JP2016507344A - ウィンドウ付きスパイク先端を有したアンカー挿入デバイス - Google Patents

ウィンドウ付きスパイク先端を有したアンカー挿入デバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、外科的デバイス(10’)に関するものであって、全体的に長尺の挿入シャフト(12)を具備し、この挿入シャフトは、アンカーをスライド的に受領し得る寸法のカニューレ状内面(44)を有している。挿入シャフト(12)の先端部(20)は、カットウェイ部分(30)と、ウィンドウ(50)と、を備えている。ウィンドウは、カットウェイ部分内に配置することができる、あるいは、シャフトの先端部の少なくとも一部を包囲して配置することができる。ウィンドウは、透明なもの、または、部分的に透明なものとすることができる。これにより、ウィンドウは、側方の支持と、視認性と、の双方を提供することができる。

Description

本発明は、ウィンドウ付きスパイク先端を有したアンカー挿入デバイスに関するものである。
外科的修復手術においては、例えば軟組織やプロテーゼ部材といったような連結組織を骨に対して取り付けるための医療デバイスおよび医療方法が、使用されている。とりわけスポーツ医療手順において、特に興味深いものは、縫合糸アンカーである。縫合糸アンカーは、典型的には、外科的修復手術サイトにおける骨内に穿孔された孔の中に挿入されて固定される。縫合糸は、典型的には、アンカーに対して連結され、これにより、孔に対して軟組織を固定することができ、修復を行うことができる。多くの修復手順においては、孔内における縫合糸アンカーの正確な配置が、肯定的な外科的成果を促進する。そのような正確な配置のためには、典型的には、外科医の実質的な専門技能が必要とされる。
本明細書には、先行技術文献は記載されていない。
実用的には、孔および縫合糸アンカーの正確な配置は、修復が関節鏡的に行われている場合には、特に困難なものとなり得る。なぜなら、関節鏡的外科手術サイトに対してのアクセスと関節鏡的外科手術サイトの視認性との双方が、外科手術サイトを開く外科手術手順と比較して、より限定的であり得るからである。例えば、身体のある種の関節領域において、複数の孔を正確に穿孔すること、および、それらの孔内に縫合糸アンカーを正確に配置することは、経験豊富な外科医にとってさえ、困難なことである。そのような困難さのために、好ましいアンカー供給ポイントに対して供給デバイスを到達させることができなかったり、あるいは、好ましいアンカー軌跡を得ることができなかったり、することが起こり得る。
一実施形態においては、骨アンカーの挿入のための外科的デバイスは、スパイク先端ガイドを使用し、このスパイク先端ガイドは、視認性の向上という目的のために、先端部にウィンドウを有している。ウィンドウ付きのスパイク先端は、外科的アンカーを挿入するための外科手術器具に関しての供給端部を規定する。ウィンドウ付きのスパイク先端は、円筒形の挿入部材を使用する、典型的には、回転可能な挿入シャフトを使用する。挿入シャフトは、尖鋭なカット歯を維持するとともに、透明な材料によってカット歯どうしの間の開口部分を閉塞する。これにより、円筒まわりにおける連続的な面一の表面を提供する。したがって、本発明による解決手段は、アンカー挿入ガイドデバイスの歯によって規定された「スパイク」先端のところに配置された視認性向上手段を提供する。視認性向上手段は、透明なウィンドウ部材の態様とすることができる、あるいは、スパイク先端の開放端部を閉塞する円筒分割体とすることができる。これにより、尖鋭な複数の歯を使用し得るとともに、側方支持を提供することができて、挿入時における外科的アンカーすなわち「プラグ」の位置ズレを防止することができる。
一実施形態においては、外科的デバイスは、全体的に長尺の挿入シャフトを具備し、この挿入シャフトは、カニューレ状内面すなわち孔を備えている。シャフトおよびカニューレは、外科的デバイスの基端部と先端部との間にわたって長手方向軸線に沿って延在する。挿入シャフトのカニューレ状内面は、内部にアンカーまたは器具をスライド的に受領し得る寸法のものとすることができる。外科的デバイスの基端部は、外科的制御を受け、これにより、カニューレ状内面によって規定された軸線に沿っての外科手術サイト内への挿入シャフトの挿入が制御される。外科的デバイスは、さらに、挿入シャフトの先端部のところに配置されたウィンドウを具備している。このウィンドウは、挿入シャフトのカニューレ状内面に対しての視覚的連通を提供する。ウィンドウは、さらに、挿入シャフトの先端部を通してスライドするアンカーおよび/または器具に対しての側方支持を提供する。
