JP2016511323A - 特定の有機化合物のジアゾニウムイオンのパルス電流による電気化学的な還元によって有機又は金属材料の表面を有機化合物でコートする方法 - Google Patents

特定の有機化合物のジアゾニウムイオンのパルス電流による電気化学的な還元によって有機又は金属材料の表面を有機化合物でコートする方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機又は金属材料の表面に、ジアゾニウム官能基で置換された少なくとも1つの芳香族基を有する少なくとも1種の有機化合物Aを共有結合でグラフト化することによって前記材料をコートする方法であって、材料が多孔性又は繊維状であり、少なくとも10cm2の幾何学的な表面積を有することと、前記方法が、1つ又は複数のジアゾニウムイオンを電気化学的に還元するために、材料の表面に定電流モードでゼロでないパルス電流を連続的に印加するステップを含むことを特徴とする、方法に関する。本発明は更に、得られる複合材料及び電極を製造するためのかかる材料の使用に関する。

Description

本発明は、大きい幾何学的な表面積を有する多孔性又は繊維状材料などの有機又は金属材料の表面を、特定の有機化合物でコートする方法に関し、コーティングはその場で形成される前記有機化合物のジアゾニウムイオンのパルス電流による電気化学的な還元によって行われる。
本発明はまた、このようにして得られた複合材料、及び電極を製造するための材料の使用にも関する。
有機又は金属材料の表面に対する触媒の共有結合によるグラフト化は、エネルギー分野、特に燃料電池又は分子電池(Molecular battery)の生産において興味深いものであり、このグラフト化を達成するために数多くの方法が考案されてきている。
例えば、WO92/13983には、芳香族ジアゾニウム塩の電気化学的な還元により炭素質材料の表面を官能化する方法について記載されている。この文献では、炭素質材料を非プロトン性溶媒中のジアゾニウム塩の溶液と接触させている。次いで炭素質材料を、同様にジアゾニウム塩の溶液と接触しているアノードに対して負に分極させる。還元は、適度な大きさの面積(約1cm)の平面上にて、制御された電位(定電位モード)で行われる。しかしながら、この文献に記載された方法では、コートするべき材料が3D材料であって、大きく幾何学的な表面積、すなわち10cm以上の面積を有する場合、均一なコーティングを得るために使用することができない。
また、芳香族ジアゾニウム塩の電気化学的な還元により芳香族基をグラフト化することによって金属材料の表面を改質することも、WO01/59178に記載されている。この文献では、金属材料を非プロトン性又はプロトン性酸溶媒中のジアゾニウム塩の溶液と接触させる。次いで、金属材料は、同様にジアゾニウム塩の溶液と接触しているアノードに対して負の分極を受ける。還元は、定電流(intentiostatic)若しくは定電位モードにて、又は反復サイクリックボルタンメトリーによって行うことができる。しかしながら、この文献に記載された方法でも、コートするべき材料が容積測定の材料であり、大きい幾何学的な表面積を有する場合、均一なコーティングを得るために使用することができない。
ボルタンメトリーは、第一に、電位を絶えず変化させると同時に電位の各々の値を制御することに基づく分析技術である。実際上は、1mm程度の小さい表面積にのみ適用できる。結果として、表面積が大きくなれば、電位はそれだけ不均一になる。従って、この技術は、材料の繊維の長さ全体にわたって均一なグラフトを得るために使用することができず、表面積が10cmより大きい材料の処理には適していない。
より具体的には、3D電極が10cm以上、特に100cm以上の幾何学的な表面積を有する場合、コートするべき材料の表面で電位を正確に制御することは困難となる。これは、大きな表面積を均一に分極することが難しいという事実に基づいている。またこの困難さは主に表面の電気伝導度に関係している。この問題は、材料が、体積内の比表面積が材料1グラム当たり1m程度である繊維状の金属フェルトのように多孔性である場合、更に一層重要となる。電位は材料の表面上だけでなく深さによっても変わる。従って、多孔性又は繊維状の材料の表面で分子の均一なグラフトを達成するのは極めて難しい。目下、これらの材料は、その多孔性又は繊維の存在のため大きな比表面積を有するので分子セル及び電池の工業規模生産にとって非常に興味があると同時に、それを収容するデバイス全体の体積を制限する。
このように、工業用途の目的から、処理するべき材料の表面積の制限を克服することが必要である。
その上、これらの技術は全て参照電極の使用を必要とするものである。現在、かかる電極を使用すると、幾何学的な表面積が10cmを超える場合、材料の均一なコーティングを得ることができない。実際、参照電極の使用は、所望の値からの開きを防ぐために材料に印加される電位の制御によって正当化される。この電位の制御は、グラフト化される材料上で参照電極に最も近い点と作用電極との間の電位の差を測定することによって行われる。現在、この材料が弱い又は並の伝導度である場合、この点を超える電位は所望の値から非常に迅速に発散し、この点を超えるか又はこの点の直ぐ近傍のあらゆる変更を無効にする。
最後に、水性有機(hydro-organic)媒質中のジアゾニウム塩のグラフト化では、酸性の、特にpHが2より低い媒質を使用する必要がある。この高い酸性度では、材料が金属であると、その腐食を、従ってそのカチオン形態での溶解を自然に促進する。これは熱力学的には次のように表される。金属Mを水溶液中に入れたとき、所与のpHでH/H対の電位がMn+/M対の電位より高いと(E /H2>E n+ /M)腐食反応が始まる。この腐食は金属材料の表面に対する分子の効率的なグラフト化を妨げる。
