JP2016508012A - 改良されたパラメトリックトランスデューサおよび関連方法 - Google Patents

改良されたパラメトリックトランスデューサおよび関連方法 Download PDF

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Abstract

超音波音声スピーカはエミッタおよび駆動装置を含む。エミッタは導電面を有する第1の層と、導電面を有する第2の層と、第1の層と第2の層の間に配置された絶縁層を含み、第1の層と第2の層は、絶縁層と接触して配置されうる。駆動回路は、増幅器からの音声変調された超音波キャリア信号を受信するように連結して構成された2つの入力、及び、2つの出力を含みうる。第1の出力は第1の層の導電面に連結され、第2の出力は第2の層の導電面に連結される。【選択図】図4

Description

本開示は一般的にパラメトリックスピーカに関する。より具体的には、いくつかの実施形態は極薄の超音波エミッタに関する。
非線形変換(non−linear transduction)は、十分な強度の音声変調超音波信号(audio modulated ultrasonic signal)を気柱(空気の柱体、air column)に導入することによって生じる。気柱に沿って自己復調または下方変換が起こり、結果として可聴の音響信号を生成する。この処理は、異なる周波数の2つの音波が同一の媒体において同時に発せられるとき、2つの周波数の和および差を含む変調波形が、2つの音波の非線形(パラメトリック)相互作用によって生成されるとする、よく知られた物理的原理によって起こる。2つの元の音波が超音波であり、それらの差が可聴周波数に選択される場合、パラメトリック相互作用によって可聴音声が生成されうる。
パラメトリック音声再生システムは、例えば空気のような媒体で起きる非線形処理における2つの音響信号のヘテロダインによって音声を生成する。一般的には、音響信号は超音波振動数範囲である。結果的に、媒体の非線形性は、音響信号の和差である、媒体によって生成される音響信号を生じさせる。従って、周波数で分離された2つの超音波信号は、ヒトが聞き取れる60Hzから20,000Hzの異なる音を生じうる。
ここに記載される技術の実施形態は、超音波音声スピーカシステムを含み、エミッタおよび駆動回路(ドライバ)を備える。多くの実施形態において、エミッタは、導電面を有する第1の層、導電面を有する第2の層、および、第1の導電面と第2の導電面の間に堆積される絶縁層を含み、第1の層および第2の層が絶縁層と接触するように配置される。駆動回路は、増幅器からの音声変調超音波信号を受信するように結合されるよう構成された2つの入力と、2つの出力とを含みうる。該2つの出力では、第1の出力が第1の層の導電面に連結され、第2の出力が第2の層の導電面に連結される。
いずれかの、または両方の導電層は、金属化された導電層がフィルム基板上に堆積された、金属化フィルムを使用して作製されうる。基板は、例えば、ポリプロピレン、ポリイミド、テレフタル酸ポリエチレン(PET)、軸方向に配向したテレフタル酸ポリエチレン、2軸配向のテレフタル酸ポリエチレン(例えば、Mylar(登録商標)、Melinex(登録商標)またはHostaphan(登録商標))、Kapton(登録商標)または他の基板であってもよい。絶縁層は金属化フィルムの基板であってもよく、または、分離した絶縁層であってもよい。
多くの実施形態において、超音波エミッタは第1の導電層に隣接して配置されるスクリーン(膜、screen)またはグレーチングをさらに含む。ある実施形態では、第1の導電層は金属化フィルムを備え、第2の導電層は導電性グレーチングを備える。別の実施形態では、第2の導電層は導電性グレーチングを備える。
本発明の他の特徴は、関連する図面とともに、以下の詳細な説明により明らかとなろう。図面は、本発明の実施形態に従った特徴を、例として図示するものである。発明の概要は発明の範囲を限定するものではなく、発明の範囲はここに添付される請求項によってのみ定められる。
本発明は、1つ以上の様々な実施形態に従って、関連する図面を参照しながら詳細に記述される。図面は図示のみを目的として提供され、本発明の典型的な、または例としての実施形態を示すに過ぎない。これらの図面は、ここに記されるシステムおよび方法に関する、読者の理解を促進するために提供されるものであり、請求される発明の広がり、範囲、または適用性を限定すると考えられるべきではない。
ここに含まれる図面のいくつかは、異なる視野角から、本発明の様々な実施形態を図示している。関連する説明文は、装置の「上部」「底部」または「側部」のように描写された要素に言及しうるが、そのような言及は単なる説明に過ぎず、明確に述べられない限りは、本発明が特定の空間的定位において実施または使用されることを示唆も要求もしていない。
図1は、ここに記されるエミッタ技術の使用に適した、超音波システムを図示した略図である。 図2は、ここに記されるエミッタ技術の使用に適した、信号処理システムの別の例を図示した略図である。 図3は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った一例のエミッタを図示した分解略図である。 図4は、図3で図示された例に従った、組み立てられたエミッタの断面図を図示した略図である。 図5は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った超音波エミッタの、別の例の構成を図示した略図である。 図6aは、ここに開示されるエミッタを駆動するために使用されうる、単純な駆動回路の例を図示した略図である。 図6bは、ポットコアインダクタを形成するために使用されうるポットコアの例の断面図を図示した略図である。 図7は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った別の例のエミッタ構成を図示した略図である。 図8は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った別の例のエミッタ構成を図示した略図である。 図9aは、アーチ形構成のエミッタの例を図示した略図である。 図9bは、筒状構成のエミッタの例を図示した略図である。 図10aは、アーチ形構成のエミッタの例を図示した略図である。 図10bは、筒状構成のエミッタの例を図示した略図である。
