JP2016509590A - 加齢に伴う障害の治療のための組換え7型コラーゲンの投与 - Google Patents

加齢に伴う障害の治療のための組換え7型コラーゲンの投与 Download PDF

Info

Publication number
JP2016509590A
JP2016509590A JP2015550734A JP2015550734A JP2016509590A JP 2016509590 A JP2016509590 A JP 2016509590A JP 2015550734 A JP2015550734 A JP 2015550734A JP 2015550734 A JP2015550734 A JP 2015550734A JP 2016509590 A JP2016509590 A JP 2016509590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
months
collagen
type
years old
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015550734A
Other languages
English (en)
Inventor
バーバラ ギルクレスト
バーバラ ギルクレスト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lotus Tissue Repair Inc
Original Assignee
Lotus Tissue Repair Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lotus Tissue Repair Inc filed Critical Lotus Tissue Repair Inc
Publication of JP2016509590A publication Critical patent/JP2016509590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/12Cyclic peptides, e.g. bacitracins; Polymyxins; Gramicidins S, C; Tyrocidins A, B or C
    • A61K38/13Cyclosporins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/19Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • A61K38/191Tumor necrosis factors [TNF], e.g. lymphotoxin [LT], i.e. TNF-beta
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/19Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • A61K38/21Interferons [IFN]
    • A61K38/212IFN-alpha
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/39Connective tissue peptides, e.g. collagen, elastin, laminin, fibronectin, vitronectin, cold insoluble globulin [CIG]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/02Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for disorders of the vagina
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Gynecology & Obstetrics (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本開示は、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の投与を介して加齢に伴う障害を治療する方法を提供する。【選択図】なし

