JP2016518532A - システム内に導入された空気を浄化するための紫外線発光体を含む医療用/外科用の個人防護システム - Google Patents

システム内に導入された空気を浄化するための紫外線発光体を含む医療用/外科用の個人防護システム Download PDF

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Abstract

頭部の周りに着用される支持体(100)と、頭部および支持体の上に着用されるフード(400)とを含む個人防護システム。支持体に取り付けられる換気ユニット(150)は、空気をフード内に導入する。紫外線発光体(360)は、フード内に導入される空気の流れの中に光を照射する。光は、空気の流れの中の微生物を無害にする。

Description

本発明は一般に、医療用/外科用の環境から使用者を防護する個人防護システムに関する。より詳細には、個人防護システムは、一体型の紫外線発光体(integral ultraviolet light)を備えた換気組立体を含む。紫外線発光体は、流入する空気流からの潜在病原体を不活性化する。
個人防護システムは、外科の職員と患者との間に滅菌バリアを形成するために外科的処置で使用される。本出願人・譲受人の2010年6月15日に発行された米国特許第7,735,156号、2010年7月13日に発行された米国特許第7,752,682号、および、2012年8月7日に発行された米国特許第8,234,722号では、個人防護システムの例を見出すことができ、その各々については参照により本明細書に組み込む。
上記特許文献には、トーガ(toga)やフードを支持するヘルメットを組み込む個人防護システムが開示されている。医療/外科の職員は、滅菌バリアを開設するためにこの組立体を着用する。トーガまたはフードは、透明な顔面シールドを含む。ヘルメットは、ファンを含む換気ユニットを備える。換気ユニットは、トーガ/フードを介して空気を引き寄せるので、空気が着用者の周りを循環する。
循環する空気は、トーガ/フードの中に閉じ込められる熱量とトーガ/フードの下で増加する二酸化炭素の双方を低減させる。トーガ/フードのフィルタセクションが、ファンへの空気流をかなり制限するので、そうでない場合に要求されるものと比べて、より高い容量のファンが利用される。より大容量のファンは、作動中に使用者を不快にして悩ます歓迎されざる高レベルの騒音も伴う。
また、手術室などの医療用/外科用の設備の中の空気には、望ましくない微生物や病原体が含まれるので、医療の職員が空気を吸う前に出来る限り多数の微生物を除去することが望ましい。
従来の個人防護システムは、外科の職員と周囲の環境との間に滅菌バリアを形成するという合理的な仕事を行う。しかしながら、それらの用途に関連した制限もある。着用者を覆うトーガ/フードは、音波を遮る。このことは、システムを着用している個人が大声を出すかまたは聞こえるように叫ばざるを得ない場合があることを意味する。これは特に、フードを着用した個人が、手術室の環境において同じ装いの別の個人と意思疎通することを試みているときに当てはまる。
医療の職員間で情報伝達を可能にするためにヘルメットの中に無線送受信機または無線機を組み込んだ個人防護システムもある。無線送受信機の使用により、価格がかなり加算され、個人防護システムが複雑化する。また、隣接する外科用の設備に複数の使用者を設定している病院では、無線送受信機の間の混信や電磁干渉が関心事になっている。
個人防護システムは、既に使用して汚れた外科用の器具や工具を洗浄、消毒および殺菌する滅菌処理部門(sterile processing department;SPD)で使用することもできる。個人防護システムは、汚れた外科用の器具に含まれる生物学的危険から操作者を防護する。外科用の器具および工具は、医療の処置での使用後に殺菌するためにSPDに送られる。SPDでは、操作者は、器具を手で洗って洗浄し、次に、滅菌器の中に入れて加熱し、化学滅菌剤にさらす。SPDで働く職員が、洗浄工程中に汚染物質を除去する目的で、外科用の器具に保持された生体組織や医療廃棄物の堆積物および微塵をどれも視覚的に検出できる、ということが重要である。
この発明は、使用者を外部環境から防護する個人防護システムに関係する。個人防護システムは、使用者の頭部の上に着用されるヘルメットを含む。ヘルメットは、着用者の顔面の上側に配置されるヘッドバンドを有する。フードは、ヘルメットの上に配置される。フードは、ヘッドバンドの前方にある透明な顔面シールドと、外部環境から入ってくる空気を濾過するフィルタとを有する。締結する組立体は、フードを保持するためにヘルメットと一体化され、ヘルメットを覆う顔面シールドを含んでいる。換気組立体は、ヘルメットと一体化される。換気組立体は、ファンと、ファンに連結されて空気を運ぶダクトとを有する。ダクトは、空気を引き入れるための入口セクションと、空気を排出するための出口セクションとを有する。紫外線発光体組立体は、換気組立体と連結される。紫外線発光体組立体は、ダクトを通して引き入れた空気を紫外線にさらすように、ダクトの中に紫外線を発するために位置付けされる。紫外線発光体により、空気の流れに関してより制限の少ないフィルタの使用が可能になる。
フードは、開口部を覆うように実装される音伝達インサートを受容するために寸法付けされる1つまたは複数の開口部を含む。音伝達インサートは、フードの残部を形成する材料よりも高い音響透過度(sound permeability)を有する材料で形成される。
本発明のいくつかの態様は、検査発光体組立体を含む。検査発光体組立体は、紫外線光源を含み、ヘルメットに実装される。紫外線光源は、紫外線光源からの紫外線光が顔面シールドを透過するように、顔面シールドの内面に面して位置付けされる。顔面シールドは、顔面シールド外部の紫外線光が顔面シールドを透過するのを阻止する紫外線遮断レンズを含む。
本発明は、特許請求の範囲において詳細に指摘される。本発明の上記および追加の特徴および利点は、添付図面に関連して記載した以下の詳細な説明から理解される。
本発明の一実施形態に従ったヘルメットの上にフードが掛けられた個人防護システムの全体斜視図である。 図1のヘルメットの正面斜視図である。 図1のヘルメットの背面斜視図である。 図1のヘルメットの部分分解図である。 図1のヘルメットの別の部分分解図である。 下部シェルおよびプリント回路基板の拡大分解図である。 図1のヘルメットの断面図である。 空気流路を示すヘルメットの拡大断面図である。 ファンと光のための電源回路を示す電気的なブロック図である。 本発明の一実施形態に係る音伝達インサートを示すフードを裏返した顔面シールドの背面図である。 フードの正面図である。 フードの左側面図である。 フードの製造に使用するいくつかの材料の挿入損失対周波数の図表である。 活性炭を組み込むフィルタセクションの断面図である。 本発明の一実施形態に係る検査発光体組立体を取り付けたヘルメットの上にフードが掛けられた個人防護システムの全体斜視図である。 検査発光体組立体が分解した状態である図15のヘルメットの正面斜視図である。 検査発光体組立体が組み立てた状態である図15のヘルメットの正面斜視図である。 紫外線発光ダイオードを含む発光体ハウジングの正面図である。 本発明の一実施形態に係る顔面シールドレンズシステムを示すフードを裏返した図15の顔面シールドの背面図である。 図19の顔面シールドレンズシステムの背面図である。 UV透過レンズの背面斜視図である。 UV遮断レンズの背面斜視図である。 顔面シールドレンズシステムで使用されるいくつかのレンズ材料についての光透過パーセント対波長の図表である。
I.概要
図1を参照すると、個人防護システム50が示されている。個人防護システム50は、ヘッドユニットと、使用者の頭部に着用されるヘルメット組立体またはヘルメット100と、ヘルメットの上に掛けられる一体型の顔面シールド500付きのフード400とを含む。システム50は、着用者と外部環境との間の滅菌バリアを形成する。個人防護システム50は、多くの医療環境に有益であるが、特に、外科手術での使用に適応しており、患者が外科的処置中に汚染されるのを防護し、医療専門家が空中汚染物や体液にさらされるのを防護する。
