JP2016525219A - 感光性組成物及びその応用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、マイクロエレクトロニクス及び/又はオプトエレクトロニクスデバイス並びにその組立て体を形成するのに有用なポリノルボルネン(PNB)ポリマー及び特定の添加剤を含む感光性組成物、より具体的には、PNBと、熱酸化による鎖分解に抵抗性のある添加剤として特定のヒンダードフェノールとを含む組成物に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年6月27日出願の米国仮出願第61/840,018号及び2013年7月17日出願の米国仮出願第61/847,273号に関する利益;並びに2013年4月26日出願の日本国特許出願第2013-094737号に関する優先権の利益を主張するものである。これらのすべてを、その全体において、参照により本明細書に組み込む。
本発明による実施形態は一般に、マイクロエレクトロニクス及び/又はオプトエレクトロニクスデバイス並びにその組立て体を形成するための有用な多種多様の添加剤を含むポリノルボルネン(PNB)組成物、より具体的には、ポリエーテル官能化されており、特定の添加剤を含むノルボルネン型繰り返し単位を有するPNBを含む組成物であって、改善された熱的及びオプトエレクトロニクス的特性を示す組成物に関する。
有機ポリマー材料は、マイクロエレクトロニクス及びオプトエレクトロニクス産業において様々な用途のために益々使用されている。例えば、このような有機ポリマー材料の使用には、マイクロエレクトロニクス及びオプトエレクトロニクスデバイス用の層間誘電体、再分配層、応力緩衝層、平滑化又は平坦化層、アルファ粒子バリア、及び不動態化層が含まれる。このような有機ポリマー材料が感光性であり、そのため自己画像形成可能である場合、したがって、このような層及びそれから作製された構造体の使用のために必要とされる加工ステップの数を減らすという追加的な利点がもたらされる。更に、このような有機ポリマー材料は、デバイスとデバイスコンポーネントの直接的な接着結合を可能にして様々な構造体を形成する。このようなデバイスには、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)及びマイクロオプトエレクトロメカニカルシステム(MOEMS)が含まれる。
それらの一般に良好な熱安定性及び機械的強度のため、ポリイミド(PI)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、及びベンゾシクロブタン(BCB)組成物は、前述した用途の多くのために選択されてきた材料であるが、上記材料のそれぞれは、反応してポリマー骨格を改変するか(PI及びPBO)又はこのような骨格を形成する(BCB)前駆体の硬化の際に形成され、したがって、通常、このような硬化時に生じた副生成物を除去し、且つ/又はこのような硬化を妨げるおそれのある酸素又は水蒸気を排除するために、硬化の際に特別の取り扱い条件を必要とする。更に、このような材料の硬化は、250℃超(一部の材料については400℃もの高温)の工程温度をしばしば必要とし、余計な望ましくない工程コストをもたらす結果となる。したがって、このような材料は、いくつかの用途、例えば再分配及び層間誘電体層並びに画像感知アレイを覆う透明カバーを直接接着接合させるためには問題がある可能性がある。
米国特許出願公開第2011-0070543A1号 米国特許第7,524,594B2号 米国特許出願第13/741,809号
したがって、このような材料が、200℃以下の温度での硬化を可能にする完全に形成されたポリマー骨格を有する、既知のPI、PBO、及びBCB組成物と同等の熱安定性及び機械的強度を示す前述した構造を形成するために有用な材料を提供することが有利であると考えられる。更に、このような有利な材料は、目的とする用途のための応力、弾性率、誘電率、破断伸び、及び水蒸気に対する浸透性の適切なレベル又は値をもたらす特徴において、調整可能であるべきである。その上、このような材料が、自己画像形成可能であることが有利である。更に、現在入手可能な組成物のいくつかは、以下で更に詳細に説明するように、望ましい解像度及びフォトスピードを含む所要溶出速度(DR)特性を示さないので、その用途のうちのいくらかにおいて適していない可能性がある。
したがって、望ましい熱特性、溶出速度、デバイス組立工程の異なるステップにおいて使用される種々の溶媒に対する直交性(orthogonality)、結合接着性、及び最も重要なことであるが、すべての関連工程ステップへの取り込みを特徴とする、自己結像可能な感光性ポリマー組成物を開発する必要性が依然としてある。
本発明による実施形態を、以下に添付した図面及び/又は画像を参照して、以下で説明する。図面が提供されている場合、それは、本発明の様々な実施形態の簡略化された一部である図面であり、例示の目的のためだけに提供される。
本発明の組成物から形成された比較フォトリソグラフィー画像を示す図である。図1Aは、ステッパーを使用した325mJの照射線量での画像様露光により、添加剤なしの組成物から得られたフォトリソグラフィー画像である。図1Bは、アライナーを使用した325mJの照射線量での画像様露光により、添加剤なしの組成物から得られたフォトリソグラフィー画像である。図1Cは、ステッパーを使用した225mJの照射線量での画像様露光により、添加剤として10pphrの2,2'-メチレンジフェノールを含む本発明の組成物から得られたフォトリソグラフィー画像である。図1Dは、アライナーを使用した225mJの照射線量での画像様露光により、添加剤として10pphrの2,2'-メチレンジフェノールを含む本発明の組成物から得られたフォトリソグラフィー画像である。 本発明の半導体デバイスの実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体デバイスの製造方法を説明するためのダイアグラムである。 本発明の半導体デバイスの製造方法を説明するためのダイアグラムである。 本発明の半導体デバイスの製造方法を説明するためのダイアグラムである。
本発明による実施形態は、ノルボルネン型ポリマーを含む自己画像形成可能な組成物並びにこのような組成物を使用して形成することができる被膜、層、構造体、デバイス、又は組立て体を対象とする。このような実施形態のいくつかは、形成されたその被膜を画像様に露光し、次いで水性ベースの現像液を使用してこのような画像を現像した後、ポジ型(positive-tone)画像を提供することができる自己画像形成可能な組成物を含む。他方、他のこのような実施形態は、形成されたその被膜を画像様に露光し、次いで適切な水性又は溶媒ベースの現像液を使用してこのような画像を現像した後、ネガ型画像を提供することができる自己画像形成可能な組成物を含む。
更に、本明細書で十分に説明するような実施形態は、5ミクロン(μm)以上の厚さの被膜、又はこのような被膜中に孤立線/トレンチ解像度について、1:2を超えるアスペクト比を示す画像を普通に提供することができる。本発明のポリマー実施形態によって形成される被膜、層、及び構造体は、とりわけ、マイクロエレクトロニクスとオプトエレクトロニクスデバイスの両方及びそれから形成された組立て体のための、層間誘電体、再分配層、応力緩衝層、平滑化又は平坦化層、アルファ粒子バリアのために、並びにチップスタックを形成し、画像感知アレイを覆って透明カバーを固定して取り付けるために結合させる接着剤のために有用である。
本明細書で使用する用語は以下の意味を有する。
別段の指定のない限り、本明細書で使用する構成要素、反応条件、ポリマー組成物及び配合物の量に関するすべての数、値及び/又は表現は、このような数は本質的に、とりわけこのような値を得る際に遭遇する測定の様々な不確実性を反映する近似値であることから、すべての場合において「約」という用語で修飾されているものと理解されるものとする。更に、本明細書で数値範囲が開示されている場合、このような範囲は連続的であり、別段の指定のない限り、このような範囲の最小値から最大値(これを含む)までのあらゆる値を含む。その上、このような範囲が整数を指す場合、別段の指定のない限り、最小値からその最大値(これを含む)までのあらゆる整数が含まれる。更に、特色又は特徴を説明するために複数の範囲が提供されている場合、このような範囲を、このような特色又は特徴を更に説明するために組み合わせることができる。
本明細書で使用する、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」という冠詞は、別途明らかに且つ明白に1つの指示対象に限定されていない限り、複数の指示対象を含む。
本明細書で使用する、「マイクロエレクトロニクスデバイス」という語句は、「マイクロオプトエレクトロニクスデバイス」及び「オプトエレクトロニクスデバイス」を含むことが理解されよう。したがって、マイクロエレクトロニクスデバイス又はマイクロエレクトロニクスデバイス組立て体への言及は、オプトエレクトロニクスデバイス及びマイクロオプトエレクトロニクスデバイス並びにその組立て体を含む。同様に、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)は、マイクロオプトエレクトロメカニカルシステム(MOEMS)を含む。
「再分配層(RDL: redistribution layer)」という用語は、望ましく信頼性のある特性を特色とする電気信号の経路指定絶縁材料を指すことが理解されよう。RDLという用語は、例えばはんだボールと脆弱な低K構造の間の応力除去又は緩衝層等の緩衝コーティング層を説明するために互換的に使用することもできる。
本明細書で使用する、「ポリマー」という用語は、1つ又は複数の区別できるタイプの繰り返し単位(ポリマーの最も小さい構成単位)の骨格を含み、そのポリマー自体に加えて、このようなポリマーの形成に付帯する開始剤、触媒、及び他の要素からの残基を含む分子を意味すると理解され、このような残基は一般に、その分子に共有結合的に組み込まれてはいないが、特定の触媒により開始される重合の場合に、ポリマー鎖の前端又は後端と共有結合的に結合している可能性がある。更に、このような残基及び他の要素は、通常、後重合精製工程の間に除去されるが、容器間又は溶媒又は分散媒体間で移送される場合、一般には、ポリマーと混合されるか又は一緒に混ざり、その結果、通常少量が一部ポリマーと一緒に残留する。
本明細書で使用する、「ポリマー組成物」という用語は、少なくとも1つの合成ポリマー並びにこのような組成物の特定の特性を提供する又は改変するためにポリマーの形成後に添加される材料を含むことを意味する。添加できる材料の例には、これらに限定されないが、溶媒、光活性化合物(PAC)、溶出速度抑制剤、溶出速度増進剤、溶解促進剤、架橋性部分、反応性希釈剤、酸化防止剤、接着促進剤、及び可塑剤が含まれる。
本明細書で使用する、「弾性率」という用語は、応力とひずみの比を意味すると理解され、別段の指定のない限り、応力-ひずみ曲線の線形弾性領域において測定されるヤング率又は引張係数を指す。弾性率値は、通常、ASTM法DI708-95に準拠して測定される。低い弾性率を有する被膜は、低い内部応力を有するとも理解される。
「光感受性(photodefinable)」という用語は、パターニングされた層又は構造の中へ形成される、その中で形成される、又はそれ自体で形成される、本発明の実施形態によるポリマー又はポリマー組成物等の材料又は材料の組成物の特徴を指す。代替の用語では、「光感受性層」は、上記のパターニングされた層又は構造を形成するために、その上に形成される別の材料層、例えばフォトレジスト層の使用を必要としない。このような特徴を有するポリマー組成物は一般に、パターニングされた被膜/層又は構造を形成するためのパターン形成スキームにおいて使用されることが更に理解されよう。このようなスキームは、それから形成される光感受性の材料又は層の「画像様の露光」も包含することが留意されよう。このような画像様の露光は、化学線へのその層の選択された部分の曝露を意味すると解釈され、その場合、非選択部分はこのような化学線への曝露から保護される。
本明細書で使用する、「自己画像形成可能な組成物」という用語は、光感受性であり、したがって、その形成された被膜の直接画像様露光、続く適切な現像剤を使用した被膜におけるこのような画像の現像の後、パターニングされた層及び/又は構造をもたらすことができる材料を意味すると理解されよう。
本明細書で使用する、「ヒドロカルビル」は、炭素原子と水素原子だけを含む基(radical)又は基(group)を指し、その非限定的な例はアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリル、及びアルケニルである。「ハロヒドロカルビル」という用語は、少なくとも1個の水素原子がハロゲン原子で置き換えられているヒドロカルビル基を指す。ペルハロカルビルという用語は、すべての水素がハロゲンで置き換えられているヒドロカルビル基を指す。「ヘテロヒドロカルビル」という用語は、その炭素鎖の少なくとも1個の炭素原子がN、O、S、Si、又はP原子で置き換えられている、上記のヒドロカルビル、ハロヒドロカルビル及びペルハロヒドロカルビルのいずれかを指す。
本明細書で使用する、記号
Figure 2016525219
はその位置で結合が、別の繰り返し単位或いは別の原子若しくは分子又は基若しくは部分と、示した基の構造とで適切に行われる位置を表す。
本明細書で使用する、「C1〜C6アルキル」という表現は、メチル及びエチル基並びに直鎖状又は分枝状のプロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシル基を含む。具体的なアルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、及びtert-ブチルである。「C1〜C4アルコキシ」、「C1〜C4チオアルキル」、「C1〜C4アルコキシC1〜C4アルキル」、「ヒドロキシC1〜C4アルキル」、「C1〜C4アルキルカルボニル」、「C1〜C4アルコキシカルボニルC1〜C4アルキル」、「C1〜C4アルコキシカルボニル」、「アミノC1〜C4アルキル」、「C1〜C4アルキルアミノ」、「C1〜C4アルキルカルバモイルC1〜C4アルキル」、「C1〜C4ジアルキルカルバモイルC1〜C4アルキル」、「モノ-又はジ-C1〜C4アルキルアミノC1〜C4アルキル」、「アミノC1〜C4アルキルカルボニル」、「ジフェニルC1〜C4アルキル」、「フェニルC1〜C4アルキル」、「フェニルカルボニルC1〜C4アルキル」、及び「フェノキシC1〜C4アルキル」等の誘導された表現は、それに応じ解釈されるものとする。
本明細書で使用する、「シクロアルキル」という表現は、公知の環状脂肪族基のすべてを含む。「シクロアルキル」の代表例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が含まれる。「シクロアルコキシ」、「シクロアルキルアルキル」、「シクロアルキルアリール」、「シクロアルキルカルボニル」等の誘導された表現は、それに応じ解釈されるものとする。
本明細書で使用する、「C2〜C6アルケニル」という表現は、エテニル並びに直鎖状又は分枝状のプロペニル、ブテニル、ペンテニル、及びヘキセニル基を含む。同様に、「C2〜C6アルキニル」という表現は、エチニル及びプロピニル並びに直鎖状又は分枝状のブチニル、ペンチニル、及びヘキシニル基を含む。
本明細書で使用する「C1〜C4アシル」という表現は、構造的に「R-CO-」と表すこともできる「C1〜C4アルカノイル」と同じ意味を有するものとする。ここで、Rは本明細書で定義するようなC1〜C3アルキルである。更に、「C1〜C3アルキルカルボニル」はC1〜C4アシルと同じ意味を有するものとする。具体的には、「C1〜C4アシル」は、ホルミル、アセチル又はエタノイル、プロパノイル、n-ブタノイル等を意味するものとする。「C1〜C4アシルオキシ」及び「C1〜C4アシルオキシアルキル」等の誘導された表現は、それに応じ解釈されるものとする。