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は2012年12月27日付で出願の米国仮出願第61/746,421号の利益を主張する。そのすべての内容はその全体を引用することによって本明細書の一部をなす。
7型コラーゲン(Collagen 7)は、皮膚を強化し、かつ安定化するよう機能し、その点で7型コラーゲンは、皮膚の最上層である表皮をその下にある真皮に係留するのを助けている、係留線維(anchoring fibrils)(「AF」)の主要構成成分である。慢性的に日光に曝され、光損傷又は光老化した皮膚は、日光から保護された皮膚と比較して相対的に脆弱である。この脆弱性は、損傷された皮膚における7型コラーゲンmRNA発現の低下によって起こる、損傷された皮膚における係留線維の数の低下に少なくとも部分的には起因している(非特許文献1、非特許文献2)。上記のようなmRNAレベルでの7型コラーゲンの発現の調節に加えて、7型コラーゲンの発現はまた、コラゲナーゼの発現及び活性によっても調節されている可能性がある。コラゲナーゼは、コラーゲンタンパク質の3重らせん領域におけるペプチド結合の加水分解を介するコラーゲンの分解を触媒する酵素である。7型コラーゲンは、悪性である皮膚の領域又は皮膚癌の統計的リスクが高い領域、例えばショットに露光された(shot exposed)皮膚、老化皮膚、日光に曝された皮膚における表皮真皮接合部(DEJ)にて減少している可能性があり、そしてこの7型コラーゲンの減少は、治療介入を促す可能性がある。慢性的に日光に曝された高齢皮膚と日光から保護された高齢皮膚とは、若い皮膚と比べてコラゲナーゼ活性のレベルの上昇とも関連している(非特許文献3、非特許文献4)。
Woodley et al. (1990) JAMA 263(22): 3057-3059 Craven et al. (1997) British Journal of Dermatology 137: 344-350 Orringer et al. 2004 Arch Dermatol 140: 1326-1332 Fisher et al. 1997 NEJM 337: 1419-1428
本開示は、例えば加齢に伴う障害等の様々な障害を有する対象において、7型コラーゲンレベルの低下が起こっているという知見に、少なくとも一部基づく。例えば、高齢対象の皮膚において7型コラーゲン発現が低下していることが判明した。したがって、本開示は、とりわけ、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体の投与を介して、加齢に伴う障害を有する高齢対象を治療する方法を提供する。
一態様において、本開示は、対象を治療する方法であって、加齢に伴う障害を有する又は加齢に伴う障害を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することを含む、方法を特徴とする。
或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢対象であるとの決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを更に含む。或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢であり、加齢に伴う障害を有する対象であるか、又は加齢に伴う障害を有するリスクのある対象であるとの決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを含む。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上の、例えば65歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える対象である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳の対象である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
或る特定の実施の形態において、対象は、60歳未満であり、例えば習慣的に日光に曝されることによって早く老化する1又は複数の皮膚領域を有するものである。
或る特定の実施の形態において、加齢に伴う障害は慢性障害である。或る特定の実施の形態において、加齢に伴う障害は、癌、例えば皮膚癌;粘膜組織裂傷(tearing)、例えば腟の裂傷若しくは肛門の裂傷;慢性若しくは非治癒性創傷;又は糖尿病である。或る特定の実施の形態において、加齢に伴う障害は、皮膚癌、例えば皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫である。
或る特定の実施の形態において、対象は、加齢に伴う障害のリスクがある高齢対象である。例えば、対象は、皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;若しくはカポジ肉腫の診断を以前に受けたものであるか、対象は、臓器移植のレシピエント、例えば固形臓器移植のレシピエントであるか、対象は、現在若しくは以前に、タバコ製品、例えば紙巻タバコ喫煙(cigarette smoking)、葉巻喫煙(cigar smoking)、噛みタバコ、嗅ぎタバコ若しくはつばタバコ(dipping or spit tobacco)を使用していたものであるか、対象は、慢性若しくは非治癒性創傷、例えば褥瘡、慢性潰瘍、若しくは床ずれの以前若しくは現在の診断を受けたものであるか、対象は、運動が制限されているものであるか、対象は、長期間の日光への暴露、長期間の毎日の日光への暴露を有するものであるか、又は皮膚癌に対する易罹患性のリスクと関連するスキンタイプ、例えばスキンフォトタイプI、スキンフォトタイプII、スキンフォトタイプIIIを有するものである。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量(subsequent doses))として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の複数回用量は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、余寿命にわたって、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に、例えばクリーム、軟膏、又はローションとして投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤、例えば化学療法剤、免疫抑制剤、抗生物質、鎮痛剤、オピオイド、抗ウイルス剤、又は抗炎症剤と組み合わせて投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の化学療法剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、全身的に、例えば静脈内に投与される。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、局所的に投与される。
一態様において、本開示は、対象を治療する方法であって、皮膚癌を有する又は皮膚癌を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することを含む、方法を特徴とする。
或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢対象であるとの決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを更に含む。或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が、高齢であり、かつ、皮膚癌についての少なくとも1つのリスク因子を有するという決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを含む。或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢であり、かつ、対象が皮膚癌を有するという決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを含む。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上の、例えば65歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える対象である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
いくつかの実施の形態において、高齢対象は、皮膚癌を発症する1又は複数のリスク因子を有する。いくつかの実施の形態において、高齢対象は、皮膚癌を発症するリスク因子を、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上有する。いくつかの実施の形態において、高齢対象は、皮膚癌を発症する以下のリスク因子を、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上有する:皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫の以前の診断;臓器移植の以前のレシピエント、例えば固形臓器移植のレシピエント;タバコ製品、例えば紙巻タバコ喫煙、葉巻喫煙、噛みタバコ、嗅ぎタバコ又はつばタバコの以前又は現在の使用;長期間の日光への暴露、長期間の毎日の日光への暴露;又は皮膚癌に対する易罹患性のリスクと関連するスキンタイプ、例えばスキンフォトタイプI、スキンフォトタイプII、スキンフォトタイプIII。
いくつかの実施の形態において、皮膚癌は、扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫である。いくつかの実施の形態において、皮膚癌は扁平上皮癌である。いくつかの実施の形態において、皮膚癌は、口腔粘膜、例えば口唇、舌、口腔、又は中咽頭に伴う。いくつかの実施の形態において、皮膚癌は、日光から保護された皮膚、例えば日光への暴露から全体的に保護された身体の部分、例えば胴体に伴う。いくつかの実施の形態において、癌は、日光から保護されていない皮膚、例えば日光に全体的に暴露された身体の部分、例えば顔、耳、首、四肢、例えば手の甲、腕、下肢に伴う。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量)として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の複数回用量は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に、例えば皮膚癌病巣の部位に塗布されるクリームとして投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤、例えば化学療法剤、免疫療法剤と組み合わせて投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の化学療法剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、全身的に、例えば静脈内に投与される。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、局所的に、例えば皮膚癌病巣の部位に塗布される、クリーム、液剤、又は軟膏として投与される。1つの実施の形態において、化学療法剤は、5−フルオロウラシルである。1つの実施の形態において、化学療法剤は、前癌性日光角化症又は扁平上皮癌の治療用の5−フルオロウラシルである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤はイミキモドである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、前癌性日光角化症又は扁平上皮癌の治療用のイミキモドである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害剤、例えばビスモデギブである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害剤、例えば基底細胞癌の治療用のビスモデギブである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害剤、例えば黒色腫の治療用のビスモデギブである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害剤、例えば転移性黒色腫の治療用のビスモデギブである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤はダカルバジンである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、カルムスチン及び/又はタモキシフェンと組み合わせたダカルバジンである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤は、シスプラチン及び/又はビンブラスチンと組み合わせたダカルバジンである。いくつかの実施の形態において、化学療法剤はテモゾロミドである。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の免疫療法剤及び/又は化学療法剤と組み合わせて投与される。1つの実施の形態において、免疫療法剤は、インターフェロン、例えばインターフェロンアルファ−2bである。1つの実施の形態において、免疫療法剤は腫瘍壊死因子である。1つの実施の形態において、免疫療法剤はリンホカイン、例えばIL−2である。1つの実施の形態において、免疫療法剤は、IL−2を含むか又はIL−2を含まない、腫瘍浸潤性リンホカインである。1つの実施の形態において、免疫療法剤は、抗−CTLA−4剤、例えば抗−CTLA4抗体、例えばイピリムマブ(MDX−010、MDX−101)である。1つの実施の形態において、免疫療法剤は、遺伝子発現阻害化合物、例えばPLX4032である。
一態様において、本開示は、対象を治療する方法であって、膣の裂傷、例えば腟の周囲の皮膚、例えば腟口、腟組織の、裂傷、擦過傷、若しくはびらんを有する又は膣の裂傷を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することを含む、方法を特徴とする。
或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢対象であるとの決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを更に含む。或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が高齢であり、かつ、腟の裂傷を有するものであるか、又は膣の裂傷を有するリスクのあるものであるという決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを含む。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上、例えば65歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
