JP2016505883A - 光学系においてスペックルノイズを低減させる方法および装置 - Google Patents

光学系においてスペックルノイズを低減させる方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、標的から後方散乱電磁放射線を検出するためのセンサーを備えたシステムにおけるスペックルノイズを低減するために、第一の光路を有する第一の照射ビームを標的に照射するステップと、第一の光路とは異なる第二の光路を有する第二の照射ビームを標的に照射するステップと、それぞれ第一および第二の照射ビームと関連した第一および第二の後方散乱放射成分をセンサーで捕捉し、後方散乱放射成分の各々がスペックルパターンを含むステップと、第一および第二の後方散乱放射成分の強度の時間平均測定を行うステップを含み、強度の時間平均測定により、後方散乱放射線を表す信号に存在するスペックルノイズの強度が低下するように、捕捉ステップをセンサー積分時間τ以内に行う方法および装置に関する。

Description

本発明は、光学測定システムにおけるスペックルノイズを低減するための方法、特に、能動型光ヘテロダイン検出システムにおけるスペックルノイズを低減するための方法に関する。
スペックルとは、コヒーレント光ビームが標的から乱反射する時に発生する観察可能なランダムな強度パターンであり、光学測定システムにおける基本的なノイズ源である。スペックルは、ランダムな相対的光学位相を有する入射ビームの異なる反射光の干渉によって生じ、反射面のプロファイルに一部依存している。
能動型光ヘテロダイン検出システムは、小規模な局在化した吸収信号または拡散信号の遠隔検出に使用することができる。本発明の目的は、光学測定システム、特に能動型光ヘテロダイン検出システムにおけるスペックルノイズを低減するための効果的な方法を提供することである。
本発明の第一の態様は、標的から後方散乱した電磁放射線を検出するためのセンサーを含むシステムにおけるスペックルノイズの低減方法に関する。この方法は、第一の光路を有する第一の照射ビームを標的に照射する工程と、第一の光路とは異なる第二の光路を有する第二の照射ビームを標的に照射する工程と、それぞれ第一および第二の照射ビームと関連した第一および第二の後方散乱放射成分をセンサーで捕捉し、後方散乱放射成分の各々がスペックルパターンを含む工程と、第一および第二の後方散乱放射成分の強度を時間平均測定する工程とを含み、強度の時間平均測定により、後方散乱放射線を表す信号に存在するスペックルノイズの強度が低下するように捕捉工程をセンサー積分時間τ以内に行う方法である。
この方法の有利な点は、測定した後方散乱電磁気信号に一般的に存在するスペックルノイズを大幅に低減させて、測定信号の質を向上させることが可能な点である。
このシステムは、単一のコヒーレントな電磁放射線源を含むことができ、第一および第二の照射ビームが放射線源より放出され、方法は、標的に対して第一の照射ビームの光路を変更して、第二の照射ビームを画定する工程を含むことができる。実際には、単一のコヒーレントな放射線源をリモート感知装置で使用することが好ましい。本発明の方法は、そのような既存の装置に実装することができる。
変更する工程は、第一と第二の照射ビームの間に位相差を導入し、その位相差が後方散乱放射成分において維持される工程を含むことができる。この方法により、強度の時間平均測定を行うと、位相差は、スペックルパターンの強度プロファイルピークが一致しないため、測定した信号においてノイズとして存在するスペックルの強度は低下することになる。
好ましくは、位相差はnπであり、式中nは、任意の正の奇整数である。これにより、後方散乱した放射成分に存在するスペックルパターンの強度プロファイルでは、確実に位相がずれる。時間平均測定の効果は、ひいては、位相がずれて破壊的に干渉し合うことでスペックルノイズの低減が向上することになる二つのスペックルパターンと類似している。
この先述の効果は、照射ビームが伝搬する透過軸とほぼ平行な方向に、光路長を変更することで達成できる。この効果は、第一および第二の照射ビームの間に光路差を導入し、その光路差が位相差を生じさせる。さらに、同じ標的領域を、第一および第二の照射ビームで照射することができる。
標的は、第一の位置には第一の照射ビームを照射し、第二の位置には第二の照射ビームを照射することができ、光路を変更させる工程は、第一と第二の標的位置の間で標的に対して、第一の照射ビームを変位させる工程を含む。
第一および第二の標的位置を、スペックルのコヒーレンス長Lより長い距離だけ離すことで、第一および第二の標的位置でそれぞれ発生するスペックルパターンは相関が失われる。好都合にも、無相関のスペックルパターンの強度を時間平均すると、測定した後方散乱信号に存在するスペックルノイズの強度は低下している。
ある特定の実施形態では、光路を変更する工程において、照射ビームを標的に対して旋光角θだけ変位させて、第二の標的位置を照射するようになっている。
このようにして、第一の照射ビームは、標的に対して、第一と第二の標的位置の間で、変位させることができる。
旋光角θは、次の不等式によって規定することができる。
Figure 2016505883
式中、Lはスペックルのコヒーレンス長であり、Rは照射源から標的の直線距離であり、λは照射ビームの波長であり、dは標的における照射ビームの直径である。このようにして、必要な旋光角を、既知の変数に置き換えて表現し、本発明の方法の実装を容易にすることができる。
一定の実施形態では、照射ビームを、標的に対して、第一の標的位置から第二の標的位置に、次の不等式によって規定される速度sで変位させることができる
Figure 2016505883
式中、Lはスペックルのコヒーレンス長であり、τはセンサー積分時間である。これにより、後方散乱放射線は、センサーによって、センサー積分時間以内に確実に捕捉される。この速度が相対量であることに留意しておくことが重要である。別言すると、標的を照射ビームに対してこの速度で変位させたり、あるいは照射ビームを標的に対してこの速度で変位させることが可能である。いずれの場合も、後方散乱放射線を時間平均すると、測定した後方散乱信号に存在するスペックルノイズは低減する結果となる。
同様に、照射ビームは、標的に対して、第一の標的位置の照射から第二の標的位置の照射に、次の不等式によって規定される角速度ωで、変位させることができる。
Figure 2016505883
式中、θは旋光角であり、τはセンサー積分時間である。したがって、標的は、照射ビームに対してこの角速度で回転させたり、あるいは照射ビームを標的に対してこの角速度で回転させることが可能である。
標的位置間の部分は、照射ビームを、標的に対して、第一の標的位置の照射から第二の標的位置の照射に変位させる時に、照射することができる。したがって、本発明の方法は、連続的な照射ビームを使用して実施することができる。
一定の実施形態では、照射ビームを、センサー積分時間τより長い繰返し周期を有する所定の繰返しパターンで、標的の選択した部分に照射することで、異なる標的位置をセンサー積分時間τ以内に確実に照射できるようにしている。代替的には、照射ビームを、標的位置間の無作為に選択した地点に、センサー積分時間τ以内に照射することができる。いずれの実施形態も、確実に、センサー積分時間τの間に異なる標的位置を照射することで、センサー積分時間τ以内に、無相関のスペックルパターンを最大限に発生させている。
照射ビームは、センサー積分時間τ以内に、略円形パターンに並んだ標的の選択した部分に照射することができる。
本発明の第二の態様は、標的から後方散乱した電磁放射線を感知する装置に関する。装置は、第一の光路を有する第一の照射ビームと第一の光路とは異なる第二の光路を有する第二の照射ビームを発生するように構成された照射源と、使用の際、センサー積分時間τ以内に、第一の照射ビームが照射された場合は、標的から後方散乱した第一の後方散乱放射成分を捕捉し、第二の照射ビームが照射された場合は、標的から後方散乱した第二の後方散乱放射成分を捕捉し、捕捉されたいずれもがスペックルパターンを含む第一および第二の後方散乱放射成分の強度の時間平均測定を行うことで、後方散乱放射線を表す信号に存在するスペックルノイズの時間平均測定値を低下させるセンサーとを含む。
そのような装置は、好都合にも、先に概説した方法を実装して、測定した後方散乱信号に存在するスペックルノイズを低減することが可能である。
装置は、第一および第二の照射ビームを画定するように構成されたビームディザリングシステムを含む。
好ましくは、ビームディザリングシステムは、照射ビームの光路を変更して第一および第二の照射ビームを画定している。このようにして、第一の照射ビームの光路を変更することで、第二の照射ビームの第二の光路を画定することができる。
ビームディザリングシステムは、標的に対して第一の照射ビームを変位させて第一と第二の照射ビームの間に位相差を導入し、その位相差が後方散乱放射成分において維持されるように構成することができる。この方法により、ディザリングシステムは、先述の方法の実施形態を実装し、同じ利点から利益をもたらすことが可能である。
好ましくは、ビームディザリングシステムは、標的に対して第一の照射ビームを変位させて位相差nπを導入するように構成されており、ここで、nは第一と第二の照射ビームの間の任意の正の奇整数である。このようにして、時間平均測定の効果は、ひいては、位相がずれて破壊的に干渉し合うことで、先述のように、スペックルノイズの低減が向上することになる二つのスペックルパターンと類似している。