図面は、(それ自体が)精緻であること、または開示される形状そのものに本発明を限定することを意図していない。本発明は修正および変更を伴って実施可能であり、および本発明は請求項およびその同等物によってのみ限定されることを理解すべきである。
ここに記される本システムの実施形態および方法は、様々な異なる応用のための、ハイパーソニックサウンド(HyperSonic Sound,HSS)音声システムまたは他の超音波音声システムを提供する。ある実施形態は、超音波キャリア音声応用のための薄膜超音波エミッタを提供する。
図1は、ここに記されるシステムおよび方法により使用するのに適した超音波システムを図示した略図である。この例示的な超音波システム1において、例えばマイク、メモリ、データ記憶装置、ストリーミング媒体源、CD、DVD、または他の音源などの、音源2からの音声コンテンツが受信される。音源は、その音源によって、デジタル形式からアナログ形式へとデコード(復号)およびコンバート(変換)される。音声システム1から受信された音声コンテンツは、変調器(モジュレータ)を使用して、周波数f1の超音波キャリア上に変調される。変調器は、典型的には、超音波キャリア信号を生成するローカル発振器(オシレータ)3と、キャリア信号によって音声信号を乗ずる乗算器4を含む。結果として生成される信号は、周波数f1の、キャリアを含む両側波帯信号または単側波帯信号である。ある実施形態では、信号はパラメトリック超音波またはHSS信号である。多くの場合、使用される変調方式は振幅変調(AM)である。AMは情報搬送信号(information−carrying signal)によって超音波キャリアを乗ずることにより実現されうる。変調信号のスペクトルは2つの側波帯(サイドバンド)つまり上側波帯および下側波帯を有し、それらはキャリア周波数およびキャリアそのものに対して対称である。
変調された超音波信号は変換器6に提供され、変換器6は空中生成超音波(air creating ultrasonic wave)7に超音波を投入する。変換器を介して十分に高い音圧レベルで再生する場合、その中で「再生」または送信される空気の非線形作用により、信号内のキャリアは側波帯と混合し、信号を復調し、音声コンテンツを再現する。これは自己復調と呼ばれることがある。よって、単側波帯の実行においても、キャリアは投入された信号に含まれ、それによって自己復調が行われうる。図3に図示されるシステムは、音声コンテンツの単一チャンネルを投入するために単一変換器を使用しているが、本記述を読んだ後の当業者は、超音波キャリアを使用して音声の多重チャンネルを送信するために、複数のミキサー、増幅器、および変換器がどのように使用されうるか、ということを理解するであろう。
ここに記述される技術を伴う使用に適した信号処理システム10の1つの例が、図2に概略的に図示されている。この実施形態では、様々な処理回路または構成要素が(信号の処理経路に関連した)順番に図示されており、それらは1回の実行に準じて配列されている。処理回路の構成要素は可変であり、また、入力信号が処理される順番も各回路または構成要素によって可変であることは理解されよう。さらに、実施形態によっては、処理システム10はここに示されるよりも多い、または少ない構成要素または回路を含みうる。
また、図1に示される例は、信号の各チャンネルに実質的に適合する構成要素を含む様々な構成要素または回路を含む、2つの入力チャンネルおよび出力チャンネル(例えば「ステレオ」信号)を処理する場合の使用に最適化される。本記述を読んだ後の当業者は、音声システムは単一チャンネル(例えば「モノラル」または「モノ」信号)、2チャンネル(図2に図示されるとおり)、またはそれよりも多いチャンネルを使用することによって実現されうることを理解するであろう。
次に図2を参照すると、例示の信号処理システム10は、音声入力信号の左チャンネル12aおよび右チャンネル12bに対応できる音声入力を含みうる。入力信号のダイナミックレンジを圧縮するために、コンプレッサ回路14a、14bが含まれてもよく、入力信号の一定部分の振幅を効果的に増幅し、および、入力信号の他の部分の振幅を効果的に減衰する。より具体的には、音声振幅の範囲を狭めるために、コンプレッサ回路14a、14bが含まれてもよい。一形態において、コンプレッサは少なくとも約2:1の割合で入力信号のピークトゥピーク(pp、頂点間)振幅を減衰させる。振幅の範囲を狭める入力信号の調整は、歪みを最小化するために実行されてもよく、これは、このクラス(分類)の変調システムにおける、限られたダイナミックレンジの特性である。
音声信号が圧縮された後、信号の等化のために等化ネットワーク(回路網)16a、16bが含まれうる。等化ネットワークは、例えば、既定の周波数または周波数範囲を上昇または抑制して、パラメトリックエミッタアッセンブリのエミッタ/インダクタの組み合わせにより当然もたらされるメリットを向上することが可能である。
信号の高域部(高周波領域)の遮断を提供するために、ローパスフィルタ回路18a、18bが含まれてもよく、ハイパスフィルタ回路20a、20bは音声信号の低域部(低周波領域)の遮断を提供する。ある例示的な実施形態では、約15〜20kHzよりも高域の信号を遮断するためにローパスフィルタ回路18a、18bが使用され、約20〜200Hzよりも低域の信号を遮断するためにハイパスフィルタ回路20a、20bが使用される。
ハイパスフィルタ回路20a、20bは、変調後、キャリア周波数からの偏差を生じさせる低周波を除去するように構成されうる(例えば、キャリア周波数に最も近似した、図6の変調信号の部分)。また、一部の低周波は、システムが効果的に再生するのが困難であり、結果として、この周波数を再生しようとして多くのエネルギーが浪費されうる。したがって、ハイパスフィルタ回路20a、20bはこの周波数を遮断するように構成されうる。
