本書での説明の目的で、「上側」、「下側」、「右」、「左」、「後方」、「前方」、「垂直」、「水平」といった用語、およびそこから派生したものは、図1で方向付けられた開示に関連し、一般的に重力または水平線に対するものとする。ただし、当然のことながら、それに反して明示的に特定された場合を除き、本開示は、これとは異なる様々な向きをとることができる。また、当然のことながら、添付した図表に図示し、以下の明細書で説明した特定の装置およびプロセスは、添付した請求の範囲に定義された概念の単なる模範的実施形態にすぎない。よって、請求の範囲でそうでないことが明示的に述べられていない限り、本書で開示された実施形態に関連する具体的な寸法およびその他の物理的特性は、制限的なものとはみなされないものとする。
本開示の目的で、「連結」(その全ての形態で、連結する、連結した、連結された、など)という用語は、一般に、(電気的なまたは機械的な)2つの構成要素を直接的または間接的に相互に結合することを意味する。こうした結合は、本質的に固定されたものとすることも、本質的に移動可能とすることもできる。こうした結合は、(電気的なまたは機械的な)2つの構成要素、およびまた別の構成要素とまたはその2つの構成要素と1つの単一体として一体的に形成される任意の追加的な中間体部材を用いて達成しうる。こうした結合は、特に明記されない限り、本質的に永久的とすることも、本質的に取り外し可能または分離可能とすることもできる。
図1〜2Bを参照すると、車両に使用するバックミラー組立品10が示されており、これは車両後方の視界を車両の乗員または運転者に提供する働きをする。バックミラー組立品10は、部分的に透過性のコーティングを持つ少なくとも一つの基材12、および少なくとも一つの基材12に近接した光センサー14を含む。二次的オプティック16は、組立品10の中にさらに配置される。二次的オプティック16は、少なくとも一つの基材12に向かって外側に面している第一の表面18および光センサー14に向かって内側に面している第二の表面20を含む。複数の垂直の溝22は第一の表面18に近接して配置され、複数の水平の溝24は第二の表面20に近接して配置される。二次的オプティック16の垂直の溝22および水平の溝24は、光センサー14の視野を制御するように構成されている。
図1に一般的に示される実施形態を参照すると、バックミラー組立品は、ハウジング32に配置された少なくとも一つの基材12を含む。ハウジング32は、時に「チャネルマウント」または「ダイカスト部品」としても知られる、バックミラー装置マウント34に動作可能なように連結される。車両の内部に実装された時、車両の乗員が使用するために、組立品10が車室内に投影するように、バックミラー装置マウントは、片持ち形式でバックミラー組立品10を調整可能なように保持する。本開示のバックミラー組立品10は、プリズムタイプミラー、エレクトロクロミック・ミラー、ビデオベースのディスプレー、およびその組み合わせを含む、さまざまなバックミラー装置と関与するように構成されたさまざまなマウントと共に使用されうる。
二次的オプティック16は、少なくとも一つの基材12の後のハウジング32の中に配置される。窓36は、少なくとも一つの基材12の中に形成され、光が少なくとも一つの基材12を通過できるように構成されている。窓36は、光が、任意の形態の開口部、穴、またはそれを通して光を伝送されうるように構成された部分的に透過性の表面を通って、少なくとも一つの基材12を通過できるように構成されている。光は、後続車両の少なくとも一つのヘッドライトから放射される光に対応するグレア光を含みうる。
二次的オプティックは、窓36を通過する光を受け取るように構成される。窓および/または二次的オプティック16は、一つ以上の部分的に透過性のフィルターを含むことがあり、一部の実施では薄膜スタックを含みうる。例えば、減光フィルタのフィルムタイプを、窓36の少なくとも一つの表面上に組み込みうる。減光フィルタは、熱可塑性材料を射出成形することによって実現でき、窓36を通過する光のダイナミックレンジを制御しうる。窓36を通過する光をさらに制御するために、赤外(IR)フィルタも同様に実現しうる。IRフィルタおよび減光フィルタのそれぞれは、少なくとも一つの基材12の表面に印刷するかまたは二次的オプティック16中に成形しうる。
