1つ又は複数の特定の実施形態が以下で述べられる。これらの実施形態の簡潔な説明を提供しようとして、実際の実装態様の全てが本明細書で述べられるわけではない。こうしたいかなる実際の実装形態の開発においても、いかなる工学的又は設計上の計画におけるのと同様に、実装形態ごとに異なり得るシステム関連制約及びビジネス関連制約に関する適合等の、開発者の特定の目標を達成するための多数の実装態様固有の意思決定が行われなければならないことが認識されるべきである。更に、こうした開発努力は、煩雑で時間がかかるが、それでも、本開示の利益を受ける当業者にとって、設計、製作、製造の日常的な仕事であることが認識されるべきである。
本発明の種々の実施形態の要素を導入するとき、冠詞「或る(a)」、「或る(an)」、「その(the)」、及び「前記(said)」は、その要素の1つ又は複数が存在することを意味することが意図される。「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」という用語は、包含的であることを意図され、挙げた要素以外の更なる要素が存在し得ることを意味する。
本開示の実施形態は、非破壊試験(NDT)又は検査システムを含む種々の検査及び試験技法に適用され得る。NDTシステムでは、ボアスコープ検査、溶接検査、遠隔目視検査、x線検査、超音波検査、渦電流検査、及び同様なもの等の或る技法が使用されて、限定はしないが、コロージョン、機器の摩耗及び損耗、割れ、漏洩等を含む種々の状態を分析し検出し得る。本明細書で述べる技法は、ボアスコープ検査、遠隔目視検査(例えば、遠隔操作式車両を使用する検査)、x線検査、超音波検査、及び/又は渦電流検査に適した改良型NDTシステムを提供し、強化されたデータ収集、データ分析、データストレージ/アーカイブ、検査/試験プロセス、及びNDT協働技法を可能にする。
本明細書で述べる改良型NDTシステムは、検査機器を、タブレット、スマートフォン、及び拡張現実メガネ等のモバイルデバイスに;ノートブック、ラップトップ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等のコンピューティングデバイスに;クラウドベースNDTエコシステム、クラウド分析、クラウドベース協働及びワークフローシステム、分散型コンピューティングシステム、エキスパートシステム及び/又は知識ベースシステム等の「クラウド(cloud)」コンピューティングシステムに通信可能に結合するのに適したワイヤード又はワイヤレスコンジットを使用する検査機器を含み得る。実際には、本明細書で述べる技法は、強化されたNDTデータ収集、分析、及びデータ分配を提供し、したがって、望ましくない状態の検出を改善し、メンテナンス活動を強化し、設備及び機器の投資に対する見返り(ROI:returns on investment)を増加させ得る。
一実施形態では、ニューヨーク州スケネクタディ(Schenectady,New York)のGeneral Electric,Co.から入手可能なタブレット等のタブレットは、ニューヨーク州スケネクタディのGeneral Electric,Co.から入手可能なMENTOR(商標)NDT検査デバイス等のNDT検査デバイス(例えば、ボアスコープ、輸送可能パンチルトズームカメラ、渦電流デバイス、x線検査デバイス、超音波検査デバイス)に通信可能に結合され、例えば、NDT検査デバイスに対して、強化されたワイヤレスディスプレイ能力、遠隔制御、データ分析、及び/又はデータ通信を提供するために使用され得る。他のモバイルデバイスが使用され得るが、タブレットの使用は、しかし、テーブルが、より大きく解像度がより高いディスプレイ、より強力な処理コア、メモリの増加、及び電池寿命の改善を提供し得る限りでは適切である。タブレット(又は他の同様なデバイス)を使用することはまた、入手可能なツールキットを使用するサードパーティ開発を可能にする。例えば、タブレットを通してデータを流すことは、同じプラットフォーム又はオペレーティングシステム(OS)上で開発するサードパーティ開発者と情報を交換する道を我々に開く。したがって、タブレットは、データの視覚化の改善、検査デバイスの操作制御の改善、並びに、複数の外部システム及びエンティティに対する協働的共有の拡張等の或る問題に対処し得る。
上記を念頭に置いて、本開示は、NDTシステムから採取されるデータを共有すること、NDTシステム内でのアプリケーション及び/又はデバイスの制御、並びにデータアーカイブ/ストレージを対象とする。一般に、NDTシステムから生成されるデータは、本明細書で開示される技法を使用して種々の人々又は人々のグループに自動的に分配され得る。更に、NDTシステム内のデバイスをモニターするかつ/又は制御するために使用されるアプリケーションによって表示されるコンテンツは、個人の間で共有されて、NDTシステム内のデバイスをモニターし制御するための仮想的協働的環境を生成し得る。
導入によって、また、ここで図1を考えると、図は、分散型NDTシステム10の或る実施形態のブロック図である。示す実施形態では、分散型NDTシステム10は、1つ又は複数のNDT検査デバイス12を含み得る。NDT検査デバイス12は、少なくとも2つのカテゴリに分割され得る。図1に示す1つのカテゴリでは、NDT検査デバイス12は、種々の機器及び環境を目視検査するのに適したデバイスを含み得る。以下の図2に関してより詳細に述べる別のカテゴリでは、NDT検査デバイス12は、x線検査モダリティ、渦電流検査モダリティ、及び/又は超音波検査モダリティ等の目視検査モダリティに対する代替物を提供するデバイスを含み得る。
図1の示す第1の例示的なカテゴリでは、NDT検査デバイス12は、1つ又は複数のプロセッサ15及びメモリ17を有するボアスコープ14並びに1つ又は複数のプロセッサ19及びメモリ21を有するパンチルトズーム(PTZ)カメラ16を含み得る。目視検査デバイスのこの第1のカテゴリでは、ボアスコープ14及びPTZカメラ16が使用されて、例えば、ターボ機械18及び設備又はサイト20を検査し得る。示すように、ボアスコープ14及びPTZカメラ16は、1つ又は複数のプロセッサ23及びメモリ25を同様に有するモバイルデバイス22に通信可能に結合され得る。モバイルデバイス22は、例えば、タブレット、セルフォン(例えば、スマートフォン)、ノートブック、ラップトップ、又は任意の他のモバイルコンピューティングデバイスを含み得る。しかし、タブレットの使用は、タブレットがスクリーンサイズ、重量、計算パワー、及び電池寿命の間で良好なバランスを提供する限り適切である。したがって、一実施形態では、モバイルデバイス22は、ニューヨーク州スケネクタディのGeneral Electric,Co.から入手可能な上述したタブレットであり、タッチスクリーン入力を提供し得る。モバイルデバイス22は、種々のワイヤレス又はワイヤードコンジットを通してボアスコープ14及び/又はPTZカメラ16等のNDT検査デバイス12に通信可能に結合され得る。例えば、ワイヤレスコンジットは、WiFi(例えば、米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronis Engineers)[IEEE]802.11X)、セルラーコンジット(例えば、高速パケットアクセス[HSPA:high speed packet access]、HSPA+、ロングタームエボリューション[LTE:long term evolution]、WiMax)、近接場通信(NFC:near field communication)、ブルートゥース、パーソナルエリアネットワーク(PAN:personal area network)、及び同様なものを含み得る。ワイヤレスコンジットは、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ等のような種々の通信プロトコルを使用し得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス又はワイヤードコンジットは、セキュアソケットレイヤ(SSL:secure socket layer)、バーチャルプライベートネットワーク(VPN:virtual private network)レイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジキー認証レイヤ、トークン認証レイヤ等のようなセキュアレイヤを含み得る。ワイヤードコンジットは、プロプライエタリケーブリング、RJ45ケーブリング、同軸ケーブル、光ファイバケーブル等を含み得る。
更に又は代替的に、モバイルデバイス22は、「クラウド」24を通してボアスコープ14及び/又はPTZカメラ16等のNDT検査デバイス12に通信可能に結合され得る。実際には、限定はしないが、HTTP、HTTPS、TCP/IP、サービス指向アーキテクチャ(SOA:service oriented architecture)プロトコル(例えば、シンプルオブジェクトアクセスプロトコル[SOAP:simple object access protocol]、ウェブサービス記述言語(WSDL:web services description language))を含むクラウド24コンピューティング及び通信技法(例えば、クラウドコンピューティングネットワーク)を使用して、検査を受けようとする物理的場所から遠隔の地理的場所を含む、任意の地理的場所からNDT検査デバイス12にインタフェースし得る。更に、一実施形態では、モバイルデバイス22は、「ホットスポット(hot spot)」機能を提供することができ、「ホットスポット」機能において、モバイルデバイス22は、NDT検査デバイス12を、クラウド24内の他のシステムに接続するのに適したワイヤレスアクセスポイント(WAP:wireless access point)機能を提供し得る。したがって、協働は、マルチパーティワークフロー、データ収集、及びデータ分析を提供することによって増強され得る。
例えば、ボアスコープオペレータ26は、1つの場所でボアスコープ14を物理的に操作することができ、一方、モバイルデバイスオペレータ28は、モバイルデバイス22を使用して、遠隔制御技法を通して、第2の場所でボアスコープ14にインタフェースし、ボアスコープ14を物理的に操作し得る。第2の場所は、第1の場所に近接し得る、又は、第1の場所から地理的に遠くにあり得る。同様に、カメラオペレータ30は、第3の場所でPTZカメラ16を物理的動作させることができ、モバイルデバイスオペレータ28は、モバイルデバイス22を使用することによって、第4の場所でPTZカメラ16を遠隔制御することができる。第4の場所は、第3の場所に近接し得る、又は、第3の場所から地理的に遠くにあり得る。オペレータ26及び30によって実施されるに任意の制御アクション及び全ての制御アクションは、モバイルデバイス22を通してオペレータ28によって更に実施され得る。更に、オペレータ28は、ボイスオーバIP(VOIP)、バーチャルホワイトボーディング、テキストメッセージ、及び同様なもの等の技法を通して、デバイス14、16、及び22を使用することによって、オペレータ26及び/又は30と通信し得る。オペレータ26、オペレータ28、及びオペレータ30の間で遠隔協働技法を提供することによって、本明細書で述べる技法は、強化されたワークフローを提供し、リソース効率を上げ得る。実際には、非破壊試験プロセスは、モバイルデバイス22、NDT検査デバイス12、及びクラウド24に接続される外部システムとのクラウド24の通信可能な結合にレバレジをかけ得る。
1つの動作モードでは、モバイルデバイス22が、ボアスコープオペレータ26及び/又はカメラオペレータ30によって動作させられて、例えば、以下でより詳細に述べるように、モバイルデバイス22によって提供されるより大きなスクリーンディスプレイ、よりパワフルなデータ処理、並びに種々のインタフェース技法にレバレジをかけ得る。実際には、モバイルデバイス22は、それぞれのオペレータ26及び30によってデバイス14及び16と一緒に又はそれらと連携して動作させられ得る。この向上した柔軟性は、人リソースを含むリソースのよりよい利用及び改善された検査結果を提供する。
