JP2016516957A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

バルブ装置は、バルブハウジング内で軸方向に移動可能に配設されると共に、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力に応答してメイン流体流における圧力を制限または調整するために、バルブハウジングのメインバルブシートと相互作用するように配設されているメインバルブ部材を備えている。制御バルブ部材は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材内で軸方向に移動可能である。パイロットバルブ部材は、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能であって、パイロットチャンバから出るパイロット流体流を制限するために、制御バルブ部材のパイロットバルブシートと相互作用するように配設されている。パイロットバルブ部材は、パイロットバルブ部材上への弾性的付勢が、作動力に応答して調節可能となるように、メインバルブ部材またはバルブハウジングに対して、パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢される。

Description

本発明は、一般的にはバルブ装置の分野に関する。特に、本発明は、ショックアブソーバにおける減衰媒体の流れを制御するためのバルブ装置に関する。
一般に、パイロットバルブを含むショックアブソーバの技術分野においては、ショックアブソーバの減衰媒体充填チャンバ内でのピストンの反復移動中に、圧縮チャンバとリバウンドチャンバとの間の減衰媒体の流れを制御するのに、圧力調整器、即ち、バルブ装置が使用されている。ピストンは、ピストンロッドを経由して、ホイールまたはシャーシに接続されており、これに対して、チャンバは、ピストンが接続されていないホイールまたはシャーシに接続されている。圧縮ストローク中に、ピストンは、軸方向に圧縮チャンバに向かう方向に移動して、圧縮チャンバ内の減衰媒体を加圧する。リバウンドストローク中に、ピストンは、軸方向にリバウンドチャンバに向かって、即ち、反対方向に移動して、リバウンドチャンバ内の減衰媒体を加圧する。ショックアブソーバの機能によれば、加圧された減衰媒体は、加圧されたチャンバから他方のチャンバまで、即ち、圧縮チャンバからリバウンドチャンバまで、またはその逆方向に移送される必要がある。このような減衰媒体の流れは、ピストン、かくしてショックアブソーバの減衰効果を得るため、即ち、ホイールとシャーシとの相対移動を減衰させるために制御される必要がある。
ショックアブソーバ内の減衰媒体の流れの圧力の制御は、パイロットバルブによって生成される圧力に依存している。ショックアブソーバの圧力調整器には、通常、シート部に作用するワッシャ、コーン、又は、シム等の、軸方向に移動可能な、又は、可撓性のあるバルブ部材が設けられている。圧力制御は、力の平衡または均衡、例えば、バルブ部材に一方向で作用する圧力及び/または流れ力と、バルブ部材に対して反対方向に作用するばね力、摩擦力、またはパイロット加圧力の1種または2種以上などの、反作用力または対向力との平衡によって達成される。ショックアブソーバのピストンが、圧力及び/または流れ力が対向力または反作用力よりも大きくなるように、ある速度で移動すると、移動可能なバルブ部材は強制的に開成される。かくして、移動可能なバルブ部材は、圧力調整器の調整領域に作用する圧力によって生成される流れの関数として定義されるストロークで、強制的に開成される。
上述の圧力調整型のバルブ装置は、軸方向に移動可能な、または可撓性のあるバルブ部材に作用するパイロット圧力を制御するのに、電気制御式パイロットバルブを使用し得る。このような装置の一例が、米国特許第5934421に開示されており、この例では、スプールバルブ装置が設けられており、このスプールバルブ装置は、アクチュエータに供給される電流に応じてスプールを移動させることによって、パイロットチャンバから出るパイロット流体流に対する制限部(restriction)を直接的に及び電気的に調節または制御する。パイロット圧力は、可撓性のあるバルブ部材に作用し、それによって、次いで主流に対する圧力調整効果を制御する。パイロットチャンバは、更に、パイロット流体流がショックアブソーバの作業チャンバ間のバイパス流体流も構成しているように、ショックアブソーバの作業チャンバの1つと流体連通している。開示された装置での欠点は、開示されたスプールバルブの幾何学形状が、パイロットチャンバから出る相対的に少ないパイロット流体流だけを可能にしていることである。したがって、パイロット圧力の制御、従って、減衰力の全体的制御は、特に、より高速のピストン速度または流れ速度において、限界となり、不適切となり得る。開示された装置についての別の欠点は、スプールバルブ設計のために、パイロット圧力及びバイパス通過に対する制限の制御が、液圧流体の粘度及び温度に敏感であることである。
本発明の目的は、流れ制限及び減衰特性の制御を改善した、改良型バルブ装置を提供することである。本発明の別の目的は、外部位置及び内部(ピストン装着)位置の両方に設置し得る、小型バルブ装置を提供することである。
これらの目的及びその他の目的は、独立請求項において定義される特徴を有しているバルブ装置を提供することによって達成される。好ましい実施形態は、従属請求項に定義されている。
本発明の第1の態様によれば、ショックアブソーバ用のバルブ装置が提供される。このバルブ装置は、バルブハウジングと、パイロットチャンバと、メインバルブ部材と、制御バルブ部材と、パイロットバルブ部材とを備えている。バルブハウジングは、第1及び第2のポートを備えている。パイロットチャンバは、第1及び/または第2のポートと流体連通しており、ここにおいてパイロット圧力は、パイロットチャンバ内の液圧によって規定される。メインバルブ部材は、バルブハウジング内で軸方向に移動可能に配設されると共に、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力に応答して第1のポートと第2のポートとの間のメイン流体流における圧力を制限または調整するために、バルブハウジングのメインバルブシートと相互作用するように配設されている。制御バルブ部材は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材内で軸方向に移動可能である。パイロットバルブ部材は、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能であって、パイロットチャンバから出るパイロット流体流を制限するために、制御バルブ部材のパイロットバルブシートと相互作用するように配設されている。パイロットバルブ部材は、パイロットバルブ部材上への弾性的付勢が(またそれによってパイロット制限も)、作動力に応答して調節可能になるように、メインバルブ部材またはバルブハウジングに対してパイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢される。
本発明の第2の態様によれば、ショックアブソーバ用のバルブ装置が提供される。このバルブ装置は、バルブハウジングと、パイロットチャンバと、メインバルブ部材と、制御バルブ部材と、パイロットバルブ部材とを備えている。バルブハウジングは、第1及び第2のポートを備えている。パイロットチャンバは、第1及び/または第2のポートと流体連通しており、ここにおいてパイロット圧力は、パイロットチャンバ内の液圧によって規定される。メインバルブ部材は、バルブハウジング内で軸方向に移動可能に配設されると共に、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力に応答して第1のポートと第2のポートとの間のメイン流体流における圧力を制限または調整するために、バルブハウジングのメインバルブシートと相互作用するように配設されている。制御バルブ部材は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材内で軸方向に移動可能である。パイロットバルブ部材は、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能であって、パイロットチャンバから出るパイロット流体流を制限するために、メインバルブ部材またはバルブハウジングのパイロットバルブシートと相互作用するように配設されている。パイロットバルブ部材は、パイロットバルブ部材上への弾性的付勢が(またそれによってパイロット制限も)、作動力に応答して調節可能であるように、制御バルブ部材に対してパイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢される。