本明細書で使用する、「C1〜C6ペルフルオロアルキル」という表現は、前記アルキル基中の水素原子のすべてがフッ素原子で置き換えられていることを意味する。その例には、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチル並びに直鎖状又は分枝状のヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、ウンデカフルオロペンチル、及びトリデカフルオロヘキシル基が含まれる。誘導された表現、「C1〜C6ペルフルオロアルコキシ」はそれに応じて解釈されるものとする。
本明細書で使用する、「C6〜C20アリール」という表現は、置換若しくは非置換のフェニル又はナフチルを意味する。置換フェニル又はナフチルの具体的な例には、o-、p-、m-トリル、1,2-、1,3-、1,4-キシリル、1-メチルナフチル、2-メチルナフチル等が含まれる。「置換フェニル」又は「置換ナフチル」は、本明細書で更に定義されるような可能な置換基又は当業界で公知のもののいずれかも含む。誘導された表現、「C6〜C10アリールスルホニル」はそれに応じて解釈されるものとする。
「アリールアルキル」又は「アラルキル」という表現は本明細書では互換的に使用され、具体的には、「C6〜C10アリールC1〜C4アルキル」又は「C7〜C14アラルキル」は、本明細書で定義されるC6〜C10アリールが、本明細書で定義されるC1〜C4アルキルと更に結合していることを意味する。代表例には、ベンジル、フェニルエチル、2-フェニルプロピル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル等が含まれる。
本明細書で使用する、「ヘテロアリール」という表現は、公知のヘテロ原子含有芳香族基のすべてを含む。代表的な5員ヘテロアリール基には、フラニル、チエニル、又はチオフェニル、ピロリル、イソピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル等が含まれる。代表的な6員ヘテロアリール基には、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の基が含まれる。二環式ヘテロアリール基の代表例には、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ピリドフラニル、ピリドチエニル等の基が含まれる。
本明細書で使用する、「複素環」という表現は、公知の還元されたヘテロ原子含有環状基のすべてを含む。代表的な5員複素環基には、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、2-チアゾリニル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル等が含まれる。代表的な6員複素環基には、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル等が含まれる。様々な他の複素環基には、これらに限定されないが、アジリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル、及びトリアゾカニル(triazocanyl)等が含まれる。
「ハロゲン」又は「ハロ」はクロロ、フルオロ、ブロモ、及びヨードを意味する。
「置換された」という用語は、広義には、有機化合物の許容されるすべての置換基を含むものと考えられる。本明細書で開示する特定の実施形態のいくつかにおいて、「置換された」という用語は、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル、フェニル、ヒドロキシ、-CO2H、エステル、アミド、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6チオアルキル、C1〜C6ペルフルオロアルコキシ、-NH2、Cl、Br、I、F、-NH-低級アルキル、及び-N(低級アルキル)2からなる群から独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていることを意味する。しかし、当業者に公知の他の適切な置換基のいずれかを、これらの実施形態において使用することもできる。
本明細書で使用する、有機電界効果トランジスタ(OFET)という用語は、有機薄膜トランジスタ(OTFT)として公知のこのようなデバイスのサブクラスを含むことが理解されよう。
「誘電性」及び「絶縁性」という用語は、本明細書では互換的に使用されることが理解されよう。したがって、絶縁性の材料又は層への言及は誘電性材料又は層を含み、その逆もまた同様である。更に、本明細書で使用する「有機電子デバイス」という用語は、「有機半導体デバイス」という用語、及び有機電界効果トランジスタ(OFET)等のこのようなデバイスのいくつかの特定の実装物(implementation)を含むものと理解されよう。
本明細書で使用する、「直交性の(orthogonal)」及び「直交性」という用語は、化学的直交性を意味するものと理解されよう。例えば、直交性溶媒は、予め堆積された層上へのその中に溶解された材料の層の堆積において使用される場合、前記予め堆積された層を溶解しない又は膨潤させない溶媒を意味する。
本明細書で使用する、「ポリシクロオレフィン」、「ポリ(環状)オレフィン」、及び「ポリノルボルネン型」という用語は、互換的に使用されて、得られるポリマー又はこのようなポリマーを含む組成物中の繰り返し単位となる付加重合性モノマーから形成されるポリマーを指し、このような得られるポリマーの繰り返し単位は少なくとも1つのノルボルネン型部分を含む。本発明による実施形態に包含される最も簡単なノルボルネン型重合性モノマーは、以下に示すようなノルボルネン自体、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エンである。
Figure 2016525219
しかし、本明細書で使用するノルボルネン型モノマー、ノルボルネン型繰り返し単位、又はノルボルネン型ポリマー(PNB)という用語は、ノルボルネンそのものだけを含むような部分に限定されるのではなく、任意の置換ノルボルネン又はその置換及び非置換の高次環状誘導体をいう。
米国特許出願公開第2011-0070543A1号(‘543公開)は、75/25のモル比を有するノルボルネニル-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-2-オール(HFANB)/ノルボルネニルプロパン酸(NBEtCOOH)ポリマーを、光酸発生剤化合物(PAG)、光増感剤、接着促進剤、及び架橋添加剤と一緒に含むネガ型の水性ベースの現像可能なPNB組成物を開示している(例えば実施例12-8)。更に、このような‘543公開は、実施例12-1、12-2、及び12-3において、上記ポリマー及び適切な添加剤を含むポジ型組成物を開示している。‘543公開の上記実施例へのこの参照を、本開示が対象とする現行技術を確認するために提供する。そこで実証されている現行技術は、提供されているポジ型組成物が許容される自己画像形成能を示していないので、許容される自己画像形成能を有するネガ型組成物を提供しているだけである。
本発明の組成物と一緒に使用した場合、特定の添加剤は、以下に限定されないが、チップスタッキング用途を含む機械的、電気的又は電気機械的デバイスを含む様々な用途において有用な厚膜セパレーターとして、再分配層(RDL)として、並びにCMOS画像センサー、及び様々な他のMEMS及びMOEMSを含むデバイスのダム構造において使用できる厚膜の形成において、組成物の性能を著しく改善することが分かった。
したがって、本発明の実践に従って:
a) 式(I)のモノマーから誘導される式(IA)の第1のタイプの繰り返し単位を有するポリマー:
Figure 2016525219
(式中、
Figure 2016525219
は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
aは0〜3の整数であり;
bは1〜4の整数であり;
cは1〜4の整数であり;
R1は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又はn-ブチルから選択される);
b) 式(A)のジアゾ-キノン部分を含む光活性化合物:
Figure 2016525219
c) 1つ又は複数のオキシラン環を含むエポキシ化合物;及び
d) 添加剤であって、
式(IV)の化合物:
Figure 2016525219
(式中、d及びeは1〜4の整数であり;
f及びgは0〜4の整数であり;
R2及びR3は同じか若しくは異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状若しくは分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択されるか;又は
R2とR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8員の置換又は非置換の炭素環式環を形成しており、前記置換基はC1〜C8アルキルから選択され;
R4及びR5は同じか若しくは異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
式(V)の化合物:
Figure 2016525219
(式中、hは0〜4の整数であり;
iは1又は2であり;
R6は独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C16アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アラルキル、又は-CO2Hである);
式(VI)の化合物:
Figure 2016525219
(式中、j及びkは1〜4の整数であり;
l及びmは0〜4の整数であり;
R7及びR8は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
式(VII)の化合物:
Figure 2016525219
(式中、n及びoは1〜4の整数であり;
p及びqは0〜4の整数であり;
R9、R10、R11及びR12は同じか若しくは異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキルから選択されるか;又は
R13が-(CH2)r-である場合、R9若しくはR10の1つと、R11若しくはR12の1つは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5から8員の置換若しくは非置換炭素環式環を形成しており、前記置換基はC1〜C6アルキルから選択され;
R13は-(CH2)r-又はフェニレンであり、rは1〜2であり;
R14及びR15は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
式(VIII)の化合物:
Figure 2016525219
(式中、R16及びR17は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキルから選択される);
式(IX)の化合物:
Figure 2016525219
及び
式(X)の化合物:
Figure 2016525219
から選択される、添加剤
を含む、感光性組成物を提供する。
上述したように、本発明の感光性組成物は一般に、式(I)のモノマーから誘導される繰り返し単位を、当業者が容易に理解するような適切な他のモノマーから誘導される様々な他の繰り返し単位と一緒に含む。実施形態の一部では、このような適切な繰り返し単位は、例えば、式(II)のモノマーから誘導される式(IIA)の第2のタイプの繰り返し単位:
Figure 2016525219
(式中、
Figure 2016525219
は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
R18は、-(CH2)s-、-(CH2)t-OCH2-、又は-(CH2)t-(OCH2CH2)u-OCH2-から選択され、
sは0〜6の整数であり、
tは0〜4の整数であり、uは0〜3の整数である)
を含む。
いくつかの他の実施形態では、本発明の感光性組成物は式(III)のモノマーから誘導される式(IIIA)の第3のタイプの繰り返し単位:
Figure 2016525219
(式中、
Figure 2016525219
は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
R19は-(CH2)v-CO2R20であり、vは0〜4の整数であり、
R20は水素又はC1〜C4アルキルである)
を含むポリマーを更に含む。
いくつかの実施形態では、本発明のポリマーはR20が一般に水素である式(IIIA)の繰り返し単位を含む。しかし、いくつかの実施形態は、式(IIIA)の繰り返し単位の一部がR20を水素として有し、式(IIIA)の繰り返し単位の他の部分がR20をC1〜C4アルキルとして有する式(IIIA)の繰り返し単位の混合物を有するポリマーを含むことができる。したがって、このようなすべての変更形態は、当業者が容易に理解するように、本発明の一部であることが理解されるものとする。
したがって、本発明のポリマーを作製するために使用できるモノマーの非限定的な例を以下に列挙する:
ノルボルネニル-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-2-オール(HFANB)、
トリオキサノナンノルボルネン(NBTON)、
テトラオキサドデカンノルボルネン(NBTODD)、
5-(3-メトキシブトキシ)メチル-2-ノルボルネン(NB-3-MBM)、
5-(3-メトキシプロパノキシ)メチル-2-ノルボルネン(NB-3-MPM)、
エチル3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)プロパノエート(EPEsNB)、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸(Acid NB)、及び
ノルボルネニルプロパン酸(NBEtCOOH)。
しかし、本発明の感光性組成物は、上述したモノマーのいずれか1つ又は複数から誘導されたポリマーを使用して作製できることに留意すべきである。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の感光性組成物は、以下のモノマー又は繰り返し単位:
ノルボルネニル-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-2-オール(HFANB)、
3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)プロパン酸(NBEtCOOH)、及び
トリオキサノナンノルボルネン(NBTON)
から誘導されたポリマーを使用して作られる。
一般に、本発明によるポリマー実施形態は、上述した第1、第2、及び第3の明確なタイプの繰り返し単位の1つ又は複数を含み、以下に示すように、このようなポリマー実施形態に包含される他の繰り返し単位は、このような実施形態をそのために対象とする使用に適切であり望ましいこのようなポリマー実施形態に特性をもたらすように選択され、したがって、このようなポリマー実施形態は、様々な特定の用途にあわせて調整することができる。
例えば、ポリマー実施形態は一般に、画像形成能をもたらすことを目的とした少なくとも1つの繰り返し単位を必要とする。したがって、構造式IIIaで表される明確なタイプの繰り返し単位は、カルボン酸含有ペンダント基であるR19を含むことができる。しかし、酸性ペンダント部分をもたらす他の官能基のいずれかを、代わりに使用することもできる。カルボン酸ペンダント基は一般に、現像後の熱架橋によってポジ型画像の固定をもたらすことができる適切に選択された添加剤又は他の繰り返し単位との反応に関与させるのに有用である。したがって、以下に限定されないが、フェノール酸基、スルホン酸基及び他の官能基を含む同様のペンダント基も、本発明のこの実施形態において機能することができる。当業者は、酸性ペンダント基を含むこのようなポリマー組成物は、適切なモノマーを使用することによって重合後に作製できることを容易に理解することに更に留意すべきである。例えば、NBEtCOOHモノマー繰り返し単位を含むポリマーは一般に、最初に、EPEsNBを使用してポリマーを生成させ、次いで、当業界で公知の手順のいずれかを使用して、得られたポリマー中のエステル官能基を加水分解することによって作ることができる。したがって、特定の残留量のエステルモノマー繰り返し単位が、本明細書で使用するポリマー中に常に存在する可能性がある。すなわち、NBEtCOOH等の繰り返し単位を含むポリマーを使用する場合、このようなポリマーは、EPEsNBから誘導されたいくらかのモノマー繰り返し単位を依然として含有することができる。