第一と第二の照射ビームの間に位相差を導入する場合は、ビームディザリングシステムは、第一の照射ビームを照射ビームが伝搬する透過軸とほぼ平行な方向に変位させるように構成することができる。例えば、これは、標的に対して照射ビームの光路を短くすることで達成できる。
一定の実施形態では、第一の照射ビームは、第一の標的位置を照射する方向を向き、第二の照射ビームは、第二の標的位置を照射する方向を向き、ビームディザリングシステムは、第一の照射ビームを、標的に対して、スペックルのコヒーレンス長Lより長い距離だけ変位させて、第二の照射ビームの第二の光路を画定することで、第一および第二の後方散乱電磁放射成分が、無相関のスペックルパターンを含むように構成されている。無相関のスペックルパターンの時間を平均化すると、測定した後方散乱信号に存在するスペックルノイズは低減することになる。
ビームディザリングシステムは、先に概説した方法のすべての特徴を実施するように構成することができ、それらの特徴と関連する先に概説した利点はまた、ビームディザリングシステムにも適用可能である。
本発明の第三の態様は、無相関のスペックルパターンを、標的から後方散乱した電磁放射線を検出するための、センサーを備えた光学系に発生させる方法に関する。この方法は、第一の光路を有する第一の照射ビームを標的に照射する工程と、第二の光路を有する第二の照射ビームを標的に照射する工程と、それぞれ第一および第二の照射ビームと関連した第一および第二の後方散乱放射成分をセンサーで捕捉し、後方散乱放射成分の各々がスペックルパターンを含む工程と、からなり、捕捉工程がセンサー積分時間τ以内に実施され、第一と第二の照射ビームの間の光路の差が、後方散乱放射成分に含まれるスペックルパターンの相関を失わせる方法である。好ましくは、標的は、第一の位置で第一の照射ビームにより照射され、第二の位置で第二の照射ビームにより照射され、第一および第二の標的位置は、スペックルのコヒーレンス長Lより長い距離だけ離されている。このようにして、後方散乱放射成分の時間平均測定を行うと、測定した後方散乱信号に存在するスペックルノイズは低減している。
本発明の第四の態様は、標的から後方散乱した電磁放射線を検出するための測定機器に用いるためのビームディザリング装置に関するものであり、該装置はセンサーおよび照射源を含んでいる。ディザリング装置は、使用時に、後方散乱放射線に無相関のスペックルパターンを発生させるように構成されており、照射源より放出される照射ビームの光路を、標的に対して変更するための光路変更手段を含み、光路変更手段が、使用時に、第一の光路を有する第一の照射ビームの光路を変更して、センサー積分時間τ以内に第二の照射ビームと関連した第二の光路を画定するように構成されており、光路変更手段が光路を変更することで、第二の照射ビームを照射した電磁放射線の標的から後方散乱した第二の後方散乱成分が、第一の照射ビームを照射した標的から後方散乱した電磁放射線の第一の後方散乱成分に存在するスペックルパターンとの無相関のスペックルパターンを含むように構成されている。
好ましくは、第一の照射ビームは、第一の標的位置を照射し、第二の照射ビームは、第二の標的位置を照射し、光路変更手段は、第一の照射ビームを、標的に対して、スペックルコヒーレンス長Lより長い距離だけ変位させて、第二の光路を画定するように構成されている。
本発明の具体的な実施形態を、例示的なものとして、添付の図面を参照しつつ記載する。
本発明の実施形態におけるスペックルノイズを低減するための動作原理を示す概略図である。 本発明の別の実施形態におけるスペックルノイズを低減するための動作原理を示す概略図である。 (a)図1の実施形態において、ビーム径の関数として必要な照射ビームの最小限の角変位の関係を示すグラフである。(b)図1の実施形態を組み込んだ光ヘテロダイン検出システムにおける変位の角度の関数として、重なり関数の関係を示すグラフである。 本発明に従う、スペックルノイズを低減するように構成された、能動型光ヘテロダイン検出システムの概略図である。 本発明に従う、スペックルノイズを低減するように構成された、代替的な能動型光ヘテロダイン検出システムの概略図である。 図4の装置で測定されたヘテロダイン信号の実験結果を示し、特に、測定したヘテロダイン信号においてスペックルノイズを低減する本発明の有効性を強調した図である。 (a)図4の装置において使用されるアクチュエータに水平および垂直の方向に適用される電圧の関数としての、透過照射ビームの角変位を示すグラフである。(b)図4の装置において使用されるアクチュエータに水平および垂直の方向に適用される電圧の関数としての、透過照射ビームの角変位を示すグラフである。 図3または図4のシステムで実装可能な、透過軸(z軸)に沿った3軸ピエゾアクチュエータモジュールの概略正面図である。 本発明に従う、図7のピエゾアクチュエータモジュールを使用して得られたディザリングパターンのαβ平面上の三次元プロットおよび関連の投影図である 本発明に従う、図7のピエゾアクチュエータモジュールを使用して得られたディザリングパターンのαβ平面上の三次元プロットおよび関連の投影図である。 本発明に従う、図7のピエゾアクチュエータモジュールを使用して得られたリサジューディザリングパターンのαβ平面上の三次元プロットおよび関連の投影図である。 本発明に従う、図7のピエゾアクチュエータモジュールを使用して得られたリサジューディザリングパターンのαβ平面上の三次元プロットおよび関連の投影図である。 本発明に従う、図8a、8b、9aおよび9bのディザリングパターンを適用することで得られた実験結果を示すグラフである。 本発明に従う、図8a、8b、9aおよび9bのディザリングパターンを適用することで得られた実験結果を示すグラフである。
本発明の目的は、入射電磁放射線が標的表面から後方散乱し、次いで電磁放射線測定機器において測定された場合に、スペックルパターンの強度を低減させることである。本発明は、リモート検出器(例えば能動型光ヘテロダイン検出システム等)の遠隔検出機器を備えた、光学測定機器に含まれる、様々な異なる種類の電磁放射線測定機器において使用することができる。
従来、遠隔検出機器では、レーザーで放出されるガウスビーム等の光放射のコヒーレントビームを所望の標的に照射して、反射信号を測定するために使用される。標的の異なる物理的特性は、光学測定機器の構成に応じて、反射信号から判定することができる。例えば、標的の化学組成は、反射率スペクトルの解析から判定することができた。同様に、光源から標的の距離および反射面のプロファイルはすべて、反射信号の解析から判定可能な物理的特性の種類の非限定的な例である。
LIDAR(光検出測距)は、コヒーレント光源が標的の距離の判定に使用される既知の光学遠隔センシング技術の一例である。当業者が読む場合は、様々な既知の光学遠隔検出機器については熟知しているであろうから、さらに深い考察は本発明の目的において不要であろう。本発明は、あらゆる光学遠隔検出機器に使用可能であり、スペックルノイズの低減がシステムの性能にとって極めて重要な能動型光ヘテロダイン検出システム用に、特に適していることを、読者が理解していれば十分である。
本発明の主な原理に関する考察を、以下に記載する。それに続いて、本発明に従って、この方法を実施するように構成された能動型光学ヘテロダイン(検出)システムについての考察を記載する。
総括的に表現すると、本発明は、異なる光路を有する二本の照射ビームを標的に照射する工程と、センサーで、二本の照射ビームを照射した標的から後方散乱した放射線を、センサーで積分時間τ以内に捕捉する工程に、関わるものである。後方散乱放射線の強度を時間平均測定することで、後方散乱放射線を表す測定を行った信号に存在するスペックルノイズは低減することになる。本発明の背景において、電磁気ビームの光路は、電磁気ビームが標的と照射源の間および/または標的とセンサーの間の光路を横断する経路である。
照射ビームの光路を変更する動作は、ビームディザリングと称されている。この点で、光路は、標的に対して光路の距離を変化させる、例えば、光路を短縮する、または標的に対して光路の相対方向を変化させることによって、変更することができる。
後述する発明は、ディザリングの二つの変形形態について考えたものである。図1aを参照しつつ以下でより詳細に説明している第一の変形形態は、並進ディザリングと称される。図1aを参照しつつ下記でより詳細に説明している第二の変形形態は、角度変更ディザリングと称される。
図1aは、照射源6より放出される第一の照射ビーム4が照射された標的2の表面Aを示す。第一の照射ビームは、第一の光路を有する。第一のスペックルパターンを含む後方散乱放射線8は、積分時間τを有する光センサー10によって捕捉される。図1aでは、光センサー10と照射源6は、重なり合っているように示されているが、これは困難な要件でない。照射ビーム4の光路は、その後標的2に対して変更され、標的には、第一の光路より短い第二の光路を有する第二の照射ビーム12が照射される。別言すると、光路差Σ16は、第一および第二の照射ビーム4と12の間に存在する。
第二のスペックルパターンを含む後方散乱放射線14は、その後、光センサー10で測定される。第一および第二の照射ビーム4と12の間の光路差Σ16は、それぞれ第一および第二のビームが照射された標的から後方散乱した放射線に存在するスペックル強度のパターンが相対位相差を含むように、選択される。後方散乱放射線8、14が、光センサー10によって、センサー積分時間τ以内に受光される場合、位相が異なるスペックルパターンの測定強度は、センサーによって時間平均化され、測定した後方散乱放射線信号において存在するスペックルノイズが純減することになる。スペックルパターンに存在する相対位相差は、スペックルパターンが分解干渉し合うように、同様の効果を有する。
