凝縮された塔頂ストリームの一部は、POから不純物を除去する追加処理を受けるために、蒸留物としてPOストリーム108Bで分離システム100の後方端部106B(図10参照)に伝達される。しかし、塔頂ストリーム150及びPOストリーム108Bにおける不純物の量は一般的に比較的低い。後方端部106Bに送られる該ストリーム108Bは、図4のPOストリーム108と類似し得る。
溶媒−軽質物塔システム190の有益な点は、上述した不純物を有する水性ストリーム124の形成及び排出であり、これは様々な構成で達成することができる。図8及び9は、水性ストリーム124又は類似したストリームを与える溶媒−軽質物塔110を有する溶媒−軽質物塔システム190のそれぞれの実施例を示している。
図8は、粗POストリーム102を受ける溶媒−軽質物塔110を有する例示的な溶媒−軽質物塔システム190−1であり、前記粗POストリームは、溶媒−軽質物塔110に沿った様々な蒸留ステージで収容することができる。また、溶媒128が塔110に供給される。ある実施例においては、液体側部引出物222に又はその上側で溶媒128を導入させることが有利になり得る。溶媒128のための一つの例示的な導入地点は、例えば3番のステージ又はトレイである。
デカンター120が側部デカンターとして位置しており、水性ストリーム124の形成及び排出を容易にする。溶媒−軽質物塔110から出る液体側部引出物222がデカンター120に供給され、該引出物は一部POを有し、また溶媒−軽質物塔110から出る水、メタノール、アセトアルデヒド、及び他の不純物を有する。デカンター120の目的は、(水性ストリーム124パージを通じて)水及び他の水性又は水溶性不純物の溶媒−軽質物塔110からの除去を容易にすることである。
デカンター120に送られる液体側部引出物222は、比較的相当量の水及びメタノールのような他の水溶性不純物を有することができる。よって、デカンター120は炭化水素溶媒と接触する水と水性成分の十分な水性除去を容易にすることができる。よって、溶媒128(例えば、C8−C10)がデカンター120に導入され、デカンター120内で水性相と有機相の形成を促進させることができる。デカンター120内の有機相によって有機ストリーム122が得られ、該有機ストリームは還流物として溶媒−軽質物塔110に送ることができる。
デカンター120内の水性相によって水性ストリーム124が得られ、該水性ストリームは述べたように水洗浄システム126に送られる(図7参照)。該水性ストリーム124は、PO及び水、メタノール、アセトアルデヒド、一部ギ酸メチル、グリコール及び他の不純物を含むことができる。水洗浄システム126で、水性ストリーム124は追加的な炭化水素溶媒(例えば、C8−C10)及び比較的少量の水と接触し、メタノール、アセトアルデヒド、グリコール、比較的少量のギ酸メチルなどの水溶性不純物、及び他の不純物が水性パージ130(図7)を通じて水洗浄システム126から除去されることを促進する。酸化プロピレン(PO)は溶媒又は有機相に回収され、これは洗浄有機ストリーム134で水洗浄システム126(図7)から図8に示す溶媒−軽質物塔110に復帰する。洗浄有機ストリーム134のこのような案内は図5に示す実施形態とは対照的であり、図5における実施形態においては、水洗浄システム126から出る洗浄有機ストリーム134が代わりにデカンター120に送られ、該デカンター内の有機物及び回収されたPOが有機ストリーム122を通じて塔110に入るようになる。
図8において、軽質成分を有する塔頂ストリーム112は溶媒−軽質物塔110から排出されて塔頂凝縮器114で部分的に凝縮される。この実施例において、塔頂ストリーム112の凝縮された部分は凝縮された塔頂ストリーム118で示しており、該ストリームは還流物として溶媒−軽質物塔110に復帰する。非凝縮成分の蒸気ストリーム116は塔頂凝縮器114から除去される。図8に対するある実施形態においては、塔頂凝縮器114の作動を調節して、5〜50重量%範囲の蒸留物(凝縮された塔頂ストリーム118)で蒸気ストリーム116パージを与え、粗PO供給物102から総60〜90重量%(例えば、約75重量%)のギ酸メチルパージを与えることができる。
粗POストリーム102で溶媒−軽質物塔110に入るPOの大部分を有する生成物ストリームは塔底ストリーム140として溶媒−軽質物塔110から排出される。図7に係り述べたように、生成物ストリーム(塔底ストリーム140)は供給物として下流溶媒除去器142に送られる(図7参照)。