本発明は、上述した欠点の少なくとも1つを克服することを目的とする。
より具体的には、少なくとも1つの実施形態において、10cm以上の幾何学的な表面積を有する多孔性又は繊維状の有機又は金属材料の表面に分子をグラフト化する方法を提案することが本発明の目的である。
また、本発明の別の目的は、少なくとも1つの実施形態において、金属材料の腐食の現象を防止するか又は少なくとも制限する方法を提案することである。
また、本発明の更に別の目的は、少なくとも1つの実施形態において、かかる均一な材料のコーティングを得ることができるようにする方法を提案することである。
更に、本発明は、実施するために容易で安価な方法を提案することも目的としている。
本発明は、ジアゾニウム官能基により置換された少なくとも1つの芳香族基を有する少なくとも1つの有機化合物Aを有機又は金属の材料の表面に共有結合でグラフト化することによって前記材料をコートする方法に関する。
本発明によれば、前記材料は多孔性又は繊維状であり、少なくとも10cmの幾何学的な表面積を有するものであって、また本発明に係る方法は、1つ又は複数のジアゾニウムイオンを電気化学的に還元するために、材料の表面に定電流モードでゼロでないパルス電流を連続的に印加するステップを含む。
かくして、本発明は、新規且つ独創的な原理に依拠するものであって、ジアゾニウム塩の形態の対象とする化合物Aが、大きい幾何学的な表面積を有する多孔性又は繊維状の有機又は金属材料の表面に共有結合的に電気グラフト化する(electro-grafting)ことによって固定される。従って、提案されている電気グラフト化する方法によって、先ず幾何学的な表面積が10cm以上である材料の表面上の均一なコーティングを得ることが可能になり、次に金属材料の加工処理を可能とすることができる。
また、多孔性材料は、その表面だけでなく、その体積全体にわたってある空隙率を有している。古典的な方法とは異なり、本発明に係る方法は、本質的に平坦な材料だけでなく、繊維状材料等のある体積を有する材料に対して実施することができる。
より具体的には、本発明に係る方法で利用するパルス法を使用すると、被覆される材料、特に多孔性又は繊維状材料などの大きい表面積を有する材料の表面におけるグラフト化のより良好な均一性を得ることが可能になる。実際、パルス電流は、電流がゼロではない電流印加時間と、かけられる電流がゼロであるアイドリング時間とによって特徴付けられる。ゼロでない電流の場合、化合物Aの濃度は印加時間に従って低下する。このため、電極付近の化合物Aは減少する。アイドリング時間には、最初の溶液の濃度が回復するまで、電極に向かう化学種の自然の拡散が可能になる。
また、本発明に係る方法に従って使用するパルス法を使用すると、コートするべき材料が金属であるか又は金属化されているときに観察される腐食の現象が防止又は低減される。これは、材料を腐食電位より低い電位に分極する還元電流の連続的な印加によって得られる。グラフト化後、金属材料は腐食現象を制限する有機膜により保護される。こうして、本発明による方法は腐食性又は非腐食性の有機材料と金属材料で同じように十分に実施することができる。今日の技術に反して、本発明に係る方法では、あらゆる種類の材料の加工処理が可能である。実際、古典的な方法では、金などの非腐食性の有機又は金属材料の加工処理のみが可能である。より具体的には、腐食の現象は今日の技術で、特に電着(electro-deposition)中に観察される。ゼロでないパルス電流の実行はこの腐食の現象を防止する。従って、本発明に係る方法は腐食性の金属材料に対しても実施することができる。
更に、パルス電流の実施は、起こり得る二次反応、すなわち、
− HのHへの還元(プロトンは、ジアゾニウム塩を調製するのに使用した酸及び/又は亜硝酸イオンを可溶化するのに役立つ水性媒質に由来し得るため)、
− 亜硝酸イオンの還元、及び
− 有機媒質の還元
に比してグラフト化反応を促進する。
そして、制御電位法ではなく印加電流のパルス法を使用することによって、ジアゾニウム塩の電気化学的な還元のステップ中で参照電極を使用する必要性を排除することができる。そしてこの特性によって、特に、従来技術より大きい表面の加工処理が可能となる。
更に、本発明に係る方法は容易に実施することができ、材料の表面にグラフト化される有機化合物のジアゾニウム塩の独立した調製を不必要とする。
用語「共有結合でグラフト化する(covalent grafting)」は、グラフト化される有機化合物とコートするべき有機材料又は金属材料の表面との間に、共有結合が樹立されることを意味すると理解される。より具体的には、有機化合物の芳香族基と材料の表面との間に、この結合が形成される。この材料が金属である場合、表面とこの表面を改質する有機化合物の芳香族基との間の結合の性質は、共有結合性の種類の炭素−金属結合である。表現「炭素−金属(carbon-metal)」は、炭素と金属の軌道をオーバーラップさせることによって得られる強固な非イオン性の結合を意味する。また、前記材料が有機である場合、表面とその表面を改質する有機化合物の芳香族基との間の結合の性質は、共有結合型の炭素−炭素結合である。
本発明に係る方法は少なくとも2つのステップa)及びb)を含む。