2つ以上繰り返し単位を含むポリマー、例えば式(IA)、(IIA)、及び(IIIA)の3つのモノマー繰り返し単位のすべてを含むポリマーを使用する場合、任意のモル比のこのようなモノマー単位を、このようなターポリマーを生成させるために使用することができる。このようなモノマーモル比の例は、それぞれ1:1:98〜98:1:1〜1:98:1の範囲の(IA)、(IIA)、及び(IIIA)であってよい。いくつかの他の実施形態では、このような比には、30:40:30、40:30:30、40:40:20、40:45:15、40:50:10、45:40:15、45:35:20、50:35:15、50:40:10、又はそれらの任意の組合せが含まれる。
一般に、酸性ペンダント基(一般に式(IIIA)の)を有するモノマー繰り返し単位を含むポリマーは、本発明の感光性組成物に特定の有益な効果を有利にもたらすことが現在わかっている。したがって、本発明のいくつかの実施形態では、本発明の感光性組成物において使用するポリマーは約10〜80mol%、いくつかの他の実施形態では、20〜70mol%の酸ペンダント基を含むモノマー繰り返し単位を含む。いくつかの他の実施形態では、ポリマー中の式(IA)のモノマー繰り返し単位のモルパーセントは、約0〜80mol%、約10〜80mol%、いくつかの他の実施形態では、約20〜70mol%であってよい。いくつかの他の実施形態では、ポリマー中の式(IIA)のモノマー繰り返し単位のモルパーセントは、約0〜80mol%、約10〜80mol%、いくつかの他の実施形態では、約20〜70mol%であってよい。
本明細書で述べるような望ましい結果をもたらすのに適したポリマーを生成させるために、上述したような3つすべてのモノマーをもつ必要はないことに更に留意されたい。本発明において、ここで式(IA)、(IIA)、又は(IIIA)のいずれか1つの繰り返し単位を含むホモポリマーが機能することも分かった。更に、式(IA)、(IIA)、又は(IIIA)の2つの繰り返し単位のいずれかを有するコポリマーも、本発明の組成物におけるポリマー樹脂として効果的に機能することができる。より具体的には、HFANBとNBEtCO2Hのコポリマーを、本発明の感光性組成物において使用できることがここで分かった。更に、すでに上述したように、本発明の実施形態の一部では、ターポリマーが使用される。
本発明による感光性組成物で使用されるポリマーは一般に、少なくとも約5,000の質量平均分子量(Mw)を示す。別の実施形態では、本発明で使用するポリマーは少なくとも約7,000のMwを有する。更に別の実施形態では、ポリマーは少なくとも約500,000のMwを有する。更に、本発明の1つの実施形態では、本明細書で使用するポリマーは、5,000〜500,000、7,000〜200,000、又は8,000〜100,000の質量平均分子量を示す。質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は一般に、ポリスチレン較正用標準品を使用してゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で決定される。しかし、他の公知の方法のいずれも、Mw及びMnを決定するために使用することができる。これから、ポリマーの多分散性指数(PDI)も決定することができる(Mw/Mn)。
本発明の別の態様では、本発明の感光性組成物は、光活性ジアゾ-キノン部分を一般に含む光活性化合物を含む。このような光活性化合物(PAC)は、使用されるPACの性質に応じて、例えば254、365、405、又は436nm等の適切な波長の化学(又は電磁)放射線にかけた場合、光転位を受けることは公知であり、その放射線の波長は、適切な光源を使用することによって変えることができる。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、使用されるPACは、式(C)、(D)、又は(E)で表されるジアゾ-キノン部分:
Figure 2016525219
の1つ又は複数を含む。
一般に、式(C)、(D)、及び/又は(E)の構造は、それぞれ一般に、上で論じたような光活性化合物又はPACと称される以下に示す構造b-1からb-6の1つなどのそれぞれの塩化スルホニル(又は他の反応性部分)とフェノール化合物のエステル化生成物として、感光性組成物中に組み込まれる。したがって、本発明のポジ型組成物実施形態の形成において、このようなPACの任意の1つ、又はその2つ以上の任意の混合物を、ポリマーと組み合わせる。式(b-1)〜(b-6)のそれぞれにおいて、Qは式(C)、(D)、又は(E)の構造のいずれかを表す。有利には、感光性組成物の被膜又は層の一部を適切な化学線又は電磁放射線に曝露(露光)した場合、これらのエステル化生成物は、このような被膜のいずれかの非曝露部分と比較して、アルカリ水溶液中でのこのような曝露部分の溶解性を高めるカルボン酸を作り出す。一般に、このような感光性材料を5〜50pphrのポリマー量で組成物中に組み込み、感光性材料とポリマーの具体的な比は、非曝露部分と比較した曝露部分の溶出速度、及び所望の溶出速度微分を達成するのに必要な放射線量の関数である。本発明による実施形態において有用で有利な感光性材料を以下に式b-1〜b-6で示す。追加的な有用な感光性材料は、米国特許第7,524,594B2号明細書の14〜20段に例示されている。その関連部分を参照により本明細書に組み込む:
Figure 2016525219
Figure 2016525219
(式中、Qの少なくとも1つは式(C)又は(D)の基であり、残りの任意のQは水素である)。
市販されているこのような光活性化合物の例には、東洋合成工業株式会社からのトリスP-3M6C-2(4)-201が含まれる。
任意の量の光活性化合物を、本明細書で説明するような所望の結果をもたらす本発明の感光性組成物において使用することができる。一般に、このような量は、本明細書で説明するようなポリマー100質量部(pphr)当たり1〜50部の範囲であってよい。いくつかの他の実施形態では、このような量は、5〜30pphrの範囲であってよい。
本発明の感光性組成物は、ポリマー樹脂のペンダント酸性基と有利に結合できる添加剤を含むこともできる。このような物質には、これらに限定されないが、1つ又は複数のエポキシ基、例えば、グリシジル基、エポキシシクロヘキシル基、オキセタン基;オキサゾリン基、例えば2-オキサゾリン-2-イル基、メチロール基、例えばN-ヒドロキシメチルアミノカルボニル基、又はアルコキシメチル基、例えばN-メトキシメチルアミノカルボニル基を組み込む添加剤が含まれる。一般に、ポリマーのペンダント酸性基との上記結合は、適切な温度、一般に110℃より高い温度で、適切な時間加熱することによって開始される架橋反応である。したがって、本発明のいくつかの実施形態では、本発明の感光性組成物は、これらに限定されないが、以下:
Figure 2016525219
デナコールEX321(ナガセケムテックス株式会社)として市販されている2,2'-(((2-エチル-2-((オキシラン-2-イルメトキシ)メチル)プロパン-1,3-ジイル)ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン);
Figure 2016525219
(2R,3R,4R,5S)-1,3,5,6-テトラキス(オキシラン-2-イルメトキシ)ヘキサン-2,4-ジオール(テトラキス-O-(オキシラニルメチル)-D-グルシトールとしても公知である)(ナガセケムテックス株式会社からのデナコールEX-614);及び
Figure 2016525219
1,2-ビス(オキシラン-2-イルメトキシ)エタン
から選択される1つ又は複数のエポキシ化合物を含む。
本発明の感光性組成物の形成において添加剤として使用できる他の例示的な架橋材料又は架橋性材料には、とりわけ、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、シリコーン含有エポキシ樹脂等、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、ポリメチル(グリシジルオキシプロピル)シクロヘキサン等;オキサゾリン環を含むポリマー、例えばオキサゾリン環として、2-メチル-2-オキサゾリン、2-エチル-2-オキサゾリン、1,3-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、2,2'-ビス(2-オキサゾリン)、2,6-ビス(4-イソプロピル-2-オキサゾリン-2-イル)ピリジン、2,6-ビス(4-フェニル-2-オキサゾリン-2-イル)ピリジン、2,2'-イソプロピリデンビス(4-フェニル-2-オキサゾリン)、(S,S)-(-)-2,2'-イソプロピリデンビス(4-tert-ブチル-2-オキサゾリン)、ポリ(2-プロペニル-2-オキサゾリン)等;N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、フルフリルアルコール、ベンジルアルコール、サリチルアルコール、1,2-ベンゼンジメタノール、1,3-ベンゼンジメタノール、1,4-ベンゼンジメタノール、及びレゾール型フェノール樹脂、又はその混合物が含まれる。一般に、このような材料は、5pphrのポリマー〜40pphrのポリマー含量で効果的であることが分かっている。しかし、それらの有効性が、少なくとも部分的に、使用するポリマーの性質、及び架橋性ペンダント基を含む繰り返し単位のそのモルパーセントに左右されるので、より高いか又はより低い含量も実効をもたらす可能性があることが理解されるものとする。
本発明の別の態様では、感光性組成物は、これらに限定されないが、様々な他の使用の中で、写真速度(photo-speed)及び溶解特性を増大させることを含む、組成物の特性を増大させるのに有用な化合物又は化合物の混合物を含む。有利なことに、式(XI)の化合物は、本発明の実践に従って添加剤として使用できることを今や見出している:
Figure 2016525219
(式中、x及びyは0〜4の整数である。R21及びR22は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、ハロゲン、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C18アルキル、C1〜C18ペルフルオロアルキル、メトキシ、エトキシ、直鎖状又は分枝状のC3〜C18アルコキシ、C3〜C16シクロアルキル、C6〜C16ビシクロアルキル、C8〜C16トリシクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C18アラルキル、-(CH2)wCO2R23、-(CH2)zOR24から選択される。Ar1及びAr2は同じか又は異なっており、互いに独立に、C6〜C10アリール、C7〜C18アラルキルから選択され、そのアリール又はアラルキル基は、当業者に公知の可能な置換基のいずれかで更に置換されていてよい。Zは、結合、O、S、P、-NR-、-C(=O)-、-C(=O)-O-、-C(=O)-NR-、-SO-、-SO2-、-SO2NH-アルキル、又はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アラルキル等を含む炭素環式橋かけ基のいずれかから選択される。ここで、シクロアルキル、ビシクロアルキル、又はトリシクロアルキル環のいずれかは、O、S、N、P、及びSiから選択される1個又は複数個のヘテロ原子を含むことができる。ここで、wは0〜8の整数であり、R23は水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C18アルキルである。ここで、zは0〜8の整数であり、R24は水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C18アルキルである。ここで、Rは水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C18アルキル、C1〜C18ペルフルオロアルキル、C3〜C16シクロアルキル、C6〜C16ビシクロアルキル、C8〜C16トリシクロアルキルである。)
式(IV)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
2,2'-メチレンジフェノール(2,2'-ビス(ヒドロキシフェニル)メタン又はo,o'-BPFともいわれる);
4,4'-メチレンジフェノール;
2,2'-(エタン-1,1-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(エタン-1,1-ジイル)ジフェノール;
2,2'-(プロパン-1,1-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(プロパン-1,1-ジイル)ジフェノール;
2,2'-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール;
2,2'-(4-メチルペンタン-2,2-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(4-メチルペンタン-2,2-ジイル)ジフェノール;
2,2'-(5-メチルヘプタン-3,3-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(5-メチルヘプタン-3,3-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(プロパン-2,2-ジイル)ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
4,4'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
5,5'-(シクロヘキサン-1,1-ジイル)ビス(([1,1'-ビフェニル]-2-オール));
4,4'-(シクロヘキサン-1,1-ジイル)ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
4,4'-(4-メチルシクロヘキサン-1,1-ジイル)ジフェノール;
2-シクロヘキシル-4-(2-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン-2-イル)-5-メチルフェノール;
6,6'-メチレンビス(2-(tert-ブチル)-4-メチルフェノール);
6,6'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2,4-ジメチルフェノール);
4,4'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール);
4-(4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン-1,2,3-トリオール(1,2,3-トリヒドロキシ-4-[(4'-ヒドロキシフェニル)メチル]ベンゼンとしても知られている);
及びその任意の組合せの混合物。
式(V)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
2-シクロヘキシルフェノール;
4-シクロヘキシルフェノール;
2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール;
2,4-ジ-sec-ブチルフェノール;
2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール;
2,4-ジ-tert-ブチルフェノール;
4-ドデシルフェノール;