フード400は、遠位に面した前方セクション412と、近位に面した後方セクション414とを有する。「遠位に」は、個人防護システム50の着用者が面している手術部位に向かって、を意味すると理解するものとする。「近位に」は、個人防護システム50の着用者が面している手術部位から遠ざかることを意味する。顔面シールド500は、遠位に面した前方セクション412に実装される。
II.空気流路内に位置付けた紫外線発光体を備えるヘルメット
図2〜8は、ヘルメット100を示す。ヘルメット100は、本出願人・譲受人の2010年6月15日に発行された米国特許第7,735,156号および2012年10月9日に発行された米国特許第8,282,234号に示されたヘッドユニットおよびヘルメットから広く作り直されており、その全体については明確に本願に引用して援用する。
これらの文書のヘッドユニットまたはヘルメットと本発明のヘルメット100との間の主要な差異は、ヘルメット100に紫外線発光体組立体300を付加することである。そうでなくても、これらの参考文献に開示されたヘッドユニットまたはヘルメットは、本発明の個人防護システム50で使用するのに適している。
ヘルメット100は、支持構造128を含む。支持構造128は、ヘルメット100を使用者の頭部に装着するための調整式のヘッドバンド130を含む。略U形状の顎バー132は、顔面開口部134を画定するようにヘッドバンド130から下方にぶら下がっている。顎バー132は、フード400を着用者の顔面から遠ざけて保持する。
換気組立体150は、支持構造128に連結される。換気組立体150は、着用者に向いている下部シェル200と、着用者から離れる向きの上部シェル250と、取入れ口カバー280と、ファン211とを含む。下部シェル200は、支持構造128に取り付けられる。上部シェル250は、下部シェル200に取り付けられる。上部シェル250は、上部シェルおよび下部シェルの間に少なくとも1つの空気流チャネル192を画定するように下部シェル200から離間される。シェル200および250は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリプロピレン、または他のプラスチック材で形成される。
下部シェル200は、内部に特徴部(features)をいくつか持って形成される。下部シェル200は、前端部202と、後端部203と、凸状の外側下部面204と、凹状の内側面205とを有する。周辺の側壁206は、内側面205の外側縁部から上方に延びている。半円状のスクロールハウジング壁207は、下部シェル200と共に形成され、内側面205から上向きに略垂直に延びている。内側面205およびスクロールハウジング壁207は、ファン空洞208を画定する。プリント回路基板空洞210は、内側面205と、下部シェル200の前端部202と、スクロールハウジング壁207の一部との間に画定される。
ファン211は、ファンモータ212とファンブレード214とを含む。ファンモータ212は、スクロールハウジング壁207の中で内側面205に取り付けられる。ファンブレード214は、ファンモータ212に接続され、スクロールハウジング壁207によって僅かに間隔を空けて囲まれているファン空洞208の中に配置される。ファンモータ212は、ファンモータケーブル216に取り付けられるファンモータコネクタ215に電気的に接続される。ファンモータケーブル216は、ヘルメット外部ケーブル217に接続される。ヘルメット外部ケーブル217は、バッテリなどの外部電源に接続可能である。ファンモータ212の回転によってファンブレード214の同様の回転が引き起こされ、これにより個人防護システム50への空気の流れが形成される。
4つの取り付けポスト218は、下部シェル200と共に形成され、内側面205から遠ざかるように略垂直に延びている。2つのポスト218が前端部202に配置され、2つのポスト218が後端部203に配置される。取り付けポスト218は、ファスナ219を受容する。セルフタッピングねじなどのファスナ219は、ポスト218および下部シェル200に対して上部シェル250を保持する。3つの支持アーム220は、下部シェル200と共に形成され、内側面205から遠ざかるように略垂直に延びている。
上部シェル250は、前端部252と、後端部253と、凹状の下部面254と、凸状の外側面255とを有する。周辺の側壁256は、面254の外側縁部から遠ざかるように下方に延びている。上部シェル250には、ファン開口部258が画定され、ファンブレード214の上側に位置付けられる。上部シェル250には、4つの穴部259が画定される。2つの穴部259は、前端部252方に配置され、残りの2つの穴部259は、端部254の方に配置される。ファスナ219は、穴部259を貫通して、上部シェル250が下部シェル200に保持されるようにポスト218によって受容される。
隆起セクション260は、上部シェル250と共に形成され、外側面255から上方に延びている。隆起セクション260は、前端部252および開口部258の間に位置付けされる。隆起セクション260は、平坦な傾斜した上端パネル262と、上端パネル262から下方に延びて外側面255に繋がる側壁263と、を含む。上端パネル262の底側と側壁263とは、凹んだ領域すなわち凹所264(図8)を画定する。発光体開口部266は、上端パネル262に形成される。6つの発光体開口部266は、図4に示されているが、より多くのまたはより少ない発光体開口部266を上端パネル262に画定することができる。隆起セクション260は、側壁263に形成されて外側面255に延びる直径に沿って対向した2つの矩形のスロット268をさらに含む。
取入れ口カバー280は、上部シェル250に実装される。取入れ口カバー280は、上部シェル250の形状に適合するように輪郭付けされる。取入れ口カバー280は、前端部282と、後端部283と、上部シェル250の外側面255から離間される上端壁284とを有する。周辺の側壁286は、上端壁284の外側縁部から遠ざかるように下方に延びている。上端壁284の底側と側壁286とは、チャンバ287を画定する。
取入れ口の格子すなわちグリル288は、前端部282の方に向けて上端壁284に画定される。取入れ口グリル288は、取入れ口開口部292をまたいで延びる一連の平行なレールないしスラット290によって形成される。一連の平行なスリット294(図8において最も分かり易い)は、平行なスラット290の間に形作られる。空気は、ファン211によって取入れ口グリル288を通して換気組立体150の中に導入される。具体的には、空気は、スリット294を通して、ファン211によってチャンバ287の中に導入される。
取入れ口カバー280は、上部シェル250の上側に実装される。スナップ式の可撓性タブなどの保持性特徴部295は、取入れ口カバー280と共に形成され、側壁286から遠ざかるように下方に延びている。保持性特徴部295は、取入れ口カバー280を上部シェル250に保持するために上部シェル250のスロット268に嵌合して組み合う。ダクト298(図8)は、上端壁284の底側と上端パネル262の上端側との間に画定される。スリット294、ダクト298、およびチャンバ287は、すべて連結され、互いに隣接して空気流路を一体形成している。空気は、ファン211によってスリット294、ダクト298、およびチャンバ287を通して導入される。
図4および6を引き続き参照して、紫外線発光体組立体300について以下記載する。紫外線発光体組立体300は、主要なプリント回路基板(PCB)302と、発光ダイオード(LED)プリント回路基板(PCB)350とを含む。PCB302は、略台形に形作られ、上面304および底面306を有する。PCB302の両側には、直径に沿って対向する2つのノッチ308が画定される。一実施形態では、主要なPCB302は、いくつかのプリント回路ライン310(その1つのみが図6に示される)を有する多層のプリント回路基板である。
