JP2016510625A - 末梢血管に埋め込まれるスキャフォールドのリコイルの低減 - Google Patents

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Abstract

高い程度のリコイルを持つ末梢血管に埋め込まれるポリマースキャフォールドは、体内の目標病巣において最初に展開されるときスキャフォールドにおけるリコイルを低減するよう機能する。スキャフォールドは、バルーンカテーテルによってクリンプ状態から拡張状態へ塑性変形する。スキャフォールドは、使用時点までリコイルを防ぐよう鞘内部に収容される。スキャフォールドが体内に導入される前に、拘束鞘はスキャフォールドから取り外される。

Description

本発明は、体内の末梢血管を対象とするバルーン拡張型ポリマースキャフォールドに関する。
本発明は一般に、体内の管腔に埋め込まれる、半径方向に拡張可能なエンドプロステーゼを用いる治療の方法に関する。「エンドプロステーゼ(endoprosthesis)」は、体内に配置される人工装具に相当する。「管腔」とは、血管等の管状臓器のキャビティ(空洞、空間)を指す。ステント及びスキャフォールド(骨格、足場)は、かかるエンドプロステーゼの例である。ステント及びスキャフォールドは両方とも、一般に、血管、又は尿道及び胆管等の他の解剖学的な管腔のセグメントを開いた状態に維持し、場合によっては拡張する円筒形の装具である。この開示のために、用語「スキャフォールド」に対する「ステント」は、特に指定のない限り、円筒形の荷重受部を形成するために用いられる材料の種類(単数又は複数)を含意する。「ステント」は、生体安定性又は非分解性材料からできている。
「スキャフォールド」は、生分解性、生体吸収性、生体再吸収性、又は生体侵食性(bioerodable) ポリマーからできている。生分解性、生体吸収性、生体再吸収性、生体溶解性、又は生体侵食性という用語は、埋込部位から分解、吸収、再吸収、又は侵食される材料又はステントの性質を指す。例えば、US2011/0190872で説明されているポリマースキャフォールドは、限られた期間のみ体内に残存することを意図されている。そのスキャフォールドは、生分解性又は生体侵食性ポリマーからできている。多くの治療用途では、例えば血管の開通性及び/又は薬剤送達の維持という意図された機能が達成されるまでの限られた期間中、ステントを体内に存在させておかねばならない場合がある。さらに、生分解性スキャフォールドは金属ステントと比べて、後期の血栓症発生率の低下につながる可能性があり、解剖学的管腔の治癒率を改善できることが分かっている。これらの場合、ステントとは対照的に、血管内での人工器官の存在を限られた期間とするために、ポリマースキャフォールド、特には生体侵食性ポリマースキャフォールドを用いて血管を治療したいという要望がある。
スキャフォールドは、血管内のアテローム硬化性狭窄の治療で用いられてもよい。「狭窄」とは体内の通路又は開口部が狭くなっている、すなわち収縮していることを指す。かかる治療において、スキャフォールドは体内管腔を補強し、血管痙攣及び急性閉鎖を防ぎ、並びに、切開部を接合する。また、スキャフォールドは、血管系における血管形成術後の再狭窄も低減する。「再狭窄」は、治療(バルーン血管形成術、ステント埋込術、又は弁形成術)が明らかに成功した後に再発する血管又は心臓弁の狭窄を指す。
スキャフォールドは通常、容易にアクセスできる位置に挿入され、次いで、展開部位まで血管系を通って進むカテーテルを用いることによって埋め込まれる。スキャフォールドは、最初、体内管腔を通って移動させることができるよう、半径方向に圧縮されるか、折り畳まれた状態に維持されている。所定位置に着くと、スキャフォールドは、通常、スキャフォールドがカテーテルで運ばれた周囲でバルーンの膨張によって活発に展開される。スキャフォールドは、カテーテルのバルーン部分に取り付けられ、クリンプ(圧着又は縮径)される。カテーテルは、バルーンに取り付けられたスキャフォールドとともに経腔的に導入され、スキャフォールド及びバルーンは、病巣の位置に位置決めされる。次に、スキャフォールドを病巣の動脈に埋め込むためにバルーンを膨張させてスキャフォールドをより大きな直径まで拡張する。最適な臨床上の結果を得るためには、スキャフォールドの正しい大きさ及び展開を要する。
冠血管用のスキャフォールドは、多くの基本的な機能要件を満足しなければならない。スキャフォールドは、構造的な負荷、例えば、スキャフォールドの展開後に血管壁を支持するときにかかる半径方向の圧縮力に耐えねばならない。したがって、スキャフォールドは十分な半径方向強度がなくてはならない。スキャフォールドは、展開後にかかることになる種々の力にかかわらず、その寿命を通して大きさ及び形状を十分に維持しなければならない。特に、スキャフォールドは、それらの力にかかわらず所望の治療期間、所定の直径で血管を十分に維持しなければならない。治療期間は、血管が所望の直径を維持するのに、もはやスキャフォールドの必要がなくなるまでの、血管壁の再構築に要する時間に相当する期間であってよい。
ポリマースキャフォールドとしての使用が考えられるポリマー材料、例えば、ポリ(L−ラクチド)(「PLLA」)、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)(「PLGA」)、D−ラクチド10%未満を含むポリ(D−ラクチド−co−グリコリド)又はポリ(L−ラクチド−co−D−ラクチド)(「PLLA−co−PDLA」)、及びPLLD/PDLAステレオコンプレックスは、ステントの形成に用いられる金属材料との比較を通じて、以下の方法のいくつかで説明する。適切なポリマーの比強度(重量対強度)は低く、これは、金属と同等の機械的特性を提供するにはそれより多くの材料が必要であることを意味している。したがって、ストラットを、所望半径で管腔壁を支持するためにステントが要求強度を有するように、より厚く、より幅広に作らねばならない。かかるポリマーからできているスキャフォールドも脆性であり、その破壊靭性は限られる傾向にある。材料に固有な異方性で速度頻度依存性のある非弾性特性(即ち、材料の強度/スティフネス(剛性)は、材料の変形する速度に依存して変化する)が、ポリマー、特にはPLLA又はPLGA等の生体吸収性ポリマーを用いた作業の複雑さをさらに複雑にするだけである。
冠状動脈に埋め込まれたステントは、鼓動する心臓へ及び心臓から血液が圧送されるときに、血管の周期的な収縮及び膨張に起因する、通常、本質的に周期性の半径方向負荷を主に受ける。しかし、末梢血管又は冠状動脈の外側の血管、例えば、腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、腎動脈、及び鎖骨下動脈に埋め込まれるステントは、半径方向力及び圧潰荷重又はピンチ(締付)荷重の両方を支えることができなければならない。これらの種類のステントは、身体の表面に近い血管に埋め込まれる。これらのステントは身体の表面の近くにあるので、特に、ステントを部分的又は完全につぶしてしまい、それによって血管内の流体フローを閉鎖する、つぶし荷重又はピンチ荷重に弱い。
主に半径方向荷重に反作用するように設計される冠血管スキャフォールドと比較されるように、末梢血管スキャフォールドは、Duerig、Tolomeo、WholeyのOverview of superelastic stent Design、Min Invas Ther & Allied Technol 9(3/4)、pp.235−246(2000)及びStoeckel、Pelton、DuerigのSelf−Expanding Nitinol Stents − Material and Design Considerations、European Radiology(2003)において金属製ステントに対して検討されている、つぶし荷重又はピンチ荷重と半径方向荷重との間の大きな相違を考慮に入れなければならない。ステントの、対応するつぶれ及び半径方向スティフネス特性も劇的に変わる。そのように、或る程度の半径方向スティフネスを有するステントは、一般的に言えば、ステントが持つ程度のピンチスティフネスも示さない。この2つのスティフネス特性は同じではなく、類似してもいない。