一実施形態においては、外科的デバイスは、以下の様々な特徴点のうちの1つまたは複数の特徴点を、単独であるいは任意の組合せでもって、備えることができる。カットウェイ部分は、挿入シャフトの先端部に形成することができる。カットウェイ部分は、少なくとも1つの端部において開放されることができる(あるいは、開口することができる)。カットウェイ部分の少なくとも1つの開放された端部(あるいは、少なくとも1つの開口した端部)は、先端向きの端部とすることができる。これに代えて、ウィンドウは、挿入シャフトの先端部に形成されたカットウェイ部分とすることができ、このカットウェイ部分は、挿入シャフトによってこのカットウェイ部分のすべての端部を閉塞されたものとすることができる。ウィンドウの先端側エッジは、挿入シャフトの先端部から所定距離の分だけ離間することができる。ウィンドウは、挿入シャフトの外表面の一部を形成することができる。ウィンドウは、挿入シャフトの外表面の少なくとも一部に対して面一とすることができる。ウィンドウは、カットウェイ部分の少なくとも一部をカバーする材料から形成することができる。ウィンドウは、透明なものとすることができる、あるいは、部分的に透明なものとすることができる。ウィンドウは、挿入シャフトのカットウェイ部分内に配置することができ、ウィンドウの厚さは、挿入シャフトの壁厚さと同じとすることができる。ウィンドウは、カットウェイ部分を含めて挿入シャフトの先端部の少なくとも一部を包囲する寸法のチューブ状構造とすることができる。チューブ状のウィンドウは、挿入シャフトの外表面のうちの、カットウェイ部分よりも基端側の少なくとも一部に対して、面一とすることができる。挿入シャフトの先端部のうちのカットウェイ部分を含む部分に、挿入シャフトを包囲するチューブ状のウィンドウを加えた直径は、挿入シャフトの、カットウェイ部分よりも基端側の直径と同じとすることができる。挿入シャフトは、さらに、挿入シャフトの先端部に形成された複数の歯を備えることができる。複数の歯は、カットウェイ部分に対して連続的なものとすることができ、複数の歯は、カットウェイ部分の鋭角傾斜エッジによって規定されたエッジを形成することができる。
上記の目的や他の目的や上記の特徴点や他の特徴点や上記の利点や他の利点は、添付図面に図示された様々な実施形態に関する以下の詳細な説明により、明らかとなるであろう。添付図面間にわたっては、同じ構成部材には、同じ符号が付されている。添付図面間にわたっては、スケールは必ずしも同じではなく、本発明の実施形態の原理を図示するために誇張されることもある。
カットウェイ部分すなわち空隙部分を有した挿入デバイスを概略的に示す図である。 改良された挿入デバイスの一実施形態を概略的に示す図であって、開放側面を有したカットウェイ部分にウィンドウを有している。 挿入デバイスの代替可能な実施形態を示す図であって、閉塞側面を有した長円形のカットウェイ部分を有している。 挿入デバイスの代替可能な実施形態を示す図であって、閉塞側面を有した長円形のカットウェイ部分を有している。 挿入デバイスの他の代替可能な実施形態を示す図であって、閉塞側面を有した矩形のカットウェイ部分を有している。 挿入デバイスの他の代替可能な実施形態を示す図であって、閉塞側面を有した矩形のカットウェイ部分を有している。 挿入デバイスのさらなる代替可能な実施形態を示す図であって、周縁まわりの透明カバーを有している。
以下においては、複数の添付図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。「先端側」という用語が、対象物のうちの、患者の解剖学的構造に近接して配置された部分を意味していること、および、「基端側」という用語が、対象物のうちの、先端側と比較して患者の解剖学的構造からより遠くに配置された部分を意味していることは、理解されるであろう。
図1に示すように、骨アンカーのための挿入デバイス10は、1つまたは複数の「スパイク」先端すなわち歯14−1,14−2(総称的には、符号14)を有した挿入シャフト12を具備しており、挿入シャフト12の先端部20内における鋭角16が、尖鋭な咬合エッジ22を形成し、この咬合エッジ22が、咬合エッジ22の尖鋭な角度によって形成された空隙24に対して隣接していることを特徴としている。多くの外科医は、歯が尖鋭であることや視認性が高いことも含めて、スパイク先端ガイド内に包囲されていることの利点を好む。スパイク先端ガイドの構成は、先端のうちの歯が無い側面を、非常に開口されたものとして、残してしまう。これにより、好ましい利点(後述参照)を得ることができる。シャフトの壁32の、このカットウェイ部分すなわち側面30により、ガイドを通して挿入されるアンカーが、シャフト12の軸線42に対しての位置ズレのためにまた挿入シャフト12のカニューレ状内面44からの非面一的な挿入のために、容易に「削り」を行ってしまう。
