JPH01287452A - 核磁気共鳴分光器および自動定性分析方法 - Google Patents

核磁気共鳴分光器および自動定性分析方法

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JPH01287452A
JPH01287452A JP63116688A JP11668888A JPH01287452A JP H01287452 A JPH01287452 A JP H01287452A JP 63116688 A JP63116688 A JP 63116688A JP 11668888 A JP11668888 A JP 11668888A JP H01287452 A JPH01287452 A JP H01287452A
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spectrum
group
spectral
magnetic resonance
nuclear magnetic
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JP63116688A
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Yasuko Tanaka
田中 保子
Masao Hashimoto
橋本 正雄
Tadatetsu Hattori
服部 忠鐡
Hitoshi Sasabuchi
仁 笹渕
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Hitachi Instruments Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Instruments Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は核磁気共鳴分光器及び自動定性分析方法に係り
、特に、未知化合物の自動定性分析を自動的に、正確か
つ迅速に行うことができる核磁気共鳴分光器及び自動定
性分析方法に関する。
(従来の技術) 従来の核磁気共鳴分光器システムは、物質中に存在する
13cや1Hなどの核スピンに磁場をかけ、ゼーマン効
果により分離したエネルギー状態間の遷移に相当するエ
ネルギーを持つラジオ波の吸収スペクトルを測定する計
IIFI器部分が主体であった。
したがって、スペクトルの様相がその物質に固有のもの
であることを利用した未知化合物の定性分析、すなわち
、未知化合物のスペクトルと既知である標準物質のスペ
クトルとの比較は分析者に依存していた。
また、赤外吸収分光光度計、ICP発光分光分析システ
ムなどは未知化合物のスペクトルと標準物質のスペクト
ルとを比較する自動定性分析機能を有していたが、これ
らの装置では個々のスペクトルを比較することによって
分析が行われていた。
(発明が解決しようとする課題) 上記したような未知化合物と標準物質との比較による定
性分析においては、未知化合物のスペクトルと標準物質
のスペクトルとが完全に一致する場合は少なく、このよ
うな場合は類似程度の高い物質を「正解ではないが部分
的に近いもの」として選択する必要がある。
ところが、従来の核磁気共鳴分光器ではその比較が分析
者によって行われていたため、その分析者に経験が要求
され、分析に多大な時間を要した。
一方、従来の赤外吸収分光光度計等に用いられていた自
動定性分析装置では、個々のスペクトルを比較すること
によって未知化合物の同定が行われていたため、:A笠
が大きく正!Xな分析ができなかった。
本発明の目的は、上記した問題点を解決し、正確かつ迅
速に、未知化合物の定性分析を自動的に行うことが可能
な核磁気共鳴分光器および自動定性分析方法を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 前記の問題点を解決するために、本発明は、核磁気共鳴
スペクトルのうち、予定の化学シフト範囲内のスペクト
ルを多重化してスペクトル群を設定し、スペクトル群内
に多重化されたスペクトルの数に基づいて未知化合物の
核磁気共鳴スペクトルの数値列を設定し、未知化合物の