言い換えると、制御バルブ部材に作用する作動力に応答してパイロットバルブ部材に対する予張力または弾性的付勢を調節するために、パイロットバルブ部材と相互作用するように配設された制御バルブ部材を設けることによって、パイロットチャンバから出るパイロット流体流に対する制限が調節される。
本発明は、作動力を使用してパイロットバルブの流れ制限領域を直接的に調節する代わりに、作動力を加えてパイロットバルブに対する予張力または弾性的付勢を調節することによって、パイロット圧力の制御または調整の改善が達成され得るという洞察に基づいている。即ち、制御バルブ部材を使用してパイロットバルブ部材上への予張力または予荷重を調節することによって、圧力調整型のパイロットバルブが得られ、それによってパイロット圧力の制御または調整が改善される。パイロット圧力を制御するための(一定の最大流れ制限領域を有している)パイロットスプールバルブ装置の絞り効果(choking effect)が、このようにして低減または回避される。予張力または予荷重を直接的に調節または制御することについての別の利点は、変動する温度によるパイロットバルブの自己調整式の適応が達成され得ることである。更に別の利点は、より速い流れ速度またはピストン速度の間に、敏感で応答性のあるパイロットバルブ機能が達成されることである。
作動力は、少なくとも軸方向に与えられるものと理解される。また、パイロットバルブ部材に対する弾性的付勢は、制御バルブ部材に対する弾性的付勢効果も有しているものと理解される。この弾性的付勢効果は、作動力を相殺する。このことは、一方向だけに作動力を与える作動装置、例えば、ソレノイド式作動装置によって作動力が提供されるときに、有利である。パイロットバルブ部材上への弾性的付勢は、パイロットバルブシートに向かってパイロットバルブ部材を弾性的に付勢するように配設された、付勢ばね装置(biasing spring arrangement)によって達成され得る。この付勢ばね装置は、(本発明の第1の態様の実施形態においては)パイロットバルブ部材とメインバルブ部材またはバルブハウジングとの間に配設されるか、あるいは(本発明の第2の態様の実施形態においては)パイロットバルブ部材と制御バルブ部材との間に配設された、付勢ばね部材を備えてもよい。付勢ばね部材は、少なくとも部分的に制御バルブ部材内に配設し得る。
本発明の第1または第2の態様の実施形態によれば、バルブ装置は、パイロットバルブシートとパイロットバルブ部材との間に配設された、中間パイロットバルブ部材を更に備えている。中間パイロットバルブ部材は、パイロットバルブシートから離れる方向に、パイロットバルブ部材に向かって弾性的に付勢されてもよい。中間パイロットバルブ部材は、したがって、パイロットバルブ部材に作用して、パイロットバルブの閉成を防止または低減する。中間パイロット部材は、軸方向に順応性があるか、または可撓性があってもよく、ディスク形またはプレート形であってもよい。そのような中間パイロットバルブ部材は、また、シムまたは互いに積み重ねられた複数のシムとして記述することもできる。順応性または可撓性のあるパイロットバルブ部材は、バルブ装置において液圧がかけられたときに撓むような曲げ剛性または撓み剛性(flexural rigidity)を有しているワッシャ型バルブ部材、例えば、ばね鋼のシートから打ち抜かれるか、またはエッチング加工されたバルブ部材を指すものと理解される。
パイロットバルブシートは、パイロットバルブ部材よりも大きい径方向の広がりを有し得る。パイロットバルブシートは、パイロットバルブ部材の外径よりも大きい直径を有している環状バルブシートによって画定されてもよい。径方向の広がりまたは直径における差は、中間パイロットバルブ部材の両側の間、即ち、パイロット制限部の上流の圧力と下流の圧力との間の圧力フィードバック効果を達成する、差分領域を画定している。この差分領域のために、パイロット制限部の上流の圧力は、下流の圧力と比較して、中間パイロットバルブ上のより大きい領域に作用する。即ち、圧力フィードバックは、パイロット制限部の上流と下流の圧力間で差異がわずかであるとき、即ち、パイロット制限部が、パイロット流体流に対してわずかな制限しか達成しないときには、ほとんど影響がないことになる。この場合には、圧力フィードバックは、中間パイロットバルブ部材を、パイロットバルブシートから離れさせるように作用して、パイロット制限部を開放する。上流の圧力が、パイロット制限部の下流の圧力よりも実質的に大きいときには、パイロット圧力の閉成加圧力が支配的になり、圧力フィードバックはその最大の効果を有していることになる。
本発明の第1または第2の態様の別の実施形態によれば、中間パイロットバルブ部材は、例えば、パイロットチャンバとの、それを介した流体連通のための貫通孔を備えている。このことは有利であり、その理由は、本質的に同一の圧力が中間パイロットバルブ部材の両側に作用して、それによって、中間パイロットバルブ部材にかかる圧力差により中間パイロットバルブ部材に作用する、不要な力の量を低減するからである。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、制御バルブ部材は、第1のバイパスバルブ部分を備え、この第1のバイパスバルブ部分は、第1のポートと第2のポートとの間のメイン流体流を迂回させるバイパス流に対するバイパス制限部を画定しているために、メインバルブ部材の第2のバイパスバルブ部分と相互作用するように配設されており、バイパス制限部は、作動力に応答して調節可能である。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、第2のバイパスバルブ部分は、前記メインバルブ部材の内部縁端を備えている。内部縁端は、メインバルブ部材における溝または凹部の縁端とし得る。溝または凹部は、第2のポートと流体連通していてもよい。溝は、制御バルブ部材の周辺に延びる、環状溝とし得る。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、第1のバイパスバルブ部分は、前記制御バルブ部材内の凹部の縁端を備えている。この凹部は、溝または環状溝を備えてもよい。凹部または溝は、制御バルブ部材の包絡面内に形成されるものと理解される。制御バルブ部材は、本質的に円筒形状とし得る。凹部または溝は、軸方向の延長部を有している。この凹部は、制御バルブ部材の包絡面に空けられた1つまたは複数の径方向穴とし得る。第1のバイパス部分は、制御バルブ部材の軸方向端部の近くに形成して、第1のバイパス流とパイロットチャンバとの間の短い流路を可能にし得る。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、第1のバイパスバルブ部分は、制御バルブ部材の下方縁端部分を備えている。言い換えると、第1のバイパスバルブ部分は、制御バルブ部材の下端の縁端を備えている。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、メインバルブ部材は、第1のポート内の液圧に応答してメインバルブ部材をメインバルブシートから軸方向に引き離すように配設された第1のリフティング表面領域と、第2のポート内の液圧に応答してメインバルブ部材をメインバルブシートから軸方向に引き離すように配設された第2のリフティング表面領域とを備えている。言い換えると、メインバルブ部材は、第1のポート内の液圧流体の圧力が第1のリフティング表面に作用してメインバルブ部材に加圧リフティング力を発揮するように、径方向の広がりを有している第1のリフティング表面を有し得る。対応して、第2のリフティング表面は、第2のポート内の液圧流体の圧力が第2のリフティング表面に作用してメインバルブ部材に加圧リフティング力を発揮するように、径方向の広がりを有し得る。そのような第1及び第2のリフティング表面を有していることは、メインバルブ部材が、両方向、即ち、第1のポートから第2のポートへ、または第2のポートから第1のポートへのいずれかの、メイン流体流における圧力を制限または調節することができるので、有利である。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、バルブ装置は、パイロット流体流がパイロットチャンバから、液圧が最低であるポートへと流れるように、第2のパイロットバルブ部分から第1のポートへの方向だけの流体流を可能にしているように配設された第1の一方向バルブと、第2のパイロットバルブ部分から第2のポートへの方向だけの流体流を可能にしているように配設された第2の一方向バルブとを備えてもよい。