JP2016506396A - 不飽和化合物のためのシス/トランス異性化触媒としてのポリチオール - Google Patents

不飽和化合物のためのシス/トランス異性化触媒としてのポリチオール Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリチオールをシス/トランス異性化触媒として用いる、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aのシス/トランス異性化の方法に関する。この異性化は、非常に効率的かつ迅速であることが認められた。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、不飽和化合物のシス/トランス異性化に関する。
[背景技術]
不飽和化合物は、炭素−炭素二重結合を有している。これらの化合物は、シスまたはトランス配置のいずれかで存在する。特にC=Oを有する官能基を有する不飽和化合物は技術的に非常に重要であり、どちらの二重結合異性体(シスまたはトランス)が対応する化合物において存在するかに依存して異なる特性を有する。これらの化合物は、矯味矯臭剤および芳香剤、薬学的組成物、ならびにビタミンの合成、特にビタミンK1およびトコフェロールの合成の分野にとって特に重要である。異性体は特に、匂いの点およびそれぞれの炭素−炭素二重結合への不斉付加に対するそれらの挙動の点で異なる。
炭素−炭素二重結合は異性化され得ることが知られている。遷移金属誘導体および硫黄化合物(例えば、硫化物または二硫化物またはモノメルカプタン)は、例えば、独国特許出願公開第2557837号明細書に記載されているようにファルネソールを異性化することが知られている。
米国特許第4,028,385号明細書は、ファルネシル酢酸およびエステルの異性化のための遷移金属触媒および有機硫黄化合物、例えば、硫化物または二硫化物またはモノメルカプタン、ならびに対応する立体異性混合物の精留を開示している。
しかしながら、従来技術によって開示された有機硫黄化合物は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステル、および不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物のためにはそれほど効率的ではないことが認められた。
[発明の概要]
したがって、本発明が解決しようとする課題は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される化合物のための異性化方法および非常に効率的な異性化触媒をそれぞれ提供することである。
驚くべきことに、請求項1、8および10に記載の方法ならびに請求項16に記載の組成物が、この課題を解決することができることが見出された。ポリチオールが、上述の化合物の異性化に特に好適であることが見出された。ポリチオールは、これらの化合物の炭素−炭素二重結合を非常に効率的に異性化する。本発明の方法により、所望されない異性体のほとんど全てが所望される異性体に変換されたものとなることが可能になった。これは、純粋な異性体の場合に可能であるだけでなく、混合物の場合にも可能である。
本発明のさらなる態様は、さらなる独立請求項の主題である。特に好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
図1a)は、表1の触媒を5重量%の量で6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンのE異性体またはZ異性体に添加した、異性化実験の結果を示している。図1b)は、それらの触媒についての安定性挙動を示している。 図2a)は、4,4’−チオジベンゼンチオールを6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンのE異性体またはZ異性体それぞれに異なる濃度で添加した、異性化実験の結果を示している。 図3a)は、表2に示されるように異なる量のポリチオールを6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンのE異性体またはZ異性体に添加した、異性化実験の結果を示している。 図4a)〜c)は、5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)を6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンのE異性体またはZ異性体に添加し、続いて表3に示される溶媒を添加した、異性化実験の結果を示している。図4a)は、異性化の速度に対するDMFの加速効果を示している。図4b)は、異性化の速度に対するイオン液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミドの加速効果を示している。図4c)は、異性化の速度に対するDMSOの加速効果を示している。 図5a)〜c)は、5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)を6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−13−トリエン−2−オンのZZ異性体に添加した、異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、105℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、図5a)においてはZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図5b)においては、y軸は、(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図5c)においては、y軸は、EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。 図6a)〜c)は、5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)を6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンのEZ異性体およびZE異性体の混合物に添加した、異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、90℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、図6a)においてはZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図6b)においては、y軸は、(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図6c)においては、y軸は、EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。
[発明の詳細な説明]
第1の態様において、本発明は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aのシス/トランス異性化の方法であって、
a)不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体を供給する工程と、
b)工程a)の不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体にポリチオールを添加する工程と、
c)ポリチオールと不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体との混合物を、20℃〜不飽和化合物Aの沸点の間、特に50℃〜不飽和化合物Aの沸点の間の温度まで加熱する工程と
を含み、不飽和化合物Aのシス/トランス異性体の混合物をもたらす、方法に関する。
本明細書において用語「互いに独立して」とは、置換基、部分、または基との関連において、同様に示された置換基、部分、または基が、同じ分子内で異なる意味を持って同時に存在し得ることを意味する。
本明細書において使用される場合、「ポリ」で始まる物質名(例えば、ポリチオール)は、1分子当たり2個以上の対応する官能基を形式的に含有する物質をいう。
「Cx〜y−アルキル」基は、x〜y個の炭素原子を含むアルキル基であり、すなわち、例えば、C1〜3−アルキル基は、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基である。アルキル基は、直鎖または分岐であり得る。例えば、−CH(CH)−CH−CHは、C−アルキル基と考えられる。
「Cx〜y−アルキレン」基は、x〜y個の炭素原子を含むアルキレン基であり、すなわち、例えば、C〜Cアルキレン基は、2〜6個の炭素原子を含むアルキル基である。アルキレン基は、直鎖または分岐であり得る。例えば、基−CH(CH)−CH−は、C−アルキレン基と考えられる。
「芳香族ポリチオール」は、芳香族炭化水素に直接結合している2個以上のSH基を有するポリチオールである。
「フェノール性アルコール」とは、本明細書において、芳香族基に直接結合したヒドロキシル基を有するアルコールを意味する。
本明細書において使用される場合、用語「ステレオジェン中心(stereogenic centre)」は、基のうちの任意の2つのものの相互交換が立体異性体に繋がることとなるように基を有する原子である。立体異性体は、同じ分子式および結合原子の順序(構造)を有するが、空間におけるそれらの原子の三次元的配向が異なる異性体分子である。
ステレオジェン中心における配置は、RまたはSのいずれかであると定義される。立体化学におけるR/S概念および絶対配置の決定の規則は、当業者に知られている。
本明細書において、炭素−炭素二重結合は、前記炭素−炭素二重結合への分子水素の付加がステレオジェン炭素中心の形成に繋がる場合は「プロキラル」であると定義される。
シス/トランス異性体は、二重結合において異なる配向を有する配置異性体である。本明細書において、用語「シス」は「Z」の代わりに同等に使用され、逆の場合も同様であり、また、「トランス」は「E」の代わりに同等に使用され、逆の場合も同様である。したがって、例えば、用語「シス/トランス異性化触媒」は、用語「E/Z異性化触媒」と同等である。
「シス/トランス異性化触媒」は、シス異性体(Z異性体)をシス/トランス異性体混合物(E/Z異性体混合物)に異性化することができる、またはトランス異性体(E異性体)をシス/トランス異性体(E/Z異性体混合物)に異性化することができる触媒である。
用語「E/Z」、「シス/トランス」および「R/S」とは、それぞれ、EおよびZの混合物、シスおよびトランスの混合物、ならびにRおよびSの混合物を意味する。
用語「異性化」または「異性化する」は、文献全体において、シス/トランス異性化に限定されると理解されるべきである。
「平衡シス/トランス比」は、特定の一対のシスおよびトランス異性体の比であって、長時間にわたって、すなわちシス/トランス比のさらなる変化がやがて全く観察され得なくなるまで、前記シスまたはトランス異性体のいずれかを本発明の方法を用いた異性化に供する結果として達成される比である。シス/トランス異性体の各対は、異なる平衡シス/トランス比を有している。
「非平衡シス/トランス比」は、「平衡シス/トランス比」と異なるシス異性体とトランス異性体との任意の比である。
「不飽和」の化合物、ケトン、ケタール、アルデヒド、アセタール、カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルまたは不飽和カルボン酸のアミドは、オレフィン性、すなわちその化学構造中に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有している、不飽和のケトン、アルデヒド、ケタール、アルデヒド、アセタール、カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルまたは不飽和カルボン酸のアミドであって、好ましくは、少なくとも1個のプロキラル炭素−炭素二重結合を有するものと定義される。
記号または基について同一の表示がいくつかの式において存在する場合、本明細書においては、1つの特定の式との関連においてなされた前記基または記号の定義が、前記同じ表示を含む他の式にも適用される。
本明細書において、任意の一重の点線は、置換基を分子の残りに結合させている結合を表す。
本明細書において、ボールド体表示(例えば、AまたはIlbpまたはIhbp)は、読み易さを改善するためおよび識別のためにのみ本明細書において使用される。
[不飽和化合物A]
不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aは、その化学構造中に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有し、好ましくは、少なくとも1個のプロキラル炭素−炭素二重結合を有する。
不飽和化合物Aは、2個以上のプロキラル炭素−炭素二重結合および/または1個以上の非プロキラル炭素−炭素二重結合を有し得る。
好ましくは、不飽和化合物Aは、式(I−0A)または(I−0B)または(I−0C)または(I−0D)または(I−0E)または(I−0F)
Figure 2016506396