図9は、溶媒−軽質物塔110及び水性ストリーム124の形成及び排出を容易にするデカンター120を有する一つの例示的な溶媒−軽質物塔システム190−2を示す。図8に係り類似して述べたように、図9の溶媒−軽質物塔システム190−2における溶媒−軽質物塔110は粗POストリーム102を受ける。また、溶媒128が塔110に供給される。図9の実施例において、デカンター120は塔頂デカンターであり、メタノール、水、及び他の軽質水性不純物を有する側部引出物222(図8)を塔110から受ける代わりに、それらの不純物を有する凝縮された塔頂ストリーム118を受けるようになる。
図9において、軽質成分を有する塔頂ストリーム112は溶媒−軽質物塔110から塔頂に排出され、塔頂凝縮器114で部分的に凝縮される。この実施例において、凝縮された塔頂ストリーム118はデカンター120に送られる。
非凝縮成分の蒸気ストリーム116は塔頂凝縮器114から除去される。ある実施形態において、塔頂凝縮器114の作動を調節して、5〜50重量%範囲の蒸留物で蒸気ストリーム116パージを与え、また粗PO供給物102から合計60〜90重量%(例えば、約75重量%)のギ酸メチルパージを与えることができる。
システム190−1(図8)の場合における、図9のシステム190−2から溶媒128がデカンター120に導入され、デカンター120内での水性相と有機相の形成を容易にすることができる。図9に示した実施例において、有機ストリーム122は還流物として塔110に復帰する。
水性相は水性ストリーム124としてデカンター120から排出され、水洗浄システム126(図7参照)に入るようになる。システム190−1の場合における、システム190−2内の該水性ストリーム124は一般的にPO及び水、メタノール、アセトアルデヒド、一部ギ酸メチル、及び他の不純物を含有する。究極的にはメタノール、アセトアルデヒド、グリコール、及び比較的少量のギ酸メチルの水溶性不純物、及び他の不純物を下流水性パージ130(図7)を通じて除去するため、水性ストリーム124が水洗浄システム126に送られて追加的な炭化水素溶媒(例えば、C8−C10)及び比較的少量の水と接触するようになる。洗浄有機ストリーム134(PO及び溶媒)を(図8におけるようにデカンター120を通じてではなく)直接溶媒−軽質物塔110に復帰させる際にPOが回収される。
粗POストリーム102で溶媒−軽質物塔110に入るPOの大部分を有する生成物ストリーム(塔底ストリーム140)は塔底ストリーム140として溶媒−軽質物塔110から排出される。図7及び8に係り述べたように、図9の生成物ストリーム(塔底ストリーム140)は供給物として下流溶媒除去器142(図7参照)に送られる。最終的に、水性ストリーム124を形成して排出するために、溶媒−軽質物塔システム190の他の構成も考慮できることに留意すべきである。ある実施形態においては、例えば溶媒−軽質物塔110に対する側部冷却器及び/又は他の装備も用いることができる。
図10は、図7〜9に係り上記で述べた前方端部システム104Bに関連する分離システム100(図4)の一つの例示的な後方端部106Bである。図6の後方端部106Aの場合における、図10に示している後方端部106Bは、抽出塔160、溶媒塔162、及びPO塔164を含む。明確にするため、各塔160、162、164に対するそれぞれの再沸器は示されておらず、溶媒塔162に対する塔頂凝縮器も示していない。抽出塔160に対する抽出塔塔頂凝縮器240、及びPO塔164に対するPO塔塔頂凝縮器242は示している。
抽出塔160に対する主な供給物として、上流除去塔142(図7)から出る凝縮された塔頂が溶媒(例えば、C8−C10炭化水素)を用いた抽出されるために、POストリーム108Bとして抽出塔160に送られる。抽出用溶媒の根源は下流溶媒塔162から出る溶媒塔底ストリーム148であってもよい。勿論、他の根源の抽出溶媒も用いることができる。
抽出塔160から出る抽出塔頂ストリーム168は抽出塔塔頂凝縮器240で凝縮され、凝縮された抽出塔頂ストリーム168の一部は還流物として抽出塔160に復帰される。凝縮された抽出塔頂ストリーム168の他の部分は蒸留物199として集まり上流水洗浄システム126(図7)に送られる。
有利には、水洗浄システム126に与えられる蒸留物199として集まる凝縮された抽出塔頂ストリーム168の一部の該パージは一般的にホルムアルデヒドを含有し、これにより下流PO塔164でホルムアルデヒドの量が減少する。よって、PO塔164から出る塔頂軽質物パージ(不図示)による装備の汚染が低減し得る。汚染は、例えばホルムアルデヒドポリマーの形成によるものであり得る。
