JP2016511762A - 作物収穫量を増加させる方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、1回の施用と比較して、少なくとも1種のシクロプロペンを複数回施用することによる、作物収穫量に対する相加的効果を超える予想外の効果に基づく。複数回施用するシクロプロペンと植物とを接触させることを含む、植物の収穫量を増加させる方法を提供する。1つの態様において、その方法は、(a)シクロプロペンを含む第1の組成物と植物を接触させるステップと、(b)シクロプロペンを含む第2の組成物と植物を接触させるステップとを含み、それによって、第1の組成物および/または第2の組成物と接触させていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。他の態様において、その方法は、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物と植物を接触させるステップを含み、それによって、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物で処理または接触をさせていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。

Description

優先権の主張
本出願は、2013年2月19日出願の、「作物収穫量を増加させる方法」に関する米国特許仮出願第61/766184号の出願日の利益を主張するものである。
シクロプロペンを使用する場合、シクロプロペン化合物は、分子封入剤を含む錯体形態であることが多い。こうした錯体は、例えば、植物または植物部分とシクロプロペン化合物を接触させるために、植物または植物部分を該錯体と接触させることによって、植物または植物部分を処理するのに有効に用いられる。かかる植物または植物部分の処理は、植物または植物部分における1つまたは複数のエチレン媒介過程を望ましく阻害するのに、しばしば有効である。例えば、かかる植物部分の処理によって、時には所望しない熟成を遅らせることができる。
米国特許第6313068号では、シクロデキストリンと1−メチルシクロプロペンとの錯体の乾燥粉末を磨砕し、粉砕することが開示されている。シクロプロペン化合物について、改良された製剤の進歩は、農作物への圃場施用に対して確実に役立ち得る。しかし、作物収穫量を増加させるより有効な方法が、依然として必要とされている。
本発明は、1回の施用と比較して、少なくとも1種のシクロプロペンを複数回施用することによる、作物収穫量に対する相加的効果を超える予想外の効果に基づく。複数回施用するシクロプロペンと植物を接触させることを含む、植物の収穫量を増加させる方法を提供する。1つの態様において、その方法は、(a)シクロプロペンを含む第1の組成物と植物を接触させるステップと、(b)シクロプロペンを含む第2の組成物と植物を接触させるステップとを含み、それによって、第1の組成物および/または第2の組成物と接触させていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。他の態様において、その方法は、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物と植物とを接触させるステップを含み、それによって、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物で処理または接触をさせていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。
1つの態様において、植物の収穫量を増加させる方法を提供する。その方法は、(a)シクロプロペンを含む第1の組成物と植物を接触させるステップと、(b)シクロプロペンを含む第2の組成物と植物を接触させるステップとを含み、それによって、第1の組成物および/または第2の組成物と接触させていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。
いくつかの実施形態において、シクロプロペンの1回以下の施用で処理した植物と比較して、収穫量を、1ヘクタールあたり1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、または300%増加させることができる。
1つの実施形態において、植物の収穫量を少なくとも5%増加させる。他の実施形態では、植物の収穫量を少なくとも15%増加させる。他の実施形態では、植物の収穫量を、10%〜20%、10%〜50%、20%〜50%、または30%〜80%の間で増加させる。
いくつかの実施形態において、ステップ(a)およびステップ(b)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または31日間の間隔をあけることができる。
1つの実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも24時間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも48時間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも4日間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は3〜5、3〜10、5〜10、10〜30、または20〜90日間の間隔をあける。
1つの実施形態において、シクロプロペンはシクロプロペン分子錯体の一部である。さらなる実施形態において、シクロプロペン分子錯体は包接錯体を含む。
他の実施形態において、シクロプロペン分子錯体は、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む。さらなる実施形態では、分子封入剤は、置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリン、クラウンエーテル、ゼオライト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。さらなる実施形態では、分子封入剤はシクロデキストリンである。さらなる実施形態では、シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
