JP2016515089A - 爆燃しうる固体の取り扱い方法 - Google Patents

爆燃しうる固体の取り扱い方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、爆燃しうる固体および混合物、特に、化学および製薬工業における爆燃しうる物質の処理および取り扱い方法に関し、この方法では、処理および取り扱いは、≦500mbaraの減圧下の環境で達成され、その処理および/または取り扱いは、濾過、粉砕、篩い分け、混合、均質化、造粒、圧縮、分配、乾燥、保管および輸送容器での輸送、ならびに機械的な内部を有する装置での他の工程からなる群から選択される1以上の処理工程を含む。

Description

本発明は、爆燃しうる固体および混合物、特に、化学および製薬工業における爆燃しうる材料の処理および取り扱い方法であって、前記処理および取り扱いが減圧下の環境で行われる方法に関する。
ドイツのプラントの安全性に関する技術的ルール(The German Technical Rule for Plant Safety)(TRAS)410番には、爆燃は以下の通り定義されている:
「爆燃は、所定の量の材料で局所的に引き起こされ得る反応であり、反応の先端としてそこから材料の量全体に自動的に伝播する反応である。反応の先端の伝播速度は材料内で音速よりも遅い。爆燃により大量の高温ガスが遊離する可能性があり、これらも可燃性である場合がある。また、爆燃速度は温度に伴って増加し、一般的には、さらに圧力に伴って増加する」。
爆燃しうる固体は、大気中の酸素が不在の場合でも十分に強い点火源(開始)の局所作用後に分解する。火災や爆発とは異なり、爆燃は酸素の排除では防ぐことができない。爆発防護から知られている窒素ガスまたは他の不活性ガスによる不活性化処置は、爆燃に対する防護を与えない。減圧下での処理は、これまで、爆燃しうる材料の処理および取り扱いのための防護処置であるとは考えられていなかった。
爆発は、圧力および温度の急激な上昇に伴う急速爆燃である。音速を超えると、爆燃は爆轟に変化する。
爆燃しうる材料は、通常、固体形態の有機化合物または無機化合物である。特に、炭素−炭素二重結合および三重結合などの官能基を有する有機化合物、例えば、アセチレン、アセチリド、1,2−ジエン;張力環化合物、例えば、アジリンまたはエポキシド、隣接するN原子を有する化合物、例えば、アゾ化合物およびジアゾ化合物、ヒドラジン、アジド、隣接するO原子を有する化合物、例えば、ペルオキシドおよびオゾニド、酸素−窒素化合物、例えば、ヒドロキシルアミン、ニトレート、N−オキシド、1,2−オキサレート、ニトロ化合物およびニトロソ化合物;ハロゲン−窒素化合物、例えば、クロラミンおよびフルオラミン、ハロゲン−酸素化合物、例えば、クロレート、ペルクロレート、ヨードシル化合物;硫黄−酸素化合物、例えば、ハロゲン化スルホニル、シアン化スルホニル、ならびに炭素−金属結合および窒素−金属結合を有する化合物、例えば、グリニャール試薬または有機リチウム化合物は、爆燃を受け得る。しかしながら、上述の官能基を持たない多くの他の有機化合物および多くの無機化合物も爆燃の可能性があり得る。
本質的には、500J/g以上の分解エンタルピーを有する総ての材料は、爆燃の潜在的可能性があると考えられる。分解エンタルピー300〜500J/gを有し、爆燃しうる材料も知られている。
物質の爆燃の可能性は、各ケースに応じて個別に決定する必要がある。
材料および混合物の爆燃挙動を試験するための様々な試験方法が知られている。
国連試験ハンドブック「危険物輸送、試験および判定基準のマニュアル(Transportation of Dangerous Goods, Manual of Tests and Criteria)」、第5改訂版(2009年)では、爆燃の可能性を決定するための2つの試験方法が第23節(237頁以下)に記載されている。
試験C.1(「時間/圧力試験」)では、試験を行う物質5gを容量約17mlの圧力容器内で点火する。評価の判定基準は、限界圧力約20.7バールゲージの達成と、点火から限界圧力到達までの時間である(バールゲージ=ゲージ圧でのバール数)。
爆燃の可能性は、試験C.1において以下の通り評価される:
・はい、6.90バールゲージから20.70バールゲージまでの圧力容器内の圧力上昇に要した時間が点火から30秒未満であり、急速に爆燃しうる。
・はい、6.90バールゲージから20.70バールゲージまでの圧力容器内の圧力上昇に要した時間が点火から30秒以上であり、緩やかに爆燃しうる、
・限界圧力20.70バールゲージに到達せず、爆燃の可能性はない。
試験C.2では、サンプルを内径約48mmおよび高さ180〜200mmのデュワー瓶に入れる。混合物を直火によって点火する。