言い換えると、第1の一方向バルブは、パイロットバルブまたは制限部と第1のポートとの間に配設され、第2の一方向バルブは、パイロットバルブの出口または制限部と第2のポートとの間に配設されている。第1及び第2の一方向バルブは共に、流れをパイロットチャンバから、液圧が最低であるポートへと誘導する逆進バルブ(reverse valve)を形成している。第1及び第2の一方向バルブは、メインバルブ部材の中、またはその上に配設すると共に、それぞれ前記メインバルブ部材における流れ通路を経由して、第1及び第2のポートと流体連通させてもよい。第1及び第2の一方向バルブは、ボールチェックバルブ型のものとし得る。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、バルブ装置は、第1のポートからパイロットチャンバへの方向だけの液圧流体流を可能にしている第3の一方向バルブと、第2のポートからパイロットチャンバへの方向だけの液圧流体流を可能にしている第4の一方向バルブとを備えてもよい。第3及び第4の一方向バルブは、メインバルブ部材の中、またはその上に配設すると共に、それぞれ、前記メインバルブ部材における流れ通路を介して、第1及び第2のポートと流体連通させてもよい。第3及び第4の一方向バルブは、そこを通過する本質的に無制限の流れを可能にしているように配設して、パイロットチャンバが、第1または第2のポートにおけるのと本質的に同一圧力の液圧流体を収納するようにしもよい。即ち、第3及び第4の一方向バルブは、パイロットチャンバへの入口バルブとして作用して、パイロットチャンバ中への本質的に無制限の液圧流体の流れを可能にしていることができる。第3及び第4の一方向バルブは、メインバルブ部材の中、またはそれを貫通する流れ開口と相互作用する、順応性または可撓性のあるディスク形またはプレート形のバルブ部材を備えてもよい。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、パイロットバルブ部材は、例えば、パイロットチャンバと、それを介して流体連通するための軸方向貫通孔を備えている。このことは、同一圧力がパイロットバルブ部材と制御バルブ部材の両方の軸方向端部に作用し、それによって、パイロットバルブ部材及び制御バルブ部材にかかる圧力差によりそれらに作用する、不要な力の量を低減するので、有利であり得る。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、メインバルブ部材、制御バルブ部材及びパイロットバルブ部材の間に形成されている減衰空間は、第1及び第2のポートから密封されている減衰容積部を画定している。この減衰容積部は、パイロットバルブ部材の貫通孔を経由してパイロットチャンバと流体連通している。貫通孔は、減衰容積部とパイロットチャンバとの間の本質的に無制限の流体流を可能にしている断面を有し得る。このことは、本質的に同一圧力が制御バルブ部材の両側に作用し、それによって、制御バルブ部材にかかる圧力差によって制御バルブ部材に作用する力の量を低減するので、有利であり得る。減衰容積部は、第1及び第2のポートから密封されているので、液圧流体のパイロットチャンバへの入口は、流れ通路を経由して、例えば、メインバルブ部材またはバルブハウジングを通過し、即ち、パイロットバルブ部材または制御バルブ部材を通過しない。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、パイロットバルブ部材は、メインバルブ部材と制御バルブ部材との間の相対的移動が液圧式に減衰されるように、減衰容積部とパイロットチャンバとの間の流体流を制限するように配設された、減衰流れ制限部を備えている。代替的に、中間パイロットバルブ部材内の貫通孔は、メインバルブ部材と制御バルブ部材との間の相対的移動が液圧式に減衰されるように、減衰容積部とパイロットチャンバとの間の流体流を制限するように配設された、減衰流れ制限部を形成しているための有効流れ面積を有し得る。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、バルブ装置は、メインバルブ部材またはバルブハウジングに対して、作動力と反対方向に、制御バルブ部材を弾性的に付勢するように配設された、フェイルセーフばね装置を更に備えてもよい。フェイルセーフばね装置は、作動力を受けないときには、制御部材をフェイルセーフ位置に軸方向に移動させる、または押しつけるように配設してもよく、そのフェイルセーフ位置において、パイロット制限部は閉成されて、バイパス制限部が部分的に開成して、バイパス流体流れに対する所定の制限を達成し得る。作動力が受けられない場合は、作動システムに対する電気的または機械的な故障があるときを意味すると理解される。フェイルセーフばね装置は、作動力が受けられない時にだけ、制御バルブ部材を弾性的に付勢するように配設し得る。フェイルセーフばね装置は、(上述のような)付勢ばね部材を備えてもよい。フェイルセーフばね装置は、代替的に、フェイルセーフばね部材と、軸方向に移動可動なばねベース部材と、パイロットばね部材とを備えてもよく、フェイルセーフばね部材及びパイロットばね部材は、その間のばねベース部材と直列に配設される。フェイルセーフばね部材のばね剛性は、パイロットばね部材の剛性よりも低くてもよい。フェイルセーフばね部材のばね剛性は、通常動作中、即ち、作動力が受けられるときに、ばねベース部材が動作不能となるように選択し得る。例えば、ばねベース部材は、通常動作中にメインバルブ部材に当接して休止すると共に、フェイルセーフ動作中、即ち、作動力が受けられないときに、メインバルブ部材から解除されてもよい。結果として、フェイルセーフ動作中は、フェイルセーフばね部材及びパイロットばね部材が供に(直列に)作用して、制御バルブ部材をフェイルセーフ位置に押しつける。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、メイン流体流の観点において下流制限機構及び上流制限機構を形成しているためにメインバルブ部材は、メインバルブシートと相互作用する、下流制限機構は、上流制限機構よりも大きな径方向広がりまたは直径を有している、それによって、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力に応答して、メイン流体流に対する制限を互いに異なって変化させる。言い換えると、下流制限機構及び上流制限機構の制限部は、メインバルブ部材の所望のストロークに対して互いに異なる変化をする。メイン流体流は、第1のポートから、上流制限機構を経由し、その後に下流制限機構を経由して、第2のポートまで流れるものと理解される。下流制限機構は、小ストロークで、制限機構機能のサイズに対して大きな効果を達成し、大ストロークで、小さい効果または遮断効果を達成するように配設し、上流制限機構は、小ストロークで、制限機構機能のサイズに対して小さい影響を達成し、大ストロークで先にあげたサイズに対して大きな影響を達成するように配設し得る。そのような構成は、メインバルブ部材がメインバルブシートに当接して休止しているときに、上流制限機構が部分的に開成され、下流制限機構が完全に閉成されるように配設することによって達成される。この実施形態は有利であり、その理由は、2つの直列接続(下流及び上流)の制限機構が共に使用されて、問題のバルブ装置において制限機構機能を形成して、それらの制限機構サイズを、現在のストロークサイズに応じて、好ましくは連続的に、互いに変更することによって、それぞれ少なくとも開成機能及び閉成機能の導入部及び終了部において円滑な流れ制限特性を達成し得るからである。この実施形態は、好ましくは、一方向流用のバルブ装置だけに使用される。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、メインバルブ部材は、環状溝を備えて、第1及び第2の環状部分を形成し得る。メインバルブ部材の第1の環状部分は、上流制限機構を形成するように、メインバルブシートと相互作用するように配設されている。メインバルブ部材の第2の環状部分は、下流制限機構を形成するようにメインバルブシートと相互作用するように配設されている。代替的に、メインバルブ部材は、第1及び第2の環状部分を形成しているために環状溝を備えてよく、メインバルブシートは、第1及び第2の環状バルブシート部分を形成しているために環状溝を備えてもよい。メインバルブ部材の第1の環状部分は、上流制限機構を形成するように、第1の環状シート部分と相互作用するように配設されてもよい。メインバルブ部材の第2の環状部分は、下流制限機構を形成するように、第2の環状シート部分と相互作用するように配設されている。この実施形態は2つの領域を達成し、これらの領域は、それぞれのストロークのサイズに依存して、領域関係の外側及び内側の制限機構を直接的に画定している。ストロークサイズが小さいときには、外側制限機構のサイズが、内側制限機構よりも小さい(即ち、問題のプロセスに対して、より大きな影響を与える)。ストロークサイズが増大するにつれて、内側制限機構のサイズが、外側制限機構よりも小さくなる(即ち、問題のプロセスに対して、より大きい影響を与える)。制限機構のサイズにおける前記変化は、制限機構間に発生する中間圧力が、開成機能及び閉成機能それぞれの第1及び第2の部分の間に、それぞれ連続して減少または増大するという効果を有している。移動するメインバルブ部材は、2つの圧力領域で作動し、その差分領域に、前記中間圧力が作用して、それぞれ開成機能及び閉成機能の導入部または終了部と関係して、円滑な湾曲形状の基礎を形成している、力を生成することができる。