1つの実施形態において、第1または第2の組成物はシクロプロペンを少なくとも5g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1または第2の組成物はシクロプロペンを少なくとも10g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1または第2の組成物は、シクロプロペンを5〜10、5〜25、10〜25、10〜50、または5〜100g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1の組成物は第2の組成物と同じである。
1つの実施形態において、シクロプロペンは次式のものであり、
式中、Rは、置換または非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、置換基は独立に、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換フェノキシである。
さらなる実施形態では、RはC1〜8アルキルである。他の実施形態では、Rはメチルである。
他の実施形態では、シクロプロペンは次式のものであり、
式中、Rは、置換または非置換の、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、R、R、およびRは水素である。
さらなる実施形態では、シクロプロペンは1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。
他の態様では、植物の収穫量を増加させる方法を提供する。その方法は、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物と植物とを接触させるステップを含み、それによって、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物で処理または接触をさせていない植物と比較して、植物の収穫量を増加させる。
いくつかの実施形態において、シクロプロペンの1回以下の施用で処理した植物と比較して、収穫量を、1ヘクタールあたり1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、または300%増加させることができる。
1つの実施形態において、植物の収穫量を少なくとも5%増加させる。他の実施形態では、植物の収穫量を少なくとも15%増加させる。他の実施形態では、植物の収穫量を、10%〜20%、10%〜50%、20%〜50%、または30%〜80%の間で増加させる。
いくつかの実施形態において、ステップ(a)およびステップ(b)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30または31日間の間隔をあけることができる。
1つの実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも24時間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも48時間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は少なくとも4日間の間隔をあける。他の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は3〜5、3〜10、5〜10、10〜30、または20〜90日間の間隔をあける。
1つの実施形態において、シクロプロペンはシクロプロペン分子錯体の一部である。さらなる実施形態において、シクロプロペン分子錯体は包接錯体を含む。
他の実施形態において、シクロプロペン分子錯体は、シクロプロペンおよび分子封入剤を含む。さらなる実施形態では、分子封入剤は、置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリン、クラウンエーテル、ゼオライト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。さらなる実施形態では、分子封入剤はシクロデキストリンである。さらなる実施形態では、シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
1つの実施形態において、第1または第2の組成物はシクロプロペンを少なくとも5g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1または第2の組成物はシクロプロペンを少なくとも10g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1または第2の組成物は、シクロプロペンを5〜10、5〜25、10〜25、10〜50、または5〜100g/ヘクタール含む。他の実施形態では、第1の組成物は第2の組成物と同じである。
1つの実施形態において、シクロプロペンは次式のものであり、
式中、Rは、置換または非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、置換基は独立に、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換フェノキシである。
さらなる実施形態では、RはC1〜8アルキルである。他の実施形態では、Rはメチルである。
他の実施形態では、シクロプロペンは次式のものであり、
式中、Rは、置換または非置換の、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、R、R、およびRは水素である。
さらなる実施形態では、シクロプロペンは1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。
熱帯トウモロコシのシクロプロペンによる1回処理対複数回処理の効果を例示的にグラフ表示したものであり、収穫量はkg/ヘクタールで測定される。各施用量に対し、左側の棒は処理1(完全な襟状の葉(collared leave)3〜5枚の時期での1回施用)を示し、中央の棒は処理2(葉10枚の時期での1回施用)を示し、右側の棒は処理3(完全な襟状の葉3〜5枚の時期と、再度葉10枚の時期の両方で施用される)を示す。 綿のシクロプロペンによる1回処理対複数回処理の効果を例示的にグラフ表示したものであり、収穫量はトン/ヘクタールで測定される。図に示した各条件に対し、4つの連続した棒によって表されているように、各処理条件に対し、4つの別個の植え付けを処理した。処理Aはピンヘッドスクエア(Pin Head Square)+14日間の時期でのシクロプロペンの施用を示す。処理Bは最初の開花の時期でのシクロプロペンの施用を示す。処理Cは最初の開花+14日間でのシクロプロペンの施用を示す。