つぶし荷重に加えて、末梢血管用のスキャフォールドは、冠血管スキャフォールドとは対照的に、ステントの使途に関する適合性、即ち、その半径方向強度/剛性の従来の目安は、末梢血管に埋め込まれたスキャフォールド(「末梢血管スキャフォールド」)が必要期間にわる末梢血管内での支持を提供するための、時間依存性の機械的特性を有するかどうかという精確な目安ではないというような程度まで、全く異なる経時変化する負荷を経験する。これは、末梢血管用スキャフォールドが冠血管用スキャフォールドとは著しく異なる環境に配置されるからである。血管サイズはより大きい。そして、特に、付属器の近くに位置する場合に血管はより大きく動く。したがって、末梢血管用のスキャフォールドは、軸方向負荷、曲げ負荷、ねじれ負荷、及び半径方向負荷の組み合わせを含む、より複雑な負荷に耐えられねばならない。Bosiers, M.及びSchwartz, L.、Development of Bioresorbable Scaffolds for the Superficial Femoral Artery,SFA: Contemporary Endovascular Management(「Interventions in the SFA」欄)参照。末梢血管埋込ステント及びスキャフォールドに挑むこれらの及び関連する挑戦も、US2011/0190872(代理人用整理番号104584.10)において検討されている。
バルーン拡張スキャフォールドは、クリンプ状態への塑性変形、又クリンプ状態からバルーンの拡張によって塑性変形する場合、高い程度のリコイル(反動または跳ね返り、元に戻ること)を呈する可能性がある。いくつか有望な方法がリコイルを低減するよう提案されてきたが、リコイルを低減するこれらの方法に関する改良は今なお必要とされている。
これらの必要に応じて、本発明は、スキャフォールドのリコイルを低減する方法を提供する。この方法は、同じ又は異なるバルーンを用いて体内の血管部位へ最近に埋め込まれたスキャフォールドの管腔内部に設置されるバルーンに対して、一時停止バルーン圧及び/又はその後に膨張を加える(後(あと)膨張を加える)ことを含む。一の実施の形態において、スキャフォールドは、バルーンカテーテルのバルーンにクリンプされ、鞘内に封入されて、スキャフォールドを体内に導入する前に(スキャフォールド直径の望ましくない増加を招く)リコイルを最小化する。鞘は、スキャフォールドが体内に導入される前に取り除かれる。バルーンが血管部位においてスキャフォールドを拡張した後、同じ又は異なるバルーンは、埋め込まれたスキャフォールドの(スキャフォールド直径の望ましくない低下を招く)急性及び/又は長期のリコイルを減少又は最小化するような方法で膨張される。
一の実施の形態において、標準のバルーン拡張プロトコル(方式)は、一時停止時間を大きく増加することによって変更される。一時停止時間は一定圧力を維持することを含んでもよく、又は、バルーン圧の穏やかな、又は小さい脈動を含んでもよい。この第1の方法による一時停止時間は、2分、5分、10分、2〜5分、2分超、又は5〜10分であってもよい。
1時間以上血流を止めると麻痺を生じるだけの一時停止時間は、末梢血管内よりも冠血管内で許されない。冠血管内では、同じ時間の十分な血流が無いことにより、心筋梗塞の原因となる恐れがあるが、冠血管バルーン拡張型ステントにおいては、30秒の保持時間はあってもよい。
別の実施の形態において、バルーン圧は、各サイクルの必要性又は期間に応じて、1サイクル、2サイクル、3サイクル、又はそれ以上のサイクルからの範囲であってもよいサイクルで印加される。印加されるバルーン圧の関数形態は、ステップ、整流した正弦波/余弦波、及び放物線圧力タイプの圧力プロファイル(波形)を含んでもよい。各関数は、以下の測定基準を有する:
・オンタイム(すなわち、膨張後の保持時間)、オフタイム(すなわち、膨張と次の膨張との間の時間)
・頻度=サイクル/秒(オン・オフシーケンスの数/秒;これは期間の逆数である)
・ステップの最大高さ(すなわち、膨張直径の最大比:基準直径、ステップ関数の場合、この最大高さは一定の高さと同じである)
・オンタイム中の形状(圧力プロファイルの1次及び2次導関数により、その形状を定義できる)
‐真のステップ関数に加えて、形状は、ピーク圧力からの緩やかな減衰に続いて、緩やかな上昇(開始からピーク圧力まで)となってもよい。一の実施の形態において、オフタイムが無いような期間にわたって、ピークへの/からの緩やかな上昇及び下降がある。
‐オフタイムが無いように、圧力の急激な上昇の後、緩やかな減衰又は緩やかな下降があり、その後、急激な上昇があってもよい。
加えて、目標病巣の初期の直径は、以下の形で考慮に入れてもよい:
・目標病巣は、スキャフォールド展開前に、10〜20%の膨張比で事前に膨張されてもよい(これは、第1のサイクルと同時に起こる)
・目標病巣は、スキャフォールド展開前に、より緩やかな値5〜10%の膨張比で事前に膨張されてもよい(これは、第1のサイクルと同時に起こる);サイクル最大高さは、目標病巣の最終的な所望直径を得るよう調整されてもよい。
事前膨張を行うよりも、事前膨張無しに、目標病巣に直接スキャフォールドを処置することが行われてもよい。一の実施の形態によれば、スキャフォールド直径は、バルーン圧を介して公称値を超える展開比まで増加される、すなわち、6.0mm血管における6.5mmの展開に対して、スキャフォールドは7mmまで展開される。この公称値を超える展開比は、急性リコイルを補正するよう調整される。例えば、展開時に10%リコイルを示すスキャフォールドのベンチデータに対して、スキャフォールドは、基準血管と比較して15%過拡張で展開され、何らの保持時間も無く展開される。過拡張は10%リコイルを補正する。代りに、膨張時に、バルーンは15秒以上、膨張圧で保持されてもよい。
本発明の一の態様によれば、スキャフォールドは第1に、病変血管壁と所望の並置を達成するよう、基準直径と略等しい、又は僅かに大きい直径を有して位置決めされる。バルーン圧は、スキャフォールドにおける急性リコイル、埋込み翌日のリコイル、及び/又は埋込み後1週間までのリコイルを低減するよう2分間以上印加される。2分間以上の追加バルーン圧は、血管壁にスキャフォールドを最初に埋め込むために用いられる圧力の継続として印加されてもよく、バルーン圧は、埋込み後又は配置後、もしくは異なる圧力プロファイルによる圧力のサイクル後に脈動する。これらのプロファイルに対して、期間及びプロファイル形状を、ニーズに適合するよう変えてもよい。
本発明による方法は、チューブから形成され、バルーンにクリンプされ、血管内に配置された場合に拡張直径まで塑性変形する、スキャフォールドに対して用いられるのが好ましい。しかし、こうした方法を、末梢血管用の他の種類のスキャフォールドに用いてもよい。
第1の実施によれば、体内の末梢血管における部位でポリマースキャフォールドのリコイルを低減する方法であって:スキャフォールド内に配設されるバルーンを用いるステップと、バルーンを膨張させ、それによって、スキャフォールドが拡張された直径を達成するステップと;及びスキャフォールドが拡張直径になった後、バルーン圧をスキャフォールドに2分を超えて印加するステップとを含む方法がある。
第1の実施は、以下の特徴のいくつか又はすべてを、以下のいずれかの組み合わせで含んでもよい:スキャフォールドを拡張直径に拡張し、バルーン圧を印加するよう用いられるバルーンは、同一のバルーンであり;スキャフォールドは、PLLAを含むチューブからできており;スキャフォールドは、バルーンにクリンプされ;スキャフォールドの拡張直径は、そのクリンプ直径の250〜400%であり;スキャフォールドは、クリンプ直径から拡張直径へ拡張されるとき、41.4〜55.2kPa/秒(6〜8psi/秒)以下の速度で拡張され;スキャフォールドはPLLAからできており、スキャフォールドは、少なくとも6.5mmの拡張直径と、3mm未満のクリンプ直径とを有し;バルーン圧は3〜5分間、印加され;バルーン圧は、5〜10分間、印加され;スキャフォールドは、腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、腎動脈、又は鎖骨下動脈に埋め込まれ;バルーン圧は、スキャフォールドが拡張直径に到達したときに、持続したバルーン圧として印加されるか、バルーン圧は、それぞれが2分以上の持続期間を有する複数のバルーン圧のサイクルを備え;及び/又は、スキャフォールドはポリマーチューブからできている、又はスキャフォールドポリマーを含む編組みされた又は織成されたスキャフォールドである。