核磁気共鳴スペクトルの数値列と標準物質のそれとを比
較して両者に共通する部分の相関係数を算出し、この値
に基づいて未知化合物と標準物質との類似度を算出する
ようにした点に特徴がある。
さらに、本発明は、各スペクトル群の化学シフト、幅お
よびピーク強度に基づいて未知化合物と標準物質との相
関係数を算出し、該相関係数に基づいて未知化合物と標
準物質との類似度を算出するようにした点に特徴がある
さらに、前記スペクトル群内に突出したピーク強度を示
すスペクトルが存在する場合には、該突出したスペクト
ルを除いて該スペクトル群のピーク強度の平均値を計算
し、その値が予定の値以下である場合には該突出したス
ペクトルを新たに独立したスペクトル群として設定する
ようにした点に特徴がある。
(作用) 上記した構成によれば、未知化合物のスペクトルと標準
物質のそれとを数値列に基づいて比較することができる
ようになるので、複雑なスペクトルを示す化合物の場合
でも、簡単なシステムによって正確かつ容易に分析する
ことが可能となる。
さらに、本発明によれば各スペクトル群の化学シフト、
幅およびピーク強度に基づいて未知化合物と標準物質と
の相関係数を算出し、該相関係数に基づいて未知化合物
と標準物質との類似度を算出する一方、突出したスペク
トルが存在する場合には、これを新たに独立したスペク
トル群として設定するので、さらに正確に未知化合物の
同定を行うことができるようになる。
(実施N) 以下に、図面を参照して本発明の詳細な説明する。
第1図は、本発明を適用した核磁気共鳴分光器システム
のブロック図である。
同図において、未知化合物と標準物質との比較、種々の
演算を司どるコンピュータ2には、未知化合物のスペク
トルを測定するスペクトル計測装置1、分析に必要なデ
ータを入力する入力装置3、標準物質のスペクトルに関
するデータが記憶されたデータベース4、表示手段5が
接続されている。
このような構成を有する核磁気共鳴分光器システムにお
いて、スペクトル計測装置1で未知化合物のスペクトル
が計測されると、そのデータがコンピュータ2に出力さ
れる。
コンピュータ2では、後述するフローにしたがって該デ
ータが処理され、両物質の類似度が算出される。
第2図は、13C−NMRスペクトル分布に基づいて未
知化合物と′vA準物質物質類似度を算出する定性分析
方法を説明するためのフローチャートであり、これは前
記コンピュータ2において実行される。
同図において、ステップS1では未知化合物のスペクト
ル分布がスペクトル計測装置1において測定され、その
データがコンピュータ2に出力される。
ステップS2では標準物質のスペクトル分布がデータベ
ース4から呼び出される。
ステップS3では、スペクトル群設定手段2−1(第1
図)において、互いに近い化学シフトのスペクトルが一
つにまとめられた(多重化された)スペクトル群が設定
されると共に、数値列設定手段2−2において、該スペ
クトル群に含まれるスペクトルの数を取り出すことによ
ってパターン化された数値列が設定される。
第9図は、以上の結果形成される未知化合物と標準物質
とのスペクトル分布比較図であり、同図において横軸は
化学シフト(周波数)を表し、スペクトルの先端に示さ
れた数字は炭素の結合位置を示している。
なお、同図は後述する本発明を適用した自動定性分析方
法において、実際に出力された結果である。
すなわち、本実施例では、炭素位置1のスペクトルの化
学シフト±Δ内には他のスペクトルが存在しないので、
一つのスペクトルによって一つのスペクトル群が形成さ
れる。
一方、炭素位iioのスペクトルの化学シフト±Δ内に
は炭素位置7および9のスペクトルが存在するので、合
計三つのスペクトルによって一つのスペクトル群が形成
されることとなる。
以下同様にして、炭素位置3のスペクトルのみによるス
ペクトル群、炭素位置11のスペクトルのみによるスペ
クトル群、炭素位置6のスペクトルのみによるスペクト
ル群、炭素位Wt5.4.2の合計三つのスペクトルに
よるスペクトル群、炭素位置8のスペクトルのみによる
スペクトル群が設定され、未知化合物のスペクトル分布
は、各スペクトル群に含まれるスペクトルの数を取り出
すことによって“1311131”という数値列にパタ
ーン化される。
