[0001]本願は、2014年5月1日に出願された「アクセスポイント支援型のポジショニングフレームワーク(Access Point-Assisted Positioning Framework)」と題する、Zhang他による米国特許出願第14/267,717号、および2013年5月13日に出願された「アクセスポイント支援型のポジショニングフレームワーク」と題する、Zhang他による米国仮特許出願第61/822,851号の優先権を主張し、これらの各々は、本譲受人に譲渡されている。
[0041]説明される実施形態は、APがビーコンインターバル内で、アップリンク送信スケジュールまたはダウンリンク送信スケジュールのような、局のセットのための送信スケジュールを識別するメッセージをブロードキャストするAP支援型の無線ポジショニングフレームワークのための方法、システム、デバイス、および装置に向けられる。このメッセージは、セットにおける局を識別する情報要素すなわちIEを含みうる。例えば、IEは、APに関連付けられる局のうちのどれが、レンジングまたはポジショニング測定のための送信を送るべきかを示す少なくとも1つのフィールドを含みうる。局のセットは、APによって求められたレンジング精度および/または局のクロックドリフトに基づいて決定されうる。APはまた、各局に局識別子(例えば、AID)、およびフレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータを提供することができ、これは、各局についての別個のバックオフまたはバックオフ時間を決定するために使用されることができる。フレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータは、例えば、別個のIEを通じてAPによって提供されうる。別個のバックオフを使用することによって、これら局は、送信を送るときに衝突を回避しうる。APは、識別されたスケジュールに従って送信を受信することができ、それぞれの送信が受信された時間に少なくとも基づいて、セットにおける各局についてのレンジ(例えば、RTT)を決定することができる。その後、APは、次のビーコンフレームにおいてRTTをブロードキャストしうる。いくつかのケースでは、APは、到来角(AoA:angle of arrival)測定を行なうように構成されうる。これらのケースでは、APは、RTTおよびAoAの測定値を組み合わせることができ、組み合わされた測定値を次のビーコンフレームにおいてブロードキャストすることができる。
[0042]ここで示されるAP支援型の無線ポジショニング技法は、簡単化のために、概してWLANに関連して説明される。WLAN(またはWi−Fiネットワーク)は、様々なIEEE802.11規格(例えば、802.11a/g、802.11n、802.11ac、802.11ahなど)において説明されるプロトコルに基づくネットワークを指しうる。しかしながら、同じまたは同様の技法が、セルラ無線システム、ピアツーピア無線通信、アドホックネットワーク、衛星通信システム、およびその他のシステムなどの様々な他の無線通信システムのために使用されうる。「システム」および「ネットワーク」という用語は、交換可能に用いられうる。
[0043]したがって、以下の説明は例を提供するものであり、特許請求の範囲において記載される範囲、適用性、または構成を限定するものではない。変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、説明される要素の機能および配置において行われうる。様々な実施形態は、必要に応じて、様々なプロシージャまたは構成要素を省略、代用、または追加しうる。例えば、説明される方法は、説明されるものとは異なる順序で実行されることができ、また、様々なステップが追加、省略、または組み合わされることができる。また、ある特定の実施形態に関して説明される特徴は、他の実施形態において組み合わされうる。
[0044]最初に図1Aを参照すると、AP支援型のポジショニングを提供するように構成されたWLANまたはWi−Fiネットワーク100が示される。WLAN 100は、AP 105および複数の関連する局115を含む。この例では、7個の(7)局すなわちSTA 115が示され、これらは、STA_1、STA_2、STA_3、STA_4、STA_5、STA_6、およびSTA_7として識別される。しかしながら、示される数は単に例示を目的としているので、WLAN 100は、図1Aに示されるそれらより多くのまたはより少ない局115を有しうる。AP 105および関連する局115は、基本サービスセット(BSS)を表わしうる。BSSにおける様々な局115は、AP 105を通じて互いに通信することが可能である。また、AP 105のカバレッジエリア120が示され、これは、WLAN 100の基本サービスエリア(BSA)を表わしうる。図1Aには示されていないが、WLAN 100に関連付けられるBSSは、典型的に、複数のAPが拡張サービスセットにおいて接続されることを可能にする有線または無線ディストリビューションシステム(DS)に接続される。
[0045]AP 105は、送信130を使用して、局115の各々と双方向に通信するように構成される。送信130は、AP 105から局115に送られるダウンリンク送信(例えば、ビーコンフレーム、IE)のみならず、局115からAP 105に送られるアップリンク送信(例えば、確認応答またはACKフレーム)を含みうる。典型的に、AP 105は、カバレッジエリア120内にある局115にそのダウンリンク送信をブロードキャストするように構成される。
[0046]この例では、AP 105および局115のうちの少なくとも1つは、局115とAP 105の間のレンジ(例えば、距離、遅延)を決定または識別するために、AP支援型の無線ポジショニングをインプリメントするように構成されうる。AP支援型の無線ポジショニング技法の使用は、既存の無線ポジショニング技法において典型的に生じる問題のいくつかに対処しうる。例えば、既存の無線ポジショニング技法は、AP側または局側のいずれかでポジション情報を取得するために、IEEE802.11vまたは802.11REVmcメカニズム(すなわち、接続デバイス構成(connected device configuration))およびフレーム交換シーケンス(FES:Frame Exchange Sequences)を使用する。生じる問題のうちの1つは、デバイスのポジションを取得するために、6個(6)ものフレームが交換される必要がありうるので、APと局の間のリンクのスループットが影響されうるということである。加えて、アービトレーションフレーム間スペーシング(AIFS:Arbitration Inter-Frame Spacing)フレームである、これらのフレームは、チャネル競合問題を争わなければならないので、測定レイテンシが増大することがありえ、ポジショニングベースのアプリケーションに悪影響を及ぼす。さらに、システム全体のスループットは、APがポジショニング測定のために複数の局をサービスしなければならず、リンク当たりのFES(FES-per-link)がネットワーク帯域幅の動きを妨げる(clogs)ときに影響されうる。AP支援型の無線ポジショニング技法は、時間において決定論的(deterministic)であり(例えば、ジッター(jitter)なし)、低いレイテンシを有し、および/または複雑なFESを伴わず、ネットワーク帯域幅に対する影響を低減させる、無線ポジショニングのためのフレームワークを提供しうる。
[0047]動作中、AP 105は、局115のセットのためのアップリンク送信スケジュールを識別するIEをブロードキャストしうる。IEは、AP 105によってブロードキャストされる2つの連続したビーコンフレーム間のインターバルにおける任意の点において送られうる。いくつかのケースでは、このセットは、AP 105に関連付けられるすべての局115を含みうる。しかしながら、他のケースでは、AP 105は、AP 105に関連付けられるこれらの局からグループを選択することによって、このセットを識別しうる。このグループは、例えば、AP 105によって求められたレンジング精度および/または局のクロックドリフトに基づいて選択されうる。
[0048]AP 105は、双方向送信130のダウンリンク部分を使用してIEをブロードキャストしうる。IEは、セットにおける局115を識別し、これらの局からのアップリンク送信(例えば、確認応答またはACKフレーム)をトリガするように構成されうる。このようなIEの例は、図4Aに示される同期コーディネート計算(SCC)IEであり、以下により詳細に説明される。IEは、AP 105に関連付けられる局115のうちのどれが、レンジングまたはポジショニング測定のためのアップリンク送信を送るべきかを示す少なくとも1つのフィールドを含みうる。