本発明の背景において、光路差という用語は、任意の二本以上の電磁ビームの間の光路の差に関するものであり、可視スペクトル光に限定されていない点に留意しておくべきである。したがって、本発明はマイクロ波および赤外線を含む任意の電磁放射線に応じて用いることができる。
図1aを参照すると、光路差Σ16は、第二の照射ビーム12の光路長さを変更することで、二本の照射ビーム4、12の間に、光学位相差を生じさせるように選択されている。好ましくは、光学位相差は、二本の照射ビーム4と12の位相が完全に異なっている状態である。例えば、正弦波形では、位相差φが次式によって求められるように、好ましくは位相差はπの奇整数の倍数である。
Figure 2016505883
位相が完全にずれた後方散乱ペックルパターンは、光センサーで時間平均化すると、効率的に分解干渉し合う。これが本発明の方法において困難な要件ではない点に留意しておくことが重要である。相対位相差を選択して、光センサーで時間平均化を行った場合に、二本の照射ビームの波が分解干渉せずスペックルノイズが増大する場合は、代替的な位相差を用いてもよい。建設的および破壊的な干渉は、本発明の背景においてそれらの通常の意味を有する。
実際には、第一および第二の照射ビーム4と12を、同じ光源から放出させることができる。そのような実施形態において、上記で考察される変形形態を実装する一つの方法は、波長板(一般にリターダーとも称される)または機能的等価物をビームの光路に導入して、所望の位相ずれを導入する方法である。
例えば、半波長板は、相対位相ずれπを導入するために用いることができる。
このディザリング変形形態を実際に実装可能な方法に関する詳細は、第二のディザリングの変形形態に関する下記の考察に続いて説明する。
第二のディザリングの変形形態は、異なる標的表面領域に照射を行うために照射ビームの光路を変更する工程に関連している。無相関のスペックルパターンは、被照射領域から後方散乱し、光センサーによって時間平均化することが可能である。
図1bは、無相関のスペックルパターンを生成する第二のディザリングの変形形態の動作の基本原理を示している。コヒーレント光1の第一のビームは、光照射源18から放出され照射源から距離Rだけ離れた標的3に入射する。
第一のビーム1は、第一の標的領域Aに照射される。図1bにおいて、光1のビームは、光線によって図式的に表されているが、ビーム1は、規定のスポットサイズおよび断面積を有し、標的に入射する時、空間において、その地点のビームスポットサイズと同じサイズの標的領域に照射されることを理解しておくべきである。一部の入射ビームの一部分は、標的で反射し、第一の反射信号5を形成し、その反射信号は続いて積分時間τを有するセンサー7によって測定される。積分時間は、連続するセンサー信号同士の時間経過を規定しているため、センサーのサンプリング速度は、積分時間(即ち、1/τ)の逆数となる。単一のデータ点は、センサー積分周期とも称される個々の積分時間τの間に、センサー7によりサンプリングされる。
第一の標的領域Aから、規模においてスペックルのコヒーレンス長Lより長い距離Lだけ(すなわち、L>L)離された第二の標的領域Bは、第一のビーム1に対して小さな旋光角θだけ変位された第二のビーム9が照射される(図1は、縮尺通りではなく、θの大きさは例示の目的のために誇張されている点に留意すること)。第一の照射ビーム1と同様に、第二の照射ビーム9の一部は、標的3で反射し、センサー7で測定される第二反射信号11を形成する。
第一および第二の反射信号5と11のいずれもが、スペックルノイズを含んでいる。この場合、スペックルノイズは、反射面のプロファイルによって、すなわちそれぞれ表面AおよびBによって、特徴付けられる。反射信号5、11の両方が積分時間τ以内にセンサー7によって受信される場合は、センサー7は、積分時間τに亘って、二つの受信したスペックルパターンの強度の平均値を効率的に測定する。L>Lとなっていることで、両方のスペックルパターンが相関を失うため、この平均算出により、一つの積分周期の間にセンサー7によってサンプリングされたスペックル強度は純減することになる。したがって、スペックルのコヒーレンス長より長い距離だけ分離された二つの異なる被照射標的領域で測定したスペックルパターンを、センサー積分時間以内に、時間平均化することで、測定したスペックルノイズの規模は小さくなる。
実際には、単一のコヒーレントな照射源を用いて、第一および第二の照射ビームを放出させてもよい。これは、ビームスプリッターを用いて照射ビームを二つの個別の照射ビームに分離し、その後、分離したビームを放出させて二つの異なる標的領域AおよびBに照射を行うことにより達成できる。光学装置を用いて、各々の照射ビームを必要とする標的領域に直接向けてもよい。二つの照射ビームは、標的に対して効果的に二つの異なる照射源から発生しているように見える。
代替的に、そして図1bを参照して、単一のコヒーレントな照射源を用いて、第一および第二の照射ビーム1と9を放出することで、両方のビームが標的に対して同じ照射源から発生しているように、見せることができる。そのような実施形態では、積分時間τ以内に異なる標的領域AおよびBに照射を行う場合に、第二の照射ビーム9を第一の照射ビーム1に対して角度θだけ変位させることが必要であるため、第二の変形形態は、角度変更ディザリングと称される。標的3に対するビーム運動の線速度sは、好ましくはセンサー積分時間τに亘って、スペックルのコヒーレンス長Lの割合より大きい。
Figure 2016505883
実際には、コヒーレント光源と標的の距離Rは、スペックルのコヒーレンス長Lより大幅に長いため、小角度近似(すなわちtanθ?θ)を旋光角θに適用することにより、必要な旋光角の大きさは、次式のように表すことができる。
Figure 2016505883
式中、λは照射ビームの波長であり、dは標的における照射ビームの直径(一般的にビームスポットサイズとも称される)である。
この数式は、必要な旋光角を容易に規定し得る変数として表現しているため、好都合である。
ガウスビームに関して、レーザーによって放出されるような場合、照射ビームの直径は、次式によって求められる。
Figure 2016505883
式中、Wは標的のビーム半径であり、WOは照射ビームのビームウエストであり、Zは、ビームウエストおよびビーム波長の関数であるレイリー長である。
[数6]および[数7]から、センサー7の積分時間τ以内に必要な照射ビーム1の最小限の変位角度を計算して、センサー7で無相関のスペックルパターンを発生させることが可能である。
図2(a)は、[数6]および[数7]を用いて、異なる標的距離Rに対して計算された、ビーム径dの関数としての照射ビームの最小限の必要な角変位を示している。計算は、コヒーレント光源から5.5m(符号13)、10m(符号15)、および100m(符号17)に配置された標的、ならびに0mmから30mmの直径を有する透過ビームのスポットについて行った。繰り返しになるが、透過ビームのスポットは、標的におけるビームスポットサイズと関連していることを、理解しておくべきである。計算結果は、標的距離を長くするには、変位角を小さくすることが必要であることを示している。
5.5mの標的距離における計算結果は、最小限必要な角変位の上限0.55mradを明確に示している。したがって、積分時間τ当たり0.55mradの角速度で第一の照射ビーム1を変位させることで、照射源から少なくとも5.5mの位置に配置された標的の場合は、センサー7で無相関のスペックルパターンを得るには十分である。しかしながら、照射ビームの変位により、センサーで捕捉される反射光の量が低減する場合がある。別言すると、後方散乱放射線の捕集効率は、照射ビームと受け入れ視野(すなわちセンサーの視野)の重なり部分の減少により低下する場合がある。
図2(b)は、図4を参照して説明するように、能動型光ヘテロダイン検出システムの重なり関数を示している。重なり関数は、同じ上述の三つの異なる標的距離に関して計算された角変位の関数として説明している。重なり関数は、センサー7の視野内で後方散乱する、標的に入射した光放射の放出量の正規化測定値である。
図2(b)に示される例において、光源から5.5m離れた地点に配置された標的3での照射ビームのビーム径は、9mmであり、センサーの直径は25mmであった。図2(b)は、+/−1mradの角変位に亘り、そして光源から5.5m離れて配置された標的に関して、センサー7の視野内に入る後方散乱放射線の量が大幅には低下していないことを示している。しかしながら、ビームの変位角度がより大きい場合は、センサー7の視野内に入る反射放射線の量に顕著な減損が認められている。さらに、図2(b)は、標的距離がより長い場合、センサー7の視野内に入る反射放射線の量が低下することを示している。
結果として、センサー7の視野内に入る反射した光放射の量は、角変位と標的距離の両方に依存しており、測定した後方散乱信号の規模に影響を与えることになる。
図3は、両方のディザリングの変形形態を用いるように構成された、すなわち横方向および角度変更のディザリングを用いるように構成された能動型光ヘテロダイン検出システム24の例を示している。