図2には、改良された挿入デバイス10’の一実施形態が図示されている。この挿入デバイス10’は、全体的に長尺とされたシャフトすなわちガイド12を備えている。シャフト12は、カニューレ状内面すなわち孔40を有している。孔40は、詳細に後述するように、骨アンカーおよび関連する器具をスライド可能に受領し得る寸法を有している。シャフト12は、基端部(図示せず)と先端部20との間にわたって、軸線42(例えば、挿入デバイス10’の長手方向軸線)に沿って延在している。基端部は、外科的制御を受け、これにより、挿入シャフト12を、長手方向軸線42に沿って外科手術サイト内へと挿入することができる。シャフト12の先端部20は、咬合エッジ22を有した1つまたは複数のスパイク先端すなわち歯14(例えば、符号14−1,14−2)を備えることができる。
挿入デバイス10’は、さらに、カットウェイ部分30と、ウィンドウ50と、を備えることができる。カットウェイ部分30は、シャフト12の先端部20をなす壁32を貫通して形成されており、孔40と連通している。カットウェイ部分30は、さらに、歯14と、鋭角でもって壁32を貫通する複数の咬合エッジ22と、を有することができる。ウィンドウ50は、シャフト12の先端部20のところに配置することができる。ウィンドウ50は、後述するように、カットウェイ部分30の少なくとも一部をカバーする材料から形成することができる。例えば、一実施形態においては、ウィンドウは、図2に示すように、カットウェイ部分の少なくとも一部内に配置することができる。代替可能な実施形態においては、図5を参照して詳細に後述するように、ウィンドウ50は、シャフトのうちの切欠領域を含めた先端部を囲むチューブ状構造として形成することができる。よって、ウィンドウ50は、孔40と交差する。これにより、シャフト12の先端部20のところにおいて孔40内に配置された対象物(例えば、骨アンカー、および/または、この骨アンカーに対して取り付けられた器具)を見ることを可能とする。例えば、ウィンドウ50を使用することにより、挿入デバイス10’の先端部20を通しての通過時におけるアンカーの位置および/または位置合わせをモニターすることができるとともに、挿入デバイス10’の先端部20から突出する際のアンカーの位置合わせをモニターすることができる。
ウィンドウ50は、さらに、孔40内に配置されたアンカーを側方から支持する。例えば、ウィンドウ50は、シャフトの外表面の少なくとも一部(例えば、シャフトの外表面のうちの、カットウェイ部分30内に位置した少なくとも一部)を形成することができる。これにより、ウィンドウ50は、従来技術におけるような「削り」を引き起こしたりあるいは非一様な挿入を引き起こしたりしかねない軸線42から離間する向きの付勢力すなわち力を防止することができる。
一実施形態においては、ウィンドウ50は、透明な材料から形成することができる。しかしながら、代替可能な実施形態においては、ウィンドウは、部分的に透明な材料やあるいは半透明な材料から形成することができる。透明な材料や部分的に透明な材料の例には、限定するものではないけれども、プラスチックやガラスがある。
ある種の実施形態においては、ウィンドウ50は、シャフト12のカットウェイ部分30の少なくとも一部内に配置され得る寸法のものとすることができる。例えば、図2に示すように、ウィンドウ50は、カットウェイ部分30の幅全体にわたって(例えば、端部31−2と端部31−3との間にわたって)延在する。他の実施形態においては、ウィンドウ50は、ウィンドウ50の先端部が、シャフトの先端部から所定の距離の分だけ離間されているような寸法とすることができる。さらなる実施形態においては、図2に示すように、所定距離は、ウィンドウの先端エッジが、咬合エッジ22および歯14に対して近接して配置されるように、選択することができる。そのような寸法の場合には、ウィンドウ50は、歯14および/または咬合エッジ22と一緒に表面(例えば、骨)に対して係合することがなく、また、摩耗を受けることがなく、また、歯14および/または咬合エッジ22に対して作用する切削力を受けることがない。
しかしながら、代替可能な実施形態においては、ウィンドウが様々な幾何形状を有し得ることは、理解されるであろう。例えば、一実施形態においては、ウィンドウは、咬合エッジおよび/または歯の基端部よりも先端側にまで延在する寸法のものとすることができる。そのような実施形態においては、ウィンドウの先端部は、咬合を容易とするように形成することができる(例えば、尖鋭なエッジすなわち尖ったエッジを有して形成することができる)。さらなる実施形態においては、ウィンドウは、咬合エッジおよび/または歯としての使用に好適であるよう、比較的大きな摩耗耐性および/または比較的大きな強度を有した材料から形成することができる。他の実施形態においては、ウィンドウは、カットウェイ部分の幅の一部だけを(例えば、端部31−2から、端部31−3に届かない位置までを)カバーすることができる。