[0049]AP 105はまた、各局に局識別子(例えば、AID)、およびフレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータを提供することができ、これは、セットにおける各局についての別個のバックオフを決定するために使用されることができる。別個のおよび調整された(coordinated)バックオフを使用することによって、セットにおける局115は、アップリンク送信(例えば、送信130のアップリンクコンポーネント)を送るときに衝突を回避しうる。図1Aの例では、局115の各々(例えば、STA_1、...、STA_7)は、固有のAIDを割り当てられうる。この固有のAIDは、WLAN 100内のそれぞれの局115を表わす整数値を含みうる。例えば、STA_1については、AID_1=1が割り当てられうる。STA_2については、AID_2=2が割り当てられうる。同様の割り当てが、WLAN 100における残りの局115(すなわち、STA_3、...、STA_7)のために行われうる。AP 105は、局115に割り当てられたAIDの値を変更または適合させるように構成されうる。AP 105は、例えば、IEを通じてそれぞれのAIDを割り当てられうる。フレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータは、なお別のIEを通じて提供されうる。1つのこのようなIEは、図4Bに示されるSCCパラメータIEであることができ、以下により詳細に説明される。
[0050]AP 105は、識別されたスケジュールに従ってアップリンク送信を受信することができ、それぞれのアップリンク送信がAP 105によって受信された時間に少なくとも基づいて、セットにおける各局115についてのレンジ(例えば、RTT)および/または到来角(例えば、AoA)のようなポジショニング情報を決定することができる。その後、AP 105は、後続するビーコンフレームにおいてRTTおよび/またはAoAをブロードキャストしうる。
[0051]ここに示される無線ポジショニング技法は、AP 105に、測定期間中のフレーム衝突を回避するスケジュールに従って複数の局115からのレンジングフレームの送信を調整する初期IEをブロードキャストさせることに基づいて、AP支援型であると称される。しかしながら、同じまたは同様のアプローチが、局115が初期IEをブロードキャストすることに関与している場合、ポジショニング測定が異なるAP 105間で行われる場合、および/またはポジショニング測定が局115間で行われる場合のケースにおいてインプリメントされうることが理解されるべきである。したがって、AP支援型の無線ポジショニングのためにここに説明される同じ概念が、局支援型の無線ポジショニングに適用されうる。同様に、ここに示される無線ポジショニング技法は、アップリンク送信に関して参照されている一方で、同じまたは同様のアプローチが、ダウンリンク送信に関してインプリメントされうることが理解されるべきである。したがって、送信のスケジュールは、ダウンリンク送信のためのものであることができ、後続して受信された送信は、ダウンリンク送信であることができる。さらに、AP 105は、既に同じチャネル上にあることができ、または(例えば、局115または別のAP 105によって)同じチャネルに切り替えられることができる。
[0052]図1Bは、図1AのWLAN 100によって生成されたポジショニング結果を示す。この事例では、AP 105は、WLAN 100における局115の各々についてのレンジまたは距離を決定する。AP 105とそれぞれの局115との間のレンジまたは距離を表わすために、RTT(RTT遅延とも称される)が、各局115についてAP 105によって決定される。例えば、STA_1について、AP 105は、IEを搬送する信号が、AP 105とSTA_1の間の距離を移動するのにかかる時間に対応するRTT遅延または伝搬遅延(p1)を決定しうる。STA_2について、AP 105は、IEを搬送する信号が、AP 105とSTA_1の間の距離を移動するのにかかる時間に対応するRTT遅延または伝搬遅延(p2)を決定しうる。同様の決定が、WLAN 100における残りの局のために行われうる(すなわち、STA_3(p3)、STA_4(p4)、STA_5(p5)、STA_6(p6)、およびSTA_7(p7))。
[0053]図1Bにはまた、pmaxが示されており、これは、局115がAP 105のカバレッジエリア120内で有しうる最大の伝搬遅延を表わす。例えば、約100メートル(m)までに及ぶカバレッジを提供するAP 105の場合、pmaxの値は、おおよそ300ナノ秒(ns)でありうる。例えば、約300mまでに及ぶカバレッジを提供するAP 105の場合、pmaxの値は、1マイクロ秒(μs)近くになりうる。
[0054]次に図2を参照すると、局の各々について別個のバックオフを使用することによって、異なる局からAPへのアップリンク送信(例えば、ACKフレーム)のタイミングまたはスケジューリングを例示する図200が示される。この例では、図1Aおよび図1BのAP 105のようなAPが、T0においてビーコンフレーム201をブロードキャストしうる。ビーコンフレーム201のブロードキャストに続いて、またはブロードキャスト中に、APはまた、T1においてSCC IE 205をブロードキャストしうる。SCC IE 205は、ビーコンフレーム201と、T11における次のビーコンフレーム202との間のインターバル中にブロードキャストされうる。このスキームにおけるAPは、プライマリレンジングイニシエータデバイス(RID:ranging-initiator device)として機能する。ビーコンフレームがブロードキャストされる時間は、APの負荷および/またはレンジング能力に依存しうる。SCC IE 205は、例えば、図4AのSCC IEでありうる。このIEの受信は、無線ポジショニング目的のアップリンク送信をトリガするのみならず、どの局がアップリンク送信を送るべきかも示しうる。この例では、第1の局(STA_1)、第2の局(STA_2)、および第Nの局(STA_N)までが、レンジング測定のためのフレームを送信しうる。これら局は、典型的にACKフレームを送信しうるが、他のタイプのフレームもまた使用されうる。
[0055]STA_1とAPの間の距離、STA_2とAPの間の距離、およびSTA_NとAPの間の距離は、異なりうる。結果として、APから各局までの伝搬遅延は、異なることができ、SCC IE 205は、異なる時間において各局に到着しうる。例えば、SCC IE 205−aは、伝搬遅延(p1)後のSTA_1におけるSCC IE 205のT3での到着を表わしうる。同様に、SCC IE 205−bは、STA_1の伝搬遅延(p1)よりも大きい、伝搬遅延(p2)後のSTA_2におけるSCC IE 205のT4での到着を表わしうる。さらに、SCC IE 205−cは、STA_1の伝搬遅延(p1)よりも大きいがSTA_2の伝搬遅延(p2)よりも小さい、伝搬遅延(pN)後のSTA_NにおけるSCC IE 205のT2での到着を表わしうる。
[0056]STA_1、STA_2、およびSTA_Nからのアップリンク送信のためにインプリメントされるタイミングまたはスケジューリングは、複数のそれらがアップリンク送信についての適切および別個のバックオフを決定することを可能にする、APからのこれら局によって受信される情報に基づきうる。別個のバックオフを生成するための1つのアプローチは、局によって受信された情報に従って、局に関する短いフレーム間隔(SIFS:short inter-frame space)を調整することがである。SIFSは、一般に、データフレームとその確認応答の間の時間インターバルを表わす。AP支援型のポジショニングでは、例えば、各局についての調整可能なSIFSは、共通のコンポーネントおよびオフセットを含みうる。共通のコンポーネントは、すべての局について同じであることができ、SIFSxによって表わされることができる。SIFSxの値は、約15.1μs〜約16.9μsに及びうるが、最大値は、一般にバックオフを決定するために使用されうる。オフセットは、各局について異なりうる、および/または、局に割り当てられたAID値に基づきうる。オフセットは、多数のコロケートされた(collocated)レンジング局が衝突なくアップリンク送信を送ることを可能にする。言い換えれば、オフセットは、アップリンク送信が直交化(orthogonalized)されることを可能にする。複数の局が遠く離れているケースでは、伝搬遅延における著しい差は、アップリンク送信を直交化する傾向がある。例えば、1μsのオフセットは、約300mに等しく、これは、APまでの2つの局の間の距離差が300m未満であるかぎり、2つの局は衝突する可能性が低いことを意味する。
[0057]各局についてのバックオフまたはSIFSを取得するための式の例が、SIFS_n=SIFSx+(AID_n−1)×(ACK_長さ+max(p1,...,pN))であり、ここで、nは、局番号を表わし、Nは、局の最大数を表わし、SIFSxは、すべての局について同じである共通のコンポーネントであり、AID_nは、第nの局のAID、すなわちアソシエーション識別子であり、ACK_長さは、ACKフレームの長さであり、p1,...,pNは、局n=1,...,Nについてのそれぞれの伝搬遅延である。SIFSxおよびmax(p1,...,pN)の値は、例えば、IE(例えば、図4BのSCCパラメータIE)を通じてAPによって提供されうる。
