JP2016523375A - 仮想スクリーニング用の演算による炭素及びプロトンnmr化学シフトベースのバイナリフィンガープリント - Google Patents

仮想スクリーニング用の演算による炭素及びプロトンnmr化学シフトベースのバイナリフィンガープリント Download PDF

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Abstract

本発明は、創薬における仮想ハイスループットスクリーニングのためのNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを生成及び解析するための方法を開示している。また、本発明は、基本的な骨格及び足場に加えて分子の様々な性質をコードする要素を有するNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを解析し、特定の生物活性クラスの傾向を決定する方法を提供する。

Description

本発明は、創薬における仮想ハイスループットスクリーニングのためのNMR(核磁気共鳴)化学シフトベースのバイナリフィンガープリント(NMR chemical shifts based binary fingerprint)を特定/解析するための方法に関する。より具体的には、本発明は、特定の生物活性クラスの傾向を決定するために、基本的な骨格又は足場に加えて分子の様々な性質をコードする要素(implication)を含むNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを解析する方法を提供する。
合成されたものであっても自然に生じたものであっても、有機化合物の従来の構造解析は、NMRの主に1H及び13Cスペクトル解析が利用されている。スペクトル解析の第1段階は、特徴的な構造フラグメント(structural fragment)とそれに対応する化学シフト値(chemical shift value)を検出することである。化学シフトは、官能基レベルにおける配座及び立体化学を通常明らかにできる診断能力をNMRに付与する。それは、分子の構造全体を示し、その局所的な配置及びハイブリダイゼーションと同様にその正確な電子環境を説明し、それらはタンパク質の結合を含む分子の様々な性質をコードする。また、化学シフトは、プロトン環境の特定を可能にし、隣接する原子の立体的、電子的及び空間的配置を明らかにできる。化学シフト値に影響を与える因子には、プロトン周囲の電子密度、隣接基の電気陰性度、異方性誘導(anisotropic induced)磁界が含まれる。それはδ(デルタ)で表され、通常はppmで示される。表1及び表2は、一般に周知のフラグメント空間のプロトン及び炭素NMRの典型的な化学シフト値(ppm)を表している。分子は、理論上は、その構成フラグメントに分解可能であり、各フラグメントはppmスケールで固有の化学シフト値を有する全NMRスペクトル中の一つのピークに対応する。一つの例が図1に示されており、有機化合物1の炭素及びプロトンNMRの両方と、その構成フラグメントに割り当てられた対応するピークとが強調されている。
フラグメントベースの仮想スクリーニング法は、創薬作業のリードアイデンティフィケイション(Lead Identification)及びリードオプティマイゼイション(Lead Optimization)段階において優位性を得ている。仮想薬様分子は、固定数の利用可能な化学構造フラグメントを結合して生成できるため、完全に列挙されたライブラリの代わりに、それらの適合性についてフラグメントを事前スクリーニングすることはより効率的なアプローチであると思われる。フラグメントは関連する化学的空間(chemical space)のほとんどをサンプリングするものの、それらは、親水性、疎水性、立体構造の特徴などの観点から、リガンドの最適化の余地を残すことによって、それらの薬物らしさ(drug-likeness)を向上させることができる。フラグメントライブラリは、IR(赤外線)、NMR及び質量スペクトル分析などの生物物理学的解析手法によって特徴付けられる。その感度及び原子の隣接環境の詳細を捕捉する性能のために、NMR分光法は、標的タンパク質に結合するフラグメントを同定するために頻繁に用いられる手法である。