主要なPCB302は、下部シェル200のプリント回路基板空洞210に受容される。主要なPCB302がプリント回路基板空洞210内に位置付けされると、ポスト220は、主要なPCB302の穴を貫通する。主要なPCB302がプリント回路基板空洞210内にあると、ポスト220の端部は加熱されて溶融され、上面304の上方に延びる熱かしめ(heat stake)221を形成する。熱かしめ221は、下部シェル200に対して主要なPCB302を保持する。
主要なPCB302の上面304および底面306の双方には、電子部品が実装され、プリント回路ライン310によって相互接続される。図解する実施形態では、ファンモータ駆動回路318は、底面306に実装される。ファンモータ駆動回路318は、コネクタ受容ユニット320を介してファンモータ212に通信に関して接続される。コネクタ受容ユニット320は、主要なPCB302の上面304に取り付けられる。ファンモータ駆動回路318は、ファンブレード214の回転速度を含むファンモータ212の動きを制御する。
コネクタ受容ユニット320は、コネクタ挿入ユニット326と組み合って1つまたは複数の電気的接続を形成する。コネクタ挿入ユニット326は、PCBケーブル324に取り付けられる。PCBケーブル324は、下部ハウジング200に保持されており、ファンモータケーブル216および外部ケーブル217と接続されて通信を行う。
LED PCB350は、上側352および底側354を有する。LED PCB350は、LED PCB350に実装された電子部品に相互接続されるいくつかのプリント回路ライン(図示せず)を含む。LED PCB350の底側354は、はんだ付けやワイヤボンディングなどの適切な電子組立技術によって主要なPCB302の上側304に電気的に接続される。
6つの紫外線発光ダイオード(UVLED)360は、LED PCB350の上側352に実装される。6つのUVLEDSは、現在の例において利用されるが、より多くのまたはより少ないUVLED360を使用することができる。UVLED360は、はんだ付けなどの適切な電子組立技術によって上側352に実装される。適切な紫外線発光ダイオード360は、カリフォルニア州サンノゼにオフィスを有するLED・ENGIN・コーポレーションから型番LZ−100U600として市販されている。
一実施形態では、LED駆動回路358は、上面306に実装され、UVLEDS360に電気的に接続される。LED駆動回路358は、所要の出力および電流レベルを供給してUVLEDS360を作動させるように機能する。一実施形態では、LED駆動回路358は、バッテリ電圧が降下してUVLEDS360の薄暗くなるのを阻止するので、UVLEDS360に一定の電流を供給する
組み立て中に、上部シェル250は、上端パネル262が主要なPCB302およびLED PCB350を覆うように、主要なPCB302およびLED PCB350の上側に実装される。PCB302およびLED PCB350は、凹所264の中に配置される。UVLEDS360は、開口部266を貫通して、ダクト298の中に直面する(図8参照)。UVLEDS360は、取入れ口の格子288の下側に位置付けされて、スラット292およびスリット294に対面する。
紫外線発光ダイオード360の各々は、紫外線周波数スペクトルで発光する。具体的には、UVLED360は、325から400ナノメートルの間の波長を有する紫外線(UV)光を発する。UV光にさらすことで、バクテリア、ウイルス、生体細胞および真菌胞子などの様々の病原体を駆除または死滅させることができる。
図4および8を参照すると、ヘルメット100は、換気組立体150に取り付けられるノズル組立体160をさらに含む。上部シェル250が下部シェル200と組み合った後に、上部シェル250の前端部252と下部シェル200の前端部202との間には、実質的に矩形に形作られた開口部240が形成される。ノズル組立体160は、可撓性を有するエラストマー系の蛇腹162と排出ノズル168を含む。蛇腹162は伸縮し、内部管路163を有する。
管路163は、時にはダクトと呼ぶが、ファン211から排出ノズル168への強制空気を運ぶ。蛇腹162は、管路163が開口部240に隣接するようにシェル端部240および252に接続される上部端部164を有する。蛇腹162の下部端部165は、排出ノズル168に接続される。排出ノズル168は、出口169を有する。ファン211からの空気は、出口169を通して排出される。
ヘルメット100は、後方のノズル、ノズル195も含む。ノズル195は、着用者の首の方に向くようにヘッドバンドに実装される。後方蛇腹197は、下部シェル200および上部シェル250の後方端部の各々から延びる。蛇腹197は、管路、ダクトを画定し、それを通して、ファンによって排出される空気が後方のノズル195まで流される。
作動中、ファンモータ212は、ファンブレード214を回転させて、スリット294、ダクト298、およびチャンバ287を介して空気をファン211の中に導入する。空気は、ファン211からチャネル192(図6)、開口部240、管路163を介して排出されて、排出ノズル開口部169(図4)から退出する。スリット294、ダクト298、チャンバ287、チャネル192、開口部240、管路163および排出ノズル開口部169のすべては、連続的な空気流経路194を形成する。排出開口部169を流通する空気は、使用者の頭と顔に向けて導かれて、新鮮な浄化した空気が使用者に提供される。空気の一部は、強制されて換気組立体を通り、また、後方蛇腹197を通る。この空気は、後方ノズル195を流通して排出される。
UVLEDS360(図8)は、取入れ口格子288の下側に位置付けされて、スリット294に対面して、ダクト298の中に直面するので、ヘルメット100に流入する空気は、UVLEDS360によって発生される紫外線光にさらされる。流入する空気に混入する微生物は、UV光にさらされて、無害または無毒にされる。併せて、ヘルメット100を形成する部品は、システム50の中に導入されて出口ダクトを介して排出される空気が、少なくとも0.05秒、より理想的には、少なくとも0.1秒、さらに理想的には、少なくとも0.25秒の時間の間UV光にさらされるように、設計される。一例として、A型インフルエンザウイルスを含む空気の流れを、上述した本発明の構成を用いて少なくとも0.1秒の間UV光にさらすことで、ウイルスの少なくとも50%が少なくとも無害にされる、と考えられている。A型インフルエンザウイルスを含む空気の流れを、上述した本発明の構成を用いて少なくとも0.25秒の間UV光にさらすことで、ウイルスの少なくとも99%が少なくとも無害にされる、と考えられている。
UV発光体組立体300およびUVLEDS360を使用するために、フード400(図10)のフィルタセクション430(図10)は、個人防護システム50に流入する空気を浄化するのに必要とされるものよりもより制限の少ないフィルタ材料で形成することができる。UVLEDS360が使用されるとき、紫外線光がフィルタセクション430を通り抜けることができた流入空気中の病原体を排除する機能を奏するので、フィルタセクション430は、より高い空気流透過速度(air flow transmission rate)を有する。
発光体組立体300およびUVLEDS360が流入する空気の流れの中に位置付けされると、流れる空気は、発光体組立体300によって生じる熱を取り除く。この空気は、フード400(図10)から排出されて、発光体組立体300の付近に加熱された空気の蓄積を低減させ、個人防護システム50の使用者の快適さを改善させる。
図9は、ファンモータ212およびUVLEDS360のための電気回路を示す。バッテリ390は、ファンモータ212および発光体組立体300の双方に電力を供給する。バッテリ390は、充電式のバッテリまたは非充電式(すなわち、使い捨て式)のバッテリのいずれかにすることができる。一実施形態では、バッテリ390は、6ボルトの直流バッテリである。バッテリ390は、使用者のベルト上に付けるかまたは被服にクリップ留めされ、電力をヘルメット100に供給するために外部ケーブル217(図2)に取り付けられる。