本明細書で用いられる場合、シクロプロペンは次式のいずれかの化合物であり、
式中、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素および次式の化学基からなる群から選択され、
−(L)−Z
式中、nは0〜12の整数である。Lはそれぞれ2価の基である。好適なL基には、例えば、水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、ケイ素、またはそれらの混合物から選択される、1種または複数の原子を含む基が挙げられる。L基内の原子は、単結合、二重結合、三重結合、またはそれらの組み合わせによって、互いに結合することができる。L基は、それぞれ、直鎖、分枝鎖、環状、またはそれらの組み合わせであってもよい。いずれか1つのR基(すなわち、R、R、R、およびRのいずれか1つ)において、ヘテロ原子(すなわち、水素または酸素以外の原子)の合計数は、0〜6である。独立に、いずれか1つのR基において、非水素原子の合計数は50以下である。Zはそれぞれ1価の基である。Zはそれぞれ独立に、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、塩素酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、イソシアナト、イソシアニド(isocyanido)、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ、およびGが3〜14員環系である化学基Gからなる群から選択される。
、R、R、およびRの各基は、独立に好適な基から選択される。R、R、R、およびRの各基は互いに同じでもよく、またそのうちのいくつかが他と異なっていてもよい。R、R、R、およびRの1つまたは複数として用いるのに好適な基には、例えば、脂肪族基、脂肪族オキシ基、アルキルホスホナト基、脂環式基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルキルアミノ基、複素環式基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シリル基、他の基、ならびにそれらの混合物および組み合わせがある。R、R、R、およびRの1つまたは複数として用いるのに好適な基は、置換または非置換であってもよい。独立に、R、R、R、およびRの1つまたは複数として用いるのに好適な基は、シクロプロペン環に直接結合するか、または、例えばヘテロ原子含有基などの介在基を介して、シクロプロペン環に結合することができる。
好適なR、R、R、およびRの各基には、例えば脂肪族基がある。いくつかの好適な脂肪族基には、これに限定されないが、アルキル、アルケニル、およびアルキニルの各基が挙げられる。好適な脂肪族基は、直鎖、分枝鎖、環状、またはそれらの組み合わせであってもよい。独立に、好適な脂肪族基は置換または非置換であってもよい。
本明細書で用いられる場合、対象の化学基の1つまたは複数の水素原子が置換基によって置き換えられる場合に、対象の化学基は「置換された」と称される。こうした置換基は、これに限定されないが、対象の化学基を非置換状態にし、次いで置換を行うことを含む、いずれかの方法によって生成することができると考えられる。好適な置換基には、これに限定されないが、アルキル、アルケニル、アセチルアミノ、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシイミノ、カルボキシ、ハロ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、トリアルキルシリル、ジアルキルアミノ、およびそれらの組み合わせが挙げられる。追加の好適な置換基は、存在する場合、単独または他の好適な置換基との組み合わせであってよく、
−(L)−Z
であり、式中、mは0〜8であり、LおよびZは本明細書上記に定義されている。2つ以上の置換基が1つの対象の化学基に存在する場合、各置換基は異なる水素原子を置き換えてもよく、もしくは1つの置換基が他の置換基と結合し、これが対象の化学基に結合してもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。
好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、例えば、アルケノキシ、アルコキシ、アルキノキシ、およびアルコキシカルボニルオキシなどの置換および非置換脂肪族オキシ基がある。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、置換および非置換アルキルホスホナト、置換および非置換アルキルホスファト、置換および非置換アルキルアミノ、置換および非置換アルキルスルホニル、置換および非置換アルキルカルボニル、ならびに置換および非置換アルキルアミノスルホニルもあり、これに限定されないが、アルキルホスホナト、ジアルキルホスファト、ジアルキルチオホスファト、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニル、およびジアルキルアミノスルホニルも含まれる。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、例えば、ジシクロアルキルアミノスルホニルおよびジシクロアルキルアミノなどの、置換および非置換の、シクロアルキルスルホニル基およびシクロアルキルアミノ基もある。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、置換および非置換ヘテロシクリル基(すなわち、環中に少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香族環基または非芳香族環基)もある。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、介在する、オキシ基、アミノ基、カルボニル基、またはスルホニル基を介してシクロプロペン化合物に結合した置換および非置換ヘテロシクリル基もあり、かかるR、R、R、およびRの各基の例としては、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルカルボニル、ジヘテロシクリルアミノ、およびジヘテロシクリルアミノスルホニルが挙げられる。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、置換および非置換アリール基もある。好適な置換基には、本明細書に上記されたものも含まれる。