4-エチルレゾルシノール;
2-プロピルレゾルシノール;
4-ブチルレゾルシノール;
4-ヘキシルレゾルシノール(4-ヘキシルベンゼン-1,3-ジオールともいわれる);
及びその任意の組合せの混合物。
式(VI)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
[1,1'-ビフェニル]-2,2',4,4'-テトラオール;
2'-メチル-[1,1'-ビフェニル]-2,3,4,4'-テトラオール;
[1,1'-ビフェニル]-2,2',4,4',6-ペンタオール;
[1,1'-ビフェニル]-2,2',3,4,4'-ペンタオール;
及びその任意の組合せの混合物。
式(VII)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
4,4',4''-(ブタン-1,1,3-トリル)トリス(2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール);
4,4'-(4-イソプロピル-1-メチルシクロヘキサン-1,3-ジイル)ジフェノール;
4,4'-(1,4-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
4,4'-(1,3-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
4,4'-(1,4-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
4,4'-([1,1'-ビ(シクロヘキサン)]-4,4'-ジイル)ジフェノール;
4-(4-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル)-2-メチルフェノール;
及びその任意の組合せの混合物。
式(VIII)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
Figure 2016525219
1,4-ジメチルピペラジン-2,5-ジオン(サルコシン無水物としても知られている);
1-エチル-4-メチルピペラジン-2,5-ジオン;
1,4-ジエチルピペラジン-2,5-ジオン;
1-メチル-4-プロピルピペラジン-2,5-ジオン;
1-エチル-4-プロピルピペラジン-2,5-ジオン;
1-エチル-4-イソプロピルピペラジン-2,5-ジオン;
及びその任意の組合せの混合物。
式(IX)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレート;
ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,3-ジカルボキシレート;
ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,4-ジカルボキシレート;
及びその任意の組合せの混合物。
式(X)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
ビス(オキシラン-2-イルメチル)フタレート;
ビス(オキシラン-2-イルメチル)イソフタレート;
ビス(オキシラン-2-イルメチル)テレフタレート;
及びその任意の組合せの混合物。
一般に、とりわけ、本明細書で説明するような添加剤は、本発明の感光性組成物の全体的な性能を改善し、これらに限定されないが、チップスタック用途、再分配層、及びCMOS画像センサーダム構造形成などの様々な有用性をもつ非常に明確な光パターニングされた構造をもたらす。有利には、本明細書で説明するような添加剤のいくつかは、2つ以上の機能を特徴とすることができることも発見している。例えば、式(IX)又は(X)で表される添加剤は、露光後に特定の溶解増進活性を示すだけでなく、上で更に説明したような架橋剤として、容易にすることもできる。したがって、本明細書で使用するような添加剤は、このような化合物の活性をこのような特性の1つだけに限定するのではなく、本発明の感光性組成物の他の機能を容易にすることもできる。
上述した、構造式(IV)から(X)で表される添加剤のいずれかは、単独で、すなわち単一の化合物として、及び/又は、その任意の組合せでの1つ若しくは複数の化合物の組合せで使用できることに更に留意すべきである。すなわち、例えば、いくつかの実施形態では、式(IV)の1つ又は複数の化合物を、式(V)から(X)の他の化合物のいずれかと組み合わせて、例えば式(IV)の化合物を式(VIII)の化合物と組み合わせて使用することができる。更に、使用できる添加剤の量は、本発明の感光性組成物で目的とする結果に左右される。したがって、目的とする結果をもたらす任意の量を、本発明で使用することができる。一般に、使用できる添加剤の量は、0.5〜20pphrの範囲であってよく、いくつかの実施形態では、このような量は1〜12pphrの範囲である。
構造式(XIa)〜(XIh)で表される種々の他の化合物は、本発明の感光性組成物を形成させるために、1つ又は複数の添加剤として、単独で、又は、上記に挙げた式(IV) から(X)の化合物のいずれかと組み合わせて使用することもできることが更に分かっている。これらの添加剤、すなわち、構造式(XIa)〜(XIh)で表される化合物は、単独で又はその任意の組合せの混合物として、且つ任意の望ましい量で使用できることに更に留意すべきである。式(XI)の化合物に包含される添加剤の非限定的な例を、以下の通り挙げることができる:
Figure 2016525219
アウリントリカルボン酸(XIa);
Figure 2016525219
5,5'-メチレンジサリチル酸(XIb);
Figure 2016525219
5,5'-チオジサリチル酸(XIc);
Figure 2016525219
3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビインダン-5,5',6,6',7,7'-ヘキソール(XId);
Figure 2016525219
p-トルエンスルホノ-p-トルイジド(XIe);
Figure 2016525219
フェノールフタリン(XIf);
Figure 2016525219
ジフェン酸(XIg);及び
Figure 2016525219
Pyrogallol-FZとしても一般に知られている4-(5',6'-ジヒドロキシ-1',3',4',9a'-テトラヒドロスピロ[シクロヘキサン-1,9'-キサンテン]-4a'(2'H)-イル)ベンゼン-1,2,3-トリオール(XIh)。
本発明の他の態様では、本発明の組成物とともに使用するのに適している種々の他の添加剤には、これらに限定されないが、以下のものが含まれる:
Figure 2016525219
D-ソルビトール;
Figure 2016525219
絶対立体化学、回転(+)
(+)-N,N,N',N'-テトラメチル-L-酒石酸ジアミド;
Figure 2016525219
ラクチド;
Figure 2016525219
ジフェノール酸;
Figure 2016525219
2,3,4-トリヒドロキシ安息香酸;
Figure 2016525219
2,4,6-トリヒドロキシ安息香酸(水和物);
Figure 2016525219
4,5-ジヒドロキシメチル-2-フェニルイミダゾール。
本発明の感光性組成物は、とりわけ、接着促進剤、酸化防止剤、架橋剤、カップリング剤、又は硬化剤等として有用性を有する1つ又は複数の化合物を更に含む。このような化合物の非限定的な例は、以下のものからなる群から選択され、市販の材料は、このような商品名で示されている。
Figure 2016525219
3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランとしても一般に知られているトリエトキシ(3-(オキシラン-2-イルメトキシ)プロピル)シラン(3-GTS又は(信越化学工業株式会社からのKBE-403));
Figure 2016525219
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランとしても一般に知られているトリメトキシ(3-(オキシラン-2-イルメトキシ)プロピル)シラン(信越化学工業株式会社からのKBM-403));
C6H5(C2H5O)3Si
フェニルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社からのKBE-103);
Figure 2016525219
3,3,10,10-テトラメトキシ-2,11-ジオキサ-3,10-ジシラドデカン(Gelest社からのSIB-1832);
Figure 2016525219
N,N'-ビス[(3-トリエトキシシリルプロピル)アミノカルボニル]ポリエチレンオキシド(Gelest社からのSIB-1824.84);
Figure 2016525219
4,4,13,13-テトラエトキシ-3,14-ジオキサ-8,9-ジチア-4,13-ジシラヘキサデカン;
Figure 2016525219
3,3,12,12-テトラメトキシ-2,13-ジオキサ-7,8-ジチア-3,12-ジシラテトラデカン(Evonik社からのSi-75又はSi-266);
Figure 2016525219
2,2'-((2-ヒドロキシ-5-メチル-1,3-フェニレン)ビス(メチレン))ビス(4-メチルフェノール)(TCI社Japanからの酸化防止剤80);
Figure 2016525219
6,6'-メチレンビス(2-(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェノール)(4-PC);
Figure 2016525219
ペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(BASF社からのIrganox 1010);
Figure 2016525219
3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-オクタデシルエステルベンゼンプロパン酸(BASF社からのIrganox 1076);
Figure 2016525219
ビス(4-(2-フェニルプロパン-2-イル)フェニル)アミン(Naugard 445(NG445));
Figure 2016525219
ビス(4-(tert-ブチル)フェニル)アミン(精工化学株式会社のステアラーStar);
Figure 2016525219
ビス(4-メトキシフェニル)アミン(Thermoflex);
Figure 2016525219
ビス(4-エチルフェニル)アミン;
Figure 2016525219
ビス(4-イソプロピルフェニル)アミン
Figure 2016525219
ビス(4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェニル)アミン(BASF社からのIrganox 5057);
Figure 2016525219
ビス(4-(1-フェニルエチル)フェニル)アミン(Wingstay 29);
Figure 2016525219
ビス(4-(2,4,4-トリメチルペンチル)フェニル)アミン(BASF社からのIrganox L 57);
Figure 2016525219
1-ベンジルオクタヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン(BASF社からのCGI-90);
Figure 2016525219
テトラキス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)ボレート(1-)[4-(1-メチルエチル)フェニル](4-メチルフェニル)-ヨードニウム(Blue Star Silicones社からのRhodorsil PI 2074)
Figure 2016525219
1-クロロ-4-プロポキシ-9H-チオキサンテン-9-オン(Lambson PLC社からのCPTX);
Figure 2016525219
10H-フェノチアジン(関東化学株式会社からのフェノチアジン)
Figure 2016525219
1,4-ビス[(エテニルオキシ)メチル]-シクロヘキサン(シクロヘキサンジビニルエーテル(CHDVE))
Figure 2016525219
ここで、GE=グリシジルエーテル(BY-16-115);
Figure 2016525219
(HP-7200);及び
Figure 2016525219
Lowinox CPL。
これらの化合物のいずれか1つを単独で、又はその任意の組合せの混合物として使用できることに再度留意すべきである。また、所望の結果がもたらされるように、上記の化合物の1つ又は複数の任意の量を、本発明の感光性組成物において使用することができる。一般に、このような量は、ポリマー樹脂100部当たり(pphr)0.5〜20部の範囲であってよいことがここで分かった。いくつかの実施形態では、このような量は、1〜10pphrの範囲である。
本発明による感光性組成物は、組成物と得られた被膜又はポリマー層の両方の特性を改善するために有用である可能性のある他の成分を含むこともできる。例えば、曝露放射線の所望の波長に対して組成物が敏感であることは、以下で更に説明するような望ましい特性の改善をもたらすことができる。このような任意選択の成分の例は、これらに限定されないが、1つ又は複数の化合物/種々の添加剤、例えば、界面活性剤、シランカップリング剤、平滑化剤(レべリング剤)、フェノール樹脂、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、及び硬化促進剤を含むことができる。
本発明による感光性組成物実施形態では、最初に、所望の基板に塗布して被膜を形成する。このような基板は任意の適切な基板をそのまま含むか、又は、電気デバイス、電子デバイス、又はオプトエレクトロニクスデバイス、例えば半導体基板、セラミック基板、ガラス基板用に使用することができる。前記用途に関して、適切な任意のコーティング法、例えばスピンコーティング法、噴霧法、ドクターブレード法、メニスカスコーティング法、インクジェットコーティング法、及びスロットコーティング法を用いることができる。
次に、残留キャスティング溶媒の除去を容易にするために、コーティングされた基板を、例えば70℃〜130℃の温度で1〜30分間加熱するが、他の適切な温度及び時間を用いてもよい。加熱した後、被膜を通常、画像様(imagewise)に、適切な波長の化学線に曝露する。波長は一般に、本明細書で説明するようなポリマー組成物中に組み込む光活性化合物及び/又は光線感作物質の選択をもとにして選ばれる。しかし、一般にこのような適切な波長は200〜700nmである。「画像様曝露」あるいは「画像様露光」という語句は、マスキングエレメントを通して露光させて、得られる被膜の露光部分と非露光部分からなるパターンをもたらすことを意味することが理解されよう。
本発明による感光性組成物又は配合物実施形態から形成された被膜の画像様曝露の後、現像工程を用いる。本発明のポジ型ポリマー配合物については、このような現像工程は被膜の曝露部分だけが除去され、したがってマスキング層のポジ画像が被膜中に残される。本発明のネガ型ポリマー配合物については、このような現像工程は被膜の非曝露部分だけが除去され、したがってマスキング層のネガ画像が被膜中に残される。いくつかの実施形態について、上記の現像工程の前に、曝露後のベーキングを用いることができる。
特にポジ型配合物用に適した現像剤は、無機アルカリ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニアの水溶液、及び有機アルカリ、例えば、0.26Nの水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、エチルアミン、トリエチルアミン、及びトリエタノールアミンの水溶液を含むことができる。有機アルカリを使用する場合、一般に、水と基本的に完全に混和性の有機溶媒を使用して、有機アルカリに対する十分な溶解性をもたらす。TMAHの水溶液は、半導体工業において周知の現像液である。適切な現像剤は、とりわけ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、及び酢酸ブチル等の有機溶媒も含むことができる。