[0058]1つの例では、STA_1(n=1)について、ACKフレームのアップリンク送信のために使用する別個のバックオフは、SIFS_1=SIFSx+(AID_1−1)×(ACK_長さ+max(p1,...,pN))として決定されうる。STA_2(n=2)について、ACKフレームのアップリンク送信のために使用する別個のバックオフは、SIFS_2=SIFSx+(AID_2−1)×(ACK_長さ+max(p1,...,pN))として決定されうる。STA_N(n=N)について、ACKフレームのアップリンク送信のために使用する別個のバックオフは、SIFS_2=SIFSx+(AID_N−1)×(ACK_長さ+max(p1,...,pN))として決定されうる。STA_1についてAID_1=1の場合には、STA_1のためのバックオフは、SIFS_1=SIFSxであることに留意されたい。アソシエーション識別番号は、各局について異なるので、STA_2についてAID_2=2の場合には、STA_2のためのバックオフは、SIFS_2=SIFSx+(ACK_長さ+max(p1,...,pN))であり、これは、オフセット(ACK_長さ+max(p1,...,pN))だけSTA_1のためのバックオフと異なる。さらに、STA_NについてAID_N=Nの場合には、STA_Nのためのバックオフは、SIFS_N=SIFSx+(N−1)×(ACK_長さ+max(p1,...,pN))であり、これは、SIFS_1およびSIFS_2よりも大きい。
[0059]図2に戻ると、SCC IE 205−aの終わりから、STA_1は、時間SIFS_1をバックオフし、T5でACKフレーム210を送信する。伝搬遅延は、STA_1からAPに戻るのと、APからSTA_1に行くのとで、実質的に同じであるので、ACKフレーム210は、送信の時間の伝搬遅延(p1)後に、T6でACKフレーム210−aとしてAPにおいて受信される。同様に、SCC IE 205−bの終わりから、STA_2は、時間SIFS_2をバックオフし、T7でACKフレーム210−bを送信する。伝搬遅延は、STA_2からAPに戻るのと、APからSTA_2に行くのとで、実質的に同じであるので、ACKフレーム210−bは、送信の時間の伝搬遅延(p2)後に、T8でACKフレーム210−cとしてAPにおいて受信される。同じ分析が、STA_Nに適用され、これは、時間SIFS_Nをバックオフし、送信の時間の伝搬遅延(pN)後に、T10でACK 210−eとしてAPによって受信されるACKフレーム210−dを送信する。STA_1(SIFS_1)、STA_2(SIFS_2)、およびSTA_N(SIFS_N)のための別個のバックオフを使用することによって、APへのACK 210、ACK 210−b、およびACK 210−dのアップリンク送信は、衝突しない。この同じスキームが、多数の局に拡張されうる。
[0060]AP支援型の無線ポジショニング技術を使用することによって達成されうる衝突回避は、沢山のオーバヘッド時間を生じさせることなく、局の大きなプール(large pools)のレンジングまたはポジショニングを可能にする。ACKフレームが最低データレート(例えば、44μsの最大持続時間)を有し、大きなオフセット(例えば、1μs)が使用されるときでさえも、依然として、過度なオーバヘッド時間を生じさせることなく、多数の局とのレンジングを確実にすることが可能である。例えば、100個の局(N=100)が、毎秒レンジングされるとき、全体のオーバヘッド時間(overall overhead time)は、おおよそ[16.9μs+(100−1)×(44μs+1μs)]/1s=0.447%である。アップリンク送信の同期されたまたは調整された性質は、低い全体のオーバヘッド時間で達成されることができるのみならず、例えば、AIFSおよび分散コーディネーション機能(DFC:distributed coordination function)フレーム間スペーシング(DIFS)の中で競合問題の欠如をももたらしうる。
[0061]AP支援型の無線ポジショニング技法の精度は、APと局の両方のクロックにおいて起こりうる任意のドリフトに依存しうる。例えば、典型的なデバイスクロックドリフトは、おおよそ25ppmであり、したがって、(APと局の両方を考慮した)プロセス全体は、50ppmの不正確さをもたらし得、これは、レンジングのために許容可能でありうる。例えば、10個の局(N=10)と50ppmの最大クロックドリフトが存在する場合のケースでは、第10の局についてのレンジング誤差または不正確さは、おおよそ[16.9μs+(10−1)×(44μs+1μs)]×50ppm×光速=6.3mである。大きな展開(例えば、ショピングモール、スタジアム、オフィス)に見られるそれらのような、局の大きなセットは、大きな誤差をもたらすので、APは、クロックドリフティングの影響を低減させるために(すなわち、精度を増大させるために)、いくつの局が任意の時点においてレンジングされるかを制御しうる。APは、ビーコンフレームにおけるIEを通じて、どの局がアップリンク送信を送る必要があるかを制御しうる。ネットワーク割り当てベクトル(NAV)が、レンジング測定が完了するのにかかる時間期間中に、レンジングしていない局に関して媒体をブロックするために使用されうる。一般に、SIFSx、局の数、およびWLANのカバレッジエリアに依存する、無線ポジショニング(すなわち、レンジング)プロセスの持続時間は、AP(またはRID)によって制御されうる。
[0062]図3は、様々な実施形態によるAP支援型の無線ポジショニングのための方法300のフロー図を示す。方法300は、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10のAP 105、それぞれ図6Aおよび図6Bのデバイス600および600−a、それぞれ図6Bおよび図7Bのモジュール612および612−a、および/または図1Aおよび図1BのWLAN 100および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500を使用してインプリメントされうる。
[0063]ブロック305において、AP(例えば、AP 105)は、WLAN(例えば、WLAN 100)における少なくとも1つの局からACKフレームを受信しうる。ACKフレームは、レンジングまたはポジショニング測定のためのアップリンク送信のスケジュールを識別する、APによってブロードキャストされたメッセージ(例えば、SCC IE 205)に応答して、局から送信されうる。このメッセージはまた、WLANにおけるどの局がアップリンク送信を送るべきかを識別しうる。ブロック310において、受信されたACKフレームの各々について、APは、受信された各ACKフレームに関連付けられる第1のパス到着のためにファイン到着時間(FTOA: fine time-of-arrival)計算を実行しうる。
[0064]ブロック315において、APはまた、アップリンク送信をトリガしたブロードキャストメッセージにおけるIEのアンテナポートにおける出発時間(TOD)を知っているので、APは、各ACKフレームのFTOAをTODと組み合わせることができ、そのACKフレームについての対応するバックオフ(例えば、SIFS_n)を除去することができ、ACKフレームを送信した局の各々についてのRTTを計算することができる。ブロック320において、APは、次のメッセージ(例えば、次のビーコンフレーム)において局にRTTをブロードキャストしうる。
[0065]次に図4Aを参照すると、図400が、AP支援型の無線ポジショニングのための同期コーディネート計算(SCC)IEを例示する。SCC IEは、IEEE802.11規格における無線ポジショニング技法のための情報を伝えるために使用されうる要素を表わしうる。SCC IE特性は、以下の表1に例示される。
SCC IEは、AP(例えば、AP 105)に関連付けられるそれらの局にAPによってブロードキャストされうる。典型的に、SCC IEは、APからのビーコンフレームの一部または何らかの他のメッセージとしてブロードキャストされうる。このケースにおけるAPは、プライマリRIDであると考えられるが、プライマリRIDがAP局または非AP局でありうる事例が存在しうる。SCC IEは、RIDにレンジングフレーム(例えば、ACKフレーム)を送信することを開始するための、SCC IEを受信するすべての局に対する、またはSCC IEによって示されるサブセットに対する、自動トリガ(例えば、アップリンク許可)を表わしうる。アップリンク送信のスケジュールは、局に提供される追加の情報によっておよび/またはSCC IEによって提供される情報に基づいて、局の各々によって決定されうる。
[0066]別の実施形態では、レンジングされる局の選択は、トラフィック情報マップ(TIM:traffic information map)要素通知のために使用される部分仮想マップ(partial virtual map)によって示されうる。このケースでは、各ビットは、AIDに対する1:1マップでありうる。部分仮想マップは、2008ビットを有しうるので、マッピングされるアソシエーション識別は、AID_0、...、AID_2007である。したがって、ビット0が設定されたとき、AID_0に関連付けられる局がレンジングのために選択され、部分仮想マップにおける他のビットでも同様のアプローチがとられうる。この情報は、SCC IEにおいて、および/または異なるIEにおいて伝えられうる。