爆燃の可能性は、試験C.2において以下の通り評価される:
・はい、爆燃速度が5mm/秒より大きく、急速に爆燃しうる。
・はい、爆燃速度が0.35mm/秒〜5mm/秒の範囲であり、緩やかに爆燃しうる。
・爆燃速度が0.35mm/秒未満、または、反応が、下の印に達する前に止まり、爆燃の可能性はない。
全体的には、ある物質が試験C.1では「急速に爆燃しうる」と分類されず、試験C.2では爆燃の可能性はないと分類されたケースでは、その物質は爆燃の可能性はないと分類される。
爆燃の可能性を決定するためのさらなる試験は、VDI2263−1(1990年、13頁以下)に記載されている。
VDI2263−1に準拠した試験では、物質は、複数の熱電対が様々な高さで放射状オフセットに取り付けられた直径約5cmの閉鎖底ガラス管に入れられる。グローコイル、グロープラグ、ミクロバーナーまたは酸化鉛(IV)およびケイ素の点火混合物を用いての局所開始後、分解の伝播が決定される。開始は、ベッドの上下から行われる。少なくとも一方の実験(上から点火および下から点火)で分解が広がれば、材料は爆燃しうると分類される。
点火源としては、別の方法として、グローコイル、グロープラグ、ミクロバーナーまたは点火混合物(3:2比のケイ素/酸化鉛)を使用することができる。点火源の適用時間およびエネルギー入力についてのこれ以上の定義はない。
VDI2263−1に準拠した標準的な手順では、爆燃挙動は、周囲温度の圧力で測定される。しかしながら、高温下および密閉容器中での測定も可能である。
VDI2263−1に準拠した試験では、多くの材料は、先端の閉鎖なく、また、不完全に、分解することが知られている。ベッド内部では、チャネルの形成が頻繁にあり、チャネル内部では分解が進行するが、周囲の材料は分解しない。しかしながら、そのような挙動は、材料の処理についての潜在的危険性を表している。当業者ならば、処理中の状況が最も正確に再現されるように、材料または混合物の爆燃挙動試験のパラメーターを選択するであろう。従って、VDI2263−1に準拠した試験では、物質は、物質の処理が行われる温度に近づけられる。点火源に関しては、例えば、グローコイルまたはグロープラグ(後者はエネルギー入力40Wで)を用いて、温度>600℃での点火源適用から300秒後に反応の伝播が見られない場合には、物質は爆燃の可能性はないとみなすことができる。反応が伝播する場合、ベッドを通って伝播する分解の継続のタイプは、チャネルが形成され、ベッドが、分解の先端をなすようにその全幅にわたって反応しない場合でも、爆燃挙動の徴候として評価されるべきである。
VDIレポート975(1992)99頁以下には、爆燃危険を有する粉末材料の分類が記載されている。爆燃しうる材料は3つの危険クラスに分けられる。危険クラス3の材料は、原則として、機械的な内部(mechanical internal)を有する装置で処理することは許可されていないが、危険クラス1および2の材料は、特定の条件を受けて、機械的な内部を有する装置で処理することができる。
3つの危険クラスの1つへ分類するのに重要な判定基準は、プラグ作動時間、すなわち、試験VDI2263−1での点火源に、最初にスイッチを入れたときから分解反応が目に見えるようになるまでの、点火源にスイッチが入っている時間である。発明者らは、プラグ作動時間を粉塵爆発の場合の最小点火エネルギーと比較している。プラグ作動時間は、生産装置での処理を目的として、高温の起点もしくは高温のネジなどの点火源が周囲の物質に作用し、その後、高温の起点もしくは高温のネジの冷却または高温の場所の周囲環境の一新によって再び危機的でない状態に達するまでの作用可能な時間とも解釈することができる。従って、「プラグ作動時間が短いほど、爆燃を引き起こしやすい」。著者らは、プラグ作動時間≦20秒を危険クラス3分類の限界値と示し、限界値>60秒を危険クラス1分類の限界値と示している。
爆燃しうる固体の生産は、有機化学および無機化学から知られている従来の処理工程(process step)を用いて行われる。出発材料は、通常、液体形態でまたは溶液として相互に反応させ、所望の材料は、通常、固体として沈殿する。この沈殿は、その後、残留する液体成分から分離され、さらなる可能な精製工程、乾燥および一時的保管の後に、包装およびユーザーへの輸送のために所望の形態で利用可能である。所望の材料は、必要に応じて、さらに処理され、例えば、粉砕されおよび/または他の成分と混合されてよい。
爆燃しうる固体の生産は、一般的に、実験室規模では問題はない。取り扱う量が少なく、爆燃開始の確率は低く、生じる爆燃はすぐに認識され、認識されずに爆燃が伝播した場合でも、損害の程度は小さい。
しかしながら、爆燃しうる材料の生産は、パイロットプラント運転または生産運転で遭遇するような比較的大量の場合には問題がある。この場合には、一連の装置が使用されるが、各装置は潜在的な開始源を有し、その場合、開始から比較的長い時間、爆燃が検出されるのは時々でしかない。