いくつかの実施形態では、1種または複数の置換アリール基が用いられ得、その少なくとも1つの置換基は、1種または複数の、アルケニル、アルキル、アルキニル、アセチルアミノ、アルコキシアルコキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、カルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルボキシ、アリールアミノ、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、トリアルキルシリル、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、スルホニルアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールアミノスルホニル、およびハロアルキルチオである。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、介在する、オキシ基、アミノ基、カルボニル基、スルホニル基、チオアルキル基、またはアミノスルホニル基を介してシクロプロペン化合物に結合した置換および非置換複素環式基もあり、かかるR、R、R、およびRの各基の例としては、ジヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールチオアルキル、およびジヘテロアリールアミノスルホニルが挙げられる。
また、好適なR、R、R、およびRの各基には、これに限定されないが、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロラト、ブロマト、ヨーダト、イソシアナト、イソシアニド(isocyanido)、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ;アセトキシ、カルボエトキシ、シアナト、ニトラト、ニトリト、ペルクロラト、アレニル;ブチルメルカプト、ジエチルホスホナト、ジメチルフェニルシリル、イソキノリル、メルカプト、ナフチル、フェノキシ、フェニル、ピペリジノ、ピリジル、キノリル、トリエチルシリル、トリメチルシリル;およびその置換類似体がある。
本明細書で用いられる場合、化学基Gは3〜14員環系である。化学基Gとして好適な環系は、置換または非置換であってもよく、それらは、芳香族(例えば、フェニルおよびナフチルを含む)または脂肪族(不飽和脂肪族、部分的に飽和された脂肪族、もしくは飽和脂肪族を含む)であってもよく、それらは炭素環式または複素環式であってもよい。複素環式基Gの中で、いくつかの好適なヘテロ原子には、これに限定されないが、窒素、硫黄、酸素、およびそれらの組み合わせがある。化学基Gとして好適な環系は、単環式、二環式、三環式、多環式、スピロ、または縮合環であり、二環式、三環式、または縮合環である好適な化学基G環系において、1つの化学基G内の様々な環が、全て同じ種類であってもよく、2つ以上の種類であってもよい(例えば、芳香族環は脂肪族環と縮合してもよい)。
いくつかの実施形態では、Gは、飽和または不飽和の3員環を含む環系であり、これに限定されないが、置換または非置換の、シクロプロパン環、シクロプロペン環、エポキシド環、またはアジリジン環などがある。
いくつかの実施形態では、Gは4員複素環を含む環系であり、かかる実施形態の中には、複素環がヘテロ原子1個を厳密に含むものもある。いくつかの実施形態では、Gは5員以上の複素環を含む環系であり、かかる実施形態の中には、複素環がヘテロ原子1〜4個を含むものもある。いくつかの実施形態では、Gにおける環は非置換であり、他の実施形態では、環系が置換基1〜5個を含む。Gが置換基を含むいくつかの実施形態では、置換基はそれぞれ独立に、本明細書上記の置換基から選択することができる。Gが炭素環系である実施形態もまた、適している。
いくつかの実施形態において、Gはそれぞれ独立に、置換または非置換の、フェニル、ピリジル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘプチル、ピロリル、フリル、チオフェニル、トリアゾリル、ピラゾリル、1,3−ジオキソラニル、またはモルホリニルである。これらの実施形態には、例えば、Gが非置換または置換の、フェニル、シクロペンチル、シクロヘプチル、またはシクロヘキシルである実施形態が含まれる。いくつかの実施形態では、Gはシクロペンチル、シクロヘプチル、シクロヘキシル、フェニル、または置換フェニルである。Gが置換フェニルである実施形態には、これに限定されないが、1個、2個または3個の置換基が存在する実施形態がある。Gが置換フェニルであるいくつかの実施形態には、これに限定されないが、置換基が、メチル、メトキシ、およびハロから独立に選択される実施形態がある。
また、RおよびRが1つの基に組み合わされ、これが二重結合によってシクロプロペン環の第3炭素原子に結合することができる実施形態も考えられる。こうした化合物のいくつかは、米国特許出願公開第2005/0288189号に記載されている。
いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が水素である、1種または複数のシクロプロペンを用いることができる。いくつかの実施形態では、RもしくはR、またはRとRの両方が水素であってもよい。いくつかの実施形態では、RもしくはR、またはRとRの両方が水素であってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、およびRが水素であってもよい。
いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が、二重結合をもたない構造であってもよい。独立に、いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が、三重結合をもたない構造であってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が、ハロゲン原子置換基をもたない構造であってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が、イオン性である置換基をもたない構造であってもよい。
いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRの1つまたは複数が、水素または(C〜C10)アルキルであってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRのそれぞれが、水素または(C〜C)アルキルであってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRのそれぞれが、水素または(C〜C)アルキルであってもよい。いくつかの実施形態では、R、R、R、およびRのそれぞれが、水素またはメチルであってもよい。いくつかの実施形態では、Rは(C〜C)アルキルであってよく、R、R、およびRのそれぞれは、水素であってよい。いくつかの実施形態では、Rはメチルであってよく、R、R、およびRのそれぞれは水素であってよく、本明細書において、シクロプロペンは「1−MCP」として既知である。
いくつかの実施形態において、沸点が1気圧で50℃以下、または25℃以下、または15℃以下であるシクロプロペンを用いてもよい。いくつかの実施形態において、沸点が1気圧で−100℃以上、−50℃以上、または−25℃以上、または0℃以上であるシクロプロペンを用いてもよい。
シクロプロペンは、いずれかの方法によって調製できる。いくつかの好適なシクロプロペンの調製方法には、これに限定されないが、米国特許第5518988号および第6017849号に開示された方法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、組成物はシクロプロペンに対し、少なくとも1種の分子封入剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の分子封入剤は、1種もしくは複数のシクロプロペン、または1種もしくは複数のシクロプロペンの一部を封入することができる。分子封入剤の分子に封入された、シクロプロペン分子またはシクロプロペン分子の一部を含む錯体は、本明細書において「シクロプロペン分子錯体」または「シクロプロペン化合物錯体」として既知である。いくつかの実施形態では、シクロプロペン分子錯体は、シクロプロペンを少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、32、40、50、60、70、80、または90%(w/w)含むことができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種のシクロプロペン分子錯体は、包接錯体として存在することができる。かかる包接錯体では、分子封入剤は空隙を形成し、シクロプロペンまたはシクロプロペンの一部がその空隙内に位置する。包接錯体のいくつかの実施形態では、シクロプロペンと分子封入剤の間に共有結合がないことがある。包接錯体のいくつかの実施形態では、シクロプロペンの1つまたは複数の極性部分と分子封入剤の1つまたは複数の極性部分との間に任意の静電引力があろうとなかろうと、シクロプロペンと分子封入錯体の間にはイオン結合がないことがある。
包接錯体のいくつかの実施形態では、分子封入剤の空隙の内部が、実質的に無極性または疎水性またはその両方であってよく、シクロプロペン(またはその空隙内に位置するシクロプロペンの一部)もまた、実質的に無極性または疎水性またはその両方である。本発明は、いずれの特定の理論または機構に制限されるものではないが、かかる無極性シクロプロペン分子錯体において、ファンデルワールス力、または疎水性相互作用、またはその両方によって、シクロプロペン分子またはその一部を分子封入剤の空隙内に留まらせると考えられる。
シクロプロペン分子錯体を、いずれかの方法によって調製することができる。1つの調製方法において、例えば、シクロプロペンを分子封入剤の溶液または懸濁液と接触させ、次いで、例えば米国特許第6017849号に開示された方法を用いて、錯体を単離することによって、かかる錯体を調製することができる。例えば、シクロプロペンが分子封入剤に封入されている錯体を生成する他の方法において、シクロプロペンガスを分子封入剤の水溶液中に吹き込むことができ、そこから錯体がまず沈殿し、次に濾過によって錯体が単離される。いくつかの実施形態では、錯体を上記の方法のいずれかによって生成することができ、単離後乾燥し、後で有用な組成物に添加するために、固体状態で、例えば粉末として保存することができる。
分子封入剤の量を、分子封入剤のモル対シクロプロペンのモルの比によって特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、分子封入剤のモル対シクロプロペンのモルの比は、0.1以上、0.2以上、0.5以上、または0.9以上であってもよい。いくつかの実施形態では、分子封入剤のモル対シクロプロペンのモルの比は、2以下または1.5以下であってもよい。
好適な分子封入剤には、これに限定されないが、有機および無機の分子封入剤がある。好適な有機分子封入剤には、これに限定されないが、置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリン、およびクラウンエーテルが挙げられる。好適な無機分子封入剤には、これに限定されないが、ゼオライトが挙げられる。好適な分子封入剤の混合物もまた、適している。いくつかの実施形態において、分子封入剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはそれらの混合物であってもよい。いくつかの実施形態では、α−シクロデキストリンを用いることができる。いくつかの実施形態では、用いられる1種または複数のシクロプロペンの構造に応じて、分子封入剤を変えることができる。いずれかのシクロデキストリンもしくはシクロデキストリンの混合物、シクロデキストリンポリマー、修飾シクロデキストリン、またはそれらの混合物も用いることができる。いくつかのシクロデキストリンは、例えば、Wacker Biochem Inc.Adrian、MIまたはCerestar USA、Hammond、IN、および他の供給業者から入手可能である。
実施形態には、本明細書に前述したように、1種または複数のシクロプロペンを含む組成物で植物を処理する方法が含まれる。いくつかの実施形態において、1種または複数のシクロプロペンを含む組成物で植物を2回以上処理することによって、植物のエチレン応答を抑制する。用語「植物」は、農作物、鉢植え植物、切り花、収穫される果実および野菜、ならびに観賞用植物に加えて、木質茎植物も含むように総称して用いられる。実施形態で処理され得る植物の例として、これに限定されないが、以下に掲げるものを含む。