一つ以上の部分的に透過性のフィルタおよび本開示に導入されているさまざまなその他の要素に関連して、米国特許第6,447,123号、6,193,378号および出願第09/602,919号の全体を本書に組み込む。少なくとも一つの基材12に形成された窓36は、複数の表面スタック層を含むコーティングをさらに備えうる。表面スタック層は、白金族金属(PGM)の層を含みうる(すなわち、イリジウム、オスミウム、パラジウム、白金、ロジウム、およびルテニウム)。一部の構成では、二次的オプティック16および光センサー14に衝突する光線は、少なくとも一つの基材12、第一の表面スタック、および第二の表面スタックを通過しうる。一部の実施では、光は、電気光学媒体および、最終的に第二の基材をさらに通過しうる。白金族金属は、第三の表面導電性電極の連続性に影響し、それによって窓36に関連する電気光学媒体変色の変動を減少させるように機能する。IRフィルタは、赤外線が光センサー14に到達しないように選択的にフィルタリングするよう構築されうる。このようなフィルタは、IR放射線を吸収するエレクトロクロミック種を持つエレクトロクロミック素子を使用して構築されうる。本開示に記述されたさまざまなフィルタは、可視光スペクトルの範囲の光をセンサー14に提供するために組み合わせられうる。
ここで図2Aおよび2Bを参照すると、二次的オプティック16の正面および項面斜視図が示されている。二次的オプティック16は、第一の表面18に対応する実質的に平面の構造を含む。この例では、二次的オプティック16は、ほぼひし形の構造を持つ外周38を含む。この特定の実施ではひし形構造が示されているが、外周38は、例えば、円形、多角形、またはその組み合わせなど任意の形状を持ちうる。複数のブラケットまたはスナップ39が第二の表面20から延長し、これらは二次的オプティック16をベースプレートまたは保持構造に動作可能なように連結するように構成されている。特定の実施では、図4を参照して後で説明するように、複数のスナップ39が二次的オプティック16をプリント回路基板(PCB)に連結するように構成されうる。
第一の表面18は、少なくとも一つの基材12に向かって外側に面する前面を含む。複数の垂直の溝22は、前面18上に形成されている。垂直の溝22のそれぞれは、前面18から少なくとも一つの基材12に向かって外側に突き出ている自由形式曲線形状表面を持つ半円筒形状を含む。窓36を通って投影される光が垂直の溝22によって受け取られるように、垂直の溝22は前面18を横切って延長する。垂直の溝22は、前面18に渡って均等に配置され、本体部分40中に伝送される光が垂直の溝22によって受け取られるように、窓36と整列している。垂直の溝22によって受け取られる光は、二次的オプティックの本体部分40を通り、水平の溝24を通って外向きに伝送される。
第二の表面20は、光センサー14に向かって内側に面した後面20を含む。複数の水平の溝24は、後面20上に形成される。水平の溝24のそれぞれは、後面20から光センサー14に向かって外側に突き出ている曲線形状表面を持つ半円筒形状を含む。本体部分40を通って伝送される光が光センサー14に向かって放射されるように、水平の溝24は後面20を横切って延長する。水平の溝24は、後面20に渡って均等に配置されており、本体部分40を通って伝送される光が光センサーの知覚表面を横切る水平の溝24によって投影されるように、光センサー14と整列している。
後で図4および7に示されるように、光センサー14は、水平の溝から放射される光が光センサー14の知覚表面を横切って受け取られるように、水平の溝24に対して位置付けられる。二次的オプティック16は、外周38の上部44および下部46に沿って内側に延長する複数の補強リブ42をさらに備えうる。リブ42は、ベースプレートまたは保持構造への連結のためにスナップ39が事前装填されるように、後面から光センサー14に向かって内側に延長し、二次的オプティックを強化するように構成されている。
垂直の溝22および水平の溝24の組み合わせ配向は、少なくとも一つの基材を見た時に反射がほとんど見えないように、垂直の溝22によって受け取られた光が少なくとも一つの基材を通って外側に限定された反射率を生じるように構成されている。垂直および水平の溝22、24の新規構成は、二次的オプティック16の反射率を限定する。例えば、二次的オプティックの反射率を35%未満に減少させうる。一部の例では、反射率は、30%未満、または10%未満までにも減少される。このような例では、二次的オプティックは、少なくとも一つの基材12を見ている人に向かって外側に、受け取った光の低減されたパーセントのみを反射する。
二次的オプティック16の限定された反射率は、窓36および二次的オプティック16に近接する反射において、実質的に影または途切れのないバックミラー表示の均一な視界を提供する役割を果たす。一部の実施では、少なくとも一つの基材は、エレクトロクロマティック・ミラー組立品を形成するために、第一の基材および第二の基材を備えうる。エレクトロクロマティック・ミラー組立品として実施された時、二次的オプティクスは、エレクトロクロマティック・ミラー組立品の鏡面の反射率を変化させることなく、見ている人に均等に鏡反射された表示を提供する。