レーザー源25は、連続的に同調可能なレーザー源および/または量子カスケードレーザー(QCL)等の任意の他のレーザー源であってもよく、赤外線等のコヒーレントな放射線ビームを放出する。放出される放射線ビーム27は、二つの異なる目的のために用いられる。この手段は、この放射線を第一の部分と第二の部分に分割するために提供され、本発明の例では、(使用するための)手段は第一のビームスプリッター29として提供される。この放射線の第一の部分は、更なるビームスプリッター29bに向けられ、ビーム変位装置は遠隔標的33に向けられる。この放射線の第二の部分は、標的には一切送られないが、ヘテロダイン検出器41の局部発振器で使用される。
ビーム変位装置は、この例では、アクチュエータ32に装着および/またはそれ以外では動作可能に接続される位置可変鏡31を含んでいる。アクチュエータは、鏡31に対して1、2、または3の運動の自由度を有して構成することができる。例えば、1方向の運動の自由度を有して構成する場合、鏡31の回転は、水平軸(x軸)又は垂直軸(y軸)を中心とした動きか、あるいは透過軸(z軸)に沿った動きに拘束される。この例で、z軸は、A点の標的上に入射する第一の放射線ビームの伝搬方向と定義される。
2の運動の自由度を有して構成すると、鏡31を、水平軸(x軸)および垂直軸(y軸)の両方を中心にして回転させることができる。同様に、3の運動の自由度を有して構成すると、鏡31は、x軸およびy軸の両方を中心にして回転させることができ、同時にz軸に沿って変位させることができる。
このようにして、位置可変鏡31は、必要に応じて、いずれかのディザリングの変形形態に従って、照射ビームの光路を変更することが可能であり、両方のディザリングの変形形態を組合せて実装することもできる。例えば、第一の変形形態(並進ディザリング)を実装するには、透過軸(z軸)に沿った変位のみが必要となり得る。対照的に、第二の変形形態(角度変更ディザリング)を実装する場合、放出されたビーム27が、[数6]で規定された必要な角度だけ確実に変位するために、x軸およびy軸の一つ以上に沿った変位が必要となる場合がある。両方の変形形態を同時に実装すると、鏡31は、x軸およびy軸の一方または両方の周囲を回転し、同時にz軸に沿って変位する。
第一のビームスプリッター29で分割される放射線の第二の部分は、その周波数をシフトする手段に送られる。この実施形態において、周波数シフト手段は、音響光学モジュレーター(AOM)35によって提供される。音響光学モジュレーターは、能動型光ヘテロダイン検出システム24で必要となる局部発振器を提供する。
赤外線の第一の部分の後方散乱は、標的33で発生し、システムは、後方散乱した成分を標的から33を受信する装置を含む。この受信された成分37は、位置可変式鏡31で反射され、第二のビームスプリッター29bを通り、混合板39を通過する。
混合板39は、標的33から受信した後方散乱成分と放出された放射線と周波数シフトした第二の部分とを混合して、ヘテロダイン検出用の信号を提供するように構成された機器である。この混合信号は、ヘテロダインの検出およびその後の計算および解析に適した能力を備えたセンサー41に送られる。
上記のように、第二のディザリングの変形形態を実施するように構成する場合、位置可変式鏡31を、1または2の運動の自由度を有して設置してもよい。受信した後方散乱成分37に存在するスペックルノイズを低減する場合は、位置可変式鏡31は、標的33に対して必要な角変位θ([数6]で規定)を行って回転させ、検出器41の積分時間τ以内に第二の標的領域Bを照射する。このようにして、検出器41は、スペックルのコヒーレンス長より長い距離だけ分離された少なくとも二つの異なる標的領域から、検出器積分時間τ以内に、無相関のスペックルパターンを受信する。位置可変式鏡31の回転は、それ自体を電子制御システム(図示せず)によって動作可能に制御することができる関連のアクチュエータを動作させることで選択的に制御される。
[数6]で規定される角度θが、標的における照射ビームの直径で除算した照射ビームの波長より大きいことに留意しておくべきである。実際には、θは、無相関のスペックルパターンを得るために満たさなければならない閾値条件と考えることができる。したがって、閾値角度θは次式のように規定することができる。
Figure 2016505883
必要とされる角変位は、次式のようになる。
Figure 2016505883
標的距離Rがわかっている実施形態では、閾値角度θは、[数7]および[数8]から直接計算することができる。必要とされる角変位は、次いで、[数9]の不等式が満たされるように選択される。
標的距離Rがわかっていない実際的な適用では、レーザー照準機等の任意の適切な距離測定機器を用いて、標的距離の測定値を得ることができる。必要とされる角変位θは、先述の方法において計算することができる。
代替的には、必要とされる角変位を、経験的に判定することも可能である。標的距離Rが、既知の標的距離以上であることが判っている場合は、必要な角変位は、事前に決定している角変位値を用いて選択してもよい。例えば、標的距離が5.5m以上であることが判っている場合は、必要な角変位は、積分時間τ当たり0.55mradに設定することができる。この手法は、十分な量の後方散乱放射線がセンサーの視野に入っている場合は、十分に機能する。
鏡31をセンサー積分時間τ以内に必要な角度だけ回転させるには、アクチュエータがセンサー積分時間τより短い反応時間を有することを特徴としていることが必要である。実際には、センサー積分時間τは、約数ミリ秒程度と考えられる。例えば、典型的なセンサー積分時間τは、5msから100msの間で変更させることができる。したがって、そのような短いセンサー積分時間に適応させるには、極めて動作の速いアクチュエータが必要となる。
好適な実施形態では、圧電アクチュエータ(一般に、単に「ピエゾアクチュエータ」と称される)が用いられるが原則として、適切な応答時間を有し、鏡31を必要な角度回転させることが可能であり、および/または、場合によっては、以下でさらに詳細に記載するように、透過軸に沿って必要な量だけ鏡31を変位させることができる任意のアクチュエータを用いることができる。
先述のように、第一のディザリングの変形形態を実装するように構成されている場合、鏡31は、透過軸(z軸)に沿って1の自由度を有して動かすことができる。この実施形態では、図3の能動型光ヘテロダイン検出システムは、照射ビームが標的33の被照射面に沿って変位されていない場合以外は、先述の場合とほぼ同じように作動する。代わりの方法では、鏡31の位置を透過軸に沿って変更して、先述のように二本以上の放出された照射ビームの間に位相差が存在するように、光路差を導入している。図1aを参照すると、この変形形態では、同じ標的表面領域Aは、この放出された二本の照射ビームによって照射される。ただし、少なくとも二本の放出された照射ビームの間に存在する光学位相差は、その後に後方散乱するスペックルパターンにおいて維持される。鏡31の位置は、先述の実施形態に関して述べるように、後方散乱したスペックルパターンが確実にセンサー積分時間τ以内に受信されるように、十分な速度でz軸に沿って変更される。
本発明の方法は、標的に照射するために用いる二本以上の離散した照射ビームという観点で、具体的には、第一の光路と関連する第一の照射ビームを標的に照射し、その後異なる光路と関連する第二の照射ビームを標的に照射し、この動作が、光学センサーによってサンプリングされる測定点ごとに繰り返される工程について記載していることを理解しておくべきである。さらに、二本以上の離散照射ビームは、光路長の変更と関連した単一の連続ビームと入れ換えることができることを理解しておくべきである。
第二のディザリングの変形形態を実装する場合、第一の標的表面領域Aと第二の標的表面領域Bの間の照射ビームをディザリングする動作は、サンプリングされたデータ点ごとに繰り返される連続動作であり、表面AとBの間の標的表面領域全体に亘って、照射ビームを繰り返して走査する動作と類似している。照射ビーム走査周波数f(ディザリング周波数とも称される)は、センサー積分時間τの逆数と等しいかそれより大きくなければならない。
Figure 2016505883
[数10]は、第一のディザリングの変形形態にも有効であり、照射ビームは、透過軸に沿ってディザリングされる。この実施形態では、ディザリング周波数は、鏡31の位置が透過軸に沿って変位する周波数と関連している。この変位は、[数10]によって求められる振動周波数を有する周期的な振動であってもよい。
図4は、本発明に従って構成された代替的な能動型光ヘテロダイン検出システム42を示している。このシステムは、出願者の同時係属中の英国特許出願番号1203042.5号の主題であるため、このシステムに関する考察を深めるべく興味を持った読者は、その出願内容を参照されたい。
以下のラベルは、光学装置を識別するために、図4において用いられる。頭字語「M」は、反射鏡を表す場合に用い、頭字語「OAPM」は、軸外放物面鏡を表す場合に用い、頭字語「BS」は、ビームスプリッターを表すために用い、頭字語「AOM」は、音響光学変調器を表すために用いられる。
本発明の目的において、図4のシステムの詳細な理解は不要である。