構造解明から離れ、NMRは、生物系に存在する場合、分子中のフラグメントの機能的特性化における広範な用途も見出す。官能基特異的な酵素は、特定の官能基を有する分子に作用する。例えば、加水分解酵素はアミド、ペプチド、エステル基に作用し、リアーゼは、二重結合、炭素−酸素(C−O)、炭素−硫黄(C−S)結合に作用し、デメチラーゼはメチル基などに作用する。化合物中の各フラグメント成分は、生物学的活性全体に寄与している。NMRベースの方法は、過去には薬の設計及び発見の分野で利用されてきた。NMRによるSARは、創薬における一般的な手法であり、低結合性リガンドをスクリーニングするための化学シフトマッピングを用いてリガンドの標的との相互作用を把握することができる。NMRベースのハイスループットスクリーニングにおける既知の試験方法は、レポーティングスクリーニング(reporting screening)、スピンラベル(spin label)、3−FABS(three fluorine atoms for biochemical screening)、LOGSY(ligand observation with gradient spectroscopy)、アフィニティータグなどである。方法は可溶性タンパク質に制限されず、同等に魅力的な薬の標的である膜タンパク質にも利用可能である。成功したケーススタディを含むそれらの説明について書かれた素晴らしい報告がある。タンパク質が大型である場合、若しくはそれが巨大な多量体を形成している場合、又は溶媒に露出した大きな結合領域が存在する場合には、制限が生じる。設備の高い費用に加えて、弱い結合を検出するために必要とされるサンプルの高濃縮の必要性に伴う維持管理は、フラグメントベースの同定を困難を伴う作業にしている。そのため、分子フラグメントをスクリーニングするコンピュータ内でのアプローチは、好ましいオプションであろう。
データベース内の分子をランク付けするために利用可能な多数の「フラグメントベースの類似性」探索法が文献中には存在する。ある照会する分子中のある部分的なフラグメントの存在又は欠如をコードし、データベースの各項目におけるそのような類似の特徴と比較するバイナリデータセットを用いることによって、それはコンピュータ上で行われる。高速スクリーニングのために、構造的な鍵は、ブール配列、及び各ビットが構造上の特徴の欠如又は存在を示すビットマップとして通常は表示されている。既知の文献上のフィンガープリント、すなわち、MDL MACCS 166−bit keys、サーキュラーフィンガープリント、ECFP、FCF2、Unityは、吸収、分布、代謝、分泌及び毒性の性質の予想を含む広範な用途に適用されている。
従来のフラグメントベースの記述子(descriptor)は、隣接する官能基環境を考慮せずに情報を得ており、分子の全体的環境を顧みない。参照分子がそのフィンガープリントに設定されたわずか数ビットを有している場合、一般に類似性係数(similarity coefficient)は高い類似性値をもたらす。これらの欠点を克服するために、何人もの研究者が、例えば、Tanimoto、Cosine、Hamming、Russell Raoらなどの複数の類似性係数の使用を示唆しているが、それぞれのそして全ての活性のクラスにとって最も良く機能する単一の組み合わせが存在しないことが見出されている。早期の研究では、JursはAnal Chem,1988,60,2700-2706において、様々なクラスの小さな化合物の炭素13の磁気共鳴スペクトルシミュレーションを報告している。化学シフト値は、分子中の第1級、第2級及び第3級炭素、環システムにおけるアキシアル及びエカトリアル結合、並びに他の位相的な特徴の存在のように様々な記述子をコードすることが指摘された。
「New approaches for NMR screening in drug discovery」というタイトルの論文(Drug Discovery Today:Technologies Vol.1,No.3 2004 Ce’sar Ferna’ndezら)は、薬物発見に用いられたNMRスクリーニング法を開示している。
Journal of Chemical Information and Modeling (Impact Factor:4.3)10/2010;50(10):1772-80におけるAlbert J Kooistraらの「Electron density fingerprints (EDprints):virtual screening using assembled information of electron density」というタイトルの論文は、分子フィンガープリント(EDprints)における分子の電子密度(算出された(1)H及び(13)CのNMRシフト及び部分原子電荷)に関連する性質をコードする方法を開示している。
「New approaches for NMR screening in drug discovery」というタイトルの論文(Drug Discovery Today:Technologies Vol.1,No.3 2004 Ce’sar Ferna’ndezら)は、薬物発見に用いられたNMRスクリーニング法を開示している。