第2の実施によれば、末梢血管にポリマースキャフォールドを埋め込む方法であって:拘束鞘をスキャフォールドから取り外すステップであって、スキャフォールドがカテーテルのバルーンにクリンプされ、鞘がスキャフォールドのリコイルを低減するよう用いられる、ステップと;鞘を取り外した後、末梢血管の目標部位にスキャフォールドを導入するステップを含む、スキャフォールドを体内の末梢血管に導入するステップと;スキャフォールドが目標部位に配置されたときにバルーンを膨張させ、それによって、スキャフォールドを拡張直径に到達させるステップと;スキャフォールドが拡張直径になった後、リコイルを低減するようバルーン圧をスキャフォールドに印加するステップとを含む方法がある。
第2の実施は、以下の特徴のいくつか又はすべてを、以下のいずれかの組み合わせで含んでもよい:スキャフォールドは、少なくとも3:1のクリンプ直径対拡張直径の比を有し;有鞘キャフォールドが拡張直径に到達するとき、スキャフォールドがバルーンによって塑性変形し;スキャフォールドは、拡張直径以上の直径を有する2軸延伸チューブから形成され;バルーン圧を印加するステップは、圧力プロファイルによる1回を超えるバルーン圧のサイクルを印加するステップを含み;圧力プロファイルは、整流サイズ、放物線、及びステップ圧力プロファイルのうちの一つであり;圧力プロファイルは、複数のバルーン圧のサイクルを含み、サイクル中のバルーン拡張の周期は、1分間、2分間、又は2分間を超える期間であり;及び/又は、圧力プロファイルは、公称バルーン圧(Po)と最大バルーン圧(P1)との間でバルーン圧を変化させ、公称バルーン圧は、スキャフォールドを前記拡張直径に拡張するよう用いられる第1の圧力未満であり、最大バルーン圧は、第1の圧力を超える。
第3の実施によれば、埋め込まれたポリマースキャフォールドのリコイルを低減する方法であって、スキャフォールドは末梢血管内の目標部位に配置され、スキャフォールドはカテーテルのバルーンにクリンプされ、以下のステップを含む:スキャフォールドを拡張直径まで拡張するようバルーンを膨張させるステップと;バルーンを、2分間超、5分間から10分間、5分間、又は10分間、膨張状態に保持するステップと;バルーンを収縮させるステップと;拡張直径の10%未満まで、埋め込まれたポリマースキャフォールドにおけるリコイルを低減するよう、2度目に、バルーンを膨張させるステップ。
第4の実施によれば、体内に末梢血管スキャフォールドを埋め込むためのシステムであって:バルーンにクリンプされるスキャフォールドを備えるスキャフォールドカテーテルシステムであって、スキャフォールドカテーテルシステムは医療処置用に適合され、それによって、スキャフォールドが体内の末梢血管内の目標部位に送達され、バルーンカテーテルを用いて展開される、スキャフォールドカテーテルシステムと;スキャフォールドカテーテルシステムを収納するパッケージと;スキャフォールドカテーテルシステムが作成された日付を示す、パッケージ上又はその中に配設される印と;対策を講じるべきかどうか、例えば、第1のステップ又は第2のステップを取って、装置の年齢を示す、例えば、製造日等の印に応じて、スキャフォールドにおけるリコイルを考慮するか、又は補償するかどうかを示し、保持時間製品のエージングされた月数を示す装置適合チャート及びリコイルを考慮した複数のシステム直径を示すバルーン適合チャートのうちの一つ以上を含む使用説明(IFU)と;を備えるシステムがある。代りとして、又は追加として、IFUは、例えば、埋込み後、1/2時間、1時間、1日、又は1週間後に10%又は5〜8%の間のスキャフォールド平均リコイルの表明されたパーセンテージ、及び、いずれの可能性のあるリコイルを考慮するよう従うための推奨保持時間又はバルーン拡張プロトコルを指摘してもよい。
第5の実施によれば、システム又はキットであって:バルーンにクリンプされるスキャフォールドを備えるスキャフォールドカテーテルシステムであって、スキャフォールドカテーテルシステムは医療処置用に適合され、それによって、スキャフォールドが体内の末梢血管内の目標部位に送達され、バルーンカテーテルを用いて展開される、スキャフォールドカテーテルシステムと;スキャフォールドカテーテルシステムを含むパッケージと;スキャフォールドカテーテルシステムが作成された日付を示す、パッケージ上又はその中に配設される印と;スキャフォールドカテーテルシステムが作成された日付に応じてスキャフォールドにおけるリコイルを低減するよう従うべき第1のステップ又は第2のステップを示す使用説明(IFU)と;を備えるシステム又はキットがある。
第4又は第5の実施は、以下の特徴のいくつか又はすべてを、以下のいずれかの組み合わせで含んでもよい:印は、スキャフォールドが医療専門家によって使用できる状態となる日付を提供し;及び/又は、第1のステップ及び第2のステップとは、スキャフォールドカテーテルシステムが日付の3ヶ月よりも前に作成された場合、5分間以上継続するバルーン圧が、スキャフォールドリコイルを低減するよう印加されるべきであり、スキャフォールドカテーテルシステムが日付前の3ヶ月未満に作成されていれば、2〜5分間継続するバルーン圧が、スキャフォールドリコイルを低減するよう印加されるべきであることであり;及び/又は、IFUは、ネットワークを介して、又は、スキャフォールドカテーテル製品とともに提供される。
関連出願の相互参照
本明細書に記載された出版物及び特許の開示内容全体を、各出版物又は特許が具体的に且つ個々に参照により組み込まれたのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込む。組み込まれた出版物及び特許と本願との間の語句に食い違いがあるときは、それらの語句は本願で用いられている態様と矛盾が無い意味を持つものとする。
図1は、末梢血管に埋め込まれるスキャフォールドにおけるリコイルを低減する第1の方法を示すフロー図である。
図2は、末梢血管に埋め込まれるスキャフォールドにおけるリコイルを低減する第2の方法を示すフロー図である。
図3は、第2の方法によるスキャフォールドにおけるリコイルを低減する場合に用いられる第1のタイプの圧力プロファイルを示す図である。
図4は、第2の方法によるスキャフォールドにおけるリコイルを低減する場合に用いられる第2のタイプの圧力プロファイルを示す図である。
図5は、第2の方法によるスキャフォールドにおけるリコイルを低減する場合に用いられる第3のタイプの圧力プロファイルを示す図である。
図6は、リコイルを低減する第2の方法による、バルーンから拡張されるスキャフォールドに対するリコイルの低減を示す線図である。
図7は、リコイルを低減する第1の方法による、バルーンから拡張されるスキャフォールドに対するリコイルの低減を示す線図である。
これを開示するために、以下の用語及び定義を適用する:
「基準血管直径」(RVD)は血管の病変部位に隣接する領域内の血管の直径であって、その領域は正常に見える、又は病変があってもごくわずかに見える領域である。
「膨張直径」又は「拡張直径」とは、支持バルーンが膨張してスキャフォールドをそのクリンプされた構成から拡張し、スキャフォールドを血管内に埋め込むときにスキャフォールドが達する直径を指す。膨張直径は、公称バルーン直径を超えて膨張した後のバルーン直径を指してもよい。それは、例えば、6.5mmのバルーンが約7.4mmの膨張後直径を有する、あるいは6.0mmのバルーンが約6.5mmの膨張後直径を有するということである。バルーンの公称直径対膨張後直径の比は1.05から1.15の範囲であってよい(すなわち、膨張後直径は、公称バルーン直径より5%から15%大きくてもよい)。バルーン圧力により膨張直径に達した後のスキャフォールド直径は、主に、スキャフォールドの製造及び加工の方法、スキャフォールドの材料並びにスキャフォールドの設計の何れか又はすべてに関係するリコイル効果によってある程度まで径が縮小する。
スキャフォールドの「膨張後直径」(PDD)とは、その拡張直径に達した後、バルーンを患者の血管系から除去した後のスキャフォールドの直径を指す。PDDは、リコイル効果の原因となる。例えば、急性PDDとは、スキャフォールド内の急性リコイルの原因となるスキャフォールド直径を指す。