ある実施形態においては、軽質成分であるホルムアルデヒドを有する凝縮された抽出塔頂ストリーム168の蒸留物199のパージによって、図10に示すように、下流PO塔164で塔頂軽質物パージ(図6に示されている塔頂軽質物パージ172のような)に対する必要がない可能性がある。また、洗浄システム126に入る凝縮された塔頂ストリーム168の蒸留物199パージにおけるPOは、洗浄システム126から出て溶媒−軽質物システム190(図7〜9参照)における溶媒−軽質物塔110に復帰する洗浄有機ストリーム134で回収することができる。さらに、図10において、PO生成物側部引出物(生成物側部ストリーム248を与える)を用いる場合、蒸留物199に去るPOの量を減らすことができる。
溶媒及び不純物を有する抽出塔底ストリーム170は、抽出塔160から排出されて溶媒塔162に供給される。炭化水素パージ178(例えば、C6)が塔頂で除去され、また溶媒塔底ストリーム148が除去される。上述したように、該溶媒塔底ストリーム148は抽出塔160に供給することができる。さらに、図10に示した実施形態において、再循環溶媒149及び後方端部溶媒151のような溶媒塔底ストリーム148の引出部分は前方端部104B(図7参照)でのユニット作業に送ることができる。
図10に示した該実施形態において、上述したように、抽出塔160に入るPOの大部分を有する生成物側部ストリーム248は抽出塔160から排出されてPO塔164に入るようになる。これは生成物ストリームが抽出塔頂ストリーム168である図6とは対照的である。
図10のPO塔164で塔底重質物パージ174が除去される。PO塔の塔頂ストリーム252は塔頂で排出され、塔頂凝縮器242で凝縮される。PO塔164に入る凝縮されたPO塔の塔頂ストリーム252の還流量が増加すると、PO損失を減少させることができ、また有利には、例えばPO塔164におけるPOからのプロピオンアルデヒドとアセトンの分離が増加する。生成物蒸留物として集まったPO塔の塔頂ストリーム252の凝縮された部分はPO生成物ストリーム109Bとして示しており、図4のPO生成物ストリーム109と類似し得る。
一実施例において、前方端部104B(図7〜9)及び後方端部106B(図10)を有する分離システム100(図4)によって、蒸留物生成物として送られる凝縮されたPO塔の塔頂ストリーム252における粗POストリーム102からPOを98.5重量%の比較的高収率で回収することができる。該実施例において、PO生成物ストリーム109Bは、ギ酸メチルが10ppmである99.98重量%の高純度のPOを有する。最後に、図7〜10に示す塔及び関連装備は商業的規模であってもよく、上記で述べたサイズ、内部部品及び構成材料を有することができることに留意すべきである。
図11及び12は、それぞれ分離システム100(図4)の前方端部104C及び後方端部106Cの代案的な実施形態である。図11の前方端部104Cは、軽質物塔260、重質物塔262、及び溶媒−軽質物塔265(例えば、C8−C10として塔「溶媒」を有する)を有する。これらの塔260、262、265のそれぞれは蒸留塔であってもよい。図12に係る後方端部106Cは、抽出塔269(又は溶媒−重質物塔とも言う)及び溶媒塔273を有する。該実施形態において、PO生成物ストリーム109C(図4のPO生成物ストリーム109と類似する)は抽出塔269から排出される。さらに、溶媒パージ(抽出塔頂ストリーム286)が抽出塔269の塔頂から前方端部104Cに送られ、それによって抽出塔269及びPO生成物ストリーム109Cで不純物であるホルムアルデヒドの量が減るようになる。
明確にするため、溶媒−軽質物塔265に係る溶媒−軽質物塔塔頂凝縮器267を除き、図11及び12における各塔に対するそれぞれの再沸器及び塔頂凝縮器を示していない。さらに、図11の前方端部104Cは、軽質物塔260が粗POストリーム102を受けて重質物塔262に供給するように示している。しかし、前方端部104C内における該工程順序は変更することができる(すなわち、転化することができる)。言い換えれば、前方端部104Cは、重質物塔262が粗POストリーム102を受けて軽質物塔260に供給するように構成することができる。いかなる場合でも、第3塔、すなわち溶媒−軽質物塔265に対する供給は一般的に組成と質量流量において類似し得る。