パイロットプラント運転および生産運転の装置には、輸送、混合、表面の再生または他の用途に役立つ機械的デバイスが装備されていることが多い。
よって、例えば、可動機械要素を有するミキサー、例えば、プロシェアミキサー(ploughshare mixer)またはスクリューミキサーが固体の均質化に使用される。機械的デバイスは爆燃開始の最も多い原因の1つであることは知られている。従って、機能障害の場合、可動混合要素は装置の壁と直接接触する可能性があり、摩擦点で局所加熱が起こり、この加熱によって、周囲の材料の分解が起こり、その結果として、爆燃が開始され得る。異物、例えば、ネジが装置中に入ってしまい、壁とそこにある撹拌/混合要素との間に入り、加熱の結果として爆燃を引き起こしたケースも同様に知られている。硬い表面のこすれまたは搬送スクリュー遮断による摩擦でも爆燃が誘発された。また、爆燃は、1つの装置から他のものへと転移し得ることも知られている。さらに、ミキサーに入ったネジは、記載したように摩擦によって加熱され得る。高温のネジは、その後、例えば、機械的な内部のないサイロへ排出される。ネジの温度は、依然として、サイロ内で周囲の物質の分解を起こし、その結果として、爆燃を引き起こすのに十分に高い可能性がある。同様に、爆燃分解(deflagrative decomposition)を起こしている集塊も、機械的な内部のない装置に排出され、そこで、装置の内容物の爆燃分解が開始される可能性がある。
爆燃しうる材料の安全な処理を可能にする一連の処置は知られている。
VDIレポート975(1992)、99頁以下には、爆燃危険を示す粉末材料の処理における処置を評価および選択するための方法が提示されている。そのレポートには、爆燃しうる材料の3つの危険クラスへの分類が記載されており、危険クラス3の材料は、潜在的危険性が最も高く、危険クラス1の材料は、潜在的危険性が最も低い。危険クラスに応じた様々な処理方法が示されている。前記刊行物に記述されている判定基準には一般的な妥当性はないが、この刊行物に提示されている方法は、爆燃しうる材料の評価および処理にふさわしい出発点となる。爆燃しうる材料の安全な処理の例は、VDIレポート1272(1996)、441頁以下でも見出される。爆燃傾向が高い材料の場合、確実に、機械的作用を用いずに処理を行うようにする。これは、例えば、乾燥を、機械的な内部を有する乾燥機、例えば、パドルドライヤー(paddle dryer)内ではなく、乾燥炉内の個々のトレイ上で行うことによって達成される。しかしながら、機械的デバイスを使用しない処理は非常に複雑である。材料の輸送は手動で頻繁に行わなければならず、これにより、高コストだけでなく、運転要員の健康への危険性、および品質問題にもつながる可能性がある。機械的デバイスを使用しない処理は、機械的デバイスを使用した安全な処理が不可能な場合にのみ検討される。例えば、上に引用した、VDIレポート975(1992)、99頁以下での記載によれば、危険クラス3の材料に対しては機械的デバイスを使用しない処理方法しか認められない。
爆燃によってもたらされる潜在的危険性がそれほど顕著ではない材料の場合には、機械的デバイスも特定の条件に従って処理に使用することができる。引用した、VDIレポート975(1992)、99頁以下での記載によれば、これは、危険クラス1および2の材料に適用される。
爆燃を回避する1つの慣例の方法は、異物の侵入を慎重に回避することである。これは、例えば、処理工程へネジおよび他の金属性異物が到達しないように、装置への侵入までに金属を除去することによって達成することができる。
装置の構造でさえも、考えられる点火源の回避に対して、例えば、機械的ミキサーと壁との間の間隔を広く選択することによって、注意が払うことができる。
点火源を回避する上述の方法は、爆燃の危険性を大幅に減らすことができるが、それによって爆燃もなくすことができる。しかし、記述した方法も複雑であり、一部のケースでは、装置の性能の低下に関連する。
さらに考えられる爆燃回避方法は、爆燃しうる物質を、爆燃の可能性がなく、触媒活性のないさらなる物質と混合することである。この処置の欠点は、所望の組成で所望の物質を得ることができないことである。さらなる物質の添加による爆燃の可能性の減少は、例えば、米国特許第5268177号に記載されている。
爆燃しうる物質を安全に処理するさらなる方法は、爆燃により起こる圧力を安全に解放することまたは爆燃により生成されるガスを安全に排出することである。これは、例えば、適切な寸法の破裂板および適当な排出デバイスを取り付けることによって達成することができる。ここでは、爆燃速度は圧力の増加に伴って増加し、それに従って、作動圧および排出系を設計する必要があることに留意しなければならない。また、同伴物質による爆燃の伝播を防ぐ必要があることも指摘されている。これは、例えば、排出ガスを水浴に導入することによって達成することができる。