「リコイル」は、材料の塑性/非弾性変形後の材料の反応を意味する。スキャフォールドがその弾性域を超えて半径方向に良好に変形し、外圧(例えば、管腔表面へのバルーン圧)が除去された場合、スキャフォールド直径は、外圧がかけられていたときよりも前の状態に戻る傾向がある。したがって、スキャフォールドはかけられたバルーン圧力により半径方向に拡張され、バルーンが除去されたとき、スキャフォールドは、バルーン圧力がかけられていたときよりも前のより小さな直径、すなわちクリンプ直径に向かって戻る傾向がある。埋込後30分以内のリコイルが10%で、拡張直径が6mmであるスキャフォールドは、5.4mmの急な膨張後直径を有する。バルーン拡張スキャフォールドに対するリコイル効果は長期間にわたって発生し得る。スキャフォールドの埋込後検査では、埋込後約1週間にわたりリコイルが増加することが分かっている。特に記載のない限り、「リコイル」というとき、スキャフォールドの半径方向(軸線方向又は長手方向に対立する方向)に沿うリコイルを意味する。
「急性リコイル」は、血管への埋込後、最初の約30分以内のスキャフォールド直径減少率として定義される。
ガラス転移温度(本明細書中「Tg」という)は、ポリマーのアモルファス領域が大気圧において脆いガラス状態から固体変形可能又は延性状態に変化する温度である。言い換えれば、Tgは、ポリマー鎖にけるセグメント運動が始まる温度に相当する。所定ポリマーのTgは加熱速度に依存し、ポリマーの熱履歴の影響を受ける。その上、ポリマーの化学構造は、ポリマー鎖の運動性に影響を与えることによって、ガラス転移に重大な影響を及ぼす。
「応力」は、力が対象となる材料の面内の小面積に作用している状態での、単位面積あたりの力を指す。応力は、面の法線成分と平行成分とに分けることができ、それぞれ法線応力及び剪断応力と称する。例えば、引張応力は、対象材料の拡張(長さの増加)を招くように加えられる応力の法線成分である。さらに、圧縮応力は、対象材料に加えられる圧縮(長さの減少)を生み出す応力の法線成分である。
「ひずみ」は、応力又は負荷が加えられたときに材料内に生じる引張り又は圧縮の量を指す。ひずみは、元の長さに対する比率又は百分率、すなわち、長さを元の長さで除した長さの変化として表してもよい。したがって、ひずみは、引張りではプラス、圧縮ではマイナスの値となる。
「弾性係数」は、材料に加えた応力つまり単位面積あたりの力の成分を、加えた力の軸線方向のひずみ(加えた力の結果であるひずみ)で除した比率として定義される。例えば、材料は引張り及び圧縮の弾性係数を有する。
「靭性」又は「破壊靭性」は、破壊前に吸収されるエネルギー量、すなわち、材料を破壊するために必要な仕事量に相当する。靭性の一の尺度は、ひずみゼロから破壊時のひずみまでの応力−ひずみ曲線の下側の面積である。応力は材料に作用する引張力に比例し、ひずみは材料の長さに比例する。したがって、曲線の下側の面積は、ポリマーが破断する前に伸張した距離に対する力の積分値に比例する。この積分値は、サンプルを破断させるために必要な仕事(エネルギー)である。靭性は、サンプルが破断する前に吸収できるエネルギーの尺度である。靭性と強度とは異なる。強度はあるが靭性の無い材料は脆性材料であると言える。脆性材料は強度があるが、破断前に大きく変形できない。
ここで用いるとき、用語「軸線方向」及び「長手方向」は、互換的に使用され、スキャフォールドの中央軸線又はチューブ状構造の中央軸線と平行又は実質的に平行な方向、向き、又は線を指す。用語「周方向」はスキャフォールド又はチューブ状構造の円周に沿う方向を指す。用語「半径方向」は、スキャフォールドの中心軸線又はチューブ状構造の中心軸線に垂直又は実質的に垂直な方向、向き、又は線を指し、時に、周方向の特性、すなわち半径方向強度を説明するために用いられる。
用語「つぶれ回復性」は、スキャフォールドが締め付け負荷又はつぶれ負荷からどれほど回復するかを記述するために使用され、用語「つぶれ耐性」は、スキャフォールドの永久変形を引き起こすのに要する力を記述するために使用される。良好なつぶれ回復性を持たないスキャフォールド又はステントは、実質的に、つぶす力が除去された後に元の直径まで戻らない。先に指摘したように、所望の半径方向力を有するスキャフォールド又はステントが、容認し得ないつぶれ回復性しか有さない可能性がある。そして、所望のつぶれ回復性を有するスキャフォールド又はステントが、容認し得ない半径方向力しか有さない可能性がある。末梢血管用スキャフォールドのつぶれ回復性及びつぶれ耐性の態様は、US20110190871においてより詳細に説明されている。
スキャフォールド展開における重要な要因は、スキャフォールドがバルーン上でのクリンプ状態から拡張状態まで拡張される速度である(バルーンへのクリンプはUS2012/0042501、代理人用整理番号62571.448に説明されている)。
スキャフォールド直径を増加させるバルーンの膨張は通常、膨張及び収縮の制御能力を持つ手動の膨張/収縮装置により達成される。スキャフォールドは、バルーンが膨張する場合、塑性的に変形するか、クリンプ直径からより大きな直径への非弾性変形を受ける。
血管内部でポリマースキャフォールドを膨張直径まで塑性的に変形する場合のバルーン拡張速度は、速すぎてはならない。なぜなら、ポリマー耐荷重構造 (polymer load bearingstructure) に不具合、例えば、ストラットにおける破損又は亀裂伝播が生じる可能性があるからである。先に言及したように、金属とは異なり、ポリマーの応力ひずみ挙動は、材料がひずみを受ける速度、すなわち、ひずみ速度に大きく依存し得る。したがって、バルーンから急速に展開されるクリンプされたスキャフォールドは、より遅く展開される同じスキャフォールドよりも損傷するリスクが大きい。したがって、スキャフォールドの直径を、金属ステントよりもはるかにゆっくりと増加させることを要する。米国特許出願第13/471,263号(代理人用整理番号62571.629)では、ポリマー及び金属ステント間のこれらの相違を検討し、バルーン拡張速度を制御するフローレギュレータ(流量調節器)を採用している。バルーンからスキャフォールドの拡張に適するよう見出された拡張速度の例は、ABSORB BVS及びV59スキャフォールド送達システムのための使用説明(IFU)展開手順セクションに説明されているような、41.4kPa/秒(6psi/秒)又は2atm/5秒を含む。
開示に従ってバルーンから展開されることを目的としたバルーン拡張式スキャフォールドの例は、米国特許出願第13/549,366号(代理人用整理番号104584.45)に説明されている。米国特許出願第13/549,366号の図1〜6及び付随するパラグラフで説明されているような2つのスキャフォールドパターン、リング、ストラット、及びリンク寸法並びに構造特性はそれぞれ、好ましい実施の形態において、ポリ(L−ラクチド)(「PLLA」)チューブから形成される。このPLLAチューブを形成するプロセスは、米国特許出願第12/558,105(代理人用整理番号62571.382)又はUS20120073733(代理人用整理番号104584.14)に説明されているプロセスであってもよい。そこで述べるような所望のスキャフォールド直径、厚さ、及び材料特性を有する米国特許出願第13/549,366号の図1のチューブを製作するために「変形」される前駆体について述べる。チューブが変形される前、又は、いくつかの実施の形態において、チューブがスキャフォールド用の開始チューブにおける所望の特性を生じるよう拡張される前に、前駆体が形成される。前駆体は、ポリマーの溶融温度を超えて加熱され、その後、金型から押し出される生のPLLA樹脂原料を用いて開始する押出プロセスによって形成されてもよい。次いで、一の実施例において、拡張されたPLLAチューブを形成する拡張プロセスは、PLLA前駆体を、PLLAガラス転移温度(即ち、60〜70℃)を超えるが、溶融温度(165〜175℃)未満、例えば、約110〜120℃に加熱することを含んでいる。
前駆体チューブは、ブロー成形プロセスによって半径方向及び軸線方向に変形され、ここで、変形は、チューブの長手方向軸線に沿って所定の長手方向速度で漸進的に生じる。下で説明するように、この変形により、チューブが米国特許出願第13/549,366号の図2〜図4のスキャフォールドに形成される前に、チューブの機械的特性が向上する。チューブ変形プロセスは、ポリマー鎖を半径方向及び/又は2軸線方向に配向することを意図している。再配置を生じる配向又は変形は、変形プロセス中の材料結晶性及び結晶形成の種類に影響を及ぼすよう、例えば、圧力、熱(即ち温度)、変形率等の加工パラメータの厳密な選択に従って行われる。