上述したように、ある種の実施形態においては、ウィンドウは、連続的なものとすることができ、シャフトに対しての連続的な外表面を形成することができる。しかしながら、代替可能な実施形態においては、ウィンドウは、2つまたはそれ以上のピースから形成することができる。それらピースは、シャフトに対して連続的な外表面を形成し得る寸法とすることができる。代替可能な実施形態においては、それらピースは、カットウェイ部分の所望部分をカバーし得るような不連続な寸法のものとすることができ、それらピースどうしの間に1つまたは複数のスペースを有することができる。
挿入デバイス10’の動作時には、長尺の挿入シャフト12は、孔40内に、アンカーおよび関連する器具(図示せず)を受領する。そのような器具の例には、限定するものではないけれども、閉塞器具やドリルやアンカー挿入デバイスがある。例えば、ある種の実施形態においては、アンカーは、長尺のインサータ上に取り付けることができ、シャフト12の基端部のところにおいて孔40内に導入することができる。インサータも、また、孔40内に受領され得る寸法のものとすることができる。インサータを使用することにより、アンカーを、シャフト12の基端部から先端部20へと付勢することができる。シャフト12の基端部は、外科的制御を受けることができ、これにより、挿入シャフト12を、孔40によって規定された軸線42に沿って外科手術サイト内へと挿入することができる。これと同時に、先端部20のところにおいて、ウィンドウ50は、シャフト12の先端部20のところにおいて孔40内を通過する対象物(例えば、受領されたアンカーおよび/または器具)を見ることを可能とするとともに、対象物に対して側方支持を提供することができる。
ウィンドウ50は、任意の適切な係合機構によって、シャフト12に対して取り付けることができる。そのような係合機構の例には、限定するものではないけれども、1つまたは複数の接着剤や、摩擦係合(例えば、オーバーモールド)や、押込係合(すなわち、スナップイン)や、機械的インターロック(例えば、グルーブ、突起、等)、がある。そのような係合機構は、ウィンドウ50およびシャフト12の1つまたは複数の表面上に(例えば、壁32の側面上に、および/または、ウィンドウ50の側面上に)存在することができる。
図2の実施形態に関して継続して説明すると、透明なあるいは部分的に透明なウィンドウ材料が、カットウェイ部分30内に提供されており、シャフト12に対して取り付けられている。例えば、図2に示すように、カットウェイ部分30は、全体的に矩形とすることができ、シャフト12をなす壁32に対して、3つの端部31−1,31−2,31−3を境界としている。カットウェイ部分30の第4の端部(例えば、先端向きの端部31−4)は、開放されている。その結果、この第4の端部は、挿入デバイス10’のうちの、咬合エッジ22に隣接して配置された挿入端部を規定する。これにより、咬合表面を見ることが可能とされる。よって、カットツール10’の先端部20は、回転周縁を有しており、この周縁は、部分的には咬合エッジ22によって規定され、部分的にはウィンドウ50の先端部分(例えば、端部31−4)によって規定される。
図2の実施形態は、4つの端部を有したカットウェイ部分と、4つの端部を有したウィンドウと、を図示しているけれども、代替可能な実施形態においては、カットウェイ部分および/またはウィンドウを、他の形状でもって形成し得ること、および、カットウェイ部分および/またはウィンドウが、より多数のあるいはより少数の端部を有し得ることは、理解されるであろう。さらに、ウィンドウは、シャフト壁のうちの、ウィンドウに対して当接している任意の数の端部のところにおいて、シャフトに対して固定することができる。
図2の実施形態は、先端向きに開口した端部を有したカットウェイ部分を図示しているけれども、また、代替可能な実施形態においては、カットウェイ部分を他の端部において開口したものとし得ることは、理解されるであろう。
ある種の実施形態においては、ウィンドウ50は、シャフト12を規定している壁32の外表面52の少なくとも一部に対して面一であるような寸法のものとすることができる。例えば、ウィンドウ50の厚さは、シャフト12の壁32の厚さとほぼ同じものとすることができる。よって、ウィンドウ50がカットウェイ部分30内に配置されたときには、ウィンドウ50は、カットウェイ部分30に対して隣接したところにおいて、シャフト12の外表面52に対して、連続的な面一の表面を形成する。そのような面一構成は、挿入デバイス10’の挿入時に(例えば、カット時にあるいはスナッギング時に)ウィンドウ50が患者の解剖学的構造に対して不用意に係合してしまうことを防止する。これにより、挿入デバイス10’を、患者の解剖学的構造を通して円滑にスライドさせることができる。