二次的オプティック16の反射率は35%未満であると記述されているが、一部の例では二次的オプティック16は20%未満の反射率を持つ。一部の例示的実施では、二次的オプティック16の反射率は、10%未満または5%未満に低減されている。このような実施では、例えばミラーディスプレーまたはビデオディスプレーなどの、ディスプレーの均等性は、ぼやけ、不連続、または暗い部分が二次的オプティックの近く(例えば二次的オプティック16)で目に見えて明らかとなることなく、見る人に均等に表示されうる。垂直および水平の溝22、24の特定の形状を含む二次的オプティック16のさまざまな実施は、本開示による二次的オプティック16の反射率を限定する役割を果たしうる。
一部の実施では、垂直の溝22および水平の溝24は、均等な高分子および光学的に透過性の材料から、二次的オプティック16の前面18および後面20上に形成される。二次的オプティック16は、透明ポリカーボネートを含む、さまざまな高分子材料のいずれかから構築されうる。このような材料の例は、米国特許第8,614,845号に記述されており、参照によりその全体を本明細書に組み込む。垂直および水平の溝22、24は、二次的オプティック16の前面18および後面20上に形成されると記述されているが、垂直および水平の溝22、24は、一つ以上の二次的オプティックと組み合わせて使用しうる追加的オプティック組立品に対応しうる。垂直および水平の溝を含む構成要素のさまざまな組み合わせを併用して、本開示の精神から逸脱することなく、本明細書で記述したものと類似の二次的オプティックを形成しうることが、理解されるであろう。
図3Aおよび3Bを参照すると、断面線2-2および3-3に沿って切り取った二次的オプティックの断面図が示されており、垂直および水平の溝22、24それぞれのさらなる詳細を示している。分かりやすくするために、数字および記号で参照される要素のそれぞれは、本開示全体で紹介されるその他の類似要素に対応しうる。二次的オプティック16の垂直の溝22は複数のスナップ39に対して示されており、切取り部分Eでさらに図示されている。垂直の溝22のそれぞれは、半円筒部分62および曲面輪郭64を形成する。垂直の溝22は、傾斜したトラフ66で交差する接線部分をさらに備える。曲面輪郭64は、半円筒部分62の第一の基礎円半径68に対応する。半円筒部分62は、半円筒部分の角度の弧の範囲を示す第一の弧の角度70をさらに備える。この実施では、第一の基礎円半径68は約0.25mmであり、第一の弧の角度70は約78度である。
水平の溝24は複数の補強リブ42に対して示されており、切取り部分Dでさらに図示されている。水平の溝24のそれぞれは、半円筒部分72および曲面輪郭74を含む。水平の溝24のそれぞれは、傾斜したトラフ76でさらに交差する。曲面輪郭74は、半円筒部分72の第二の基礎円半径78に対応する。半円筒部分72は、半円筒部分の弧の角度範囲を示す第二の弧の角度80をさらに備える。この実施では、第二の基礎円半径78は約0.55 mmであり、第二の弧の角度80は約34.7度である。
さまざまな半径および弧の特定の寸法が記述されているが、本明細書に記述された寸法は、大きく変化する場合があり、適用される特定の用途に依存しうる。一部の実施では、第一の基礎円半径68は長さの少なくとも100%に及びうる。一部の実施形態では、第一の基礎半径68は、50 nmから10 mmまで変化しうる。第二の基礎半径78も、長さの少なくとも100%に及びうる。一部の実施形態では、第二の基礎半径は100 nmから20 mmまで変化しうる。少なくとも一つの例示的実施では、第二の基礎円半径78は第一の基礎円半径68よりも大きい。さらに、第一の基礎円半径68の第二の基礎円半径78に対する割合は、約1対10まで変化することがあり、一部の場合、1.1から3.1まで変化しうる。
第一および第二の弧の角度70、80は、少なくとも100%変化しうる。一部の実施では、第一の弧の角度70は20度から120度まで変化しうる。第二の弧の角度80は、10度から90度まで変化しうる。第一および第二の半径68、78、ならびに第一および第二の弧の角度70、80のそれぞれは、二次的オプティック16の特定の実施に基づいて変化しうる。一般的に、垂直および水平の溝22、24の特定の形状は、少なくとも一つの基材12の特定の形状、光センサー14およびその間の二次的オプティック16の関係に基づいて変化しうる。