ローパスフィルタ回路18a、18bは、変調後、キャリアに可聴ビート信号を生成させる高周波を除去するように構成されうる。例えば、ローパスフィルタが15kHz以上の周波数を遮断し、キャリア周波数が約44kHzの場合、差分信号は約29kHz以上となり、ヒトの可聴範囲外である。しかし、25kHzほどの周波数がフィルタ回路を通過できる場合、生成される差分信号は19kHzの範囲でありうるため、ヒトの可聴範囲内となる。
例示のシステム10では、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタを通過した後、音声信号は変調器22a、22bで変調される。変調器22a、22bは、音声信号と発振器23で生成されたキャリア信号を混合または組み合わせる。例えば、ある実施形態では、単体の発振器(1つの実施形態では、40kHzから50kHzの選択された周波数で駆動され、この範囲は発振器で使用されうる容易に利用可能な水晶に対応する)が変調器22a、22bの両方を駆動するのに使用される。複数の変調器に単体の発振器を使用することにより、変調器から24a,24bで出力される複数のチャンネルに、理想的なキャリア周波数が提供される。各チャンネルに同じキャリア周波数を使用することで、可聴ビート周波数が発生するリスクを軽減する。
ハイパスフィルタ回路27a、27bは、また、変調段階の後に含まれてもよい。ハイパスフィルタ回路27a、27bは、変調された超音波キャリア信号を通過させることに使用されてもよく、ハイパスフィルタ回路27a、27bは、音声周波数が出力24a、24bを介して増幅器に進入しないことを確実にする。すなわち、ある実施形態では、ハイパスフィルタ回路27a、27bは約25kHzを下回る信号をフィルタ除去するように構成されうる。
図3は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った一例のエミッタを図示した分解略図である。図3に例示されるエミッタは1つの導電面45、別の導電面46、絶縁層47およびグレーチング48を含む。図示される例では、導電面45は支持板49上に堆積される。様々な実施形態において、支持板49は非導電性支持板であり、導電面45の裏側を絶縁する役割を持つ。例えば、導電面45と支持板49は、非導電性、または比較的低い導電性の基板上に堆積された金属化層として実施可能である。
さらなる例として、導電面45および支持板49は、プリント基板(または類似の材料)として、そこに堆積される金属化層とともに実施可能である。別の例として、導電面45は支持板49にラミネート加工またはスパッタされるか、または、例えば蒸着や溶射を含む様々な堆積技術を用いて支持板49に塗布されてもよい。さらに別の例では、導電層45は金属化フィルムであってもよい。
導電層45は連続した面であってもよく、またはスロット、穴、様々な形状の切り抜き、または他の非導電領域を有してもよい。さらに、導電層45は滑らか、または実質的に滑らかな表面であってもよく、あるいは、粗い、もしくは、あばた(ピット)状であってもよい。例えば、導電層45は、表面がエンボス加工、型打ち、やすり処理、サンドブラスト加工、または穴や不規則性で形成されてもよく、所望の程度の「オレンジピール(皮)」で堆積されてもよく、または織地を備えてもよい。
導電層45は支持板49専用に配置される必要はない。その代わりに、ある実施形態では、導電層45は、スピーカハウジングの一部の部材のような別の機能をもたらす部材に堆積されてもよい。また、導電層45は、エミッタが取り付けられる壁またはその他の場所に直接堆積されうる。
導電層46はエミッタの別の役割を提供する。導電層は金属化フィルムとして実装されてもよく、金属化層はフィルム基板上に堆積される(別個には図示されず)。基板は、例えば、ポリプロピレン、ポリイミド、テレフタル酸ポリエチレン(PET)、2軸配向のテレフタル酸ポリエチレン(例えば、Mylar、MelinexまたはHostaphan)、Kapton、または他の基板であってもよい。ある実施形態では、基板は低導電性を有し、基板が導電面の層45および46の間に位置する場合、導電面45および導電面46の間の絶縁体として機能する。
さらに、ある実施形態では、導電面46(および、含まれる場合はその絶縁基板)は絶縁層47によって導電面45から分離される。絶縁層47は、例えば、PET、軸方向に配向したテレフタル酸ポリエチレン、2軸配向のテレフタル酸ポリエチレン、ポリエチレン、ポリイミド、または他の絶縁性フィルムまたは他の材料で製造されてもよい。
十分な超音波圧レベルを得るに足る電力でエミッタを駆動するために、導電面46と導電面45の間の間隔が薄すぎる場合、アーク放電が起こりうる。しかし、間隔があき過ぎる場合にはエミッタは共振しないであろう。1つの実施形態では、絶縁層47は約0.92mil(23.368μm)の厚さの層である。ある実施形態では、絶縁層47は約0.90mil(22.86μm)から約1mil(25.4μm)の厚さの層である。別の実施形態では、絶縁層47は約0.75mil(19.05μm)から約1.2mil(30.48μm)の厚さの層である。さらに別の実施形態では、絶縁層47は約0.33mil(8.382μm)または0.25mil(6.35μm)の薄さの層である。他の厚さが使用されてもよい。また、ある実施形態では、分離した絶縁層47を備えていない。例えば、ある実施形態は、導電面45および46の間に絶縁体を備えるために、(例えば、金属化フィルムの場合のように)導電層46の絶縁基板に依存する。絶縁層47を含むことによる1つのメリットは、アーク放電することなく、第1および第2の導電面45、46に亘って適用される、より高いレベルのバイアス電圧を可能にすることである。2つの導電面45、46の間の材料の絶縁特性を考慮する場合、含まれる時には層47の絶縁値(insulative value)、および、もしあれば導電層46がその上に堆積される基板の絶縁値が考慮されなければならない。