オペレータ28によって制御されようと、オペレータ26によって制御されようと、及び/又はオペレータ30によって制御されようと、ボアスコープ14及び/又はPTZカメラ16は、いろいろな機器及び設備を目視検査するために使用され得る。例えば、ボアスコープ14は、ターボ機械18の複数のボアスコープポート及び他の場所に挿入されて、ターボ機械18のいくつかのコンポーネントの照明及び目視観察を提供し得る。示す実施形態では、ターボ機械18は、炭素質燃料を機械的動力に変換するのに適するガスタービンとして示される。しかし、圧縮機、ポンプ、ターボエキスパンダ、風力タービン、水力タービン、産業用機器、及び/又は住居用機器を含む他の機器タイプが検査され得る。ターボ機械18(例えば、ガスタービン)は、本明細書で述べるNDT検査デバイス12によって検査され得る種々のコンポーネントを含み得る。
上記を念頭に置いて、本明細書で開示される実施形態を使用することによって検査され得る或るターボ機械18のコンポーネントを論じることが有益であり得る。例えば、図1に示すターボ機械18の或るコンポーネントは、コロージョン、エロージョン、割れ、漏れ、溶接検査等について検査され得る。ターボ機械18等の機械システムは、運転状態中に機械応力及び熱応力を受け、或るコンポーネントの定期的検査を必要とし得る。ターボ機械18の運転中に、天然ガス又は合成ガス等の燃料は、ターボ機械18に送られ、1つ又は複数の燃料ノズル32を通って燃焼器36に入り得る。空気は、空気取込みセクション38を通してターボ機械18に入り、圧縮機34によって圧縮され得る。圧縮機34は、空気を圧縮する一連の段40、42、及び44を含み得る。各段は、回転して、圧力を徐々に増加させ、それにより、圧縮空気を提供する固定ベーン46及びブレード48の1つ又は複数のセットを含み得る。ブレード48は、シャフト52に接続された回転ホイール50に取付けられ得る。圧縮機34からの圧縮された排出空気は、ディフューザセクション56を通って圧縮機34を出て、燃焼器36に向けられて、燃料と混合し得る。例えば、燃料ノズル32は、最適な燃焼、エミッション、燃料消費、及びパワー出力のための適した比で燃焼器36に燃料−空気混合物を注入し得る。いくつかの実施形態では、ターボ機械18は、環状配置構成で配設された複数の燃焼器36を含み得る。各燃焼器36は、高温燃焼ガスをタービン54に向け得る。
示すように、タービン54は、ケーシング76によって囲まれた3つの別個の段60、62、及び64を含む。各段60、62、及び64は、シャフト74に取付けられるそれぞれの回転ホイール68、70、及び72に結合されたブレード又はバケット66のセットを含む。高温燃焼ガスがタービンブレード66の回転を引起すため、シャフト74が回転して、圧縮機34及び発電機等の任意の他の適した負荷を駆動する。最終的に、ターボ機械18は、燃焼ガスを拡散させ、排気セクション80を通して燃焼ガスを排出する。ノズル32、取込み口38、圧縮機34、ベーン46、ブレード48、ホイール50、シャフト52、ディフューザ56、段60、62、及び64、シャフト74、ケーシング76、及び排気部80等のタービンコンポーネントは、NDT検査デバイス12等の開示される実施形態を使用して、前記コンポーネントを検査し維持し得る。
更に又は代替的に、PTZカメラ16は、ターボ機械18の周り又はその内部の種々の場所に配設され、これらの場所の目視観察を得るために使用され得る。PTZカメラ16は、所望の場所を照明するのに適した1つ又は複数の光源(light)を更に含むことができ、また、到達するのが難しい種々のエリアの周りで観察結果を引出すのに有用な、図4に関して以下でより詳細に述べるズーム技法、パン技法、及びチルト技法を更に含むことができる。ボアスコープ14及び/又はカメラ16は、オイル及びガス設備20等の設備20を検査するために更に使用され得る。オイル及びガス機器84等の種々の機器は、ボアスコープ14及び/又はPTZカメラ16を使用することによって目視検査され得る。有利には、パイプ又はコンジット86の内部等の場所、水面下の(又は流体下の)場所88、及び、湾曲部又は屈曲部を有する場所等の観察が難しい場所90は、ボアスコープ14及び/又はPTZカメラ16を通してモバイルデバイス22を使用することによって目視検査され得る。したがって、モバイルデバイスオペレータ28は、より安全かつ効率的に、機器18、84及び場所86、88、及び90を検査し、検査エリアから地理的に遠い場所と観察をリアルタイムに又はほぼリアルタイムに共有し得る。ファイバスコープ(例えば、関節連結ファイバスコープ、非関節連結ファイバスコープ)並びにロボットパイプ検査器及びロボットクローラを含む遠隔動作式車両(ROV)等の他のNDT検査デバイス12が、本明細書の実施形態で使用され得ることが理解される。
ここで図2を考えると、図は、目視検査データに対する代替の検査データを提供できる場合がある第2のカテゴリのNDT検査デバイス12を示す分散型NDTシステム10の或る実施形態のブロック図である。例えば、第2のカテゴリのNDT検査デバイス12は、渦電流検査デバイス92、超音波欠陥検出器94等の超音波検査デバイス、及びデジタルx線撮影デバイス96等のx線検査デバイスを含み得る。渦電流検査デバイス92は、1つ又は複数のプロセッサ93及びメモリ95を含み得る。同様に、超音波欠陥検出器94は、1つ又は複数のプロセッサ97及びメモリ99を含み得る。同様に、デジタルx線撮影デバイス96は、1つ又は複数のプロセッサ101及びメモリ103を含み得る。動作時、渦電流検査デバイス92は渦電流オペレータ98によって動作させられ、超音波欠陥検出器94は超音波デバイスオペレータ100によって動作させられ、デジタルx線撮影デバイス96はx線撮影オペレータ102によって動作させられ得る。
示すように、渦電流検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、及びデジタルx線撮影検査デバイス96は、図1に関して上述したコンジットを含むワイヤード又はワイヤレスコンジットを使用することによってモバイルデバイス22に通信可能に結合され得る。更に又は代替的に、デバイス92、94、及び96は、クラウド24を使用することによってモバイルデバイス22に結合され得る。例えば、ボアスコープ14は、セルラー「ホットスポット」に接続され、ホットスポットを使用して、ボアスコープ検査及び分析における1人又は複数人のエキスパートに接続する。更に又は代替的に、NDT検査デバイス12は、例えば、セルネットワークを通した通信に適するセルラー技術を含み得る。したがって、モバイルデバイスオペレータ28は、本明細書でより詳細に述べるように、モバイルデバイス22を使用することによって、デバイス92、94、及び96の動作の種々の態様を遠隔制御することができ、また、ボイス(例えば、ボイスオーバIP[VOIP])、データ共有(例えば、ホワイトボーディング)、データ分析の提供、エキスパート支援、及び同様なものを通してオペレータ98、100、及び102と協働し得る。
したがって、x線観察モダリティ、超音波観察モダリティ、及び/又は渦電流観察モダリティによって、航空機システム104及び設備106等の種々の機器の目視観察を向上させることが可能である場合がある。例えば、パイプ108の内部及び壁は、コロージョン及び/又はエロージョンについて検査され得る。同様に、パイプ108の内部における閉塞又は望ましくない増殖は、デバイス92、94、及び/又は96を使用することによって検出され得る。同様に、或る鉄又は非鉄材料112の内部に配設された亀裂又は割れが検出され得る。更に、コンポーネント116の内部に挿入された部品114の配置及び存続可能性が検証され得る。実際には、本明細書で述べる技法を使用することによって、機器及びコンポーネント104、108、112、及び116の改善された検査が提供され得る。例えば、モバイルデバイス22が使用されて、デバイス14、16、92、94、及び96にインタフェースし、それらのデバイスの遠隔制御を提供し得る。
図3は、モバイルデバイス22及びクラウド24に結合されたボアスコープ14の正面図である。したがって、ボアスコープ14は、クラウド24に接続されるか又はクラウド24の内部の任意の数のデバイスにデータを提供し得る。上述したように、モバイルデバイス22が使用されて、ボアスコープ14からデータを受信し得る、ボアスコープ14を遠隔制御し得る、又は、その組合せを行い得る。実際には、本明細書で述べる技法は、例えば、種々のデータであって、限定はしないが、画像、ビデオ、並びに、温度測定値、圧力測定値、流量測定値、クリアランス測定値(例えば、固定コンポーネントと回転コンポーネントとの間の測定値)、及び距離測定値等のセンサ測定値を含む、種々のデータのボアスコープ14からモバイルデバイス22への通信を可能にする。同様に、モバイルデバイス22は、以下でより詳細に述べるように、制御命令、再プログラミング命令、構成命令、及び同様なものを通信し得る。
示すように、ボアスコープ14は、ターボ機械18、機器84、パイプ又はコンジット86の内部、水面下の場所88、湾曲部又は屈曲部90、航空機システム104の内側又は外側の場所、パイプ108の内部等のような種々の場所に挿入するのに適した挿入管118を含む。挿入管118は、ヘッド端セクション120、関節連結セクション122、及びコンジットセクション124を含み得る。示す実施形態では、ヘッド端セクション120は、カメラ126、1つ又は複数の光源128(例えば、LED)、及びセンサ130を含み得る。上述したように、ボアスコープのカメラ126は、検査に適する画像及びビデオを提供し得る。光源128が使用されて、光が低いか又は光が全くない場所にヘッド端セクション120が配設されるときに照明を提供し得る。他の実施形態では、光ファイバが使用されて、光源からボアスコープ14の先端136まで光を伝送し得る。光源は、アーク灯、ハンドセット内のLED、プローブ先端136に送出されるプローブポッド内のLED等を含み得る。
使用中、関節連結セクション122は、例えば、モバイルデバイス22及び/又はボアスコープ14上に配設された物理的ジョイスティック131によって制御され得る。関節連結セクション122は、種々の次元で操向又は「屈曲(bend)」し得る。例えば、関節連結セクション122は、示すXYZ軸133のX−Y平面、X−Z平面、及び/又はY−Z平面内でヘッド端セクション120の移動を可能にし得る。実際には、物理的ジョイスティック131及び/又はモバイルデバイス22は共に、単独で又は組み合わせて使用されて、ヘッド端セクション120を、示す角度α等の種々の角度で配設するのに適する制御アクションを提供し得る。こうして、ボアスコープのヘッド端セクション120は、所望の場所を目視検査するように位置決めされ得る。カメラ126は、その後、例えばビデオ134を取り込むことができ、ビデオ134は、ボアスコープ14のスクリーン135又はモバイルデバイス22のスクリーン137で表示され、ボアスコープ14及び/又はモバイルデバイス22によって記録され得る。一実施形態では、スクリーン135及び137は、容量性技法、抵抗性技法、赤外線グリッド技法、及び同様なものを使用するマルチタッチスクリーンであり、スタイラス及び/又は1つ又は複数の人の指の接触を検出し得る。更に又は代替的に、画像及びビデオ134は、クラウド24に送信され得る。
限定はしないが、センサ130データを含む他のデータは、ボアスコープ14によって更に通信及び/又は記録され得る。センサ130データは、温度データ、距離データ、クリアランスデータ(例えば、回転コンポーネントと固定コンポーネントとの間の距離)、流量データ等を含み得る。いくつかの実施形態では、ボアスコープ14は、複数の交換先端部136を含み得る。例えば、交換先端部136は、スネア、磁気先端部、グリッパ先端部、及び同様なもの等の回収先端部を含み得る。交換先端部136は、ワイヤブラシ、ワイヤカッタ、及び同様なもの等の清浄及び閉塞除去ツールを更に含み得る。先端部136は、焦点距離等のいろいろな光学特性、ステレオビュー、3次元(3D)位相ビュー、影ビュー等を有する先端部を更に含み得る。更に又は代替的に、ヘッド端セクション120は、取外し可能でかつ交換可能なヘッド端セクション120を含み得る。したがって、複数のヘッド端セクション120が、種々の直径で設けられ、挿入管118が、約1ミリメートルから10ミリメートル以上の開口を有するいくつかの場所に配設され得る。実際には、いろいろな機器及び設備が検査され、データが、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24を通して共有され得る。