いくつかの実施の形態において、高齢対象は、膣の裂傷についての1又は複数のリスク因子を有する。いくつかの実施の形態において、高齢対象は、膣の裂傷を発症するリスク因子を、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上有する。いくつかの実施の形態において、高齢対象は、膣の裂傷を発症する以下のリスク因子を、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上有する:閉経期又は閉経後に一般的に伴うエストロゲンのレベル、例えば血液サンプル中50pg/ml未満、血液サンプル中40pg/ml未満、血液サンプル中30pg/ml未満、血液サンプル中20pg/ml未満、血液サンプル中10pg/ml未満;閉経期;閉経後;性的に活動的;現在エストロゲン療法を受けていない;エストロゲン療法に対して禁忌、例えば下肢又は顔面筋の不規則不随意性攣縮、タバコ喫煙、てんかん発作、片頭痛、眼の血管内の凝血塊、心血管イベントの高いリスク、マンモグラフィー異常、プロテインc欠乏性疾患、高リポ蛋白血症、高血圧、重症の制御されない高血圧、心臓発作、心臓の動脈の疾患、肺内の凝血塊、脳卒中、凝血塊による血管の閉塞、静脈内の凝血塊、深部静脈内の凝血塊、喘息、肝臓の問題、胆嚢の疾患、乳房におけるしこり、子宮内膜症、月経期と関係のない出血、皮膚上の黄褐色斑点、全身性エリテマトーデス、妊娠、子宮筋腫、乳癌、乳癌の家族歴、卵巣の癌、子宮の内壁における癌、増殖についてエストロゲンに依存している腫瘍、甲状腺機能不全、糖尿病、高コレステロール、大量の血中トリグリセリド、少量の血中カルシウム、大量の血中カルシウム、水分貯留、肝性ポルフィリン症、腫脹の連続する発症の遺伝性障害、過体重、抗凝固剤の欠乏、血液が凝固する能力の異常な上昇、脳疾患に起因する心理過程の障害;癌、例えば乳癌、卵巣の癌、子宮の内壁における癌、増殖についてエストロゲン依存性の癌、寛解中の癌、例えば乳癌、卵巣の癌、子宮の内壁における癌、増殖についてエストロゲン依存性の癌;エストロゲンアレルギー。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量)として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、腟用保湿剤(vaginal moisturizer)、例えば非エストロゲンベースの腟用保湿剤である。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、抗うつ剤、例えば低用量抗うつ剤、例えばベンラファキシン(エフェクサー);選択的セロトニン取り込み阻害剤、例えばフルオキセチン(プロザック、サラフェム(sarafem))、パロキセチン(パキシル)、シタロプラム(セレクサ)、セルトラリン(ゾロフト)である。1つの実施の形態において、更なる作用剤は、顔面紅潮の頻度又は重症度を低下させる作用剤、例えばガバペンチン(ニューロトニン(neurotonin))、クロニジンである。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、抗骨粗鬆症剤、例えばビスホスフェート、例えばアレンドロネート(フォサマックス)、リセドロネート(アクトネル)及びイバンドロネート(ボンビバ)である。
一態様において、本開示は、対象を治療する方法であって、外科的に切除された皮膚病変、例えば皮膚癌を有していたことのある、高齢又は慢性疾患の対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することを含む、方法を特徴とする。
或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が、高齢対象であるか、又は慢性疾患の対象であるという決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを更に含む。或る特定の実施の形態において、本方法は、対象が、高齢及び/又は慢性疾患のものであり、かつ皮膚病変を有するものであるという決定に少なくとも一部基づいて、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の投与についての対象を選択することを含む。本方法は、皮膚病変を除去することを更に含むことができる。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上、例えば65歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
いくつかの実施の形態において、皮膚病変は、切除の後に外科的に閉じることができないか、又は、外科的に閉じることが推奨されないものであり、例えば火傷、感染した皮膚病変、例えば細菌に感染した皮膚病変である。いくつかの実施の形態において、切除の後に二次創傷閉鎖(即ち、開放性治癒、二次的意図による閉鎖)が行われ、例えば切除部の皮膚の縁が縫合されず、開放されたままとされる。
いくつかの実施の形態において、皮膚病変は、良性皮膚病変である。いくつかの実施の形態において、皮膚病変は悪性皮膚病変である。いくつかの実施の形態において、皮膚病変は、皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌又はカポジ肉腫である。いくつかの実施の形態において、皮膚病変は、火傷、感染した皮膚病変、例えば細菌に感染した皮膚病変である。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量)として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の複数回用量は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤、例えば化学療法剤、免疫抑制剤、抗生物質、鎮痛剤、オピオイド、抗ウイルス剤、又は抗炎症剤と組み合わせて投与される。
一態様において、本開示は、癌、例えば皮膚癌を有するリスクのある対象を治療する方法であって、臓器移植を受けたことがある対象を選択することと、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することとを含む、方法を特徴とする。
いくつかの実施の形態において、移植臓器は、液体移植組織、例えば骨髄、膵島等とは対照的に、固形移植臓器、例えば心臓、肝臓、腎臓、肺、膵臓、腸、胃、精巣等である。
いくつかの実施の形態において、対象は高齢対象である。或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上、例えば65歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
或る特定の実施の形態において、対象は、皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫と診断されたことがあるものである。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量)として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の複数回用量は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に、例えば皮膚癌病巣の部位に塗布されるクリームとして投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、免疫抑制剤;感染闘争剤(infection fighting agent)、例えば抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤;及び/又は栄養補助剤のうちの1又は複数を含む。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、免疫抑制剤、例えばステロイド、シクロスポリンA、アザチオプリン、プレドニゾン、FK506、ミコフェノール酸モフェチル、タクロリムス、ムロモナブ−CD3、ダクリズマブである。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、免疫抑制剤及び感染闘争剤、例えば抗生物質、抗ウイルス剤、又は抗真菌剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、免疫抑制剤及び栄養補助剤、例えばビタミン、鉄、マグネシウム、カルシウム補助剤と組み合わせて投与される。
一態様において、本開示は、対象を治療する方法であって、障害の治療が臓器移植である障害であると診断された対象を選択することと、前記対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することとを含む、方法を特徴とする。
いくつかの実施の形態において、対象は、固形臓器不全、例えば腎不全、心不全、肝不全、肺不全、膵臓不全(pancreatic failure)であると診断された対象;又は実質臓器不全を導くであろう障害、例えば実質臓器の癌、例えば肝癌、肺癌、膵癌;腎癌、精巣癌、腸癌、胃癌、心臓癌;慢性腎不全;急性腎不全;1型糖尿病;2型糖尿病;慢性腎臓疾患;免疫系症状、例えば狼瘡、慢性ウイルス性疾病、例えばHIV/AIDS、B型肝炎、C型肝炎;腎臓における尿路閉塞(urine blockage);腎臓損傷;腎臓への血流障害;うっ血性心不全;冠動脈疾患;高血圧;心臓弁欠陥;心筋症;心筋炎;心臓不整脈;急性心不全;慢性心不全;肝不全;肝硬変;胆管閉鎖症;嚢胞性線維症;早期肝癌;原発性胆汁性肝硬変;原発性硬化性胆管炎;ウィルソン病;肺癌であると診断された対象である。
いくつかの実施の形態において、対象は高齢対象である。或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳以上、例えば55歳を超える、70歳を超える、75歳を超える、80歳を超える、85歳を超える、90歳を超える、95歳を超える、100歳を超える、105歳を超える、110歳を超える、又は115歳を超える。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、少なくとも60歳、少なくとも65歳、少なくとも70歳、少なくとも75歳、少なくとも80歳、少なくとも85歳、少なくとも90歳、少なくとも95歳、少なくとも100歳、少なくとも105歳、少なくとも110歳、又は少なくとも115歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜120歳、60歳〜110歳、60歳〜100歳、60歳〜90歳、60歳〜80歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜90歳、90歳〜100歳、100歳〜110歳、又は110歳〜120歳である。
或る特定の実施の形態において、高齢対象は、60歳〜65歳、65歳〜70歳、70歳〜75歳、75歳〜80歳、80歳〜85歳、85歳〜90歳、90歳〜95歳、95歳〜100歳、100歳〜105歳、又は105歳〜110歳、110歳〜115歳である。
或る特定の実施の形態において、対象は、皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫と診断されたことがあるものである。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、単一用量として投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、或る期間にわたって、複数回用量(初期用量及び1又は複数の後続用量)として投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の複数回用量は、少なくとも3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、21ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年以上の期間にわたって(例えば、一生にわたって)投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の各後続用量は、先の用量の2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後に投与される。1つの実施の形態において、各後続用量は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体の先の用量の1ヶ月後に投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって1ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって6週間に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、少なくとも3ヶ月、例えば少なくとも4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、27ヶ月、30ヶ月、33ヶ月、36ヶ月、39ヶ月、42ヶ月、45ヶ月又は48ヶ月以上にわたって2ヶ月に1回投与される。
1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、全身的に、例えば静脈内に投与される。1つの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、局所的に、例えば皮膚癌病巣の部位に塗布されるクリームとして投与される。
いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、1又は複数の更なる作用剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、免疫抑制剤;感染闘争剤、例えば抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤;及び/又は栄養補助剤のうちの1又は複数を含む。いくつかの実施の形態において、更なる作用剤は、免疫抑制剤、例えばステロイド、シクロスポリンA、アザチオプリン、プレドニゾン、FK506、ミコフェノール酸モフェチル、タクロリムス、ムロモナブ−CD3、ダクリズマブである。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、免疫抑制剤及び感染闘争剤、例えば抗生物質、抗ウイルス剤、又は抗真菌剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施の形態において、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体は、免疫抑制剤及び栄養補助剤、例えばビタミン、鉄、マグネシウム、カルシウム補助剤と組み合わせて投与される。
或る特定の用語をまず定義する。更なる用語は、本明細書にわたって定義される。
本明細書において用いる、「慢性」又は「非治癒性」創傷とは、創傷の特徴について、当業者によって予測可能であると考えられる時間の量にて治癒しない創傷のことをいう。慢性創傷は、通常の治癒段階を通じて進行しない創傷である。一般的な慢性創傷の例は、褥瘡、慢性潰瘍、床ずれ、熱傷創、下肢潰瘍、下肢静脈潰瘍、下肢うっ血性潰瘍、手術創、糖尿病性潰瘍、動脈創傷、及び放射線潰瘍を含むことができる。
本明細書において用いる、「慢性疾患」の対象とは、慢性障害であると診断された対象のことをいう。
本明細書において用いる、「慢性障害」とは、持続時間が長く、そしてしばしば、進行が概して遅い障害のことをいう。かかる障害は、例えば少なくとも1年間、2年間、3年間、4年間、5年間、6年間、7年間、8年間、9年間、10年間、又は患者の生涯の残りにわたる、継続療法を必要とする障害を含む。例示的な慢性障害は、糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、狼瘡、多発性硬化症、AIDSを含むことができる。
本明細書において用いる、「慢性投与」とは、或る期間にわたる作用剤の2以上の用量の投与のことをいう。慢性投与は、長期間にわたる定期的投与を含むことができる。慢性投与はまた、治療剤の濃度が治療の過程にわたって治療的又は予防的に有効なレベルに維持されるよう、長期間(場合によっては、対象の生涯の期間)にわたる療法の実施を含むこともできる。
7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の「有効量」とは、複数回用量の総計にて、又はいずれかのその他のタイプの規定された治療計画の一部として投与された場合に、合併症に関連する少なくとも1つの臨床パラメーターによって証明される、転帰における測定可能な統計的改善をもたらす、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の量のことをいう。
タンパク質又はポリペプチド分子に関連して、本明細書において用いる、「組換え」は、単離核酸分子又は組換え核酸分子を用いて発現される、タンパク質又はポリペプチド分子に関する。