同様に、標準物質のスペクトル分布は “121131°という数値列にパターン化される。な
お、前記Δは未知化合物ごとに任意に設定することがで
きる食散である。
ステップS4では、比較手段2−3において未知化合物
の数値列と標準物質のそれとが比較され、共通部分が無
い場合には当該処理はステップS2に移行して上記処理
が繰り返えされる。
一方、本実施例のように、両者の数値列に“1131”
という共通部分がある場合には当該処理はステップS5
に移行し、そこで共通の数値列“1131”が共通部分
αとして選択される。
ステップS6では、類似度算出手段2−4において該共
通部分αに属する各スペクトルの位置に関する相関係数
r が算出される。
α なお、共通部分αは一つとは限らないので、共通部分α
が複数存在する場合、すなわち他にも共通部分が存在す
る場合には、ステップS7において当該処理はステップ
S5にもどり、それぞれの共通部分の相関係数「 が算
出され、ステップα S8において上記相関係数の平均値が算出される。
すなわち、共通部分が一箇所であればその相関係数が平
均値となるが、共通部分がn箇所であれば、その平均値
”al ”a2 ’・・+’an)/nが共通部分の相
関係数となる。
ステップS9では、上記相関係数に対して化学シフト上
での距離を考慮した補正が行われる。すなわち、上記し
た関数は、共通部分が横軸上で互いに近い距離にある時
は類似度の良い指標となるが、距離が大きくなった場合
、本来は互いに対応づけられない原子団を、パターンが
同じという理由だけで対応させ、比較的高い類似度を与
えてしまうという欠点がある。したがって、距離が大き
い領域では補正が必要である。
そこで、上記の補正係数として、本発明では共通部分に
属するスペクトル間の化学シフト上での距離の平均γ 
の関数k(γ )を導入した。
α              α k (γ )−1/ (fXT +1)・・・(1)α
                αここでfは、γ 
の値がk(γ )におよぼすα           
  α 影響を制限するためのパラメータであり、実験により定
められる。
さらに、未知化合物と参照化合物である標準物質とのス
ペクトル数の差も、両者の類似度の一つの指標であるこ
とは自明である。そこで、本実施例では、ステップSI
Oにおいて両者のスペクトル数の比βも算出する。
このようにして、両者の最終的な類似度Rは、相関係数
γ 、距離に関する補正係数k(γa)、α および両物質のピーク数の比βから、ステップSllに
おいて次式により算出される。
R−γ xk(γ )Xβ・・・(2)α      
   α 未知化合物と参照化合物とが完全に一致する場合は定義
より相関係数γ 、補正係数k(γa)、α スペクトル数の比βはいずれも1となり、その結果、類
似度Rは1となる。
本実施例では、便宜上これを100%の類似度とし、両
者が完全に一致しない場合、すなわち類似度が1を示す
参照化合物がない場合は一定の閾値R8以上のものを、
部分的に類似したものとみなして分析者に知らせる。
このように、本実施例ではスペクトル群を設定するため
の化学シフト量Δ、パラメータfを導入したので、単純
にスペクトルの相関係数しか考慮しない従来の定性分析
方法に比較して、パターンの類似度と構造上の類似度の
対応が良くつくようになり、未知化合物の分析を正確に
行うことができるようになる。
第3図は、本発明のその他の実施例を説明するための図
であり、本実施例では’H−NMRスペクトルの分布か
ら未知化合物の同定を行う。
上記のような13C−NMRスペクトル分布による定性
分析では、その特性上スペクトルの強度には物質固有の
特徴が正確には表れないが、’H−NMRスペクトル分
布による定性分析では、スペクトルの相対強度にも物質
固有の特徴が表れる。
そこで、本実施例では、’H−NMRスペクトル分布を
測定し、スペクトルの化学シフト、スペクトルの強度等
から類似度を算出する。
同図において、横軸は前記同様スペクトルの化学シフト
を表し、縦軸は該スペクトルの強度を示している。また
、第7図は該’H−NMRスペクトルの分布に基づいた
数値列の設定方法を説明するためのフローチャートであ
る。
第7図において、ステップS21では未知化合物のスペ