ここで図4を参照すると、切取り線1-1を横切る、バックミラー組立品の断面図が示されている。ハウジング34は、少なくとも一つの基材12に対応する、第一の基材102および第二の基材104に隣接している。バックプレート106は、ハウジングの中の二次的オプティック16の前面18とほぼ同一平面上に配置される。この例では、二次的オプティック16は、複数のスナップ39によってPCB108に動作可能なように連結されている。この図では、複数のスナップ39のそれぞれは、切取り線1-1を横切った断面切取りによって隠されている。光センサー14はPCB108に連結されており、PCB108の一つ以上の回路と電気通信している。光センサー14の保持構造も、断面切取りで隠されている。
窓36は、光が、第一の基材102および第二の基材104を通過できるように構成されている。第一の基材102および第二の基材104を通って伝送された光は、二次的オプティック16の前面18の垂直の溝22によって受け取られ、本体部分40を通って後面20に伝送される。次に光は、後面20の水平の溝24から放射され、光センサー14の知覚表面110によって受け取られる。
図5を参照すると、二次的オプティック16を含むバックプレート106の前面図が示されている。二次的オプティック16は、外周38の形状を補完する開口部122に配置されている。二次的オプティック16の垂直の溝22を示すために、少なくとも一つの基材12はこの図では示されていない。図3Aを参照して記述した実施では、第一の基礎円半径68および第一の弧の角度70を含む半円筒部分62の形状は、水平視野124が、車両の通常の前方動作方向に対して後ろ向きの方向に延長し、前面18から延長する表面法線ベクトルに対応するように構成されている。
水平視野124の第一の角度126は、車両の左側に向かう第一の方向に沿って延長し、水平視野124の第二の角度128は、車両の右側に向かう第二の方向に沿って延長する。第一の角度126は、前面18から延長する表面法線ベクトルから約35度である。第二の角度128は、前面18から延長する表面法線ベクトルから約35度である。第一の角度126および第二の角度128は、約70度の合計水平視野を指定しうる。この例では、第一および第二の角度126、128は同じ角度に対応する。しかし、一部の実施形態では、第一の角度126は、第二の角度128とは異なる角度に対応しうる。本明細書では、水平視野124の第一の角度126および第二の角度128が具体的に記述されているが、水平視野の第一の角度および第二の角度は一般的に25度よりも大きい場合があり、一部の実施では、30度よりも大きいことがある。例示的実施では、第一の角度および第二の角度は、約35度以上でありうる。
水平視野124は、グレア光が、例えばリヤウィンドウなど車両の後方部分から受け取られうるように構成されている。水平視野124の第一および第二の角度126、128は、特定用途の特定設計基準に対する特定の形状に基づいて変化しうる。この実施の合計水平視野124は、車両に関連して後ろ向きの方向に約70度であり、水平視野は大きく変化しうる。例えば、水平視野は10度から180度までの範囲でありうる。
図6を参照すると、バックプレート106および二次的オプティック16の後面図がハウジング32、PCB108、光センサー14と共に示されており、バックミラー装置マウント34のその他のさまざまな構成要素は分かりやすくするために隠されている。複数のスナップ39および複数のバッフル42は、後面20から開口部122を通って延長するように示されている。複数の水平の溝24は後面20上に配置されており、光センサー14に向かって光を投影するように構成されている。図3Bを参照して記述した実施では、第二の基礎円半径78および第一の弧の角度80を含む半円筒部分72の形状は、垂直視野142が前面18から延長する表面法線ベクトルに対応する車両の通常の前方動作方向に対して後ろ向きの方向に延長するように構成されている。
垂直視野142の第一の角度144は第一の方向に沿って延長し、垂直視野142の第二の角度146は第二の方向に沿って延長する。第一の角度144は、前面18から延長する表面法線ベクトルから上向きに約15度である。第二の角度146は、前面18から延長する表面法線ベクトルから下向きに約15度である。第一の角度144および第二の角度146は、約30度の合計水平視野を指定しうる。この例では、第一および第二の角度144、146は同じ角度に対応する。しかし、一部の実施形態では、第一の角度144は、第二の角度146とは異なる角度に対応しうる。さまざまな視野の角度は、曲面輪郭64、74の形状によって一般的に決定される。本明細書では、垂直視野142の第一の角度144および第二の角度146が具体的に記述されているが、垂直視野の第一の角度および第二の角度は一般的に5度よりも大きい場合があり、一部の実施では10度よりも大きいことがある。例示的実施では、第一の角度および第二の角度は、約15度以上でありうる。