本発明の第1または第2の態様の更に別の実施形態によれば、メインバルブ部材は、円形断面を有している軸方向貫通孔を備えている。更に、制御バルブ部材は、本質的に円筒形状であって、メインバルブ部材の貫通孔として、対応する寸法を有し、それによって制御バルブ部材が、少なくとも部分的にその中に移動可能に配設されると共に径方向に案内されることを可能にし得る。制御バルブ部材は、円形断面を有している軸方向貫通孔を備えてもよい。パイロットバルブ部材は、本質的に円筒形状であって、制御バルブ部材の貫通孔として対応する寸法を有して、それによってパイロットバルブ部材が、少なくとも部分的にその中に移動可能に配設されると共に径方向に案内されることを可能にし得る。即ち、メインバルブ部材、制御バルブ部材、及びパイロットバルブ部材は、互いに同軸に配設されてもよい。
本発明のさらなる詳細及び態様は、添付の図面を参照する、以下の詳細な説明から明白になるであろう。
本発明の第1の態様によるバルブ装置の第1の実施形態を示す図である。 メインバルブ部材が第1のポートから第2のポートへのメイン流体流を可能にしている開成位置にあるときの、第1の実施形態を示す図である。 本発明の第1の態様によるバルブ装置の第2の実施形態を示し、その実施形態においてはバイパス制限部が設けられていることを示す図である。 本発明の第2の態様によるバルブ装置の実施形態を示す図である。 本発明の第1の態様によるバルブ装置の第3の実施形態を示す図である。 第1のポートから第2のポートへの流れ方向が示されている、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第4の実施形態を示す図である。 第2のポートから第1のポートへの流れ方向が示されている、前記第4の実施形態を示す図である。 本発明の第1の態様によるバルブ装置の第5の実施形態のパイロットバルブ装置の詳細図である。 本発明の第1の態様によるバルブ装置の第6の実施形態を示す図である。 本発明の第1の態様によるバルブ装置の第7の実施形態を示す図である。 制御バルブ部材がフェイルセーフ位置にあるときの、第2の実施形態を示す図である。 制御バルブ部材がフェイルセーフ位置にあるときの、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第8の実施形態を示す図である。
次に、添付の図面と関係して、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第1の実施形態を示している。バルブ装置1は、バルブハウジング2と、パイロットチャンバ3と、メインバルブ部材4と、制御バルブ部材5と、パイロットバルブ部材6とを備えている。バルブハウジング2は、第1及び第2のポート7、8を備えている。第1の実施形態においては、第1及び第2のポートは、それぞれ、液圧流体の流入及び流出のための入口ポート及び出口ポートとして作用する。メインバルブ部材4は、バルブハウジング2内で軸方向に移動可能に配設されると共に、メインバルブ部材の上面11に作用するパイロット圧力Ppに応答して、第1のポート7から第2のポート8へのメイン流体流10を制限(即ち、圧力を調整する)ために、バルブハウジングのメインバルブシート9と相互作用するように配設されている。この実施形態において、メインバルブ部材4は、メインバルブ部材の上面11に作用するメインヘリカルばね部材12によってメインバルブシートに向かって閉成位置へと弾性的に負荷が懸けられている。その他の実施形態においては、メインバルブ部材は、その他のタイプのばね部材によって弾性的に付勢されてもよく、または所望の弾性的付勢を達成するために、それ自体で順応的及び/もしくは弾性的であってもよい。
パイロットチャンバ3は、メインバルブ部材の上面11と、制御バルブ部材5の上面と、バルブハウジング2の内壁面との間に形成される空間によって画定されている。パイロットチャンバ3は、制御バルブ部材5の上方部分内の貫通孔13を経由すると共に、パイロットバルブ部材6内の軸方向貫通孔14とメインバルブ部材4の底部内の軸方向貫通孔15とを経由して、第1のポート7と流体連通している。メインバルブ部材4の上面11に作用するパイロット圧力Ppは、パイロットチャンバ3内の液圧によって規定されている。また、前記貫通孔13及び14によって、結果として、本質的に同一圧力が制御バルブ部材5とパイロットバルブ部材6との両方の軸方向端面に作用し、それによって、パイロットバルブ部材及び制御バルブ部材にかかる圧力差から生じる力に打ち勝つための作動力を不要にすることになる。軸方向の貫通孔15は、これが流れ制限オリフィスとして作用して第1のポート7から、制御バルブ部材5とメインバルブ4のカップ形下端の内表面との間に形成される空間への、液圧流体の流入を限定するように、比較的小さい断面を有し得る。このことは、制御バルブ部材にかかる圧力差を劇的に低減し得る。
前記制御バルブ部材5は、実質的に円筒形をしており、メインバルブ部材と同軸に、部分的にはその内部に配設されて、上面11の上方にパイロットチャンバ3の中へと延びている。制御バルブ部材5は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材に対して軸方向に更に移動可能である。この実施形態において、作動力は、作動ロッド16によって受けられる。この作動ロッドは、軸方向に移動可能な磁気部材であって、ソレノイドが、電流に応答して作動ロッドに力を与える。
パイロットバルブ部材6は、形状が実質的に円筒形であり、メインバルブ部材4に対して、及び制御バルブ部材5に対して、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能である。パイロットバルブ部材の上端部は、パイロットチャンバから出て第2のポート8へのパイロット流体流21を制限するために、制御バルブ部材の環状のパイロットバルブシート18と相互作用するように配設され、径方向に延びたフランジ部分17を備えている。フランジ部分17とパイロットバルブシートとは、対応する直径を有している。パイロットバルブ部材6は、付勢ばね部材19によって、前記メインバルブ部材に対して、パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢されている。パイロットバルブシート18は、制御バルブ部材5の部分であるので、パイロットバルブ部材への弾性的付勢に対する予張力は、作動力に応答する制御バルブ部材5の軸方向の移動によって調節可能である。
かくして、パイロット圧力Ppは、第1のポート7からパイロットチャンバ3へ流入する流体流22と、パイロットチャンバから第2のポート8への流出するパイロット流体流21との間の均衡によって決定され、後者はパイロット制限によって決定される。パイロット圧力Ppは、パイロットバルブ部材の上端に作用して、パイロットバルブを開成させるように作用する、下向きの加圧力を発揮する。パイロット制限の有効流れ面積は、パイロットバルブシートに対するパイロットバルブ部材のストロークによって決定される。このストロークは、加圧力と、付勢ばね部材19からの反作用ばね力との均衡によって決定される。かくして、パイロット制限は、圧力調整式である。上述されたように、付勢ばね部材の予張力は、作動力に応答して調節可能である。
図1において、メインバルブ部材4の底面20に作用する、第1のポート内の液圧は、メインヘリカルばね部材12の対向力と、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力Ppとに打ち勝つのに十分ではない。このことは、速度が遅く、第1のポートに接続されたショックアブソーバの作業チャンバ内の液圧が低くなるような場合にあてはまることがある。かくして、メインバルブ部材は閉成位置にあり、即ち、メインバルブシート9に当接しており、第1のポートから第2のポートへのメイン流体流を阻止している。しかしながら、パイロット流体流21は、パイロット制限部を経由して、パイロットチャンバから第2のポートへと流れる。