Journal of Chemical Information and Modeling (Impact Factor:4.3)10/2010;50(10):1772-80におけるAlbert J Kooistraらの「Electron density fingerprints (EDprints):virtual screening using assembled information of electron density」というタイトルの論文は、分子フィンガープリント(EDprints)における分子の電子密度(算出された(1)H及び(13)CのNMRシフト及び部分原子電荷)に関連する性質をコードする方法を開示している。
従来技術の大まかな説明は、創薬におけるハイスループットスクリーニングのための効率的な方法を提供することが当該分野において未だに必要であることを示している。そのため、本発明者は、NMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを算出して創薬におけるハイスループットスクリーニングに適用する新規の方法を見出した。
Anal Chem,1988,60,2700-2706 Drug Discovery Today:Technologies Vol.1,No.3 2004 Journal of Chemical Information and Modeling 10/2010;50(10):1772-80
本発明の主な目的は、NMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを算出して創薬におけるハイスループットスクリーニングに適用する新規の方法を提供することである。
したがって、本発明は、創薬における仮想ハイスループットスクリーニングのためのNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを同定/解析するための方法であって、i)コンピュータで設計された分子の、異常な接触、正確な価数、電荷、ハイブリダイゼーションなどを検証すること、ii)水素を加え、ppmにおけるピークの発生頻度を演算することによって、炭素及びプロトン両方の化学シフトを算出することで、フィンガープリントに多重度を割り当て、化学シフト及び原子数を定量すること、iii)1024のビット長のバイナリフィンガープリントを生成し、算出されたバイナリフィンガープリントに反映される分子中の官能基の変化を十分にとらえられるように周知のプロトン及び炭素の化学シフト値の領域全体を適合させること、iv)フィンガープリント中のそれぞれのppmブロックに、その領域のスペクトル強度に相当するピーク(H/C)の数に応じて、4ビットを割り当てること、及びv)累積スペクトルを生成した後に類似性スコアを算出することによって、クラス特異的なフィンガープリントを決定することを含む方法を提供する。
本発明のある実施形態において、当該方法は、仮想スクリーニングに有用な他の解析手段と任意に組み合わせることができる。
本発明の別の実施形態において、前記方法は、実験によって得られる/予測される化学シフトを、原子数と共に炭素/水素(C,H)原子の電子/化学/立体構造環境をとらえるppm値に基づき対応するフィンガープリントへと変換する。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、基本的な骨格又は足場に加えて分子の様々な特徴をコードする要素を有することによって、特定の生物活性クラスの傾向を決定する。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、様々な活性クラスに属する分子を区別するための共通NMRバイナリフィンガープリント法を提供する。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、スペクトルの類似性に反映する構造の類似性を用いて化合物の治療クラスを識別する。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、化学シフトベースのバイナリフィンガープリントは、一群の分子間の多様性を決定するために、詳細な基本レベルの構造の情報を得る際により有効である。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、特定の治療クラス、すなわち、抗真菌、抗ウイルスなどに属する全ての化合物間の相関性を検出できる。
本発明の更に別の実施形態において、分子中のあるヘテロ原子の存在は化学シフトの変化を引き起こし、当該変化を観察することによって、薬らしさ及びリガンドに対する標的親和性を付与する必要な官能基を検出する。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、焦点がおかれる組み合わせのライブラリ設計のための優れたテンプレートとして利用可能であり、多くのタンパク質に結合可能な適切な構造的及び化学的な特徴を有するフラグメントを含めることによって複数標的薬物へと発展可能である。