他の実施の形態において、チューブは、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(D−ラクチド−co−グリコリド)(「PLGA」)、ポリカプロラクトン(「PCL」)、これらのモノマーのいずれかを組み合わせたいずれかの半結晶性コポリマー、又は、これらのポリマーのいずれかの混合からできていてもよい。スキャフォールドのための材料選択は、多くの末梢血管位置、特に四肢近傍に位置する箇所に関連する複雑な負荷環境を考慮に入れるべきである。いくつかの実施例が米国特許出願第13/525,145号(整理番号104584.43)に記載されている。
スキャフォールド作製プロセスは、多くの場合、スキャフォールドの拡張された直径以上の直径を有する膨張されたチューブからスキャフォールドを形成する。これらの直径でのチューブの形成は、膨張した直径での半径方向スティフネスに対する円周方向のポリマー鎖整列を与えることが望まれていた。しかし、この直径でスキャフォールドを形成することも、組み立てられるスキャフォールドカテーテルシステムに対する所望の断面プロファイルを得るために、より大きな直径低減要件があるため、クリンププロセスがより大きな課題となる。米国特許出願第13/194,162号(整理番号104584.19)で詳細に述べるように、スキャフォールドのクリンプは、ポリマーのガラス転移温度よりも低いが、その付近の温度までポリマー材料を加熱することを含んでもよい。一の実施の形態において、クリンプ中のスキャフォールドの温度は、PLLAのガラス転移温度よりも約5〜10度低い温度まで上昇される。最終的なクリンプ直径にクリンプされる場合、クリンプ用ジョー(クリンプ用押さえ具)は、最終一時停止時間の間、最終クリンプ直径に保持される。つぶれ回復性を有するポリマースキャフォールドをクリンプするこの方法は、クリンプジョーが外された場合のリコイルを低減することに有利である。最終一時停止時間後、スキャフォールドはクリンパ(クリンプ器)から外され、拘束用鞘がリコイルを最小限にするよう直ちにスキャフォールドに取り付けられる。
スキャフォールドがバルーンにクリンプされる場合のリコイル、すなわち、より大きな直径への外側へのリコイルを低減する必要は、スキャフォールドが次いで、目標の病巣において拡張される場合、すなわち、より小さい直径に向かう内側へのリコイルの場合にも存在する。チューブから形成される特定のスキャフォールドに対して予想されるリコイルの程度は、以下を含むいくつかの要因によって左右される:
a)拡張された直径に対するクリンプされた直径の比率。スキャフォールドのクリンプ直径が、その拡張直径と比較して非常に小さい場合、例えば、4:1、3:1、5:1であれば、これらの直径の比率3:1未満を有する同じスキャフォールドに対するよりも、より多くのリコイルが予想される。
b)スキャフォールドの拡張直径に対するチューブ直径の比率。スキャフォールドのレーザ加工されたままの直径が、その拡張直径と比較して大きい場合、例えば、1.5:1、1.3:1、1:1であれば、これらの直径の比率1:1未満を有する同じスキャフォールドに対するよりも、より少ないリコイルが予想される。
c)チューブ形成中の軸方向対2軸延伸の比率、チューブ形成中に用いられる処理パラメータ、及び用いられる材料。
d)スキャフォールド半径方向スティフネス又は拡張直径、壁厚、冠部の数、ストラット幅等の間の特定の関係
e)スキャフォールドがバルーンにクリンプされた時からスキャフォールドが血管内で展開された時までに経過した時間、すなわち、クリンプされたスキャフォールドのエージング(時間経過)。
したがって、例えば、6ヶ月間鞘内部に拘束された後、そのクリンプ直径の4倍に拡張されるスキャフォールドは、バルーンが数週間だけ鞘内にあって、そのクリンプ直径の3倍しか膨張されなかった同じスキャフォールドよりも、膨張したとき、ずっと高い程度のリコイルを有すると予想される。
表1:2.03mmの互換性6Frクリンプ直径及び2.33mmの互換性7Frクリンプ直径を持つ種々の末梢血管スキャフォールドに対するリコイルパーセンテージ。すべてのサンプルは、5.4mmの初期外径に拡張され、引き続き60分後、リコイルに対して再測定された。
Figure 2016510625
上記のデータは、ステントカテーテルシステムに対する標準の操作手順に従って、クリンプされ、エージング(時間をおくこと)され、次いで、いくつかのバルーン拡張されたスキャフォールドに対して行われた研究から収集された。手順は、37℃に維持された水中に位置決めされる剛性円筒形チューブ(内径5.4mm)の内側に展開されるスキャフォールドから成る。展開後、スキャフォールドの外径が測定され、記録される。スキャフォールドは次いで、37℃に維持された水を含む60mlの小瓶に移送される。スキャフォールドは、要求される60分間が達成されるまで、この環境に留まる。表1は、クリンプされたスキャフォールドのエージングの影響、スキャフォールドがより小さい直径にクリンプされた場合の、そして、より小さいチューブ直径のリコイルへの影響の例を提供している。
上記の統計が算出された各試行に対して、スキャフォールドは、5.0mmにクリンプされ、バルーンは、その後5.4mmまで膨張された。「エージングなし」に対して、スキャフォールドは、クリンプされて1週間以内に展開された。「1ヶ月のエージング」及び「3ヶ月のエージング」の場合に対して、スキャフォールドは、クリンプ後、1ヶ月及び3ヶ月で展開された。予想したように、リコイルは、3ヶ月エージングさせた場合で、より小さなクリンプ直径にクリンプされたスキャフォールド(2.03mm対2.33mm)で最もひどかった。また、V79タイプのスキャフォールドがV80よりも若干少ないリコイルを有したことがわかる。
十分に動作した材料、すなわち、繰り返し負荷をかけ/負荷を除去した材料は、リコイルの影響を低減できる。また、長期間にわたって一定の負荷がかかる材料は、スキャフォールドにおけるリコイルを低減できる。冠血管スキャフォールドの場合、バルーンは、重大な健康上のリスクを患者に与えながら、長期間、冠動脈内部で膨張したままに、又は常駐できないため、有用であるとしても、リコイルを無くすか低減するためのかかる技術には限界があることは、良好に理解される。そのため、下でより詳細に説明するような開示による方法は、概して、冠血管埋込みスキャフォールド又はステントに対して適切ではない。
末梢血管埋込みスキャフォールドに対しては、バルーンは、目標の病巣において、長時間、例えば、10分間、重大な健康上のリスクを患者に与えることなく、膨張したままでもよい。したがって、送達バルーン又はその後導入される膨張バルーンは、その拡張状態にあるスキャフォールド材料を動作させることによって、末梢血管埋込みスキャフォールドに対するリコイルを低減する効果的な手段を提供するよう用いられてもよいことが検討される。リコイルを許容できるレベル、例えば、10%リコイル未満まで低減することによって、埋込み後の第1週にわたって血管壁との最適な並置が生じる可能性が高い。
図1〜図2は、バルーン圧を用いて埋込みスキャフォールドにおけるリコイルを低減する方法を含む治療手順をフロー図を介して略図的に示している。好ましい実施の形態において、方法は、スキャフォールドを患者に導入する前にリコイルを防ぐ鞘を除去するステップを含んでいる。鞘は、以下の目的「低い断面プロファイル及び高いスキャフォールドの保持を維持すること」の一方又は両方に応えるよう、スキャフォールドを送達バルーンにクリンプした直後にスキャフォールド上に載置された。治療手順の一時点までスキャフォールド上の鞘が無ければ、スキャフォールドはリコイルする傾向がある。リコイルを制限するこの必要性は、プレクリンプ直径からクリンプ直径への変化の副産物として考えられてもよい。上で指摘したように、スキャフォールドは、2.5:1、3:1、4:1、5:1の一つ以上の間及びそれらを含むチューブ直径対クリンプ直径の比を有して形成されてもよい。鞘を除去した後、スキャフォールドは、ガイドワイヤ上に導入され、目標の病巣に設置される。