グレーチング48はこの積層体(スタック)の最上部に含まれる。グレーチング48は導電性または非導電性材料で作製されうる。ある実施形態では、グレーチング48は、スピーカの外部スピーカグレーチングを形成するグレーチングであってもよい。グレーチング48は、ある実施形態では導電面46と接触しているため、導電面46に存在するバイアス電圧からユーザを保護するために、非導電材料を使用して作製されてもよい。グレーチング48は穴51、スロットまたは他の開口部を有しうる。これらの開口部は均一であってもよく、または領域上で変化してもよい。また、開口部はグレーチング48の一方の表面からもう一方の表面へと延びる貫通開口部であってもよい。グレーチング48は様々な厚さであってもよい。例えば、グレーチング48は約60mil(1.524mm)であってもよく、別の厚さが使用されてもよい。
電気接点52a、52bは、変調キャリア信号をエミッタに接続するために使用される。エミッタの駆動回路の例は以下に記述される。
図4は、図3で図示された例に従った、組み立てられたエミッタの断面図を図示した略図である。図示されるように、この実施形態は支持板49、導電面45、(基板46b上に堆積された導電面46aを備える)導電面46、導電面45と導電面46aの間の絶縁層47、およびグレーチング48を含む。これらの図面、および他の図面の寸法、そして特に層の厚さは縮尺通りに描かれていない。
エミッタはいかなる寸法でも作製可能である。ある応用では、エミッタは長さ(l)10inch(25.4cm)、幅(ω)5inch(12.7cm)だが、それよりも大きい寸法でも小さい寸法でも可能である。長さおよび幅の実際の範囲は、従来のブックシェルフ型スピーカと同等であってもよい。より大きなエミッタ領域はより大きな音声出力をもたらすことができるが、より高いバイアス電圧を要しうる。
表1は、導電面46を提供するのに使用されうる金属化フィルムの例を記述している。導電面46には、低いシート抵抗または低いオーム/スクエアが好ましい。よって、<5オーム/スクエアおよび<1オーム/スクエアを有する表1のフィルムは、高いオーム/スクエア抵抗のフィルムよりもより高い性能を示した。2kまたは2kよりも大きいオーム/スクエアを示すフィルムは、開発試験で高い出力レベルをもたらさなかった。Kaptonは、エミッタの動作に予想される温度範囲において、比較的、温度非感受性であるため、望ましい材料である。ポリプロピレンは、その比較的低い静電容量のため、それほど望ましくはない。エミッタにおける低静電容量は、共振回路を形成するのに、より大きなインダクタンス(よって物理的により大きなインダクタ)が必要となることを意味する。表1が図示するように、導電面46を提供するのに使用されるフィルムは基盤を含めて約0.25mil(6.35μm)から3mil(76.2μm)の範囲である。

Figure 2016508012
表1には示されていないが、導電面46を提供するのに使用されうる別のフィルムに、Dunmore Corporation社から入手可能なDE320アルミニウム/ポリイミドフィルムがある。このフィルムはポリイミド系製品であり、両面をアルミニウムで被覆されている。このフィルムは約1mil(25.4μm)の厚さであり、<1オーム/スクエアである。これらの例が示すように、導電面45、46は多数ある異なる金属化フィルムのいずれであってもよい。金属化は、典型的にはスパッタまたは物理的気相成長法を使用して実施される。金属層として、アルミニウム、ニッケル、クロム、銅、または他の導電性材料が使用されてもよく、低いオーム/スクエアの材料がより好ましいことに留意したい。
金属化フィルムまたは支持板と一体化したフィルムは、典型的にはそれらが共振するであろう固有の共振周波数を有する。フィルム/支持板のある組み合わせでは、その固有の共振周波数は約30kHzから150kHzの範囲であってもよい。例えば、上記の支持板では、約0.33mil(8.382μm)のKaptonフィルムは約54kHzで共振し、一方で、約1.0mil(25.4μm)のKaptonフィルムは約34kHzで共振する。このように、フィルムおよび超音波キャリアのキャリア周波数は、キャリア周波数がフィルム/支持板の組み合わせの共振周波数に適合するように選択することができる。フィルム/支持板の組み合わせの共振周波数のキャリア周波数を選択することで、エミッタの出力を増加することができる。例えば、ある実施形態では、キャリア周波数はフィルム/支持板の組み合わせの共振周波数と完全に、または実質的に同一の周波数となるように選択されうる。別の実施形態では、キャリア周波数はエミッタの共振周波数の既定の範囲内で選択されてもよい。例えば、ある実施形態では、キャリア周波数はフィルム/支持板の組み合わせの共振周波数の+/−15%内で選択されてもよい。さらに別の実施形態では、エミッタの共振周波数は超音波キャリア信号の周波数の+/−25%内である。さらに別の実施形態では、エミッタの共振周波数は超音波キャリア信号の周波数の+/−5%内である。さらに別の実施形態では、エミッタの共振周波数は超音波キャリア信号の周波数の+/−10%内である。
図5は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った超音波エミッタの、別の例の構成を図示した略図である。図5の例は、導電面45、46およびグレーチング48を含む。図5に示される実施形態と、図3および4に示される実施形態の違いは、図5の実施形態は分離した絶縁層47を含まない点である。層45、46および48は上記の図3および4に関して記述されたものと同じ材料を使用して実施可能である。具体的には、導電面45、46の間の短絡またはアーク放電を避けるために、導電面46は絶縁特性の基板に堆積される。例えば、表1に示されるフィルムのような、金属化されたMylarまたはKaptonのフィルムは、絶縁基板が導電面45、46の間に位置するような配向で、導電面46を実施するのに使用できる。