本発明の更に別の実施形態において、前記方法は、化学シフトフィンガープリントデータを用いて全ての分子に対して1024×2(プロトン及び炭素のNMR)すなわち2048記述子を理論上は生成する。
スピロ環化合物1の対応する構成フラグメントのプロトンNMR(A)及び炭素NMR(B)ピークの割り当てを示している。 化合物エチル−4−メトキシベンゾエイト(ethyl 4 methoxy benzoate)2の(i)プロトンNMRスペクトル、並びに(ii)従来の類似性調査フィンガープリント及び(iii)化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを用いて予測されるスペクトルを示している。水素はビットとして分類されていることに留意してください。 1,1’−(4,5−ジメトキシ−1,2−フェニレン)ビス(プロパン−1−ワン)(1,1’-(4,5-dimethoxy-1,2-phenylene)bis(propan-1-one))3の(i)予測NMRスペクトル、(ii)従来の類似性調査フィンガープリント、及び(iii)バイナリ化学シフトベースのフィンガープリントによるスペクトル解析を示しており、各水素はビットに対応する。 従来及び現在の手法をそれぞれ用いて化合物2及びその対称類似物である3のtanimoto係数の比較を示している。 nmrshiftdb2由来の化合物及び化学多様性を示す社内アーカイブのPCA解析を示している。第1及び第2の成分がプロットされている。 実験から得られた化学シフトをバイナリフィンガープリントへ変換するためのワークフローを示している。 フィンガープリント生成アルゴリズムにおけるコンピュータによる演算工程を示している。 NMRバイナリフィンガープリントベースの仮想スクリーニングのワークフローを示している。 即時の方法において、NMRスペクトルのppmブロックにおけるビットの割当を示している。 FDAのデータベースで利用可能な1200個の薬物の累積プロトンスペクトルを示している。 FDAのデータベースにおける薬物分子の累積炭素13スペクトルを示している。 特徴的なピークを示す抗ウイルス生物活性クラスに属する抗真菌性化合物の累積NMRプロトンスペクトル及び同定された対応する主要フラグメントを示している。 抗真菌剤の累積炭素NMRスペクトルを示している。 分子のクラスに存在する主要フラグメントに対応するビット位置に最も頻出するピークを示す抗ウイルス生物活性クラスに属する化合物の累積炭素NMRを示す。 特徴的なピークを示す抗ウイルス生物活性クラスに属する化合物の累積プロトンNMRと同定された対応するフラグメントとを示す。 ピークのppmからビット値への変換テーブルから得られた特徴的なビット位置において頻繁に生じるフラグメントに対応する特徴的なピークを示す抗菌クラスの化合物の累積炭素NMRを示している。 頻出するフラグメントに対応するビット位置において特徴的なピークを示す抗菌生物活性クラスに属する化合物の累積プロトンNMRを示している。 化合物の4つの薬物クラス−抗真菌(AF)、抗菌(AB)、抗ウイルス(AV)の特異的なピークの特徴を表す派生累積スペクトルを示している。 ランダムに選択された抗菌化合物の類似性スコアを示している。 最高及び最低の類似性スコアを有する選択された抗真菌化合物を示している。 ランダムに選択された抗ウイルス化合物のために得られる類似性スコアを示している。 異なる分析結果を表す三つの薬物クラス(AB、AV及びAF)のヒートマップを示している。 LibSVMバイナリ分類システムにおいてフィンガープリント(1024ビット)を用いて得られた抗菌及び抗真菌クラスの化合物のAUCグラフを示している。[表1]一般に生じる官能基の典型的なプロトン化学シフトδを示している。[表2]一般に生じる官能基の典型的な炭素13化学シフトδを示している。[表3]SVM分類システムを用いた抗菌データセットの結果を示している。
本発明は、特定の生物活性クラスの傾向を決定するために、基本的な骨格又は足場に加えて、分子の様々な性質をコードする要素を含むNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを生成及び解析する方法を提供する。
ある側面において、本発明は、様々な活性クラスに属する分子を区別するための共通(consensus)NMRバイナリフィンガープリント法を提供する。この方法において、発明者は、実験によって得られた/予測された化学シフトを、原子の数と共に炭素/水素(C,H)の電子/化学/立体構造環境をとらえるppm値に基づく対応フィンガープリントへと変換している。例えば、実験によって得られたエチル−4−メトキシベンゾエイト分子2のスペクトルは、5つの主要ピークを示しており、それは探索アルゴリズムの従来のフィンガープリントへと変換されると5つのビットを占める(図2A)。この方法においては、一つの原子(プロトン)が単一のビットで示されているため、化合物(2)のフィンガープリントの芳香族領域において4つのプロトンは4つのビットによって示されている。