図1を参照すると、バルーン圧を用いてリコイルを低減する第1の方法が示されている。目標の病巣にあり、バルーンマーカを用いて位置決めされると、バルーンは膨張される。上で指摘したように、ポリマーの頻度依存性の粘弾性材料は、比較的遅い膨張性のバルーンを必要としてもよい。米国特許出願第13/471,263号(代理人用整理番号62571.629)で説明されているように、ストラットの疲労又は破損は、バルーン拡張の初期段階中に生じる可能性が高いと考えられているため、クリンプ状態からのこの膨張速度も、一定でなくてもよい。好ましい実施の形態において、バルーンの膨張は、41.4kPa/秒(6psi/秒)又は2/5atm毎秒の平均膨張速度に従って進行してもよい。より一般には、膨張速度又は収縮から完全膨張までの(公称)期間は、バルーン圧が増加するにつれて、塑性変形材料におけるひずみ率が過度の脆性挙動を生じないことを確実にするよう、30秒を超えて生じるべき、少なくとも20秒かかるべき、又は20〜30秒間であるべきだと考えられている。
拡張直径に到達し、スキャフォールドが目標の病巣において完全に展開すれば、バルーンが収縮され、目標の病巣から取り外された後、バルーン圧は、スキャフォールドのリコイルを低減するよう一時停止時間の間、維持される。一時停止時間終了後、カテーテルシステムの標準操作手順に従って、バルーン圧は低下され、カテーテルは、目標の病巣から除去される。
図7は、リコイルを低減する第1の方法(図1)が採用された場合のリコイルの効果のある低減を示す線図である。線図を生成するために用いられたスキャフォールドは、膨張前に2ヶ月間エージングされた(すなわち、バルーンにクリンプされ、拘束鞘内に載置された)V79であった。使用したカテーテルシステムは、カリフォルニア州サンタクララのAbbott Vascularから市販されているFoxSV(登録商標)PTAカテーテルであった。図7における比較は、2分間、5分間、10分間の一時停止時間である。一時停止時間は、バルーンが略一定の圧力に維持される時間である。図7の場合、一時停止圧力は、バルーンシステムをその公称直径の5.0mmまで膨張させるバルーン圧である。スキャフォールド/バルーンシステムは、この圧力へ、血管内へ、内径5.4mmで拡張される。
図7は、バルーンを除去した後1/2時間、バルーンを除去した後3時間、及びバルーンを除去した後3日間、観察したリコイル量を線図化している。図7で見て取れるように、一時停止時間が2分間から5分間に増加された場合、急性、3時間、及び3日間のリコイルにおいて大きな低下があるが、一時停止が5分間から10分間に増加された場合、変化は比較的少ない。
開示の第1の態様によれば、リコイルを低減する第1の方法は、膨張バルーン状態を、5分間、2〜5分間、3〜5分間、10分間、5〜10分間の間、及び2分間超の一時停止時間、維持するステップを含む。膨張バルーン状態は、公称バルーン直径、例えば、6.0mmバルーンに対して6.0mm、又は過度に膨張した状態、例えば、6.0mmバルーンに対して6.5mmであってもよく、スキャフォールド直径は、例えば、送達バルーン等の第1のバルーン又は第2のバルーンを用いる一時停止中に、その拡張直径からより大きい直径へ増加させてもよい。第2のバルーンは、送達バルーンよりも大きい公称膨張直径を有してもよい。
図2を参照すると、バルーン圧を用いてリコイルを低減する第2の方法が示されている。第2の方法は、リコイルを低減する後膨張の方法として考えられてもよい。この方法は、第1の方法とは異なり、スキャフォールドが最初に拡張される場合の延長一時停止時間を行うこととは対照的に、スキャフォールド材料を動作させるようバルーン圧の周期パルス又は変化を行う。すなわち、この方法によれば、バルーン圧は、バルーンにおけるリコイルを低減するよう、公称圧力を超えて再印加される。図2において、3ステッププロセス(A)、(B)、及び(C)が、スキャフォールド材料を動作させるよう、必要なら1回以上繰り返されてもよい。材料の繰り返し量又は動作量の選択は、リコイルに対するスキャフォールドの特定の傾向又はスキャフォールドのエージングに基づいて選択されてもよい。推奨する繰り返し回数は、リコイルが許容できる限界内にあることを保証するよう行われる最小数のサイクルの点から見て、スキャフォールドカテーテルシステムのIFUで規定してもよい。
再度第2の方法(図2)を参照すると、血管壁に対するスキャフォールドの初期位置決め後、バルーン圧は、低下されるか、公称バルーン圧(すなわち、6.0mmバルーンに対して6.0mmバルーン直径)であってもよい公称動作圧(Po)、又は、公称バルーン圧より5〜10%、10〜20%、10%、15%、又は20%下に維持されてもよい。また、Poは、バルーンにおける中立圧力又は負圧状態であってもよい。ステップ(A)は、バルーン圧が最大作動圧力に到達するまで、一定であってもなくてもよい所定の期間及び速度にわたってPoを上昇させる。最大作動圧力(P1)は、バルーンの最大安全加圧又はスキャフォールドの直径に対応してもよい。P1は、公称バルーン圧又はPoよりも5〜10%、10〜20%、10%、15%、又は20%高い圧であってもよい。
ステップ(B)において、圧力は所定時間、例えば、2分間、保持される。この時間は、以下、「オンタイム」又はt−onと称する。ステップ(C)において、バルーン圧はPoに戻る。第1の方法よりも第2の方法を用いる一つの利点は、血流がサイクル間で(すなわち、オフタイム中に)定期的に再開される点である。
図6は、スキャフォールドリコイルを低減する第2の方法を用いて行われた試験の結果を示している。この実施例において、6.0mmバルーン上にクリンプされ、6.4mm円筒形血管内へ拡張されるV79スキャフォールド(10か月間エージング)が用いられる。リコイルは、埋込み後、最初の1/2時間(急性)、1時間、24時間、及び6日間にわたって測定された。リコイルは、1回2分間の一時停止、2サイクル、すなわち、2分間一時停止2回と、2分間一時停止3回との間での比較を示している。見て取れるように、第2の方法(図2)による各追加サイクルごとにリコイルの一定した減少がある。これらの試験において、オンタイムつまりt−onは2分間である。
図3〜図5は、第2の方法により用いるバルーン圧プロファイルの例を提供している。特に、ステップ(A)、(B)、及び(C)に対するこれらの圧力プロファイルは、(図示するように)時間をかけてこれらの圧力をバルーンに印加することによって実施されてもよく、ここで、図2からのステップ(A)、(B)、及び(C)の1サイクルは、それぞれ図示する期間T10、T20、及びT30にわたって生じる。したがって、図3〜図5のそれぞれにおいて、図示のステップ(A)、(B)、及び(C)の3つのサイクルがある。図3〜図5に示す圧力プロファイルを提供することができるバルーン拡張装置は、米国特許出願第13/471,263号(代理人用整理番号62571.629)、米国特許出願第13/13/436,527号(代理人用整理番号62571.620)、及びUS6419657において見出すことができ、又は教示される。
図3を参照すると、圧力プロファイル10、14、及び16の3つのサイクルがある。圧力プロファイル対時間は、比較的速い上昇時間11、例えば、5〜10秒、その後、P1におけるt−on期間、例えば、2分間、次いで、圧力がPoに戻る同様の降下時間12を有している。1サイクルに対する周期、すなわち図2のステップ(A)、(B)、及び(C)に対する周期はT10である。図3で説明される圧力プロファイルは、リコイルを低減するようP1とPoとの間でスキャフォールドを動作させるための「ステップ関数」又は「ステップ」タイプの圧力プロファイルを画成(定め形成)している。
図4を参照すると、圧力プロファイル20、24、及び26の3つのサイクルがある。ステップ(A)に対して、圧力プロファイル対時間は一定ではなく、初期で急激に上昇し、次いで、圧力がP1に到達するにつれてゆっくりとなっている。ステップ(B)に対して、オンタイムは、P1の±5%以内の圧力、例えば、2分間又は1分間であり、その後、22において圧力は急激に降下している。図4で説明される圧力プロファイルは、上昇時間21が放物曲線と類似しているため、リコイルを低減するようP1とPoとの間でスキャフォールドを動作させるための「放物線」タイプの圧力プロファイルを画成している。1サイクルに対する周期、すなわち図2のステップ(A)、(B)、及び(C)に対する周期はT20である。P1ピークの±5%に関する圧力プロファイルは、「放物線」圧力プロファイルに対して非対称であるが、「ステップ」圧力プロファイルに対して対称である。