第1のステップa)は、グラフト化用組成物の調製に対応する。好ましくは、グラフト用組成物は、その場で(in situ)、すなわち電気還元反応が起こるのと同じ媒質中で調製される。ここで、グラフト化用組成物は、ジアゾニウム官能基により置換された少なくとも1つの芳香族基を有する少なくとも1つの有機化合物を適当な媒質中に含む。この有機化合物は式A−N で表すことができ、ここで、Aは、基N で置換されている少なくとも1つのアリール基を含む有機化合物である。ジアゾニウムイオンA−N は、例えば、酸性媒質中での亜硝酸イオンNO とアミン化合物A−NHからのジアゾ化によって調製することができ、ここで、Aは、前述の定義通りであり、その反応は次のように記載することができる。
Figure 2016511323
触媒濃度は、好ましくは、5.10−4mol/L〜10−2mol/Lで変化する。5.10−4mol/Lより低い触媒濃度は、効率的なグラフト化を得るためには不充分であろう。一方で、10−2mol/Lを超える濃度のジアゾニウム塩は、不溶性であろう。同様に、酸の濃度は、10−3mol/L〜10−1mol/Lが好ましく、亜硝酸塩の濃度は、10−3mol/L〜10−1mol/Lが好ましい。
亜硝酸塩の濃度は、触媒Aの濃度より2.5倍大きく、プロトンの濃度は、触媒Aの濃度より5倍大きいことが好ましい。
二番目のステップb)は、その場で(in situ)形成された有機化合物のジアゾニウムイオンの電気化学的な還元によって達成される共有結合によるグラフト化に対応する。形成されたラジカルAはカソード電位にされた材料の表面と即座に反応する。実行されるメカニズムは次の通りである。
Figure 2016511323
そして、有機化合物Aが材料の表面に共有結合される。より具体的に言えば、還元は、電解槽のカソードのレベルで起こる。
電解槽において、用語「アノード(anode)」は外部発電機の正端子に接続され、酸化反応が起こる電極に適用され、用語「カソード(cathode)」は外部発電機の負端子に連結され、還元反応が起こる電極に適用される。
使用される電解槽のカソードは、コートされるべき有機又は金属材料でコートされるか、又はかかる材料によって構成される。ステップb)の終了時、材料の表面は、有機化合物Aによって完全かつ均一に被覆される。
有機化合物Aの選択は、特に、本発明に係る方法により得られる材料の最終用途に依存している。特に、使用される有機化合物は、遷移金属(周期表のブロックd)に属するカチオン、周期表の族1(アルカリ金属)及び族2(アルカリ土類金属)に属する元素、並びにランタニド系列に属する元素に対する触媒又は錯形成活性を有することができる。触媒活性は、本発明に係る方法によって材料にグラフト化した後でも維持される。
本発明に係る方法の1つの有利な実施形態において、ゼロでないパルス電流(a pulsed non-zero current)を印加するステップは連続するサイクルで行われ、その各々のサイクルは、
− 持続時間Δtのグラフト化段階であって、その間、印加される電流の強度(i)は、ゼロでない印加持続時間Δtの間、材料の表面を電位Eに分極して、ジアゾニウム塩の還元及び前記ジアゾニウム塩により置換された芳香族基の前記材料の表面上へのグラフト化を可能にするように選択される、グラフト化段階と、
− 持続時間Δtのアイドリング段階であって、その間、印加される電流の強度(i)は、ゼロでないアイドリング持続時間Δtの間の強度iより小さい、アイドリング段階と
を含む。
この方法は、10cm以上の表面積を有する平坦な多孔性又は繊維状の材料の均一なコーティングに特に有利である。
サイクルの数は、好ましくは、有機又は金属材料の完全な重複が得られるように選択される。一般的に、本発明に係る方法は、10サイクルの反復を含む。
印加される強度i及び印加持続時間Δtの選択は、他の競合する反応と比較してグラフト化反応に有利である。
好ましくは、強度iの値は、次の関係式によりアンペアで与えられる。
=k×m
ここで、式中、
m=有機又は金属材料のグラムによる質量であり、
kは、金属材料1グラム当たり2アンペアに等しく、有機材料1グラム当たり5アンペアに等しい定数である。
有利には、強度iの値は、強度iの値の0.05倍以下であるように選択される。材料が有機である場合、iはゼロである。
好ましくは、iは材料が金属である場合ゼロとは異なるが、iは材料がグラファイトフェルトである場合ゼロである。
本発明の1つの好ましい実施形態において、印加持続時間Δtは、次の関係式を満たすように選択される。
Δt=k×t
ここで、式中、
− k=(A)/Cmin(式中、(A)は有機化合物Aのモル/リットルの濃度を表し、Cminはジアゾニウムイオンの最小濃度を表す)であり、
− tは時間単位の一定の値を表す。
は、少なくとも100マイクロ秒に等しいことが好ましく、Aがフタロシアニン類である場合、500マイクロ秒に等しいことが好ましい。
ジアゾニウムイオンの最小濃度Cminは、5.10−4mol/L〜10−2mol/Lの範囲が好ましく、Cminは5.10−4mol/Lに等しいことがより好ましい。
持続時間Δtは、電極での有機化合物の濃度の復帰を可能にするように選択される。1つの有利な実施形態において、印加持続時間Δtは、100マイクロ秒〜30秒、好ましくは0.5秒〜10秒の範囲であり、及び/又はアイドリングの持続時間Δtは、1秒〜5分の範囲である。
アイドリングの持続時間Δtは、電流の印加時間Δtより10倍長いことが好ましい
本方法は、静止モードで、すなわち改質される材料と対電極との間に固定床を用いて行われる。好ましくは、対電極は、グラファイトで作製される。