代わりに、量子カスケードレーザー(QCL)43から放出されるレーザービームが、三つの異なるビーム、すなわち局部発振ビーム45、較正ビーム47と透過ビーム49に分離されることを理解すれば十分である。較正ビーム47は、第一のビームスプリッター51で反射し、方や局部発振器のビーム45は、後方散乱信号53を増幅するために、ビームスプリッター51を透過する。透過ビーム49は、音響光変調器AOM 55で、周波数シフトにより較正ビーム47から分離され、方や較正ビーム47はその入力周波数を保持する。較正ビーム47および透過ビーム49は、角度分離されてAOM 55を出る。音波で刺激すると、AOM 55は、横方向の屈折率変調によって格子を作製する。入力放射線とこの格子構造の相互作用により、元の入力周波数とは異なる周波数が発生することになる。
並進ディザリングを実装するには、透過ビーム49は、[数10]で求めた周波数で、好ましくは[数4]で求めた規模を有する光学位相差を導入するのに十分な量だけ、透過軸に沿ってディザリングされるが、既述の要件と一致している場合は他の方法も可能である。角度変更ディザリングを実装するには、透過ビーム49は、[数6]および[数9]で求めた旋光角θだけ回転させる。いずれのディザリングの変形形態を実装する場合は、ビームディザリング装置を、透過ビームの光路に存在する任意の一つの光学部品と統合させてもよい。例えば、ビームディザリング装置は、AOM 55、M2 57、M3 59、OAPM5 61、またはOAPM6 63のいずれか一つと統合させてもよい。
ディザリング装置をAOM 55と統合する工程は、AOM 55をアクチュエータ(図示せず)と動作可能に結合させる工程を含む場合がある。明確にするために図4からアクチュエータは省略しているが、そのようなアクチュエータは、図3に記載のアクチュエータの特性を有する場合がある。アクチュエータの制御された動作は、透過ビーム49をディザリングするために、必要な旋光角だけAOM 55を回転させることができ、そして/あるいは、場合により、AOM 55の位置を透過軸に沿って変更させて、必要な量だけ透過ビーム49をディザリングすることができる。
代替的には、類似のアクチュエータを、鏡M2 57、M3 59、OAPM5 61、およびOAPM6 63の任意の一つと結合させて、先述のように、図3に示す実施形態と関連させて動作させてもよい。
第一、第二、または両方の変形形態の組合せが必要であるのかに応じて、アクチュエータを、それぞれ1、2、または3の運動の自由度を有して動けるようにして、1本、2本または3本の独立した軸に沿って動くようにしてもよい。例えば、照射ビームの伝搬方向(本発明の目的においてx軸およびy軸と垂直に配置されたy軸として描写)に対して、水平方向(本発明の目的においてx軸として描写)と垂直方向(本発明の目的においてy軸として描写)の両方向に変位可能であり、2の運動の自由度を有して自在に動けるアクチュエータは、角度変更ディザリングを行う場合に用いることができる。同様に、z軸に沿って運動可能なアクチュエータは、並進ディザリングの実施に用いることができる。x軸、y軸およびz軸に沿った変位が可能なアクチュエータは、両方の変形形態、すなわち並進ディザリングと角度変更ディザリングの組合せを実施するために使用することができる。
好ましい実施形態では、アクチュエータは圧電アクチュエータである。圧電アクチュエータは、必要なディザリング周波数を提供するための本出願における使用に適した高速アクチュエータの一つの例である。使用可能な市販の圧電アクチュエータの例は、PI GmbH社が製造するS316.10ピエゾアクチュエータである。このアクチュエータは、最大1.2mradの角変位が達成可能であり、最高500Hzの周波数が達成可能である。圧電アクチュエータの最大達成可能な周波数は、アクチュエータを、1mradの角距離に亘って、正弦波の外部電圧によって変調させる周波数と定義される。
PI GmbH社が製造するS325.3SLピエゾアクチュエータも、本発明の方法に従う使用に適した市販の圧電性アクチュエータの別の例である。S325.3SLピエゾアクチュエータは、最大達成可能周波数が1kHzを超えており、最大達成可能な角変位は、実際的な用途に適した5mradである。上述の双方のアクチュエータモデルは、3の運動の自由度を有して自由に動かせることを特徴としているため、変形形態のいずれか一方および/または両方の組合せを実施することが可能である。
図5は、角度変更ディザリングを実装するための、図4のシステム42を用いて得た実験の結果を示している。5.45mの距離に配置された拡散反射率(約93%)が一定の金の標的に、レーザービームを照射し、後方散乱したヘテロダイン信号をフォトミキサー65で測定した。後方散乱信号の測定を、固定した照射ビームに関して別言すると、ビームディザリングは発生せず、標的の一つの領域のみに照射が行われる。その後、後方散乱したヘテロダイン信号の測定を、角度変更ディザリングが発生した状態で行った。
第一のヘテロダイン信号67は、ビームディザリングが発生しない場合に得られる結果を示しており、第二のヘテロダイン信号69は角度変更ディザリングが発生した状態で得られる結果を示している。
図示する実験結果は、圧電性アクチュエータを平らなミラーM3 59(図4を参照)に配置して得たものであり、軸外放物面鏡OAPM5 61は、平らな金メッキ鏡と交換した。S325.3SLピエゾアクチュエータは、二重傾斜構造になっており、水平および垂直の両方向に対して3の運動の自由度を有して動けるようになっている。圧電アクチュエータは、外部電圧(−5V〜+5V)を適用し、この電圧での最大周波数応答を約300Hzとして、0〜2mradの範囲に亘って、正弦波状に同調させた。
図6(a)は、圧電アクチュエータに印加した電圧の関数として、透過ビームの水平方向(x軸)の角変位を示している。図6(b)は、圧電アクチュエータに印加した電圧の関数として、透過ビームの水平方向(y軸)の角変位を示している。結果の両方の組は、図4のシステム42を用い、実験により得た。図6(a)および6(b)は、変動が線形であることを明確に示している。水平方向では、圧電アクチュエータの反応は、水平方向では0.29mrad/Vであり、垂直方向での反応は、0.27mrad/Vであった。
図5に戻ると、200Hzの周波数と5Vの頂点間振幅を有する正弦波電圧を、45°の位相差で、それぞれ圧電アクチュエータの水平および垂直のチャネルに適用した。レーザー43は、固定周波数モードで動作させ、後方散乱ヘテロダイン信号の時間的トレースを100msのセンサー積分時間で記録した。ディザリングの速度は、センサー積分時間以内の、56mradの総角変位に対応している。
図5は、角度変更のビームディザリングを行っている場合の、測定した後方散乱ヘテロダイン信号の測定強度の純損失(約5%)を明確に示している。この強度の減損は、センサー(すなわちフォトミキサー65)の視野内で後方散乱していない一部の後方散乱放射線によるものと考えられる。
図5に示す実験結果から、角度変更ディザリングが有効な場合に、信号対ノイズ比(SNR)が大幅に向上していることは明らかである。固定ビーム(すなわち、ビームディザリングが発生していない)を使用して得られる後方散乱ヘテロダイン信号の測定値と関連するSN比は、測定の結果25.2であり、ディザリングを用いて得た後方散乱ヘテロダイン信号の測定値と関連するSN比は、79.3であった。この例では、角度変更ディザリングは、SN比を約3倍向上させており、ディザリングの有効性が確認された。SN比は、センサー(すなわちフォトミキサー65)で測定した後方散乱ヘテロダイン信号69の範囲内では、スペックルノイズの減少によって向上していた。
この方法の効果は、選択したビームディザリングパターンの種類によって向上させることができる。この効果は、センサー積分時間の間に平均化した無相関のスペックルパターンの数に影響を及ぼす。
角度変更ディザリングでは、無相関のスペックルパターンを最大限発生させる場合、スペックルパターンが、Lより長い距離Lだけ分離された、無相関の表面領域とも称される標的表面領域から発生していることが必要である。選択したディザリングパターンが反復プロファイルを有し、ディザリングパターンの周波数がセンサー積分時間より短い場合、センサー積分時間に同じ表面領域が再度照射されるため、スペックルパターンの無相関性は最大限には達成されない。この状況を緩和する一つの方法は、ランダムな繰返しのないディザリングパターンを選択して、センサー積分時間(センサー積分周期とも称される)の間の標的表面上の同じ箇所への照射を回避することである。代替的には、周期をセンサー積分時間(すなわち、一つのディザリングパターン周期を完了するのに要する時間)より長くして、周期的なディザリングパターンを繰返し用いてもよい。これにより、一つのセンサー積分周期の間、別の無相関の表面位置には、確実に照射が行われることになる。同様に、この状態は、周波数の観点から表現することができ、その場合、ビームディザリング周波数は、周波数が時間に反比例するため、センサーのサンプリング周波数以下になる。
図7は、任意のディザリングの変形形態を実行するために、図3または4のシステム24、42において実装することが可能な、3軸の圧電アクチュエータモジュール71の正面図である。正面図は、紙面と直角をなす軸に沿って描写している。図示のモジュールは、先述のように、図3または4のシステム24、42における、アクチュエータに対して配置することができる。モジュール71は、直径8.7mmの円79に沿って均一に分布した三つの、独立して動作可能なピエゾアクチュエータA73、B75およびC77を含んでいる。
各アクチュエータA73、B75、C77は各々、最大移動範囲が30μmであり、500Hzの周波数まで動作可能である。図の例では、y軸は垂直軸に対応し、x軸は水平軸に対応しており、z軸は、紙面からはみ出すが、x軸およびy軸と直交しており、ある特定の構成では透過軸に対応している。例えば、AOM 55上に構成する場合、アクチュエータのz軸は、照射ビームの透過軸と一直線に配置される。