爆燃しうる物質を安全に処理するさらなる公知の方法は、爆燃の開始を早く認識し、エネルギーの除去により初期の爆燃を抑制することである。認識は、一連の指標を介して得ることができる。例えば、温度および/または圧力のモニタリングが知られている。しかしながら、特定の分解ガス、例えば、一酸化炭素の発生を介して検出を行うこともできる。トリガー値(the trigger value)に達したときに、システムからエネルギーが除去される。一般的には、これは、比較的大量の水の添加によって達成される。爆燃物質は、水の熱容量によって分解温度より低い温度に冷却される。さらなる熱除去は、水蒸気の形成によって達成することができる。爆燃物質の良好な湿潤を確保するために、水に界面活性剤を添加することができる。
上述の方法の欠点は、爆燃誘発後にのみ損害を抑え、効力を生じるようにしか作用しないことである。従って、これらの方法では部分的に分解が起こり、分解されなかった部分は、一般的には、水および他の試薬によって使用できなくなるため、物質の少なくとも一部が失われることになる。また、生成された水蒸気の安全な除去にも問題がある。
爆燃しうる物質の処理についてこれまで記載した方法には欠点があると述べることができる。
従って、本発明の目的は、爆燃しうる固体または固体混合物を処理および/または取り扱うためのよりよい処置(measure)を提供することである。特に、これらの処置では、さらなる材料の添加による材料特性の変化なく、爆燃を誘発する確率が下がるはずである。
前記目的は、爆燃しうる固体の処理および/または取り扱いが減圧下の環境で行われる方法によって達成される。驚くべきことに、爆燃しうる材料の処理および取り扱い中の爆燃誘発は減圧下の環境で大幅に遅延し得ることが見出された。
驚くべきことに、爆燃誘発の遅延は、装置内の圧力を周囲圧力/大気圧未満へわずかに下げることによっても達成することができる。したがって、容器内の圧力を800mbara(bara=絶対圧でのバール数)以下に下げた場合に大幅な遅延が見出された。処理および取り扱いは、好ましくは、非常に低い装置内圧力で行われる。処理について、好ましいのは、圧力範囲≦500mbara、特に好ましくは、圧力範囲≦100mbara、特に好ましくは、圧力範囲≦20mbaraである。経済的かつ技術的な理由で、容器内圧力範囲の下限としては、≧2mbara、好ましくは、≧10mbaraを推奨する。
発明の具体的説明
本発明の方法は、爆発固体物質を含む、爆燃しうる固体物質の処理および取り扱いのために使用することができる。
本発明の目的での、爆燃しうる物質は、国連試験ハンドブック「危険物輸送、試験および判定基準のマニュアル(Transportation of Dangerous Goods, Manual of Tests and Criteria)」、第5改訂版(2009年)に従って、爆燃しうる、すなわち、第23.2.2節に明記されている判定基準の下で爆燃(質問「それは爆燃を伝播するか?」−回答「はい、急速に」もしくは「はい、緩やかに」)と分類され、かつ/または試験VDI2263−1による、処理中および起爆キャップ、点火コイルもしくはグロープラグを用いた、上もしくは下からの点火中に想定される温度での試験で自然分解を示す(後者は電力供給少なくとも40Wおよび適用時間300秒であり、分解は分解の先端の形式としてまたは分解のチャンネルの形式として伝播することが可能である)、総ての物質である。
本発明の目的での、爆燃しうる典型的材料は、炭素−炭素二重結合および三重結合などの官能基を有する有機化合物、例えば、アセチレン、アセチリド、1,2−ジエン;アジリンまたはエポキシドなどの張力環化合物、隣接するN原子を有する化合物、例えば、アゾ化合物およびジアゾ化合物、ヒドラジン、アジド、隣接するO原子を有する化合物、例えば、ペルオキシドおよびオゾニド、ヒドロキシルアミン、ニトレート、N−オキシド、1,2−オキサレート、ニトロ化合物およびニトロソ化合物などの酸素−窒素化合物;クロラミンおよびフルオラミンなどのハロゲン−窒素化合物、クロレート、ペルクロレート、ヨードシル化合物などのハロゲン−酸素化合物;ハロゲン化スルホニル、シアン化スルホニル、ならびに炭素−金属結合および窒素−金属結合を有する化合物などの硫黄−酸素化合物、例えば、グリニャール試薬または有機リチウム化合物である。爆燃しうる固体は、爆燃しうる固体形態の材料であり、その固体は固体形態で純粋または混合物であり、例えば、任意の特定の粒径の粉末または粒状の材料として存在する。本発明の目的では、爆燃しうる固体には、爆燃の可能性がない固体に再吸収されるために固体形態で存在する、爆燃しうる液体も含まれる。同様に、本発明の目的での爆燃しうる固体には、溶媒などの水または他の液体の残留物を有する固体形態の、爆燃しうる材料(湿潤固体)も含まれる。粒径および粒径分布は、爆燃挙動に影響を及ぼすことが知られているが、それら2つのパラメーターは、本発明を限定するものではない。