クトル分布を測定し、第3図(a)に示された連続スペ
クトルを得る。
ステップS22では、横軸上で±σ内に存在するスペク
トルを多重化し、多重度(多重化されたスペクトルの数
)を持ったスペクトル群を設定する。この際、互いにσ
/10以下しか離れていないスペクトルは多重度に寄与
しないものと判断する。
さらに、ステップS22では各スペクトル群の多重度を
幅パラメータWで表す。
すなわち、本実施例では、多重度5以上のスペクトル群
を幅パラメータ1、多重度4を幅パラメータ2、多重度
3を輻パラメータ3、多重度2を幅パラメータ4、多重
度1を幅パラメータ5と設定する。
ステップS23では、周波数全域で最大強度を示すスペ
クトル強度を1として、その他のスペクトル強度はこれ
に対する相対強度として設定される。
ステップS24では、前記各スペクトル群の中に突出し
たピーク強度を示すスペクトルが有るか否かが検出され
る。
本実施例では、スペクトルの相対強度が0. 5以上の
ものがあれば、そのスペクトルを除いて該スペクトル群
の強度の平均値を求め、該平均値が0.25以下であれ
ば、前記スペクトルは突出したスペクトルであるとみな
して、これを新たに独立したスペクトル群として取り扱
う(本実施例では、同図(b)に示された多重度12の
スペクトル群内で突出したスペクトルが、新たに独立し
たスペクトル群として取り扱われる)。
ステップS25では、各スペクトル群の中で最大のピー
ク強度を示すスペクトルの位置がそのスペクトル群の化
学シフトとして定義され、同図(C)に示すように、そ
れにしたがって他のスペクトル群の化学シフトが決定さ
れる。
ステップS2Bでは、それぞれのスペクトル群のピーク
強度を、各スペクトル群内に多重化されたスペクトルの
最大のピーク強度で表した後、すべてのスペクトル群の
中で最大のピーク強度を示すスペクトル群のピーク強度
を最大値として設定し、その他のスペクトル群は該最大
値を所定のステップに分割した強度パラメータ!で近似
して表す。
すなわち、本実施例では前記突出したスペクトルとして
新たに設定されたスペクトル群の強度パラメータを1と
し、ピーク強度が1/2〜3/4のものは強度パラメー
タ2.同1/4〜1/2のものは強度パラメータ3.同
1/4以下のものは強度パラメータ4として設定される
このようにして、同図(d)に示すように、’H−NM
Rスペクトルの幅パラメータW(横軸の下に示されたl
ii!L)および強度パラメータl (縦軸)が設定さ
れる。
同様にして、標準物質についても’H−NMRスペクト
ルの幅パラメータWおよび強度パラメータIが設定され
る。
なお、上記した実施例では、ステップS24において突
出したスペクトルを検出し、該スペクトルを新たに独立
したスペクトル群として取り扱うものとして説明したが
、当該処理は省略してもかまわない。
また、ステップS22では、各スペクトル群の幅を幅パ
ラメータWで表すものとして説明したが、各スペクトル
群内に含まれるスペクトルの数、す 。
なわち多重度を用いて表しても良い。
同様に、ステップS26では、各スペクトル群の強度を
近似値である強度パラメータ!で表すものとして説明し
たが、近似すること無く、各スベクトル群に多重化され
たスペクトルのうちの最大のピーク強度を用いて表すよ
うにしても良い。
このような手法でパターン化された未知化合物と参照化
合物とのスペクトルの類似度は、次のような手順で計算
される。
パターン化されたスペクトルの、横軸上の位置に関する
合致の度合いR,j7は次式のようになる。
R、”−1/ Dxf+1)    −t3)1・J γ瑚1δi−δj1 ここで、δi、δjは、それぞれ未知化合物および参照
化合物のi?[を目および1番目の、パターン化された
スペクトル群の横軸上の位置であり、パラメータfは前
記同様実験の結果室められる定数である。
なお、横軸上の位置に関する合致の度合R,7は、両者
の横軸上での距離γが所定の値1・J ρ以下である組合せに限って計算される。
幅および強度パラメータに関する合致の度合R、Wlは
次式のようになる。
I・J I R、−1/ (IWi−Wj l+1)Xil・J / (l  If−1jl+1)・・・(4)ここで、
W、Iはそれぞれ幅および強度パラメータであり、L 