図4は、モバイルデバイス22及びクラウド24に通信可能に結合された輸送可能なPTZカメラ16の或る実施形態の斜視図である。上述したように、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24は、PTZカメラ16を遠隔操作して、所望の機器及び場所を観察するようPTZカメラ16を位置決めし得る。示す例では、PTZカメラ16は、Y軸の周りでチルトされ回転され得る。例えば、PTZカメラ16は、Y軸の周りで約0°と180°との間、0°と270°との間、0°と360°との間、又はそれ以上の角度βに回転され得る。同様に、PTZカメラ16は、例えば、Y軸に関して約0°〜100°、0°〜120°、0°〜150°、又はそれ以上の角度γでY−X平面の周りにチルトされ得る。光源138は、例えば、照明を起動又は停止し、照明のレベル(例えば、ルクス)を所望の値に増減するように同様に制御され得る。或る物体までの距離を測定するのに適したレーザ測距機等のセンサ140がまた、PTZカメラ16上に搭載され得る。ロングレンジ温度センサ(例えば、赤外線温度センサ)、圧力センサ、流量センサ、クリアランスセンサ等を含む他のセンサ140が使用され得る。
PTZカメラ16は、例えばシャフト142を使用することによって所望の場所に輸送され得る。シャフト142は、カメラオペレータ30が、例えば、場所86、108の内側に、水面下88に、危険な(例えば、危険物(hazmat))場所等にカメラを移動し、カメラを位置決めすることを可能にする。更に、シャフト142が使用されて、シャフト142を永久的又は半永久的マウント上に搭載することによってPTZカメラ16をより永久的に固定し得る。こうして、PTZカメラ16は、所望の場所に輸送及び/又は固定され得る。PTZカメラ16は、その後、例えばワイヤレス技法を使用することによって、画像データ、ビデオデータ、センサ140データ、及び同様なものをモバイルデバイス22及び/又はクラウド24に送信し得る。したがって、PTZカメラ16から受信されるデータは、遠隔で分析され、所望の機器及び設備についての動作の状態及び適切性を判定するために使用され得る。実際には、本明細書で述べる技法は、図5に関して以下でより詳細に述べるように、上述したデバイス12、14、16、22、92、94、96及びクラウド24を使用することによって、計画し、検査し、分析し、かつ/又は種々のデータを共有するのに適した包括的な検査及びメンテナンスプロセスを提供し得る。
図5は、上述したデバイス12、14、16、22、92、94、96及びクラウド24を使用することによって、計画し、検査し、分析し、かつ/又は種々のデータを共有するのに適したプロセス150のいくつかの実施形態のフローチャートである。実際には、本明細書で述べる技法は、デバイス12、14、16、22、92、94、96を使用して、示すプロセス150等のプロセスが、種々の機器をより効率的に支援し維持することを可能にする。或る実施形態では、プロセス150又はプロセス150の複数の部分は、メモリ17、21、25、95、99、103等のメモリに格納される非一時的コンピュータ可読媒体に含まれ、プロセッサ15、19、23、93、97、101等の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり得る。
一例では、プロセス150は、検査及びメンテナンス活動について計画し得る(ブロック152)。デバイス12、14、16、22、42、44、46を使用することによって採取されるデータ、機器ユーザ(例えば、航空機104サービス会社)及び/又は機器製造業者からの、ターボ機械18のフリートから採取されるフリートデータ(例えば、燃料組成データ、流量データ、温度データ、固定コンポーネントと回転コンポーネントとの間のクリアランスデータ、振動データ、速度データ、及びより一般的にセンサデータ)等の他のデータが使用されて、機械のためのメンテナンス及び検査活動、より効率的な検査スケジュールを計画し得る(ブロック152)、より詳細な検査のために或るエリアにフラグを立て得る、等を行い得る。プロセス150は、その後、所望の設備及び機器(例えば、ターボ機械18)の単一モード検査又は複数モード検査(ブロック154)の使用を可能にし得る。上述したように、検査(ブロック154)は、NDT検査デバイス12(例えば、ボアスコープ14、PTZカメラ16、渦電流検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、デジタルx線撮影デバイス96)の任意の1つ又は複数を使用し、したがって、1つ又は複数の検査モード(例えば、目視、超音波、渦電流、x線)を提供し得る。示される実施形態においては、モバイルデバイス12が使用されて、とりわけ、NDT検査デバイス12を遠隔制御し得る、NDT検査デバイス12に通信されるデータを分析し得る、本明細書でより詳細に述べるようにNDT検査デバイス12に含まれない更なる機能を提供し得る、NDT検査デバイス12からのデータを記録し得る、例えばメニュー駆動型又はメニュー指向型検査(MDI:menu driven or menu directed inspection)技法を使用することによって検査(ブロック154)を誘導し得る。
検査(ブロック154)の結果は、その後、例えば、NDT検査デバイス12を使用することによって、検査データをクラウド24に送信することによって、モバイルデバイス22を使用することによって、又はその組合せを行うことによって分析され得る(ブロック156)。分析は、設備及び/又は機器についての残留寿命、摩耗及び損耗、コロージョン、エロージョン等を確定するときに有用なエンジニアリング分析を含み得る。分析は、より効率的な部品交換スケジュール、メンテナンススケジュール、機器利用スケジュール、要員使用スケジュール、新たな検査スケジュール等を提供するために使用されるオペレーションズリサーチ(OR:operations research)分析を更に含み得る。分析(ブロック156)は、その後、報告され(ブロック158)、1つ又は複数の報告159であって、クラウド24内で又はクラウド24を使用することによって生成される報告を含む、1つ又は複数の報告159をもたらし、実施された検査及び分析並びに得られた結果を詳述し得る。報告159は、その後、例えば、クラウド24、モバイルデバイス22、及びワークフロー共有技法等の他の技法を使用することによって共有され得る(ブロック160)。一実施形態では、プロセス150は、反復的であり得る。したがって、プロセス150は、報告159の共有(ブロック160)後に計画(ブロック152)に戻って反復し得る。反復プロセス150として、分析(ブロック156)及び報告(ブロック158)は、計画(ブロック152)に知らせ得る。計画し、検査し、分析し、報告し、データを共有するための本明細書で述べるデバイス(例えば、12、14、16、22、92、94、96)を使用するときに有用な実施形態を提供することによって、本明細書で述べる技法は、設備20、106及び機器18、104のより効率的な検査及びメンテナンスを可能にし得る。実際には、図6に関して以下でより詳細に述べるように、データの複数のカテゴリの転送が行われ得る。
図6は、NDT検査デバイス12(例えば、デバイス14、16、92、94、96)に由来し、かつ、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24に送信される種々のデータカテゴリの流れの実施形態を示すデータフロー図である。上述したように、NDT検査デバイス12は、ワイヤレスコンジット162を使用して、データを送信し得る。一実施形態では、ワイヤレスコンジット162は、WiFi(例えば、802.11X)、セルラーコンジット(例えば、HSPA、HSPA+、LTE、WiMax)、NFC、ブルートゥース、PAN、及び同様なものを含み得る。ワイヤレスコンジット162は、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ等のような種々の通信プロトコルを使用し得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスコンジット162は、SSL、VPNレイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジキー認証レイヤ、トークン認証レイヤ等のようなセキュアレイヤを含み得る。したがって、認証データ164が使用されて、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24に対してNDT検査デバイス12を対化するか又はそうでなければ認証するのに適した任意の数の認証又はログイン情報を提供し得る。更に、ワイヤレスコンジット162は、例えば、現在利用可能な帯域幅及びレーテンシに応じて、データを動的に圧縮し得る。モバイルデバイス22は、その後、データを圧縮解除し表示し得る。圧縮/復号技法は、H.261、H.263、H.264、ムービングピクチャエキスパートグループ(MPEG:moving picture experts group)、MPEG−1、MPEG−2、MPEG−3、MPEG−4、DivX等を含み得る。
或るモダリティ(例えば、目視モダリティ)では、画像及びビデオが、NDT検査デバイス12の一部又は全てを使用することによって通信され得る。他のモダリティはまた、それらのそれぞれのスクリーンに関連するか又はそれに含まれるビデオ、センサデータ等を送出し得る。NDT検査デバイス12は、画像を取り込むことに加えて、画像上に或るデータをオーバレイし、情報価値がより高いビューをもたらし得る。例えば、ボアスコープ先端部マップが、ビデオ上にオーバレイされ、挿入中にボアスコープ先端部の配置の近似を示して、ボアスコープカメラ126をより正確に位置決めするようオペレータ26を誘導し得る。オーバレイ先端部マップは、4つの象限を有するグリッドを含み、先端部136配置は、4つの象限の内部の任意の部分又は位置でドットとして表示され得る。以下でより詳細に述べるように、測定値オーバレイ、メニューオーバレイ、アノテーションオーバレイ、及び物体識別オーバレイを含む種々のオーバレイが提供され得る。ビデオ84等の画像及びビデオデータは、その後、画像及びビデオデータの上部に一般に表示されるオーバレイと共に表示され得る。
一実施形態では、オーバレイ、画像、ビデオデータは、スクリーン135から「スクリーンスクレイプされ(screen scraped)」、スクリーンスクレイピングデータ166として通信され得る。スクリーンスクレイピングデータ166は、その後、モバイルデバイス22及びクラウド24に通信可能に結合される他のディスプレイデバイス上に表示され得る。有利には、スクリーンスクレイピングデータ166は、より容易に表示され得る。実際には、ピクセルが同じフレーム内に画像又はビデオとオーバレイの両方を含み得るため、モバイルデバイス22は、上述したピクセルを表示するだけであり得る。しかし、スクリーンスクレイピングデータを提供することは、画像とオーバレイを併合することができ、また、2つの(又は3つ以上の)データストリームを分離することは有益であり得る。例えば、別個のデータストリーム(例えば、画像又はビデオストリーム、オーバレイストリーム)はほぼ同時に送信され、したがって、より高速のデータ通信を提供し得る。更に、データストリームは、別々に分析され、したがって、データ検査及び分析を改善し得る。