VDI2263−1に従って行った実験(実施例1〜4参照)では、点火時間またはプラグ作動時間は減圧を適用することによって2分の1〜8分の1に減少した。VDIレポート975(1992)、99頁以下に明記されている判定基準によれば、点火時間またはプラグ作動時間が増加すると、爆燃を引き起こし得る確率は低下する。上述の分類による、爆燃しうる固体は、減圧下では、爆燃の可能性が低下し、その結果として、爆燃の危険性が低下することにより、特に、機械的な内部を有する装置の使用が可能になる。
本特許出願の目的での処理および取り扱いは、爆燃しうる固体の生産、処理、保管および輸送、特に、濾過、乾燥、粉砕、篩い分け(シービング)(sieving)、混合、均質化、造粒、圧縮、包装、保管および輸送容器での輸送、ならびに搬送スクリューによるかまたはスターフィーダーを用いた輸送などの機械的輸送のための処理および取り扱い工程である。本発明の目的では、これらの処理工程は、処理する固体が機械的デバイスによって移動する装置中でもしくはその装置を使用して(例えば、プロシェアミキサー中で)、または機械的デバイスのない装置(例えば、サイロ)中でもしくはその装置を使用して、行うことができる。前記方法は、機械的な内部を有する装置での、爆燃しうる固体の処理および取り扱いに特に有利である。爆発固体の爆発の危険性を減らすためまたは大気中の酸素による損害に対する防護のための、減圧下での、機械的な内部のない装置中でもしくはその装置を使用しての処理、保管および輸送は、先行技術から知られている。しかしながら、減圧は、不活性雰囲気の提供と関連している。
また、減圧下での乾燥も一般的に知られている。しかしながら、ここでの減圧は、張力を増進し、爆燃および爆発しうる固体の爆燃および爆発の危険性を減らすために使用されていない。
爆発性混合物を取り扱うための先行技術とは異なり、処理および/または取り扱いが不活性雰囲気下で行われるか否かには関係なく、爆燃および爆発しうる固体の爆燃および爆発の危険性の驚くべき減少が生じる。
従って、本発明は、爆燃しうる固体の処理および/または取り扱いの方法を提供し、その方法は、濾過、粉砕、篩い分け、混合、均質化、造粒、圧縮、包装、乾燥、保管および輸送容器での輸送、ならびに機械的な内部を有する装置での他の工程からなる群からの1以上の処理工程を含み、前記処理および/または取り扱いは、減圧下の環境で行われることを特徴とする。
装置内圧力の低下は、真空ポンプ、例えば、容量形ポンプ、ジェットポンプ、ロータリーベーンポンプ(rotary vane pump)、遠心ポンプ、水封ポンプ、ロータリーピストンポンプ、および所望の圧力を生み出すのに好適な他の装置を使用する当業者に公知の技術によって達成される。
爆燃しうる材料の生産では、添加剤の均質化または混ぜ入れのために、機械的な内部を有するミキサー、例えばプロシェアミキサーまたはスクリューミキサー(「ナウターミキサー」)を利用することが多い。ミキサーは、一般的には、大気圧で運転される。そのようなミキサーに、微粉砕手段(「チョッパー」)がさらに取り付けられることがある。機能障害、例えば、混合要素の変形またはネジの侵入は、摩擦をもたらし、その結果、局所加熱が起こる可能性があり、この加熱が爆燃を引き起こし得る。そのようなミキサーを装置内で大気圧の代わりに減圧下で運転するならば、爆燃開始の確率を大きく低下させることができ、装置の内容物の制御されない分解の危険性は減少し、プラントの安全性は大幅に向上する。
本発明による処置によって達成される改善のためにさらに適用されるのは、フラットベッドフィルター(flat-bed filter)での濾過である。フラットベッドフィルターでは、一般的に、懸濁液がスクリーンまたは他の濾過材に適用される。濾液は重力作用下でスクリーンまたは濾過材を通って移動し、濾液側で減圧(subatmospheric)および/または添加側で過圧(superatmospheric)を用いて濾過速度を増加させることができる。濾過および濾過ケーキを均質化するために、懸濁液は、一般的に、撹拌機によって撹拌される。液体が添加側に存在しさえすれば、爆燃の危険性は低い。液相が分離除去されると、爆燃の危険性が増す。機械的な内部、例えば、撹拌機は、機能障害の場合、摩擦熱を引き起こし、その結果として、爆燃誘発をもたらす可能性がある。本発明によれば、濾過ケーキは減圧下に保たれる。これは、例えば、添加側でわずかな減圧、例えば、500mbaraを、濾液側でより大きな減圧、例えば、20mbaraで適用し、フィルター全体にわたって圧力差を維持することによって達成することができる。同様に、本発明によれば、濾過の終わり頃または完了後および撹拌機などの機械的デバイスのスイッチを入れる前に、流入側の装置あるいは装置全体を、大気圧未満の本発明による圧力にすることも可能である。別の手法では、液相がフィルター上に存在する間に撹拌機にスイッチを入れる。液体レベルが下がると、撹拌機のスイッチを切って、爆燃誘発を回避する。本発明による減圧を生み出した後でのみ撹拌機に再びスイッチを入れる。