 Jはそれぞれ未知化合物および参照化合物の1番目お
よび1番目のパターン化されたスペクトル群であること
を示している。
以上の結果から、横軸上での距離γが所定の値ρより小
さい任意の一組のスペクトル群に関する類似度は(3)
 、 (4)式より次式で定義される。
一方、未知化合物と参照化合物との合致度はピーク数の
比にも依存する。したがって、参照化合物のスペクトル
群の数をBとし、このうちM本が横軸上、±ρ以内の距
離で互いに一致しているとすれば未知化合物と参照化合
物の最終的な類似度は、次式で定義される。
以上のように、本実施例によれば幅パラメータおよび強
度パラメータの導入によりスペクトルがパターン化され
、それぞれのパターン間の合致の度合いを数値的に表現
することが可能になった。
未知化合物と参照化合物が完全に一致する場合は、13
C−NMRスペクトルの場合と同様に類似度R−1とな
り、これを100%の類似度とした。
両者が完全に一致しない場合には、一定の閾値Ro以上
のものを部分的に類似したものとみなす。
また化学シフト量σ、パラメータfの導入により、パタ
ーンの類似度と構造上の類似度の対応が良くつくように
なることも、13C−NMRの場合と同様である。
第8図は上記した’H−NMRスペクトル分布による分
析と13C−NMRスペクトル分布による分析との両方
可能とするような自動定性分析方法を示したフローチャ
ートである。
本実施例では、分析が開始されると初めにステップS4
1において未知化合物のスペクトルが測定される。
ステップS42において核種を選択する。ここで13C
−NMRスペクトル分布による分析が選択されると、当
該処理はステップS43に移行し、そこで前記したよう
にスペクトルの分布パターンが計算される。
一方、’H−NMRスペクトル分布による分析が選択さ
れると、当該処理はステップS44に移行し、そこで前
記したようにスペクトル群が設定されると共に、該スペ
クトル群の化学シフト、幅および強度が計算される。
ステップS45では対象となっている未知化合物に何等
かの情報があるか否かが問われる。すなわち、当該分析
を始める以前に、他の何等かの手法によって未知化合物
に関する一部の情報が明らかになっている場合、例えば
分子量等の概略が既知である場合には、該分子量等のデ
ータをステップ846において人力し、標準物質の検索
範囲を限定する。
ステップS47ではデータベースに記憶されている参照
化合物のスペクトル分布が入力される。
ステップS48では、前記ステップS42と同様に核種
を選択する。ここで13C−NMRスペクトル分布によ
る分析が選択されると、当該処理はステップS50に移
行し、前記同様スペクトルの分布パターンが計算され、
’H−NMRスペクトル分布による分析が選択されると
、当該処理はステップS49に移行し、前記同様スペク
トル群の化学シフト、幅および強度が計算される。
ステップS51では両者の数値列が比較され、部分的に
一致する数値列が抽出される。この際、一致する数値列
が見付からない場合は、当該処理はステップS47に移
行して上記処理を繰り返す。
一致するパターンが見付かると、当該処理はステップS
52に移行し、そこで類似度Rが算出される。
ステップS53では、前記類似度Rがあらかじめ設定さ
れた類似度の閾値R8と比較され、類似度Rが閾値Ra
よりも小さい場合は、未知化合物と参照化合物とが類似
していないと判断され、当該処理はステップS47に移
行して上記処理を繰り返す。
なお、本実施例のステップS45およびステップS46
に示した未知化合物に関する情報の入力および該データ
に基づいた検索範囲の設定は、第2図および第7図を用
いて説明した13C−NMRスペクトル分布による分析
および’H−NMRスペクトル分布による分析にも適用
することができる。
以下、上記した本発明の自動定性分析方法を用いて未知
化合物の分析を行った結果を図を用いて説明する。
第4図(a)〜(d)および第9図は、クマリン骨格を
有する一連の化合物約308iについて、’C−NMR
スペクトルに基づいてボイセダニンを未知化合物とみな
して定性分析した結果であり、中央線より上のスペクト
ルが未知化合物に、下向きのスペクトルがデータベース