有機化合物Aは、好ましくは、少なくとも1つのアリールアミン官能基を含む水に不溶性又は僅かに可溶性の分子から選択されるものである。特に、有機化合物Aは、各々がモノ−又はポリ−アゾール環と縮合した1つ又は複数、好ましくは4つのベンゼン環を含み、前記モノ−又はポリ−アゾール環は、アミン、イミン(−N=)、メチレン(−CH−)、又はメチン(−CH=)基から選択される単原子性架橋により互いに結合しているマクロ環状の炭化水素又はヘテロ原子分子から選択されるものである。
また有機化合物Aは、より好ましくは、分子の中心に金属中心を有し、フタロシアニン、ポルフィリン、カリックスアレーン、クラウンエーテル及びシクロペプチドファミリーに属するマクロ環状の触媒から選択されるものである。
用語「マクロ環状(macrocycle)」とは、空洞があり、この空洞がおそらく空であるか又はイオン、原子若しくは別の分子により占められている環状の巨大分子を意味すると理解される。マクロ環状分子の中で、本発明は好ましくは有機金属のマクロ環状分子、すなわちその空洞が金属カチオンにより占められている巨大分子を使用する。
好ましくは、適当な媒質はプロトン性溶媒、非プロトン性溶媒及び電気化学的な還元を行うのに必要な支持電解質を含むものである。
より好ましくは、非プロトン性溶媒は、媒質の少なくとも90体積%を占め、更に好ましくは、非プロトン性溶媒は、媒質の少なくとも98体積%を占める。
用語「適当な媒質(appropriate medium)」とは、本発明に係る方法の作動条件下(すなわち、大気圧、温度25℃)で、材料の表面にグラフト化される有機化合物及び前記有機化合物のジアゾニウムイオンを調製するのに必要とされる試薬(例えば亜硝酸イオン)を可溶化することができるあらゆる媒質を意味すると理解される。特に、前記適当な媒質は最大限の有機化合物を可溶化するように選択される。適当な媒質は、25℃において、5.10−4mol/Lまで、好ましくは5.10−4mol/L〜10−2mol/Lで変化する有機化合物の濃度を提供するようなものである。
亜硝酸塩及び酸の濃度は、アミン化合物A−NHの濃度より少なくとも2倍高い濃度が好ましい。同様に、プロトンの濃度は、アミン化合物A−NHの濃度より少なくとも5倍高い濃度が好ましい。
プロトン性溶媒としては、水を使用することができる。好ましいプロトン性溶媒は、硫酸HSO、塩化水素酸HCl又はフルオロホウ酸HBFなどの様々な強酸で酸性化された水である。
非プロトン性溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの極性の有機溶媒を挙げることができる。好ましい非プロトン性溶媒はジメチルホルムアミドである。
本発明を実施するために適した電解質支持体(electrolyte support)の例としては、例えばアルカリ性のテトラフルオロホウ酸塩(NaBF)、第四級若しくはアルカリ性のアンモニウム塩、例えばテトラフルオロホウ酸塩、過フッ素酸塩(perfluorate)、ヘキサフルオロリン酸リチウム若しくはナトリウム若しくはテトラアルキルアンモニウムトを挙げることができる。好ましくは、使用される塩はアルカリ性のテトラフルオロホウ酸塩(NaBF)である。実際、この塩はDMF及び水に溶解する。その際、混合物+水+NaBFは導電性の媒質になる。加えて、この塩は安価であり、アニオンBF はジアゾニウム塩の正電荷とアニオンとの相互作用によって形成されるジアゾニウム塩を安定化する。アルカリ性のテトラフルオロホウ酸塩を支持電解質として使用する場合、その濃度は0.1mol/L〜0.5mol/Lの範囲であり、好ましくは0.25mol/Lに等しい。
好ましくは、適当な媒質は、体積比90/10の有機溶媒と水の混合物である。
グラフト化される有機化合物がフタロシアニンである場合、有利に選択される媒質は90/10の体積比のDMF/水混合物である。DMFは有機化合物及び対応するジアゾニウムイオンを可溶化する。混合物の水性部分は、フタロシアニンのジアゾニウムイオンを形成するのに充分な亜硝酸イオンを提供する。従って、この混合物は、溶解したフタロシアニンの10−2mol/Lという最適な濃度を提供すると同時にフタロシアニンのジアゾニウムイオンを形成するのに充分な亜硝酸イオンの反応性を保持する。
有機化合物Aのジアゾニウムイオンが酸性媒質中の亜硝酸塩のジアゾ化によりその場で(in situ)形成される場合、本発明に係る方法で使用するグラフト化用組成物は、少なくとも1種の亜硝酸塩と少なくとも1種の酸を含むものである。
本発明に係る方法によってコートされる材料は、有機又は金属とすることができる。特に、使用される材料は、多孔性又は繊維状の材料などの大きい比表面積を有する材料である。また、本発明に係る方法によってコートされる金属材料は、腐食性又は非腐食性を有することができる。
1つの好ましい実施形態において、有機材料は発泡体、フェルト、織物の重畳(the superimposition of fabrics)、好ましくは炭素繊維フェルト及びグラファイト繊維フェルトから選択することができる。
材料は、好ましくはプレートの形態である。プレートの幾何学的な表面積は、一般に10cmを超える。プレートの厚さは、好ましくは0.1〜12mmで変化する。
材料の空隙率を測定できる場合、材料は90%の最大空隙率を有することが好ましい。
使用することができるグラファイト繊維フェルトとして、Mersen又はVEOLIAという会社から商業的に流通しているものを挙げることができる。2つの利用可能な厚さがある。すなわち、Mersenという会社から照会番号RVG 4000の下で商業的に流通している12mm、及びRVG 2000に対応する6mmである。厚さを除くと、これらの材料は全く同一である。これらのフェルトは網の目に絡ませたグラファイト繊維で構成されている。フェルトの非常に高い空隙率は定量化するのが困難であり、明確な直径の気孔というよりは大きさが変化する繊維間の空間に相当する。