フラットベッドフィルターからの排出は、一般的には、機械的排出デバイスを用いて行われる。それは、例えば、排出の目的で、反対方向の回転で動く撹拌機、または別の機械的排出デバイスによって達成することができる。機能障害の場合、摩擦熱によって爆燃が引き起こされる可能性がある。本発明によれば、フラットベッドフィルターからの排出は大気圧未満の圧力で行われ、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
本発明による処置によって達成される改善のためにさらに適用されるのは、搬送スクリューまたはスターフィーダーを用いた、爆燃しうる材料の輸送である。
固体の輸送は、チューブまたはチューブ状装置内に取り付けられた搬送スクリューによって頻繁に行われる。壁でのネジの摩擦、または締め付けネジなどの異物の搬送スクリューへの侵入は、摩擦熱をもたらし、その結果として、爆燃誘発をもたらしうる。搬送スクリュー遮断による圧縮によって爆燃を引き起こしたケースも知られている。本発明によれば、搬送スクリュー周囲の装置内圧力は大気圧未満の圧力に下げられ、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
スターフィーダーは、装置間の移動において頻繁に使用される。壁でのスターホイールの摩擦、または締め付けネジなどの異物のスターフィーダーへの侵入は、摩擦熱を引き起こし、その結果として、爆燃誘発をもたらしうる。本発明によれば、スターフィーダー内の圧力は大気圧未満の圧力に下げられ、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
上述の搬送スクリューもしくはスターフィーダーまたは他の輸送技術は、爆燃しうる材料を、機械的な内部のない装置、例えば、バッファー容器、サイロ、輸送容器または他の容器へ運ぶ。
また、機械的デバイスのない装置でも、高温の異物、例えば、搬送スクリュー内で摩擦により加熱された締め付けネジの侵入によって、爆燃が引き起こされる可能性がある。本発明によれば、これらの装置は、充填以降、大気圧未満の圧力で維持され、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
爆燃しうる材料の処理における特定の問題は、微粉砕(comminution)および粉砕(milling)である。ミル、圧潰および類似微粉砕デバイスでは、粉砕する材料に機械的エネルギーが導入され、正常動作中でも摩擦による加熱が起こり、これにより爆燃が引き起こされる可能性がある。ネジなどの異物の侵入は、爆燃誘発の確率を大幅に上げる。本発明によれば、ミルまたは微粉砕デバイスは大気圧未満の圧力で運転され、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。ミルまたは微粉砕デバイスは、ローラークラッシャー、スパイクローラークラッシャーまたは歯付きローラークラッシャーなどの既知ミルであってよい。
シービングおよびラバーシービング(rubber sieving)またはパッシングシービング(passing sieving)(例えば、Frewitt社製シーブによる)では、機能障害は、摩擦熱をもたらし、結果として、爆燃誘発をもたらしうる。本発明によれば、シーブまたはラビングシーブ(rubbing sieve)またはパッシングシーブ(passing sieve)によるシービングは、大気圧未満の圧力で行われ、その結果として、爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
固体の乾燥では、表面を連続して新しく入れかえて物質移動および熱輸送を改善するために、固体は、一般的には、機械的な内部によって移動される。典型的な乾燥機は、例えば、パドルドライヤーまたはプレートドライヤーである。上に記載したフラットベッドフィルターのいくつかも装備して、これらの装置において乾燥工程が濾過の後に行われるようにすることができる。機能障害、例えば、混合要素の変形または締め付けネジの侵入の結果として、摩擦が局所加熱をもたらす可能性があり、この加熱が爆燃を引き起こし得る。