[式中、R’は、さらなる炭素−炭素二重結合を含有していてもよい、直鎖または脂環式のヒドロカルビル基を表し、Q’は、
Figure 2016506396

(式中、Rは、C〜C−アルキル基、特にメチル基を表し、
およびQは、C〜C10アルキル基またはハロゲン化C〜C10アルキル基;C〜C−アルキル基を表すか、またはC〜Cアルキレン基を一緒に形成するか、またはC〜Cシクロアルキレン基を一緒に形成し、
R’’は、C〜C−アルキル基、特にメチルまたはエチル基を表し、
R’’’は、HまたはC〜C−アルキル基、特にメチルまたはエチル基を表す)
からなる群から選択される基を表し、
波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、
式(I−0B)または(I−0D)または(I−0F)中の点線を有する二重結合
Figure 2016506396

は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表す]のものである。
一実施形態において、式(I−0A)または(I−0C)は、式
Figure 2016506396

の基R’を有し、好ましくは、メチルケトンまたはそのケタールであり、好ましくは、α−イオノン、β−イオノン、γ−イオノン;α−イソ−イオノン、β−イソ−イオノン、γ−イソ−イオノン;α−ノルマル−メチルイオノン、β−ノルマル−メチルイオノンもしくはγ−ノルマル−メチルイオノン;またはそのケタールである。
不飽和化合物Aは、不飽和ケトンまたは不飽和ケタールまたは不飽和アルデヒドまたは不飽和アセタールであることが好ましい。
1つの好ましい実施形態において、不飽和化合物Aは、不飽和ケトンもしくはそのケタールまたは不飽和アルデヒドもしくはそのアセタールであり、カルボニル基に対してγ,δ位に炭素−炭素二重結合を有する。
別の好ましい実施形態において、不飽和化合物Aは、不飽和ケトンもしくはそのケタールまたは不飽和アルデヒドもしくはそのアセタールであり、カルボニル基に対してα,β位に炭素−炭素二重結合を有する。
さらに別の好ましい実施形態において、不飽和化合物Aは、不飽和ケトンもしくはそのケタールまたは不飽和アルデヒドもしくはそのアセタールであり、カルボニル基に対してα,β位に炭素−炭素二重結合を有し、かつカルボニル基に対してγ,δ位に炭素−炭素二重結合を有する。
不飽和化合物Aは、式(I)または(II)
Figure 2016506396

(式中、Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜3の値を表し、但し、mとpとの合計は、0〜3であり、
波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
Figure 2016506396

は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
Figure 2016506396

は、ステレオジェン中心を表す)のものであることが強く好ましい。
mとpとの合計は、好ましくは0〜2、特に0または1である。
したがって、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドは、単一の物質であり得るか、または
Figure 2016506396

で示されるステレオジェン中心においてもしくは波状結合が結合した二重結合において異なる配向を有する異なる立体異性体の混合物であり得る。しかしながら、式(I)または(II)の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドは、ステレオジェン中心および二重結合において特定の配置を有する単一の立体異性体であることが好ましい。ステレオジェン中心における配置は、R配置であることが好ましい。p≧2の場合は、
Figure 2016506396