Mersen社により(B.E.T.法として知られている方法により)評価された見かけの表面積は、0.7m.g−1である。平均直径が20〜25ミクロンの範囲である各々の繊維の全体の外観は、非常に均一である。その製造がMersenに固有であるこれらの繊維はアクリル系ポリマーの熱分解によって得られる。
VEOLIA社により提案されたフェルトもロール状に巻いて商業的に流通しているが、最大厚さは0.3cmである。VEOLIAから商業的に流通しているフェルトの1つは、VEOLIAに従ってB.E.T.法により測定して1200m.g−1という非常に大きい比表面積を特徴とする。これは、Mersenグラファイトフェルトより約1700倍大きい表面積に相当する。これは、繊維の平均直径が約10ミクロンと小さいという事実、及び繊維の密度が高いという事実によって説明することができる。
1つの有利な変形によれば、本発明に係る方法は、更に、前記方法の実施前(before the implementation of the method according to the invention)、好ましくはその場で(in situ)行われる、少なくとも1種の金属の電着による有機材料の金属化という予備的なステップを含むことができる。
このような有機材料の金属化は、前記方法の上流工程で(upstream to the method according to the invention)、例えば、FR0213034、FR2846012及びFR1155040に記載された調製方法によって行うことができる。
材料は、好ましくは、25℃で標準水素電極により測定される標準電位がゼロより低い金属材料である。この金属材料は、スズ、インジウム、モリブデン、ガリウム、バナジウム、ニッケル、コバルト、タリウム、カドミウム、鉄、ビスマス、クロム、亜鉛、好ましくはニッケル、コバルト及び銅から選択される。
本発明に係る方法により使用可能な全ての材料のうち、材料は、好ましくは炭素繊維フェルト及び金属化された炭素繊維フェルトの中から、又は、より好ましくはグラファイト繊維フェルト及び金属化されたグラファイト繊維フェルトの中から選択される。
グラフト化される有機化合物のジアゾニウムイオンの電気化学的な還元を実現するために、電着を実施するのに一般に使用されているものなどの慣用のあらゆる技術を用いることが可能である。通常使用される電解槽は2つの電極を備えた電気化学セルによって形成される。これらの電極は発電機の端子に接続され、各々適当な導電性媒質に浸される。適当な媒質の性質は上で定義した通りである。従って、本発明に係る方法を実施するために特に適合させた装置を設計する必要はない。
本発明はまた、少なくとも10cmの幾何学的な表面積を有し、本発明に係る方法に従ってコートされている多孔性又は繊維状の有機又は金属材料にも関する。本発明は、特に、かかる材料でコートされているか又はかかる材料により形成されている電気化学的な電極に係るものである。また特に、本発明に係る方法に従って触媒によりグラフト化された繊維状材料は循環式電解質セル/電池の開発において興味深い。
得られる触媒材料は、以下の特質を有する。
− 軽さ−触媒の添加は支持材料の質量を変化させないため、
− 柔軟さ−触媒の添加は材料を剛性にしないため(従って、劣化させることなく機械的にいろいろな形状にすることができる)、
− 材料の高い電気伝導度、特に支持材料がニッケルで予め金属化されたフェルトである場合、
− 材料の表面全体にわたる触媒の均一な分散。
層の厚さは、少なくとも分子単一層の厚さと同等である。これは原則として使用された分子の大きさに相当する。電気分解時間が過度に長いと、多重層の形成に至る可能性がある。分子(触媒)の過度に高い積み重ねは材料の不動態化を招く。この現象を防ぐために、最大10回の電気分解サイクルの実施を達成することが必要である。ここで、1サイクルは、時間:t(電気分解)=Δt+Δtに対応する。
結論:これらの材料の触媒活性は、表面全体(throughout)において最適である。これらの材料の3D構造のため、全ての触媒の応答は小さい体積の材料に対して非常に高い。
本発明の他の特徴及び利点は、単なる例示で非網羅的な例として与えられる好ましい実施形態に関する以下の説明から、また添付の図面から、より明らかになるであろう。
図1は、触媒の不在下及び存在下でのグラファイト及びニッケル上におけるヒドラジンの酸化の結果示すグラフである。 図2は、触媒の不在下及び存在下でのニッケル上におけるヒドラジンの酸化の結果を示すグラフである。 図3は、ガラス状の炭素上における二原子酸素の還元の結果を示すグラフである。 図4は、ニッケルで金属化されたフェルト上における二原子酸素の還元の結果を示すグラフである。 図5は、二原子酸素の過酸化水素への還元のボルタンメトリー分析の結果を示すグラフである。 図6は、2−アミノアントラキノンで改質されたニッケル電極による過酸化水素溶液のボルタンメトリー分析の結果を示すグラフである。
本発明の一般原理は、比表面積が少なくとも10cmに等しい多孔性又は繊維状の有機又は金属材料に対する酸性水性有機媒質中のジアゾニウム塩のグラフト化を可能にする印加電流と共にゼロでないパルス電流を使用することに依拠している。以下の例は、本発明を例証するのに役立つものであって、本発明の特性を網羅するものではない。
<6.1 有機及び金属材料に対する触媒のグラフト化の効率の立証>
グラファイト等の有機材料又はニッケル等の金属材料にフタロシアニン誘導体をグラフト化するために、またグラフト化された化合物のヒドラジンの酸化に対する触媒活性を測定することによりグラフト化の効率を試験するために、一連の実験を行った。