中より選択された参照化合物のスペクトルに対応してい
る。
同図では、骨格の類似の度合に応じて類似度が変化する
様子が良く現われている。
すなわち、類似度R8−50%以上で選び出された4種
の化合物のうち、牛すントトキソル〔同図(C)〕を除
く他の3種の化合物は、クマリン骨格の2.3,4,5
.6.8番の炭素による1131のパターンでボイセダ
ニンと一致したので選び出されており、キサントトキソ
ルは、クマリン骨格の炭素1. 3. 6. 7. 8
. 9とフラノ骨格の炭素10とによる13111のパ
ターンでボイセダニンと一致したので選び出されている
第5図は、4種類の未知化合物X1〜X4について前記
13C−NMRスペクトル分布に基づいて類似度を算出
した結果を示した図である。
同図より、本実施例によれば未知化合物そのものが記憶
媒体中に存在しなくても、類似化合物が選び出されるこ
とがわかる。特にXI、X4とX2とが見分けられてい
ることは重要である。
また、X4についてはXi、X2.X3の場合と同じパ
ラメータ(f)を用いたのでは正解に相当するものが1
位では出現しないが、基本骨格については満足すべき構
造が選び出されていること  ゛・がわかる。また、X
3については1,2.3位とも基本骨格がクマリンであ
るので、Xi、X2およびX4と区別されていることが
わかる。
次に、第6図を用いてlH−NMRスペクトルによる分
析結果を説明する。
同図は、6−メドキシー1−テトラロンを未知化合物と
みなして、約400種の芳香族ケトンに対し定性分析を
行ない、類似度50%以上で選び出されたものを示して
おり、左上部に示された数字は類似度の順位、右下部に
示された数字は類似度(26)を示している。
類似度が高い上位群では、全体的な構造の類似性が高く
、妥当な結果が得られていることがわかる。5. 7.
 10位等の化合物が部分的な類似性しかなくノイズと
みなされるが、前記(6)式でピーク数の比を求める際
、ピーク数の多い方を分母にすることで、全体的な類似
度を求めることになりO印の化合物だけが残る。これら
のうちノイズ化合物は?、10.20位の化合物だけで
あり、いずれも下位であるので、信頼できる類似度の閾
値を70%程度と考えた場合、ノイズの危険性は少なく
なる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次の
ような効果が達成される。
(1)未知化合物のスペクトルと標準物質のそれとを、
それぞれ予定の化学シフト範囲内のスペクトルは一つの
スペクトル群としてまとめることによって数値列で表し
、該数値列に基づいて両者を比較するので、複雑なスペ
クトルを示す化合物の場合でも、自動的に正確かつ容易
に分析することがnJ能となる。
(2)未知化合物のスペクトルと標準物質のそれとの相
関係数を、各スペクトル群の化学シフト、幅およびピー
ク強度に基づいて算出し、該相関係数に基づいて両者の
類似度を算出する一方、突出したスペクトルが存在する
場合には、これを新たに独立したスペクトル群として設
定するので、さらに正確に未知化合物の同定を行うこと
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である核磁気共鳴分光器シス
テムのブロック図である。 第2.7.8図は、本発明の一実施例である自動定性分
析方法のフローチャートである。 第3図は’H−NMRスペクトルのパターン化を説明す
るための図である。 第4.5.6図は、本発明の自動定性分析方法により未
知化合物の類似度を算出した結果を示した図である。 第9図は未知化合物と標準物質とのスペクトル分布比較
図である。 1・・・スペクトル計測装置1.2・・・コンピュータ
、3・・・入力装置、4・・・データベース、5・・・
表示手段 第    1    図 第   2   図 第4図(¥の1) (a) (b) 第4図(イの2) (C) (d) 第  7  図 11!8    図

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)未知化合物中に存在する核スピンに磁場をかけ、
    ゼーマン効果によるエネルギー状態間の遷移をラジオ波