[0067]図4Aに示されるように、SCC IEは、要素IDフィールド405(例えば、1オクテット)および長さフィールド410(例えば、1オクテット)を含みうる。SCC IEは、オプションとして、AID_最初フィールド415(例えば、2オクテット)およびAID_最後フィールド420(例えば、2オクテット)を含みうる。要素IDフィールド405は、表1で指定される値に設定されることができ、それは、225である。1つの例では、長さフィールド410は、0または4のいずれかに設定されうる。それが0に設定されたとき、SCC IEにおいては、AID_最初フィールド415もAID_最後フィールド420も存在しない。このケースでは、SCC IEを受信するすべての局がレンジングフレーム(例えば、ACKフレーム)を送信することによって応答する必要がある。それが4に設定されたとき、AID_最初フィールド415およびAID_最後フィールド420は、SCC IEに含まれ、AID_最初フィールド415とAID_最後フィールド420で識別されたレンジにおけるAIDを割り当てられたそれらの局は、レンジングフレーム(例えば、ACKフレーム)を送信することによって応答する必要がある。
[0068]AID_最初フィールド415は、SCC IEに応答すべき最初の局のAIDを含みうる。AID_最後フィールド420は、SCC IEに応答すべき最後の局のAIDを含みうる。AIDは、アソシエーション中にAPによって割り当てられることができ、局を表わすための16ビットIDを含むことができる。
[0069]図4Bを参照すると、図430は、AP支援型の無線ポジショニングのためのSCCパラメータIEを例示する。SCCパラメータIEは、IEEE802.11規格における無線ポジショニング技法のための情報を伝えるために使用されうる要素を表わしうる。SCCパラメータIE特性は、以下の表2に例示される。
SCCパラメータIEは、AP(例えば、AP 105)に関連付けられる局に、これらの局がそれらのバックオフを制御できるように、SIFSxおよびmax(p1,...,pN)を伝えるために、APによってブロードキャストされる。SCCパラメータIEは、定期的に送られる必要はない。例えば、SCCパラメータIEは、無線ネットワークにおいて一度ブロードキャストされることができ、また、新しい局がネットワークに加わったとき、または少なくとも1つのパラメータが更新される必要があるとき、再びブロードキャストされることができる。
[0070]4Bに示されるように、SCCパラメータIEは、要素IDフィールド435(例えば、1オクテット)および長さフィールド440(例えば、1オクテット)を含みうる。SCCパラメータIEはまた、SIFSxフィールド445(例えば、2オクテット)およびMax_pフィールド450(例えば、2オクテット)を含みうる。要素IDフィールド435は、表2で指定される値に設定されることができ、それは、226である。1つの例では、長さフィールド440は、4に設定されうる。SIFSxフィールド445は、SIFSxの値を含みうる。1つの例では、SIFSxフィールド445におけるSIFSxの値は、指定された時間の単位(例えば、ナノ秒)で提供されうる。Max_pフィールド450は、max(p1,...,pN)の値を含みうる。1つの例では、Max_pフィールド450におけるmax(p1,...,pN)の値は、指定された時間の単位(例えば、ナノ秒)で提供されうる。
[0071]上述されたように、SIFSxの値は、約15.1μs〜約16.9μsに及びうる。APは、典型的に、SCCパラメータIEを使用して、SIFSxについての最大時間をブロードキャストしうる。しかしながら、SIFSxのより小さい値が、レンジングプロセス中のアップリンク送信が衝突しないことを確実にするのに十分でありうる事例が存在しうる。これらの事例では、APは、SIFSxの値を適合させることができ、局にSIFSxを更新させるように、新しいSCCパラメータIEをブロードキャストすることができる。同様に、max(p1,...,pN)の値がAPによって適合されることができ、これは順に、局にmax(p1,...,pN)を更新させるように、新しいSCCパラメータIEをブロードキャストしうる。
[0072]図5Aは、AP支援型の無線ポジショニングを提供するように構成されたWLANまたはWi−Fiネットワーク500を示す。WLAN 500は、図1Aおよび図1BのWLAN 100の例でありうる。WLAN 500は、AP 105−aおよび複数の関連する局115−aを含むことができ、これらは、図1Aおよび図1Bに関して上記に説明された対応するデバイスの例でありうる。WLAN 100と同様に、WLAN 500は、STA_1、STA_2、STA_3、STA_4、STA_5、STA_6、およびSTA_7として識別された(7個の)局115−aを含む。また、AP 105−aのカバレッジエリア120−aが示され、これは、WLAN 500のBSAを表わしうる。
[0073]レンジング動作中、(プライマリRIDであると考えられうる)AP 105−aは、SCC IE 205−dをブロードキャストすることができ、これは、図2におけるSCC IE 205および図4Aにおいて説明されたSCC IEの例であることができる。SCC IE 205−dは、AP 105−aからのそれらのそれぞれの伝搬遅延に基づいて、局115−aにおいて異なる時間に受信される(図2を参照)。SCC IE 105−dは、SCC IE 205−dを受信している局のうちのどれがAP 105−aにレンジングフレームを送る必要があるかを示すために、AID_最初フィールドおよびAID_最後フィールドを含みうる。
[0074]図5Bにおける例では、図5AにおけるAP 105−aによってブロードキャストされるSCC IE 205−dに含まれるAID_最初フィールドは、AP 105−aにアップリンク送信を送る最初の局としてSTA_1を識別した。さらに、SCC IE 205−dにおけるAID_最後フィールドは、AP 105−aにアップリンク送信を送る最後の局としてSTA_4を識別した。これらの局の各々は、AP 105−aによってこれらの局に提供される、SIFSx、AID、およびmax(p1,...,pN)に基づいてそれ自体の別個のバックオフを決定しうる。その後、SCC IE 205−dにおける情報によって(および/または局に利用可能なその他の情報によって)識別されたスケジュールに従って、STA_1、STA_2、STA_3、およびSTA_4の各々は、レンジング測定を行うために、AP 105−aにACKフレーム210−fを送りうる。SCC IE 205−dの受信によってアップリンク送信を送るようにトリガされていない残りの局STA_5、STA_6、およびSTA_7は、SCC IE NAVに従って、レンジングプロセス中に媒体にアクセスできない。
[0075]一旦AP 105−aが、STA_1、STA_2、STA_3、およびSTA_4からACKフレーム210−fを受信すると、それは、例えば、図3に関して上記に説明されたように、局の各々についてのRTTおよび/またはAoAを決定し、その後、次のビーコンフレームにおいてこれら局のもとへ結果をブロードキャストすることに進みうる。
[0076]図5Cの例では、図5AにおけるAP 105−aによってブロードキャストされるSCC IE 205−dに含まれるAID_最初フィールドは、AP 105−aにアップリンク送信を送る最初の局としてSTA_5を識別した。さらに、SCC IE 205−dにおけるAID_最後フィールドは、AP 105−aにアップリンク送信を送る最後の局としてSTA_7を識別した。これらの局の各々は、AP 105−aによってこれらの局に提供される、SIFSx、AID、およびmax(p1,...,pN)に基づいてそれ自体の別個のバックオフ時間を決定しうる。その後、SCC IE 205−dにおける情報によって(および/または局に利用可能なその他の情報によって)識別されたスケジュールに従って、STA_5、STA_6、およびSTA_7の各々は、レンジング測定を行うために、AP 105−aにACKフレーム210−gを送りうる。SCC IE 205−dの受信によってアップリンク送信を送るようにトリガされていない残りの局STA_1、STA_2、STA_3、およびSTA_4は、SCC IE NAVに従って、レンジングプロセス中に媒体にアクセスできない。
[0077]一旦AP 105−aが、STA_5、STA_6、およびSTA_7からACKフレーム210−gを受信すると、それは、例えば、図3に関して上記に説明されたように、局の各々についてのRTTおよび/またはAoAを決定し、その後、これら局のもとへ結果をブロードキャストすることに進みうる。
[0078]上記に説明されたように、AP 105−aは、測定される局の数を低減させるために、すべてよりも少ない関連する局に対してレンジング動作を実行することができ、それによって、クロックドリフトからもたらされうるレンジングの不正確さまたは誤差を低減させる。この点について、AP 105−aは、測定されているそれらの局のためのアップリンク送信スケジュールを識別する情報を提供するように構成されうるのみならず、また、局の異なるセットと、それらのセットに対していつレンジング動作を実行するかのスケジュールとを識別するように構成されうる。