いくつかの実施形態において、植物のエチレン応答を抑制するシクロプロペン濃度で植物を処理することができる。いくつかの実施形態では、植物毒性濃度を下回る濃度で、植物を処理できる。植物毒性濃度は、植物によって変わるだけでなく、栽培品種によっても変わる可能性がある。いくつかの実施形態では、2回以上の施用を、生育している植物に実施する。生育している植物に2回以上の施用を実施する際に、組成物を植物全体と接触させられるか、1種または複数の植物部分と接触させられると考えられる。植物部分には、これに限定されないが、花、芽、観賞用の花、種子、挿し穂、根、球根、果実、野菜、葉、およびそれらの組み合わせを含む、植物の任意の部分が挙げられる。いくつかの実施形態では、有用な植物部分を収穫する前に、植物をシクロプロペンで処理することができる。
本明細書に記載の組成物を、例えば、噴霧、浸漬、潅注、フォギング(fogging)およびこれらの組み合わせを含むいずれかの方法によって、植物または植物部分に接触させることができる。いくつかの実施形態において、噴霧が用いられる。
好適な処理を、圃場、庭、建物(例えば、温室など)、または他の場所に植えられた植物に実施することができる。好適な処理を、開けた土地、1種もしくは複数の容器(例えば、鉢、プランター、もしくは花瓶など)、仕切り付きもしくは盛り土苗床(confined or raised beds)、または他の場所に植えられた植物に実施することができる。いくつかの実施形態では、建物以外の場所にある植物に処理を実施することができる。いくつかの実施形態では、例えば、鉢、平箱、または移動可能な苗床などの容器で植物が生育している間に、植物を処理することができる。
正しく用いられた場合、シクロプロペンによって多数のエチレン効果を妨げ、その多くが米国特許第5518988号および第3879188号に開示されている。本明細書に記載の実施形態を用いて、1つまたは複数の植物エチレン応答に影響を及ぼすことができる。エチレン応答は、エチレンの外因性源または内因性源のいずれかによって開始される可能性がある。エチレン応答には、これに限定されないが、(i)花、果実、および野菜の熟成および/または老化、(ii)葉、花、および果実の器官脱離、(iii)鉢植え植物、切り花、低木林、および休眠中の実生など観賞用植物の長寿命化、(iv)マメ植物などのいくつかの植物における生育の抑制、ならびに(v)イネなどのいくつかの植物における植物生育の活性化が挙げられる。
処理され得る野菜には、これに限定されないが、レタス(例えば、ラクツカ・サティバ(Lactuca sativa))、ホウレンソウ(スピナキア・オレラケア(Spinaca oleracea))およびキャベツ(ブラッシカ・オレラケア(Brassica oleracea))などの葉菜類、ジャガイモ(ソラナム・ツベローサム(Solanum tuberosum))、ニンジン(ダウカス(Daucus))などの様々な根菜類、タマネギ(アリウム属種(Allium sp.))などの鱗茎、メボウキ(オシマム・バシリクム(Ocimum basilicum))、オレガノ(オリガナム・ブルガレ(Origanum vulgare))、およびイノンド(アネトゥム・グラウェオレンス(Anethum graveolens))などのハーブ、ならびにダイズ(グリシン・マックス(Glycine max))、アオイマメ(パセオルス・リメンシス(Phaseolus limensis))、マメ(ラティルス属種(Lathyrus sp.))、トウモロコシ(ゼア・マイズ(Zea mays))、ブロッコリー(ブラッシカ・オレラケア・イタリカ(Brassica oleracea italica))、カリフラワー(ブラッシカ・オレラケア・ボトリティス(Brassica oleracea botrytis))、およびアスパラガス(アスパラガス・オフィシナリス(Asparagus officinalis))が挙げられる。
熟成を抑制するための、本発明の方法によって処理され得る果実は、これに限定されないが、トマト(リコパーシコン・エスカレンタム(Lycopersicon esculentum))、リンゴ(マルス・ドメスティカ(Malus domestica))、バナナ(ムサ・サピエンタム(Musa sapientum))、ナシ(ピルス・コンムニス(Pyrus communis))、パパイア(カリカ・パパイア(Carica papaya))、マンゴー(マンギフェラ・インディカ(Mangifera indica))、モモ(プラヌス・ペルシカ(Prunus persica))、アンズ(プルヌス・アルメニアカ(Prunus armeniaca))、ネクタリン(プルヌス・ペルシカ・ネクタリナ(Prunus persica nectarina))、オレンジ(シトラス属種(Citrus sp.))、レモン(シトラス・リモニア(Citrus limonia))、ライム(シトラス・オーランチフォリア(Citrus aurantifolia))、グレープフルーツ(シトラス・パラディシ(Citrus paradisi))、タンジェリン(シトラス・ノビリス・デリシオサ(Citrus nobilis deliciosa))、キウイ(アクチニジア・シネンシス(Actinidia chinenus))、カンタループメロン(C.カンタルペンシス(C. cantalupensis))およびマスクメロン(C.メロ(C. melo))などのメロン、パイナップル(アナナス・コモサス(Ananas comosus))、カキ(ディオスピロス属種(Diospyros sp.))、およびラズベリー(例えば、フラガリア(Fragaria)またはルブス・ウルシヌス(Rubus ursinus))、ブルーベリー(ウァッキニウム属種(Vaccinium sp.))、インゲンマメ(パセオルス・ウルガリス(Phaseolus vulgaris))、キュウリ(C.サティウス(C. sativus))およびアボカド(パーシー・アメリカーナ(Persea americana))などのキュウリ(Cucumis)属の一部が挙げられる。