垂直視野142は、グレア光が、例えばリヤウィンドウなど、車両の後方部分から受け取られうるように構成されている。垂直視野の第一および第二の角度144、146は、特定用途の特定設計基準に対する特定の形状に基づいて変化しうる。この実施の合計垂直視野142は、車両に関連して後ろ向きの方向に約30度であり、垂直視野142は大きく変化する場合があり、例えば、垂直視野は10度から180度までの範囲でありうる。一部の実施では、垂直視野は約25度または20度でありうる。
図7を参照すると、バックプレート106、二次的オプティック16、および光センサー14の後面図が、ハウジング32、PCB108と共に示されており、バックミラー装置マウント34のその他のさまざまな構成要素は分かりやすくするために隠されている。複数のスナップ39が開口部122を通って延長していることが示されている。複数の補強リブ42は、複数の水平の溝24を持つ二次的オプティック16の後面20から延長する。光センサー14の知覚表面は、知覚表面が水平の溝24と整列するように配向されている。後面20に渡って均等に配置されている水平の溝24の配列は、二次的オプティック16の本体部分40から光を投影するように構成されている。
上述のように、バックミラー組立品10は、光が、少なくとも一つの基材12を通り、二次的オプティック16を通って伝送され、水平の溝24から放射されるように構成されている。光センサー14は、水平の溝24から放射された光が光センサー14によって受け取られるように配置される。水平の溝24から放射された光は、光センサー14の知覚表面を横切って受け取られ、二次的オプティック16から投影された視野全体で均等に受け取られ、感知されることを確実にする。この構成では、光センサー14は、少なくとも一つの基材12上の入射光の量を測定し、後続車両からのグレア光投影をモニターする働きをする。
本明細書に記述されたバックミラー組立品10のさまざまな実施は、幅広い用途のために構成されうる。例示的実施では、光センサー14は、少なくとも一つの基材12上への光の入射に応答して、エレクトロクロミック減光を制御して、LCDディスプレーとミラーの反射面のコントラスト比を高めるように構成されうる。一部の実施では、光センサー14は、少なくとも一つの基材12上への光の入射に応答して、例えばLCDビデオディスプレーなどのディスプレーのコントラストまたは輝度を調整するように構成されうる。本明細書では具体的な実施が記述されているが、本明細書に開示されたさまざまな新しい特徴および配置は、さまざまな後方感知、反射、および/または表示用途に適するように柔軟的に構成されうる。二次的オプティック16の視野に関するさらなる詳細が、図10A〜10Dに示されている。
図8は、光センサー14および二次的オプティック16の相対的位置のさらなる詳細を示している。二次的オプティック16の後面20は、光センサー14の知覚表面152から距離Dの間隔を置いている。一部の実施では、距離Dは約0.1 mmから約10 mmまで変化しうる。一部の実施では、5 mm未満の距離Dを持つことが有利である場合がある。距離Dは、バックミラー組立品10の全体的奥行きを減少させるために限定されうる。例示的実施では、距離Dは2 mm未満であり、特定の実施では距離Dは約0.5 mm(約0.52 mm)である。
図9を参照すると、半円筒部分62の曲面輪郭64、半円筒部分72の曲面輪郭74および代替的輪郭164が、平面上のオーバーレイで示されている。曲面輪郭64は、二次的オプティック16の複数の垂直の溝22のそれぞれに対応する。曲面輪郭74は、二次的オプティック16の複数の水平の溝24のそれぞれに対応する。二次的オプティック16の視野および表面反射率に対する曲面輪郭74の効果を示すために、実例輪郭164が示されている。
実例輪郭164は、比較的広い視野を生成するが、二次的オプティック16の第二の表面20上の曲面輪郭として実施された時、高い表面反射率(約40%)を持つ。実例輪郭164は、曲面輪郭64と比べて小さい垂直の溝の半円筒部分の半径を持つことが示されている。曲面輪郭64は、輪郭74の半径と実例輪郭164の半径の間の半径を持つが、二次的オプティック16の第一の表面18上に配置した時、実質的に均等な視野を持つ。曲面輪郭64は、後方視界装置を見る人に反射して返ってきた任意の光を拡散させる。輪郭74は、3つの輪郭64、74、164のうち最も小さい視野を持つが、二次的オプティック16の第二の表面20上に配置された時、許容可能な垂直視野を提供し、後方視野装置を見る人に対して全体的に低い反射率を生み出す。