このことは、NMRバイナリフィンガープリントにおいて割り当てられるビットの密度を増加させ、このケースの場合は12ビットであり、実験によって得られるスペクトルにおいて4つのピークのみを有するその対称類似物である1−(4,5−ジメトキシ−2−プロパノイルフェニル)プロパン−1−ワン(3)は18ビットである。2及び3の類似性係数は、従来のフィンガープリントを用いると1.0のTc値(tanimoto係数)が得られるが、NMRフィンガープリントベースの方法では、仮想類似性調査試験において0.5のTc値をもたらす(図2C)。したがって、化学シフトベースのバイナリフィンガープリントは、ある一群の分子間の多様性を決定するために、詳細な基本レベルの構造情報をとらえる従来のフィンガープリントと比較してより効果的である。
この研究は、構造の類似性が、化合物の薬効のクラスを区別するために利用可能なスペクトルの類似性に反映されるという仮説に基づいている。それは、特定の薬効クラス、すなわち、抗真菌、抗菌などに属する全ての化合物間の相関関係を検出可能な解析実験に基づく技術である。これらの方法を用いることによって、実験によって得られるデータと比較可能な算出されたppm値に基づいて化合物の生物学的に活性なクラス間に共通な構造上の領域を特定することができる。分子中にあるヘテロ原子が存在することが化学シフトの変化をもたらし、当該化学シフトの変化を観察することによって、薬らしさ及びリガンドに対する標的親和性を付与する必要な官能基を検出することができる。分子内において検出された仮想領域は、化合物を設計するため、及びどのフラグメントが特定の生物活性クラスのためのリード分子に導入されるべきかを決定するための指標としての役割を担う。これらは、焦点を置かれた組み合わせによるライブラリ設計のための優れたテンプレートとして順番に用いることができる。また、多くのタンパク質に結合できる適切な構造的及び化学的特徴を備えるフラグメントを含めることによって、この方法は複数標的薬剤へと発展させることもできる。しかし、薬の副作用を生じることが知られている化学的部位を有する共通の複数活性フラグメントを避けるために注意しなければならない。M Karthikeyan, R VGyas Predictive Methods for Organic Spectral Data Simulation Practical Chemoinformatics, 375-414 (2014); M. Karthikeyan, Arvind Bhavsar, Renu Vyas, ChemScreener: A distributed computing tool for scaffold based virtual screening. Journal of Combinatorial Chemistry and High Throughput Screening. In press (2014)を参照。
実施例
以下の例は説明のために示されているため、発明の範囲を限定するよう解釈されてはならない。
材料及び方法
データベース
nmrshiftdb2は、スペクトル検索、構造検索、キーワード検索及び状態データに基づく検索を支援するための、13C,1H及び他の核の予測を含む有機構造のNMRスペクトルデータの無料データベース(ウェブ上のデータベース)である。この研究のため、私達はNMR(1H及び13C)のスペクトルの実験によって決定された大量(〜130000)のピーク値を含めた。
ソフトウェア
1H及び13Cを解析するための既知で定評のある定性的な化学シフト予測は、ChemDraw、ChemAxon、ACD、MestReNova、Gaussian、Nmrshiftdb2、Abbott Prediction program、CHARGEである。バイナリ分類モデルは、Weka and Rapid minerprogramsに組み込まれていたSVM Lib classifierを用いて構築された。用いたオペレータは、初期設定パラメータを備えるSVM Lib learnerと、相互検証のためのX-Validation operatorである。

発明者は、バイナリフィンガープリントをコンピュータ解析するために用いられる出発分子データセットの多様性をつきとめるために、nmrshiftdb2及び社内NMRデータアーカイブにおいて利用可能な約40000の有機化合物のPCA解析を行った。図3に示されるように、第1及び第2の主成分は186の予測2D分子記述子に基づき妥当な化学的空間を取り囲む印を付けた。このデータセットの元になったNMRスペクトルから、発明者は、バイナリフィンガープリントを生成するために報告された化学シフト値を用いた。従来は、特定の位置におけるピークの領域が類似の環境を有する原子の数を表す。この手法においては、領域内にピークが存在する場合、ビットは最も高いピークに割り当てられ、ピーク強度解析は同等の化学シフトを有する原子のカウントによって行われる(図4)。次に、発明者は、NMRスペクトルにおいて特定のピークの発生頻度に基づきビットを統計的に解析した。