本発明の方法で処理され得る観賞用植物には、これに限定されないが、鉢植えの観賞用植物および切り花が含まれる。処理され得る鉢植えの観賞用植物および切り花には、これに限定されないが、アザレア(ロードデンドロン属種(Rhododendron spp.))、アジサイ(マクロフィラ・ヒュドランゲア(Macrophylla hydrangea))、ハイビスカス(ハイビスカス・ロササネンシス(Hibiscus rosasanensis))、キンギョソウ(アンテリナム属種(Antirrhinum sp.))、ポインセチア(ユーフォルビア・プルケリア(Euphorbia pulcherrima))、サボテン(例えば、カクタケア・スクルンベルゲラ・トルンカタ(Cactaceae schlumbergera truncata))、ベゴニア(ベゴニア属種(Begonia sp.))、バラ(ロサ属種(Rosa sp.))、チューリップ(ツゥリッパ属種(Tulipa sp.))、スイセン(ナルシサス属種(Narcissus sp.))、ペチュニア(ペチュニア・ハイブリダ(Petunia hybrida))、カーネーション(ディアントゥス・カリュオピュッルス(Dianthus caryophyllus))、ユリ(例えば、リリウム属種(Lilium sp.))、スイセンアヤメ(グラジオラス属種(Gladiolus sp.))、ユリズイセン(アルストロメリア・ブラジリエンシス(Alstroemaria brasiliensis))、アネモネ(例えば、アネモネ・ブランダ(Anemone blanda))、オダマキ(アクイレギア属種(Aquilegia sp.))、アラリア(例えば、アラリア・シネンシス(Aralia chinensis))、シオン(例えば、アスター・カロライナ(Aster carolinianus))、ブーゲンビリア(ブーゲンビリア属種(Bougainvillea sp.))、ツバキ(カメリア属種(Camellia sp.))、ホタルブクロ(カンパニュラ属種(Campanula sp.))、ケイトウ(セロシア属種(Celosia sp.))、サワラ(チャマエシパリス属種(Chamaecyparis sp.))、キク(クリサンセマム属種(Chrysanthemum sp.))、クレマチス(クレマチス属種(Clematis sp.))、シクラメン(シクラメン属種(Cyclamen sp.))、フリージア(例えば、フリージア・レフラクタ(Freesia refracta))、およびオルキダケアエ(Orchidaceae)科のランが挙げられる。
処理され得る植物のさらなる例としては、これに限定されないが、綿(ゴシピウム属種(Gossypium spp.))、リンゴ、ナシ、サクランボ(プルヌス・アビウム(Prunus avium))、ペカン(カリア・イリノエンシス(Carya illinoensis))、ブドウ(ヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis vinifera))、オリーブ(例えば、オレア・エウロパエア(Olea europaea))、コーヒーノキ(コヒア・アラビカ(Coffea arabica))、サヤインゲン(ファセオラス・バルガリス(Phaseolus vulgaris))およびベンジャミン(フィカス・ベンジャミナ(Ficus benjamina))、ならびに休眠中の実生(これに限定されないが、リンゴを含む様々な果樹、観賞用植物、低木林および樹木苗の実生が含まれる)が挙げられる。
さらに、処理され得る低木林には、これに限定されないが、セイヨウイボタノキ(リグストルム属種(Ligustrum sp.))、カナメモチ属(フォティニア属種(Photina sp.))、モチノキ属(アイレックス属種(Ilex sp.))、ポリポディアケアエ(Polypodiaceae)科のシダ、ホンコンカポック(シェフレア属種(Schefflera sp.))、リョクチク(アグラオネマ属種(Aglaonema sp.))、シャリントウ(コトネアスター属種(Cotoneaster sp.))、メギ(バーベリー属種(Berberis sp.))、シロヤマモモ(ミリカ属種(Myrica sp.))、ツクバネウツギ属(アベリア属種(Abelia sp.))、アカシア(アカシア属種(Acacia sp.))、およびパイナップル(Bromeliaceae)科のブロメリア(bromeliads)が挙げられる。
本明細書で用いられる場合、「収穫量」は、全植物材料、またはこれに限定されないが、花、芽、観賞用の花、種子、挿し穂、根、球根、果実、野菜、葉、およびそれらの組み合わせなどの、任意の特定の有用な植物部分の量を示すことができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物を用いて、圃場で生育している植物を処理することができる。こうした処理作業を、1つの生育期間に特定の作物群に2回以上実施することができる。いくつかの実施形態において、任意の1回の処理で使用されるシクロプロペンの量は、1ヘクタールあたり0.1グラム(g/ha)以上、または0.5g/ha以上、または1g/ha以上、または5g/ha以上、または10g/ha以上、または25g/ha以上、または50g/ha以上、または100g/ha以上であってもよい。いくつかの実施形態において、1回の施用で使用されるシクロプロペンの量は、6000g/ha以下、または3000g/ha以下、または1500g/ha以下、または1000g/ha以下、または500g/ha以下、または250g/ha以下、または100g/ha以下、または50g/ha以下、または25g/ha以下、または10g/ha以下、または5g/ha以下、または1g/ha以下であってもよい。
本明細書および特許請求の範囲において、本明細書に記載の、範囲および比率の制限の組み合わせが可能であることを理解されたい。例えば、特定のパラメータに対し、60〜120および80〜110の範囲が記載される場合、60〜110および80〜120の範囲もまた、意図されていると理解される。さらに独立した例として、特定のパラメータが1、2、および3の好適な最小値を有すると開示される場合、ならびにそのパラメータが9および10の好適な最大値を有すると開示される場合、以下の全ての範囲、1〜9、1〜10、2〜9、2〜10、3〜9、および3〜10が意図される。
本明細書で用いられる場合、用語「植物」には双子葉植物および単子葉植物が含まれる。双子葉植物の例として、タバコ、シロイヌナズナ、ダイズ、トマト、パパイア、カノーラ、ヒマワリ、綿、アルファルファ、ジャガイモ、ブドウの蔓、キマメ、マメ、アブラナ属、ヒヨコマメ、テンサイ、ナタネ、スイカ、メロン、コショウ、ピーナッツ、カボチャ、ラディッシュ、ホウレンソウ、トウナス、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、ハクサイ、キュウリ、ナス、およびレタスが挙げられる。単子葉植物の例として、トウモロコシ、イネ、コムギ、サトウキビ、オオムギ、ライムギ、モロコシ、ラン、タケ、バナナ、ガマ、ユリ、オートムギ、タマネギ、キビ、およびライコムギが挙げられる。果実の例として、パパイア、バナナ、パイナップル、オレンジ、ブドウ、グレープフルーツ、スイカ、メロン、リンゴ、モモ、ナシ、キウイフルーツ、マンゴー、ネクタリン、グアバ、カキ、アボカド、レモン、イチジク、およびベリーが挙げられる。