また、乾燥は、機械的な内部のない装置で、例えば、流動層ドライヤーで行うこともできる。そのような装置でも、異物の侵入は、好ましくない状況下で、例えば、供給領域での機械的レーキの機能障害の結果として、爆燃をもたらしうる。
乾燥は、一般的には、乾燥機を通過する高温ガス、例えば、熱風または熱窒素を用いて行われる(=ガス対流の流れによる)。高温ガスは、気化のためのエネルギー入力と材料の輸送の両方をもたらす。また、エネルギーの導入は、壁の加熱によってまたは加熱されたな内部によっても達成され得る。乾燥はまた、ガス流中よりむしろ減圧下でも行うことができる。爆燃傾向への減圧の影響は、これまでわかっておらず/調べられていなかったため、減圧下での乾燥を実施するかどうかの決定の根拠として、溶媒の沸点または乾燥させる物質の融点などの他の判定基準が使用された。本発明によれば、爆燃しうる材料の乾燥は、常に減圧下で行われる。減圧の設定は、ポンプを用いた減圧発生によってまたはポンプを用いた減圧発生と同時に、材料の輸送を改善するために限られた量のガスを乾燥機に導入することによってのみ行うことができる。どちらの処置でも爆燃が生じる確率は大幅に下がる。
記載した適用と同様に、他の機械的な内部を有する装置では、本発明により減圧下で運転した場合に安全性も大幅に高まる可能性があることが期待できる。
以下の実験は、限定されるものではないが、アゾジカルボンアミドの爆燃の可能性への減圧の影響を示している。
VDI2263に従い、爆燃挙動を決定するための測定を行った。
測定は、直径4.8cmおよび高さ13.5cmの金属管で行った。金属管(試験用管)の底に入れたBosch社製の0 250 201 032−4FS型グロープラグを点火源とした。各試験用管に、Sigma−Aldrich社から調達した97%アゾジカルボンアミドを充填した。続いて、4つの1.5mm NiCr−Niウォール熱電対(wall thermocouples)をベッドの中央に挿入し、最初の要素をグロープラグの先端から1cm上方に配置し、他の要素をそれぞれ、2cm高い位置に配置した。
測定では、試験用管を、内部容積4lおよび内部高さ15.5cmのオートクレーブに移した。試験用管は、この目的では、試験用管がオートクレーブの壁と接触しないように、オートクレーブの蓋に固定されたロッドに固定した。オートクレーブおよびサンプルは室温にした。
オートクレーブの蓋には、点火源を加熱するためのワイヤー用および熱電対用の気密通路、ならびにオートクレーブの外側に取り付けられた圧力センサー用のキャピラリー、さらに、装置の排気または装置の真空破壊用の弁も備わっていた。
測定は、電力の同時供給と温度−時間記録の開始で開始する。導入する電力は、測定期間中一定の40Wで維持した。材料の点火時点として、最初の測定ポイント(点火源から1cm上方)での温度上昇を評価した。電力供給の開始後、最初の測定ポイントでの温度は、実質的に一定のままであるかまたは徐々に数℃上昇したが、爆燃開始時には、強い温度上昇≧5℃/秒が観察された。
他の温度センサーでの温度上昇およびオートクレーブ内の圧力は、それぞれに、点火開始後の時間オフセットとともに上昇した。
実施例1−アゾジカルボンアミド−大気圧下
上記の試験用管にアゾジカルボンアミド(ADCA)85gを充填した。試験用管をオートクレーブに移した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。19秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇した。
実験を同一条件下で2回繰り返した。それぞれ、19秒後および15秒後に温度は上昇した。
従って、ADCAは、VDIレポート975(1992)、99頁以下による危険クラス3に属する。(機械的な内部を有する装置には適さない)
実施例2−アゾジカルボンアミド−減圧750mbara
上記の試験用管にアゾジカルボンアミド(ADCA)85gを充填した。試験用管をオートクレーブに移し、オートクレーブをポンプによって750mbaraまで排気した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。34秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇した。
実験を同一条件下で2回繰り返した。それぞれ、37秒後および41秒後に温度は上昇した。
実施例3−アゾジカルボンアミド−減圧500mbara
上記の試験用管にアゾジカルボンアミド(ADCA)85gを充填した。試験用管をオートクレーブに移し、オートクレーブをポンプによって500mbaraまで排気した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。53秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇した。