したがって、本発明のいくつかの配合物実施形態は、画像様曝露(露光)後、自己画像形成可能な被膜をもたらし、得られた画像を水性ベースの溶液を使用して現像し、他のこのような実施形態については、得られた画像を、有機溶媒を使用して現像する。どのタイプの現像剤を使用するかにかかわらず、画像を現像した後、基板をリンスして過剰の現像液を除去する。典型的な、リンス剤は水又は適切なアルコール及びその混合物である。
上記のリンスの後、基板を乾燥させ、最後に、画像化された被膜を硬化させる。すなわち、画像を固定させる。残留する層が画像様露光(曝露)の間に露光されていない場合、画像固定は、一般に、被膜の残りの部分の中で反応を引き起こさせることによって遂行する。このような反応は一般に、残留材料の加熱及び/又はその非画像様又はブランケット露光によって開始させることができる架橋反応である。このような露光及び加熱は、画像化被膜の特定の使用に適していることが分かっている、別個のステップ又は組み合わせたステップであってよい。ブランケット露光は一般に、画像様露光で使用されるのと同じエネルギー源を使用して実行されるが、任意の適切なエネルギー源を使用することができる。加熱は一般に、望ましい温度、例えば110℃より高い温度で、40分〜1又は数時間の時間実施される。残留する層が画像様露光の間に露光されている場合、画像固定は一般に、その露光によって開始された任意の反応が完了するように調整される加熱ステップによって遂行される。しかし、上述したような追加のブランケット露光及び加熱を用いることもできる。しかし、最終硬化工程の選択も、形成されるデバイスのタイプの関数であり、したがって、画像の最終的な固定は最終的な硬化ではなくてもよく、この場合、残留する層が接着剤層又は構造体として使用されることが理解されるべきである。
本発明のアルカリ溶解性の感光性樹脂組成物の実施形態を使用して、高い耐熱性、適切な水吸収速度、高い透明性、及び低い誘電率を有することを特徴とする層を形成することによってデバイスを作製する。更に、このような層は一般に、硬化後に有利な弾性率を有し、典型的にはそれは0.1kg/mm2〜200kg/mm2である。
上述したように、本発明による感光性組成物の実施形態のための例示的な用途は、様々な半導体デバイス用のダイ結合接着剤、ウエハー結合接着剤、絶縁膜(層間誘電体層)、保護膜(不動態化層)、機械的緩衝膜(応力緩衝層)又は平坦化膜、及びプリント配線板を含む。このような実施形態の具体的な用途は、単層又は多層の半導体デバイスを形成するためのダイ結合接着剤、半導体デバイス上に形成される誘電体膜;不動態化膜上に形成される緩衝コート膜;半導体デバイス上に形成された回路を覆って形成される中間層絶縁膜を含む。
したがって、本発明によるいくつかの実施形態は、代替の材料と比較して、機械的特性(例えば、エージング後での、低応力を保持した破断伸び)の1つ又は複数に関する改良された特徴と、少なくとも同等の耐薬品性を示すポジ型感光性ポリマー組成物をもたらす。更に、このような実施形態は一般に、優れた電気絶縁性、基板への接着性等をもたらす。したがって、本発明による実施形態を組み込む半導体デバイス、デバイスパッケージ及び表示デバイスが提供される。
有利には、本発明の感光性組成物は、チップスタック用途等において、半導体チップを互いに結合させるための接着剤層を形成するのに有用であることが今や判明している。例えば、このような目的で使用される結合層は、本発明の感光性接着剤組成物の硬化生成物を含む。驚くべきことに、接着剤層は単層構造であるが、それは、基板に対して十分な接着性を示すだけでなく、硬化ステップに起因してもたらされる有意な応力がないことが今は分かっている。したがって、ここで、チップを積層物として含む、望ましくない厚い被膜層を回避することができる。本発明によって形成された積層物は、熱膨張差等によって引き起こされる層間の応力集中の緩和が得られるという点で信頼性があることが更に確認されている。結果として、低い高さと高い信頼性を有する半導体デバイスを得ることができる。すなわち、低いアスペクト比と小さい厚さを有するデバイスを得ることができる。このような半導体デバイスは、非常に小さい内部体積を有する電子装置に特に有利となり、例えば携帯用デバイスとして持ち運びするのに使用されている。更により有利なことには、ここで本発明の実施によって、これまで達成できなかったレベルの小型化、細線化及び軽量化を特徴とする様々な電子デバイスを形成することができ、このようなデバイスが揺り動かし又は落下等の荒っぽい使い方をされても、半導体デバイスの機能は容易に損なわれることがない。
本発明の感光性接着剤組成物の硬化生成物、すなわち接着剤層又は被膜は一般に、25℃で2〜3.5GPaの押し込み係数を示す。本発明の感光性接着剤組成物の硬化生成物は、25℃で、すなわちこのような硬化ステップ前での未硬化生成物の押し込み係数の70〜120%の押し込み係数を示す。更に、本発明の感光性接着剤組成物は、例えば半導体チップ等の適切な基板に対して優れた接着性を示し、硬化前で、通常エッチング及びアッシング工程後に、25℃で20〜200ニュートン(N)の接着性を達成することができる。
したがって、本発明の感光性接着剤組成物は、未硬化サンプルの押し込み係数に相対的に匹敵する硬化後の室温での押し込み係数を示し、これは、半導体チップ間に有意の応力集中を引き起こさないが、十分な接着性を有する接着剤層の形成に寄与することが今や分かっている。更に、硬化前の状態での押し込み係数は、硬化後の押し込み係数の所定の範囲内にあるので、例えば、硬化前の感光性接着剤組成物がひどく変形する又は流れ出す可能性はそれほどなく、半導体チップの積層化における位置合わせの正確さを高めることができる。更に、硬化の前後の押し込み係数の変化が比較的小さいので、光感受性に伴う収縮を低減させることができ、次いで、硬化の際の収縮によって引き起こされる半導体チップ間の接合部分での応力を低減させることができる。この点も、チップ積層物の信頼性の向上に寄与する。
他方、有利には、硬化前で、エッチング工程及びアッシング工程の後の状態で、本発明の感光性接着剤組成物は、ダイ結合において必要とされるような半導体チップとの十分な粘着性を有する。したがって、半導体チップを互いに結合させるための接着剤層は、半導体チップを互い確実に固定し、チップ積層物の信頼性の向上に寄与する。
上のことから、本発明の感光性接着剤組成物によれば、接着性と応力緩和の両方が十分な接着剤層を実現することができる。言い換えれば、接着剤層は、単層で、緩衝コート膜のエレメント保護機能(すなわち緩衝コート機能)とダイ結合膜の接着機能(すなわちダイ結合機能)の両方を有しているので、信頼性を低下させることなくチップ積層物を形成し、2層での従来のものと比較してチップ積層物を薄くすることもできる。更に、チップ積層物の薄層化によって、モールド部分の容積を減少させ、結合ワイヤーを短くすることができ、それによってこれらの要素は軽量化及びコスト削減に寄与する。
したがって、実施形態のいくつかでは、本発明の感光性接着剤組成物の硬化生成物の押し込み係数は、一般に、上述したように25℃で2〜3GPaであり、いくつかの他の実施形態では、それは約2.2〜3.2GPaであり、若干の他の実施形態では、それは約2.4〜3.0GPaである。ところで、硬化生成物の押し込み係数が上記の下限値より小さいと、接着剤層の接着性は低下し、それによってその層と半導体チップの接合部分が剥がれ、フィラーがモールド部分に含まれている場合、そのフィラーが接着剤層を通過し、半導体チップに悪影響を及ぼす可能性がある。その一方で、硬化生成物の押し込み係数が上記の上限値より大きいと、接着剤層の柔軟性は低下し、それによって応力緩和が低下し、例えば、半導体チップの積層化によって発生した残留応力、及び半導体チップと接着剤層の間の熱膨張差に起因した熱応力の局所集中を緩和させることができなくなる。その結果、半導体チップにクラックができるか、又は半導体チップと接着剤層が互いに剥がれる。このような問題は、本発明の感光性接着剤組成物の使用によって容易に克服される。
更に、硬化生成物の押し込み係数は、25℃においてナノインデンタで測定される。
更に、硬化前の状態の本発明の感光性接着剤組成物の溶融粘度は一般に、100〜200℃の範囲で約20〜500パスカル秒(Pa・秒)である。このような組成物は、半導体チップ20(図2)に関して湿潤性が優れているので、接着剤層中に空隙等が発生しにくくなる。したがって、物理的特性のむらがほとんどない均一な接着剤層を形成することができるので、接着剤層を介してその半導体チップが一緒に接着された場合、接着剤層は、応力の局所集中をほとんどもたらさない。それによって、半導体チップにおけるクラックの発生、及び接着剤層と半導体チップの間の層間剥離の発生を抑制することができる。
本発明の硬化した感光性接着剤組成物の溶融粘度はレオメーターで測定することができる。したがって、本発明の実施形態のいくつかでは、硬化前の溶融粘度は約25〜400Pa・秒であり、いくつかの他の実施形態では、それは約30〜300Pa・秒である。
更に、硬化前の状態での本発明の感光性接着剤組成物は特定の接着性を有しているが、その接着性は、それにUV照射を施すことによって低下しうる。したがって、本発明の感光性接着剤組成物は、UV照射に応じて接着性を制御することができる。
特に、硬化前で上述したようなエッチング及びアッシング工程後の状態での本発明の感光性接着剤組成物は、一般に、UV照射によって放出することができるバックグラインドテープに関して、25℃で約3.0N/25mmより大きな粘着性を有する。本発明の感光性接着剤組成物は、有機材料の劣化を加速させるエッチング工程及びアッシング工程等の特定の工程を実施した後でも、バックグラインド被膜に関して十分な粘着性を達成できるので、本発明の感光性接着剤組成物の被膜で形成された半導体ウエハーに対してダイシング工程を施した場合、それでも、半導体ウエハーを確実に固定することができ、それによって、ダイシングの精度を向上させることができる。
したがって、本発明の実施形態のいくつかでは、上記で参照した粘着性(すなわち、結合強度)は3.5〜10.0N/25mmである。
他方、硬化前かつUV照射後の状態での本発明の感光性接着剤組成物は、一般に、UV照射によって剥離させることができるバックグラインドテープに対して、50℃で、概ね0.5N/25mm以下の粘着性を有する。本発明の感光性接着剤組成物は、UV照射したときに、バックグラインドテープに対する、より小さいタック値を特徴とするので、ダイシング工程後にチップを取り上げたとき、ダイシングテープとコーティング被膜を分離するのが容易であり、したがって、とりわけ、チップの破損等の何らかの潜在的欠陥が防止される。
更に、粘着性(すなわち、タック値)を低下させることによって、例えば、本発明の感光性接着剤組成物が、ダイシング工程においてダイシングブレードに粘着し、実装工程においてコレットに粘着するのを防止することができる。結果として、ダイシング又はピックアップにおいて不具合が生じるのを防止することができる。
したがって、本発明の実施形態のいくつかでは、上記で参照した粘着性は、0.05N/25mm〜0.4N/25mmである。
更に、上記UV照射工程は、365nmの波長を有する光を使用して、最大で600mJ/cm2の光の積分量の曝露線量で照射する工程である。いくつかの実施形態では、光源の曝露線量は、約100〜500mJ/cm2の範囲である。いくつかの他の実施形態では、光源の曝露線量は、約150〜400mJ/cm2の範囲である。更にいくつかの他の実施形態では、光源の曝露線量は、約200〜250mJ/cm2の範囲である。
本発明の感光性組成物を使用することによって、非常に高い解像度の円形のビアを形成することができることが今や分かっている。そのビアの解像度は1〜100μmの範囲であり得る。いくつかの他の実施形態では、ビアの解像度は3〜30μmの範囲であり得る。更にいくつかの他の実施形態では、ビアの解像度は約5〜15μmの範囲であり得る。
更に、上記実施形態において使用されるバックグラインドUV剥離テープは、一般に、アクリル樹脂でできている。しかし、上記結果をもたらすことができる他の任意のテープも使用することができる。
したがって、上述したような本発明のいくつかの実施形態では、感光性組成物はアルカリ現像剤に溶解性である。
更に、上述したような本発明のいくつかの実施形態では、本発明による電子及び/又は半導体デバイスは、その積層が本発明による感光性組成物を含む積層化半導体素子を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、再分配層(RDL)構造を含む半導体デバイスは、本発明による感光性組成物を更に組み込んでいる。
更に、上述したような本発明のいくつかの実施形態では、チップスタック構造を含む半導体デバイスは、本発明による感光性組成物を更に含む。
上述したような本発明のいくつかの更に他の実施形態では、相補型金属酸化物半導体(CMOS)画像センサーダム構造を含む半導体デバイスは、本発明による感光性組成物を更に組み込んでいる。
更に、上述したような本発明のいくつかの実施形態では、被膜は、本発明による感光性組成物によって形成される。更に上述したように、このような被膜は一般に、優れた誘電体特性を特徴とする電子、オプトエレクトロニクス、マイクロエレクトロマシン用途において広範囲の有用性を有する優れた化学的、機械的、弾性的特性を示す。
したがって、本発明のいくつかの実施形態では、本発明による感光性組成物を更に組み込んだ、再分配層(RDL)構造、チップスタック構造、CMOS画像センサーダム構造の1つ又は複数を含むマイクロエレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスデバイスを提供する。
更に、本発明のいくつかの実施形態では、
適切な基板を、本発明による組成物でコーティングして被膜を形成する工程と;
適切な放射線に曝露させることによって、被膜をマスクでパターニングする工程と;
曝露後に被膜を現像して、光パターン(フォトパターン)を形成させる工程と;
適切な温度に加熱することによって、被膜を硬化させる工程と
を含む、マイクロエレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスデバイス作製のための被膜を形成する方法を提供する。
本発明の感光性組成物での基板のコーティングは、本明細書で説明するか且つ/又は当業者に公知のコーティング手順のいずれか、例えばスピンコーティングで実施することができる。
更に、本発明の方法による現像は、公知の現像手法のいずれか、例えば水性現像剤の使用によって実施することができる。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明による方法は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液である現像剤を使用する。
更に、本発明の実施形態のいくつかでは、本発明による方法において、硬化工程前に、基板を最初に130℃〜160℃の温度で20分間〜60分間ハードベークする。
最後に、本発明のいくつかの他の実施形態では、硬化は、5℃ずつ温度を上昇させて170℃〜200℃の温度で1〜5時間実施される。
(ポリマー実施例)
本発明の感光性組成物を形成するために使用するポリマーは、一般に、文献において公知であり、周知の文献記載手順に従って調製される。例えば、2013年1月15日出願の同時係属の米国特許出願第13/741,809号を参照されたい。その関連部分を参照により本明細書に組み込む。若干の代表的ポリマー実施例を、例示的目的だけで、以下に提供する。
(実施例1)
HFANB/NBEtCOOH/NBTONのターポリマー(45/15/40モル比、Mw=64,000)(P1)