したがって、一実施形態では、画像データ及びオーバレイは、2つ以上のデータストリーム168及び170に分離され得る。データストリーム168はオーバレイだけを含み、一方、データストリーム170は画像又はビデオを含み得る。一実施形態では、画像又はビデオ170は、同期化信号172を使用することによってオーバレイ168と同期化され得る。例えば、同期化信号は、データストリーム170のフレームを、オーバレイストリーム168に含まれる1つ又は複数のデータアイテムと照合するのに適したタイミングデータを含み得る。更に別の実施形態では、同期化信号172が全く使用されない場合がある。代わりに、各フレーム又は画像170は、一意のIDを含み、この一意のIDが、オーバレイデータ168の1つ又は複数と照合され、オーバレイデータ168及び画像データ170を一緒に表示するために使用され得る。
オーバレイデータ168は、先端部マップオーバレイを含み得る。例えば、4つの正方形を有するグリッド(例えば、象限グリッド)が、先端部136位置を示すドット又は円と共に表示され得る。そのため、この先端部マップは、先端部136が物体の内部にどのように挿入されるかを示し得る。第1象限(右上)は、先端部136が物体を軸方向に見下ろしながら右上角に挿入されることを示すことができ、第2象限(左上)は、先端部136が軸方向に見下ろしながら左上角に挿入されることを示すことができ、第3象限(左下)は先端部136が左下角に挿入されることを示すことができ、第4象限(右下)は先端部136が右下角に挿入されることを示すことができる。したがって、ボアスコープオペレータ26は、先端部136の挿入をより容易に誘導することができる。一実施形態では、先端部マップはx/yサーボ位置を使用して先端部136位置を示し得る。例えば、プローブが平坦表面上に置かれた場合、物理的ジョイスティック上の「上(up)」を押すことは、プローブヘッドが上方に移動することをもたらすと共に、プローブが上位置になったことを先端部マップが示すことになる。これは、全て相対的である。その理由は、アセット(例えば、ガスタービン)の内部にある間、プローブ自体が、回転することになり、先端部マップが、これを理解しない場合があるためである。
オーバレイデータ168はまた、測定値オーバレイを含み得る。例えば、長さ、点から線(point to line)、深さ、面積、多セグメント線、距離、スキュー、及び円形ゲージ等の測定値は、ユーザが、画像の上部に1つ又は複数のカーソル十字(例えば、「+」)をオーバレイすることを可能にすることによって提供され得る。一実施形態では、3D位相測定、ステレオ測定を含む物体の内部の測定に適する、及び/又は、物体上に影を投影することによる、ステレオプローブ測定先端部136又は影プローブ測定先端部136が設けられ得る。画像上に複数のカーソルアイコン(例えば、カーソル十字)を設置することによって、測定値が、ステレオ技法を使用して導出され得る。例えば、2つのカーソルアイコンを設置することは、直線的点間測定値(例えば長さ)を提供し得る。3つのカーソルアイコンを設置することは、点から線への垂直距離(例えば、点から線)を提供し得る。4つのカーソルアイコンを設置することは、(3つのカーソルによって導出される)表面と点(第4のカーソル)との間の、表面の上又はその下の垂直距離(例えば、深さ)を提供し得る。フィーチャ又は欠陥の周りに3つ以上のカーソルを設置することは、カーソルの内部に含まれる表面の近似面積を与え得る。3つ以上のカーソルを設置することはまた、各カーソルに追従する多セグメント線の長さを使用可能にし得る。
同様に、影を投影することによって、測定値が、照明及び結果得られる影に基づいて導出され得る。したがって、測定エリアにわたって影を配置(position)し、次に、所望の測定エリアの最も遠い点で、影にできる限り接近して2つのカーソルを設置することは、点間の距離の導出をもたらし得る。測定エリアにわたって影を設置し、次に、所望の測定エリアのエッジ(例えば、被照明エッジ)で、水平影のほぼ中心にカーソルを設置することは、スキュー測定値をもたらし得る。そのスキュー測定値は、プローブ14ビューに垂直でない表面上での直線的(点間)測定値として普通なら定義される。これは、垂直影が得られないときに有用であり得る。
同様に、測定エリアにわたって影を配置し、次に、1つのカーソルを隆起表面上に、第2のカーソルを陥凹表面上に設置することは、表面と点との間の、その表面の上又は下の深さ又は距離の導出をもたらし得る。測定エリアの近くに影を配置し、次に、影に接近しかつ欠陥を覆って円(例えば、円ゲージとも呼ばれる、ユーザ選択可能な直径の円サークル)を設置することは、その結果の近似的な直径、円周、及び/又は面積を導出し得る。3D位相測定は、3D表面スキャンを提供するため、単一プローブ先端部136を使用することによって得られ、先端部変更は使用されない場合がある。実際には、3D位相測定は、測定値を取り込むためにプローブ先端部を変更する必要性をなくすことによって、より正確な測定を「オンデマンドで(on−demand)」提供し、検査プロセスを効率化し得る。
オーバレイデータ168はまた、アノテーションデータを含み得る。例えば、テキスト及びグラフィクス(例えば、矢印ポインタ、十字、幾何学的形状)が画像の上部にオーバレイされて、「表面割れ(surface crack)」等の或るフィーチャをアノテートし得る。更に、オーディオがNDT検査デバイス12によって取込まれ、オーディオオーバレイとして提供され得る。例えば、ボイスアノテーション、検査を受ける機器の音、等は、オーディオとして画像又はビデオ上にオーバレイされ得る。その後、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24によって受信されるオーバレイデータ168は、種々の技法によってレンダリングされ得る。例えば、HTML5又は他のマークアップ言語が使用されて、オーバレイデータ168を表示し得る。一実施形態では、モバイルデバイス22及び/又はクラウド24は、NDT検査デバイス12によって提供される第2のユーザインタフェースと異なる第1のユーザインタフェースを提供し得る。したがって、オーバレイデータ168は、簡略化され、基本情報を送出するだけであり得る。例えば、先端部マップの場合、オーバレイデータ168は、先端部の場所に相関性があるX及びYデータを単に含み、第1のユーザインタフェースは、その後、X及びYデータを使用して、グリッド上に先端部を視覚的に表示し得る。
更に、センサデータ174が通信され得る。例えば、センサ126、140からのデータ、x線センサデータ、渦電流センサデータ、及び同様なものが通信され得る。いくつかの実施形態では、センサデータ174は、オーバレイデータ168と同期化され得る。例えば、オーバレイ先端部マップは、温度情報、圧力情報、流量情報、クリアランス等と一緒に表示され得る。同様に、センサデータ174は、画像又はビデオデータ170と一緒に表示され得る。
いくつかの実施形態では、力フィードバック又は触覚フィードバックデータ176が通信され得る。力フィードバックデータ176は、例えば、構造に当接又は接触するボアスコープ14の先端部136に関連するデータ、先端部136又は振動センサ126によって感じられる振動、流れに関連する力、温度、クリアランス、圧力、及び同様なものを含み得る。モバイルデバイス22は、例えば、流体充填されたマイクロチャネルを有する触知可能層を含むことができ、触知可能層は、力フィードバックデータ176に基づいて、応答して流体圧力を変更し得る、かつ/又は、流体を方向転換させ得る。実際には、本明細書で述べる技法は、センサデータ174及びコンジット162内の他のデータを示すのに適したモバイルデバイス22によって作動される応答を触知可能な力として提供し得る。
NDT検査デバイス12は、位置データ178を更に通信し得る。例えば、位置データ178は、機器18、104及び/又は設備20、106に対するNDT検査デバイス12の場所を含み得る。例えば、室内GPS、RFID、三角測量(例えば、WiFi三角測量、無線三角測量)等の技法が使用されて、デバイス12の位置178を確定し得る。物体データ180は、検査下の物体に関連するデータを含み得る。例えば、物体データ180は、識別情報(例えば、シリアル番号)、機器状態に関する観察、アノテーション(テキストアノテーション、ボイスアノテーション)等を含み得る。限定はしないが、メニュー駆動型検査データ又はメニュー指向型検査データを含む他のタイプのデータ182が使用されることができ、他のタイプのデータ182は、使用されると、テキストアノテーション及びメタデータとして適用される可能性がある、予め定義された「タグ(tag)」のセットを提供する。これらのタグは、検査を受ける物体に関連する場所情報(例えば、第1段HP圧縮器)又は兆候(例えば、異質物体損傷)を含み得る。他のデータ182は、リモートファイルシステムデータを更に含むことができ、リモートファイルシステムデータ内で、モバイルデバイス22は、NDT検査デバイス12のメモリ25内に、或は、セキュアデジタル(SD)カード、サムドライブ、USBハードドライブ、及び同様なもの等の、NDT検査デバイス12に結合されるか又はNDT検査デバイス12の内部に配設された媒体内に位置するデータのファイル及びファイル構造体(例えば、ホルダ、サブホルダ)を閲覧し操作し得る。したがって、ファイルは、モバイルデバイス22及びクラウド24に転送され、編集され、メモリ25に戻るように転送され得る。データ164〜182をモバイルデバイス22及びクラウド24に通信することによって、本明細書で述べる技法は、より高速でかつより効率的なプロセス150を可能にし得る。データ164〜182をモバイルデバイス22及びクラウド24に通信することによって、本明細書で述べる技法は、より高速でかつより効率的なプロセス150を可能にし得る。実際には、複数のカテゴリのデータの転送は、図7〜10に関して以下でより詳細に述べるように行われ得る。
ここで図7を考えると、図は、モバイルデバイス22、クラウド24の内部のデバイス、及び/又は、クラウド24に通信可能に接続されるデバイス(例えば、コンピューティングシステム29)に由来し、NDT検査デバイス12(例えば、ボアスコープ14、PTZカメラ16、渦電流検査デバイス92、超音波欠陥検出器94、デジタルx線撮影デバイス96)の方に向けられる種々のデータカテゴリの流れの実施形態を示すデータフローチャートである。こうしたデータは、NDT検査デバイスを制御するのに適した制御データを含み得る。本明細書で述べるように、NDT検査デバイス12の制御は、以下でより詳細に述べるように、ボアスコープ14の関節連結セクション122等の位置決め装置、PTZカメラ16をパン、チルト、及びズームさせるために使用される装置の制御と、NDT検査デバイス12内のファイルシステム、NDT検査デバイス12内に含まれるスクリーン(複数可)の遠隔制御と共に、NDT検査デバイス12を動作させるか又は構成するために使用されるパラメータの設定を含む。
示す実施形態では、ワイヤレスコンジット200が使用されて、データ(例えば、制御データ)をNDT検査デバイス12に通信し得る。コンジット162と同様に、ワイヤレスコンジットは、或る実施形態では、WiFi(例えば、802.11X)、セルラーコンジット(例えば、HSPA、HSPA+、LTE、WiMax)、NFC、ブルートゥース、PAN、及び同様なものを含み得る。ワイヤレスコンジット162は、TCP/IP、UDP、SCTP、ソケットレイヤ等のような種々の通信プロトコルを使用し得る。或る実施形態では、ワイヤレスコンジット162は、SSL、VPNレイヤ、暗号化レイヤ、チャレンジキー認証レイヤ、トークン認証レイヤ等のようなセキュアレイヤを含み得る。他の実施形態では、ワイヤードコンジットが、ワイヤレスコンジット162、200の代替として又はその代わりに使用され得ることが留意される。
認可データ202は、通信され、例えば、認可データ164と共に使用されて、NDT検査デバイス12に対するセキュアアクセスを可能にする。種々のセキュア認証技法が使用されることができ、セキュア認証技法は、ログイン/パスワードの組合せ、セキュアMACアドレスのリストを維持すること、デバイス12、22及びクラウド24の2つ以上の間のチャレンジ応答認証、サードパーティ認証サーバを使用するセキュアNFC認証(例えば、証明書認証、キー交換認証を使用することによる)等を含むが、それに限定されない。