図示の角度αおよびβは、それぞれ、ピエゾアクチュエータのx軸およびy軸を中心にした回転を描写している。これらの定義に基づき、角変位が小規模にすぎないと想定する場合は、小角度近似が有効な場合(すなわちsinφ=φ)、回転角度およびピエゾアクチュエータのz軸に沿った並進変位は、次のパラメータ式で求められるようになる。
Figure 2016505883
Figure 2016505883
Figure 2016505883
無数の異なるディザリングパターンが、ピエゾアクチュエータA73、B75、C77を選択的に動作させることで、実装可能である。
以下の例証的な実施例では、個々のアクチュエータA73、B75、C77の正弦波励起は、ディザリングを行うためのものと考えられる。したがって、個々のアクチュエータA73、B75、C77の変位は、次式のように表わすことができる。
Figure 2016505883
Figure 2016505883
Figure 2016505883
式中R、RおよびRは、振幅であり、f、fおよびfは、個々のアクチュエータA73、B75、C77の動作周波数であり、そして、φおよびφは、アクチュエータA73に対する位相の散逸を表す。[数14]〜[数16]は、最高8つの異なるパラメータが、ビームディザリングを目的として自由に変更できることを示している。
自由に変更可能なパラメータの数は、制約を設けることで減少させることができる。例えば、アクチュエータA73、B75、C77は、同じ動作周波数fを有するように制限することができる。この想定に基づく場合、α、βおよびZの式は、次のように書き直すことができる。
Figure 2016505883
Figure 2016505883
Figure 2016505883
式中、振幅Qα、Qβ、Q、および、位相Δα、Δβ、Δは、[数14]、[数15]、および[数16]の個々の振幅と位相の組合せから導き出している。パラメータaおよびbは、アクチュエータモジュール71の幾何学的構造に依存する定数であり、具体的には、図7に示すように、それぞれ、アクチュエータA73とB75の垂直距離、およびアクチュエータB75とC77の水平距離と関連している。なお、αβ平面上のα,βパラメータの投射は、標的の被照射領域で観察されるパターンに対応している。
後述する図8a、8b、9aおよび9bは、実験により証明された、αβ平面の対応する投射に沿ったビームディザリングパターンを示している。図示の実施例では、aおよびbのパラメータは、a=8.7mm、b=10mmに設定されている。角度量であるαおよびβのパラメータは、ミリラジアンで表し、長さであるZは、ミクロンで表している。
例示的な目的において、三つの正弦波変調の振幅R、RおよびRが等しいと仮定して、さらに簡略化を図っている。ディザリングパターンは、位相φおよびφによってのみ画定される([数14]、[数15]、および[数16]を参照)。これらの条件下で二つの明確な制限的事例が存在し、図8aおよび8bにそれぞれ示している。両方の図は、ディザリングパターンの3次元プロット81、83、および標的表面で観測可能な二次元的なディザリングパターンに対応するαβ平面における関連の二次元投射85、87を示している。
図8aは、φ=φ=0°でありR=R=R=10μmである場合の、制約条件を示している。この例では、角度変更ディザリングは存在せず(すなわちx軸またはy軸に沿ったディザリングがない)、圧電変調器71の純粋な並進運動に対応した並進ディザリング(すなわちディザリング透過軸に沿ったディザリング)のみが存在する。図8aは、本発明の方法の第一の変形形態を実装する場合に得られる例示的なビームディザリングパターンである。
第二のディザリングの変形形態に対応する第二の制限的事例は、図8bに示しており、この事例では、並進成分は、一定であり(すなわち、z軸に沿ったディザリングはない)、角度成分はφ=−φ=+/−2.09ラジアン(120°)である。これは、円形ディザリングパターン83、87に対応しており、無相関のスペックルパターンの形成において並進ディザリングより大幅に効率的であり、より効率的にスペックルを低減させている。
代替的には、並進ディザリングと角度変更ディザリングを組み合わせることで、より複雑なディザリングパターンを提供することができ、その場合、それらの間に整数比率を有する不等な動作周波数(例えば、f=nfおよびf=mf、式中nおよびmは整数である)をアクチュエータA73、B75、C77に適用することができる。パラメータ式[数14]、[数15]、および[数16]は、次いで周知のリサジュー曲線の式となる(興味のある読者は、ウェブサイトhttp://en.wikipedia.org/wiki/Lissaious curvesにおいて詳細を参照されたい)。互いに整数値である周波数(すなわち、f=nfおよびf=mf、式中nおよびmは自然数である)については、得られたディザリングパターンは、閉ループである。この条件を緩和することで(例えば、nおよびmがもはや自然数でなく、1.5のように整数でない可能性がある。)、ディザリングパターンの全体の形状が実質的に保持され、閉じることのないパターンが確実に形成される。同一のディザリングパターンが個々のディザリング周期ごとに形成されるため、形成されるディザリングパターンが周期的なものになる点に留意しておくことが重要である。ディザリングの繰返し周期がセンサー積分時間より長い場合、単一のセンサー積分周期の間、無相関のスペックルパターンが、確実にセンサーによって受信される。
図9aおよび9bは、ディザリングパターンの更なる例を示しており、それらの例では、更なる制約が導入され、アクチュエータC77に適用される変調が、アクチュエータB75に適用される変調と反対になっている。この場合、パラメータ式[数11]、[数12]および[数13]は次のように簡略化される。
Figure 2016505883
Figure 2016505883
Figure 2016505883
[数20]および[数21]は、角度の成分α,βの各々は、アクチュエータA73とB75の選択的な動作により、独立して制御することができる。これにより、明確に画定されたディザリングパターンの形成が大幅に単純化される。これらの制約を用いることで得られ得るリサジューディザリングパターンの二つの例を、例示的な目的のみのために以下に概説しているが、これらに制限されるものとは解釈するべきではない。
図9aは、フォーマットA:B(すなわちf=2f)に従って周波数比が1:2であり、変調パラメータがR=R=R=9μmである場合に得られるリサジューディザリングパターンを示す。得られた三次元ディザリングパターン89および関連の二次元投射91は、「8の字」パターンの形状である。
対照的に、図9bは、周波数比が4:5で5f=4fとなる場合に得られるリサジューディザリングパターンを示している(以降、リサジュー4:5ディザリングパターンと称する)。変調パラメータ値は、先述の例と一致していた。周波数比率の高い変調では、図示の3次元ディザリングパターン93および図9bに示す関連の二次元的投射95によって証明されるように、より複雑なディザリングパターンが形成される結果となる。
図10aおよび10bは、異なる種類のディザリングを用いて得られるヘテロダイン信号の時間的トレースおよび関連のSN比を示している。特に、信号は、100msの積分時間を有する図4のシステム42を用いて測定し、図7の3軸ピエゾアクチュエータモジュール71で構成されている。
図10aは、測定した後方散乱ヘテロダイン信号のSN比における、純粋な並進ディザリング、純粋な角度変更ディザリング、ならびに角度変更ディザリングと並進ディザリングの組合せの効果を示している。ディザリングを行っていない後方散乱ヘテロダイン信号97の測定では、SN比は57.4、強度軸98に沿った標準偏差σは0.1072であり、並進および角度変更ディザリングの効果をより判りやすく表現するために、図10aにおいて基準信号として記載している。
純粋な並進ディザリングの追加は、測定したヘテロダイン信号99に示している。これは、図8aのディザリングパターン85に対応している。この信号99は、並進変位の総量が400Hzで24μmとなるように構成された3軸圧電モジュール71を用いて得た。並進的にディザリングされたヘテロダイン信号99は、ディザリングされていない信号97と比較しても、何ら有意な強度減少を示さない。しかしながら、この信号は、標準偏差が0.0311と有意に減少し、より定常的な強度プロファイルを有する信号になっている。この結果は、ディザリングされていない信号のSN比57.4と比較すると、SN比が196.9とほぼ4倍の改善を示していることとも関連している。
角度変更ディザリング成分を並進ディザリングに付加すると、ヘテロダイン信号101が観察される。特異な例として、水平軸に沿って半径が3mmで垂直成分に沿って半径が0.5mmの楕円状のディザリング成分を、信号97の並進ディザリング成分に追加した。標準偏差がほぼ一定の状態では、SN比に顕著な改善は見られない。しかしながら、信号の規模において若干の減少が認められる。これは、センサーの視野効果、特に、センサーの視野に入らない一部の後方散乱放射線によるものと考えられる。