[0079]次に図6Aを参照すると、ブロック図が、AP支援型の無線ポジショニングのためにAPにおいて使用されるデバイス600を例示する。デバイス600は、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10に関して説明されるAP 105の1つまたは複数の態様の例でありうる。デバイス600、またはその部分はまた、プロセッサでありうる。デバイス600は、受信機モジュール605、AP無線ポジショニングモジュール610、および/または送信機モジュール615を含みうる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0080]デバイス600は、受信機モジュール605、AP無線ポジショニングモジュール610、および/または送信機モジュール615を通じて、ここに説明される機能を実行するように構成されうる。例えば、デバイス600は、局のセットのための送信(例えば、ACKフレーム)のスケジュールを識別するメッセージ(例えば、SCC IE)をブロードキャストするように構成されうる。このメッセージは、例えば、ビーコンフレームインターバル中の任意の点において送られうる。このスケジュールは、局の各々からの送信のための別個のバックオフ(例えば、SIFS_n)を識別する。局の各々についての別個のバックオフは、それぞれの局識別子(例えば、AID_n)に少なくとも基づきうる。ブロードキャストメッセージは、セットにおける局の各々を識別しうる(例えば、AID_最初、AID_最後)。セットにおける局を知っていることは、送信のスケジュールを識別するために使用されうる。
[0081]デバイス600は、識別されたスケジュールに従って送信された、局の各々からの送信を受信し、それぞれの送信が受信された時間に少なくとも基づいて、局の各々についてのレンジ(例えば、RTT、AoA)を決定するように構成されうる。
[0082]いくつかの実施形態では、デバイス600は、スケジュールを決定するために使用されるフレーム間隔パラメータ(例えば、SIFSx)および遅延パラメータ(例えば、max(p1,...,pN))を識別するように構成される。デバイス600は、これら局のために決定されたレンジに少なくとも基づいて、フレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータ(例えば、SCCパラメータIE)のうちの1つまたは両方を適合させるように構成されうる。デバイス600は、これら局のための複数のフレーム間隔パラメータ(例えば、SIFS)を決定するために、最初に局の各々とパケットを交換することによってフレーム間隔パラメータを識別し、その後、(例えば、SIFSxとして使用される)スケジュールを決定するために使用されるこれらのフレーム間隔パラメータのうちの最大のものを識別するように構成されうる。
[0083]いくつかの実施形態では、デバイス600は、アクセスポイント(例えば、AP 105)に関連付けられる局からセットにおける局を識別するように構成される。セットにおける局は、アクセスポイントによって求められたレンジング精度に少なくとも基づいて識別されうる。デバイス600は、複数の局のためのクロックドリフトを推定し、推定されたクロックドリフトに少なくとも基づいてセットにおける局を識別するように構成されうる。
[0084]いくつかの実施形態では、デバイス600は、スケジュールにおける送信の順序を定義するために、セットにおける局の各々に局識別子(例えば、AID_n)を割り当てるように構成される。デバイス600は、それぞれの局ごとに求められたレンジング精度またはクロックドリフトに従って、スケジュールにおける送信の順序を定義するように構成されうる。
[0085]いくつかの実施形態では、デバイス600は、スケジュールされた送信の持続時間を決定し、スケジュールされた送信の持続時間の間に送信を回避するようにセット外の局に指示するように構成される。
[0086]図6Bを参照すると、ブロック図が、AP支援型の無線ポジショニングのためにAPにおいて使用されるデバイス600−aを例示する。デバイス600は、図6Aのデバイス600の例でありうる。さらに、デバイス600−aは、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10に関して説明されるAP 105の1つまたは複数の態様の例でありうる。デバイス600−a、またはその部分はまた、プロセッサでありうる。デバイス600−aは、受信機モジュール605、AP無線ポジショニングモジュール610−a、および/または送信機モジュール615を含みうる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0087]AP無線ポジショニングモジュール610−aは、図6AのAP無線ポジショニングモジュール610の例であることができ、同じまたは同様の機能を実行することができる。AP無線ポジショニングモジュール610−aは、スケジュール識別モジュール611およびレンジング計算モジュール612を含みうる。スケジュール識別モジュール611は、様々な局からの送信が衝突しないように、レンジング動作をスケジュールするために情報(例えば、ビーコンフレーム、SSC IE、SSCパラメータIE)を決定すること、識別すること、およびブロードキャストすることに関連付けられるAP無線ポジショニングモジュール610−aのそれらの態様を実行するように構成されうる。レンジング計算モジュール612は、少なくとも1つの局についてのレンジング情報(例えば、RTT、AoA)を決定するために情報を処理することおよび(例えば、ACKフレーム)を受信することに関連付けられるAP無線ポジショニングモジュール610−aのそれらの態様を実行するように構成されうる。例えば、レンジング計算モジュール612は、図3に関して上記に説明されたそれらと同じまたは同様の機能を実行するように構成されうる。
[0088]図7Aは、AP支援型の無線ポジショニングのためにAPにおいて使用されるスケジュール識別モジュール611−aを含む図700を示す。スケジュール識別モジュール611−aは、図6Bのスケジュール識別モジュール611の例であることができ、SCC IEモジュール705、SCCパラメータIEモジュール710、バックオフおよびAIDモジュール715、セット選択モジュール720、レンジング精度モジュール725、およびクロックドリフトモジュール730を含むことができる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0089]SCC IEモジュール705は、SCC IEに含むための情報(例えば、AID_最初、AID_最後)を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。SCCパラメータモジュール710は、SCCパラメータIEに含むための情報(例えば、SIFSx、max(p1,...,pN))を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。バックオフおよびAIDモジュール715は、レンジング動作中の異なる局による別個のバックオフ時間の生成に関連する情報を決定すること、識別すること、および割り当てることに関連する態様を扱うように構成されうる。セット選択モジュール720は、レンジング測定を行なうための少なくとも1つのセットに含む局を決定すること、識別すること、および選択することに関連する態様を扱うように構成されうる。レンジング精度モジュール725は、レンジング精度を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。クロックドリフトモジュール730は、レンジング精度計算において使用するためのクロックドリフトを推定することに関連する態様を扱うように構成されうる。
[0090]図7Bは、AP支援型の無線ポジショニングのためにAPにおいて使用されるレンジング計算モジュール612−aを含む図700−aを示す。レンジング計算モジュール612−aは、図6Bのレンジング計算モジュール612の例であることができ、FTOAモジュール740、TODモジュール745、RTTモジュール750、およびAoAモジュール755を含むことができる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0091]FTOAモジュール740は、局からの送信の到着時間に関連する情報を決定すること、識別すること、および処理することに関連する態様を扱うように構成されうる。TODモジュール745は、APからのビーコンフレームの出発時間を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。RTTモジュール750は、レンジング動作中に送信を送った局の各々についての伝搬遅延またはラウンドトリップタイム遅延を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。AoAモジュール755は、レンジング動作中に局によって送られた送信の(例えば、アンテナアレイに関する)到来角を決定することおよび識別することに関連する態様を扱うように構成されうる。