このソフトウェアプログラムの実行に関する詳細な工程は以下において説明される(図5A及び5B)。コンピュータで設計された分子は、最初に異常な接触、正確な価数、電荷、ハイブリダイゼーションなどの検証が行われる。水素が加えられ、その後に炭素及びプロトン両方の化学シフトが評価される。ppmレベルの発生頻度は、フィンガープリントに多重度を割り当てるために算出され、化学シフト及び原子数を定量化することができる。この後に、周知のプロトン及び炭素の化学シフト値の全領域を適合させるために、1024ビット長のバイナリフィンガープリントが生成される。フィンガープリントにおける各ppmブロックは、その領域におけるスペクトルの強度に対応するピーク(H/C)の数に応じて4ビットが割り当てられる。図6に示されるように、プロトンベースのフィンガープリントの場合、本発明は−1から15ppmの範囲の化学シフトを利用するため、各ビットの範囲は16/1024=0.015であり、同様に炭素の場合は、0−250ppmの範囲の化学シフトであるため、251/1024=0.245である。したがって、全てのプロトンNMRにおける0.01ppmの領域と炭素NMRにおける2ppmの領域とは、特定クラスの化合物の特徴であり、且つ分子中の変化を捕捉するのに十分であり、当該分子中の変化は、コンピュータによって算出されるバイナリフィンガープリントにおいて反映され且つ仮想スクリーニングにこの手法を用いるための診断能力をもたらす。本発明は、理論上は、化学シフトフィンガープリントのデータを用いて全ての分子に対して1024×2(プロトン及び炭素NMR)すなわち2048の記述子を生じる。全ての分子に対する1024ビットにおいて、薬分子に対応するピーク領域を突き止める間に、どのビン(bin)が薬物様及び非薬物様性質に関するかを観察できることが望ましい。分子の複雑性及び化学環境に応じて、化学シフトの対応するビット位置が占められる。仮想スクリーニングのアルゴリズムのための工程は、データセットにおける個々の分子のバイナリフィンガープリントから累積スペクトルを生成することを含む。類似性スコアは、共通して占有されるビットを同定することによって得られる。クラス特異的な識別性フィンガープリントが決定され、リガンドライブラリの仮想スクリーニングのために用いられる。
本発明において、薬物空間全体は化学シフトベースのフィンガープリントを用いてマッピングされる。このマッピングを実施するために、発明者は、FDAのデータベースに蓄積されている1200個の化合物のプロトン及び炭素核種の「累積(cumulative)」NMRスペクトルを生成した(図7A及び7B)。これらの参考スペクトルの対応するフィンガープリントの統計的に重要な領域は、化合物の仮想スクリーニングライブラリに用いられる。予測されるNMR化学シフトがデータセットの他の分子又は累積NMRモデルに一致する分子は当たりとみなされる。
化学シフトフィンガープリントベースの手法の有効性を立証するために、発明者は、文献から引用された以下の各クラス、抗菌(AB)、抗真菌(AF)及び抗ウイルス(AV)クラスから治療に重要な化合物のセットを用いた。これらの化合物は、対応する治療カテゴリに非常に特異的なNMRフィンガープリント領域及び化学クラスを特定するために、予測解析にかけられる。いくつかの選択された代表的なフラグメントと共に個々の生物活性クラスの累積スペクトルが図8から10に示されている。X軸は割り当てられたビットの数(1024)を示しており、そのクラスの化合物において最も共通して観察されたフラグメントの頻度がY軸にプロットされている。全ての化合物の炭素及び水素スペクトルにおける「ビット位置に対するピークのppm値」は、以下の表1及び表2に示されている。発明者は、累積プロトン及び炭素スペクトルにおける最も頻度の高いビットに対応する分子及びそのフラグメントを解析する。
抗真菌クラスの化合物の累積プロトン及び炭素スペクトルが、代表的な例として説明される。抗真菌薬は、キラルナフチル(chiral napthyl)置換コア含有化合物である傾向を示す(図8)。4つの強調されている代表分子は、ある好ましいフラグメントに対する最も大きなビットの占有を有するものである。抗真菌のプロトンスペクトルに描かれている第1の分子において、頻度8を有する(NMRスケールにおいて)1.375ppmへと変換されたビット位置値87は、その分子におけるターシャリーブチルメチル基フラグメントに相当する。