特定の曲面輪郭64が本明細書で記述されているが、開示された二次的オプティック16の垂直の溝22は、曲面輪郭64とは異なる表面輪郭を持ちうることが理解されるであろう。その一部が本明細書で紹介されている、開示の主題のさまざまな実施の明確な理解を提供するために、実例輪郭164および輪郭74を含むさまざまな実施が記述されている。本開示は、実例輪郭164と比較して、少なくとも大幅に限定された表面反射率を提供しうる。本明細書に記述されたさまざまな実施は、見る人に対して均等な外観を生み出し、二次的オプティック16の反射率が原因で見る人に邪魔となるものを最小化するように構成されたディスプレー表面を持つバックミラー組立品10を提供する。
ここで図10A〜10Dを参照すると、実例輪郭164に対応する視野、曲面輪郭74および曲面輪郭64が示されている。図10Aは、図10B〜10Dに示された視野のそれぞれに対応する陰影を付けた複数の範囲174を持つ参照バー172の図解である。参照バー172の上部176は、明るい色調178によって示された高光強度に対応する。参照バー172の下部180は、暗い色調182によって示された低光強度に対応する。参照バー172の陰影を付けた複数の範囲174を比較することによって、光センサー14によって受け取られた二次的オプティック16からの光は、前述のように視野の変化を示すために比較されうる。
図10Bは、第一の表面18上の水平アレイの曲面輪郭74、および二次的オプティック16の第二の表面20上の垂直アレイの輪郭164に対応する第一の視野182を示す。陰影の付いた複数の範囲174の明るい色調178の領域は、比較的均等で広い視野を示している。しかし、この配置の輪郭74および164を使用した光学システムに対応する表面反射率は高い(約40%の反射率)。図10Cは、第一の表面18上の水平アレイの輪郭164、および二次的オプティック16の第二の表面20上の水平アレイの輪郭74を使用した第二の実例光学系に対応する第二の視野184を示す。明るい色調178の領域は、図10Bに示されたものと比べて、明らかに減少し大幅に狭くなっている。明るい色調178の領域は、第一の視野182と比べて同程度に不良な視野を示している。第二の実例光学系の第二の視野184は、表面反射率の低下を提供するが、第二の視野184は大幅に減少している。
図10Dは、第一の表面18上の垂直アレイに使用されている曲面輪郭64、および第二の表面20に使用されている水平アレイの表面輪郭74に対応する第三の視野186を持つ第三の実例光学系を示す。第一の視野182と同様に、第三の視野186は、明るい色調178の領域で示された広く均一な視野を含む。さらに、第三の実例光学系に対応する表面反射率はわずか約4%である。一部の実施では、本明細書に記述された二次的オプティックの第一の表面18に対応する表面反射率は、35%未満でありうる。一部の実施では、二次的オプティックの表面反射率は、25%未満でありうる。一つの例示的実施では、二次的オプティックの表面反射率は、さらに10%未満に減少されうる。最後に、曲面輪郭64を参照して上述した実施では、二次的オプティック16の表面反射率は5%未満である。本明細書に記述されたバックミラー組立品10の二次的オプティック16の低減された表面反射率によって、バックミラー組立品の外見上一様な表示が提供される。低減された表面反射率はさらに、二次的オプティックに対応する影の見え方または不整合性を減らす。
本明細書に記述された薄層スタックは、押出もしくは成形、またはその他の既知の方法を使用して製作されうるポリマーベース・フィルム302を備えることがあり、これは単層(低密度ポリエチレンの層など、例えば米国特許第5,631,089号を参照)を備える場合、または多層フィルムスタック(高屈折率および低屈折率を持つ交互層のスタックなど)である場合があり、これらの層の一部は光学的に異方性(例えば、複屈折)でありうる。例えば、フィルム302は、約1.3〜約1.8の屈折率を持つアクリル樹脂、ポリカーボネート、シリコン、ポリエステル、ポリスルホン、多環オレフィン、PVC、または同種のものなど、市販のプラスチックを含みうる。交互の屈折率を持つ層のスタックを使用して、ある偏光を持つ光の反射を強化すると同時に、別の偏光状態を持つ光の伝送を最適化しうる。