皮膚癌を発症する平均よりも高いリスクに関連するスキンタイプは、本明細書において記載するスキンフォトタイプI、II、及びIIを含むことができる。スキンタイプは、6つのスキンフォトタイプへと分類することができる。フォトタイプI及びIIは、皮膚癌のもっとも高いリスクに関連する。フォトタイプIは、日光に曝された場合に、例えば30分間太陽光に曝された場合に、常に赤くほてり(burn:熱傷を起こし)、日焼け(tan)しない皮膚として記載される。フォトタイプIIは、日光に曝された場合に、ほとんど常に又は通常は赤くほてり、めったに日焼けしない皮膚として記載される。フォトタイプIIIは、日光に曝された場合に、赤くほてることもあれば、日焼けすることもある皮膚として記載される。フォトタイプIVは、日光に曝された場合に、容易に日焼けする傾向があり、赤くほてる傾向がより低い皮膚として記載される。フォトタイプV及びVIは、日光に曝された場合に、容易に日焼けし、めったに赤くほてらない皮膚、例えばラテンアメリカ系(Hispanic)皮膚、黒人皮膚、例えばアメリカ黒人(African American)皮膚、オーストラリア先住民(aboriginal)皮膚として記載される。
本明細書において用いる、「7型コラーゲン」とは、COL7A1遺伝子によってコードされるコラーゲンタイプ7(collagen type 7)のことをいう。7型コラーゲンは、2944のアミノ酸からなる。7型コラーゲンは、非コラーゲン性NC1ドメイン(残基1〜残基1253)、中心コラーゲン性ヘリックスドメイン(残基1254〜残基2783)、及びカルボキシル末端NC2ドメイン(残基2784〜残基2944)を含む。
7型コラーゲンの機能的断片とは、ヒト皮膚の表皮層と真皮層との間に係留線維を形成する能力と、4型コラーゲン及びラミニン−332に結合する能力とを維持している、7型コラーゲンの一部のことをいう。例えば、機能的断片は、7型コラーゲンのNC1ドメイン及び/又はNC2ドメインの全部又は一部を含むことができ、例えば機能的断片は、中心コラーゲン性ヘリックスドメインの全部又は一部を含まない7型コラーゲン、例えば7型コラーゲンの中心コラーゲン性ヘリックスドメインのアミノ酸残基1920〜アミノ酸残基2603を含まない断片とすることができる。
7型コラーゲンの変異体とは、ヒト皮膚の表皮層と真皮層との間に係留線維を形成する能力を維持している7型コラーゲンと実質的な同一性を有するポリペプチドのことをいう。7型コラーゲン変異体には、これらに限定されないが、7型コラーゲンに対して化学的に修飾された7型コラーゲンポリペプチド及び/又は7型コラーゲンに対して1若しくは複数のアミノ酸配列変化を含有する7型コラーゲンポリペプチドが含まれる。
7型コラーゲンの変異体は、ヒト7型コラーゲンのアミノ酸配列(配列番号2)と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性を有するポリペプチドを含む。2つの配列の間の「同一性」又は「配列相同性」(これらの用語は本明細書において区別なく用いられる)の計算は、以下のようにして行う。配列を最適比較の目的でアラインする(例えば、最適アラインメントのために第1及び第2のアミノ酸又は核酸配列の一方又は両方にギャップを導入することができ、比較の目的のために非相同的配列は無視することができる)。ギャップペナルティが12であり、ギャップ伸長ペナルティが4であり、フレームシフトギャップペナルティが5である、Blossum 62スコアリングマトリックスを備えたGCGソフトウェアパッケージ中のGAPプログラムを用いて、最適アラインメントを最高のスコアとして決定する。対応するアミノ酸位置又はヌクレオチド位置におけるアミノ酸残基又はヌクレオチドを次いで比較する。第1の配列における或る位置が、第2の配列における対応する位置と同じアミノ酸残基又はヌクレオチドによって占められている場合、これら分子はその位置において同一である(本明細書において用いる、アミノ酸又は核酸の「同一性」は、アミノ酸又は核酸の「相同性」と同じである)。これら2つの配列の間のパーセント同一性は、これら配列によって共有される同一の位置の数の関数である。
7型コラーゲンの変異体は、7型コラーゲンのアミノ酸配列(配列番号2)からのアミノ酸修飾(例えば、欠失、付加又は保存的置換等の置換)を有するポリペプチドもまた含む。例えば、7型コラーゲンの変異体は、7型コラーゲン(配列番号2)から、少なくとも1アミノ酸、少なくとも2アミノ酸、少なくとも3アミノ酸、少なくとも4アミノ酸、少なくとも5アミノ酸、ただし50アミノ酸以下、40アミノ酸以下、30アミノ酸以下、20アミノ酸以下、15アミノ酸以下又は10アミノ酸以下、異なるものとすることができる。「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換えられている、アミノ酸置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該技術分野において規定されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ分枝側鎖を有するアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)及び芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。
「7型コラーゲン組成物」とは、複数の、7型コラーゲンポリペプチド若しくは7型コラーゲン等価(equivalent)ポリペプチド、又は7型コラーゲンの機能的断片若しくは変異体のことをいい、変異体及び化学的に修飾された形態であって、それらが合成された細胞から分離された変異体及び化学的に修飾された形態が含まれる。「単離組成物」とは、単離組成物を得ることができる天然のサンプルの少なくとも1つの成分の少なくとも90%から取り出されている組成物のことをいう。人工的又は自然に生産された組成物は、目的の種又は種の集団が重量ベース(weight-weight basis)で少なくとも5%、10%、25%、50%、75%、80%、90%、92%、95%、98%、又は99%純粋である場合、「少なくとも」或る特定の程度の純度の組成物であるとすることができる。
「単離」タンパク質とは、単離タンパク質を得ることができる天然のサンプルの少なくとも1つの成分の少なくとも90%から取り出されているタンパク質のことをいう。タンパク質は、目的の種又は種の集団が重量ベースで少なくとも5%、10%、25%、50%、75%、80%、90%、92%、95%、98%、又は99%純粋である場合、「少なくとも」或る特定の程度の純度のタンパク質であるとすることができる。
対象における疾患を「予防する」という用語は、対象を薬物治療、例えば薬物の投与に供することにより、疾患の少なくとも1つの症状を予防することをいい、即ち、望まれない症状(例えば、宿主動物の疾患又はその他の望まれない状態)の臨床発現の前に投与することにより、望まれない症状を発症することから宿主を保護することをいう。疾患を「予防すること」は、「発症予防(prophylaxis)」又は「予防的処置」と称することもできる。
「治療する」又は障害を有する対象を「治療する」とは、対象を薬物治療、例えば薬物の投与に供することにより、疾患の少なくとも1つの症状を治癒、緩和又は軽減することをいう。
「治療上の有効量」とは、所望の治療結果を達成するために必要な用量及び期間にて有効な量のことをいう。組成物の治療上の有効量は、個体の疾患の状態、年齢、性別、及び体重、並びに個体においてタンパク質が所望の応答を誘発する能力等の因子に応じて変動する可能性がある。治療上の有効量はまた、組成物の治療的に有益な効果が組成物のあらゆる毒性又は有害作用を上回る量のことでもある。
本発明の方法により治療される、「患者」、「対象」又は「宿主」(これらの用語は区別なく用いられる)は、ヒト又は非ヒト動物のいずれも意味することができる。
本明細書に記載する治療はいずれも、別の作用剤又は療法と組み合わせて投与することができる。「組合せ」という用語は、同じ患者の治療のための2以上の作用剤又は療法の使用であって、作用剤又は療法の使用又は作用が適時に重なり合う使用のことをいう。作用剤又は療法は(例えば、患者に投与される単一製剤として、又は同時に投与される2つの別々の製剤として)、同時に投与することができ、又は任意の順序で順次に投与することができる。
7型コラーゲン
係留線維の主要構成成分として、7型コラーゲンは、組織統合性の維持において機能する。係留線維は、皮膚、口腔粘膜、及び子宮頸部を含むいくつかの組織の上皮層と間葉層との間の境界面における付着複合体として作用する構造要素である(Chung et al. Dermatol Clin 28(1): 93-105 (2010))。皮膚において、係留線維は表皮基底膜の下部からその下にある真皮乳頭層に伸びており、表皮基底膜と真皮乳頭層との間の連合性を確実にしている(Varki et al. J Med Genet 44:181-192 (2007))。この連合性は、表皮と真皮との間の接着を提供し、維持することの助けとなっており、皮膚の適切な構造、機能、及び恒常性のために非常に重要な、皮膚への統合性に寄与している(Villone et al. J Biol Chem 283(36): 24506-24513 (2008))。7型コラーゲンのヌクレオチド及びアミノ酸配列は当該技術分野において知られている。ヒト7型コラーゲンについての例示的なヌクレオチド及びアミノ酸配列を本明細書においてそれぞれ配列番号1及び配列番号2として提供する。
Figure 2016509590
Figure 2016509590
Figure 2016509590
Figure 2016509590
Figure 2016509590
Figure 2016509590
加齢に伴う障害
本開示は加齢に伴う障害の治療を特徴とする。加齢に伴う障害は、これらに限定されないが、癌、例えば皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫;膣の裂傷;慢性若しくは非治癒性創傷、皮膚日射病、しわ、黒子、脂漏性角化症、糖尿病、心血管疾患、又は栄養障害を含むことができる。
適用(Indications)
本開示は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体と、1又は複数の医薬上許容される担体とを含む、本明細書に記載する加齢に伴う障害の治療における使用のための医薬組成物を特徴とする。本開示は、例えば本明細書に記載する、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体と、1又は複数の医薬上許容される担体とを含む、本明細書に記載する加齢に伴う障害に伴う1又は複数の症状の発症の、予防、進行の阻止、又は遅延における使用のための医薬組成物を特徴とする。
対象の選択
本明細書に記載する方法の使用により利益を得ることができる対象には、これらに限定されないが、加齢に伴う障害、例えば皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫;膣の裂傷;慢性若しくは非治癒性創傷と診断された対象が含まれる。さらに、又は代替的に、対象は、加齢に伴う障害、例えば皮膚癌、例えば扁平上皮癌;黒色腫、例えば表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、末端黒子型黒色腫;基底細胞癌;又はカポジ肉腫;膣の裂傷;慢性若しくは非治癒性創傷を有するもの、又はこれら加齢に伴う障害を発症するリスクのあるものとすることができる。
臓器移植のレシピエント
本開示は、臓器移植を受けたことがある対象の治療を特徴とする。移植臓器は、液体移植組織、例えば骨髄、膵島等とは対照的に、固形移植臓器、例えば心臓、肝臓、腎臓、肺、膵臓、腸、胃、精巣等とすることができる。
適用
本開示は、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体と、1又は複数の医薬上許容される担体とを含む、本明細書において記載する臓器移植を受けたことがある対象の治療における使用のための医薬組成物を特徴とする。本開示は、例えば本明細書に記載する、7型コラーゲン、又はその機能的断片若しくは変異体と、1又は複数の医薬上許容される担体とを含む、本明細書に記載する臓器移植を受けることに伴う1又は複数の症状の発症の、予防、進行の阻止、又は遅延における使用のための医薬組成物を特徴とする。
対象の選択
本明細書に記載する方法の使用により利益を得ることができる対象には、これらに限定されないが、臓器移植を受けたことがある対象が含まれる。さらに、又は代替的に、対象は、障害の治療が臓器移植である障害、例えば固形臓器の癌、例えば肝癌、肺癌、膵癌;腎癌、精巣癌、腸癌、胃癌、心臓癌;固形臓器不全、例えば腎不全、心不全、肝不全、肺不全、膵臓不全を有するもの、若しくはこれら障害を発症するリスクのあるものであることができるか、又は固形臓器不全を導くであろう障害、例えば慢性腎不全;急性腎不全;1型糖尿病;2型糖尿病;慢性腎臓疾患;免疫系症状、例えば狼瘡、慢性ウイルス性疾病、例えばHIV/AIDS、B型肝炎、C型肝炎;腎臓における尿路閉塞;腎臓損傷;腎臓への血流障害;うっ血性心不全;冠動脈疾患;高血圧;心臓弁欠陥;心筋症;心筋炎;心臓不整脈;急性心不全;慢性心不全;肝不全;肝硬変;胆管閉鎖症;嚢胞性線維症;早期肝癌;原発性胆汁性肝硬変;原発性硬化性胆管炎;ウィルソン病;肺癌であると診断されたものであることができる。
7型コラーゲン並びにその機能的断片及び変異体の調製
7型コラーゲン並びにその機能的断片及び変異体は、標準的な細胞株、例えばCHO、HEK293、線維芽細胞又はケラチノサイト細胞中で標準的な分子生物学技法によって合成することができる。標準的な細胞培養手順及び条件が、本明細書に記載する宿主細胞の培養のために使用することができ、当業者に知られている。HEK293細胞等の、組換え7型コラーゲンの発現のために培養される宿主細胞は、((Chen et al. J Bio Chem 277(18): 2118-2124 (2002))、(Chen et al. J Bio Chem 275: 32(11): 24429-24435 (2000))、(Chen et al. J Bio Chem 276(24): 21649-21655 (2001))に言及されているように、ルーチン的に使用されている細胞培地(例えば、用途に応じて血清、抗生物質等が適切に補充されたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)/Ham’s F−12(1:1))中で培養することができる。
宿主細胞は、組換え7型コラーゲンの産生を最適化するためにその他のタンパク質を発現するように操作することができる。これは、限定されないが、7型コラーゲン核酸配列又は組換え発現ベクターを含む宿主細胞に、単離核酸又は適切な核酸配列をコードする組換え発現ベクターを外因的に導入することによる、プロセシング酵素であるプロリルヒドロキシラーゼ、プロリダーゼ、又はグリコシルトランスフェラーゼの共発現を含むことができる。7型コラーゲンの3重らせんアセンブリは、しばしば水酸化と宿主細胞増殖培地中のアスコルビン酸の存在とを必要とする。参考文献(Chen et al. J Bio Chem 277 (18): 2118-2124 (2002))において実証されているように、アスコルビン酸の存在下でHEK293細胞から産生され、回収され、精製された組換え7型コラーゲンは、3つの7型コラーゲン単量体(各単量体は290kDaである)の会合に対応する、およそ900kDaのタンパク質として分泌された。アスコルビン酸は組換えタンパク質の適切なプロセシングを助けるために宿主細胞の培養条件で用いることができる。
本明細書における使用に適したベクターは、7型コラーゲン、プロリルヒドロキシラーゼ、プロリダーゼ、若しくはグリコシルトランスフェラーゼ、又はそれらの機能的部分を発現することができるベクターである。本明細書に記載するタンパク質を発現させるために、適切なタンパク質、又は機能的等価物(equivalent)をコードするヌクレオチド配列を、適したベクターに挿入することができる。適したベクターは、挿入した核酸配列の発現のために必要かつ適切な転写及び翻訳制御配列を含有する。当業者に知られている標準的な方法を、本明細書に記載する核酸配列を含有する組換え発現ベクターを構築するために使用することができる。これらの方法には、これらに限定されないが、in vitro組換え技法、合成技法、及びin vivo組換え/遺伝的組換えが含まれ、方法の選択は、特定のヌクレオチド断片の性質に依存し、当業者が決定することができる。