ヒドラジンは次の式に従って酸化される還元剤である。
Figure 2016511323
試験したフタロシアニンの誘導体は、実験室で合成されたものであり、以下に示す。中心のMn+は、金属イオンを表しており、好ましくはCo2+又はFe2+である。
Figure 2016511323
これら化合物を使用するという選択は、ヒドラジンの酸化に対するフタロシアニン誘導体の触媒活性が、マクロ環状物中に挿入された金属がCo2+又はFe2+であるときに最適であったことが観察されているという事実によって説明することができる。
更に、これら有機化合物は、各々がアニリン型アミン官能基で終止している4つの鎖を有する。従って、各々の化合物で、対応するジアゾニウムイオンの電気化学的な還元により材料の表面に固定される4つの可能性がある。
本発明に従ってコートする方法は、以下の手順に従って実行した。この手順では、ニッケルで金属化されたフェルトを使用した。このフェルトは、直径10cm、厚さ3mm、質量5.5gの球状を呈する。このフェルトを濃度が10−3mol/Lに等しい1リットルのフタロシアニン溶液に浸した。
10−3mol/Lのフタロシアニン濃度は、4.10−3mol/Lのアニリン濃度と同等であることに注意しなければならない。実行されるパラメーターは、次の通りである。
− i=11A
− k=8
− Δt=4s
− i=0.55A
− Δt=40s
グラフト化用溶液の組成:
溶液A及び溶液Bを別々に調製し、次に体積で90%の溶液A及び10%の溶液Bの割合で混合した。各々の溶液の組成を以下に示す。
a)溶液A:900mlのDMF中に、1.2gのフタロシアニン(モル質量=1206g.mol−1)を溶解して最終濃度10−3mol.L−1を得、また27.5gのNaBF(モル質量=110g.mol−1)を溶解して最終濃度0.25mol.L−1を得た。
b)溶液B:100mlの水溶液を二回に分けて900mlのDMFと混合した:最初に0.125mol.L−1の亜硝酸ナトリウム溶液80mlを加えて、DMF中に希釈後の最終濃度を10−2mol.L−1と等しくした;次に1mol.L−1の強酸溶液20mlを加えて、DMF中に希釈後の最終濃度を0.2mol.L−1と等しくした。
第2の添加後、電気分解を開始する前に、10分(min)の待ち時間が必要である。このような待ち時間は、ジアゾニウム塩のその場で(in situ)の合成が瞬時ではないために必要である。
図1に、一連の実験の結果を纏めて示す。まず、一旦グラフト化された触媒がその活性を失わないことが確認され、次に触媒の効率を示し、これにより、2つの材料(グラファイト及びニッケル)上へのフタロシアニンの共有結合によるグラフト化が成功したことを示している。分析は、幾何学的な表面積が約0.1cmの電極サンプルについて行った。強度Iをミリアンペア(mA)で表し、電位Eを飽和カロメル電極(SCE)に対してボルト(V)で表している。
図1のグラフの曲線は、グラファイト上及びニッケル上でのヒドラジンの直接的な酸化、並びに、材料の表面上に触媒をグラフト化した後のヒドラジンの酸化を表している。ニッケル上にブロックされた触媒(blocked catalysts on nickel)は、より良好な結果が得られたことに留意しなければならない。このような良好な結果は、触媒で改質されたグラファイトで得られた曲線に対しておよそ150mV、負の電位側へ曲線がシフトしたことによって理解できる。
以上のように、本発明に係る方法によって、グラファイト及びニッケル上へのフタロシアニン触媒の効率的なグラフト化が可能になることが示された。
<6.2 有機及び金属材料上への触媒のグラフト化の均一性の立証>
ニッケル上へのグラフト化の均一性を、グラフト化後に得られた耐食特性を測定することによって立証した。腐食の現象はグラフト化によりコートされていない領域で起こるため、可能な限り均一なコーティングを得ることが重要である。ヒドラジンは、図2に示すニッケルの場合のように、金属の腐食を促進する非常に強い錯化剤である。触媒がない場合、ニッケルは、−1.1V〜−0.6Vに位置する腐食の領域を示してしまう。この現象はよく知られており、腐食の電位を大幅に低下させるニッケル上のヒドラジンの錯形性能によって現れるものである。触媒が存在すると腐食は消失する。表面改質は金属も保護する。
以上のことから、本発明に係る方法により、金属材料を均一に不動態化することが可能であることを実証した。
<6.3 1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液中における二原子酸素Oの還元>
二原子酸素(dioxygen)の還元は、燃料電池において、一般的に濃塩基の媒質中で行われる。電池の正極に対応する還元反応は次の通りである。
Figure 2016511323
pHに依存して、酸素の放出は式:EO2/H2O=1.23−0.06pHに関係している。結果として、pH=14の溶液の場合、二原子酸素の放出は、理論的に0.39V/SHEで始まる。しかし実際には、この値は得られない。最良の結果は、pH=14の場合、還元電位が0.1V/SHE程度の白金で得ることができる。
二原子酸素の還元に対するグラフト化の影響を比較するために、2つの一連の実験を行った。各々の実験で、塩基性の高い媒質中での二原子酸素の還元を、改質されていない電極又はジアゾニウム塩のグラフト化により改質された同じ電極を用いて実施した。また、電極としては、二種類の異なる材料、すなわちガラス状の炭素電極及びニッケル電極を使用した。