図11に示した前方端部104Cに対する実施形態において、粗POストリーム102は、軽質物塔の塔頂ストリーム264を通じて軽質不純物及び炭化水素(例えば、C5)を除去するために軽質物塔260に供給される。軽質物塔260から出る軽質物塔の塔底ストリーム266は粗POストリーム102に入るPOの大部分を含有する。この軽質物塔の塔底ストリーム266は、重質物塔262から出る重質物塔の塔底ストリーム268を通じて重質成分、水、一部メタノールなどを除去するための重質物塔262に供給される。重質物塔の塔底ストリーム268における除去された重質成分の例は、プロピオンアルデヒド、アセトンなどを含むことができる。
軽質物塔260から重質物塔262に入るPOの大部分は重質物塔266から重質物塔の塔頂ストリーム270(生成物ストリーム)に排出される。該重質物塔の塔頂ストリーム270は、上流軽質物塔260の存在により、減少されたメタノールと水を有する。重質物塔の塔頂ストリーム270は溶媒−軽質物塔265に供給される。また、溶媒(例えば、C6−C10)が後方端部106C(図12)から出る炭化水素塔底ストリーム271の全部又は一部を通じて溶媒−軽質物塔265に導入される。以下で述べるように、該炭化水素塔底ストリーム271は後方端部106Cから再循環された溶媒を有する。
溶媒−軽質物塔265で、溶媒−軽質物塔の塔底ストリーム108Cは、(重質物塔の塔頂ストリーム270における)上流重質物塔262から溶媒−軽質物塔110に入るPOの大部分を含有する生成物ストリームである。この溶媒−軽質物塔の塔底ストリーム108Cは、図4のPOストリーム108と類似し得る。
不純物については、軽質不純物と水性不純物は塔頂ストリーム274で溶媒−軽質物塔265から塔頂に排出される。塔頂ストリーム274は塔頂凝縮器267で凝縮されて、凝縮された塔頂ストリーム275が得られる。一部の非腐食性軽質成分と非水溶性軽質成分を除去するために、塔頂凝縮器267から出る蒸気パージ280が例えば該塔頂ストリーム274の約5−10重量%に維持される。凝縮された塔頂ストリーム275の一部は溶媒−軽質物塔265に還流される。凝縮された塔頂ストリーム275の残りの部分(例えば、蒸留物)は以下で述べるように腐食剤洗浄を受けるようになる。
溶媒を十分に供給して(例えば、ストリーム270、271を通じて)、また凝縮された塔頂ストリーム275の還流物と蒸留物などを目標通り管理して溶媒−軽質物塔265を作動させることにより、溶媒−軽質物塔265又は凝縮された塔頂ストリーム275で水性相が形成されることなく、ギ酸メチル、アセトアルデヒド、メタノール、水、グリコールなどの軽質不純物が一般的に前記凝縮された塔頂ストリーム275に集中されることに留意すべきである。
上述したように、ある実施例においては、還流物として用いられずに蒸留物として伝達される凝縮された塔頂ストリーム275の一部が腐食剤ストリーム282を通じて腐食剤洗浄部に送られ、化学量論的にやや過量の腐食剤(例えば、水酸化ナトリウム)(蒸留物として伝達する凝縮された塔頂ストリーム275の一部におけるギ酸メチルの量に相当する)と接触して、腐食剤洗浄部でのpHを10〜12に維持させる。ここに示した実施形態においては、腐食剤洗浄部に腐食剤ストリーム282を通じて腐食剤が追加され、混合器284は混合及び滞留時間を提供する。
また、水性相(すなわち、蒸留物として腐食剤洗浄部に伝達する凝縮された塔頂ストリーム275の一部における大部分の水、メタノール、アセトアルデヒド、ギ酸メチル、及び他の水溶性不純物を有する)の形成を促進するために、有機ストリームのような炭化水素溶媒又は後方端部106Cシステムから出る溶媒が混合器284(例えば、静的混合器であってもよい)の上流で導入できる。このように追加される溶媒の根源は、図12における抽出塔269から出る抽出塔頂ストリーム286であってもよい。さらに、該抽出塔頂ストリーム286はホルムアルデヒドを含有することができ、これにより後方端部106C、そして究極的には最終PO生成物109Cでホルムアルデヒドが有利に減少される。また、この抽出塔頂ストリーム286におけるPOは、還流物として溶媒−軽質物塔265に送られる再循環溶媒ストリーム278に回収することができる。
混合器284から出る腐食剤処理された蒸留物288は逆洗塔290に送られ、該逆洗塔は比較的小さなPO洗浄/回収液体−液体抽出塔であり、一般的に例えば塔の中間部分で、例えば充填物296を通じて満足する約3〜7個(例えば5個)の理論的ステージを有する。水292が逆洗塔290の頂上部で導入され、溶媒294は該逆洗塔の底部で導入される。逆洗塔290における抽出により、減少された水性相で減少した腐食剤キャリーオーバーで、腐食剤処理された蒸留物288における腐食剤/水廃棄物からのPO回収が増加する。該実施例において、腐食剤/水廃棄物295は逆洗塔290の底部から排出される。逆洗されたPOは塔265に対する追加的な還流物として有機ストリーム(再循環溶媒ストリーム278)で溶媒−軽質物塔265に復帰する。最後に、逆洗塔290に供給される溶媒294は後方端部106Cシステム(図12)から出る溶媒(例えば、C8−C10)である。