本明細書における使用に適したベクターは、複製起点及び制限エンドヌクレアーゼ配列部位を含有することができる。当業者であれば、宿主細胞における使用に適した複製起点及び制限エンドヌクレアーゼ配列についての知識を有しているであろう。本明細書における使用に適したベクターは、限定されないが、プロモーター及びエンハンサー要素を含む、転写を助ける配列要素を含有することができる。当業者であれば、限定されないが、宿主細胞において適しているであろう、プロモーター、誘導性プロモーター、及びエンハンサー要素を含む、様々な転写制御要素についての知識を有しているであろう。本明細書における使用に適したベクターはまた、宿主細胞が特定の条件下で生育及び生存するのに必要な産物をコードし、ベクターが導入された宿主細胞の選択の助けとなる、選択マーカー遺伝子を含有することもできる。典型的な選択遺伝子は、これらに限定されないが、抗生物質、薬物、又は毒素(例えば、テトラサイクリン、アンピシリン、ネオマイシン、ハイグロマイシン等)に対する耐性を付与するタンパク質をコードする遺伝子を含むことができる。当業者であれば、宿主細胞における使用に適した選択マーカー及びレポーター遺伝子のコード配列についての知識を有しているであろう。
本明細書に記載する発現ベクターは、従来の形質転換又はトランスフェクション技法を介して宿主細胞に導入することができる。形質転換及びトランスフェクション技法は、これらに限定されないが、(米国特許第6,632,637号(McGrew)に言及されているように)、リン酸カルシウム又は塩化カルシウム共沈、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、リポフェクタミン、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、及びウイルス媒介トランスフェクションを含む。当業者であれば、宿主細胞/ベクターの組合せに基づく、適した形質転換及びトランスフェクション方法についての知識を有しているであろう。組換えタンパク質の長期間で高収率の産生のためには、組換えタンパク質の安定な発現が好ましい可能性がある。組換えタンパク質を安定に発現する宿主細胞を操作することができる。
本明細書に記載する組換え発現ベクターは、規定された組換え発現ベクターからのタンパク質コード領域を発現することができる生細胞を含み得る、適した宿主細胞に導入することができる。「宿主細胞」という用語は、特定の対象の細胞だけでなく、特定の対象の細胞の子孫又は潜在的子孫のこともいう。突然変異又は環境的影響のいずれかに起因して後の世代において或る特定の修飾が起こる可能性があるため、かかる子孫は親細胞と実際には同一ではない可能性があるが、依然として本明細書において用いる「宿主細胞」という用語の範囲内に含まれる。様々な宿主細胞発現系を、本明細書に記載する核酸分子を発現させるために利用することができる。これら宿主細胞発現系には、これらに限定されないが、適切な核酸配列を含有する組換え酵母若しくは真菌発現ベクターで形質転換された酵母若しくは真菌;適切な核酸配列を含有する組換えウイルス発現ベクターに感染したか、若しくは適切な核酸配列を含有する組換えプラスミド発現ベクターで形質転換された昆虫細胞系;又は適切な核酸配列を含有する発現ベクターでトランスフェクトされた哺乳類細胞系(例えば、霊長類細胞、ヒト細胞、げっ歯類細胞等)が含まれる。適した宿主細胞は、限定されないが(米国特許第6,632,637号(McGrew)に言及されているように)、線維芽細胞、CHO、HEK293、C127、VERO、BHK、HeLa、COS、MDCK等を含む、初代又は形質転換細胞株を含むことができる。その他の適した宿主細胞は当業者に知られている。
タンパク質産物の、限定されないが、グリコシル化、リン酸化及びプロセシングを含む修飾は、タンパク質の機能に重要である可能性がある。異なる宿主細胞は、タンパク質の翻訳後プロセシング及び修飾についての様々な特徴及び機構を有する。ベクターに含有される核酸配列の発現を調節することができる、又はベクター核酸配列の発現を調節することができる、又はベクター配列中にコードされる遺伝子産物を特定の様式で修飾し、プロセシングすることができる、宿主細胞を選択することができる。組換えタンパク質の正しい修飾及びプロセシングを確実にするように哺乳類宿主細胞を選択することができる。かかる哺乳類宿主細胞は、これらに限定されないが、CHO、HEK293、ヒト線維芽細胞、及びヒトケラチノサイトを含むことができる。
本明細書に記載する組換え方法によって産生されたタンパク質は、当該技術分野において知られている標準的プロトコル(例えば、沈降、遠心分離等)に従って宿主細胞培養系から回収することができる。本明細書に記載する組換え7型コラーゲンは、以下の参考文献において実証されているように、宿主細胞培地に分泌され、硫酸アンモニウム沈降法及び続く遠心分離によって回収することができる(Chen et al. J Bio Chem 277(18): 2118-2124 (2002))。本明細書に記載する組換え及び分子生物学方法によって産生され、回収されたタンパク質は、当該技術分野において知られている標準的プロトコル(例えば、透析、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、SDSゲル電気泳動等)に従って精製することができる。本明細書に記載する組換え7型コラーゲンは、以下の参考文献において実証されているように、イオン交換クロマトグラフィーによって均質となるよう精製することができる(Chen et al. J Bio Chem 277(18): 2118-2124 (2002))。
任意に、7型コラーゲンは更に精製することができる。精製は、限定されないが、アフィニティークロマトグラフィー、例えば抗−7型コラーゲン抗体カラム;疎水性相互作用クロマトグラフィー;イオン交換クロマトグラフィー;サイズ排除クロマトグラフィー;電気泳動手順、例えば等電点電気泳動、溶解度差(differential solubility)(例えば、硫酸アンモニウム沈降法)、又は抽出等を含む当該技術分野において知られているいずれかの方法を用いて達成することができる。
組成物
本開示は、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、あらゆる許容される医薬製剤の形態をとることができる。医薬組成物は、液体溶液(例えば、注射液及び輸液)、分散液又は懸濁液、錠剤、丸剤、散剤、リポソーム及び坐剤等の、液体、半固体及び固体剤形等の様々な異なる形態に製剤化することができる。好ましい形態は、目的とする投与様式及び治療適用に依存するものとすることができる。
例示的な医薬組成物を以下に記載する。医薬組成物には、非経口投与(静脈内投与、皮下投与、皮内投与、筋肉内投与、及び関節内投与を含む)に適したもの、局所投与(皮膚投与、経皮投与、経粘膜投与、頬側投与、舌下投与、及び眼内投与を含む)に適したもの、及び直腸投与に適したものが含まれるが、もっとも適した経路は、例えばレシピエントの症状及び障害に依存する可能性がある。
非経口投与のための組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤及び組成物を目的とするレシピエントの血液と等張とする溶質を含有することができる水性及び非水性無菌注射溶液;並びに懸濁剤及び増粘剤を含むことができる水性及び非水性無菌懸濁液を含む。組成物は、単位用量容器又は複数用量容器、例えば密封アンプル及びバイアル中に与えることができ、かつ、使用の直前に、無菌液体担体、例えば生理食塩水又は注射用水を添加することのみを必要とする、フリーズドライ(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilized))状態で貯蔵することができる。即時注射溶液及び懸濁液は、先に記載した種類の無菌の散剤、顆粒剤及び錠剤から調製することができる。非経口投与のための例示的な組成物は、例えばEDTA、マンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンゲル液、等張塩化ナトリウム溶液等の、適した非毒性かつ非経口的に許容される希釈剤若しくは溶媒、又はその他の適した分散剤若しくは湿潤剤及び懸濁剤を含有することができる、注射液又は懸濁液を含む。組成物は、限定されないが、EDTA、例えば0.5mM EDTA;pH調整剤及び緩衝剤及び/又は浸透圧調整剤、例えば酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ソルビタンモノラウレート;湿潤剤又は乳化剤又は保存料等の少量の非毒性補助物質を含む、医薬上許容される物質又は補助剤を含有することができる。
上記に個別に言及した成分に加えて、組成物は、問題となる製剤のタイプに関して当該技術分野において常套的なその他の作用剤を含むことができることを理解すべきである。
投与
本明細書に記載する方法の実施において、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体は、単一用量として投与することができる。7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体は、複数回後続用量として投与することができる。
本明細書に記載する方法の実施において、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体は、慢性的に投与することができる。慢性投与は、2以上の用量の作用剤の或る期間にわたる投与を含むことができる。慢性投与は、長期間にわたる定期的投与を含むことができる。慢性投与は、治療剤の濃度が治療の過程を通して治療的又は予防的に有効なレベルに維持されるように、長期間、場合によっては、対象の生涯の期間にわたる療法の実施を含むことができる。
慢性投与の期間は対象の生涯の期間とすることができる。慢性投与の期間は、限定されないが、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも3年、少なくとも4年、少なくとも5年、少なくとも10年、少なくとも15年、少なくとも20年、少なくとも25年、少なくとも30年、少なくとも35年、少なくとも40年、少なくとも45年、少なくとも50年、少なくとも100年、少なくとも150年、又は3ヶ月〜150年の任意の期間を含むことができる。
慢性投与は、本明細書に記載する障害に関連する症状の、治療及び/又は予防、進行の阻止又は発症の遅延のための有効量を一緒になって提供する一連の用量を含むことができる。7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体を含む医薬組成物は、様々な投与スケジュールで投与することができる。投与スケジュールは、本明細書に記載する障害の重症度;治療に用いられる7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の特定の組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康、性別及び食事;用いられる特定の組成物の投与時間、投与経路、及び排出率;治療の持続時間;用いられる組成物の特定の7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体と組み合わせて又は同時に使用される薬物;並びに医学分野においてよく知られている同様の因子を含む、いくつかの因子に応じたものとすることができる。
7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の例示的な投与スケジュールは、1日1回、又は1週間に1回、又は2週間に1回、又は1ヶ月に1回、又は2ヶ月に1回、又は3ヶ月に1回、又は6ヶ月に1回、又は12ヶ月に1回、又は18ヶ月に1回、又は24ヶ月に1回を含む。組成物は、1週間に2回、又は1ヶ月に2回、又は2週間、3週間若しくは4週間に1回投与することができる。組成物は、2、3若しくはそれ以上のサブ用量(sub-doses)として適切な間隔をあけて投与することができ、又は徐放製剤を介して持続注入若しくは送達を用いても投与することができる。この場合、各サブ用量に含有される治療剤は、総1日用量を達成するために、対応して少なくすることができる。用量は、例えば作用剤の数日間かけての持続放出を提供する、従来の持続放出製剤を用いて、数日にわたる送達のためにも配合することができる。持続放出製剤は当該技術分野においてよく知られており、特定の部位への作用剤の送達のために特に有用である。7型コラーゲン組成物の、1日全体、1週間全体、又は1ヶ月全体の用法は、適切な医学的判断の範囲内で主治医が決定することができる。
本開示は、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体を含む治療剤を投与することを含む方法を特徴とする。本開示は、治療計画、例えば7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の、用量、製剤、投与経路、用量数、又は補助的治療若しくは組合せ治療を選択することを更に含むことができる。本開示は、選択された治療計画の実施を更に含むことができる。
本明細書に開示する7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体を含む治療剤は、既知の製品について現在許容され、承認されている経路によるものを含む、あらゆる経路によって投与することができる。例示的な投与経路は、例えば局所投与(例えば、散剤、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、及び/又は点滴薬による投与)又は全身投与(例えば、静脈内投与)を含む。
患者の症状が改善した場合でさえも、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の慢性投与を実施することができる。投与の用量若しくは頻度、又はそれらの両方は、疾患の症状に応じて低減させなくてもよい。投与の用量若しくは頻度、又はそれらの両方は、疾患の症状に応じて、改善された症状が保たれるレベルまでは低減させてもよい。対象は、疾患の症状のなんらかの再発が起これば、長期間にわたって治療剤の投与の用量又は頻度の間欠的な変化を必要とする可能性がある。
組合せ治療
本開示は、1又は複数の更なる作用剤と7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体との併用投与を包含する。更なる作用剤は、これらに限定されないが、化学療法剤、免疫抑制剤、抗生物質、鎮痛剤、オピオイド、抗ウイルス剤、又は抗炎症剤を含むことができる。組合せ療法はまた、限定されないが、手術、例えばモース術、凍結手術、掻爬術、電気切断法、レーザー手術、皮膚切除術、切除術、例えば単純切除術、剃毛(shave)切除術;光線力学的治療;放射線治療;化学療法;生物学的療法、例えばインターフェロン及びイミキモドを含むこともできる。
本明細書に開示する更なる作用剤は、既知の製品について現在許容され、承認されている経路によるものを含む、あらゆる経路によって投与することができる。例示的な投与経路は、例えば局所投与(例えば、散剤、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、及び/又は点滴薬による投与)及び全身投与(例えば、静脈内投与)を含む。
化学療法剤
化学療法剤は、全身的に、例えば静脈内に、又は局所的に、例えばクリーム、ローション、又は軟膏の形態で、例えば皮膚又は皮膚病変に塗布される、クリーム、ローション、又は軟膏の形態で投与することができる。