同様に、ビット値240(3.75ppm)及び頻度5を有する2番目に重要なピークは、第2の分子において横にシクロヘキシル及びトリアゾリル環が配置されている位置5にメチルプロトンを含有するフラグメントに相当し、頻度3を有するビット位置486(7.625ppm)における第3のピークは、第3の分子における14及び18の番号が付された芳香族プロトンに相当し、ビット位置503(7.875ppm)における頻度5の第4のピークは、第4の分子内にイミダゾール環フラグメントが存在することを意味する。抗真菌の累積炭素NMRスペクトルは、プロトンNMRから得られたフラグメント情報を補足した。ビット位置192、498及び568における三つの主要ピークが解析され、これらに相当するフラグメントを有する代表的な化合物が図8Bに描かれている。炭素NMRスケールの48ppmに相当するビット位置192は、酸素に結合しているメチル炭素をコードし、炭素NMRの125ppmに相当するビット位置498は第2の代表的な化合物におけるナフチル領域をコードしており、ビット位置568(142ppm)はトリアゾール環系を備えるフラグメントを有している。同様に、残りの二つの生物活性クラスの累積スペクトル中の分子ピークに対応するフラグメントも詳細に解析される。抗ウイルス薬が、置換ピリミジン、オキサゾリン、及びフラン環フラグメント含有構造を好んだのに対し、抗菌スペクトルは、長鎖のピペリジン含有フラグメントによって占められた(図9及び10)。解析された三つの薬物クラスの組み合わせられた「累積」スペクトルは、(ノイズを除去した後に)個々のクラスに属する識別力のある注目すべきNMRピークを同定するために生成される(図11)。これらの識別性のあるピークは、その活性を識別できる非冗長フラグメントをコードする。
本発明は、仮想スクリーニングにおける炭素及びプロトンのバイナリフィンガープリント(1024ビット)の実際の使用を示している。そのために、tanimoto係数スコア、C−H NMRスペクトル類似性スコア、13C−NMRスペクトル類似性スコア、1HNMRスペクトル類似性スコアマトリクスが、全ての活性クラスの分子に対して生成される。各クラスのために生成されたC−H NMRスペクトルマトリクスから、最高及び最低の類似性スコアを示す分子の構造が具体的に調べられる。その結果は、最高の類似性スコアを有する化合物が1つ又は2つの官能基の違いがある構造的に類似していることを示し、反対に、低い類似性スコアを有する化合物は構造的に異なっていることが見出される。例えば、抗菌薬の化合物6及び28は0.80の類似性スコアであり、似た構造を有しているのに対し、抗ウイルス薬の化合物1及び30は0.08という低い類似性スコアを示し、構造的には全く異なっている(図12A及びB)。同様に、後者において中央のシクロヘキシル環の位置4におけるモルホリン環によるトリアゾール部分の置換を除けば似た構造を有する抗真菌化合物7及び8は、0.88の類似性スコアであり、完全に異なる化合物14及び27はスコアが0又は無効である(図12C)。全ての薬物クラスに対するtanimoto類似性係数を用いてヒートマップが作成され、3つの活性クラスに属する全ての分子のヒートマッププロファイルにおいて予測された相違点が示されている(図13)。
方法の更なる立証のために、二つのクラス、すなわち抗真菌及び抗菌由来の分子のCHフィンガープリントデータ(1024×2記述子)が、生物活性クラスの検出においてこれらのフィンガープリントの選択性を定量的に観察するためのバイナリ分類システムであるSupport Vector Machine (SVM)に入力された。表3に示されるように、当該装置の解析結果は83.7%の正確性を示し、抗真菌化合物のクラスの精度は80.8%であり、抗菌化合物は88.46%であり、再現率はそれぞれ90.4%及び76.6%である。得られたAUC値は0.89であるため、NMRモデルが実際の用途に統計的に有効であることを示している(図14)。
本願の利点
本発明は、提示した方法の3つの重要な用途を有している。一つ目は、類似性調査、すなわち、NMRベースのフィンガープリントを用いたスペクトル比較であり、当該フィンガープリントが90%以上の類似性を有することを見出した場合、それらの化合物は類似していることが推測される。別の潜在的な用途は、研究施設で未だ合成されていない化合物のスペクトルを生成することである。化学シフトは、そのスペクトルが実験から得ることが困難なケイ素Si29及びセレンSe77などの他の核を含有する化合物に対しても予測可能である。三つ目の用途は、一連のフラグメント、リンカー、官能基、足場を特定することによる分子のクラスのフラグメントベースの特性化と、仮想ライブラリの設計とに関する。当該ライブラリは、薬様化合物及びリード様化合物の存在を更にスクリーニングすることもできる。