バッテリ390は、3.3ボルトの電圧調整回路392を含む電力供給回路に接続される。電圧調整回路392は、ファン制御回路318に接続され、それは次いでケーブル216を介してファンモータ212に接続される(図6)。電圧レギュレータ392は、制御回路を励起するために一定の3.3ボルトをファン制御回路318に加える。ファン制御回路318は、ファンモータ212を駆動する。ファン制御回路318は、ファン211の回転速度を制御する。スイッチボタン(図示せず)は、ファン211をオンとオフにするためにヘルメット100に実装することができる。
バッテリ390は、4.1ボルトの電圧レギュレータ394にも接続される。電圧レギュレータ394は、LEDドライバ358に接続され、それは次いでPCBS302および350(図6)を介してUVLEDS360に接続される。電圧レギュレータ394は、UVLEDS360を励起するために一定の4.1ボルトをLEDドライバ回路358に加える。LEDドライバ回路358は、UVLEDS360を駆動する。LEDドライバ回路358は、UVLEDS360をオンとオフにする。一実施形態では、UVLEDS360は、ファン211が作動しているときは常にオンにされる。別の実施形態では、スイッチボタン(図示せず)により、使用者はUVLEDS360のオンとオフを選択的に切り換えることができる。
電圧調整回路392および394、ファン制御回路318、およびLEDドライバ回路358は、主要なPCB302(図6)にすべて実装される。主要なPCB302は、コネクタ326、320、PCBケーブル324、および外部ケーブル217を介してバッテリ390に電気的に接続される。
III.音伝達の改善されたフードおよびシェル
図10〜12を参照すると、フード400が示されている。図11は、フード400の外観を示し、その一方、図10は、フード400の内部を描いている裏返した位置にあるフード400を示す。本発明の図示した態様では、フードは、システム50を着用している個人の肩部を越えて延びることのないように形成される。一実施形態では、フードは、ヘルメット100の上に掛けられて着用者の肩部の上でちょうど終わるフード400である。別の実施形態では、フード400は、トーガの一部である。トーガは、個人防護システム50を着用している個人の胸と腕を少なくとも覆う衣服である。しばしばトーガは、トーガを着用している人の少なくとも膝まで延びるように設計される。
フード400は、可撓性シェル410を含む。シェル410は、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエステルあるいはそれらの任意の組合せから構成される多層の不織布材料などのバリア布帛(barrier fabric)から形成される。より具体的には、シェル410を形成する材料は、流体および微粒子がそれを通り抜けるのを阻止する材料である。シェル410は、遠位向き前部セクション412、近位向き後部セクション414、側部セクション416、上部418および底部420を有する。シェル410は、外面422、内面424、および、内面424によって画定される内部空間426を含む。長円に形作られたフィルタ開口部428は、シェルの上部418に画定され、顔面シールド開口部440は、シェルの前部412に画定される。
フィルタセクション430は、開口部428の上に実装され、開口部428の縁部でシェル410に取り付けられる。一実施形態では、フィルタセクション430は、シーム432を形成するための糸を用いて縫製技術によってシェル410に取り付けられる。別の実施形態では、フィルタセクション430は、接着剤によってシェル410に取り付けられる。フィルタセクション430は、内面424上でシェル410と僅かに重なり合う。取入れ口カバー280(図4参照)は、換気組立体150からのフィルタセクション430の間隔を離している。
UV発光体組立体300(図4)およびUVLEDS360(図4)を使用するために、フィルタセクション430は、個人防護システム50に流入する空気を浄化するのに必要とされるものよりもより制限の少ないフィルタ材料で形成することができる。フィルタ430は、外部環境からシェル410に入る空気から0.1ミクロン以上の粒子を濾過するのに適した多孔性を有するメルトブロー不織布またはトリボエレクトレット不織布などの媒体から形成される。この布は、従来のフード用のフィルタを形成する布よりも制限がより少ない。フィルタ430を形成している材料の制限の相対的に少ない特性のために、システム50は、従来のフィルタセクションを有するフードを備えたシステムと同じような、フード内に同一量の空気を引き入れるための相対的に高い真空吸引を必要としない。
したがって、フィルタ430を流れる空気が425リットル毎分の速度である本発明の態様では、フィルタでの圧力降下は、典型的には最大5パスカルであり、より頻繁には最大3パスカルである。比較すると、従来の個人防護システムにおける上記空気流の速度でのフィルタでの圧力降下は、少なくとも10パスカルである。
より制限の少ないフィルタセクション430により、同一量の気流を供給しながらも、ヘルメット100で低速型のファンを使用することができる。低速型のファンは、より静かであり、従来の個人防護システムのファンよりも着用者にとってより快適な環境である。
図14を参照すると、代替のフィルタ490の断面が示される。フィルタ490は、フィルタ430と類似している。フィルタ490は、不織布フィルタ媒体496の中に埋め込んだ活性炭粒子498をさらに含む。フィルタセクション490は、上面492および下面494を含む。活性炭粒子498は、不織布フィルタ媒体材料496の中で上面492および下面494の間に埋め込まれる。
フィルタ媒体496は、フィルタ490を形成する材料と同じであり、同じ多孔性を有することができる。埋め込まれた活性炭粒子498は、組織の焼灼などの通常の外科活動の間に生じる空気中の煙やにおいを捕捉する。
可撓性を有する透明な顔面シールド500により、使用者は、フード400を介して見るまたは眺めることができる。図1に示すように、顔面シールド500は、使用者が個人防護システム50を着た後で顔面シールド500がヘルメット100の顔面開口部134を覆うように、遠位向き前部セクション412に実装される。ヘルメット100の顔面開口部134は、顔面シールド500を受容する。
具体的に図10〜12を参照すると、顔面シールド500は、上部分502、下部分504、外周縁部506、およびシール周辺部508を含む。顔面シールド500は、遠位向き外面512および近位向き内面514をさらに有する。上部分502は、顔面シールド500の上側2分の1を画定し、底部分504は、下側2分の1を画定する。
顔面シールド500は、開口部440に実装され、内面424に僅かに重なり合う。シェル410は、シール周辺部508に沿って顔面シールド500の外面512の上で顔面シールド500に対してシールされる。シェル410は、接着剤を用いるなどの適切な手段によりまたは溶接により顔面シールド500にシールすることができる。顔面シールド500は、滅菌材料で形成することが好ましい。一実施形態では、顔面シールド500は、約15ミルの厚さを有するLexan(登録商標)8010から形成される。
上方実装要素520は、上部分502に沿って顔面シールド500の上に配置される。上方実装要素520は、上部分502に沿って顔面シールド500上に中心付けされる。上方実装要素520は、顔面シールド500を貫通するように画定されて矩形に形作られたアパーチャ522である。上方実装要素520は、ヘルメット100に含まれている上方実装デバイス184(図2)に締結するために配置構成される。上方実装デバイス184は、顔面開口部134に関連してヘルメット100上に中心付けされる。上方実装デバイス184は、ヘルメット100に接続される単一の実装クリップ186(図2)であり、顔面開口部134に対して中心付けした関係で位置付けされる。