本明細書で用いられる場合、用語「植物材料」は葉、茎、根、花もしくは花の部分、果実、花粉、卵細胞、受精卵、種子、挿し穂、細胞もしくは組織の培養物、または植物のいずれかの他の部分もしくは生成物を示す。いくつかの実施形態において、植物材料は子葉および葉を含む。
本明細書で用いられる場合、用語「植物組織」は、構造的および機能的構成単位へ系統立てられる植物細胞群を示す。植物体または培養物における植物の任意の組織が含まれ、例えば、植物全体、植物器官、植物種子、組織培養物、ならびに構造的および/または機能的構成単位に系統立てられる任意の植物細胞群である。
本発明の実施形態は、以下の実施例によってさらに定義される。これらの実施例は、例証によってのみ、与えられていることを理解されたい。上記の説明およびこれらの実施例から、当業者は本発明の本質的な特徴を確かめることができ、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多様な用途および条件に適応させるように、本発明の実施形態に様々な変更および改変をすることができる。したがって、本明細書に示され、説明されたものに加えて、本発明の実施形態の様々な改変は、前述の説明から当業者に明らかになるであろう。かかる改変も、添付の特許請求の範囲内にあるものと意図される。
[実施例]
1−MCPの複数回施用による熱帯トウモロコシの処理
1−MCP0.1%を含むブドウ糖の押出成形顆粒と、やはり1−MCP0.1%を含む被覆砂粒の組み合わせを用いて熱帯トウモロコシを処理する。(1)完全な襟状の葉3〜5枚の時期での1回施用、(2)葉10枚の時期での1回施用、または(3)完全な襟状の葉3〜5枚の時期での第1の施用、および葉10枚の時期での第2の施用による2回施用で、植物を処理する。1−MCPの施用量、5g/ヘクタール、10g/ヘクタール、および25g/ヘクタールを3つの異なる処理工程にそれぞれ施す。
結果を表1および図1に示し、収穫量はkg/ヘクタールで測定される。各施用量に対し、左側の棒は処理1(完全な襟状の葉3〜5枚の時期での1回施用)を示し、中央の棒は処理2(葉10枚の時期での1回施用)を示し、右側の棒は処理3(完全な襟状の葉3〜5枚の時期と、再度葉10枚の時期の両方での施用)を示す。5g/ヘクタールの処理、10g/ヘクタールの処理、および25g/ヘクタールの処理のそれぞれに対して、1回だけ処理された植物と比較した場合、2回処理を施した植物では収穫量が150%以上増加する。
1−MCPの複数回施用による熱帯綿の処理
綿に4つの異なる処理を繰り返し行う。綿を、1−MCPの施用量、10g/ヘクタールまたは25g/ヘクタールで処理し、収穫量は1ヘクタールあたりのトンで測定される。処理Aはピンヘッドスクエア+14日間の時期でのシクロプロペンの施用を示す。処理Bは最初の開花の時期でのシクロプロペンの施用を示す。処理Cは最初の開花+14日間でのシクロプロペンの施用を示す。結果を表2および図2に示す。

Claims (16)

  1. 植物の収穫量を増加させる方法であって、
    (a)シクロプロペンを含む第1の組成物と前記植物を接触させるステップと、
    (b)シクロプロペンを含む第2の組成物と前記植物を接触させるステップと
    を含み、それによって、前記第1の組成物および/または前記第2の組成物と接触させていない植物と比較して、前記植物の前記収穫量を増加させる、方法。
  2. 前記植物の前記収穫量を少なくとも5%増加させる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(a)および前記ステップ(b)は少なくとも24時間の間隔をあける、請求項1に記載の方法。
  4. 前記シクロプロペンがシクロプロペン分子錯体の一部である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記シクロプロペン分子錯体が包接錯体を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記シクロプロペン分子錯体がシクロプロペンおよび分子封入剤を含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記分子封入剤が、置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリン、クラウンエーテル、ゼオライト、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記分子封入剤がシクロデキストリンである、請求項6に記載の方法。
  9. 前記シクロデキストリンが、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1または第2の組成物が、前記シクロプロペンを少なくとも5g/ヘクタール含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記シクロプロペンが次式のものであり、
    式中、Rは、置換または非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、置換基は独立に、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換フェノキシである、請求項1に記載の方法。
  12. RがC1〜8アルキルである、請求項11に記載の方法。
  13. Rがメチルである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記シクロプロペンが次式のものであり、
    式中、Rは、置換または非置換の、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチルの各基であり、R、R、およびRは水素である、請求項11に記載の方法。
  15. 前記シクロプロペンが、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 植物の収穫量を増加させる方法であって、
    少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物と前記植物とを接触させるステップを含み、それによって、少なくとも1種のシクロプロペンを含み2回以上に分けて施用する組成物で処理または接触をさせていない植物と比較して、前記植物の前記収穫量を増加させる、方法。
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