    の吸収により検出する核磁気共鳴分光器において、 未知化合物の核磁気共鳴スペクトルを計測する手段と、 該核磁気共鳴スペクトルのうち、予定の化学シフト範囲
    内に含まれるスペクトルを多重化してスペクトル群を設
    定する手段と、 前記各スペクトル群に含まれるスペクトルの数に基づい
    て核磁気共鳴スペクトルの数値列を設定する手段と、 未知化合物の核磁気共鳴スペクトルの数値列と標準物質
    のそれとを比較して両者に共通の部分を選択する手段と
    、 該共通部分の相関係数を算出する手段と、 該相関係数に基づいて未知化合物と標準物質との類似度
    を算出する手段とを具備したことを特徴とする核磁気共
    鳴分光器。
  2. (2)未知化合物中に存在する核スピンに磁場をかけ、
    ゼーマン効果によるエネルギー状態間の遷移をラジオ波
    の吸収により検出する核磁気共鳴分光器において、 未知化合物の核磁気共鳴スペクトルを計測する手段と、 該核磁気共鳴スペクトルのうち、予定の化学シフト範囲
    内に含まれるスペクトルを多重化してスペクトル群を設
    定する手段と、 該スペクトル群のそれぞれの化学シフトを設定する手段
    と、 前記各スペクトル群の化学シフト、幅およびピーク強度
    に基づいて未知化合物と標準物質との相関係数を算出す
    る手段と、 該相関係数に基づいて未知化合物と標準物質との類似度
    を算出する手段とを具備したことを特徴とする核磁気共
    鳴分光器。
  3. (3)前記スペクトル群内に突出したピーク強度を示す
    スペクトルが存在する場合に、該突出したスペクトルを
    除いて該スペクトル群のピーク強度の平均値を計算し、
    その値が予定の値以下である場合に、該突出したスペク
    トルを新たに独立したスペクトル群として設定する手段
    を、さらに具備したことを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載の核磁気共鳴分光器。
  4. (4)前記スペクトル群のそれぞれの化学シフトは、各
    スペクトル群内で最大のピーク強度を示すスペクトルの
    化学シフトに基づいて設定されることを特徴とする特許
    請求の範囲第2または第3項記載の核磁気共鳴分光器。
  5. (5)前記各スペクトル群の幅は、該スペクトル群内に
    多重化されたスペクトルの数に基づいて設定されること
    を特徴とする特許請求の範囲第2ないし第4項のいずれ
    かに記載の核磁気共鳴分光器。
  6. (6)前記各スペクトル群のピーク強度は、該スペクト
    ル群内に多重化されたスペクトルのピーク強度に基づい
    て設定されることを特徴とする特許請求の範囲第2ない
    し第5項のいずれかに記載の核磁気共鳴分光器。
  7. (7)前記各スペクトル群のピーク強度は、該スペクト
    ル群内に多重化されたスペクトルの最大ピーク強度に設
    定されることを特徴とする特許請求の範囲第2ないし第
    6項のいずれかに記載の核磁気共鳴分光器。
  8. (8)前記各スペクトル群のピーク強度は、すべてのス
    ペクトル群の中で最大のピーク強度を示すスペクトル群
    の値を最大値としたのち、すべてのスペクトル群の強度
    を、該最大値を所定のステップに分割した値に近似する
    ことによって設定される特徴とする特許請求の範囲第2
    ないし第7項のいずれかに記載の核磁気共鳴分光器。
  9. (9)未知化合物中に存在する核スピンに磁場をかけ、
    ゼーマン効果によるエネルギー状態間の遷移をラジオ波
    の吸収により検出する核磁気共鳴分光器の自動定性分析
    方法において、 未知化合物の核磁気共鳴スペクトルを計測し、該核磁気
    共鳴スペクトルのうち、予定の化学シフト範囲内に含ま
    れるスペクトルを多重化してスペクトル群とし、 前記各スペクトル群に含まれるスペクトルの数に基づい
    て核磁気共鳴スペクトルの数値列を設定し、 該未知化合物の核磁気共鳴スペクトルの数値列と標準物
    質のそれとを比較して両者に共通の部分を選択し、 該共通部分の相関係数を算出し、 該相関係数に基づいて未知化合物と標準物質との類似度