で示される異なるステレオジェン中心の全てが同じ配置を有すること、すなわち、全てがS配置または全てがR配置を有すること、好ましくは全てがR配置にあることが好ましい。
特に好ましい不飽和ケトンまたはアルデヒドは、式(II)を有する。最も好ましくは、不飽和ケトンまたはアルデヒドは、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール、3,7−ジメチルオクタ−2−エナール、6,10−ジメチルウンデカ−3,5,9−トリエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10−ジメチルウンデカ−3,5−ジエン−2−オン、(R)−6,10−ジメチルウンデカ−3−エン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンおよび(R)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択される。
最も好ましくは、不飽和ケトンまたはアルデヒドは、ケトンである。
さらに、不飽和化合物Aは、不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドのケタールまたはアセタール、特に、式(I)または(II)のアセタールまたはケタールであることが好ましい。
ケトンからのケタールの形成またはアルデヒドからのアセタールの形成自体は、当業者に知られている。
不飽和ケトンのケタールは、好ましくは、上述の不飽和ケトンおよびアルコールから形成され得る。不飽和アルデヒドのアセタールは、上述の不飽和アルデヒドおよびアルコールから形成され得る。
アセタールまたはケタールの代替的な合成経路があることは、当業者に知られている。原則的に、ケタールおよびアセタールは、例えば、両方の全内容が参照により本明細書に援用される、Perio et al.,Tetrahedron Letters 1997,38(45),7867−7870、またはLorette and Howard,J.Org.Chem.1960,25,521−525に開示されるように、ケトンまたはアルデヒドをオルト−エステルで処理することによって、またはトランスケタール化によっても形成され得る。
好ましくは、ケタールまたはアセタールは、上述の不飽和ケトンまたは不飽和アルデヒドおよびアルコールから形成される。
ケタールまたはアセタール形成のために使用されるアルコールは、原則として、任意のアルコールであり得、すなわち、アルコールは、1個以上のヒドロキシル基を含み得る。アルコールは、フェノール性アルコールまたは脂肪族もしくは脂環式アルコールであり得る。しかしながら、好ましくは、アルコールは、1個のヒドロキシル基(=モノール)または2個のヒドロキシル基(=ジオール)を有する。
アルコールが1個のヒドロキシル基を有するものである場合において、アルコールは、好ましくは、1個〜12個の炭素原子を有するアルコールである。特に、1個のヒドロキシル基を有するアルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、ペンタン−1−オール、3−メチルブタン−1−オール、2−メチルブタン−1−オール、2,2−ジメチルプロパン−1−オール、ペンタン−3−オール、ペンタン−2−オール、3−メチルブタン−2−オール、2−メチルブタン−2−オール、ヘキサン−1−オール、ヘキサン−2−オール、ヘキサン−3−オール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−ブタノール、2,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、およびヘプタノール、オクタノールの全ての構造異性体、およびハロゲン化C〜C−アルキルアルコール、特に2,2,2−トリフルオロエタノールからなる群から選択される。特に好適であるものは、第一級または第二級アルコールである。好ましくは、第一級アルコールが、1個のヒドロキシル基を有するアルコールとして使用される。特に、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールまたは2,2,2−トリフルオロエタノール、好ましくは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたは2,2,2−トリフルオロエタノールが、1個のヒドロキシル基を有するアルコールとして使用される。
別の実施形態において、アルコールは、ジオールである。好ましくは、ジオールは、エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−2,4−ジオールおよび2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ベンゼン−1,2−ジオールおよびシクロヘキサン−1,2−ジオールからなる群から選択される。2つのシクロヘキサン−1,2−ジオールからの好ましい立体異性体は、syn−シクロヘキサン−1,2−ジオール(=シス−シクロヘキサン−1,2−ジオール)である。
2つのヒドロキシル基は、一実施形態において、2つの隣接する炭素原子に結合しており、したがって、これらのジオールは、ビシナルジオールである。ビシナルジオールは、ケタールまたはアセタールにおいて5員環を形成する。
特に好適であるものは、エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,2−ジオール、ベンゼン−1,2−ジオールおよびsyn−シクロヘキサン−1,2−ジオール、特にエタン−1,2−ジオールからなる群から選択されるビシナルジオールである。
他の特に好適であるものは、ヒドロキシル基が3個の炭素原子によって隔てられており、したがって、ケタールまたはアセタールにおいて非常に安定な6員環を形成するジオールである。この種の特に好適なジオールは、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチルブタン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−2,4−ジオールおよび2−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールである。
好ましくは、第一級アルコールがジオールとして使用される。
アセタールまたはケタール形成のために使用される反応条件および化学量論は、当業者に知られている。特に、アセタールまたはケタールは、酸の影響下において形成される。
不飽和ケトンの好ましいケタールまたは不飽和アルデヒドの好ましいアセタールは、式(XI)または(XII)のものである。
Figure 2016506396
式(XI)および(XII)における基および記号は、式(I)および(II)について本明細書において先に定義されたのと同じ意味を有する。
およびQは、個々にか、両方とも、C〜C10アルキル基もしくはハロゲン化C〜C10アルキル基を表すか、
または、C〜Cアルキレン基もしくはC〜Cシクロアルキレン基を一緒に形成する。
およびQは、特に、
直鎖のC〜C10アルキル基もしくはフッ素化された直鎖のC〜C10アルキル基、好ましくは直鎖のC〜Cアルキル基もしくは−CHCF基、
または、式
Figure 2016506396

(式中、Q、Q、QおよびQは、各々独立して、水素原子またはメチルもしくはエチル基である)の基
のいずれかを表す。
好ましくは、式(XI)または(XII)のケタールまたはアセタールは、(E)−2−(4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、(E)−2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6−ジエン、(E)−2−(4,8−ジメチルノナ−3−エン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、(E)−6,10−ジメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−5−エン、(E)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R,E)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(E)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、(R,E)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、(Z)−2−(4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、(Z)−2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6−ジエン、(Z)−2−(4,8−ジメチルノナ−3−エン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、(Z)−6,10−ジメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−5−エン、(Z)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R,Z)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,5,5−トリメチル−2−((3E,7E)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(6E,10E)−2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、2,5,5−トリメチル−2−((3E,7E)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(5E,9E)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、2,5,5−トリメチル−2−((3Z,7E)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,5,5−トリメチル−2−((3E,7Z)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,5,5−トリメチル−2−((3Z,7Z)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(6Z,10E)−2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、(6E,10Z)−2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、(6Z,10Z)−2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、2,5,5−トリメチル−2−((3Z,7E)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,5,5−トリメチル−2−((3E,7Z)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,5,5−トリメチル−2−((3Z,7Z)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(5Z,9E)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、(5E,9Z)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、(E)−2−(2,6−ジメチルヘプタ−1−エン−1−イル)−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、(E)−3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、(E)−3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2,6−ジエン、(Z)−2−(2,6−ジメチルヘプタ−1−エン−1−イル)−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、(Z)−3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、(Z)−3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2,6−ジエン、2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、(R)−2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、2−((1Z,3E)−4,8−ジメチルノナ−1,3,7−トリエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2−((1E,3Z)−4,8−ジメチルノナ−1,3,7−トリエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2−((1Z,3Z)−4,8−ジメチルノナ−1,3,7−トリエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、(6Z,8E)−2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6,8−トリエン、(6E,8Z)−2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6,8−トリエン、(6Z,8Z)−2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6,8−トリエン、(Z)−2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R,Z)−2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(Z)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エンおよび(R,Z)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エンである。
工程a)で、不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体が供給される。
一実施形態において、化合物Aの一方の単一の立体異性体のみが供給される。化合物Aのそのような単一の立体異性体は、立体特異的合成の結果または立体異性体の分離プロセスの結果であり得る。
別の実施形態において、不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体は、非平衡シス/トランス比のシス異性体およびトランス異性体の混合物として供給される。典型的に、そのような非平衡シス/トランス比は、70/30より大きい、好ましくは80/20より大きい、より好ましくは90/10より大きいか、または30/70より小さい、好ましくは20/80より小さい、より好ましくは10/90より小さい。
[ポリチオール]
工程b)で、工程a)の不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体に、ポリチオールが添加される。
ポリチオールは、炭素炭素二重結合を異性化するシス/トランス異性化触媒である。
メルカプト基を1個だけ有するチオール(すなわち、モノチオール)は、不飽和化合物Aのためのシス/トランス異性化触媒として使用され得ないか、またはポリチオールと比べて非常に乏しい効率しか示さないことが我々によって認められたということに注目することが重要である。
ポリチオールとして特に好適なものは、芳香族ポリチオールまたは式(X)
Figure 2016506396