図2に良好に示されるように、実装クリップ186は、顔面シールド500を支持するためにヘルメット100の前方のノズル組立体160から上方に延びて顔面開口部134から遠ざかる。実装クリップ186は、実装クリップ186に対する顔面シールド500の実装後に顔面シールド500の一部が遠位縁部190およびノズル組立体160の間に置かれるように、ノズル組立体160から外方に延びる遠位縁部190を含む。実装クリップ186は、顔面開口部134の上で顔面シールド500を自動的に中心付けするために、顔面シールド500のアパーチャ522と連動する。具体的には、実装クリップ186は、ヘルメット100に対する顔面シールド500の実装時にアパーチャ522を通して突出する。
図2および10から12を参照すると、2つの下方実装要素530は、下部分504の内面514に沿い近位方向に面して顔面シールド500上に配置されている。下方実装要素530は、マグネットであるかまたは磁気によって引き付けられる材料から形成される。一実施形態では、下方実装要素530は、顔面シールド500に実装される鋼製のリベットである。下方実装要素530は、顔面シールド100の下部分504を顎バー132に固定するためにヘルメット100の顎バー132上の下方実装デバイス170に締結されるように構成される。下方実装デバイス170は、マグネットであるかまたは下方実装要素530を引き付けるように構成される磁気によって引き付けられる材料から形成することが好ましい。
実装要素522および530は、顔面シールド500の外側部分536に沿って実装されることが好ましい。外側部分536は、顔面シールド60の外周縁部506およびシール周辺部508の間に画定される。その結果、シェル410がシール周辺部508に沿って顔面シールド500に接着または付着されるとき、上方実装要素520および下方実装要素530は、シェル410の下に隠れて、外観の観点から見えなくなる。
図1を参照すると、フード400は、着用者が周りの他の人間と情報伝達するのを補助するための受動的な情報伝達の援助手段(aids)をさらに含む。フード400は、フード400の外部で発生する音をフード400の着用者がより容易に聞くことができるようにするための、直径に沿って対向する一対の音伝達インサート450を有する。インサート450は、着用者の耳の近傍に位置付けされる。音伝達インサート460は、着用者の発する発言(音波)をフード400の外部の空間に伝達するのを容易にする。インサート460は、着用者の口の前方にあるように位置付けされる。音波は、フードのシェル410を形成する布を介するのと比べて、耳の音インサート450、460を介して、少ない歪み、より少ない挿入損失で伝達される。
耳および口の音伝達インサートにより、シェル410の着用者は、個人防護システム50を同じく着用している他の人々と容易に情報伝達することができる。耳および口の音伝達インサート450、460を使用することで、着用者による無線通信などの能動的な情報伝達の援助手段の必要性を除去することができる。
図10〜12に示すように、直径に沿って対向する一対の略円形の開口部452は、シェル410の側部セクション416に形成される。各開口部は、耳の近傍に配置されるシェルの近傍にある。開口部452は、側部セクション416を完全に貫通する。伝達インサート450の各々は、外側の周囲または周辺の縁部456を含む。耳の音伝達インサート450は、内面424に僅かに重なり合う関係で開口部452の上に実装される。インサート450は、周辺縁部456に沿ってシェル側部セクション416に対してシールされる。インサート450は、接着剤接合、超音波溶接、ヒートシールまたは縫製などの適切な手段によってシェル410に対してシールされる。
各インサート450は、少なくとも5cmの、開口部452の中に画定される、高さHと、少なくとも5cmの、開口部452の中に画定される、高さHに垂直な、幅Wと、を有する。特に、幅Wは、着用者の前方、側方および後方に現出する活動を聞き取るための、着用者のための適切な聴取領域を提供する。
略長円状または横長状の口の開口部462は、シェル410の遠位前部セクション412に形成される。口の開口部462は、シェル410の前部セクション412を貫通する。インサート460は、外周縁部466を含む。口の音伝達インサート460は、内面424に僅かに重なり合う関係で開口部462の上に実装される。口の音伝達インサート460は、外周縁部466に沿ってシェル前部セクション412に対してシールされる。口の音伝達インサート460は、インサート450をシェルに実装するのと同じ手段によってシェル410に対してシールされる。
口の音伝達インサート460は、少なくとも10cmの、開口部462の中に画定される、高さHと、少なくとも5cmの、開口部462の中に画定される、高さHに垂直な、幅Wと、を有する。特に、幅Wは、着用者の発する音波がフード400を貫通するのに適した領域を提供する。
インサート450および460は、音波の伝達について比較的に透過性のある材料から形成される。一実施形態では、インサート450および460は、ポリプロピレンなどのメルトブロー不織材料から形成される。インサート450および460を形成する材料は、液状の汚染物質がフードから侵入するのを阻止するバリアを形成するように同様に選択される。
図13は、フード400に使用されるいくつかの異なる材料に関する音の挿入損失対周波数の図表560を示す。図表560は、フード400に使用される異なる材料の音伝達を比較している。人の会話の周波数(すなわち、耳で聞こえる周波数)の範囲は、85から3400ヘルツの間として定義される。図表560は、0から3500ヘルツの周波数範囲にわたるデシベル(dB)表示の挿入損失を示す。図表560は、特定の材料の試験を介した実際の音響損失の測定値を示す。図13に示す挿入損失は、ASTM試験方法第WK5285号を用いて生成した。
図表560は、顔面シールド500を形成する材料に対応する顔面シールドの挿入損失562と、シェル410を形成するポリエチレンフィルム材料を備えた不織ラミネートに対応するシェルの挿入損失564と、を含む。図表560は、インサート450および460を形成するメルトブロー不織材料に対応するインサートの挿入損失566と、バックグラウンドベースラインの挿入損失568と、も示す。
顔面シールド500は、試験した周波数範囲にわたり最大25dBの挿入損失562を有する。シェル410は、試験した周波数範囲にわたり最大12dBの挿入損失564を有する。耳の音伝達インサート450および口の音伝達インサート460は、試験した周波数範囲にわたり最大6dBの挿入損失566を有する。
耳の音伝達インサート450および口の音伝達インサート460を使用することにより、個人防護システム50およびフード400を介して伝達される音響レベルが明らかに上昇する。耳の音伝達インサート450により、着用者の聞こえる範囲が明らかに改善され、口の音伝達インサート460により、フード400の着用者の話している言葉の理解が明らかに改善される。
IV.紫外線検査発光体を備えるヘルメット
図15を参照すると、個人防護システム600が示されている。個人防護システム600は、使用者の頭部に着用されるヘルメット100と、ヘルメット100の上に掛けられる一体型の顔面シールド700を備えるフード650とを含む。紫外線検査発光体組立体800は、ヘルメット100に取り付けられて、フード650の下に配置される。個人防護システム600は、着用者と外部環境との間に滅菌バリアを作り出す。
個人防護システム600は、多くの医療環境において有益である。システム600は、医療用/外科用の器具610のための洗浄処理の間において専門技術者が病原体および医療廃棄物に接触するのを防護するために、滅菌処理部門での使用に特に適合する。紫外線検査発光体組立体800は、付着した組織615および器具610に付いた体液の検出の補助のために、医療用/外科用の器具610の洗浄および検査の間において使用される。組織および体液は、紫外線光620の適用下で蛍光を発するので、紫外線検査発光体組立体800を使用する専門技術者は、組織および体液615の付着の存在を容易に検出することができる。
図16から18を参照するに、個人防護システム600の詳細について以下記載する。紫外線検査発光体組立体800は、ヘルメット100の前部に実装される。ヘルメット100は、図2〜8に関して大いに記載したものと同様である。前方のノズル組立体160は、排出ノズル168およびヘッドバンド130の間に実装される台座180をさらに含む。台座180は、排出ノズル168を支持して着用者の頭部から間隔を空けている。