化学療法剤としては、代謝拮抗剤(例えば、葉酸、プリン及びピリミジン誘導体)、及びアルキル化剤(例えば、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、白金、スルホン酸アルキル、ヒドラジン、トリアゼン、アジリジン、紡錘体阻害剤、細胞毒性剤、トポイソメラーゼ阻害剤等)を挙げることができるが、これらに限定されない。作用剤の例としては、アクラルビシン、アクチノマイシン、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミノプテリン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アトラセンタン、ベロテカン、ベキサロテン、ベンダムスチン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カンプトテシン、カペシタビン、カルボプラチン、カルボコン、カルモフール、カルムスチン、セレコキシブ、クロラムブシル、クロルメチン、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クリサンタスパーゼ(crisantaspase)、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デメコルシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エファプロキシラル、エレスクロモール(elesclomol)、エルサミトルシン、エノシタビン、エピルビシン、エストラムスチン、エトグルシド、エトポシド、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル(5fu)、フォテムスチン、ゲムシタビン、グリアデルインプラント、ヒドロキシカルバミド、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、イロフルベン、イキサベピロン、ラロタキセル、ロイコボリン、リポソームドキソルビシン、リポソームダウノルビシン、ロニダミン、ロムスチン、ルカントン、マンノスルファン、マソプロコール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、アミノレブリン酸メチル、ミトブロニトール、ミトグアゾン、ミトタン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ネダプラチン、ニムスチン、オブリメルセン、オマセタキシン、オルタタキセル(ortataxel)、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペグアスパルガーゼ、ペメトレキセド、ペントスタチン、ピラルビシン、ピキサントロン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プレドニムスチン、プロカルバジン、ラルチトレキセド、ラニムスチン、ルビテカン、サパシタビン、セムスチン、シチマジーンセラデノベック、ストラタプラチン(strataplatin)、ストレプトゾシン、タラポルフィン、テガフール−ウラシル、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テセタキセル(tesetaxel)、テストラクトン、四硝酸塩、チオテパ、チアゾフリン、チオグアニン、チピファルミブ、トポテカン、トラベクテジン、トリアジコン、トリエチレンメラミン、トリプラチン(triplatin)、トレチノイン、トレオスルファン、トロホスファミド、ウラムスチン、バルルビシン、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン、ボリノスタット、ゾルビシン、及び本明細書に記載の他の細胞増殖抑制剤又は細胞毒性剤が挙げられる。更なる化学療法剤の例としては、5−フルオロウラシル(5fu)、アドルシル(フルオロウラシル)、アルダラ(イミキモド)、エフデックス(フルオロウラシル)、エリベッジ(ビスモデギブ)、フルオロプレックス(フルオロウラシル)、フルオロウラシル、イミキモド、ビスモデギブ、アルデスロイキン、ダカルバジン、dtic−dome(ダカルバジン)、イピリムマブ、プロロイキン(proleukin)(アルデスロイキン)、ベムラフェニブ、ヤーボイ(イピリムマブ)、ゼルボラフ(ベムラフェニブ)、レチノイドが挙げられる。
標的療法
本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体は、標的癌療法とともに投与することができる。標的療法は、癌細胞の調節解除されたタンパク質に対して特異的な作用剤の使用を構成する。例示的な標的療法は、ビスモデギブ(エリベッジ)を含む。低分子標的療法薬は概して、癌細胞内の、突然変異した、過剰発現した、又はそうでなければ非常に重要なタンパク質に対する酵素ドメインの阻害剤である。顕著な例は、アキシチニブ、ボスチニブ、セジラニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、レスタウルチニブ、ニロチニブ、セマキサニブ、ソラフェニブ、スニチニブ及びバンデタニブ等のチロシンキナーゼ阻害剤、またアルボシジブ及びセリシクリブ(seliciclib)等のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤である。モノクローナル抗体療法は、治療剤が、癌細胞の表面上のタンパク質に特異的に結合する抗体である、別の戦略である。例としては、典型的には乳癌において使用される抗−HER2/neu抗体であるトラスツズマブ(HERCEPTIN(商標))、並びに典型的には様々なB細胞悪性腫瘍において使用される抗−CD20抗体であるリツキシマブ及びトシツモマブが含まれる。他の抗体の例としては、セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、ベバシズマブ、エドレコロマブ、ゲムツズマブ、ラニビズマブが挙げられる。融合タンパク質の例としてはアフリベルセプト及びデニロイキンジフチトクスが挙げられる。いくつかの実施形態において、標的療法は、本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体と組み合わせて使用することができる。
標的療法はまた、細胞表面受容体又は腫瘍の周囲の冒された細胞外マトリックスに結合することができる「ホーミング装置(homing devices)」としての低分子ペプチドを伴うものとすることもできる。細胞の近傍で放射性核種が減衰すれば、これらペプチド(例えば、RGD)に付着した放射性核種が最終的に癌細胞を死滅させる。かかる療法の例には、BEXXAR(商標)が含まれる。
免疫療法
本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体は、免疫療法とともに投与することができる。癌免疫療法とは、患者自身の免疫系を腫瘍と戦うように誘導するよう計画された多様なセットの治療戦略のことをいう。腫瘍に対する免疫応答を生じさせる現代の方法は、小胞内カルメット−ゲラン桿菌(BCG)ワクチン免疫療法、並びに免疫応答を誘導するためのインターフェロン及びその他のサイトカインの使用を含む。同種造血幹細胞移植は、ドナーの免疫細胞がしばしば移植片対腫瘍効果にて腫瘍を攻撃するため、免疫療法の一形態であると考えることができる。いくつかの実施形態において、免疫療法剤は、本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体と組み合わせて使用することができる。例示的な免疫療法は、BCGワクチンの注射、インターロイキン−2、インターフェロン、イピリムマブ(ヤーボイ);ベムラフェニブ(ゼルボラフ)を含む。
ホルモン療法
本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体は、ホルモン療法とともに投与することができる。いくつかの癌の増殖は、或る特定のホルモンの供給又は遮断によって阻害することができる。ホルモン感受性腫瘍の一般的な例は、或る特定のタイプの乳癌及び前立腺癌を含む。エストロゲン又はテストステロンの除去又は遮断はしばしば重要な追加的治療である。或る特定の癌において、黄体ホルモン作用物質等のホルモンアゴニストの投与は、治療的に有益である可能性がある。ホルモン療法剤は、本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体と組み合わせて使用することができる。
抗炎症剤
本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体は、抗炎症剤とともに投与することができる。抗炎症剤としては、非ステロイド性抗炎症剤(例えば、サリチレート(アスピリン(アセチルサリチル酸)、ジフルニサル、サルサレート)、プロピオン酸誘導体(イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ケトロラック、ジクロフェナク、ナブメトン)、エノール酸(オキシカム)誘導体(ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム)、フェナム酸誘導体(フェナメート)(メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸)、選択的cox−2阻害剤(コキシブ)(セレコキシブ)、スルホンアニリド(ニメスリド)、ステロイド(例えばヒドロコルチゾン(コルチゾール)、酢酸コルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、酢酸フルドロコルチゾン、酢酸デオキシコルチコステロン、アルドステロン)を挙げることができるが、これらに限定されない。
鎮痛剤
鎮痛剤としては、オピエート(例えばモルヒネ、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、ジヒドロモルヒネ、ペチジン、ブプレノルフィン、トラマドール、ベンラファキシン)、パラセタモール及び非ステロイド性抗炎症剤(例えば、サリチレート(アスピリン(アセチルサリチル酸)、ジフルニサル、サルサレート)、プロピオン酸誘導体(イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ケトロラック、ジクロフェナク、ナブメトン)、エノール酸(オキシカム)誘導体(ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム)、フェナム酸誘導体(フェナメート)(メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸)、選択的cox−2阻害剤(コキシブ)(セレコキシブ)、スルホンアニリド(ニメスリド)を挙げることができるが、これらに限定されない。
制吐剤
本明細書に記載する7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体は、制吐剤とともに投与することができる。制吐剤としては、5−HT3受容体拮抗薬(ドラセトロン(アンゼメット)、グラニセトロン(カイトリル、サンキューソ)、オンダンセトロン(ゾフラン)、トロピセトロン(ナボバン)、パロノセトロン(アロキシ)、ミルタザピン(レメロン))、ドーパミン拮抗薬(ドンペリドン、オランザピン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロメタジン、プロクロルペラジン、メトクロプラミド(レグラン(reglan))、アリザプリド、プロクロルペラジン(コンパジン、ステムジン(stemzine)、ブッカステム、ステメチル、フェノチル)、NK1受容体拮抗薬(アプレピタント(イメンド)、抗ヒスタミン剤(シクリジン、ジフェンヒドラミン(ベナドリル)、ジメンヒドリネート(グラボル、ドラマミン)、メクロジン(ボニン、アンティバート)、プロメタジン(ペンタジン、フェネルガン、プロマコット(promacot))、ヒドロキシジン)、ベンゾジアゼピン(ロラゼパム、ミダゾラム)、抗コリン薬(ヒヨスチン)、ステロイド(デキサメタゾン)を挙げることができるが、これらに限定されない。
免疫抑制剤
免疫抑制剤としては、シクロスポリンA(CyA、ネオーラル、ゲングラフ、sangcya、サンディミュン);プログラフ(タクロリムス);イムラン(アザチオプリン);ステロイド、例えばプレドニゾン、デルタゾン、メチルプレドニゾロン;又はラパミューン(シロリムス)を挙げることができるが、これらに限定されない。
抗生物質
抗生物質としては、aknilox、アムビゾーム、アモキシシリン、アンピシリン、アウグメンチン、アベロックス、アジスロマイシン、バクトロバン、ベタジン(betadine)、ベトノベート、ブレファミド(blephamide)、カンサイダス、セファクロル、セファドロキシル、セフジニル、セフェピム、セフィックス(cefix)、セフィキシム、セホキシチン、セフポドキシム、セフプロジル、セフロキシム、セフジル(cefzil)、セファレキシン、セファゾリン、ceptaz、クロラムフェニコール、クロルヘキシジン、クロロマイセチン、クローシグ、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダゲル(clindagel)、クリンダマイシン、クリンダテック(clindatech)、クロキサシリン、コリスチン、コトリモキサゾール、デメクロサイクリン、ジクロシル(diclocil)、ジクロキサシリン、ドキシサイクリン、duricef、エリスロマイシン、フラジールアルコール、フラジール投与量、フラジール妊娠、フラジール副作用、フラジール治療、フラマジン、フロキシン、フラミセチン、フシジン、フラダンチン、フシジン酸、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、ゲミフロキサシン、イロソン、ヨウ素、レバキン、レボフロキサシン、ロセリル、ロメフロキサシン、マキサキン(maxaquin)、メフロキン、メロネム、ミノサイクリン、モキシフロキサシン、myambutol、マイコスタチン、ネオスポリン、ネトロマイシン、ニトロフラントイン、ノルフロキサシン、ノリレット(norilet)、オフロキサシン、オムニセフ、オスパモックス、オキシテトラサイクリン、パラキシン、ペニシリン、ニューモバックス、ポリファックス(polyfax)、ポビドン、リファジン、リファンピン、リファキシミン、リフィナ(rifinah)、リマクタン、ロセフィン、ロキシスロマイシン、セロマイシン、ソフラマイシン、スパルフロキサシン、スタフレックス(staphlex)、タゴシッド、テトラサイクリン、テトラドックス(tetradox)、テトラリサール、トブラマイシン、トブラマイシン、トレカトール、チガシル、バンコシン、ベロセフ(velosef)、ビブラマイシン、キシファキサン(xifaxan)、zagam、ジトロテック(zitrotek)、ゾダーム(zoderm)、ザイマー(zymar)、及びザイボックスを挙げることができるが、これらに限定されない。
抗ウイルス剤
抗ウイルス剤としては、アバカビル、アシクロビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリゲン(ampligen)、アルビドール(arbidol)、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドホビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド(enfuvirtide)、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル(imunovir)、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インテグラーゼ阻害剤、iii型インターフェロン、ii型インターフェロン、i型インターフェロン、インターフェロン、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル(nexavir)、ヌクレオシドアナログ、オセルタミビル、ペグインターフェロンアルファ−2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プロテアーゼ阻害剤、ラルテグラビル、逆転写酵素阻害剤、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン(pyramidine)、サクイナビル、スタブジン、チャノキ油、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック(vicriviroc)、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、及びジドブジンを挙げることができるが、これらに限定されない。
7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体を、1又は複数の更なる作用剤と組み合わせて投与する場合、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体の用量は、それ自体で有効量を含むことができ、1又は複数の更なる作用剤は、患者に対する治療効果を更に増強することができる。代替的に、7型コラーゲン又はその機能的断片若しくは変異体と第2の作用剤との組合せは、一緒になって本明細書に記載する障害の治療及び/又は予防のための有効量を含むことができる。有効量は、例えば投与の時間及び回数、投与様式、製剤等を含む特定の治療計画との関連で規定することができる。