これら2つの電極について、改質した場合、フタロシアニングラフト化用溶液は同じで、次の組成を有していた:
− 濃度0.5mol.L−1のNaBFを含有するDMF溶液中濃度5.10−4mol.L−1のコバルトフタロシアニン
− 1体積%の1mol.L−1亜硝酸ナトリウム溶液
− 1体積%の0.5mol.L−1硫酸溶液
図3に示すように、電極の表面上へのフタロシアニンのグラフト化は、改質されていない電極と比較して、二原子酸素の還元を改良できることがわかった。この改良は、0V/SHE付近の還元開始電位、及びOとコバルトフタロシアニンとの間の電子移動の速い速度を表すシグナルの鉛直性を特徴としていた。
一方で、ガラス状の炭素とは異なり、ニッケル上での二原子酸素の還元は困難であった。図4に示すように、純粋なニッケル上でのOの還元は、示されている電位領域では見られなかった。実際には、二原子酸素の還元は、−0.6V/SHEよりかなり低い電位で効果的になる。しかし、ニッケルの表面上へのフタロシアニンのグラフト化は、その全ての効率を示す。すなわち、得られるシグナルがガラス状の炭素で得られたものと殆ど同じであるからである(図3参照)。シグナルは同じ鉛直性を特徴とし、シグナルの開始は約50ボルト上昇している。
このように、触媒のグラフト化は炭素で有利であり、ニッケル等の金属材料では非常に効率的であることがわかった。そして、この技術により、二原子酸素の還元に対するその特性が白金に非常に近い金属型電極を得ることができる。特に白金は高価であるため、本発明に係る方法によれば、満足な電位で二原子酸素を還元することができる低コストの触媒を生産できる。そして、製造した触媒材料は、燃料電池及びバッテリーの電極として使用することができる。
<6.3. パーコレーションでの電気分解による過酸化水素Hの支持された合成>
過酸化水素の工業的な合成は、従来激しいバブリングの下で二原子酸素による2−アルキルアントラヒドロキノン(A)の酸化によって行われている。この酸化により、2−アルキルアントラキノン(B)が形成され、それに伴って過酸化水素が放出される。2−アルキルアントラヒドロキノン(A)は二原子水素雰囲気下2−アルキルアントラキノン(B)の還元によって再生される。この還元のステップは、通常金属によって触媒される。このサイクルは、過酸化水素の工業生産では、下記式に示すように連続的に繰り返される。
Figure 2016511323
本発明に係る方法によって、過酸化水素の合成のための代替的な方法を提案することが可能となる。言い換えると、本発明により、化合物(A)が多孔性の電極上にブロックされた(blocked on a porous electrode)、パーコレーションによる電気分解を介する過酸化水素の工業的な合成を行うことが可能になる。この方法は二原子水素雰囲気を必要とすることなく電気化学的に分子(A)を再生する。より具体的には、2−アルキルアントラヒドロキノンが電極にグラフト化される。本発明に係る方法によると、第2の電極がそれにグラフト化された2−アミノアントラキノンを有し、触媒の機能を果たす。これら2つの電極間の酸化還元反応を、以下に示す。
Figure 2016511323
ジアゾニウム塩は2−アミノアントラキノンの2位のアミン官能基から形成される。グラフト化用組成物は次の通りである:
− 2−アミノアントラキノンを10−3mol.L−1、NaBFを0.25mol.L−1含有するDMF98%、
− 濃度1mol.L−1の亜硝酸ナトリウム水溶液1%、
− 濃度0.5mol.L−1の硫酸溶液1%。
本発明による電気グラフト化プロセスはpH=7のニッケル電極で実施された。
二原子酸素(O)の電気化学的な還元により、次の可逆反応(1)に従って過酸化水素(H)が形成される。
+2H+2e→H (1) E°=0.69V/SHE
遷移金属の場合、この反応は動力学的に遅く、小量のHが形成される。貴金属、特に白金の場合、一旦形成した過酸化水素の大部分が次の反応(2)に従って水に還元される。
+2H+2e→2HO (2) E°=1.73V/SHE
酸化還元触媒としてのアントラキノンの使用は、過酸化水素の電気化学合成の反応(1)の定量的で独特な性能を可能にし、これは触媒を固定することができるあらゆる導電性材料に対して行うことができる。
図5は、ニッケル電極上にグラフト化されたアントラキノンの作動を説明する。改質されていないニッケルでは、二原子酸素の還元は有効でない。対照的に、グラフト化された触媒の存在下では、二原子酸素の還元が見られる。二番目のサイクルが始まると直ぐ、電位がアノード電位の方に変化すると、電極上で形成された過酸化水素の酸化が再び始まり、二原子酸素中で酸化される。Oのバブリング下での過酸化水素の生成は、改質されたニッケル電極が試験される過酸化水素溶液の分析によって確認される(図6参照)。
電位を初期値(Ei=−0.15V/SHE)から、より高いアノード値(Ea)の方へ変え、続いて−0.65V/ESHの値のカソード電位Ecに復帰させる。アノード端子(Ea)は過酸化水素の酸化の領域にある。従って、アノード端子の値が高くなればなるほど、電極で形成される二原子酸素の量は多くなる。結果として、復帰サイクル中、電極で形成された二原子酸素の還元が起こり、還元電流の強度はアノード端子の強度と並行して増大する。
本発明に係る方法による得られる過酸化水素を合成する方法は、以下のように多くの利点を有している:
− 二原子水素(H)を使用しない;
− 1つ又は複数の触媒を分離しない、過酸化水素の溶液は電気化学セルの出口で得られる;
− 過酸化水素溶液の程度は負端子に印加される電流強度の制御の直接の関数である;