純粋な角度変更ディザリングの効果は、並進ディザリングがない信号103に示している。信号103は、図8bに示す400Hzで直径が5.5mmの図8bの円形ディザリングパターン87を適用した時に、測定している。基準信号97と比較すると、スペックルの低減は依然として有効であるが、信号規模における大幅な減少も観察されることは明らかである。この規模の減少は、より大規模なセンサーの視野効果によるものである。別言すると、後方散乱放射線のより大きな部分が、センサーの視野から外れている。
図10bは、異なる角度変更ディザリングパターンを純粋な並進ディザリングと組み合わせた場合に得られるヘテロダインの時間的トレースを示している。信号105は基準信号であり、ディザリングが行われていない場合に測定したヘテロダイン信号に関するものである。この例では、基準信号105は、77.0のSN比および0.0810の標準偏差と関連している。
ヘテロダイン信号107は、純粋な並進ディザリングと関連しており、図10aに示す等価の並進ディザリング信号99と一致している。
ヘテロダイン信号109は、角度変更ディザリングと並進ディザリングとを組み合わせて測定した。この具体な例では、400Hzで4mmの線形の角度変更ディザリングパターンを、信号107の並進ディザリングと組み合わせた。測定された信号109は、166.5のSN比をともなっている。3軸圧電性モジュール71は、単一の軸を中心に回転させて標的の表面上を線形に追跡できるように構成した。基準信号105と比較すると、ヘテロダイン信号109は、標準偏差が0.0360に向上し、SN比も向上している。信号の規模に若干の低下が認められるが、これはセンサーの視野効果によって説明できる。特に、センサーの視野から外れた後方散乱放射線の部分が原因となっている。
純粋な並進ディザリングを用いて得られた信号107と比較すると、SN比に軽微な減少が見られるが、標準偏差はほとんど影響を受けないままである。
ヘテロダイン信号111は、図8bの400Hzで4mmの直径を有する円形のビームディザリング83と信号107の並進ディザリングを組み合わせて、測定した。この組合せは、図8aおよび8bのビームディザリングパターンを組み合わせることと等しいことに留意されたい。円形ディザリングを並進ディザリングと組み合わせることで、SN比に顕著な効果がもたらされ212.9までに上昇するが、並進ディザリング信号107と比較して、標準偏差にはほとんど効果が見られない。また、信号の規模に顕著な低下が認められており、これはセンサーの視野効果によるものである。
ヘテロダイン信号113は、図9bのリサジュー4:5ディザリングパターンを用いて測定した。標準偏差にはほとんど変動が見られないが、並進ディザリング信号107と比較して、SN比および信号規模に減少が見られる。
SN比における減少は、センサー積分時間の間、同じ表面領域に照射が行われて、無相関のスペックルパターンの発生数を減少させたことが原因になっている。この状況は、図9bのリサジュー4:5ディザリングパターン95を参照することで、最も判りやすく描写されており、各ノード115はセンサー積分時間の間に二回以上照射された標的領域を表している。従って、そのようなディザリングパターンは、無相関のスペックルパターンの形成において、図8bの円形ディザリングパターン87のように、そして図10bのヘテロダイン信号111によって確認されるように、センサー積分時間の間に、同一の標的表面領域に繰返し照射を行うことがないディザリングパターンほど有効ではない。
図9a、9b、10aおよび10bに示される実験結果は、能動型光ヘテロダイン検出システムにおいてスペックルノイズを低減するために無相関のスペックルパターンを形成するために、センサー積分時間以内に繰返しのないディザリングパターンを用いることに伴う利点を確認している。
〔追加の実施形態〕
センサーで無相関のスペックルパターンを捕捉するために、第二のディザリングの変形形態の別の実装方法があることを、理解しておくべきである。
図1aを参照すると、第一および第二の照射ビーム1と9の両方は、異なる照射源から放出することが可能である。例えば、二つの同一のコヒーレント光源を用い励起させて、センサー積分時間以内に異なる標的領域に照射を行うことが可能であろう。しかしながら、放出された放射線に高度な可干渉性が求められる大多数の実際的な適用において、単一光源の使用は、放出されるビームを確実にコヒーレントなものとする上で好ましい場合がある。そのような実施形態では、好ましくは、照射ビームを必要な量だけ標的に対して変位させる。
代替的には、標的に対して照射ビームを変位させるよりはむしろ、標的を照射ビームに対して変位させる場合がある。無相関のスペックルパターンがセンサーで確実に測定されるように、標的を[数5]で求めた線速度で変位させる。
同様に、標的を、固定照射ビームに対して、角変位θの割合より大きい角速度ωで、センサー積分時間τに亘って回転させることができる。
Figure 2016505883
この条件により、標的が回転すると、照射ビームは、スペックルのコヒーレンス長Lより長い距離だけ分離された少なくとも二つの異なる標的領域を照射し、無相関のスペックルパターンがセンサーで確実に受信されるようになる。したがって、本発明の背景において、照射ビームの変位は標的に対する照射ビームの相対変位として理解しておくべきである。
大多数の実際の適用では、標的を移動することは不可能あるいは実際的ではない。そのような適用においては、先述のように、光学的な装置および方法を用いて、照射ビームを標的に対して変位させることが必要である。
技術を有する読者であれば、本明細書に記載の実施形態が例示的なものであり、本明細書で明示的に述べられていない更なる代替形態を、特許請求する本発明の範囲から逸脱することなく用いることが可能であることを理解するであろう。

Claims (40)

  1. 標的から後方散乱電磁放射線を検出するためのセンサーを備えたシステムにおいてスペックルノイズを低減させる方法であって、
    第一の光路を有する第一の照射ビームを標的に照射するステップと、
    前記第一の光路とは異なる第二の光路を有する第二の照射ビームを前記標的に照射するステップと、
    それぞれ前記第一および第二の照射ビームと関連した第一および第二の後方散乱放射成分を前記センサーで捕捉し、前記後方散乱放射成分の各々がスペックルパターンからなる捕捉ステップと、
    前記第一および第二の後方散乱放射成分の強度を時間平均測定するステップと、を含み、
    前記捕捉ステップを前記センサー積分時間τ以内に行うことで、前記強度の時間平均測定により、前記後方散乱放射線を表す信号に存在するスペックルノイズが低減することを特徴とする方法。
  2. 前記システムが、単一のコヒーレントな電磁放射線源を含み、前記第一および第二照射ビームが、前記放射線源より放出され、前記方法が、前記標的に対して前記第一の照射ビームの前記光路を変更して、前記第二の照射ビームを画定する変更ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記変更ステップが、前記第一と第二の照射ビームの間に位相差を導入し、その位相差が前記後方散乱放射成分において維持されるステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記位相差がnπであり、nが任意の正の奇整数であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記照射ビームが透過軸に沿って伝搬し、前記変更ステップが、前記光路長を前記透過軸とほぼ平行な方向に変更するステップを含むことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第一および第二の照射ビームが、前記同じ標的領域を照射することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記標的が、第一の位置で前記第一の照射ビームを照射され、第二の位置で前記第二の照射ビームを照射され、前記変更ステップが、前記標的に対して、前記第一と第二の標的位置の間で前記第一の照射ビームを変位させるステップを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第一および第二の標的位置が、スペックルのコヒーレンス長Lより長い距離だけ離されて、前記第一および第二の標的位置でそれぞれ発生する前記スペックルパターンの相関が失われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記変更ステップにおいて、前記照射ビームを、前記標的に対して旋光角θだけ変位させて、前記第二の標的位置に照射することを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記旋光角θが、次の不等式によって規定され、
    Figure 2016505883
    式中、Lが前記スペックルのコヒーレンス長であり、Rが前記照射源から前記標的の前記直線距離であり、λが前記照射ビームの前記波長であり、dが前記標的における前記照射ビームの直径であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記照射ビームが、前記標的に対して、前記第一の標的位置から前記第二の標的位置まで次の不等式によって規定される速度Sで変位され、
    Figure 2016505883
    式中、Lが前記スペックルのコヒーレンス長であり、τが前記センサー積分時間であることを特徴とする請求項7か10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記照射ビームが、前記標的に対して、前記第一の標的位置の照射から前記第二の標的位置の照射に、次の不等式によって規定される角速度ωで変位され、