Claims (6)

  1. 対象を治療する方法であって、
    加齢に伴う障害を有する又は加齢に伴う障害を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与すること、
    を含む、方法。
  2. 対象を治療する方法であって、
    皮膚癌を有する又は皮膚癌を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与すること、
    を含む、方法。
  3. 対象を治療する方法であって、
    膣の裂傷、例えば腟の周囲の皮膚、例えば腟口、腟組織の、裂傷、擦過傷、若しくはびらんを有する又は膣の裂傷を有するリスクのある高齢対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与すること、
    を含む、方法。
  4. 対象を治療する方法であって、
    外科的に切除された皮膚病変、例えば皮膚癌を有していたことのある、高齢又は慢性疾患の対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与すること、
    を含む、方法。
  5. 癌、例えば皮膚癌を有するリスクのある対象を治療する方法であって、
    臓器移植を受けたことがある対象を選択すること、及び
    7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することと、
    を含む、方法。
  6. 対象を治療する方法であって、
    障害の治療が臓器移植である障害であると診断された対象を選択すること、及び
    前記対象に、7型コラーゲン又はその機能的断片及び変異体を投与することと、
    を含む、方法。
JP2015550734A 2012-12-27 2013-12-23 加齢に伴う障害の治療のための組換え7型コラーゲンの投与 Pending JP2016509590A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261746421P 2012-12-27 2012-12-27
US61/746,421 2012-12-27
PCT/US2013/077479 WO2014105822A1 (en) 2012-12-27 2013-12-23 Administration of recombinant collagen 7 for the treatment of age related disorders