図2は、メインバルブ部材が開成位置にあって、第1のポート7から第2のポート8へのメイン流体流10の流れを可能にしているときの、第1の実施形態を示している。この場合には、メインバルブ部材の底面20に作用する、第1のポート内の液圧は、メインヘリカルばね部材12の対向力と、メインバルブ部材の上面11に作用するパイロット圧力Ppとに打ち勝つのに十分である。メイン流体流に対する制限は、パイロットチャンバから第2のポートへのパイロット流体流に対する制限を調節することによりパイロット圧力を調節することによって調節可能である。この調節は、制御バルブ部材に作用する作動力を調節することによって達成される。かくして、メイン流体流10の制限は、圧力調整式である。
図3は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態は、メイン流体流110を迂回するバイパス流体流127に対するバイパス制限部が設けられている点において、第1の実施形態と異っている。
制御バルブ部材105は、制御バルブ部材の包絡面における環状溝の縁端の形態の、第1のバイパスバルブ部分123を備えている。メインバルブ部材104は、メインバルブ部材内の環状溝の内部縁端の形態の、第2のバイパスバルブ部分124を備えている。第1のバイパスバルブ部分123は、第1のポート107から第2のポート108へのバイパス流体流127に対するバイパス制限部を画定するように、メインバルブ部材104の第2のバイパスバルブ部分124と相互作用する。バイパス流体流は、メイン流体流110を迂回する。制御バルブ部材105が、作動力に応答して軸方向に移動するときに、制御バルブ部材の溝とメインバルブ部材の溝(その縁端が第1及び第2のバイパスバルブ部分を形成している)との間の重複部分が変化して、それによってバイパス流体流127に対する有効流れ制限面積を調節する。
図4は、本発明の第2の態様によるバルブ装置の実施形態を示している。バルブ装置201は、バルブハウジング202と、パイロットチャンバ203と、メインバルブ部材204と、制御バルブ部材205と、パイロットバルブ部材206とを備えている。バルブハウジング202は、第1及び第2のポート207、208を備えている。第1及び第2のポートは、それぞれ、液圧流体の流入及び流出のための入口ポート及び出口ポートとして作用する。メインバルブ部材204は、バルブハウジング202内で軸方向に移動可能に配設されると共に、メインバルブ部材の上面211に作用するパイロット圧力Ppに応答して、第1のポート207から第2のポート208へのメイン流体流を、制限する(または圧力を調整する)ために、バルブハウジングのメインバルブシート209と相互作用するように配設されている。この実施形態において、メインバルブ部材204は、メインバルブ部材の上面211に作用するメインヘリカルばね部材212によって、メインバルブシートに向かって閉成位置へと弾性的に付勢されている。その他の実施形態において、メインバルブ部材は、その他のタイプのばね部材によって弾性的に付勢されてもよく、または所望の弾性的な付勢を達成するために、それ自体で順応的及び/もしくは弾性的であってもよい。
パイロットチャンバ203は、メインバルブ部材の上面211と、制御バルブ部材205の上面と、バルブハウジング202の内壁面との間で形成される空間によって画定されている。パイロット部材203は、制御バルブ部材205の上方部分の貫通孔213を経由して、及びパイロットバルブ部材206内の軸方向貫通孔214と、メインバルブ部材204の底部内の軸方向貫通孔215とを経由して、第1のポート207と流体連通している。メインバルブ部材204の上面211に作用するパイロット圧力Ppは、パイロットチャンバ203内の液圧によって規定されている。前記貫通孔213及び214は、また、結果として本質的に同一圧力が制御バルブ部材205とパイロットバルブ部材206との両方の軸端面に作用し、それによって作動力が、パイロットバルブ部材及び制御バルブ部材にかかる圧力差から生じる力に打ち勝つことを不要にすることになる。
前記制御バルブ部材205は、実質的に円筒形をしており、メインバルブ部材と同軸で、部分的にその中に配設されて、上面211の上方でパイロットチャンバ203中に延びている。制御バルブ部材205は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材に対して軸方向に更に移動可能である。この実施形態においては、作動力は、作動ロッド216によって受けられる。作動ロッドは、軸方向に移動可能な磁気部材であって、それに対してソレノイドが電流に応答して磁気部材に力をかける。
前記パイロットバルブ206は、形状が実質的に円筒形であり、メインバルブ部材204に対して、及び制御バルブ部材205に対して、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能である。
パイロットバルブ部材の下端部は、パイロットチャンバから出て第2のポート208へのパイロット流体流221を制限するために、メインバルブ部材の環状のパイロットバルブシート226と相互作用するように配設された、径方向に延びたフランジ部分225を備えている。フランジ部分225とパイロットバルブシートとは、対応する直径を有している。パイロットバルブ部材206は、付勢ばね部材219によって、前記制御バルブ部材に対して、パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢されている。この付勢ばね部材は、制御バルブ部材205とパイロットバルブ部材206の間に配設されているので、パイロットバルブ部材に対する弾性的付勢に対する予張力は、作動力に応答しての制御バルブ部材205の軸方向移動によって調節可能である。
かくして、パイロット圧力Ppは、第1のポート207からパイロットチャンバ203へ流入する流体流222と、パイロットチャンバから第2のポート208への流出するパイロット流体流221との間の均衡によって決定され、後者はパイロット制限によって決定される。パイロット圧力Ppは、パイロットバルブ部材の下端に作用して、パイロットバルブを開成させるように作用する、上向きの加圧力を発揮する。パイロット制限の有効流れ面積は、パイロットバルブシート226に対するパイロットバルブ部材のストロークによって決定される。このストロークは、加圧力と、付勢ばね部材219からの反作用ばね力との間の均衡によって決定される。かくして、パイロット制限は、圧力調整式である。上述のように、付勢ばね部材の予張力は、作動力に応答して調節可能である。
図4において、メインバルブ部材204の底面220に作用する、第1のポート内の液圧は、メインヘリカルばね部材212の対向力と、メインバルブ部材に作用するパイロット圧力Ppとに打ち勝つのに十分ではない。このことは、速度が遅く、第1のポートに接続されたショックアブソーバの作業チャンバ内の液圧が低くなるような場合にあてはまることがある。このように、メインバルブ部材は閉成位置にあり、即ち、メインバルブシート209に当接しており、第1のポートから第2のポートへのメイン流体流を阻止する。しかしながら、パイロット流体流221は、パイロット制限部を経由して、パイロットチャンバから第2のポートへと流れ、バイパス流体流227は、第1から第2のポートへと流れる。
図5は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第3の実施形態を示している。メインバルブシート309の方向に向いているメインバルブ部材304の部分は、環状溝を有して、第1及び第2の環状部分328、329を形成している。メインバルブシート309は、メインバルブ部材304に対向する表面に環状溝を有して、第1及び第2の環状バルブシート部分330、331を形成している。メインバルブ部材の第1の環状部分328は、第1の環状シート部分330の直径と対応する直径を有して、メイン流体流310に対する上流制限部を形成している。メインバルブ部材の第2の環状部分329は、第2の環状シート部分331の直径と対応する直径を有して、メイン流体流310に対する下流制限部を形成している。下流制限部及び上流制限部が異なる直径を有しているので、メイン流体流に対するそれらの制限は、メインバルブ部材の所望のストロークに対して、互いに異なって変化し、即ち、メインバルブ部材に作用する所望のパイロット圧力に応答して、異なって変化する。換言すると、メインバルブ部材の所望のストローク、即ち、メインバルブ部材とメインバルブシートとの間の所望のリフト距離のために、上流制限部は、下流制限部よりも、小さい有効流れ制限面積、即ち、流れに対するより大きい制限を与える。