実験を同一条件下で2回繰り返した。それぞれ、67秒後および65秒後に温度は上昇した。
実施例4−アゾジカルボンアミド−減圧100mbara
上記の試験用管にアゾジカルボンアミド(ADCA)85gを充填した。試験用管をオートクレーブに移し、オートクレーブをポンプによって100mbaraまで排気した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。149秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇した。
実験を同一条件下で2回繰り返した。それぞれ、137秒後および189秒後に温度は上昇した。
適用した減圧下では、ADCAは、VDIレポート975(1992)、99頁以下の分類による危険クラス1の、爆燃しうる材料として挙動する(機械的な内部を有する装置での処理可能)。
実施例5−アゾジカルボンアミド−減圧10mbara
上記の試験用管にアゾジカルボンアミド(ADCA)85gを充填した。試験用管をオートクレーブに移し、オートクレーブをポンプによって10mbaraまで排気した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。172秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇した。
実験を同一条件下で2回繰り返した。それぞれ、166秒後および190秒後に温度は上昇した。
実施例6−トリルフルアニド(50%)−大気圧下
上記の試験用管に、50重量%のトリルフルアニドと50重量%の珪藻土の混合物40gを充填した。試験用管をオートクレーブに移した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。75秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇し、この温度センサーの温度上昇は170秒後に最大3.9K/秒に達した。
実施例7−トリルフルアニド(50%)−100mbaraの減圧下
上記の試験用管に、トリルフルアニド(50%)混合物40gを充填した。試験用管をオートクレーブに移し、オートクレーブをポンプによって100mbaraまで排気した。混合物をグロープラグによって加熱し、測定期間中、電力40Wを導入した。103秒後、グロープラグから1cm上方に取り付けられた温度センサーの温度は上昇し、この温度センサーの温度上昇は240秒後に最大1.9K/秒に達した。
大気圧での測定と比べて、爆燃の開始も伝播もかなり緩徐であることが見出される。トリルフルアニド(50%)混合物の処理では、これは、圧力100ミリバールでの処理の間、誘発および制御されない拡散の両方の危険性が大幅に下がることを意味している。

Claims (8)

  1. 爆燃しうる固体および混合物の処理および/または取り扱い方法であって、前記処理および/または取り扱いは、≦500mbaraの減圧下の環境で行われ、かつ前記処理および/または取り扱いは、濾過、粉砕、篩い分け、混合、均質化、造粒、圧縮、包装、乾燥、保管および輸送容器での輸送、ならびに機械的な内部を有する装置での他の工程からなる群から選択される1以上の処理工程を含んでなる、方法。
  2. 前記処理工程が、搬送スクリューによるかまたはスターフィーダーを用いた輸送である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記処理工程が、プロシェアミキサー、スクリューミキサーまたは機械的混合手段および/もしくは細断手段を備えた別のミキサーで行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記処理工程が、フラットベッドフィルター、振動篩、回転篩および/または機械的手段を備えた別の濾過デバイスもしくは篩い分けデバイスで行われる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記処理工程が、ローラークラッシャー、スパイクローラークラッシャーまたは歯付きローラークラッシャーミルまたは別の粉砕装置で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 前記処理工程が、パドルドライヤー、プレートドライヤーまたは流動層ドライヤーで行われる、請求項1に記載の方法。
  7. 保管または中間バッファリングが、機械的手段のない容器に入れて行われる、請求項1に記載の方法。
  8. 輸送が、輸送容器に入れて行われる、請求項1に記載の方法。
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