(式中、n1は、1〜4の整数、特に2を表し、
m1は、2〜8の整数、特に3または4、好ましくは4を表し、
Aは、28g/mol〜400g/molの間、特に90〜150g/molの間の分子量の脂肪族のm1価の炭化水素基を表す)のポリチオールである。
好ましいポリチオールの第1のグループは、芳香族ポリチオールである。SH基は、芳香族炭化水素上に直接結合されている。芳香族炭化水素は、1つまたはいくつかの芳香族環を有し得る。それらの芳香族環は、縮合環系を形成し得るか、またはスペーサーによって(例えば、アルキレン基もしくは官能基によって)隔てられ得る。SH基は、同じ芳香族環上または異なる芳香族環上に直接結合され得る。
芳香族ポリチオールとして特に好ましいものは、4,4’−ジメルカプトビフェニルまたは4,4’−チオジベンゼンチオールである。
好ましいポリチオールのさらなる基は、式(X)のポリチオールである。
これらの物質は、ポリオールA(OH)m1と末端メルカプト基を有するカルボン酸SH−(CHn1−COOHとのエステルである。62〜538の間の分子量を有する好ましいポリオールA(OH)m1は、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールメタン、トリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールの異性体、1,5−ペンタンジオールの異性体、1,6−ヘキサンジオールの異性体、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび異性体、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、デカメチレングリコール、ノルボルニレングリコール、1,4−ベンゼンジエタノール、2,4−ジメチル−2−エチレンヘキサン−1,3−ジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、エトキシ化トリメチロールプロパン、トリメチロールヘキサン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール(=2,2’−(オキシビス(メチレン))ビス(2−(ヒドロキシメチル)−プロパン−1,3−ジオール))、ジ(トリメチロールプロパン)(=2,2’−(オキシビス(メチレン))ビス(2−エチルプロパン−1,3−ジオール))、ジ(トリメチロールエタン)(=2,2’−(オキシビス(メチレン))ビス(2−メチルプロパン−1,3−ジオール))、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールである。
当業者は、上記のエステルが、ポリオールと上述の末端メルカプト基を有するカルボン酸との反応に限定されることなく異なる方法によって調製され得ることを知っている。
ポリチオールであるペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(メルカプトアセテート)、グリコールジメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラ−(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリ−(3−メルカプトプロピオネート)(=2−エチル−2−(((3−メルカプトプロパノイル)オキシ)メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(3−メルカプトプロパノエート))およびグリコールジ−(3−メルカプトプロピオネート)は、式(X)の極めて好ましいポリチオールであることが明らかになっており、上述のポリチオールの全てのもののうちの好ましいポリチオールである。
シス/トランス異性化触媒としての式(X)のポリチオールの使用は、ポリチオールが一般的に非常に低い蒸気圧(すなわち、高い沸点)を有しており、このことにより、それらを高温において(例えば、低沸点異性体を蒸留する間に)使用することが可能になるので、非常に有利である。さらに、ポリチオールは、1分子量当たりに高い密度のチオール官能基を有しており、このことは、ほんの少しの触媒しか添加される必要がないので、非常に有利である。
シス/トランス異性化触媒としてのポリチオールの使用は、それらは非常に迅速な異性化を可能にするので非常に有利である。
不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体に添加されるポリチオールの量は、不飽和化合物Aの量に対して好ましくは1〜20重量%の間、特に3〜5重量%の間である。
モル比の点から見ると、ポリチオールと不飽和化合物Aとのモル比は、1/100〜20/100の間、特に1/100〜4/100の間であることが好ましい。
不飽和化合物Aへのポリチオールの添加の仕方は重大ではなく、必要に応じて行われ得る。ポリチオールは、工程c)の前または工程c)の間に添加され得る。
[異性化]
工程c)で、ポリチオールと不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体との混合物が、20℃〜不飽和化合物Aの沸点の間、特に50℃〜不飽和化合物Aの沸点の間の温度まで加熱される。本明細書において、「不飽和化合物Aの沸点」は、当該方法によって形成される最低沸点のシスまたはトランス異性体の沸点であると定義される。
ポリチオールおよび温度の作用の下で、不飽和化合物Aのシスおよび/またはトランス異性体は異性化する。異性化によって形成されるシス異性体とトランス異性体との比は、経時的に徐々に平衡(例えば、平衡シス/トランス比)に収束する。この平衡シス/トランス比は、各不飽和化合物Aについて異なる特異的な値である。
異性化の速度はポリチオールに強く依存すること、およびポリチオールはモノチオールよりもはるかに迅速であることが認められた。さらに、ポリチオールは、モノチオールと比べて高温における不飽和化合物Aのより少ない劣化に繋がることも認められた。
さらに、極性溶媒(例えば、アミド、ピロリドン、スルホン、スルホキシド、イオン液体、特に、N,N−ジメチルホルミド(DMF)またはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)および1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド)の添加は、異性化に対して加速効果を有することが認められた。
したがって、シス/トランス異性化の方法は、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホランおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることが好ましい。
シス/トランス異性化の方法は、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることがより好ましい。
不飽和化合物Aのシス異性体またはトランス異性体の異性化は、非常に多くの場合にこれらの異性体のうちの一方が関心のある異性体であるので非常に興味深い。シス異性体およびトランス異性体は一般に、異なる特性を有している。例えば、関心のある中心的な特性(例えば、匂いまたは特定の化学反応における反応性)は、トランス異性体とシス異性体とを比べた場合に著しく異なる。シトラールの場合において、トランス異性体であるゲラニアール(=(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール)は強いレモンの香りを有するのに対して、シス異性体であるネラール(=(Z)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエナール)は、それほど強烈でないが、より甘いレモンの香りを有する。他方において、不飽和化合物Aがプロキラル炭素−炭素二重結合を有する場合、プロキラル炭素−炭素二重結合は、特定の立体異性配置のキラル化合物の形成に繋がり得る。例えば、不飽和化合物Aの不斉水素化は、RまたはS配置のステレオジェン中心の形成に繋がる。
異性化は、所望されない異性体の少なくとも一部を所望される異性体(=関心のある異性体)に変換するという独特の可能性を提供する。最適な仕方で異性化および単離の方法を行うと、所望されない異性体または所望されるおよび所望されないシス/トランス異性体の混合物から出発して、所望されない異性体のほとんど全てが所望される異性体に変換され得ることさえ達成され得る。この可能性についてのさらなる詳細は、本明細書において後述される。
不飽和化合物Aのシス/トランス異性化の上記の方法は、不飽和化合物Aのシス/トランス異性体の混合物をもたらす。
この混合物から、異性体、すなわち所望される異性体が単離され得る。シス異性体およびトランス異性体は異なる沸点を有しているので、好ましい単離方法は蒸留である。異性体の熱劣化を最小限にするためには、減圧下において、蒸留塔を使って蒸留することが賢明である。非常に多くの場合、沸点は非常に類似しているが、特定の蒸留技術および装置を用いることにより、それにも拘らず、所望される異性体を分離または少なくとも富化することが可能である。
必ずしも最低沸点の異性体が関心のある異性体であるとは限らないので、原則として、以下に記載される関心のある2つの異なる方法が必要である。
最低沸点の異性体が関心のある異性体である場合においては、さらなる態様において、本発明は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aの特定のシス異性体または特定のトランス異性体を、そのシス異性体およびトランス異性体の混合物から製造する方法であって、
i)不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物を供給する工程と、
ii)ポリチオールを添加する工程と、
iii)混合物を、工程i)のシス/トランス異性体の混合物の最低沸点を有する異性体Ilbpの沸点である温度Tiso1まで加熱する工程と、
iv)異性体Ilbpを留去し、異性体Ilbpを収集する工程と、
v)工程ii)において添加されたポリチオールの存在下において、異性体Ilbpよりも高い沸点を有する異性体Ihbpをシス/トランス異性化する工程と
を含み、
工程v)の後に、続いて工程iii)およびiv)およびv)が繰り返され、
収集された異性体Ilbpの重量は、
収集された異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重く、
または、
収集された異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重く、
重量wcisおよび重量wtransは、各々0グラム〜10トンであり、但し、wcisとwtransとの比は、70/30より大きいかまたは30/70より小さく、但し、wcisおよびwtransの両方が0グラムであることはない、
方法に関する。
この方法において、工程i)で、不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物が供給される。シス異性体の重量wcisまたはトランス異性体の重量wtransは0グラム〜10トン(但し、wcisおよびwtransの両方が0グラムであることはない)であるので、この文脈における「混合物」は、単一の立体異性体にも適用され、本当の異性体混合物のみに適用されるのではない。
好ましい実施形態においては、工程i)で供給される混合物中に不飽和化合物Aのシスおよびトランス異性体が両方とも物理的に存在するように、重量wcisおよび重量wtransの両方が、0グラムと異なる。
この方法において、関心のある異性体、すなわち所望される異性体は、工程i)で供給されるシス/トランス異性体の混合物の最低沸点を有する異性体である異性体Ilbpである。
この異性体Ilbpは、蒸留によって単離および分離され、工程iv)で収集される。
純度を最適化するために、蒸留は、他の異性体による不純物が可能な限り少なくなることを保証する特定の蒸留技術を用いることにより行われる。これは特に、所望される異性体の一部、すなわち最も純粋な画分のみが蒸留において収集されるのに対して、残りは蒸留フラスコ中に残されるという点でも達成される。
所望される異性体の収率を最適化するために、工程v)で、異性体Ilbpよりも高い沸点を有する異性体Ihbpが、(工程ii)で添加された)ポリチオールの存在下においてシス/トランス異性化される。
好ましい場合でさえある、異性体Ilbpの一部のみが工程iv)で蒸留され収集される場合において、蒸留の残留物は、依然として異性体Ilbpを含む。この場合において、工程v)で、蒸留の残留物のシス/トランス異性化が行われる。