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016509590A true JP2016509590A (ja) 2016-03-31

Family

ID=51022028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015550734A Pending JP2016509590A (ja) 2012-12-27 2013-12-23 加齢に伴う障害の治療のための組換え7型コラーゲンの投与

Country Status (7)

Country Link
US (2) US20150343026A1 (ja)
EP (1) EP2938198A4 (ja)
JP (1) JP2016509590A (ja)
AU (4) AU2013370471A1 (ja)
CA (1) CA2895503A1 (ja)
HK (1) HK1218373A1 (ja)
WO (1) WO2014105822A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2658766C1 (ru) * 2017-04-06 2018-06-22 Общество с ограниченной ответственностью "Хеликсан Косметикс" Способ получения гидролизата рыбного коллагена

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004018471A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Shiseido Co Ltd Iv型、vii型コラーゲン産生促進剤および皮膚基底膜ケア用組成物
WO2007013331A1 (ja) * 2005-07-25 2007-02-01 Arblast Co., Ltd. シート状組成物
US20100172886A1 (en) * 2006-11-28 2010-07-08 University Of Southern California Method for Promoting Wound Healing
WO2011140526A1 (en) * 2010-05-06 2011-11-10 University Of Southern California Usc Stevens Methods and agents for enhancing wound healing
WO2012112410A2 (en) * 2011-02-14 2012-08-23 Mimedx Group Inc. Micronized placental tissue compositions and methods for making and using the same
JP2012529915A (ja) * 2009-06-16 2012-11-29 クルナ・インコーポレーテッド コラーゲン遺伝子に対する天然アンチセンス転写物の抑制によるコラーゲン遺伝子関連疾患の治療

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7779000B2 (en) * 2005-08-29 2010-08-17 Microsoft Corporation Associating conditions to summary table data
GB2485385A (en) * 2010-11-12 2012-05-16 Univ Manchester Trimeric fusion protein comprising collagen and a prokaryotic/ viral trimerisation domain

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004018471A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Shiseido Co Ltd Iv型、vii型コラーゲン産生促進剤および皮膚基底膜ケア用組成物
WO2007013331A1 (ja) * 2005-07-25 2007-02-01 Arblast Co., Ltd. シート状組成物
US20100172886A1 (en) * 2006-11-28 2010-07-08 University Of Southern California Method for Promoting Wound Healing
JP2012529915A (ja) * 2009-06-16 2012-11-29 クルナ・インコーポレーテッド コラーゲン遺伝子に対する天然アンチセンス転写物の抑制によるコラーゲン遺伝子関連疾患の治療
WO2011140526A1 (en) * 2010-05-06 2011-11-10 University Of Southern California Usc Stevens Methods and agents for enhancing wound healing
WO2012112410A2 (en) * 2011-02-14 2012-08-23 Mimedx Group Inc. Micronized placental tissue compositions and methods for making and using the same

Also Published As

Publication number Publication date
AU2019202876B2 (en) 2020-12-10
CA2895503A1 (en) 2014-07-03
HK1218373A1 (zh) 2017-02-17
WO2014105822A1 (en) 2014-07-03
EP2938198A1 (en) 2015-11-04
AU2013370471A1 (en) 2015-07-02
AU2017218918A1 (en) 2017-10-05
US20180036366A1 (en) 2018-02-08
AU2017218918B2 (en) 2019-03-07
EP2938198A4 (en) 2016-07-06
AU2019202876A1 (en) 2019-05-16
AU2021201356A1 (en) 2021-03-18
US20150343026A1 (en) 2015-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3299028A1 (en) Combination of wt1 antigen peptide and immunomodulator
ES2738658T3 (es) Composición farmacéutica para inhibir la respuesta inmunitaria a través de la inducción de la diferenciación en células T reguladoras y la promoción de la proliferación de células T reguladoras
JP5650639B2 (ja) 腫瘍疾患の治療
JP6681834B2 (ja) 融合タンパク質
CA3144985A1 (en) Hdac6-activated macrophages, compositions, and uses thereof
US20210254069A1 (en) Combination therapies comprising c/ebp alpha sarna
WO2018181648A1 (ja) Wt1癌抗原ペプチドおよびこれを含むペプチドコンジュゲート体
CN105358704B (zh) Ptd-smad7治疗剂
CA3148827A1 (en) Compositions and methods of using c/ebp alpha sarna
AU2019202876B2 (en) Administration of Recombinant Collagen 7 for the Treatment of Age Related Disorders
US20200031873A1 (en) Repurposing cell penetrating peptides and their novel derivatives and iopromide and iodo-aryl carbonates for treatment of senescence-related diseases and disorders
US10036016B2 (en) Methods for inducing glucose uptake
JP2018506506A (ja) 神経変性障害
US7893212B2 (en) S-nitroso group-containing albumin, method for production, and anticancer agent
CA3191515A1 (en) Stat-activated macrophages, compositions, and uses thereof
US20240207304A1 (en) Combination Therapies Comprising C/EBP Alpha saRNA
KR20200015523A (ko) 유전자의 노린 유도 발현 및 질환을 치료하기 위한 이의 용도
JP7209986B2 (ja) 癌を処置するための医薬組成物
JPWO2016190310A1 (ja) タイトジャンクションの緩和剤、該緩和剤を含む薬剤吸収補助剤、及び該緩和剤を含む医薬組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180515