図6aは、ここに開示されるエミッタを駆動するために使用されうる、単純な駆動回路の例を図示した略図である。当業者には当然であるように、複数のエミッタが使用される場合(例えばステレオ応用など)、各エミッタに駆動回路50が備わってもよい。ある実施形態では、駆動回路50は、エミッタと同じハウジングまたはアセンブリ内に備わる。別の実施形態では、駆動回路50は別のハウジング内に備わる。
信号処理システム10からの変調信号は、典型的には、電子的に増幅器と連結される(図示せず)。増幅器は駆動回路50の一部であってもよく、または駆動装置50と同じハウジングまたは筐体内にあってもよい。代わりに、増幅器は独立して収容されうる。増幅後、信号は駆動回路50の入力A1、A2に伝達される。ここに記される実施形態では、エミッタアセンブリは超音波周波数で動作可能なエミッタを含む。エミッタ(図6では図示せず)は接点D1、D2で駆動回路50に連結される。インダクタ54はエミッタと並列な共振回路を形成する。インダクタ54をエミッタと並列に構成することにより、インダクタ、エミッタおよび並列共振回路を通して電流が循環することが実現されうる。すなわち、より低い静電容量値は、所望の周波数で共振を実現するために、より大きいインダクタンスを必要とすることから、エミッタの静電容量は重要となる。このように、層およびエミッタの静電容量値は、全体としてエミッタの設計において重視すべき事項でありうる。
インダクタ54をエミッタと並列に配置することにより、直列配置を超える優位性を提供することができる。例えば、この構成では、インダクタ―エミッタ回路において、電流経路での増幅器が直接的に存在することなく、共振を実現することが可能である。このことは、エミッタのより安定して予測可能な性能に加え、直列配置と比較して、電力浪費の減少をもたらしうる。
最適なシステム性能での共振を得ることで、システムの効率性を高め(すなわち、システムの消費電力を低減し)、および、システムによって生成される熱を低減しうる。
直列配置では、回路は、無駄な電流をインダクタを通して流させる。本技術分野では知られているように、エミッタは、回路内で電気共振が実現される地点で(またはその地点付近で)最高の性能を発揮するであろう。しかし、増幅器は回路に変化をもたらし、その変化は温度、信号の分散、システム性能などにより変動しうる。このように、インダクタ54がエミッタ(および増幅器)と直列に配列する場合、安定した共振を獲得(および維持)することがより困難となりうる。
インダクタ54は当業者に知られる様々なタイプのものであってもよい。しかし、インダクタは、インダクタの範囲外に「漏出(leak)」しうる磁場を生成する。この磁場は、エミッタの動作および/または反応を妨害しうる。また、超音波応用で使用されるインダクタ/エミッタの対の多くは、大量の熱エネルギーを生成する電圧で動作する。また、熱はパラメトリックエミッタの性能に悪影響を与えうる。
少なくともこれらの理由により、大抵の従来のパラメトリック音声システムでは、インダクタは、エミッタから物理的に極めて遠くに配置される。この解決策は、先に概説された問題について取り組んではいるが、別の複雑化の要素を増やしている。インダクタからエミッタに伝達される信号は、比較的高圧(160Vppまたはそれよりも高い電圧)になりうる。このように、インダクタをエミッタに連結する配線は、高電圧適用のものでなければならない。また、いくつかの設定において、長尺の配線が必要となるかもしれないが、高価であると同時に危険であり、パラメトリックエミッタシステムに関しない通信システムを妨害することもある。
インダクタ54(図6aの構造に示されるような構成要素を含む)は、ポットコア(pot core)インダクタを使用して実装されうる。ポットコアインダクタは、典型的にはフェライト材料で形成され、ポットコア内に収容される。これは、インダクタ巻線および、インダクタによって生成される磁場を閉じ込める(限定する)ものである。典型的には、ポットコアは、インダクタの巻線がその中に配置されうる空洞60を画定する2つのフェライト分割体59a、59bを含む。図6bを参照のこと。空隙Gは、コアの遮蔽能力に影響することなく、ポットコアの透過性を向上させるために含まれうる。このように、空隙Gのサイズを増大させることにより、ポットコアの透過性は向上する。ただし、空隙Gのサイズの増大は、所望の大きさのインダクタンスを実現するために、ポットコア内に保持されるインダクタのターン数(巻数)の増加を要する。したがって、空隙は、コアの遮蔽特性を損なうことなく透過性を向上させると同時に、ポットコアインダクタによって生成される熱を低減することができる。
図6aに図示される例では、二元巻き昇圧変圧器(ステップアップトランス)が使用される。しかし、1次巻線55および2次巻線56は、通常、単巻変圧器構造と呼ばれるものに組み合されうる。1次巻線および2次巻線のいずれか、または両方が、ポットコア内に含まれうる。
上記のように、インダクタ54およびエミッタと並列の共振回路を実現することが望ましい。さらに、インダクタ/エミッタの対のインピーダンスが、増幅器によって要求されるインピーダンスと合致することも望ましい。このことは、一般にインダクタ/エミッタの対のインピーダンスの増加を要する。さらに、インダクタを物理的にエミッタの近くに配置して、これらの目的を達成することが望ましい場合がある。それ故、ある実施形態では、ポットコアの空隙は、1次巻線55のターン数が、増幅器に要求されるインピーダンス負荷を表すように選択される。このように、回路の各ループは、高効率で動作するように巻かれている。ポットコアの空隙の増加は、(エミッタループの共振に影響しうる)インダクタ要素56の所望のインダクタンスを変更することなく、インダクタ要素55のターン数を増加する性能をもたらし、同様に、増幅器に要求されるインピーダンス負荷と合致するように、インダクタ要素55のターン数を調整する性能をもたらす。
空隙のサイズの増大による追加的なメリットは、ポットコアの物理的サイズを減じることができる点である。したがって、エミッタとの共振を創出するために、同一インダクタンスを提供しながらも、より小さなポットコア変圧器を使用することができる。