適切な大きさの反応容器を、窒素ガス流下、室温で60分間乾燥させた。次いでその容器に、トルエン(830g)、酢酸エチル(EtOAc)(97g)、1,1-ビストリフルオロメチル-2-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-5-イル)エチルアルコール(HFANB)(123.4g、0.45mol)、エチル3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)プロパノエート(EPEsNB)(17.3g、0.089mol)及び5-((2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)メチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン(NBTON)(51.6g、0.23mol)を仕込んだ。その溶液を、空気及び水による汚染を最少化するために45℃に加熱しながら、更に30分間、窒素でパージした。別の容器中で、追加のEPEsNB(13g、0.067mol)及びNBTON(42.8g、0.189mol)を混合し、反応容器に量り込むために窒素でパージした。モノマー溶液のパージが完了した後、トルエン(44g)に溶かしたビス(トルエン)ビス(ペルフルオロフェニル)ニッケル(4.8g、0.01mol)を反応容器に注入した。同時に、重合が完了するまで(3時間)、未反応モノマーが一定の濃度に維持されるような速度で、EPEsNB及びNBTONモノマーの定量供給分を添加した。
重合反応が終了した後、未反応モノマーを除去し、得られたポリマーをメタノール/ヘプタン(1/5比で約1.5Lの全体積)に溶かした。エステル官能基を、NaOH[10質量%](365g)、THF(440g)、及び脱イオン水(250g)の水溶液を610gのポリマー溶液に添加し、その2相の溶液を60℃で4時間混合することによって加水分解した。350gのメタノール、170gのTHF、75gの酢酸、及び58gのギ酸からなる2つの酸性化を次に行った。各酸性化を50℃で15分間実施した。各酸性化の後、混合を止め、有機相と水相を分離させ、上部の相をデカンテーションした。続いて、340gのメタノール及び2066gの水からなるアルコール水溶液で3回洗浄し、その2相の溶液を60℃で15分間撹拌した。溶媒比は、水洗浄のそれぞれにおいて一定に保持した。最後に、そのポリマー溶液をメタノール(608g)及びPGMEA(1215g)で希釈し、ポリマーを単離するために溶媒交換を施した。転化率:94%;質量平均分子量、Mw=64,000、及び多分散性(PD)=2.3。
ポリマーP1の繰り返し単位組成を1H-NMRで測定した;モノマーのモル比は:HFANB:46mol%、NBEtCOOH:13mol%、及びNBTON:41mol%であり、
Figure 2016525219
式(P1)中、l:m:n=46:13:41
で示される式を有することが分かった。
(実施例2)
HFANB/NBEtCOOH/NBTONのターポリマー(45/15/40モル比、Mw=86,000)(P2)
適切な大きさの反応容器を、窒素ガス流下、室温で60分間乾燥させた。次いでその容器に、トルエン(990g)、ジメトキシエタン(DME)(120g)、HFANB(148g、0.54mol)、EPEsNB(20.7g、0.107mol)、及びNBTON(61.9g、0.274mol)を仕込んだ。そのモノマー溶液を、空気及び水による汚染を最少化するために45℃で加熱しながら、30分間窒素でパージした。別の容器中で、追加のEPEsNB(14.2g、0.073mol)及びNBTON(46.7g、0.206mol)を混合し、反応容器に量り込むために窒素でパージした。モノマー溶液のパージが完了した後、トルエン(60.5ml)に溶かしたビス(トルエン)ビス(ペルフルオロフェニル)ニッケル(5.82g、0.012mol)を、3つのすべてのモノマーを入れた反応容器に注入した。同時に、重合が完了するまで(3時間)、未反応モノマーが一定の濃度に維持されるような速度で、EPEsNB及びNBTONモノマーの定量供給分を添加した。
未反応モノマーを除去し、得られたポリマーをメタノール/THF(4/5比で約1Lの全体積)に溶かした。エステル官能基を、4.8/1のNaOH/NaOAcの比でのNaOH溶液を使用して60℃で4時間加水分解した。405gのメタノール、196gのTHF、87gの酢酸、67gのギ酸、及び21gの脱イオン水からなる2つの酸性化を次に行った。各酸性化を50℃で15分間実施した。各酸性化の後、混合を停止し、有機相と水相を分離させ、上部の相をデカンテーションした。続いて、390gのメタノール及び2376gの水からなるアルコール水溶液で、60℃で15分間3回洗浄した。溶媒比は、水洗浄のそれぞれにおいて一定に保持した。最後に、ポリマーをその最終的な溶媒に希釈し、溶媒交換により単離した。転化率:93%; Mw=86,000、PD=2.5。
ポリマーP2のモル繰り返し単位組成を1H-NMRで測定し、HFANB:46mol%、NBEtCOOH:15mol%、及びNBTON:39mol%であることが分かった。
(実施例3)
HFANB/NBEtCOOHのコポリマー(P3)
適切な大きさの反応容器を、窒素ガス流下、室温で60分間乾燥した。次いで容器に、トルエン(18.3Kg)、ジメトキシエタン(DME)(2.4Kg)、HFANB(4.92Kg、17.93mol)、及びEPEsNB(584g、3mol)を仕込んだ。そのモノマー溶液を、空気及び水による汚染を最少化するために、30分間窒素でパージした。次いで反応容器を55℃に加熱した。別の容器中で、追加のEPEsNB(642g、3.3mol)及びトルエン(2616g)を混合し、反応容器に量り込むために窒素でパージした。モノマー溶液のパージが完了した後、トルエン(1058g)に溶かしたビス(トルエン)ビス(ペルフルオロフェニル)ニッケル(116.49g、0.24mol)を、2分間かけて反応容器に量り込んだ。同時に、重合が完了するまで(3時間)、未反応モノマーが一定の濃度に維持されるような速度で、EPEsNBモノマーの定量供給分を添加した。
未反応モノマーを除去し、得られたポリマーをメタノール/THF(4/5比で約1Lの全体積)に溶かした。エステル官能基を、4.8/1のNaOH/NaOAcの比でのNaOH溶液を使用して60℃で4時間加水分解した。405gのメタノール、196gのTHF、87gの酢酸、67gのギ酸、及び21gの脱イオン水からなる2つの酸性化を次に行った。各酸性化を50℃で15分間実施した。各酸性化の後、混合を止め、有機相と水相を分離させ、上部の相をデカンテーションした。続いて、390gのメタノール及び2376gの水からなるアルコール水溶液で、60℃で15分間3回洗浄した。溶媒比は、水洗浄のそれぞれにおいて一定に保持した。最後に、ポリマーをその最終的な溶媒に希釈し、溶媒交換により単離した。転化率:93%;Mw=134,000、PD=2.2。
ポリマーP3のモル繰り返し単位組成は1H-NMRにより確認された。
(実施例4〜12)
表1にまとめたような適切な量の種々のモノマーを使用しながら、実施例4〜12において、実施例1を実質的に繰り返した。モノマーのポリマーへの転化率パーセント、得られたポリマーの質量平均分子量及び多分散性指数も、表1にまとめる。
Figure 2016525219
(配合物実施例)
一般に、例えば、ポリマーP1等の本明細書で説明するようなポリマーのいずれかをPGMEA等の適切な溶媒に溶かし、100部の樹脂当たりの部数(pphr)で表して、特定の量の添加剤 (PACとしてトリスP-3M6C、接着促進剤としてSi-75又はSiB-1832、架橋剤としてデナコールEX321L、酸化防止剤としてAO-80及び/又はNaugard 445)を、適切な大きさの褐色のHDPE瓶中で、適切な量の溶媒と混合した。その混合物を18時間回転させて、均一な溶液を得た。混入した粒子を、35psiの圧力下で、ポリマー溶液を0.45μm細孔のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスクフィルターで濾過して除去し、濾過したポリマー溶液を低パーティクル性HDPE褐色瓶に集め、得られた溶液を5℃で貯蔵した。
上述した配合物に、上述したような他の種々の添加剤を添加して、配合物の性能に対する添加剤のそれぞれの効果を見た。対照実験には添加剤を含有させなかった。添加剤のそれぞれを、それぞれが個々に5又は10pphrの添加剤を含む2つの異なる配合物を作るために使用した。
生成した配合物を室温にし、そのそれぞれをスピンコーティングにより125mm径のシリコンウエハー(厚さ:625μm)に塗布した。次いでその基板を120℃ホットプレート上に180秒間置き、約11μm厚のポリマー被膜を得た。次いで、各ポリマー被膜を、50〜730mJ/cm2の範囲の曝露エネルギーにより画像様に露光させた。次いで各被膜を、約6回、0.26N TMAH中に30秒間浸漬させるパドル現像法を用いて現像した。現像工程の後、脱イオン水を5秒間噴霧して各ウエハーをリンスし、次いで3000rpmで15秒間スピニングして乾燥させた。次いで、各被膜を、100μmの四角のビアホールをもたらすのに必要な閾値エネルギーを決定するための評価をした。この試験から、配合物のそれぞれの示された閾値エネルギーが、添加剤の種類に左右されることは明らかである。一般に、構造式(IV)〜(XI)で表されるいくつかの添加剤は、驚くべきことに、試験した他の種々の化合物より優れた閾値エネルギー値を示すことが観察され、したがって、驚くべきことに、これらの化合物は、画像形成可能なポリマー被膜の観察感度を向上させる能力を有していることを実証している。
図1は、本明細書で説明する添加剤を有していない組成物と比較して、本発明の代表的な組成物を使用して得られた比較フォトリソグラフィー画像を示す。具体的には、図1A及び図1Bは、325mJ/cm2の閾値曝露線量でステッパー及びマスクアライナーをそれぞれ使用して撮影した、添加剤を含まない組成物からのフォトリソグラフィー画像を示す。それに対して、図1C及び図1Dは、それぞれ、10pphrの2,2'-メチレンジフェノールを含む本発明の組成物で、225mJ/cm2の閾値曝露線量でステッパー及びアライナーを使用したフォトリソグラフィー画像を示す。両方の組成物は、表2にまとめたように、その他は同じ構成要素を含み、使用したポリマーは、約45/15/40のモル比を有するポリマーHFANB/NBEtCOOH/NBTONであった。画像は、Diagnostic Instruments 25.4 2Mp Sliderカメラアセンブリを備えた株式会社ニコンのオプチフォト-88を使用して撮影した。これらの図1A〜図1Dにおける薄い灰色領域は、露光後に現像された領域を表す。
これらの写真から、本発明による添加剤の使用は、組成物のフォトスピードを驚くほど改善していることが明白である。すなわち、ずっと低い放射線量、すなわち225mJ/cm2で、類似しているか又はより良好な解像度の画像を得ることができ、添加剤なしで325mJ/cm2露光した画像と比較した場合、添加剤はより良好な解像度の画像を特徴としている。
(配合物実施例1(F1))
適切な大きさの褐色HDPE瓶の中で、PGMEA(498.4g)中のポリマーP1の35質量%溶液、トリスP-3M6C(4)-2-201 DNQ PAC(39.24g、22.5wt.%)、Si-75(5.23g、3wt.%)、SIB-1832(17.44g、10wt.%)、デナコールEX321L(34.88g、20wt.%)、酸化防止剤80(11.34g、6.5wt.%)、Naugard 445(17.44g、10wt.%)、及びPGMEA(57.75g)を混合した。その混合物を16時間より長い間回転させてポリマー配合物の均一な溶液を得た。混入した粒子を、35psiの圧力下で、0.45μm細孔のPTFEディスクフィルターでポリマー溶液を濾過して除去し、濾過したポリマー溶液を低パーティクル性HDPE褐色瓶に集め、得られた溶液を5℃で貯蔵した。
(配合物実施例2〜7(F2〜F7))
表2にまとめたように、異なる添加剤及び異なる質量パーセントの組成物を用いたこと以外は、配合物実施例2〜7(F2〜F7)において、配合物実施例1を実質的に繰り返した。
Figure 2016525219
配合物F1〜F7についての閾値エネルギー(Eth)の評価
使用前に配合物F1を室温にした。感光性配合物F1を、スピンコーティングにより500rpmで10秒間、125mm径のシリコンウエハー(ウエハー厚さ:625μm)に塗布し、次いで、CEE-200CBスピンコーター(Brewer Scientific社)で、1200rpmで30秒間塗布した。次いで基板を、120℃ホットプレート上に3分間置いて残留溶媒を除去し、11.1μmの厚さを有する被膜を得た。I線(365nm)バンドパスフィルターを備えたAB-Mコンタクトマスクアライナーを使用して、50〜730mJ/cm2の範囲の曝露エネルギーを用いて、マスキングエレメントを通してポリマー被膜を画像様に露光させた。6回の5秒間の噴霧及び30秒間のパドル浸漬サイクルからなるパドル現像法を使用して、潜像を0.26N TMAH溶液(CD-26)で現像した。ウエハーとパターニングされた被膜を、脱イオン水を5秒間噴霧してリンスして、残留現像剤溶媒を除去し、次いで3000rpmで15秒間スピニングして乾燥させた。次いで、被膜を、オプチフォト-88顕微鏡[株式会社ニコン]で評価して、残渣なしの100μmの円形のビア開口部を開口させるのに必要なEthを決定した。配合物F2〜F7を、F1について記載したやり方で評価した。配合物F1〜F7についてのEthエネルギー及び最小の四角のビア解像度データを表3に示す。
Figure 2016525219
表3に示したデータから、本発明による感光性組成物、すなわち、配合物1〜7は、低いエネルギー放射線に曝露された場合でも、優れた特性を示すことは明らかである。本発明の組成物は、7μmビアによって実証されるように、200〜225mJ/cm2という低い露光でも優れた解像度を示す。
(配合物実施例8〜16(F8〜F16))
表4にまとめたように、異なる添加剤及び異なる質量パーセントの組成物を用いたこと以外は、配合物実施例8〜16(F8〜F16)において、配合物実施例1を実質的に繰り返した。
Figure 2016525219
配合物F8〜F16についての閾値エネルギー(Eth)の評価
使用前に配合物F8を室温にした。この感光性配合物F8を、スピンコーティングにより500rpmで10秒間、100mm径のシリコンウエハー(ウエハー厚さ:725μm)に塗布し、次いで、CEE-200CBスピンコーター(Brewer Scientific社)で、1000rpmで30秒間塗布した。次いでその基板を、120℃ホットプレート上に4分間置いて残留溶媒を除去し、13.7μmの厚さを有する被膜を得た。GCA AS200i線ステッパー(開口数=0.45)を使用して、125〜500mJ/cm2の範囲の曝露エネルギー用いて、マスキングエレメントによってポリマー被膜を画像様に露光させた。5秒間の噴霧分注ステップ及び30秒間のパドル浸漬ステップからなる2サイクルのパドル現像法を使用して、0.26N TMAH溶液(CD-26)で潜像を現像した。ウエハーとパターニングされた被膜を、脱イオン水を5秒間噴霧してリンスして、残留現像剤溶媒を除去し、次いで3000rpmで15秒間スピニングして乾燥させた。次いで、パターンフィーチャの解像度を、10×対物レンズを備えたオプチフォト-88顕微鏡[株式会社ニコン]で視覚的に評価して、残渣なしの100μm正方形ビア開口部を開口させるのに必要な閾値エネルギー(Eth)を決定した。配合物F9〜F16を、F8について記載したやり方で評価した。配合物F8〜F16についてのEthエネルギー及び最小二乗のビア解像度データを表5に示す。
Figure 2016525219
表5に示したデータから、本発明の配合物は相対的に低い露光エネルギーで優れた特性を示すことはここでも明らかである。
(配合物実施例F17〜F28)
適切な大きさの褐色HDPE瓶の中で、適切な量のポリマーP1(配合物実施例F18ではポリマーP6であり、配合物実施例F19ではポリマーP10である)、Qのうちの2つが式Dのジアゾ部分であり、残りのQが水素である本明細書で説明する式b-1の光活性化合物である、PACとしてのトリスP-3M6C(4)-2-201 DNQ、エポキシ架橋剤(エポキシ)としてのデナコールEX321Lを添加した。これらの配合物実施例F17〜F28のそれぞれは以下のもの:1,2,3-トリヒドロキシ-4-[(4'-ヒドロキシフェニル)メチル]ベンゼン(4g)、酸化防止剤80(14g)、Naugard 445(14g)、及びPGMEA(21g)も含んでいた。表6にまとめたように、ここでも適切な溶解促進剤(DEA)を適切な量で添加した。これらの配合物実施例F17〜F28のそれぞれにおいて使用したポリマー、DNQ PAC、エポキシ、及びDEAのそれぞれの量を表6にまとめる。