位置制御データ204が、更に通信されることができ、NDT検査デバイス12のコンポーネントを移動させるか又はその他の方法で位置決めするのに有用である。実際には、NDT検査デバイス12の或るコンポーネントは、例えば仮想ジョイスティックを使用することによって、物理的に遠隔で移動され得る。ローカルに(WiFi、ブルートゥース)及び/又はクラウド24を介してNDT検査デバイス12に接続されるデバイス等の、任意の数のシステム(例えば、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、ウェブベース仮想コントローラ)は、データ204を遠隔通信するために使用され、また、NDT検査デバイス12のコンポーネントを遠隔で位置決めするために使用され得る。
有利には、種々の遠隔のオペレーション、訓練、及び協働が使用可能にされ得る。例えば、エキスパートオペレータは、仕事に関して新しいボアスコープオペレータを訓練し得る。新しいボアスコープオペレータは、ボアスコープ14を保持し、エキスパートオペレータがモバイルデバイス22を使用することによってボアスコープ14を制御している間に観測し得る。エキスパートオペレータは、その後、先端部制御技法を示し得る、どんなタイプの観測結果がコロージョンに対して相関性があるかを述べ得る、アノテーションをどのように作るかを示し得る、等を行い得る。他の場合には、エキスパートオペレータは、異なる地理的場所に位置し、VOIP、ホワイトボーディング、及び同様なものを使用して新しいボアスコープオペレータと協働するか又は訓練し得る、或は、モバイルデバイス22を使用して、全検査を遠隔で実施し得る。別の訓練の例では、新しいボアスコープオペレータは、モバイルデバイス22及び/又はボアスコープ14を使用し、ウェブベース場所等の遠隔場所から訓練を受信し得る。例えば、モバイルデバイス22のスクリーン137は、複数の閲覧エリア(例えば「スプリットスクリーン(splitscreen)」)に分割され得るため、1つの閲覧エリアはボアスコープ14画像又はビデオを示し、一方、第2の閲覧エリアは訓練ビデオを示し、第3のエリアは、ワイヤレスで入手されるオンライン機器マニュアルを示す。実際には、ボアスコープ14は、外部ソース(例えば、モバイルデバイス22、クラウド24、コンピューティングシステム29)からの、的を絞ったマルチメディア検査データを含むデータを受信し得る。
更に、精密制御データ206が通信され得る。例えば、位置制御データ204より小さな増分でボアスコープの関節連結セクション122及び/又はPTZカメラ16を移動させるのに適した「ジョギング(jogging)」データ。より具体的には、精密制御データ206は、移動ステップ(例えば、0.5mm、0.05mmと1cm以上との間)及び移動ステップの回数(例えば、1、2、3、4、5、又はそれより多い数)を含み得る。したがって、NDT検査デバイス12のコンポーネントは、より精密に配設されて、検査を受ける或るフィーチャ(feature)をよりよく観測し得る。位置制御データ204及び精密制御データ206は、NDT検査デバイス12に通信可能に接続される仮想コントローラ又は物理的コントローラによって生成され得る。
画像、ビデオ、テキスト、及び/又はオーディオデータ208が更に通信され得る。例えば、モバイルデバイス22、クラウド24、及び/又はクラウドに結合されたデバイス(例えば、コンピューティングシステム29)は、検査をどのように進めるかについての説明を詳述するオーディオと共に、画像及び/又はビデオを送出すると共に、更に検査すべき或るフィーチャをボアスコープオペレータに示すときに有用なアノテーションをオーバレイし得る。或る実施形態では、データ208は、検査手順を詳述するときに有用な訓練データであり得る。他の実施形態では、データ208は、或る機器をより徹底的にどのように検査するかに関する命令を詳述する、エキスパートから送信されるデータを含み得る。更に別の実施形態では、データ208は、受信データを自動的に分析した後に、検査を指示するかつ/又は検査に的を絞るときに有用な、図6からの受信データに基づく、自動化エンティティ(例えば、エキスパートシステム、ファジーロジックシステム、ニューラルネットワークシステム、状態ベクトルマシン)を通して送出されるデータを含み得る。
構成データ210もまた通信され得る。例えば、NDT検査デバイス12に含まれるファイルシステムを更新する、NDT検査デバイス12を再プログラムする、NDT検査デバイス12を動作させるときに有用なパラメータを設定する、かつ/又は、デバイス12の電子コンポーネントを再構成する(例えば、フラッシュアップグレードする(flash upgrade))ために使用されるデータは、NDT検査デバイス12に遠隔で送出され得る。実際には、プログラミング及びパラメータ設定は、遠隔で行われ、したがって、技法が、NDT検査デバイスをより容易に最新に維持し、デバイス動作を改善することを可能にし得る。異なるNDT検査デバイス12が異なるパラメータセットを使用し得ることが理解される。単に非制限的な例として、例えばNDT検査デバイス12の動作中に使用され、NDT検査デバイス12を遠隔制御するのに有用な一部のパラメータは、データの採取を開始する、データの採取を停止する、ファイルを保存する、ファイルに名前を付けるか又は名前を付け直す、ゲインを調整する、タイムベースを調整する、リフトオフを補償する−渦電流検査中に信号をゼロにする、位相回転を調整する、パーシステンスを調整する、プローブを平衡化する、ゲートを調整する(例えば、振幅調整、位置調整)、カラーパレット−ソフトゲインを調整する、信号整流を変更する、パルサフィルタを変更する、ズームイン及びズームアウトする、パルス幅を調整する、データフィルタ(例えば、帯域)を調整する、パルス繰返し周波数を調整する、スイープ角度開始/停止を調整する、スイープ角度増分を調整する、チャネルをターンオン/オフする、データをフリーズする、データをクリア/イレーズする、スパンを調整する、フィルタを調整する、スポット位置を変更する、ディスプレイタイプ(例えば、スポットディスプレイ、タイムベースディスプレイ、ウォータフォールディスプレイ)を変更する、及び/又はチャネルビューを変更するためのパラメータを含みを得る。
一実施形態では、とりわけ、仮想ネットワークコンピューティング(VNC:virtual network computing)、リモートデスクトッププロトコル(RDP:remote desktop protocol)、デスクトップ共有等のクライアント−サーバ技法が使用されて、構成データ210を送出し、NDT検査デバイス12のスクリーン制御に相関性があるデータを受信し得る。同様に、リモートファイルシステム制御は、セキュアファイル転送プロトコル(ftp:secure file transfer protocol)、ftpオーバセキュアシェル(SSH)、リモートファイル共有(RFS:remote file sharing)、及び/又は分散ファイルシステム(例えば、NDT検査デバイス12を通してファイルを格納し取出すためにクラウド24を使用する)等の技法を使用することによって提供され得る。ファイルは、追加され得る、名前を付け直され得る、削除され得る、かつ/又は更新され得る。同様に、ファイルホルダ及び他のファイルストレージ構造は、同様に、名前を付け直され得る、削除され得る、かつ/又は更新され得る。
力フィードバックデータ212が、更に、通信され得る。例えば、モバイルデバイス22のタッチスクリーン上でのより力強い押しは、ボアスコープの関節連結セクション12をより迅速に移動させるときに有用なデータ212になり得る。触覚コントローラは、コンピューティングデバイス29に結合され、力フィードバックデータを提供し得る。大きな力が印加されればされるほど、ボアスコープ14の関節連結セクション122等のコンポーネントの相関性がある移動が速くなる。力フィードバックデータ212が、クラウド24又はモバイルデバイス22(例えば、モバイルデバイス22がWAP機能を提供するとき)を通して結合されたコントローラを含むNDT検査デバイス12にワイヤレスで結合された、物理的ジョイスティック131、仮想ジョイスティック、触覚コントローラ等の他のデバイスによって提供され得ることが留意される。他のデータ214は、NDT検査デバイス12を動作させるときに有用なデジタルマニュアル又はヘルプマニュアル、検査を受ける機器(例えば、ターボ機械18、航空機104)に関連するマニュアル等を含み得る。したがって、ワイヤレスコンジット200が使用されて、限定はしないが、測定情報(カーソル位置、測定値、ステレオマッチング)、MDI情報(目下のステージ、アセット情報、基準材料)、目下のメニュー選択、先端部温度/圧力、先端部配向(先端部マップ、アーティフィシャルホライゾン)、3次元位相測定(3DPM:3−dimensional phase measurement)範囲指示、テキストアノテーション等を含むボアスコープ特有の情報等のNDT検査デバイス12情報を通信し、変更する又は別途修正することになる。ソフトウェア制御アプリケーションは、以下でより詳細に述べるように、タッチスクリーンボタン又はソフトキーラベルを有するネイティブグラフィクスをレンダリングし、また、適切である場合、ユーザ入力を受付ける。固定機能又は動的機能を有するハードの物理的ボタンもまた、入力を受付けるために使用される可能性がある。NDT検査デバイス12が第2のエンティティによって使用されるのと同時に、NDT検査デバイス12が第1のエンティティ(又は2つ以上のリモートエンティティ)によって制御され得ることが留意される。実際には、本明細書に述べる制御の実施形態は、複数のリモートパーティを含む複数のパーティがデバイスを同時に制御することを可能にする。図8は、例えば、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、アセット所有者302、検査ソリューションプロバイダ/機器製造業者304、規制エンティティ306、他のエンティティ308、アセット相手先ブランドによる製造業者(OEM:original equipmemt manufacturer)310、アセット検査プロバイダ312、及び/又はアプリケーション開発業者314との間での協働環境を提供するときに有用なNDTエコシステム300の一実施形態を示す。NDTエコシステム300又はNDTエコシステム300の所定の部分は、メモリ316に格納され、プロセッサ318によって実行される実行可能コンピュータ命令によって実装され得る。メモリ316及びプロセッサ318は、クラウド24の内部にあるか又はクラウド24に接続されたシステムであって、限定はしないが、コンピューティングサーバ、仮想マシン、負荷平衡化コンピューティングデバイス、及び同様なものを含む、システムに含まれ得る。
示す実施形態では、アセット所有者302は、ターボ機械18、航空機104、及び/又は施設20、106等の機器及び施設アセットの所有者又は賃借人を含み得る。検査ソリューションプロバイダ304は、検査154を含むプロセス150又はプロセス150のコンポーネントを実施するときに有用なソフトウェア及びハードウェアを開発する(例えば、NDT検査デバイス12等の機器を製造する)会社又はエンティティを含み得る。規制エンティティ306は、プロセス150の全て又は所定の部分を規制する州及び連邦政府機関を含み得る。他のエンティティ308は、接続サービス(例えば、ワイヤード及び/又はワイヤレス接続)、バックエンドコンピューティングサービス(例えば、クラウドベースコンピュータ処理サービス、グリッドコンピューティングサービス、クラスタコンピューティングサービス、スーパーコンピューティングサービス、及び/又はクラウドベース格納サービス)を提供するエンティティ等のクラウドコンピューティングサービス24を提供するエンティティを含み得る。アセットOEM310は、上述した機器及び施設アセットの製造業者を含む。アセット検査プロバイダ312は、例えば、検査154で使用される要員及び機器を提供するエンティティを含む。