説明したように、図12は、一つの例示的な分離システム100(図4)の例示的な前方端部104C(図11)に係る例示的な後方端部106Cである。図12を参照すると、抽出塔269は溶媒−軽質物塔265(図11)から出る生成物ストリーム(溶媒−軽質物塔の塔底ストリーム108C)を供給物として受ける。また、抽出塔269は下流溶媒塔273から排出される塔底ストリームから溶媒294(例えば、C8−C10)を受ける。
抽出塔269から出る凝縮された抽出塔頂ストリーム286(凝縮器は不図示)は前方端部104C(図11)の腐食剤洗浄部(混合器284、選択的には静的混合器)に送られる。抽出塔頂ストリーム286は一般的に炭化水素溶媒、ホルムアルデヒド、POなどを有することができる。抽出塔頂ストリーム286における炭化水素溶媒は、逆洗塔290(図11)での水性相の形成及び分離を促進させることができる。また、抽出塔頂ストリーム286で、(混合器284での)腐食剤洗浄及び逆洗塔290に送られるPO(粗POストリーム102におけるPOを基準として、例えば1〜2重量%)は、有機相ストリーム(再循環溶媒ストリーム278)に回収することができ、このストリームは還流物として溶媒−軽質物塔265(図11)に送られる。最後に、述べたように、このように抽出塔頂ストリーム286を用いてホルムアルデヒドを除去することで、抽出塔269及びこの抽出塔269から側部引出物として排出されるPO生成物ストリーム109Cでホルムアルデヒドの量を減少させることができる。
また、例えば重質炭化水素溶媒(例えば、C6−C10)を有する炭化水素塔底ストリーム271が抽出塔269から排出されて溶媒塔273に供給される。さらに、該炭化水素塔底ストリーム271(例えば、C6−C10を有する)の一部は溶媒−軽質物塔265(図11)に供給することができる。溶媒塔273で、炭化水素パージ300(例えば、C6を有する)が塔頂に取り出される。溶媒ストリーム294(例えば、C8−C10を有する)が溶媒塔273の底部から排出されて抽出のために抽出塔269に送ることができ、及び/又は逆洗塔290(図11)での液体−液体抽出のために送ることができる。
最後に、上述したように、PO生成物ストリーム109Cは抽出塔269の側部引出物(例えば、低温殺菌部から出る)に回収される。要するに、前方端部104C及び後方端部106Cを有する例示的なPO分離システム100によって、例えば(粗POストリーム102におけるPOの)98.9重量%の例示的な高収率及び例示的な99.99重量%の高純度POを得ることができ、PO生成物109Cでギ酸メチルは10ppmである。
図11及び12に示している装備は商業的な規模であってもよい。また、図11及び12における様々な塔のそれぞれの直径、高さ及び理論的ステージの数は、例えば導入される粗POストリーム102の質量流量及び組成に対する設計基準に基づき決定することができる。理論的ステージを提供するために、トレイ又は充填物を用いることができる。トレイは篩トレイ、バブルキャップトレイ又はバルブトレイトレイを含むことができる。構造化又はダンプされ得る充填物は、ガラス、金属、プラスチック及びセラミックなどであってもよい。図11及び12における様々な装備の構成のための冶金又は材料は、炭素鋼、ステンレス鋼、ガラス繊維強化ポリマー(FRP)、ニッケル合金などを含むことができる。
要するに、本技術の実施形態は、粗酸化プロピレンストリームを受け、メタノールと水を有する不純物ストリームを排出し、かつ粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを排出する蒸留塔を含む酸化プロピレン分離システムを提供することができる。デカンターが不純物ストリームと炭化水素溶媒を受けることができ、該デカンターで、酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含む有機相及び不純物ストリームに入るメタノールと水の大部分の重量%を含む水性相が形成される。水洗浄システムは水性相を受けて酸化プロピレン分離システムから排出し、前記デカンター内の有機相は蒸留塔に送られる。粗酸化プロピレンストリームは酸化プロピレン/tert−ブタノール処理システムにおける酸化プロピレン反応器の流出物ストリームであってもよい。