− 使用される支持材料に応じて、過酸化物溶液は、酸性溶液又は塩基性溶液中で合成することができる:その際、この方法は、容易に適応することができる;
− 方法の作動のために必要な二原子酸素の一部が電気分解システムにより、より具体的には対電極(正極)で起こる水の酸化によって、提供される;
− アントラキノンは、その極めて堅牢な分子構造に起因した安定な分子であり、酸化還元触媒として非常に長い寿命を有している。

Claims (14)

  1. 有機又は金属材料の表面に、少なくとも1つの有機化合物Aを共有結合でグラフト化することによって、前記材料をコートする方法であって、この有機化合物Aはジアゾニウム官能基で置換された少なくとも1つの芳香族基を有し、前記有機又は金属材料が、多孔性又は繊維状であり、少なくとも10cmの幾何学的な表面積を有し、
    1つ又は複数のジアゾニウムイオンを電気化学的に還元するために、前記材料の表面に定電流モードでゼロでないパルス電流を連続的に印加するステップを含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記ゼロでないパルス電流を印加するステップが連続するサイクルで行われ、
    各々のサイクルが、
    持続時間Δtのグラフト化段階であって、この持続時間Δtの間に印加される電流の強度(i)は、前記材料の表面を分極して、ジアゾニウム塩の還元及び前記ジアゾニウム塩により置換されている前記芳香族基の前記材料の表面へのグラフト化を可能にする電位Eにするように選択される、ゼロでない印加持続時間Δtのグラフト化段階と、
    持続時間Δtのアイドリング段階であって、この持続時間Δtの間に印加される電流の強度(i)が前記強度iより小さい、ゼロでないアイドリング持続時間Δtのアイドリング段階と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記強度iの値が、次の関係式:
    =k×m
    (ここで、式中、
    m=有機又は金属材料のグラムによる質量であり、
    k=金属材料1グラム当たり2アンペアであり、かつk=有機材料1グラム当たり5アンペアである。)
    によりアンペアで規定されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記強度iの値が、前記強度iの値の0.05倍以下であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記印加持続時間Δtが、次の関係式:
    Δt=k×t
    (ここで、式中、
    =(A)/Cmin(式中、(A)は前記有機化合物Aのモル/リットルの濃度を表し、Cminはジアゾニウム原子の最小濃度を表す。)であり、
    は時間単位の一定の値を表す。)
    で規定されることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記印加持続時間Δtが、100マイクロ秒〜30秒、好ましくは0.5〜10秒の範囲であり、及び/又は、前記アイドリング持続時間Δtが、1秒〜5分の範囲であることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記材料が、発泡体、フェルト、織物の重畳、好ましくは炭素繊維フェルト及びグラファイト繊維フェルトから選択される有機材料であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記方法の上流工程で、好ましくはその場で行われる少なくとも1種の金属の電着による前記有機材料の金属化のステップを含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記材料が、25℃で標準水素電極により測定してゼロより低い標準電位を有する金属の中から選択される金属材料であり、これらの材料は好ましくはスズ、インジウム、モリブデン、ガリウム、バナジウム、ニッケル、コバルト、タリウム、カドミウム、鉄、ビスマス、クロム、亜鉛、好ましくはニッケル、コバルト及び銅であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記有機化合物Aが、水に不溶性又は可溶性の分子から選択され、少なくとも1つのアリールアミン官能基を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法
  11. 前記有機化合物Aが、前記分子の中心に金属中心を有し、フタロシアニン、ポルフィリン、カリックスアレーン、クラウンエーテル及びシクロペプチドファミリーに属するマクロ環状の触媒の中から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記方法が、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒及び支持電解質を含む媒質中にて実施されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記非プロトン性溶媒が有機溶媒であり、前記プロトン性溶媒が水であり、前記媒質が少なくとも90/10の体積比の有機溶媒と水の混合物であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法に従ってコートされ、少なくとも10cmの幾何学的な表面積を有する、多孔性若しくは繊維状の有機又は金属材料。
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