アプリケーション開発者314は、コンピュータ実行可能コンテンツ322(例えば、モバイルアプリケーション、ウェブアプリケーション、デスクトップアプリケーション、デバイスドライバ、ファームウェア、コンフィギュレーションファイル、及びコンフィギュレーション関連ファイル)及び/又は非実行コンテンツ324(例えば、機器マニュアル、検査手順、訓練手順、規制文書、規定手順、オーディオ、ビデオ、テキスト、マルチメディア、インタラクティブコンピュータシミュレーション等)を含むデジタルコンテンツ320を書込み得る上述したエンティティ302、304、306、308、310、312を含むがそれに限定されない任意のエンティティを含む。デジタルコンテンツは、NDTエコシステム300に含まれるレポジトリ(例えば、データベース)に格納され、デバイス12、22、及び/又は29によって使用され、実行され、及び/又は表示され得る。更に又は代替的に、デジタルコンテンツ320は、クラウド24(又はクラウド24に結合されたシステム)内に存在し、NDT検査デバイス12は、クラウド24内(又はクラウド24に結合されたシステム内の)デジタルコンテンツ320を使用し得る。すなわち、デジタルコンテンツ320は、クラウド24内に存在し、NDT検査デバイス12は、クラウド24を使用することによって、コンテンツ320に接続し、コンテンツ320を実行し、表示し、又はその他の方法で使用し得る。アプリケーションは、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29によって実行可能なアプリケーション、クラウド24内で実行可能なアプリケーション、又はその組合せを含み得る。同様に、非実行コンテンツ324は、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及びコンピューティングシステム29を使用することによって閲覧可能であり得る。したがって、NDTエコシステム300を使用することによる協働は、NDTデジタルコンテンツ320についての或る考えの始まり(inception of an idea)、並びに、NDTデジタルコンテンツ320の作成、配信、購入、管理、及び収益共有を含み得る。
例えば、検査ソリューションプロバイダ304は、デジタルコンテンツ320(例えば、アプリケーション)及びデジタルコンテンツ320を支援するハードウェアソリューションを作成し得る。アプリケーション(及び他のデジタルコンテンツ320)は、以下でより詳細に述べるデジタルコンテンツビルダ325を使用することによって作成され試験され得る。これらのアプリケーションは、その後、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及び/又はコンピューティングシステム29上で実行されて、計画152、検査154、分析156、報告158、及び/又は共有(sharing)160を含むプロセス150を支援し得る。アプリケーションを含むデジタルコンテンツ320が、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314の任意のエンティティによって、サードパーティ等によって構築され、例えばデジタルコンテンツストア326を使用することによって配信され得ることが留意される。デジタルコンテンツストア326は、パブリックストア328、プライベートストア330、及び他のストア332を含み得る。パブリックストア328は、全てのエンティティ302、304、306、308、310、312、及び314によってアクセス可能なストアを含むことができ、一方、プライベートストア330は、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314のそれぞれのエンティティの部分集合、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314の全てのエンティティの部分集合に対してのみアクセス可能であるストア(例えば、ストアクリエータによって精査されるエンティティ又は他のエンティティ)を含むことができる。他のストア332は、或るアイテムが大衆に売られ、一方、他のアイテムが精査済みの顧客にだけ売られるハイブリッドストア(例えば、セミプライベートストア)を含み得る。例えば、全てのパブリックコンテンツが売られる場合があり、また、或るエンティティがそれに対するアクセスを認可(grant)される一定のプライベートコンテンツもまた売られる場合がある。他のストア332は、更に又は代替的に、輸出規制アイテム等の政府制限アイテムを売買するための政府許可を受けたエンティティを対象とするストアを含み得る。種々の専門的知識を有するエンティティによる種々のデジタルコンテンツの作成及び配信を実現することによって、NDTエコシステム300は、強化された協働及びより効率的なプロセス150を実現し得る。
引き続き図8に関して、デジタルコンテンツ320は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API:application programming interface)、データ分析サービスに対するインタフェース、ハードウェアインタフェース(例えば、NDT検査デバイス12のハードウェアに対するソフトウェアインタフェース)、及び同様なもの等の一定のプラットフォーム能力を更に含み得る。同様のプラットフォーム能力は、代替的に又は更に、他のシステム36によって提供され、データストレージ及びデータ分析サービス等のサービスを提供するために使用され得る。検査ソリューションプロバイダ304はまた、ソフトウェアを使用することによって、一定のハードウェア(例えば、NDT検査デバイス12の過去のモデルを改変するために使用されるWIFIモジュール)を使用することによって、又はその組合せを使用することによって、例えば、デバイス12、22、29のプラットフォーム能力を更新するのに適した技法を提供し得る。例えば、検査ソリューションプロバイダ304は、デバイス12、22、及び29において使用する、実行する、かつ/又は表示するのに適したソフトウェアアプリケーション及び他のコンテンツを作成し、そのコンテンツを、例えばデジタルストア326又は他の配信チャネル内に置き得る。NDT検査デバイス12上でのデジタルコンテンツの自動更新、ソフトウェア及びハードウェアアセットの管理、デジタルコンテンツ320のより効率的な購入及び収益共有、並びにユーザプロフィールを維持するための改良型技法を含む他の技法が、NDTエコシステム300等の本明細書で述べる技法を使用することによって提供され得る。
アプリケーション/コンテンツ開発者314は、例えばデジタルコンテンツビルダソフトウェア325を使用してNDT検査デバイス12によって実行可能か又は表示可能なアプリケーション及び他のデジタルコンテンツ320(例えば、ファームウェア、プラットフォームAPI、プラットフォームサポートソフトウェア)を作成し得る。実際には、アプリケーション開発者314の役割は、特定のNDT検査及び/又はNDT検査デバイス12用のNDTアプリケーションを構築することを含み得る。いくつかの実施形態では、NDTアプリケーションは、デジタルコンテンツビルダ325を使用して開発され得る。デジタルコンテンツビルディングソフトウェア325は、実行可能コンテンツ322及び非実行コンテンツ324を作成するときに有用な、言語コンパイラ、インタープリタ、エミュレータ(例えば、NDT検査デバイス12エミュレータ)、デバッギングフィーチャ、グラフィカルユーザインタフェース(GUI:graphical user interface)ビルダ、データベース接続ビルダ、及び同様なものを含み得る。更に、デジタルコンテンツビルディングソフトウェア325は、デジタルコンテンツ320を開発するときに有用な、「予め準備された(canned)」人エキスパートの知識及び経験を含む得る知識ベースシステム(例えば、エキスパートシステム、エキスパート推論システム、ファジーロジックシステム、ヒューリスティック推論システム)を含む外部システム327に対する繋ぎ込み(tie−in)を含み得る。
アプリケーション、訓練マニュアル、ユーザマニュアル、及び他の関連文書を含むデジタルコンテンツ320が開発されると、アプリケーション開発者は、デジタルストア326による配信のためにデジタルコンテンツをアップロードし得る。示す実施形態では、自動化認証システム329は、デジタルコンテンツ320の真正性をチェックし、デジタルコンテンツ320が、例えば検査ソリューションプロバイダ394によってパブリッシュされたパブリッシング指針に適合することを保証し得る。更に、デジタルコンテンツ320は、例えば、デジタル証明書を作成するために、サードパーティ認証局とやりとりするために、デジタルコンテンツ320を暗号化するために、またより一般的にはNDTエコシステム300に対するセキュアアクセスを提供するために適したセキュリティ/証明書システム331によって処理され得る。
先に述べたように、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314の全てがデジタルコンテンツ320を作成し得る。例えば、アセットOEM310又は他のパーティは、NDTアプリケーションエコシステム300を通して、検査マニュアル、検査手順、訓練マニュアル、訓練手順、マルチメディアコンテンツ、対話型コンピュータシミュレーション、ビデオ、ソフトウェアアプリケーション、及び同様なものをパブリッシュする可能性がある。実際には、全てのエンティティ302、304、306、308、310、312、及び314が同様のデジタルコンテンツを作成しパブリッシュし得る。したがって、アセット所有者302及び/又はアセット検査プロバイダ312は、アセットOEM310、検査ソリューションプロバイダ304、規制エンティティ306、及び/又は他のエンティティ308によって作製されるデジタルコンテンツ320を購入し、以下でより詳細に述べるように、更新済みコンテンツ320を受信するため、更新済みコンテンツ320を「申込み(subscribe)」得る。アセット検査プロバイダ312は、アセットの検査の訓練コンテンツ等のデジタルコンテンツ320を作成し得る、又は、デジタルストア326を通して検査サービスを販売し得る。同様に、アプリケーション開発者314は、プロセス150又はプロセス150の所定の部分を支援し、デバイス12、22、29によって実行可能な種々のソフトウェアアプリケーションを販売し得る。エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314によって作成される全てのデジタルコンテンツ320は、例えばライセンス/アセット管理システム333を使用することによって管理されて、デジタルコンテンツ320のより効率的な更新、展開、及び同様なものを提供し、デジタル著作権管理(DRM:digital rights management)を含むコンテンツ320のライセンス供与を監視し得る。他のシステム336は、クラウドベースストレージシステム、スケーラブル処理システム、データ分析システム、データベース、仮想機械、負荷バランサ、及び同様なもの等のクラウドコンピューティング24を支援するときに有用なシステムを含み得る。