紫外線検査発光体組立体800は、発光体角度調整機構810、発光体ハウジング860、紫外線発光ダイオード870およびシェル880を含む。発光体角度調整機構810により、使用者は、紫外線光620(図15)の光線の向きを変えることができ、特定の場所に導くことができる
発光体角度調整機構810は、ブラケット812、カラー822および制御レバー840を含む。ブラケット812は、ベース813を有する。2つの離間した平行な脚部814は、ベース813と一体に形成されて、ベース813から離れて垂直に延びる。スロット816は、脚部814の間に画定される。穴部817は、ベース813を貫通し、アパーチャ818は、脚部814の各々の遠位端部を貫いて画定される。
ブラケット812は、台座180に取り付けられる。ベース813は、台座180の下方側の近傍に配置される。リベットなどのファスナ820は、穴部817を貫通し、台座180にブラケット812を保持するために台座180の開口部(図示せず)に受容される。
カラー822は、形状が円形であり、中央開口部823、上方ボア824、下方ボア825および角度付きボア826を有する。カラー822の中央開口部823は、発光体ハウジング860の近位端部の上に嵌合して、ファスナ827によって発光体ハウジング860の近位端部の周りに締結される。ファスナ827は、ねじおよびナットである。ねじは、下方ボア825を貫通して、ナットと組み合う。カラー822は、脚部814に枢動可能に取り付けられる。カラー822の上方端部は、脚部814の間のスロット816に受容される。段付きボルト828は、カラー822をブラケット812に枢動可能に保持するためにアパーチャ818および上方ボア824を貫通する。段付きボルト828の一端は、ねじが形成されて、ナットを受容する。
制御レバー840は、カラー822に取り付けられる。制御レバー840は、三角形状のハンドル842を含む。ハンドル842により、使用者は、制御レバー840を操作することができる。アーム844は、ハンドル842に連結されて、ハンドル842から離れるように延びる。アーム844は、貫通穴848を含む足部846で終端する。足部846は、角度付きボア826が受容するファスナ850によってカラー822の上方部分に取り付けられる。
フード650(図15)がヘルメット100の上に配置されるとき、ハンドル842は、顔面シールド700(図15)の上方でシェル410の内側表面に向かい合って延在する。この位置で、シェル410の外側から使用者の手により、シェルを通してハンドル842を保持して操作し、ピン828の軸を中心にしてカラー822を回転させることができる。カラー822の回転により、発光体ハウジング860の角度および紫外線光620の光線の方向が変更されて、所望の場所に光を照射することができる。
発光体ハウジング860は、円筒状である一端と、切頭円錐の形をしている他端と、を有する。回路基板872は、発光体ハウジング860の中に実装される。紫外線発光ダイオード(UVLEDS)870などの紫外線光源は、回路基板872に実装される。UVLEDS870は、はんだ付けなどの適切な電子組立技術によって回路基板872に実装される。適切な紫外線発光ダイオード870は、カリフォルニア州サンノゼにオフィスを有するLED・ENGIN・コーポレーションから型番LZ−100U600として市販されている。
紫外線発光ダイオード870の各々は、紫外線周波数スペクトルで発光する。具体的には、UVLED870は、325から400ナノメートルの間の波長を有する紫外線(UV)光を発する。この周波数範囲のUV光により、組織および体液は、蛍光を発せられる。これらの材料の蛍光により、視覚的検出が単純化される。
任意の実施形態では、1つまたは複数のUVLEDS870が赤色可視光LED871と交換される。赤色可視光LED841は、紫外線発光体組立体800の近傍で他の人間が容易に見ることができる。赤色可視光LED871は、UVLEDS870の作動中に他の職員および専門技術者に対する警報信号として機能する。
電気ケーブル890は、回路基板872に連結される一端892と、電気コネクタ894で終端する他端と、を有する。コネクタ894は、主要なPCB302(図6)上の別のコネクタ部分と組み合う。ケーブル890は、支持構造128の部分の中でそれに沿って隠れた形式で配索される。ケーブルクランプ896は、支持構造128に対してケーブル890の一部を保持する。ケーブル890は、主要なPCB302からUV光源870に電力を供給する。
一実施形態では、スイッチボタン898により、使用者は、UVLEDS870を選択的にオンとオフにすることができる。スイッチボタン898は、顎バー132の遠位向き面に実装され、主要なPCB302に連結される。使用者は、フード650(図15)を着用したまま、シェル410(図15)の材料を介してボタン898を押すことができる。別の実施形態では、主要なPCB302は、予め決めた検査期間の後でUVLEDS870をオフにするタイマ回路を含む。
追加の実施形態では、ヘルメット100は、フード650が着用されたときにフード650の存在を検知するホール効果センサ899を含む。ホール効果センサ899は、下方実装デバイス170の近傍の顎バー132の遠位向き面に実装される。この例では、下方実装要素740(図19)は、マグネットであり、下方実装デバイス170は、鋼鉄などのマグネットに付く材料である。ホール効果センサ899は、主要なPCB302と連結されて通信を行う。主要なPCB302は、下方実装要素740の取り付けおよびフード650が着用されていることを示す信号をホール効果センサ899から受信したときにUVLEDS870をオンにできるだけである制御回路を含む。
傾斜したシェル880は、発光体ハウジング860の出口端部を囲んでいる。リングクランプ888は、シェル880の外周の周りに実装されて、発光体ハウジング860の周りに締結される。発光体通路882は、シェル880の中央を貫通する。UVLEDS870からのUV光は、通路882を貫通してシェル880から出て行く。
個人がシステム600を身に着けたとき、LEDを含むハウジング860は、フード顔面シールド700から内側に間隔が空いている。シェル880は、顔面シールド700(図15)の内面に向かい合うように発光体ハウジングから延びる。シェル880は、UV光線620が顔面シールド700に反射して使用者に向かって戻るのを阻止する。また、シェル880は、UVLEDS870から所望の標的に向けて発せられたUV光線を視準する。
紫外線検査発光体組立体800は、空気排出ノズル168の直下に位置付けされる。そのように位置付けすることにより、排出ノズル168から排出された空気は、発光体組立体800の周囲の暖かいどんな空気でも吹き飛ばして発光体組立体から遠ざける。これにより、発光体組立体の近傍の加熱された空気の量が減少する。代わりに、加熱された空気は、フード650の外に排出される。この加熱された空気の除去により、個人防護システム600の着用者が発光体組立体800から生じる熱によって暖められる程度が減少する。
図19、20A〜Cを参照すると、フード650および顔面シールド700の詳細が示されている。フード650は、フード400と類似している。図を簡略化するために、インサート450および460は省略している。
顔面シールド700は、可撓性を有し、透明である。図15に示すように、顔面シールド700は、個人によるシステム600の着用後に顔面シールド700がヘルメット100の顔面開口部134を覆うように、遠位向き前部セクション412に実装される。