代替可能な実施形態においては、ウィンドウの厚さは、シャフトの壁の厚さと比較して、薄いものとも厚いものともすることができる。ウィンドウの厚さがシャフトの壁の厚さよりも薄いものであり、ウィンドウがカットウェイ部分内に取り付けられる場合には、ウィンドウは、シャフトの壁の外表面よりも下方に凹むことができる。ウィンドウの厚さがシャフトの壁の厚さよりも厚いものであり、ウィンドウがカットウェイ部分内に取り付けられる場合には、ウィンドウは、シャフトの壁の外表面よりも上方に突出することができる。
代替可能な実施形態においては、図3A,3B,4A,4Bに示すように、挿入デバイス10’は、フレーム付きのポータルすなわち閉塞した端部のポータル(例えば、符号30−1,30−2,30−3,30−4、総称して符号30)として形成されたカットウェイ部分を有して形成されている。ポータルは、シャフト12の壁32の端部によって包囲されているとともに、孔40と連通している。ある種の実施形態においては、カットウェイ部分30’は、孔40の十分な可視化を提供し得るとともに、孔40を通過するアンカーや器具等に関する機械的支持を提供することができる。すなわち、カットウェイ部分30’は、カットウェイと、図2に関して上述したウィンドウと、の双方として機能する。よって、先端部20の回転周縁は、挿入デバイス10’の咬合エッジ22によって全体的に規定される。カットウェイ部分30’は、閉塞端部を有した任意の形状とすることができ、限定するものではないけれども、長円形や矩形や長尺形状とすることができる。
例えば、図3A,3Bは、挿入デバイス10’の一実施形態を示しており、この実施形態においては、挿入デバイス10’は、先端部20のところにおける長円形の切欠という形状で形成された複数のカットウェイ部分30−1,30−2を有している。図4A,4Bは、さらなる代替可能な実施形態を示しており、この実施形態においては、挿入デバイス10’は、先端部20のところにおける矩形の切欠という形状で形成された複数のカットウェイ部分30−3,30−4を有している。
閉塞した端部を有したカットウェイ部分(例えば、符号30’)を有した挿入デバイス10’の他の実施形態においては、上述したように、ウィンドウ材料を、1つまたは複数のカットウェイ部分の少なくとも一部内に配置することができる。そのようなウィンドウ材料は、シャフトの外表面に対して面一とすることも、あるいは、シャフトの外表面よりも下方に凹ませることも、あるいは、シャフトの外表面よりも上方に突出させることも、できる。
既存の挿入デバイスと比較した場合の、図1,2,3A,3B,4A,4Bの手法の利点は、より大きな視認性を提供し得ることであり、また、孔40内をスライドするアンカーが削りを引き起こしてしまうことを防止し得ることであり、さらに、歯(咬合エッジ22)を使用することによって、孔に対してのインサータ10’の係合を容易なものとし得ることである。図5は、挿入デバイス10’の代替可能な実施形態を示している。この実施形態においては、周縁ウィンドウカバー60が使用されており、周縁ウィンドウカバー60は、カットウェイ部分30も含めてシャフト12の先端部20の少なくとも一部を包囲している。周縁ウィンドウカバー60は、シャフト12の先端部20上をスライドし得るよう構成されたチューブ状セグメントの形状とされている。周縁ウィンドウカバー60のチューブ状構造は、先端部20まわりの表面に対しての連続的なカバーを提供するとともに、先端のところにおいておよびカットウェイ部分30のところにおいて、周縁エッジ64を有した透明なあるいは部分的に透明な領域を規定している。周縁ウィンドウカバー60に対しては、挿入デバイス10’に関しての、開放端部を有したカットウェイ部分(例えば、図2,5)あるいは閉塞端部を有したカットウェイ部分(例えば、図3A,3B,4A,4B)を有した上記の様々な実施形態のいずれかを、組み合わせることができる。
ウィンドウ50に関して上述したように、周縁ウィンドウカバー60は、シャフト12に対して、接着剤や摩擦係合や押込係合や他の機械的係合といったような手法によって、固定することができる。例えば、一実施形態においては、周縁ウィンドウカバーは、弾性変形可能な材料(例えば、ポリマー)から形成することができる。これにより、周縁ウィンドウカバーは、先端部20上においてわずかに拡径することができる。代替可能な実施形態においては、周縁ウィンドウカバーは、シャフト上に成型することができる。さらなる実施形態においては、周縁ウィンドウカバーは、シャフトの先端部に対して、接着剤やクリンプやリッジによって、固定することができる。