異性体Ihbpおよび/または蒸留の残留物は、ポリチオールの存在下において、連続的に異性化されるか、バッチ式で異性化される。所望される生成物の除去により蒸留の残留物は非平衡シス/トランス比まで所望されない異性体で富化されているので、系は、ルシャトリエ(Le Chatelier)の原理に従って調整され、ポリチオール、すなわちシス/トランス異性化触媒によって促進される非所望の異性体から所望の異性体への変換(すなわち異性化)により平衡シス/トランス比を達成しようと模索する。工程v)後に、続いて工程工程iii)およびiv)およびv)を繰り返すことにより、収率が高められることが保証される。所望される異性体である異性体Ilbpの全収率は、繰り返しの回数および/または蒸留による分離効率に大きく依存する。
当該方法は、所望されない異性体から所望される異性体への純変換に繋がる。これはすなわち、工程a)で供給される不飽和化合物Aのシス異性体およびトランス異性体の最初の混合物においてシス異性体が重量wcisを有しかつトランス異性体が重量wtransを有する場合、収集される異性体Ilbpの重量が、
− 収集される異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重い、
または、
− 収集される異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重い、
ということを意味する。
前述のように、原則として、所望されない異性体のほとんど全てが、所望される異性体に変換され得る。
したがって、収集される異性体であるIlbp異性体の重量は、wtranとwcisとの合計の、80重量%より重い、好ましくは90重量%より重いことが好ましい。
より高い沸点の異性体が関心のある異性体である場合においては、さらなる態様において、本発明は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aの特定のシス異性体または特定のトランス異性体を、そのシス異性体およびトランス異性体の混合物から製造する方法であって、
a)不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物を供給する工程と、
b)ポリチオールを添加する工程と、
c)混合物を、工程a)のシス/トランス異性体の混合物の最低沸点を有する異性体Ilbpの沸点である温度Tiso1まで加熱する工程と、
d)異性体Ilbpを留去する工程と、
e)工程d)の残留物から異性体Ilbpよりも高い沸点を有する特定の異性体Ihbpを単離し、異性体Ihbpを収集する工程と、
f)工程b)において添加されたポリチオールの存在下において、異性体Ilbpと、工程e)後に残留物がある場合はその工程e)の残留物とをシス/トランス異性化する工程と
を含み、
工程f)の後に、続いて工程c)およびd)およびe)およびf)が繰り返され、
収集された異性体Ihbpの重量は、
収集された異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重く、
または、
収集された異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重く、
重量wcisおよび重量wtransは、各々0グラム〜10トンであり、但し、wcisとwtransとの比は、70/30より大きいかまたは30/70より小さく、但し、wcisおよびwtransの両方が0グラムであることはない、
方法に関する。
この方法において、工程a)で、不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物が供給される。シス異性体の重量wcisまたはトランス異性体のwtransの重量は0グラム〜10トン(但し、wcisおよびwtransの両方が0グラムであることはない)にあるので、この文脈における「混合物」は、単一の立体異性体にも適用され、本当の異性体混合物のみに適用されるのではない。
好ましい実施形態においては、工程a)で供給される混合物中に不飽和化合物Aのシスおよびトランス異性体が両方とも物理的に存在するように、重量wcisおよび重量wtransの両方が、0グラムと異なる。
この方法において、工程a)で供給されるシス/トランス異性体の混合物の最低沸点を有する異性体である異性体Ilbpよりも高い沸点を有する関心のある異性体、すなわち所望される異性体Ihbp
最低沸点異性体Ilbpは、工程d)で留去される。
異性体Ilbpよりも高い沸点を有する特定の異性体Ihbpは、工程d)の蒸留の残留物から単離され、工程e)で収集される。
分離特定の異性体Ihbpの単離は、好ましくは、例えば精留塔における側部取出点を用いかつ前記側部取出において収集される物質のさらなる精留を最終的に用いる特定の蒸留技術(例えばその全内容が参照により本明細書に援用される欧州特許出願公開第2269998A2号明細書、特に図1および3に開示された技術および装置など)によって行われる。
異性体Ihbpの純度を最適化するために、工程d)およびe)における蒸留は、他の異性体による不純物が可能な限り少なくなることを保証する特定の蒸留技術を用いることにより行われる。これは特に、所望される異性体Ihbpの一部、すなわち最も純粋な画分のみが蒸留において収集されるのに対して、その他の画分は蒸留フラスコ中に残された残留物および工程d)で留去された最低沸点異性体Ilbpと組み合わされるという点でも達成される。
工程f)で、異性体Ilbpと、工程e)後に残留物がある場合はその工程e)の残留物とが、工程b)で添加されたポリチオールの存在下において異性化される。
好ましい場合でさえある、異性体Ihbpの一部のみが工程e)で単離され収集される場合において、蒸留の残留物は、依然として異性体Ihbpを含む。
異性体Ilbpおよび工程e)の残留物は、ポリチオールの存在下において、連続的またはバッチ式のいずれかで異性化される。所望される生成物の除去により蒸留の残留物は非平衡シス/トランス比まで所望されない異性体で富化されているので、系は、ルシャトリエの原理に従って調整され、ポリチオール、すなわちシス/トランス異性化触媒によって促進される非所望の異性体から所望の異性体への変換(すなわち異性化)により平衡シス/トランス比を達成しようと模索する。工程f)後に、続いて工程工程c)およびd)およびe)およびf)を繰り返すことにより、収率が高められることが保証される。所望される異性体である異性体Ihbpの全収率は、繰り返しの回数および/または蒸留による分離効率に大きく依存する。
当該方法は、所望されない異性体から所望される異性体への純変換に繋がる。これはすなわち、工程a)で供給される不飽和化合物Aのシス異性体およびトランス異性体の最初の混合物においてシス異性体が重量wcisを有しかつトランス異性体が重量wtransを有する場合、収集される異性体Ihbpの重量が、
− 収集される異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重い、
または、
− 収集される異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重い、
ということを意味する。
前述のように、原則として、所望されない異性体のほとんど全てが、所望される異性体に変換され得る。
したがって、収集される異性体であるIhbp異性体の重量は、wtranとwcisとの合計の、80重量%より重い、好ましくは90重量%より重いことが好ましい。
先の段落で述べた不飽和化合物Aの特定のシス異性体または特定のトランス異性体を製造する両方の方法において、ポリチオールの量は、不飽和化合物Aの量に対して1〜20重量%の間、特に3〜5重量%の間であることが好ましい。
さらに、ポリチオールと不飽和化合物Aとのモル比は、1/100〜20/100の間、特に1/100〜4/100の間であることが好ましい。
さらに、極性溶媒(例えば、アミド、ピロリドン、スルホン、スルホキシド、イオン液体、特に、N,N−ジメチルホルミド(DMF)またはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)および1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド)の添加は、異性化に対して加速効果を有することが認められた。
したがって、シス/トランス異性化の方法は、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホランおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることが好ましい。
シス/トランス異性化の方法は、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることがより好ましい。
さらに、シス/トランス異性化の方法において、ポリチオールは、先に詳細に説明した式(X)のものであることが好ましい。
さらなる態様において、本発明は、
− ポリチオールと、
− 式(I)または(II)の不飽和化合物Aと
を含む組成物に関する。
ポリチオールおよび式(I)または(II)の不飽和化合物A、ならびにそれらの比およびそれらの好ましい実施形態については、本明細書において既に先に詳細に述べた。
前記組成物は、少なくとも1種の極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホランおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される少なくとも1種の極性溶媒をさらに含むことが好ましい。
前記組成物は、少なくとも1種の極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される少なくとも1種の極性溶媒をさらに含むことが好ましい。
さらなる態様において、本発明は、2−(4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6−ジエン、2−(4,8−ジメチルノナ−3−エン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、6,10−ジメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−5−エン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、(R)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、2−(2,6−ジメチルヘプタ−1−エン−1−イル)−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2,6−ジエン、2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、(R)−2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、2−(4,8−ジメチルノナ−1,3,7−トリエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6,8−トリエン、2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R)−2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エンおよび(R)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、ならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択されるケタールまたはアセタールに関する。
これらのケタールおよびアセタールは、本発明の方法に従って異性化されるのに特に好適である。
最後に、さらなる態様において、本発明は、不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aのシス/トランス異性化のための触媒としてのポリチオールの使用に関する。この使用については、本明細書において既に先に詳細に述べた。
[実施例]
本発明を、以下の実験によりさらに説明する。
第1の一連の実験において、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。E異性体は、99.5%(GCにより決定)の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの含有量を有するものとして単離され、Z異性体は、75.4%の(Z)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの含有量および24.1%の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの含有量(合計99.5%の異性体(GCにより決定))を有する富化画分として単離された。