    を算出することを特徴とする自動定性分析方法。
  10. (10)未知化合物中に存在する核スピンに磁場をかけ
    、ゼーマン効果によるエネルギー状態間の遷移をラジオ
    波の吸収により検出する核磁気共鳴分光器の自動定性分
    析方法において、 未知化合物の核磁気共鳴スペクトルを計測し、該核磁気
    共鳴スペクトルのうち、予定の化学シフト範囲内に含ま
    れるスペクトルを多重化することによってスペクトル群
    とし、 該スペクトル群のそれぞれの化学シフトを設定し、 前記各スペクトル群の化学シフト、幅およびピーク強度
    に基づいて未知化合物と標準物質との相関係数を算出し
    、 該相関係数に基づいて未知化合物と標準物質との類似度
    を算出することを特徴とする自動定性分析方法。
  11. (11)前記スペクトル群内に突出したピーク強度を示
    すスペクトルが存在する場合に、該突出したスペクトル
    を除いて該スペクトル群のピーク強度の平均値を計算し
    、その値が予定の値以下である場合に、該突出したスペ
    クトルを新たに独立したスペクトル群として設定するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第10項記載の自動定性
    分析方法。
  12. (12)前記スペクトル群のそれぞれの化学シフトは、
    各スペクトル群内で最大のピーク強度を示すスペクトル
    の化学シフトに基づいて設定されることを特徴とする特
    許請求の範囲第10または第11項記載の自動定性分析
    方法。
  13. (13)前記スペクトル群の幅は、該スペクトル群内に
    多重化されたスペクトルの数に基づいて設定されること
    を特徴とする特許請求の範囲第10ないし第12項のい
    ずれかに記載の自動定性分析方法。
  14. (14)前記スペクトル群のピーク強度は、該スペクト
    ル群内に多重化されたスペクトルのピーク強度に基づい
    て設定されることを特徴とする特許請求の範囲第10な
    いし第13項のいずれかに記載の自動定性分析方法。
  15. (15)前記各スペクトル群のピーク強度は、該スペク
    トル群内に多重化されたスペクトルの最大ピーク強度に
    設定されることを特徴とする特許請求の範囲第10ない
    し第14項のいずれかに記載の自動定性分析方法。
  16. (16)前記各スペクトル群のピーク強度は、すべての
    スペクトル群の中で最大のピーク強度を示すスペクトル
    群の値を最大値としたのち、すべてのスペクトル群の強
    度を、該最大値を所定のステップに分割した値に近似す
    ることによって設定される特徴とする特許請求の範囲第
    10ないし第15項のいずれかに記載の自動定性分析方
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04122824A (ja) * 1990-09-14 1992-04-23 Shimadzu Corp スペクトルデータ同定方法
WO2005029109A1 (ja) * 2003-09-22 2005-03-31 Riken 3次元異種核相関nmrスペクトルにおけるノイズフィルター装置、ノイズフィルター方法、およびノイズフィルタープログラム
JP2010110567A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
JP2012220499A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Bruker Biospin Corp 自動化原料スクリーニングのための方法および装置
JP2016523375A (ja) * 2013-06-25 2016-08-08 カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 仮想スクリーニング用の演算による炭素及びプロトンnmr化学シフトベースのバイナリフィンガープリント

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