蒸留塔は塔頂凝縮器を含むことができ、蒸留塔は塔頂凝縮器から非凝縮成分を塔頂で蒸気パージするように構成される。デカンターは蒸留塔に対する塔頂デカンターであってもよく、塔頂凝縮器から不純物ストリームを受ける。一方、デカンターは蒸留塔に対する側部デカンターであり、蒸留塔の液体側部引出物から不純物ストリームを受けるように構成されている。蒸留塔は溶媒−軽質物塔であってもよい。また、水洗浄システムは静的混合器及びコアレッサーを含むことができる。溶媒除去器は、蒸留塔から塔底ストリームを受けることができ、溶媒除去器は、蒸留塔から出る塔底ストリームで溶媒除去器に入る酸化プロピレンの大部分を有する溶媒−除去器塔頂ストリームを排出し、溶媒除去器はデカンターに収容される炭化水素溶媒の少なくとも一部を有する溶媒−除去器塔底ストリームを排出する。最後に、溶媒除去器から出る溶媒−除去器塔頂ストリームは抽出塔で炭化水素溶媒の抽出を受けて不純物が除去され、抽出塔はホルムアルデヒドを含む除去された不純物を水洗浄システムに送り出す。
実施形態においては、分離システムにおいて粗酸化プロピレンストリームから酸化プロピレンを分離させるための方法を提供することができ、該方法は、前記粗酸化プロピレンストリームを蒸留塔に供給するステップ、メタノールと水を含む不純物ストリームを蒸留塔からデカンターに排出するステップ、炭化水素溶媒を前記デカンターに供給するステップ、及び酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含む有機相、及び不純物ストリームで前記デカンターに供給されるメタノールと水の大部分の重量%を含む水性相を前記デカンターで形成するステップを含む。また、上記方法は、前記水性相を水で洗浄し、洗浄された水性相を前記分離システムから送り出すステップ、及び前記有機相を蒸留塔に送るステップを含むことができる。
前記不純物ストリームの排出は、不純物ストリームを蒸留塔の塔頂凝縮器を通じてデカンターに排出することを含むことができ、上記方法は蒸気ストリームを前記塔頂凝縮器から送り出すステップをさらに含む。一方、前記不純物ストリームを排出するステップは、不純物ストリームを蒸留塔の液体側部引出物を通じてデカンターに排出することを含むことができる。最後に、上記方法は、粗酸化プロピレンストリームで前記蒸留塔に入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを蒸留塔から排出するステップ、前記塔底ストリームからホルムアルデヒドを分離させるステップ、及び水性相を水で洗浄する水洗浄システムに前記ホルムアルデヒドを送るステップを含むことができる。
ある実施形態においては酸化プロピレン分離システムを含むことができるが、該分離システムは、処理された粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を含む不純物ストリームを排出し、かつ前記で処理された粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを排出するように構成されている蒸留塔を有する。混合器は、腐食剤(例えば、水酸化ナトリウムを有する)を前記不純物ストリームと混合させ、腐食剤処理された不純物ストリームを与えるように構成されている。逆洗塔は、前記腐食剤処理された不純物ストリームに対して水性抽出及び有機抽出の両方を実施するように構成されている。逆洗塔は不純物ストリームにおけるメタノールと水の大部分を有する水性ストリームを送り出すことができる。また、前記逆洗塔は有機ストリーム(炭化水素溶媒と酸化プロピレンを有する)を前記蒸留塔に排出することができる。前記酸化プロピレン分離システムは、前記蒸留塔の下流に配置され、ホルムアルデヒドを前記混合器に送り出す抽出塔を含むことができ、ホルムアルデヒドは蒸留塔の塔底ストリームからのキャリーオーバーである。
最後に、ある実施形態においては酸化プロピレンから不純物を分離させるための方法を含むことができるが、該方法は、酸化プロピレンストリームを蒸留塔を通じて処理して、メタノールと水を有する不純物ストリームを排出し、かつ前記蒸留塔に入る酸化プロピレンの大部分を有する塔底ストリームを排出することを含む。不純物ストリームは、(例えば、静的混合器を通じて)腐食剤(例えば、水酸化ナトリウムを有する)と混合されて、腐食剤処理された不純物ストリームが得られ、そして該ストリームは炭化水素で抽出され、その後水で抽出され、不純物ストリームにおけるメタノールと水の大部分を有する水性ストリームを送り出す。上記方法は蒸留塔から出る塔底ストリームを処理し、前記処理を通じてホルムアルデヒドを不純物ストリームに送り出すことを含むことができる。