表1の触媒を、5重量%の量(ケトンに関する濃度)でEまたはZ異性体に添加した。次いで、この混合物を撹拌し、アルゴン下において140℃まで加熱した。この条件下において異性化が行われた。EおよびZ異性体の量を、定期的に特定の反応時間後にGCにより測定した。
Figure 2016506396
図1a)は、これらの異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、140℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、試料中で測定された異性体の合計に対するE異性体の百分比(E/(E+Z))を表している。例えば、80%というE/(E+Z)値は、80:20のE/Z比を表している。図1a)は、全ての触媒が異性化を誘導することを示している(すなわち、E異性体の場合は時間が経つにつれて曲線が低下し、Z異性体の場合は時間の経過とともに曲線が上昇する)。図1a)はさらに、ポリチオール(実施例1および2(実線)が、モノチオール(実施例対照1〜対照6(破線))よりもはるかに迅速な異性化に繋がることを示している。図1a)はまた、6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの平衡シス/トランス比が60〜65%E/(E+Z)の間にあることを示している。
図1b)は、安定性挙動を示している。x軸は、この場合もまた加熱の時間(すなわち、140℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、異性化されるべき異性体の純度(「P」単位%)を表しており、GCにより測定される。100%からの逸脱は、1種以上の副生物が形成されたことを意味する。図1b)は、ポリチオールがモノチオールよりも著しく良好な安定性挙動を有することを示している。
第2の一連の実験において、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。E異性体は、95.5%(GCにより決定)の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの含有量を有するものとして単離され、Z異性体は、72.0%の(Z)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの含有量および27.2%の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの含有量(合計99.2%の異性体(GCにより決定))を有する富化画分として単離された。
4,4’−チオジベンゼンチオール(3)を、E異性体またはZ異性体それぞれに、異なる濃度(1重量%、3重量%および3重量%)で添加した。次いで、この混合物をアルゴン下において撹拌し、140℃まで加熱し、異性化した。EおよびZ異性体の量を、定期的に特定の加熱時間後にGCにより測定した。
図2a)は、この異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、140℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、試料中で測定された異性体の合計に対するE異性体の百分比(E/(E+Z))を表している。例えば、80%というE/(E+Z)値は、80:20のE/Z比を表している。図2a)は、異なる濃度、すなわち、1%(「3(1%)」)、3%(「3(3%)」)および5%(「3(5%)」)のポリチオールの効果を示している。異性化速度は、使用される濃度に依存する。さらに、図2a)は、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの平衡シス/トランス比が約65%E/(E+Z)にあることを図示している。
第3の一連の実験において、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。E異性体は、95.3%(GCにより決定)の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの含有量を有するものとして単離され、Z異性体は、75.8%の(Z)−6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの含有量および23.4%の(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オンの含有量(合計99.2%の異性体(GCにより決定))を有する富化画分として単離された。
表2に示されるように、異なる量のポリチオールを、EまたはZ異性体に添加した。次いで、この混合物を撹拌し、アルゴン下において140℃まで加熱した。この条件下において異性化が行われた。EおよびZ異性体の量を、定期的に特定の反応時間後にGCにより測定した。
Figure 2016506396
図3a)は、これらの異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、140℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、試料中で測定された異性体の合計に対するE異性体の百分比(E/(E+Z))を表している。例えば、80%というE/(E+Z)値は、80:20のE/Z比を表している。図3a)は、6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの平衡シス/トランス比が60〜70%E/(E+Z)の間にあることを示している。
第4の一連の実験において、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。E異性体は、96.3%(GCにより決定)の(E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンの含有量を有するものとして単離され、(Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンは、(89.4%の純度(GCにより決定)にて)0.1:89.3のE/Z比を有するものとして単離された。
5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)をEまたはZ異性体に添加し、続いて表3に示される溶媒を添加した。次いで、この混合物を撹拌し、アルゴン下において90℃まで加熱した。この条件下において異性化が行われた。個々の異性体の量を、定期的に特定の反応時間後にGCにより測定した。
Figure 2016506396
図4a)〜c)は、これらの異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間、すなわち、90℃での異性化の時間、を表しており、y軸は、試料中で測定された異性体の合計に対するE異性体の百分比(E/(E+Z))を表している。例えば、80%というE/(E+Z)値は、80:20のE/Z比を表している。図4a)は、異性化の速度に対するDMFの加速効果を示している。図4b)は、異性化の速度に対するイオン液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミドの加速効果を示している。図4c)は、異性化の速度に対するDMSOの加速効果を示している。
図4a)〜c)は、(E/Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5−エン−2−オンの平衡シス/トランス比がおよそ60〜63%E/(E+Z)であることを示している。
第5の一連の実験において、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。ZZ異性体が、(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが88.6%、(5E,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンが0%および(5E,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンと(5Z,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オンとの合計が4.0%(合計92.6%の6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9,13−トリエン−2−オン異性体(GCにより測定))という含有量を有するものとして単離された。
5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)を、上述した試料に添加した。次いで、この混合物を撹拌し、アルゴン下において105℃まで加熱した。この条件下において異性化が行われた。個々の異性体の量を、定期的に特定の反応時間後にGCにより測定した。
図5a)〜c)は、この異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、105℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、図5a)においてはZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図5b)においては、y軸は、(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図5c)においては、y軸は、EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図5a)〜c)は、全ての異性体が異性化されて、約40%ZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)、約46%(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)および約14%EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の異性体比を与えることを示している。
第6の一連の実験において、6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンの異性体を、蒸留により分離した。EZ異性体およびZE異性体の混合物が、(5E,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンと(5Z,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンとの合計が93.3%、(5E,9E)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンが3.0%および(5Z,9Z)−6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オンが1.0%(合計97.3%の6,10,14−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン異性体(GCにより測定))という含有量を有するものとして単離された。
5重量%のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)を、上述した試料に添加した。次いで、この混合物を撹拌し、アルゴン下において90℃まで加熱した。この条件下において異性化が行われた。個々の異性体の量を、定期的に特定の反応時間後にGCにより測定した。
図6a)〜c)は、この異性化実験の結果を示している。x軸は、加熱の時間(すなわち、90℃での異性化の時間)を表しており、y軸は、図6a)においてはZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図6b)においては、y軸は、(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図6c)においては、y軸は、EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の重量比を表している。図6a)〜c)は、全ての異性体が異性化され、約15%ZZ/(ZZ+EZ+ZE+EE)、約54%(EZ+ZE)/(ZZ+EZ+ZE+EE)および約31%EE/(ZZ+EZ+ZE+EE)の平衡に近づくことを示している。