図6及び7は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第4の実施形態を示し、バルブ装置は、第1ポートと第2のポートとの間の両方向の流体流を制限するように構成されている。図6には、第1のポート407から第2のポート408への流れ方向が示されており、図7には、第2のポートから第1のポートへの流れ方向が示されている。バルブ装置は、バルブハウジング402と、パイロット部材403と、メインバルブ部材404と、制御バルブ部材405とを備えている。バルブハウジング402は、第1及び第2のポート407,408を備えている。第4の実施形態においては、第1及び第2のポートは、交互に、液圧流体の流入及び流出のための、入口ポート及び出口ポートとして作用する。メインバルブ部材404は、バルブハウジング402内で軸方向に移動可能に配設されていると共に、メインバルブ部材の上面411に作用するパイロット圧力に応答して、第1のポート407と第2のポート408との間のメイン流体流410を制限する(または圧力を調整する)ように、バルブハウジングのメインバルブシート409と相互作用するように配設されている。メインバルブ部材404は、メインバルブ部材の上面411に作用するメインヘリカルばね部材412によって、メインバルブシートに向かって閉成位置へと弾性的に付勢されている。
前記パイロットチャンバ403は、メインバルブ部材の上面411と、バルブハウジング402の内壁面との間に形成される空間によって画定されている。パイロットチャンバ403は、メインバルブ部材404内の第1の軸方向貫通孔432を経由して第1のポート407と流体連通すると共に、メインバルブ部材404内の第2の軸方向貫通孔433を経由して第2のポート407と流体連通している。軸方向に順応性または可撓性のあるディスク形またはプレート形の一方向バルブ部材434が、メインバルブ部材の上面411上に配設されて、軸方向貫通孔432及び433を覆い、それによって、第1のポートからパイロットチャンバへの方向だけに、第1の軸方向貫通孔432を介する液圧流体流を可能にしている第4の一方向バルブと、第2のポートからパイロットチャンバへの方向だけに、第2の軸方向貫通孔432を介する液圧流体流を可能にしている、第4の一方向バルブを形成している。メインバルブ部材404の上面411に作用するパイロット圧力は、パイロットチャンバ403内の液圧によって規定される。その他の実施形態において、一方向バルブは、別のタイプ、例えば、ボールバルブ式のものでもよい。
制御バルブ部材405は、実質的に円筒形のものであり、メインバルブ部材404と同軸で、部分的にその中に配設されて、上面411の上方へパイロットチャンバ403中へと延びている。制御バルブ部材405は、制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、メインバルブ部材に対して軸方向に更に移動可能である。この実施形態においては、作動力は、作動ロッド416によって受けられる。作動ロッドは、軸方向に移動可能な磁気部材であって、それに対してソレノイドが電流に応答して力を及ぼす。
パイロットバルブ406は、形状が実質的に円筒形であり、メインバルブ部材404に対して、及び制御バルブ部材405に対して、制御バルブ部材内で軸方向に移動可能である。パイロットバルブ部材の上端は、パイロットチャンバから出るパイロット流体流421を制限するために、メインバルブ部材の環状のパイロットバルブシート418と相互作用するように配設され、径方向に延びたフランジ部分417を備えている。フランジ部分417及びパイロットバルブシートは、対応する直径を有している。パイロットバルブ部材406は、付勢ばね部材419によって、前記制御バルブ部材に対して、パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢されている。パイロットバルブシート418は、制御バルブ部材405の部分であるので、パイロットバルブ部材への弾性的付勢に対する予張力は、作動力に応答する制御バルブ部材405の軸方向移動によって調節可能である。
このように、パイロット圧力Ppは、第1のポート407からパイロットチャンバ403へ流入する流体流422と、パイロットチャンバから第2のポート408への流出するパイロット流体流421との均衡によって決定され、後者はパイロット制限によって決定される。パイロット圧力Ppは、パイロットバルブ部材の上端に作用して、パイロットバルブを開成させるように作用する、下向きの加圧力を発揮する。パイロット制限の有効流れ面積は、パイロットバルブシートに対するパイロットバルブ部材のストロークによって決定される。このストロークは、加圧力と、付勢ばね部材419からの反作用ばね力との均衡によって決定される。即ち、パイロット制限は、圧力調整式である。上述のように、付勢ばね部材の予張力は、作動力に応答して調節可能である。
制御バルブ部材405は、制御バルブ部材の包絡面における環状溝の縁端の形態の、第1のバイパスバルブ部分423を備えている。メインバルブ部材404は、メインバルブ部材内の環状溝の内部縁端の形態の、第2のバイパスバルブ部分424を備えている。第1のバイパスバルブ部分423は、第1のポート407と第2のポート408との間のバイパス流体流427に対する、二方向バイパス制限部を画定するように、メインバルブ部材404の第2のバイパスバルブ部分424と相互作用する。バイパス流体流は、メイン流体流410を迂回する。制御バルブ部材405が、作動力に応答して軸方向に移動するときに、制御バルブ部材内の溝とメインバルブ部材内の溝(その縁端が第1及び第2のバイパスバルブ部分を形成している)との間の重複部分が変化して、バイパス流体流427に対する有効流れ制限面積を調節する。
ボールバルブタイプの第1の一方向バルブ435は、パイロット制限部と第1の軸方向貫通孔432との間の流路に配設されて、パイロットバルブから第1のポートへの方向だけに流体流を可能にしている。ボールバルブタイプの第2の一方向バルブ436は、パイロット制限部と第2の軸方向貫通孔433との間の流路に配設されて、パイロットバルブから第2のポートへの方向だけに流体流を可能にしている。2つの一方向バルブ435、436は、共に、パイロット流体流が、液圧が最低であるポートへと流れることを確実にする、方向性バルブ装置を形成している。図6において、第1のポート407内の圧力は、第2のポート408内の圧力よりも高く、したがって、第1の一方向バルブ435は閉成されて、パイロットチャンバ403から第1のポート407へのパイロット流体流を防止し、これに対して第2の一方向バルブ436は開成されて、パイロットチャンバ403から第2のポート408へのパイロット流体流を可能にしている。第1の一方向バルブのボールは、パイロット制限部にかかる圧力差によって閉成位置に保持され、第2の一方向バルブは、パイロット流体流によって開成位置に移動されるものと理解される。図7において、第2のポート408内の圧力は、第1のポート407内の圧力よりも高く、一方向バルブ435、436は、図6における場合と比較して反対位置にあり、パイロットチャンバ403から第1のポート407へのパイロット流体流を可能にしている。即ち、2つの一方向バルブは、互いに独立に作動するが、同一圧力及び圧力差に応答して、所望の方向性バルブ機能を達成する。
制御バルブ部材405が作動力に応答して軸方向に移動するとき、ばね部材419に対する予張力が変化して、パイロット流体流421に対する圧力調整効果を調節する。結果的に、パイロット圧力は、作動力を調節することによって調節され得る。
第1のバイパスバルブ部分423は、第1のポートと第2のポートとの間の二方向バイパス流体流427に対するバイパス制限部を画定するように、メインバルブ部材404の第2のバイパスバルブ部分424と相互作用するように配設されている。バイパス流体流は、メイン流体流410を迂回する。バイパス流は、パイロット流421と分離されている。制御バルブ部材405が、作動力に応答して軸方向に移動するとき、制御バルブ部材内の溝とメインバルブ部材内の溝(その縁端が第1及び第2のバイパスバルブ部分を形成している)との間の重複部分が変化して、バイパス流体流427に対する有効流れ制限面積を調節する。
メインバルブ部材404の底面は、第1のリフティング表面領域420を構成している。第1のポート407における液圧がその領域420に作用すると共に、この圧力が、メインバルブ部材の上面411に作用するパイロット圧力Ppと、メインヘリカルばね部材412の力とに打ち勝つのに十分であるときに、メインバルブ部材404は、軸方向上方に移動されて、結果的にメインバルブシートから開放され、第1のポートから第2のポートまで、メインバルブ部材とメインバルブシートとの間のメイン流体流を可能にしている。この場合が図6に示されている。