本発明をその好ましい形態を参照してより詳しく説明したが、他の形態も可能である。よって、添付の請求の範囲及びその趣旨は、ここに含まれる好ましい形態に対する説明に限定されてはならない。
本明細書(添付の請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示されている全ての特徴は、明示的な他の言及がないかぎり、同一、等価、又は類似の目的のための他の特徴で代替することができる。よって、明示的な他の言及がないかぎり、開示されている各特徴は一般的な一連の等価又は類似の特徴の単なる一つの例である。
特定の機能を行うための「手段」又は特定の機能を行うための「ステップ」を明示的に言及していない請求の範囲におけるいかなる要素も、35U.S.C§112の6節に明示するような「手段」又は「ステップ」項として解釈されてはならない。特に、本願の請求の範囲において、「〜のステップ」の使用は35U.S.C§112の6節の規定を行使しようとするものではない。

Claims (20)

  1. 酸化プロピレン分離システムであって、
    粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を含む不純物ストリームを排出し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を含む塔底ストリームを排出するように構成されている蒸留塔、
    前記不純物ストリームの少なくとも一部と炭化水素溶媒を受けるデカンター−該デカンターで、前記酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含む有機相、及び前記不純物ストリームの少なくとも一部に入る前記メタノールと水の大部分の重量%を含む水性相が形成される−、及び
    前記水性相を受けて前記酸化プロピレン分離システムから送り出すように構成されている水洗浄システムを含み、
    前記デカンター内の有機相が前記蒸留塔に送られる、酸化プロピレン分離システム。
  2. 前記粗酸化プロピレンストリームは、酸化プロピレン/tert−ブタノール処理システムにおける酸化プロピレン反応器流出物ストリームである、請求項1に記載の酸化プロピレン分離システム。
  3. 前記蒸留塔は塔頂凝縮器を含み、蒸留塔は該塔頂凝縮器から非凝縮成分の塔頂蒸気パージが出るように構成されている、請求項1に記載の酸化プロピレン分離システム。
  4. 前記デカンターは、前記蒸留塔に対する塔頂デカンターであり、前記塔頂凝縮器から不純物ストリームの少なくとも一部を受けるように構成されている、請求項3に記載の酸化プロピレン分離システム。
  5. 前記デカンターは、前記蒸留塔に対する側部デカンターであり、前記蒸留塔の液体側部引出物から不純物ストリームの少なくとも一部を受けるように構成されている、請求項1に記載の酸化プロピレン分離システム。
  6. 前記蒸留塔は、溶媒−軽質物塔であり、前記水洗浄システムは静的混合器とコアレッサーを含む、請求項1に記載の酸化プロピレン分離システム。
  7. 前記蒸留塔から塔底ストリームを受けるように構成されている溶媒除去器をさらに含み、該溶媒除去器は、蒸留塔から出る塔底ストリームで前記溶媒除去器に入る酸化プロピレンの大部分を含む溶媒−除去器塔頂ストリームを排出するように構成されている、請求項1に記載の酸化プロピレン分離システム。
  8. 前記溶媒除去器は、前記デカンターに収容される炭化水素溶媒の少なくとも一部を含む溶媒−除去器塔底ストリームを排出するように構成されている、請求項7に記載の酸化プロピレン分離システム。
  9. 前記溶媒除去器から出る溶媒−除去器塔頂ストリームに対して炭化水素溶媒の抽出を実施して不純物を除去するように構成されている抽出塔をさらに含み、該抽出塔は、ホルムアルデヒドを含む除去された不純物を前記水洗浄システムに送り出すように構成されている、請求項7に記載の酸化プロピレン分離システム。
  10. 分離システムにおいて粗酸化プロピレンストリームから酸化プロピレンを分離させるための方法であって、
    前記粗酸化プロピレンストリームを蒸留塔に供給するステップ、
    メタノールと水を含む不純物ストリームを前記蒸留塔からデカンターに排出するステップ、
    炭化水素溶媒を前記デカンターに供給するステップ、
    酸化プロピレンと炭化水素溶媒を含む有機相、及び不純物ストリームで前記デカンターに供給されるメタノールと水の大部分の重量%を含む水性相を前記デカンターで形成するステップ、