[0092]次に図8Aを参照すると、ブロック図が、AP支援型のポジショニングのために局において使用されるデバイス800を例示する。デバイス800は、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図11に関して説明される局115の1つまたは複数の態様の例でありうる。デバイス800、またはその部分はまた、プロセッサでありうる。デバイス800は、受信機モジュール805、STA無線ポジショニングモジュール810、および/または送信機モジュール815を含みうる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0093]デバイス800は、受信機モジュール805、STA無線ポジショニングモジュール810、および/または送信機モジュール815を通じて、ここに説明される機能を実行するように構成されうる。例えば、デバイス800は、局のセットのための送信のスケジュールを識別する、APからのメッセージ(例えば、SCC IE)を受信するように構成されうる。デバイス800は、ブロードキャストメッセージを受信することに応答して、送信を送るべきかどうかを決定しうる。例えば、デバイス800は、送信(例えば、ACKフレーム)を送ることによってブロードキャストメッセージに応答すべきかどうかを決定するために、ブロードキャストメッセージのコンテンツを検査しうる。
[0094]デバイス800は、送信を送ることによってブロードキャストメッセージに応答するとき、APによって提供される情報(例えば、SIFSx、AID_n、max(p1,...,pN))に基づいてバックオフ(例えば、SIFS_n)を決定することができ、バックオフに従って送信を送るように構成されることができる。
[0095]図8Bを参照すると、ブロック図が、AP支援型のポジショニングのために局において使用されるデバイス800−aを例示する。デバイス800−aは、図8Aのデバイス800の例でありうる。さらに、デバイス800−aは、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図11に関して説明される局115の1つまたは複数の態様の例でありうる。デバイス800−a、またはその部分はまた、プロセッサでありうる。デバイス800−aは、受信機モジュール805、STA無線ポジショニングモジュール810−a、および/または送信機モジュール815を含みうる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0096]STA無線ポジショニングモジュール810−aは、図8AのSTA無線ポジショニングモジュール810の例であることができ、同じまたは同様の機能を実行することができる。STA無線ポジショニングモジュール810−aは、スケジュール処理モジュール811およびバックオフ生成モジュール812を含みうる。スケジュール処理モジュール811は、様々な局からの送信が衝突しないように、レンジング動作のためのスケジュールに関連して受信されるブロードキャスト情報(例えば、SSC IE、SSCパラメータIE)を決定すること、識別すること、検査すること、および処理することに関連付けられるSTA無線ポジショニングモジュール810−aのそれらの態様を実行するように構成されうる。バックオフ生成モジュール812は、受信されるブロードキャスト情報に基づいて、別個のバックオフを決定することおよび適用することに関連付けられるSTA無線ポジショニングモジュール810−aのそれらの態様を実行するように構成されうる。
[0097]図9は、AP支援型のポジショニングのために局において使用されるスケジュール処理モジュール811−aを含む図900を示す。スケジュール処理モジュール811−aは、図8Bのスケジュール処理モジュール811の例であることができ、SCC IEモジュール905、SCCパラメータIEモジュール910、およびバックオフおよびAIDモジュール915を含むことができる。これらの構成要素の各々は、互いと通信状態にありうる。
[0098]SCC IEモジュール905は、SCC IEから受信される情報(例えば、AID_最初、AID_最後)を決定すること、識別すること、および適用することに関連する態様を扱うように構成されうる。SCCパラメータモジュール710は、SCCパラメータIEから受信される情報(例えば、SIFSx、max(p1,...,pN))を決定すること、識別すること、および適用することに関連する態様を扱うように構成されうる。バックオフおよびAIDモジュール715は、それぞれの局識別子(例えば、AID_n)に基づく別個のバックオフを決定すること、識別すること、および適用することに関連する態様を扱うように構成されうる。
[0099]図10を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのために構成されたアクセスポイントすなわちAP 105−bを例示する図1000が示される。いくつかの実施形態では、AP 105−bは、図1A、図1B、図5A、図5B、および図5CのAP 105の例でありうる。AP 105−bは、プロセッサモジュール1010、メモリモジュール1020、トランシーバモジュール1030、アンテナ1040、およびAP無線ポジショニングモジュール610−bを含みうる。AP無線ポジショニングモジュール610−bは、それぞれ図6Aおよび図6BのAP無線ポジショニングモジュール610および610−bの例でありうる。いくつかの実施形態では、AP 105−bはまた、AP通信モジュール1060およびネットワーク通信モジュール1070のうちの1つまたは両方を含みうる。これらの構成要素の各々は、少なくとも1つのバス1005を介して、直接的または間接的に、互いと通信状態にありうる。
[0100]メモリモジュール1020は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取専用メモリ(ROM)を含みうる。メモリモジュール1020はまた、実行されたとき、プロセッサモジュール1010に、AP支援型の無線ポジショニングに関してここで説明された様々な機能を実行させるように構成された命令を含むコンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア(SW)コード1025を記憶しうる。代替として、ソフトウェコード1025は、プロセッサモジュール1010によって直接的に実行可能でない場合があるが、例えば、コンパイルおよび実行されたとき、コンピュータに、ここで説明された機能を実行させるように構成されうる。
[0101]プロセッサモジュール1010は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含みうる。プロセッサモジュール1010は、トランシーバモジュール1030、AP通信モジュール1060、および/またはネットワーク通信モジュール1070を通じて受信される情報を処理しうる。プロセッサモジュール1010はまた、アンテナ1040を通じた送信のためにトランシーバモジュール1030に、AP通信モジュール1060に、および/またはネットワーク通信モジュール1070に送られる情報を処理しうる。プロセッサモジュール1010は、AP支援型の無線ポジショニング技法を使用して、レンジング動作に関連する様々な態様を、単独でまたはAP無線ポジショニングモジュール610−bとの接続において、扱いうる。
[0102]トランシーバモジュール1030は、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナ1040に提供し、アンテナ1040から受信されたパケットを復調するように構成されたモデムを含みうる。トランシーバモジュール1030は、少なくとも1つの送信機モジュールおよび少なくとも1つの別個の受信機モジュールとしてインプリメントされうる。トランシーバモジュール1030は、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、および図5Cに例示される少なくとも1つの局115と、アンテナ1040を介して、双方向に通信するように構成されうる。AP 105−bは、典型的に、複数のアンテナ1040(例えば、アンテナアレイ)を含みうる。AP 105−bは、ネットワーク通信モジュール1070を通じてコアネットワーク1080と通信しうる。AP 105−bは、AP通信モジュール1060を使用して、アクセスポイント105−cおよびアクセスポイント105−dなどの、他のAPと通信しうる。
[0103]図10のアーキテクチャによると、AP 105−bは、通信管理モジュール1050をさらに含みうる。通信管理モジュール1050は、図1Aおよび図1BのWLAN 100、および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500において例示される局および/または他のデバイスとの通信を管理しうる。通信管理モジュール1050は、バスまたは複数のバス1005を介してAP 105−bの他の構成要素の一部またはすべてと通信状態にありうる。代替として、通信管理モジュール1050の機能は、トランシーバモジュール1030の構成要素として、コンピュータプログラム製品として、および/またはプロセッサモジュール1010の少なくとも1つのコントローラ要素としてインプリメントされうる。