図5を参照すると、圧力プロファイル30、34、及び36の3つのサイクルがある。ステップ(A)に対して、圧力プロファイル対時間は一定ではなく、初期で急激に上昇し、次いで、圧力がP1に到達するにつれてゆっくりとなっている。ステップ(B)に対して、オンタイムは、P1の±5%以内の圧力、例えば、2分間又は1分間であり、その後、プロファイルがP1ピークの±5%に関して対称であるように、32において同じ圧力低下速度が続いている。図5で説明される圧力プロファイルは、プロファイルが整流正弦波形と類似しているため、リコイルを低減するようP1とPoとの間でスキャフォールドを動作させるための「整流正弦波」タイプの圧力プロファイルを画成している。1サイクルに対する周期、すなわち図2のステップ(A)、(B)、及び(C)に対する周期はT30である。
各サイクルに対する周期T10、T20、又はT30は、15秒、30秒、1分まで、1又は2分、5分、又は2〜5分間であってもよく、サイクル間で変化してもよく、例えば、後のサイクルが前のサイクルよりも短い周期を有してもよい。オンタイムつまりt−onは、10秒、15秒、30秒、1分、2分、2〜5分、又は5分であってもよい。
ステップ、放物線、及び整流正弦波間の選択は、用いられる膨張システムの種類、印加される外部圧力によって十分に材料を動作させる別の方法に勝ってより効果的であると見出された方法、リコイルを低減するよう患者の血管系内で必要な時間を最小化すること、及び/又は、過去の実施に基づいて実施する最も簡単な、もしくはユーザに好まれるプロセスによって変更してもよい。加えて、選択は、好ましい膨張システムの種類によって行ってもよい。例えば、膨張弁により、比較的急激な圧力降下を許すが、制御された圧力増加を可能にする場合、放物線状波形が、圧力を繰り返すことに対して好ましいかもしれない。かかる膨張装置の例は、US6419657において見出される。同様に、制御された遅い膨張及び収縮のみを可能にする装具を用いる場合、整流正弦波又はステップが代わりに採用されてもよい。加えて、材料のより急激な動作が、特定のスキャフォールド設計に対してリコイルを低減することにより効果的と見出されるため、材料のより効果的な動作は、一つ又は2つのステップ関数に勝って3つの整流正弦波圧力プロファイルを用いて生じてもよいことが考えられる。また、他方に勝る一つのアプローチも、治療される病巣のタイプ、又は、最適な並置を達成/維持することにおいて直面するであろう困難に基づいて選択されてもよい。
第1及び第2の方法の他の実施の形態において、スキャフォールドは、拘束鞘を有していなくてもよいか、スキャフォールドが血管部位に送達される場合にそれをバルーンに拘束する鞘を含んでもよい。方法はさらに、バルーンから形成されるスキャフォールドに限定されない。代わりに、方法は、編み組み又は編み合わされるポリマースキャフォールドに存在するリコイル効果を最小にするための利点も提供してもよい。一般に、方法は、エージングされるにつれて応力緩和が生じるクリンププロセスを受けるいずれのポリマー装具にも適用できる。
開示によれば、図1又は図2で説明したステップのいくつか又はすべては、例えば、末梢血管スキャフォールドカテーテルシステムのための使用説明(IFU)に従って実施されてもよい。IFUは、医療専門家が受け取るか、そうでなければ、例えば、ネットワークアドレスを介して医療専門家に提供されるスキャフォールドカテーテルシステムとともに含まれてもよい。IFUの一例は、「http://www.abbottvascular.com/us/ifu.html」から入手可能なArmada(商標)経皮的経腔内性血管形成カテーテルIFUである。
スキャフォールドカテーテルパッケージは、組立日付、又は、スキャフォールドがバルーンにクリンプされた日付又はパッケージが殺菌され、最初に医療専門家が使える状態にされた日付等のスキャフォールドカテーテルシステムが作成された時を示す印(指示)を含んでもよい。この情報は、スキャフォールドが埋め込まれた後に生じるかもしれないリコイルの可能性のある範囲の指標として参考になるかもしれない。この情報により、IFUは、スキャフォールドカテーテルシステムの年齢に基づいてリコイルを低減するよう用いるための後拡張の手順の推奨を含んでもよい。例えば、第1及び第2の方法の両方に関して、繰り返し量(又は第1及び第2の方法のいずれかに対する一時停止時間の期間)は、パッケージに表示することができるスキャフォールドのエージングに基づいて、規定されてもよい。例えば、スキャフォールドが、(日付スタンプ、色識別、又は、その年齢を示す他の適切な印によって示されるように)それを使用する1、2、3、又は4ヶ月前に鞘内部に載置された場合、IFUは、第2の方法(図2)の下での1、2、3、又は4サイクル、又は第1の方法(図1)の下での4、5、6、又は7分間の一時停止期間を規定してもよい。
一の実施の形態によれば、装置のIFUは、装置適合チャートを含んでいる。現在、バルーン適合チャートは、IFUとともに含まれており、その例を以下に、表2として転載する。ここでは、14atmの定格破裂圧を有する6.0mmバルーン用のバルーン適合チャートである。
Figure 2016510625
表3は、開示による装置適合チャートの一例を示している。
Figure 2016510625
この表は、最小バルーン圧保持時間を推奨し、又はスキャフォールドカテーテルアセンブリのエージング月数に基づいたバルーン圧繰り返しの期間を提供するようIFUに含まれてもよい。影付きのブロックは、推奨する保持時間の分数を示している。8ヶ月間エージングした製品に対して、推奨する最小保持時間又はバルーン圧繰り返しの期間は6分であってもよいが、その一方で、エージング時間が2ヶ月であった場合、最小期間は1分間のみであってもよい。より長い保持時間は問題を生じることがないため、そして、バルーンは末梢血管内部で膨張したまま残って、それによって、血流を妨害する(又は、膨張オンタイムで周期的に再開される方法2を用いる)可能性があるため、1又は2ヶ月エージングされた製品に対する保持時間は、1〜7分間であってもよい。
表2及び3に関して、医療専門家は、所望の直径を得るために、表2の圧力に対するチャートを利用し、製品のエージングに基づく保持時間を得るために、表3の期間に対するチャートを利用するであろう。加えて、チャート又はIFUは、保持時間が特定のリコイルパーセンテージ(10%、8%、又は10%未満)を目標とすることを意図していることを指摘してもよい。
別の実施の形態において、表2は、示すように、システム直径に拡張された場合のスキャフォールドのリコイルを反映するが、スキャフォールドのリコイル、例えば、10%リコイルの原因を説明する調整値として表されてもよい。この実施の形態において、それらは、IFUの表2部分のみであってもよい(表3は無くてもよい)。この実施の形態の表2は、リコイルの原因を説明するシステム直径と、システム直径とは、特定の期間が経過した後、例えば、埋込み後、1/2時間、1時間、及び/又は24時間経過後であり、スキャフォールドに対して10%の平均リコイルを反映する直径を指すことの表記又は通知とを含んでいる。
本発明の特定の実施の形態を示し、説明してきたが、当該技術に精通する者にとって、変更及び変形が本発明の広範な態様において本発明から逸脱することなく行われてもよいことは、明らかであろう。したがって、添付特許請求の範囲は、それらの適用範囲内で、本発明の真正な精神及び適用範囲内に入るような、かかる変更及び変形を包含すべきである。
10、14、16 圧力プロファイル
20、24、26 圧力プロファイル
30、34、36 圧力プロファイル
11、21、31 上昇時間
12、22、32 降下時間
T10、T20、T30 各サイクルに対する周期
t−on オンタイム、保持時間
t−off オフタイム

Claims (25)

  1. 体内の末梢血管における部位でポリマースキャフォールドのリコイルを低減する方法であって:
    前記スキャフォールド内に配設されるバルーンを用い、前記バルーンを膨張させ、それによって、スキャフォールドが拡張された直径を達成するステップと;