    Figure 2016505883
    式中、θが前記旋光角であり、τが前記センサー積分時間であることを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記照射ビームを、前記標的に対して、前記第一の標的位置の照射から前記第二の標的位置の照射に変位させる時に、標的位置間の部分が照射されることを特徴とする請求項7から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記照射ビームが、前記センサー積分時間τより長い繰返し周期を有する繰返しパターンで、選択した標的位置に照射され、異なる標的位置が前記センサー積分時間τ以内に確実に照射されるようにすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記照射ビームが、前記センサー積分時間τ以内に標的位置間の無作為に選択した地点に照射されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 前記照射ビームが、前記センサー積分時間τ以内にほぼ円形パターンに並んだ標的の選択した部分に照射されることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  17. 標的から後方散乱した電磁放射線を感知するための装置であって、
    第一の光路を有する第一の照射ビームと、
    前記第一の光路とは異なる第二の光路を有する第二の照射ビームを発生するように構成された照射源と、
    使用時、センサー積分時間τ以内に、前記第一の照射ビームが照射されたときは、前記標的から後方散乱した第一の後方散乱放射成分を捕捉し、前記第二の照射ビームが照射されたときは、前記標的から後方散乱した第二の後方散乱放射成分を捕捉し、前記捕捉されたいずれもがスペックルパターンを含む前記第一および第二の後方散乱放射成分の前記強度の時間平均測定を行うことで、前記後方散乱放射線を表す信号に存在するスペックルノイズの前記時間平均測定値を低下させるセンサーと、を含むことを特徴とする装置。
  18. 請求項17に記載の装置であって、前記第一および第二の照射ビームを画定するように構成されたビームディザリングシステムを含むことを特徴とする装置。
  19. 前記ビームディザリングシステムが、照射ビームの光路を変更して前記第一および第二の照射ビームを画定することを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 前記ビームディザリングシステムが、前記標的に対して前記第一の照射ビームを変位させて、前記第一と第二の照射ビームの間に位相差を導入し、その位相差が前記後方散乱放射成分において維持されるステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
  21. 前記ビームディザリングシステムが、前記標的に対して前記第一の照射ビームを変位させて、位相差nπを導入するように構成されており、nが、前記第一および第二の照射ビームの間で、任意の正の奇整数であることを特徴とする請求項20に記載の装置。
  22. 前記第一の照射ビームが、透過軸に沿って伝搬し、前記ビームディザリングシステムが、前記第一の照射ビームを前記透過軸と略平行な方向に変位させるように構成されていることを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載の装置。
  23. 前記第一の照射ビームが第一の標的位置を照射する方向を向き、前記第二の照射ビームが第二の標的位置を照射する方向を向き、前記ビームディザリングシステムが、前記標的に対して、前記第一の照射ビームをスペックルコヒーレンス長Lより長い距離だけ変位させて、前記第二の照射ビームの前記第二の光路を画定することで、前記第一および第二の後方散乱電磁放射成分が、無相関のスペックルパターンを含むようになることを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載の装置。
  24. 前記ビームディザリングシステムが、前記照射ビームを前記標的に対して旋光角θだけ変位させて、前記第二の標的位置を照射するように構成されていることを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. 前記旋光角θが、次の不等式によって規定されており、
    Figure 2016505883
    式中、Lが前記スペックルのコヒーレンス長であり、Rが前記照射源から前記標的の前記直線距離であり、λが前記第一の照射ビームの前記波長であり、dが前記標的における前記第一の照射ビームの直径であることを特徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 前記ビームディザリングシステムが、前記照射ビームを前記標的に対して、前記第一の標的位置の照射から前記第二の標的位置の照射に、次の不等式によって規定される速度Sで変位させるように構成されており、
    Figure 2016505883
    式中、Lが前記スペックルのコヒーレンス長であり、τが前記センサー積分時間であることを特徴とする請求項23から25のいずれか一項に記載の装置。
  27. 前記ビームディザリングシステムが、前記第一の照射ビームを、前記標的に対して、前記第一の標的位置の照射から前記第二の標的位置の照射に、次の不等式によって規定される角速度ωで変位させ、
    Figure 2016505883
    式中、θが前記旋光角であり、τが前記センサー積分時間であることを特徴とする請求項23から26のいずれか一項に記載の装置。
  28. 前記ビームディザリングシステムが、前記照射ビームを前記第一の標的位置の照射から前記第二の標的位置の照射に変位させるときに、標的位置間の部分を照射するように構成されていることを特徴とする請求項23から27のいずれか一項に記載の装置。
  29. 前記ビームディザリングシステムが、前記第一の照射ビームを、前記標的に対して所定のパターンに従って変位させることで、前記第一、第二およびその間の標的位置が、前記所定のパターンに従って照射されるように構成されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
  30. 前記ビームディザリングシステムが、前記標的に対して前記第一の照射ビームを変位させることで、前記標的位置が、前記センサー積分時間τより長い繰返し周期を有する所定の繰返しパターンに従って照射され、異なる標的位置が前記センサー積分時間τ以内に確実に照射されるように、構成されていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  31. 前記光路を変更する手段が、前記標的に対して前記第一の照射ビームを変位させることで、前記標的位置が、前記センサー積分時間τ以内に、略円形パターンに照射されるように構成されていることを特徴とする請求項28または29に記載の装置。
  32. 前記ビームディザリングシステムが、前記標的に対して前記第一の照射ビームを変位させることで、前記標的位置が、前記センサー積分時間τ以内にランダムパターンに従って照射されるように構成されていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  33. 前記ビームディザリングシステムが、照射ビームを反射するように構成された鏡に動作可能に連結されるアクチュエータ含み、前記アクチュエータが、前記標的に対して、前記鏡の前記相対的な位置および/または方向に変位されて、前記鏡から反射した前記照射ビームの前記光路を変更するように構成されていることを特徴とする請求項18から32のいずれか一項に記載の装置。
  34. 請求項22に従属する場合、前記アクチュエータが、使用時に、前記鏡の前記位置を、前記標的位置に対して、前記透過軸に略平行な方向に変位させるように構成されていることを特徴とする請求項33に記載の装置。
  35. 請求項23から32の一項に従属する場合、前記アクチュエータが、前記標的位置に対する前記鏡の前記方向を変更して、前記標的位置に対する前記第一の照射ビームを変位させるように構成されていることを特徴とする請求項33に記載の装置。
  36. 前記アクチュエータが、前記鏡と連結した少なくとも一つのピエゾアクチュエータを含み、ピエゾアクチュエータが、使用時に、前記鏡の前記相対位置および/または配向を前記標的に対して変位させるように変形されて構成されていることを特徴とする請求項33から35に記載の装置。
  37. 請求項1〜16のいずれか一項のスペックルノイズを低減する前記方法を実施するように構成されていることを特徴とする光学機器。
  38. 請求項1〜16のいずれか一項のスペックルノイズを低減する前記方法を実施するように構成されていることを特徴とする能動型光ヘテロダイン検出システム。
  39. 請求項17〜36のいずれか一項の前記装置を含むことを特徴とする光学測定機器。
  40. 請求項17〜36のいずれか一項の前記装置を含むことを特徴とする能動型光ヘテロダイン検出システム。
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