昇圧変圧器の使用は、本システムにさらなる利点をもたらす。変圧器は、増幅器の方向からエミッタへと「昇圧」するので、エミッタの方向から増幅器へと必ず「降圧」する。このように、インダクタ/エミッタの対から増幅器へと移動しうる負帰還が、降圧処理によって減少され、それ故、全般に、増幅器およびシステム上のそのような事象による影響を最小化する(とりわけ、増幅器によって体験されるインピーダンス負荷に影響しうる、インダクタ/エミッタの対における変化が低減される)。
ある実施形態では、1次巻線および2次巻線に、エナメル加工されたリッツ線30/46が使用される。リッツ線は、多数の細線の撚糸からなり、個々に絶縁され、共に捩じられ、または編み込まれている。リッツ線は複数の細くて個々に絶縁された導体を並列で使用する。個々の導体の直径は、動作周波数で、表皮深さよりも小さくするよう選択される。そうすることにより、撚糸は、相当の表皮効果による損失を被ることがない。したがって、リッツ線はより高い周波数で、より優れた性能を可能とする。
エミッタにバイアスをかけるために、バイアス電圧が端子B1、B2に印加される。全波整流器57およびフィルタコンデンサ58は、エミッタ入力D1、D2の向かい側でDCバイアスを回路に提供する。使用されるバイアス電圧は、理想的には、エミッタにかかることが予想される逆バイアスの約2倍(またはそれ以上)である。これは、十分なバイアス電圧が、エミッタを逆バイアス状態から離脱させることを確実にするものである。ある実施形態では、バイアス電圧は約420Vである。別の実施形態では、別のバイアス電圧が使用されうる。超音波エミッタにおいて、バイアス電圧は、典型的には数百Vの範囲である。
図面では示されていないが、バイアス電圧が十分に高い場合、導電層45、46の間でアーク放電が発生しうる。このアーク放電は、中間の絶縁層間、およびエミッタの端部(絶縁層の外縁周辺)にて発生しうる。このように、端部でのアーク放電を防止するために、絶縁層47は導電面45、46よりも長さおよび幅において大きくてもよい。同様に、導電層46が絶縁基板上の金属化フィルムである場合、導電層46の端部から導電層45の端部までの距離を増すために、導電層46は導電層45よりも長さおよび幅において大きくてもよい。
抵抗R1は共振回路の要素Qを低下または平坦(フラット)化するために含まれうる。抵抗R1はすべての場合において必要ではなく、負荷としての空気は当然Qを低下させるであろう。同様に、インダクタ54におけるより細いリッツ線もQを低下させうるため、ピークは過度に鋭くならない。
図7は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った別の例のエミッタ構成を図示した略図である。この構成のエミッタは、底部層としての導電性グレーチング65、絶縁性中間層47および上部導電層46を含む。層46および47は、図3および図4を参照して先に記述された層46および47の例を使用して実行されうる。導電性グレーチング65は、導電材料、または、導電性の表面もしくはコーティングを有する材料を使用して作製されてもよい。導電性グレーチング65はエミッタ電極の1つを形成するため、入力リード線52bが導電性グレーチング65に連結される。
導電性グレーチング65は、穴、スロットまたは他の開口部のパターンを有しうる。ある実施形態では、開口部は導電性グレーチング65の領域の約50%を構成する。別の実施形態では、開口部は導電性グレーチング65の領域を、それよりも大きな割合、または小さな割合で構成する。導電性グレーチング65は約60mil(1.524mm)の厚さであってもよい。別の実施形態では、導電性グレーチング65は異なる厚さであってもよい。
図8は、ここに記される技術の1つの実施形態に従った別の例のエミッタ構成を図示した略図である。この構成のエミッタは、底部層としての導電性グレーチング65、絶縁性中間層47、上部導電層46および上部グレーチング48を含む。図8に図示されるエミッタは、図7に図示される例と同様であるが、グレーチング48が追加されている。
ここに記されるエミッタを構成する層は、多数の異なる技術を使用して結合されうる。例えば、各層を結合するために、フレーム、クランプ、クリップ、接着剤、または他の取付機構が使用されうる。層はエミッタフィルムの共振の妨害を避けるために、その端部で結合されうる。
ここに開示される様々なエミッタを構成する導電性および非導電性層は、可撓性材料を使用して作製されうる。例えば、ここに記される実施形態は、導電層を形成するために可撓性金属化フィルムを使用し、且つ、抵抗層を形成するために非金属化材料を使用する。これらの材料の可撓特性により、成型され、所望の構成および形状に形成される。
例えば、図9Aに図示されるように、層は、アーチ形(弓状)の構成で基板74に貼り付けられる。図10aはアーチ形の構成で形成されたエミッタの斜視図である。この例では、支持材料71がアーチ形状に成型または形成され、その上にエミッタ層72が貼り付けられている。別の例は筒状(図9bおよび図10b参照)および球体である。この記述を読んだ後では当業者に自明であるように、別の形状の基材または基板を使用して、ここに開示される技術に準じた超音波エミッタをその上に形成してもよい。
Mylar、Kapton、および他の金属化フィルムは、ある程度張力をかけられ、延伸されうる。また、フィルムを延伸し、および延伸された構成のフィルムを使用することは、エミッタの高度な指向性に役立つ。本来、超音波信号は指向的な傾向がある。しかし、フィルムの延伸は、さらに高いレベルの指向性をもたらす。
導電層は多数ある導電性材料のうち、何を使用して作製してもよい。一般的に使用されうる導電性材料は、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、ゲルマニウム、銅、銀、チタン、タングステン、プラチナ、およびタンタルを含む。導電性金属合金も使用されうる。