    前記水性相を水で洗浄し、洗浄された水性相を前記分離システムから送り出すステップ、及び
    前記有機相を蒸留塔に送るステップを含む、分離システムにおいて粗酸化プロピレンストリームから酸化プロピレンを分離させるための方法。
  11. 前記不純物ストリームを排出するステップは、不純物ストリームを蒸留塔の塔頂凝縮器を通じて前記デカンターに排出することを含み、上記方法は、蒸気ストリームを前記塔頂凝縮器から送り出すステップをさらに含む請求項10に記載の方法。
  12. 前記不純物ストリームを排出するステップは、不純物ストリームを蒸留塔の液体側部引出物を通じて前記デカンターに排出することを含む請求項10に記載の方法。
  13. 粗酸化プロピレンストリームで前記蒸留塔に入る酸化プロピレンの大部分を含む塔底ストリームを蒸留塔から排出するステップ、
    前記塔底ストリームからホルムアルデヒドを分離させるステップ、及び
    水性相を水で洗浄する水洗浄システムに前記ホルムアルデヒドを送るステップを含む請求項10に記載の方法。
  14. 酸化プロピレン分離システムであって、
    処理された粗酸化プロピレンストリームを受けて、メタノールと水を含む不純物ストリームを排出し、かつ前記で処理された粗酸化プロピレンストリームに入る酸化プロピレンの大部分を含む塔底ストリームを排出するように構成されている蒸留塔、
    腐食剤を前記不純物ストリームの少なくとも一部と混合させて腐食剤処理された不純物ストリームを与えるように構成されている混合器、及び
    前記腐食剤処理された不純物ストリームに対して水性抽出及び有機抽出の両方を実施するように構成されている逆洗塔を含む、酸化プロピレン分離システム。
  15. 前記逆洗塔は、腐食剤処理された不純物ストリームにおけるメタノールと水の大部分を含む水性ストリームを送り出すように構成されている、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
  16. 前記逆洗塔は、炭化水素溶媒と酸化プロピレンを含む有機ストリームを前記蒸留塔に排出するように構成されている、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
  17. 粗酸化プロピレンストリームを受けて、軽質成分を除去し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを排出するように構成されている軽質物蒸留塔、及び
    前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを受けて、重質成分を除去し、かつ前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む塔頂ストリームを排出するように構成されている重質物蒸留塔をさらに含み、
    前記塔頂ストリームは前記で処理された粗酸化プロピレンストリームを含む、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
  18. 粗酸化プロピレンストリームを受けて、該粗酸化プロピレンストリームから重質成分を除去し、かつ前記粗酸化プロピレンストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む塔頂ストリームを排出するように構成されている重質物蒸留塔、及び
    前記塔頂ストリームを受けて、該塔頂ストリームから重質成分を除去し、かつ前記塔頂ストリームにおける酸化プロピレンの大部分を含む軽質物−蒸留塔の塔底ストリームを排出するように構成されている軽質物蒸留塔をさらに含み、
    前記軽質物−蒸留塔の塔底ストリームは前記で処理された粗酸化プロピレンストリームを含む、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
  19. 前記蒸留塔の下流に配置され、ホルムアルデヒドを前記混合器に送り出すように構成されている抽出塔をさらに含み、前記ホルムアルデヒドは蒸留塔の塔底ストリームから出るキャリーオーバーである、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
  20. 前記腐食剤は水酸化ナトリウムを含む、請求項14に記載の酸化プロピレン分離システム。
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