顔面シールド700は、多層レンズを含む。顔面シールド700は、2つのレンズ、外側の紫外線(UV)を通すレンズ710と内側のUVを遮るレンズ750とを含む。通過レンズ(passing lens)710は、UV光が透過すなわち通り抜けることができる。一実施形態では、UV透過レンズ(transmission lens)710は、ポリカーボネート、アクリルまたはポリエチレン・テレフタレート(PET)などの透明プラスチックで型成形または形成される。PETは通常、ポリエステルとも呼ばれる。通過レンズ710は、略矩形の形状で角が丸い。通過レンズ710は、上部712、下部714、外周縁部716およびシール周辺部718を含む。レンズ710は、遠位向き外面722および近位向き内面724も有する。
遮断レンズ(blocking lens)750は、UV光の透過を阻止する。遮断レンズ750は、UV遮光の添加物を含む透明なPETの押し出し成形により形成される。そのようなUV遮光の添加物の一例として、Ultimate UV390−1がある。Ultimate UV390−1は、オハイオ州クリーブランドのColormatrix・コーポレーションから市販されている。Ultimate UV390−1は、UV遮断レンズ750の押し出し成形前に添加されてPET材料と混合される。
遮断レンズ750の外向き面は、接着剤、熱かしめ、または超音波溶接などの適切な方法によって通過レンズ710の内向き面に取り付けられる。
通過レンズ710は、フード内面424と僅かに重なり合って開口部440の上側に実装される。レンズ710は、レンズ500をシェルに対してシールするのと同じ手段によってシェル410に対してシールすることができる。
上方実装要素730は、上部712に沿って通過レンズ710上に配置される。上方実装要素730は、上部712に沿ってレンズ710上に中心付けされる。上方実装要素730は、レンズ710を貫通するように画定されて矩形に形作られたアパーチャ732である。上方実装要素730は、ヘルメット100に含まれている上方実装デバイス184(図2)に締結するために配置構成される。
2つの下方実装要素740は、内面724の下部714に沿ってUV透過レンズ710上に配置され、近位方向に向いている。下方実装要素730は、レンズ500上に見られる構成要素と同じにすることができる。
遮断レンズ750は、形状が略矩形であり、丸い角部を有する。遮断レンズ750は、上部752、下部754、外周縁部756、およびU形状の開口部またはスロット760を含む。UV遮断レンズ750は、遠位向き外面762および近位向き内面764をさらに有する。
UV遮断レンズ750は、UV透過レンズ710よりも面積が僅かに小さい。UV遮断レンズ750の遠位向き外面762は、接着剤または熱かしめなどの適切な方法によって、外側のUV透過レンズ710の近位内向き面724に取り付けられる。内側のUV遮断レンズ750と外側のUV透過レンズ710の組合せは、可視光線を通すが、開口部760を除いてUV光を遮断する。
使用中に、フード650は、使用者の頭部の上側に配置され、ヘルメット100に取り付けられる。上方実装要素730は、上方実装デバイス184(図2)に締結され、下方実装要素740は、対応する下方実装デバイス170(図2)に取り付けられる。上方実装要素730は、シェル880がU形状の開口部760の中に直面するように、UV検査発光体組立体800(図15)に関して顔面シールド700を中心付けする。この位置では、UV検査発光体組立体800によって発せられたUV光線620(図15)は、所望の標的に向けて、開口部760と開口部内に配置されたレンズ710のセクション715とを貫通する。
遮断レンズ750は、システム600の外側の面に反射し得ると共に顔面シールド710を通ってフード410に入り得るUV光の透過を減少させ、そうでない場合は排除する。これにより、システムが発したUV光が個人の目の中に反射する可能性が減少する。結果として、システムを着用している個人の目にこの紫外線光の反射が損害を与えるのと同程度の減少がもたらされる。
顔面シールド700の、外側のUV透過レンズ710と内側のUV遮断レンズ750の組合せにより、専門技術者は、都合の良いことに、UV光を使用して医療用/外科用の器具610を検査でき、同時に、反射したUV光線の影響から保護することができる。
UV光は、100から400ナノメートルの波長を有するものとして定義される。生体組織および体液の検査および検出のための好適な波長は、360から380ナノメートルの範囲にある。任意の実施形態では、UV遮断レンズ750は、360から380ナノメートルの範囲のUV波長のみがUV遮断レンズ750を透過するように、被覆物または添加物によって色付けすることができる。
図21は、顔面シールド700で使用されるいくつかの異なるレンズ材料についての光透過パーセント(percent light transmission)対波長の図表900を示す。図表900は、異なる添加物を使用するいくつかのポリエステル(PET)系材料の光透過の特性を比較している。人間の目の可視周波数の範囲は、390から710ナノメートルの間である。図表900は、300から440ナノメートルの波長範囲における光透過をパーセント(%)で示す。図表560は、試験した特定のレンズ材料を介した光透過の実際の測定値を示す。
図表900は、UV透過レンズ710を形成するPET材料の光透過パーセントに対応する線902を含む。線904は、Ultimate UV370−1として識別される添加材料を含有するPETレンズの光透過パーセントに対応する。線906は、UV遮断レンズ750を形成するUltimate UV390−1として識別される添加材料を含有するPETレンズの光透過パーセントに対応する。
図表900は、320から400ナノメートルのUV周波数の範囲において、少しの添加物もなしでPETを使用して形成したUV透過レンズ710が、UV光の透過について僅かな減少を有するだけである、ということを示している。比較すると、添加物のUltimate UV390−1を含むPETを使用して形成したUV遮断レンズ750は、どの光子エネルギー(UV光)が遮断レンズ750を透過するのも、ほとんど完全に遮断する。
上述したことは、本発明の特定の態様に向けられている。本発明は、記載してきたものと異なる特徴を有することができる。
たとえば、すべての特徴が本発明のすべての態様に含めることができるわけではない。したがって、この発明のいくつかの態様は、微生物を無害にするための記載した単一/複数のUV発光体のみを含む場合がある。本発明のこれらの態様は、周囲の布と比較して音響エネルギーの伝達を最小限に歪めるのみであるインサート付きシェルを含むことはない。同様に、音響エネルギーの歪みを低減するようにインサートが設計される本発明の態様は、微生物をするために発光する構成要素を含む本発明の態様と共に使用することができない。
シェルを介して音響エネルギーの歪みを最小化するようにインサートが設計される本発明の別の態様は、口または耳の一方のみの周りに配置することができる。
製品の検査に使用される光子エネルギーを発光体が発する本発明の態様は、本発明の別の態様の中に組み込むことを必ずしも要求されない。
この出願の発明を形成する構成要素の配置構成は、記載してきたものと異なっている。たとえば、本発明のいくつかの態様では、微生物を無害にさせるために光子エネルギーを発する発光体を1つまたは複数の出口ダクトに配置することができる。代わりに、この発光体について、入口ダクトと1つまたは複数の出口ダクトの双方の中に配置してもよい。
同様に、この発明の特徴は、記載してきたものと異なる特徴を有する個人防護システムに組み込むことができる。したがって、この発明のすべての個人防護システムが、システムを着用する人間の正面および背後の双方に空気を放出できるダクトを有するわけではない。
同様に、この発明のすべての個人防護システムが、頭部に着用されるヘルメットを含むわけではない。この発明の個人防護システムは、着用者の肩部によって支持される固定ユニットを含むことができる。この固定ユニットは、着用者の頭部の上のフードとフードに空気を導入する換気ユニットとを保持する構造的な構成要素を含む。
同様に、システムを着用する個人の頭部の上のフードを保持する支持構造にフードを保持するために使用される締結部材は、例示であって制限ではないと理解される。本発明の代替態様では、スナップ式、面ファスナ、および、接着剤は、フードを支持構造に保持する構成要素として使用することができる。