本発明は、化学シフトベースのバイナリフィンガープリントに基づく創薬における仮想ハイスループットスクリーニングのための新たな方法を提供する。この方法は、生物活性を決定する重要な役割を担う原子の立体−化学、構造及び電子環境を含む化合物の構造解析に用いられる解析データをシミュレート/模倣しようとしている。FDAの分子の累積プロトン及び炭素スペクトルは、薬物様化合物及び非薬物様化合物をスクリーニングするための既存の参考資料として役立つ。本研究において、有機化合物のプロトン(−1から15ppm)及び炭素(0−200ppm)の範囲の化学シフトデータ値のNMR分光法が、バイナリフィンガープリントをコンピュータにより算出するために採用されている。薬物クラスのNMRフィンガープリントの特性化は、分子データベースの仮想スクリーニングのための優れたフィルタとして発展されている。SVMを用いた薬物様/リード様分類はこれらのデータセット上で行われ、0.89のAUCをもたらし、仮想スクリーニングのためのこの手法の有効性を立証した。プログラムは、更に速いスクリーニングを可能にするために、分散型のコンピュータ環境に展開することもできる。



Claims (11)

  1. 創薬における仮想ハイスループットスクリーニングのためのNMR化学シフトベースのバイナリフィンガープリントを同定/解析するための方法であって、
    a)コンピュータで設計された分子の、異常な接触、正確な価数、電荷、ハイブリダイゼーションなどを検証すること、
    b)水素を加え、ppmにおけるピークの発生頻度を演算することによって、炭素及びプロトン両方の化学シフトを算出することで、フィンガープリントに多重度を割り当て、化学シフト及び原子数を定量すること、
    c)1024のビット長のバイナリフィンガープリントを生成し、算出されたバイナリフィンガープリントに反映される分子中の官能基の変化を十分にとらえられるように周知のプロトン及び炭素の化学シフト値の領域全体を適合させること、
    d)フィンガープリント中のそれぞれのppmブロックに、その領域のスペクトル強度に相当するピーク(H/C)の数に応じて、4ビットを割り当てること、及び
    e)累積スペクトルを生成した後に類似性スコアを算出することによって、クラス特異的なフィンガープリントを決定すること
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    仮想スクリーニングに有用な他の解析手段と任意に組み合わせることができる方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    実験によって得られる/予測される化学シフトを、原子数と共に炭素/水素(C,H)原子の電子/化学/立体構造環境をとらえるppm値に基づき対応するフィンガープリントへと変換する方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    基本的な骨格又は足場に加えて分子の様々な特徴をコードする要素を有することによって、特定の生物活性クラスの傾向を決定する方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    様々な活性クラスに属する分子を区別するための共通NMRバイナリフィンガープリント法を提供する方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    スペクトルの類似性に反映する構造の類似性を用いて化合物の治療クラスを識別する方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    化学シフトベースのバイナリフィンガープリントは、一群の分子間の多様性を決定するために、詳細な基本レベルの構造の情報を得る際により有効である方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    特定の治療クラス、すなわち、抗真菌、抗ウイルスなどに属する全ての化合物間の相関性を検出できる方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    分子中のあるヘテロ原子の存在は化学シフトの変化を引き起こし、当該変化を観察することによって、薬らしさ及びリガンドに対する標的親和性を付与する必要な官能基を検出する方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、
    焦点がおかれる組み合わせのライブラリ設計のための優れたテンプレートとして利用可能であり、多くのタンパク質に結合可能な適切な構造的及び化学的な特徴を有するフラグメントを含めることによって複数標的薬物へと発展可能である方法。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法であって、
    化学シフトフィンガープリントデータを用いて全ての分子に対して1024×2(プロトン及び炭素のNMR)すなわち2048記述子を理論上は生成する方法。
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