Figure 2016525219
混合物を16時間より長い間回転させてポリマー配合物の均一な溶液を得た。35psiの圧力下で、ポリマー溶液を0.45μm細孔のPTFEディスクフィルターで濾過して、混入した粒子を除去し、濾過したポリマー溶液を低パーティクル性HDPE褐色瓶に集め、得られた溶液を5℃で貯蔵した。
感光性樹脂組成物の機械的特性の測定
熱硬化前における配合物F17〜F28の押し込み係数の測定
配合物実施例F17〜F28を、離型剤でコーティングしたSiウエハー基板上に塗布した。コーティングを最初に120℃で5分間ベークし、次いで150℃で更に40分間ハードベークした。感光性接着剤組成物の押し込み係数を、モデルENT-1000ナノインデンタ(ELIONIX社)を使用して25℃で測定した。配合物実施例F28については、被膜サンプルの品質が劣っていたため、押し込み係数を測定できなかった。
熱硬化後における配合物F17〜F28の押し込み係数の測定
配合物実施例F17〜F28を、離型剤でコーティングしたSiウエハー基板上に塗布した。コーティングを最初に120℃で5分間ベークし、次いで150℃で更に40分間、最後に175℃で120分間ハードベークした。熱硬化された感光性接着剤組成物の押し込み係数を、モデルENT-1000ナノインデンタ(ELIONIX社)で測定した。感光性樹脂組成物F28については、被膜サンプルの品質が劣っていたため、押し込み係数を測定できなかった。
半導体素子への接着性の評価
評価のためのサンプルを、本明細書で説明するような実施例及び比較例の感光性接着剤組成物のそれぞれで、複数のシリコン半導体チップを積層化することによって調製した。Dage 4000多目的接着試験機(Bond Tester)(Nordson-Dage社)を使用して、側方から水平方向に各サンプルを押圧することによってチップ間の接着面が破壊されたときに、ダイ剪断強度(単位:N)を測定した。チップサイズは4mm平方であった。
配合物実施例F28の感光性接着剤組成物については、ダイ剪断強度を測定することができなかった。
エッチング工程及びアッシング工程後のコーティング被膜(硬化前)のバックグラインド被膜との接着性の評価
配合物実施例F8〜F18によって調製された感光性接着剤組成物を、シリコンでできた半導体チップに塗布し、120℃で5分間プリベークしてコーティング被膜を得た。次いで、得られたコーティング被膜を、順次RIEプラズマエッチング工程及びダイシング工程にかけた。出力が2500W、時間6分間、フッ素化炭化水素(CF4)流量、アルゴン(Ar)流量、及び酸素(O2)流量がそれぞれ200sccm、200sccm、及び50sccmという条件下で、CF4、Ar、及びO2の混合ガスを使用してエッチング工程を行った。出力が600W、時間12分間、酸素(O2)流量及びアルゴン(Ar)流量がそれぞれ50sccm及び150sccmという条件下で、O2とArの混合物を使用してアッシング工程を行った。
感光性樹脂組成物でコーティングされた半導体素子の表面にバックグラインド被膜を積層化した。積層化は、0.2MPaの積層化圧で、モデルAL-500FRラミネーター(旭化成株式会社)を使用して25℃で行った。積層化テープの速度は1mm/分であった。各ダイを、幅25mm及び長さ75mmのテープ断片に積層化した。
次いで、感光性接着剤組成物から180°の剥離角度でバックグラインド被膜を剥離させ、バックグラインド被膜を剥離するのに要する平均負荷荷重(剥離についての接着強度、単位剥離:N/25mm)を測定した。測定温度は25℃であり、剥離のための速度は10.0±0.2mm/秒に設定した。
配合物実施例F28の感光性接着剤組成物については、接着力を測定することはできなかった。
エッチング工程及びアッシング工程後、更にはUV照射工程後における、コーティング被膜(硬化前)のバックグラインド被膜との接着性の評価
配合物実施例F17〜F28の各感光性接着剤組成物を、シリコンでできた半導体チップに塗布し、120℃で5分間プリベークして、コーティング被膜を得た。次いで、感光性接着剤組成物コーティングを、RIEエッチング工程及びアッシング工程にかけた。出力が2500W、時間6分間、フッ素化炭化水素(CF4)流量、アルゴン(Ar)流量及び酸素(O2)流量がそれぞれ200sccm、200sccm及び50sccmという条件下で、CF4、Ar及びO2の混合ガスを使用してエッチング工程を行った。出力が600W、時間12分間、酸素(O2)流量及びアルゴン(Ar)流量がそれぞれ50sccm及び150sccmという条件下で、O2とArの混合物を使用してアッシング工程を行った。
次いで、UV剥離型のバックグラインド被膜を、その接着面をコーティング被膜と接触させるやり方で接着させた。使用したバックグラインド被膜は、幅25mm、長さ75mmであった。
次いで、バックグラインド被膜及びコーティング被膜に600mJ/cm2の365nm UV照射工程を施した後、コーティング被膜から180°の剥離角度でバックグラインド被膜を剥離させ、剥離するのに要する荷重の平均(剥離についての接着強度、単位剥離:N/25mm)を測定した。測定温度は25℃であり、剥離のための速度は10.0±0.2mm/秒に設定した。
配合物実施例F28の感光性接着剤組成物については、接着力を測定することはできなかった。
最小溶融粘度の評価
配合物実施例F17〜F28の感光性接着剤組成物を、離型剤が塗られている基板シート上に塗布し、120℃で3分間プリベークした後、100℃で60分間ハードベークした。次いで、コーティング被膜をベースシートから剥離して、長さ20mm、幅20mm、及び被膜厚さ100μmの試験片を得た。これらの試験片に関して、Rheo Stress RS150レオメーター(HAAKE Co.社)を使用して、空気中で、10℃/分の速度で、30℃から220℃に温度を上昇させながら、1Hzの周波数で溶融粘度を測定した。測定値の最小値を最小溶融粘度と決定した。
比較例として用いた配合物実施例F28の感光性接着剤組成物については、最小溶融粘度を測定することができなかった。
温度サイクル試験(TCT)後のクラックの有無の評価
シリコンでできた半導体チップを、配合物実施例F17〜F27及び比較例F28の感光性接着剤組成物を介して互いに接着させることによって、チップ積層物を調製した。これを、ダイ結合シートを使用してパッケージ基板に搭載し、ワイヤーボンディングした後、シーリング材でシールして半導体デバイスを得た。シーリングの条件は、モールド温度が175℃、注入圧力が7MPa、保持時間が2分間であり、モールドから取り出した後、加熱温度が175℃、加熱時間が2時間である。
次いで、得られた100個の半導体デバイスを、-55℃〜125℃の範囲にわたって500サイクルで、温度サイクル試験(高温及び低温でそれぞれ30分間)にかけ、試験した後の半導体デバイスを、超音波探傷器で観察した。次いで、観察結果を、以下の評価基準をもとにして評価した。ところで、比較例F28の感光性接着剤組成物では、チップ積層物を作製することはできなかった。以下の基準を、被膜の品質の判定において使用した:
基準:
優秀:クラック又は界面剥離は全く観察されない。
良好:クラック又は界面剥離が3%未満観察される。
劣る(poor):クラック又は界面剥離が3%以上5%未満観察される。
不良:クラック又は界面剥離が5%以上観察される。
上記の評価で得られた結果を表7及び表8に一覧表示する。表7には、配合物実施例F17〜F28により形成された被膜の機械的特性をまとめる。
Figure 2016525219
表8は、RIE及びアッシング後に、配合物実施例F17からF28により形成された被膜の他の様々な特性をまとめる。
Figure 2016525219
上記データから、本発明にしたがって作製された配合物実施例F17〜F24だけが、表7及び表8にまとめたような望ましい結果をもたらすことは明らかである。
ここで図2に戻って、本発明の半導体デバイスの実施形態の断面図を示す。
図2に示した半導体デバイス10は、ボール・グリッド・アレイ(BGA)で半導体パッケージを有する例である。半導体デバイス10は、互いに積層化された複数の半導体チップ(半導体素子)20、その半導体チップ20を互いに接着させる接着剤層601、半導体チップ20を支持するパッケージ基板30、半導体チップ20をそのパッケージ基板30と接着させる接着剤層101、半導体チップ20をシールするモールド部分50、及びパッケージ基板30の下方側に備えられたはんだボール80を含む。各要素を、以下で順次詳細に説明する。
任意の種類の素子を半導体チップ20のために使用することができ、その例には、NANDフラッシュメモリ及びDRAM等のメモリ素子、並びにIC及びLSI等の集積回路素子が含まれる。
半導体チップ20の構成材料は、例えば、シリコンの単結晶材料、多結晶材料、若しくは非晶質材料、炭化ケイ素等であるが、特にこれらに限定されない。
複数の半導体チップ20を、その平面方向で、互いに若干ずらした形で積層化する。それによってチップ積層体200が構成される。半導体チップ20間のすき間は、接着剤層601を介して接着されている。
接着剤層601が、チップ積層体200の上部表面上にも備えられている。
図1に示すパッケージ基板30は、コア基板31、絶縁層32、ソルダレジスト層33、配線34、及び導電性ビア35を含むビルドアップ基板である。
中でも、コア基板31は半導体デバイス10を支持する基板であり、例えば、複合材料、又は樹脂材料で満たしたガラスクロスでできている。
絶縁層32は、配線34間、及び配線34と導電性ビア35の間を絶縁するための層間絶縁層であり、例えば、樹脂材料で形成されている。ソルダレジスト層33は、パッケージ基板30の最も外側の表面上に形成されている、配線を保護するための表面保護層であり、例えば、樹脂材料で形成されている。
配線34及び導電性ビア35はそれぞれ電気信号の伝送経路であり、例えば、Au、Ag、Cu、Al若しくはNiの単体又は合金等の金属材料でできている。
はんだボール80は、配線34に電気的に連結されており、外部電気回路と融合することによって、配線34を別の電気回路と連結する電極として機能する。
複数の半導体チップ20を積層化して形成されたチップ積層体200を、パッケージ基板30の上部表面上に配置する。チップ積層体200とパッケージ基板30の間のすき間は、接着剤層101によって接着される。
パッケージ基板30の配線34の一部をパッケージ基板30の上部表面上に曝し、この曝された部分と各半導体チップ20の電極部分が、結合ワイヤー70によって連結される。
図2に示したモールド部分50は、チップ積層化された200の側面と頂面を覆い、パッケージ基板30の上部表面全体を覆うように形成される。したがって、チップ積層体200を外部環境から保護することができる。例えば、このようなモールド部分50は、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂等の樹脂材料のいずれかでできている。
図3〜図5は、本発明の光組成物(photocomposition)を用いて半導体デバイスを製造する方法を更に説明している。
本発明を、特定の上記実施例で例示してきたが、それらによって限定されると解釈すべきではなく;むしろ、本発明は、上記に開示したような全般的な領域を包含する。その趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な改変形態及び実施形態を作ることができる。
10 半導体デバイス
20 半導体チップ
30 パッケージ基板
31 コア基板
32 絶縁層
33 ソルダレジスト層
34 配線
35 導電性ビア
50 モールド部分
70 結合ワイヤー
80 はんだボール
101 接着剤層
200 チップ積層体
601 接着剤層

Claims (30)

  1. a) 式(I)のモノマーから誘導される式(IA)の第1のタイプの繰り返し単位を有するポリマー:
    Figure 2016525219
    (式中、
    Figure 2016525219
    は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
    aは0〜3の整数であり;
    bは1〜4の整数であり;
    cは1〜4の整数であり;
    R1は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又はn-ブチルから選択される);
    b) 式(A)のジアゾ-キノン部分を含む光活性化合物:
    Figure 2016525219
    c) 1つ又は複数のオキシラン基を含むエポキシ化合物;並びに
    d) 添加剤であって、
    式(IV)の化合物:
    Figure 2016525219
    (式中、d及びeは1〜4の整数であり;
    f及びgは0〜4の整数であり;
    R2及びR3は同じか若しくは異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状若しくは分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択されるか;又は
    R2及びR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8員の置換若しくは非置換の炭素環式環を形成しており、前記置換基はC1〜C8アルキルから選択され;
    R4及びR5は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
    式(V)の化合物:
    Figure 2016525219
    (式中、hは0〜4の整数であり;
    iは1又は2であり;
    R6は独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C16アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アラルキル、又は-CO2Hである);
    式(VI)の化合物:
    Figure 2016525219
    (式中、j及びkは1〜4の整数であり;
    l及びmは0〜4の整数であり;
    R7及びR8は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
    式(VII)の化合物:
    Figure 2016525219
    (式中、n及びoは1〜4の整数であり;
    p及びqは0〜4の整数であり;
    R9、R10、R11、及びR12は同じか若しくは異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状若しくは分枝状のC3〜C6アルキルから選択されるか;又は
    R13が-(CH2)r-である場合、R9若しくはR10の1つとR11若しくはR12の1つは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8員の置換又は非置換炭素環式環を形成しており、前記置換基はC1〜C6アルキルから選択され;
    R13は-(CH2)r-又はフェニレンであり、rは1〜2であり;
    R14及びR15は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10アリール、及びC7〜C12アラルキルから選択される);
    式(VIII)の化合物:
    Figure 2016525219
    (式中、R16及びR17は同じか又は異なっており、互いに独立に、水素、メチル、エチル、直鎖状又は分枝状のC3〜C6アルキルから選択される);
    式(IX)の化合物:
    Figure 2016525219
    及び
    式(X)の化合物:
    Figure 2016525219
    から選択される、添加剤
    を含む、感光性組成物。
  2. ポリマーが、式(II)のモノマーから誘導される式(IIA)の第2のタイプの繰り返し単位:
    Figure 2016525219