フードに戻る光の反射を遮断するフードの顔面シールドの構造は、記載されるものと異なるようにすることもできる。本発明の代替態様では、顔面シールドをUV光が透過するのを可能にする顔面シールドのセクションは、より大型の構成要素へのインサートにすることができる。この大型の構成要素は、UV光の透過を遮断する材料で形成される。この大型の構成要素は、UV光を通すインサートが着座する開口部を備えて形成される。
同様に、この発明の個人防護システムの様々な態様の特徴は、必要に応じて組み合わせることができると理解されるべきである。
したがって、添付の特許請求の範囲の1つの目的は、本発明の要旨および範囲に入るそのような変形および変更のすべてを網羅することである。

Claims (16)

  1. 個人防護システムであって、
    前記システムを着用する個人の頭部の周りに延在し、その組立体が着用者の頭部の上方でフードを支持するように構成された構造支持体(100)と、
    前記構造支持体によって着用者の頭部の周りに支持される可撓性材料から形成されたフード(400)と、
    前記構造支持体(100)に実装され、前記フード(400)を通して空気を導入することのできるファン(211)と前記フード内で空気がそれを介して排出される少なくとも1つのノズル(168、295)とを含む換気ユニット(150)と、
    を含むものにおいて、
    前記換気ユニット(150)に発光体(360)が実装され、前記発光体は、前記換気ユニットを流通する前記空気の流れの中に光子エネルギーを発するように、かつ、前記少なくとも1つのノズルからの前記空気の流れを排出する前に前記換気ユニットを流通する前記空気の流れの中の微生物を無害にさせる波長で光を発するように適合されていることを特徴とする個人防護システム。
  2. 前記換気ユニットは、前記ファン(211)に向けて空気が導入される入口ダクト、または、前記ファンから前記少なくとも1つのノズルを介して空気が排出される出口ダクトの少なくとも一方を含み、
    前記発光体(360)は、前記入口ダクトまたは前記出口ダクトの少なくとも一方に実装されていることを特徴とする請求項1に記載の個人防護システム。
  3. 前記フードは、前記空気が前記フードの中に導入されるフィルタを有し、前記フィルタは、前記フードを通る空気流が425リットル毎分であるときに前記フィルタでの圧力降下が最大5パスカルであるような材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の個人防護システム。
  4. 前記フードは、トーガの一部であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の個人防護システム。
  5. 前記支持構造体は、システムを着用する前記個人に着用されるヘルメットであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の個人防護システム。
  6. 個人防護システムに用いるフードであって、
    個人の頭部および前記個人に着用される換気ユニット(100)の上に適合されるように形成され、前記個人の周りの生物学的汚染物からのバリアを形成する材料から形成されており、前記換気ユニットが空気を前記シェルの中に導入することができる材料から形成された少なくとも1つのセクション(430)を有する可撓性シェル(410)と、
    前記シェル(410)に実装され、前記個人が前記シェルの外部を透かし見ることができる顔面シールド(500)と、
    を含むものにおいて、
    前記シェル(410)は、前記シェルの表面積の大部分を画定する第1の材料から形成されたバリア布帛を有するように形成され、前記第1の材料は、第1の挿入損失を有し、前記シェルは、前記個人の口または耳の周りに配置される少なくとも1つの開口部(452、462)を有するようにさらに形成され、
    前記少なくとも1つの開口部(452、460)にインサート(450、460)が配置され、前記インサートは、第2の挿入損失を有するバリア布帛とは異なる第2の材料から形成され、前記第2の挿入損失は、前記第1の挿入損失よりも小さいことを特徴とする個人防護システムに用いるフード。
  7. 前記シェルおよび前記インサートを形成する材料は、前記インサートの挿入損失が、前記シェルを形成する前記材料の前記挿入損失よりも少なくとも8デシベル小さいように選択されていることを特徴とする請求項6に記載のフード。
  8. 前記フードは、前記フードの下側に配置される支持構造体(100)に対して前記フードを保持するための少なくとも1つの締結特徴部(522、530)をさらに含むことを特徴とする請求項6または7に記載のフード。
  9. 前記フードは、トーガの一部であることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載のフード。
  10. 個人防護システムであって、
    前記システムを着用する個人の頭部の周りに延在し、その組立体が着用者の頭部の上方でフードを支持するように構成された構造支持体(100)と、
    前記構造支持体の上側で前記頭部の周りに配置され、可撓性シェル(410)と前記シェルに取り付けられる透明な顔面シールド(700)とを有するフード(650)と、
    前記構造支持体(100)に実装され、前記フード(400)を通して空気を導入することのできるファン(211)と前記フード内で空気がそれを介して排出される少なくとも1つのノズル(168、295)とを含む換気ユニット(150)と、
    前記構造支持体に実装され、前記顔面シールドを通して前記フード(650)の外部に光を発するように配置された発光体(870)と、
    を含むものにおいて、
    前記発光体(872)は、所定の波長範囲内の光を発し、
    前記顔面シールド(700)は、前記所定の波長の光の透過を可能にする材料で形成された第1のセクション(715)と、可視光の透過を可能にしかつ前記所定の波長の光の透過を遮断する材料で形成された第2のセクションとを有し、
    前記フードは、前記発光体の発する前記光が前記フードの前記顔面シールド(700)の前記第1のセクション(715)を通して導かれるように、前記構造支持体に実装されていることを特徴とする個人防護システム。
  11. 前記顔面シールドは、前記発光体(870)の発する光を通す材料から形成される第1のレンズ(710)と前記第1のレンズに取り付けられる第2のレンズ(750)とを含み、前記第2のレンズは、前記発光体の発する光の透過を遮断する材料から形成され、かつ、前記光が発せられるところから離隔されるように形成され、発せられる前記光が通り抜ける前記第1のレンズの前記セクションは、前記顔面シールドの前記第1のセクション(715)であることを特徴とする請求項10に記載の個人防護システム。
  12. 前記第2のレンズ(750)にはスロット(760)が形成され、前記顔面シールドの前記第1のセクション(715)は、前記スロットに配置される前記第1のレンズの前記セクションであることを特徴とする請求項11に記載の個人防護システム。
  13. 前記発光体(870)は、325から400ナノメートルの間の波長で光を発することを特徴とする請求項10〜12の何れか一項に記載の個人防護システム。
  14. 前記発光体(870)は、前記フードの前記顔面シールド(700)から内方に離間されているハウジング(866)に収容され、前記発光体ハウジングから前方に前記フードの前記顔面シールドまでシェルが延設されていることを特徴とする請求項10〜13の何れか一項に記載の個人防護システム。
  15. 前記支持構造体(100)は、システムを着用する前記個人の前記頭部に着用されるように形成されたヘルメットであることを特徴とする請求項10〜14の何れか一項に記載の個人防護システム。
  16. 前記フード(650)は、トーガの一部であることを特徴とする請求項10〜15の何れか一項に記載の個人防護システム。
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