Claims (16)

  1. 不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aのシス/トランス異性化の方法であって、
    a)不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体を供給する工程と、
    b)工程a)の前記不飽和化合物Aの前記シスまたはトランス異性体にポリチオールを添加する工程と、
    c)ポリチオールと前記不飽和化合物Aのシスまたはトランス異性体との混合物を、20℃〜前記不飽和化合物Aの沸点の間、特に50℃〜前記不飽和化合物Aの沸点の間の温度まで加熱する工程と
    を含み、前記不飽和化合物Aのシス/トランス異性体の混合物をもたらす、方法。
  2. 前記不飽和化合物Aが、不飽和ケトンまたは不飽和ケタールまたは不飽和アルデヒドまたは不飽和アセタールであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. ポリチオールの量が、前記不飽和化合物Aの量に対して1〜20重量%の間であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ポリチオールが、式(X)
    Figure 2016506396

    (式中、n1は、1〜4の整数、特に2を表し、
    m1は、2〜8の整数、特に3または4、好ましくは4を表し、
    Aは、28g/mol〜400g/molの間、特に90〜150g/molの間の分子量の脂肪族のm1価の炭化水素基を表す)のものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ポリチオールが、4,4’−ジメルカプトビフェニルまたは4,4’−チオジベンゼンチオールであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記方法が、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、スルホランおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記不飽和化合物Aが、式(I)または(II)
    Figure 2016506396

    (式中、Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜3の値を表し、但し、mとpとの合計は、0〜3であり、
    波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
    式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
    Figure 2016506396

    は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
    Figure 2016506396

    は、ステレオジェン中心を表す)のものであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aの特定のシス異性体または特定のトランス異性体を、そのシス異性体およびトランス異性体の混合物から製造する方法であって、
    i)前記不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物を供給する工程と、
    ii)ポリチオールを添加する工程と、
    iii)前記混合物を、工程i)のシス/トランス異性体の前記混合物の最低沸点を有する異性体Ilbpの沸点である温度Tiso1まで加熱する工程と、
    iv)前記異性体Ilbpを留去し、前記異性体Ilbpを収集する工程と、
    v)工程ii)において添加された前記ポリチオールの存在下において、前記異性体Ilbpよりも高い沸点を有する異性体Ihbpをシス/トランス異性化する工程と
    を含み、
    前記工程v)の後に、続いて前記工程iii)およびiv)およびv)が繰り返され、
    前記収集された異性体Ilbpの重量は、
    前記収集された異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重く、
    または、
    前記収集された異性体Ilbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重く、
    重量wcisおよび重量wtransは、各々0グラム〜10トンであり、但し、wcisとwtransとの比は、70/30より大きいかまたは30/70より小さく、但し、wcisおよびwtransの両方が0グラムであることはない、
    方法。
  9. 前記収集された異性体Ilbp異性体の前記重量が、wtransとwcisとの合計の80重量%より重い、好ましくは90重量%より重いことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aの特定のシス異性体または特定のトランス異性体を、そのシス異性体およびトランス異性体の混合物から製造する方法であって、
    a)前記不飽和化合物Aの重量wcisの量のシス異性体と重量wtransの量のトランス異性体との混合物を供給する工程と、
    b)ポリチオールを添加する工程と、
    c)前記混合物を、工程a)のシス/トランス異性体の前記混合物の最低沸点を有する異性体Ilbpの沸点である温度Tiso1まで加熱する工程と、
    d)前記異性体Ilbpを留去する工程と、
    e)工程d)の残留物から前記異性体Ilbpよりも高い沸点を有する特定の異性体Ihbpを単離し、前記異性体Ihbpを収集する工程と、
    f)工程b)において添加されたポリチオールの存在下において、前記異性体Ilbpと、工程e)後に残留物がある場合はその工程e)の残留物とをシス/トランス異性化する工程と
    を含み、
    前記工程f)の後に、続いて前記工程c)およびd)およびe)およびf)が繰り返され、
    前記収集された異性体Ihbpの重量は、
    前記収集された異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのシス異性体である場合はwcisより重く、
    または、
    前記収集された異性体Ihbpが前記不飽和化合物Aのトランス異性体である場合はwtransより重く、
    重量wcisおよび重量wtransは、各々0グラム〜10トンであり、但し、wcisとwtransとの比は、70/30より大きいかまたは30/70より小さく、但し、wcisおよびwtransは両方が0グラムであることはない、
    方法。
  11. 工程v)またはf)の前記シス/トランス異性化が、極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMPおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される極性溶媒の存在下において行われることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ポリチオールが、式(X)
    Figure 2016506396

    (式中、n1は、1〜4の整数、特に2を表し、
    m1は、2〜8の整数、特に3または4、好ましくは4を表し、
    Aは、28g/mol〜400g/molの間、特に90〜150g/molの間の分子量の脂肪族のm1価の炭化水素基を表す)のものであることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. − ポリチオールと、
    − 式(I)または(II)
    Figure 2016506396

    (式中、Qは、HまたはCHを表し、mおよびpは、互いに独立して0〜3の値を表し、但し、mとpとの合計は、0〜3であり、
    波線は、隣接する炭素−炭素二重結合と、ZまたはE配置のいずれかの前記炭素−炭素二重結合を有するように連結されている炭素−炭素結合を表し、s1およびs2により表される式(I)および(II)中の部分構造は、任意の順序であることができ、
    式(I)および(II)中の点線を有する二重結合
    Figure 2016506396

    は、一重炭素−炭素結合または二重炭素−炭素結合のいずれかを表し、
    Figure 2016506396

    は、ステレオジェン中心を表す)の不飽和化合物Aと
    を含む組成物。
  14. 前記組成物が、少なくとも1種の極性溶媒、特に、イオン液体、特に、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、N,N−ジメチルホルミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMPおよびジメチルスルホキシド(DMSO)からなる群から選択される少なくとも1種の極性溶媒をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
  15. 2−(4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6−ジエン、2−(4,8−ジメチルノナ−3−エン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、6,10−ジメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−5−エン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R)−2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、(R)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、2,6,10−トリメチル−14,14−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−2,6,10−トリエン、2,5,5−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7−ジエン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5,9−ジエン、2−(2,6−ジメチルヘプタ−1−エン−1−イル)−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン、3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、3,7−ジメチル−1,1−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2,6−ジエン、2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、(R)−2,6−ジメチル−8,8−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)オクタ−2−エン、2−(4,8−ジメチルノナ−1,3,7−トリエン−1−イル)−2,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン、2,6−ジメチル−10,10−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ウンデカ−2,6,8−トリエン、2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、(R)−2,5−ジメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデカ−3−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン、6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エンおよび(R)−6,10,14−トリメチル−2,2−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ペンタデカ−5−エン、ならびに全てのそれらの可能なE/Z異性体からなる群から選択されるケタールまたはアセタール。
  16. 不飽和ケトン、不飽和ケタール、不飽和アルデヒド、不飽和アセタール、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステルおよび不飽和カルボン酸のアミドからなる群から選択される不飽和化合物Aのシス/トランス異性化のための触媒としてのポリチオールの使用。
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