上記のとおり、導電層45、46は金属化フィルムを使用して作製されうる。これらは、Mylar、Kaptonおよび他の類似のフィルムを含む。これらの金属化フィルムは、実質的に完全な透明から不透明まで、透明度の程度を変えることができる。同様に、絶縁層47は透明フィルムを使用して作製されうる。したがって、ここに開示されるエミッタは、透明エミッタを形成する透明材料で作製されうる。このようなエミッタは、様々なものの上に配置され、超音波スピーカを形成するように構成されうる。例えば、1つまたは一対(またはそれ以上)の透明エミッタが、テレビ画面上の透明フィルムとして設置されてもよい。このことは、テレビがより薄型化し、大型スピーカのためのスペースが減少していることから有利になりうる。テレビ画面上にエミッタを積層することで、追加的なキャビネットのスペースを要することなく、スピーカを配置できる。別の例として、エミッタは写真と超音波エミッタを差し替えて、写真フレームに設置することが可能である。また、金属化フィルムは高反射性を有しうるため、超音波エミッタを鏡にすることができる。
本発明の様々な実施形態が記載されてきたが、それらは例として挙げられたに過ぎず、限定するものではないことを理解すべきである。同様に、様々な図表が、本発明の構造上の、または他の構成の例を図示している。それらは本発明に含まれうる特徴や機能を理解するための補助として図示されている。本発明は図示される構造または構成の例に限定されるものではなく、所望の特徴は様々な別の構造および構成を使用して実施されうる。実際のところ、当業者にとって、本発明の所望の特徴を実施するために、代替の機能的、論理的または物理的な区分化(partitioning)および構成をどのように実施するか、ということは明らかであろう。また、ここに図示されるもの以外の、多数の異なる構成モジュール名が、様々な区分に適用されうる。さらに、フロー図、操作記述、および方法のクレームに関して、ここに記載されるステップの順番は、文脈が別の指示をしない限り、記載される機能性を同じ順番で実施するために、様々な実施形態が実行されなければならない、と義務付けるものではない。
本発明は、様々な典型的な実施形態および実施の観点から、上記のように記載されているが、1つ以上の個別の実施形態に記載される様々な特徴、様相および機能性は、記載される特定の実施形態への適用に限定されない。むしろ、このような実施形態が記載されているか否かに関わらず、ならびに、このような特徴が記載された実施形態の一部として意味されているか否かに関わらず、本発明における1つ以上の他の実施形態に、単独で、または様々な組み合わせで適用されうる。このように、本発明の広がりおよび範囲は上記の典型的な実施形態のいずれにも限定されない。
本文書で使用されている用語および言い回し、およびそれらの変種は、明確に示されない限り、限定とは反対の、制約のないものと解釈されるべきである。先述の例として、「含む」という用語は「限定することなく含む」などの意味として解釈されるべきである。「例」という用語は議論の中の典型的な物品を提供するために使用され、その完全な、または限定的な目録を提供するものではない。「a」「an」といった用語は「少なくとも1つの(at least one)」「1つ以上の(one or more)」などの意味として解釈されるべきである。また、「従来の」「伝統的な」「通常の」「標準的な」「知られた」といった形容詞、および同様の意味の用語は、記載される物品を所定の期間に限定したり、所定の期間に入手可能な物品として限定するものと解釈されるべきではない。むしろ、現時点で、または将来に渡って入手可能または既知である、従前の、伝統的な、通常の、または標準的な技術を網羅すると解釈されるべきである。同様に、本文書は、当業者に明白な、または既知の技術を表しており、このような技術は現時点で、または将来に渡って当業者に明白または既知である技術を網羅する。
いくつかの事例に存在する「1つ以上の」「少なくとも1つの」「しかしそれに限定されない」などの、拡大を意味する用語や言い回しに関して、このような拡大を意味する言い回しが存在しない事例において、さらに限られた事象が意図されている、または要求されていると解釈されるべきではない。用語「モジュール」の使用は、モジュールの一部として記載または請求される構成要素または機能性が、共通のパッケージとして、すべて設定されていることを暗示してはいない。実際、モジュールの様々な構成要素のいずれか、またはすべては、制御ロジックであろうと他の構成要素であろうと、単独パッケージに組み合されるか、もしくは個別に保持されてもよく、さらに、多数のグルーピングまたはパッケージ、または複数の場所に渡り分散(distributed)されてもよい。
さらに、ここに明記される様々な実施形態は、典型的なブロック図、フロー図、およびその他の図として記載されている。本文書を読んだ後には当業者に明らかとなるように、図示される実施形態とそれらの様々な代替は、図示された例に限定することなく実行されうる。例えば、ブロック図とそれに関連する記述は、特定の構造や構成を義務付けると解釈されるべきではない。

Claims (28)

  1. 共振周波数を有するエミッタを備え、
    前記エミッタは、
    導電面を有する第1の層と、
    導電面を有する第2の層と、
    前記第1及び第2の導電面の間に配置された絶縁層であって、前記第1の層及び前記第2の層が該絶縁層に接触関係で配置された、絶縁層と、
    増幅器からの音声変調された超音波キャリア信号を受信するように連結して構成された2つの入力、及び、2つの出力を有する駆動回路と、を備え、
    第1の出力が前記第1の層の前記導電面に連結されるとともに第2の出力が前記第2の層の前記導電面に連結され、前記変調された超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数の既定の範囲内のキャリア周波数を有することを特徴とする超音波音声スピーカ。