    前記スキャフォールドが前記拡張された直径である拡張直径になった後、バルーン圧を前記スキャフォールドに2分間を超えて印加するステップとを備える;
    方法。
  2. 前記スキャフォールドを前記拡張直径に拡張し、前記バルーン圧を印加するよう用いられる前記バルーンは、同一のバルーンである、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記スキャフォールドは、PLLAを含むチューブからできている、
    請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記スキャフォールドは、前記バルーンにクリンプされる、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記スキャフォールドの拡張直径は、そのクリンプ直径の250〜400%である、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記スキャフォールドは、クリンプ直径から前記拡張直径へ拡張されるとき、41.4〜55.2kPa/秒(6〜8psi/秒)以下の速さで拡張される、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記スキャフォールドはPLLAからできており、前記スキャフォールドは、少なくとも6.5mmの拡張直径及び3mm未満のクリンプ直径を有する、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記バルーン圧は3〜5分間印加される、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記バルーン圧は5〜10分間印加される、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記スキャフォールドは、腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、腎動脈、又は鎖骨下動脈に埋め込まれる、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記バルーン圧は、前記スキャフォールドが前記拡張直径に到達したときに、持続したバルーン圧として印加される、又は前記バルーン圧は、それぞれが2分以上の期間を有するバルーン圧の複数のサイクルを含む、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記スキャフォールドはポリマーチューブからできている、又は前記スキャフォールドはポリマーを含む編み組みされた又は織成されたスキャフォールドである、
    請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 末梢血管にポリマースキャフォールドを埋め込む方法であって:
    拘束鞘をスキャフォールドから取り外すステップであって、前記スキャフォールドがカテーテルのバルーンにクリンプされ、前記鞘が前記スキャフォールドのリコイルを低減するよう用いられる、ステップと;
    前記鞘を取り外した後、前記末梢血管の目標部位に前記スキャフォールドを配置するステップを含む、前記スキャフォールドを体内の末梢血管に導入するステップと;
    前記スキャフォールドが前記目標部位に配置されたときに前記バルーンを膨張させ、それによって、前記スキャフォールドを前記拡張直径に到達させるステップと;
    前記スキャフォールドが前記拡張直径になった後、リコイルを低減するようバルーン圧を前記スキャフォールドに印加するステップとを備える;
    方法。
  14. 前記スキャフォールドは、少なくとも3:1のクリンプ直径対拡張直径比を有する、
    請求項13に記載の方法。
  15. 前記スキャフォールドが前記拡張直径に到達する場合、前記スキャフォールドが前記バルーンによって塑性変形される、
    請求項13又は請求項14に記載の方法。
  16. 前記スキャフォールドは、前記拡張直径以上の直径を有する2軸延伸チューブから形成される、
    請求項13乃至請求項15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記バルーン圧を印加するステップは、圧力プロファイルによる1回を超えるバルーン圧のサイクルを印加するステップを含む、
    請求項13乃至請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記圧力プロファイルは、整流サイズ、放物線、及びステップ圧力プロファイルのうちの一つである、
    請求項13乃至請求項17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記圧力プロファイルは、複数のバルーン圧のサイクルを含み、サイクル中のバルーン拡張の周期は、1分、2分、又は2分を超える期間である、
    請求項13乃至請求項18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記圧力プロファイルは、公称バルーン圧(Po)と最大バルーン圧(P1)との間のバルーン圧を変化させ、前記公称バルーン圧は、前記スキャフォールドを前記拡張直径に拡張するよう用いられる第1の圧力未満であり、前記最大バルーン圧は、前記第1の圧力を超える、
    請求項13乃至請求項19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 埋め込まれたポリマースキャフォールドのリコイルを低減する方法であって、前記スキャフォールドは末梢血管内の目標部位に設置され、前記スキャフォールドはカテーテルのバルーンにクリンプされ:
    前記スキャフォールドを拡張直径まで拡張するよう前記バルーンを膨張させるステップと;
    前記バルーンを、2分間超、5分間と10分間の間、5分間、又は10分間、膨張状態に保持するステップと;
    前記バルーンを収縮させるステップと;
    前記埋め込まれたポリマースキャフォールドにおける前記リコイルを前記拡張直径の10%未満まで低減するよう、2度目の、前記バルーンを膨張させるステップとを備える;
    方法。
  22. キットであって:
    バルーンにクリンプされるスキャフォールドを備えるスキャフォールドカテーテルシステムであって、医療処置用に適合しており、よって、前記スキャフォールドが体内の末梢血管内の目標部位に送達され、前記バルーンカテーテルを用いて展開される、スキャフォールドカテーテルシステムと;
    前記スキャフォールドカテーテルシステムを含むパッケージと;
    前記スキャフォールドカテーテルシステムが作成された日付を示す、前記パッケージ上又はその中に配設される印と;
    前記スキャフォールドカテーテルシステムが作成された日付に応じて前記スキャフォールドにおけるリコイルを低減するよう従うべき第1のステップ又は第2のステップを示す使用説明(IFU)とを備える;
    キット。
  23. 前記印は、前記スキャフォールドが医療専門家によって使用できる状態となる日付を提供する、
    請求項22に記載のキット。
  24. 前記第1のステップと前記第2のステップは、前記スキャフォールドカテーテルシステムが日付の3ヶ月よりも前に作成されたとき、5分間以上継続するバルーン圧が、スキャフォールドリコイルを低減するよう印加されるべきステップであり、
    前記スキャフォールドカテーテルシステムが日付前の3ヶ月未満に作成されていれば、2〜5分間継続するバルーン圧が、スキャフォールドリコイルを低減するよう印加されるべきステップである、
    請求項22又は請求項23に記載のキット。
  25. 前記第1のステップは、第1の拡張圧が前記スキャフォールドの第1のリコイル直径を結果として生じるステップであり、前記第2のステップは、第2の拡張圧が前記スキャフォールドの第2のリコイル直径を結果として生じるステップである、
    請求項22乃至請求項24のいずれか1項に記載のキット。
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