ある種の実施形態においては、周縁ウィンドウカバー60は、シャフト12の外表面の少なくとも一部に対して(例えば、シャフト12のうちの、カットウェイ部分30よりも基端側の外表面に対して)面一なものとすることができる。例えば、シャフト12は、カットウェイ部分30の基端側にテーパー形状部分62を備えることができる。このテーパー形状部分62は、シャフト12のうちの、テーパー形状部分62の基端側における直径と比較して、シャフト12のうちの、カットウェイ部分30を含めた先端部20に向けての直径を、低減させる。ある種の実施形態においては、テーパー形状部分62は、シャフト12のうちの、カットウェイ部分30を含めた先端部の直径を、周縁ウィンドウカバー60の厚さにほぼ等しい分だけ、低減させることができる。すなわち、カットウェイ部分30を含めたシャフト12の先端部20の直径に、シャフト12を囲む周縁ウィンドウカバー60を加えた直径は、カットウェイ部分30およびテーパー形状部分62よりも基端側における、シャフト12の直径に対して、ほぼ等しいものとすることができる。よって、テーパー形状部分62は、周縁ウィンドウカバー60の厚さを補償し、これにより、シャフト12の長手方向に沿っての直径をほぼ一定に維持することができる。代替可能な実施形態においては、テーパー形状部分を省略することができ、周縁ウィンドウカバーを含めたシャフトの先端部の一部は、カットウェイ部分よりも基端側におけるシャフトの一部よりも大きな直径を有することができる。
「有している」「備えている」「複数の」という用語の各々は、列挙された構成部材を備えたオープンエンドのものであって、列挙されていない追加的な構成部材を備えることができる。「および/または」という用語は、列挙された構成部材の1つまたは複数の構成部材を備えたオープンエンドのものであって、列挙された構成部材の組合せを備えることができる。
当業者には、本発明の精神および本発明の重要な特徴点から逸脱することなく、本発明を他の特定の態様で具現し得ることは、明らかであろう。したがって、上記の様々な実施形態は、本発明を何ら限定するものはなく、本発明の単なる例示に過ぎない。よって、本発明の範囲は、上記の説明によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって規定されるものである。したがって、特許請求の範囲と等価な範囲におけるすべての変更は、本発明内に包含されることが意図されている。
10 挿入デバイス、外科的デバイス
10’ 改良された挿入デバイス、改良された外科的デバイス
12 挿入シャフト
14 スパイク先端、歯
20 先端部
30 カットウェイ部分
30−1 フレーム付きのポータル、閉塞した端部のポータル、ウィンドウのカットウェイ部分
30−2 フレーム付きのポータル、閉塞した端部のポータル、ウィンドウのカットウェイ部分
30−3 フレーム付きのポータル、閉塞した端部のポータル、ウィンドウのカットウェイ部分
30−4 フレーム付きのポータル、閉塞した端部のポータル、ウィンドウのカットウェイ部分
31 端部
32 壁
40 カニューレ状内面、孔
42 軸線、長手方向軸線
44 カニューレ状内面
50 ウィンドウ
52 外表面
60 周縁ウィンドウカバー
62 テーパー形状部分

Claims (16)

  1. 外科的デバイスであって、
    全体的に長尺の挿入シャフトであるとともに、基端部と先端部との間にわたって長手方向軸線に沿って延在するカニューレ状内面を有し、このカニューレ状内面が、内部にアンカーまたは器具をスライド的に受領し得る寸法のものとされ、前記基端部が、外科的制御を受け、これにより、前記カニューレ状内面によって規定された軸線に沿っての外科手術サイト内への前記挿入シャフトの挿入が制御される、挿入シャフトと;
    前記挿入シャフトの前記先端部のところに配置されたウィンドウであるとともに、前記挿入シャフトの前記カニューレ状内面に対しての視覚的連通を提供し、さらに、前記挿入シャフトの前記先端部を通してスライドする前記アンカーに対しての側方支持を提供する、ウィンドウと;
    を具備している、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  2. 請求項1記載の外科的デバイスにおいて、
    さらに、前記挿入シャフトの前記先端部に形成されたカットウェイ部分を具備し、