[0104]AP 105−bの構成要素は、図6A、図6B、図7A、および図7Bに関して上記で説明された態様をインプリメントするように構成されることができ、これらの態様は、簡潔さのために、ここでは繰り返されない。さらに、AP 105−bの構成要素は、図12、図13、および図14に関して以下で説明される態様をインプリメントするように構成されることができ、これらの態様もまた、簡潔さのために、ここでは繰り返されない。
[0105]図11を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのために構成された局115−bを例示する図1100が示される。局115−bは、様々な他の構成を有することができ、パーソナルコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータなど)、セルラ電話、PDA、デジタルビデオレコーダ(DVR)、インターネット器具、ゲームコンソール、電子リーダなどを含むか、またはその一部でありうる。局115−bは、モバイル動作を容易にするために、小型バッテリのような、内部電源(図示せず)を有しうる。局115−bは、図1A、図1B、図5C、図5B、および図5Cの局115の例でありうる。
[0106]局115−bは、プロセッサモジュール1110、メモリモジュール1120、トランシーバモジュール1140、アンテナ1150、およびSTA無線ポジショニングモジュール810−bを含みうる。STA無線ポジショニングモジュール810−bは、それぞれ図8Aおよび図8BのSTA無線ポジショニングモジュール810および810−bの例でありうる。これらの構成要素の各々は、少なくとも1つのバス1105を介して、直接的または間接的に、互いと通信状態にありうる。
[0107]メモリモジュール1120は、RAMおよびROMを含みうる。メモリモジュール1120は、実行されたとき、プロセッサモジュール1110に、AP支援型の無線ポジショニングに関してここで説明された様々な機能を実行させるように構成された命令を含むコンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア(SW)コード1125を記憶しうる。代替として、ソフトウェコード1125は、プロセッサモジュール1110によって直接的に実行可能でない場合があるが、(例えば、コンパイルおよび実行されたとき)コンピュータに、ここで説明された機能を実行させるように構成されうる。
[0108]プロセッサモジュール1110は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、CPU、マイクロコントローラ、ASICなどを含みうる。プロセッサモジュール1110は、トランシーバモジュール1140を通じて受信されるおよび/またはアンテナ1150を通じた送信のためにトランシーバモジュール1140に送られる情報を処理しうる。プロセッサモジュール1110は、AP支援型の無線ポジショニングに関する様々な態様を、単独でまたはSTA無線ポジショニングモジュール810−bとの接続において、扱いうる。
[0109]トランシーバモジュール1140は、図1A、図1B、図5A、図5B、および図5CにおけるAP 105と双方向に通信するように構成されうる。トランシーバモジュール1140は、少なくとも1つの送信機モジュールおよび少なくとも1つの別個の受信機モジュールとしてインプリメントされうる。トランシーバモジュール1140は、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナ1150に提供し、アンテナ1150から受信されたパケットを復調するように構成されたモデムを含みうる。局115−bは単一のアンテナを含みうるが、局115−bが複数のアンテナ1150を含みうる実施形態が存在しうる。
[0110]図11のアーキテクチャによると、局115−bは、通信管理モジュール1130をさらに含みうる。通信管理モジュール1130は、様々なアクセスポイントとの通信を管理しうる。通信管理モジュール1130は、少なくとも1つのバス1105を介して局115−bの他の構成要素の一部またはすべてと通信状態にある、局115−bの構成要素でありうる。代替として、通信管理モジュール1130の機能は、トランシーバモジュール1140の構成要素として、コンピュータプログラム製品として、および/またはプロセッサモジュール1110の少なくとも1つのコントローラ要素としてインプリメントされうる。
[0111]局115−bの構成要素は、図8A、図8B、および図9に関して上記で説明された態様をインプリメントするように構成されることができ、これらの態様は、簡潔さのために、ここでは繰り返されない。さらに、局115−bの構成要素は、図15に関して以下で説明される態様をインプリメントするように構成されることができ、これらの態様もまた、簡潔さのために、ここでは繰り返されない。
[0112]次に図12を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのための方法1200のフロー図が、様々な実施形態に従って提供される。方法1200は、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10のAP 105、それぞれ図6Aおよび図6Bのデバイス600および600−a、図6A、図6Bおよび図10のAP無線ポジショニングモジュール610、610−a、および610−b、および/または図1Aおよび図1BのWLAN 100および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500を使用してインプリメントされうる。
[0113]ブロック1205において、局(例えば、局115)のセットのための送信(例えば、ACKフレーム210)のスケジュールを識別するメッセージ(例えば、SCC IE 205)がブロードキャストされうる。ブロック1210において、局の各々からの送信が受信され、ここで、これら送信は、識別されたスケジュールに従って送信された。ブロック1215において、レンジ(例えば、距離、遅延)が、対応する送信が受信された時間に少なくとも基づいて、局の各々について決定されうる。
[0114]方法1200のいくつかの実施形態では、送信のスケジュールは、アップリンク送信のスケジュールであり、受信された送信は、アップリンク送信である。いくつかのケースでは、送信のスケジュールは、ダウンリンク送信のスケジュールであり、受信された送信は、ダウンリンク送信である。方法1200のいくつかの実施形態では、このスケジュールは、局の各々からの送信のための別個のバックオフ(例えば、SIFS_n)を識別する。局の各々についての別個のバックオフは、それぞれの局識別子(例えば、AID_n)に少なくとも基づきうる。ブロードキャストメッセージは、セットにおける局の各々を識別しうる(例えば、SCC IE 、AID_最初、AID_最後)。
[0115]方法1200のいくつかの実施形態では、スケジュールを決定するために使用されるように、フレーム間隔パラメータ(例えば、SIFSx)および遅延パラメータ(例えば、max(p1,...,pN))が識別される(例えば、SCCパラメータIE)。フレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータ(例えば、SCCパラメータIE)のうちの1つまたは両方が、これら局のために決定されたレンジに少なくとも基づいて適合されうる。フレーム間隔パラメータは、これら局のための複数のフレーム間隔パラメータ(例えば、SIFS)を決定するために、最初に局の各々とパケットを交換することによって識別されることができ、その後、(例えば、SIFSxとして使用される)スケジュールを決定するために使用されるこれらのフレーム間隔パラメータのうちの最大のものを識別する。
[0116]方法1200のいくつかの実施形態では、セットにおける局は、アクセスポイント(例えば、AP 105)に関連付けられる局から識別される。セットにおける局は、アクセスポイントによって求められたレンジング精度に少なくとも基づいて識別されうる。複数の局のためのクロックドリフトが推定されることができ、セットにおける局は、推定されたクロックドリフトに少なくとも基づいて識別されることができる。
[0117]方法1200のいくつかの実施形態では、セットにおける各局は、スケジュールにおける送信の順序を定義するために、識別子(例えば、AID_n)を割り当てられる。スケジュールにおける送信の順序は、それぞれの局ごとに求められたレンジング精度またはクロックドリフトに従って定義されうる。
[0118]方法1200のいくつかの実施形態では、スケジュールされた送信の持続時間が決定され、セット外のそれらの局は、スケジュールされた送信の持続時間の間に送信を回避するように指示される。
[0119]次に図13を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのための方法1300のフロー図が、様々な実施形態に従って提供される。方法1300は、上記の方法1200と同様に、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10のAP 105、それぞれ図6Aおよび図6Bのデバイス600および600−a、図6A、図6Bおよび図10のAP無線ポジショニングモジュール610、610−a、および610−b、および/または図1Aおよび図1BのWLAN 100および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500を使用してインプリメントされうる。