メインバルブ部材404は、第2の環状リフティング表面領域437を更に備えている。この領域は、メインバルブ部材の上方部分と下方部分との間の直径の差によって画定されている。第2のポート408内の液圧が、領域437に作用すると共に、この圧力がメインバルブ部材の反対側に作用するパイロット圧力と、メインヘリカルばね部材411の力とに打ち勝つのに十分であるときに、メインバルブ部材404は、軸方向上方に移動されて、結果的にメインバルブシートから開放されて、第2のポートから第1のポートまで、メインバルブ部材とメインバルブシートとの間のメイン流体流を可能にしている。この場合が図7に示されている。
制御バルブ部材405の下端とメインバルブ部材404のカップ形下端の内表面との間に形成されている空間が、第1及び第2のポート407、408から密封されている減衰容積部438を画定している。パイロットバルブ部材406は、減衰容積部438とパイロットチャンバ403との間の流体連通のために、軸方向にそれを通過して延びる貫通孔414を有している。また、軸方向貫通孔414によって、結果として、本質的に同一圧力がパイロットバルブ部材と制御バルブ部材との両方の軸方向端面に作用し、それによって、制御バルブ部材にかかる圧力差から生じる力に打ち勝つための作動力を必要としないことになる。
図8は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第5の実施形態を示している。第5の実施形態は、中間パイロットバルブ部材539が、パイロットバルブシート518とパイロットバルブ部材506との間に設けられていること、及び(パイロットバルブシートがパイロットバルブ部材よりも大きな直径を有しているように、)パイロットバルブ部材が径方向に延びたフランジ部分を有さないことにおいて、第4の実施形態と異っている。中間パイロットバルブ部材539はシムタイプ、即ち、軸方向に可撓性のあるディスク形ワッシャである。中間パイロットバルブ部材の固有の弾性特性によって、中間パイロットバルブ部材が、パイロットバルブ部材に向かってパイロットバルブシートから離れる方向に弾性的に付勢されている。即ち、中間パイロットバルブ部材は、パイロットバルブ部材に作用してパイロットバルブの閉成を防止または低減している。パイロットバルブシートは、パイロットバルブ部材よりも大きい直径を有しているので、差分領域が形成されて、中間パイロットバルブ部材の両側間、即ちパイロット制限部の上流圧力と下流圧力との間で、圧力フィードバック効果を達成している。パイロット制限部が完全に閉成されていないときに、パイロット流体流は、パイロットチャンバ503から、制御バルブ部材505の上端における貫通孔513を介し、中間パイロットバルブ部材539とパイロットバルブシート518との間を、中間パイロットバルブ部材内の少なくとも1つの貫通孔540を介し、その後に、どちらが最低圧力を有しているかに応じて、第1または第2のポートへと流れる。中間パイロットバルブ部材539には、パイロットチャンバと減衰容積部との間を、パイロットバルブ部材506内の貫通孔を経由し、そこを通過する液圧流体流を制限するために、オリフィス、即ち、貫通孔541が更に設けられている。オリフィス、即ち、貫通孔541は、有効流れ面積を有し、メインバルブ部材と制御バルブ部材との間の相対的移動が液圧式に減衰されるように、減衰容積部とパイロットチャンバとの間の流体流を制限するように配設された減衰流れ制限部を形成している。
図9は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第6の実施形態を示している。この第6の実施形態は、バイパスバルブ構成が異なる点において、第2の実施形態と異っている。制御バルブ部材は、本質的に平坦な下端表面部分642を有し、第1のバイパスバルブ部分は、この下端表面部分の縁端643を備えている。
図10は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第7の実施形態を示している。この第7の実施形態は、パイロットバルブ部材には、パイロットチャンバ703と減衰容積部738との間の流路内にオリフィス744が設けられている点において、第4の実施形態と異っている。オリフィスは、一定の有効流れ面積を有して、メインバルブ部材と制御バルブ部材との間の相対移動が液圧式に減衰されるように、減衰容積部とパイロットチャンバとの間の流体流に対する制限部を達成している。
図11は、制御バルブ部材105がフェイルセーフ位置にあるときの、第2の実施形態を示している。図において、作動力が受けられていない場合、即ち、例えば、作動システムに対する電気的または機械的な故障がある場合が示されている。作動力が受けられていないので、付勢ばね部材119は、制御部材105を上方に図示されたフェイルセーフ位置へと押しつけて、このフェイルセーフ位置において、パイロット制限部から第2のポート108への流路が閉成され、バイパス制限部は部分的に開いて、バイパス流体流127に対する所定の制限部を達成する。フェイルセーフ位置において、制御バルブ部材及びメインバルブ部材内の環状溝145、146には重複部分がなく、結果的に、パイロット制限部からの流路を閉成して、パイロットチャンバからの出る流体流をすべて阻止している。結果的に、液圧流体がパイロットチャンバから出るのが防止されると共に、パイロットチャンバ103内の液圧流体の圧力によって、メインバルブ部材104がメインバルブシート109から開放されるか、または持ち上げられるのが防止されている。フェイルセーフ位置において、第1から第2のポートへの全体的流れは、したがって、メインバルブ部材に対する制御バルブ部材のフェイルセーフ位置によって画定されている、バイパス流体流127に対する所定の制限部だけによって決定される。
図12は、本発明の第1の態様によるバルブ装置の第8の実施形態を示している。この第8の実施形態は、フェイルセーフばね部材847と軸方向に移動可能なばねベース部材848とを更に備えている点において、第2の実施形態と異っている。フェイルセーフばね部材847及び付勢ばね部材819は、これらの間のばねベース部材848と直列に配設されている。フェイルセーフばね部材のばね剛性は、通常動作中、即ち、作動力が受けられているときに、ばねベース部材が動作不能となるように、付勢ばね部材の剛性よりも低い。ばねベース部材は、通常動作中は、メインバルブ部材のシート部分849に当接して休止しており、フェイルセーフ動作中にはメインバルブ部材から開放されている。フェイルセーフ動作中には、図12に示されるように、フェイルセーフばね部材及びパイロットばね部材が共に直列に作用して、制御バルブ部材をフェイルセーフ位置に押しつけている。図11に関係して上記で説明されたのと同様にして、フェイルセーフ位置にある間は、パイロットチャンバから第2のポートへの流路が閉成されると共に、バイパス制限部が部分的に開いて、バイパス流体流827に対する所定の制限部を達成している。
本発明の例示的な実施形態を示して説明したが、本明細書において記述されるように、本発明について多数の変更及び修正、または改変を行い得ることが、当業者には明白であろう。即ち、本発明の上記の説明及び添付の図面はその非限定の例であること、及び本発明の範囲は添付の特許請求の範囲において定義されることが理解されるべきである。

Claims (22)

  1. ショックアブソーバ用のバルブ装置(1)であって、このバルブ装置は、
    第1及び第2のポート(7、8)を備えているバルブハウジング(2)と、
    前記第1及び/または第2のポートと流体連通しており、内の液圧によってパイロット圧力(Pp)を規定しているパイロットチャンバ(3)と、
    前記バルブハウジング内で軸方向に移動可能に配設されていると共に、前記メインバルブ部材に作用する前記パイロット圧力に応答して前記第1のポートと第2のポートとの間のメイン流体流(10)を制限するために、前記バルブハウジングのメインバルブシート(9)と相互作用するように配設されているメインバルブ部材(4)と、
    制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、前記メインバルブ部材内で軸方向に移動可能である、前記制御バルブ部材(5)と、
    前記制御バルブ部材内で軸方向に移動可能であり、前記パイロットチャンバから出るパイロット流体流(21)を制限するように、前記制御バルブ部材のパイロットバルブシート(17)と相互作用するように配設されているパイロットバルブ部材(6)と、を具備し、