    (式中、
    Figure 2016525219
    は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
    R18は、-(CH2)s-、-(CH2)t-OCH2-、又は-(CH2)t-(OCH2CH2)u-OCH2-から選択され、
    sは0〜6の整数であり、
    tは0〜4の整数であり;
    uは0〜3の整数である)
    を更に含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  3. ポリマーが、式(III)のモノマーから誘導される式(IIIA)の第3のタイプの繰り返し単位:
    Figure 2016525219
    (式中、
    Figure 2016525219
    は、別の繰り返し単位との結合が起こる位置を表し;
    R19は-(CH2)v-CO2R20であり、vは0〜4の整数であり、
    R20は水素又はC1〜C4アルキルである)
    を更に含む、請求項2に記載の感光性組成物。
  4. ポリマーが:
    ノルボルネニル-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-2-オール(HFANB)、
    トリオキサノナンノルボルネン(NBTON)、
    テトラオキサドデカンノルボルネン(NBTODD)、
    5-(3-メトキシブトキシ)メチル-2-ノルボルネン(NB-3-MBM)、
    5-(3-メトキシプロパノキシ)メチル-2-ノルボルネン(NB-3-MPM)、
    エチル3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)プロパノエート(EPEsNB)、
    ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸(Acid NB)、及び
    ノルボルネニルプロパン酸(NBEtCOOH)
    からなる群から選択される1つ又は複数のモノマーから誘導される、請求項3に記載の感光性組成物。
  5. ポリマーが、以下のモノマー:
    ノルボルネニル-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-2-オール(HFANB)、
    3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-2-イル)プロパン酸(NBEtCOOH)、及び
    トリオキサノナンノルボルネン(NBTON)
    から誘導される、請求項3に記載の感光性組成物。
  6. ジアゾ-キノン部分が、式(C)、(D)、又は(E):
    Figure 2016525219
    で表される、請求項1に記載の感光性組成物。
  7. 前記光活性化合物が、以下:
    Figure 2016525219
    Figure 2016525219
    (式中、Qの少なくとも1つは式(C)又は(D):
    Figure 2016525219
    の基であり、
    残りのQは水素である)
    の1つ又は複数から選択される、請求項1に記載の感光性組成物。
  8. エポキシ化合物が:
    Figure 2016525219
    から選択される、請求項1に記載の感光性組成物。
  9. 添加剤が:
    2,2'-メチレンジフェノール;
    4,4'-メチレンジフェノール;
    2,2'-(エタン-1,1-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(エタン-1,1-ジイル)ジフェノール;
    2,2'-(プロパン-1,1-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(プロパン-1,1-ジイル)ジフェノール;
    2,2'-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(プロパン-2,2-ジイル)ジフェノール;
    2,2'-(4-メチルペンタン-2,2-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(4-メチルペンタン-2,2-ジイル)ジフェノール;
    2,2'-(5-メチルヘプタン-3,3-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(5-メチルヘプタン-3,3-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(プロパン-2,2-ジイル)ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
    4,4'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
    5,5''-(シクロヘキサン-1,1-ジイル)ビス(([1,1'-ビフェニル]-2-オール));
    4,4'-(シクロヘキサン-1,1-ジイル)ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
    4,4'-(4-メチルシクロヘキサン-1,1-ジイル)ジフェノール;
    2-シクロヘキシル-4-(2-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン-2-イル)-5-メチルフェノール;
    6,6'-メチレンビス(2-(tert-ブチル)-4-メチルフェノール);
    6,6'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2,4-ジメチルフェノール);
    4,4'-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール);
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(IV)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  10. 添加剤が:
    2-シクロヘキシルフェノール;
    4-シクロヘキシルフェノール;
    2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール;
    2,4-ジ-sec-ブチルフェノール;
    2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール;
    2,4-ジ-tert-ブチルフェノール;
    4-ドデシルフェノール;
    4-エチルレゾルシノール;
    2-プロピルレゾルシノール;
    4-ブチルレゾルシノール;
    4-ヘキシルレゾルシノール;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(V)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  11. 添加剤が:
    [1,1'-ビフェニル]-2,2',4,4'-テトラオール;
    2'-メチル-[1,1'-ビフェニル]-2,3,4,4'-テトラオール;
    [1,1'-ビフェニル]-2,2',4,4',6-ペンタオール;
    [1,1'-ビフェニル]-2,2',3,4,4'-ペンタオール;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(VI)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  12. 添加剤が:
    4,4'-(4-イソプロピル-1-メチルシクロヘキサン-1,3-ジイル)ジフェノール;
    4,4'-(1,4-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
    4,4'-(1,3-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシル-5-メチルフェノール);
    4,4'-(1,4-フェニレンビス(プロパン-2,2-ジイル))ビス(2-シクロヘキシルフェノール);
    4,4'-([1,1'-ビ(シクロヘキサン)]-4,4'-ジイル)ジフェノール;
    4-(4-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル)-2-メチルフェノール;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(VII)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  13. 添加剤が:
    4,4',4''-(ブタン-1,1,3-トリル)トリス(2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール);
    1,4-ジメチルピペラジン-2,5-ジオン;
    1-エチル-4-メチルピペラジン-2,5-ジオン;
    1,4-ジエチルピペラジン-2,5-ジオン;
    1-メチル-4-プロピルピペラジン-2,5-ジオン;
    1-エチル-4-プロピルピペラジン-2,5-ジオン;
    1-エチル-4-イソプロピルピペラジン-2,5-ジオン;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(VIII)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  14. 添加剤が:
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレート;
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,3-ジカルボキシレート;
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1,4-ジカルボキシレート;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(IX)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  15. 添加剤が:
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)フタレート;
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)イソフタレート;
    ビス(オキシラン-2-イルメチル)テレフタレート;
    及びその任意の組合せの混合物から選択される式(X)の化合物である、請求項1に記載の感光性組成物。
  16. Figure 2016525219
    トリエトキシ(3-(オキシラン-2-イルメトキシ)プロピル)シラン;
    Figure 2016525219
    3,3,10,10-テトラメトキシ-2,11-ジオキサ-3,10-ジシラドデカン;
    Figure 2016525219
    4,4,13,13-テトラエトキシ-3,14-ジオキサ-8,9-ジチア-4,13-ジシラヘキサデカン;
    Figure 2016525219
    2,2'-((2-ヒドロキシ-5-メチル-1,3-フェニレン)ビス(メチレン))ビス(4-メチルフェノール);
    Figure 2016525219
    6,6'-メチレンビス(2-(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェノール);
    Figure 2016525219
    ビス(4-(2-フェニルプロパン-2-イル)フェニル)アミン;
    Figure 2016525219
    ビス(4-(tert-ブチル)フェニル)アミン;
    Figure 2016525219
    ビス(4-メトキシフェニル)アミン;
    Figure 2016525219
    ビス(4-エチルフェニル)アミン;
    及びその任意の組合せの混合物からなる群から選択される1つ又は複数の化合物を更に含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  17. フェノール樹脂、平滑化剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、シランカップリング剤、及び硬化促進剤からなる群から選択される1つ又は複数の化合物を更に含む、請求項1に記載の感光性組成物。
  18. アルカリ現像剤に溶解性である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の感光性組成物。
  19. 積層半導体素子を含む半導体デバイスであって、前記積層が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の感光性組成物からなる半導体デバイス。
  20. 再分配層(RDL)構造を含む半導体デバイスであって、前記RDL構造が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の感光性組成物を更に含む半導体デバイス。
  21. チップスタック構造を含む半導体デバイスであって、前記チップスタック構造が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の感光性組成物を更に含む半導体デバイス。
  22. 相補型金属酸化物半導体(CMOS)の画像センサーダム構造を含む半導体デバイスであって、前記構造が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の感光性組成物を更に含む半導体デバイス。
  23. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物を含む被膜。
  24. 再分配層(RDL)構造、チップスタック構造、CMOS画像センサーダム構造の1つ又は複数を含むマイクロエレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスデバイスであって、前記構造が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物を更に含むマイクロエレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスデバイス。
  25. マイクロエレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスデバイス作製のための被膜を形成する方法であって:
    適切な基板を、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物でコーティングして被膜を形成する工程と;
    適切な放射線に曝露させることによって、被膜をマスクでパターニングする工程と;
    曝露後に被膜を現像して、光パターンを形成する工程と;
    適切な温度に加熱することによって、被膜を硬化させる工程と
    を含む方法。
  26. 前記コーティングをスピンコーティング法によって行う、請求項25に記載の方法。
  27. 前記現像を水性現像剤によって行う、請求項25に記載の方法。
  28. 前記現像剤が、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記硬化前に、基板を最初に130℃〜160℃の温度で20分間〜60分間ハードベークする、請求項25に記載の方法。
  30. 前記硬化を、5℃ずつ温度を上昇させて170℃〜200℃の温度で1〜5時間行う、請求項25に記載の方法。
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