[0120]ブロック1305において、フレーム間隔パラメータ(例えば、SIFSx)および遅延パラメータ(例えば、max(p1,...,pN))が識別されうる。ブロック1310において、送信(例えば、ACKフレーム210)のスケジュールが、フレーム間隔パラメータおよび遅延パラメータに少なくとも基づいて、局(例えば、局115)のセットのために決定されうる。ブロック1315において、スケジュールを識別するメッセージ(例えば、SCC IE 205)がブロードキャストされうる。ブロック1320において、局の各々からの送信が受信され、ここで、これら送信は、識別されたスケジュールに従って送信された。ブロック1325において、レンジ(例えば、距離、遅延)が、対応する送信が受信された時間に少なくとも基づいて、局の各々について決定されうる。
[0121]次に図14を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのための方法1400のフロー図が、様々な実施形態に従って提供される。方法1400は、上記の方法1200および1300と同様に、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図10のAP 105、それぞれ図6Aおよび図6Bのデバイス600および600−a、図6A、図6Bおよび図10のAP無線ポジショニングモジュール610、610−a、および610−b、および/または図1Aおよび図1BのWLAN 100および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500を使用してインプリメントされうる。
[0122]ブロック1405において、送信(例えば、ACKフレーム210)の順序が、それぞれの局ごとのレンジング精度またはクロックドリフトに従って、局(例えば、局115)のセットのために定義されうる。ブロック1410において、送信の順序およびタイミングを識別するメッセージ(例えば、SCC IE 205)がブロードキャストされうる。ブロック1415において、局の各々からの送信が受信され、ここで、これら送信は、識別されたスケジュールに従って送信された。ブロック1420において、レンジ(例えば、距離、遅延)が、対応する送信が受信された時間に少なくとも基づいて、局の各々について決定されうる。
[0123]次に図15を参照すると、AP支援型の無線ポジショニングのための方法1500のフロー図が、様々な実施形態に従って提供される。方法1500は、例えば、図1A、図1B、図5A、図5B、図5C、および図11の局115、それぞれ図8Aおよび図8Bのデバイス800および800−a、図8A、図8Bおよび図11のAP無線ポジショニングモジュール810、810−a、および810−b、および/または図1Aおよび図1BのWLAN 100および図5A、図5B、および図5CのWLAN 500を使用してインプリメントされうる。
[0124]ブロック1505において、局(例えば、局115)のセットのための送信(例えば、ACKフレーム210)のスケジュールを識別するブロードキャストメッセージ(例えば、SCC IE 205)が受信されうる。ブロック1510において、送信が、識別されたスケジュール(すなわち、局がブロードキャストメッセージに応答すべきとき)に従って送信される。ブロック1515において、レンジング情報(例えば、距離、遅延、RTT)が受信されることができ、ここで、レンジング情報は、関連するアクセスポイントによって送信が受信された時間に少なくとも基づく。
[0125]添付の図面に関して上述された詳細な説明は、例示的な実施形態を説明しており、インプリメントされうるまたは特許請求の範囲内にある実施形態のみを表すものではない。この説明において使用される場合、「例示的(exemplary)」という用語は、「例、実例、または例示を提供する」ことを意味し、「好ましい」または「他の実施形態よりも有利である」ことを意味しない。詳細な説明は、説明された技法の理解を提供する目的で、特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの特定の詳細なしで実施されうる。いくつかの事例では、周知の構造およびデバイスは、説明された実施形態の概念を曖昧にしないように、ブロック図形式で示される。
[0126]情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちの任意のもの用いて表わされうる。例えば、上記説明の全体を通して参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表わされうる。
[0127]ここでの開示に関連して説明された様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、またはここで説明された機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせを用いてインプリメントまたは実行されうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代替として、このプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシン(state machine)でありうる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した少なくとも1つのマイクロプロセッサ、またはその他任意のこのような構成としてインプリメントされうる。
[0128]ここで説明された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせでインプリメントされうる。プロセッサによって実行されるソフトウェアでインプリメントされる場合、これら機能は、コンピュータ可読媒体上で、少なくとも1つの命令またはコードとして送信または記憶されうる。他の例およびインプリメンテーションは、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、上記に説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのいずれの組み合わせを使用してインプリメントされうる。機能をインプリメントする特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的ロケーションにおいてインプリメントされるように分散されることを含めて、様々なポジションに物理的に位置しうる。また、特許請求の範囲を含めて、ここで使用される場合、「のうちの少なくとも1つ(at least one of)」で終わる項目の列挙中で使用される「または(or)」は、例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の列挙が、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するように、選言的列挙(disjunctive list)を示す。
[0129]コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体とコンピュータ記憶媒体との両方を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、コンパクトディスクROM(CD−ROM)またはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、データ構造または命令の形式で所望のプログラムコード手段を記憶または搬送するために使用可能であり、かつ汎用または専用コンピュータまたは汎用または専用プロセッサによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。また、任意の接続は、厳密にはコンピュータ可読媒体と称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、またはその他の遠隔ソースから送信される場合には、この同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ここでディスク(disks)は、通常磁気的にデータを再生し、一方ディスク(discs)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
[0130]本開示の先の説明は、当業者に本開示の製造または使用を可能にするように提供される。本開示への様々な修正は、当業者にとって容易に明らかであり、ここに定義された一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用されうる。本開示全体にわたって、「例」または「例示的」という用語は、例または事例を示すものであり、言及された例についてのいかなる選好を暗に示すものでも必要とするものでもない。したがって、本開示は、ここに説明された例および設計に限定されるべきではなく、ここに開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられることとなる。