JP2016506039A - 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料 - Google Patents

閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2016506039A
JP2016506039A JP2015547447A JP2015547447A JP2016506039A JP 2016506039 A JP2016506039 A JP 2016506039A JP 2015547447 A JP2015547447 A JP 2015547447A JP 2015547447 A JP2015547447 A JP 2015547447A JP 2016506039 A JP2016506039 A JP 2016506039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
undercoat
undercoat layer
organic active
surface energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015547447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016506039A5 (ja
JP6371304B2 (ja
Inventor
フェンニモア アダム
フェンニモア アダム
コンダコフ デニス
コンダコフ デニス
マクカラ スティーブ
マクカラ スティーブ
シャット フランク
シャット フランク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JP2016506039A publication Critical patent/JP2016506039A/ja
Publication of JP2016506039A5 publication Critical patent/JP2016506039A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6371304B2 publication Critical patent/JP6371304B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/20Changing the shape of the active layer in the devices, e.g. patterning
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • H10K71/13Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/40Thermal treatment, e.g. annealing in the presence of a solvent vapour
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • H10K85/115Polyfluorene; Derivatives thereof
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/151Copolymers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Abstract

フッ素化材料および光開始剤を含み、第1表面エネルギーを有する第1層を形成する工程と;第1層を、芳香族アミン化合物を含む下塗り層で処理する工程と;活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程とを含む、第1層の上への閉じ込め第2層の形成方法が提供される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)項の下、その全体を本明細書に参照により援用される、2012年12月13日出願の米国仮特許出願第61/736,698号明細書の優先権を主張するものである。
本開示は一般に、電子デバイスの製造方法に関する。それはさらに、本方法によって製造されるデバイスに関する。
有機活性材料を利用した電子デバイスは、多くの異なる種類の電子装置中に存在する。そのようなデバイスにおいて、有機活性層は2つの電気接触層の間に挟まれている。
電子デバイスの一種類は、有機発光ダイオード(OLED)である。OLEDは、それらの高い電力変換効率および低い加工コストのためにディスプレイ用途に有望である。そのようなディスプレイは、携帯電話、電子手帳、ノートパソコン、およびDVDプレーヤーなどの、バッテリー動力源の携帯用電子デバイスにとりわけ有望である。これらの用途は、低い電力消費に加えて高い情報量、フルカラー、および速いビデオ速度応答時間のディスプレイを必要とする。
フルカラーOLEDの製造における最近の研究は、カラーピクセルを製造するためのコスト効果的な、高処理能力の方法の開発に向けられている。液体処理による単色ディスプレイの製造のためには、スピンコーティング法が広く採用されてきた(たとえば、David Braun and Alan J.Heeger,Appl.Phys.Letters 58,1982(1991)を参照されたい)。しかし、フルカラーディスプレイの製造は、単色ディスプレイの製造に用いられる手順の特定の修正を必要とする。たとえば、フルカラー画像のディスプレイを製造するために、各ディスプレイピクセルは、それぞれがディスプレイ3原色、赤、緑、および青の1つを発する、3つのサブピクセルに分割される。3つのサブピクセルへのフルカラーピクセルのこの分割は、液体着色材料(すなわち、インク)の拡散および色混合を防ぐために現行法を修正することが必要となる。
インク閉じ込めを提供するための幾つかの方法が文献に記載されている。これらは、閉じ込め構造、表面張力の不連続性、および両方の組み合わせをベースとしている。閉じ込め構造は、拡散に対する幾何学的障害:ピクセルウェル、バンクなどである。有効であるためにこれらの構造は、大きく、堆積材料の湿潤厚さに匹敵するものでなければならない。放射性インクがこれらの構造へ印刷される場合、それは構造表面上をぬらし、それゆえ厚さの一様性は、この構造の近くで低下する。それ故この構造は放射「ピクセル」領域の外側に移動しなければならず、したがって非一様性は、作動中には目に見えない。ディスプレイ(とりわけ高解像度ディスプレイ)上の制限されたスペースのために、これは、ピクセルの利用可能な放射領域を減少させる。実際の閉じ込め構造は一般に、電荷注入層および電荷輸送層の連続層を堆積する場合に品質に悪影響を及ぼす。その結果、層はすべて印刷されなければならない。
さらに、表面張力の不連続性は、低い表面張力材料の印刷領域か蒸着領域かのどちらかが存在する場合に得られる。これらの低い表面張力材料は一般に、第1有機活性層をピクセル領域に印刷するかまたはコートする前に適用されなければならない。一般にこれらの処理の使用は、連続的な非放射層をコートする場合に品質に影響を及ぼし、したがって層はすべて印刷されなければならない。
2つのインク閉じ込め技術の組み合わせの例は、フォトレジストバンク構造(ピクセルウェル、チャネル)のCF4−プラズマ処理である。一般に、活性層のすべては、ピクセル領域に印刷されなければならない。
すべてのこれらの閉じ込め方法は、連続コーティングを妨げるという欠点を有する。1つまたは複数の層の連続コーティングは、それがより高い収率およびより低い設備コストをもたらすことができるので望ましい。それ故、電子デバイスの改善された形成方法が必要とされている。
第1層の上への閉じ込め第2層の形成方法であって、前記方法が、
フッ素化材料および光開始剤を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で第1層を処理する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、その上にパターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
第1層の上への閉じ込め第2層の形成方法であって、前記方法が、
フッ素化材料を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
第1層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層を中間層上に形成する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる方法がさらに提供される。
前述の概要および以下の詳細な説明は、例示的および説明的なものであるにすぎず、添付の特許請求の範囲に定義されるような、本発明を限定するものではない。
実施形態は、本明細書において提示されるような概念の理解を向上させるために添付図に例示される。
接触角を例示する図である。 有機電子デバイスの図である。 下塗り層を有する有機電子デバイスの一部の図である。
当業者には、図面中の物体が、平易かつ明快にするために例示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことが分かる。たとえば、実施形態を理解しやすいようにするために、図面中の一部の物体の寸法は他の物体と比べて拡大されている場合がある。
第1層の上への閉じ込め第2層を形成するためのプロセスIであって、プロセスIが、
フッ素化材料および光開始剤を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で第1層を処理する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、その上にパターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
第1層の上への閉じ込め第2層を形成するためのプロセスIIであって、プロセスIIが、
フッ素化を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
第1層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層を中間層上に形成する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる方法がまた提供される。
多くの態様および実施形態が上に説明されてきたが、これらは単に例示的なもので、非限定的なものである。本明細書を読めば、当業者には、その他の態様および実施形態が本発明の範囲から逸脱することなく可能であることが分かるであろう。
いずれか1つまたは複数の実施形態のその他の特徴および利益は、以下の詳細な説明から、および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。この詳細な説明では、最初に、用語の定義および説明を扱い、続いて、プロセスI、プロセスII,有機電子デバイス、最後に、実施例を扱う。
1.用語の定義および説明
以下に説明される実施形態の詳細を扱う前に、一部の用語が定義または説明される。
用語「活性な」は、層または材料に言及する場合、電子特性または電気放射特性を示す層または材料を意味することを意図している。電子デバイスにおいて、活性材料は、デバイスの動作を電子的に促進する。活性材料の例としては、電荷が電子か正孔かのどちらかであり得る、電荷を導く、注入する、輸送する、または遮断する材料、および放射線を受け取る場合に放射線を発するかまたは電子−正孔ペアの濃度の変化を示す材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。不活性材料の例としては、平坦化材料、絶縁材料、および環境障壁材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「芳香族」は、それが化合物または基に言及する場合、非局在化パイ電子を有する少なくとも1つの不飽和環状基を含んでなる有機化合物または基を意味することを意図している。芳香族環状基は4n+2piの電子を有し、本質的に平面的である。この用語は、炭素および水素原子のみを有する芳香族化合物および基、ならびに環状基内の1つまたは複数の炭素原子が窒素、酸素、硫黄などの、別の原子で置換されているヘテロ芳香族化合物および基の両方を包含することを意図している。
用語「芳香族アミン化合物」は、少なくとも1つのアミノ窒素が少なくとも1つの芳香族基に直接結合した化合物を意味することを意図している。用語「アミノ窒素」は、孤立電子対を持った窒素原子を意味することを意図している。芳香族アミン化合物は、少なくとも1つのアミノ基を含み、それは、NR3(ここで、Rは、H、D、アルキルまたはアリールであり、少なくとも1つのRはアリールである)として表すことができる。
用語「アリール」は、芳香族化合物に由来する基を意味することを意図している。この用語は、2つ以上の結合のポイントを有する「アリーレン」基を含むことを意図している。同様に、用語「フェニル」は、「フェニレン」を包含することを意図しており、「ナフチル」は、「ナフチレン」を包含することを意図している、などである。
用語「閉じ込められた(contained)」は、層に言及する場合、層が印刷されるときに、それが閉じ込められていない場合には拡散するという自然の傾向があるにもかかわらず、それが堆積している領域を越えて有意に拡散しないことを意味することを意図している。「化学的閉じ込め」では、層は、表面エネルギー効果によって閉じ込められる。「物理的閉じ込め」では、層は、物理的障壁構造によって閉じ込められる。層は、化学的閉じ込めと物理的閉じ込めとの組み合わせによって閉じ込められてもよい。
用語「現像すること」および「現像」は、放射線に露光された材料の領域と放射線に露光されなかった領域との間の物理的差別化、および露光領域か非露光領域かのどちらかの除去を意味する。
用語「電極」は、電子構成要素内でキャリアを輸送するために配置構成された部材または構造を意味することを意図している。たとえば、電極は、アノード、カソード、キャパシタ電極、ゲート電極などであってもよい。電極は、トランジスタ、キャパシタ、抵抗器、インダクタ、ダイオード、電子部品、電力供給装置、またはそれらの任意の組み合わせの一部を含んでもよい。
用語「フッ素化された」は、有機化合物に言及する場合、化合物において炭素に結合した水素元素の1つまたは複数がフッ素で置換されていることを意味することを意図している。この用語は、部分的におよび完全にフッ素化された物質を包含する。
用語「正孔輸送」は、層、材料、部材、または構造体に言及する場合、相対的効率および電荷の小さい損失で層、材料、部材、または構造体の厚さを通る正電荷の移動を容易にするような層、材料、部材、または構造体を意味することを意図している。
用語「層」は、用語「フィルム」と同じ意味で用いられ、所望の領域を覆うコーティングを意味する。この用語はサイズによって限定されない。この領域は、全体デバイスほどに大きいかもしくは実視覚表示などの特異的な機能領域ほどに小さい、または単一サブピクセルほどに小さいものであり得る。層およびフィルムは、蒸着、液相堆積(連続および不連続技術)、ならびに熱転写などの、任意の従来型堆積技術によって形成することができる。層は、高度にパターン化されていてもよいし、または全体的で、パターン化されていなくてもよい。
用語「液体組成物」は、材料が溶解して溶液を形成している液体媒体、材料が分散して分散液を形成している液体媒体、または材料が懸濁して懸濁液もしくはエマルジョンを形成している液体媒体を意味することを意図している。
用語「液体媒体」は、純液体、液体の組み合わせ、溶液、分散液、懸濁液、およびエマルジョンなどの、液体材料を意味することを意図している。液体媒体は、1つまたは複数の溶剤が存在するかどうかにかかわらず使用される。
用語「有機電子デバイス」は、1つまたは複数の有機半導体層または材料を含むデバイスを意味することを意図している。有機電子デバイスとしては:(1)電気エネルギーを放射線に変換するデバイス(たとえば、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、ダイオードレーザー、または照明パネル)、(2)電子的過程を用いて信号を検出するデバイス(たとえば、光検出器、光導電セル、フォトレジスタ、光スイッチ、光トランジスタ、光電管、赤外線(「IR」)検出器、またはバイオセンサー)、(3)放射線を電気エネルギーに変換するデバイス(たとえば、光起電力デバイスまたは太陽電池)、(4)1つまたは複数の有機半導体層を含む1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(たとえば、トランジスタまたはダイオード)、または項目(1)〜(4)のデバイスの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「光活性な」は、印加電圧によって活性化されるときに発光する(発光ダイオードもしくは化学セルなどの)または放射エネルギーに応答し、印加バイアス電圧を使用してまたは使用せずに信号を発生する(光検出器もしくは光起電力セルにおけるなどの)材料もしくは層に関する。
用語「光開始剤」は、活性化放射線に露光された場合に、反応性化学種を発生させる化合物または化合物の組み合わせを意味することを意図している。用語「活性化放射線」は、光開始剤がその波長に敏感であり、光開始剤がその波長で反応性化学種を発生させる波長を有する放射線を意味する。
用語「重合性基または架橋性基」は、反応して連結された繰り返し単位の鎖または網状構造を形成する、基、または基の組み合わせを意味する。用語「従来型の重合性または架橋性基」は、そのような反応を受けることが典型的に知られている、基、または基の組み合わせを意味する。従来型の重合性または架橋性基の種類の例としては、オレフィン基、アクリレート、メタクリレート、ビニルエーテル、シロキサン、環状エーテル、シクロアルケン、アセチレン基、シアネート基、1−ベンゾ−3,4−シクロブタンなどが挙げられる。
用語「放射する」および「放射」は、そのような放射が光線、波動、または粒子の形態にあるかどうかにかかわらず、任意の形態の熱、全体電磁スペルトル、または原子を構成する粒子などの、任意の形態のエネルギーを加えることを意味する。
用語「表面エネルギー」は、材料から単位面積の表面を生成するために必要とされるエネルギーである。表面エネルギーの特徴は、所与の表面エネルギーの液体材料が、十分により低い表面エネルギーの表面をぬらさないことである。低い表面エネルギーの層は、より高い表面エネルギーの層よりもぬらすのがより困難である。
本明細書において使用される場合、用語「の上に」は、層、部材、または構造が別の層、部材、または構造に直接隣接しているかまたは接触していることを必ずしも意味しない。追加の、介在する層、部材または構造が存在してもよい。
本明細書において使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなること」、「含む」、「含むこと」、「有する」、「有すること」、「含有する」、「含有すること」またはそれらの他の任意の変形は、非排他的な包含を扱うことを意図している。たとえば、ある一連の要素を含んでなるプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されるわけではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に関して明示されないかまたは固有のものでもない他の要素を含むことができる。
同様に、本明細書の主題の実施形態が、ある種の特徴または要素からなる、またはある種の特徴または要素によってもしくはそれらから構成されると記述されるかまたは記載される場合、明確に記述されるかまたは記載されるものに加えて1つまたは複数の特徴または要素が実施形態の中に存在してもよい。
本明細書の開示される主題の代わりの実施形態は、本質的にある種の特徴または要素からなると記載され、その実施形態においては、動作の原理または実施形態の際立った特性を実質的に変えるであろう特徴または要素はその中に存在しない。
本明細書の記載される主題のさらなる代わりの実施形態は、ある種の特徴または要素からなると記載され、その実施形態においては、またはその実体のない変形においては、具体的に記述されたまたは記載された特徴または要素のみが存在する。
さらに、それとは反対を明記されない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味するものではない。たとえば、条件AまたはBは、Aが真であり(または存在し)Bが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在せず)Bが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)のいずれか1つによって満たされる。
また、本明細書に記載される要素および成分を説明するために「a」または「an」も使用されている。これは便宜的に、かつ、本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われているにすぎない。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むと読まれるべきであり、それがそうでないことを意味することが明らでない限り単数形は複数形も含んでいる。
元素の周期表中の縦列に対応する族の番号は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,81版(2000−2001)に見られるような「新表記法(New Notation)」の規則を使用している。
特に定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されるものに類似のまたは同等の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に使用することができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。矛盾が生じた場合には、定義を含む、本明細書が優先される。さらに、材料、方法、および実施例は、例示的なものであるにすぎず、限定的であることを意図していない。
本明細書に記載されていない範囲の、具体的な材料、処理行為、および回路に関する多くの詳細は従来通りであり、有機発光ダイオードディスプレイ、光検出器、光電池、および半導体部材の技術分野内の教科書およびその他の情報源中に見ることができる。
2.プロセスI
プロセスIは、
フッ素化材料および光開始剤を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で第1層を処理する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、その上にパターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる。
上記方法のある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する物質は第1層中にない。第1層は、フッ素化材料および光開始剤を含んでなり、ここで、従来型の重合性または架橋性基は存在しない。
上記方法のある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する物質は下塗り層中にない。下塗り層は、本質的に芳香族アミン化合物からなり、ここで、従来型の重合性または架橋性基は存在せず、かつ、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素は存在しない。
上記方法のある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する物質は第1層または下塗り層中にない。重合または架橋反応がそのような基の存在を完全にはなくさず、これらの残った基が電子デバイスの性能に悪影響を及ぼし得ることは分かっている。驚くべきことにかつ予想外にも、上記方法において、下塗り層は、従来型の重合性または架橋性基の不在下に、露光し、現像して被露光材料のパターンを形成することができる。放射線に露光された場合に、下塗り層中の材料は反応して、非露光下塗り層と比べて、下にある第1層から除去されることが少なくなる。この変化は、露光部と非露光部との物理的差別化および現像を可能にするのに十分である。
a.フッ素化材料
フッ素化材料の組成は、第1層の表面エネルギーが下塗り層のそれよりも低い限り、特に限定されるものではない。
ある実施形態においては、フッ素化材料は、部分的におよび完全にフッ素化された炭化水素、フルオロカーボン誘導体、フルオロ芳香族化合物、フルオロポリマー、およびフッ素化酸からなる群から選択される。
ある実施形態においては、フッ素化材料はCF4プラズマ−処理材料である。ある実施形態においては、CF4プラズマ−処理材料は有機である。
ある実施形態においては、フッ素化材料はフッ素化酸ポリマーである。
ある実施形態においては、フッ素化材料は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーである。
ある実施形態においては、フッ素化材料は、従来型の重合性または架橋性基を持たない。
b.光開始剤
光開始剤は、活性化放射線に露光された場合に反応性化学種を発生させる化合物または化合物の組み合わせである。反応性化学種の例としては、フリーラジカル、酸、および塩基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本明細書において使用される場合、用語「酸」および「塩基」は、ブレンステッド酸および塩基ならびにルイス酸および塩基を両方とも包含する。
フリーラジカルを発生させる光開始剤はよく知られており、たとえば、Chem.Rev.1993,93(1),pp.435−448におけるように、広範囲にわたってレビューされている。そのような光開始剤の例示的な種類としては、アルファ−ハロアセトフェノンなどの、ハロゲン化合物;アゾ化合物;ベンゾインエーテル、ケタール、アセトフェノン類、o−アシル化オキシミノケトン、およびアシルホスフィンオキシドなどの、芳香族カルボニル化合物;ヘキサアリールビスイミダゾロール;過酸化物およびペルオキシエステル;ケトンおよびキノン;チオキサントン;ケトクマリン;ならびに9−フェニルアクリジンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸を発生させる光開始剤はよく知られており、たとえば、Pure Appl.Chem.1992,64,pp.1239−48、およびProg.Polym.Sci.1996,21,pp.1−45におけるように、広範囲にわたってレビューされている。そのような光開始剤の例示的な種類としては、アリールジアゾニウム化合物、トリアリールスルホニウム化合物、トリアリールセレニウム化合物およびジアリールヨードニウム化合物などの、オニウム化合物;スルホン酸のo−ニトロベンジルエステル、アルファ−スルホニルオキシケトン、N−ヒドロキシ−アミドスルホネート、N−ヒドロキシイミンスルホネート、およびイミノ−スルホネートなどの、スルホン酸の誘導体;ならびにトリクロロメチル−1,3,5−トリアジンおよびトリクロロメチルシクロヘキサジエノンなどの、ハロゲン化化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塩基を発生させる光開始剤はよく知られており、たとえば、Pure Appl.Chem.1992,64,pp.1239−48、Prog.Polym.Sci.1996,21,pp.1−45、およびProg.Polym.Sci.34(2009)pp.194−209におけるように、広範囲にわたってレビューされている。そのような光開始剤の例示的な種類としては、カルバメート;O−アシルオキシム;第四級アンモニウム塩;スルホンアミド;ホルムアミド類;ニフェジピン;メタロセン;アミンイミド;アルファ−アミノケトン;アミジン前駆体;および芳香族ウレアが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある実施形態においては、光開始剤は、2種類以上の反応性化学種を発生させる。ある実施形態においては、光開始剤は、フリーラジカルおよび酸を発生させる。
ある実施形態においては、光開始剤はオニウム塩である。
ある実施形態においては、光開始剤は、ジアリールヨードニウム塩またはトリアリールスルホニウム塩である。
ある実施形態においては、光開始剤はフリーラジカル発生剤である。
ある実施形態においては、活性化放射線は、300nmよりも大きい波長を有する。300nmよりも大きい波長に敏感であるいくつかの例示的な光開始剤としては、チオキサンテン−9−オン;フェナントレンキノン;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノンと組み合わせたジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド;4−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン;ジベンゾスベレノン;4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン;カンファーキノン;2−クロロチオキサンテン−9−オン;2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルホリノブチロフェノン;4,4’−ビックス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン;ベンゼン−トリカルボニルクロム;2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン;3,5−ピリジンジカルボン酸、1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェニル)−、ジメチルエステル;ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン;ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン;トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート;トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート;ジフェニル−4−メチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート;ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート;ビス(4−第三ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート;
のボレートまたはメチド塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの光開始剤の多くは商業的に入手可能である。
光開始剤は有効量で存在する。これによって、活性化放射線によって発生した活性化学種が、以下に考察されるように、反応して現像を可能にするような十分な光開始剤が存在することを意味する。光開始剤の溶解性がファクターである可能性があることは理解されるであろう。光開始剤は一般に、下塗り層の総重量を基準として、0.001重量%〜10.0重量%;ある実施形態においては、0.005重量%〜2.0重量%の量で存在する。
c.第1層組成物
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマーおよび光開始剤を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーおよび光開始剤からなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーおよび光開始剤を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーおよび光開始剤からなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、光開始剤、および無機ナノ粒子を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、光開始剤、および無機ナノ粒子からなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、および光開始剤を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、および光開始剤からなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、光開始剤、および無機ナノ粒子を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、光開始剤、および無機ナノ粒子からなる。
いずれか1つまたは複数の上の実施形態は、それらが互いに排他的でない限り、フッ素化材料についてのいずれか1つまたは複数の実施形態および光開始剤についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態と組み合わせることができる。たとえば、フッ素化材料が、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーである実施形態は、光開始剤がフリーラジカルを発生させるものである実施形態と組み合わせることができる。これは、第1層が本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、光開始剤、および無機ナノ粒子からなる実施形態とさらに組み合わせることができる。同じことは、上に考察された他の互いに非排他的な実施形態についても当てはまる。当業者は、どの実施形態が互いに排他的であるかを理解し、したがって本出願によって熟慮されている実施形態の組み合わせを決定することが容易にできるであろう。
第1層の厚さは、その究極的な機能と共に変わるであろう。
ある実施形態においては、第1層は、5〜500nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、第1層は、10〜200nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、第1層は、20〜100nmの範囲の厚さを有する。
d.芳香族アミン
芳香族アミン化合物は、少なくとも1つの芳香族アミン基を有する。本明細書において使用される場合、用語「芳香族アミン基」は、カルバゾール基を含むことを意図している。
芳香族アミン化合物は置換されていることができる。ある実施形態においては、置換基は、D、アルキル、アルコキシ、シリル、シロキサン、およびそれらの重水素化類似体からなる群から選択される。
ある実施形態においては、芳香族アミン化合物は従来の重合性基も架橋性基も有しない。
ある実施形態においては、芳香族アミン化合物は2つ以上の芳香族アミン基を有する。
ある実施形態においては、各アミノ窒素は少なくとも2つの芳香族基と結合している。
ある実施形態においては、各アミノ窒素は3つの芳香族基と結合している。
芳香族アミンについての化合物の種類に関して特定の制限はない。芳香族アミン化合物は、小分子、ダイマー、星形分子、デンドリマー、オリゴマー、またはポリマーであることができ、ここで用語「ポリマー」には、ホモポリマーおよびコポリマーが含まれる。
ある実施形態においては、芳香族アミンは、200未満の分子量を有する小分子である。
ある実施形態においては、芳香族アミンは、5つ以上の繰り返し単位を有するポリマーである。
ある実施形態においては、芳香族アミンは重水素化されている。用語「重水素化されている」は、少なくとも1つの水素(「H」)が重水素(「D」)で置換されていることを意味することを意図している。用語「重水素化類似体」は、1つまたは複数の利用可能な水素が重水素で置換されている化合物または基の構造類似体を意味する。重水素化化合物または重水素化類似体において、重水素は、天然存在度レベルの少なくとも100倍レベルで存在する。
ある実施形態においては、芳香族アミンは少なくとも10%重水素化されている。「%重水素化されている」または「%重水素化」とは、百分率として表される、デューテロン対プロトンプラスデューテロンの合計の比を意味する。ある実施形態においては、芳香族アミンは、少なくとも20%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも30%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも40%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも50%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも60%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも70%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも80%重水素化されており;ある実施形態においては、少なくとも90%重水素化されており;ある実施形態においては、100%重水素化されている。
ある実施形態においては、芳香族アミンは正孔輸送材料である。正孔輸送特性を有する芳香族アミンは広く知られている。そのような物質は、たとえば、Macromol.Mater.Eng,2002,287,442−461にレビューされており、たとえば、米国特許第5,061,569号明細書;同第5,728,801号明細書;同第5,929,194号明細書;同第6,309,763号明細書;同第7,402,701号明細書および同第7,772,360号明細書;米国特許出願公開第2003/0118866号明細書;同第2004/0189190号明細書;および同第2005/0209422号明細書;ならびにPCT出願国際公開第2008/024378号パンフレット;国際公開第2008/024379号パンフレット;国際公開第2008/150940号パンフレット;および国際公開第2009/067419号パンフレットに開示されている。
ある実施形態においては、芳香族アミンは、下に示される一般式の1つを有する。
(式中:
Arは、それぞれ同じもしくは異なるものであり、アリール基または重水素化アリール基であり;
Lは、連結基であり;
nは、0よりも大きい整数である)。
ある実施形態においては、式(1)〜(3)の1つを有する化合物は非ポリマーであり、n=1である。この場合には、末端Ar基に連結した追加の基はない。
ある実施形態においては、式(1)〜(3)の1つを有する化合物はダイマーであり、n=2である。
ある実施形態においては、式(1)〜(3)の1つを有する化合物はオリゴマーであり、n=3〜5である。
ある実施形態においては、式(1)〜(3)の1つを有する化合物はポリマーであり、n=6〜106である。
式(1)〜(3)のある実施形態においては、Arは、フェニル、ナフチル、アントリル、フェニルナフチル、ナフチルフェニル、それらの置換類似体、それらの重水素化類似体、それらの置換された重水素化類似体、および式(a)
(式中:
Rは、それぞれ同じもしくは異なるものであり、D、アルキル、アルコキシ、シリル、シロキサン、ジアリールアミノ、およびそれらの重水素化類似体からなる群から選択されるか、または隣接R基は、一緒に結合して縮合5もしくは6員環芳香族もしくは脂環式環を形成することができ;
cは、それぞれ同じもしくは異なるものであり、0〜4の整数であり;
dは、0〜5の整数であり;
mは、1〜5の整数である)
を有する基からなる群から選択される。
ある実施形態においては、置換基は、D、アルキル、アルコキシ、シリル、シロキサン、ジアリールアミノ、およびそれらの重水素化類似体からなる群から選択される。
式(2)〜(3)のある実施形態においては、Lは、多環式芳香族基、単結合で接合された2つ以上の多環式芳香族基、それらの置換類似体、それらの重水素化類似体、およびそれらの置換された重水素化類似体からなる群から選択される。
式(2)のある実施形態においては、Lは、フェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニル、ビナフチル、アントリル、ビアントリル、それらの置換類似体、それらの重水素化類似体、それらの置換された重水素化類似体、および式(b)
(式中、R、c、およびmは、式(a)について定義された通りであり、星印は式(2)におけるアミノ窒素への結合のポイントを示す)
を有する基からなる群から選択される。
式(3)のある実施形態においては、Lは、フェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニル、ビナフチル、アントリル、ビアントリル、それらの置換類似体、それらの重水素化類似体、それらの置換された重水素化類似体、および式(c)
(式中、R、c、およびmは、式(a)について定義された通りであり、ここで、mは、それぞれ同じもしくは異なるものであり得るし、星印は式(3)におけるアミノ窒素への結合のポイントを示し、R’は、0〜3つの重水素置換基を示す)
を有する基からなる群から選択される。
式(2)のある実施形態においては、Lは式(d)を有する。
(式中、
Ar’は、それぞれ同じもしくは異なるものであり、単結合およびアリール基からなる群から選択され;
L’は、O、S、アルキル、シリル、スピロ基、アダマンチル基、二環式シクロヘキシル、それらの置換類似体、それらの重水素化類似体、それらの置換された重水素化類似体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される)。
式(3)のある実施形態においては、Lは式(e)を有する。
(式中、Ar’およびL’は、式(d)について上に定義された通りである)。
ある実施形態においては、芳香族アミンは、他の繰り返し単位を含むポリマーである。ある実施形態においては、芳香族アミンは、式(4)〜(9)の1つを有する。
(式中、Ar、L、およびnは、上に定義された通りであり、Mは、それぞれ同じもしくは異なるものであり、芳香族基であり、aおよびbは、a+b=1であるような、相対的モル分率を表す)。
ある実施形態においては、Mは、フルオレン、カルバゾール、N−複素環、ジベンゾフラン、ジベンゾピラン、ジベンゾチオフェン、およびそれらの重水素化類似体からなる群から選択される。
ある実施形態においては、aは、約0.5以上であり、ある実施形態においては、約0.7以上である。
ある実施形態においては、芳香族アミンは、非平面立体配置で連結されている共役部分を含む。そのような物質は、PCT出願国際公開第2009/067419号パンフレットに記載されている。
幾つかの例示的な小分子芳香族アミンとしては、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(TDATA);4,4’,4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(MTDATA);N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD);1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC);N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD);テトラキス−(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA);α−フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン(TPS);トリフェニルアミン(TPA);ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP);1,2−トランス−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン(DCZB);N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチル-フェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB);およびN,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス−(フェニル)ベンジジン(α−NPB)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある実施形態においては、芳香族アミン化合物は、ポリマートリアリールアミン、ポリカルバゾール、非平面立体配置で連結されている共役部分を有するポリマートリアリールアミン、フルオレンとトリアリールアミンとのコポリマー、それらの重水素化類似体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
幾つかの例示的なポリマー芳香族アミン化合物としては、下に示されるポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ポリマーA1
ある実施形態においては、上のポリマーは、2つ以上の異なる異性体で構成される。
下塗り層の厚さは、その究極的な機能と共に変わるであろう。
ある実施形態においては、下塗り層は、0.1〜500nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、下塗り層は、1〜200nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、下塗り層は、5〜50nmの範囲の厚さを有する。
e.プロセス工程
プロセスIにおいて、第1層が形成され、下塗り層が第1層の上に形成され、下塗り層がパターンで活性化放射線に露光され、下塗り層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらすために下塗り層が現像される。
用語「効果的に除去する」および「効果的な除去」とは、下塗り層が非露光部において本質的に完全に除去されることを意味する。下塗り層が効果的に除去されている領域は、下塗り材料が存在しないかのように機能する。下塗り層はまた、露光部において部分的に除去されてもよく、その結果下塗り層の残ったパターンは、元の下塗り層よりも薄い可能性がある。下塗り層のパターンは、第1層の表面エネルギーよりも高い表面エネルギーを有する。第2層は、第1層上の下塗り層のパターンの上におよび直接パターン上に液相堆積によって形成される。
相対的な表面エネルギーを測定する一方法は、第1有機層上の所与の液体の接触角を、露光および現像後の下塗り層(本明細書で以下「現像された下塗り層」と言われる)上の同じ液体の接触角と比較することである。本明細書において使用される場合、用語「接触角」は図1に示される角度Φを意味することを意図している。液体媒体の液滴については、角度Φは、表面の面と、液滴の外側端部から表面までの線との交差部分で定義される。さらに、角度Φは、適用された後に液滴が表面上で平衡位置に達した後に測定される、すなわち「静的接触角」である。接触角は、低下する表面エネルギーとともに増加する。様々な製造業者が接触角を測定できる機器を製造している。
ある実施形態においては、第1層は、40°よりも大きい;ある実施形態においては、50°よりも大きい;ある実施形態においては、60°よりも大きい;ある実施形態においては、70°よりも大きい安息香酸メチルとの接触角を有する。ある実施形態においては、現像された下塗り層は、30°未満の;ある実施形態においては、20°未満の;ある実施形態においては、10°未満のアニソールとの接触角を有する。ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも20°低く;ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも30°低く;ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも40°低い。
ある実施形態においては、第1層は、基材上に堆積されている。第1層は、パターン化するまたは非パターン化であり得る。ある実施形態においては、第1層は、電子デバイスにおける有機活性層である。
第1層は、蒸着技術、液相堆積技術、および熱転写技術などの、任意の堆積技術によって形成することができる。ある実施形態においては、第1層は、液相堆積技術、続いて、乾燥によって堆積される。この場合には、第1層の材料は、液体媒体に溶解されるかまたは分散される。液相堆積法は、連続法または不連続法であってもよい。液相堆積技術としては、スピンコーティング、ロールコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロット−ダイコーティング、スプレーコーティング、連続ノズルコーティング、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷およびスクリーン印刷が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある実施形態においては、第1層は、連続液相堆積技術によって堆積される。乾燥工程は、第1材料および任意の下にある材料が損傷されない限り、室温でまたは高温で行うことができる。
第1層は次に、下塗り層で処理される。これによって、下塗り材料が下塗り層を形成するために第1層の上におよび第1層と直接接触して適用されることを意味する。
下塗り層は、任意の公知の堆積プロセスによって適用することができる。ある実施形態においては、下塗り層は、それを溶剤に加えることなく適用される。ある実施形態においては、下塗り層は蒸着によって適用される。
ある実施形態においては、下塗り層は、凝縮プロセスによって適用される。下塗り層が気相からの凝縮によって適用され、表面層温度が蒸気凝縮中に余りにも高い場合には、下塗り層は、有機基材表面の気孔または自由体積中へ移行することができる。ある実施形態においては、有機基材は、基材材料のガラス転移温度または融点より下の温度に維持される。温度は、流れる液体または気体で冷却されている表面上に第1層を置くことなどの、あらゆる公知の技術によって維持することができる。
ある実施形態においては、下塗り層は、下塗り層の一様なコーティングを形成するために、凝縮工程の前に一時的な支持体に適用される。これは、液相堆積、蒸着、および熱転写などの、任意の堆積法によって成し遂げることができる。ある実施形態においては、下塗り層は、連続液相堆積技術によって一時的な支持体上に堆積される。下塗り層を堆積するための液体媒体の選択は、下塗り材料それ自体の厳密な性質に依存するであろう。ある実施形態においては、この材料は、スピンコーティングによって堆積される。コートされた一時的な支持体は次に、凝縮工程向けの蒸気を形成するための加熱源として使用される。
下塗り層の適用は、連続プロセスか回分プロセスかのどちらかを利用して成し遂げることができる。たとえば、回分プロセスにおいては、1つまたは複数のデバイスが下塗り層で同時にコートされ、次に放射線源に同時に露光されるであろう。連続プロセスにおいては、ベルトまたはその他のコンベヤー装置上で運搬されるデバイスがステーションを通過し、そのときそれらが下塗り層で連続してコートされ、次にステーションを通過し続け、そこでそれらは、放射源に連続して露光される。このプロセスの一部は、連続的であってもよいが、このプロセスのその他の部分は回分式であってもよい。
ある実施形態においては、下塗り材料は、室温で液体であり、第1層の上に液相堆積によって適用される。液体下塗り材料は、フィルム形成性であっても、第1層の表面上へ吸収されても、吸着されてもよい。ある実施形態においては、液体下塗り材料は、第1層の上に第2層を形成するためにその融点よりも下の温度に冷却される。ある実施形態においては、下塗り材料は、室温で液体ではなく、その融点よりも上の温度に加熱され、第1層上に堆積され、第1層の上に第2層を形成するために室温に冷却される。液相堆積のために、上に記載された方法のどれが用いられてもよい。
ある実施形態においては、下塗り層は、第2液体組成物から堆積される。液相堆積法は、上に記載されたような、連続法または不連続法であり得る。ある実施形態においては、下塗り液体組成物は、連続液相堆積法を用いて堆積される。下塗り層を堆積するための液体媒体の選択は、下塗り材料それ自体の厳密な性質に依存するであろう。
下塗り層が形成された後に、それは活性化放射線に露光される。他の層の1つまたは複数もこのステップにおいて活性化放射線に露光されてもよい。使用される放射線の種類は、上に考察されたような下塗り層の感受性に依存する。露光はパターン様である。本明細書において使用される場合、用語「パターン様」は、材料または層の選択された部分のみが露光されることを示す。パターン様露光は、任意の公知の画像形成技術を用いて達成することができる。ある実施形態においては、パターンは、マスクを通して露光することによって達成される。ある実施形態においては、パターンは、選択部分のみをラスターレーザーで露光することによって達成される。露光の時間は、使用される下塗り層の具体的な化学性質に依存して、数秒〜数分の範囲であり得る。レーザーが使用される場合、はるかにより短い露光時間が、レーザーの出力に依存して、各個々の領域について用いられる。露光工程は、材料の感受性に依存して、空気中でまたは不活性雰囲気中で実施することができる。
ある実施形態においては、放射線は、300〜450nmの範囲の波長を有する。ある実施形態においては、露光のために中圧水銀灯を用いることが便利である。露光は、光開始剤の感受性に依存して、365nm(I線)で、405nm(H線)でまたは436nm(G線)で実施することができる。リソグラフィーツールは深UVにおけるより短い波長のためには利用可能ではないが、大きいフォーマットディスプレイ基材向けなどの、大きいデバイス向けには、リソグラフィーツールがこれらの波長のために利用可能である。
ある実施形態においては、露光工程は、基材を通して行われる。対象となる基材、および特にガラスは、300nm未満の波長についてこれを可能にするのに十分に透過性ではない。したがって、本明細書に記載されるプロセスのいくつかの実施形態において、ビルトイン露光マスクを形成してパターン化を提供するために基材を通して露光することならびにバスラインおよび他のデバイス構造を用いることは可能である。
下塗り層がディスプレイ基材を通して露光される場合には、ピクセル周りの不透明領域が自己整合フォトマスクとして働き、別個のフォトマスクおよび複雑な、かつ高価なマスクアライナの必要性を排除する。露光を受ける領域を画定する不透明境界は、追加の設計配慮を必要とすることもある。たとえば、バスライン、トランジスタなどの不透明特徴の正常なまたは便利な位置は、追加の不透明特徴によって調整されるか、または増補される必要があることもある。有機層が(たとえば、バスラインとカソード層との間の電流フローを防ぐために)ディスプレイ回路を覆うために使用される場合、有機層は、光が有機層を通過するときに光が散乱するのを防ぐためのUV吸収材料(たとえば、充填剤)を含有することから恩恵を受けることもある。
放射線へのパターン様露光後に、下塗り層は現像される。現像は、任意の公知の技術によって成し遂げることができる。そのような技術は、フォトレジストおよび印刷技術分野において広く用いられてきた。現像技術の例としては、熱の適用(蒸発)、液体媒体での処理(洗浄)、吸収剤材料での処理(吸い取り法)、粘着性材料での処理などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。現像工程は、露光部における下塗り層の効果的な除去をもたらす。下塗り層はそのとき露光部においては残る。下塗り層はまた、露光部においても部分的に除去される可能性があるが、下塗り材料の露光部と第1層の非露光部および露出部との間の湿潤性の差が存在するために十分に残らなければならない
ある実施形態においては、放射線への下塗り層の露光は、溶剤への下塗り層の溶解性または分散性の変化をもたらす。この場合には、現像は、湿式現像処理によって成し遂げることができる。この処理は通常、1種類の領域を溶解させる、分散させるまたは離昇する溶剤での洗浄を含む。
ある実施形態においては、放射線への下塗り層の露光は、露光部における下塗り層の揮発度を変化させる反応をもたらす。この場合には、現像は、熱現像処理によって成し遂げることができる。この処理は、より揮発性の材料の揮発温度または昇華温度より上の、かつ材料が熱的に反応性である温度より下の温度に加熱することを含む。
ある実施形態においては、放射線への下塗り層の露光は、この材料が溶融する、軟化するまたは流れる温度の変化をもたらす。この場合には、現像は、乾式現像処理によって成し遂げることができる。乾式現像処理は、この要素の最外面を吸収剤表面と接触させてより柔らかい部分を吸収するかまたは吸い上げることを含むことができる。この乾式現像は、それが残る領域の特性にさらに影響を及ぼさない限り、高温で実施することができる。
現像工程は、残っている下塗り層の領域と下にある第1層が覆われていない領域とをもたらす。ある実施形態においては、パターン化下塗り層と覆われていない領域とについての所与の溶剤との接触角の差は少なくとも20°;ある実施形態においては、少なくとも30°;ある実施形態においては、少なくとも40°である。
第2層が次に、第1層上の下塗り層の現像されたパターンの表面上に直接液相堆積によって適用される。ある実施形態においては、この第2層は、電子デバイスにおける第2有機活性層である。
第2層は、任意の液相堆積技術によって適用することができる。液体媒体中に溶解されたまたは分散された第2材料を含んでなる液体組成物が、現像された下塗り層のパターンの上に適用され、乾燥されて第2層を形成する。液体組成物は、第1層の表面エネルギーよりも大きいが、現像された下塗り層の表面エネルギーとほぼ同じものまたはそれ未満である表面エネルギーを有するように選択される。こうして、液体組成物は現像された下塗り層をぬらすが、下塗り層が除去された領域の第1層からははじかれるであろう。この液体は、露出された第1層領域上へ拡散する可能性があるが、それはディウェッティングし、現像された下塗り層のパターンに閉じ込められるであろう。ある実施形態においては、第2層は、上に記載されたような、連続液相堆積技術によって適用される。
本明細書において提供されるプロセスのある実施形態においては、第1層および第2層は有機活性層である。第1有機活性層は第1電極の上に形成され、下塗り層は、この第1有機活性層の上に形成され、現像された下塗り層のパターンを形成するために放射線に露光され、かつ現像され、第2有機活性層は、それが下塗り層と同じパターンの上におよびパターンの中にのみ存在するように、第1有機活性層上の現像された下塗り層の上に形成される。
ある実施形態においては、第1有機活性層は、第1有機活性材料および第1液体媒体を含んでなる第1液体組成物の液相堆積によって形成される。この液体組成物は、第1電極層の上に堆積され、次に層を形成するために乾燥させられる。ある実施形態においては、第1有機活性層は、連続液相堆積法によって形成される。そのような方法は、より高い収率およびより低い設備コストをもたらすことができる。
ある実施形態においては、下塗り層は、下塗り材料を第2液体媒体中に含んでなる第2液体組成物の液相堆積によって形成される。第2液体媒体は、それが第1層を損傷しない限り、第1液体媒体と同じものまたはそれとは異なるものであり得る。液相堆積法は、上に記載されたような、連続法または不連続法であり得る。一実施形態においては、下塗り液体組成物は、連続液相堆積法を用いて堆積される。
ある実施形態においては、第2有機活性層は、第2有機活性材料および第3液体媒体を含んでなる第3液体組成物の液相堆積によって形成される。第3液体媒体は、それが第1層または現像された下塗り層を損傷しない限り、第1および第2液体媒体と同じものまたはそれらとは異なるものであり得る。ある実施形態においては、第2有機活性層は、インクジェット印刷および連続ノズル印刷からなる群から選択される印刷法によって形成される。
ある実施形態においては、第3層は、それが第2層の上にだけ、かつ第2層と同じパターンで存在するように、第2層の上に適用される。第3層は、第2層について上に記載された方法のいずれかによって適用することができる。ある実施形態においては、第3層は、液相堆積技術によって適用される。ある実施形態においては、第3有機活性層は、インクジェット印刷および連続ノズル印刷からなる群から選択される印刷法によって形成される。
ある実施形態においては、下塗り材料は、第2有機活性材料と同じものである。ある実施形態においては、下塗り材料は、第2有機活性材料とは異なるものである。
現像された下塗り層の厚さは、材料の究極的な最終用途に依存することができる。ある実施形態においては、現像された下塗り層の厚さは、0.1〜250nmの範囲にある。ある実施形態においては、現像された下塗り層の厚さは、10〜100nmの範囲に;ある実施形態においては、15〜50nmの範囲にある。ある実施形態においては、現像された下塗り層の厚さは、厚さが10nm未満である。ある実施形態においては、厚さは、0.1〜5nmの範囲に;ある実施形態においては、0.5〜3nmの範囲にある。
本プロセスにおいては、いずれか1つまたは複数の任意の工程についての上の実施形態は、それらが互いに排他的でない限り、いずれか1つまたは複数の他の工程のいずれかについての上の実施形態と組み合わせることができる。
本プロセスにおいては、いずれか1つまたは複数の第1層についての上の実施形態は、それらが互いに排他的でない限り、いずれか1つまたは複数の下塗り層についての上の実施形態と組み合わせることができる。
さらに、プロセス工程のこれらの組み合わせのどれも、それらが互いに排他的でない限り、いずれか1つまたは複数の第1層についての上の実施形態およびいずれか1つまたは複数の下塗り層についての実施形態で用いることができる。
当業者は、どの実施形態が互いに排他的であるかを理解し、したがって本出願によって熟慮されている実施形態の組み合わせを決定することが容易にできるであろう。
3.プロセスII
プロセスIIは、
フッ素化材料を含んでなる第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
第1層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で中間層を処理する工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらす工程であって、パターン化下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1層上のパターン化下塗り層上に液相堆積によって第2層を形成する工程と
を含んでなる。
上記方法において、下塗り層が活性化放射線に露光される場合に、下塗り層中の材料は反応して、非露光下塗り層と比べて、下にある第1層から除去されることが少なくなる。この変化は、露光部と非露光部との物理的差別化および現像を可能にするのに十分である。
ある実施形態においては、上に定義されたような、従来型の重合性または架橋性基を有する材料は第1層中にない。第1層は、従来型の重合性または架橋性基が存在しない、フッ素化材料を含んでなる。
ある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する材料は中間層中にない。中間層は、従来型の重合性または架橋性基が存在しない、光開始剤を含んでなる。
ある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する材料は下塗り層中にない。下塗り層は本質的に、従来型の重合性または架橋性基が存在せず、かつ、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、芳香族アミン化合物からなる。
ある実施形態においては、従来型の重合性または架橋性基を有する材料は、第1層、中間層または下塗り層中にない。驚くべきことにかつ予想外にも、上記方法において、下塗り層は、第1層、中間層または下塗り層中の従来型の重合性または架橋性基の不在下に、露光し、現像して被露光材料のパターンを形成することができる。
a.第1層
第1層は、フッ素化材料を含んでなる。上に考察されたフッ素化材料のいずれかを、この層に使用することができる。
ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーからなる。
ある実施形態においては、第1層は、導電性ポリマーおよびフッ素化酸ポリマーを含んでなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。
ある実施形態においては、第1層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、および無機ナノ粒子を含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、および無機ナノ粒子からなる。
ある実施形態においては、第1層は、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーとの混合でフッ素化酸ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーとの混合でフッ素化酸ポリマーからなる。
ある実施形態においては、第1層は、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーとの混合でフッ素化酸ポリマーを含んでなり、無機ナノ粒子をさらに含んでなる。ある実施形態においては、第1層は本質的に、動作の原理または第1層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマー、および無機ナノ粒子からなる。
第1層の厚さは、プロセスIについて上に考察された通りである。
b.中間層
中間層は、光開始剤を含んでなる。上に考察された光開始剤のいずれかを、この層に使用することができる。
ある実施形態においては、中間層は本質的に、動作の原理または中間層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、光開始剤からなる。
ある実施形態においては、中間層は、光開始剤およびバインダーを含んでなる。ある実施形態においては、バインダーはフィルム形成性材料である。バインダーがこの層および究極的な意図される用途の所望の特性に悪影響を及ぼさない限り、バインダーについて特定の制限はない。
ある実施形態においては、バインダーは小分子材料である。ある実施形態においては、バインダーは小分子芳香族アミンである。
ある実施形態においては、バインダーはポリマー材料である。
ある実施形態においては、バインダーは非導電性ポリマーである。ある実施形態においては、バインダーは、アクリレート、メタクリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、およびポリエーテルからなる群から選択される。
ある実施形態においては、バインダーは導電性ポリマーである。ある実施形態においては、バインダーは、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、縮合多環芳香族ポリマー、それらの置換誘導体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
ある実施形態においては、中間層は本質的に、動作の原理または中間層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、光開始剤およびバインダーからなる。
ある実施形態においては、中間層は、1〜500nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、中間層は、5〜200nmの範囲の厚さを有する。ある実施形態においては、中間層は、10〜50nmの範囲の厚さを有する。
光開始剤は一般に、中間層の総重量を基準として、0.001重量%〜10.0重量%;ある実施形態においては、0.005重量%〜2.0重量%の量で存在する。
c.下塗り層
下塗り層は本質的に、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、芳香族アミン化合物からなる。上に考察された芳香族アミンのいずれかを、この層に使用することができる。
下塗り層の厚さは、プロセスIについて上に考察された通りである。
d.プロセス工程
プロセスIIにおいて、第1層が形成され、中間層が第1層の上に形成され、下塗り層が中間層の上に形成され、下塗り層がパターンで放射線に露光され、下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらすために下塗り層が現像される。用語「効果的に除去する」および「効果的な除去」とは、下塗り層および中間層が非露光部において本質的に完全に除去されることを意味する。下塗り層および中間層が効果的に除去されている領域は、下塗り材料または中間層が存在しないかのように機能する。下塗り層はまた、露光部において部分的に除去されてもよいが、完全には除去されなくてもよい。こうして、下塗り層の残ったパターンは、元の下塗り層よりも薄い可能性がある。下塗り層のパターンは、第1層の表面エネルギーよりも高い表面エネルギーを有する。第2層は、第1層上の下塗り層のパターンの上におよび直接パターン上に液相堆積によって形成される。
相対的な表面エネルギーは、上に考察されたような所与の液体との接触角を比較することによって測定することができる。
ある実施形態においては、第1層は、40°よりも大きい;ある実施形態においては、50°よりも大きい;ある実施形態においては、60°よりも大きい;ある実施形態においては、70°よりも大きい安息香酸メチルとの接触角を有する。ある実施形態においては、現像された下塗り層は、30°未満の;ある実施形態においては、20°未満の;ある実施形態においては、10°未満のアニソールとの接触角を有する。ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも20°低く;ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも30°低く;ある実施形態においては、所与の溶剤について、現像された下塗り層との接触角は、第1層との接触角よりも少なくとも40°低い。
ある実施形態においては、第1層は、基材上に堆積される。第1層は、パターン化することができるかまたは非パターン化であり得る。ある実施形態においては、第1層は、電子デバイスにおける有機活性層である。
第1層は、蒸着技術、液相堆積技術、および熱転写技術などの、任意の堆積技術によって形成することができる。ある実施形態においては、第1層は、液相堆積技術、続いて、乾燥によって堆積される。この場合には、第1層の材料は、液体媒体に溶解されるかまたは分散される。液相堆積法は、連続法または不連続法であってもよい。液相堆積技術としては、スピンコーティング、ロールコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロット−ダイコーティング、スプレーコーティング、連続ノズルコーティング、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷およびスクリーン印刷が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある実施形態においては、第1層は、連続液相堆積技術によって堆積される。乾燥工程は、第1材料および任意の下にある材料が損傷されない限り、室温でまたは高温で行うことができる。
中間層が次に、第1層上に形成される。中間層は、任意の公知の堆積法によって適用することができる。
ある実施形態においては、中間層は、それを溶剤に加えることなく適用される。ある実施形態においては、中間層は蒸着によって適用される。
ある実施形態においては、中間層の材料は、室温で液体であり、第1層の上に液相堆積によって適用される。
ある実施形態においては、中間層の材料は第2液体組成物から堆積される。液相堆積法は、上に記載されたような、連続法または不連続法であり得る。ある実施形態においては、中間層液体組成物は、連続液相堆積法を用いて堆積される。中間層を堆積するための液体媒体の選択は、中間層材料それ自体の厳密な性質に依存するであろう。
中間層は次に、下塗り層で処理される。これによって、下塗り材料が、下塗り層を形成するために第1層の上におよび第1層と直接接触して適用されることを意味する。
下塗り層での処理は、プロセスIについて上に考察されたように実施することができる。
下塗り層が形成された後に、それは、プロセスIについて上に考察されたように、放射線に露光される。
放射線へのパターン様露光後に、下塗り層は、プロセスIについて上に考察されたように現像される。現像工程は、非露光部において下塗り層を除去し、かつまたそれらの領域において中間層を除去する。下塗り層は、露光部においては残る。下塗り層はまた、露光部においても部分的に除去される可能性があるが、下塗り材料の露光部と第1層の非露光部および覆われていない領域との間の湿潤性の差が存在するために十分に残らなければならない。
現像工程は、残っている下塗り層の領域と下にある第1層が覆われていない領域とをもたらす。ある実施形態においては、パターン化下塗り層と覆われていない領域とについての所与の溶剤との接触角の差は少なくとも20°;ある実施形態においては、少なくとも30°;ある実施形態においては、少なくとも40°である。
第2層は次に、第1層上の下塗り層の現像されたパターンの上におよび直接パターン上に液相堆積によって適用される。ある実施形態においては、この第2層は、電子デバイスにおける第2有機活性層である。
第2層は、任意の液相堆積技術によって適用することができる。液体媒体中に溶解されたまたは分散された第2材料を含んでなる液体組成物が、第2層を形成するために現像された下塗り層のパターンの上に適用され、乾燥される。液体組成物は、第1層の表面エネルギーよりも大きいが、現像された下塗り層の表面エネルギーとほぼ同じものまたはそれ未満である表面エネルギーを有するように選択される。こうして、液体組成物は、現像された下塗り層をぬらすが、下塗り層が除去された領域の第1層からははじかれるであろう。この液体は、覆われていない第1層領域上へ広がる可能性があるが、それはディウェッティングし、現像された下塗り層のパターンに閉じ込められるであろう。ある実施形態においては、第2層は、上に記載されたような、連続液相堆積技術によって適用される。
本明細書において提供される方法のある実施形態においては、第1層および第2層は有機活性層である。第1有機活性層は第1電極の上に形成され、下塗り層は、第1有機活性層の上に形成され、現像された下塗り層のパターンを形成するために放射線に露光され、現像され、第2有機活性層は、それが下塗り層と同じパターンの上におよびパターンの中にのみ存在するように、第1有機活性層上の現像された下塗り層の上に形成される。
ある実施形態においては、第1有機活性層は、第1有機活性材料および第1液体媒体を含んでなる第1液体組成物の液相堆積によって形成される。この液体組成物は、第1電極層の上に堆積され、次に層を形成するために乾燥させられる。ある実施形態においては、第1有機活性層は、連続液相堆積法によって形成される。そのような方法は、より高い収率およびより低い設備コストをもたらし得る。
ある実施形態においては、下塗り層は、下塗り材料を第2液体媒体中に含んでなる第2液体組成物の液相堆積によって形成される。第2液体媒体は、それが第1層を損傷しない限り、第1液体媒体と同じものまたはそれとは異なるものであり得る。液相堆積法は、上に記載されたような、連続法または不連続法であり得る。ある実施形態においては、下塗り液体組成物は、連続液相堆積法を用いて堆積される。
ある実施形態においては、第2有機活性層は、第2有機活性材料および第3液体媒体を含んでなる第3液体組成物の液相堆積によって形成される。第3液体媒体は、それが第1層または現像された下塗り層を損傷しない限り、第1および第2液体媒体と同じものまたはそれらとは異なるものであり得る。ある実施形態においては、第2有機活性層は、インクジェット印刷および連続ノズル印刷からなる群から選択される印刷法によって形成される。
ある実施形態においては、第3層は、それが第2層の上にだけ、かつ第2層と同じパターンで存在するように、第2層の上に適用される。第3層は、第2層について上に記載された方法のいずれかによって適用することができる。ある実施形態においては、第3層は、液相堆積技術によって適用される。ある実施形態においては、第3有機活性層は、インクジェット印刷および連続ノズル印刷からなる群から選択される印刷法によって形成される。
ある実施形態においては、下塗り材料は、第2有機活性材料と同じものである。ある実施形態においては、下塗り材料は、第2有機活性材料とは異なるものである。
現像された下塗り層の厚さは、材料の究極的な最終用途に依存することができる。ある実施形態においては、現像された下塗り層の厚さは、0.1〜250nmの範囲にある。ある実施形態においては、現像された下塗り層の厚さは、10〜100nmの範囲に;ある実施形態においては、15〜50nmの範囲にある。ある実施形態においては、現像された下塗り層は、厚さが10nm未満である。ある実施形態においては、厚さは、0.1〜5nmの範囲に;ある実施形態においては、0.5〜3nmの範囲にある。
本方法においては、任意の工程についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態は、それらが互いに排他的でない限り、他の工程のいずれかについてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態と組み合わせることができる。
本方法においては、第1層についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態は、それらが互いに排他的でない限り、中間層についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態および下塗り層についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態と組み合わせることができる。
さらに、プロセス工程のこれらの組み合わせのいずれも、それらが互いに排他的でない限り、第1層についてのいずれか1つまたは複数の上の実施形態および中間層についてのいずれか1つまたは複数の実施形態および下塗り層についてのいずれか1つまたは複数の実施形態で用いることができる。
当業者は、どの実施形態が互いに排他的であるかを理解し、したがって本出願によって熟慮されている実施形態の組み合わせを決定することが容易にできるであろう。
4.有機電子デバイス
プロセスIおよびプロセスIIは両方とも、電子デバイスにおけるその適用の観点からさらに説明されるが、本方法はそのような適用に限定されない。以下の考察において、用語「本方法」および「本新規方法」は、特に明確に述べない限り、プロセスIおよびプロセスIIの両方を意味する。
図2は、2つの電気接触層の間に置かれた少なくとも2つの有機活性層を含む、例示的な電子デバイス、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。電子デバイス100は、アノード層110から光活性層140への正孔の注入を促進する1つまたは複数の層120および130を含む。一般に、2つの層が存在する場合、アノードに隣接した層120は正孔注入層と呼ばれ、緩衝層と呼ばれることもある。光活性層に隣接した層130は正孔輸送層と呼ばれる。任意選択の電子輸送層150は、光活性層140とカソード層160との間に置かれる。有機層120〜150は、個々におよびまとめてデバイスの有機活性層と言われる。デバイス100の用途に依存して、光活性層140は、印加電圧によって活性化される発光層(発光ダイオードまたは発光電気化学セル中など)、または放射エネルギーに応答し、かつ印加バイアス電圧を使用してまたは使用せずに信号を発生する材料の層(光検出器または光活性セル中など)であり得る。このデバイスは、システム、駆動方法、および実用性モードに関して限定されない。下塗り層はこの図では示されていない。
マルチカラーデバイスのためには、光活性層140は、少なくとも3つの異なる色の異なる領域で構成される。異なる色の領域は、別個の着色領域を印刷することによって形成することができる。あるいは、それは、全体の層を形成し、かつ層の異なる領域を異なる色の放射性材料でドープすることによって成し遂げることができる。そのような方法は、たとえば、米国特許出願公開第2004−0094768号明細書に記載されている。
ある実施形態においては、本明細書に記載される新規方法は、第2層が特定の領域に閉じ込められている、デバイスにおける任意の連続ペアの有機層のために用いることができる。
プロセスIについて:
フッ素化材料および光開始剤を含んでなる第1有機活性層を形成する工程であって、前記第1有機活性層が電極より高い第1表面エネルギーを有する工程と;
動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で第1有機活性層を処理する工程と;
放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から除去し、下塗り層のパターンを有する第1活性有機層をもたらす工程であって、下塗り層のパターンが第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1有機活性層上の下塗り層のパターン上に液相堆積によって第2有機活性層を形成する工程と
を含んでなる、第1有機活性層および第2有機活性層をその上に配置している電極を含んでなる有機電子デバイスの製造方法。
プロセスIIについて:
フッ素化材料を含んでなる第1有機活性層を形成する工程であって、前記第1有機活性層が電極より高い第1表面エネルギーを有する工程と;
第1有機活性層上に光開始剤を含んでなる中間層を形成する工程と;
動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で第1中間層を処理する工程と;
放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層および中間層を非露光部から除去し、下塗り層のパターンを有する第1活性有機層をもたらす工程であって、下塗り層のパターンが第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
第1有機活性層上の下塗り層のパターン上に液相堆積によって第2有機活性層を形成する工程と
を含んでなる、第1有機活性層および第2有機活性層をその上に配置している電極を含んでなる有機電子デバイスの製造方法。
本新規方法のある実施形態においては、第1有機活性層は正孔注入層120であり、第2有機活性層は正孔輸送層130である。デバイスがアノード層で始まって構築される、プロセスIについてのある実施形態においては、下塗り層は、正孔輸送層130を適用する前に正孔注入層120に適用され、露光され、現像される。デバイスがアノード層で始まって構築される、プロセスIIについてのある実施形態においては、中間層は正孔注入層120に適用され、続いて下塗り層が適用され、下塗り層は、正孔輸送層130を適用する前に露光され、現像される。
本新規方法のある実施形態においては、第1有機活性層は正孔注入層120であり、第2有機活性層は光活性層140である。デバイスがアノード層で始まって構築される、プロセスIについてのある実施形態においては、下塗り層は、光活性層140を適用する前に正孔注入層120に適用され、露光され、現像される。デバイスがアノード層で始まって構築される、プロセスIIについてのある実施形態においては、中間層は正孔注入層120に適用され、続いて下塗り層が適用され、下塗り層は、光活性層140を適用する前に露光され、現像される。
ある実施形態においては、正孔注入層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなり、無機ナノ粒子をさらに含んでなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、動作の原理または正孔注入層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、動作の原理または正孔注入層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーおよび無機ナノ粒子からなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は、非フッ素化ポリマー酸でドープされた導電性ポリマーとの混合でフッ素化酸ポリマーを含んでなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は、非フッ素化ポリマー酸でドープされた導電性ポリマーとの混合でフッ素化酸ポリマーを含んでなり、無機ナノ粒子をさらに含んでなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、動作の原理または正孔注入層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマーおよび非フッ素化ポリマー酸でドープされた導電性ポリマーからなる。
ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、動作の原理または正孔注入層の際立った特性を実質的に変えるであろう他の構成要素が存在しない、フッ素化酸ポリマー、非フッ素化ポリマー酸でドープされた導電性ポリマー、および無機ナノ粒子からなる。
ある実施形態においては、正孔注入層120は、導電性ポリマーおよびコロイド形成性ポリマー酸の分散液から製造される。そのような材料は、たとえば、米国特許出願公開第2004/0102577号明細書、同第2004/0127637号明細書、同第2005/0205860号明細書、およびPCT出願国際公開第2009/018009号パンフレットに記載されている。
プロセスIのある実施形態においては、第1有機活性層は正孔注入層120であり、第2有機活性層は光活性層140である。この実施形態においては、下塗り層は、層130であり、それがまた正孔輸送層としても機能するような厚さで適用される。ある実施形態においては、正孔注入層はフッ素化材料を含んでなる。ある実施形態においては、正孔注入層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。ある実施形態においては、正孔注入層120は、上記のように、導電性ポリマーおよびコロイド形成性ポリマー酸の分散液から製造される。
プロセスIIのある実施形態においては、第1有機活性層は正孔注入層120であり、第2有機活性層は光活性層140である。この実施形態においては、下塗り層は、層130であり、それが正孔輸送層としても機能するような厚さで適用される。示されていない、中間層は、正孔注入層120と下塗り層130との間にある。ある実施形態においては、正孔注入層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。ある実施形態においては、正孔注入層120は、上記のように、導電性ポリマーおよびコロイド形成性ポリマー酸の分散液から製造される。
デバイスにおけるこれらの層は、そのような層に有用であることが知られている任意の材料製であり得る。本発明のデバイスは、アノード層110またはカソード層150に隣接することができる支持体または基材(図示せず)を含んでもよい。ほとんどの場合に、支持体はアノード層110に隣接している。支持体は、可撓性であることも剛性であることも、有機であることも無機であることもできる。一般に、ガラスまたは可撓性有機フィルムが支持体として使用される。アノード層110は、カソード層160と比較して正孔を注入するためにより効率的である電極である。アノードは、金属、混合金属、合金、金属酸化物または混合酸化物を含有する材料を含むことができる。好適な材料としては、2族元素(すなわち、Be、Mg、Ca、Sr、Ba)の混合酸化物、11族元素、4族、5族、および6族の元素、ならびに8〜10族の遷移元素が挙げられる。アノード層110が光透過性であるべきである場合には、インジウム・スズ酸化物などの12族、13族、および14族の元素の混合酸化物を使用することができる。本明細書において使用される場合、語句「混合酸化物」は、2族元素または12族、13族、または14族の元素から選択される2つ以上の異なる陽イオンを有する酸化物を意味する。アノード層110用の材料の幾つかの非限定的な具体例としては、インジウム・スズ酸化物(「ITO」)、アルミニウム・スズ酸化物、アルミニウム・亜鉛酸化物、金、銀、銅、およびニッケルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アノードはまた、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはポリピロールなどの有機材料を含んでなることができる。
アノード層110は、化学蒸着法もしくは物理蒸着法またはスピンキャスト法によって形成することができる。化学蒸着は、プラズマ化学蒸着(「PECVD」)または金属有機化学蒸着(「MOCVD」)として行うことができる。物理蒸着としては、イオンビームスパッタリングなどのスパッタリング、ならびにeビーム蒸発および抵抗蒸発の任意の形態を挙げることができる。物理蒸着の具体的な形態としては、rfマグネトロンスパッタリングおよび誘導結合プラズマ物理蒸着(「IMP−PVD」)が挙げられる。これらの堆積技術は、半導体製造分野においては周知である。
通常、アノード層110は、リソグラフ操作中にパターン化される。このパターンは、要望通りに変わってもよい。これらの層は、たとえば、パターン化マスクまたはレジストを、第1電気接触層材料を適用する前に第1可撓性複合材料バリア構造上に置くことによってパターンで形成することができる。あるいは、これらの層は、全体の層として適用することができ(ブランケット堆積とも呼ばれる)、続いて、たとえば、パターン化されたレジスト層と湿式化学エッチングまたはドライエッチング技術とを使用してパターン化することができる。当技術分野において周知である他のパターン化方法を使用することもできる。電子デバイスが配列内に置かれる場合、アノード層110は典型的には、実質的に同じ方向に伸びる長さを有する実質的に平行のストリップに成形される。
正孔注入層120は、放射層への正孔の注入を促進する、およびアノード表面を平坦化してデバイスにおけるショートを防ぐ機能を果たす。正孔注入材料は、ポリマー、オリゴマー、または小分子であってもよく、溶液、分散液、懸濁液、エマルジョン、コロイド状混合物、またはその他の組成物の形態にあってもよい。
正孔注入層は、上に考察されたように、導電性ポリマーおよびフッ素化酸で形成することができる。さらに、正孔注入層は、非フッ素化プロトン酸でドープされたポリアニリン(PANI)またはポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などの、ポリマー材料を含んでなることができる。これらのプロトン酸は、たとえば、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)などであり得る。正孔注入層120は、銅フタロシアニンおよびテトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン系(TTF−TCNQ)などの、電荷移動化合物などを含んでなることができる。
正孔注入層120は、任意の堆積技術によって適用することができる。ある実施形態においては、正孔注入層は、上に記載されたような、溶液堆積法によって適用される。ある実施形態においては、正孔注入層は、連続液体堆積法によって適用される。
層130は、正孔輸送材料を含んでなる。正孔輸送層用の正孔輸送材料の例は、たとえば、Y.Wang,Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Fourth Edition,Vol.18,p.837−860,1996にまとめられている。正孔輸送小分子および正孔輸送ポリマーの両方を使用することができる。一般に使用される正孔輸送分子としては:4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(TDATA);4,4’,4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(MTDATA);N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD);4、4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP);1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(mCP);1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC);N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD);テトラキス−(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA);α−フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン(TPS);p−(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(DEH);トリフェニルアミン(TPA);ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP);1−フェニル−3−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−5−[p−(ジエチルアミノ)フェニル]ピラゾリン(PPRまたはDEASP);1,2−トランス−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン(DCZB);N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB);N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(α−NPB);および、銅フタロシアニンなどの、ポルフィリン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一般に使用される正孔輸送ポリマーとしては、ポリビニルカルバゾール、(フェニルメチル)ポリシラン、ポリ(ジオキシチオフェン)、ポリアニリン、およびポリピロールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上述のものなどの正孔輸送分子をポリスチレンおよびポリカーボネートなどのポリマーへドープすることによって正孔輸送ポリマーを得ることもまた可能である。
ある実施形態においては、正孔輸送層は正孔輸送ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーはジスチリルアリール化合物である。ある実施形態においては、このアリール基は2つ以上の縮合芳香環を有する。ある実施形態においては、このアリール基はアセンである。用語「アセン」は、本明細書において使用される場合、2つ以上のオルト縮合ベンゼン環を真っ直ぐの線状配置で含有する炭化水素親成分を意味する。
ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーはアリールアミンポリマーである。ある実施形態においては、それは、フルオレンモノマーとアリールアミンモノマーとのコポリマーである。
ある実施形態においては、この正孔輸送ポリマーは架橋性基を有する。ある実施形態においては、架橋は、熱処理および/またはUV線もしくは可視光への露光によって成し遂げることができる。架橋性基の例としては、ビニル、アクリレート、パーフルオロビニルエーテル、1−ベンゾ−3,4−シクロブタン、シロキサン、およびメチルエステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。架橋性ポリマーは、溶液法OLEDの製造において利点を有することができる。堆積の後に不溶性フィルムへ変換することができる層を形成するための可溶性ポリマー材料の適用は、層溶解問題なしの多層溶液処理OLEDデバイスの製造を可能にすることができる。
架橋性ポリマーの例は、たとえば、米国特許出願公開第2005/0184287号明細書およびPCT出願国際公開第2005/052027号パンフレットに見いだすことができる。
ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーは、従来の重合性基も架橋性基も有しない。
ある実施形態においては、正孔輸送層は、9,9−ジアルキルフルオレンとトリフェニルアミンとのコポリマーであるポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、このポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンと4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)ビフェニルとのコポリマーである。ある実施形態においては、このポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンとTPBとのコポリマーである。ある実施形態においては、このポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンとNPBとのコポリマーである。
ある実施形態においては、正孔輸送層は、非平面立体配置で連結されている共役部分を有するトリアリールアミンを含んでなる材料を含んでなる。そのような材料は、モノマーまたはポリマーであり得る。そのような材料の例は、たとえば、PCT出願国際公開第2009/067419号パンフレットに記載されている。
ある実施形態においては、正孔輸送層は、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンおよびペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸−3,4,9,10二無水物などの、p−ドーパントでドープされている。
正孔輸送層130は、任意の堆積技術によって適用することができる。ある実施形態においては、正孔輸送層は、上に記載されたような、溶液堆積法によって適用される。ある実施形態においては、正孔輸送層は、連続溶液堆積法によって適用される。
デバイスの用途に依存して、光活性層140は、印加電圧によって活性化される発光層(発光ダイオードまたは発光電気化学セル中など)、放射エネルギーに応答し、かつ印加バイアス電圧を使用してまたは使用せずに信号を発生する材料の層(光検出器中など)であり得る。ある実施形態においては、光活性材料は、有機エレクトロルミネセンス(「EL」)材料である。小分子有機蛍光性化合物、発光性金属錯体、共役ポリマー、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されない、任意のEL材料を本発明のデバイスに使用することができる。蛍光性化合物の例としては、クリセン、ピレン、ペリレン、ルブレン、クマリン、アントラセン、チアジアゾール、それらの誘導体、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。発光性金属錯体の例としては、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq3)などの、金属キレート化オキシノイド化合物;Petrovらの米国特許第6,670,645号明細書ならびにPCT出願国際公開第03/063555号パンフレットおよび国際公開第2004/016710号パンフレットに開示されているようなフェニルピリジン配位子、フェニルキノリン配位子、またはフェニルピリミジン配位子を有するイリジウムの錯体などの、シクロメタレート化イリジウムおよび白金エレクトロルミネッセンス化合物、ならびに、たとえば、PCT出願国際公開第03/008424号パンフレット、国際公開第03/091688号パンフレット、および国際公開第03/040257号パンフレットに記載されている有機金属錯体、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある場合には、小分子蛍光性材料または有機金属材料が、加工特性および/または電子特性を向上させるためにホスト材料とともにドーパントとして堆積される。共役ポリマーの例としては、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリ(スピロビフルオレン)、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)、それらのコポリマー、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光活性層140は、任意の堆積技術によって適用することができる。ある実施形態においては、光活性層は、上に記載されたような、溶液堆積法によって適用される。ある実施形態においては、光活性層は、連続液体堆積法によって適用される。
任意選択の層150は、電子輸送を促進する、およびまた緩衝層または層界面での励起子の消光を防止するための閉じ込め層として役立つという両方の機能を果たすことができる。好ましくは、この層は、電子の移動を促進し、かつ、励起子の消光を減少させる。任意選択の電子輸送層150に使用することができる電子輸送材料の例としては、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(AlQ)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq)、テトラキス−(8−ヒドロキシキノラト)ハフニウム(HfQ)およびテトラキス−(8−ヒドロキシキノラト)ジルコニウム(ZrQ)などの金属キノレート誘導体などの、金属キレート化オキシノイド化合物;ならびに2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、および1,3,5−トリ(フェニル−2−ベンズイミダゾール)ベンゼン(TPBI)などのアゾール化合物;2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリンなどのキノキサリン誘導体;4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DPA)および2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA)などのフェナントロリン類;ならびにそれらの混合物が挙げられる。ある実施形態においては、電子輸送層は、n−ドーパントをさらに含んでなる。n−ドーパント材料は周知である。n−ドーパントとしては、1族および2族金属;LiF、CsF、およびCs2CO3などの、1族および2族金属塩;Liキノレートなどの、1族および2族金属有機化合物;ならびにロイコ染料などの、分子n−ドーパント、W2(hpp)4(ここで、hpp=1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド−[1,2−a]−ピリミジンである)およびコバルトセンなどの、金属錯体、テトラチアナフタセン、ビス(エチレンジチオ)テトラチアフルバレン、複素環ラジカルまたはジラジカル、ならびに複素環ラジカルまたはジラジカルのダイマー、オリゴマー、ポリマー、ジスピロ化合物および多環化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電子輸送層150は通常、化学蒸着法または物理蒸着法によって形成され得る。
カソード160は、電子または負電荷キャリアを注入するために特に有効である電極である。カソードは、アノードよりも低い仕事関数を有する任意の金属または非金属であり得る。カソード用の材料は、1族のアルカリ金属(たとえば、Li、Cs)、2族(アルカリ土類)金属、希土類元素およびランタニドなどの、12族金属、およびアクチニドから選択することができる。アルミニウム、インジウム、カルシウム、バリウム、サマリウムおよびマグネシウム、ならびに組み合わせなどの材料を使用することができる。Li含有有機金属化合物、LiF、Li2O、Cs含有有機金属化合物、CsF、Cs2O、およびCs2CO3をまた、作動電圧を低くするために有機層とカソード層との間に堆積することができる。この層は電子注入層と言われてもよい。
カソード層160は通常、化学蒸着法または物理蒸着法によって形成される。
ある実施形態においては、追加の層が有機電子デバイス内に存在してもよい。
各機能性層を2つ以上の層で構成できることは理解される。
ある実施形態においては、異なる層は以下の範囲の厚さを有する:アノード110、100〜5000Å、ある実施形態においては、100〜2000Å;正孔注入層120、50〜2500Å、ある実施形態においては200〜1000Å;正孔輸送層130、50〜2500Å、ある実施形態においては200〜1000Å;放射層140、10〜2000Å、ある実施形態においては100〜1000Å;電子輸送層150、50〜2000Å、ある実施形態においては100〜1000Å;カソード160、200〜10000Å、ある実施形態においては300〜5000Å。層の厚さの望ましい比は、使用される材料の厳密な性質に依存するであろう。
ある実施形態においては、電極の上に置かれた第1有機活性層および第2有機活性層を含んでなり、かつ第1有機活性層と第2有機活性層との間にパターン化下塗り層をさらに含んでなる有機電子デバイスであって、前記第2有機活性層が、下塗り層が存在する領域のみに存在するデバイスが提供される。ある実施形態においては、第1有機活性層は、導電性ポリマーおよびフッ素化酸ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、第2有機活性層は、正孔輸送材料を含んでなる。ある実施形態においては、第1有機活性層は本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなり、第2有機活性層は本質的に、正孔輸送材料からなる。
プロセスIについてのある実施形態においては、順に、アノード、正孔注入層、および正孔輸送層をその上に有する支持体を含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
支持体上にアノードを提供する工程と;
アノードの上に正孔注入層を形成する工程であって、前記正孔注入層がフッ素化材料および光開始剤を含んでなり、前記正孔注入層が第1表面エネルギーを有する工程と;
正孔注入層上に直接下塗り層を形成する工程であって、前記下塗り層が、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミンからなる工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を現像して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、展開された下塗り層のパターンを正孔注入層上にもたらす工程であって、前記展開された下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
下塗り層の展開されたパターン上に液相堆積によって正孔輸送層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
これは、図3に概略的に示される。デバイス200は、基材(図示せず)上にアノード210を有する。アノード上に正孔注入層220がある。展開された下塗り層は225として示される。正孔注入層220の表面エネルギーは、下塗り層225の表面エネルギーよりも小さい。正孔輸送層230が下塗り層および正孔注入層の上に堆積される場合、それは、正孔注入層の低エネルギー表面をぬらさず、下塗り層のパターンの上にのみ残る。
ある実施形態においては、下塗り層は、支持体を通して露光される。
プロセスIIについてのある実施形態においては、アノード、正孔注入層、および正孔輸送層をその上に有する支持体を含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
アノードの上に正孔注入層を形成する工程であって、前記正孔注入層がフッ素化材料を含んでなり、第1表面エネルギーを有する工程と;
正孔注入層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
中間層上に直接下塗り層を形成する工程であって、前記下塗り層が、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミンからなる工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を展開して下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、展開された下塗り層のパターンを正孔注入層上にもたらす工程であって、前記展開された下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
下塗り層の展開されたパターン上に液相堆積によって正孔輸送層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
ある実施形態においては、下塗り層は、支持体を通して露光される。
ある実施形態においては、正孔注入層は、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。ある実施形態においては、正孔注入層は本質的に、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーおよび無機ナノ粒子からなる。ある実施形態においては、これらの無機ナノ粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、三酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化サマリウム、酸化イットリウム、酸化セシウム、酸化第二銅、酸化第二スズ、酸化アンチモン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。そのような材料は、たとえば、米国特許第7,250,461号明細書、米国特許出願公開第2004/0102577号明細書、同第2004/0127637号明細書、同第2005/0205860号明細書、およびPCT出願国際公開第2009/018009号パンフレットに記載されている。
ある実施形態においては、本方法は、正孔輸送層上に液相堆積によって光活性層を形成する工程をさらに含んでなる。ある実施形態においては、この光活性層は、光活性ドーパントおよび1つまたは複数のホスト材料を含んでなる。ある実施形態においては、この光活性層は、インクジェット印刷および連続ノズル印刷からなる群から選択される液相堆積技術によって形成される。
プロセスIのある実施形態においては、正孔注入層、下塗り層、および光活性層をその上に有するアノードを含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
アノードの上に正孔注入層を形成する工程であって、前記正孔注入層がフッ素化材料および光開始剤を含んでなり、前記正孔注入層が第1表面エネルギーを有する工程と;
正孔注入層上に直接下塗り層を形成する工程であって、前記下塗り層が、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミンからなる工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を展開して下塗り層を非露光部から効果的に除去し、展開された下塗り層のパターンを正孔注入層上にもたらす工程であって、前記展開された下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
下塗り層の展開されたパターン上に液相堆積によって光活性層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
この実施形態においては、下塗り層は正孔輸送層として機能し、光活性層は、下塗り層上に、下塗り層と接触して直接適用される。ある実施形態においては、正孔注入層は、上に記載されたように、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。
ある実施形態においては、下塗り層は、支持体を通して露光される。
プロセスIIのある実施形態においては、正孔注入層、中間層、下塗り層、および光活性層をその上に有するアノードを含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
アノードの上に正孔注入層を形成する工程であって、前記正孔注入層がフッ素化材料を含んでなり、前記正孔注入層が第1表面エネルギーを有する工程と;
正孔注入層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
中間層上に直接下塗り層を形成する工程であって、前記下塗り層が、動作の原理または下塗り層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、本質的に芳香族アミンからなる工程と;
活性化放射線で下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
下塗り層を展開して下塗り層および中間層を非露光部から効果的に除去し、展開された下塗り層のパターンを正孔注入層上にもたらす工程であって、前記展開された下塗り層が第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
下塗り層の展開されたパターン上に液相堆積によって光活性層を形成する工程と
を含んでなる方法が提供される。
これらの実施形態においては、下塗り層は正孔輸送層として機能し、光活性層は、下塗り層上に、下塗り層と接触して直接適用される。
ある実施形態においては、正孔注入層は、上に記載されたように、フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含んでなる。
ある実施形態においては、中間層は本質的に、動作の原理または中間層の際立った特性を実質的に変えるであろう構成要素が存在しない、光開始剤からなる。
ある実施形態においては、下塗り層は、持体を通して露光される。
本方法の実施形態、特定の実施形態、具体例、および上に考察された実施形態の組み合わせのどれも、それらが互いに排他的でない限り、電子デバイスの形成方法に用いることができる。
本明細書に記載される概念は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない、以下の実施例でさらに説明される。
合成実施例1
芳香族アミンポリマーA2は、次の通り製造することができる。
(a)化合物2の合成
窒素の雰囲気下に、250mLの丸底に、9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン(25.0g、45.58ミリモル)、フェニルボロン酸(12.23g、100.28ミリモル)、Pd2(dba)3(0.42g、0.46ミリモル)、PtBu3(0.22g、1.09ミリモル)および100mLのトルエンを装入した。反応混合物を5分間攪拌し、その後KF(8.74g、150.43ミリモル)を2つに分けて加え、生じた溶液を一晩室温で攪拌した。混合物を500mLのTHFで希釈し、シリカおよびセライトの詰め物を通して濾過し、揮発分を減圧下に濾液から除去した。黄色オイルを、ヘキサンを溶離液として使用するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を80.0%(19.8g)で白色固体として得た。NMRによる分析は、この物質が上に与えられた構造を有する化合物2であることを示した。
(b)化合物3の合成
冷却器および滴下漏斗を備えた、250mLの3口丸底フラスコを、30分間N2でフラッシュした。9,9−ジオクチル−2,7−ジフェニルフルオレン(19.8g、36.48ミリモル)を加え、100mLのジクロロメタンに溶解させた。無色透明の溶液を−10℃に冷却し、20mLのジクロロメタン中の臭素(12.24g、76.60ミリモル)の溶液を滴加した。混合物を0℃で1時間攪拌し、次に室温に温まるに任せ、一晩攪拌した。100mLの水性10%Na223溶液を加え、反応混合物を1時間攪拌した。有機層を抽出し、水層を100mLのジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。生じたオイルへのアセトンの添加は、沈澱白色物を与えた。濾過および乾燥すると、白色粉末が得られた(13.3g、52.2%)。NMRによる分析は、この物質が上に与えられた構造を有する化合物3であることを示した。
(c)化合物4の合成
窒素の雰囲気下に、250mLの丸底に、3(13.1g、18.70ミリモル)、アニリン(3.66g、39.27ミリモル)、Pd2(dba)3(0.34g、0.37ミリモル)、PtBu3(0.15g、0.75ミリモル)および100mLのトルエンを装入した。反応混合物を10分間攪拌し、その後NaOtBu(3.68g、38.33ミリモル)を加え、反応混合物を室温で1日間攪拌した。生じた反応混合物を3Lのトルエンで希釈し、シリカおよびセライトの詰め物を通して濾過した。揮発分を蒸発させるとすぐに、得られた暗褐色オイルを1:10の酢酸エチル:ヘキサンの混合物を溶離液として使用するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を50.2%(6.8g)で淡黄色粉末として得た。NMRによる分析は、この物質が上に与えられた構造を有する化合物4であることを示した。
(d)化合物5の合成
冷却器を備えた250mLの3口丸底フラスコ中で、4(4.00g、5.52ミリモル)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(4.68g、16.55ミリモル)、Pd2(dba)3(0.30g、0.33ミリモル)およびDPPF(0.37g、0.66ミリモル)を80mLのトルエンと組み合わせた。得られた混合物を10分間攪拌した。NaOtBu(1.17g、12.14ミリモル)を加え、混合物を80℃に4日間加熱した。生じた反応混合物を1Lのトルエンおよび1LのTHFで希釈し、シリカおよびセライトの詰め物を通して濾過して不溶性塩を除去した。揮発分を蒸発させるとすぐに、生じた茶色オイルを1:10のジクロロメタン:ヘキサンの混合物を溶離液として使用するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。乾燥後に黄色粉末を得た(4.8g、84.8%)。NMRによる分析は、この物質が上に与えられた構造を有する化合物5であることを示した。
(e)重合
ビス(1,5−シクロオクタジエン)−ニッケル−(0)(0.833g、3.03ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド(無水、6mL)溶液 2,2’−ビピリジル(0.473g、3.03ミリモル)および1,5−シクロオクタジエン(0.328g、3.03ミリモル)に加えた。生じた混合物を30分間60℃に加熱した。トルエン(無水、24mL)溶液 化合物5(1.553g、1.50ミリモル)を次に攪拌中の触媒混合物に迅速に加えた。混合物を60℃で7時間攪拌した。反応混合物が室温まで冷えた後、それを、250mLのメタノール中へ激しく攪拌しながら、ゆっくり注ぎ、一晩攪拌した。続いて、15mLの濃HClの添加および1時間の攪拌を行った。沈澱物を濾過し、次に50mLのトルエンに加え、500mLのメタノール中へゆっくり注いだ。生じた淡黄色沈澱物を1時間攪拌し、次に濾過によって単離した。この固体をクロマトグラフィー(シリカ、トルエン)および酢酸エチルからの沈澱によってさらに精製した。生じた物質を真空下に乾燥させた後、淡黄色ポリマーを82%収率(1.08g)で単離した。GPC(THF、室温):Mn=148,427;Mw=477,886;Mw/Mn=3.25。これらの物質は芳香族アミンポリマーA2と確認された。
追加の原材料としては:
ポリマーフッ素化スルホン酸でドープされた導電性ポリマーである、HIJ−1。そのような物質は、たとえば、米国特許出願公開第2004/0102577号明細書、同第2004/0127637号明細書、同第2005/0205860号明細書、およびPCT出願国際公開第2009/018009号パンフレットに記載されている。
みどり化学から購入された、光開始剤トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート(CAS 66003−78−9)である、Ph−1。
みどり化学から購入された、光開始剤トリフェニルスルホニウムノンフルオロブタンスルホネート(CAS 144317−44−2)である、Ph−2。
みどり化学から購入された、光開始剤ビス(4−第三ブチルフェニル)ヨードニウムノンフルオロブタンスルホネート(CAS 194999−85−4)である、Ph−3。
BASFから購入された、下に示される光開始剤である、Ph−4。
青色発光を有するジアリールアミノクリセン化合物である、D−1。そのような物質は、たとえば、PCT出願国際公開第2010035364号パンフレットに記載されている。
重水素化ジアリールアントラセンホスト化合物である、ホスト−1。そのような物質は、たとえば、PCT出願国際公開第2010099534号パンフレットに記載されている。
金属キノレート錯体である、ET−1
が挙げられる。
実施例1〜5
これらの実施例は、プロセスIが用いられる場合に、接触角の変化を例示する。
第1層は、光開始剤を含有するHIJ−1である。下塗り層を、第1層の上への液相堆積によって形成し、露光し、液体での処理によって展開する。下塗り材料は、芳香族アミンA2からなった。光開始剤、量、および露光のレベルを変えた。
試験クーポンは、光開始剤を含有するHIJ−1の水性分散液(5.65%固形分)をガラス基材上へ50nmの厚さまでスピンコートすることによって調製した。この層を、140℃で7分間ベーキングすることによって乾燥させた。下塗り層を、20nm層を形成するために、下塗り材料A2のトルエン溶液を乾燥したHIJ層上へスピンコートすることによって形成した。乾燥した層を、下に示される線量で365nm放射線にマスクを通して露光した。露光後に、下塗り層を、アニソールを吹き付けることによって展開し、次に窒素で乾燥させた。安息香酸メチルの一滴を表面上へ施し、接触角を、ゴニオメーター(Kruess DSA−10)を用いて測定した。材料、露光および結果のまとめを表1に示す。この表において、「露光部」は、展開後の放射線に露光された領域における下塗り層の領域を意味し、「非露光部」は、展開後の非露光部を意味する。
表1から、露光部は安息香酸メチルではるかにより湿潤性であることを理解することができる。露光部と非露光部との間の湿潤性の差は、化学的閉じ込めを提供することができる。
実施例10
この実施例は、プロセスIIが用いられる場合に、接触角の変化を例示する。
試験クーポンは、HIJ−1の水性分散液(5.65%固形分)をガラス基材上へ50nmの厚さまでスピンコートすることによって調製した。光開始剤は、HIJ−1層中に存在しなかった。この層を、140℃で7分間ベーキングすることによって乾燥させた。中間層を、Ph−6(0.1重量%)のシクロペンタノン溶液を乾燥したHIJ層の上へスピンコートすることによって形成した。ポリマーA2(0.4重量%)のトルエン溶液を、中間層の上にスピンコートした。これを、100mJ/cm2の365nm放射線に露光した。露光後に、この層を、最初にアニソールで、次にシクロペンタノンでリンスすることによって展開した。露光部および非露光部についての接触角を、上に記載されたように測定した。
露光部:接触角<6°
非露光部:接触角=30°
露光部は、非露光部よりもはるかにより湿潤性である。
説明または実施例において前述したすべての行為が必要なわけではなく、特定の行為の一部は不要である場合があり、1つまたは複数のさらに別の行為が、前述の行為に加えて実施される場合があることに留意されたい。さらに、行為が列挙されている順序は、必ずしもそれらが実施される順序ではない。
以上の明細書において、具体的な実施形態に関して本発明の概念を説明してきた。しかし、当業者には、以下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく種々の修正および変更が行われ得ることが分かるだろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく説明的なものであると見なすべきであり、すべてのそのような修正形態は本発明の範囲内に含まれることを意図している。
特定の実施形態に関して、利益、その他の利点、および問題に対する解決法を以上に記載してきた。しかし、これらの利益、利点、問題の解決法、およびなんらかの利益、利点、または解決法を発生させたり、より顕著にしたりすることがある任意の特徴は、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての決定的に重要な、必要な、または本質的な特徴であるとして解釈されるべきではない。
明確にするために、別々の実施形態の状況において本明細書に記載されているある種の特徴はまた、1つの実施形態の中で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、1つの実施形態の状況において記載される種々の特徴はまた、別々にまたは任意の副次的な組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で述べられる数値の言及には、当該範囲内のそれぞれの値およびすべての値が含まれる。

Claims (8)

  1. 第1層の上への閉じ込め第2層の形成方法であって、前記方法が、
    フッ素化材料および光開始剤を含んでなる前記第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
    本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で前記第1層を処理する工程と;
    活性化放射線で前記下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
    前記下塗り層を現像して前記下塗り層を前記非露光部から効果的に除去し、その上にパターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、前記パターン化下塗り層が前記第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1層上の前記パターン化下塗り層上に液相堆積によって前記第2層を形成する工程と
    を含んでなる方法。
  2. 電極、第1有機活性層、および第2有機活性層をその上に有する支持体を含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
    前記第1有機活性層を前記電極の上に形成する工程であって、前記第1有機活性層がフッ素化材料および光開始剤を含んでなり、前記第1有機活性層が第1表面エネルギーを有する工程と;
    本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層で前記第1有機活性層を処理する工程と;
    活性化放射線で前記下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
    前記下塗り層を現像して前記下塗り層を前記非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、前記パターン化下塗り層が前記第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1有機活性層上の下塗り層の前記パターン上に液相堆積によって前記第2有機活性層を形成する工程と
    を含んでなる方法。
  3. 第1層の上への閉じ込め第2層の形成方法であって、前記方法が、
    フッ素化材料を含んでなる前記第1層を形成する工程であって、前記第1層が第1表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が光開始剤を含んでなる工程と;
    本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層を前記中間層上に形成する工程と;
    活性化放射線で前記下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
    前記下塗り層を現像して前記下塗り層および前記中間層を前記非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層をその上に有する第1層をもたらす工程であって、前記パターン化下塗り層が前記第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1層上の前記パターン化下塗り層上に液相堆積によって前記第2層を形成する工程と
    を含んでなる方法。
  4. 電極、第1有機活性層、および第2有機活性層をその上に有する支持体を含んでなる有機電子デバイスの製造方法であって、前記方法が、
    前記第1有機活性層を前記電極の上に形成する工程であって、前記第1有機活性層がフッ素化材料を含んでなり、前記第1有機活性層が第1表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1有機活性層上に中間層を形成する工程であって、前記中間層が本質的に光開始剤からなる工程と;
    本質的に芳香族アミン化合物からなる下塗り層を前記中間層上に形成する工程と;
    活性化放射線で前記下塗り層をパターン様に露光し、露光部と非露光部とをもたらす工程と;
    前記下塗り層を現像して前記下塗り層および前記中間層を前記非露光部から効果的に除去し、パターン化下塗り層を有する第1層をもたらす工程であって、前記パターン化下塗り層が前記第1表面エネルギーよりも高い第2表面エネルギーを有する工程と;
    前記第1有機活性層上の下塗り層の前記パターン上に液相堆積によって前記第2有機活性層を形成する工程と
    を含んでなる方法。
  5. 前記光開始剤が光酸発生剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記光開始剤がフリーラジカル発生剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記光開始剤がオニウム塩である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記活性化放射線が300nmよりも大きい波長を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
JP2015547447A 2012-12-13 2013-12-09 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料 Active JP6371304B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261736698P 2012-12-13 2012-12-13
US61/736,698 2012-12-13
PCT/US2013/073822 WO2014093200A1 (en) 2012-12-13 2013-12-09 Process and materials for making contained layers and devices made with same

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016506039A true JP2016506039A (ja) 2016-02-25
JP2016506039A5 JP2016506039A5 (ja) 2016-11-10
JP6371304B2 JP6371304B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=50934858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015547447A Active JP6371304B2 (ja) 2012-12-13 2013-12-09 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9312485B2 (ja)
JP (1) JP6371304B2 (ja)
KR (1) KR102019465B1 (ja)
CN (1) CN104838513B (ja)
WO (1) WO2014093200A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348568A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Mitsui Chemicals Inc 色変換材料、該材料を含む組成物、該組成物を使用した色変換光学部品および該色変換光学部品を使用した発光素子
WO2008024378A2 (en) * 2006-08-24 2008-02-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Hole transport polymers
JP2011501389A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 閉じ込め層を製造するための方法および材料、ならびにそれを使用して製造したデバイス
JP2011241160A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Yamamoto Chem Inc 色変換材料、該材料を含む組成物、該組成物を使用した色変換光学部品および該色変換光学部品を使用した発光素子
JP2012513688A (ja) * 2008-12-22 2012-06-14 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 長寿命の電子デバイス

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5061569A (en) * 1990-07-26 1991-10-29 Eastman Kodak Company Electroluminescent device with organic electroluminescent medium
US5929194A (en) * 1996-02-23 1999-07-27 The Dow Chemical Company Crosslinkable or chain extendable polyarylpolyamines and films thereof
US5728801A (en) 1996-08-13 1998-03-17 The Dow Chemical Company Poly (arylamines) and films thereof
US6309763B1 (en) 1997-05-21 2001-10-30 The Dow Chemical Company Fluorene-containing polymers and electroluminescent devices therefrom
US6670645B2 (en) 2000-06-30 2003-12-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Electroluminescent iridium compounds with fluorinated phenylpyridines, phenylpyrimidines, and phenylquinolines and devices made with such compounds
US6875523B2 (en) 2001-07-05 2005-04-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Photoactive lanthanide complexes with phosphine oxides, phosphine oxide-sulfides, pyridine N-oxides, and phosphine oxide-pyridine N-oxides, and devices made with such complexes
JP2004536133A (ja) 2001-07-18 2004-12-02 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー イミン配位子を有するルミネセントランタニド錯体およびそのような錯体から作製した素子
KR100577179B1 (ko) 2001-10-30 2006-05-10 엘지전자 주식회사 유기 전계 발광 소자
US7166368B2 (en) 2001-11-07 2007-01-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Electroluminescent platinum compounds and devices made with such compounds
CN1520702B (zh) 2001-12-26 2010-05-26 纳幕尔杜邦公司 含有氟化苯基吡啶、苯基嘧啶和苯基喹啉的电致发光铱化合物及用该化合物制备的器件
JP5069401B2 (ja) 2002-05-10 2012-11-07 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド ポリマー及びその製造方法
US6963005B2 (en) 2002-08-15 2005-11-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Compounds comprising phosphorus-containing metal complexes
TWI280973B (en) 2002-08-28 2007-05-11 Sumitomo Chemical Co Polymer compound and polymer light-emitting device using the same
US7098060B2 (en) 2002-09-06 2006-08-29 E.I. Du Pont De Nemours And Company Methods for producing full-color organic electroluminescent devices
EP1549696A1 (en) * 2002-09-24 2005-07-06 E.I. Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polyanilines made with polymeric acid colloids for electronics applications
ATE404609T1 (de) * 2002-09-24 2008-08-15 Du Pont Wasserdispergierbare polythiophene hergestellt unter verwendung von kolloiden auf basis von polymersäuren
US7485376B2 (en) 2003-03-26 2009-02-03 Konica Minolta Holdings, Inc. Organic electroluminescent element, illuminator, and display
JP4487587B2 (ja) 2003-05-27 2010-06-23 株式会社デンソー 有機el素子およびその製造方法
DE10340711A1 (de) * 2003-09-04 2005-04-07 Covion Organic Semiconductors Gmbh Elektronische Vorrichtung enthaltend organische Halbleiter
TWI365218B (en) 2003-11-17 2012-06-01 Sumitomo Chemical Co Conjugated oligomers or polymers based on crosslinkable arylamine compounds
US7365230B2 (en) 2004-02-20 2008-04-29 E.I. Du Pont De Nemours And Company Cross-linkable polymers and electronic devices made with such polymers
US7351358B2 (en) * 2004-03-17 2008-04-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polypyrroles made with polymeric acid colloids for electronics applications
US7250461B2 (en) * 2004-03-17 2007-07-31 E. I. Du Pont De Nemours And Company Organic formulations of conductive polymers made with polymeric acid colloids for electronics applications, and methods for making such formulations
WO2007145977A1 (en) * 2006-06-05 2007-12-21 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for making an organic electronic device
US20080097076A1 (en) 2006-08-24 2008-04-24 Radu Nora S Hole transport polymers
US20080286487A1 (en) * 2007-05-18 2008-11-20 Lang Charles D Process for making contained layers
JP5401449B2 (ja) 2007-06-01 2014-01-29 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 緑色発光用途のためのクリセン類
WO2009018009A1 (en) 2007-07-27 2009-02-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Aqueous dispersions of electrically conducting polymers containing inorganic nanoparticles
US8063399B2 (en) 2007-11-19 2011-11-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Electroactive materials
CA2662420C (en) 2008-09-25 2017-01-10 Metawater Co., Ltd. Filtering and condensing apparatus of suction type
CN102369256B (zh) 2009-02-27 2015-02-25 E.I.内穆尔杜邦公司 用于电子应用的氘代化合物
TW201104357A (en) * 2009-07-27 2011-02-01 Du Pont Process and materials for making contained layers and devices made with same
TW201238113A (en) * 2011-02-10 2012-09-16 Du Pont Process and materials for making contained layers and devices made with same

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348568A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Mitsui Chemicals Inc 色変換材料、該材料を含む組成物、該組成物を使用した色変換光学部品および該色変換光学部品を使用した発光素子
WO2008024378A2 (en) * 2006-08-24 2008-02-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Hole transport polymers
JP2011501389A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 閉じ込め層を製造するための方法および材料、ならびにそれを使用して製造したデバイス
JP2012513688A (ja) * 2008-12-22 2012-06-14 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 長寿命の電子デバイス
JP2011241160A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Yamamoto Chem Inc 色変換材料、該材料を含む組成物、該組成物を使用した色変換光学部品および該色変換光学部品を使用した発光素子

Also Published As

Publication number Publication date
US20150318476A1 (en) 2015-11-05
CN104838513B (zh) 2018-03-13
KR102019465B1 (ko) 2019-09-06
KR20150093694A (ko) 2015-08-18
JP6371304B2 (ja) 2018-08-08
CN104838513A (zh) 2015-08-12
WO2014093200A1 (en) 2014-06-19
US9312485B2 (en) 2016-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5871949B2 (ja) 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料
US9293739B2 (en) Process and materials for making contained layers and devices made with same
JP5727478B2 (ja) 閉じ込め層を製作するための方法および物質ならびにそれによって製作されるデバイス
JP5893011B2 (ja) 電気活性材料
KR101391082B1 (ko) 구속된 층의 제조 공정 및 이에 의해 제조된 소자
JP2013534026A (ja) 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料
JP5848362B2 (ja) 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料
JP6371304B2 (ja) 閉じ込め層およびそれを使って製造されるデバイスを製造するための方法および材料
TW201233662A (en) Process and materials for making contained layers and devices made with same

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160915

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160915

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20160915

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20161013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6371304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250