ハードウェアはまた、NDT検査デバイス12アクセサリ、NDT検査デバイス12用のハードウェアプラットフォームアップグレード、及び同様なもの等のデジタルストア326を使用することによって購入され得る。NDTビジネスプラットフォームを提供することによって、NDTエコシステム300は、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314の間の収益共有を可能にし得る。例えば、アプリケーション開発者314、アセットOEM310、及び検査ソリューションプロバイダ304は、収益共有ポリシーを締結し(enter into)得る。クレジット、デビット、またより一般的にはNDTエコシステム300に関連する課金情報を管理するのに有用な課金管理システム334が更に設けられ得る。例えば、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314のそれぞれ、並びに他のユーザは、1つ又は複数のストア326アカウントをシステム334によって管理された状態に維持し得る。各エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314並びに他にユーザに関連する販売及び購入は、その後、相応して貸方に記入されるか又は借方に記入され(credited or debited)得る。関連する方法で、ライセンス供与/アセット管理システム333は、エンティティ302、304、306、308、310、312、及び314のアカウントを、NDT検査デバイス12及びNDT検査デバイス12に関連するデジタルコンテンツ320等のアセットを管理するときに有用であるよう維持し得る。例えば、デジタルコンテンツ320が検査プロバイダ312によって購入されると、検査プロバイダ312は、以下でより詳細に述べるように、ライセンス供与/アセット管理システム333にログインして、アカウントに挙げられるソフトウェアアセット(例えば、デジタルコンテンツ320)及び相関性があるハードウェアアセット(例えば、検査される機器、NDT検査デバイス12)を閲覧し、それにより、ソフトウェアアセットとハードウェアアセットとの間のリンクを作成する、リンクを更新する、リンクを削除する等を行う可能性がある。したがって、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及びコンピューティングシステム29は、デジタル著作権管理(DRM)コンポーネントを含むことができ、デジタル著作権管理(DRM)コンポーネントは、デジタルコンテンツ320と共にライセンスがダウンロードされることを強制する(enforce licences downloaded with the digital content 320)ために使用されて、デジタルコンテンツ320のランタイムライセンス供与を可能にし得る。
NDT検査デバイス12を使用する検査154の始動中に、NDT検査デバイス12が、その後、NDTエコシステム300に接続し、対応する非実行コンテンツ324(例えば、マニュアル、履歴検査結果、分析報告、訓練マルチメディア)と共に全ての実行可能コンテンツ322(例えば、アプリケーション、コンフィギュレーションファイル、コンフィギュレーション関連ファイル)が自動的にダウンロードされ、デバイス12が、検査154中にダウンロードされたコンテンツを使用するように構成され得る。例えば、デバイス12は、特定の航空機104のテール番号を受信又はスキャンし、航空機104のモデル、航空機104のコンポーネント(例えば、エンジン、機体)、特定のテール番号の履歴ログ、テール番号に関して実施される分析、メンテナンスログ、運転ログ(例えば、機器の運転及び時間を記述する)等に関連する全てのデジタルコンテンツ320が、NDT検査デバイス12上に自動的にダウンロードされて、特定のテール番号の検査のためにNDT検査デバイス12を構成し得る。実際には、シリアル番号、テール番号等によって識別される特定の機器を含む機器が使用されて、特定の機器を検査することに的を絞った、NDT検査デバイス12によって実行されるように構成される検査アプリケーションソフトウェアを含むデジタルコンテンツ320のカスタムパッケージをダウンロードし得る。したがって、より効率的でかつ焦点を絞った検査が実現され得る。実際には、NDTエコシステム300を使用することによって、例えば、より効率的な購入、ライセンス管理、NDT検査デバイス12の展開、及びメンテナンス/更新を可能にするのに適した種々のプロセスが、以下でより詳細に述べるように提供され得る。NDTエコシステム300によって提供される機能の全てが、NDTエコシステム300の1つだけのコンポーネント内に、コンポーネントの2つ以上のコンポーネント内に、又はNDTエコシステム300のコンポーネントの任意の組合せ内に含まれ得ることが留意される。例えば、いくつかの実施形態では、デジタルストア326は、ライセンス供与/アセット管理システム333、認証システム329、セキュリティ/証明書システム331、課金管理システム334、その組合せ、又は、システムによって提供される能力のうちの任意の能力を含み得る。
図9は、NDTエコシステム300を使用することによって配信され得るデジタルコンテンツ320の一実施形態を示す。示す実施形態では、ライセンス供与/アセット管理システム333は、コンテンツ320の配信の少なくとも2つのカテゴリ、すなわち、デジタルコンテンツ320の複製が許容されない「ノーコピー(no copy)」カテゴリ340、及び、デジタルコンテンツの複製が完全に許容される「フルコピー(full copy)」カテゴリ342を支援し得る。同様に、ライセンス供与/アセット管理システム333は、コンテンツ320の編集の少なくとも2つのカテゴリを支援し得る。例えば、「制限付きエディット(limited edit)」カテゴリが支援されることができ、非著作者によるコンテンツの一部の編集が強制される(又は、編集が強制されない)。「フルエディット(full edit)」カテゴリ346は、非著作者によるコンテンツ320の完全な編集が許容されるときに使用され得る。したがって、デジタルコンテンツ320は、複製及び制限付き編集が全く強制されない「サードパーティロック式(3rd party locked)」デジタルコンテンツ348、及び、完全な複製であるが制限付き編集が許容される「社内ロック式(in−house locked)」デジタルコンテンツ350を含み得る。同様に、完全な編集が許容されるが、複製が許容されない「サードパーティオープン(3rd party open)」デジタルコンテンツ352、及び、完全な編集及び完全な複製が許容される「社内オープン(in−house open)」デジタルコンテンツ354が設けられ得る。DRM及び他の技法が、ライセンス供与/アセット管理システム333によって使用されて、カテゴリ340、342、344、及び346を強制し得る。コンテンツは、デジタルストア326によって及び/又はNDTエコシステム300内の他の配信チャネル(例えば、ファイル転送プロトコル[ftp]サーバ、ウェブサーバ、クラウドベースストレージドライブ)によって配信され得る。コンテンツ320はまた、ssd(solid state device:固体デバイス)、サムドライブ、NDT機器とモバイルデバイス(又はラップトップPC)との間のワイヤードコンジット等のようなメディアデバイスを使用して送信され得る。
したがって、顧客は、例えば、フィルタによる探索、文脈探索、入力しながらの探索(search−as−you−type)、ブール探索等を使用して、オンラインデジタルコンテンツを探索して、デジタルストア326及び/又は他の配信チャネルによって提供されるデジタルコンテンツ320を見出し得る。所望のコンテンツ320が見出されると、ユーザ(例えば、エンティティ302、304、306、308、310、312、314、及び他のエンティティ)は、課金管理システム334によって管理されるアカウント情報を用いてデジタルストア326を使用することによってデジタルコンテンツの代金を支払い得る。クレジットカード、デビットカード、購入注文、クーポン、銀行振込み、オンライン支払い(例えば、PayPal、BitCoin)、及び同様なものを含む複数の支払いオプションが支援され得る。タイムベースライセンス(例えば、1年に1回消滅する年間ライセンス、無期限ライセンス、月間ライセンス、週間ライセンス)、単独使用ライセンス又は使用ごとのライセンス(デジタルコンテンツ320の単独使用後に消滅し、別の使用のために期間延長される可能性がある)、日付駆動式ライセンス(date driven license)(例えば、30日トライアルライセンス)、ボリュームベースライセンス(例えば、課金が、使用時間ごとである、かつ/又は、使用されるデータ量ごとである携帯電話プランと同様)等を含む複数のライセンス型が、ライセンス供与/アセット管理システム333によって支援され、DRMが強制され得る。2人以上のユーザ及び/又はNDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及びコンピューティングデバイス29が使用するのに適した同じデジタルコンテンツ320の複数のシートもまた購入され得る。
顧客は、その後、検査手順等の購入したコンテンツの一部を編集するか又は新しいコンテンツを作成して、図9に関して先に述べたように、(例えば、デジタルストア326を使用することによって)共にNDTエコシステム300を通して配信し得る。或る場合には、顧客は、顧客が精査したユーザだけがデジタルコンテンツ320(及びハードウェア又はサービス)を購入し得るプライベートストア330を作成し得る。他の場合には、デジタルコンテンツ(及びハードウェア又はサービス)が大衆に販売され得るパブリックストア328が使用されるか又は作成され得る。他のストア336が使用されて、例えば輸出規制品物及びサービス等の制限品物及びサービスを販売し得る。
顧客アセット(例えば、コンテンツ320のようなソフトウェアアセット及びNDT検査デバイス12のような関連するハードウェア)についてのアカウントは、ライセンス供与/アセット管理システム333を使用することによって提供され得る。複数のデバイス12、22、及び/又は29が、所与の単一のアカウントについて管理され得る。デバイス12、22、及び/又は29を、購入したデジタルコンテンツ320と同期させるのに適した、1ボタン同期化/展開が、以下でより詳細に述べるように設けられ得る。したがって、デバイス12、22、及び/又は29は、地理的領域にわたってまた複数の言語で送出されるコンテンツを含むNDTコンテンツ320に関して最新の状態に維持され得る。
ここで図10を考えると、図は、NDTストア326を使用することによって品物及びサービスを購入するのに適したプロセス400の一実施形態を示すフローチャートである。プロセス400は、メモリ316に格納され、プロセッサ318によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用することによって実装され得る。示す実施形態では、ユーザ(例えば、302、304、306、308、310、312、及び/又は314)は、NDT品物及びサービス(例えば、デジタルコンテンツ320)を探索し(ブロック402)、探索に基づいて製品詳細ページ403に注意を向け得る。探索(ブロック402)は、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、又はその組合せによって実施され得る。ユーザは、その後、製品をオンラインカートに追加し(ブロック406)得る。プロセス400は、その後、ユーザがログインしたかどうかを判定し(ブロック408)得る。ユーザがログインしていない場合、ユーザは、その後、ログインし(ブロック410)得る。ユーザは、その後、アカウントを作成し(ブロック412)得る。ユーザがログインすると、支払方法が決定され(意思決定414)得る。支払方法が購入注文416である場合、ユーザは、その後、購入注文(PO:purchase order)情報を入力し(ブロック418)、プロセス400は、その後、受領(receipt)を示し(ブロック420)、その後、デジタルストア326を使用することによってデジタルコンテンツ320のダウンロードを可能にし(ブロック422)、アカウント情報を含むアプリケーションコンテンツ情報を「自分のアプリケーション(My Apps)」システムに追加し(ブロック424)得る。ライセンス購入は、同様に、「自分の財布(My Wallet)」システムに追加され得る。「自分のアプリケーション(My Apps)」及び「自分の財布(My Wallet)」等のシステムが、単一システムになるように組み合わされ、また、NDTエコシステム300の任意の単一コンポーネント(例えば、デジタルストア326)又はコンポーネントの組合せによって提供される可能性があることが理解される。
支払方法が、クーポン426を含むと判定される(意思決定414)場合、プロセス400は、その後、購入確認を要求し(ブロック428)得る。確認されると、受領が示され(ブロック420)、ダウンロード(ブロック422)及び/又は「自分のアプリケーション(My Apps)」に対する更新(ブロック424)が提供され得る。支払方法が、クレジットカード429を含むと判定される(意思決定414)場合、プロセス400は、クレジットカード429情報が保存されたかどうかを判定し得る(意思決定430)。情報が保存された場合、プロセス400は、その後、アドレス、有効期限、及び同様なもの等の情報の検証を可能にし(ブロック432)、その後、購入確認を要求し(ブロック434)得る。カード情報が受付けられる(ブロック436)場合、受領が示され(ブロック420)、ダウンロード(ブロック422)及び/又は「自分のアプリケーション(My Apps)」に対する更新(ブロック424)が提供され得る。カードが受付けられない(ブロック436)場合、プロセス400は、意思決定414に戻って反復し、支払方法を要求し得る。