    前記ウィンドウが、前記カットウェイ部分の少なくとも一部をカバーする材料から形成されている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  3. 請求項2記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、透明である、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  4. 請求項2記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、部分的に透明である、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の外科的デバイスにおいて、
    前記カットウェイ部分が、少なくとも1つの端部において開放されてしている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  6. 請求項5記載の外科的デバイスにおいて、
    前記カットウェイ部分の前記少なくとも1つの開放された端部が、先端向きの端部である、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記挿入シャフトの前記先端部に形成されたカットウェイ部分を備え、
    このカットウェイ部分が、前記挿入シャフトによってこのカットウェイ部分のすべての端部を閉塞されたものとされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  8. 請求項6記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウの先端側エッジが、前記挿入シャフトの前記先端部から所定距離の分だけ離間されている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  9. 請求項1〜6,8のいずれか1項に記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記挿入シャフトの外表面の一部を形成する、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  10. 請求項9記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記挿入シャフトの前記外表面の少なくとも一部に対して面一とされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  11. 請求項10記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記挿入シャフトの前記カットウェイ部分内に配置され、
    前記ウィンドウの厚さが、前記挿入シャフトの壁厚さと同じとされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  12. 請求項1〜6,9のいずれか1項に記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記カットウェイ部分を含めて前記挿入シャフトの前記先端部の少なくとも一部を包囲する寸法のチューブとされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  13. 請求項12記載の外科的デバイスにおいて、
    前記ウィンドウが、前記挿入シャフトの前記外表面のうちの、前記カットウェイ部分よりも基端側の少なくとも一部に対して、面一とされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  14. 請求項13記載の外科的デバイスにおいて、
    前記挿入シャフトの前記先端部のうちの前記カットウェイ部分を含む部分に、前記挿入シャフトを包囲するチューブ状の前記ウィンドウを加えた直径が、前記挿入シャフトの、前記カットウェイ部分よりも基端側の直径と同じとされている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の外科的デバイスにおいて、
    前記挿入シャフトが、さらに、前記挿入シャフトの前記先端部に形成された複数の歯を備えている、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
  16. 請求項15記載の外科的デバイスにおいて、
    前記歯が、前記カットウェイ部分に対して連続的であり、
    前記歯が、前記カットウェイ部分の鋭角傾斜エッジによって規定されたエッジを形成する、
    ことを特徴とする外科的デバイス。
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