一つの実施形態では、このような異方性層は、直交偏光を持つ2つの成分への入射光の分離を促進する米国特許第5,422,756号に開示されているものと類似したプリズム状微小構造表面を含みうる。追加的または代替的に、フィルム302は、一つの偏光で高屈折率および低屈折率を、および直交偏光で異なる高屈折率および低屈折率をそれぞれ持つ少なくとも2つのタイプの複数の交互の高分子層を備えうる。結晶ナフタレン・ジカルボン酸ポリエステルの交互層を含むこのようなフィルムの一つの例が、WO 95/17303に記述されている。また別の代替的実施形態では、多層ポリマーフィルム302は、例えば、そうでなければ等方性のポリマーフィルムを選択された方向に引き伸ばすことによって実現される、空間的に配向された構造を持つ層を備えうる。
本明細書に記述された二次的オプティックは、米国特許出願第13/764,971号、米国特許出願公報第2013/0032704号および第2012/0330504号、ならびに米国特許第7,543,946号に記述され請求されている概念と併用しうることが意図されている。本開示は、米国特許第8,201,800号、第8,210,695号、米国特許出願第13/600,496号、第13/527,375号、第13/431,657号、第13/402,701号、第12/187,019号、および米国仮特許出願第61/709,716号、第61/707,676号、第61/704,869号(これらは参照によりその全体を本明細書に組み込む)に記述されているものなど、取り付けシステムと共に使用されうる。さらに、本開示は、米国特許第8,264,761号、米国特許出願第13/567,363号、第13/405,697号、第13/402,701号、第13/171,950号、および米国仮特許出願第61/707,625号、第61/590,259号(これらは参照によりその全体を本明細書に組み込む)に記述されているものなど、バックミラーパッケージ組立品と共に使用されうる。さらに、本開示は、米国特許第8,201,800号、第8,210,695号、および米国特許出願第13/271,745号(これらは参照によりその全体を本明細書に組み込む)に記述されているものなど、ベゼルを含むことができることが意図されている。
記述された開示およびその他の構成要素の構造が、任意の特定材料に限定されないことは、当業者であれば理解するであろう。本明細書の開示のその他の例示的実施形態は、本明細書に別段の記述がない限り、多種多様の材料から形成されうる。
例示的実施形態で図示されている本開示の要素の構造および配列は、例示にすぎないことに注意することも重要である。本開示では、本革新について少数の実施形態のみを詳細に説明してきたが、本開示を検討する当業者は、数多くの改造(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率、パラメータの値、取り付け配列、材料の使用、色、向き、などの変化)が、詳述されている主題に関する新規性のある教示および利点から大きく逸脱することなく、考えられることを簡単に認識するであろう。例えば、一体型で形成されているように表示されている要素を複数の部品で構成することができ、または複数の部品として表示されている要素を一体型で形成することができ、インターフェースの操作を逆にしたり、または別の方法で変化させたり、構造および/または部材または結合装置またはシステムのその他の要素の長さまたは幅を変化させることができ、要素間に提供されている調節位置の性質または数を変化させることができる。注目すべきは、システムの要素および/または組立品は、充分な強度または耐久力を与える任意の広範囲の材料から、非常に多様な色、質感、および組合せの任意のもので構成しうることである。したがって、こうしたすべての改造は、本革新の範囲内に含まれることが意図される。この革新の精神を逸脱することなく、望ましいその他の模範的実施形態の設計、動作条件、および配列において、その他の置換、修飾、変更、および省略がなされうる。
当然のことながら、任意の記述されたプロセスまたは記述されたプロセス内の手順は、記述されたその他のプロセスまたは手順と組み合わせて、本開示の範囲内での構造を形成しうる。本書で開示されている模範的構造およびプロセスは、例証の目的であり、制限するものとは解釈されないものとする。
また当然のことながら、本開示の概念を逸脱することなく、前述の構造および方法に対して変形および改造をすることができ、また当然のことながら、こうした概念は、それらの請求の範囲に文言で明示的に別段の定めをした場合を除き、下記の請求の範囲によって網羅されることが意図されている。