カード情報が保存されない場合(意思決定430)、ユーザは、請求先アドレス、名前、日付、セキュリティ番号、及び同様なもの等のクレジットカード情報を入力し(ブロック438)得る。プロセス400は、その後、購入確認を要求し(ブロック440)得る。残高が存在すると判定される場合(意思決定442)、プロセス400は、意思決定414に戻って反復し、支払方法を要求し得る。残高が存在しない場合、プロセス400は、受領を示し(ブロック420)、ダウンロード(ブロック422)及び/又は「自分のアプリケーション(My Apps)」に対する更新(ブロック424)が提供され得る。したがって、種々の支払い方法が使用されて、オンラインストア326内のデジタルコンテンツ320を含む品物及びサービスを購入し得る。
図11は、ライセンス供与/アセット管理システム333を使用してライセンスを割当てるかつ/又は削除するのに適したプロセス450の一実施形態を示すフローチャートである。プロセス450は、メモリ316に格納され、プロセッサ318によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用することによって実装され得る。示す実施形態では、ユーザは、「自分の財布(My Wallet)」システム452にログインし得る。システム452は、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及び/又はコンピューティングシステム29内の或るデジタルコンテンツ320を使用するためのライセンス等の購入済みのライセンスを含み得る。ユーザ(例えば、302、304、306、308、310、312、及び314)は、システム452を使用して、例えば、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、コンピューティングシステム29、及び/又は一般的にユーザにライセンスを割当て(ブロック454)得る。しかし、ライセンスが入手可能でないと判定される場合(意思決定456)、プロセス450はエラーメッセージを発し(ブロック458)得る。ライセンスが入手可能である(意思決定456)が、複製ライセンスが存在すると判定される場合(意思決定460)、プロセス450はエラーメッセージを発し(ブロック458)得る。
複製が存在しないと判定される場合(意思決定460)、プロセス450は、デバイス12、22、及び/又は29オブジェクトを更新し(ブロック462)、ユーザライセンスのカウントを減分し得る。オブジェクトは、コンテンツを対応するデバイス12、22、及び/又は29と同期化するために使用され得る、物理的デバイス12、22、及び/又は29の仮想又はオンライン表現であり得る。プロセス450は、その後、例えば電子メールによって、ライセンスの割当ての確認を発し(ブロック464)得る。
物理的デバイス12、22、及び/又は29に割当てられたライセンスを削除する(ブロック466)ため、プロセス450は、例えばユーザ入力によって、例えば「自分の財布(My Wallet)」システム452によって維持されるデバイスのリストからデバイスを選択し(ブロック468)得る。プロセス450は、その後、図12でより詳細に述べる次の同期化において更新(例えば、ライセンスの削除)が起こり得ることをユーザに通知し(ブロック470)得る。遅延が存在する(ブロック472)場合があり、一方、同期化(ブロック473)が起こる。同期化(ブロック473)後に、プロセス450は、物理的デバイス12、22、及び/又は29に関連するオブジェクトを更新し(ブロック474)、ライセンスカウントを増分し、その後、例えば電子メールによってライセンスの削除の確認を発し(ブロック476)得る。したがって、ライセンスは、デバイス12、22、及び/又は29の任意のデバイスに割当てられるか再割当てされ得る。ライセンスが使用されて、実行権、使用権、表示権、又はその組合せを管理し得る。例えば、実行権は、デバイス12、22、29又はクラウド24内のコンテンツを実行する権利を含み得る。使用権は、著作権(例えば、コンテンツ320を複製し、コンテンツ320の派生作品を作成する権利)によって提供される権利、コンテンツ320をパブリッシュし、コンテンツ320を販売し、コンテンツ320をホストするコンピューティングシステムにアクセスし、コンテンツ320をリバースエンジニアする権利、コンテンツ320のアクセス制御に基づく権利(例えば、DRM権)等を含み得る。ライセンス供与は、クラウド24及び又はデバイス12、22、29に格納されるライセンスを含み得る。クラウド24内に格納されるとき、デバイス12、22、29は、例えば、任意のコンテンツ320を実行する、使用する、かつ/又は表示するとき、クラウドベースライセンスに関して任意の制限があるかチェックし得る。
図12は、デバイス12、22、及び/又は29を、例えば購入済みでかつライセンス供与済みのデジタルコンテンツ320と同期化するのに適したプロセス480の一実施形態を示すフローチャートである。プロセス480は、メモリ316に格納され、プロセッサ318によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用することによって実装され得る。示す実施形態では、ユーザは、デバイスメニュー482にインタフェースして、「同期化(synchronize)」活動を選択し(ブロック484)得る。同期化活動はまた、例えばデジタルコンテンツ320が変化したことを導き出すとすぐに又はデジタルコンテンツ320の変化(例えば、追加、更新、削除)の通知を受信するとすぐに自動的に実行され得る。同期化(ブロック484)はまた、デバイス12、22、29のうちの任意のデバイスを始動させるとすぐに起こるか又は再帰的方式で(例えば、1時間に一回、1日に一回、1週間に一回、1か月に一回、1年に一回)起こるようにスケジュールされ得る。管理者又は他の人又はソフトウェアエンティティもまた、例えば、所望されると、又は、デジタルコンテンツ320に対する変化の通知を受信する(例えば、電子メールを受信する)とすぐに、遠隔で同期化活動(ブロック484)を始動し得る。通知は、更に、デバイス12、22、29に送出されて、デバイス12、22、29は、例えば、同期化(ブロック484)を始動するためのボタン、メニューアイテム、及びコントロールと共に通知を表示し得る。プロセス480は、その後、デバイス12、22、及び/又は29が、例えば、以下の図13に関してより詳細に述べるデバイスデータベース内で見出されるかどうかを判定し(意思決定486)得る。デバイスがデバイスデータベース内にないと判定される場合(意思決定486)、プロセス480は、エラーメッセージを発し(ブロック488)、エグジットし得る。デバイスがデバイスデータベース内あると判定される場合(意思決定486)、プロセス480は、その後、購入されライセンス供与されたコンテンツ320をデバイス12、22、及び/又は29にダウンロードするのに十分なメモリ空間がデバイス12、22、及び/又は29内に存在するかどうかを判定し(ブロック490)得る。コンテンツを同期化するための決定因子(ブロック490)はまた、NDT機器ファームウェア/OSソフトウェア及び所望のデジタルコンテンツ320との適合性を含み得る。例えば、或るデジタルコンテンツ320及びそのコンテンツ内のフィーチャは、或るNDT機器ハードウェア/ソフトウェアプラットフォーム及び/又はファームウェア/OSソフトウェアバージョン上で実行され得るだけである。十分な空間が存在しないか又はNDT検査デバイス12が所望のコンテンツ320に適合性がないと判定される場合(意思決定490)、プロセス480は、その後、メモリにピッタリ合うことができ、かつ/又は、NDT検査デバイス12に適合性がある実行可能コンテンツ322アプリケーション等のデジタルコンテンツの部分集合の選択を可能にし(ブロック492)得る。
十分な空間が存在すると判定される場合(意思決定490)、プロセス480は、その後、ファームウェアを含み得る選択されたコンテンツ320を、デバイスのメモリに入るよう増分的に同期化し(ブロック494)得る。例えば、メモリは、コンテンツ320を追加するため増分的に「フラッシングされ(flashed)」得る。コンテンツ320が追加されると、プロセス480は、その後、コンテンツ320の同期化を示す状態メッセージを表示し(ブロック496)得る。より効率的なNDTベース同期化プロセス480を可能にすることによって、本明細書で述べる技法は、エンティティ及び地理的場所にわたってより容易に配信される種々のコンテンツ320を提供し得る。
ここで図13を考えると、図は、NDT検査デバイス12、モバイルデバイス22、及び/又はコンピューティングシステム29等のデバイスをNDTエコシステム300に追加するのに適したプロセス500の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、ユーザ(例えば、302、304、306、308、310、312、及び314)は、ライセンス供与/アセット管理システム333にログインし、「自分の機器(My Instruments)」システム502を使用して、デバイスを追加し(ブロック504)得る。示す実施形態では、デバイスは、デバイス12、22、及び/又は29それ自身の上のデバイス割当て(例えば、ボタン、メニューアイテム)をアクティブ化又はクリックする(ブロック506)ことによって追加され、その後、システム502と通信し得る。例えばシステム502によって送出されるアクティブ化パスキーは、デバイス12、22、及び/又は29上で或は別のデバイス内で受信され(ブロック508)得る。ユーザは、その後、シリアル番号及びアクティブ化キーをスクリーン(例えば、自分の機器(My Instrument)スクリーン)に、又は、追加されるデバイスを識別するときに使用される他の識別情報を、例えばストア326によって維持されるデバイスのリストに入力し(ブロック510)得る。その情報は、妥当性についてチェックされ(意思決定512)、好結果でない場合、プロセス500は、エラーメッセージを発し(ブロック514)得る。情報が有効であると判定される場合(意思決定512)、プロセス500は、例えばユーザのアカウントにリンクされたデバイスデータベースにデバイスを追加し、実行を終了し(ブロック516)得る。別の実施形態では、デバイス12、22、29に埋め込まれるか又はデバイスに追加される情報は、デバイスを自動的に認証するために使用され得る。したがって、プロセス500は、エコシステム300に参加するためにより効率的にデバイス12、22、及び/又は29に委託するか又はデバイス12、22、及び/又は29をその他の方法で追加し得る。
本発明の技術的効果は、アセット所有者、検査ソリューションプロバイダ、規制エンティティ、アセットOEM、アセット検査プロバイダ、及びアプリケーション開発業者を含むが、これに限定されないパーティ間での協働を増加させるときに有用なNDTエコシステムを提供することを含む。
この書面による説明は、最良モードを含む本発明を開示するために、また同様に、任意のデバイス又はシステムを作り使用すること、及び、組込まれる任意の方法を実施することを含む、本発明を当業者が実施することを可能にするために例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思い付く他の例を含み得る。こうした他の例は、特許請求の範囲の逐語的言語と異ならない構造的要素を有する場合、又は、特許請求の範囲の逐語的言語と非実質的相違を有する等価な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図される。