  2. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数と実質的に同じキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  3. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数の+/−10%の範囲内であるキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  4. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数の+/−5%の範囲内であるキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  5. 前記駆動回路は、前記エミッタと並列な共振回路を形成するように連結されたインダクタを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  6. 前記金属化フィルムは3オーム/スクエア未満の抵抗を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  7. 前記金属化フィルムは1オーム/スクエア未満の抵抗を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  8. 前記絶縁層は、前記金属化フィルムの基板であり、且つ、前記第1の層の前記導電面は、前記金属化フィルムの金属化部分であることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  9. 前記第2の導電層は金属化フィルムを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  10. 前記第1の導電層に隣接して配置されたグレーチングをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  11. 前記第2の導電層は導電性グレーチングを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  12. 前記駆動回路は、前記エミッタに並列に連結されたインダクタを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  13. 前記エミッタにバイアス電圧を印加するように構成されたバイアス電圧源をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  14. 前記バイアス電圧は200Vから500Vの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  15. 前記エミッタの逆バイアスを解消するための前記バイアス電圧は、前記逆バイアスの少なくとも2倍であることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  16. 前記第1の導電層は導電性グレーチングを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  17. 共振周波数を有するエミッタを備え、
    前記エミッタは、
    基板上に配置された第1の導電面を有する金属化フィルムを備える第1の層と、
    前記金属化フィルムと、
    第2の導電面を有する第2の層と、
    増幅器からの超音波キャリア音声信号を受信するように連結して構成された2つの入力、及び、2つの出力を有する駆動回路と、を備え、
    第1の出力が前記第1の導電面に連結されるとともに前記第2の出力が前記第2の前記導電面に連結され、前記超音波キャリア音声信号は、前記金属化フィルムの共振周波数の既定の範囲内のキャリア周波数を有し、前記駆動回路は、前記エミッタと並列な共振回路を形成するように連結されたインダクタを備えることを特徴とする超音波音声スピーカ。
  18. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数と実質的に同じキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  19. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数の+/−10%の範囲内であるキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  20. 前記超音波キャリア信号は、前記エミッタの共振周波数の+/−5%の範囲内であるキャリア周波数を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  21. 前記第1の導電面と前記第2の導電面の間に配置された絶縁層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  22. 前記第2の導電層は金属化フィルムを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  23. 前記第1の導電層に隣接して配置されたグレーチングをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  24. 前記第2の導電層は導電性グレーチングを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  25. 前記エミッタにバイアス電圧を印加するように構成されたバイアス電圧源をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  26. 前記バイアス電圧は200Vから500Vの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  27. 前記エミッタの逆バイアスを解消するための前記バイアス電圧は、前記逆バイアスの少なくとも2倍であることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
  28. 前記第2の導電面は、粗い面またはあばた状の面を備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波音声スピーカ。
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