    前記パイロットバルブ部材(6)は、前記パイロットバルブ部材上への弾性的付勢が前記作動力に応答して調節可能であるように、前記メインバルブ部材(4)または前記バルブハウジング(2)に対して前記パイロットバルブシート(17)に向かって弾性的に付勢されている、バルブ装置。
  2. ショックアブソーバ用のバルブ装置(201)であって、このバルブ装置は、
    第1及び第2のポート(207、208)を備えているバルブハウジング(202)と、
    前記第1及び/または第2のポートと流体連通しており、内の液圧によってパイロット圧力(Pp)を規定しているパイロットチャンバ(3)と、
    前記バルブハウジング(202)内で軸方向に移動可能に配設されると共に、前記メインバルブ部材に作用する前記パイロット圧力に応答して前記第1のポートと第2のポートとの間のメイン流体流を制限するように、前記バルブハウジングのメインバルブシート(209)と相互作用するように配設されているメインバルブ部材(204)と、
    制御バルブ部材に作用する作動力に応答して、前記メインバルブ部材(204)内で軸方向に移動可能である、前記制御バルブ部材(205)と、
    前記制御バルブ部材(205)内で軸方向に移動可能で、前記パイロットチャンバから出るパイロット流体流(221)を制限するように、前記メインバルブ部材(204)または前記バルブハウジングのパイロットバルブシート(226)と相互作用するように配設されているパイロットバルブ部材(206)と、具備し、
    前記パイロットバルブ部材は、前記パイロットバルブ部材上への弾性的付勢が前記作動力に応答して調節可能なように、前記制御バルブ部材に対して前記パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢されている、バルブ装置。
  3. 前記パイロットバルブシート(518)と、前記パイロットバルブ部材(506)との間に配設された、中間パイロットバルブ部材(539)を更に具備し、この中間パイロットバルブ部材は、前記パイロットバルブシートから離れる方向に、前記パイロットバルブ部材に向かって弾性的に付勢されている、請求項1又は2に記載のバルブ装置。
  4. 前記中間パイロットバルブ部材(539)は、順応性を有していると共に、ディスク形またはプレート形である、請求項3に記載のバルブ装置。
  5. 前記パイロットバルブシート(518)は、前記パイロットバルブ部材(506)よりも大きい径方向の広がりを有している、請求項3又は4に記載のバルブ装置。
  6. 前記中間パイロットバルブ部材は、通過する流体連通のための、貫通孔(541)を有している請求項3乃至5のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  7. 前記制御バルブ部材(105)は、第1のバイパスバルブ部分(123)を備え、この第1のバイパスバルブ部分は、前記第1のポートと第2のポートとの間のバイパス流(127)に対するバイパス制限部を画定するように、前記メインバルブ部材(104)の第2のバイパスバルブ部分(124)と相互作用するように配設されており、前記バイパス制限部は、前記作動力に応答して調節可能である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  8. 前記第2のバイパスバルブ部分は、前記メインバルブ部材の内部縁端(125)を備えている請求項7に記載のバルブ装置。
  9. 前記第1のバイパスバルブ部分は、前記制御バルブ部材内の凹部の縁端(125)を備えている請求項7に記載のバルブ装置。
  10. 前記凹部は、環状溝を有している請求項9に記載のバルブ装置。
  11. 前記第1のバイパスバルブ部分は、前記制御バルブ部材の下方縁端部分(643)を備えている請求項7に記載のバルブ装置。
  12. 前記メインバルブ部材(404)は、前記第1のポート(407)内の液圧に応答して前記メインバルブ部材を前記メインバルブシート(409)から軸方向で引き離すように配設された第1のリフティング表面領域(420)と、前記第2のポート(408)内の液圧に応答して前記メインバルブ部材を前記メインバルブシートから軸方向で引き離すように配設された第2のリフティング表面領域(437)とを有する請求項1乃至11のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  13. 第2のパイロットバルブ部分から前記第1のポート(407)への方向だけの流体流を可能にするように配設された第1の一方向バルブ(435)と、前記第2のパイロットバルブ部分から前記第2のポート(408)への方向だけの流体流を可能にするように配設された第2の一方向バルブ(436)とを、更に具備する、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  14. 前記第1のポート(407)から前記パイロットチャンバ(403)への方向だけの液圧流体流を可能にするように配設された第3の一方向バルブ(434)と、前記第2のポートから前記パイロットチャンバへの方向だけの液圧流体流を可能にするように配設された第4の一方向バルブ(434)とを、更に具備する請求項1乃至13のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  15. 前記パイロットバルブ部材は、これを介して流体連通するための軸方向貫通孔(14;214)を有している請求項1乃至14のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  16. 前記メインバルブ部材と、前記制御バルブ部材と、前記パイロットバルブ部材との間に形成されている減衰空間が、前記第1及び第2のポートから密封されている減衰容積部(438;738)を画定しており、この減衰容積部は、前記パイロットバルブ部材の前記貫通孔(414;744)を経由して前記パイロットチャンバと流体連通している、請求項15に記載のバルブ装置。
  17. 前記貫通孔(541)は、前記メインバルブ部材と前記制御バルブ部材との間の相対的移動が液圧式に減衰されるように、前記減衰容積部と前記パイロットチャンバとの間の流体流を制限するように配設されている減衰流れ制限部を形成している、請求項6に従属するときの請求項16に記載のバルブ装置。
  18. 前記パイロットバルブ部材は、前記メインバルブ部材と前記制御バルブ部材との間の相対的移動が液圧式に減衰されるように、前記減衰容積部(738)と前記パイロットチャンバ(703)との間の流体流を制限するように配設されている減衰流れ制限部(744)を有している請求項16に記載のバルブ装置。
  19. 前記作動力に対して反対方向に、前記制御バルブ部材を弾性的に付勢するように配設されたフェイルセーフばね装置(19)を、更に、具備する請求項7に従属するときの請求項1乃至18のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  20. 前記パイロットバルブ部材とばねベース部材(848)との間に配設されたパイロットばね手段(819)を、更に具備し、前記パイロットばね手段は、前記パイロットバルブ部材を前記パイロットバルブシートに向かって弾性的に付勢するように配設されており、そして、前記フェイルセーフばね装置(847)は、前記ばねベース部材に作用して、前記制御バルブ部材を弾性的に付勢するように配設されている、請求項19に記載のバルブ装置。
  21. 前記メインバルブ部材(304)は、前記メイン流体流の流れ方向で見て、下流制限機構(329、331)と、上流制限機構(328、330)とを形成するように、前記メインバルブシート(309)と相互作用し、又、前記下流制限機構は、前記上流制限機構よりも大きい径方向の広がりを有していることにより、前記メインバルブ部材に作用する前記パイロット圧力に応答して、前記メイン流体流に対するそれらの制限を互いに異なって変化させる、請求項1乃至11、又は、15乃至20のいずれか1項に記載のバルブ装置。
  22. 前記メインバルブ部材は、第1及び第2の環状部分(328、329)を形成するように環状溝を備え、前記メインバルブシートは、第1及び第2の環状バルブシート部分(330、331)を形成するように環状溝を備え、前記メインバルブ部材の前記第1の環状部分は、前記上流制限機構を形成するように、前記第1の環状シート部分と相互作用するように配設されており、そして、前記メインバルブ部材の前記第2の環状部分は、前記下流制限機構を形成するように、前記第2の環状シート部分と相互作用するように配設されている、請求項21に記載のバルブ装置。
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